JP2004061191A - 沸騰水型原子炉 - Google Patents

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Yuji Yamamoto
山本 雄司
Mikihide Nakamaru
中丸 幹英
Michitomo Kuroda
黒田 理知
Hideaki Hioki
日置 秀明
Akio Shioiri
塩入 章夫
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    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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Abstract

【課題】プラントの安全性および構成の簡素化による経済性向上等を可能とする沸騰水型原子炉を提供する。
【解決手段】密閉された縦長筒状の原子炉圧力容器1と、炉心2と、上方からの引き抜き操作が可能な複数の制御棒16と、制御棒案内管の上部に設けられ各制御棒を駆動する制御棒駆動機構9と、炉心を構成する複数の燃料集合体を包囲する炉心シュラウド4と、原子炉圧力容器内の上部もしくは原子炉圧力容器の外部に設けられ、炉心から発生した蒸気を通過させて乾燥するドライヤ8と、原子炉圧力容器の内面と炉心シュラウドの外面との間に前記炉心高さ位置に対応して設けられたジェットポンプ21とを備える。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は炉心上部から制御棒を駆動する型式の沸騰水型原子炉に係り、特に原子炉炉心構造、炉内構造物及び循環システム等を改良した沸騰水型原子炉に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に沸騰水型原子力プラントは原子炉系と、タービン系で構成される。原子炉系は、原子炉格納容器内に原子炉圧力容器、原子炉系、再循環系および制御棒駆動系等を設置した構成とされ、原子炉格納容器外には非常用炉心冷却系を含む原子炉補助系が設置されている。
【0003】
従来、再循環系の方式としては、原子炉圧力容器外に専用の駆動ポンプを有する炉内ジェットポンプ方式が採用されてきたが、これに代わるものとして再循環系にインターナルポンプを採用し、制御棒駆動系に電動モータも採用した改良型沸騰水型原子炉が開発されている。
【0004】
図5は、このような改良型沸騰水型原子炉の構成を示している。この例では、原子炉圧力容器1の中央部より下方に炉心2が配置され、炉心2の下方に多数本の制御棒案内管3が設けられている。また、炉心2を形成する炉心シュラウド4の上端には、シュラウドヘッド5が設置されている。シュラウドヘッド5にはセパレータ6のスタンドパイプ7が立設され、セパレータ6より上にはドライヤ8が配置されている。
【0005】
原子炉圧力容器1の下方には、制御棒案内管3の内面にガイドされて炉心2内の制御棒を駆動する制御棒駆動機構9が設けられている。原子炉圧力容器1の内側と炉心シュラウド4の外側との間の底部には、複数台のインターナルポンプ10が配置されている。
【0006】
炉心2には多数体の燃料集合体15が配列されており、燃料集合体15の下部は炉心支持板11により支持され、上部は上部格子版12により保持されている。そして、この部分の核反応により発生する熱が冷却材に伝達され、最終的に蒸気がドライヤ8で乾燥され、主蒸気管13を通して図示しないタービンに送られる。またタービンからの原子炉圧力容器1内への冷却材供給は給水管14を介して行われ、供給された冷却材はインターナルポンプ10により強制循環される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した従来の原子炉構造においては、原子力発電所の定期検査時に実施するメンテナンスの際、原子炉下部の放射線量が高い場所でのインターナルポンプ10及び制御棒駆動機構9等の点検および交換作業が必要となり、作業環境上好ましくない。
