JP5243987B2 - 可変画像表示体 - Google Patents

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Description

本発明は、簡単な操作によって同一の表示部に複数種類の画像を順次切り換えて表示することができる可変画像表示体に関するものである。
複数種類の原画像を細線状に分割して周期的に配列した複合細線画像の上に、細線状の透視部と隠蔽部とを交互に配列したストライプ状のスクリーンを重ね、両者を相対的に摺動させることによって、表示部に表示される画像が瞬時に全く異なる画像に変化するように表示されたり、又は連続的に遷移する動画として表示されたりする可変画像表示体は、特許文献1〜4に示される様に、夙に周知である。係る可変画像表示体は、簡単な構造で何ら特別な材料や電源・制御装置等を必要とせずに画像の変化や動画の表示が可能な表示体として、玩具や絵本、趣味・娯楽用品、宣伝販促物その他の各種の用途に使用されている。
係る可変画像表示体における複合細線画像とストライプ状のスクリーンとの相対的な摺動は、簡易なものでは例えば特許文献1〜3に示される様に、複合細線画像の担持体とスクリーンの担持体とを人が手で持って直接の手動操作により行われるものも多い。しかしこの方法では、両者の位置合わせを精密に行ったり、両者を滑らかに摺動させたりすることが難しいために、複数種類の画像の中から所望の画像のみを綺麗に表示させたり、動画を滑らかに表示させたりすることは、慎重な手操作を必要とするのでやや難しい。特に、画像の変化のパターン数をより増したり、動画をより滑らかに表示させたりするために、原画像の枚数を増しつつ、表示される画像の精細度を低下させないために、細線画像をより細線化し、スクリーンの周期をより細かくするほど、この問題はより顕著となる。
そこで、このような問題を解決するものとして、係る可変画像表示体における台紙の、複合細線画像とスクリーンとの相対的摺動方向の一方側の端部に、該摺動方向と直交する直線状の折曲線を介して折り曲げる様に揺動可能な操作片部を延設したヒンジ機構を設け、該操作片部における該折曲線との間に僅かな所定の間隔を隔てた位置(該折曲線よりも該操作片部の端部側である場合と、該操作片部の一部を該折曲線を越えて端部側とは反対側に延設した側である場合とがある)に、複合細線画像又はスクリーンの一方の担持体を連接させ、他方の担持体は台紙に対する位置を固定した構造として、操作片部を手で持って折曲線を中心とした揺動操作(ヒンジ操作)を行わせることによって、複合細線画像とスクリーンとを相対的に摺動させるようにした可変画像表示体(その一例を図31に示す)も、特許文献5〜8に示される様に、既に提案されている。
上記の様な構造の可変画像表示体は、ヒンジ操作による操作片部の揺動側端部の変位が、当該操作片部に連接された複合細線画像又はスクリーンの担持体に、大幅に縮小されて伝達されるので、同じ手動の操作でありながら、複合細線画像又はスクリーンの担持体そのものを直接手で持って動かす場合と比較すれば、複合細線画像とスクリーンとの位置合わせを遥かに精密に行うことが可能であるので、観察したい画像のみを綺麗に表示させることが容易に可能となり、また、複合細線画像とスクリーンとを低速度で相対的に摺動させる場合であっても、遥かに滑らかに摺動させることが可能であるので、動画をより滑らかに表示させることが容易に可能となるという利点がある。
しかるに、画像の変化のパターン数をより増したり、動画をより滑らかに表示させたりするために、原画像の枚数を増しつつ、表示される画像の精細度を低下させないために、細線画像をより細線化し、スクリーンの周期をより細かくしようとすると、複合細線画像とスクリーンとの位置合わせ精度や相対的な摺動の滑らかさの他にも、表示される画像の画質に大きく影響する問題が発生して来る。それは、複合細線画像の担持体とスクリーンの担持体とが相互に密着せずに、それらの間に隙間が発生すると、たとえ両者が水平方向には正確に位置合わせがされていたとしても、スクリーンの透視部を透して、本来見えるべき細線画像の他に、それに隣接する細線画像の一部が一緒に見えてしまい、そのために、本来観察されるべき画像が鮮明に観察されずに、濁ったりぼやけたりして観察されてしまうという問題である。
上記の様に、隣接する細線画像の一部が一緒に見えてしまう現象は、原画像の枚数が少なくスクリーンの周期が広い場合でも同様に発生してはいるのであるが、この場合は、本来見えるべき細線画像と比較して、それに隣接する細線画像の見え方は相対的に少ないので、観察される画像の見え方にはあまり大きな影響はない。しかし、スクリーンの周期が細かい場合、つまりスクリーンの透視部の幅が狭い場合には、本来見えるべき細線画像の見え方が少ないので、それに隣接する細線画像の見え方は相対的に多くなり、観察される画像の見え方への影響も大きくなり、無視できないものとなってしまう。
上記した新たな問題は、前述したヒンジ機構を利用した可変画像表示体においては、そうでないものにおいてよりも、より顕著に発生する。それは、ヒンジ機構を利用して複合細線画像又はスクリーンの一方の担持体を台紙に対して摺動させるために、ヒンジ機構における操作片部を台紙に対して水平な位置からある角度を持った位置に傾ける様に揺動させると、これによって該操作片部に連接された前記複合細線画像又はスクリーンの一方の担持体は、台紙に対して水平方向に摺動すると同時に、鉛直方向にも持ち上げられてしまい、そのために他方の担持体との間に隙間を発生してしまう(図32)のであり、これはヒンジ機構を利用して複合細線画像の担持体とスクリーンの担持体とを相対的に摺動させる可変画像表示体における構造的な問題とも言うことができる。
上記の様な事情により、ヒンジ機構を利用した複合細線画像の担持体とスクリーンの担持体との相対的な摺動により画像の変化や動画を表示する可変画像表示体において、両者間の滑らかな摺動を阻害することなく、両者間の隙間の発生を効果的に防止し、もって画像の鮮明な表示を可能とする技術的手段の開発が要望されていた。
実公昭2−4093号公報 実願昭51−116724号(実開昭53−35748号)のマイクロフィルム 実公昭55−54558号公報 実用新案登録第3028589号公報 米国特許第944385号明細書 米国特許第1211497号明細書 米国特許第1259297号明細書 米国特許第2367967号明細書
本発明は、背景技術における上記の様な問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ヒンジ機構を利用した複合細線画像とストライプ状のスクリーンとの相対的な摺動による可変画像表示体において、複合細線画像の担持体とスクリーンの担持体との間の隙間の発生を効果的に防止でき、もって画像の鮮明な表示を可能とする可変画像表示体を提供することにある。
本発明の可変画像表示体は、複数種類の原画像のそれぞれを所定の細線画像幅に分割した細線画像から前記原画像の種類の数に等しい所定数毎に選択した細線画像を、各原画像に由来する細線画像が前記細線画像幅の前記所定数倍に等しい所定周期で繰り返し現れるように、一定の順序で相互に隣接させて配列して構成してなる複合細線画像を表面に担持した台紙と、前記台紙上に配置された、前記細線画像幅に等しい幅の透視可能な透視部と、前記細線画像幅の前記所定数倍よりも前記細線画像幅だけ狭い幅の透視不可能な隠蔽部とを、前記細線画像の配列方向と同一方向に相互に隣接させて交互に配列してなる、表示すべき画像の寸法よりも大きい寸法のスクリーンを担持したスクリーン担持シートと、前記スクリーン担持シート上に配置された、少なくとも前記細線画像の配列方向と直交方向に前記スクリーンよりも大きい寸法を有し、前記台紙との間に前記スクリーンの収納空間を形成すると共に、該収納空間上の部分に、表示すべき画像の寸法と等しいか又はこれより大きい寸法の窓部が穿設された窓枠シートと、を少なくとも具備してなり、前記窓枠シートは、前記台紙に固定されており、前記台紙の、前記細線画像の配列方向の片側の端部に形成された、該配列方向に直交する方向に延在する折曲線を軸として揺動可能なヒンジ機構により、前記スクリーンを台紙に対して該配列方向に摺動させることによって、前記複数枚の原画像のそれぞれに由来する画像が所定の順序で順次表示される可変画像表示体において、前記窓枠シートは、前記収納空間上の部分以外の部分であって、前記スクリーンの摺動方向に直交する方向の両端部の近傍の、該摺動方向に前記ヒンジ機構側の端部の近傍の部分に、前記台紙と接合された接合部を有すると共に、前記摺動方向に直交する方向の少なくとも一方の端部の、該摺動方向に前記接合部より前記ヒンジ機構とは反対側の部分に、前記台紙と接合されることなく、前記台紙との間に、前記収納空間に連通する開口部が形成されており、前記スクリーン担持シートは、前記スクリーンと、前記窓枠シートの前記開口部を隔てて前記スクリーンとは反対側に配置され、前記ヒンジ機構に連接されて該ヒンジ機構のヒンジ作用により前記摺動方向に駆動される連接桿部と、前記開口部において前記スクリーンと前記連接桿部とを接続する接続部とを具備することを特徴とするものである。
