JP5242481B2 - 車両用ディスクブレーキ - Google Patents

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Description

本発明は、自動車や自動二輪等の車両に用いられる車両用ディスクブレーキに係り、詳しくは、キャリパ支持腕のパッドガイド溝で、摩擦パッドの裏板耳片を支承するパッドリテーナの構造に関する。
従来、摩擦パッドの裏板の両側部にそれぞれ突設している耳片を、一対のキャリパ支持腕に対向形成されたパッドガイド溝に支承させて、摩擦パッドをディスク軸方向へ移動可能に支持するディスクブレーキでは、一般に、パッドガイド溝と耳片との間に金属製の薄板で形成したパッドリテーナを介装している。このパッドリテーナには、前記パッドガイド溝のディスク半径方向内側面に当接する内側片と、該内側片に連続して形成され、摩擦パッドの耳片をディスク半径方向外側に付勢すると共に、前記耳片を反ディスクロータ方向に付勢するパッド戻し部とを備えたものがあった(例えば、特許文献1参照。)。
特許第3934063号公報
しかし、上述の特許文献のものでは、パッドリテーナのパッド戻し部の付勢力が耳片に作用する位置と摩擦パッドの重心位置とが離れた位置にあると、制動解除時の摩擦パッドを効率よくディスクロータから離間させることが困難になることがあった。
そこで本発明は、パッドリテーナのパッド戻し部によって、制動解除時の摩擦パッドを効率よくディスクロータから離間させることのできる車両用ディスクブレーキを提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明の車両用ディスクブレーキは、車体に固設されるキャリパブラケットに、ディスクロータの外縁をディスク軸方向に跨ぐ一対のキャリパ支持腕を延設し、該キャリパ支持腕に、ディスク半径方向外側面とディスク半径方向内側面と当該両側面を結ぶ対向面とを有するコ字状のパッドガイド溝を対向して設け、裏板の一側面にライニングを貼着してなる摩擦パッドを前記ディスクロータを挟んで配置すると共に、前記裏板の両側部にそれぞれ突設した一対の耳片をパッドリテーナを介して前記パッドガイド溝に支承し、前記パッドリテーナは、前記ディスクロータ両側のパッドガイド溝に敷設される一対のリテーナ部と、前記ディスクロータの外縁を跨いで、前記一対のリテーナ部を繋ぐ連結片と、前記摩擦パッドを反ディスクロータ側に付勢するパッド戻し部とを備えた車両用ディスクブレーキにおいて、前記リテーナ部は、前記パッドガイド溝のディスク半径方向内側面に沿って配置される内側片と、前記パッドガイド溝のディスク半径方向外側面に沿って配置される外側片と、該外側片と前記内側片とをパッドガイド溝の奥部側で繋いで前記対向面に沿って配置される奥側片とを備え、前記パッド戻し部は、前記奥側片の反ディスクロータ側から延設された細長片をディスクロータ側に曲げ戻して弾性部を形成し、前記細長片の先端側をさらにディスクロータ方向へ延出し、先端部を反奥側片方向に向けて傾斜させると共に、延出方向に沿って湾曲状に反り返らせて形成され、前記摩擦パッドの一対の耳片を弾発するディスク周方向で互いに対向する両パッド戻し部のディスク半径方向中央部を直線状に繋ぐ仮想線上に前記摩擦パッドの重心が位置するように配置され、前記耳片のディスク回転方向両端面のディスク半径方向外側部分の突出長さをディスク半径方向内側部分の突出長さよりも短くして段付き形状に形成し、前記耳片のディスク半径方向内側部分を、前記仮想線よりもディスク半径方向の内側に配置して、前記パッドガイド溝の対向面と前記耳片のディスク半径方向外側のディスク回転方向両端面との間に、前記パッド戻し部の作動を許容する空間部を形成したことを特徴とし、さらに、前記内側片は、先端側をディスク半径方向外側に向けて漸次傾斜して形成することができ、また、前記内側片は、先端部のディスク軸方向におけるディスクロータ側を、前記摩擦パッドをディスクロータの側面から離間させる方向に漸次傾斜して形成することもできる。
