JP5238351B2 - 遊技システム - Google Patents

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Description

本発明は、遊技機と台間機等の遊技用装置を含む遊技システムに関する。
近年、遊技機においては、演出に対する遊技者の期待や要求が非常に高まっており、こうした期待や要求に応えるためにさまざまな趣向を凝らした演出が用意されている。特に、多くの遊技機には、希少性が極めて高いいわゆるプレミア演出が用意されており、こうしたプレミア演出を見ることも遊技者の楽しみの一つになっている。
そして、プレミア演出に対する遊技者の意識は極めて高く、プレミア演出が出現した際の感動を何度も味わいたいという遊技者は多い。このような遊技者の欲求を満たすために、プレミア演出の一部を画像化するとともに、当該画像を携帯電話等にデータ転送できるようにして、プレミア演出が出現したことを記念として残せるようにするという考えがある。このように、プレミア演出が出現したことを記念として残せれば、当該プレミア演出が出現したことの証明にもなり、遊技者のプレミア演出に対する欲求を満たすことができる。
特開2006−174871号公報
上記従来の遊技システムにおいては、プレミア演出に係る画像を携帯電話等に転送することができるが、こうした画像は、プレミア演出の一部を表しているにすぎず、当該プレミア演出が出現した際の感動を再度与えるには至らない。その理由は次の通りである。
すなわち、プレミア演出のように希少性の高い演出においては、大当たりかもしれないという期待感を遊技者に与えるため、ストーリー性や当該ストーリーの発展性に趣向を凝らした内容の装飾図柄が図柄表示部に表示される。また、図柄表示部における装飾図柄に加えて、種々の演出役物を動作させることにより、臨場感を高めて遊技者により高い期待感を与えるようにしている。
しかしながら、従来の遊技システムにおいては、携帯電話等に転送できるのは、プレミア演出の一部を画像としたものにすぎないため、実際に演出が行われている際の臨場感や感動を与えることは到底できない。
したがって、従来の遊技システムにおいては、希少性の高い演出を再現して、再度感動を味わいたいという遊技者の欲求に応えることができないという問題があった。
本発明は、実際に演出が行われる際の臨場感や感動をそのまま再現することで、遊技者の満足度を高める遊技システムを提供することを目的とする。
請求項に記載の発明は、遊技機と上記遊技機に遊技媒体を供給する台間機とを接続してなる遊技システムであって、上記遊技機には、大当たりの抽選を行う大当たり抽選手段と、大当たりの抽選結果に対応する演出コマンドの抽選を行う演出コマンド抽選手段と、この演出コマンド抽選手段によって決定された演出コマンドに基づいて演出を制御する演出制御手段と、上記演出コマンドに対応する装飾図柄が表示される図柄表示部と、上記演出制御手段によって動作が制御される演出役物と、上記演出コマンド抽選手段によって決定された演出コマンドを上記台間機に送信するコマンド送信手段と、を備えるとともに、上記台間機には、上記図柄表示部に表示される装飾図柄および当該装飾図柄に対応する上記演出コマンドに基づいて動作が制御される上記演出役物の一連の動作態様が一体となって映像化された合成演出画像を記憶する記憶手段と、外部の情報記憶装置を接続する情報記憶装置接続手段と、この情報記憶装置接続手段に接続された情報記憶装置に上記合成演出画像を上記コマンド送信手段によって送信された演出コマンドに基づいて転送するデータ転送手段と、を備えたことを特徴とする。
請求項に記載の発明は、上記第の発明を前提としつつ、上記記憶手段は、上記合成演出画像と、図柄表示部に表示される装飾図柄とを記憶してなる一方、上記データ転送手段は、上記情報記憶装置接続手段に接続された情報記憶装置に対して上記合成演出画像と上記装飾図柄とを選択的に転送してなることを特徴とする。
本発明の大当たり抽選手段は、乱数発生手段を用いる等して、予め定められた確率で大当たりの抽選を行うもので、主には遊技機の制御基板におけるCPUやプログラムによって構成される。
本発明の演出コマンド抽選手段は、予め用意された複数の演出コマンドの中から1または複数の演出コマンドを抽選によって決定するもので、主には遊技機の制御基板におけるCPUやプログラムによって構成される。
演出コマンドは、遊技機に備えられる図柄表示部、音声出力装置、あるいは演出役物等を制御するための指令であり、この指令に基づいて、演出制御手段が、図柄表示部に装飾図柄を表示したり、音声出力装置から音声を出力したり、あるいは、アクチュエータを作動させて役物演出を実行したりする。
上記大当たり抽選手段、演出コマンド抽選手段および演出制御手段は、それぞれ異なる基板に設けてもよいし、1つの基板で構成してもよい。
本発明の図柄表示部には、演出コマンドが決定されるたびに、装飾図柄が表示される。また、本発明における装飾図柄は、大当たりの抽選結果をさまざまな態様で遊技者に報知するものであり、静止画であってもよいし動画であってもよい。
台間機とは、遊技機の近傍に設置され、遊技機に対して遊技球や遊技メダル等の遊技媒体を供給するものを広く含む。
演出役物とは、遊技機に設けられ、種々のアクチュエータによってキャラクター等が物理的に動作したり、LED等が点灯、点滅したりすることによって、遊技者に対する視覚的演出効果を発揮するものである。
合成演出画像とは、図柄表示部に表示される装飾図柄と、上記演出役物の一連の動作態様とが一体となって映像化されたものである。上記大当たり抽選手段が大当たりの抽選を行うたびに、演出が1回実行される。1回の演出において、図柄表示部には装飾図柄が1回表示され、演出役物は演出コマンドに応じて所定の動作を行う。合成演出画像とは、この1回の演出における装飾図柄と演出役物の動作とを一体的に映像化したものであり、当該合成演出画像は、実際に行われる演出と同じか、もしくは近似する視覚的印象を与えるものである。なお、図柄表示部に表示される装飾図柄は、1回の演出において必ず1回表示されることとなるが、演出役物は、演出コマンドによって動作しない場合もありうる。したがって、合成演出画像のなかには、演出役物の一連の動作態様として、当該演出役物が全く動作せずに、図柄表示部における装飾図柄のみが変動表示するものも含まれる。
請求項1に記載の発明によれば、図柄表示部に表示される装飾図柄および演出役物の一連の動作態様が一体となって映像化された合成演出画像を取得することができるので、遊技者に対して実際に演出が行われたときと同様の印象を与えることができる。つまり、実際に演出が行われる際の臨場感や感動をそのまま再現することができ、実際に演出が行われる際の感動を再度味わいたいという遊技者の欲求を満たすことができる。
請求項2に記載の発明によれば、合成演出画像と、図柄表示部に表示される装飾図柄とを遊技者の好みに応じて選択的に取得することができる。したがって、例えば、演出役物が動作しない演出においては、演出の要部たる装飾図柄の変動のみを取得することができる。このように、演出内容に応じて遊技者が表示される画像を適宜選択できるので、遊技者の満足度を一層高めることができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
図1は、本発明の遊技機および台間機の一例を示す正面図であり、図2は、当該遊技機の部分拡大図である。遊技機1は、遊技盤101を備えている。遊技盤101の下部位置には、発射部(図3における符号292を参照)を備える操作ハンドル113が配置されている。発射部の駆動によって発射された遊技球は、レール102a,102b間を上昇して遊技盤101の上部位置に達した後、遊技領域103内を落下する。遊技領域103には、図示を省略する複数の釘が設けられ、遊技球を各種の方向に向けて落下させるとともに、落下途中の位置には、遊技球の落下方向を変化させる風車や、入球口が配設されている。
遊技盤101の遊技領域103の中央部分には、図柄表示部104が配置されている。図柄表示部104としては、例えば液晶表示器(LCD)が用いられる。図柄表示部104の下方には、遊技領域103に向けて打ち込まれた遊技球を受入れ可能な第1始動口105が配置されている。第1始動口105の下方には、一対の可動片120aを有する第2始動口120が配置されている。第2始動口120は、一対の可動片120aが閉状態であるときは遊技球を受入れることが不可能または受入れ困難となっており、この一対の可動片120aが開状態であるときは、第1始動口105よりも遊技球の受入れが容易となる。
上記一対の可動片120aは、通常遊技状態においては第1始動口105よりも遊技球が入球しにくい第1の状態に制御され、確変状態あるいは時短状態等の特別遊技状態においては第1始動口105よりも遊技球が入球しやすい第2の状態に制御される。なお、本実施形態における時短状態とは、上記第2始動口120が第2の状態に制御された遊技状態をいい、確変状態とは、上記第2始動口120が第2の状態に制御され、かつ、大当たりに当選する確率が、通常遊技状態に比べて高く設定された遊技状態をいう。
また、図柄表示部104の左側には入賞ゲート106が配設されている。
入賞ゲート106は、遊技球の通過を検出し、第2始動口120を一定時間だけ開放させる普通図柄の抽選を行うために設けられる。図柄表示部104の側部や下方等には普通入賞口107が配設されている。普通入賞口107に遊技球が入球すると、所定の賞球数(例えば10個)の払い出しが行われる。遊技領域103の最下部には、どの入球口にも入球しなかった遊技球を回収する回収口108が設けられている。
図柄表示部104の右下には、後述する第1特別図柄抽選手段300による抽選結果を表示する第1特別図柄表示器84と、第2特別図柄抽選手段320による抽選結果を表示する第2特別図柄表示器86とが設けられている。これら両表示器84,86においては、特別図柄が変動表示された後、最終的に抽選結果が表示される。そして、この特別図柄の変動表示中に第1始動口105あるいは第2始動口120に遊技球が入球すると、当該入球によって得られる特別図柄の変動表示の権利、いわゆる保留球が留保される。この留保された保留球の数は、第1特別図柄保留表示器88および第2特別図柄保留表示器90に表示される。
また、上記と同様に、入賞ゲート106に遊技球が入球すると、普通図柄抽選手段360による抽選が行われるが、この抽選結果を表示する普通図柄表示器82が設けられている。そして、普通図柄の変動表示中に入賞ゲート106に遊技球が入球することによって得られる普通図柄の変動表示の権利、すなわち保留球の数が、普通図柄保留表示器92に表示される。
