JP5242271B2 - 生体内分解吸収性ばね - Google Patents

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Description

本発明は生体内分解吸収性ばねに関し、主に生体内でインプラント材料の固定などに用いられる為害性のない生体内分解吸収性ばねに関する。
周知のように、コイルばね、板ばね、その他の一般的なばねは、バネ用鋼材で造られている。一方、機械機器や雑貨などの軽荷重用引張りバネとして、以下のような合成樹脂製のコイルばねも提案されている(特許文献1)。
この合成樹脂製のコイルばねは、熱可塑性ポリエステルを溶融紡糸し、3倍以上の延伸倍率となるように延伸してなる直径1.2〜5.0mmのモノフィラメントを密着らせん状に賦型したものであって、3〜7のばね指数(コイルバネの平均径/モノフィラメントの直径)を有するものである。
特開昭61−48624号公報
しかしながら、生体内に埋め込まれ、ばねとして所定の役目を果たし、最終的に生体内で分解、吸収されて消失する、為害性のない生体内分解吸収性ばねは未だ開発されていない。このような生体内分解吸収性ばね、例えばコイルばねが開発されると、後で詳しく述べるように、人工椎間板や骨欠損部再建用の骨充填材などのインプラント材料を該コイルばねによって椎間や骨欠損部に固定したり、腱や靱帯の端部を該コイルばねを介して関節骨に連結固定するなど、種々の有効な利用方法が考えられる。
本発明は上記事情の下になされたもので、その解決しようとする課題は、生体内において種々の用途が見込まれる為害性のない生体内分解吸収性コイルばねその他の生体内分解吸収性ばねを提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明に係る生体内分解吸収性ばねは、生体内分解吸収性ポリマーからなるばねであって、生体内でインプラント材料の固定あるいは移植用の腱や靱帯の端部を関節骨に連結固定するために用いることを特徴とするものであり、その主たるものは、生体内分解吸収性ポリマーのモノフィラメントをコイル状に成形した生体内分解吸収性コイルばねである。このモノフィラメントの直径は0.1mm以上、1.2mm未満であることが好ましく、また、モノフィラメントは2〜9倍の延伸倍率で延伸されていることが好ましい。
生体内分解吸収性ポリマーとしては、ポリ−L−乳酸、ポリ−D,L−乳酸、L−乳酸とD,L−乳酸の共重合体、乳酸とグリコール酸の共重合体、乳酸とp−ジオキサノンの共重合体、乳酸とエチレングリコールの共重合体、乳酸とカプロラクトンの共重合体のいずれか単独又は二種以上の混合物が使用されるが、この中でも、結晶性のポリ−L−乳酸が特に好ましく使用される。
本発明の生体内分解吸収性ばねは、その表面に生体活性なバイオセラミックス粉粒が吹き付けられていてもよいし、その表面に生体活性なバイオセラミックス粉粒を含んだ生体内分解吸収性ポリマー複合体のコーティング被膜が形成されていてもよい。
本発明の生体内分解吸収性コイルばねの代表的なものは、ばね端部がインプラント材料の表面から突き出した状態でインプラント材料に埋め込まれるコイルばねであって、ばね端部がコイル長方向に押圧されるとその方向に圧縮され、押圧が解除されると元のコイル長に復元する、インプラント材料固定用の生体内分解吸収性コイルばねである。
本発明の生体内分解吸収性ポリマーよりなる生体内分解吸収性ばねは、生体内でインプラント材料の固定あるいは移植用の腱や靱帯の端部を関節骨に連結固定するために用いられるものである。特に、生体内分解吸収性ポリマーのモノフィラメントをコイル状に成形した本発明の生体内分解吸収性コイルばねは、後述するように生体内でインプラント材料を椎間や骨欠損部に固定する用途に利用され、生体内で体液と接触してコイルばねの表面からポリマーの加水分解が進行するが、コイルばねの役目を果たし終える頃まではその強度を維持し、最終的には完全に加水分解されて生体内に吸収される。従って、金属製のコイルばねを用いると仮定した場合に予測される問題、例えば、金属イオンが溶出したり、異物反応が生じたり、生体内にコイルばねが永久に残ったりする問題が全て解消されるので、極めて好都合である。
