JP5236777B2 - プラズマ処理装置 - Google Patents

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本発明は、プラズマ処理装置に係り、特に半導体ウエハ等の被処理基板に、エッチング等のプラズマ処理を施すプラズマ処理装置に関する。
従来から、半導体装置の製造分野においては、処理室内にプラズマを発生させ、このプラズマを処理室内に配置した被処理基板、例えば半導体ウエハ等に作用させて、所定の処理、例えば、エッチング、成膜等を行うプラズマ処理装置が用いられている。
このようなプラズマ処理装置において、良好な処理を行うためには、プラズマの状態を、プラズマ処理に適した良好な状態に維持する必要がある。このため、従来から、プラズマを制御するための磁場を形成する磁場形成機構を具備したプラズマ処理装置が多い。
この磁場形成機構としては、被処理面を上方に向けて水平に配置された半導体ウエハ等の被処理基板に対し、その上方に一定方向のダイポール磁場を形成するダイポール型のもの、及び、被処理面を上方に向けて水平に配置された半導体ウエハ等の被処理基板に対し、その周囲に半導体ウエハ等を囲むように、N,Sの磁極が交互に隣接して配置されるよう多数配列し、半導体ウエハの上方には磁場を形成せず、その周囲を囲むように、マルチポール磁場を形成するマルチポール型のものが知られている。
上述したとおり、従来から、処理室内の半導体ウエハ等の被処理基板の周囲に、所定のマルチポール磁場を形成し、このマルチポール磁場によってプラズマの状態を制御しつつ、エッチング処理等のプラズマ処理を行うプラズマ処理装置が知られている。
しかしながら、本発明者等が詳査したところ、プラズマ処理、例えば、プラズマエッチング等においては、上述したようにマルチポール磁場を形成した状態でプラズマエッチング処理を行った方が、エッチング速度の面内均一性が向上するプロセスと、逆に、マルチポール磁場を形成した状態でプラズマエッチング処理を行うより、マルチポール磁場がない状態でプラズマエッチング処理を行った方が、エッチング速度の面内均一性が向上するプロセスがあることが判明した。
例えば、シリコン酸化膜等のエッチングを行う場合は、マルチポール磁場を形成してエッチングを行った方が、マルチポール磁場を形成せずにエッチングを行った場合に比べて半導体ウエハの面内のエッチングレート(エッチング速度)の均一性を向上させることができ、マルチポール磁場を形成せずにエッチングを行った場合は、半導体ウエハの中央部でエッチングレートが高くなり、半導体ウエハの周縁部でエッチングレートが低くなるというエッチングレートの不均一性が生じる。
一方、有機系の低誘電率膜(所謂Low−K)等のエッチングを行う場合は、マルチポール磁場を形成せずにエッチングを行った方が、マルチポール磁場を形成してエッチングを行った場合に比べて半導体ウエハの面内のエッチングレートの均一性を向上させることができ、マルチポール磁場を形成してエッチングを行った場合は、半導体ウエハの中央部でエッチングレートが低くなり、半導体ウエハの周縁部でエッチングレートが高くなるというエッチングレートの不均一性が生じる。
ここで、前述した磁場形成機構が、電磁石から構成されたものであれば、磁場の形成及び消滅等の制御は、容易に行うことができるが、電磁石を用いると、消費電力が増大するという問題が生じるため、多くの装置では、前述したとおり永久磁石を用いている。
このため、磁場の形成、消滅等の制御は、磁場形成手段を着脱する等の作業を行わなければならず、容易に行うことができないという問題があった。
本発明は、かかる従来の事情に対処してなされたもので、プラズマ処理プロセスの種類に応じて適切なマルチポール磁場の状態を容易に制御、設定することができ、良好な処理を容易に行うことのできるプラズマ処理装置を提供しようとするものである。