【0008】
そこで、このような課題に対する解決策として、特開平5−232272号公報等に記載された技術が開発されている。すなわち、制御棒を炉心2の上部より挿入および引抜を行うことができるようにし、かつ制御棒駆動機構9を原子炉圧力容器1内の炉心シュラウド4より上部に内蔵している。さらに、再循環方式についても、インターナルポンプ10に代えて専用の駆動水ポンプ、または蒸気インジェクタを駆動源とするジェットポンプとしている。このような解決案によれば、経済性、安全性、運転性も向上している。
【0009】
しかしながら、上述した特開平5−232272号公報に示す技術においては、炉心2とセパレータ6の位置関係が従来の沸騰水型原子炉と同等であるため、炉心上部に通常運転中保有されている冷却材の量も従来と同等であり、プラントの過渡および事故事象に対する時間的な安全裕度の観点では、さらに向上の余地があると考えられる。
【0010】
また、制御棒案内管がシュラウドヘッドを貫通するなど、炉内構造が複雑で、現実的には更なる簡素化の為の構成が望まれていた。
【0011】
さらに、ジェットポンプ方式としても、専用の駆動水ポンプを設置する意味において、機能の異なるポンプの共用を行うことが可能であれば経済性向上の余地はあると考えられる。
【0012】
本発明は、上述した事情を考慮してなされたもので、プラントの安全性および構成の簡素化による経済性向上等を可能とする沸騰水型原子炉を提供することを目的とする。具体的には、原子炉圧力容器の寸法ひいては原子炉建屋の容積の低減が図れるとともに、炉心上部の保有冷却材量を多く確保することができ、安全上の裕度を向上させることができ、またジェットポンプキャビテーション余裕の改善も図れ、さらに炉低部側に制御棒駆動機構やインターナルポンプ等の機器配置をなくして原子炉圧力容器下方での点検作業が容易となる沸騰水型原子炉を提供しようとするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するため、請求項1に係る発明では、密閉された縦長筒状の原子炉圧力容器と、この原子炉圧力容器内の下方に配置され複数体の燃料集合体により構成された炉心と、この炉心の燃料集合体間に上方から下方に向けた挿入操作および下方から上方に向けた引き抜き操作が可能な複数の制御棒と、これらの制御棒を前記炉心の上方にて案内する制御棒案内管と、これらの制御棒案内管の上部に設けられ前記各制御棒を駆動する制御棒駆動機構と、前記炉心を構成する複数の燃料集合体を包囲する炉心シュラウドと、前記原子炉圧力容器内の上部もしくは前記原子炉圧力容器の外部に設けられ、前記炉心から発生した蒸気を通過させて乾燥するドライヤと、前記原子炉圧力容器の内面と前記炉心シュラウドの外面との間に前記炉心高さ位置に対応して設けられたジェットポンプとを具備したことを特徴とする沸騰水型原子炉を提供する。
【0014】
請求項2に係る発明では、密閉された縦長筒状の原子炉圧力容器と、この原子炉圧力容器内の下方に配置され複数体の燃料集合体により構成された炉心と、この炉心の燃料集合体間に上方から下方に向けた挿入操作および下方から上方に向けた引き抜き操作が可能な複数の制御棒と、これらの制御棒を前記炉心の上方にて案内する制御棒案内管と、これらの制御棒案内管の上部に設けられ前記各制御棒を駆動する制御棒駆動機構と、前記炉心を構成する複数の燃料集合体を包囲する炉心シュラウドと、この炉心シュラウドの上端開口を閉塞するシュラウドヘッドと、このシュラウドヘッドの上端に立設され前記炉心から発生した蒸気の気水分離を行う複数のセパレータと、この複数のセパレータの上方に設けられ、これら複数のセパレータで分離された蒸気を通過させて乾燥するドライヤと、前記原子炉圧力容器の内面と前記炉心シュラウドの外面との間に前記炉心高さ位置に対応して設けられたジェットポンプとを具備したことを特徴とする沸騰水型原子炉を提供する。