生体内で使用することを考慮すると、生体内分解吸収性ポリマーのモノフィラメントの直径は、0.1mm以上、1.2mm未満であることが好ましく、0.1mmより細いモノフィラメントで造ったコイルばねは、強度が不足し、1.2mmより太いモノフィラメントで造ったコイルばねは、コイル平均径が大きく、分解吸収に要する期間も長いので、生体内での使用には不向きである。
生体内分解吸収性ポリマーのモノフィラメントは、強靱性を高めるために2〜9倍の延伸倍率で延伸されていることが好ましい。2倍未満の延伸倍率のモノフィラメントで造ったコイルばねは、その強靱性が未延伸のモノフィラメントで造ったものと殆ど変わらず、一方、延伸倍率が9倍より大きくなると、モノフィラメントがフィブリル化し、生体組織を傷つけるなどの為害性を示す懸念が生じる。
生体内分解吸収性ポリマーとしては、生体内での安全性が確認されている前記の各ポリマーがいずれも好適に使用されるが、その中でも、結晶性のポリ−L−乳酸は、延伸して結晶化度を適度に高めることにより、強靱で圧縮強度や引張り強度が大きいコイルばね、強靱な板ばね、その他の強靱な生体内分解吸収性ばねを得ることができるので、特に好ましく使用される。
また、表面に生体活性なバイオセラミックス粉粒が吹き付けられた生体内分解吸収性ばねは、バイオセラミックス粉粒の骨伝導能ないし骨誘導能によって、骨組織を伝導ないし誘導形成して生体骨と直接結合するため、例えば、人工椎間板や骨欠損部再建用の骨充填材などのインプラント材料を、そのようなバイオセラミックス粉粒が吹き付けられたコイルばねで椎間や骨欠損部に固定すると、極めて有効である。同様に、表面に生体活性なバイオセラミックス粉粒を含んだ生体内分解吸収性ポリマー複合体のコーティング被膜が形成された生体内分解吸収性ばねも、該複合体の生体内分解吸収性ポリマーの加水分解に伴って露出するバイオセラミックス粉粒の骨伝導能ないし骨誘導能により、骨組織が伝導ないし誘導形成されて生体骨と結合するため、同様に、上記のインプラント材料を、そのようなコーティング被膜が形成されたコイルバネで椎間や骨欠損部に固定すると、極めて有効である。
以下、図面を参照して本発明の具体的な実施形態を詳述する。
図1は本発明の一実施形態に係る生体内分解吸収性コイルばねの説明図である。
このコイルばね1は、生体内分解吸収性ポリマーの延伸されたモノフィラメント1aを、一定のコイル平均径を有する円筒型のコイル状に成形したものであって、具体的に説明すると、溶融紡糸した生体内分解吸収性ポリマーのモノフィラメントを、その融点より低く且つ100℃以上の温度で2〜9倍に延伸して、直径が0.1mm以上、1.2mm未満のモノフィラメント1aとし、この延伸されたモノフィラメントを、そのガラス転移温度(Tg)以上、結晶化温度(Tc)以下(例えばポリ−D,L−乳酸など非晶性で結晶化温度がない場合は100℃以下)の温度で回転芯棒に巻き付けて急冷することにより得られたコイルばねである。
生体内分解吸収性ポリマーとしては、生体に対して安全なポリ−L−乳酸、ポリ−D,L−乳酸、L−乳酸とD,L−乳酸の共重合体、乳酸とグリコール酸の共重合体、乳酸とp−ジオキサノンの共重合体、乳酸とエチレングリコールの共重合体、乳酸とカプロラクトンの共重合体のいずれか単独又は二種以上の混合物が使用される。これらのうち、結晶性のポリ−L−乳酸は、延伸して結晶化度を適度に高めることにより、強靱で圧縮強度や引張り強度が大きいコイルばねを得ることができるので、特に好ましく使用される。また、ポリ−L−乳酸以外のポリマーは、分解が比較的速く、弾力性があって脆くない、非晶質又は結晶と非晶の混在したポリマーであるので、圧縮強度や引張り強度があまり大きくなく、生体内で比較的短期間で分解吸収される柔軟なコイルばねの材料として好適に使用される。ポリマーの粘度平均分子量(Mv)は、コイルばねの強度や分解吸収の速さなどを考慮すると、ポリ−L−乳酸では5万〜40万程度、それ以外のものでは3万〜10万程度であることが好ましい。
モノフィラメント1aの直径は、生体内で使用することを考慮すると、上記のように0.1mm以上、1.2mm未満とすることが好ましく、0.1mmより細くなると、コイルばねの強度が不足し、1.2mmより太くなると、インプラント材料の固定等に不向きなコイル平均径の大きいコイルばねとなり、分解吸収に要する期間も長くなるなどの不都合が生じる。モノフィラメント1aの更に好ましい直径は、0.3〜0.6mmである。