本発明のプラズマ処理装置の態様は、被処理基板を収容する処理室と、前記処理室内に設けられ、前記被処理基板に所定のプラズマ処理を施すためのプラズマを発生させる機構と、永久磁石からなる磁石セグメントを複数配列して構成され、前記処理室外に設けられて、前記処理室内の前記被処理基板の周囲に所定のマルチポール磁場を形成する磁場形成機構とを具備したプラズマ処理装置であって、前記磁場形成機構が、上下に分離して設けられた上側磁場形成機構と下側磁場形成機構とから構成され、前記上側磁場形成機構に設けられた前記磁石セグメントと、前記下側磁場形成機構に設けられた前記磁石セグメントが、前記処理室側に一方の磁極が位置し前記処理室とは反対側に他方の磁極が位置するように配置され、かつ、水平方向の回転軸の回りに回転可能とされ直立状態及び、上側及び下側が前記処理室側に近接、離間するように傾斜した状態に設定可能に構成されたことを特徴とする。
本発明によれば、プラズマ処理プロセスの種類に応じて適切なマルチポール磁場の状態を容易に制御、設定することができ、良好な処理を容易に行うことができる。
本発明のプラズマ処理装置の一実施形態の概略構成を示す図。 図1のプラズマ処理装置の磁場形成機構の概略構成を示す図。 図1のプラズマ処理装置の磁石セグメントの回転動作を説明するための図。 図1のプラズマ処理装置の磁場強度の状態を示す図。 エッチング速度の面内分布と磁場との関係を示す図。 エッチング速度の面内分布と磁場との関係を示す図。 エッチング速度の面内分布と磁場との関係を示す図。 磁石セグメントの変形例の構成を示す図。 磁石セグメントの回転動作の変形例を示す図。 磁石セグメントの回転動作の変形例を示す図。 磁石セグメントの回転動作の変形例を示す図。 本発明のプラズマ処理装置の一実施形態の要部構成を示す図。 磁石セグメントの回転動作の変形例を示す図。 磁石セグメントの回転動作の変形例を示す図。
以下、本発明の詳細を、実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明を、半導体ウエハのエッチングを行うプラズマエッチング装置に適用した実施の形態の構成の概略を模式的に示すものであり、同図において、符号1は、材質が例えばアルミニウム等からなり、内部を気密に閉塞可能に構成され、プラズマ処理室を構成する円筒状の真空チャンバを示している。
上記真空チャンバ1は、小径の上部1aと大径の下部1bからなる段付きの円筒形状とされており、接地電位に接続されている。また、真空チャンバ1の内部には、被処理基板としての半導体ウエハWを、被処理面を上側に向けて略水平に支持する支持テーブル(サセプタ)2が設けられている。
この支持テーブル2は、例えばアルミニウム等の材質で構成されており、セラミックなどの絶縁板3を介して導体の支持台4に支持されている。また支持テーブル2の上方の外周には導電性材料または絶縁性材料で形成されたフォーカスリング5が設けられている。
また、支持テーブル2の半導体ウエハWの載置面には、半導体ウエハWを静電吸着するための静電チャック6が設けられている。この静電チャック6は、絶縁体6bの間に電極6aを配置して構成されており、電極6aには直流電源13が接続されている。そして電極6aに電源13から電圧が印加されることにより、例えばクーロン力によって半導体ウエハWが吸着されるようになっている。
さらに、支持テーブル2には、冷媒を循環するための冷媒流路(図示せず)と、冷媒からの冷熱を効率よく半導体ウエハWに伝達するために半導体ウエハWの裏面にHeガスを供給するガス導入機構(図示せず)とが設けられ、半導体ウエハWを所望の温度に温度制御できるようになっている。
上記支持テーブル2と支持台4は、ボールねじ7を含むボールねじ機構により昇降可能となっており、支持台4の下方の駆動部分は、ステンレス鋼(SUS)製のベローズ8で覆われ、ベローズ8の外側にはベローズカバー9が設けられている。
また、支持テーブル2のほぼ中央には、高周波電力を供給するための給電線12が接続されている。この給電線12にはマッチングボックス11及び高周波電源10が接続されている。高周波電源10からは、13.56〜150MHzの範囲、好ましくは13.56〜100MHzの範囲、例えば100MHzの高周波電力が支持テーブル2に供給されるようになっている。また、エッチングレートを高くする観点から、プラズマ生成用の高周波とプラズマ中のイオンを引き込むための高周波とを重畳させることが好ましく、イオン引き込み(バイアス電圧制御)用の高周波電源(図示せず)としては、周波数が500KHz〜13.56MHzの範囲のものが用いられる。なお、その周波数は、エッチング対象がシリコン酸化膜の場合は3.2MHz、ポリシリコン膜や有機材料膜の場合は13.56MHzが好ましい。