【0015】
請求項3に係る発明では、前記炉心を構成する燃料集合体は、短尺かつ大断面の燃料集合体であることを特徴とする請求項1または2記載の沸騰水型原子炉を提供する。
【0016】
請求項4に係る発明では、前記ジェットポンプの駆動水は、前記原子炉圧力容器への給水系に設けられる給水ポンプからの吐出水であることを特徴とする請求項1または2記載の沸騰水型原子炉を提供する。
【0017】
請求項5に係る発明では、前記炉心炉心シュラウドは、前記原子炉圧力容器への給水ラインよりも高い位置まで立ち上がり、かつ上部が開放した構成とされていることを特徴とする請求項1記載の沸騰水型原子炉を提供する。
【0018】
請求項6に係る発明では、前記ドライヤは、前記原子炉圧力容器外の主蒸気配管に設置されていることを特徴とする請求項1記載の沸騰水型原子炉を提供する。
【0019】
請求項7に係る発明では、前記ドライヤは、蒸気乾燥部が前記原子炉圧力容器内面に沿う管状で内側が開放された構成の薄型管状ドライヤであることを特徴とする請求項1または2記載の沸騰水型原子炉を提供する。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る沸騰水型原子炉の実施形態について、図1〜図4を参照して説明する。なお、従来例に対応する部材については、図5と同一の符号を付して説明する。
【0021】
第1実施形態(図1)
図1は本発明に係る沸騰水型原子炉の第1実施形態を示す概略的な構成図である。
【0022】
図1に示すように、本実施形態の沸騰水型原子炉では、原子炉圧力容器1が、縦長な有底筒状をなし、この原子炉圧力容器1の上端開口部が上蓋17によって気密に閉塞されている。原子炉圧力容器1内の下方位置には、多数の燃料集合体15が装荷された炉心2が形成されている。この炉心2は、上端位置が例えば原子炉圧力容器1の上下方向中央位置よりも低い位置に設定され、下端位置が原子炉圧力容器1の炉底部に近い位置に設定されている。
【0023】
燃料集合体15は、炉心2内に正方格子状に配列されており、それぞれ短尺かつ大断面の構成されている。すなわち、各燃料集合体15の上下方向の長さは、例えば図5に示した従来例の燃料集合体15の長さ(3.7m)に比し、3m以下と短く設定されている。また、各燃料集合体15の太さについては、燃料集合体15を構成する角筒状チャンネルボックスの一辺の長さが、上記従来例の1.2倍に設定されている。
【0024】
このように、格子状に配列された短尺かつ大断面の多数体の燃料集合体15からなる炉心2の周囲が、炉心シュラウド4により全体的に包囲されている。炉心シュラウド4は円筒状で、燃料集合体15の下端位置から例えば原子炉圧力容器1の上下方向略中央高さ位置まで達する長さを有している。そして、この炉心シュラウド4の上端開口部が、シュラウドヘッド5により閉塞されている。なお、シュラウドヘッド5は下記のセパレータ6の下端を支持する構成のものである。
【0025】
炉心シュラウド4の下端位置には炉心支持板11が固定され、また炉心シュラウド4の略中間高さ位置には上部格子板12が保持されている。そして、各燃料集合体15の下部が炉心支持板11によって支持され、上部が上部格子板12によって保持されている。
【0026】
炉心シュラウド4内には、炉心2よりも上方でシュラウドヘッド5の下側に位置して、制御棒駆動機構支持板19が水平に固定支持されている。この制御棒駆動機構支持板19の下部には、多数の制御棒案内管3が設けられ、その内部にそれぞれ制御棒16が昇降可能に挿入されるとともに、制御棒駆動機構支持板19の上部には、制御棒16を駆動する制御棒駆動機構9が設けられている。この制御棒駆動機構9により、制御棒16が炉心2の各燃料集合体15間に上方から下方に向けて挿入操作されるとともに、下方から上方に向けて引き抜き操作される。
【0027】