また、モノフィラメント1aの延伸倍率は、強靱性を高めるために上記のように2〜9倍とすることが好ましく、2倍未満の延伸倍率では強靱性があまり向上せず、一方、延伸倍率が9倍より大きくなると、ポリマー分子や結晶が過度に配向してフィブリル化し、生体組織を傷つけたり炎症を起こしたりする心配が生じる。モノフィラメント1aの更に好ましい延伸倍率は、3〜5倍である。
結晶性のポリ−L−乳酸からなるモノフィラメントを延伸すると結晶化度が高くなるが、結晶化度が高くなりすぎると、硬くて脆いモノフィラメントとなり、強靱なコイルばねを得ることが困難になるので、結晶化度は75%以下にすることが好ましい。延伸倍率が上記のように9倍以下であれば、結晶化度は75%以下となる。更に好ましい結晶化度は60%以下である。
コイルばね1のばね指数(コイル平均径D/モノフィラメントの直径d)は3.5〜7に設定することが好ましく、ばね指数が3.5より小さいコイルばねは、硬くなりすぎてコイル長方向に強く圧縮したり引張ったりすると折損し易くなり、また、後述するガイド用芯棒を挿通する空間を確保し難くなるという不都合が生じる。一方、ばね指数が7より大きいコイルばねは、柔らかくなりすぎて自重でコイル長方向に伸縮するという不都合があり、また、コイル平均径が大きくなりすぎるので、後述するインプラント材料を固定するのに不向きなコイルばねとなる。
コイルばね1のコイルピッチPは特に限定されないが、後述するように、インプラント材料固定用の圧縮コイルばねの場合は、コイル長方向にかなり大きく圧縮、復元することが必要となるため、コイルピッチPをモノフィラメント1aの直径dの1〜3倍に設定することが好ましい。なお、腱や靱帯を連結固定する引張りコイルばねの場合は、コイルピッチPをモノフィラメント1aの直径dと同一に設定して隙間があかないようにすればよい。
更に、この生体内分解吸収性コイルばね1の表面には、生体活性なバイオセラミックス粉粒が吹き付けられていてもよいし、生体活性なバイオセラミックス粉粒を含んだ生体内分解吸収性ポリマー複合体のコーティング被膜が形成されていてもよい。前者のコイルばねは、表面に吹き付けられたバイオセラミックス粉粒の骨伝導能ないし骨誘導能によって、骨組織をコイルばねの表面に伝導ないし誘導形成して生体骨と直接結合し、後者のコイルばねも、生体内分解吸収性ポリマー複合体の加水分解に伴って露出するバイオセラミックス粉粒の骨伝導能ないし骨誘導能によって、骨組織を伝導ないし誘導形成して生体骨と結合するため、後述するように、骨欠損部再建用の骨充填材や人工椎間板などのインプラント材料を骨欠損部や椎間に固定する場合に極めて有効である。
バイオセラミックス粉粒の吹き付けは、例えば次の方法で行うことができる。70〜100℃に加熱された閉鎖空間にコイルばね1を設置すると共に、バイオセラミックス粉粒よりも細かい網目をもつ金属ネットの上にバイオセラミックス粉粒を載せて、コイルばね1の下側に設置する。そして、コイルばね1とバイオセラミックス粉粒が加熱された時点で、100〜130℃に加熱された空気をドライヤーを用いて吹き付ける。このようにすると、バイオセラミックス粉粒はコイルばね1の表層に突き刺さって剥脱しないように付着する。必要ならばこの操作を何度か繰り返して、付着するバイオセラミックス粉粒の量を調節する。尚、表層に突き刺さらないで単に付着しているだけのバイオセラミックス粉粒は、エタノールや水などを用いて洗い流すことで、バイオセラミックス粉粒が容易に剥脱しない状態の吹付け処理が完了する。
バイオセラミックス粉粒としては、生体活性があり、生体内吸収性で骨組織と完全に置換され、良好な骨誘導能ないし骨伝導能と良好な生体親和性を有する、未仮焼かつ未焼成のハイドロキシアパタイト、ジカルシウムホスフェート、トリカルシウムホスフェート、テトラカルシウムホスフェート、オクタカルシウムホスフェート、カルサイト、セラバイタル、ジオプサイト、天然珊瑚等の粉粒が好ましく使用される。これらの中でも、未仮焼かつ未焼成のハイドロキシアパタイト、トリカルシウムホスフェート、オクタカルシウムホスフェートは生体活性が極めて高く、骨誘導能ないし骨伝導能に優れ、為害性が低く、短期間で生体に吸収されるので、極めて好ましく使用される。バイオセラミックス粉粒の好ましい粒径は10μm以下、更に好ましい粒径は0.1〜5μm程度であり、10μmより大きい粒径のバイオセラミックス粉粒を用いると、コイルばね1を深く傷つける心配が生じる。
