JP5236660B2 - 磁性粒子を分離するための方法及び装置、磁性粒子、並びに磁性粒子の使用 - Google Patents

磁性粒子を分離するための方法及び装置、磁性粒子、並びに磁性粒子の使用 Download PDF

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Description

本発明は、磁性粒子を分離する方法に関する。更に、本発明は、磁性粒子を分離する装置、磁性粒子、及び磁性粒子の使用に関する。
磁性粒子イメージングの方法は、ドイツ特許出願DE 101 51 778 A1号から知られている。その刊行物において記載される方法の場合、まず第一に、比較的低い磁場強度を持つ第1のサブゾーン及び比較的高い磁場強度を持つ第2のサブゾーンが検査ゾーンにおいて形成されるよう、磁場強度の空間分布を持つ磁場が生成される。その後、検査ゾーン内のサブゾーンの空間における位置がシフトされる。その結果、検査ゾーンにおける粒子の磁化は局所的に変化する。検査ゾーンにおいて磁化に依存する信号が記録される。この磁化は、サブゾーンの空間における位置で上記シフトにより影響を受ける。検査ゾーンにおける磁性粒子の空間分布に関する情報がこれらの信号から抽出され、検査ゾーンの画像が形成されることができる。斯かる装置及び斯かる方法は、表面付近及び検査対象物の表面から離れた位置の両方で、非破壊の態様で、何らの損傷を引き起こすことなしに、高い空間分解を持って、例えば人体といった任意の検査対象物を検査することができるという利点を持つ。
斯かる既知の装置の性能は、トレーサ物質、即ち磁性粒子の物質の性能に非常に依存する。更なる用途に対して斯かる方法の分解能及び適用を改善するため、既知の装置の信号対ノイズ比を増加させる必要性が常に存在する。
従って、本発明の目的は、特に磁性粒子イメージングにおける適用のため、改善された磁性粒子が結果として生じるような方法を提供することである。
上記目的は、磁性粒子を分離する方法により達成される。そこでは、上記磁性粒子が、磁化し易い粒子方向を有する。この方法は、上記磁化し易い粒子方向が、第1の磁場の磁場ベクトルに平行に指向されるよう、上記第1の磁場に対して上記磁性粒子を従属させるステップと、上記第1の磁場の上記磁場ベクトルに対して所定の角度回転された方向を持つ第2の磁場に対して、上記磁性粒子を更に従属させるステップと、上記磁性粒子に分離力を適用するステップとを有する。
斯かる方法の利点は、それらの磁化の異方性の強度の比較的鋭い分布を持つ磁性粒子を得ることが可能であるということである。これにより、磁性粒子イメージング技術の文脈において使用されるとき、信号対ノイズ比が増加される。本発明の文脈において、用語「磁性粒子の磁化の異方性の強度」は、磁性粒子の磁化を大幅に変化させるために必要な外部(磁性粒子に対する外部)の磁場を意味する。この解釈は、「磁性粒子の異方性」又は「異方性の場」という用語に関連付けることが可能な他の定義に非常に関連する。例えば異なるエネルギーが、複数の異方性定数を用いて表される異なる空間方向(エネルギー地形)に関連付けられる。本発明の文脈において、用語「磁性粒子の磁化の異方性の強度」は、定量化可能なパラメータに関連付けられる。「第1の磁場の磁場ベクトルに平行な磁化し易い粒子方向の指向」という用語により、複数の磁性粒子の磁化し易い方向が、好ましくは、ボルツマン分布の意味において第1の磁場の磁場ベクトルに平行な向きに指向されることを理解されたい。
本発明の好ましい実施形態によれば、上記第2の磁場が、上記磁性粒子に上記分離力を適用するため傾斜磁場を有する。これにより、それらの磁化の異方性の強度に基づき効率的に磁性粒子を分離するための比較的単純な方法が、実現されることができる。本実施形態において、第1の磁場を均一磁場として与えることが更に好ましい。これにより、不必要な又はランダムな方向において力を適用することなしに、第1の磁場の磁場ベクトルに平行な磁化し易い粒子方向の非常によく規定された方向を得ることが可能である。
本発明の別の好ましい実施形態によれば、上記磁性粒子における上記分離力が、傾斜磁場を有する第3の磁場により適用される。これにより、好ましくは、均一な磁場の形で第2の磁場を与えること、及び第3の磁場により磁性粒子を分離することができ、こうして、第2の磁場が傾斜磁場を有し、かつ分離力を適用する状況に対して本発明の方法の分離力を増加させる。