また本発明の可変画像表示体は、台紙と、前記台紙上に配置された、複数種類の原画像のそれぞれを所定の細線画像幅に分割した細線画像から前記原画像の種類の数に等しい所定数毎に選択した細線画像を、各原画像に由来する細線画像が前記細線画像幅の前記所定数倍に等しい所定周期で繰り返し現れるように、一定の順序で相互に隣接させて配列して構成してなる複合細線画像を表面に担持した複合細線画像担持部を備えた複合細線画像担持シートと、前記複合細線画像担持シート上に配置された、前記細線画像幅に等しい幅の透視可能な透視部と、前記細線画像幅の前記所定数倍よりも前記細線画像幅だけ狭い幅の透視不可能な隠蔽部とを、前記細線画像の配列方向と同一方向に相互に隣接させて交互に配列してなる、表示すべき画像の寸法よりも大きい寸法のスクリーンを担持したスクリーン担持シートと、前記スクリーン担持シート上に配置された、少なくとも前記細線画像の配列方向と直交方向に前記複合細線画像担持部及び前記スクリーンよりも大きい寸法を有し、前記台紙との間に前記複合細線画像担持部及び前記スクリーンの収納空間を形成すると共に、該収納空間上の部分に、表示すべき画像の寸法と等しいか又はこれより大きい寸法の窓部が穿設された窓枠シートと、を少なくとも具備してなり、前記窓枠シートは、前記台紙に固定されており、前記スクリーン担持シートは、前記窓枠シートに固定されており、前記台紙の、前記細線画像の配列方向の片側の端部に形成された、該配列方向に直交する方向に延在する折曲線を軸として揺動可能なヒンジ機構により、前記複合細線画像担持シートの複合細線画像担持部を台紙に対して該配列方向に摺動させることによって、前記複数枚の原画像のそれぞれに由来する画像が所定の順序で順次表示される可変画像表示体において、前記窓枠シートは、前記収納空間上の部分以外の部分であって、前記複合細線画像担持シートの複合細線画像担持部の摺動方向に直交する方向の両端部の近傍の、該摺動方向に前記ヒンジ機構側の端部の近傍の部分に、前記台紙と接合された接合部を有すると共に、前記摺動方向に直交する方向の少なくとも一方の端部の、該摺動方向に前記接合部より前記ヒンジ機構とは反対側の部分に、前記台紙と接合されることなく、前記台紙との間に、前記収納空間に連通する開口部が形成されており、前記複合細線画像担持シートは、前記複合細線画像担持部と、前記窓枠シートの前記開口部を隔てて前記複合細線画像担持部とは反対側に配置され、前記ヒンジ機構に連接されて該ヒンジ機構のヒンジ作用により前記摺動方向に駆動される連接桿部と、前記開口部において前記複合細線画像担持部と前記連接桿部とを接続する接続部とを具備することを特徴とするものである。
また本発明の可変画像表示体は、上記のいずれかの可変画像表示体において、前記開口部と、前記連接桿部と、前記接続部とは、前記摺動方向と直交方向に両側に設けられていることを特徴とするものである。
また本発明の可変画像表示体は、上記のいずれかの可変画像表示体において、前記ヒンジ機構の軸である折曲線と前記接続部の前記ヒンジ機構側の端部との間の距離は、前記ヒンジ機構の軸である折曲線と前記窓枠シートの窓部の前記ヒンジ機構とは反対側の端部との間の距離の3分の1以上であることを特徴とするものである。
本発明の可変画像表示体は、相互に固定された台紙と窓枠シートとの間に形成された収納空間の内部に収納したスクリーン(又は複合細線画像担持部)を、台紙の端部に形成されたヒンジ機構によって駆動して台紙に対して摺動させることにより、複合細線画像とスクリーンとを相対的に摺動させて表示される画像を変化させる可変画像表示体において、台紙と窓枠シートとをヒンジ機構側の端部の近傍であって収納空間を挟む2箇所において少なくとも接合すると共に、その接合部よりもヒンジ機構とは反対側に設けた、台紙と窓枠シートとが接合されていない開口部を通じて、ヒンジ機構とスクリーン(又は複合細線画像担持部)とを連接桿部及び接続部を介して連接、接続して、ヒンジ機構のヒンジ作用による駆動力を当該連接桿部及び接続部を介してスクリーン(又は複合細線画像担持部)に伝達してこれを台紙に対して摺動させるように構成したことによって、ヒンジ機構とそのヒンジ作用によって駆動されるスクリーン(又は複合細線画像担持部)の接続部との間に、少なくとも台紙と窓枠シートとの間の接合部の摺動方向の長さに相当する距離があるため、ヒンジ機構のヒンジ作用によりスクリーン(又は複合細線画像担持部)を上方に持ち上げようとする力が大幅に緩和されてスクリーン(又は複合細線画像担持部)に伝わることになるとともに、スクリーン(又は複合細線画像担持部)はその接続部よりもヒンジ機構側に設けられた接合部にて台紙上に固定された窓枠シートによって上面が覆われていて上方への持ち上がりが規制されているため、ヒンジ機構のヒンジ作用によってスクリーン(又は複合細線画像担持部)を摺動させても、スクリーン(又は複合細線画像担持部)が上方へ持ち上げられることがなく、常に複合細線画像担持部とスクリーンとが隙間なく密着した状態が維持されるので、両者が正確に位置合わせされていても両者間に発生する隙間が原因となって発生することのある表示される画像の濁りやぼけが防止され、より鮮明な画像を表示することが可能となる。
本発明の第1の実施形態の可変画像表示体における複合細線画像担持シートを兼ねた台紙の平面図。 本発明の第1の実施形態の可変画像表示体におけるスクリーン担持シートの平面図。 本発明の第1の実施形態の可変画像表示体における窓枠シートの平面図。 本発明の第1の実施形態の可変画像表示体の平面図。 図4に示した本発明の第1の実施形態の可変画像表示体のA−A部における断面図。 図4に示した本発明の第1の実施形態の可変画像表示体のB−B部における断面図。 図4に示した本発明の第1の実施形態の可変画像表示体の操作片部を水平に保持した状態でのC−C部における断面図。 図4に示した本発明の第1の実施形態の可変画像表示体の操作片部を水平に保持した状態でのD−D部における断面図。 図4に示した本発明の第1の実施形態の可変画像表示体の操作片部を上方に揺動させた状態でのC−C部における断面図。 図4に示した本発明の第1の実施形態の可変画像表示体の操作片部を上方に揺動させた状態でのD−D部における断面図。 本発明の第2の実施形態の可変画像表示体における複合細線画像担持シートを兼ねた台紙の平面図。 本発明の第2の実施形態の可変画像表示体におけるスクリーン担持シートの平面図。 本発明の第2の実施形態の可変画像表示体における窓枠シートの平面図。 本発明の第2の実施形態の可変画像表示体の平面図。 本発明の第3の実施形態の可変画像表示体におけるスクリーン担持シートの平面図。 本発明の第3の実施形態の可変画像表示体の平面図。 図16に示した本発明の第3の実施形態の可変画像表示体の操作片部を下方に揺動させた状態でのC−C部における断面図。 図16に示した本発明の第3の実施形態の可変画像表示体の操作片部を下方に揺動させた状態でのD−D部における断面図。 