JP5243893B2 - カメラシステム及びカメラシステムを構成する交換レンズ及び中間アクセサリ - Google Patents

カメラシステム及びカメラシステムを構成する交換レンズ及び中間アクセサリ Download PDF

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Description

本発明は、交換レンズとカメラ本体との間に介装されるリアコンバータ、中間リング、ベローズ等の中間アクセサリの特性に応じたレンズ固有情報を、カメラ本体に出力可能なカメラシステム及びカメラシステムを構成する交換レンズ及び中間アクセサリの技術に関するものである。
従来、交換レンズの種々の固有情報、例えば開放絞り値、焦点距離、自動焦点調節のための焦点ずれ量と合焦レンズの駆動量を対応させるための変換係数等が、交換レンズからカメラ本体へ電気的に伝達され、カメラ本体による自動露出制御、自動焦点調節制御や表示制御等に利用されていた。
一方で、交換レンズとカメラ本体との間にリアコンバータ、中間リング、ベローズ等の中間アクセサリを介装して使用するカメラシステムがある。中間アクセサリを交換レンズとカメラ本体との間に介装すると、通常は開放絞り値や焦点距離、繰出し量変換係数等が交換レンズと中間アクセサリとによる合成値となるため、交換レンズのレンズ固有情報をそのままカメラ本体に伝達するのみでは、カメラ本体による自動露出制御、自動焦点調節制御等が正常に機能せず、またカメラ本体での表示が正確に行えない問題があった。
そこで、この問題を解決する発明として、特開昭59−188622号公報(以下、特許文献1と称す)に記載された装置が提案されている。この装置は、中間アクセサリにおいて、交換レンズから受け入れたレンズ固有情報を、中間アクセサリの特性に応じて補正演算を施す演算回路と、演算されたレンズ固有情報をカメラ本体に出力する出力回路とを備えた中間アクセサリである。特許文献1に記載された発明では、中間アクセサリがその特性に応じた補正演算を交換レンズからカメラ本体へ伝達されるレンズ固有情報に施すことにより、中間アクセサリが交換レンズとカメラ本体との間に介装されたカメラシステムにおいてもカメラ本体の正常な機能を保障している。
また、特公平4−1331号公報(以下、特許文献2と称す)には、中間アクセサリの有無と種類を交換レンズに伝達する電気接点が設けられた中間アクセサリが記載されている。この中間アクセサリに装着される交換レンズは、その電気接点から中間アクセサリの有無と種類を検出し、その有無と種類の情報に応じて交換レンズのレンズ固有情報、または検出した中間アクセサリの種類の特性に応じた補正演算を施したレンズ固有情報を、カメラ本体に出力する
また、特開2002−72328号公報(以下、特許文献3と称す)には、特許文献2に記載された発明のように中間アクセサリ等に新たに電気接点を設けることなく、交換レンズから出力される所定のレンズ固有情報に、中間アクセサリが所定の補正演算を施してカメラ本体に出力し、カメラ本体は受信したレンズ固有情報を交換レンズにそのまま返送し、交換レンズはカメラ本体から送られるデータを受信し、このデータと交換レンズのレンズ固有情報とを比較することにより、中間アクセサリの有無と種類が判断できるカメラシステムが提案されている。
特開昭59−188622号公報 特公平4−1331号公報 特開2002−72328号公報
上記の特許文献1に記載された発明では、中間アクセサリの種類ごとにそれぞれの特性による補正演算回路を備えたICの内蔵が必要となり、中間アクセサリのコスト高は避けられない。一般的に中間アクセサリはカメラシステムにおける補助的な道具としての性格があり、消費者からはより安価なものが期待され、中間アクセサリにとってコスト高は大いに問題である。
また、特許文献1に記載の中間アクセサリに組み込まれる補正演算回路は、中間アクセサリの種類ごとの特性に応じた理論的な補正演算を行うようにあらかじめ設定しているので、様々な種類の光学系を有する交換レンズの特性に応じて最適な補正演算を行うものではない。
自動露出制御や自動焦点調節制御等を高精度に機能させ表示もより正確に行うには、レンズ固有情報は、上記のような中間アクセサリの種類の特性に応じた論理的な補正演算値ではなく、様々な種類の光学系を有する交換レンズと中間アクセサリとの正確な合成値である必要がある。しかし、特許文献1に記載の中間アクセサリの補正演算回路では、中間アクセサリに装着された様々な種類の光学系を有する交換レンズの特性に応じた高精度な補正演算をすることができないという問題があった。
特許文献1に記載された中間アクセサリの上記問題点を解決した引用文献2に記載の交換レンズ及び中間アクセサリは、中間アクセサリの有無と種類を交換レンズに伝達する電気接点が設けられ、交換レンズはその電気接点から中間アクセサリの有無と種類を検出し、その有無と種類の情報に応じて交換レンズのレンズ固有情報、または検出した中間アクセサリの種類の特性に応じた補正演算を施したレンズ固有情報を、カメラ本体に出力する交換レンズ及び中間アクセサリである。
特許文献2に記載の交換レンズ及び中間アクセサリでは、中間アクセサリの介装の有無と種類を交換レンズに伝達する電気接点を設けるだけで、中間アクセサリに補正演算回路を設けることなく、コストを低くおさえた中間アクセサリを提供することができる。また、交換レンズは電気接点から中間アクセサリの介装の有無と種類を検出することができるため、その有無と種類の情報に応じて交換レンズのレンズ固有情報、または検出した中間アクセサリの種類の特性に応じた補正演算を施した固有情報を、カメラ本体に出力することができるので、中間アクセサリを交換レンズとカメラ本体との間に介装したカメラシステムを高精度化できる。
ところが、カメラシステムによっては、特許文献2に記載された交換レンズ及び中間アクセサリに設けられた、中間アクセサリの介装の有無と種類を交換レンズに伝達する電気接点を設ける余裕のない接点端子構造を有するものがある。
交換レンズ、カメラ本体及びこれらの間に介装される中間アクセサリに電気接点を増設する余裕がないカメラシステムを高精度化するために、特許文献3に記載のカメラシステム及びこれを構成する交換レンズ、カメラ本体、中間アクセサリにおいては、交換レンズから出力される所定のレンズ固有情報に、中間アクセサリが所定の補正演算を施してカメラ本体に出力し、カメラ本体は受信したレンズ固有情報を交換レンズにそのまま返送し、交換レンズはカメラ本体から送られるデータを受信し、このデータと交換レンズのレンズ固有情報とを比較することにより、中間アクセサリの有無と種類が判断できるようにしたカメラシステムが提案されている。この構成においては特許文献2に記載された電気的接点の増設を不要としている。
このシステムでは電気的接点の増設が無いので、接点端子についてのコストはおさえられるが、中間アクセサリ内に補正演算回路を備えたICが必要になり、ICを搭載する方がはるかにコスト高であるため、結局カメラシステムの全体的なコスト高は避けられない。
さらに、特許文献3に記載のカメラシステムを達成するためには、中間アクセサリに補正演算用のICを搭載し、カメラ本体には交換レンズのレンズ固有情報を交換レンズへ返送する改良を施し、交換レンズには中間アクセサリの有無を判別する手段を設けなければならないので、カメラシステム全体の構成の複雑化は避けられない。
本発明は、上記課題を解決することを目的とするもので、構成が単純で、電気接点の増設や補正演算回路を備えたICの搭載が不要であるためコストが上昇することなく、中間アクセサリの介装の有無と種類が検出可能となり、交換レンズにおいて検出された中間アクセサリの特性に応じた補正演算を施したレンズ固有情報をカメラ本体に出力できるので、カメラ本体において自動露出制御や自動焦点調節制御等を高精度に機能させることができ、表示もより正確に行うことができるカメラシステム及びカメラシステムを構成する交換レンズ及び中間アクセサリを提供することを目的とする。