本発明の更なる好ましい実施形態によれば、上記磁性粒子が、磁化の異方性の上記強度に基づき分離される。これは、それらの磁化の異方性のよく規定された強度を持つ磁性粒子の生成を可能にする。即ち、この特性の比較的鋭く区切られた分布を可能にする。
また本発明の更なる好ましい実施形態によれば、上記磁性粒子は、単一磁区磁性粒子とも呼ばれる、モノラルドメイン磁性粒子である。
本発明のある実施形態によれば、上記第2の磁場又は上記第3の磁場が、単一のワイヤを流れる電流により生み出される磁場として与えられることが好ましい。これにより、比較的単純な態様において傾斜磁場を生み出すことが可能である。
更に、本発明のある実施形態によれば、上記第2の磁場が起動されるとき、上記第1の磁場が停止されることが好ましい。逆もまた成立する。これにより、有利には、それらの磁化の異方性の規定された強度を持つ磁性粒子に選択的に影響を与えることができ、この結果、磁性粒子が効率的に分離されることができる。
本発明の更に別の実施形態によれば、好ましくは、上記第1及び第2の磁場の起動及び停止の周波数が、約1kHzから約100MHzの範囲、好ましくは約200kHzから約5MHzの範囲に含まれる。これにより、有利には、例えば異なるサイズ及び/又は異なる環境の磁性粒子といった、複数の異なる磁性粒子に対して本発明の方法を適応させることが可能である。
本発明は更に、磁性粒子を分離する装置に関する。この装置は、流体導孔と、第1の磁場を生成する第1の磁場生成手段と、第2の磁場を生成する第2の場生成手段とを有し、上記第2の磁場が、上記第1の磁場の前記磁場ベクトルに対して所定の角度回転された方向を持つよう与えられる。
本発明の装置を用いると、有利には、それらの磁化の異方性の強度に基づき、磁性粒子の単純かつ効率的な分離を与えることが可能である。
本発明は、それらの磁化の異方性の特定の強度を持つ磁性粒子、及び斯かる磁性粒子の使用にも関連付けられる。好ましくは、磁化の異方性の強度は約1mTから約10mTの範囲で与えられる。上記磁化の異方性の上記強度の標準偏差は、1mTより小さく、好ましくは0.5mTより小さく、最も好ましくは、0.25mTより小さい。斯かる粒子を用いると、粒子により経験される外部磁場が、磁性粒子の磁化し易い方向(容易軸)に対して特定の範囲の角度において指向される場合に、磁性粒子イメージングの適用において信号対ノイズ比を強化することが可能である。一般に、磁性粒子イメージングの文脈においては、より大きな粒子を使用することが好ましい。なぜなら、斯かるより大きい磁性粒子は可能性として、検出段でより高い信号対ノイズ比を順にもたらすことができるより大きい磁化を持つからである。にもかかわらず、磁性粒子のサイズは制限される。なぜなら、より大きい粒子が、それらの磁気モーメントが原因で互いを引き寄せ、磁性粒子イメージングの方法に対してほぼ見えない磁性粒子のクラスタを形成するからである。それらの磁化の異方性の規定された強度を持つ磁性粒子を正確に分離することができることを用いて、比較的高い信号対ノイズ比をそれでも生み出す比較的小さな粒子を使用することが可能である。
本発明の文脈に記載の磁場強度は、テスラにおいて特定されることもできる。これは、正確ではない。なぜなら、テスラは磁束密度の単位であるからである。特定の磁場強度を得るため、各場合において特定される値は、更に磁場定数μにより割られなければならない。
動作領域に存在する磁性粒子の拡大図を示す図である。 相対的な信号強度及び3つの異なる形状の磁性粒子のヒステリシス挙動のダイアグラムを示す図である。 相対的な信号強度及び3つの異なる形状の磁性粒子のヒステリシス挙動のダイアグラムを示す図である。 磁性粒子を分離する装置の断面図を図式的に示す図である。 時間領域において第1及び第2の磁場を示す図である。
本発明のこれら及び他の特性、特徴及び利点は、例示を介して本発明の原理を説明する対応する図面を考慮して、以下の詳細な説明から明らかとなるであろう。説明は、例示のためだけに与えられるものであり、本発明の範囲を限定するものではない。以下に示される参照符号は、添付された図面を参照するものである。
