JP5237206B2 - 沸騰水型原子炉 - Google Patents

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Description

本発明は、沸騰水型原子炉に係り、特に、制御棒案内管を備えた沸騰水型原子炉に関する。
沸騰水型原子炉は、内部に炉心を設けた原子炉圧力容器を有している。原子炉圧力容器内に設けられた炉心シュラウドが、複数の燃料集合体が装荷されている炉心を取り囲んでいる。炉心シュラウド内に配置された上部格子板及び炉心支持板が、炉心シュラウドに設置され、複数の燃料支持金具が炉心支持板に設置される。各燃料集合体は、下端部が燃料支持金具によって支持され、上端部が上部格子板に支持される。炉心の最外周に配置された一部の燃料集合体を除いて、4体の燃料集合体が1つの燃料支持金具によって支持される。その一部の燃料集合体は、1体ずつ、1つの燃料支持金具によって支持される。
複数の制御棒駆動機構ハウジングが、原子炉圧力容器の底部を貫通して原子炉圧力容器に設けられている。円筒である制御棒案内管が制御棒駆動機構ハウジング毎に設けられる。各制御棒案内管は炉心支持板の下方に配置され、制御棒案内管の下端が制御棒駆動機構ハウジングの上端に接続されている。燃料支持金具の下端部が制御棒案内管の上端部内に挿入されている。制御棒駆動機構が制御棒駆動機構ハウジング内に設置されており、横断面が十字形をした制御棒が制御棒案内管内に配置される。制御棒は、制御棒を制御棒案内管の軸方向に移動させる制御棒駆動機構に連結されている。
沸騰水型原子炉に用いられる燃料集合体は、正方格子状に配置された複数の燃料棒を有し、これらの燃料棒の下端部及び上端部を下部タイプレート及び上部タイプレートで支持し、上部タイプレートに取り付けられたチャンネルボックス内に全ての燃料棒を収納している。炉心内に配置されて隣り合う燃料集合体のチャンネルボックス間には、水ギャップが形成される。制御棒は、制御棒駆動機構による操作によって、燃料支持金具に形成された、横断面が十字形の貫通孔を通って燃料集合体の相互間、すなわち、水ギャップ内に挿入される。制御棒が炉心内に挿入されたとき、4体の燃料集合体が1体の制御棒に隣接する。
沸騰水型原子炉の原子炉出力100%の定格運転時には、それぞれの制御棒駆動機構の操作によって大部分の制御棒が炉心から引き抜かれて炉心支持板より下方でそれぞれの制御棒案内管内に収納されている。一部の制御棒が、原子炉出力を制御するために、炉心内、すなわち、燃料集合体間に挿入されている。
沸騰水型原子炉に設けられた再循環ポンプ(またはインターナルポンプ)の駆動によって、冷却水を、原子炉圧力容器内で炉心支持板の下方に形成された下部プレナムから炉心に供給する。炉心に供給される大部分の冷却水は、制御棒案内管の上端部に形成された開口、及び燃料支持金具内で制御棒用の貫通孔の周囲に形成された冷却水通路を通って燃料集合体内に供給される。この冷却水は燃料棒内の核燃料物質の核分裂で発生する熱によって加熱され、一部の冷却水が蒸気になる。この蒸気は、原子炉圧力容器に接続された主蒸気管を通ってタービンに供給される。炉心に供給される残りの冷却水は、制御棒案内管に形成された他の開口から制御棒案内管内に流入し、燃料支持金具に形成された制御棒用の貫通孔を通って燃料集合体間の水ギャップ内に到達する。この冷却水は、水ギャップ内を上昇する。
沸騰水型原子炉の運転中に地震が発生した場合には、原子炉がスクラム(緊急停止)される。このスクラムは、制御棒駆動機構の操作により全ての制御棒を炉心に全挿入することによって行われる。各制御棒の上端部及び下端部には、それぞれローラが設けられている。制御棒の上端部に設けられたローラはチャンネルボックスと接触することによって制御棒とチャンネルボックスとの間の摩擦抵抗力を低減し、制御棒の下端部に設けられたローラは制御棒案内管の内面と接触することによって制御棒と制御棒案内管との間の摩擦抵抗力を低減し、制御棒の炉心への挿入性を高めている。