本発明における、第1のカメラシステムは、交換レンズはカメラ本体に対して脱着可能であり、該交換レンズと該カメラ本体との間に中間アクセサリが介装されており、該中間アクセサリは中間アクセサリCPUを有しており、該交換レンズと該中間アクセサリとの間及び該中間アクセサリと該カメラ本体との間は複数の端子を介してそれぞれが電気的に接続されており、該複数の端子を通過する複数の信号を用いて該交換レンズが該カメラ本体へレンズ固有情報を送信するカメラシステムにおいて、前記カメラ本体が、通信開始の合図を前記交換レンズ及び前記中間アクセサリへ送信し、該中間アクセサリCPUが、該カメラ本体から該交換レンズへ送信する所定の信号に対して中間アクセサリの有無と種類を示す電気信号を付加し、該交換レンズが、該所定の信号を検出することにより中間アクセサリの有無と種類を認識し、中間アクセサリの有無と種類に応じて補正演算がされたレンズ固有情報を該カメラ本体へ送信することを特徴とするカメラシステムである。
第2のカメラシステムは、第1のカメラシステムにおいて、前記中間アクセサリが、前記カメラ本体から前記交換レンズへ送信する前記所定の信号に対して中間アクセサリの有無と種類を示す電気信号を付加する方法は、該中間アクセサリが、該カメラ本体から送信された通信開始の合図を受信した時点を第1の中間アクセサリ種類信号出力開始時点とし、第1の中間アクセサリ種類信号出力開始時点から所定時間経過後まで第1の中間アクセサリ種類信号を該所定の信号に付加し、その後を第2の中間アクセサリ種類信号出力開始時点とし、第2の中間アクセサリ種類信号出力開始時点からさらに所定時間経過後まで第2の中間アクセサリ種類信号を該所定の信号に付加する方法であり、前記交換レンズが、前記所定の信号を検出することにより中間アクセサリの有無と種類を認識する方法は、該交換レンズが、前記カメラ本体から送信された通信開始の合図を受信した時点を第1の中間アクセサリ種類信号出力開始時点とし、第1の中間アクセサリ種類信号出力開始時点から所定時間経過後の所定のタイミングで該所定の信号に付加された第1の中間アクセサリ種類信号を検出し、さらに所定時間経過後の所定のタイミングで該所定の信号に付加された第2の中間アクセサリ種類信号を検出し、該所定の信号に付加された検出した第1の中間アクセサリ種類信号及び第2の中間アクセサリ種類信号により、中間アクセサリの有無と種類を認識する方法であることを特徴とする第1のカメラシステムである。
第3のカメラシステムは、第1又は第2のカメラシステムにおいて、前記交換レンズが、前記所定の信号を検出することにより中間アクセサリの有無と種類を認識し、中間アクセサリの有無と種類に応じて前記カメラ本体へ送信する前記補正演算がされたレンズ固有情報は、該交換レンズのレンズCPUが、該カメラ本体のカメラCPUからレンズ固有情報を要求するコマンド信号を受信するたびに、該レンズCPUの記憶領域に記憶されたレンズ固有情報を読み出し、中間アクセサリの有無と種類に応じた補正演算を施したレンズ固有情報であることを特徴とする第1又は第2のカメラシステムである。
第4のカメラシステムは、第1及び第2のカメラシステムにおいて、前記交換レンズが、前記所定の信号を検出することにより中間アクセサリの有無と種類を認識し、中間アクセサリの有無と種類に応じて前記カメラ本体へ送信する前記補正演算がされたレンズ固有情報は、該交換レンズの前記レンズCPUが、該カメラ本体の前記カメラCPUからレンズ固有情報を要求するコマンド信号を受信し、中間アクセサリの有無と種類に応じた補正演算があらかじめ施されたレンズ固有情報の記憶された該レンズCPUの記憶領域から読み出す補正演算がされたレンズ固有情報であることを特徴とする第1又は第2のカメラシステムである。
本発明における、第1の交換レンズは、カメラ本体に対して脱着可能であり、該交換レンズと該カメラ本体との間に中間アクセサリが介装可能であり、該中間アクセサリは中間アクセサリCPUを有しており、該交換レンズと該中間アクセサリとの間及び該中間アクセサリと該カメラ本体との間、又は、該交換レンズと該カメラ本体との間は複数の端子を介してそれぞれが電気的に接続され、該複数の端子を通過する複数の信号を用いて該交換レンズが該カメラ本体へレンズ固有情報を送信するカメラシステムを構成する交換レンズにおいて、前記中間アクセサリが前記交換レンズと前記カメラ本体との間に介装されている場合には、該カメラ本体が、通信開始の合図を該交換レンズ及び該中間アクセサリへ送信し、該中間アクセサリCPUが、該カメラ本体から該交換レンズへ送信する所定の信号に対して中間アクセサリの有無と種類を示す電気信号を付加し、該交換レンズが該所定の信号を検出することにより中間アクセサリの有無と種類を認識し、中間アクセサリの有無と種類に応じて補正演算がされたレンズ固有情報を該カメラ本体へ送信し、前記中間アクセサリが前記交換レンズと前記カメラ本体との間に介装されていない場合には、該カメラ本体が、通信開始の合図を該交換レンズへ送信し、該交換レンズが該カメラ本体から該交換レンズへ送信する前記所定の信号を検出することにより中間アクセサリの有無と種類を認識し、補正演算がされないそのままのレンズ固有情報を該カメラ本体へ送信することを特徴とする交換レンズである。
第2の交換レンズは、第1の交換レンズにおいて、前記交換レンズが、前記所定の信号を検出することにより中間アクセサリの有無と種類を認識し、中間アクセサリの有無と種類に応じて前記カメラ本体へ送信する前記補正演算がされたレンズ固有情報は、該交換レンズのレンズCPUが、該カメラ本体のカメラCPUからレンズ固有情報を要求するコマンド信号を受信するたびに、該レンズCPUの記憶領域に記憶されたレンズ固有情報を読み出し、中間アクセサリの有無と種類に応じた補正演算を施したレンズ固有情報であることを特徴とする第1の交換レンズである。
第3の交換レンズは、第1の交換レンズにおいて、前記交換レンズが、前記所定の信号を検出することにより中間アクセサリの有無と種類を認識し、中間アクセサリの有無と種類に応じて前記カメラ本体へ送信する前記補正演算がされたレンズ固有情報は、該交換レンズの前記レンズCPUが、該カメラ本体の前記カメラCPUからレンズ固有情報を要求するコマンド信号を受信し、中間アクセサリの有無と種類に応じた補正演算があらかじめ施されたレンズ固有情報の記憶された該レンズCPUの記憶領域から読み出す補正演算がされたレンズ固有情報であることを特徴とする第1の交換レンズである。
本発明における、第1の中間アクセサリは、交換レンズはカメラ本体に対して脱着可能であり、該交換レンズと該カメラ本体との間に中間アクセサリが介装されており、該中間アクセサリは中間アクセサリCPUを有しており、該交換レンズと該中間アクセサリとの間及び該中間アクセサリと該カメラ本体との間は複数の端子を介してそれぞれが電気的に接続されており、該複数の端子を通過する複数の信号を用いて該交換レンズが該カメラ本体へレンズ固有情報を送信するカメラシステムを構成する中間アクセサリにおいて、前記カメラ本体が、通信開始の合図を前記交換レンズ及び前記中間アクセサリへ送信し、該中間アクセサリCPUが、該カメラ本体から該交換レンズへ送信する所定の信号に対して中間アクセサリの有無と種類を示す電気信号を付加することを特徴とする中間アクセサリである。


第2の中間アクセサリは、第1の中間アクセサリにおいて、前記中間アクセサリが、前記カメラ本体から前記交換レンズへ送信する前記所定の信号に対して中間アクセサリの有無と種類を示す電気信号を付加する方法は、該中間アクセサリが、該カメラ本体から送信された通信開始の合図を受信した時点を第1の中間アクセサリ種類信号出力開始時点とし、第1の中間アクセサリ種類信号出力開始時点から所定時間経過後まで第1の中間アクセサリ種類信号を該所定の信号に付加し、その後を第2の中間アクセサリ種類信号出力開始時点とし、第2の中間アクセサリ種類信号出力開始時点からさらに所定時間経過後まで第2の中間アクセサリ種類信号を該所定の信号に付加する方法であることを特徴とする第1の中間アクセサリ。
以下に本発明の実施例について図面を用いて説明する。各図面間において同じ符号は同じものを指す。