一方、コイルばね1の表面にコーティング被膜を形成する手段としては、エタノール、ジクロロエタン(メタン)、クロロホルムなどの揮発性溶媒に生体内分解吸収性ポリマーを溶解すると共に上記バイオセラミックス粉粒を均一に混合して懸濁液を調製し、この懸濁液をコイルばね1に塗布するか、或いは、スプレー(吹き付け)するか、或いは、この懸濁液にコイルばね1を浸漬する、などの手段が採用される。生体内分解吸収性ポリマーとしては、前述したコイルばね1の生体内分解吸収性ポリマーと同じものが使用される。
尚、バイオセラミックス粉粒の吹き付けやコーティング被膜の形成は、コイルばね1の表面全体に行ってもよいし、後述するように骨充填材や人工椎間板などのインプラント材料の表面から突き出すコイルばね1の端部1bのみに行ってもよい。
以上のような生体内分解吸収性コイルばね1は、後述するように生体内でインプラント材料の固定など種々の用途に利用され、その役目を果たし終える頃(通常、2〜3ケ月)まで本来の強度を維持するが、加水分解の進行に伴ってその後は強度を失い、1〜2年経過する頃には大部分が分解、吸収されて、最終的に消失する。従って、金属製のコイルばねのように、金属イオンが溶出したり、異物反応が生じたり、生体内にコイルばねが永久に残ったりする問題は全て解消される。
上述した生体内分解吸収性コイルばね1は、コイル平均径Dが一定した円筒型コイルばねに造られているが、ばねの一端から他端に近づくほど、コイル平均径Dが徐々に大きくなる、いわゆる円錐型コイルばねに造られていてもよい。
次に、図2〜図5を参照して、本発明の生体内分解吸収性コイルばねの代表的な使用例について説明する。
図2は本発明のコイルばねを設けた骨欠損部再建用の骨充填材の斜視図、図3は同骨充填材の断面図、図4は同骨充填材を治具の挟持片で挟んで骨欠損部に充填するところを示す断面図、図5は同骨充填材を骨欠損部に充填したところを示す断面図である。
この骨充填材2は、生体活性なバイオセラミックス粉粒を含んだ生体内分解吸収性ポリマーの複合多孔体からなるものであって、この複合多孔体は内部に連続気孔を有しており、複合多孔体の表面と気孔の内面にはバイオセラミックス粉粒の一部が露出している。この複合多孔体からなる骨充填材2は、図4に示すように、生体骨3の骨欠損部3aの形状にほぼ合致するブロック形状に形成されており、骨充填材2を治具4の挟持片4a,4aで挟持して骨欠損部3aに充填するときに、骨充填材2の表面と骨欠損部3aの内面との間に挟持片4a,4aの挿入可能な隙間が確保されるように、骨充填材2の上下寸法が骨欠損部3aの上下寸法より少なくとも挟持片4a,4aの厚み寸法分だけ小さくなっている。そして、この骨充填材2には、図3に示すように上下に貫通する二つの貫通孔2a,2aが穿孔されており、各貫通孔2aには本発明のコイルばね1が挿通されて、そのばね両端部1b,1bが骨充填材2の上下両面から突き出している。また、骨欠損部3aの上下の内面には、コイルばね1の両端部1b,1bが嵌まり込む凹穴3b,3bが形成されている。
このような骨充填材2は、次の要領で生体骨3の骨欠損部3aに嵌め込まれて脱落しないように充填される。まず、図4に示すように、治具4の先端の挟持片4a,4aで上下から骨充填材2のコイルばね1を圧縮して、ばね両端部1b,1bを骨充填材2の貫通孔2aに押し込みながら、骨充填材2を挟持片4a,4aで挟持する。そして、骨充填材2を挟持片4a,4aで挟持したまま生体骨3の骨欠損部3aに嵌め込み、治具4の挟持片4a,4aを引き抜いて、図5に示すように骨充填材2を骨欠損部3aに充填する。このように充填すると、コイルばね1が復元、伸張し、ばね両端部1b,1bが骨欠損部3aの上下内面の凹穴3b,3bに嵌まり込み、骨充填材2が脱落しないように骨欠損部3aに固定される。
この生体活性なバイオセラミックス粉粒を含んだ生体内分解吸収性ポリマーの複合多孔体からなる骨充填材2は、加水分解の進行に伴って骨組織が骨充填材2の表面および内部に誘導(伝導)形成され、骨欠損部3aの内面と骨充填材2が早期に結合すると共に、最終的には骨充填材2が骨組織と全置換して、骨欠損部3aに骨組織が再生される。そして、コイルばね1は、骨充填材2が骨欠損部3aの内面と部分的に結合し始める頃までの2〜3ケ月の間、本来の強度を維持して骨欠損部3aからの骨充填材2の脱落を防止するが、加水分解の進行に伴ってその後は強度を失い、1〜2年経過する頃には大部分が分解、吸収されて、最終的に消失する。従って、金属製のコイルばねを用いた場合に懸念される為害性の問題を全て解消することができる。