本発明の第4の実施形態の可変画像表示体における台紙の平面図。 本発明の第4の実施形態の可変画像表示体における複合細線画像担持シートの平面図。 本発明の第4の実施形態の可変画像表示体におけるスクリーン担持シートの平面図。 本発明の第4の実施形態の可変画像表示体の平面図。 図22に示した本発明の第4の実施形態の可変画像表示体のA−A部における断面図。 図22に示した本発明の第4の実施形態の可変画像表示体のB−B部における断面図。 図22に示した本発明の第4の実施形態の可変画像表示体の操作片部を水平に保持した状態でのC−C部における断面図。 図22に示した本発明の第4の実施形態の可変画像表示体の操作片部を水平に保持した状態でのD−D部における断面図。 図22に示した本発明の第4の実施形態の可変画像表示体の操作片部を上方に揺動させた状態でのC−C部における断面図。 図22に示した本発明の第4の実施形態の可変画像表示体の操作片部を上方に揺動させた状態でのD−D部における断面図。 本発明の第5の実施形態の可変画像表示体における台紙、複合細線画像担持シート及び窓枠シートが相互に連接されたブランクシートの展開図。 図29に示したブランクシートに基づいて組み立てた本発明の第5の実施形態の可変画像表示体の平面図。 従来の可変画像表示体の一例の平面図。 図31に示した従来の可変画像表示体の一例の操作片部を上方に揺動させた状態でのC−C部における断面図。
以下に本発明の可変画像表示体の具体的な実施形態を図面を参照しながら詳細に説明する。
<第1の実施形態>
本発明の第1の実施形態の可変画像表示体は、複合細線画像担持シート20を兼ねた台紙10(図1)と、スクリーン担持シート30(図2)と、窓枠シート40(図3)とから構成されるものである。
台紙10の表面には、文字「A」、文字「B」及び文字「C」をそれぞれ表した3種類の原画像に基づいて、各原画像を所定の細線画像幅に分割した細線画像から、文字「A」を表した原画像に基づく細線画像については左端側から1番目、4番目、7番目、‥‥というように、文字「B」を表した原画像に基づく細線画像については左端側から2番目、5番目、8番目、‥‥というように、文字「C」を表した原画像に基づく細線画像については左端側から3番目、6番目、9番目、‥‥というように、それぞれ2本置きに選択した細線画像を、左端側から順に、「A」の1番目、「B」の2番目、「C」の3番目、「A」の4番目、「B」の5番目、「C」の6番目、‥‥というように、3種類の原画像のそれぞれに由来する細線画像がそれぞれ2本置きに現れるような順番で、相互に隣接させて配列して構成した複合細線画像21が設けられている。
また、この台紙10の左側の端部には、後述するヒンジ機構50を構成するために、天地方向に直線状に形成された折曲線11を介して、該折曲線11を軸として紙面に垂直方向に揺動可能な操作片部12が延設されている。台紙10乃至複合細線画像担持シート20としては、従来周知の同種の可変画像表示体の場合と同様に、例えばカード紙又は板紙等の厚手の紙(坪量150〜400g/m程度)や、合成紙、プラスチックシート(厚み100〜300μm程度)等を使用することができる。複合細線画像21は、例えば通常の印刷法、電子写真法、インクジェット法等、従来周知の方法で形成することができる。
スクリーン担持シート30は、前述した複合細線画像21の分割単位である細線画像幅に等しい幅を有する透視可能な透視部32と、細線画像幅の原画像数倍すなわち3倍よりも細線画像幅だけ狭い幅、つまり細線画像幅の2倍に等しい幅を有する透視不可能な隠蔽部33とが、前述した複合細線画像21を構成する細線画像の配列方向と同一方向すなわち左右方向に、相互に隣接して交互に配列されたストライプ状のスクリーン31を有している。スクリーン31は、表示すべき画像の寸法よりも大きい寸法を有していること、つまり、スクリーン31の輪郭の形状の内部に、表示すべき画像の輪郭の形状が完全に含まれ得るような寸法を有していることが必要である。この条件を満たす限り、スクリーン31の寸法には特に制限はないが、天部及び地部で接合される台紙10と窓枠シート40との間に挿入されて左右方向に摺動されるものであるから、その天地方向の幅は、台紙10及び窓枠シート40の天地方向の幅よりも狭く形成される必要がある。
スクリーン31は、従来周知の同種の可変画像表示体の場合と同様に、透明なプラスチックフィルムの表面に不透明な印刷インキにより隠蔽部を印刷したもの等を使用することができる。スクリーン担持シート30は、その全体がスクリーン31によって構成されていてもよいし、スクリーン31以外のシート部分(透明であるか不透明であるかは問わない)を有していてもよい。図示した例では、スクリーン担持シート30は、スクリーン31の他に、該スクリーン31の右側の天地両端部に接続された接続部34と、該接続部34のスクリーン31とは反対側に接続され、スクリーン31の透視部32及び隠蔽部33の配列方向すなわち左右方向に延在する連接桿部35とを備えている。
この連接桿部35は、スクリーン31の左側の端部よりも更に左側にまで延在しており、その左端部には、後述するヒンジ機構50を構成するための折曲線37及び操作片部38が設けられており、該操作片部38及び天地の2箇所の折曲線37を介して天地の2つの連接桿部35が連接されることによって、スクリーン30、天地の2つの接続部34、天地の2つの連接桿部35及び操作片部38によって囲繞された、略左右逆コ字状の切欠部36が形成されている。なお、上記連接桿部35と操作片部38とを折り曲げ可能に連接する折曲線37は、このスクリーン担持シート30を台紙10上に載置した際に、台紙10の左端部の操作片部12との連接部である折曲線11よりも複合細線画像21側とは反対側(左側)の位置に来るような位置に形成されている。これら接続部34、連接桿部35及び操作片部38は、例えばカード紙等、前述した台紙10と同様の不透明なシート材料により形成されている。
窓枠シート40は、例えばカード紙等、前述した台紙10と同様の材質からなるものであり、その外形寸法は、少なくとも前述した細線画像の配列方向と直交方向すなわち天地方向に前述したスクリーン30よりも大きい寸法を有している必要があり、左右方向には特に制限はないが、後述するヒンジ機構50の作用を阻害することのないように、台紙10上に固定したときに台紙10やスクリーン担持シート30の折曲部11、37を覆うことのない程度の寸法とするのがよい。この窓枠シート40には、複合細線画像担持シート20に担持された複合細線画像21とスクリーン担持シート30に担持されたスクリーン31との協働により表示される画像を観察できるように、表示すべき画像の寸法と等しいか又はこれより大きい寸法の、つまり、その輪郭の形状の内部に表示すべき画像の輪郭の形状が完全に含まれ得るような寸法の、窓部41が穿設されている。なお、上記「表示すべき画像」とは、複合細線画像21とスクリーン31との協働により表示可能な画像の内、観察者に観察させることを制作者が意図した部分の画像を言い、実質的に複合細線画像21の全体である場合もあれば、その一部分である場合もある。また、この窓枠シート40の表面には、可変画像表示部である窓部41に表示される画像と関連した又は関連のない任意の絵柄を形成することもできる。
そして、図示した窓枠シート40には、その前述した細線画像の配列方向と直交する方向すなわち天地方向の両端部であって、その該配列方向に後述するヒンジ機構50側すなわち左側の端部の近傍に、その右側における天地方向の端部よりも天地方向に張り出した部分が形成されており、その張り出した部分の天地方向の端部の近傍に、後に台紙10と接合するための接合部43が設けられている。このように接合部43を設ける部分を天地方向に張り出させることは、本発明においては必ずしも必須ではなく、窓枠シート40の天地側の端部は張り出し部分のない直線状であっても、本発明の目的を達成することは十分に可能である。但し、図示したように接合部43を設ける部分を張り出し部分とすることによって、その右側の接合部43を有さない部分における窓枠シート40の天地方向の寸法を短く抑えておくと、スクリーン担持シート30におけるスクリーン31と連接桿部35との接続部34をより短く抑え、連接桿部35をよりスクリーン31に接近して設けることが可能となり、これによって、台紙10に占める画像が表示される部分(窓枠シート40の窓部41に相当する部分)以外の部分の面積を抑えてコンパクトな可変画像表示体を設計したり、連接桿部35の幅に余裕を持たせて強度の確保を図ったりすることが可能となる利点がある。