図1は、本発明の実施例において交換レンズをカメラ本体に直接装着した場合の電気的構成を示すブロック図である。図2は、本発明の実施例において交換レンズとカメラ本体との間に中間アクセサリを介装した場合の電気的構成を示すブロック図である。図3は、本発明の実施例においてレンズCPU内の記憶領域(ROM)に設定されたレンズ固有情報のROMアドレスを示すものである。図4は、本発明の実施例においてレンズCPU内の記憶領域(ROM)に設定された中間アクセサリの特性に応じた補正値とそのROMアドレスを示すものである。図5は、本発明の実施例において交換レンズをカメラ本体に直接装着し、交換レンズとカメラ本体との間で8ビットシリアル同期型3線双方向通信を行う場合の信号例である。図6は、本発明の実施例において交換レンズとカメラ本体との間に中間アクセサリの一例である1.4倍リアコンバータを介装して8ビットシリアル同期型3線双方向通信を行う場合の信号例である。図7は、本発明の実施例において中間アクセサリCPUがコマンド信号に付加した中間アクセサリの有無と種類を示す電気信号例である。図8は、本発明の実施例においてレンズCPU内の記憶領域(ROM)に設定されたレンズ固有情報と複数種類の中間アクセサリの特性に対応するレンズ固有情報の補正演算解のROMアドレスを示すものである。図9は、本発明の実施例におけるレンズCPUの動作を示すフローチャートである。図10は、本発明の実施例における中間アクセサリの特性に応じた補正演算サブルーチンを行うレンズCPUの動作を示すフローチャートである。図11は、本発明の実施例においてレンズCPUが中間アクセサリの特性に応じた補正演算を施したレンズ固有情報あらかじめ複数種類記憶しておき、ROMアドレスが指定されることによって補正演算を施したレンズ固有情報を出力する補正演算サブルーチンを行うレンズCPUの動作を示すフローチャートである。図12は、本発明の実施例において1.4倍リアコンバータが中間アクセサリCPUから中間アクセサリ種類信号をコマンド信号に付加する動作を示すフローチャートである。図13は、本発明の実施例において2倍リアコンバータが中間アクセサリCPUから中間アクセサリ種類信号をコマンド信号に付加する動作を示すフローチャートである。
次に、本発明のカメラシステムの構成について説明する。
まず、図1を用いてカメラ本体Bと交換レンズLとのデータ通信の概要について説明する。
図1において、一点鎖線左側はカメラ本体Bの回路を示し、右側は交換レンズLの回路を示している。カメラ本体Bのコマンド信号端子B.CMDから交換レンズLのコマンド信号端子L.CMDへのコマンド信号CMDが、カメラ本体Bの通信クロック信号B.CLKから交換レンズLの通信クロック信号端子L.CLKへの通信クロック信号CLKに同期して送信される。交換レンズLは受信したコマンド信号CMDの要求に応じた所定のレンズ固有情報を、アンサ信号端子L.ANSからカメラ本体Bのアンサ信号端子B.ANSにアンサ信号ANSとして送信する。
交換レンズLには、例えば図3に示すように、レンズ固有情報として、情報識別コード(AI)をROMアドレス100h(hは16進表記を示す)に記憶し、機能コード(BI)は101hに記憶し、開放絞り値(CI)は102hに記憶し、焦点距離(DI)は103hに記憶し、変換係数(EI)は104hに記憶されている。カメラ本体Bには、交換レンズLに記憶された固有情報の応答を要求するコマンド信号CMDとして、例えば情報識別コード要求(AC)、機能コード要求(BC)、開放絞り値要求(CC)、焦点距離要求(DC)、変換係数要求(EC)が用意されおり、カメラ本体Bの自動露出制御や自動焦点調節制御の処理の都合に合わせて各コマンド信号CMDが交換レンズLに送信され、各コマンド信号CMDに応じて所定のROMアドレスから対応するレンズ固有情報が読み出され、カメラ本体Bに応答される。
次に、図1を用いてカメラCPUとレンズCPUに設けられた端子について説明する。
カメラ本体Bに交換レンズLを装着すると、カメラ本体BのカメラCPUの各端子と交換レンズLのレンズCPUの各端子とが、図1に示すように相互に接続される。
カメラ本体Bには電池BTが設けられ、電源入力端子B.VDDからカメラCPUへ、カメラ本体Bと交換レンズLとが図1に示すように接続された接点端子を介して電源入力端子L.VDDからレンズCPUへ、電源が供給される。また、カメラCPUとレンズCPUには共通のグランドを有するグランド端子B.GNDとL.GNDが設けられている。
カメラCPUの通信イネーブル信号端子B.ENBLからレンズCPUの通信イネーブル信号端子L.ENBLへ、カメラCPUが通信を開始する合図である通信イネーブル信号ENBLが伝達される。通信イネーブル信号ENBLは、カメラCPUとレンズCPUとの通信開始前は“Hi”であり、通信中は“Low”である。
カメラCPUの通信クロック信号端子B.CLKからレンズCPUの通信クロック信号端子L.CLKへ、カメラCPUとレンズCPUとの通信をするための同期信号である通信クロック信号CLKが伝達される。クロック信号CLKは、カメラCPUとレンズCPUとの通信開始前は“Hi”であり、通信中は“Low”と“Hi”を8回ずつ交互に繰り返す一つの同期信号を連続的に発生する。
カメラCPUのコマンド信号端子B.CMDからレンズCPUのコマンド信号端子L.CMDへ、カメラCPUからレンズCPUへ所定のレンズ固有情報を要求するコマンド信号CMDが伝達される。コマンド信号CMDは、0を示す“Low”と1を示す“Hi”とによる合計8ビット分で1つのコマンド信号CMDを構成している。
レンズCPUのアンサ信号端子L.ANSからカメラCPUのアンサ信号端子B.ANSへ、レンズCPUからカメラCPUへコマンド信号CMDに応答したレンズ固有情報を送信するアンサ信号ANSが伝達される。アンサ信号ANSは、0を示す“Low”と1を示す“Hi”とによる合計8ビット分で1つのアンサ信号ANSを構成している。
上記説明した、B.CLK‐L.CLK間において通信する通信クロック信号CLK、B.CMD‐L.CMD間において通信するコマンド信号CMD、B.ANS‐L.ANS間において通信するアンサ信号ANS、これら3つの信号を用いた双方向通信方式は一般に8ビットシリアル同期型3線双方向通信と呼ぶものである。
次に、図1に示すように本発明の実施例において交換レンズLをカメラ本体Bに直接装着した場合の、カメラCPUとレンズCPUとの8ビットシリアル同期型3線双方向通信の信号例を、図5を用いて説明する。図5に示す信号例は、カメラCPUの各端子を基準として説明されるが、カメラCPUとレンズCPU及び後述する中間アクセサリCPUとで結線されている各端子間は当然に同じ信号例が現れる。
図5において、まずカメラCPUが通信イネーブル端子B.ENBLから“Low”を出力して通信開始の合図をレンズCPUに伝達する。そして所定時間経過後に、カメラCPUがレンズCPUにレンズ固有情報を要求するコマンド信号CMDを、カメラCPUの通信出力レジスタにセットすると、自動的に8ビット分の通信クロック信号CLKが、通信クロック信号端子B.CLKから出力される。コマンド信号CMDは、通信クロック信号CLKに同期してレンズCPUのコマンド信号端子L.CMDに8ビット分伝達される。
レンズCPUは、カメラCPUから通信クロック信号CLKと同期して伝達されたコマンド信号CMDを受け取ると、そのコマンド信号CMDに対応するカメラCPUが要求しているレンズ固有情報は何なのかを判別し、レンズCPU内のROMにあらかじめ記憶されている要求されたレンズ固有情報を読み出し、レンズCPUの通信出力レジスタにセットする。そして所定時間経過後に、カメラCPUから出力される8ビット分の通信クロック信号CLKに同期して、アンサ信号ANSが、要求されたレンズ固有情報として、カメラCPUのアンサ信号端子B.ANSに8ビット分伝達される。
上記説明では、1つのコマンド信号CMDに対して1つのレンズ固有情報をアンサ信号ANSとする8ビットシリアル同期型3線双方向通信の信号例を示したが、1つのコマンド信号に対して2つ以上のレンズ固有情報をアンサ信号ANSとすることも可能であり、設計の都合に合わせて選択すればよい。