また、シュラウドヘッド5には複数本のスタンドパイプ7が立設されており、これらのスタンドパイプ7には気水分離器としての複数のセパレータ6がそれぞれ接続されている。セパレータ6の上方には、蒸気乾燥器としてのドライヤ8が設置されている。このドライヤ8は、本実施形態では原子炉圧力容器1の上部全体を覆う構成とされている。
【0028】
さらに、原子炉圧力容器1の下方内面と炉心シュラウド4との間には、複数のジェットポンプ21が周方向に等間隔で配列されている。これらのジェットポンプ21は、上端位置が炉心2の略上端位置に対応し、下端位置が炉心2の略下端位置に対応している。そして、各ジェットポンプ21の上端開口部が、原子炉圧力容器1の側面に取り付けられたジェットポンプ駆動水供給配管18に接続されている。このジェットポンプ駆動水供給配管18の上流部は、冷却材供給用の給水ポンプ22に接続されている。これにより、ジェットポンプ21の駆動源として、給水ポンプ22の吐出水が適用される構成となっている。なお、冷却材供給用としては、例えば給水ポンプ22に分岐接続された上部給水配管23が設けられ、この上部給水配管23からの給水は、シュラウドヘッド上方位置から行なわれるようになっている。
【0029】
以上の構成において、原子炉運転時には、上部給水配管23およびジェットポンプ駆動水供給配管18から冷却材の供給が行なわれ、ジェットポンプ21からの噴射によって原子炉圧力容器1内で冷却材が循環する。そして、炉心2内に下方から供給される冷却材に、炉心2での核反応により発生する熱が伝達され、炉心において蒸気が発生して原子炉圧力容器1内で上昇し、セパレータ6により気水分離され、最終的に蒸気がドライヤ8で乾燥され、主蒸気管13を通して図示しないタービンに送られ、仕事が行なわれる。
【0030】
この場合、本実施形態においては、炉心2に短尺かつ大断面の燃料集合体15を用いているため、これらの燃料集合体15の出力を制御する制御棒16および制御棒駆動機構9の長さについても短尺化が可能となる。したがって、原子炉圧力容器1の全高、ひいては原子炉建屋の容積を合理的に縮小化した設計をすることが可能となる。また、燃料集合体15が大断面であり、その本数の低減が図られるため、燃料集合体15が短尺でありつつも、従来同様の出力を得る目的に対して制御棒16および制御棒駆動機構9の数の低減が図られる。
【0031】
また、本実施形態によれば、制御棒16、制御棒案内管3および制御棒駆動機構9がシュラウドヘッド5よりも下方に設置されていることから、セパレータ6の高さが炉心2に対して相対的に高くなる。冷却材の水位はセパレータ6の上下方向略中間高さ位置に設定されることから、上記構成によると、図1にH(炉心上端から冷却材水面までの高さ)として示すように、通常運転時の炉心上部の保有冷却材量を多く確保することが可能となる。したがって、非常時の冷却等を考慮した安全上の裕度を向上させることが可能となるとともに、炉内構造の簡素化を達成することができ、安全性および構成簡素化の両面での効果が得られる。
【0032】
また、ジェットポンプ21に対し、通常運転時の水位を高くすることができるため、ジェットポンプキャビテーション余裕上も改善することが可能となる。すなわち、ジェットポンプ21の上端の冷却材流入位置では吸込みによる圧力低下によってキャビテーション発生の可能性があり、キャビテーションの発生は機器損傷等の原因となるため極力回避することが望まれる。キャビテーション防止手段としては、気泡発生防止の観点から冷却材の温度の低下、または流入圧力の上昇が対応策として想定されている。上述した本実施形態によれば、ジェットポンプ21に対する通常運転時の冷却材水位を高くすることによって後者の流入圧力上昇が可能となるため、ジェットポンプキャビテーション上の改善が有効的に図れるようになるものである。
【0033】
さらに、本実施形態によれば、給水ポンプ22にジェットポンプ21の駆動ポンプの機能が付与されているため、ジェットポンプ専用の噴射源が省略可能となり、経済性を向上させることも可能となる。