本発明は、特定の実施形態及び特定の図面を参照して説明されることになるが、本発明はそれらに限定されるものではなく、添付された請求項によってのみ定まるものである。記載された図面は、概略的なものに過ぎず非限定的なものである。図面において幾つかの要素の大きさが誇張されている場合があり、説明目的のため実際のスケール通りに描かれていない場合がある。
「a」「an」「the」といった不定冠詞又は定冠詞が単数形名詞の前で使用される場合、これは、特に記述がない限り、その名詞が複数あることも含むものとする。
更に、明細書及び請求項における第1、第2、第3等の用語は、同様な要素間を識別するのに使用され、必ずしも順次的な順序又は実際の順序を表すものではない。そのように使用されるこれらの用語は、適切な環境下において互いに交換可能であり、本書に述べられる本発明の実施形態は、本書に説明又は図示される順序以外の他の順番で動作することができる点を理解されたい。
更に、明細書及び請求項におけるトップ(表面、上部)、ボトム(底面、下部)、オーバー(上)、アンダー(下)等の用語は、説明目的で使用されるものであり、必ずしも相対的な位置を表すものではない。そのように使用されるこれらの用語は、適切な環境下において互いに交換可能であり、本書に述べられる本発明の実施形態は、本書に説明又は図示される方向以外の他の方向で動作することができる点を理解されたい。
本明細書及び請求項において使用される「有する」という用語は、その後に記載される手段を限定するものとして解釈されるべきでない点に留意されたい。それは、他の要素又はステップを除外するものではない。従って、「手段A及び手段Bを有するデバイス」という表現の範囲は、要素A及び要素Bのみからなるデバイスに限定されるべきではない。それは、本発明に関して、デバイスの関連要素がAとBとのみであることを意味する。
図1は、本発明の装置10と共に使用される種類の磁性粒子100の例を示す。例えば、この装置は、強磁性のタイプのモノラルドメイン磁気物質101を有する。この磁気物質101は、酸のような化学的及び/又は物理的な攻撃的環境から粒子100を保護する被膜層103を例えば用いて、覆われることができる。斯かる粒子100の磁化の飽和のため必要とされる外部磁場の磁場強度は、例えば粒子100の直径、使用される磁気物質101、及び他のパラメータといったさまざまなパラメータに依存する。本発明によれば、磁性粒子100は、磁気的に異方性である。即ち、これらの粒子は、その磁化についての異方性を持つ。斯かる異方性は、例えば形状異方性を用いて、及び/又は結晶異方性を用いて、及び/又は誘導異方性を用いて、及び/又は面異方性を用いて与えられることができる。磁性粒子100は磁化し易い方向を有し、これは、容易軸105と呼ばれる。
例えば、本書においてその全体が参照により含まれるDE 101 51 778号から知られる磁性粒子イメージングに関連付けられる装置及び方法において、いわゆる磁気駆動場は、磁性粒子100が経験する外部磁場の方向に対応する磁気駆動ベクトル225を生み出す。それらの磁化についての異方性を持つモノラルドメイン磁性粒子が外部磁場に露出される場合、磁性粒子のレスポンスは、磁化しやすい方向(容易軸)に対する場の方向に依存する。外部磁場が容易軸に対して垂直である場合、レスポンス信号は比較的低い。外部磁場が容易軸に対して平行である場合、レスポンス信号はかなり大きくなる。驚いたことに、磁性粒子100が経験する外部磁場が、磁性粒子100の容易軸に対して特定の角度に指向される場合、信号が最適となる。本発明によれば、磁気駆動ベクトル225は、比較的高い確率で、磁性粒子100の磁化し易い方向105に対して特別な角度125に指向されるべきである。これにより、磁性粒子イメージング装置における磁性粒子100の磁化信号が強調される。
図1において示される例において、磁性粒子100の異方性は、形状異方性を用いて与えられる。磁性粒子100は、その最も長い拡張方向(z方向とも呼ばれる;図1における上下方向)に沿ってのみ擬似球形である。z方向は、最も長い拡張方向に垂直な平面の2方向(x方向及びy方向とも呼ばれる)においてよりも長い。例えば、磁性粒子100で最も長い長さは31nmであり、磁性粒子100の他の2つの方向(x方向及びy方向)における長さは30nmである。本発明の文脈において、磁性粒子100に与えられる大きさは、磁性粒子100の磁気物質101の大きさに対応する。
