JP2000180572A - 液体金属冷却型原子炉 - Google Patents
液体金属冷却型原子炉Info
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- Y02E30/30—Nuclear fission reactors
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- Structure Of Emergency Protection For Nuclear Reactors (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 構造を単純化して安全性を向上させることが
できる液体金属冷却型原子炉を提供する。 【解決手段】 原子炉容器蓋に設置された炉上部プラグ
18、原子炉容器蓋1に貫通配置され、崩壊熱を除去す
る炉内熱交換器10、原子炉容器内に設置された蒸気発
生器12、原子炉冷却材ポンプ4、を有する。炉心上部
周辺位置から原子炉容器側胴部に沿って立上がり、上端
が原子炉カバーガス空間に開口し、原子炉容器2の内部
を原子炉冷却材高温プール7と下側の原子炉冷却材中間
プール11とに区分する原子炉容器上部隔壁8、原子炉
容器2の内部を原子炉冷却材中間プール11とその下側
に位置する原子炉冷却材低温プール15とに区分し、原
子炉容器上部隔壁8と原子炉容器2との間隙を原子炉容
器側胴部沿いに立上がり、原子炉カバーガス空間に上端
開口する原子炉容器下部隔壁13、を有する。
できる液体金属冷却型原子炉を提供する。 【解決手段】 原子炉容器蓋に設置された炉上部プラグ
18、原子炉容器蓋1に貫通配置され、崩壊熱を除去す
る炉内熱交換器10、原子炉容器内に設置された蒸気発
生器12、原子炉冷却材ポンプ4、を有する。炉心上部
周辺位置から原子炉容器側胴部に沿って立上がり、上端
が原子炉カバーガス空間に開口し、原子炉容器2の内部
を原子炉冷却材高温プール7と下側の原子炉冷却材中間
プール11とに区分する原子炉容器上部隔壁8、原子炉
容器2の内部を原子炉冷却材中間プール11とその下側
に位置する原子炉冷却材低温プール15とに区分し、原
子炉容器上部隔壁8と原子炉容器2との間隙を原子炉容
器側胴部沿いに立上がり、原子炉カバーガス空間に上端
開口する原子炉容器下部隔壁13、を有する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ナトリウム等の液
体金属を冷却材として用いるタンク型の原子炉に係り、
特に中間冷却装置を改良した液体金属冷却型原子炉に関
する。
体金属を冷却材として用いるタンク型の原子炉に係り、
特に中間冷却装置を改良した液体金属冷却型原子炉に関
する。
【0002】
【従来の技術】以下、従来技術について図面を参照して
説明する。
説明する。
【0003】図6乃至図9は、従来技術における液体金
属冷却型原子炉を示すもので、図6は従来の液体金属冷
却型原子炉を示す縦断面図、図7は図6のA―A線に沿
った断面図、図8は図6のB−B線に沿った断面図、図
9は図6に示した従来の液体金属冷却型原子炉の他の縦
断面図である。
属冷却型原子炉を示すもので、図6は従来の液体金属冷
却型原子炉を示す縦断面図、図7は図6のA―A線に沿
った断面図、図8は図6のB−B線に沿った断面図、図
9は図6に示した従来の液体金属冷却型原子炉の他の縦
断面図である。
【0004】図6において符号61はルーフスラブであ
り、このルーフスラブ61は、原子炉支持円筒壁83の
上に据え付けられている。冷却容器62の上端開口部
は、ルーフスラブ61の下面とルーフスラブ61から立
下がるマノメータシール円筒胴84とマノメータシール
桶85に溶融合金を封入したマノメータシール構造とに
より閉塞されている。
り、このルーフスラブ61は、原子炉支持円筒壁83の
上に据え付けられている。冷却容器62の上端開口部
は、ルーフスラブ61の下面とルーフスラブ61から立
下がるマノメータシール円筒胴84とマノメータシール
桶85に溶融合金を封入したマノメータシール構造とに
より閉塞されている。
【0005】冷却容器62の中央部には、ルーフスラブ
61の内径端を構成する円筒リングに接続された原子炉
容器63が吊下げられている。原子炉容器63の上端開
口部は、フランジ支承部を有し、同じくルーフスラブ6
1によって支持された原子炉容器上部鏡80によって閉
塞されている。
61の内径端を構成する円筒リングに接続された原子炉
容器63が吊下げられている。原子炉容器63の上端開
口部は、フランジ支承部を有し、同じくルーフスラブ6
1によって支持された原子炉容器上部鏡80によって閉
塞されている。
【0006】図6及び図9に示すように、原子炉容器上
部鏡80の中央部の貫通部には、複数の制御棒駆動機構
86と炉心上部計装構造87を搭載してなる炉上部プラ
グ81が配置されている。この炉上部プラグ81の周囲
の原子炉容器上部鏡80の貫通部には、複数の原子炉冷
却材用配管、すなわち炉外低温配管74及び炉外高温配
管76、ならびに図7,図9に示すように複数の直接炉
心冷却系の炉内熱交換器90が配置されている。
部鏡80の中央部の貫通部には、複数の制御棒駆動機構
86と炉心上部計装構造87を搭載してなる炉上部プラ
グ81が配置されている。この炉上部プラグ81の周囲
の原子炉容器上部鏡80の貫通部には、複数の原子炉冷
却材用配管、すなわち炉外低温配管74及び炉外高温配
管76、ならびに図7,図9に示すように複数の直接炉
心冷却系の炉内熱交換器90が配置されている。
【0007】図7に示すように、制御棒駆動機構86の
本数は6本で構成されている。炉上部プラグ81の中央
に配されている炉心上部計装構造87は、燃料交換時に
は図示しない燃料交換機と差し換えられる構成となって
おり、その燃料交換機が有するアームは連続的、可変式
であって燃料交換機本体の軸に対して回転する機能と合
せて、炉心頂部の任意の位置にアーム先端の触手が至る
構成をなしている。
本数は6本で構成されている。炉上部プラグ81の中央
に配されている炉心上部計装構造87は、燃料交換時に
は図示しない燃料交換機と差し換えられる構成となって
おり、その燃料交換機が有するアームは連続的、可変式
であって燃料交換機本体の軸に対して回転する機能と合
せて、炉心頂部の任意の位置にアーム先端の触手が至る
構成をなしている。
【0008】制御棒駆動機構86は、燃料交換時に制御
棒本体を切離した後に炉上部に持上げられ、燃料交換機
のアーム構造などの移動に支障をきたさない位置に保持
される構成をなしている。
棒本体を切離した後に炉上部に持上げられ、燃料交換機
のアーム構造などの移動に支障をきたさない位置に保持
される構成をなしている。
【0009】また、ルーフスラブ61に搭載支持される
複数の蒸気発生器73と複数の原子炉冷却材ポンプ65
とが、原子炉容器63とそれぞれ炉外上部空間に設置さ
れた炉外高温配管76及び炉外低温配管74を介して接
続されている。
複数の蒸気発生器73と複数の原子炉冷却材ポンプ65
とが、原子炉容器63とそれぞれ炉外上部空間に設置さ
れた炉外高温配管76及び炉外低温配管74を介して接
続されている。
【0010】蒸気発生器73は、この外胴部分に断熱層
を有し、これによって冷却容器62の内部に、高温部と
低温部を分かつための隔壁を有していない構造である。
この断熱層は冷却容器カバーガス空間97に開口するガ
ス断熱内胴構造をもっている。また蒸気発生器73及び
原子炉冷却材ポンプ65は、4(基)の基数構成を有し
ている。
を有し、これによって冷却容器62の内部に、高温部と
低温部を分かつための隔壁を有していない構造である。
この断熱層は冷却容器カバーガス空間97に開口するガ
ス断熱内胴構造をもっている。また蒸気発生器73及び
原子炉冷却材ポンプ65は、4(基)の基数構成を有し
ている。
【0011】また、原子炉容器63の底部中央には、図
6及び図8に示すように、炉心入口プレナム70を介し
て配される炉心64と、炉心を支える炉心支持構造物8
2と炉心側胴88とが設置されている。
6及び図8に示すように、炉心入口プレナム70を介し
て配される炉心64と、炉心を支える炉心支持構造物8
2と炉心側胴88とが設置されている。
【0012】原子炉容器63内には、炉心支持構造物8
2の上部で炉心64の下部周辺位置から立上がり、炉心
上端位置を中心に原子炉容器63内を上側の原子炉冷却
材高温プール67と下側の原子炉冷却材低温プール68
とに区分し、原子炉容器63の側胴部沿いに立上がり、
原子炉カバーガス空間96に上端開口する原子炉容器隔
壁69が設けられている。
2の上部で炉心64の下部周辺位置から立上がり、炉心
上端位置を中心に原子炉容器63内を上側の原子炉冷却
材高温プール67と下側の原子炉冷却材低温プール68
とに区分し、原子炉容器63の側胴部沿いに立上がり、
原子炉カバーガス空間96に上端開口する原子炉容器隔
壁69が設けられている。
【0013】この原子炉容器隔壁69と原子炉容器側胴
部との間には、原子炉容器側胴部に下端を配し、原子炉
容器隔壁69と原子炉容器63とのすきまを立上がり、
同じく原子炉カバーガス空間96に上端開口する原子炉
容器内側円筒91が設けられている。
部との間には、原子炉容器側胴部に下端を配し、原子炉
容器隔壁69と原子炉容器63とのすきまを立上がり、
同じく原子炉カバーガス空間96に上端開口する原子炉
容器内側円筒91が設けられている。
【0014】原子炉冷却材ポンプ65は、炉内低温配管
66と炉外低温配管74とを介して原子炉冷却材供給箱
71に接続・挿入されている。一方、蒸気発生器73
は、炉外高温配管76と炉内高温配管72とを介して、
原子炉冷却材高温プール67に接続されている。
66と炉外低温配管74とを介して原子炉冷却材供給箱
71に接続・挿入されている。一方、蒸気発生器73
は、炉外高温配管76と炉内高温配管72とを介して、
原子炉冷却材高温プール67に接続されている。
【0015】原子炉容器内側円筒91は、内外冷却材を
連通せしめる図示しない開口を有している。原子炉冷却
材ポンプ65は、原子炉冷却材低温プール79内の原子
炉冷却材を吸引し、加圧後原子炉冷却材吐出管75、炉
外低温配管74、炉内低温配管66を介して原子炉冷却
材供給箱71に吐出する。
連通せしめる図示しない開口を有している。原子炉冷却
材ポンプ65は、原子炉冷却材低温プール79内の原子
炉冷却材を吸引し、加圧後原子炉冷却材吐出管75、炉
外低温配管74、炉内低温配管66を介して原子炉冷却
材供給箱71に吐出する。
【0016】また、原子炉冷却材ポンプ65は竪型で円
環状線形誘導方式による電磁ポンプの構造を有し、高温
の原子炉冷却材中に挿入されている。さらに、原子炉冷
却材ポンプ65の原子炉冷却材吐出管75にはバイパス
孔が穿設され、このバイパス孔は原子炉冷却材低温プー
ル79内で原子炉容器63の側壁に向けて開口してい
る。
環状線形誘導方式による電磁ポンプの構造を有し、高温
の原子炉冷却材中に挿入されている。さらに、原子炉冷
却材ポンプ65の原子炉冷却材吐出管75にはバイパス
孔が穿設され、このバイパス孔は原子炉冷却材低温プー
ル79内で原子炉容器63の側壁に向けて開口してい
る。
【0017】また、ルーフスラブ61には、原子炉冷却
材中の不純物を除去する複数の原子炉冷却材浄化装置8
9(図7参照)が搭載支持され、冷却容器62中に挿入
・配置されている。この原子炉冷却材浄化装置89は、
炉あたり4基または2基で構成されている。
材中の不純物を除去する複数の原子炉冷却材浄化装置8
9(図7参照)が搭載支持され、冷却容器62中に挿入
・配置されている。この原子炉冷却材浄化装置89は、
炉あたり4基または2基で構成されている。
【0018】さらに、図9に示すように、直接炉心冷却
系の炉内熱交換器90は、補助冷却2次系の液体金属を
内包してなり、炉外細径配管、すなわち直接炉心冷却系
2次高温配管100及び直接炉心冷却系2次低温配管1
01を介して図示しない空気冷却器と格納施設大型ドー
ム94外の上部で接続している。炉内熱交換器90を含
む当該系統は、炉あたり4系統で構成されている。
系の炉内熱交換器90は、補助冷却2次系の液体金属を
内包してなり、炉外細径配管、すなわち直接炉心冷却系
2次高温配管100及び直接炉心冷却系2次低温配管1
01を介して図示しない空気冷却器と格納施設大型ドー
ム94外の上部で接続している。炉内熱交換器90を含
む当該系統は、炉あたり4系統で構成されている。
【0019】原子炉容器63から、原子炉容器内側円筒
91を間に挟んで原子炉容器隔壁69までの空間は、原
子炉冷却材中間プール68に連結してなり、その冷却材
液位は、原子炉冷却材高温プール67の冷却材液位とほ
ぼ同等の位置になる。しかしながら、冷却容器62内の
冷却材液位は原子炉冷却材中間プール68の冷却材液位
より、いかなる運転時にも低くならないよう構成してい
る。
91を間に挟んで原子炉容器隔壁69までの空間は、原
子炉冷却材中間プール68に連結してなり、その冷却材
液位は、原子炉冷却材高温プール67の冷却材液位とほ
ぼ同等の位置になる。しかしながら、冷却容器62内の
冷却材液位は原子炉冷却材中間プール68の冷却材液位
より、いかなる運転時にも低くならないよう構成してい
る。
【0020】すなわち、通常運転時にあって原子炉カバ
ーガス空間96の圧力は、定格運転流量における炉内高
温配管72及び炉外高温配管76の圧力損失と蒸気発生
器73の管束部圧力損失の和に相当する圧力分だけ、冷
却容器カバーガス空間97の圧力より高く設定する。
ーガス空間96の圧力は、定格運転流量における炉内高
温配管72及び炉外高温配管76の圧力損失と蒸気発生
器73の管束部圧力損失の和に相当する圧力分だけ、冷
却容器カバーガス空間97の圧力より高く設定する。
【0021】その結果、原子炉冷却材高温プール67の
液位と原子炉冷却材中間プール68の液位ならびに冷却
容器62内の液位が定格運転時において同一高さとな
る。一方、原子炉の停止時に原子炉冷却材高温プール6
7の液位が数十センチの低下し、また冷却容器62内の
液位は数十センチ以下の上昇をし、原子炉冷却材中間プ
ール68の液位は不変となる様、原子炉カバーガス空間
96の圧力と冷却容器カバーガス空間97の圧力を設定
している。
液位と原子炉冷却材中間プール68の液位ならびに冷却
容器62内の液位が定格運転時において同一高さとな
る。一方、原子炉の停止時に原子炉冷却材高温プール6
7の液位が数十センチの低下し、また冷却容器62内の
液位は数十センチ以下の上昇をし、原子炉冷却材中間プ
ール68の液位は不変となる様、原子炉カバーガス空間
96の圧力と冷却容器カバーガス空間97の圧力を設定
している。
【0022】炉心支持構造物82の上部で炉心64の下
部周辺位置にあって、炉心入口プレナム70の一部を構
成し、炉内低温配管66に挿入接続される複数の原子炉
冷却材供給箱71に直結する環状の空間には、複数の流
路形成素子98(図8及び図9参照)が配備されてい
る。
部周辺位置にあって、炉心入口プレナム70の一部を構
成し、炉内低温配管66に挿入接続される複数の原子炉
冷却材供給箱71に直結する環状の空間には、複数の流
路形成素子98(図8及び図9参照)が配備されてい
る。
【0023】流路形成素子98は原子炉冷却材ポンプ6