本発明の車両用ディスクブレーキによれば、摩擦パッドの一対の耳片を弾発する対向する2つのパッド戻し部を直線状に繋ぐ仮想線上に、摩擦パッドの重心が位置するように配置したことにより、パッド戻し部の付勢力が一対の耳片に作用する位置と摩擦パッドの重心位置とを近づけることができる。これにより、摩擦パッドに対してパッド戻し部を最も効果的に作用させることができ、制動解除時に摩擦パッドを効率よくディスクロータから離間させ、摩擦パッドの引き摺りを防止することができる。
また、パッドガイド溝と前記耳片との間に、前記パッド戻し部の作動を許容する空間部を形成すれば、パッド戻し部を確実に作用させることができる。さらに、パッドリテーナの奧側片のディスク半径方向外側に前記パッド戻し部が形成され、制動時に、耳片のディスク半径方向内側がパッドガイド溝に当接してトルクを伝達することから、特に、負荷の小さいブレーキ操作を行う際に、ディスク回入側の摩擦パッドの浮き上がりを抑制することができ、ブレーキ鳴きの発生を抑制することができる。
また、内側片の先端側をディスク半径方向外側に向けて漸次傾斜して形成することにより、耳片をディスク半径方向外側に押圧して、摩擦パッドのガタつきを防止することができる。さらに、内側片の先端部のディスク軸方向におけるディスクロータ側を、摩擦パッドをディスクロータの側面から離間させる方向に漸次傾斜して形成することにより、内側片にも制動解除時に摩擦パッドの耳片を反ディスクロータ側に付勢する作用を持たせることができ、より確実に摩擦パッドをディスクロータから離間させることができる。
本発明の一形態例を示す車両用ディスクブレーキの一部断面背面図である。 同じく要部拡大断面正面図である。 同じく要部拡大断面平面図である。 図8のIV-IV断面図である。 同じくパッドリテーナの斜視図である。 図8のVI−VI断面図である。 同じく車両用ディスクブレーキの一部断面平面図である。 同じく車両用ディスクブレーキの正面図である。
図1乃至図8は本発明の車両用ディスクブレーキの一形態例を示す図で、矢印Aは車両前進時に前輪と一体に回転するディスクロータの回転方向であり、以下で述べるディスク回出側及びディスク回入側とは車両前進時におけるものとする。
この車両用ディスクブレーキ1は、車輪と一体に回転するディスクロータ2と該ディスクロータ2の一側部で車体に固設されるキャリパブラケット3と、該キャリパブラケット3のキャリパ支持腕3a,3aに、一対のスライドピン4,4を介してディスク軸方向へ移動可能に支持されるキャリパボディ5と、該キャリパボディ5の作用部5aと反作用部5bとの内側で、ディスクロータ2を挟んで対向配置される一対の摩擦パッド6,6とからなっている。
キャリパボディ5は、ディスクロータ2の両側に配設される上述の作用部5a及び反作用部5bと、これらをディスクロータ2の外縁を跨いで連結するブリッジ部5cとからなっていて、作用部5aには、ディスクロータ2側を開口したシリンダ孔7が設けられている。シリンダ孔7には、有底円筒状のピストン8が収容され、ピストン8は、シリンダ孔底部の液圧室9に供給される圧液によって、シリンダ孔7をディスクロータ方向へ移動するようになっている。また、作用部5aの側部には、車体取付け腕5d,5dが突設されており、各車体取付け腕5dの先端には、それぞれ上述のスライドピン4が、取付けボルトにて突設されている。