上記説明は、カメラ本体Bに交換レンズLを直接装着した場合の構成及び通信の信号例について説明した。次に、カメラ本体Bと交換レンズLとの間に中間アクセサリを介装した場合の、構成、通信の信号例、及び中間アクセサリの介装の有無と種類の検出をする仕組みについて説明する。
本発明の実施例におけるレンズCPUは、中間アクセサリの介装の有無と種類を検出する仕組みを備えており、レンズCPUが、所定のタイミングでレンズCPUのコマンド信号端子L.CMDの状態を読み取って判別することにより中間アクセサリの有無と種類を検出する。その検出結果に基いて、レンズ固有情報に対して中間アクセサリの特性に応じた補正演算を施したレンズ固有情報をカメラCPUに伝達するようにしている。中間アクセサリの介装の有無と種類を検出することができる仕組みとレンズ固有情報に対する補正演算については後述する。
また、上述したカメラ本体Bに交換レンズLが直接装着されている場合の検出結果は“中間アクセサリ無し”と判別され、補正演算はされない。つまりレンズ固有情報がそのままカメラ本体Bに伝達されることになる。
次に、図2を用いてカメラ本体Bと交換レンズLとの間に中間アクセサリAが介装された場合のデータ通信の概要について説明する。
図2において、一点鎖線左側がカメラ本体Bの回路を示し、右側は交換レンズLの回路を示し、中央は中間アクセサリAの回路を示している。カメラ本体Bと交換レンズLとの間に介装された中間アクセサリAの回路は延長ケーブルのようなはたらきをして、カメラCPUとレンズCPUとを、カメラ本体Bと交換レンズLとが直接装着されているときと同様に、結線している。すなわち図2の構成におけるデータ通信の概要は、カメラ本体Bと交換レンズLとが直接装着されているときと同一であるので説明は省略する。
図2の場合においても、カメラ本体Bに電池BTが設けられ、電源入力端子B.VDDからカメラCPUへ、カメラ本体Bと中間アクセサリA、中間アクセサリAと交換レンズLとが図2に示すように接続されたそれぞれの接点端子を介して電源入力端子L.VDDからレンズCPUへ、電源が供給される。さらに、図2に示すように中間アクセサリA内で電池BTからの電源が電源入力端子A.VDDから中間アクセサリCPUへ供給される。また、カメラCPU、レンズCPU及び中間アクセサリCPUには共通のグランドを有するグランド端子B.GND、L.GND及びA.GNDが設けられている。
さらに、通信イネーブル信号ENBL及びコマンド信号CMDは、図2に示すように中間アクセサリA内で中間アクセサリCPUの通信イネーブル信号端子A.ENBL及びコマンド信号端子A.CMDから中間アクセサリCPUにそれぞれ伝達されている。
次に、本発明の実施例における中間アクセサリCPUが中間アクセサリの介装の有無と種類の情報をレンズCPUへ伝達するための、中間アクセサリCPUによる情報の付加方法について説明する。
中間アクセサリAが、カメラ本体Bから電源供給を受けると、中間アクセサリCPUが機能を開始する。中間アクセサリCPUは、本発明の特徴である中間アクセサリの介装の有無と種類を示す電気信号を、コマンド信号CMDに付加する。
上述したように、カメラ本体Bの通信イネーブル信号端子B.ENBLから交換レンズLの通信イネーブル端子L.ENBLへ出力される通信イネーブル信号ENBLは、カメラ本体Bが通信を開始することを交換レンズLへ伝達する信号であり、通信開始前は“Hi”であり、通信中は“Low”となる。また、中間アクセサリAのA.ENBLにも通信イネーブル信号ENBLは伝達され、レンズCPUと同様に、中間アクセサリCPUは通信イネーブル信号が“Hi”から“Low”になるタイミングを監視している。
中間アクセサリCPUは、通信イネーブル信号端子A.ENBLが“Hi”から“Low”に変化するタイミングを検知すると、このタイミングを第1の中間アクセサリ種類信号出力開始時点として認識する。中間アクセサリCPUは、その種類に応じて中間アクセサリAの有無と種類を示す電気信号を、第1の中間アクセサリ種類信号出力開始時点の直後及び第1の中間アクセサリ種類信号出力開始時点から所定時間経過後にコマンド信号CMDへ付加し、レンズCPUはコマンド信号端子L.CMDにおいてコマンド信号CMDへ付加された中間アクセサリAの有無と種類を示す電気信号を所定のタイミングで検出する。
次に、図7を用いて中間アクセサリCPUがコマンド信号CMDに中間アクセサリAの有無と種類を示す電気信号を付加する方法を説明する。図7は、コマンド信号CMDに付加された中間アクセサリAの有無と種類を示す電気信号の例を示す。
図7において、まず中間アクセサリCPUは、通信イネーブル信号端子A.ENBLが“Hi”から“Low”に変化するタイミングを第1の中間アクセサリ種類信号出力開始時点として認識する。また、中間アクセサリCPUは第1の中間アクセサリ種類信号出力開始時点から所定時間経過後を第2の中間アクセサリ種類信号開始時点と認識する。中間アクセサリCPUは、第1の中間アクセサリ種類信号開始時点と第2の中間アクセサリ種類信号開始時点とを基準にして、中間アクセサリAの種類に応じた電気信号をコマンド信号CMDに付加する。コマンド信号CMDは、通常状態では“Hi”である。
例えば、カメラ本体Bと交換レンズLとの間に中間アクセサリAである1.4倍リアコンバータが介装されている(2)の場合には、中間アクセサリCPUが、コマンド信号端子A.CMDに第1の中間アクセサリ種類信号出力開始時点から40usの間“Low”を出力した後、第1の中間アクセサリ種類信号出力開始時点から40us後を第2の中間アクセサリ種類信号出力開始時点とし、コマンド信号端子A.CMDに第2の中間アクセサリ種類信号出力開始時点から40usの間“Hi”を出力する。
また、カメラ本体Bと交換レンズLとの間に中間アクセサリAである2倍リアコンバータが介装されている(3)の場合には、中間アクセサリCPUがコマンド信号端子A.CMDに第1の中間アクセサリ種類信号出力開始時点から40usの間“Low”を出力した後、第1の中間アクセサリ種類信号出力開始時点から40us後を第2の中間アクセサリ種類信号出力開始時点とし、コマンド信号端子A.CMDに第2の中間アクセサリ種類信号出力開始時点から40usの間継続して“Low”を出力する。
レンズCPUは、中間アクセサリCPUが、上記の例のようにコマンド信号A.CMD、すなわちコマンド信号CMDに対して電気信号を付加している時間に、コマンド信号CMDの状態を検出して中間アクセサリAの有無と種類を判別する。例えばレンズCPUは図7の第1の中間アクセサリ種類信号出力開始時点から20us後のT1及び第2の中間アクセサリ種類信号出力開始時点から20us後のT2において、レンズCPUのコマンド信号端子L.CMDからコマンド信号CMDの状態を検出する。
T1及びT2で検出したコマンド信号CMDの状態の組み合わせにより、中間アクセサリAの有無と種類を図7に示すような規則で判別することができる。すなわち、中間アクセサリA自体が介装されず、交換レンズLがカメラ本体Bに直接装着されている(1)の場合には、コマンド信号CMDに電気信号を付加する中間アクセサリCPUが存在しないので、T1及びT2いずれにおいても“Hi”が検出され、1.4倍リアコンバータが介装されている(2)の場合には、T1において“Low”、T2において“Hi”が検出され、2倍リアコンバータが介装されている(3)の場合には、T1及びT2いずれにおいても“Low”が検出される。
図7を用いて上記に説明したとおり、中間アクセサリAの有無と種類は、レンズCPUと中間アクセサリCPUとの間で通信される通信コマンド信号CMDを利用することにより、電気接点を追加することなく、またカメラCPUを介することなく、中間アクセサリCPUからレンズCPUへ伝達可能である。
次に、図6を用いてカメラ本体Bと交換レンズLとの間に中間アクセサリAの一種である1.4倍リアコンバータを介装した場合における、8ビットシリアル同期型3線双方向通信の信号例及びレンズCPUが中間アクセサリAの介装の有無と種類を検出することができる仕組みについて説明する。