5の吐出側にあって、高圧の炉心入口プレナム70の環
状空間と原子炉冷却材高温プール67を連結させる縦長
の二重円筒構造を有する。流路形成素子外筒には、通常
運転時においてその接続方向から流入し流路形成素子内
筒との環状空間に旋回流を加速せしめる複数の流路形成
素子流入口を複数段にわたり配置している。
5の吐出側にあって、高圧の炉心入口プレナム70の環
状空間と原子炉冷却材高温プール67を連結させる縦長
の二重円筒構造を有する。流路形成素子外筒には、通常
運転時においてその接続方向から流入し流路形成素子内
筒との環状空間に旋回流を加速せしめる複数の流路形成
素子流入口を複数段にわたり配置している。
【0024】また、上記環状空間の上下端は閉塞してな
り、流路形成素子内筒の端部、たとえば下端部において
横方向の開口を形成してなる流路形成素子内筒流入絞り
口を有している。流路形成素子内筒内側は空洞にてな
り、上端は流路形成素子98から原子炉冷却材高温プー
ル67への流路形成素子流出口をなしている。さらに、
流路形成素子流出口の上方には、炉心側胴88と原子炉
容器隔壁69との環状の隙間を覆う噴流抑制板99が配
設されている(図9参照)。
り、流路形成素子内筒の端部、たとえば下端部において
横方向の開口を形成してなる流路形成素子内筒流入絞り
口を有している。流路形成素子内筒内側は空洞にてな
り、上端は流路形成素子98から原子炉冷却材高温プー
ル67への流路形成素子流出口をなしている。さらに、
流路形成素子流出口の上方には、炉心側胴88と原子炉
容器隔壁69との環状の隙間を覆う噴流抑制板99が配
設されている(図9参照)。
【0025】原子炉の停止時には崩壊熱を除去するた
め、炉内熱交換器90からの低温の原子炉冷却材が原子
炉冷却材高温プール67内を下降し、流路形成素子98
を逆方向に流れる。すなわち流路形成素子流出口から流
入し、流路形成素子流入口から流出する。
め、炉内熱交換器90からの低温の原子炉冷却材が原子
炉冷却材高温プール67内を下降し、流路形成素子98
を逆方向に流れる。すなわち流路形成素子流出口から流
入し、流路形成素子流入口から流出する。
【0026】流路形成素子98は、その流路形成素子流
出口と、流路形成素子内筒端部の流路形成素子内筒流入
絞り口と、流路形成素子流入口とにおいて一定以上の流
路面積を持つよう設定されている。また逆流方向には流
路形成素子98内の環状空間において旋回流が加速され
ない構成となっている。
出口と、流路形成素子内筒端部の流路形成素子内筒流入
絞り口と、流路形成素子流入口とにおいて一定以上の流
路面積を持つよう設定されている。また逆流方向には流
路形成素子98内の環状空間において旋回流が加速され
ない構成となっている。
【0027】原子炉支持円筒壁83の内壁と炉下部床面
の内張構造は、原子炉格納施設の下部構造をなしてい
る。ルーフスラブ61のラジアルビームを搭載支持する
原子炉支持円筒壁83の上面と、格納施設炉上部側胴な
らびに格納施設大型ドーム94及び燃料交換時開口用の
格納施設小型ドーム95は原子炉格納施設の上部構造を
構成している。原子炉格納施設内部全体は不活性雰囲気
化されている。
の内張構造は、原子炉格納施設の下部構造をなしてい
る。ルーフスラブ61のラジアルビームを搭載支持する
原子炉支持円筒壁83の上面と、格納施設炉上部側胴な
らびに格納施設大型ドーム94及び燃料交換時開口用の
格納施設小型ドーム95は原子炉格納施設の上部構造を
構成している。原子炉格納施設内部全体は不活性雰囲気
化されている。
【0028】蒸気発生器73は4基からなり、高圧の水
が流入し、過熱蒸気が流出する。蒸気発生器73はそれ
ぞれ給水管77と過熱蒸気管78を介して図示しないタ
ービンと接続されている。それぞれの蒸気配管は、格納
施設の貫通後の外側近接位置に図示しない放出系配管、
破壊板、サイクロンセパレータを介して、格納施設の離
隔用の直列2基の止弁を備えている。
が流入し、過熱蒸気が流出する。蒸気発生器73はそれ
ぞれ給水管77と過熱蒸気管78を介して図示しないタ
ービンと接続されている。それぞれの蒸気配管は、格納
施設の貫通後の外側近接位置に図示しない放出系配管、
破壊板、サイクロンセパレータを介して、格納施設の離
隔用の直列2基の止弁を備えている。
【0029】また、ルーフスラブ61は、原子炉キャビ
ティ空間と炉上部格納施設内空間をその下板において区
分し、かつ、圧力の増大時に連通させる図示しない管及
び破壊板などを配してなる。
ティ空間と炉上部格納施設内空間をその下板において区
分し、かつ、圧力の増大時に連通させる図示しない管及
び破壊板などを配してなる。
【0030】前記原子炉において、炉心64で加熱され
た原子炉冷却材は、原子炉冷却材高温プール67から炉
内高温配管72及び炉外高温配管76を経て冷却容器6
2に設けられた蒸気発生器73内に流入し、蒸気発生器
73内で水と熱交換して過熱蒸気を生成する。
た原子炉冷却材は、原子炉冷却材高温プール67から炉
内高温配管72及び炉外高温配管76を経て冷却容器6
2に設けられた蒸気発生器73内に流入し、蒸気発生器
73内で水と熱交換して過熱蒸気を生成する。
【0031】熱交換後の原子炉冷却材は、冷却容器62
内底部の原子炉冷却材低温プール79を介して原子炉冷
却材ポンプ65に吸引され、原子炉冷却材吐出管75及
び炉外低温配管74を経て原子炉容器63に至り、炉内
低温配管66、原子炉冷却材供給箱71を介して炉心入
口プレナム70に入り、炉心64に戻る。
内底部の原子炉冷却材低温プール79を介して原子炉冷
却材ポンプ65に吸引され、原子炉冷却材吐出管75及
び炉外低温配管74を経て原子炉容器63に至り、炉内
低温配管66、原子炉冷却材供給箱71を介して炉心入
口プレナム70に入り、炉心64に戻る。
【0032】この際、原子炉冷却材高温プール67の熱
は、原子炉容器隔壁69及び原子炉冷却材中間プール6
8、原子炉容器63の壁面を介して原子炉冷却材低温プ
ール79に一部放散されている。
は、原子炉容器隔壁69及び原子炉冷却材中間プール6
8、原子炉容器63の壁面を介して原子炉冷却材低温プ
ール79に一部放散されている。
【0033】また、原子炉冷却材高温プール67に設け
た直接炉心冷却系の炉内熱交換器90はタービン水・蒸
気系が停止した際の除熱源であるが、通常運転状態にお
いては本系統は待機状態にあり、原子炉の停止に伴う起
動信号によって立ち上り、除熱を開始する。
た直接炉心冷却系の炉内熱交換器90はタービン水・蒸
気系が停止した際の除熱源であるが、通常運転状態にお
いては本系統は待機状態にあり、原子炉の停止に伴う起
動信号によって立ち上り、除熱を開始する。
【0034】しかし、原子炉停止直後の炉心出口温度降
下により、炉内熱交換器90入口上部に達する冷却材温
度が低くなるため、初期の除熱はあまり期待できない。
原子炉冷却材低温プール79ヘの放熱による除熱性能が
比較的大きく、炉内熱交換器90の除熱量の乏しい初期
の除熱に寄与する。原子炉冷却材低温プール79の冷却
材の有する大きな熱容量のため、中長期にわたり、原子
炉冷却材の温度を低く保つことができるため、炉内熱交
換器90によるその後の除熱能力を小さく設定すること
ができている。
下により、炉内熱交換器90入口上部に達する冷却材温
度が低くなるため、初期の除熱はあまり期待できない。
原子炉冷却材低温プール79ヘの放熱による除熱性能が
比較的大きく、炉内熱交換器90の除熱量の乏しい初期
の除熱に寄与する。原子炉冷却材低温プール79の冷却
材の有する大きな熱容量のため、中長期にわたり、原子
炉冷却材の温度を低く保つことができるため、炉内熱交
換器90によるその後の除熱能力を小さく設定すること
ができている。
【0035】また、炉心支持構造物82にあって炉心入
口プレナム70の一部を構成している複数の流路形成素
子98は、通常運転時においては熱損失を抑制するた
め、炉心流量の数%程度以下の流量が炉心64をバイパ
スして原子炉冷却材高温プール67に到達するように、
圧力損失が大きくなっている必要がある。
口プレナム70の一部を構成している複数の流路形成素
子98は、通常運転時においては熱損失を抑制するた
め、炉心流量の数%程度以下の流量が炉心64をバイパ
スして原子炉冷却材高温プール67に到達するように、
圧力損失が大きくなっている必要がある。
【0036】一方、原子炉停止後の崩壊熱除去運転時に
は、炉内熱交換器90から流出した低温の原子炉冷却材
が原子炉冷却材高温プール67を下降し、流路形成素子
98を逆方向に流れる。この方向に係わる流路形成素子
98の圧力損失は、正流方向に対して数十分の一となる
必要があった。また、自然対流による除熱状態において
も炉心流量が定格時の3%程度以上となる必要がある。
は、炉内熱交換器90から流出した低温の原子炉冷却材
が原子炉冷却材高温プール67を下降し、流路形成素子
98を逆方向に流れる。この方向に係わる流路形成素子
98の圧力損失は、正流方向に対して数十分の一となる
必要があった。また、自然対流による除熱状態において
も炉心流量が定格時の3%程度以上となる必要がある。
【0037】また、原子炉の通常運転時における液位バ
ランスとして、原子炉容器63の内側では原子炉冷却材
中間プール68の液位が炉内低温配管66と原子炉冷却
材供給箱71との嵌合部からのリークフローなどを微少
量流出させつつ、原子炉冷却材高温プール67の液位を
同等位置に整定する必要がある。
ランスとして、原子炉容器63の内側では原子炉冷却材
中間プール68の液位が炉内低温配管66と原子炉冷却
材供給箱71との嵌合部からのリークフローなどを微少
量流出させつつ、原子炉冷却材高温プール67の液位を
同等位置に整定する必要がある。
【0038】原子炉容器63の外側では、冷却容器62
内の原子炉冷却材低温プール79の液位が、通常運転時
における各運転モードにおいて原子炉容器63の熱保護
のため、原子炉容器内側円筒91を内在せしめる原子炉
冷却材中間プール68の液位より、低くならないように
している。
内の原子炉冷却材低温プール79の液位が、通常運転時
における各運転モードにおいて原子炉容器63の熱保護
のため、原子炉容器内側円筒91を内在せしめる原子炉
冷却材中間プール68の液位より、低くならないように
している。
【0039】すなわち、原子炉カバーガス空間96の圧
力を、冷却容器カバーガス空間97の圧力より定格運転
時の炉内高温配管72及び炉外高温配管76ならびに蒸
気発生器73管束部の圧力損失分だけ高く保つ必要があ
る。
力を、冷却容器カバーガス空間97の圧力より定格運転
時の炉内高温配管72及び炉外高温配管76ならびに蒸
気発生器73管束部の圧力損失分だけ高く保つ必要があ
る。
【0040】また、熱応力の抑制上、定格運転時におい
て原子炉容器63内側の原子炉冷却材高温プール67の
液位及び原子炉冷却材中間プール68の液位と、原子炉
容器63外側すなわち冷却容器62内の原子炉冷却材低
温プール79の液位とが同一レベルとしており、その各
運転モードの移行時においては冷却容器62内の原子炉
冷却材低温プール79の液位が原子炉容器63内側の原
子炉冷却材中間プール液位68より高くなっている。
て原子炉容器63内側の原子炉冷却材高温プール67の
液位及び原子炉冷却材中間プール68の液位と、原子炉
容器63外側すなわち冷却容器62内の原子炉冷却材低
温プール79の液位とが同一レベルとしており、その各
運転モードの移行時においては冷却容器62内の原子炉
冷却材低温プール79の液位が原子炉容器63内側の原
子炉冷却材中間プール液位68より高くなっている。
【0041】原子炉が急速停止した際には、原子炉冷却
材ポンプ65がトリップし、ひき続き低速の運転が継続
することとなるが、この場合には、炉内高温配管72及
び炉外高温配管76ならびに蒸気発生器73管束部の圧
力損失が低下し、冷却容器62内の原子炉冷却材低温プ
ール79の液位が数十センチ以下の程度で上昇し、原子
炉容器63内の原子炉冷却材高温プール68の液位が数
十センチ下降する。
材ポンプ65がトリップし、ひき続き低速の運転が継続
することとなるが、この場合には、炉内高温配管72及
び炉外高温配管76ならびに蒸気発生器73管束部の圧
力損失が低下し、冷却容器62内の原子炉冷却材低温プ
ール79の液位が数十センチ以下の程度で上昇し、原子
炉容器63内の原子炉冷却材高温プール68の液位が数
十センチ下降する。
【0042】また、蒸気発生器73の冷却材液位もポン
プの低速運転化によって下降する。この状態にあって、
原子炉容器63内の原子炉冷却材中間プール68の冷却
材液位は不変であり、冷却容器62内の原子炉冷却材低
温プール79の液位がこれを上回る。
プの低速運転化によって下降する。この状態にあって、
原子炉容器63内の原子炉冷却材中間プール68の冷却
材液位は不変であり、冷却容器62内の原子炉冷却材低
温プール79の液位がこれを上回る。
【0043】この途中過程では、原子炉容器63の内側
における液面近傍が原子炉容器内側円筒91と原子炉容
器63の間にある対流冷却材により、熱衝撃を受けない
ように配慮する必要がある。また、原子炉容器63の外
側における液面近傍は原子炉冷却材低温プール79の液
位上昇によっても、大きな熱衝撃を受けないようにする
必要がある。
における液面近傍が原子炉容器内側円筒91と原子炉容
器63の間にある対流冷却材により、熱衝撃を受けない
ように配慮する必要がある。また、原子炉容器63の外
側における液面近傍は原子炉冷却材低温プール79の液
位上昇によっても、大きな熱衝撃を受けないようにする
必要がある。
【0044】また、従来例による原子炉の原子炉容器6
3は、ラジアルビームから形成されるルーフスラブ61
の内径端を構成する円筒胴に接続され、吊下げられる構
造となっていた。原子炉容器63の上部蓋は、フランジ
支承部を有する原子炉容器上部鏡80によって構成され
ていた。さらに、燃料交換時に炉上部に持上げることが
できる制御棒駆動機構86を採用すると共に、可変アー
ム式燃料交換機を使用することによって、炉上部から回
転プラグを排除している。
3は、ラジアルビームから形成されるルーフスラブ61
の内径端を構成する円筒胴に接続され、吊下げられる構
造となっていた。原子炉容器63の上部蓋は、フランジ
支承部を有する原子炉容器上部鏡80によって構成され
ていた。さらに、燃料交換時に炉上部に持上げることが
できる制御棒駆動機構86を採用すると共に、可変アー
ム式燃料交換機を使用することによって、炉上部から回
転プラグを排除している。
【0045】一方、冷却容器62は、原子炉支持円筒壁
83から側方支持されている。またマノメータシール構
造の設置位置が、冷却容器62上部側方位置にあってル
ーフスラブ61から立下るマノメータシール円筒胴84
を配していた。ルーフスラブ61に搭載支持される蒸気
発生器73は、円筒胴に収納される構成のヘリカルコイ
ル型伝熱管タイプであった。
83から側方支持されている。またマノメータシール構
造の設置位置が、冷却容器62上部側方位置にあってル
ーフスラブ61から立下るマノメータシール円筒胴84
を配していた。ルーフスラブ61に搭載支持される蒸気
発生器73は、円筒胴に収納される構成のヘリカルコイ
ル型伝熱管タイプであった。
【0046】従来例における格納施設は、原子炉支持円
筒壁83の内壁とドームからなっていた。また、全体雰
囲気を不活性化して、ナトリウム火災の発生を防止する