これらの各表示器82,84,86,88,90,92は、例えばLEDで構成されており、このLEDの点灯態様によって、第1特別図柄抽選手段300による抽選結果、第2特別図柄抽選手段320による抽選結果、普通図柄抽選手段360による抽選結果、第1始動口105に入球して得られた保留球の数、第2始動口120に入球して得られた保留球の数、および入賞ゲート106に入球して得られた保留球の数が報知される。
上述した図柄表示部104は、第1始動口105または第2始動口120に遊技球が入球したときに、複数の装飾図柄の変動表示を開始し、所定時間後に当該装飾図柄の変動を停止させる。この停止時に特定図柄(例えば「777」)が揃ったとき、大当たり状態となる。大当たり状態のとき、下方に位置する大入賞口開閉装置109における大入賞口開閉扉109aを一定の期間開放する動作を所定回数(例えば15回)繰り返し、入球した遊技球に対応した数の賞球を払い出す。
また、図柄表示部104は、第1始動口105に遊技球が入球したことにより、当該第1始動口105の入球に係る装飾図柄を変動表示し、第2始動口120に遊技球が入球したことにより、当該第2始動口120の入球に係る装飾図柄を変動表示する。本実施形態においては、第1始動口105あるいは第2始動口120に遊技球が入球した場合、第1特別図柄表示器84または第2特別図柄表示器86において特別図柄が変動表示され、この特別図柄の変動表示中に、図柄表示部104において、装飾図柄が変動表示される。そして、第1始動口105と第2始動口120との双方に、変動表示の権利いわゆる保留球がある場合には、第2始動口120への入球によって得られた保留球が優先して消化される。
遊技盤101の遊技領域103の外周部分には、枠部材110が設けられている。枠部材110は、遊技盤101の上下左右の4辺において遊技領域103の周囲を囲む形状を有している。また、枠部材110は、遊技盤101の盤面から遊技者側に突出する形状を有している。これにより、本実施の形態の遊技機を、枠部材110を備えていない他機種の遊技機よりも目立たせることができる。遊技機を目立たせることにより、遊技機の稼働率の向上を図るとともに、遊技機に対する不正行為に対する抑止力の強化を図ることができる。
枠部材110において、遊技領域103の上側および下側となる2辺には、演出ライト111(ランプユニット)が設けられている。演出ライト111は、それぞれ、複数のライト112を備えている。各ライト112は、遊技機の正面にいる遊技者を照射し、その照射位置が遊技者の頭上から腹部に沿って移動するように、光の照射方向を上下方向に変更することができる。各ライト112は、演出ライト111に設けられたモータ(図示せず)によって、光の照射方向を上下方向に変更するように駆動される。
また、各ライト112は、遊技機の周囲を照射し、その照射位置が遊技機を基準にして円をなすように、光の照射方向を回転させることができる。各ライト112は、演出ライト111に設けられたモータによって、光の照射方向を回転させるように駆動される。各ライト112から光の照射方向を回転させるように駆動するモータは、各ライト112からの光の照射方向を上下方向に変更するモータとは別のモータである。
演出ライト111は、各ライト112から照射される光の照射方向を、上下方向に変更しながら回転させることにより、演出ライト111全体から照射する光の照射方向を3次元に変更することができる。
光の照射方向は、たとえば、大当たり状態となった場合に変更させる。これにより、遊技者および遊技機の周囲を順次照射して、遊技機が大当たり状態となっていることを周囲に知らしめることができ、大当たり状態となった遊技者の注目度を高めることができる。
したがって、遊技者に対して、注目されていることによる高揚感を与え、本実施の形態の遊技機を継続あるいは繰り返して利用させ、遊技機の稼働率の向上を図ることができる。
枠部材110において、遊技領域103の下側となる辺には、遊技球が供給される受け皿ユニット119が設けられている。この受け皿ユニット119には、後述する台間機2から貸し出される遊技球が供給される。
枠部材110の下部位置には、操作ハンドル113が配置されている。操作ハンドル113は、上記の発射部の駆動によって遊技球を発射させる際に、遊技者によって操作される。操作ハンドル113は、上記の枠部材110と同様に、遊技盤101の盤面から遊技者側に突出する形状を有している。
操作ハンドル113は、上記の発射部を駆動させて遊技球を発射させる発射指示部材114を備えている。発射指示部材114は、操作ハンドル113の外周部において、遊技者から見て右回りに回転可能に設けられている。発射部は、発射指示部材114が遊技者によって直接操作されている場合に、遊技球を発射させる。公知の技術であるため説明を省略するが、操作ハンドル113には、遊技者が発射指示部材114を直接操作していることを検出するセンサなどが設けられている。
図柄表示部104の上側および側方(図1においては紙面右側)には、演出用の役物(以下、「演出役物」という)115,116が設けられている。本実施形態の遊技機における演出役物115,116は、日本刀の一部(鍔の周辺)を模式的にあらわしている。演出役物115,116は、鞘から刀身を抜き、抜いた刀身を再び鞘に戻すかの如くに、演出役物115,116の長手方向に沿って移動可能に設けられている。
演出役物115は、ソレノイドによって駆動され、演出役物116は、モータによって駆動される。同様の演出役物115,116を異なる種類の駆動源によって駆動することにより、演出役物115,116それぞれに独自の動きをおこなわせることができ、これによって演出効果を増大させることができる。
枠部材110において、遊技領域103の下側となる辺には、遊技者による操作を受け付けるチャンスボタン117が設けられている。チャンスボタン117の操作は、例えば、遊技中における特定のリーチ演出に際し、チャンスボタン117の操作を促すガイダンスが表示されている間有効となる。
加えて、枠部材110には、演出効果音、または不正を知らしめる音声を出力するスピーカ(図3における符号277を参照)が組み込まれている。このスピーカ277は高音・中音・低音の領域を出力できるタイプのもので、通常演出時は高音・中音・低音をバランス良く出力するが、後述する特別演出時または不正等があった場合には、周りに良く聞こえるように高音領域を高く出力するように制御されている。
次に、本発明の遊技システムを構成する台間機2について説明する。本実施形態においては、台間機2を玉貸し機としており、遊技機1の左側に隣接して配置され、図示しないハーネス(配線等)で遊技機1に電気的に接続されている。そして、この台間機2は、投入された金額に応じた個数の遊技球を、上記遊技機1の受け皿ユニット119に払い出す。
この台間機2には、紙幣を投入する紙幣投入部20と、ポイント等の顧客情報が記憶された会員カードを出し入れするためのカード投入部21と、投入された会員カードを返却する操作を受け付けるカード返却ボタン22とが設けられている。
また、台間機2の略中央部分には、表示手段23が回動自在に取り付けられている。この表示手段23は、例えば液晶表示器(LCD)からなる表示部23aが備えられており、この表示部23aにメニュー画面や後述する装飾図柄等が表示される。なお、表示手段23には、図示しないスピーカが設けられており、装飾図柄とともに音声や音楽が出力されるようにしている。
さらに、台間機2には払出しノズル24が設けられており、台間機2から貸し出される遊技球は、払出しノズル24を通じて遊技機1の受け皿ユニット119内に払出されるようにしている。なお、台間機2には、紙幣投入部20の他、硬貨を投入する硬貨投入部を設けてもよいし、また、投入された紙幣の金額を表示する投入額表示部や、投入した金額のうち残額を返却する残額返却部を設けてもよい。
ただし、台間機2としては、上記のような、紙幣(または硬貨)を直接受け入れて遊技球を貸し出すタイプの他、プリペイドカード等の遊技用カードからのカード残高の引き落としを受け付けて、その引き落とし金額に応じた遊技球を貸し出すタイプのものであってもよい。
また、本発明に係る遊技システムは、いわゆるCR機に代表されるカード式パチンコ機(いわゆるCR機)にも好適である。このようなカード式パチンコ機においても、遊技システムは、遊技機とカードユニットからなる台間機とによって構成される。この場合、遊技機1に、玉貸し操作を受け付ける玉貸し操作ボタンと、カードの返却操作を受け付けるカード返却操作ボタンと、カードの残度数を表示する残度数表示部とを設けることが望ましい。
上記のようなカード式パチンコ機では、カードユニット(台間機)にカード、例えば遊技用プリペイドカードが投入されると、残度数表示部には、当該遊技用プリペイドカードの金額に応じた度数が表示される。そして、玉貸し操作ボタンによって玉貸し操作が受け付けられることにより、後述する払出部291に玉貸し信号を出力し、カード残度数に応じた数の遊技球を遊技機1の受け皿ユニット119に供給する。また、カード返却操作ボタンによってカード返却操作が受け付けられることにより、カードユニット(台間機)にカード返却信号を出力し、当該カードユニットから遊技用プリペイドカードが返却されるようにすればよい。
なお、台間機2には、携帯電話等の画像を記憶することができる装置を接続する情報記憶装置接続手段26が設けられている。この情報記憶装置接続手段26は、携帯電話の接続端子やUSB端子、あるいは情報記録媒体の挿入部等、台間機側制御基板601から所定の情報を外部にデータ転送できるものであれば、その構成は特に限定されるものではない。したがって、物理的な接続がなされない赤外線通信手段等も、ここでいう情報記憶装置接続手段に含まれる。
(制御手段の内部構成)
図3は、遊技機1の制御手段の内部構成、および台間機2の台間機側制御手段の内部構成を示すブロック図である。制御手段200は、複数の制御基板により構成されている。図示の例では、主制御基板201と、副制御基板202と、賞球制御基板203と、ランプ制御基板206とで構成されている。
主制御基板201は遊技機1の遊技にかかる基本動作を制御し、ROM201bに記憶されたプログラムに基づき、遊技内容の進行に伴う基本処理を実行するCPU201aと、CPU201aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能するRAM201c等を備えて構成される。
この主制御基板201では遊技に係る大当たりの抽選を行っており、また、この抽選結果に基づき、ROM201bに記録されている演出のコマンドの選択を行っている。このROM201bに格納されている演出実行コマンドは120種類程度あり、後に詳しく説明する各リーチ演出実行コマンドではそれぞれ演出時間が決定されている。