地震による加振によって燃料集合体の軸方向の中央部が水平方向に大きく揺れるとき、炉心に挿入される制御棒の、上端部及び下端部のローラ以外の部分が、チャンネルボックス、燃料支持金具及び制御棒案内管と接触する可能性がある。これらと制御棒との接触を低減することにより、原子炉のスクラム時に制御棒をさらに速く炉心に挿入することができる。
制御棒の、上端部及び下端部のローラ以外の部分がチャンネルボックス、燃料支持金具及び制御棒案内管と接触する可能性を低減でき、制御棒の挿入性及び引き抜き性をより円滑に行うことができる技術が、特開平10−319163公報及び実開昭55−30810公報に記載されている。これらの公報は、燃料支持金具を記載している。
特開平10−319163公報に記載された燃料支持金具は、制御棒用の貫通孔の内面に4つの板バネ部材を内側に向って突出させて設けている。この板バネ部材は、その貫通孔を通して移動する制御棒と接触し、この制御棒の傾斜を抑制する。板バネ部材の替りに、ローラを有するローラ部材を貫通孔の内面に設けることも、特開平10−319163公報で提案されている。
特開平10−319163公報は、さらに、制御棒案内管の内面に周方向に90°間隔で4枚の制御棒支持板を取り付けている。各制御棒支持板は、制御棒案内管の軸方向に伸びており、制御棒案内管の中心軸に向って突出している。これらの制御棒支持板と制御棒の接触によって、制御棒の自立性を確保し、いずれの挿入位置においても制御棒の傾斜を防止している。
実開昭55−30810公報では、複数のガイドローラを、燃料支持金具に形成された制御棒用の貫通孔の内面に設けている。これらのガイドローラは、地震発生時などの緊急を要する制御棒の挿入時において、制御棒との接触による摩擦抵抗力を低減し、制御棒の挿入性を高めている。
特開平10−319163公報 実開昭55−30810公報
特開平10−319163公報及び実開昭55−30810公報に記載されたように、板バネ部材またはローラを、燃料支持金具の制御棒用の貫通孔の内面に設けることは、地震時における制御棒の炉心への挿入性を向上させる。このため、原子炉のスクラムをより短時間に行うことができる。
しかしながら、燃料支持金具に形成された、制御棒が挿入される貫通孔は、前述したように、燃料集合体間に形成された水ギャップに冷却水を導く通路になっている。その貫通孔内に板バネ部材またはローラを設けることは、貫通孔の流路断面積を低減させることになる。原子炉の運転中で制御棒が挿入されている貫通孔では、制御棒と貫通孔の内面との間に形成される通路の断面積が狭くなっており、板バネ部材またはローラの設置はその通路の断面積をさらに減少させることになる。このため、水ギャップに供給される冷却水流量が減少する。
特開平10−319163公報に記載された、制御棒案内管内面に設けられた制御棒支持板は、制御棒案内管内の制御棒の自立性を確保するためのものである。制御棒支持板の設置によって、地震が発生した時で制御棒移動時における制御棒とチャンネルボックス及び燃料支持金具との接触の低減を図ることができない。
本発明の目的は、燃料集合体の相互間に供給される冷却材の流量を増大でき、地震発生時における制御棒の炉心への挿入を短時間に行うことができる沸騰水型原子炉を提供することにある。
上記した目的を達成する本発明の特徴は、原子炉圧力容器内に設置された炉心支持部材に設けられ、燃料集合体の下端部を支持する複数の燃料支持金具と、炉心支持部材よりも下方で原子炉圧力容器内に配置され、燃料支持金具の下端部が上端部内に挿入された複数の制御棒案内管と、各々の制御棒案内管内にそれぞれ配置されて燃料支持金具を通して燃料集合体相互間に挿入される制御棒と、制御棒と接触して制御棒案内管の軸方向に移動する制御棒をガイドする回転体を有し、制御棒案内管の内面に設けられた制御棒拘束部材とを備え、
その回転体を、燃料支持金具の下端より下方で、且つこの下端から、制御棒案内管の軸方向の全長の1/5だけ下方に下がった位置より上方に配置したことにある。