さらに、フォーカスリング5の外側にはバッフル板14が設けられている。バッフル板14は、支持台4、ベローズ8を介して真空チャンバ1と電気的に導通している。
一方、支持テーブル2の上方の真空チャンバ1の天壁部分には、シャワーヘッド16が、支持テーブル2と平行に対向する如く設けられており、このシャワーヘッド16は接地されている。したがって、これらの支持テーブル2およびシャワーヘッド16は、一対の電極として機能するようになっている。
上記シャワーヘッド16は、その下面に多数のガス吐出孔18が設けられており、且つその上部にガス導入部16aを有している。そして、その内部にはガス拡散用空隙17が形成されている。ガス導入部16aにはガス供給配管15aが接続されており、このガス供給配管15aの他端には、エッチング用の反応ガス及び希釈ガス等からなる処理ガスを供給する処理ガス供給系15が接続されている。
反応ガスとしては、例えばハロゲン系のガス等を用いることができ、希釈ガスとしては、Arガス、Heガス等、通常この分野で用いられるガスを用いることができる。このような処理ガスが、処理ガス供給系15からガス供給配管15a、ガス導入部16aを介してシャワーヘッド16のガス拡散用空隙17に至り、ガス吐出孔18から吐出され、半導体ウエハWに形成された膜のエッチングに供されるようになっている。
また、真空チャンバ1の下部1bの側壁には、排気ポート19が形成されており、この排気ポート19には排気系20が接続されている。そして排気系20に設けられた真空ポンプを作動させることにより真空チャンバ1内を所定の真空度まで減圧することができるようになっている。さらに、真空チャンバ1の下部1bの側壁上側には、半導体ウエハWの搬入出口を開閉するゲートバルブ24が設けられている。
一方、真空チャンバ1の上部1aの外側周囲には、真空チャンバ1と同心状に、環状の磁場形成機構(リング磁石)21が配置されており、支持テーブル2とシャワーヘッド16との間の処理空間の周囲に磁場を形成するようになっている。この磁場形成機構21は、回転機構25によって、その全体が、真空チャンバ1の回りを所定の回転速度で回転可能とされている。なお、図1では、環状の磁場形成機構21が、一体的に図示されているが、この環状の磁場形成機構21は、図12に示すように、上下に分割して2つ設けられた上側磁場形成機構と下側磁場形成機構から構成されている。
上記磁場形成機構21は、図2に示すように、図示しない支持部材により支持された永久磁石からなる複数(図2では16個)の磁石セグメント22から構成されており、複数の磁石セグメント22を、真空チャンバ1側に向く磁極がS,N,S,N,…と交互に並ぶように配列して構成されている。
すなわち、磁場形成機構21において、図2に示す状態では、隣接する複数の磁石セグメント22同士の磁極の向きが互いに逆向きになるように配置されており、従って、磁力線が図示のように隣接する磁石セグメント22間に形成され、処理空間の周辺部、即ち真空チャンバ1の内壁近傍では例えば0.02〜0.2T(200〜2000G)、好ましくは0.03〜0.045T(300〜450G)の磁場が形成され、半導体ウエハW中心部は実質的に無磁場状態となるようにマルチポール磁場が形成されている。
なお、このように磁場の強度範囲が規定されるのは、強すぎると洩れ磁場の原因となり、弱すぎるとプラスズマ閉じ込めによる効果が得られなくなるためである。従って、このような数値は、装置の構造(材料)的な要因による一例であって、必ずしもこの範囲に限定されるものではない。
また、前述した半導体ウエハW中心部における実質的な無磁場とは、本来0Tであることが望ましいが、半導体ウエハWの配置部分にエッチング処理に影響を与える磁場が形成されず、実質的にウエハ処理に影響を及ぼさない値であればよい。図2に示す状態では、ウエハ周辺部に例えば磁束密度42OμT(4.2G)以下の磁場が印加されており、これによりプラズマを閉じ込める機能が発揮される。
さらに、本実施の形態においては、上記磁場形成機構21の各磁石セグメント22は、図示しない磁石セグメント回転機構により、磁場形成機構21内において、垂直方向の軸を中心に、回転自在とされている。