本発明によれば、磁性粒子100の磁化の異方性のよく規定された強度として、約1mT〜約10mT、好ましくは約3mT〜約5mTを使用することが好ましい。所与の例において、他の方向(x方向及びy方向)における直径を30nmとしつつ、形状異方性が(それらの最も長い方向に沿って)32nmの粒子の長さにまで拡張される場合、この異方性は突破されることができる。これは、図2及び図3にも示される。
図2は、3つの異なる形状の磁性粒子100の相対的な信号強度140のダイアグラムを示す。相対的な信号強度140が、異なる次数150の複数の倍数に関して示される。3つ全ての粒子に対して、倍数の次数が増加するとき信号強度140は減少する。にもかかわらず、曲線Aにより示される磁性粒子100に対する信号強度140の減少は、曲線B及びCにより示される磁性粒子100の減少より小さい。曲線Aは、x方向、y方向及びz方向におけるそれらの長さがそれぞれ30nm、30nm及び31nmであることに起因する形状異方性を持つ磁性粒子100に対応する。曲線Bは、x方向、y方向及びz方向におけるそれらの長さがそれぞれ30nm、30nm及び30nmであることに起因する形状異方性を持つ磁性粒子100に対応する。曲線Cは、x方向、y方向及びz方向におけるそれらの長さがそれぞれ30nm、30nm及び32nmであることに起因する形状異方性を持つ磁性粒子100に対応する。従って、最善の相対的な信号強度140は、曲線Aに対応する磁性粒子で実現される。
図3は、前述の3つの粒子A、B及びCのヒステリシス挙動のダイアグラムを示す。磁化141の(任意の単位における)相対的な強度が、テスラで与えられる外部磁場151の強度に基づき示される。磁化を逆転させるために必要なエネルギーが存在するが、比較的低く、その結果、モノラルドメイン磁性粒子100の磁化における変化(又は反転)(ニール回転)が非常に迅速に実行されることができる状態に、粒子Aのヒステリシス挙動があることがわかる。
図4において、流体導孔300が磁性粒子100を有する流体(図示省略)を含むような、本発明による装置10の実施形態が図式的に示される。流体導孔300は、この例において図面の平面に垂直に延在する。第1の磁場350は、矢印により示される。この第1の磁場350は、特に、流体導孔300の長さ方向に対して垂直に、例えば直立に指向される。第2の磁場360も、矢印により示される。所与の例において、第2の磁場360は、傾斜磁場を持つよう与えられ、例えば電流が流れる単一のワイヤ361を用いて生成される。これにより、第2の磁場360は、第1の磁場350の(前方)方向に対して、及び、粒子100の磁化し易い方向105の好ましい方向に対して角度365をなすよう少なくとも部分的に指向される。第1の磁場350と第2の磁場360との間の角度365は、本発明に基づき、第1及び第2の磁場350、360の方向により含まれる鋭角として(これらの磁場の方向に関係なく)規定される。にもかかわらず、磁性粒子100の磁化の反転を与えるためには、第1の磁場350の方向と第2の磁場360の方向との間の角度は、90度を超えなければならない。
図5において、第1の磁場350及び第2の磁場360の運動の時間ダイアグラムが示される。第2の磁場360が停止されるとき第1の磁場350が起動され、第1の磁場350が停止されるとき第2の磁場360が起動されるよう、第1及び第2の磁場350、360が交互に切り替えられることが分かる。これにより、起動及び停止の周期320が実行される。第1及び第2の磁場350、360の起動及び停止の斯かる各周期320において、磁性粒子100は、第1の磁場350により(図4に示される)第1の磁場350の磁場強度のベクトルに平行な向きに指向される。第2の磁場360は、第1の磁場350の前方方向に対して角度365をなす向きに少なくとも部分的に指向される。第1及び第2の磁場350、360の時間変動は、図5に示される矩形パルスとは異なる態様で与えられることができる。例えば、正弦波半波で、三角形形状等で与えられることができる。