キャリパ支持腕3a,3aは、キャリパブラケット3の両側部から、ブリッジ部5cの両側を挟みながらディスクロータ2の外縁をディスク軸方向に跨ぎ、さらにディスクロータ2の他側部で、反作用部5bの側壁に沿ってディスク中心方向へ延びる形状となっている。キャリパ支持腕3a,3aの先端部は、タイロッド3bにて連結されていて、制動トルクのかかる両支持腕3a,3aの剛性力を高めている。
各キャリパ支持腕3aには、上述のスライドピン4を収容するガイド孔3cが穿設され、また双方のキャリパ支持腕3a,3aには、ディスクロータ2のそれぞれの側部で互いに向き合う4つのパッドガイド溝3dが設けられている。各パッドガイド溝3dは、ディスク半径方向外側面3eとディスク半径方向内側面3fと両側面3e,3fを結ぶ対向面3gとを有するコ字状に形成されている。また、パッドガイド溝3d,3dのディスク半径方向外側には、前記ディスク半径方向外側面3eと平行方向の取付面3hを有するパッドリテーナ取付部3i,3iが設けられている。
各摩擦パッド6は、裏板6aの両側部に耳片6b,6bが突設され、また、裏板6aの一側面にはライニング6cが貼着されている。耳片6b,6bは、双方のディスク回転方向端面6d,6dを、ディスク半径方向外側の突出長さが、ディスク半径方向内側の突出長さよりも短くなる段付き形状に形成し、ディスク回入側と回出側のパッドガイド溝3d,3dに、それぞれパッドリテーナ10を介して支承される。
上記パッドリテーナ10は、ディスク回入側又はディスク回出側で、ディスクロータ両側のパッドガイド溝3d,3dに敷設される一対のリテーナ部10a,10aと、リテーナ部10a,10aの反ディスクロータ側に設けられた弾性ループ部10b,10b(本発明の弾性部)を介してディスクロータ側に延出したパッド戻し部10c,10cと、キャリパ支持腕3aのパッドリテーナ取付部3i,3iの取付面3h,3hに当接する取付片10d,10dと、ディスクロータ2の外縁を跨いで、取付片10d,10dの上部を繋ぐ連結片10eとからなっている。
各リテーナ部10aは、摩擦パッド6の耳片6bを挟んでディスク半径方向の内外に向き合う内側片10f及び外側片10gと、これら両片10f,10gをパッドガイド溝3d,3dの奥部で繋ぐ奥側片10hとからなっている。
各弾性ループ部10bは、奥側片10hのディスク半径方向外側部分から、反ディスクロータ側に延出した細長片を、ディスクロータ側に円弧状に曲げ戻して形成され、パッド戻し部10cは、弾性ループ部10bの曲げ戻し端から、さらにディスクロータ方向へ延出させた前記細長片の先端部を反奥側片10h方向に向けて傾斜させると共に、延出方向に沿って湾曲状に反り返らせて形成されている。このパッド戻し部10cは、摩擦パッド6の耳片6bが、ライニング6cの新品時からフル摩耗するまでを移動する距離に足りる長さを有している。
各外側片10gは、先端部をパッドリテーナ取付部3iの先端面に沿って曲げ戻し、パッドリテーナ取付部3iのディスク半径方向外側面方向へ延出させて前記取付片10dを弾性変形可能に形成し、外側に向かって弾性変形した状態の取付片10dと外側片10gとでパッドリテーナ取付部3iを挟持するようにしている。また、各内側片10fの反ディスクロータ側と外側片10gの反ディスクロータ側とには、差込みガイド片10iがそれぞれ外開きに設けられており、摩擦パッド6の耳片6bを容易に差し込めるようにしている。さらに、外側片10gに形成される差込みガイド片10iには、摩擦パッド6をキャリパ支持腕3aに仮組みした状態で、耳片6bの反ディスクロータ側に配置され、耳片6bがパッドガイド溝3dから脱落することを防止する脱落防止用突部10kがディスク半径方向内側に突出している。