図6において、まずカメラCPUが通信イネーブル信号端子B.ENBL端子を“Low”に出力して通信開始の合図をレンズCPUに伝達する。同時に中間アクセサリCPUは通信イネーブル信号端子A.ENBLが“Hi”から“Low”に変化するタイミングを監視しており、“Hi”から“Low”に変化したタイミングを第1の中間アクセサリ種類信号出力開始時点として認識する。そして図7を用いて説明したように、1.4倍リアコンバータの中間アクセサリCPUは、その有無と種類を示す信号として、コマンド信号端子A.CMDに第1の中間アクセサリ種類信号出力開始時点から“Low”を40usの間出力した後、第2の中間アクセサリ種類信号出力開始時点から“Hi”を40usの間出力する。中間アクセサリCPUがコマンド信号CMDに付加した上記の電気信号はレンズCPUのコマンド通信端子L.CMDを通してレンズCPUに伝達される。
レンズCPUは、図6のT1及びT2のタイミングでコマンド信号端子L.CMDからコマンド信号CMDを読み取ることによって中間アクセサリAの有無と種類を検出することができる。1.4倍リアコンバータの例では、レンズCPUがT1で“Low”、T2で“Hi”を検出することにより1.4倍リアコンバータが介装されていることを認識する。
なお、レンズCPUがコマンド信号CMDを読み取るタイミングT1及びT2は、それぞれ第1の中間アクセサリ種類信号出力開始時点及び第2の中間アクセサリ種類信号出力開始時点から中間アクセサリAがコマンド信号CMDに電気信号を付加している時間内ならば任意に設定することができる。
上述したようにレンズCPUが中間アクセサリAの介装の有無と種類を認識した後、カメラCPUがレンズCPUにデータを要求するコマンド信号CMDを通信出力レジスタにセットすると、自動的に8ビット分の通信クロック信号CLKがカメラCPUの通信クロック信号端子B.CLKから出力される。通信クロック信号CLKはレンズCPUに伝達され、この通信クロック信号CLKに同期してデータを要求する8ビット分のコマンド信号CMDがレンズCPUに伝達される。
レンズCPUは、カメラCPUから通信クロック信号CLKとコマンド信号CMDを受け取ると、カメラCPUが要求するそのコマンド信号CMDに対応したレンズ固有情報が何かを判別し、そのレンズ固有情報が記憶されたROMアドレスを参照し、レンズCPU内のROMにあらかじめ記憶されているレンズ固有情報を読み出す。
ここで、この8ビットシリアル同期型3線双方向通信が行われる前に中間アクセサリAの介装があると検出された場合には、レンズ固有情報に対して中間アクセサリAの特性に応じた補正演算をレンズCPUが施し、補正演算が施されたレンズ固有情報がカメラCPUに伝達される。1.4倍リアコンバータが介装されている例においては、1.4倍リアコンバータの特性に応じた補正演算がレンズ固有情報に施される。
1.4倍リアコンバータの特性に応じた補正演算の施されたレンズ固有情報が通信出力レジスタにセットされると、所定時間後にカメラCPUから8ビット分の通信クロック信号が通信クロック信号端子B.CLKを通して出力され、レンズCPUは、通信クロック信号端子L.CLKから通信クロック信号CLKを受けると、この通信クロック信号CLKに同期して補正演算の施された8ビット分のレンズ固有情報をアンサ信号ANSとしてカメラCPUに伝達する。補正演算の方法については、後にフローチャートを用いて詳細に説明する。
ここで中間アクセサリAがカメラ本体Bと交換レンズLとの間に介装された場合における、8ビットシリアル同期型3線双方向通信及び中間アクセサリAの有無と種類の検出方法についての説明を要約すると、本発明は、中間アクセサリAの中間アクセサリCPUには、中間アクセサリAの介装の有無と種類を示す電気信号をコマンド信号CMDに付加できる機能を有し、交換レンズLのレンズCPUには、カメラ本体BのカメラCPUから伝達されるコマンド信号CMDに対応するカメラCPUが要求するレンズ固有情報が何かを判別し、レンズCPUにあらかじめ記憶されているレンズ固有情報を読み出し、さらに中間アクセサリAが介装されていないと検出された場合にはそのレンズ固有情報をそのままカメラCPUへ伝達し、中間アクセサリAが介装されていると検出された場合には中間アクセサリAの特性に応じた補正演算をレンズ固有情報に施してその補正演算されたレンズ固有情報をカメラCPUに伝達する機能を有することにより、交換レンズLと中間アクセサリAとの伝達のみで中間アクセサリAの有無と種類を判別し、交換レンズLからカメラ本体Bへ交換レンズLと中間アクセサリAとの組み合わせに最も適したレンズ固有情報を伝達することができる。
また他の実施例として、カメラCPUとの通信時にレンズCPUがレンズCPU内に記憶されたレンズ固有情報を補正演算するのではなく、装着が予想される中間アクセサリAの種類に対応した補正演算があらかじめ施されたレンズ固有情報と補正演算が施されていないレンズ固有情報をともにレンズCPU内のROMに記憶しておき、検出された中間アクセサリAの有無と種類によって適宜条件に合ったレンズ固有情報を、ROMアドレスを参照することによりそのレンズCPU内のROMから読み出し、カメラCPUに伝達するようにしてもよい。
例えば、図8の対応表に示すように、レンズCPU内のROMに、交換レンズLをカメラ本体Bに直接装着した場合のレンズ固有情報をROMアドレス100番地を先頭として記憶させ、1.4倍リアコンバータを介装した場合のあらかじめ補正演算されたレンズ固有情報をROMアドレス110番地を先頭として記憶させ、2倍リアコンバータを介装した場合のあらかじめ補正演算されたレンズ固有情報をROMアドレス120番地を先頭として記憶させ、レンズCPUは、カメラCPUからレンズ固有情報を要求するコマンド信号CMDが伝達された際に、レンズCPUが判別した中間アクセサリAの有無と種類に応じて適宜条件に合ったレンズ固有情報を、上記ROMアドレスを参照してレンズCPU内のROMから読み出し、カメラCPUに伝達する。
一般に、レンズが交換可能なカメラシステムにおいて、中間アクセサリAの種類は交換レンズLの種類に比して極めて少なく、交換レンズLを生産する際に将来にわたって装着される中間アクセサリAの種類は容易に予測可能であるので、上述した他の実施例を採用することが可能である。また、本発明のカメラシステム、交換レンズL及び中間アクセサリAを採用し、上述した他の実施例の態様とし、交換レンズLを市場に出した後に新たな種類の中間アクセサリAが生産された場合でも、交換レンズLのファームウェアアップデート等により容易に新たな種類の中間アクセサリAに対応可能である。
次に、図9及び図10のフローチャートを用いて交換レンズLのレンズCPUに記憶されたレンズ固有情報を補正演算するレンズCPUの動作について説明する。
図9において、まずレンズCPUに電源入力端子L.VDDから電源が供給されるとレンズCPUの動作が開始され、#101において各端子の入出力の設定や時間監視タイマーの設定、通信の設定等の一般に初期設定と呼ばれる処理が行われる。
次に、#102では、レンズCPUが、通信イネーブル信号ENBLが “Hi”から“Low”に変化するタイミングを監視しており、通信イネーブル信号端子L.ENBLが通常状態の“Hi”から“Low”になることでカメラCPUの通信開始を認識し、次の#103へ進む。
上記タイミングを第1の中間アクセサリ種類信号出力開始時点として、レンズCPUは、その後に中間アクセサリAにより中間アクセサリAの有無と種類を示す電気信号が付加されたコマンド信号CMDの状態を読み取る。中間アクセサリAが、中間アクセサリAの有無と種類を示す電気信号をコマンド信号CMDに付加する詳細な動作については後述する。
次に、#103では、#102で通信イネーブル信号ENBLが“Hi”から“Low”に変化するタイミングを第1の中間アクセサリ種類信号出力開始時点として、そこから20usの間待つ。この時間は、レンズCPUがコマンド信号端子L.CMDからコマンド信号CMDを読み込むタイミングT1までの時間調整のためにある。