制御棒案内管の内面に設けられた制御棒拘束部材の回転体を、燃料支持金具の下端より下方で、且つこの下端から、制御棒案内管の軸方向の全長の1/5だけ下方に下がった位置より上方に配置しているので、地震発生時において炉心内の燃料集合体が水平方向に揺れた場合でも、燃料集合体間に挿入される制御棒を、回転する回転体によってガイドすることができる。これにより、挿入される制御棒が、燃料支持金具に形成された制御棒が挿入される貫通孔の内面と接触すること避けることができ、制御棒の挿入時に発生する摩擦抵抗力を小さくすることができる。したがって、地震発生時において、制御棒を、より短時間に炉心に挿入することができ、地震時において沸騰水型原子炉をより短時間に緊急停止することができる。
また、制御棒案内管内に制御棒をガイドする回転体を設けているので、燃料支持金具に形成された制御棒が挿入される貫通孔内に制御棒をガイドする部材(例えば、特開平10−319163公報及び実開昭55−30810公報に記載された板バネ部材またはローラ)を設ける必要がない。このため、本発明では、燃料支持金具に形成された制御棒が挿入される貫通孔の流路断面積が大きくなって貫通孔の圧力損失を低減できるので、その貫通孔を通して燃料集合体相互間に供給される冷却材の流量を増加することができる。
本発明によれば、燃料集合体の相互間に供給される冷却材の流量を増大でき、地震発生時における制御棒の炉心への挿入を短時間に行うことができる。
本発明の好適な一実施例である実施例1の沸騰水型原子炉の縦断面図である。 図1に示された沸騰水型原子炉内に配置された燃料集合体及び制御棒案内管の詳細な配置を示す斜視図である。 図1に示された沸騰水型原子炉に用いられる制御棒の斜視図である。 図1に示された沸騰水型原子炉での地震発生時における制御棒の炉心への挿入状態を示す説明図である。 図4のV−V断面図である。 本発明の他の実施例である実施例2の沸騰水型原子炉における燃料集合体及び制御棒案内管付近の詳細構成図である。 図6のVI−VI断面図である。 本発明の他の実施例である実施例3の沸騰水型原子炉に用いられた制御棒案内管の、燃料支持金具付近での横断面図である。
本発明の実施例を以下に説明する。
本発明の好適な一実施例である実施例1の沸騰水型原子炉を、図1から図5を用いて説明する。
本実施例の沸騰水型原子炉1は、図1に示すように、原子炉圧力容器2、炉心3、炉心シュラウド5、制御棒案内管10及び制御棒駆動機構ハウジング14を備えている。炉心3、炉心シュラウド5及び制御棒案内管10は原子炉圧力容器2内に配置され、制御棒駆動機構ハウジング14は原子炉圧力容器2の底部を貫通して原子炉圧力容器2に設けられる。炉心シュラウド5は、複数の燃料集合体4が装荷された炉心3を取り囲んでいる。炉心支持板(炉心支持部材)6が、炉心シュラウド5内に配置され、炉心シュラウド5に設置される。上部格子板(上部格子部材)7は、炉心支持板6の上方で炉心シュラウド5内に配置され、炉心シュラウド5に設置される。
複数の気水分離器8が炉心3の上方で原子炉圧力容器5内に配置される。蒸気乾燥器9が気水分離器8の上方で原子炉圧力容器5内に配置される。環状領域であるダウンカマ31が、原子炉圧力容器2と炉心シュラウド5の間に形成される。複数のインターナルポンプ26が原子炉圧力容器2の底部に設けられ、各インターナルポンプ26のインペラー27がダウンカマ31内に配置される。
複数の燃料支持金具13が、図2に示すように、正方格子状に配置されて炉心支持板6に設置される。各燃料支持金具13は、制御棒16が挿入される貫通孔35(図4参照)が形成され、貫通孔35を取り囲んで4つの冷却水通路を形成している。この冷却水通路は、燃料支持金具13の上端に開口する出口開口部33、及び燃料支持金具13の側面に開口する入口開口部34を有する(図2参照)。
炉心3に装荷された各燃料集合体4は、下端部を燃料支持金具13によって支持され、上端部を上部格子板6によって支持される。燃料集合体4の下部タイプレート(図示せず)が、燃料支持金具13に形成された出口開口部33内に挿入されている。炉心3に装荷された大部分の燃料集合体3は、4体ずつ、1つの燃料支持金具13によって支持される。残りの燃料集合体3は、炉心3の最外周に配置されており、1体ずつ、1つの燃料支持金具13によって支持される。各燃料集合体4は、核燃料物質を収納した複数の燃料棒(図示せず)を有し、これらの燃料棒を束ねてチャンネルボックス4Aによって取り囲んでいる。水ギャップ25が、燃料集合体4の相互間、すなわち、チャンネルボックス4Aの相互間に形成される。