こととしていた。
筒壁83の内壁とドームからなっていた。また、全体雰
囲気を不活性化して、ナトリウム火災の発生を防止する
こととしていた。
【0047】また、水・蒸気系の給水管77や過熱蒸気
管78などのいかなる配管の破断時においても、格納施
設の機能は十分保たれるとしていた。
管78などのいかなる配管の破断時においても、格納施
設の機能は十分保たれるとしていた。
【0048】この場合、従来例における蒸気発生器73
において、ナトリウム‐水反応が発生した場合、それが
小規模であれば、原子炉冷却材であるナトリウム中の水
素濃度の上昇などが検出され、プラントが自動的に停止
されるとともに、蒸気発生器73の内部保有水が急速に
ブローダウンされ、蒸気発生器73の外に影響が及ぶこ
となく、終息するとしていた。また、それが大規模であ
った場合、蒸気発生器73の内部で生成される水素ガス
気泡の生長に伴い、初期スパイク圧や準定常圧が発生す
る。
において、ナトリウム‐水反応が発生した場合、それが
小規模であれば、原子炉冷却材であるナトリウム中の水
素濃度の上昇などが検出され、プラントが自動的に停止
されるとともに、蒸気発生器73の内部保有水が急速に
ブローダウンされ、蒸気発生器73の外に影響が及ぶこ
となく、終息するとしていた。また、それが大規模であ
った場合、蒸気発生器73の内部で生成される水素ガス
気泡の生長に伴い、初期スパイク圧や準定常圧が発生す
る。
【0049】初期スパイク圧は、液体中の音速で発生箇
所から蒸気発生器73の円筒胴内を上下方向に進行す
る。上方に向かったスパイク圧は、液面で反射もしくは
減衰し、液中に戻されるが、炉外高温配管76、及び炉
内高温配管72を経て、原子炉冷却材高温プール67に
到達する圧力成分はほととんどない。
所から蒸気発生器73の円筒胴内を上下方向に進行す
る。上方に向かったスパイク圧は、液面で反射もしくは
減衰し、液中に戻されるが、炉外高温配管76、及び炉
内高温配管72を経て、原子炉冷却材高温プール67に
到達する圧力成分はほととんどない。
【0050】下方に向かったスパイク圧は、蒸気発生器
73のヘリカルコイル部下端を経て、冷却容器62底部
の原子炉冷却材低温プール79空間に拡がるが、当該空
間が急拡大・開放系であることにより、急激に圧力が減
少する。このため、上記ヘリカルコイル部の開放下端で
数十kg/cm2のスパイク圧でも、十数センチメート
ル離れた空間で数十分の1の圧力に減少するため近傍の
原子炉容器63や冷却容器62の容器壁に対し、有害な
影響を及ぼさないとしていた。
73のヘリカルコイル部下端を経て、冷却容器62底部
の原子炉冷却材低温プール79空間に拡がるが、当該空
間が急拡大・開放系であることにより、急激に圧力が減
少する。このため、上記ヘリカルコイル部の開放下端で
数十kg/cm2のスパイク圧でも、十数センチメート
ル離れた空間で数十分の1の圧力に減少するため近傍の
原子炉容器63や冷却容器62の容器壁に対し、有害な
影響を及ぼさないとしていた。
【0051】また、準定常圧については、液体金属であ
るナトリウム中に注入される水の量によって支配され
る。生成物である水素ガスの放出経路の圧力損失によっ
てその到達圧力値の大小が変化する。すなわち、比較的
短期の最大到達圧力についは、水の注入速度とガス溜り
となる空間の容積が、また中・長期における到達圧力に
ついては放出系配管などを含む、放出経路の圧力損失が
支配的となる。
るナトリウム中に注入される水の量によって支配され
る。生成物である水素ガスの放出経路の圧力損失によっ
てその到達圧力値の大小が変化する。すなわち、比較的
短期の最大到達圧力についは、水の注入速度とガス溜り
となる空間の容積が、また中・長期における到達圧力に
ついては放出系配管などを含む、放出経路の圧力損失が
支配的となる。
【0052】従来例による原子炉は、4基の蒸気発生器
73からなり、単一基が二百数十本の伝熱管を有してな
ることから、次のような想定あるいは仮想的事故に対
し、その対策が工夫されていた。
73からなり、単一基が二百数十本の伝熱管を有してな
ることから、次のような想定あるいは仮想的事故に対
し、その対策が工夫されていた。
【0053】すなわち、数本程度の伝熱管の破損規模ま
でならば、放出系配管系に設けられた破壊板が破裂し、
事故が検出されてプラントが自動停止されるとともに、
サイクロンセパレータを介して水素ガスの放出が行わ
れ、蒸気発生器73の保有水がブローダウンされるとと
もに、事故が終息するとし、準定常圧の圧力上昇は、冷
却容器カバーガス空間97の大きさにより、1.5kg
/cm2程度以下に抑えられるとしていた。
でならば、放出系配管系に設けられた破壊板が破裂し、
事故が検出されてプラントが自動停止されるとともに、
サイクロンセパレータを介して水素ガスの放出が行わ
れ、蒸気発生器73の保有水がブローダウンされるとと
もに、事故が終息するとし、準定常圧の圧力上昇は、冷
却容器カバーガス空間97の大きさにより、1.5kg
/cm2程度以下に抑えられるとしていた。
【0054】また、仮想的に十数本程度の伝熱管の破損
規模については、上記作用の他に、冷却容器マノメータ
シール構造が開口し、原子炉格納施設内空間である原子
炉支持円筒壁83の内壁とルーフスラブ61、及び原子
炉下部床面とで包含される空間の容積を利用することに
より、準定常の最大圧力上昇は、2kg/cm2に抑え
られるとしていた。
規模については、上記作用の他に、冷却容器マノメータ
シール構造が開口し、原子炉格納施設内空間である原子
炉支持円筒壁83の内壁とルーフスラブ61、及び原子
炉下部床面とで包含される空間の容積を利用することに
より、準定常の最大圧力上昇は、2kg/cm2に抑え
られるとしていた。
【0055】また、二百数十本の伝熱管全数が破損する
と空想的に想定するとき、上記の他、格納施設内の全体
空間容積が利用されることから、準定常圧の最大圧力上
昇は3kg/cm2程度に抑えられるとしていた。
と空想的に想定するとき、上記の他、格納施設内の全体
空間容積が利用されることから、準定常圧の最大圧力上
昇は3kg/cm2程度に抑えられるとしていた。
【0056】
【発明が解決しようとする課題】上述したように従来の
液体金属冷却型原子炉は、原子炉容器と冷却容器という
二重のタンクで構成されている。このため原子炉を冷却
する液体金属の配管が炉外即ち炉上部に必要であり、原
子炉の炉心周辺には炉内配管設備も必要となるなど、構
造が複雑とならざるをえない。
液体金属冷却型原子炉は、原子炉容器と冷却容器という
二重のタンクで構成されている。このため原子炉を冷却
する液体金属の配管が炉外即ち炉上部に必要であり、原
子炉の炉心周辺には炉内配管設備も必要となるなど、構
造が複雑とならざるをえない。
【0057】また、液体金属の液面が原子炉容器高温部
液面、低温部液面、蒸気発生器内部液面、冷却容器液面
と多数となり、運転の変化にともなう複雑な挙動を余儀
なくされる。
液面、低温部液面、蒸気発生器内部液面、冷却容器液面
と多数となり、運転の変化にともなう複雑な挙動を余儀
なくされる。
【0058】さらに、従来の原子炉においては、蒸気発
生器におけるナトリウム等の液体金属と水による反応に
関する対策が十分施されてはいるものの、格納施設内に
おける冷却装置の構造が複雑で、特に原子炉の1次冷却
材境界の一部を冷却容器に設置されたマノメータシール
が分担する構成となっている。
生器におけるナトリウム等の液体金属と水による反応に
関する対策が十分施されてはいるものの、格納施設内に
おける冷却装置の構造が複雑で、特に原子炉の1次冷却
材境界の一部を冷却容器に設置されたマノメータシール
が分担する構成となっている。
【0059】本発明はこのような点を考慮してなされた
もので、原子炉を冷却する液体金属の配管が炉外に無
く、原子炉の上部構造や原子炉容器内部構造を単純化す
るとともに、中間冷却装置を簡素化し、格納施設内の構
造を単純化して安全性を向上させることができる液体金
属冷却型原子炉を提供することを目的とする。
もので、原子炉を冷却する液体金属の配管が炉外に無
く、原子炉の上部構造や原子炉容器内部構造を単純化す
るとともに、中間冷却装置を簡素化し、格納施設内の構
造を単純化して安全性を向上させることができる液体金
属冷却型原子炉を提供することを目的とする。
【0060】
【課題を解決するための手段】本発明による液体金属冷
却型原子炉は、液体金属から成る原子炉冷却材を内包す
る原子炉容器と、前記原子炉容器内に設置された炉心
と、前記原子炉容器の上端開口部を閉塞する原子炉容器
蓋と、前記原子炉容器蓋に設置され、制御棒駆動機構及
び炉心上部計装構造を搭載する炉上部プラグと、前記原
子炉容器蓋に貫通配置され、原子炉の停止後における崩
壊熱を前記炉心から除去する炉内熱交換器と、前記原子
炉容器内に設置され、前記原子炉冷却材と水との間で熱
交換を行って蒸気を生成する蒸気発生器と、前記原子炉
冷却材を前記原子炉容器の内部で循環させる原子炉冷却
材ポンプと、炉心上部周辺位置から原子炉容器側胴部に
沿って立上がり、上端が原子炉カバーガス空間に開口
し、前記原子炉容器の内部を炉心上端位置を中心に上側
の原子炉冷却材高温プールと下側の原子炉冷却材中間プ
ールとに区分する原子炉容器上部隔壁と、前記原子炉容
器上部隔壁の下方にあって、前記原子炉容器の内部を前
記原子炉冷却材中間プールとその下側に位置する原子炉
冷却材低温プールとに区分し、かつ前記原子炉容器上部
隔壁と前記原子炉容器との間隙を前記原子炉容器側胴部
沿いに立上がり、前記原子炉カバーガス空間に上端開口
する原子炉容器下部隔壁と、を備えたことを特徴とす
る。
却型原子炉は、液体金属から成る原子炉冷却材を内包す
る原子炉容器と、前記原子炉容器内に設置された炉心
と、前記原子炉容器の上端開口部を閉塞する原子炉容器
蓋と、前記原子炉容器蓋に設置され、制御棒駆動機構及
び炉心上部計装構造を搭載する炉上部プラグと、前記原
子炉容器蓋に貫通配置され、原子炉の停止後における崩
壊熱を前記炉心から除去する炉内熱交換器と、前記原子
炉容器内に設置され、前記原子炉冷却材と水との間で熱
交換を行って蒸気を生成する蒸気発生器と、前記原子炉
冷却材を前記原子炉容器の内部で循環させる原子炉冷却
材ポンプと、炉心上部周辺位置から原子炉容器側胴部に
沿って立上がり、上端が原子炉カバーガス空間に開口
し、前記原子炉容器の内部を炉心上端位置を中心に上側
の原子炉冷却材高温プールと下側の原子炉冷却材中間プ
ールとに区分する原子炉容器上部隔壁と、前記原子炉容
器上部隔壁の下方にあって、前記原子炉容器の内部を前
記原子炉冷却材中間プールとその下側に位置する原子炉
冷却材低温プールとに区分し、かつ前記原子炉容器上部
隔壁と前記原子炉容器との間隙を前記原子炉容器側胴部
沿いに立上がり、前記原子炉カバーガス空間に上端開口
する原子炉容器下部隔壁と、を備えたことを特徴とす
る。
【0061】また、前記蒸気発生器の底下部に、前記蒸
気発生器の底部下端を閉塞する容器を設け、前記容器の
胴部下方側面に開口窓部を形成することが望ましい。
気発生器の底部下端を閉塞する容器を設け、前記容器の
胴部下方側面に開口窓部を形成することが望ましい。
【0062】また、前記炉内熱交換器は前記原子炉容器
上部隔壁を貫通して設けられ、前記蒸気発生器は前記原
子炉冷却材中間プールに開口する開口窓が形成された側
筒を有し、前記蒸気発生器の下部に、前記原子炉冷却材
低温プールに開口する開口窓を有する補助ポンプを接続
することが望ましい。
上部隔壁を貫通して設けられ、前記蒸気発生器は前記原
子炉冷却材中間プールに開口する開口窓が形成された側
筒を有し、前記蒸気発生器の下部に、前記原子炉冷却材
低温プールに開口する開口窓を有する補助ポンプを接続
することが望ましい。
【0063】また、前記原子炉冷却材ポンプの電源を常
用母線から取り、前記補助ポンプの電源を非常用母線か
ら取ることが望ましい。
用母線から取り、前記補助ポンプの電源を非常用母線か
ら取ることが望ましい。
【0064】また、前記原子炉冷却材ポンプの電源を常
用母線から取り、複数の前記補助ポンプの電源の構成を
上下に分割し、一方を常用母線から、他方を非常用母線
から取ることが望ましい。
用母線から取り、複数の前記補助ポンプの電源の構成を
上下に分割し、一方を常用母線から、他方を非常用母線
から取ることが望ましい。
【0065】また、前記原子炉冷却材ポンプの電源を常
用母線から取り、複数の前記補助ポンプの電源の構成を
内側固定子と外側固定子とに分割し、一方を常用母線か
ら、他方を非常用母線から取ることが望ましい。
用母線から取り、複数の前記補助ポンプの電源の構成を
内側固定子と外側固定子とに分割し、一方を常用母線か
ら、他方を非常用母線から取ることが望ましい。
【0066】また、前記原子炉冷却材ポンプの電源は常
用母線から取り、複数の前記補助ポンプの電源の構成を
内側固定子と外側固定子とに分割し、前記外側固定子を
上下に分割し、前記内側固定子と前記外側固定子の上下
いずれか一方を常用母線から、他方を非常用母線から取
ることが望ましい。
用母線から取り、複数の前記補助ポンプの電源の構成を
内側固定子と外側固定子とに分割し、前記外側固定子を
上下に分割し、前記内側固定子と前記外側固定子の上下
いずれか一方を常用母線から、他方を非常用母線から取
ることが望ましい。
【0067】また、前記原子炉冷却材ポンプの電源は常
用母線から取り、複数の前記補助ポンプの電源の構成を
外側固定子と内側固定子とに分割し、前記内側固定子を
上下に分割し、前記外側固定子と前記内側固定子の上下
いずれか一方を常用母線から、他方を非常用母線から取
ることが望ましい。
用母線から取り、複数の前記補助ポンプの電源の構成を
外側固定子と内側固定子とに分割し、前記内側固定子を
上下に分割し、前記外側固定子と前記内側固定子の上下
いずれか一方を常用母線から、他方を非常用母線から取
ることが望ましい。
【0068】また、複数の前記蒸気発生器のうちのいず
れかが故障した場合には、故障が生じた蒸気発生器の下
部に位置する前記補助ポンプの運転並びに前記原子炉冷
却材ポンプの運転を停止させ、健全な蒸気発生器の系統
に属する前記補助ポンプのみを継続運転させるように構
成することが望ましい。
れかが故障した場合には、故障が生じた蒸気発生器の下
部に位置する前記補助ポンプの運転並びに前記原子炉冷
却材ポンプの運転を停止させ、健全な蒸気発生器の系統
に属する前記補助ポンプのみを継続運転させるように構
成することが望ましい。
【0069】また、前記原子炉冷却材ポンプの揚程及び
前記補助ポンプの揚程が前記原子炉冷却材の循環流路の
一巡の圧力損失を分担し、前記原子炉容器下部隔壁は水
平部分より下部において内外冷却材を連通せしめる開口
を有し、原子炉の通常運転時に前記補助ポンプが分担す
る揚程は、前記原子炉冷却材低温プールから前記原子炉
冷却材が前記原子炉容器下部隔壁の前記開口を通過して
流入し、前記原子炉容器下部隔壁の水平部分より上部の
側筒部分と前記原子炉容器との間隙を上昇し、前記原子
炉容器下部隔壁の側筒部分上端を溢流するように構成す
ることが望ましい。
前記補助ポンプの揚程が前記原子炉冷却材の循環流路の
一巡の圧力損失を分担し、前記原子炉容器下部隔壁は水
平部分より下部において内外冷却材を連通せしめる開口
を有し、原子炉の通常運転時に前記補助ポンプが分担す