すなわち、図2及び図3(a)に示すように、各磁石セグメント22の磁極が真空チャンバ1側に向いた状態から、図3(b)、図3(c)に示すように、隣接する磁石セグメント22が同期して逆方向、従って一つおきの磁石セグメント22が同方向に回転するよう構成されている。なお、図3(b)は、磁石セグメント22が45度回転した状態を示しており、図3(c)は、磁石セグメント22が90度回転した状態を示している。
図4は、縦軸を磁場強度、横軸を真空チャンバ1内に配置された半導体ウエハWの中心からの距離として、図3(a)に示すように各磁石セグメント22の磁極が真空チャンバ1側に向いた状態(曲線A)、図3(b)に示すように各磁石セグメント22を45度回転した状態(曲線B)、図3(c)に示すように各磁石セグメント22を90度回転した状態(曲線C)、における半導体ウエハW中心からの距離と磁場の強度との関係を示している。なお、同図に示すD/S内径とは、真空チャンバ1の内壁に設けられた内壁保護用のデポシールド内径のことを示しており、実質的に真空チャンバ1(処理室)の内径を示している。
同図の曲線Aに示されるように、各磁石セグメント22の磁極が真空チャンバ1側に向いた状態では、マルチポール磁場は、実質的に半導体ウエハWの周縁部まで形成されており、曲線Cに示されるように、磁石セグメント22を90度回転した状態では、真空チャンバ1内には、実質的に磁場が形成されていない状態(磁場強度が略ゼロ)となる。また、曲線Bに示されるように、磁石セグメント22を45度回転した状態では、上記状態の中間的な状態となる。
このように、本実施の形態においては、磁場形成機構21を構成する各磁石セグメント22が同期して、隣接する各磁石セグメント22の回転方向が反対向きとなるように回転可能に構成されている。そして、かかる磁石セグメント22の回転によって、実質的に、真空チャンバ1内の半導体ウエハWの周囲にマルチポール磁場が形成された状態と、真空チャンバ1内の半導体ウエハWの周囲に、実質的にマルチポール磁場が形成されていない状態に設定できるよう構成されている。
したがって、例えば、前述したシリコン酸化膜等のエッチングを行う場合は、真空チャンバ1内の半導体ウエハWの周囲にマルチポール磁場を形成してエッチングを行い、これによって半導体ウエハWの面内のエッチングレートの均一性を向上させることができ、一方、前述した有機系の低誘電率膜(Low−K)等のエッチングを行う場合は、真空チャンバ1内の半導体ウエハWの周囲にマルチポール磁場を形成せずにエッチングを行い、これによって半導体ウエハWの面内のエッチングレートの均一性を向上させることができる。
図5〜7は、縦軸をエッチングレート(エッチング速度)、横軸を半導体ウエハ中心からの距離として、半導体ウエハW面内のエッチングレートの均一性を調べた結果を示すもので、各図において、曲線Aは真空チャンバ1内にマルチポール磁場を形成しない場合、曲線Bは真空チャンバ1内に0.03T(300G)のマルチポール磁場を形成した場合、曲線Cは真空チャンバ1内に0.08T(800G)のマルチポール磁場を形成した場合示している。
また、図5は、Cガスでシリコン酸化膜をエッチングした場合、図6は、CFガスでシリコン酸化膜をエッチングした場合、図7はNとHを含む混合ガスで有機系低誘電率膜(Low−K)をエッチングした場合を示している。図5,6に示されるとおり、CやCFガス等のCとFを含むガスでシリコン酸化膜をエッチングする場合は、真空チャンバ1内にマルチポール磁場を形成した状態でエッチングを行った方が、エッチングレートの面内均一性を向上させることができる。また、図7に示されるとおり、NとHを含む混合ガスで有機系低誘電率膜(Low−K)をエッチングした場合は、真空チャンバ1内にマルチポール磁場を形成しない状態でエッチングを行った方が、エッチングレートの面内均一性を向上させることができる。
以上のとおり、本実施の形態においては、磁石セグメント22を回転させることによって、真空チャンバ1内のマルチポール磁場の状態を容易に制御することができ、実施するプロセスによって、最適なマルチポール磁場の状態で、良好な処理を行うことができる。
なお、磁石セグメント22の数は、図2に示される16個の例に限定されるものでないことは勿論である。また、その断面形状も、図2に示される例のように長方形に限らず、円、正方形等の形状を採用することができるが、磁石セグメント22を回転させることから、磁石セグメント22の設置スペースを有効に利用し、装置の小型化を図るためには、図8に示すように、磁石セグメント22の断面形状を円形とし、円筒状の磁石セグメント22を用いることが好ましい。