円筒である複数の制御棒案内管10が、炉心支持板6より下方に配置される。制御棒案内管10の下端が、制御棒駆動機構ハウジング14の上端に接続されている。燃料支持金具13の下端部が制御棒案内管10の上端部内に挿入されている。制御棒案内管10の上端部には、燃料支持金具13の各入口開口部34に面する位置にそれぞれ開口部が形成される。4体の燃料集合体4に1体の割合で設けられた制御棒16が、制御棒案内管10内に配置される(図4及び図5参照)。制御棒16は、制御棒駆動機構ハウジング14内に配置されて制御棒駆動機構ハウジング14に取り付けられた制御棒駆動機構15に連結される(図4参照)。
4個の制御棒拘束部材28が、制御棒案内管10の内面に設置され、周方向に90°間隔で配置されている。これらの制御棒拘束部材28は、制御棒案内管10の内面から制御棒案内管10の中心軸に向って突出している。各制御棒拘束部材28は、ローラ(回転体)11及び一対の支持部材12を有する。一対の支持部材12が、制御棒案内管10の内面に取り付けられる。ローラ11が対になった支持部材12に回転可能に取り付けられる(図5参照)。各ローラ11は、制御棒案内管10の軸方向において、燃料支持金具13の下端よりも下方で燃料支持金具13の下端付近に配置される。
横断面が十字形である制御棒16は、図3に示すように、タイロッド18から四方に伸びる4枚のブレード17を有し、タイロッド18の上端部にハンドル19を設け、タイロッド18の下端部に下部支持板20を設けている。ブレード17は、横断面がU字状をしたシース21、及びシース21内に配置された中性子吸収部材22を有する。シース21の両側端部はタイロッド18に溶接されている。シース21の上端がハンドル19に接合され、シース21の下端が下部支持板20に接合されている。上部ローラ23がハンドル19に取り付けられ、下部ローラ24が下部支持板20に取り付けられる。制御棒16が制御棒案内管10内に入っているとき、制御棒16の4枚のブレード17のそれぞれの横断面での各先端部が、該当するローラ11に接触している(図5参照)。
沸騰水型原子炉1が定格出力で運転されているとき、インターナルポンプ26が駆動され、インペラー27が回転される。ダウンカマ31内の冷却水が、インペラー27によって昇圧され、下部プレナム32内に導かれる。この冷却水は、さらに、制御棒案内管10に形成された開口部、燃料支持金具13の入口開口部34を通って燃料支持金具13内に形成された冷却水通路内に流入し、燃料支持金具13の出口開口部33から燃料集合体4内に供給される。燃料集合体4内に到達した冷却水は、チャンネルボックス4A内で燃料棒相互間を上昇する間、燃料棒内の核燃料物質の核分裂で発生する熱によって加熱され、一部が蒸気になる。
蒸気及び冷却水を含む気液二相流が炉心3から各気水分離器8内に供給される。各気水分離器8は、気液二相流から蒸気を分離する。分離された蒸気は、さらに、蒸気乾燥器9で水分を除去され、主蒸気配管29を通してタービン(図示せず)に供給される。タービンは、蒸気によって駆動され、発電を行う発電機(図示せず)を回転させる。タービンから排気された蒸気は、復水器(図示せず)で凝縮されて水になる。この水は、給水として給水配管30を通って原子炉圧力容器2内に供給される。気水分離器8で分離された冷却水は、ダウンカマ31内に排出され、給水と混合されてダウンカマ31内を下降してインペラー27の位置まで到達する。
下部プレナム32内に到達した冷却水の一部は、制御棒案内管10内に導かれ、各燃料支持金具13に形成された貫通孔35を通って水ギャップ25内に達する。この冷却水は水ギャップ25内を上昇する。