る揚程は、前記原子炉冷却材低温プールから前記原子炉
冷却材が前記原子炉容器下部隔壁の前記開口を通過して
流入し、前記原子炉容器下部隔壁の水平部分より上部の
側筒部分と前記原子炉容器との間隙を上昇し、前記原子
炉容器下部隔壁の側筒部分上端を溢流するように構成す
ることが望ましい。
【0070】また、前記蒸気発生器は二重管構造よりな
る複数の伝熱管を有し、前記二重管構造の伝熱管の空隙
部分にヘリウム等の不活性ガスを封入し、内外いずれの
管における漏洩をも検出する連続的監視装置を配置し、
前記複数の伝熱管をいくつかの伝熱管群に分けて各伝熱
管群を互いから分離し、前記蒸気発生器に反応生成物放
出配管の一端を接続すると共に、原子炉格納施設内に位
置する前記反応生成物放出配管の他端を破壊板にて閉塞
し、前記原子炉容器と前記原子炉容器蓋を不活性雰囲気
の前記原子炉格納施設の内部に収納することが望まし
い。
る複数の伝熱管を有し、前記二重管構造の伝熱管の空隙
部分にヘリウム等の不活性ガスを封入し、内外いずれの
管における漏洩をも検出する連続的監視装置を配置し、
前記複数の伝熱管をいくつかの伝熱管群に分けて各伝熱
管群を互いから分離し、前記蒸気発生器に反応生成物放
出配管の一端を接続すると共に、原子炉格納施設内に位
置する前記反応生成物放出配管の他端を破壊板にて閉塞
し、前記原子炉容器と前記原子炉容器蓋を不活性雰囲気
の前記原子炉格納施設の内部に収納することが望まし
い。
【0071】また、前記炉上部プラグの中央部の貫通部
には、前記制御棒駆動機構に加えて、前記制御棒駆動機
構よりも可動距離が長い、長ストローク制御棒駆動機構
が搭載され、燃料交換時に燃料交換機が挿通される貫通
口が前記長ストローク制御棒駆動機構の外縁近傍部にて
前記炉上部プラグに形成され、前記燃料交換機は連続
的、可変式のアームを有し、前記アームは、炉心中心か
ら偏心位置を中心として設置された炉上部プラグ本体の
回転する機能と合せて、炉心頂部の任意の位置にアーム
先端の触手を配置することができ、前記長ストローク制
御棒駆動機構を燃料交換時に炉上部に引き抜き保持する
ための吊り上げ装置をさらに有することが望ましい。
には、前記制御棒駆動機構に加えて、前記制御棒駆動機
構よりも可動距離が長い、長ストローク制御棒駆動機構
が搭載され、燃料交換時に燃料交換機が挿通される貫通
口が前記長ストローク制御棒駆動機構の外縁近傍部にて
前記炉上部プラグに形成され、前記燃料交換機は連続
的、可変式のアームを有し、前記アームは、炉心中心か
ら偏心位置を中心として設置された炉上部プラグ本体の
回転する機能と合せて、炉心頂部の任意の位置にアーム
先端の触手を配置することができ、前記長ストローク制
御棒駆動機構を燃料交換時に炉上部に引き抜き保持する
ための吊り上げ装置をさらに有することが望ましい。
【0072】また、前記炉上部プラグの中央部の貫通部
には、前記制御棒駆動機構に加えて、前記制御棒駆動機
構よりも可動距離が長い、長ストローク制御棒駆動機構
が搭載され、燃料交換時に燃料交換機が挿通される貫通
口が前記炉心の軸中心位置近傍にて前記炉上部プラグに
形成され、前記燃料交換機は連続的、可変式のアームを
有し、前記アームは、炉上部プラグ本体の回転する機能
と合せて、炉心頂部の任意の位置にアーム先端の触手を
配置することができ、前記長ストローク制御棒駆動機構
を燃料交換時に炉上部に引き抜き保持するための吊り上
げ装置をさらに有することが望ましい。
には、前記制御棒駆動機構に加えて、前記制御棒駆動機
構よりも可動距離が長い、長ストローク制御棒駆動機構
が搭載され、燃料交換時に燃料交換機が挿通される貫通
口が前記炉心の軸中心位置近傍にて前記炉上部プラグに
形成され、前記燃料交換機は連続的、可変式のアームを
有し、前記アームは、炉上部プラグ本体の回転する機能
と合せて、炉心頂部の任意の位置にアーム先端の触手を
配置することができ、前記長ストローク制御棒駆動機構
を燃料交換時に炉上部に引き抜き保持するための吊り上
げ装置をさらに有することが望ましい。
【0073】また、前記蒸気発生器の外胴周囲にあって
下端を閉塞してなる側筒に、前記原子炉冷却材の内部へ
の流入と上昇を可能にする開口窓部及び前記原子炉カバ
ーガス空間に開口する開口窓部を形成し、前記蒸気発生
器の外胴の上端近傍部に前記原子炉カバーガス空間に開
口する開口窓部を形成することが望ましい。
下端を閉塞してなる側筒に、前記原子炉冷却材の内部へ
の流入と上昇を可能にする開口窓部及び前記原子炉カバ
ーガス空間に開口する開口窓部を形成し、前記蒸気発生
器の外胴の上端近傍部に前記原子炉カバーガス空間に開
口する開口窓部を形成することが望ましい。
【0074】また、前記原子炉容器下部隔壁の水平部分
に下端が接続されて前記原子炉冷却材低温プールに連通
し、前記原子炉容器上部隔壁を貫通して上方に延び、前
記原子炉カバーガス空間に上端が開口するスタンドパイ
プを前記蒸気発生器の近傍に設置することが望ましい。
に下端が接続されて前記原子炉冷却材低温プールに連通
し、前記原子炉容器上部隔壁を貫通して上方に延び、前
記原子炉カバーガス空間に上端が開口するスタンドパイ
プを前記蒸気発生器の近傍に設置することが望ましい。
【0075】
【発明の実施の形態】第1の実施の形態 以下、本発明の第1の実施の形態による液体金属冷却型
原子炉について、図面を参照して説明する。
原子炉について、図面を参照して説明する。
【0076】図1は、本実施形態による原子炉を示す縦
断面図であり、図2は図1の水平断面図である。図1に
おいて符号1は原子炉容器蓋であり、この原子炉容器蓋
1は、原子炉支持円筒壁31の上に据え付けられてい
る。原子炉容器2はその上端開口部を原子炉容器蓋1の
下面により閉塞されている。原子炉容器2は側胴部2a
を有している。
断面図であり、図2は図1の水平断面図である。図1に
おいて符号1は原子炉容器蓋であり、この原子炉容器蓋
1は、原子炉支持円筒壁31の上に据え付けられてい
る。原子炉容器2はその上端開口部を原子炉容器蓋1の
下面により閉塞されている。原子炉容器2は側胴部2a
を有している。
【0077】図1に示すように、原子炉容器蓋1の中央
部の貫通部には、複数の制御棒駆動機構16及び炉心上
部計装構造17を搭載してなる炉上部プラグ18が配置
されている。さらに、炉上部プラグ18の周囲の貫通部
に、図1及び図2に示したように、複数の蒸気発生器1
2、ならびに複数の直接炉心冷却系の炉内熱交換器10
が配置されている。蒸気発生器12は、伝熱管12aか
らなる管束部の内側に配された蒸気発生器内筒30を備
えている。蒸気発生器12は側筒12bを有し、この側
筒12bには開口窓12cが形成されている。
部の貫通部には、複数の制御棒駆動機構16及び炉心上
部計装構造17を搭載してなる炉上部プラグ18が配置
されている。さらに、炉上部プラグ18の周囲の貫通部
に、図1及び図2に示したように、複数の蒸気発生器1
2、ならびに複数の直接炉心冷却系の炉内熱交換器10
が配置されている。蒸気発生器12は、伝熱管12aか
らなる管束部の内側に配された蒸気発生器内筒30を備
えている。蒸気発生器12は側筒12bを有し、この側
筒12bには開口窓12cが形成されている。
【0078】なお、図2において符号40はスタンドパ
イプを示すが、これについては後記第13の実施の形態
において説明する。
イプを示すが、これについては後記第13の実施の形態
において説明する。
【0079】炉上部プラグ18の中央に配されている炉
心上部計装構造17は、燃料交換時には図示しない燃料
交換機と置き換えられる構成となっており、その燃料交
換機が有するアームは連続的、可変式であって、炉上部
プラグ本体18の軸に対して回転する機能と合せて、炉
心頂部の任意の位置にアーム先端の触手が至る構成をし
ている。
心上部計装構造17は、燃料交換時には図示しない燃料
交換機と置き換えられる構成となっており、その燃料交
換機が有するアームは連続的、可変式であって、炉上部
プラグ本体18の軸に対して回転する機能と合せて、炉
心頂部の任意の位置にアーム先端の触手が至る構成をし
ている。
【0080】制御棒駆動機構16は、燃料交換時に炉心
3部分に挿入された制御棒本体を切離した後、燃料交換
機のアーム構造などの移動に支障をきたさないようにす
るために、必要な本数について炉上部に持ち上げられ、
所定位置に保持される構成をなしている。
3部分に挿入された制御棒本体を切離した後、燃料交換
機のアーム構造などの移動に支障をきたさないようにす
るために、必要な本数について炉上部に持ち上げられ、
所定位置に保持される構成をなしている。
【0081】また、原子炉容器蓋1には複数の蒸気発生
器12と複数の原子炉冷却材ポンプ4とが搭載支持さ
れ、かつ各々の蒸気発生器12の底下部には補助ポンプ
14がそれぞれ配されている。補助ポンプ14はその側
面に開口窓14aを備えている。
器12と複数の原子炉冷却材ポンプ4とが搭載支持さ
れ、かつ各々の蒸気発生器12の底下部には補助ポンプ
14がそれぞれ配されている。補助ポンプ14はその側
面に開口窓14aを備えている。
【0082】蒸気発生器12は、その外胴周囲にあって
下端を閉塞してなる側筒に開口窓部を有し、これによっ
て冷却材の内部への流入と上昇を可能にする構造を有し
ている。
下端を閉塞してなる側筒に開口窓部を有し、これによっ
て冷却材の内部への流入と上昇を可能にする構造を有し
ている。
【0083】また、蒸気発生器12は、外胴の上端近傍
部で原子炉カバーガス空間19の下方に開口窓部を有
し、冷却材の伝熱部への流入を可能にする構造を有して
いる。また、蒸気発生器12は伝熱部下方に原子炉冷却
材の流出口を有してなる。
部で原子炉カバーガス空間19の下方に開口窓部を有
し、冷却材の伝熱部への流入を可能にする構造を有して
いる。また、蒸気発生器12は伝熱部下方に原子炉冷却
材の流出口を有してなる。
【0084】蒸気発生器12の伝熱管は二重管構造をな
し、その空隙部分にはヘリウム等の不活性ガスが封入さ
れており、内外いずれの管における漏洩をも検出する連
続的監視装置が設置されている。蒸気発生器12は、数
十本乃至二百数十本の伝熱管からなる単一の伝熱管群に
分離し、水・蒸気母管とそれぞれ対応接続してなる。
し、その空隙部分にはヘリウム等の不活性ガスが封入さ
れており、内外いずれの管における漏洩をも検出する連
続的監視装置が設置されている。蒸気発生器12は、数
十本乃至二百数十本の伝熱管からなる単一の伝熱管群に
分離し、水・蒸気母管とそれぞれ対応接続してなる。
【0085】原子炉容器2の底部中央には、炉心入口プ
レナム6を介して炉心3が配置され、さらに、炉心3を
支える炉心支持構造物20と炉心側胴21とが設置され
ている。
レナム6を介して炉心3が配置され、さらに、炉心3を
支える炉心支持構造物20と炉心側胴21とが設置され
ている。
【0086】原子炉容器2内には、炉心3の周辺位置か
ら立上がる原子炉容器上部隔壁8が設けられている。こ
の原子炉上部隔壁8は、原子炉容器2の内部を、最も上
側に位置する原子炉冷却材高温プール7と、その下側に
位置する原子炉冷却材中間プール11とに区分すると共
に、原子炉容器2の側胴部沿いに立上がり、原子炉カバ
ーガス空間19に上端開口している。
ら立上がる原子炉容器上部隔壁8が設けられている。こ
の原子炉上部隔壁8は、原子炉容器2の内部を、最も上
側に位置する原子炉冷却材高温プール7と、その下側に
位置する原子炉冷却材中間プール11とに区分すると共
に、原子炉容器2の側胴部沿いに立上がり、原子炉カバ
ーガス空間19に上端開口している。
【0087】さらにその下方には、原子炉容器2の内部
を、原子炉冷却材中間プール11とその下側に位置する
原子炉冷却材低温プール15とに区分する原子炉容器下
部隔壁13が配置されている。この原子炉容器下部隔壁
13は、原子炉容器上部隔壁8と原子炉容器2との間隙
を原子炉容器2の側胴部沿いに立上がり、原子炉カバー
ガス空間19に上端開口している。
を、原子炉冷却材中間プール11とその下側に位置する
原子炉冷却材低温プール15とに区分する原子炉容器下
部隔壁13が配置されている。この原子炉容器下部隔壁
13は、原子炉容器上部隔壁8と原子炉容器2との間隙
を原子炉容器2の側胴部沿いに立上がり、原子炉カバー
ガス空間19に上端開口している。
【0088】また、原子炉容器下部隔壁13はその下端
の一方において、炉心3を支える炉心支持構造物20、
もしくは炉心側胴21と、他方において原子炉容器2と
接続してなる。
の一方において、炉心3を支える炉心支持構造物20、
もしくは炉心側胴21と、他方において原子炉容器2と
接続してなる。
【0089】原子炉冷却材ポンプ4は、原子炉容器蓋1
に搭載支持される複数の直接炉心冷却系の炉内熱交換器
10の直列下方に接続され、原子炉容器上部隔壁8及び
原子炉容器下部隔壁13を貫通して、原子炉冷却材低温
プール11に挿入されている。また、原子炉冷却材ポン
プ4は電磁ポンプによって構成され、胴部上方側面に開
口窓部を有してなり、底下部において原子炉冷却材供給
箱5に接続されている。
に搭載支持される複数の直接炉心冷却系の炉内熱交換器
10の直列下方に接続され、原子炉容器上部隔壁8及び
原子炉容器下部隔壁13を貫通して、原子炉冷却材低温
プール11に挿入されている。また、原子炉冷却材ポン
プ4は電磁ポンプによって構成され、胴部上方側面に開
口窓部を有してなり、底下部において原子炉冷却材供給
箱5に接続されている。
【0090】一方、蒸気発生器12の底下部に配されて
いる補助ポンプ14は、底部下端を閉塞し、胴部下方側
面に開口窓部を有してなる電磁ポンプによって構成され
る。
いる補助ポンプ14は、底部下端を閉塞し、胴部下方側
面に開口窓部を有してなる電磁ポンプによって構成され
る。
【0091】原子炉容器下部隔壁13は、原子炉容器上
部隔壁8と原子炉容器2との間隙を原子炉容器2の側胴
部沿いに立上がる構造のうち原子炉容器下部隔壁13の
水平部分より上部、もしくは下部において内外冷却材を
連通せしめる図示しない開口を有してなる。
部隔壁8と原子炉容器2との間隙を原子炉容器2の側胴
部沿いに立上がる構造のうち原子炉容器下部隔壁13の
水平部分より上部、もしくは下部において内外冷却材を
連通せしめる図示しない開口を有してなる。
【0092】さらに、図1に示すように、直接炉心冷却
系の炉内熱交換器10は、炉内冷却材案内筒9の内部に
配され、補助冷却2次系の液体金属等をその伝熱管に内
包している。炉内熱交換器10は、炉外細径配管、すな
わち直接炉心冷却系2次高温配管22及び直接炉心冷却
系2次低温配管23を介して、格納施設大型ドーム24
外の上部で図示しない空気冷却器に接続されている。格
納施設大型ドーム24の上部には格納施設小型ドーム2
6が設けられている。
系の炉内熱交換器10は、炉内冷却材案内筒9の内部に
配され、補助冷却2次系の液体金属等をその伝熱管に内
包している。炉内熱交換器10は、炉外細径配管、すな
わち直接炉心冷却系2次高温配管22及び直接炉心冷却
系2次低温配管23を介して、格納施設大型ドーム24
外の上部で図示しない空気冷却器に接続されている。格
納施設大型ドーム24の上部には格納施設小型ドーム2
6が設けられている。
【0093】また、原子炉容器2の周囲には、万一の漏
洩時にも原子炉冷却材液位を確保するために、原子炉容