この主制御基板201の入力側には、第1始動口105に入球した遊技球を検出する第1始動口検出部221と、第2始動口120に入球した遊技球を検出する第2始動口検出部225と、入賞ゲート106を通過した遊技球を検出するゲート検出部222と、普通入賞口107に入球した遊技球を検出する普通入賞口検出部223と、大入賞口開閉装置109に入球した遊技球を検出する大入賞口検出部224と、が接続されている。
また、この主制御基板201の出力側には、大入賞口開閉部231が接続され、大入賞口開閉装置109の開閉を制御する。大入賞口開閉部231は、大当たり時に大入賞口開閉装置109を一定期間開放する機能であり、大入賞口開閉ソレノイド109b(詳細な図示はしない)等のソレノイドを用いて構成される。この大当たりは、生成した乱数に基づき所定の確率で発生するよう予めプログラムされている。
副制御基板202の入力側には、上記のチャンスボタン117が操作されたことを検出するチャンスボタン検出部220が接続されている。
この副制御基板202は、主に遊技中における演出の制御をおこなうもので、主制御基板201より送信される演出実行コマンドに基づき、演出の抽選及び演出処理を実行するCPU202aと、プログラム及び過去の演出パターンを記憶するROM202bと、CPU202aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能するRAM202c等を備えている。
この副制御基板202は、主制御基板201より送信される遊技演出の一部を構成する演出実行コマンドを受信し、この演出実行コマンドに基づきCPU202aにて抽選を行い、演出背景パターン、リーチ演出パターン、登場キャラクター等の演出を確定し、この演出確定コマンドを送信して遊技における副制御を行う。
なお、このCPU202aは、所定回数変動の過去の演出パターンと比較して、主制御基板201より送信される演出コマンドの範中で連続して同一の演出パターンを発生させないように制御する機能を備えてなるものであってもよい。
副制御基板202の出力側には、図柄表示部104が接続されており、副制御基板202は、上述した演出確定コマンドに基づく演出処理を実行する機能も有する。すなわち、副制御基板202におけるCPU202aは、演出確定コマンドに基づき演出処理を実行し、ROM202bは背景画像、図柄画像、キャラクター画像など各種画像データを記憶し、RAM202cはCPU202aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。そして、副制御基板202は、図柄表示部104に表示させる画像データを書き込むVRAM202dをさらに備えて構成される。
そして通常、CPU202aがROM202bに記憶されたプログラムを読み込んで、背景画像表示処理、図柄画像表示及び変動処理、キャラクター画像表示処理など各種画像処理を実行し、必要な画像データをROM202bから読み出してVRAM202dに書き込む。背景画像、図柄画像、キャラクター画像は、表示画面上において図柄表示部104に重畳表示される。すなわち、図柄画像やキャラクター画像は背景画像よりも手前に見えるように表示される。このとき、同一位置に背景画像と図柄画像が重なる場合、Zバッファ法など周知の陰面消去法により各画像データのZバッファのZ値を参照することで、図柄画像を優先してVRAM202dに記憶させる。
また副制御基板202の出力側には、スピーカ277が接続されており、副制御基板202は、上述した演出確定コマンドに基づく演出処理として音声を出力制御する機能も有する。すなわち、副制御基板202における、CPU202aは演出確定コマンドに基づき音声処理を実行し、ROM202bは各種音声データを記憶し、RAM202cはCPU202aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。そして、各種演出が実行される際に、演出確定コマンドに基づき、CPU202aがROM202bに記憶されたプログラムを読み込んで、演出効果音処理などの各種音声出力処理を実行しスピーカ277より音声出力を行う。
また副制御基板202の出力側には、ランプ262、演出ライト111及び演出役物254を制御するランプ制御基板206を備えている。
ランプ制御基板206は、副制御基板202より送信された演出確定コマンドに基づき演出処理を実行するCPU206aと、各種演出パターンデータを記憶するROM206bと、CPU206aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能するRAM206c等を備えて構成される。
ランプ制御基板206は、副制御基板202より送信された演出確定コマンドに基づき、遊技盤101や台枠等に設けられている各種ランプ262に対する点灯制御等を行い、また、演出ライト111における複数のライト112に対する点灯制御等を行い、各ライト112からの光の照射方向を変更するためにモータに対する駆動制御等を行う。
また、ランプ制御基板206は、副制御基板202より送信された演出確定コマンドに基づき、演出役物115を動作させるソレノイド、および、演出役物116を動作させるモータに対する駆動制御等を行う。
また、上記主制御基板201には賞球制御基板203が双方向にて送信可能に接続されている。賞球制御基板203は、ROM203aに記憶されたプログラムに基づき、賞球制御を行う。この賞球制御基板203は、賞球制御の処理を実行するCPU203aと、CPU203aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能するRAM203c等を備えて構成される。
賞球制御基板203は、接続される払出部291に対して入球時の賞球数を払い出す制御を行う。また、発射部292に対する遊技球の発射の操作を検出し、遊技球の発射を制御する。払出部291は、遊技球の貯留部から所定数を払い出すためのモータ等からなる。
賞球制御基板203は、この払出部291に対して、各入球口(第1始動口105、第2始動口120、普通入賞口107、大入賞口開閉装置109)に入球した遊技球に対応した賞球数を払い出す制御を行う。発射部292は、遊技のための遊技球を発射するものであり、遊技者による遊技操作を検出するセンサ(図示しない)と、遊技球を発射させるソレノイド等(図示しない)を備える。賞球制御基板203は、発射部292のセンサにより遊技操作を検出すると、検出された遊技操作に対応してソレノイド等を駆動させて遊技球を間欠的に発射させ、遊技盤101の遊技領域103に遊技球を送り出す。
次に、台間機2における台間機側制御手段600について説明する。台間機側制御手段600は、台間機側制御基板601等から構成されるが、この台間機側制御基板601は、副制御基板202の出力側に接続され、当該副制御基板202から送信される演出確定コマンドを受信可能にしている。なお、台間機側制御基板601から副制御基板202へは各種コマンド等は出力しない。すなわち、台間機側制御基板601は、副制御基板202からの各種コマンドを受信することのみ可能となるよう接続されている。
台間機側制御基板601は、各種データや処理プログラムを記憶するROM601bと、このROM601bに記憶されたプログラムを実行するCPU601aと、CPU601aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能するRAM601cと、画像データを書き込むVRAM601dと、後述する装飾図柄データおよび合成演出画像データを記憶する画像ROM601eとを備えている。なお、この画像ROM601eが、本発明の記憶手段を構成している。
そして、上記台間機側制御基板601には、上記ガード挿入部21、画像ROM601eに記憶された装飾図柄もしくは合成演出画像を表示する表示手段23、携帯電話等を接続する情報記憶装置接続手段26、および後述する操作手段25が接続されている。
なお、台間機2の制御手段600は、紙幣投入部20から紙幣が投入されたときに、払出しノズル24から遊技球を払い出す制御を行う、図示しない他の制御基板を備えている。
(主制御基板および副制御基板の機能的な構成について)
図4は、遊技の進行を制御する制御手段200の機能的な構成を概略的に示す機能ブロック図である。
図4に示すように、主制御基板201のROM201bは、主に第1始動口105に遊技球が入球したときに機能する手段として、第1特別図柄抽選手段300、第1特別図柄表示制御手段301、第1特別図柄変動制御手段302、第1乱数判定手段303を備えている。
また、ROM201bは、主に第2始動口120に遊技球が入球したときに機能する手段として、第2特別図柄抽選手段320、第2特別図柄表示制御手段321、第2特別図柄変動制御手段322、第2乱数判定手段323を備えている。
また、ROM201bは、遊技を進行制御する手段として、大当たり遊技制御手段340、確変遊技制御手段341、時短遊技制御手段342、通常遊技制御手段343、当該変動判定手段331、および演出実行コマンド抽選手段332を備えている。
さらに、ROM201bは、入賞ゲート106に遊技球が入球したときに機能する手段として、普通図柄抽選手段360、普通図柄表示制御手段361、普通図柄変動制御手段362、普通図柄抽選結果判定手段363を備えている。
また、主制御基板201のRAM201cは、第1特別図柄保留記憶手段401、第2特別図柄保留記憶手段402、普通図柄保留記憶手段403、遊技状態記憶手段404を備えている。
一方、副制御基板202のROM202bには、演出確定コマンド抽選手段501および演出制御手段502を備えている。
なお、上記第1特別図柄抽選手段300および第2特別図柄抽選手段320によって、本発明の大当たり抽選手段を構成している。
また、上記演出実行コマンド抽選手段332および演出確定コマンド抽選手段501によって、本発明の演出コマンド抽選手段を構成している。
上記大当たり遊技制御手段340、確変遊技制御手段341、時短遊技制御手段342および通常遊技制御手段343、は、いずれも各遊技状態において遊技の進行を制御するプログラムである。
大当たり遊技制御手段340は、後述する第1特別図柄抽選手段300または第2特別図柄抽選手段320による大当たり抽選の結果、通常遊技状態から大当たり遊技状態へと移行したときに、当該大当たり遊技の進行を制御する。具体的には、大当たり遊技制御手段340は、大入賞口開閉装置109の開閉動作を計15ラウンドにわたって行う長当たり遊技と、大入賞口開閉装置109の開閉動作を2ラウンドにわたって行う短当たり遊技とを制御する。なお、本実施形態においては、「長当たりおよび短当たり」を「大当たり」と総称し、「長当たり遊技および短当たり遊技」を「大当たり遊技」と総称する。