【0034】
第2実施形態(図2)
図2は本発明に係る沸騰水型原子炉の第2実施形態を示す概略的な構成図である。
【0035】
本実施形態が第1実施形態と異なる点は、原子炉圧力容器1内からシュラウドヘッド5およびセパレータ6を外すとともに、炉心シュラウド4の構成に変更を加えた点にある。
【0036】
すなわち、本実施形態では、炉心シュラウド4を上部給水配管23の上方、すなわち冷却材水位よりも高い位置まで立ち上げて開放し、シュラウドヘッド5およびセパレータ6を省略した構成となっている。なお、他の構成については、第1実施形態と同様であるから、図2に図1と同一の符号を付して説明を省略する。
【0037】
このような構成によると、原子炉圧力容器1内のセパレータ6を省略しつつ、炉心2にて発生した蒸気が自然に上昇するに従って水分が下降する効果を得ることができる。これにより、原子炉圧力容器1内の機器の簡素化が可能となり、経済性の向上が図れる。
【0038】
第3実施形態(図3)
図3は本発明に係る沸騰水型原子炉の第3実施形態を示す概略的な構成図である。
【0039】
本実施形態が第1実施形態と異なる点は、ドライヤ8aを原子炉圧力容器1の外部に設置する構成とした点にある。すなわち、本実施形態では、ドライヤ8aが原子炉圧力容器1の外、具体的には主蒸気管13上に設置されている。そして、ドライヤ8を原子炉圧力容器1内から削除したことにより、上蓋17の高さが第1実施形態の場合よりも低減されている。他の構成については、第1実施形態と同様であるから、図2に図1と同一の符号を付して説明を省略する。
【0040】
本実施形態の構成によると、原子炉圧力容器1内のドライヤ8aを外部に移設することにより、原子炉圧力容器1の全高をさらに短くすることが可能となる。したがって、原子炉格納容器1および原子炉建屋の容積を合理的に設計することが可能となり、経済性を一層向上させることができる。
【0041】
第4実施形態(図4)
図4は本発明に係る沸騰水型原子炉の第4実施形態を示す概略的な構成図である。
【0042】
本実施形態が第1実施形態と異なる点は、ドライヤ8bの構成を、矩形平型から薄形環状に変更した点である。すなわち、本実施形態では、ドライヤ8bの蒸気乾燥部が、原子炉圧力容器1の内周面に沿う管状とされ、かつ管状部分の内側は開放された構成となっている。他の構成については、第1実施形態と同様であるから、図2に図1と同一の符号を付して説明を省略する。
【0043】
このような薄形環状のドライヤ8bを設けた本実施形態によっても、第1実施形態のドライヤ8と略同様の効果が期待でき、しかもドライヤ8bの内側を開放した形状としてあることから、定検時にドライヤ8bを設置したまま、燃料交換等を行なうことができる。したがって、定検時のドライヤ設置スペースの確保が不要となるとともに、作業の合理化が達成できる等の利点が得られる。
【0044】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係る沸騰水型原子炉によれば、原子炉圧力容器内の下方位置に炉心を配置し、その炉心シュラウド上部位置に制御棒駆動機構を配置して内部機器の高さを圧縮した構成とすることにより、原子炉圧力容器の寸法ひいては原子炉建屋の容積の低減が図れるとともに、炉心上部の保有冷却材量を多く確保することができ、安全上の裕度を向上させることができる。また、低位置に配置した炉心高さに対応してジェットポンプを設置したことにより、ジェットポンプに対する通常運転時の水位を高くすることができ、ジェットポンプキャビテーション余裕の改善も図れ、さらに炉低部側に制御棒駆動機構やインターナルポンプ等の機器配置がなくなるため原子炉圧力容器下方での点検作業が容易となる等の効果が奏される。
【0045】