器2を包含してなるガードベッセル27が配置されてい
る。
洩時にも原子炉冷却材液位を確保するために、原子炉容
器2を包含してなるガードベッセル27が配置されてい
る。
【0094】原子炉格納施設25は、その下部において
ガードベッセル27を、側方及び上方において原子炉容
器蓋1を包含してなる構造を有してなり、原子炉格納施
設25の内部全体は不活性雰囲気化されている。
ガードベッセル27を、側方及び上方において原子炉容
器蓋1を包含してなる構造を有してなり、原子炉格納施
設25の内部全体は不活性雰囲気化されている。
【0095】さらに、蒸気発生器12には反応生成物放
出配管28の一端が接続されており、この反応生成物放
出配管28の他端は破壊板29によって閉鎖されてい
る。このように、蒸気発生器12は、原子炉格納施設2
5の内部において閉じている。
出配管28の一端が接続されており、この反応生成物放
出配管28の他端は破壊板29によって閉鎖されてい
る。このように、蒸気発生器12は、原子炉格納施設2
5の内部において閉じている。
【0096】次に、本実施形態による原子炉の作用につ
いて説明する。
いて説明する。
【0097】炉心3で加熱された原子炉冷却材は、原子
炉冷却材高温プール7から複数の炉内冷却材案内筒9を
介して原子炉冷却材中間プール11に至り、蒸気発生器
12内に流入する。蒸気発生器12内では水と熱交換し
て蒸気を生成する。熱交換後の原子炉冷却材は、蒸気発
生器12底下部に配されてなる補助ポンプ14に流入す
る。
炉冷却材高温プール7から複数の炉内冷却材案内筒9を
介して原子炉冷却材中間プール11に至り、蒸気発生器
12内に流入する。蒸気発生器12内では水と熱交換し
て蒸気を生成する。熱交換後の原子炉冷却材は、蒸気発
生器12底下部に配されてなる補助ポンプ14に流入す
る。
【0098】補助ポンプ14に流入した原子炉冷却材
は、胴部下方側面に配された開口窓部から流出し、原子
炉冷却材低温プール15にいたる。原子炉冷却材低温プ
ール15から原子炉冷却材ポンプ4の胴部上方側面に配
された開口窓部から流入した原子炉冷却材は、ポンプ作
用によって加圧された後、底下部において原子炉冷却材
供給箱5を介して炉心入口プレナム6に入り、炉心3に
戻る。
は、胴部下方側面に配された開口窓部から流出し、原子
炉冷却材低温プール15にいたる。原子炉冷却材低温プ
ール15から原子炉冷却材ポンプ4の胴部上方側面に配
された開口窓部から流入した原子炉冷却材は、ポンプ作
用によって加圧された後、底下部において原子炉冷却材
供給箱5を介して炉心入口プレナム6に入り、炉心3に
戻る。
【0099】この際、原子炉冷却材高温プール7の熱は
原子炉容器上部隔壁8及び原子炉冷却材中間プール1
1、原子炉容器下部隔壁13の壁面等を介して原子炉冷
却材低温プール15に一部放散されている。
原子炉容器上部隔壁8及び原子炉冷却材中間プール1
1、原子炉容器下部隔壁13の壁面等を介して原子炉冷
却材低温プール15に一部放散されている。
【0100】また、原子炉冷却材高温プール7からの炉
内冷却材案内筒9に設けた直接炉心冷却系の炉内熱交換
器10は、タービン水・蒸気系が停止した際の除熱源で
あるが、通常運転状態においては本系統は待機状態にあ
り、原子炉の停止に伴って立ち上り、除熱を開始する。
内冷却材案内筒9に設けた直接炉心冷却系の炉内熱交換
器10は、タービン水・蒸気系が停止した際の除熱源で
あるが、通常運転状態においては本系統は待機状態にあ
り、原子炉の停止に伴って立ち上り、除熱を開始する。
【0101】本実施形態における原子炉停止後の崩壊熱
は、一つには蒸気発生器を介しての水・蒸気系によって
除去される。また、次には複数の直接炉心冷却系の炉内
熱交換器10で熱交換後、直接炉心冷却系2次高温配管
22及び直接炉心冷却系2次低温配管23を介して格納
施設大型ドーム24外の上部で接続している空気冷却器
によって除去される。
は、一つには蒸気発生器を介しての水・蒸気系によって
除去される。また、次には複数の直接炉心冷却系の炉内
熱交換器10で熱交換後、直接炉心冷却系2次高温配管
22及び直接炉心冷却系2次低温配管23を介して格納
施設大型ドーム24外の上部で接続している空気冷却器
によって除去される。
【0102】いずれの場合においても炉内の冷却材は、
炉心3から原子炉冷却材高温プール7、直接炉心冷却系
の炉内熱交換器10を内包する複数の炉内冷却材案内筒
9を介して原子炉冷却材中間プール11に至り、複数の
蒸気発生器12を経たのち補助ポンプ14を通過し、加
圧された後原子炉冷却材低温プール15に達する。
炉心3から原子炉冷却材高温プール7、直接炉心冷却系
の炉内熱交換器10を内包する複数の炉内冷却材案内筒
9を介して原子炉冷却材中間プール11に至り、複数の
蒸気発生器12を経たのち補助ポンプ14を通過し、加
圧された後原子炉冷却材低温プール15に達する。
【0103】原子炉冷却材低温プール15からは複数の
原子炉冷却材ポンプ4を介し、原子炉冷却材供給箱5を
経て炉心入口プレナム6を通過し、炉心3に戻る。
原子炉冷却材ポンプ4を介し、原子炉冷却材供給箱5を
経て炉心入口プレナム6を通過し、炉心3に戻る。
【0104】この場合、炉内の冷却材が循環するための
駆動力としては、炉心3での発熱による上向きの自然循
環力、直接炉心冷却系の炉内熱交換器10で冷却される
ことによる下向きの自然循環力、蒸気発生器12で冷却
される場合における下向きの自然循環力と補助ポンプ1
4の駆動力並びに原子炉冷却材ポンプ4が働く場合にお
ける駆動力とが作用する。
駆動力としては、炉心3での発熱による上向きの自然循
環力、直接炉心冷却系の炉内熱交換器10で冷却される
ことによる下向きの自然循環力、蒸気発生器12で冷却
される場合における下向きの自然循環力と補助ポンプ1
4の駆動力並びに原子炉冷却材ポンプ4が働く場合にお
ける駆動力とが作用する。
【0105】また、本実施形態による原子炉は、蒸気発
生器12の伝熱管は二重管構造をなし、その空隙部分に
はヘリウム等の不活性ガスが封入されており、内外いず
れの管における漏洩をも検出する装置によって連続的に
監視されている。
生器12の伝熱管は二重管構造をなし、その空隙部分に
はヘリウム等の不活性ガスが封入されており、内外いず
れの管における漏洩をも検出する装置によって連続的に
監視されている。
【0106】このため希有の事態として、蒸気発生器1
2においてナトリウム等液体金属と水の接触反応が発生
した場合を考慮すると、反応生成物水素ガスによる圧力
上昇やガスの移動、ならびに水酸化ナトリウムや酸化ナ
トリウムの移動が、蒸気発生器12の内部で生じる。
2においてナトリウム等液体金属と水の接触反応が発生
した場合を考慮すると、反応生成物水素ガスによる圧力
上昇やガスの移動、ならびに水酸化ナトリウムや酸化ナ
トリウムの移動が、蒸気発生器12の内部で生じる。
【0107】水素ガスの圧力が上昇して蒸気発生器12
と接続する破壊板29の設定圧力を超過した場合、破壊
板29が破壊され、水素ガスは、原子炉格納施設25の
内部に反応生成物放出配管28を介して放出され、閉じ
込められる。一方、水酸化ナトリウムや酸化ナトリウム
は蒸気発生器12の内部を主として下方に移動し、補助
ポンプ14の底下部下端近傍に沈積し、貯留される。
と接続する破壊板29の設定圧力を超過した場合、破壊
板29が破壊され、水素ガスは、原子炉格納施設25の
内部に反応生成物放出配管28を介して放出され、閉じ
込められる。一方、水酸化ナトリウムや酸化ナトリウム
は蒸気発生器12の内部を主として下方に移動し、補助
ポンプ14の底下部下端近傍に沈積し、貯留される。
【0108】大規模な事象の場合、蒸気発生器12の内
部で生成される水素ガス気泡の生長に伴い、初期スパイ
ク圧や準定常圧が発生する。初期スパイク圧は、液体中
の音速で発生箇所から蒸気発生器12の円筒胴内を上下
方向に進行する。
部で生成される水素ガス気泡の生長に伴い、初期スパイ
ク圧や準定常圧が発生する。初期スパイク圧は、液体中
の音速で発生箇所から蒸気発生器12の円筒胴内を上下
方向に進行する。
【0109】上方に向かったスパイク圧は、液面で反射
もしくは減衰し、液中に戻されるため、原子炉冷却材中
間プール11に到達する圧力成分はほととんどない。
もしくは減衰し、液中に戻されるため、原子炉冷却材中
間プール11に到達する圧力成分はほととんどない。
【0110】下方に向かったスパイク圧は、蒸気発生器
12の伝熱管束部の下端を経て、補助ポンプ14に至
る。ここにおいて下方に位置する補助ポンプ14の流路
が急収縮であること、上方に存在する蒸気発生器12の
伝熱管束部内側に配された蒸気発生器内筒30が上部開
放液面を有することから下方に伝搬する初期スパイク圧
は減衰する。
12の伝熱管束部の下端を経て、補助ポンプ14に至
る。ここにおいて下方に位置する補助ポンプ14の流路
が急収縮であること、上方に存在する蒸気発生器12の
伝熱管束部内側に配された蒸気発生器内筒30が上部開
放液面を有することから下方に伝搬する初期スパイク圧
は減衰する。
【0111】その後、補助ポンプ14の下部開口窓部を
経て原子炉冷却材低温プール15の空間に拡がるが、当
該空間が急拡大・開放系であることにより、急激に圧力
が減少する。
経て原子炉冷却材低温プール15の空間に拡がるが、当
該空間が急拡大・開放系であることにより、急激に圧力
が減少する。
【0112】このため、上記伝熱管束部の下端で数十k
g/cm2のスパイク圧も、十数センチメートル離れた
空間で数十分の1以下の圧力に減少するため、近傍の原
子炉容器2や炉心支持構造物20の壁に対し、有害な影
響を及ぼさない。
g/cm2のスパイク圧も、十数センチメートル離れた
空間で数十分の1以下の圧力に減少するため、近傍の原
子炉容器2や炉心支持構造物20の壁に対し、有害な影
響を及ぼさない。
【0113】また、準定常圧については、液体金属であ
るナトリウム中に注入される水の量によって支配され
る。生成物である水素ガスの放出経路の圧力損失によっ
てその到達圧力値の大小が変化する。すなわち、比較的
短期の最大到達圧力についは、水の注入速度とガス溜り
となる空間の容積が、また中・長期における到達圧力に
ついては放出系配管などを含む、放出経路の圧力損失が
支配的となる。
るナトリウム中に注入される水の量によって支配され
る。生成物である水素ガスの放出経路の圧力損失によっ
てその到達圧力値の大小が変化する。すなわち、比較的
短期の最大到達圧力についは、水の注入速度とガス溜り
となる空間の容積が、また中・長期における到達圧力に
ついては放出系配管などを含む、放出経路の圧力損失が
支配的となる。
【0114】本実施形態による原子炉は、仮想的事故と
して、1本の二重伝熱管の同時破損を考慮する。この場
合、反応生成物放出配管28に設けられた破壊板29が
破裂し、事故が検出されてプラントが自動停止され、水
素ガスの放出が行われる。事故を生じた蒸気発生器12
の当該伝熱管群の保有水は隔離し、原子炉格納施設25
の外部に残留水蒸気をブローダウンしないまま、事故が
原子炉格納施設25内で終息する。
して、1本の二重伝熱管の同時破損を考慮する。この場
合、反応生成物放出配管28に設けられた破壊板29が
破裂し、事故が検出されてプラントが自動停止され、水
素ガスの放出が行われる。事故を生じた蒸気発生器12
の当該伝熱管群の保有水は隔離し、原子炉格納施設25
の外部に残留水蒸気をブローダウンしないまま、事故が
原子炉格納施設25内で終息する。
【0115】この際、準定常圧の圧力上昇は、原子炉格
納施設25の空間の大きさと当該伝熱管群の保有水量に
より、1.5〜3.0kg/cm2程度に抑えられる。
納施設25の空間の大きさと当該伝熱管群の保有水量に
より、1.5〜3.0kg/cm2程度に抑えられる。
【0116】これはまた、超仮想的に単一の伝熱管群も
しくは蒸気発生器伝熱管の全数(数十本乃至二百数十本
の伝熱管群)が破損すると想定しても、原子炉格納施設
25の内部空間の容積を利用することにより、準定常圧
の最大圧力上昇が3kg/cm2程度に抑えられること
を意味する。
しくは蒸気発生器伝熱管の全数(数十本乃至二百数十本
の伝熱管群)が破損すると想定しても、原子炉格納施設
25の内部空間の容積を利用することにより、準定常圧
の最大圧力上昇が3kg/cm2程度に抑えられること
を意味する。
【0117】以上述べたように本実施形態による原子炉
によれば、原子炉冷却材の境界を原子炉容器と原子炉容
器蓋とからなる一重タンクで構成したので、従来の原子
炉のような、原子炉容器と冷却容器という二重のタンク
構成が不要となり、かつ炉外の原子炉冷却材配管も不要
となり、原子炉の周辺構造が極めて単純となる。
によれば、原子炉冷却材の境界を原子炉容器と原子炉容
器蓋とからなる一重タンクで構成したので、従来の原子
炉のような、原子炉容器と冷却容器という二重のタンク
構成が不要となり、かつ炉外の原子炉冷却材配管も不要
となり、原子炉の周辺構造が極めて単純となる。
【0118】また、液体金属の液面については、原子炉
容器高温部液面、低温部液面、蒸気発生器内部液面とい
う液位差の生じにくいもののみとなり、運転の変化にと
もなう挙動が単純になる。
容器高温部液面、低温部液面、蒸気発生器内部液面とい
う液位差の生じにくいもののみとなり、運転の変化にと
もなう挙動が単純になる。
【0119】また、原子炉の停止後の崩壊熱除去を行う
系統は、その流路構成や圧力損失の正逆方向における差
異の設定が不要になるなど単純な形状となっている。加
えて、循環経路の多重性、駆動力の多重性・多様性に優
れ、極めて信頼性の高い崩壊熱除去系が形成されてい
る。
系統は、その流路構成や圧力損失の正逆方向における差
異の設定が不要になるなど単純な形状となっている。加
えて、循環経路の多重性、駆動力の多重性・多様性に優
れ、極めて信頼性の高い崩壊熱除去系が形成されてい
る。
【0120】さらに、蒸気発生器は、伝熱管が二重管構
造をなし、内外いずれの管における漏洩をも検出する装
置によって連続的に監視されるなど高い信頼性を有する
上、万一のナトリウム等の液体金属と水による反応に関
しても対策が十分施されている。即ち、二重伝熱管の同
時破損を始め、いかなる仮想的事故を考慮するとして
も、事故が原子炉格納施設内で終息する。
造をなし、内外いずれの管における漏洩をも検出する装
置によって連続的に監視されるなど高い信頼性を有する
上、万一のナトリウム等の液体金属と水による反応に関
しても対策が十分施されている。即ち、二重伝熱管の同
時破損を始め、いかなる仮想的事故を考慮するとして
も、事故が原子炉格納施設内で終息する。
【0121】以上要するに、本実施形態による原子炉に
よれば、原子炉を冷却する液体金属の配管が炉外に無
く、原子炉の上部構造や原子炉容器内部構造を単純化す
るとともに、中間冷却装置を簡素化し、かつ格納施設内
の構造を単純化して安全性を向上させることができる。
よれば、原子炉を冷却する液体金属の配管が炉外に無
く、原子炉の上部構造や原子炉容器内部構造を単純化す
るとともに、中間冷却装置を簡素化し、かつ格納施設内
の構造を単純化して安全性を向上させることができる。
【0122】第2の実施の形態 次に、本発明の第2の実施の形態による液体金属冷却型
原子炉について図面を参照して説明する。なお、本実施
形態は上述した第1実施形態の構成を一部変更したもの
である。