尚、コイルばね1の表面にバイオセラミックス粉粒が吹き付けられていたり、バイオセラミックス粉粒を含んだ生体内分解吸収性ポリマー複合体のコーティング被膜が形成されている場合は、骨組織が早期にコイルばね1の端部1bに誘導(伝導)形成されて、コイルばね1の端部も骨欠損部3aの凹穴3bと結合するため、骨充填材2がより確実に固定されることになり、また、骨組織がコイルばね1を伝導して骨充填材2の貫通孔2aの内部に形成されるため、比較的短期間で貫通孔2aに骨組織が再建されることになる。
上記の使用例は、生体活性なバイオセラミックス粉粒を含んだ生体内分解吸収性ポリマーの複合多孔体からなる骨充填材2に、本発明の生体内分解吸収性コイルばね1を、そのばね両端部1b,1bが骨充填材2の表面から突き出すように貫通させて埋め込んだものであるが、例えばハイドロキシアパタイトやトリカルシウムホスフェート等の非多孔質又は多孔質のバイオセラミックス焼結体からなる骨充填材、或いは、チタンやタンタルなどの金属多孔体からなる骨充填材に、本発明の生体内分解吸収性コイルばね1を同様に埋め込んで使用してもよいことは言うまでもない。
また、前述した円錐型コイルばねを使用する場合は、骨充填材2の上下両面に凹穴を形成し、各凹穴に円錐型コイルばねを嵌め込んで、その頂部(コイル平均径が小さい方のばね端部)を骨充填材2の上下両面から突出させればよい。
次に、図6〜図11を参照して、本発明の生体内分解吸収性コイルばねのもう一つの代表的な使用例について説明する。
図6は本発明のコイルばねを設けた人工椎間板の斜視図、図7は椎間に設置された同人工椎間板の側面図、図8は同人工椎間板の模式断面図、図9はコイルばねの取付方の説明図、図10は同人工椎間板を挿入治具の先端の挟持片に挟んで上下から挟圧した状態を示す模式断面図、図11の(a)(b)(c)はそれぞれ同人工椎間板を挟んだ挿入治具の先端の挟持片を少し拡げた椎体間に挿入した状態、挿入治具の挟持片を抜き取って同人工椎間板を椎間で復元させた状態、同人工椎間板が上下の椎体の圧力で圧縮された状態を示す模式断面図である。
この人工椎間板5は、図7,図11に示すように、上下の椎体6,6の間に挿入、設置される全置換型の人工椎間板であって、図6に示すように、前半分が半円形で後半分が長方形の平面形状に形成されており、本発明の2つのコイルばね1,1がこの人工椎間板5を上下(厚み方向)に貫通して、その両端部1b,1bが人工椎間板5の上下の表面から突き出している。そして、図7,図11の(c)に示すように、この人工椎間板5を上下の椎体6,6の間に挿入、設置すると、人工椎間板5の表面から突き出したコイルばね1,1の両端部が、上下の椎体6,6に予め形成された凹穴6a6aに嵌まり込み、人工椎間板5が固定されるようになっている。2つのコイルばね1,1は、図6に示すように縦並びに配置されていてもよいし、横並びに配置されていてもよい。
この人工椎間板5は、有機繊維を三次元織組織もしくは編組織又はこれらの複合組織とした組織構造体からなるものであって、椎間板などの軟骨と同程度の機械的強度と柔軟性を有し、動的(変形)挙動がきわめて生体模倣的(バイオミメティック)なものである。この人工椎間板5を構成する組織構造体は、本出願人が既に出願した特願平6−254515号(特許第3243679号)に記載された組織構造体と同様のものであって、その幾何学的形状を次元数で表し、繊維配列の方位数を軸数で表すと、3軸以上の多軸−三次元組織よりなる構造体が好ましく採用される。
有機繊維としては、生体不活性な合成樹脂繊維、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレンなどの繊維や、有機の芯繊維を上記の生体不活性な樹脂で被覆して生体不活性とした被覆繊維などが好ましく使用される。特に、超高分子ポリエチレンの芯繊維を直鎖状の低密度ポリエチレンの被膜で被覆した直径が0.2〜0.5mm程度の被覆繊維は、強度、硬さ、弾力性、織編のしやすさ等の点で最適な繊維である。