特に、原子炉圧力容器内のシュラウドヘッド下方に制御棒駆動機構を内蔵し、さらに短尺かつ大断面の燃料集合体を用いた構成とした場合には、原子炉圧力容器の寸法の低減および制御棒、制御棒駆動機構等の数量低減が図れるとともに、原子炉格納容器および原子炉建屋の容積が低減され、経済性的効果が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る沸騰水型原子炉の第1実施形態を示す概略的な構成図。
【図2】本発明に係る沸騰水型原子炉の第2実施形態を示す概略的な構成図。
【図3】本発明に係る沸騰水型原子炉の第3実施形態を示す概略的な構成図。
【図4】本発明に係る沸騰水型原子炉の第4実施形態を示す概略的な構成図。
【図5】従来の沸騰水型原子炉を示す概略的な構成図。
【符号の説明】
1…原子炉圧力容器、2…炉心、3…制御棒案内管、4…炉心シュラウド、5…シュラウドヘッド、6…セパレータ、7…スタンドパイプ、8,8a,8b…ドライヤ、9…制御棒駆動機構、10…インターナルポンプ、11…炉心支持板、12…上部格子板、13…主蒸気管、14…給水管、15…短尺かつ大断面の燃料集合体、16…制御棒、17…原子炉上蓋、18…ジェットポンプ駆動水供給配管、19…制御棒駆動機構支持板、21…ジェットポンプ、22…給水ポンプ、23…上部給水配管。

Claims (7)

  1. 密閉された縦長筒状の原子炉圧力容器と、この原子炉圧力容器内の下方に配置され複数体の燃料集合体により構成された炉心と、この炉心の燃料集合体間に上方から下方に向けた挿入操作および下方から上方に向けた引き抜き操作が可能な複数の制御棒と、これらの制御棒を前記炉心の上方にて案内する制御棒案内管と、これらの制御棒案内管の上部に設けられ前記各制御棒を駆動する制御棒駆動機構と、前記炉心を構成する複数の燃料集合体を包囲する炉心シュラウドと、前記原子炉圧力容器内の上部もしくは前記原子炉圧力容器の外部に設けられ、前記炉心から発生した蒸気を通過させて乾燥するドライヤと、前記原子炉圧力容器の内面と前記炉心シュラウドの外面との間に前記炉心高さ位置に対応して設けられたジェットポンプとを具備したことを特徴とする沸騰水型原子炉。
  2. 密閉された縦長筒状の原子炉圧力容器と、この原子炉圧力容器内の下方に配置され複数体の燃料集合体により構成された炉心と、この炉心の燃料集合体間に上方から下方に向けた挿入操作および下方から上方に向けた引き抜き操作が可能な複数の制御棒と、これらの制御棒を前記炉心の上方にて案内する制御棒案内管と、これらの制御棒案内管の上部に設けられ前記各制御棒を駆動する制御棒駆動機構と、前記炉心を構成する複数の燃料集合体を包囲する炉心シュラウドと、この炉心シュラウドの上端開口を閉塞するシュラウドヘッドと、このシュラウドヘッドの上端に立設され前記炉心から発生した蒸気の気水分離を行う複数のセパレータと、この複数のセパレータの上方に設けられ、これら複数のセパレータで分離された蒸気を通過させて乾燥するドライヤと、前記原子炉圧力容器の内面と前記炉心シュラウドの外面との間に前記炉心高さ位置に対応して設けられたジェットポンプとを具備したことを特徴とする沸騰水型原子炉。
  3. 前記炉心を構成する燃料集合体は、短尺かつ大断面の燃料集合体であることを特徴とする請求項1または2記載の沸騰水型原子炉。
  4. 前記ジェットポンプの駆動水は、前記原子炉圧力容器への給水系に設けられる給水ポンプからの吐出水であることを特徴とする請求項1または2記載の沸騰水型原子炉。
  5. 前記炉心炉心シュラウドは、前記原子炉圧力容器への給水ラインよりも高い位置まで立ち上がり、かつ上部が開放した構成とされていることを特徴とする請求項1記載の沸騰水型原子炉。
  6. 前記ドライヤは、前記原子炉圧力容器外の主蒸気配管に設置されていることを特徴とする請求項1記載の沸騰水型原子炉。
  7. 前記ドライヤは、蒸気乾燥部が前記原子炉圧力容器内面に沿う管状で内側が開放された構成の薄型管状ドライヤであることを特徴とする請求項1または2記載の沸騰水型原子炉。
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