原子炉について図面を参照して説明する。なお、本実施
形態は上述した第1実施形態の構成を一部変更したもの
である。
【0123】図3に示すように、本実施形態による原子
炉においては、原子炉容器蓋1の中央部の貫通部に配置
された炉上部プラグ18には、複数の制御棒駆動機構1
6と何体かの可動距離が長い、長ストローク制御棒駆動
機構41が搭載されている。また、炉上部プラグ18に
は、長ストローク制御棒駆動機構41の外縁近傍部に
て、燃料交換時に燃料交換機42が挿通される燃料交換
機用貫通口45が形成されている。
炉においては、原子炉容器蓋1の中央部の貫通部に配置
された炉上部プラグ18には、複数の制御棒駆動機構1
6と何体かの可動距離が長い、長ストローク制御棒駆動
機構41が搭載されている。また、炉上部プラグ18に
は、長ストローク制御棒駆動機構41の外縁近傍部に
て、燃料交換時に燃料交換機42が挿通される燃料交換
機用貫通口45が形成されている。
【0124】燃料交換機42はアーム43を有し、この
アーム43は連続的、可変式であって炉心3(図1参
照)の中心から偏心位置を中心として設置された炉上部
プラグ本体18aの回転する機能と合せて、炉心頂部の
任意の位置にアーム先端の触手を配置させることができ
る。また、長ストローク制御棒駆動機構41を燃料交換
時に炉上部に引き抜き保持するための吊り上げ装置44
が設置されている。
アーム43は連続的、可変式であって炉心3(図1参
照)の中心から偏心位置を中心として設置された炉上部
プラグ本体18aの回転する機能と合せて、炉心頂部の
任意の位置にアーム先端の触手を配置させることができ
る。また、長ストローク制御棒駆動機構41を燃料交換
時に炉上部に引き抜き保持するための吊り上げ装置44
が設置されている。
【0125】次に、本実施形態による原子炉の作用につ
いて説明する。
いて説明する。
【0126】燃料交換時には、炉心3部分に挿入された
制御棒本体を切離した後、吊り上げ装置44を稼動させ
ることにより、長ストローク制御棒駆動機構41は炉上
部に引き抜き保持される。
制御棒本体を切離した後、吊り上げ装置44を稼動させ
ることにより、長ストローク制御棒駆動機構41は炉上
部に引き抜き保持される。
【0127】燃料交換機42を炉上部プラグ18の貫通
口45に挿入し、炉上部プラグ18の回転機能と合せ
て、所定位置に保持されている長ストローク制御棒駆動
機構41の該引抜き空間をも利用することと、アーム構
造を連続的、可変で移動させることによって、炉心頂部
の任意の位置にアーム先端の触手を持っていく事ができ
る。これによって炉心3の任意の位置にある燃料が交換
される。
口45に挿入し、炉上部プラグ18の回転機能と合せ
て、所定位置に保持されている長ストローク制御棒駆動
機構41の該引抜き空間をも利用することと、アーム構
造を連続的、可変で移動させることによって、炉心頂部
の任意の位置にアーム先端の触手を持っていく事ができ
る。これによって炉心3の任意の位置にある燃料が交換
される。
【0128】以上述べたように本実施形態による原子炉
によれば、燃料交換時に炉心上部計装構造17を燃料交
換機と差し換える必要がない。
によれば、燃料交換時に炉心上部計装構造17を燃料交
換機と差し換える必要がない。
【0129】第3の実施の形態 次に、本発明の第3の実施の形態による液体金属冷却型
原子炉について図面を参照して説明する。なお、本実施
形態は、上述した第1実施形態の構成を一部変更したも
のである。
原子炉について図面を参照して説明する。なお、本実施
形態は、上述した第1実施形態の構成を一部変更したも
のである。
【0130】図4に示したように、本実施形態による原
子炉においては、原子炉容器蓋1の中央部の貫通部に配
置された炉上部プラグ18には、複数の制御棒駆動機構
16と何体かの可動距離が長い、長ストローク制御棒駆
動機構41が搭載されている。また、炉上部プラグ18
には、炉心3の軸中心位置近傍にて、燃料交換時に燃料
交換機42を挿通するための燃料交換機用貫通口45が
形成されている。
子炉においては、原子炉容器蓋1の中央部の貫通部に配
置された炉上部プラグ18には、複数の制御棒駆動機構
16と何体かの可動距離が長い、長ストローク制御棒駆
動機構41が搭載されている。また、炉上部プラグ18
には、炉心3の軸中心位置近傍にて、燃料交換時に燃料
交換機42を挿通するための燃料交換機用貫通口45が
形成されている。
【0131】燃料交換機42はアーム43を有し、この
アーム43は連続的、可変式であって炉上部プラグ本体
18aの回転する機能と合せて、炉心頂部の任意の位置
にアーム先端の触手を配置させることができる。また、
長ストローク制御棒駆動機構41を燃料交換時に炉上部
に引き抜き保持するための吊り上げ装置44が設置され
ている。
アーム43は連続的、可変式であって炉上部プラグ本体
18aの回転する機能と合せて、炉心頂部の任意の位置
にアーム先端の触手を配置させることができる。また、
長ストローク制御棒駆動機構41を燃料交換時に炉上部
に引き抜き保持するための吊り上げ装置44が設置され
ている。
【0132】次に、本実施形態による原子炉の作用につ
いて説明する。
いて説明する。
【0133】燃料交換時には、炉心3部分に挿入された
制御棒本体を切離した後、吊り上げ装置44を稼動させ
ることにより、長ストローク制御棒駆動機構41は炉上
部に引き抜き保持される。
制御棒本体を切離した後、吊り上げ装置44を稼動させ
ることにより、長ストローク制御棒駆動機構41は炉上
部に引き抜き保持される。
【0134】燃料交換機42を炉上部プラグ18の燃料
交換機用貫通口45に挿入し、炉心3の軸中心位置近傍
を中心とする炉上部プラグ本体18aの回転機能と、所
定位置に保持されている長ストローク制御棒駆動機構4
1の該引抜き空間を利用して、アーム構造が連続的、可
変で移動することにより、炉心頂部の任意の位置にア−
ム先端の触手を配置することができる。これによって炉
心3の任意の位置にある燃料が交換される。
交換機用貫通口45に挿入し、炉心3の軸中心位置近傍
を中心とする炉上部プラグ本体18aの回転機能と、所
定位置に保持されている長ストローク制御棒駆動機構4
1の該引抜き空間を利用して、アーム構造が連続的、可
変で移動することにより、炉心頂部の任意の位置にア−
ム先端の触手を配置することができる。これによって炉
心3の任意の位置にある燃料が交換される。
【0135】以上述べたように本実施形態による原子炉
によれば、燃料交換時に炉心上部計装構造17を燃料交
換機と差し換える必要がない上に、炉上部プラグ18
を、よりコンパクトにすることができる。
によれば、燃料交換時に炉心上部計装構造17を燃料交
換機と差し換える必要がない上に、炉上部プラグ18
を、よりコンパクトにすることができる。
【0136】第4の実施の形態 次に、本発明の第4の実施の形態による液体金属冷却型
原子炉について説明する。本実施形態は上述した第1の
実施の形態の構成を一部変更したものである。
原子炉について説明する。本実施形態は上述した第1の
実施の形態の構成を一部変更したものである。
【0137】すなわち、本実施形態による原子炉は、図
1に示した第1の実施の形態による原子炉の構成におい
て、原子炉容器蓋1に複数の蒸気発生器12と複数の原
子炉冷却材ポンプ4とが搭載支持されており、かつ各々
の蒸気発生器12の底下部には、底部下端を閉塞し、胴
部下方側面に開口窓部を有してなる容器が設けられてい
る。
1に示した第1の実施の形態による原子炉の構成におい
て、原子炉容器蓋1に複数の蒸気発生器12と複数の原
子炉冷却材ポンプ4とが搭載支持されており、かつ各々
の蒸気発生器12の底下部には、底部下端を閉塞し、胴
部下方側面に開口窓部を有してなる容器が設けられてい
る。
【0138】次に、本実施形態による原子炉の作用につ
いて説明する。
いて説明する。
【0139】炉心3で加熱された原子炉冷却材は、原子
炉冷却材高温プール7から複数の炉内冷却材案内筒9を
介して原子炉冷却材中間プール11に至り、蒸気発生器
12内に流入する。
炉冷却材高温プール7から複数の炉内冷却材案内筒9を
介して原子炉冷却材中間プール11に至り、蒸気発生器
12内に流入する。
【0140】蒸気発生器12内では水と熱交換して蒸気
を生成する。熱交換後の原子炉冷却材は、蒸気発生器1
2底下部に配されてなる容器に流入する。容器に流入し
た原子炉冷却材は、胴部下方側面に配された開口窓部か
ら流出し、原子炉冷却材低温プール15にいたる。
を生成する。熱交換後の原子炉冷却材は、蒸気発生器1
2底下部に配されてなる容器に流入する。容器に流入し
た原子炉冷却材は、胴部下方側面に配された開口窓部か
ら流出し、原子炉冷却材低温プール15にいたる。
【0141】原子炉冷却材低温プール15から原子炉冷
却材ポンプ4の胴部上方側面に配された開口窓部から流
入した原子炉冷却材は、ポンプ作用によって加圧された
後、底下部において原子炉冷却材供給箱5を介して炉心
入口プレナム6に入り、炉心3に戻る。
却材ポンプ4の胴部上方側面に配された開口窓部から流
入した原子炉冷却材は、ポンプ作用によって加圧された
後、底下部において原子炉冷却材供給箱5を介して炉心
入口プレナム6に入り、炉心3に戻る。
【0142】原子炉停止後の崩壊熱は、一つには蒸気発
生器12を介しての水・蒸気系によって除去される。ま
た、次には複数の直接炉心冷却系の炉内熱交換器10で
熱交換後、直接炉心冷却系2次高温配管22及び直接炉
心冷却系2次低温配管23を介して格納施設大型ドーム
24外の上部で接続している空気冷却器によって除去さ
れる。
生器12を介しての水・蒸気系によって除去される。ま
た、次には複数の直接炉心冷却系の炉内熱交換器10で
熱交換後、直接炉心冷却系2次高温配管22及び直接炉
心冷却系2次低温配管23を介して格納施設大型ドーム
24外の上部で接続している空気冷却器によって除去さ
れる。
【0143】いずれの場合においても炉内の冷却材は、
炉心3から原子炉冷却材高温プール7、直接炉心冷却系
の炉内熱交換器10を内包する複数の炉内冷却材案内筒
9を介して原子炉冷却材中間プール11に至り、複数の
蒸気発生器12を経たのち底下部に設けられた容器を通
過し、原子炉冷却材低温プール15に達する。
炉心3から原子炉冷却材高温プール7、直接炉心冷却系
の炉内熱交換器10を内包する複数の炉内冷却材案内筒
9を介して原子炉冷却材中間プール11に至り、複数の
蒸気発生器12を経たのち底下部に設けられた容器を通
過し、原子炉冷却材低温プール15に達する。
【0144】原子炉冷却材低温プール15からは複数の
原子炉冷却材ポンプ4を介し、原子炉冷却材供給箱5を
経て炉心入口プレナム6を通過し、炉心3に戻る。
原子炉冷却材ポンプ4を介し、原子炉冷却材供給箱5を
経て炉心入口プレナム6を通過し、炉心3に戻る。
【0145】この場合、炉内の冷却材が循環するための
駆動力としては、炉心3での発熱による上向きの自然循
環力、直接炉心冷却系の炉内熱交換器10で冷却される
ことによる下向きの自然循環力、蒸気発生器12で冷却
される場合における下向きの自然循環力と原子炉冷却材
ポンプ4が働く場合における駆動力とが作用する。
駆動力としては、炉心3での発熱による上向きの自然循
環力、直接炉心冷却系の炉内熱交換器10で冷却される
ことによる下向きの自然循環力、蒸気発生器12で冷却
される場合における下向きの自然循環力と原子炉冷却材
ポンプ4が働く場合における駆動力とが作用する。
【0146】以上述べたように本実施形態による原子炉
によれば、原子炉冷却材の循環経路が、補助ポンプのな
いことで比較的単純な構成であり、かつ原子炉冷却材ポ
ンプ4の駆動力の他、炉心3や炉内熱交換器10におけ
る自然循環力による駆動という多様性も期待できる崩壊
熱除去系を形成することができる。
によれば、原子炉冷却材の循環経路が、補助ポンプのな
いことで比較的単純な構成であり、かつ原子炉冷却材ポ
ンプ4の駆動力の他、炉心3や炉内熱交換器10におけ
る自然循環力による駆動という多様性も期待できる崩壊
熱除去系を形成することができる。
【0147】第5の実施の形態 次に、本発明の第5の実施の形態による液体金属冷却型
原子炉について説明する。本実施形態は上述した第1の
実施の形態の構成を一部変更したものである。
原子炉について説明する。本実施形態は上述した第1の
実施の形態の構成を一部変更したものである。
【0148】本実施形態による原子炉は、図1に示した
第1の実施の形態による原子炉の構成において、複数の
原子炉冷却材ポンプ4の電源を常用母線から取り、かつ
複数の補助ポンプ14の電源全体を非常用母線から取る
ことを特徴とするものである。
第1の実施の形態による原子炉の構成において、複数の
原子炉冷却材ポンプ4の電源を常用母線から取り、かつ
複数の補助ポンプ14の電源全体を非常用母線から取る
ことを特徴とするものである。
【0149】このような構成よりなる原子炉において
は、常用電源の喪失時には原子炉冷却材ポンプ4は停止
するが、非常用電源に繋がる補助ポンプ14の機能によ
り、炉心3の崩壊熱除去に必要な原子炉冷却材を循環す
ることができる。
は、常用電源の喪失時には原子炉冷却材ポンプ4は停止
するが、非常用電源に繋がる補助ポンプ14の機能によ
り、炉心3の崩壊熱除去に必要な原子炉冷却材を循環す
ることができる。
【0150】以上述べたように本実施形態による原子炉
によれば、外部電源の喪失時などにおいても崩壊熱の除
去を安全に実施することができる。
によれば、外部電源の喪失時などにおいても崩壊熱の除
去を安全に実施することができる。
【0151】第6の実施の形態 次に、本発明の第6の実施の形態による液体金属冷却型
原子炉について説明する。本実施形態は上述した第1の
実施の形態の構成を一部変更したものである。
原子炉について説明する。本実施形態は上述した第1の
実施の形態の構成を一部変更したものである。
【0152】本実施形態による原子炉は、図1に示した
第1の実施の形態による原子炉の構成において、複数の
原子炉冷却材ポンプ4の電源を常用母線から取り、かつ
複数の補助ポンプ14の電源の構成を上下に分割し、一
方を常用母線から、他方を非常用母線から取ることを特
徴とする。
第1の実施の形態による原子炉の構成において、複数の
原子炉冷却材ポンプ4の電源を常用母線から取り、かつ
複数の補助ポンプ14の電源の構成を上下に分割し、一
方を常用母線から、他方を非常用母線から取ることを特
徴とする。
【0153】このような構成よりなる原子炉において
は、常用電源の喪失時には原子炉冷却材ポンプ4及び常
用母線に繋がる部分の補助ポンプ14の部分は停止する
が、非常用電源に繋がる補助ポンプ14の部分機能によ
り、炉心3の崩壊熱除去に必要な原子炉冷却材を循環す
ることができる。
は、常用電源の喪失時には原子炉冷却材ポンプ4及び常
用母線に繋がる部分の補助ポンプ14の部分は停止する
が、非常用電源に繋がる補助ポンプ14の部分機能によ
り、炉心3の崩壊熱除去に必要な原子炉冷却材を循環す
ることができる。
【0154】以上述べたように本実施形態による原子炉
によれば、外部電源の喪失時などにおいても崩壊熱の除
去を安全に実施することができる。
によれば、外部電源の喪失時などにおいても崩壊熱の除
去を安全に実施することができる。
【0155】第7の実施の形態 次に、本発明の第7の実施の形態による液体金属冷却型