上記のように、長当たり遊技が実行されるときは、大入賞口開閉装置109の開閉動作が、短当たり遊技のときの大入賞口開閉装置109の開閉動作よりも多く実行されるようにしている。この大入賞口開閉装置109の開閉動作は、大入賞口開閉部231によって大入賞口開閉ソレノイド109bを作動させることによって行われる。具体的には、大当たり遊技制御手段340が、長当たり遊技状態では1ラウンドから15ラウンドまで、短当たり遊技状態では2ラウンドだけ、大入賞口開閉ソレノイド109bを作動させて、大入賞口開閉扉109aを開閉させる。そして、大入賞口開閉装置109に遊技球が入球すると、大入賞口検出部224によって入球数がカウントされる。また、大入賞口開閉装置109に遊技球が入球したことが、大入賞口検出部224に検出されると、払出部291によって賞球として遊技球が払い出される。
ここで、「ラウンド」とは、長当たり遊技および短当たり遊技が実行されている場合において、所定時間(例えば30秒)経過することおよび所定数(例えば9球)の遊技球が入球することのいずれかの条件を満たすことによって大入賞口開閉装置109が開閉動作する単位を意味する。本実施形態においては、短当たり遊技における1ラウンド当たりの大入賞口開閉装置109の開放時間は、長当たり遊技における1ラウンド当たりの大入賞口開閉装置109の開放時間よりも極めて短い時間に設定している。
確変遊技制御手段341は、長当たり遊技または短当たり遊技が実行されたのちの遊技において、第1特別図柄抽選手段300および第2特別図柄抽選手段320が抽選を行う際に、大当たりへの当選確率を高める確変遊技を制御する。詳しくは後述するが、第1特別図柄抽選手段300による当否判定を第1特別図柄確変時当たり判定用テーブルに基づいて行い、第2特別図柄抽選手段320による当否判定を第2特別図柄確変時当たり判定用テーブルに基づいて行う。
本実施形態において、「確変遊技」とは、第1特別図柄抽選手段300および第2特別図柄抽選手段320による当否判定が、それぞれ、第1特別図柄確変時当たり判定用テーブルおよび第2特別図柄確変時当たり判定用テーブルに基づいて行われる遊技を意味する。また、確変遊技が行われている遊技状態を「確変遊技状態」と称する。ここで、特別図柄確変時当たり判定用テーブル(第1特別図柄確変時当たり判定用テーブルおよび第2特別図柄確変時当たり判定用テーブル)は、特別図柄通常時当たり判定用テーブルよりも長当たりおよび短当たりへの当選確率が高く設定されている(例えば、通常時に比べて約10倍程度当選確率が高く設定される。詳細は後述する)。
なお、本実施形態においては、第1特別図柄抽選手段300によって抽選された乱数が、長当たりと判定された場合には、長当たり遊技が実行されたのちに例えば2分1の確率で確変遊技状態となり、短当たりと判定された場合には、短当たり遊技が実行されたのちに例えば2分の1の確率で確変遊技状態となる。また、第2特別図柄抽選手段320によって長当たりと判定された場合には、長当たり遊技が実行されたのち2分の1の確率で確変遊技状態となり、短当たりと判定された場合には、短当たり遊技が実行されたのちほぼ100%の確率で確変遊技状態となる。一方、第2特別図柄抽選手段320によって抽選された乱数が、長当たりと判定された場合には、長当たり遊技が実行されたのちに例えば60%の確率で確変遊技状態となる。ただし、短当たりと判定された場合には、上記と同様に、短当たり遊技が実行されたのちにほぼ100%の確率で確変遊技状態となる。
また、上記の短当たりと略同様の態様であるものの、当該当たり遊技が実行されたのちに確変遊技状態とならずに時短遊技状態となる通常短当たりや、確変遊技状態および時短遊技状態のいずれともならずに通常遊技状態となる小当たり等を適宜組み合わせてもよい。
時短遊技制御手段342は、普通図柄抽選手段360による抽選において抽選時間を短くする時短遊技を制御する。なお、確変遊技状態のときには、確変遊技制御手段341による確変遊技と併せて、時短遊技制御手段341による時短遊技が行われる。
本実施形態において、「時短遊技状態」とは、後述する普通図柄抽選手段360による抽選が、普通図柄時短時当たり判定用テーブルに基づいて行われる遊技状態を意味する。つまり、普通図柄抽選手段360は、通常遊技状態においては、普通図柄通常時当たり判定用テーブルに基づいて抽選を行うが、時短遊技状態においては、普通図柄時短時当たり判定用テーブルに基づいて抽選が行われる。普通図柄時短時当たり判定用テーブルは、普通図柄通常時当たり判定用テーブルよりも抽選時間が短く設定されている。
なお、普通図柄抽選手段360による抽選の結果、当たりが当選すると、一対の可動片120aが一定時間開放し、遊技球が第2始動口120に入球しやすくなる。そして、普通図柄時短時当たり判定用テーブルは、当選確率が例えば90%と高く設定されている。したがって、時短遊技状態においては、第2始動口120への入球による賞球を多く獲得することが可能となり、遊技球を極力減らすことなく遊技を進行することができる。
また、上記確変遊技および時短遊技のように、遊技者に有利な遊技価値が付与された状態で行われる遊技を特別遊技という。
そして、通常遊技制御手段343は、上記大当たり遊技、特別遊技のいずれにも該当しない遊技、すなわち通常遊技を進行制御する。上記のように、遊技状態によって、大当たり遊技制御手段340、確変遊技制御手段341、時短遊技制御手段342、および通常遊技制御手段343のいずれかが遊技の進行を制御することとなるが、これら各制御手段340〜343が進行している遊技状態は、RAM201cの遊技状態記憶手段404に書き込まれるようにしている。
次に、遊技球が入賞ゲート106を通過することによって制御を開始する普通図柄抽選手段360、普通図柄表示制御手段361、普通図柄変動制御手段362、普通図柄抽選結果判定手段363、および普通図柄保留記憶手段403について説明する。
普通図柄抽選手段360は、遊技球が入賞ゲート106を通過してゲート検出部222により検出されると、予め用意された乱数値(例えば、0〜250)から乱数を抽出する。普通図柄抽選手段360によって乱数値が抽出されると、普通図柄抽選結果判定手段363が、ROM201bに記憶されたテーブルに基づいて当たりか否かの判定を行う。このとき、通常遊技状態であれば普通図柄通常時当たり判定用テーブルに基づいて当たりが判定され、時短遊技状態時(確変遊技状態時も含む)であれば普通図柄時短時当たり判定用テーブルに基づいて当たりが判定される。
普通図柄抽選結果判定手段363による判定の結果、当たりである場合には、第2始動口開閉ソレノイド120bを作動させて可動片120aを開放し、ハズレであった場合には第2始動口開閉ソレノイド120bを作動させることなく制御を終了する。したがって、普通図柄抽選結果判定手段363による判定の結果がハズレであった場合には、第2始動口120が開放されることなく、閉状態が維持されることとなる。そして、普通図柄抽選結果判定手段363による判定の結果は、普通図柄表示制御手段361によって普通図柄表示器82に表示される。
なお、入賞ゲート106を遊技球が通過してから、判定結果が普通図柄表示器82に表示されるまでには所定時間を要する。この間に、さらに遊技球が入賞ゲート106を通過した場合には、普通図柄抽選手段360による抽選の権利が、普通図柄保留記憶手段403に留保される。この抽選の権利の留保は最大4つであり、普通図柄表示制御手段361によって普通図柄保留表示器92に表示される。
次に、遊技球が第1始動口105または第2始動口120に入球した際の制御について説明する。
第1始動口105に遊技球が入球したことを第1始動口検出部221が検出すると、当該検出信号が主制御基板201に送信される。当該信号を受信すると、第1特別図柄抽選手段300が、予め用意された乱数値(例えば、0〜600)の中からいずれかの乱数値を抽出する。ここで抽出した乱数値には、当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数が含まれている。当たり乱数とは、大当たりか否かを判別するための乱数であり、図柄乱数とは、当たりの種類(長当たり、短当たり)を決定するための乱数である。そして、リーチ乱数とは、スーパーリーチ演出、リーチ演出、リーチ無し演出のいずれを実施するかを決定するための乱数である。
なお、図柄表示部104には装飾図柄が表示されるが、この装飾図柄は、左列、中列、右列の3列のそれぞれに数字や図柄が表示される。これらの数字や図柄は、所定時間スクロールした後に停止するが、このスクロールの停止時に、横または斜めにわたる一直線上において、「7,7,7」のように同一の数字が揃うことによって、大当たりに当選したことを遊技者に報知している。
そして、リーチ無し演出というのは、図柄表示部104に表示される上記左列、中列、右列上の数字が、スクロールした後、横または斜めにわたる一直線上において、「5,4,7」のようにバラバラの状態でスクロールが停止する演出のことである。
これに対して、リーチ演出というのは、次のような演出のことである。すなわち、上記3つの列において数字がスクロールした後、まず、いずれか2つの列において数字のスクロールが停止する。このとき、横または斜めにわたるいずれかの一直線上に、「7,―,7」のように同一の数字が表示されている。その後、残りの1列においてスクロール速度を遅くして、3つの数字が揃うのではないかという期待感を遊技者に与えるが、最終的には「7,6,7」のように、数字が揃わないでスクロールが完全に停止する。このように、遊技者に対して大当たりに当選したのではないかという期待感を与える演出をリーチ演出という。
また、スーパーリーチ演出というのは、上記リーチ演出と同様に、最後の列のスクロールが停止するまでの間に、図柄表示部104において、通常ではなかなか見ることのできないキャラクターが登場したり、演出役物が激しく作動したりして、遊技者の期待感を特別高める内容の演出のことをいう。スーパーリーチ演出の中には、極めて出現確率が低く設定された演出が含まれており、こうした希少性のある演出を設けることによって、遊技性を高めるようにしている。
そして、RAM201cには、遊技状態記憶手段404が設けられており、この遊技状態記憶手段404が、現在の遊技状態が通常遊技状態であるのか、特別遊技状態(確変遊技状態、時短遊技状態)であるのかを記憶している。そして、第1特別図柄抽選手段300が乱数値を抽出した際には、遊技状態記憶手段404に記憶された遊技状態に基づいて、第1乱数判定手段303が上記乱数値を判定する。