また、図示した窓枠シート40には、そのヒンジ機構50とは反対側すなわち右側の端部の近傍にも、後に台紙10と接合するための接合部42が設けられている。この接合部42は本発明においては必ずしも必須ではなく、窓枠シート40がその左側の天地2箇所において台紙10上に固定されていればその右側の部分が簡単には捲れ上がることのない程度の十分な剛性を備えている場合には、この接合部42を省略することも可能である。しかし、窓枠シート40を例えばカード紙など、ある程度の可撓性を有するシート材料から構成する場合には、そのヒンジ機構50とは反対側の端部の近傍にも台紙10との接合部42を設けて、窓枠シート40の捲れ上がりを防止しておくことが望ましい。接合部42の形状は、窓枠シート40の捲れ上がりの防止効果が実用上十分に得られれば、必ずしも図示したような天地方向のほぼ全体に亘るものでなくてもよく、例えば天地方向の両端部近傍の2箇所や天地方向の中央部付近の1箇所等といった様に、天地方向に部分的に設けてもよい。また、図示した例では、窓枠シート40のヒンジ機構50側すなわち左側の端部の近傍には、その天地側の両端部の近傍の2箇所のみに接合部43が設けられているが、本発明はこれに限定されるものではなく、窓枠シート40のヒンジ機構50側の端部の近傍には、天地側の両端部の近傍以外の任意の箇所、例えば天地方向の中央部にも台紙10との接合部が設けられていてもよいし、天地側の両端部の2箇所の接合部43を連結するように、天地方向に全体に亘って台紙10との接合部が設けられていてもよい。
上述した台紙10(複合細線画像担持シート20)の上に、スクリーン担持シート30と、窓枠シート40とをこの順で配置し、台紙10と窓枠シート40とを接合部42、43において接着剤又はスペーサその他の適宜の手段を介して接合して、それらの間に形成される収納空間にスクリーン31が左右方向に摺動可能に収納された状態とし、さらに、台紙10の左側の端部に折曲線11を介して延設された操作片部12と、スクリーン担持シート30の連接桿部35の左側の端部に折曲線37を介して延設された操作片部38と接合することにより、本発明の第1の実施形態の可変画像表示体が完成する(図4)。
この可変画像表示体には、前述した台紙10及びスクリーン担持シート30に設けられた折曲線11、37、操作片部12、38、連接桿部35によってヒンジ機構50が形成されている。このヒンジ機構50における操作片部52を、台紙10に対して水平な状態(図7、図8)から、折曲線51を軸として該操作片部52に左端部を上方に持ち上げる様に揺動させると(図9、図10)、そのヒンジ作用により台紙10上のスクリーン担持シート30は僅かに右方向に移動し、これによって、スクリーン担持シート30に担持されたスクリーン31は、台紙10(複合細線画像担持シート20)上に形成された複合細線画像21に対して、僅かに右方向に摺動することとなる。
この摺動の距離が、複合細線画像21を構成する個々の細線画像の幅(細線画像幅)に等しくなると、当初の状態で表示されていた文字「A」の画像に代わって、文字「A」の画像を構成する各細線画像の右側に隣接する各細線画像によって構成される文字「B」の画像が表示されるようになる。更に細線画像幅に相当する距離だけ摺動させると、文字「B」の画像に変わって文字「C」の画像が表示され、更に細線画像幅に相当する距離だけ摺動させると、再び文字「A」の画像が表示され、以後この繰り返しとなる。一方、操作片部52の右端部を上方に持ち上げた状態から元に戻す方向に揺動させると、今度は逆に文字「A」の画像から文字「C」の画像へ、文字「C」の画像から文字「B」の画像へ、文字「B」の画像から文字「A」の画像へ、という順で表示される画像が順次切り替わる。
ところで、操作片部52の左端部を上方へ持ち上げるように揺動させたとき、ヒンジ機構50とスクリーン31の左端部とを直接接続してスクリーン31にヒンジ作用を及ぼして摺動させる構造の従来の可変画像表示体の場合(図31)には、スクリーン担持シート30は右方向への移動と同時に、そのヒンジ機構50側の部分が上方へ持ち上げられることにより、スクリーン担持シート30のスクリーン31の部分と複合細線画像担持シート20(台紙10)の複合細線画像21が形成された部分との間に隙間60が発生してしまう(図32)。これに対して、本発明の可変画像表示体の場合は、スクリーン31のヒンジ機構50側すなわち左側の端部はヒンジ機構50とは接続されておらず、スクリーン31は、そのヒンジ機構50とは反対側すなわち右側の、摺動方向と直交する方向すなわち天地方向の端部において、台紙10と窓枠シート40とが接合されていない開口部44に挿通された接続部34及びその天地側に接続された連接桿部35を介してヒンジ機構50と接続され駆動される構造となっており、ヒンジ機構50と接続部34との間に距離があるため、ヒンジ機構50のヒンジ作用がスクリーン31を持ち上げようとする力は十分に弱められ、スクリーン31の上に配置された窓枠シート40によって十分に抑えられるので、スクリーン31が持ち上げられて複合細線画像21との間に隙間60が発生することがなく、両者が密着した良好な状態を維持し(図9、図10)、以て鮮明な画像を表示することができる。
可変画像表示部である窓部41における複合細線画像21とスクリーン31との間の隙間60の発生をより効果的に防止するためには、ヒンジ機構50からこれとスクリーン31との接続部34のヒンジ機構50側の端部との距離を長くするほど有利である。このため、ヒンジ機構50の軸である折曲線51と、スクリーン31と連接桿部35との接続部34のヒンジ機構50側の端部との間の距離(ヒンジ機構50の操作片部52が台紙10に対して水平な状態での)は、該折曲線51と、可変画像表示部である窓部41のヒンジ機構50とは反対側の端部との間の距離の少なくとも3分の1以上、より好ましくは2分の1以上とすることが望ましい。但し、この距離をあまり長く取り過ぎても、連接桿部35の折曲線37から接続部34までの長さが長くなると共に、接続部34の左右方向の幅が狭くなり、これらは本発明の可変画像表示体の強度を減じて、連接桿部35や接続部34が折れ曲がってスクリーン31が正常に摺動しなくなったり、連接桿部35や接続部34が破損し易くなったりする原因ともなるので、前述した距離の比率は概ね4分の3以下、より好ましくは3分の2以下の範囲内に抑えることが望ましい。
この本発明の第1の実施形態の可変画像表示体は、図示したもののほか、その態様を種々変更して実施することができる。例えば、図示したものでは操作片部52は台紙10(折曲線51より右側の部分)より幅の狭い寸法に形成されているが、この操作片部52と台紙10とを略同大同形状として、開閉操作により画像が変化して表示される2つ折りカードとすることができる。また、この2つ折りカード状の構造が見開き頁となるように冊子体に綴じ込むことによって、頁の開閉操作により画像が変化して表示される書籍又は雑誌等の冊子体とすることができる。更に、この2つ折りカード状の構造の可変画像表示体を複数用意しておき、隣接する可変画像表示体の台紙10の裏面と操作片部52の裏面とを接合しつつ順次綴じ合わせることによって、各見開き頁に頁の開閉操作により画像が変化して表示される可変画像表示体が設けられた絵本とすることもできる。