また、磁石セグメント22を構成する磁石材料も特に限定されるものではなく、例えば、希土類系磁石、フェライト系磁石、アルニコ磁石等、公知の磁石材料を適用することができる。
さらに、上記の実施の形態では、磁石セグメント22を、隣接する磁石セグメント22が互いに逆方向に同期して回転されるようにした場合について説明したが、各磁石セグメント22の回転は、図9に矢印で示すように、互いに同方向に回転させるようにしても良い。
また、図10に矢印で示すように、一つおきの磁石セグメント22のみを回転させ、他の一つおきの磁石セグメント22は固定したものとしても良い。このようにして回転させる磁石セグメント22の数を減らすことにより、その回転機構を簡易化することが可能となる。
さらにまた、図11に示すように、複数の磁石セグメント、例えば3つの磁石セグメント22a,22b,22cの磁石セグメント対によって1つの磁極を構成するようにし、これらの磁石セグメント22a,22b,22cを同期して同方向に回転させるように構成することもできる。このように、より多数の磁石セグメントを用いることにより、磁場強度を高めることが可能となる。
さらに、本実施形態では、図12に示すように、環状の磁場形成機構21が、上下に分割して2つ設けられた上側磁場形成機構と下側磁場形成機構から構成され、上側磁場形成機構に設けられた磁石セグメント22aと、下側磁場形成機構に設けられた磁石セグメント22bとを、互いに近接、離間するように上下方向に移動可能に構成されている。かかる構成の場合、磁石セグメント22aと、磁石セグメント22bとを近接させた場合、図12(a)の矢印に示すように、磁場強度は大きくなり、他方、磁石セグメント22aと、磁石セグメント22bとを離間させた場合には、図12(b)の矢印に示すように、磁場強度は小さくなる。
また、図13は、上記と同様に、環状の磁場形成機構が、上下に分割して2つ設けられた上側磁場形成機構と下側磁場形成機構から構成され、上側磁場形成機構に設けられた磁石セグメント22cと、下側磁場形成機構に設けられた磁石セグメント22dとを、水平方向に設けられた回転軸の回りに垂直面内で回動自在とし、これらを同期して互いに反対方向に回動させるよう構成した場合を示している。かかる構成の場合、磁石セグメント22dが直立した状態から、磁石セグメント22cと、磁石セグメント22dとを、内側方向に向けて傾斜させるように回動させた場合、図13(a)の矢印に示すように、磁場強度は大きくなり、他方、磁石セグメント22cと、磁石セグメント22dとを外側方向に向けて傾斜させるように回動させた場合、図13(b)の矢印に示すように、磁場強度は小さくなる。
さらに、図14は、上記と同様に、環状の磁場形成機構が、上下に分割して2つ設けられた上側磁場形成機構と下側磁場形成機構から構成され、上側磁場形成機構に設けられた磁石セグメント22aと、下側磁場形成機構に設けられた磁石セグメント22bとを、径方向に向けて水平方向に離間及び中心方向に向けて近接するよう同期させて移動可能に構成した場合を示している。かかる構成の場合、磁石セグメント22a、磁石セグメント22bを、真空チャンバ1に近接させるよう、つまり、リング径が小さくなるよう移動させた場合、図14(a)の矢印に示すように、磁場強度は大きくなり、他方、磁石セグメント22a、磁石セグメント22bを、真空チャンバ1から離間させるよう、つまり、リング径が大きくなるよう移動させた場合、図14(b)の矢印に示すように、磁場強度は小さくなる。
次に、このように構成されたプラズマエッチング装置における処理について説明する。
まず、ゲートバルブ24を開放し、このゲートバルブ24に隣接して配置されたロードロック室(図示せず)を介して、搬送機構(図示せず)により半導体ウエハWが真空チャンバ1内に搬入され、予め所定の位置に下降されている支持テーブル2上に載置される。そして、直流電源13から静電チャック6の電極6aに所定の電圧が印加され、半導体ウエハWはクーロン力により吸着される。
この後、搬送機構を真空チャンバ1外へ退避させた後、ゲートバルブ24を閉じ、支持テープル2を図1に示される位置まで上昇させると共に、排気系20の真空ポンプにより排気ポート19を通じて真空チャンバ1内が排気される。