具体的には、第1特別図柄抽選手段300および第2特別図柄抽選手段320によって抽出される乱数値は、図5に示すとおりである。図5(a)は、大当たりの当選確率および当たり乱数を示すテーブルの一例である。図5(b)は、図柄乱数すなわち大当たりに当選した場合における大当たり遊技の種類(ラウンド数、確変、通常)を決定するためのテーブルである。図5(c)は、リーチ演出もしくは後述のスーパーリーチ演出を行うか否かを決定するためのテーブルである。
図5(a)に示すとおり、当たり乱数は0〜600までの601個の乱数値から一つ抽出される。そして、通常遊技状態で参照される特別図柄通常時当たり判定テーブルには、7および317が大当たり乱数として記憶されており、確変遊技状態で参照される特別図柄確変時当たり判定テーブルには、7,37,67,97,127,157,187,217,247,277,317,337,367,397,427,457,487,517,547,577が大当たりの乱数として記憶されている。
なお、本実施形態においては、第1始動口105に遊技球が入球した場合も第2始動口120に遊技球が入球した場合も、同様の処理がなされるので、以下では第1始動口105に遊技球が入球した場合について説明する。
第1始動口105に遊技球が入球すると、第1特別図柄抽選手段300が上記当たり乱数を抽出する。このとき、通常遊技状態においては、第1乱数判定手段303が、特別図柄通常時当たり判定テーブルに基づいて、当該当たり乱数の当たりもしくはハズレを判定する。つまり、第1始動口105の入球によって抽選された当たり乱数が、7または317である場合には当たりと判定し、その他の乱数であった場合にはハズレと判定する。また、確変遊技状態においては、特別図柄確変時当たり判定テーブルに基づいて、当たりであるか否かを判定する。
上記当たり乱数の判定の結果、当該当たり乱数が大当たり乱数であると判定された場合には、第1特別図柄抽選手段300が、さらに図柄乱数の抽出を行うとともに、第1乱数判定手段303が、当該抽出された図柄乱数を図5(b)に示すテーブルに基づいて判定し、大当たりの種類を決定する。ここで決定する大当たりの種類には、大当たり遊技の時間が長く、多量の遊技球の払い出しが期待できる「長当たり」と、大当たり遊技の時間が短い「短当たり」とがある。さらに、長当たりには、大当たり遊技の終了後に確変遊技状態および時短遊技状態の両方が発生する「確変時短付長当たり」、および大当たり遊技の終了後に時短遊技状態のみが発生する(確変遊技状態は発生しない)「通常長当たり」がある。また、短当たりには、大当たり遊技の終了後に時短遊技状態のみが発生する(確変遊技状態は発生しない)「通常短当たり」、および大当たり遊技の終了後に確変遊技状態および時短遊技状態の両方が発生する「確変時短付短当たり」がある。
さらに、第1特別図柄抽選手段300は、当たり乱数の抽出とともに、リーチ乱数を取得する。そして、第1乱数判定手段303が上記当たり乱数を判定した結果、ハズレであると判定した場合には、当該第1乱数判定手段303は、取得したリーチ乱数を図5(c−1)に基づいて判定する。一方、上記当たり乱数が大当たりであると判定された場合には、第1乱数判定手段303は、取得したリーチ乱数を図5(c−2)に基づいて判定する。
なお、大当たりに当選した場合には、ほとんどの確率で、抽出されたリーチ乱数が、スーパーリーチ演出、リーチ演出と判定される。つまり、大当たりに当選した場合には、ほとんどの確率でスーパーリーチ演出かリーチ演出が実行されることとなる。一方、上記当たり乱数が大当たりに当選せずにハズレと判定された場合には、8割以上の確率でいわゆるハズレ演出(リーチがかからない演出)が実行されるものの、スーパーリーチ演出、リーチ演出が実行される可能性も残される。これにより、いわゆるガセ演出、ガセリーチ演出が実行されることとなる。
なお、本実施形態においては、第1始動口105に遊技球が入球した場合と、第2始動口120に遊技球が入球した場合とで、同じテーブルを選択するようにしたが、両始動口105,120で、例えば、大当たりの種類の当選確率を変えるようにしても構わない。
上記のようにして、第1乱数判定手段303が、抽出された乱数値を判定したら、第1特別図柄変動制御手段302が、当該乱数値に基づいて特別図柄を変動するとともに、第1特別図柄表示制御手段301が、当該抽選結果を第1特別図柄表示器84に変動表示する。なお、第2乱数判定手段323が乱数値を判定した場合にも、上記と同様の制御が、第2特別図柄表示制御手段321および第2特別図柄変動制御手段322によってなされる。
一方、第1始動口105に遊技球が入球した際に、それ以前の遊技球の入球に基づく変動表示が実行中であった場合には、抽出された乱数値が、RAM201cの第1特別図柄保留記憶手段401に記憶される。この第1特別図柄保留記憶手段401は、図6(a)に示すように構成されている。
すなわち、図6は、保留順に拘わる記憶領域の一例を示す図であるが、この図からも明らかなように、第1特別図柄保留記憶手段401は、遊技球が第1始動口検出部221に検出されたことに基づいて取得した乱数値(当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数)を、遊技球が検出された順番と対応付けて保留球として記憶する。言い換えれば、第1始動口105に遊技球が入球すると、特別図柄の変動表示の権利が、第1特別図柄保留記憶手段401に、いわゆる保留球として記憶される。そして、当該記憶手段401に留保された保留球は、当該記憶手段401内で、記憶された順に消化、処理がなされる。
具体的には、第1特別図柄保留記憶手段401は、第1記憶領域401aから第4記憶領域401dまで4つの記憶領域を備えており、第1始動口105に遊技球が入球するたびに、第1記憶領域401aから順番に上記保留球が留保されていく。つまり、第1記憶領域401aに保留球が留保された状態で、さらに第1始動口105に遊技球が入球すると、今度は第2記憶領域401bに保留球が留保される。このようにして、第1特別図柄保留記憶手段401には、最大4つまで保留球が留保される。
一方、第1記憶領域401aから第4記憶領域401dまでの全てに保留球が留保された状態で、さらに第1始動口105に遊技球が入球した場合には、保留球として上記変動表示の権利は留保されない。言い換えれば、第1特別図柄保留記憶手段401の上限保留個数まで保留球が留保されている場合には、第1始動口105に遊技球が入球したとしても、当該入球による大当たりの抽選は行われない。ただし、この場合でも、第1始動口105への遊技球の入球に対する賞球は所定数払い出される。
また、第1特別図柄保留記憶手段401に留保された保留球は、第1特別図柄変動制御手段302によって、常に第1記憶領域401aから消化(処理)される。第1記憶領域401aに記憶された保留球が消化されると、第2記憶領域401bから第4記憶領域401dまでに留保された保留球が、当該記憶領域から一つ前の領域に移行する。つまり、第1記憶領域401aに留保された保留球が消化されると、第2記憶領域401bに留保された保留球は第1記憶領域401aに移行する。同様に、第3記憶領域401cに留保された保留球は第2記憶領域401bに移行し、第4記憶領域401dに留保された保留球は第3記憶領域401cに移行する。したがって、第4記憶領域401dは、再び保留球の受け入れ、すなわち留保が可能となる。なお、各記憶領域401a〜401dに留保された保留球のシフト処理は、制御手段200の図示しない保留シフト手段によってなされる。
一方、第2始動口120に遊技球が入球した際に、それ以前の遊技球の入球に基づく変動表示が実行中であった場合には、図6(b)に示すとおり、第2特別図柄保留記憶手段402の各記憶領域402a〜402dにおいて、上記と同様の処理がなされる。
このように、本実施形態においては、遊技球が入球した始動口ごとに記憶領域を分けて保留球が留保されるので、これら保留球に係る乱数値と、遊技球が入球した始動口とが対応付けて記憶されることとなる。ただし、上記したように、2つの記憶手段401,402において別々に保留球を記憶せずに、他の方法によって保留球を記憶させてもよい。例えば、遊技球が始動口に入球した順に、保留球を1つの記憶手段に留保していく。このとき、遊技球がいずれの始動口に入球したのかを関連づけるフラグを保留球に対応付けて記憶させ、所定のフラグが付された保留球を優先処理するようにしても、本実施形態に係る遊技機と同様の効果を得ることができる。
なお、上記第1記憶領域401aから第8記憶領域402dまでの8つの各記憶領域は、図6(c)に示すように、いずれも、当たり乱数記憶領域、図柄乱数記憶領域およびリーチ乱数記憶領域を有している。当たり乱数記憶領域は、大当たり遊技を開始させるか否かの判定に用いる当たり乱数を記憶する領域である。また、図柄乱数記憶領域は、大当たりの場合において、第1特別図柄表示器84または第2特別図柄表示器86の停止図柄の態様を確変図柄とするか否かの判定(ラウンド数を15ラウンドとするか否かも含む)に用いる図柄乱数を記憶する領域である。リーチ乱数記憶領域は、リーチ演出を行うか否かの判定に用いるリーチ乱数を記憶する領域である。
そして、上記したように、第1特別図柄保留記憶手段401に保留球が留保されると、第1特別図柄表示制御手段301が、留保されている保留球の数を、第1特別図柄保留表示器88に表示する。
なお、第2始動口120に遊技球が入球し、第2始動口検出部225による遊技球の検出があった場合にも、第2特別図柄抽選手段320、第2特別図柄表示制御手段321、第2特別図柄変動制御手段322、第2乱数判定手段323によって、上記と同様の処理がなされる。ただし、抽出された乱数値は、第5記憶領域402a〜第8記憶領域402dのいずれかに記憶される。そして、上記特別図柄保留記憶手段401,402に保留球が複数留保された場合には、次のような順番で保留球を消化するようにしている。
例えば、図7に示すように、第1特別図柄保留記憶手段401の第1記憶領域401a〜第3記憶領域401cに保留球が留保され、第2特別図柄保留記憶手段402の第5記憶領域402aおよび第6記憶領域402bに保留球が留保されているとする。
また、第1始動口105および第2始動口120に対して、遊技球が入球した順番は、図示のとおり、第1始動口105→第2始動口120→第1始動口105→第2始動口120→第1始動口105であったとする。
本実施形態においては、第2始動口120が優先始動口であるため、この場合には、第5記憶領域402aの保留球が優先して処理され、図7(b)に示す矢印の順に保留球が消化されていく。