沸騰水型原子炉1が定格出力で運転されているとき、原子炉出力を制御するために、一部の制御棒16が炉心3内に挿入されている。残りの全ての制御棒16は、炉心3から全引き抜きされた状態にあり、炉心支持板6より下方で各制御棒案内管10内に存在する。例えば、沸騰水型原子炉1が定格出力で運転されているときに地震が発生したとする。全ての制御棒駆動機構15が駆動されて全制御棒16が完全に炉心3内に挿入される。このようにして、地震発生時に沸騰水原子炉1がスクラムされる。
地震の規模が大きい場合には、図4に示すように各燃料集合体4の軸方向の中央部が水平方向において大きく揺れることになる。この揺れによって、各燃料集合体は弓形状に変形する。各燃料集合体4にこのような大きな横揺れが生じた場合でも、燃料支持金具13の下端付近で制御棒案内管10の内面にローラ11が設けられているので、制御棒16は、制御棒駆動機構15によって燃料集合体4の相互間、すなわち、炉心3内に、より短時間で緊急挿入することができる。これは、ローラ11がブレード17の横断面の先端部と接触して炉心3に向って移動する制御棒16をガイドすると共に、制御棒16の水平方向における動きを拘束するからである。
すなわち、制御棒16の上端部が変形する燃料集合体4のチャンネルボックス4Aの外面に接触して水平方向に押された場合でも、ブレード17の横断面の先端部がローラ11に接触して制御棒16の水平方向での動きを拘束するので、制御棒16が燃料支持金具13に形成された制御棒用の貫通孔35の内面に接触することを防止でき、制御棒16が燃料支持金具13に接触した場合に生じる摩擦抵抗力が発生しない。地震発生時において炉心3に挿入される制御棒16は、回転するローラ11によってガイドされる。ローラ11は回転可能であるので、炉心3に挿入される制御棒16がローラ11に接触しても、これによって発生する摩擦抵抗力は非常に小さい。したがって、地震発生時において燃料集合体4が水平方向に大きく揺れて燃料集合体4が弓形に変形しても、制御棒16が、炉心3内に、より短時間で挿入することができる。このため、沸騰水型原子炉1のスクラムに要する時間を短縮することができる。
本実施例は、制御棒案内管10内で燃料支持金具13の下端付近にローラ11を設置している関係上、燃料支持金具13の制御棒用の貫通孔35の内面に、特開平10−319163公報及び実開昭55−30810公報に記載されたように、板バネ部材またはローラを設置していない。制御棒16がその貫通孔35内に挿入されている場合であっても、制御棒16と貫通孔35の内面との間に形成される通路の断面積は、特開平10−319163公報及び実開昭55−30810公報に記載された燃料支持金具におけるその断面積よりも増大する。このため、本実施例における貫通孔35の圧力損失が、特開平10−319163公報及び実開昭55−30810公報に記載された燃料支持金具の貫通孔の圧力損失よりも小さくなり、燃料支持金具に形成された、板バネ部材またはローラが内面に設置されていない制御棒用の貫通孔の圧力損失と同等になる。本実施例では、水ギャップに供給される冷却水の流量が、特開平10−319163公報及び実開昭55−30810公報において水ギャップに供給される冷却水の流量よりも増加する。制御棒案内管10内の横断面積(通路断面積)は、貫通孔35の横断面積(通路断面積)よりもはるかに大きいので、制御棒案内管10内にローラ11を設置しても、水ギャップ25に供給される冷却水の流量が少なくなることはない。
ローラ11は、制御棒案内管10の軸方向において、燃料支持金具13の下端より下方で、この下端から、制御棒案内管10の軸方向の全長の1/5だけ下方に下がった位置より上方に設置することが好ましい。水ギャップ内に供給される冷却水の流量を増大させて地震発生時における制御棒16を炉心3に最も短時間に挿入できるのは、ローラ11を制御棒案内管10内で燃料支持金具13の下端に最も近い位置に設置したときである。ローラ11の設置位置が、燃料支持金具13の下端から、制御棒案内管10の軸方向の全長の1/5だけ下方に下がった位置よりも下方になった場合には、地震発生時に制御棒16を炉心3に挿入する際に、制御棒16が制御棒用の貫通孔35の内面に接触してしまい、制御棒16を炉心3に短時間に挿入することができなくなる。制御棒16が貫通孔35の内面と接触するのを避けて、制御棒16を、炉心3に、より短時間に挿入するためには、ローラ11を、燃料支持金具13の下端から、制御棒案内管10の軸方向の全長の1/5だけ下方に下がった位置よりも上方に設置する必要がある。