一方、操作片部52は幅の狭い寸法のままで、台紙10の操作片部52側とは反対側の端部(右端部)を綴じ部側として冊子体に綴じ込むことによって、頁の小口側の端部の揺動操作により画像が変化して表示される冊子体とすることもできる。この場合は、図示したもののように向かって左側に操作片部52を有する可変画像表示体を見開き頁の左側の頁に、図示したものと左右対称の構造として右側に操作片部52を配置した可変画像表示体を見開き頁の右側の頁に、それぞれ配置するように冊子体に綴じ込むことによって、見開き頁の左右両側の頁に可変画像表示体を有する冊子体とすることもできる。またこの場合、可変画像表示体の背面に左右対象構造の別の可変画像表示体を背中合わせに貼り合わせても、それぞれを独立した可変画像表示体として機能させることが可能であるから、頁の表裏両面に可変画像表示体を有する冊子体とすることもできる。
また、この本発明の第1の実施形態の可変画像表示体において、複合細線画像担持シート20を台紙10で兼ねさせる、つまり複合細線画像21を台紙10上に直接形成する代わりに、台紙10とは別体の複合細線画像担持シート20上に複合細線画像21を形成しておき、これを台紙10とスクリーン担持シート30との間に挿入して台紙10上に固定した構造とすることもできる。この様にすると、複数種類の複合細線画像担持シート20を用意しておき、これを必要に応じて差し替えることによって、1つの可変画像表示体を用いてより多くの種類の画像を表示可能としたり、表示可能な画像変化パターン又は動画の種類を増やしたりすることが可能となる。
また、図示した複合細線画像21及びスクリーン31は飽くまでも模式的な例であって、本発明はこれに限定されるものではない。複合細線画像21を構成する原画像の種類は特に限定されず、文字や記号等のほか例えば人物や動植物、コミック又はアニメ等のキャラクター、乗り物、ロボットその他の機械類、風景、抽象絵画等、或いはそれらの複数種類の組み合わせ等、任意の対象物を表した画像を使用することができ、また、対象物が経時的に順次遷移する状況を表した複数の原画像を使用することによって動画を表現することもできる。使用する原画像の数にも特に制限はなく、技術的には10枚前後までは十分に可能であるが、あまり多すぎると、表示される画像の面積に占めるスクリーン31の隠蔽部33によって隠蔽される部分の面積の比率が高くなって、表示される画像が不鮮明になり観察しづらくなるので、原画像の数は2〜6枚程度の範囲内とすることが望ましい。また、細線画像幅が狭すぎても表示される画像が不鮮明になる一方で、細線画像幅を拡げすぎて繰り返し周期を長くしすぎても表示される画像が粗すぎて画像として認識しにくくなるので、本発明の可変画像表示体を観察者が手で持って操作しながら観察する場合を想定すると、細線画像幅が概ね0.2〜1mm程度、より好ましくは0.3〜0.6mm程度、繰り返し周期が概ね0.5〜5mm程度、より好ましくは1〜3mm程度の範囲内となる様に設計することが望ましい。
また、スクリーン31における隠蔽部33は、このスクリーン31を透して複合細線画像21を観察したときに、スクリーン31の透視部32を透して観察される細線画像と隠蔽部33を透して観察される細線画像とが十分なコントラストを持って観察され、これによって実質的に前者の細線画像のみによって構成される画像が観察者に認識される程度の隠蔽性を有していればよく、この限りにおいて必ずしも完全な光不透過性である必要はない。つまり、本発明において隠蔽部33が「透視不可能」であるとは、光学的に完全な透視不可能を意味するものでは必ずしもなく、透視部32との比較において実質的に透視不可能と言えるだけの透視困難性を備えていることを意味するものであり、一般的には、隠蔽部33の光透過率が透視部32の光透過率の概ね5分の1以下、より好ましくは10分の1以下程度であればよい。隠蔽部33の色彩にも特に制限はなく、一般的には例えば黒色、白色又は灰色等の無彩色であることが望ましいが、画像の種類によっては例えば赤色、青色、緑色等の有彩色も使用できる場合もある。また、隠蔽部33を有彩色透明、すなわち特定の波長域の光のみを隠蔽し他の波長域の光は透過する色彩とすることによって、複合細線画像21を構成する色彩中の特定の色彩成分についてのみ可変画像表示効果を有し、他の色彩成分については常時表示するような可変画像表示体とすることもできる。
更にまた、図示した例では、複合細線画像21を構成する細線画像や、スクリーン31を構成する透視部32、隠蔽部33等の細線の形状は、複合細線画像担持シート20とスクリーン担持シート30との相対的な摺動方向に直交する方向に延在する直線状とされているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば当該摺動方向に平行でも垂直でもない一定の角度で交差する斜線状や、円弧状、「く」の字状、ジグザグ状、正弦曲線状その他の波線状等、要するに一定方向への繰り返し配置により相互に重複することなく平面を隙間なく埋め尽くすことが可能な形状であれば如何なる形状であってもよい。但し、複合細線画像21とスクリーン31との協働により表示される画像の画質の均一性や、複合細線画像21及びスクリーン31の製造の容易性、可変画像表示体の組立時における複合細線画像担持シート20とスクリーン担持シート30との位置合わせの容易性等を考慮すると、係る細線の形状は直線状(斜線状を含む)とすることが最も望ましい。
<第2の実施形態>
上記した本発明の第1の実施形態の可変画像表示体は、ヒンジ機構50のヒンジ作用による駆動力をスクリーン31に伝達するための連接桿部35及び接続部34並びに該接続部34を挿通させるための台紙10と窓枠シート40との間の開口部44が、スクリーン31の摺動方向と直交方向すなわち天地方向に両側に設けられているが、連接桿部35及び接続部34にヒンジ機構50による駆動に堪える十分な剛性を持たせることが可能な場合には、これを天地方向に天側又は地側の一方側のみに設けた構造とすることも可能である。つまり、例えば上記した本発明の第1の実施形態におけるものとほぼ同様の、図11に示す様な複合細線画像担持シート20を兼ねた台紙10と、図12に示す様に操作桿部35、接続部34及び折曲部37を天地方向の天側のみに備えたスクリーン担持シート30と、図13に示す様に天地方向の地側の端部にはスクリーン31の摺動方向すなわち左右方向にほぼ全体に亘って台紙10との接合部43を設けた窓枠シート40とを使用して、図14に示す様な本発明の第2の実施形態の可変画像表示体とすることができる。この様な構造の可変画像表示体の動作原理及び作用効果は、上記した本発明の第1の実施形態の可変画像表示体の場合と実質的にほぼ同様であるので、その詳細な説明は省略する。
この様に連接桿部35等を片側にのみ設けた構造の可変画像表示体は、台紙10と窓枠シート40との間の収納空間において摺動させる部分(スクリーン31及び接続部34の一部)の面積との対比において、連接桿部35の摺動方向と直交方向(天地方向)の幅が狭すぎたり、摺動方向(左右方向)の長さが長すぎたりすると、ヒンジ機構50から連接桿部35に及ぼされる駆動力とスクリーン31等の摺動に対する抵抗力(摩擦力等)との拮抗に連接桿部35が耐えられずに、連接桿部35が折れ曲がったり破損したりする場合があるという弱点があることも否めないので、一般的には、可能な限り、上記した本発明の第1の実施形態の可変画像表示体の様に、連接桿部35等をスクリーン31等の摺動方向と直交方向にスクリーン31等の両側に設けた構造を採用することが望ましい。しかしながら、例えば可変表示すべき画像の面積が十分に小さいために摺動に対する抵抗力が十分に小さい場合や、連接桿部35として例えば厚手の板紙や金属板、プラスチック板等の高強度(高剛性)の材質を用いるか又は連接桿部35をそれらの材質で補強することが可能な場合等には、この本発明の第2の実施形態の可変画像表示体の様に連接桿部35等を片側にのみ設けた構造でも、十分に実用に堪える可変画像表示体を得ることが可能な場合もある。