また、例えば、図7(c)に示すように、非優先処理がなされる第1特別図柄保留記憶手段401に3つの保留球が留保されていたとする。この場合、第1特別図柄保留記憶手段401に留保されている3つの保留球が、図の点線で示す順に連続して消化される。しかし、1つ目の保留球を消化しているとき、言い換えれば、1回目の変動表示が行われている際に、優先処理がなされる第2特別図柄保留記憶手段402に保留球が留保されると(第2始動口120に入球すると)、当該保留球が割り込んで、図の実線に示す順に保留球が消化される。
上記のようにして保留球は順次消化されていくが、この保留球の消化を制御しているのが、CPU201aであり、ROM201bの第1特別図柄変動表示制御手段302および第2特別図柄変動表示制御手段322である。これら両変動表示制御手段302,322は、いずれの保留球を処理するのかを監視しており、第1記憶領域401aもしくは第5記憶領域402aに記憶された処理すべき保留球の乱数に基づいて上記した変動表示を開始している。
上記のようにして変動表示が開始されたら、第1特別図柄表示制御手段301および第2特別図柄表示制御手段321が、第1特別図柄表示器84および第2特別図柄表示器86に当該判定結果を変動表示する。
そして、特別図柄の変動表示中には、図柄表示部104による装飾図柄、ランプ112(ランプ262)によるランプ演出、スピーカ277による音声演出、あるいは演出役物115,116(演出役物254)による役物演出が行われ、大当たりの抽選結果が、さまざまな趣向を凝らした演出とともに遊技者に報知される。
(変動開始処理)
以下に、第1特別図柄保留記憶手段401もしくは第2特別図柄保留記憶手段402に保留球が留保されている場合における制御について図8を用いて説明する。
(ステップS101)
特別図柄の変動表示は、保留球の消化により開始される。CPU201aは、まず、第5記憶領域402aに乱数値(保留球)が記憶されているか、すなわち、第2特別図柄保留記憶手段402の保留球が1以上であるか否かを判断する。
(ステップS102)
上記ステップS101において、第5記憶領域402aに保留球が記憶されていると判定された場合、すなわち第1特別図柄保留記憶手段401に保留球があると判定された場合、当該第5記憶領域402aに記憶された乱数値を図示しない処理領域にシフトするとともに、第5記憶領域402b〜第8記憶領域402dに記憶された乱数値を1つ前の記憶領域にシフトさせる。なお、第5記憶領域402aのみに乱数値が記憶されている場合(第6記憶領域402b〜第8記憶領域402dが空き領域の場合)には、第5記憶領域402aに記憶されている乱数値を処理領域に記憶させる処理のみが行われる。
(ステップS103)
次に、CPU201bは、遊技状態記憶手段404に記憶された遊技状態を確認する。具体的には、現在の遊技状態が、通常遊技状態もしくは時短遊技状態にあるのか、あるいは確変遊技状態にあるのかを確認する。
(ステップS104)
上記ステップS103において遊技状態を確認したら、当該変動判定手段331が遊技状態に応じた当たり判定テーブルを選択する。例えば、図5に示すように、遊技状態が通常遊技状態もしくは時短遊技状態にある場合には、当たり乱数「7」、「317」を大当たりと判定するテーブルを選択し、遊技状態が確変遊技状態にある場合には、「7」、「37」等、全20個の乱数値を大当たりと判定するテーブルを選択する。
(ステップS105)
上記ステップS104において、遊技状態に基づく当たり判定テーブルが選択されたら、この選択されたテーブルに基づいて、当該変動判定手段331が大当たりか否かの判定を行う。
(ステップS106)
上記ステップS105において、大当たりではない(ハズレ)と判定された場合には、ステップS107の処理を行い、大当たりと判定された場合には、ステップS116の処理を行う。
(ステップS107)
上記ステップS106においてハズレと判定された場合には、当該変動判定手段331が、第1特別図柄保留記憶手段401および第2特別図柄保留記憶手段402に留保された保留球の合計留保個数を確認する。
(ステップS108)
上記ステップS107において、保留球の合計留保個数を確認したら、この合計留保個数に基づいて、当該変動判定手段331がハズレ時のリーチ乱数判定テーブルを選択する。そして、本実施形態においては、図9からも明らかなように、保留球の合計留保個数が多くなるほど、リーチ演出が行われる確率が低くなり、保留球の合計留保個数が少なくなるほど、リーチ演出が行われる確率が高くなるように設定されている。
なお、スーパーリーチ演出が行われる確率は、保留球の合計留保個数とは関係なく一定に設定されている。
(ステップS109)
上記ステップS108において、リーチ乱数判定テーブルが選択されたら、この選択されたテーブルに基づいて、当該変動判定手段331が、スーパーリーチ演出、リーチ演出およびリーチ無し演出のいずれであるかを判定する。
例えば、遊技球が第2始動口120に入球して保留球として留保されたときに、第2特別図柄抽選手段320が抽出したリーチ乱数が「15」であったとする。このとき、第1特別図柄保留記憶手段401および第2特別図柄保留記憶手段402に留保された保留球の合計留保個数が0〜2個である場合には、当該変動判定手段331は、図9(a)に示すテーブルに基づいてリーチ乱数を判定するため、「リーチ演出」と判定する。一方、当該保留球の処理時において、合計留保個数が4個以上であった場合には、「リーチ無し演出」と判定されることとなる。
(ステップS110)
上記のように、演出の内容について、スーパーリーチ演出、リーチ演出、リーチ無し演出のいずれかが判定されたら、この判定結果に基づいて、演出実行コマンド抽選手段332が演出実行コマンドを抽選により決定する。ここで決定される演出実行コマンドは、演出内容をおおまかに決定するものであり、主に演出の時間(尺)が決定される。この演出実行コマンドは、上記ステップS108と同様、第1特別図柄保留記憶手段401および第2特別図柄保留記憶手段402における保留球の合計留保個数に基づいて決定される。この演出実行コマンドについて、図10を用いて説明する。
上記ステップS106〜ステップS109の処理を経て、当該変動においてハズレが確定した場合、このハズレ時の演出としてスーパーリーチ演出、リーチ演出、リーチ無し演出のいずれかが決定される。
そして、上記ステップS109において、リーチ乱数を判定した結果、リーチ無し演出と判定された場合には、演出実行コマンド抽選手段332が、図10(a)に示す抽選テーブルに基づいて演出実行コマンドを決定する。
例えば、第1特別図柄保留記憶手段401および第2特別図柄保留記憶手段402における保留球の合計留保個数が2個であった場合には、演出実行コマンド抽選手段332は、B−1もしくはB−2のいずれかの演出実行コマンドを決定する。この演出実行コマンドB−1、B−2は、どちらも演出時間が8秒に設定されている。また、第1特別図柄保留記憶手段401および第2特別図柄保留記憶手段402における保留球の合計留保個数が4個あった場合には、演出実行コマンド抽選手段332は、D−1もしくはD−2のいずれかの演出実行コマンドを決定する。この演出実行コマンドD−1、D−2は、どちらも演出時間が4秒に設定されている。このように、演出の時間(尺)は、第1特別図柄保留記憶手段401および第2特別図柄保留記憶手段402における保留球の合計留保個数に基づいて決定される。
なお、上記ステップS109において、リーチ乱数を判定した結果、リーチ有り演出と判定された場合には、演出実行コマンド抽選手段332が、図10(b)に示す抽選テーブルに基づいて演出実行コマンドを決定する。この場合においても、上記と同様、保留球の合計留保個数に応じて演出の時間が決定されることとなる。
ただし、図10(b)からも明らかなように、リーチ演出は、リーチ無し演出に比べて演出時間が長く設定されている。これにより、遊技者に対して「大当たりに当選しているのではないか」という期待感を与えるようにしている。
これに対して、上記ステップS109において、リーチ乱数を判定した結果、スーパーリーチ演出と判定された場合には、演出実行コマンド抽選手段332が、図10(c)に示す抽選テーブルに基づいて演出実行コマンドを決定する。スーパーリーチ演出と判定された場合においては、保留球の合計留保個数に拘わらず、「I−1」〜「I−5」のいずれかの演出実行コマンドが決定される。この演出実行コマンド「I−1」〜「I−5」の演出時間は、図示のとおり、1分、1分30秒、2分にそれぞれ設定されている。
(ステップS111)
以上のようにして、演出実行コマンドが決定したら、当該演出実行コマンドが副制御基板202に送信されるとともに、第1特別図柄表示制御手段301および第1特別図柄変動制御手段302が特別図柄の変動を制御する。そして、第1特別図柄表示制御手段301および第2特別図柄表示制御手段321が、特別図柄の変動表示を開始する。なお、特別図柄の変動表示時間は、上記のようにして決定された演出時間とほぼ同じ時間に設定される。
(ステップS112)
一方、上記ステップS101において、第5記憶領域402aに保留球が記憶されていない場合には、ステップS112において、第1記憶領域401aに保留球が記憶されているか否かが判定される。このように、第5記憶領域402aに保留球が記憶されていない場合にのみ、第1記憶領域401aに保留球があるか否かを判定するのは、第2始動口120に遊技球が入球したことによって得られた保留球を優先的に処理するからに他ならない。そして、第1記憶領域401aにも保留球がないと判定された場合には、保留球が1つもないということなので制御を終了する。より詳細には、いずれの記憶領域にも保留球が記憶されていない場合には、変動処理が開始されることはない。
(ステップS113)(ステップS114)
上記ステップS112において、第1記憶領域401aに保留球が記憶されている場合には、上記ステップS102、ステップS103と同様に、記憶領域のシフト処理および遊技状態の確認が行われる。
(ステップS115)
そして、このステップS115においても、上記ステップS104と同様、遊技状態に応じて判定テーブルが選択されることとなる。なお、ここで選択される当たり乱数判定テーブルおよび図柄乱数判定テーブルは、上記ステップS104と同様である。
上記のようにしてテーブルが選択されたら、以後、上記と同様の処理が行われ、演出実行コマンドが送信される。
(ステップS116)
また、上記ステップS105において当たり判定処理を行った結果、大当たりと判定された場合には、ステップS116において、大当たり時のリーチ乱数判定テーブルが選択される。この大当たり時のリーチ乱数判定テーブルは、すでに説明したとおり、ほとんどの確率で「スーパーリーチ演出有り」、「リーチ演出有り」と判定される(図5(c−2)参照)。