#104において、レンズCPUのコマンド信号端子L.CMDからコマンド信号CMDを読み込み、その読み込んだコマンド信号CMDの状態を第1の中間アクセサリ種類信号としてレンズCPU内のRAMのメモリc1に格納する。この#104のタイミングは上述のT1にあたり、読み込むコマンド信号CMDは、中間アクセサリの有無と種類によって“Hi”か“Low”の状態となっている。
次に、#105において、#104のタイミングT1からさらに40usの間待つ。この時間は、レンズCPUのコマンド信号端子L.CMDからコマンド信号CMDをさらに読み込むタイミングT2までの時間調整のためにある。
#106において、レンズCPUのコマンド信号端子L.CMDからコマンド信号CMDを読み込み、その読み込んだコマンド信号CMDの状態を第2の中間アクセサリ種類信号としてレンズCPU内のRAMのメモリc2に格納する。この#106のタイミングは上述のT2にあたり、読み込むコマンド信号CMDは、中間アクセサリの有無と種類によって“Hi”か“Low”の状態となっている。
#107では、8ビットシリアル同期型3線双方向通信を開始するための通信モードを設定する。#108では、カメラCPUから通信クロック信号CLKに同期して送信されてくるコマンド信号CMDを受信する。
次に、#109において、#108で受信したコマンド信号CMDが情報識別コード要求(AC)であるか否かを判別し、情報識別コード要求(AC)である場合には、#110において図3の対応表を参照し情報識別コード(AI)が記憶されているROMアドレス100hをレンズCPU内のRAMのメモリadrに格納して#119へ進む。
#111において、#108で受信したコマンド信号CMDが機能コード要求(BC)であるか否かを判別し、機能コード要求(BC)である場合には、#112において図3の対応表を参照し機能コード(BI)が記憶されているROMアドレス101hをレンズCPU内のRAMのメモリadrに格納して#119へ進む。
#113において、#108で受信したコマンド信号CMDが開放絞り値要求(CC)であるか否かを判別し、開放絞り値要求(CC)である場合には、#114において図3の対応表を参照し開放絞り値(CI)が記憶されているROMアドレス102hをレンズCPU内のRAMのメモリadrに格納して#119へ進む。
#115において、#108で受信したコマンド信号CMDが焦点距離要求(DC)であるか否かを判別し、焦点距離要求(DC)である場合には、#116において図3の対応表を参照し焦点距離(DI)が記憶されているROMアドレス103hをレンズCPU内のRAMのメモリadrに格納して#119へ進む。
#117において、#108で受信したコマンド信号CMDが変換係数要求(EC)であるか否かを判別し、変換係数要求(EC)である場合には、#118において図3の対応表を参照し変換係数(EI)が記憶されているROMアドレス104hをレンズCPU内のRAMのメモリadrに格納して#119へ進む。
次に、#119において、レンズCPU内のRAMのメモリadrに格納されたROMアドレスを読み出して、レンズCPU内のROMからそのROMアドレスに対応するレンズ固有情報を読み出し、そのレンズ固有情報をレンズCPU内のRAMのメモリdata1に格納する。これにより、カメラCPUから送信されたコマンド信号CMDに対応するレンズ固有情報をdata1に格納することができる。
次に、#120において、中間アクセサリAの有無と種類に応じて、レンズCPU内のRAMのメモリdata1に格納しておいたレンズ固有情報に対し、その中間アクセサリAの特性に応じた補正演算サブルーチンを実行する。補正演算サブルーチンの詳細については後述する。
次に、#121において、レンズCPUは、#120で中間アクセサリAの介装があり補正演算をされたレンズ固有情報若しくは中間アクセサリAの介装がなく補正演算をされなかったレンズ固有情報を、カメラCPUへアンサ信号ANSとして送信し、通信が完了する。その後、次の通信開始を監視するために#102へ戻る。
ここで、図12及び図13のフローチャートを用いて各種中間アクセサリAの中間アクセサリCPUが、中間アクセサリ種類信号をコマンド信号CMDに付加する方法を説明する。
図12は、図7で説明した1.4倍リアコンバータの中間アクセサリCPUが、その種類を示す中間アクセサリ種類信号をコマンド信号CMDに付加するフローチャートである。
図12において、まず中間アクセサリCPUの電源入力端子A.VDDから電源が供給されると中間アクセサリCPUの動作が開始され、#301において各端子の入出力の設定や時間監視タイマーの設定等の一般に初期設定と呼ばれる処理が行われる。
次に、#302では、中間アクセサリCPUが、通信イネーブル信号ENBLが “Hi”から“Low”に変化するタイミングを監視しており、通信イネーブル信号端子A.ENBLが通常状態の“Hi”から“Low”になることでカメラCPUの通信開始を認識し、次の#303へ進む。
#303では、中間アクセサリCPUが、通信イネーブル信号ENBLが“Hi”から“Low”に変化した時点を第1の中間アクセサリ種類信号開始時点として認識し、同時に1.4倍リアコンバータの有無と種類を示す第1の中間アクセサリ種類信号をコマンド信号CMDへ付加するため、コマンド信号端子A.CMDを“Low”に出力する。
#304では、レンズCPUに対して上述したように第1の中間アクセサリ種類信号を読み込むタイミングを与えるため、#303でコマンド信号CMDを“Low”に保持したまま40usの間待つ。
次に、#305では、1.4倍リアコンバータの有無と種類を示す第2の中間アクセサリ種類信号をコマンド信号CMDへ付加するため、コマンド信号端子A.CMDを“Hi”に出力する。
#306では、レンズCPUに対して上述したように第2の中間アクセサリ種類信号を読み込むタイミングを与えるため、#305でコマンド信号CMDを“Hi”に保持したまま40usの間待つ。
その後、#307でコマンド信号端子A.CMDの出力を終了し、次の通信開始を監視するために#302へ戻る。
図13は、図7で説明した2倍リアコンバータの中間アクセサリCPUが、その種類を示す中間アクセサリ種類信号をコマンド信号CMDに付加するフローチャートである。
図13において、まず中間アクセサリCPUの電源入力端子A.VDDから電源が供給されると中間アクセサリCPUの動作が開始され、#401において各端子の入出力の設定や時間監視タイマーの設定等の一般に初期設定と呼ばれる処理が行われる。
次に、#402では、中間アクセサリCPUが、通信イネーブル信号ENBLが “Hi”から“Low”に変化するタイミングを監視しており、通信イネーブル信号端子A.ENBLが通常状態の“Hi”から“Low”になることでカメラCPUの通信開始を認識し、次の#403へ進む。
#403では、中間アクセサリCPUが、通信イネーブル信号ENBLが“Hi”から“Low”に変化した時点を第1の中間アクセサリ種類信号開始時点として認識し、同時に2倍リアコンバータの有無と種類を示す第1の中間アクセサリ種類信号をコマンド信号CMDへ付加するため、コマンド信号端子A.CMDを“Low”に出力する。
#404では、レンズCPUに対して上述したように第1の中間アクセサリ種類信号を読み込むタイミングを与えるため、#403でコマンド信号CMDを“Low”に保持したまま40usの間待つ。
次に、#405では、2倍リアコンバータの有無と種類を示す第2の中間アクセサリ種類信号をコマンド信号CMDへ付加するため、コマンド信号端子A.CMDを“Low”に出力する。
#406では、レンズCPUに対して上述したように第2の中間アクセサリ種類信号を読み込むタイミングを与えるため、#405でコマンド信号CMDを“Low”に保持したまま40usの間待つ。
その後、#407でコマンド信号端子A.CMDの出力を終了し、次の通信開始を監視するために#402へ戻る。
次に、図10は、図9#120の補正演算サブルーチンを説明するフローチャートであり、中間アクセサリAの介装の有無と種類に応じた補正演算をレンズ固有情報に施すフローチャートである。