原子炉について説明する。本実施形態は上述した第1の
実施の形態の構成を一部変更したものである。
原子炉について説明する。本実施形態は上述した第1の
実施の形態の構成を一部変更したものである。
【0156】本実施形態による原子炉は、図1に示した
第1の実施の形態による原子炉の構成において、複数の
原子炉冷却材ポンプ4の電源を常用母線から取り、かつ
複数の補助ポンプ14の電源の構成を内側固定子と外側
固定子とに分割し、一方を常用母線から、他方を非常用
母線からとることを特徴とする。
第1の実施の形態による原子炉の構成において、複数の
原子炉冷却材ポンプ4の電源を常用母線から取り、かつ
複数の補助ポンプ14の電源の構成を内側固定子と外側
固定子とに分割し、一方を常用母線から、他方を非常用
母線からとることを特徴とする。
【0157】このような構成によりなる原子炉において
は、常用電源の喪失時には原子炉冷却材ポンプ4及び常
用母線に繋がる部分の補助ポンプ14の部分は停止する
が、非常用電源に繋がる補助ポンプ14の部分機能によ
り、炉心3の崩壊熱除去に必要な原子炉冷却材を循環す
ることができる。
は、常用電源の喪失時には原子炉冷却材ポンプ4及び常
用母線に繋がる部分の補助ポンプ14の部分は停止する
が、非常用電源に繋がる補助ポンプ14の部分機能によ
り、炉心3の崩壊熱除去に必要な原子炉冷却材を循環す
ることができる。
【0158】以上述べたように本実施形態による原子炉
によれば、外部電源の喪失時などにおいても崩壊熱の除
去を安全に実施することができる。
によれば、外部電源の喪失時などにおいても崩壊熱の除
去を安全に実施することができる。
【0159】第8の実施の形態 次に、本発明の第8の実施の形態による液体金属冷却型
原子炉について説明する。本実施形態は上述した第1の
実施の形態の構成を一部変更したものである。
原子炉について説明する。本実施形態は上述した第1の
実施の形態の構成を一部変更したものである。
【0160】本実施形態による原子炉は、図1に示した
第1の実施の形態による原子炉の構成において、複数の
原子炉冷却材ポンプ4の電源は常用母線から取り、かつ
複数の補助ポンプ14の電源の構成を内側固定子と、外
側固定子では上下に分割し、内側固定子と外側固定子の
上下いずれか一方を常用母線から、他方を非常用母線か
ら取ることを特徴とする。
第1の実施の形態による原子炉の構成において、複数の
原子炉冷却材ポンプ4の電源は常用母線から取り、かつ
複数の補助ポンプ14の電源の構成を内側固定子と、外
側固定子では上下に分割し、内側固定子と外側固定子の
上下いずれか一方を常用母線から、他方を非常用母線か
ら取ることを特徴とする。
【0161】このような構成よりなる原子炉において
は、常用電源の喪失時には原子炉冷却材ポンプ4及び常
用母線に繋がる部分の補助ポンプ14の部分は停止する
が、非常用電源に繋がる補助ポンプ14の部分機能によ
り、炉心3の崩壊熱除去に必要な原子炉冷却材を循環す
ることができる。
は、常用電源の喪失時には原子炉冷却材ポンプ4及び常
用母線に繋がる部分の補助ポンプ14の部分は停止する
が、非常用電源に繋がる補助ポンプ14の部分機能によ
り、炉心3の崩壊熱除去に必要な原子炉冷却材を循環す
ることができる。
【0162】以上述べたように本実施形態による原子炉
によれば、外部電源の喪失時などにおいても崩壊熱の除
去を安全に実施することができる。
によれば、外部電源の喪失時などにおいても崩壊熱の除
去を安全に実施することができる。
【0163】第9の実施の形態 次に、本発明の第9の実施の形態による液体金属冷却型
原子炉について説明する。本実施形態は上述した第1の
実施の形態の構成を一部変更したものである。
原子炉について説明する。本実施形態は上述した第1の
実施の形態の構成を一部変更したものである。
【0164】本実施形態による原子炉は、図1に示した
第1の実施の形態による原子炉の構成において、複数の
原子炉冷却材ポンプ4の電源は常用母線から取り、かつ
複数の補助ポンプ14の電源の構成を外側固定子と、内
側固定子では上下に分割し、外側固定子と内側固定子の
上下いずれか一方を常用母線から、他方を非常用母線か
ら取ることを特徴とする。
第1の実施の形態による原子炉の構成において、複数の
原子炉冷却材ポンプ4の電源は常用母線から取り、かつ
複数の補助ポンプ14の電源の構成を外側固定子と、内
側固定子では上下に分割し、外側固定子と内側固定子の
上下いずれか一方を常用母線から、他方を非常用母線か
ら取ることを特徴とする。
【0165】このような構成よりなる原子炉において
は、常用電源の喪失時には原子炉冷却材ポンプ4及び常
用母線に繋がる部分の補助ポンプ14の部分は停止する
が、非常用電源に繋がる補助ポンプ14の部分機能によ
り、炉心3の崩壊熱除去に必要な原子炉冷却材を循環す
ることができる。
は、常用電源の喪失時には原子炉冷却材ポンプ4及び常
用母線に繋がる部分の補助ポンプ14の部分は停止する
が、非常用電源に繋がる補助ポンプ14の部分機能によ
り、炉心3の崩壊熱除去に必要な原子炉冷却材を循環す
ることができる。
【0166】以上述べたように本実施形態による原子炉
によれば、外部電源の喪失時などにおいても崩壊熱の除
去を安全に実施することができる。
によれば、外部電源の喪失時などにおいても崩壊熱の除
去を安全に実施することができる。
【0167】第10の実施の形態 次に、本発明の第10の実施の形態による液体金属冷却
型原子炉について説明する。本実施形態は上述した第1
の実施の形態の構成を一部変更したものである。
型原子炉について説明する。本実施形態は上述した第1
の実施の形態の構成を一部変更したものである。
【0168】本実施形態による原子炉は、図1に示した
第1の実施の形態による原子炉の構成において、複数の
原子炉冷却材ポンプ4の電源を常用母線から取り、かつ
複数の補助ポンプ14の電源を非常用母線から取ってな
り、万一のナトリウム等液体金属と水による反応事故を
生じた場合には、事故を生じた蒸気発生器12の下部に
位置する補助ポンプ14の運転、並びに複数の原子炉冷
却材ポンプ4の運転を停止させ、健全な蒸気発生器12
の系統に属する補助ポンプ14のみを継続運転させるよ
うに構成することを特徴とする。
第1の実施の形態による原子炉の構成において、複数の
原子炉冷却材ポンプ4の電源を常用母線から取り、かつ
複数の補助ポンプ14の電源を非常用母線から取ってな
り、万一のナトリウム等液体金属と水による反応事故を
生じた場合には、事故を生じた蒸気発生器12の下部に
位置する補助ポンプ14の運転、並びに複数の原子炉冷
却材ポンプ4の運転を停止させ、健全な蒸気発生器12
の系統に属する補助ポンプ14のみを継続運転させるよ
うに構成することを特徴とする。
【0169】このような構成により成る原子炉において
は、万一のナトリウム等液体金属と水による反応事故を
生じた場合においては、事故を生じた蒸気発生器12の
下部に位置する補助ポンプ14と複数の原子炉冷却材ポ
ンプ4の運転が停止する。
は、万一のナトリウム等液体金属と水による反応事故を
生じた場合においては、事故を生じた蒸気発生器12の
下部に位置する補助ポンプ14と複数の原子炉冷却材ポ
ンプ4の運転が停止する。
【0170】この結果、事故を生じた蒸気発生器12か
らの反応生成物のうち、水酸化ナトリウムや酸化ナトリ
ウムの該蒸気発生器12外への移動が抑制され、大半が
該補助ポンプ14下部に貯留される。一方、健全な蒸気
発生器12の系統に属する補助ポンプ14の継続運転に
よって必要な原子炉冷却材を循環することができ、原子
炉の崩壊熱は除去される。
らの反応生成物のうち、水酸化ナトリウムや酸化ナトリ
ウムの該蒸気発生器12外への移動が抑制され、大半が
該補助ポンプ14下部に貯留される。一方、健全な蒸気
発生器12の系統に属する補助ポンプ14の継続運転に
よって必要な原子炉冷却材を循環することができ、原子
炉の崩壊熱は除去される。
【0171】以上述べたように本実施形態による原子炉
によれば、万一のナトリウム等液体金属と水による反応
事故を生じた場合においても、原子炉崩壊熱の除去を安
全に実施することができる。
によれば、万一のナトリウム等液体金属と水による反応
事故を生じた場合においても、原子炉崩壊熱の除去を安
全に実施することができる。
【0172】第11の実施の形態 次に、本発明の第11の実施の形態による液体金属冷却
型原子炉について説明する。本実施形態は上述した第1
の実施の形態の構成を一部変更したものである。
型原子炉について説明する。本実施形態は上述した第1
の実施の形態の構成を一部変更したものである。
【0173】本実施形態による原子炉は、図1に示した
第1の実施の形態による原子炉の構成において、複数の
原子炉冷却材ポンプ4の揚程と、複数の補助ポンプ14
の揚程とが、原子炉冷却材の循環流路の一巡の圧力損失
を分担してなる。
第1の実施の形態による原子炉の構成において、複数の
原子炉冷却材ポンプ4の揚程と、複数の補助ポンプ14
の揚程とが、原子炉冷却材の循環流路の一巡の圧力損失
を分担してなる。
【0174】また、原子炉容器下部隔壁13は、水平部
分より下部において内外冷却材を連通せしめる図示しな
い開口を有している。
分より下部において内外冷却材を連通せしめる図示しな
い開口を有している。
【0175】原子炉の通常運転時に補助ポンプ14の分
担する揚程は、原子炉冷却材低温プール15より原子炉
冷却材が原子炉容器下部隔壁13の該開口部を通過して
流入し、原子炉容器下部隔壁13の水平部分より上部の
側筒部分と原子炉容器2との間隙を上昇し、原子炉容器
下部隔壁13の側筒部分上端を溢流する様に設定されて
いる。
担する揚程は、原子炉冷却材低温プール15より原子炉
冷却材が原子炉容器下部隔壁13の該開口部を通過して
流入し、原子炉容器下部隔壁13の水平部分より上部の
側筒部分と原子炉容器2との間隙を上昇し、原子炉容器
下部隔壁13の側筒部分上端を溢流する様に設定されて
いる。
【0176】このような構成よりなる原子炉において
は、原子炉の通常運転時に補助ポンプ14を出た原子炉
冷却材は、その一部分が原子炉冷却材低温プール15よ
り原子炉容器下部隔壁13の該開口部を通過して原子炉
容器下部隔壁13の水平部分より上部の側筒部分と原子
炉容器2との間隙に流入する。
は、原子炉の通常運転時に補助ポンプ14を出た原子炉
冷却材は、その一部分が原子炉冷却材低温プール15よ
り原子炉容器下部隔壁13の該開口部を通過して原子炉
容器下部隔壁13の水平部分より上部の側筒部分と原子
炉容器2との間隙に流入する。
【0177】当該部分を上昇した原子炉冷却材は、原子
炉容器下部隔壁13の側筒部分上端で溢流反転した後、
前記原子炉容器上部隔壁8と原子炉容器下部隔壁13の
側筒部分を下降し、原子炉冷却材中間プール11に流入
する。
炉容器下部隔壁13の側筒部分上端で溢流反転した後、
前記原子炉容器上部隔壁8と原子炉容器下部隔壁13の
側筒部分を下降し、原子炉冷却材中間プール11に流入
する。
【0178】以上述べたように本実施形態による原子炉
によれば、通常運転時において原子炉容器2の壁面温度
を低温に維持することができる。
によれば、通常運転時において原子炉容器2の壁面温度
を低温に維持することができる。
【0179】第12の実施の形態 次に、本発明の第12の実施の形態による液体金属冷却
型原子炉について説明する。本実施形態は上述した第1
の実施の形態の構成を一部変更したものである。
型原子炉について説明する。本実施形態は上述した第1
の実施の形態の構成を一部変更したものである。
【0180】本実施形態による原子炉は、図1に示した
第1の実施の形態による原子炉の構成において、蒸気発
生器12の外胴周囲にあって下端を閉塞してなる側筒
に、冷却材の内部への流入と上昇を可能にする開口窓部
及び原子炉カバーガス空間19に開口する開口窓部が形
成されている。また、蒸気発生器12の外胴の上端近傍
部には、原子炉カバーガス空間19に開口する開口窓部
が形成されている。
第1の実施の形態による原子炉の構成において、蒸気発
生器12の外胴周囲にあって下端を閉塞してなる側筒
に、冷却材の内部への流入と上昇を可能にする開口窓部
及び原子炉カバーガス空間19に開口する開口窓部が形
成されている。また、蒸気発生器12の外胴の上端近傍
部には、原子炉カバーガス空間19に開口する開口窓部
が形成されている。
【0181】このような構成よりなる原子炉において
は、万一のナトリウム等液体金属と水による反応事故を
生じた場合、生成物である水素ガスの放出経路の圧力損
失によってその到達圧力値の大小が変化する。この場
合、蒸気発生器12の伝熱部分で発生した水素ガスは蒸
気発生器12の内部を上昇し、原子炉カバーガス空間1
9における開口窓部を通過して原子炉カバーガス空間1
9に達する。
は、万一のナトリウム等液体金属と水による反応事故を
生じた場合、生成物である水素ガスの放出経路の圧力損
失によってその到達圧力値の大小が変化する。この場
合、蒸気発生器12の伝熱部分で発生した水素ガスは蒸
気発生器12の内部を上昇し、原子炉カバーガス空間1
9における開口窓部を通過して原子炉カバーガス空間1
9に達する。
【0182】この結果、ガス溜りとなる空間の容積が拡
大し、蒸気発生器12の最大到達圧力が抑制され、反応
生成物放出配管28を通じての水素ガスの放出が時間
的、空間的に緩和された後、設けられた破壊板29が破
裂し、事故が検出されてプラントが自動停止され、水素
ガスが放出されるが原子炉格納施設25内で終息する。
大し、蒸気発生器12の最大到達圧力が抑制され、反応
生成物放出配管28を通じての水素ガスの放出が時間
的、空間的に緩和された後、設けられた破壊板29が破
裂し、事故が検出されてプラントが自動停止され、水素
ガスが放出されるが原子炉格納施設25内で終息する。
【0183】以上述べたように本実施形態による原子炉
によれば、万一のナトリウム等液体金属と水による反応
事故を生じた場合も蒸気発生器12の最大到達圧力が抑
制され、反応生成物放出配管28を通じての水素ガスの
放出が緩和され、事故を格納施設内で終息させることが
できる。
によれば、万一のナトリウム等液体金属と水による反応
事故を生じた場合も蒸気発生器12の最大到達圧力が抑
制され、反応生成物放出配管28を通じての水素ガスの
放出が緩和され、事故を格納施設内で終息させることが
できる。
【0184】第13の実施の形態 次に、本発明の第13の実施の形態による液体金属冷却
型原子炉について説明する。本実施形態は上述した第1
の実施の形態の構成を一部変更したものである。
型原子炉について説明する。本実施形態は上述した第1
の実施の形態の構成を一部変更したものである。
【0185】本実施形態による原子炉は、図1に示した
第1の実施の形態による原子炉の構成において、図2及
び図5に示したように、蒸気発生器12の近傍に複数の
スタンドパイプ40を設けたことを特徴とする。
第1の実施の形態による原子炉の構成において、図2及
び図5に示したように、蒸気発生器12の近傍に複数の
スタンドパイプ40を設けたことを特徴とする。
【0186】スタンドパイプ40は、原子炉容器下部隔
壁13の水平部分にその下端が接続されて原子炉冷却材
低温プール15に連通し、原子炉容器上部隔壁8を貫通
して上方に延び、原子炉カバーガス空間19に開口して