そして、ステップS109において、スーパーリーチ演出、リーチ演出、リーチ無し演出のいずれかが判定されたら、演出実行コマンド抽選手段332が、図11に示す抽選テーブルに基づいて演出実行コマンドを決定する。なお、図11からも明らかなように、大当たり時の演出は、保留球の合計留保個数とは無関係に演出時間が決定されることとなる。
(ステップS201)
一方、図12に示すように、主制御基板201から送信された演出実行コマンドを受信すると、副制御基板202において、演出確定コマンド抽選手段501が、受信した演出実行コマンドに基づいて演出パターンの抽選を行う。この演出パターンは、図柄表示部104に表示される装飾図柄パターン、リーチ演出パターン、演出背景パターン、役物演出パターン、登場キャラクター等を決定するもので、主制御基板201から送信された演出実行コマンドに基づいて決定される。
例えば、図13に示すように、受信した演出実行コマンドが「A−1」であった場合には、「A―1」に対応する演出パターン1〜演出パターン3のいずれかが抽選によって決定され、「O−1」であった場合には、「O−1」に対応する演出パターン226〜演出パターン228のいずれかが抽選によって決定される。
なお、各演出パターンは、演出実行コマンドの演出時間に対応しており、例えば、演出パターン1〜演出パターン3は、いずれも演出時間が12秒に設定されている。
(ステップS202)
上記のようにして演出パターンが決定したら、当該演出を行うための演出確定コマンドが決定される。
(ステップS203)
そして、演出制御手段502は、上記演出確定コマンドに基づいて、図柄表示部104、スピーカ277、ランプ112、演出役物115,116を制御して演出を実行する。
(ステップS204)
また、本実施形態の遊技システムにおいては、上記のように演出が実行されている際に、演出確定コマンド抽選手段501によって決定された演出確定コマンドが、台間機2の台間機側制御基板601に送信される。なお、演出確定コマンドの送信は、コマンド送信手段503が行う。
そして、演出確定コマンドが送信されると、台間機側制御手段600において次のような制御がなされる。なお、台間機側制御手段600における制御が、本発明の最大の特徴である。したがって、この台間機側制御手段600の構成とその制御について、以下に詳細に説明する。
台間機側制御手段600は、図4に示すとおり、CPU601a、ROM601b、RAM601c、VRAM601d、および画像ROM601eを有する台間機側制御基板601を備えている。
そして、上記画像ROM601eには、副制御基板202のROM202bと同様、図柄表示部104に表示される装飾図柄が記憶されている。ただし、本実施形態において画像ROM601eに記憶される装飾図柄は、スーパーリーチ演出用の装飾図柄すなわち上記「I−1」〜「I−5」および「O−1」〜「O−5」に対応する演出パターンの装飾図柄だけで(図10、図11参照)、リーチ無し演出あるいはリーチ演出用の装飾図柄は記憶されていない。
また、上記画像ROM601eには、上記装飾図柄に加えて、合成演出画像が記憶されている。この合成演出画像というのは、図柄表示部104に表示される装飾図柄と、この装飾図柄を変動表示している際になされる演出役物115,116の一連の動作態様とを合成して映像化したものである。
そして、この合成演出画像についても、上記「I−1」〜「I−5」および「O−1」〜「O−5」に対応する演出パターンを映像化したものが、画像ROM601eに記憶されており、リーチ無し演出もしくはリーチ演出に対応する合成演出画像は記憶されていない。
このように、画像ROM601eに記憶された合成演出画像および装飾図柄は、所定の条件を満たすことによって、表示手段23に表示されたり、あるいは携帯電話等の外部の情報記憶装置に転送したりすることができる。
そして、台間機側制御基板601には、装飾図柄や合成演出画像を表示あるいは転送するために、上記表示手段23、操作手段25、および情報記憶装置接続手段26が接続されている。また、台間機側制御基板601のROM601bには、装飾図柄や合成演出画像の表示あるいは転送を制御する際に機能するコマンド判定手段610、操作信号判定手段611、画像表示制御手段612、データ転送手段613、カード情報判定手段614、情報記憶装置接続判定手段615が記憶されている。
以下、各構成要素について、図14に示すフローチャートに沿って詳細に説明する。
上記のように、始動口に遊技球が入球したり、あるいは保留球を消化したりして変動処理が開始されると、台間機2に演出確定コマンドが送信される。
(ステップS301)
演出確定コマンドを受信すると、コマンド判定手段610が、ROM601bに格納されたテーブルに基づいて受信したコマンドを判定する。このROM601bに格納されたテーブルは、図15に示すとおりである。すなわち、このテーブルには、スーパーリーチ演出用の演出確定コマンドと、その演出内容に応じたタイトルとが対応付けて記憶されている。
そして、コマンド判定手段610は、受信した演出確定コマンドが、テーブルに記憶されたコマンドであるか否かを判定する。つまり、受信した演出確定コマンドが、スーパーリーチ演出用のコマンドであるのか、それ以外の演出用のコマンドであるのかを判定する。このとき、受信した演出確定コマンドがスーパーリーチ演出用のコマンドではないと判定された場合には、制御を終了する。
(ステップS302)
上記ステップS301において、受信した演出確定コマンドが、ROM601bに格納されたテーブルのコマンドと一致すると判定された場合、言い換えれば、受信した演出確定コマンドは、スーパーリーチ演出用のコマンドであると判定された場合、画像表示制御手段612は、表示手段23の表示部23aに、図16に示すような操作画面を表示する。
表示手段23の表示部23aには、スーパーリーチが発生した日時と、受信した演出確定コマンドに対応するタイトルが表示される。また、タイトルの右には、「完全再現版」と「装飾図柄版」という表示がなされるとともに、これら表示のさらに右には、3つの操作部25a、25b、25cからなる操作手段25がそれぞれ表示される。この操作手段25は、いわゆるタッチパネルによって構成されており、操作部25aは再生ボタンを、操作部25bはデータ転送ボタンを、操作部25cは消去ボタンを意味している。なお、本実施形態においては、操作手段25を表示部23a上のタッチパネルとしたが、表示手段23に設ける通常の押圧ボタンで操作手段25を構成してもよい。
また、「完全再現版」というのは、合成演出画像を意味している。そして、「完全再現版」と表示された右に位置する操作部25aは、タイトルに対応する合成演出画像を再生表示することを意味し、「装飾図柄版」と表示された右に位置する操作部25aは、装飾図柄のみを再生表示することを意味している。なお、操作部25bはデータ転送を意味し、操作部25cは、タイトルを消去して、以後、再生やデータ転送等ができなくなるようにすることを意味する。
(ステップS303)
そして、上記のようにタイトル等が表示部23aに表示された状態では、操作部25a〜25cのいずれかが操作されたか否かが検出されており、操作部25a(再生ボタン)が押圧操作された場合には、ステップS304に進む。
(ステップS304)
ここでは、カード情報判定手段614が、カード投入部21に会員カードが投入されているか否かを検知している。会員カードが投入されると、CPU601aが、当該会員カードに記憶されている情報をRAM601cに書き込む。そして、上記ステップS303において、操作部25aから操作信号が入力すると、カード情報判定手段614は、会員カード情報がRAM601cに書き込まれているか否かを検知する。
(ステップS305)
上記ステップS304において、カード情報判定手段614が、会員カードの投入を検知できなかった場合には、CPU601aが、表示部23aに「会員カードを投入してください」といった、会員カードの投入を要求するメッセージを表示する。
(ステップS306)
一方、ステップS305において、会員カードがすでに投入されている場合、あるいは、ステップS305において、会員カードの投入を要求するメッセージが表示された後に会員カードが投入された場合、カード情報判定手段614は、投入された会員カードに記憶される情報が、予め設定された条件を満たすか否かを判断する。例えば、会員カードには、来店ごとに付与されるポイントや、遊技球の貸し出しの際の支払い金額に応じて付与されるポイント等の情報が書き込まれており、当該ポイントが、予め設定されたポイントに達するか否かを判断する。ただし、ポイントとは関係なく、会員カードを所持して(会員カードが投入されて)いることを条件としても構わない。
いずれにしても、本実施形態においては、装飾図柄を再生したりあるいはデータ転送したりすることができるのは、会員カードに記憶された顧客情報が、予め設定された条件を満たした遊技者のみとしている。
(ステップS307)
そして、上記ステップS306において、カード情報判定手段が予め設定された条件を満たさないと判断した場合には、ステップS307において「ポイントが足りません」といった条件不一致メッセージを表示部23aに表示した後、制御を終了する。
(ステップS308)
一方、ステップS306において、カード情報判定手段614が予め設定された条件を満たすと判断した場合には、操作された操作部25aの左側に表示されたタイトルに対応する合成演出画像、装飾図柄もしくは特別合成演出画像を画像ROM601eからVRAM601dに読みだして表示部23aに再生表示する。
ここで、表示部23aに表示される合成演出画像の一例を図17に示す。
例えば、この合成演出画像は、まず図柄表示部104(正確には図柄表示部104に相当する画像部分)のうち、左列、中列、右列の3列において、数字が縦方向に所定時間スクロールした後、左列、右列で「7」の数字が停止し、図柄表示部104において「7,−,7」と表示される(図17(a))。そして、中列のスクロール速度が徐々に遅くなって、「7」以外の数字が停止してハズレが確定しそうになる。このとき、演出役物116(日本刀の鍔の部分)において(正確には演出役物116に相当する画像部分において)、鞘から刀身が抜かれ、当該刀身が演出役物116の長手方向に沿って移動するように動作する。さらに、このとき刀身部分に内蔵されたLED(図中点線にて表示している)を発光状態とすることにより、遊技者にあたかも刀身が光輝いているように見せる。このように、演出役物116が動作すると、再び、中列のスクロール速度が速くなる。