図10において、まず#201では、第1の中間アクセサリ種類信号を格納しておいたメモリc1が“Hi”の状態を表す1であるか否かを判別する。1である場合には“中間アクセサリAの介装無し”と判断し、レンズ固有情報を補正演算する必要はないため#206へ進み補正演算サブルーチンを終了して、図9のメインのフローチャートへ戻る。1でない場合には次の#202へ進む。
#202では、第2の中間アクセサリ種類信号を格納しておいたメモリc2が“Hi”の状態を表す1であるか否かを判別する。1である場合には“1.4倍リアコンバータ介装有り”と判断し、次の#204においてレンズCPU内のRAMのメモリadrに格納されているROMアドレスに100を加算する。adrに100が加算されたROMアドレスを参照すると、1.4倍リアコンバータの特性に応じた補正値が例えば図4の対応表のようにROMから読み出すことができる。読み出した補正値をレンズCPU内のRAMのメモリdata2に格納し次の#205に進む。
1でない場合には“2倍リアコンバータ介装有り”と判断し、次の#203においてレンズCPU内のRAMのメモリadrに格納されているROMアドレスに200を加算する。adrに200が加算されたROMアドレスを参照すると、2倍リアコンバータの特性に応じた補正値が例えば図4の対応表のようにROMから読み出すことができる。読み出した補正値は、レンズCPU内のRAMのメモリdata2に格納され次の#205に進む。
次に、#205では、既に図9の#119でメモリdata1に格納されているレンズ固有情報と、#204または#203でdata2に格納されている介装された中間アクセサリAの特性に応じた補正値とを足し合わせ、その解をdata1に格納する。その後、#206へ進み補正演算サブルーチンを終了して、図9のメインのフローチャートへ戻る。
上記説明した補正演算サブルーチンでは、レンズCPUが、まずカメラCPUから受信したコマンド信号CMDに対応するレンズ固有情報をレンズCPUのROMから読み出し、レンズCPUが判別した中間アクセサリAの有無と種類に対応する補正値の記憶されたROMアドレスを決定し、そのROMアドレスを参照することによりレンズCPU内のROMからその補正値を読み出し、レンズ固有情報にその補正値を足し合わせることによってレンズ固有情報に対して中間アクセサリAの特性に応じた補正演算を施すことができる。
(他の実施例)
次に、図11を用いて補正演算サブルーチンについての他の実施例について説明する。他の実施例は、図11の補正演算サブルーチンに特徴を有するものであり、メインのフローチャートは図9と変わらないので、図11の補正演算サブルーチンについてのみ説明する。
図11は、上記説明した図10の補正演算サブルーチンに置き換わるもので、レンズ固有情報と介装が想定される各種中間アクセサリAの特性に応じた補正演算が施されたレンズ固有情報とを、あらかじめレンズCPU内のROMに記憶させておき、そこから中間アクセサリAの有無と種類に対応するレンズ固有情報を読み出すフローチャートを示すものである。
図11において、まず#251では、第1の中間アクセサリ種類信号を格納しておいたメモリc1が“Hi”の状態を表す1であるか否かを判別する。1である場合には“中間アクセサリAの介装無し”と判断し、レンズ固有情報を補正演算する必要はなく、既に#119でdata1に格納しておいたレンズ固有情報をそのままカメラCPUへ応答すればよいので#255へ進み補正演算サブルーチンを終了して、図9のメインのフローチャートへ戻る。1でない場合には次の#252へ進む。
#252では、第2の中間アクセサリ種類信号を格納しておいたメモリc2が“Hi”の状態を表す1であるか否かを判別する。1である場合には“1.4倍リアコンバータ介装有り”と判断し、次の#254においてレンズCPU内のRAMのメモリadrに格納されているROMアドレスに10を加算する。adrに10が加算されたROMアドレスを参照すると、1.4倍リアコンバータの特性に応じた補正演算があらかじめ施されたレンズ固有情報が例えば図8の対応表のようにROMから読み出すことができる。読み出した補正演算があらかじめ施されたレンズ固有情報をレンズCPU内のRAMのメモリdata1に格納し次の#255へ進み、補正演算サブルーチンを終了して、図9のメインのフローチャートへ戻る。
1でない場合には“2倍リアコンバータ介装有り”と判断し、次の#253においてレンズCPU内のRAMのメモリadrに格納されているROMアドレスに20を加算する。adrに20が加算されたROMアドレスを参照すると、2倍リアコンバータの特性に応じた補正演算があらかじめ施されたレンズ固有情報が例えば図8の対応表のようにROMから読み出すことができる。読み出した補正演算があらかじめ施されたレンズ固有情報をレンズCPU内のRAMのメモリdata1に格納し次の#255へ進み、補正演算サブルーチンを終了して、図9のメインのフローチャートへ戻る。
上記説明した他の実施例の補正演算サブルーチンでは、レンズCPUが、カメラCPUからコマンド信号CMDを受信するたびにレンズ固有情報を補正演算するのではなく、レンズ固有情報と介装が想定される各種中間アクセサリAの特性に応じた補正演算が施されたレンズ固有情報とを、あらかじめレンズCPU内のROMに記憶させておき、そこから中間アクセサリAの介装と種類に対応するレンズ固有情報を読み出すので、補正演算の手順を省略することができる。
以上説明したとおり、本発明は、交換レンズ及びカメラ本体に電気接点の増設をすることなく、交換レンズと中間アクセサリとの通信によって、交換レンズが、中間アクセサリの有無と種類を認識可能であり、さらに交換レンズは、中間アクセサリの有無と種類についての情報に応じて交換レンズと各種中間アクセサリとの組み合わせに最適なレンズ固有情報をカメラ本体に送信可能である。また、本発明の構成において、中間アクセサリに電気接点の増設や補正演算用のICを内蔵する必要はなく、本発明はコストを抑えた中間アクセサリを提供することができる。
本発明の実施例において交換レンズをカメラ本体に直接装着した場合の電気的構成を示すブロック図である。 本発明の実施例において交換レンズとカメラ本体との間に中間アクセサリを介装した場合の電気的構成を示すブロック図である。 本発明の実施例においてレンズCPU内の記憶領域(ROM)に設定されたレンズ固有情報のROMアドレスを示すものである。 本発明の実施例においてレンズCPU内の記憶領域(ROM)に設定された中間アクセサリの特性に応じた補正値とそのROMアドレスを示すものである。 本発明の実施例において交換レンズをカメラ本体に直接装着し、交換レンズとカメラ本体との間で8ビットシリアル同期型3線双方向通信を行う場合の信号例である。 本発明の実施例において交換レンズとカメラ本体との間に中間アクセサリの一例である1.4倍リアコンバータを介装して8ビットシリアル同期型3線双方向通信を行う場合の信号例である。 本発明の実施例において中間アクセサリCPUがコマンド信号に付加した中間アクセサリの有無と種類を示す電気信号例である。 本発明の実施例においてレンズCPU内の記憶領域(ROM)に設定されたレンズ固有情報と複数種類の中間アクセサリの特性に対応するレンズ固有情報の補正演算解のROMアドレスを示すものである。 本発明の実施例におけるレンズCPUの動作を示すフローチャートである。 本発明の実施例における中間アクセサリの特性に応じた補正演算サブルーチンを行うレンズCPUの動作を示すフローチャートである。 本発明の実施例においてレンズCPUが中間アクセサリの特性に応じた補正演算を施したレンズ固有情報をあらかじめ複数種類記憶しておき、ROMアドレスが指定されることによって補正演算を施したレンズ固有情報を出力する補正演算サブルーチンを行うレンズCPUの動作を示すフローチャートである。 本発明の実施例において1.4倍リアコンバータが中間アクセサリCPUから中間アクセサリ種類信号をコマンド信号に付加出力する動作を示すフローチャートである。 本発明の実施例において2倍リアコンバータが中間アクセサリCPUから中間アクセサリ種類信号をコマンド信号に付加出力する動作を示すフローチャートである。
符号の説明
B カメラ本体
L 交換レンズ
A 中間アクセサリ
ENBL 通信イネーブル信号