各内側片10fは、先端側がディスク半径方向外側に向けて漸次傾斜して形成されると共に、先端部のディスク軸方向におけるディスクロータ側を、各摩擦パッド6をディスクロータ2の側面から離間させる方向に向けて漸次傾斜して形成され、耳片6bをディスク半径方向外側と、反ディスクロータ側とに付勢する構造となっている。
このように形成されたパッドリテーナ10は、取付片10d,10dと外側片10g,10gとでパッドリテーナ取付部3iを挟持してキャリパ支持腕3aに取り付けられ、各リテーナ部10aの内側片10fと外側片10gとが、各パッドガイド溝3dのディスク半径方向外側面3eとディスク半径方向内側面3fとにそれぞれ当接させて敷設され、奧側片10hが対向面3gに当接させて敷設される。この取り付けにより、各弾性ループ部10bがキャリパ支持腕3aの反ディスクロータ側にそれぞれ配設されると共に、各パッド戻し部10cが、弾性ループ部10bよりディスクロータ方向に、漸次パッドガイド溝3dの反ディスクロータ側に向けて湾曲しながら傾斜してそれぞれ配設される。
各摩擦パッド6は、裏板6aの耳片6b,6bがディスク回入・回出側のパッドガイド溝3d,3dの反ディスクロータ側から、差込みガイド片10i,10iに形成した脱落防止用突部10k,10kを押し上げながらパッドガイド溝3d,3dにそれぞれ挿入される。耳片6b,6bがパッドガイド溝3d,3dの所定位置まで挿入されると、脱落防止用突部10k,10kが初期位置に復帰し、耳片6b,6bの反ディスクロータ側にそれぞれ配置される。
耳片6b,6bを上述のように対向するパッドガイド溝3d,3dに挿入した後の状態では、耳片6b,6bのディスク回転方向端面6d、6dがパッド戻し部10c,10cと当接し、該パッド戻し部10cを奥側片10h側へ押圧した状態となり、また、耳片6b,6bのディスク回転方向端面6d,6dのディスク半径方向外側と奥側片10hとの間には空間部Eが形成される。さらに、耳片6b,6bのディスク半径方向内側面6e,6eが内側片10f,10fをパッドガイド溝3d,3dのディスク半径方向内側面3f,3f側へ押圧した状態となる。
そして、両パッド戻し部10c,10cと摩擦パッド6との位置関係は、耳片6b,6bをパッドガイド溝3d,3dにそれぞれ挿入した状態で、両パッド戻し部10c,10cのディスク半径方向中央部を直線状に繋ぐ仮想線IL上に摩擦パッド6の重心Gが位置するように配置されている。
本形態例は上述のように形成されており、運転者の制動操作によって、昇圧した作動液が液圧室9に供給されると、ピストン8がシリンダ孔7を前進して、作用部5a側の摩擦パッド6を、矢印A方向に回転するディスクロータ2の一側面に押圧する。次にこの反力によって、キャリパボディ5がスライドピン4,4に案内されながら、作用部5a方向へ移動し、反力爪5eが反作用部5b側の摩擦パッド6を、ディスクロータ2の他側面へ押圧する。
このとき、各摩擦パッド6の耳片6b,6bは、ディスク半径方向外側面6f,6fがリテーナ部10a,10aの外側片10g,10gに案内され、耳片6b,6bのディスク半径方向内側面6e,6eが、内側片10f,10fをディスク半径方向内側面3f側に押し付けながら、パッドガイド溝3d,3d内を円滑に移動する。内側片10f,10fは、耳片6b,6bによって、ディスク半径方向内側面3f側に押し付けられながらも、内側片10f,10fの弾発力によって、耳片6b,6bのディスク半径方向外側面6f,6fを前記パッドガイド溝3d,3dのディスク半径方向外側面3e,3e側に押圧すると共に、耳片6b,6bを反ディスクロータ側に押圧する。
これにより、耳片6b,6bのディスク半径方向外側面6f,6fがパッドガイド溝3d,3dのディスク半径方向外側面3e,3eに常時押し付けられるため、制動時に耳片6b,6bがパッドガイド溝3d,3d内でガタつくことがなく、ガタつきによる各摩擦パッド6の打音を抑え、ブレーキ鳴きを有効に抑制することができる。