そして、再び、中列のスクロール速度が遅くなって、「7」以外の数字が停止してハズレが確定しそうになったところで、今度は、図17(b)に示すように、演出役物115(日本刀の鍔の部分)において(正確には演出役物115に相当する画像部分において)、鞘から刀身が抜かれ、当該刀身が演出役物115の長手方向に沿って移動するように動作する。このときも、刀身部分に内蔵されたLED(図中点線にて表示している)を発光状態にして、遊技者にあたかも刀身が光輝いているように見せる。このように、演出役物115が動作すると、再び、中列のスクロール速度が速くなる。
そして、再び、中列のスクロール速度が遅くなって、「7」以外の数字が停止してハズレが確定しそうになったところで、今度は、図17(c)に示すように、演出役物115および演出役物116の双方において、鞘から抜かれた刀身が、演出役物115,116それぞれの長手方向に沿って移動するように動作する。さらに、このときも上述したLED(詳細は図示しない)を発光状態にして、遊技者に双方の刀身が光り輝いているように見せる。このように、演出役物115,116が動作すると、再び、中列のスクロール速度が速くなる。
上記のように、演出役物115,116が動作するたびに中列のスクロール速度が速くなる演出が繰り返されたら、図17(d)に示すように、演出役物115,116の動作制御に加えて、遊技盤101の右上方から左下方に向かって、稲妻が発光するとともに、遊技盤101の左上方から右下方に向かっても同様の稲妻が発光する。これにより、あたかも遊技盤101が、刀で左右から袈裟切りされたような印象が与えられる。そして、この演出の最後において、中列のスクロールが完全に停止して、「7,7,7」と同一の数字が揃う。
上記の合成演出画像は、実際に図柄表示部104や演出役物115,116等において行われる演出と全く同じ内容の映像であり、この映像が表示部23aに表示されることとなる。
なお、「装飾図柄版」に対応する操作部25a(再生ボタン)が押圧操作された場合には、図柄表示部104において、3列の数字がスクロールする装飾図柄のみが拡大して表示され、演出役物115,116等は表示されない。
このように、本実施形態においては、装飾図柄のみを再生することもできるし、演出役物115,116等の動作態様までをも映像化した合成演出画像を再生することもできる。したがって、遊技者は自分の好みに応じた画像をリプレイ表示することができる。
(ステップS309)(ステップS310)
図14に示すように、上記ステップS302において、タイトル等が表示された状態で、いずれかの操作部25b(転送ボタン)が押圧操作された場合には、ステップS303→ステップS309を経て、ステップS310の処理がなされる。
すなわち、情報記憶装置接続判定手段615は、携帯電話等からなる外部の情報記憶装置が情報記憶装置接続手段26に適切に接続されているか否かを検出している。
そして、情報記憶装置接続判定手段615が、上記接続が適切になされていることを検出した場合には、上記と同様、ステップS304〜ステップS308の処理が行われる。ただし、ステップS308においては、データ転送手段613が、画像ROM601eに記憶された所定の合成演出画像データもしくは装飾図柄データをVRAM601dに読みだして、携帯電話等の外部の情報記憶装置にデータを転送する。このとき、外部の情報記憶装置には、合成演出画像データもしくは装飾図柄データとともに、店舗名や日時、タイトル等、各種の情報が一体となって転送される。これにより、取得した画像を楽しむだけでなく、スーパーリーチ演出が出現したことの証明としても活用することができる。
(ステップS311)
なお、上記ステップS310において、情報記憶装置が接続されていないと判断した場合や、適切に接続されていないと判断した場合には、CPU601aが表示部23aに「携帯電話を接続してください」といった接続要求メッセージを表示する。
(ステップS312)(ステップS313)
一方、上記ステップS302において、タイトル等が表示された状態で、いずれかの操作部25c(消去ボタン)が押圧操作された場合には、ステップS303→ステップS309→ステップS312を経由して、対応するタイトル等が表示部23aから消去され、以後、再生やデータ転送を不可能とする。このように、消去ボタンを設けたのは、遊技者が遊技を終了して当該遊技機を離れる際に、再生やデータ転送が他の遊技者によって行われるのを防ぐためである。
以上、本実施形態の遊技システムによれば、図柄表示部104に表示される装飾図柄および演出役物115,116の一連の動作態様が一体となって映像化された合成演出画像を表示したり取得したりすることができるので、遊技者に対して実際に演出が行われたときと同様の印象を与えることができる。したがって、実際に演出が行われる際の臨場感や感動をそのまま再現することができ、遊技者は何度も優越感や達成感に浸れることができる。
また、合成演出画像と、図柄表示部に表示される装飾図柄とを選択的に表示することができるので、例えば、演出役物が動作しない演出においては、演出の要部たる装飾図柄の変動のみを大きく表示させることができる。このように、演出内容に応じて遊技者が表示される画像を適宜選択できるので、遊技者の満足度を一層高めることができる。
なお、上記実施形態においては、演出ライト111の演出パターンが合成演出画像上で再現されていないが、役物演出に限らず、照明演出や音声・音楽による演出をも合成演出画像に組み込めば一層臨場感を高めることができる。
また、上記実施形態においては、合成演出画像と装飾図柄とをそれぞれ再生、転送可能にしたが、合成演出画像のみを再生、転送可能にしてもよい。
また、上記実施形態においては、所定の条件を満たした場合のみ、再生、転送可能にしたが、こうした条件を設けずに、再生、転送ができるようにしてもよいし、例えば、再生には条件を設けずに、転送する場合にのみ条件を設けるようにしてもよい。
また、上記実施形態においては、実際の演出が開始すると同時に、表示手段23において再生や転送が可能となるが、この再生や転送が可能となるタイミングについては特に限定されない。したがって、実際の演出が終了してから再生や転送ができるようにしてもよい。
また、上記実施形態においては、スーパーリーチ演出のみを再生、転送するようにしたが、リーチ演出やいわゆるハズレ演出をも再生、転送可能にしてもよい。
また、上記実施形態においては、遊技中に実際に出現した演出のみを再生、転送するようにしたが、出現の有無に拘わらず、いつでも誰でもが所定の合成演出画像を再生、転送できるようにしてもよい。
また、上記実施形態においては、台間機2において再生、転送を制御する場合について説明したが、再生や転送の機能を遊技機1に全て持たせて、遊技機1で上記の制御を完結するようにしても構わない。この場合には、上記実施形態における台間機側制御手段600の機能を、遊技機の主制御基板や副制御基板、あるいはこれらとは別の基板にもたせればよい。
また、上記実施形態においては、本発明の遊技システムをパチンコ遊技機に用いた場合について説明したが、本発明の遊技システムは、パチンコ遊技機に限らず、例えばスロットマシンに代表される回胴式遊技機にも採用することができる。
また、上記実施形態においては、台間機2にリプレイ表示機能とデータ転送機能とを持たせるようにしたが、本発明の遊技システムは、必ずしも上記2つの機能を備えなければならないわけではない。
本実施形態の遊技機の正面図である。 図1の部分拡大図である。 制御手段のブロック図である。 各制御基板の詳細なブロック図である。 始動口に入球した際に取得する乱数値と、この乱数値を判定する判定テーブルの一例である。 第1変動表示保留手段および第2変動表示保留手段の概念図である。 保留の消化順を説明する図である。 主制御基板における変動開始処理を示すフローチャートである。 保留球の留保個数と、リーチ乱数判定テーブルとの関係を示す図である。 保留球の留保個数と、ハズレ時における演出実行コマンドの抽選テーブルとの関係を示す図である。 保留球の留保個数と、大当たり時における演出実行コマンドの抽選テーブルとの関係を示す図である。 副制御基板における演出処理を示すフローチャートである。 演出実行コマンドおよび演出パターンを決定する演出確定コマンドのテーブルを示す図である。 合成演出画像の再生およびデータ転送の処理を示すフローチャートである。 スーパーリーチ演出の演出実行コマンドおよび演出確定コマンドの対応関係を示す図である。 スーパーリーチ演出の再生およびデータ転送を行う際の操作画面の一例を示す図である。 スーパーリーチ演出の一例を示す図である。
符号の説明
1 遊技機
2 台間機
104 図柄表示部
200 遊技機の制御手段
201 主制御基板
202 副制御基板
300 本発明の大当たり抽選手段を構成する第1特別図柄抽選手段
320 本発明の大当たり抽選手段を構成する第2特別図柄抽選手段
332 本発明の演出コマンド抽選手段を構成する演出実行コマンド抽選手段
501 本発明の演出コマンド抽選手段を構成する演出確定コマンド抽選手段
502 演出制御手段
600 台間機側制御手段
601 台間機側制御基板
601d 本発明の記憶手段を構成するVRAM
612 画像表示制御手段
613 データ転送手段
615 情報記憶装置接続手段

Claims (2)

  1. 遊技機と上記遊技機に遊技媒体を供給する台間機とを接続してなる遊技システムであって、
    上記遊技機には、大当たりの抽選を行う大当たり抽選手段と、大当たりの抽選結果に対応する演出コマンドの抽選を行う演出コマンド抽選手段と、この演出コマンド抽選手段によって決定された演出コマンドに基づいて演出を制御する演出制御手段と、上記演出コマンドに対応する装飾図柄が表示される図柄表示部と、上記演出制御手段によって動作が制御される演出役物と、上記演出コマンド抽選手段によって決定された演出コマンドを上記台間機に送信するコマンド送信手段と、を備えるとともに、
    上記台間機には、上記図柄表示部に表示される装飾図柄および当該装飾図柄に対応する上記演出コマンドに基づいて動作が制御される上記演出役物の一連の動作態様が一体となって映像化された合成演出画像を記憶する記憶手段と、外部の情報記憶装置を接続する情報記憶装置接続手段と、この情報記憶装置接続手段に接続された情報記憶装置に上記合成演出画像を上記コマンド送信手段によって送信された演出コマンドに基づいて転送するデータ転送手段と、を備えた
    ことを特徴とする遊技システム。
  2. 上記記憶手段は、上記合成演出画像と、図柄表示部に表示される装飾図柄とを記憶してなる一方、上記データ転送手段は、上記情報記憶装置接続手段に接続された情報記憶装置に対して上記合成演出画像と上記装飾図柄とを選択的に転送してなることを特徴とする請求項記載の遊技システム。
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