なお、地震時などのように燃料集合体3が水平方向に揺れているときに制御棒16を炉心に挿入する際に、ブレード17の横断面の先端部がローラ11に接触すればよいので、制御棒案内管10内に位置する制御棒16のその先端部がローラ11に接触していなくてもよい。すなわち、水平方向に揺れている燃料集合体3間に制御棒16を挿入する際に、ブレード17の横断面の先端部がローラ11に接触するように、燃料集合体3が水平方向に揺れていない状態でブレード17のその先端部とローラ11の間に間隙を形成してもよい。この間隙の幅が大きくなりすぎると、地震発生時に炉心に緊急挿入される制御棒16が貫通孔35の内面に接触してしまう。したがって、間隙の幅は、制御棒16が貫通孔35の内面に接触しないように設定する必要がある。
本発明の他の実施例である実施例2の沸騰水型原子炉を、図6及び図7を用いて説明する。本実施例の沸騰水型原子炉1Aは、実施例1の沸騰水型原子炉1において制御棒拘束部材28を制御棒拘束部材28Aに替えた構成を有する。沸騰水型原子炉1Aの他の構成は沸騰水型原子炉1と同じである。
4個の制御棒拘束部材28Aが、制御棒案内管10の内面に設置され、周方向に90°間隔で配置されている。これらの制御棒拘束部材28Aは、制御棒案内管10の内面から制御棒案内管10の中心軸に向って突出しており、制御棒案内管10内に挿入された制御棒16のブレード17相互間に配置されている。各制御棒拘束部材28Aは、ローラ(回転体)11及び支持部材12Aを有する。
支持部材12Aの一端が、制御棒案内管10の内面に取り付けられる。支持部材12Aが隣り合うブレード17の間に配置され、支持部材12Aの他端部に、周方向において隣り合うブレード17のそれぞれの側面と別々に向き合う2つのローラ取り付け面37が形成されている。ローラ11が、ローラ取り付け面37にそれぞれ回転可能に取り付けられる。各制御棒拘束部材28Aの各ローラ11は、制御棒案内管10の軸方向において、燃料支持金具13の下端よりも下方で燃料支持金具13の下端付近に配置される。本実施例では、1つの支持部材12Aに設けられた各ローラ11が、隣り合っている各ブレード17のそれぞれの側面に対向している。換言すれば、各ブレード17はローラ11間に位置している。本実施例でも、ローラ11は、前述したように、制御棒案内管10の軸方向において、燃料支持金具13の下端より下方で、この下端から、制御棒案内管10の軸方向の全長の1/5だけ下方に下がった位置より上方に設置することが好ましい。
地震発生時には、ローラ11が、ブレード17の側面に接触して炉心3に挿入される制御棒16をガイドし、制御棒16の水平方向への動きを拘束する。
制御棒拘束部材28Aを内面に設けた制御棒案内管10を有する沸騰水型原子炉1Aも、実施例1の沸騰水型原子炉1で生じる各効果を得ることができる。複数の支持部材12Aでブレード17からの荷重を受け持つことによって,1つの支持部材12Aに作用する荷重を低減することができる。
本発明の他の実施例である実施例3の沸騰水型原子炉を、図8を用いて説明する。本実施例の沸騰水型原子炉1Bは、実施例1の沸騰水型原子炉1において制御棒拘束部材28を制御棒拘束部材28Bに替えた構成を有する。沸騰水型原子炉1Bの他の構成は沸騰水型原子炉1と同じである。
4個の制御棒拘束部材28Bが、制御棒案内管10の内面に設置され、周方向に90°間隔で配置されている。これらの制御棒拘束部材28Bは、制御棒案内管10の内面から制御棒案内管10の中心軸に向って突出しており、制御棒案内管10内に挿入された制御棒16のブレード17相互間に配置されている。