一方、上述の制動操作を解除して、ピストン8と反力爪5eとが制動開始前の位置へ後退すると、弾性ループ部10b,10bとパッド戻し部10c,10cの弾発力により、パッド戻し部10c,10cに当接している耳片6b,6bを反ディスクロータ側へ押圧し、各摩擦パッド6をディスクロータ2の側面から強制的に離間させる。これにより、各摩擦パッド6の引き摺りを防止し、ディスクロータ2の摩耗により発生するジャダの抑制や、ブレーキ鳴きの抑制を有効に図ることができる。さらに、このとき、摩擦パッド6の一対の耳片6b,6bを付勢する対向するパッド戻し部10c,10cは、両パッド戻し部10c,10cを直線状に繋ぐ仮想線IL上に摩擦パッド6の重心Gが位置するように配置されることから、摩擦パッド6を効率よく確実に引き戻すことができる。また、内側片10f,10fは、先端部のディスク軸方向におけるディスクロータ側が、摩擦パッド6をディスクロータ2の側面から離間させる方向に漸次傾斜して形成されていることから、摩擦パッド6をより確実に反ディスクロータ側に引き戻すことができる。
さらに、摩擦パッド6のライニング6cが摩耗してくると、摩擦パッド6は、徐々にディスクロータ2側へ進出し、耳片6b,6bが、パッド戻し部10c,10cの先端側に当接するため、弾性ループ部10b,10bからの弾発力は低下するものの、パッド戻し部10c,10cが、延出方向に沿って湾曲状に反り返らせて形成されていることから、この低下した弾発力を補うことができ、ライニング6cの摩耗状態に関わらず、摩擦パッド6を確実にディスクロータ2の側面から離間させ、摩擦パッドのガタつきを抑えることができる。
また、耳片6b,6bのディスク回転方向両端面6d,6dは、ディスク半径方向外側の突出長さを、ディスク半径方向内側の突出長さよりも短くして段付き形状に形成していることから、対向面3g,3g及び奥側片10h,10hと前記ディスク回転方向両端面6d,6dのディスク半径方向外側との間に空間部Eがそれぞれ形成され、この空間部Eによって、パッド戻し部10c,10cを良好に作動させることができる。さらに、この構造により、制動時に各耳片6bのディスク半径方向外側は、パッドガイド溝3dの対向面3gと当接せず、各耳片6bのディスク半径方向内側のみがパッドガイド溝3dの対向面3gと当接して制動トルクを伝達することから、特に、負荷の小さいブレーキ操作を行う際に、ディスク回入側の摩擦パッドの浮き上がりを抑制することができ、ブレーキ鳴きの発生を抑制することができる。また、パッドリテーナ10の外側片10gに形成された差込みガイド片10iには、脱落防止用突部10kが設けられ、摩擦パッド6を仮組みした状態で脱落防止用突部10kが耳片6bの反ディスクロータ側に突出することから、仮組み状態の摩擦パッド6がパッドガイド溝3dから脱落することを防止し、組み付け性の向上を図ることができる。
なお、本発明は上述の形態例のように、パッド戻し部と摩擦パッドとの位置関係は、耳片をパッドガイド溝に挿入した状態で、両パッド戻し部のディスク半径方向中央部を直線状に繋ぐ仮想線上に摩擦パッドの重心が位置するように配置するものに限らず、両パッド戻し部を直線状に繋ぐ仮想線上に摩擦パッドの重心が位置するものであればよい。また、連結片や取付片の形状や、差込みガイド片の形状及び形成箇所は上述の形態例に限るものではなく任意である。さらに、摩擦パッドの耳片のディスク回転方向端面を段付き形状にしてパッドガイド溝の対向面との間に空間部を設けるもの限らず、耳片のディスク回転方向端面を平面状に形成し、パッドガイド溝の対向面を段付き形状にするとともに、パッドリテーナの奥側片も対向面に沿うように段付き形状にして、パッド戻し部が作動できる空間部を設けることもできる。また、内側片は、ディスクロータ側に向けて漸次ディスク半径方向外側に傾斜させていなくてもよく、外側片に脱落防止片を設けていないものでもよい。