また、図示した例では、スクリーン担持シート30の連接桿部35が設けられた側とは反対側すなわち地側の窓枠シート40の端部の近傍には、その左右方向にほぼ全体に亘る様に台紙10との接合のための接合部43を設けてあるが、本発明はこれに限定されるものではなく、この接合部43は少なくともヒンジ機構50側の端部近傍に設けられていればよく、例えば前述した第1の実施形態の可変画像表示体の場合と同様に、窓枠シート40の地側の端部においても当該接合部43よりもヒンジ機構50側とは反対側の部分は台紙10と接合されない開口部44とされていてもよい。その他、この本発明の第2の実施形態の可変画像表示体も、前述した第1の実施形態の可変画像表示体の場合と同様に、その態様を種々変更して実施することができる。
<第3の実施形態>
上記した本発明の第1及び第2の実施形態の可変画像表示体は、ヒンジ機構50における操作片部52を、その台紙10側とは反対側の端部を台紙10に対して水平な位置から上方に持ち上げる様な方向に揺動させるものであるが、このヒンジ機構50における、台紙10と操作片部52との間の折曲線51(11)と、スクリーン担持シート30の連接桿部35と操作片部38との間の折曲線37との摺動方向(左右方向)の位置関係を逆転させることによって、操作片部52を逆に下方に押し下げる様な方向に揺動させる構造とすることもできる。つまり、例えば上記した本発明の第1の実施形態におけるものと同様の、すなわち例えば図1に示したものと同様の台紙10と、図15に示す様に、図2に示したものよりも折曲線37を右方に移動したスクリーン担持シート30と、上記した本発明の第1の実施形態におけるものと同様の、すなわち例えば図3に示したものと同様の窓枠シート40とを使用して、図16に示す様な本発明の第3の実施形態の可変画像表示体とすることができる。
このような構造のヒンジ機構50を有する可変画像表示体にあっては、ヒンジ機構50の操作片部52を下方へ押し下げる様に揺動させると、スクリーン担持シート30に担持されたスクリーン31は、台紙10(複合細線画像担持シート20)に対して僅かに左方向に摺動することとなるから、窓部41に表示される画像は、当初の文字「A」の画像から文字「C」の画像へ、更に文字「B」の画像へ、そして再び文字「A」の画像へ、という順で繰り返し切り替わることとなる。そして、操作片部52を下方へ押し下げた状態から元の水平な位置に戻す様な方向に揺動させると、表示される画像は上記と逆の順序で順次切り替わることとなる。
このように操作片部52を台紙10に対して水平な位置から下方へ揺動させる構造のヒンジ機構50を有する可変画像表示体にあっても、ヒンジ機構50とスクリーン31の左端部とを直接接続してスクリーン31にヒンジ作用を及ぼして摺動させる構造の従来の可変画像表示体の場合には、操作片部52の左端部を下方へ押し下げるように揺動させたときに、スクリーン担持シート30は左方向への摺動と同時に、そのヒンジ機構50側の部分が上方へ持ち上げられることにより、スクリーン担持シート30のスクリーン31の部分と複合細線画像担持シート20(台紙10)の複合細線画像21が形成された部分との間に隙間が発生してしまう。
これに対して、本発明の可変画像表示体の場合は、スクリーン31のヒンジ機構50側すなわち左側の端部はヒンジ機構50とは接続されておらず、スクリーン31のヒンジ機構50とは反対側すなわち右側の、摺動方向と直交する方向すなわち天地方向の端部において、台紙10と窓枠シート40とが接合されていない開口部44に挿通された接続部34及びその天地側に接続された連接桿部35を介してヒンジ機構50と接続され駆動される構造となっており、ヒンジ機構50と接続部34との間に距離があるため、ヒンジ機構50のヒンジ作用がスクリーン31を持ち上げようとする力は十分に弱められ、スクリーン31の上に配置された窓枠シート40によって十分に抑えられるので、スクリーン31が持ち上げられて複合細線画像21との間に隙間が発生することがなく、両者が密着した良好な状態を維持し(図17、図18)、以て鮮明な画像を表示することができる。
この本発明の第3の実施形態の可変画像表示体においても、前述した本発明の第2の実施形態の可変画像表示体の様に、ヒンジ機構50のヒンジ作用による駆動力をスクリーン31に伝達するための連接桿部35及び接続部34並びに該接続部34を挿通させるための台紙10と窓枠シート40との間の開口部44を、複合スクリーン31の摺動方向と直交方向に片側のみに、すなわち天地方向に天側又は地側の一方側のみに設けた構造とすることも可能であり、その場合のそれぞれの長短についても、前述した本発明の第1の実施形態の可変画像表示体と第2の実施形態の可変画像表示体との関係と同様である。またその他、前述した本発明の第1及び第2の実施形態の可変画像表示体の場合と同様に、その態様を種々変更して実施することが可能である。
但し、前述した第1及び第2の実施形態の可変画像表示体の場合と異なり、台紙10と操作片部52とを可変画像表示部を内側にして折り重ねることは不可能であり、また、反対側に折り重ねて閉じた場合にも、台紙10の折曲線51側の端部からスクリーン担持シート30の連接桿部35の一部が突出することとなるので、開閉操作により画像が変化して表示される2つ折りカードや、頁の開閉操作により画像が変化して表示される冊子体としての使用には不向きである。また、左右対称構造の可変画像表示体を背中合わせに貼り合わせると、表裏の可変画像表示体の操作片部52が邪魔し合ってその揺動操作を行うことができないので、この様な形で表裏両面に可変画像表示体を有する構造体としての使用にも不向きである。しかし、この第3の実施形態の可変画像表示体を、その台紙10の操作片部52とは反対側の端部を綴じ部側として冊子体に綴じ込むことは可能であるし、また、左右対称でない同一構造の可変画像表示体を、それぞれの操作片部52が他方の台紙10と重ならない位置関係で背中合わせに貼り合わせて、表裏両面に可変画像表示体を有する1枚の構造体として使用することも可能である。
<第4の実施形態>
本発明の可変画像表示体において、複合細線画像担持シート20とスクリーン担持シート30とを相対的に摺動させるためには、上記した第1乃至第3の実施形態におけるように、複合細線画像担持シート20の位置を固定し、スクリーン担持シート30を移動させる代わりに、これとは逆に、スクリーン担持シート30の位置を固定し、複合細線画像担持シート20を移動させる構造とすることも可能である。そのような構造の可変画像表示体の一例である本発明の第4の実施形態の可変画像表示体は、台紙10(図19)と、これとは別体の複合細線画像担持シート20(図20)と、スクリーン担持シート(図21)と、窓枠シート40(図3)とから構成されるものである。
この第4の実施形態の可変画像表示体における台紙10(図19)は、前述した第1の実施形態の可変画像表示体における台紙10(図1)と同一の構造を有しているが、その表面に複合細線画像21は形成されていない。その代わりに、この台紙10とは別体の、前述した第1の実施形態の可変画像表示体におけるスクリーン担持シート30(図2)と類似の構造を有する複合細線画像担持シート20(図20)の、前記スクリーン担持シート30(図2)におけるスクリーン31の位置に相当する位置に設けられた複合細線画像担持部22の表面に、複合細線画像21が形成されている。一方、スクリーン担持シート30(図21)には、後に形成されるヒンジ構造50とスクリーン31とを接続するための接続部34、連接桿部35、後にヒンジ構造50を形成するための折曲線37、操作片部38は設けられておらず、その全体が窓枠シート40の外形寸法の範囲内に収まる様な外形寸法に形成されている。このスクリーン担持シート30は、その全体がスクリーン31によって構成されているが、この実施形態においてはスクリーン担持シート30は窓付シート40に対して摺動することはないので、窓枠41から外れる部分はスクリーン31以外のシート材料によって構成されていても差し支えない。窓枠シート40(図3)は、前述した第1の実施形態の可変画像表示体におけるそれと同一のものである。