この人工椎間板5は、図8に示すように、上面側と下面側に柔軟な表層部5a,5aを有する三層構造の組織構造体に造られており、図7に示すように上下の椎体6,6の間に人工椎間板5を設置すると、柔軟な表層部5a,5aが椎体6,6の接触面の凹凸に沿うように変形して密着するようになっている。表層部5a,5aを柔軟にする手段としては、例えば3軸−三次元組織のX,Y,Z軸の糸(有機繊維)のうちZ軸の糸を細くしたり、糸の本数を減らすなどの手段が有力であり、糸をどの程度の細さにするか、或いは、糸をどの程度減らすかによって、上下の表層部5a,5aの柔軟性を自由に変えることができる。
この人工椎間板5には、本発明の2つのコイルばね1が次の要領で取付けられている。即ち、図9に示すように、有機繊維の組織構造体からなる人工椎間板5にパイプ7を突き刺して貫通させ、このパイプ7にコイルばね1を挿入した後、パイプ7のみを引き抜くことによって、コイルばね1が取付けられており、そのばね両端部1b,1bが人工椎間板5の上下の表面から突き出している。このようにコイルばね1が組織構造体よりなる人工椎間板1に貫通状態で取付けられていると、コイルばね1が組織構造体の有機繊維と絡み合って上下に移動し難いので、コイルばね1が人工椎間板5から抜け出したり、コイルばね1のいずれか一方の端部1bが人工椎間板5の表面下に没入するようなことはない。
また、この人工椎間板5の表面には、生体活性なバイオセラミックス粉粒を吹き付けたり、生体活性なバイオセラミックス粉粒を含んだ生体内分解吸収性ポリマー複合体からなるコーティング被膜を形成することによって、早期に人工椎間板5が上下の椎体6,6と結合できるようにすることが好ましい。その場合は、コイルばね1の少なくとも人工椎間板5の表面から突き出したばね端部1b,1bにも、同様にバイオセラミックス粉粒を吹き付けたり、コーティング被膜を形成したりして、早期に上下の椎体6,6と結合できるようにすることが好ましい。
上記のような人工椎間板5を上下の椎体6,6間に挿入、設置する場合は、まず、図10に示すように、挿入治具8の先端の挟持片8a,8aで人工椎間板5を挟んで、人工椎間板5とコイルばね1を上下から圧縮し、図11の(a)に示すように、間隔を少し拡げた上下の椎体6,6の間の所定位置に前方から挿入する。そして、挿入治具の先端のストッパー8bで人工椎間板5を抜け出さないように当止して、挿入治具の挟持片8a,8aを椎体6,6の間から抜き取り、更にストッパー8bも抜き取る。このように挟持片8a,8aとストッパー8bを抜き取ると、図11の(b)に示すように、人工椎間板5が上下に膨れて復元すると共に、コイルばね1もコイル長方向に伸張、復元して、その両端部1b,1bが上下の椎体6,6に予め形成された凹穴6a,6aに嵌まり込む。次いで、図11の(c)に示すように、上下の椎体6,6の間隔を元の間隔に戻すと、人工椎間板5の上下の柔軟な表層部5a,5aがほぼ均等に圧縮され、上下の椎体6,6の接触面の凹凸に追従して変形しながら密着すると共に、コイルばね1の両端部1b,1bが凹穴6a,6aに深く嵌まり込み、人工椎間板5は脱転や位置ずれが生じないように確実に自立固定されて椎体6,6間に設置される。そして、この人工椎間板5は椎体6,6の動きに追従しながら極めて生体模倣的(バイオミメティック)に変形して人工椎間板としての役目を果たし、表面に吹き付けられたバイオセラミックス粉粒による骨組織の誘導(伝導)形成によって早期に上下の椎体6,6と結合する。一方、コイルばね1は、人工椎間板5が上下の椎体6,6と結合する頃までは初期の強度を有するが、その後は加水分解の進行に伴って強度を失い、大部分が分解、吸収されて、最終的には消失する。尚、コイルばね1の少なくともばね端部1b,1bにバイオセラミックス粉粒が吹き付けられていたり、前述のコーティング被膜が形成されている場合は、コイルばね1の端部1b,1bも早期に上下の椎体6,6と結合する。
本発明の生体内分解吸収性コイルばねの代表的なものは、以上のように、ばね端部1bが骨充填材2や人工椎間板5などのインプラント材料の表面から突き出した状態でインプラント材料に埋め込まれるコイルばねであって、ばね端部1bが治具の挟持片によってコイル長方向に押圧されるとその方向に圧縮され、押圧が解除されると元のコイル長に復元する、インプラント材料固定用の生体内分解吸収性圧縮コイルばねである。