1…車両用ディスクブレーキ、2…ディスクロータ、3…キャリパブラケット、3a…キャリパ支持腕、3b…タイロッド、3c…ガイド孔、3d…パッドガイド溝、3e…ディスク半径方向外側面、3f…ディスク半径方向内側面、3g…対向面、3h…取付面、3i…パッドリテーナ取付部、4…スライドピン、5…キャリパボディ、5a…作用部、5b…反作用部、5c…ブリッジ部、5d…車体取付け腕、5e…反力爪、6…摩擦パッド、6a…裏板、6b…耳片、6c…ライニング、6d…ディスク回転方向端面、6e…ディスク半径方向内側面、6f…ディスク半径方向外側面、7…シリンダ孔、8…ピストン、9…液圧室、10…パッドリテーナ、10a…リテーナ部、10b…弾性ループ部、10c…パッド戻し部、10d…取付片、10e…連結片、10f…内側片、10g…外側片、10h…奥側片、10i…差込みガイド片、10k…脱落防止用突起

Claims (3)

  1. 車体に固設されるキャリパブラケットに、ディスクロータの外縁をディスク軸方向に跨ぐ一対のキャリパ支持腕を延設し、該キャリパ支持腕に、ディスク半径方向外側面とディスク半径方向内側面と当該両側面を結ぶ対向面とを有するコ字状のパッドガイド溝を対向して設け、裏板の一側面にライニングを貼着してなる摩擦パッドを前記ディスクロータを挟んで配置すると共に、前記裏板の両側部にそれぞれ突設した一対の耳片をパッドリテーナを介して前記パッドガイド溝に支承し、前記パッドリテーナは、前記ディスクロータ両側のパッドガイド溝に敷設される一対のリテーナ部と、前記ディスクロータの外縁を跨いで、前記一対のリテーナ部を繋ぐ連結片と、前記摩擦パッドを反ディスクロータ側に付勢するパッド戻し部とを備えた車両用ディスクブレーキにおいて、
    前記リテーナ部は、前記パッドガイド溝のディスク半径方向内側面に沿って配置される内側片と、前記パッドガイド溝のディスク半径方向外側面に沿って配置される外側片と、該外側片と前記内側片とをパッドガイド溝の奥部側で繋いで前記対向面に沿って配置される奥側片とを備え、
    前記パッド戻し部は、前記奥側片の反ディスクロータ側から延設された細長片をディスクロータ側に曲げ戻して弾性部を形成し、前記細長片の先端側をさらにディスクロータ方向へ延出し、先端部を反奥側片方向に向けて傾斜させると共に、延出方向に沿って湾曲状に反り返らせて形成され、
    前記摩擦パッドの一対の耳片を弾発するディスク周方向で互いに対向する両パッド戻し部のディスク半径方向中央部を直線状に繋ぐ仮想線上に前記摩擦パッドの重心が位置するように配置され
    前記耳片のディスク回転方向両端面のディスク半径方向外側部分の突出長さをディスク半径方向内側部分の突出長さよりも短くして段付き形状に形成し、前記耳片のディスク半径方向内側部分を、前記仮想線よりもディスク半径方向の内側に配置して、前記パッドガイド溝の対向面と前記耳片のディスク半径方向外側のディスク回転方向両端面との間に、前記パッド戻し部の作動を許容する空間部を形成した
    ことを特徴とする車両用ディスクブレーキ。
  2. 前記内側片は、先端側がディスク半径方向外側に向けて漸次傾斜して形成されることを特徴とする請求項1記載の車両用ディスクブレーキ。
  3. 前記内側片は、先端部のディスク軸方向におけるディスクロータ側が、前記摩擦パッドをディスクロータの側面から離間させる方向に漸次傾斜して形成されることを特徴とする請求項1又は2記載の車両用ディスクブレーキ。
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