そして、上述した台紙10の上に、複合細線画像担持シート20と、スクリーン担持シート30と、窓枠シート40とをこの順で配置して、以降は上述した第1の実施形態の可変画像表示体の場合と同様の要領にて、但し、台紙10に連接した操作片部12には、スクリーン担持シート30に連接した操作片部38の代わりに、複合細線画像担持シート20に折曲線26を介して連接した操作片部27を接合することにより、本発明の第4の実施形態の可変画像表示体が完成する(図22)。
この本発明の第4の実施形態の可変画像表示体は、前述した本発明の第1の実施形態の可変画像表示体の場合と同様に、ヒンジ機構50の操作片部52を上方へ持ち上げる様な方向に揺動させることによって、窓部41に表示される画像を変化させることができる。但し、この場合は、当該揺動操作によって右方向に摺動するのは、スクリーン担持シート30ではなくて複合細線画像担持シート20であるので、表示される画像が変化する順序は、前述した本発明の第1の実施形態の可変画像表示体の場合とは逆になる。すなわち、操作片部52を上方へ持ち上げる様な方向に揺動させると、窓部41に表示される画像は、当初の文字「A」の画像から文字「C」の画像へ、更に文字「B」の画像へ、そして再び文字「A」の画像へ、という順序で順次切り替わり、操作片部52を上方へ持ち上げた状態から元の水平な位置に戻す様な方向に揺動させると、表示される画像は上記と逆の順序で順次切り替わることとなる。
このようにヒンジ機構50のヒンジ作用により複合細線画像担持シート20を台紙10やスクリーン31に対して摺動させる構造の可変画像表示体にあっても、ヒンジ機構50と複合細線画像担持部22のヒンジ機構50側の端部すなわち左端部とを直接接続して複合細線画像担持部22にヒンジ作用を及ぼして摺動させる構造の従来の可変画像表示体の場合には、操作片部52の左端部を上方へ持ち上げる様に揺動させたときに、複合細線画像担持部22はヒンジ機構50側とは反対側すなわち右方向への摺動と同時に、そのヒンジ機構50側の部分が上方へ持ち上げられ、これに伴って全体的に僅かながら下方に凸に湾曲する様に変形するのに対して、スクリーン31は、全体的に湾曲させる様な力を受けることなくほぼ平面的な状態を保持したまま、そのヒンジ機構50側の端部が複合細線画像担持部22によって上方へ持ち上げられるため、スクリーン31が全体として複合細線画像担持部22の表面上から浮き上がるか、又はスクリーン31と複合画像担持部22との湾曲状態に差が発生するために、両者間に隙間が発生してしまう。
これに対して、本発明の第4の実施形態の可変画像表示体の場合は、複合細線画像担持部22のヒンジ機構50側すなわち左側の端部はヒンジ機構50とは接続されておらず、複合細線画像担持部22は、そのヒンジ機構50とは反対側すなわち右側の、摺動方向と直交する方向すなわち天地方向の端部において、台紙10と窓枠シート40とが接合されていない開口部44に挿通された接続部23及びその天地側に接続された連接桿部24を介してヒンジ機構50と接続され駆動される構造となっており、ヒンジ機構50と接続部23との間に距離があるため、ヒンジ機構50のヒンジ作用が複合細線画像担持部22を持ち上げようとする力は十分に弱められ、複合細線画像担持部22の上にスクリーン31を介して配置された窓枠シート40によって十分に抑えられるので、複合細線画像担持部22が持ち上げられたり湾曲したりしてスクリーン31との間に隙間が発生することがなく、両者が密着した良好な状態を維持し(図27、図28)、以て鮮明な画像を表示することができる。
この本発明の第4の実施形態の可変画像表示体においても、前述した本発明の第2の実施形態の可変画像表示体の場合と同様に、ヒンジ機構50のヒンジ作用による駆動力を複合細線画像担持部22に伝達するための連接桿部24及び接続部23並びに該接続部23を挿通させるための台紙10と窓枠シート40との間の開口部44を、複合細線画像担持部22の摺動方向と直交方向に片側のみに、すなわち天地方向に天側又は地側の一方側のみに設けた構造とすることも可能であり、その場合の長短についても、前述した本発明の第1の実施形態の可変画像表示体と第2の実施形態の可変画像表示体との関係と同様である。更に、この本発明の第4の実施形態の可変画像表示体におけるヒンジ機構50を、前述した第3の実施形態の可変画像表示体におけるそれに類似した機構で置き換えて実施することも可能である。その他、この本発明の第4の実施形態の可変画像表示体も、複合細線画像担持シート20に担持した複合細線画像21の差し替えは技術的には不可能ではないにしてもあまり実用的でないことを除けば、前述した第1乃至第3の実施形態の可変画像表自体の場合と同様に、その態様を種々変更して実施することができる。
なお、この本発明の第4の実施形態の可変画像表示体においては、ヒンジ機構50の操作片部52の揺動操作によって、複合細線画像担持部22は窓枠シート40に対しても相対的に摺動することになるので、操作片部52の揺動操作によって複合細線画像担持部22が摺動可能な距離がスクリーン31の周期を越える場合には、複合細線画像21とスクリーン31との協働により現れる画像は、操作片部52の揺動位置によって異なる2箇所以上の位置に現れ得ることになる。更には、複合細線画像担持部22が摺動可能な距離がスクリーン31の周期の数倍以上に達する様に構成すると、同一の原画像に基づいて複合細線画像21とスクリーン31との協働により現れる画像の内の一部が、操作片部52の揺動位置により、ある時は窓枠シート40の窓部41の外にあって表示されず、ある時は窓枠シート40の内部にあって表示される、というように、同一の原画像に基づく画像の窓部41内に表示される部分を複合細線画像担持部22の摺動方向に沿って順次変化させることもできる。この場合の窓部41の寸法は、複合細線画像21とスクリーン31との協働により表示可能な画像の内、操作片部52がある一つの揺動位置にある時に、つまり複合細線画像担持部22がある一つの摺動位置にある時に、観察者に観察させることを制作者が意図した部分の画像の形状を少なくとも含み得るような寸法とすればよい。
<第5の実施形態>
以上に説明した本発明の各実施形態の可変画像表示体においてはいずれも、台紙10、複合細線画像担持シート20、スクリーン担持シート30及び窓枠シート40は、本発明の第1乃至第3の実施形態において台紙10が複合細線画像担持シート20を兼ねていたことを除けば、それぞれ別体のシートによって構成されていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらのシートの中から選ばれる任意の数のシートが互いに連接した1枚のブランクシートから構成されていてもよい。
図29に示したのはそのブランクシートの展開図の一例であって、台紙10、複合細線画像担持シート20及び窓枠シート40が、互いに連接した1枚のシートから構成されている。そして、その窓枠シート40の下面側にスクリーン31を配置し、このスクリーン31を窓枠シート40に貼着、嵌合その他の適宜の方法によって固定した後、まず複合細線画像担持シート20を台紙10との間の折曲線13によって台紙10の裏面側に折り返すと共に、台紙10に連接した操作片部12と複合細線画像担持シート20に連接した操作片部27とをそれらの裏面同士で接合し、次いで前述したスクリーン31を裏面に固定した窓枠シート40を台紙10との間の折曲線14によって台紙10の裏面側の複合細線画像担持シート20上に重ねる様に折り返し、その際に、窓枠シート40の台紙10側とは反対側の天地両側に張り出した部分を、台紙10と複合細線画像担持シート20の連接桿部24との間に挿入するようにして、台紙10と窓枠シート40とを接合部42、43において接合すると、本発明の第5の実施形態の可変画像表示体が完成する(図30)。
この展開図の構造によると、窓枠シート40の表面に絵柄を印刷する場合には、複合細線画像担持シート20の複合細線画像担持部22の表面への複合細線画像21の印刷と、窓枠シート40の表面への絵柄の印刷とを、同一のシート材料の同一面に行うことができ、また、可変画像表示体を構成する各シート(スクリーン担持シート30を除く)が1枚のシート材料の打ち抜き・折り曲げ加工によって形成されるので、製造が簡便であると共に、各シートの組み立て時に位置合わせに特別な工夫を要することなく、本発明の可変画像表示体を容易に製造することができるという利点もある。