本発明の生体内分解吸収性コイルばねのもう一つ例は、移植用の腱や靱帯の端部を関節骨に連結固定するコイルばねであって、ばね端部が引っ張られるとその方向に伸張し、引張りが解除されると元のコイル長に復元する、連結固定用の生体内分解吸収性引張コイルばねである。このようなコイルばねの表面には、TGF−β(Transforming Growth Factor-b)、BMP(Bone Morphogenic Protein)、EP4(Prostanoid Receptor)、b−FGF(basic Fibroblast Growth Fctor)、PRP(platelet-rich plasma)などの生物学的骨成長因子を、単独で又は2種以上混合して塗着し、骨組織が旺盛に成長できるようにすることが好ましい。
上述した本発明の生体内分解吸収性ばねは、いずれもコイルばねであるが、本発明はコイルばねに限定されるものではなく、板ばね、捩りばねなど、種々のばねを包含するものである。板ばねの場合は、生体内分解吸収性ポリマーを板状に溶融成形し、これを延伸した後、又は、未延伸のまま、該ポリマーのガラス転移温度(Tg)以上、結晶化温度(Tc)以下(非晶性で結晶化温度がない場合は100℃以下)の温度で所望の板ばね形状に成形して急冷することにより造ることができる。また、捩りばねの場合は、紡糸した生体内分解吸収性ポリマーのモノフィラメントを、延伸した後、又は、未延伸のまま、ガラス転移温度(Tg)以上、結晶化温度(Tc)以下(非晶性で結晶化温度がない場合は100℃以下)の温度で、所望の捩りばね形状に成形して急冷することにより造ることができる。
次に、本発明の生体内分解吸収性コイルばねの実施例について説明する。
[実施例1]
粘度平均分子量39万のポリ−L−乳酸を220℃で紡糸し、更に120℃で2倍の延伸倍率で延伸して、直径が1mmのモノフィラメントを得た。この延伸されたモノフィラメントを80℃に加熱して、直径が6mmの金属製の回転芯棒に巻き付けた後、急冷して、コイル平均径(D)が7.0mm、モノフィラメントの直径(d)が1.0mm、ばね指数(D/d)が7.0、コイルピッチ(P)が1.0mmの生体内分解吸収性コイルばねを作製した。
このコイルばねを20mmのコイル長に切断し、10mm/minの定速で、10mmのコイル長となるまで圧縮したときの最高荷重を測定して圧縮強度を求めたところ、下記の表1に示すように、0.58Nであった。
また、この20mmのコイル長に切断したコイルばねを、10mm/minの定速で、40mmのコイル長となるまで引っ張ったときの最高荷重を測定して引張り強度を求めたところ、下記の表1に示すように、1.06Nであった。
[実施例2]
実施例1で用いたポリ−L−乳酸を220℃で紡糸して、直径が1mmの未延伸のモノフィラメントを得た。このモノフィラメントを実施例1と同様に回転芯棒に巻き付けた後、急冷して、コイル平均径(D)が7.0mm、モノフィラメントの直径(d)が1.0mm、ばね指数(D/d)が7.0、コイルピッチ(P)が1.0mmの生体内分解吸収性コイルばねを作製した。
このコイルばねについて求めた圧縮強度と引張り強度を、下記の表1に示す。
[実施例3〜5]
延伸倍率を4倍に変更して直径が0.4mmのモノフィラメントを得、これを直径が1.0mmの回転芯棒に巻き付けた以外は、実施例1と同様にして、コイル平均径(D)が1.4mm、モノフィラメントの直径(d)が0.4mm、ばね指数(D/d)が3.5、コイルピッチ(P)が0.4mmの生体内分解吸収性コイルばねを作製した(実施例3)。
また、紡糸により直径が0.4mmの未延伸のモノフィラメントを得、これを直径が1.0mmの回転芯棒に巻き付けた以外は、実施例2と同様にして、コイル平均径(D)が1.4mm、モノフィラメントの直径(d)が0.4mm、ばね指数(D/d)が3.5、コイルピッチ(P)が0.4mmの生体内分解吸収性コイルばねを作製した(実施例4)。
更に、延伸倍率を9倍に変更して直径が0.1mmのモノフィラメントを得、これを直径が0.6mmの回転芯棒に巻き付けた以外は、実施例1と同様にして、コイル平均径(D)が0.7mm、モノフィラメントの直径(d)が0.1mm、ばね指数(D/d)が7、コイルピッチ(P)が0.1mmの生体内分解吸収性コイルばねを作製した(実施例5)。
これらのコイルばねについて求めた圧縮強度と引張り強度を、下記の表1に示す。
Figure 0005242271