いる。
壁13の水平部分にその下端が接続されて原子炉冷却材
低温プール15に連通し、原子炉容器上部隔壁8を貫通
して上方に延び、原子炉カバーガス空間19に開口して
いる。
【0187】このような構成よりなる原子炉において
は、万一のナトリウム等液体金属と水による反応事故を
生じた場合においても、蒸気発生器12の伝熱部分で発
生し、蒸気発生器12の内部を下方に向かった一部の水
素ガスは、蒸気発生器12の伝熱管束部の下端を経て、
補助ポンプ14に至る。
は、万一のナトリウム等液体金属と水による反応事故を
生じた場合においても、蒸気発生器12の伝熱部分で発
生し、蒸気発生器12の内部を下方に向かった一部の水
素ガスは、蒸気発生器12の伝熱管束部の下端を経て、
補助ポンプ14に至る。
【0188】ここにおいて下方に位置する補助ポンプ1
4の流路が急収縮であること、上方に存在する蒸気発生
器12の伝熱管束部内側に配された蒸気発生器内筒30
(図1参照)が上部開放液面を有することから下方に伝
搬する水素ガスはさらに減少する。
4の流路が急収縮であること、上方に存在する蒸気発生
器12の伝熱管束部内側に配された蒸気発生器内筒30
(図1参照)が上部開放液面を有することから下方に伝
搬する水素ガスはさらに減少する。
【0189】残りの極く僅かな水素ガスはその後、補助
ポンプ14の下部開口窓部を経て原子炉冷却材低温プー
ル15の空間に拡がる。該空間は急拡大・開放系である
ため、十分拡散した水素ガスは原子炉容器下部隔壁13
の水平部分に接続する蒸気発生器12近傍のスタンドパ
イプ40内を上昇し、原子炉カバーガス空間19に開放
する。その結果、生成物である水素ガスの炉心3への進
入を抑止する事ができる以上述べたように本実施形態に
よる原子炉によれば、万一のナトリウム等液体金属と水
による反応事故を生じた場合においても、生成物である
水素ガスの炉心3への進入を防止することができる。
ポンプ14の下部開口窓部を経て原子炉冷却材低温プー
ル15の空間に拡がる。該空間は急拡大・開放系である
ため、十分拡散した水素ガスは原子炉容器下部隔壁13
の水平部分に接続する蒸気発生器12近傍のスタンドパ
イプ40内を上昇し、原子炉カバーガス空間19に開放
する。その結果、生成物である水素ガスの炉心3への進
入を抑止する事ができる以上述べたように本実施形態に
よる原子炉によれば、万一のナトリウム等液体金属と水
による反応事故を生じた場合においても、生成物である
水素ガスの炉心3への進入を防止することができる。
【0190】
【発明の効果】以上述べたように本発明による液体金属
冷却型原子炉によれば、原子炉容器と冷却容器という二
重のタンク構成が不要となり、原子炉を冷却する液体金
属の配管が炉外に無く、原子炉の上部構造や原子炉容器
内部構造を単純化するとともに、中間冷却装置を簡素化
し、かつ格納施設内の構造を単純化して安全性を向上さ
せることができる。
冷却型原子炉によれば、原子炉容器と冷却容器という二
重のタンク構成が不要となり、原子炉を冷却する液体金
属の配管が炉外に無く、原子炉の上部構造や原子炉容器
内部構造を単純化するとともに、中間冷却装置を簡素化
し、かつ格納施設内の構造を単純化して安全性を向上さ
せることができる。
【図1】本発明の第1実施形態による液体金属冷却型原
子炉を示す縦断面図。
子炉を示す縦断面図。
【図2】図1の水平断面図。
【図3】本発明の第2実施形態による液体金属冷却型原
子炉の炉上部プラグ部分を示す縦断面図。
子炉の炉上部プラグ部分を示す縦断面図。
【図4】本発明の第3実施形態による液体金属冷却型原
子炉の炉上部プラグ部分を示す縦断面図。
子炉の炉上部プラグ部分を示す縦断面図。
【図5】本発明の第13実施形態による液体金属冷却型
原子炉の概略構成を示す図。
原子炉の概略構成を示す図。
【図6】従来の液体金属冷却型原子炉を示す縦断面図。
【図7】図6のA―A線に沿った断面図。
【図8】図6のB−B線に沿った断面図。
【図9】図6に示した従来の液体金属冷却型原子炉の他
の縦断面図。
の縦断面図。
1 原子炉容器蓋 2 原子炉容器 2a 原子炉容器の側胴部 3 炉心 4 原子炉冷却材ポンプ 5 原子炉冷却材供給箱 6 炉心入口プレナム 7 原子炉冷却材高温プール 8 原子炉容器上部隔壁 9 炉内冷却材案内筒 10 炉内熱交換器 11 原子炉冷却材中間プール 12 蒸気発生器 12a 蒸気発生器の伝熱管 12b 蒸気発生器の側筒 12c 蒸気発生器の開口窓 13 原子炉容器下部隔壁 14 補助ポンプ 14a 補助ポンプの開口窓 15 原子炉冷却材低温プール 16 制御棒駆動機構 17 炉心上部計装構造 18 炉上部プラグ 18a 炉上部プラグ本体 19 原子炉カバーガス空間 20 炉心支持構造物 21 炉心側胴 22 直接炉心冷却系2次高温配管 23 直接炉心冷却系2次低温配管 24 格納施設大型ドーム 25 原子炉格納施設 26 格納施設小型ドーム 27 ガードベッセル 28 反応生成物放出配管 29 破壊板 30 蒸気発生器内筒 31 原子炉支持円筒壁 40 スタンドパイプ 41 長ストローク制御棒駆動機構 42 燃料交換機 43 燃料交換機のアーム 44 吊り上げ装置 45 燃料交換機用貫通口
Claims (15)
- 【請求項1】液体金属から成る原子炉冷却材を内包する
原子炉容器と、前記原子炉容器内に設置された炉心と、
前記原子炉容器の上端開口部を閉塞する原子炉容器蓋
と、前記原子炉容器蓋に設置され、制御棒駆動機構及び
炉心上部計装構造を搭載する炉上部プラグと、前記原子
炉容器蓋に貫通配置され、原子炉の停止後における崩壊
熱を前記炉心から除去する炉内熱交換器と、前記原子炉
容器内に設置され、前記原子炉冷却材と水との間で熱交
換を行って蒸気を生成する蒸気発生器と、前記原子炉冷
却材を前記原子炉容器の内部で循環させる原子炉冷却材
ポンプと、炉心上部周辺位置から原子炉容器側胴部に沿
って立上がり、上端が原子炉カバーガス空間に開口し、
前記原子炉容器の内部を炉心上端位置を中心に上側の原
子炉冷却材高温プールと下側の原子炉冷却材中間プール
とに区分する原子炉容器上部隔壁と、前記原子炉容器上
部隔壁の下方にあって、前記原子炉容器の内部を前記原
子炉冷却材中間プールとその下側に位置する原子炉冷却
材低温プールとに区分し、かつ前記原子炉容器上部隔壁
と前記原子炉容器との間隙を前記原子炉容器側胴部沿い
に立上がり、前記原子炉カバーガス空間に上端開口する
原子炉容器下部隔壁と、を備えたことを特徴とする液体
金属冷却型原子炉。 - 【請求項2】前記蒸気発生器の底下部に、前記蒸気発生
器の底部下端を閉塞する容器を設け、前記容器の胴部下
方側面に開口窓部を形成したことを特徴とする請求項1
記載の液体金属冷却型原子炉。 - 【請求項3】前記炉内熱交換器は前記原子炉容器上部隔
壁を貫通して設けられ、前記蒸気発生器は前記原子炉冷
却材中間プールに開口する開口窓が形成された側筒を有
し、前記蒸気発生器の下部に、前記原子炉冷却材低温プ
ールに開口する開口窓を有する補助ポンプを接続したこ
とを特徴とする請求項1記載の液体金属冷却型原子炉。 - 【請求項4】前記原子炉冷却材ポンプの電源を常用母線
から取り、前記補助ポンプの電源を非常用母線から取る
ことを特徴とする請求項3記載の液体金属冷却型原子
炉。 - 【請求項5】前記原子炉冷却材ポンプの電源を常用母線
から取り、複数の前記補助ポンプの電源の構成を上下に
分割し、一方を常用母線から、他方を非常用母線から取
ることを特徴とする請求項3記載の液体金属冷却型原子
炉。 - 【請求項6】前記原子炉冷却材ポンプの電源を常用母線
から取り、複数の前記補助ポンプの電源の構成を内側固
定子と外側固定子とに分割し、一方を常用母線から、他
方を非常用母線から取ることを特徴とする請求項3記載
の液体金属冷却型原子炉。 - 【請求項7】前記原子炉冷却材ポンプの電源は常用母線
から取り、複数の前記補助ポンプの電源の構成を内側固
定子と外側固定子とに分割し、前記外側固定子を上下に
分割し、前記内側固定子と前記外側固定子の上下いずれ
か一方を常用母線から、他方を非常用母線から取ること
を特徴とする請求項3記載の液体金属冷却型原子炉。 - 【請求項8】前記原子炉冷却材ポンプの電源は常用母線
から取り、複数の前記補助ポンプの電源の構成を外側固
定子と内側固定子とに分割し、前記内側固定子を上下に
分割し、前記外側固定子と前記内側固定子の上下いずれ
か一方を常用母線から、他方を非常用母線から取ること
を特徴とする請求項3記載の液体金属冷却型原子炉。 - 【請求項9】複数の前記蒸気発生器のうちのいずれかが
故障した場合には、故障が生じた蒸気発生器の下部に位
置する前記補助ポンプの運転並びに前記原子炉冷却材ポ
ンプの運転を停止させ、健全な蒸気発生器の系統に属す
る前記補助ポンプのみを継続運転させるように構成した
ことを特徴とする請求項3乃至請求項8のいずれか一項
に記載の液体金属冷却型原子炉。 - 【請求項10】前記原子炉冷却材ポンプの揚程及び前記
補助ポンプの揚程が前記原子炉冷却材の循環流路の一巡
の圧力損失を分担し、前記原子炉容器下部隔壁は水平部
分より下部において内外冷却材を連通せしめる開口を有
し、原子炉の通常運転時に前記補助ポンプが分担する揚
程は、前記原子炉冷却材低温プールから前記原子炉冷却
材が前記原子炉容器下部隔壁の前記開口を通過して流入
し、前記原子炉容器下部隔壁の水平部分より上部の側筒
部分と前記原子炉容器との間隙を上昇し、前記原子炉容
器下部隔壁の側筒部分上端を溢流するように構成されて
いることを特徴とする請求項3乃至請求項9のいずれか
一項に記載の液体金属冷却型原子炉。 - 【請求項11】前記蒸気発生器は二重管構造よりなる複
数の伝熱管を有し、前記二重管構造の伝熱管の空隙部分
にヘリウム等の不活性ガスを封入し、内外いずれの管に
おける漏洩をも検出する連続的監視装置を配置し、前記
複数の伝熱管をいくつかの伝熱管群に分けて各伝熱管群
を互いから分離し、前記蒸気発生器に反応生成物放出配
管の一端を接続すると共に、原子炉格納施設内に位置す
る前記反応生成物放出配管の他端を破壊板にて閉塞し、
前記原子炉容器と前記原子炉容器蓋を不活性雰囲気の前
記原子炉格納施設の内部に収納したことを特徴とする請
求項1乃至請求項10のいずれか一項に記載の液体金属
冷却型原子炉。 - 【請求項12】前記炉上部プラグの中央部の貫通部に
は、前記制御棒駆動機構に加えて、前記制御棒駆動機構
よりも可動距離が長い、長ストローク制御棒駆動機構が
搭載され、燃料交換時に燃料交換機が挿通される貫通口
が前記長ストローク制御棒駆動機構の外縁近傍部にて前
記炉上部プラグに形成され、前記燃料交換機は連続的、
可変式のアームを有し、前記アームは、炉心中心から偏
心位置を中心として設置された炉上部プラグ本体の回転
する機能と合せて、炉心頂部の任意の位置にアーム先端
の触手を配置することができ、前記長ストローク制御棒
駆動機構を燃料交換時に炉上部に引き抜き保持するため
の吊り上げ装置をさらに有することを特徴とする請求項
1乃至請求項11のいずれか一項に記載の液体金属冷却
型原子炉。 - 【請求項13】前記炉上部プラグの中央部の貫通部に
は、前記制御棒駆動機構に加えて、前記制御棒駆動機構
よりも可動距離が長い、長ストローク制御棒駆動機構が
搭載され、燃料交換時に燃料交換機が挿通される貫通口
が前記炉心の軸中心位置近傍にて前記炉上部プラグに形
成され、前記燃料交換機は連続的、可変式のアームを有
し、前記アームは、炉上部プラグ本体の回転する機能と
合せて、炉心頂部の任意の位置にアーム先端の触手を配
置することができ、前記長ストローク制御棒駆動機構を
燃料交換時に炉上部に引き抜き保持するための吊り上げ
装置をさらに有することを特徴とする請求項1乃至請求
項11のいずれか一項に記載の液体金属冷却型原子炉。 - 【請求項14】前記蒸気発生器の外胴周囲にあって下端
を閉塞してなる側筒に、前記原子炉冷却材の内部への流
入と上昇を可能にする開口窓部及び前記原子炉カバーガ
ス空間に開口する開口窓部を形成し、前記蒸気発生器の
外胴の上端近傍部に前記原子炉カバーガス空間に開口す
る開口窓部を形成したことを特徴とする請求項1乃至請
求項13のいずれか一項に記載の液体金属冷却型原子
炉。 - 【請求項15】前記原子炉容器下部隔壁の水平部分に下
端が接続されて前記原子炉冷却材低温プールに連通し、
前記原子炉容器上部隔壁を貫通して上方に延び、前記原
子炉カバーガス空間に上端が開口するスタンドパイプを
前記蒸気発生器の近傍に設置したことを特徴とする請求
項1乃至請求項14のいずれか一項に記載の液体金属冷
却型原子炉。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10356586A JP2000180572A (ja) | 1998-12-15 | 1998-12-15 | 液体金属冷却型原子炉 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10356586A JP2000180572A (ja) | 1998-12-15 | 1998-12-15 | 液体金属冷却型原子炉 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000180572A true JP2000180572A (ja) | 2000-06-30 |
Family
ID=18449774
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10356586A Pending JP2000180572A (ja) | 1998-12-15 | 1998-12-15 | 液体金属冷却型原子炉 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000180572A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2010126028A1 (ja) * | 2009-04-27 | 2010-11-04 | 株式会社 東芝 | 高速炉 |
CN109841287A (zh) * | 2019-04-11 | 2019-06-04 | 哈尔滨工程大学 | 一种通过惯性力实现工作的液态燃料核反应堆 |
RU2713473C2 (ru) * | 2010-02-22 | 2020-02-05 | Эдвансд Риэктор Консептс Ллк | Система ядерного реактора и способ получения ядерной энергии |
CN114420322A (zh) * | 2021-11-30 | 2022-04-29 | 中国船舶重工集团公司第七一九研究所 | 非能动余热排出系统 |
-
1998
- 1998-12-15 JP JP10356586A patent/JP2000180572A/ja active Pending
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2010126028A1 (ja) * | 2009-04-27 | 2010-11-04 | 株式会社 東芝 | 高速炉 |
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