この本発明の第5の実施形態の可変画像表示体も、前述した各実施形態の可変画像表示体の場合と同様に、その態様を種々変更して実施することができる。例えば、台紙10に連接した操作片部12の横幅(折曲線11と折曲線13との距離)を、台紙10の横幅(折曲線11と折曲線14との距離)と略同幅とするか、若しくは組立後の操作片部52の左側に当該操作片部52と合わせた横幅が台紙10の横幅と略同幅となる様な延長片(図示せず)を延設して表紙状に構成することによって、表紙の開閉操作により可変画像表示部を表紙で覆ったり露出させたりすることができ、かつそれと同時に可変画像表示部に表示される画像を変化させることのできる2つ折りカード状の可変画像表示体を得ることができる。或いは逆に、台紙10の操作片部52側とは反対側の端部もしくは天地側のいずれかの端部に、台紙10と略同大、もしくは台紙10と操作片部52とを合わせた形状と同大の表紙片を折り曲げ可能に連接することによって、表紙の開閉操作により可変画像表示部を表紙で覆ったり露出させたりすることが可能な2つ折りカード状の可変画像表示体を得ることができる。さらには、係る可変画像表示体を冊子体の一部の頁として綴じ込んだり、前述した2つ折りカード状の可変画像表示体を複数用意しておき、隣接する可変画像表示体の裏面同士を接合しつつ順次綴じ合わせることによって、各見開き頁に可変画像表示体が設けられた絵本とすることもできる。
10 台紙
11 折曲線
12 操作片部
13 折曲線
14 折曲線
20 複合細線画像担持シート
21 複合細線画像(複合細線画像担持部)
22 複合細線画像担持部
23 接続部
24 連接桿部
25 切欠部
26 折曲線
27 操作片部
30 スクリーン担持シート
31 スクリーン
32 透視部
33 隠蔽部
34 接続部
35 連接桿部
36 切欠部
37 折曲線
38 操作片部
40 窓枠シート
41 窓部
42 接合部(接着剤)
43 接合部(接着剤)
44 開口部
50 ヒンジ機構
51 折曲線
52 操作片部
60 隙間

Claims (4)

  1. 複数種類の原画像のそれぞれを所定の細線画像幅に分割した細線画像から前記原画像の種類の数に等しい所定数毎に選択した細線画像を、各原画像に由来する細線画像が前記細線画像幅の前記所定数倍に等しい所定周期で繰り返し現れるように、一定の順序で相互に隣接させて配列して構成してなる複合細線画像を表面に担持した台紙と、
    前記台紙上に配置された、前記細線画像幅に等しい幅の透視可能な透視部と、前記細線画像幅の前記所定数倍よりも前記細線画像幅だけ狭い幅の透視不可能な隠蔽部とを、前記細線画像の配列方向と同一方向に相互に隣接させて交互に配列してなる、表示すべき画像の寸法よりも大きい寸法のスクリーンを担持したスクリーン担持シートと、
    前記スクリーン担持シート上に配置された、少なくとも前記細線画像の配列方向と直交方向に前記スクリーンよりも大きい寸法を有し、前記台紙との間に前記スクリーンの収納空間を形成すると共に、該収納空間上の部分に、表示すべき画像の寸法と等しいか又はこれより大きい寸法の窓部が穿設された窓枠シートと、
    を少なくとも具備してなり、
    前記窓枠シートは、前記台紙に固定されており、
    前記台紙の、前記細線画像の配列方向の片側の端部に形成された、該配列方向に直交する方向に延在する折曲線を軸として揺動可能なヒンジ機構により、前記スクリーンを台紙に対して該配列方向に摺動させることによって、前記複数枚の原画像のそれぞれに由来する画像が所定の順序で順次表示される可変画像表示体において、
    前記窓枠シートは、前記収納空間上の部分以外の部分であって、前記スクリーンの摺動方向に直交する方向の両端部の近傍の、該摺動方向に前記ヒンジ機構側の端部の近傍の部分に、前記台紙と接合された接合部を有すると共に、前記摺動方向に直交する方向の少なくとも一方の端部の、該摺動方向に前記接合部より前記ヒンジ機構とは反対側の部分に、前記台紙と接合されることなく、前記台紙との間に、前記収納空間に連通する開口部が形成されており、
    前記スクリーン担持シートは、前記スクリーンと、前記窓枠シートの前記開口部を隔てて前記スクリーンとは反対側に配置され、前記ヒンジ機構に連接されて該ヒンジ機構のヒンジ作用により前記摺動方向に駆動される連接桿部と、前記開口部において前記スクリーンと前記連接桿部とを接続する接続部とを具備することを特徴とする可変画像表示体。
  2. 台紙と、
    前記台紙上に配置された、複数種類の原画像のそれぞれを所定の細線画像幅に分割した細線画像から前記原画像の種類の数に等しい所定数毎に選択した細線画像を、各原画像に由来する細線画像が前記細線画像幅の前記所定数倍に等しい所定周期で繰り返し現れるように、一定の順序で相互に隣接させて配列して構成してなる複合細線画像を表面に担持した複合細線画像担持部を備えた複合細線画像担持シートと、
    前記複合細線画像担持シート上に配置された、前記細線画像幅に等しい幅の透視可能な透視部と、前記細線画像幅の前記所定数倍よりも前記細線画像幅だけ狭い幅の透視不可能な隠蔽部とを、前記細線画像の配列方向と同一方向に相互に隣接させて交互に配列してなる、表示すべき画像の寸法よりも大きい寸法のスクリーンを担持したスクリーン担持シートと、
    前記スクリーン担持シート上に配置された、少なくとも前記細線画像の配列方向と直交方向に前記複合細線画像担持部及び前記スクリーンよりも大きい寸法を有し、前記台紙との間に前記複合細線画像担持部及び前記スクリーンの収納空間を形成すると共に、該収納空間上の部分に、表示すべき画像の寸法と等しいか又はこれより大きい寸法の窓部が穿設された窓枠シートと、
    を少なくとも具備してなり、
    前記窓枠シートは、前記台紙に固定されており、
    前記スクリーン担持シートは、前記窓枠シートに固定されており、
    前記台紙の、前記細線画像の配列方向の片側の端部に形成された、該配列方向に直交する方向に延在する折曲線を軸として揺動可能なヒンジ機構により、前記複合細線画像担持シートの複合細線画像担持部を台紙に対して該配列方向に摺動させることによって、前記複数枚の原画像のそれぞれに由来する画像が所定の順序で順次表示される可変画像表示体において、
    前記窓枠シートは、前記収納空間上の部分以外の部分であって、前記複合細線画像担持シートの複合細線画像担持部の摺動方向に直交する方向の両端部の近傍の、該摺動方向に前記ヒンジ機構側の端部の近傍の部分に、前記台紙と接合された接合部を有すると共に、前記摺動方向に直交する方向の少なくとも一方の端部の、該摺動方向に前記接合部より前記ヒンジ機構とは反対側の部分に、前記台紙と接合されることなく、前記台紙との間に、前記収納空間に連通する開口部が形成されており、
    前記複合細線画像担持シートは、前記複合細線画像担持部と、前記窓枠シートの前記開口部を隔てて前記複合細線画像担持部とは反対側に配置され、前記ヒンジ機構に連接されて該ヒンジ機構のヒンジ作用により前記摺動方向に駆動される連接桿部と、前記開口部において前記複合細線画像担持部と前記連接桿部とを接続する接続部とを具備することを特徴とする可変画像表示体。
  3. 前記開口部と、前記連接桿部と、前記接続部とは、前記摺動方向と直交方向に両側に設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の可変画像表示体。
  4. 前記ヒンジ機構の軸である折曲線と前記接続部の前記ヒンジ機構側の端部との間の距離は、前記ヒンジ機構の軸である折曲線と前記窓枠シートの窓部の前記ヒンジ機構とは反対側の端部との間の距離の3分の1以上であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の可変画像表示体。
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