CMD コマンド信号
CLK 通信クロック信号
ANS アンサ信号
BT 電池

Claims (9)

  1. 交換レンズはカメラ本体に対して脱着可能であり、該交換レンズと該カメラ本体との間に中間アクセサリが介装されており、該中間アクセサリは中間アクセサリCPUを有しており、該交換レンズと該中間アクセサリとの間及び該中間アクセサリと該カメラ本体との間は複数の端子を介してそれぞれが電気的に接続されており、該複数の端子を通過する複数の信号を用いて該交換レンズが該カメラ本体へレンズ固有情報を送信するカメラシステムにおいて、前記カメラ本体が、通信開始の合図を前記交換レンズ及び前記中間アクセサリへ送信し、該中間アクセサリCPUが、該カメラ本体から該交換レンズへ送信する所定の信号に対して中間アクセサリの有無と種類を示す電気信号を付加し、該交換レンズが、該所定の信号を検出することにより中間アクセサリの有無と種類を認識し、中間アクセサリの有無と種類に応じて補正演算がされたレンズ固有情報を該カメラ本体へ送信することを特徴とするカメラシステム。
  2. 請求項1のカメラシステムにおいて、前記中間アクセサリが、前記カメラ本体から前記交換レンズへ送信する前記所定の信号に対して中間アクセサリの有無と種類を示す電気信号を付加する方法は、該中間アクセサリが、該カメラ本体から送信された通信開始の合図を受信した時点を第1の中間アクセサリ種類信号出力開始時点とし、第1の中間アクセサリ種類信号出力開始時点から所定時間経過後まで第1の中間アクセサリ種類信号を該所定の信号に付加し、その後を第2の中間アクセサリ種類信号出力開始時点とし、第2の中間アクセサリ種類信号出力開始時点からさらに所定時間経過後まで第2の中間アクセサリ種類信号を該所定の信号に付加する方法であり、前記交換レンズが、前記所定の信号を検出することにより中間アクセサリの有無と種類を認識する方法は、該交換レンズが、前記カメラ本体から送信された通信開始の合図を受信した時点を第1の中間アクセサリ種類信号出力開始時点とし、第1の中間アクセサリ種類信号出力開始時点から所定時間経過後の所定のタイミングで該所定の信号に付加された第1の中間アクセサリ種類信号を検出し、さらに所定時間経過後の所定のタイミングで該所定の信号に付加された第2の中間アクセサリ種類信号を検出し、該所定の信号に付加された検出した第1の中間アクセサリ種類信号及び第2の中間アクセサリ種類信号により、中間アクセサリの有無と種類を認識する方法であることを特徴とする請求項1のカメラシステム。
  3. 請求項1又は請求項2のカメラシステムにおいて、前記交換レンズが、前記所定の信号を検出することにより中間アクセサリの有無と種類を認識し、中間アクセサリの有無と種類に応じて前記カメラ本体へ送信する前記補正演算がされたレンズ固有情報は、該交換レンズのレンズCPUが、該カメラ本体のカメラCPUからレンズ固有情報を要求するコマンド信号を受信するたびに、該レンズCPUの記憶領域に記憶されたレンズ固有情報を読み出し、中間アクセサリの有無と種類に応じた補正演算を施したレンズ固有情報であることを特徴とする請求項1又は請求項2のカメラシステム。
  4. 請求項1及び請求項2のカメラシステムにおいて、前記交換レンズが、前記所定の信号を検出することにより中間アクセサリの有無と種類を認識し、中間アクセサリの有無と種類に応じて前記カメラ本体へ送信する前記補正演算がされたレンズ固有情報は、該交換レンズの前記レンズCPUが、該カメラ本体の前記カメラCPUからレンズ固有情報を要求するコマンド信号を受信し、中間アクセサリの有無と種類に応じた補正演算があらかじめ施されたレンズ固有情報の記憶された該レンズCPUの記憶領域から読み出す補正演算がされたレンズ固有情報であることを特徴とする請求項1又は請求項2のカメラシステム。
  5. 交換レンズはカメラ本体に対して脱着可能であり、該交換レンズと該カメラ本体との間に中間アクセサリが介装可能であり、該中間アクセサリは中間アクセサリCPUを有しており、該交換レンズと該中間アクセサリとの間及び該中間アクセサリと該カメラ本体との間、又は、該交換レンズと該カメラ本体との間は複数の端子を介してそれぞれが電気的に接続され、該複数の端子を通過する複数の信号を用いて該交換レンズが該カメラ本体へレンズ固有情報を送信するカメラシステムを構成する交換レンズにおいて、前記中間アクセサリが前記交換レンズと前記カメラ本体との間に介装されている場合には、該カメラ本体が、通信開始の合図を該交換レンズ及び該中間アクセサリへ送信し、該中間アクセサリCPUが、該カメラ本体から該交換レンズへ送信する所定の信号に対して中間アクセサリの有無と種類を示す電気信号を付加し、該交換レンズが該所定の信号を検出することにより中間アクセサリの有無と種類を認識し、中間アクセサリの有無と種類に応じて補正演算がされたレンズ固有情報を該カメラ本体へ送信し、前記中間アクセサリが前記交換レンズと前記カメラ本体との間に介装されていない場合には、該カメラ本体が、通信開始の合図を該交換レンズへ送信し、該交換レンズが該カメラ本体から該交換レンズへ送信する前記所定の信号を検出することにより中間アクセサリの有無と種類を認識し、補正演算がされないそのままのレンズ固有情報を該カメラ本体へ送信することを特徴とする交換レンズ。
  6. 請求項5の交換レンズにおいて、前記交換レンズが、前記所定の信号を検出することにより中間アクセサリの有無と種類を認識し、中間アクセサリの有無と種類に応じて前記カメラ本体へ送信する前記補正演算がされたレンズ固有情報は、該交換レンズのレンズCPUが、該カメラ本体のカメラCPUからレンズ固有情報を要求するコマンド信号を受信するたびに、該レンズCPUの記憶領域に記憶されたレンズ固有情報を読み出し、中間アクセサリの有無と種類に応じた補正演算を施したレンズ固有情報であることを特徴とする請求項5の交換レンズ。
  7. 請求項5の交換レンズにおいて、前記交換レンズが、前記所定の信号を検出することにより中間アクセサリの有無と種類を認識し、中間アクセサリの有無と種類に応じて前記カメラ本体へ送信する前記補正演算がされたレンズ固有情報は、該交換レンズの前記レンズCPUが、該カメラ本体の前記カメラCPUからレンズ固有情報を要求するコマンド信号を受信し、中間アクセサリの有無と種類に応じた補正演算があらかじめ施されたレンズ固有情報の記憶された該レンズCPUの記憶領域から読み出す補正演算がされたレンズ固有情報であることを特徴とする請求項5の交換レンズ。
  8. 交換レンズはカメラ本体に対して脱着可能であり、該交換レンズと該カメラ本体との間に中間アクセサリが介装されており、該中間アクセサリは中間アクセサリCPUを有しており、該交換レンズと該中間アクセサリとの間及び該中間アクセサリと該カメラ本体との間は複数の端子を介してそれぞれが電気的に接続されており、該複数の端子を通過する複数の信号を用いて該交換レンズが該カメラ本体へレンズ固有情報を送信するカメラシステムを構成する中間アクセサリにおいて、前記カメラ本体が、通信開始の合図を前記交換レンズ及び前記中間アクセサリへ送信し、該中間アクセサリCPUが、該カメラ本体から該交換レンズへ送信する所定の信号に対して中間アクセサリの有無と種類を示す電気信号を付加することを特徴とする中間アクセサリ。
  9. 請求項8の中間アクセサリにおいて、前記中間アクセサリが、前記カメラ本体から前記交換レンズへ送信する前記所定の信号に対して中間アクセサリの有無と種類を示す電気信号を付加する方法は、該中間アクセサリが、該カメラ本体から送信された通信開始の合図を受信した時点を第1の中間アクセサリ種類信号出力開始時点とし、第1の中間アクセサリ種類信号出力開始時点から所定時間経過後まで第1の中間アクセサリ種類信号を該所定の信号に付加し、その後を第2の中間アクセサリ種類信号出力開始時点とし、第2の中間アクセサリ種類信号出力開始時点からさらに所定時間経過後まで第2の中間アクセサリ種類信号を該所定の信号に付加する方法であることを特徴とする請求項8の中間アクセサリ。
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