各制御棒拘束部材28Bは、ボール(回転体)43、ボール保持部材44及び支持部材12Aを有する。支持部材12Aは、実施例2と同様に、制御棒案内管10の内面に取り付けられ、隣り合うブレード17の間に配置される。支持部材12Aの、制御棒案内管10の中心軸側に配置された他端部には、周方向において隣り合うブレード17のそれぞれの側面と別々に向き合う2つのボール取り付け面45が形成される。ボール保持部材44が、2つのボール取り付け面45にそれぞれ取り付けられる。ボール43がボール保持部材44に落下しないように回転可能に取り付けられている。ボール43及びボール保持部材44がボールトランスファー部材を構成する。1つのブレード17が2つのボール43の間に配置される。
各制御棒拘束部材28Bの各ボール43は、制御棒案内管10の軸方向において、燃料支持金具13の下端よりも下方で燃料支持金具13の下端付近に配置される。本実施例でも、ボール43は、制御棒案内管10の軸方向において、燃料支持金具13の下端より下方で、この下端から、制御棒案内管10の軸方向の全長の1/5だけ下方に下がった位置より上方に設置することが好ましい。
地震発生時には、ボール43がブレード17の側面に接触して炉心3に挿入される制御棒16をガイドし、制御棒16の水平方向への動きを拘束する。
制御棒拘束部材28Aを内面に設けた制御棒案内管10を有する沸騰水型原子炉1Bも、実施例1の沸騰水型原子炉1で生じる各効果を得ることができる。ローラ11を支持する回転軸などが腐食によって破損し、ローラ11が脱落する可能性があるため、ボール43およびボール保持部材44を含むトランスファー部材を用いることにより,制御棒の支持部材の脱落を防止できる。
本発明は、沸騰水型原子炉に適用することができる。
1,1A,1B…沸騰水型原子炉、2…原子炉圧力容器、3…炉心、4…燃料集合体、4A…チャンネルボックス、5…炉心シュラウド、6…炉心支持板、7…上部格子板、10…制御棒案内管、11,11A…ローラ、12,12A…支持部材、13…燃料支持金具、14…制御棒駆動機構ハウジング、15…制御棒駆動機構、16…制御棒、17…ブレード、25…水ギャップ、28,28A,28B…制御棒拘束部材、35…貫通孔、43…ボール。

Claims (4)

  1. 複数の燃料集合体が装荷された炉心を内蔵する原子炉圧力容器と、前記原子炉圧力容器内に設置された炉心支持部材と、前記炉心支持部材に設けられ、前記燃料集合体の下端部を支持する複数の燃料支持金具と、前記原子炉圧力容器内に設置され、それぞれの前記燃料支持金具に下端部が支持された各前記燃料集合体の上端部を支持する上部格子部材と、前記炉心支持部材よりも下方で前記原子炉圧力容器内に配置され、前記燃料支持金具の下端部が上端部内に挿入された複数の制御棒案内管と、各々の前記制御棒案内管内にそれぞれ配置されて前記燃料支持金具を通して前記燃料集合体相互間に挿入される制御棒と、前記制御棒と接触して前記制御棒案内管の軸方向に移動する前記制御棒をガイドする回転体を有し、前記制御棒案内管の内面に設けられて前記制御棒案内管の周方向に間隔を置いて配置された複数の制御棒拘束部材とを備え、
    前記回転体を、前記燃料支持金具の下端より下方で、且つこの下端から、前記制御棒案内管の軸方向の全長の1/5だけ下方に下がった位置より上方に配置したことを特徴とする沸騰水型原子炉。
  2. 前記制御棒拘束部材が、前記制御棒案内管の内面に設置された支持部材と、この支持部材に回転可能に取り付けられた前記回転体とを有し、
    前記回転体が、前記制御棒のブレードの横断面での先端部に向き合って配置された請求項1に記載の沸騰水型原子炉。
  3. 前記制御棒拘束部材が、前記制御棒案内管の内面に設置され、前記制御棒案内管内に位置する横断面が十字形をした前記制御棒の隣り合うブレード間に配置された支持部材と、この支持部材に回転可能に取り付けられた前記回転体とを有し、
    前記ブレードが、前記制御棒案内管の周方向において隣り合うの前記制御棒拘束部材に設けられたそれぞれの前記回転体の間に配置される請求項1に記載の沸騰水型原子炉。
  4. 前記回転体がローラ及びボールのいずれかである請求項3に記載の沸騰水型原子炉。
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