真空チャンバ1内が所定の真空度になった後、真空チャンバ1内には、処理ガス供給系15から所定の処理ガスが、例えば100〜1000sccmの流量で導入され、真空チャンバ1内が所定の圧力、例えば1.33〜133Pa(10〜1000mTorr)、好ましくは2.67〜26.7Pa(20〜200mTorr)程度に保持される。
そして、この状態で高周波電源10から、支持テーブル2に、周波数が13.56〜150MHz、例えば100MHz、電力が100〜3000Wの高周波電力が供給される。この場合に、上述のようにして下部電極である支持テーブル2に高周波電力が印加されることにより、上部電極であるシャワーヘッド16と下部電極である支持テーブル2との間の処理空間には高周波電界が形成され、これにより処理空間に供給された処理ガスがプラズマ化されて、そのプラズマにより半導体ウエハW上の所定の膜がエッチングされる。
この時、前述したとおり、実施するプロセスの種類等により、予め各磁石セグメント22を所定の向きに設定しておき、真空チャンバ1内に所定の強度のマルチポール磁場を形成、若しくは実質的に真空チャンバ1内にマルチポール磁場が形成されていない状態に設定しておく。
なお、マルチポール磁場を形成すると、真空チャンバ1の側壁部(デポシールド)の磁極に対応する部分(例えば、図2のPで示す部分)が局部的に削られる現象が生じるおそれがある。これに対して、モータ等の駆動源を備えた回転機構25により、磁場形成機構21を真空チャンバ1の周囲で回転させることにより、真空チャンバ1の壁部に対して磁極が移動するため、真空チャンバ1の壁部が局部的に削られることが防止される。
そして、所定のエッチング処理が実行されると、高周波電源10からの高周波電力の供給が停止され、エッチング処理が停止されて、上述した手順とは逆の手順で、半導体ウエハWが真空チャンバ1外に搬出される。
なお、上記実施の形態においては、本発明を半導体ウエハのエッチングを行うエッチング装置に適用した場合について説明したが、本発明はかかる場合に限定されるものではない。例えば、半導体ウエハ以外の基板を処理するものであっても良く、エッチング以外のプラズマ処理、例えばCVD等の成膜処理装置にも適用することができる。
1……真空チャンバ、2……支持テーブル、3……絶縁板、4……支持台、5……フォーカスリング、6……静電チャック、7……ボールねじ、8……ベローズ、9……ベローズカバー、10……高周波電源、11……マッチングボックス、12……給電線、13……直流電源、14……バッフル板、15……処理ガス供給系、16……シャワーヘッド、17……ガス拡散用空隙、18……ガス吐出孔、19……排気ポート、20……排気系、21……磁場形成機構、22……磁石セグメント、24……ゲートバルブ、25……回転機構。

Claims (3)

  1. 被処理基板を収容する処理室と、前記処理室内に設けられ、前記被処理基板に所定のプラズマ処理を施すためのプラズマを発生させる機構と、永久磁石からなる磁石セグメントを複数配列して構成され、前記処理室外に設けられて、前記処理室内の前記被処理基板の周囲に所定のマルチポール磁場を形成する磁場形成機構とを具備したプラズマ処理装置であって、
    前記磁場形成機構が、上下に分離して設けられた上側磁場形成機構と下側磁場形成機構とから構成され、
    前記上側磁場形成機構に設けられた前記磁石セグメントと、前記下側磁場形成機構に設けられた前記磁石セグメントが、前記処理室側に一方の磁極が位置し前記処理室とは反対側に他方の磁極が位置するように配置され、かつ、水平方向の回転軸の回りに回転可能とされ直立状態及び、上側及び下側が前記処理室側に近接、離間するように傾斜した状態に設定可能に構成されたことを特徴とするプラズマ処理装置。
  2. 請求項1記載のプラズマ処理装置において、前記磁石セグメントが、略円筒状に形成されたことを特徴とするプラズマ処理装置。
  3. 請求項1又は2記載のプラズマ処理装置において、前記被処理基板にプラズマを作用させてエッチング処理を施すことを特徴とするプラズマ処理装置。
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