この表1より、実施例1〜4のコイルばねは、生体内でインプラント材料を固定するのに適した圧縮強度を有することが分かる。特に、モノフィラメントが延伸された実施例1,3のコイルばねは、未延伸の実施例2,4のコイルばねに比べて圧縮強度も引張り強度も向上しており、このことから、延伸がコイルばねの強靱性の向上に大きく寄与することが分かる。また、実施例5のコイルばねは、モノフィラメントの直径が0.1mmと細く、圧縮強度も引張り強度も小さいが、このようなコイルばねは、例えば、生体の軟組織である腱や靱帯で、特に微細な組織体の連結固定などに利用することができる。
尚、10倍以上に延伸したモノフィラメントは脆く、フィブリル化しており、回転芯棒に巻き付けてコイルばねを作製しようとしても、折損して巻き付けが困難であり、コイルばねを得ることはできなかった。
本発明の一実施形態に係る生体内分解吸収性コイルばねの説明図である。 本発明のコイルばねを設けた骨欠損部再建用の骨充填材の斜視図である。 同骨充填材の断面図である。 同骨充填材を治具の挟持片で挟んで骨欠損部に充填するところを示す断面図である。 同骨充填材を骨欠損部に充填したところを示す断面図である。 本発明のコイルばねを設けた人工椎間板の斜視図である。 椎間に設置された同人工椎間板の側面図である。 同人工椎間板の模式断面図である。 同人工椎間板へのコイルばねの取付方の説明図である。 同人工椎間板を挿入治具の先端の挟持片に挟んで上下から挟圧した状態を示す模式断面図である。 (a)は同人工椎間板を挟んだ挿入治具の先端の挟持片を少し拡げた椎体間に挿入した状態、(b)は挿入治具の挟持片を抜き取って同人工椎間板を椎間で復元させた状態、(c)は同人工椎間板が上下の椎体の圧力で圧縮された状態を示す模式断面図である。
符号の説明
1 生体内分解吸収性コイルばね
1a モノフィラメント
1b ばね端部
2 骨充填材
2a 貫通孔
3 生体骨
3a 骨欠損部
3b 凹穴
5 人工椎間板
5a 凹穴
6 椎体
D コイル平均径
d モノフィラメントの直径

Claims (9)

  1. 生体内分解吸収性ポリマーよりなるばねであって、生体内でインプラント材料の固定あるいは移植用の腱や靱帯の端部を関節骨に連結固定するために用いる生体内分解吸収性ばね。
  2. 生体内分解吸収性ポリマーのモノフィラメントをコイル状に成形してなる請求項1に記載の生体内分解吸収性コイルばね。
  3. モノフィラメントの直径が0.1mm以上、1.2mm未満である請求項2に記載の生体内分解吸収性コイルばね。
  4. モノフィラメントが2〜9倍の延伸倍率で延伸されたモノフィラメントである請求項2又は請求項3に記載の生体内分解吸収性コイルばね。
  5. ばね端部がインプラント材料の表面から突き出した状態でインプラント材料に埋め込まれるコイルばねであって、ばね端部がコイル長方向に押圧されるとその方向に圧縮され、押圧が解除されると元のコイル長に復元する、インプラント材料固定用の請求項2ないし請求項4のいずれかに記載の生体内分解吸収性コイルばね。
  6. 生体内分解吸収性ポリマーが、ポリ−L−乳酸、ポリ−D,L−乳酸、L−乳酸とD,L−乳酸の共重合体、乳酸とグリコール酸の共重合体、乳酸とp−ジオキサノンの共重合体、乳酸とエチレングリコールの共重合体、乳酸とカプロラクトンの共重合体のいずれか単独又は二種以上の混合物である請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の生体内分解吸収性ばね。
  7. 生体内分解吸収性ポリマーが結晶性のポリ−L−乳酸である請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の生体内分解吸収性ばね。
  8. 表面に生体活性なバイオセラミックス粉粒が吹き付けられている請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の生体内分解吸収性ばね。
  9. 表面に生体活性なバイオセラミックス粉粒を含んだ生体内分解吸収性ポリマー複合体のコーティング被膜が形成されている請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の生体内分解吸収性ばね。
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