この構成において、その磁化の異方性の強度に対する依存性を持つ斯かる磁性粒子100の磁化のより速い又はより遅い再配向により、磁性粒子100の分離が実現されることができる。複数の磁性粒子100の中の磁性粒子が、(例えば単一のワイヤ361に向かう方向に、即ちより強い第2の磁場360の方向に)引きつけられる。この磁性粒子は、第2の磁場360の傾斜磁場の存在の下、それらの磁化のより速い再配向を示す。一方、それらの磁化のより遅い再配向を示す磁性粒子は、それらの磁化を逆転させるためより長い時間を必要とする。この時間間隔の間に、(それらの磁化を逆転させることなく)、これらの磁性粒子は、第2の磁場360の傾斜磁場により反発される。正しい角度365を選択することにより、これらの2つの挙動を区別する可能性が強化されることができる。
この分離は、例えばクロマトグラフィ法を用いて実行されることができる。例えば、磁性粒子100を含む液体及び磁性粒子100を含まない液体が、流体導孔に交互に与えられる。その結果、磁性粒子100を含む異なる量の液体が、磁性粒子100を含まない液体により互いから分離される。交番磁場350、360の存在の下、磁性粒子100を含む斯かる量の液体が、流体導孔300に沿って流れるとき、それらの磁化の異方性についての規定された強度を持つ磁性粒子100が、例えば流体導孔300の壁の1つの方へ引きつけられ、これにより、残りの磁性粒子100よりゆっくり流れる。流体導孔300に沿って流れる間、磁性粒子100を含む液体の量の斯かる相違を用いて、それらの磁化の異方性の強度に基づき、磁性粒子100の空間分離が実現される。所望の磁性粒子100は、従って、残余の磁性粒子100から容易に分離されることができる。クロマトグラフィ原理を用いるこの種の多くの異なる分離法が知られている。
従って、対応する分離デバイスの構築が、本願明細書で更に詳細に説明される必要はない。
本発明による方法の更なる実施形態(図示省略)において、第1の磁場、第2の磁場及び第3の磁場は、交互に存在する(図5の実施形態の交互に存在する第1及び第2の磁場に類似する)。更なる実施形態において、第1の磁場及び第2の磁場は、好ましくは均一であり、かつ、第2の磁場が第1の磁場に対して所定の角度365回転されるよう、及び従って、磁性粒子の磁化を反転させることができるよう指向される。更なる実施形態において、第3の磁場は、傾斜磁場を有し、及び従って、図5の実施形態における第2の磁場に対応する。ある時間期間の間の第1の磁場の適用、そしてある時間期間の間の第2の磁場の適用後には、高い確率で、それらの磁化の異方性の規定された強度を持つ斯かる磁性粒子100が、第1の磁場の(前方)方向に対して逆平行に指向される。すると、傾斜磁場が、第1の磁場の前方方向に対して平行向きに指向され、これにより、図5の実施形態に対して分離力(傾斜磁場における磁性粒子にかかる力)が増加されるよう、第3の磁場は適用されることができる。
本発明による方法について記載される両方の実施形態によれば、複数の磁性粒子100に対して流体導孔の通過を繰り返すこと、及びこれにより磁性粒子100の磁化の異方性の強度のより良好な(より鋭い)分布を得ることが可能である。これにより、得られた磁性粒子の磁化の異方性の強度の分布において、特定の標準偏差値を得ることが可能である。

Claims (13)

  1. 磁性粒子を分離する方法において、
    前記磁性粒子が、磁化し易い粒子方向を有し、
    −前記磁化し易い粒子方向が、第1の磁場の磁場ベクトルに平行に指向されるよう、前記第1の磁場に対して前記磁性粒子を従属させるステップと、
    −前記第1の磁場の前記磁場ベクトルに対して所定の角度回転された方向を持つ第2の磁場に対して、前記磁性粒子を従属させるステップと、
    −前記磁性粒子に分離力を適用するステップとを有する、方法。
  2. 前記第2の磁場が、前記磁性粒子に前記分離力を適用するため傾斜磁場を有する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記磁性粒子における前記分離力が、傾斜磁場を有する第3の磁場により適用される、請求項1に記載の方法。
  4. 前記磁性粒子が、磁化の異方性の前記強度に基づき分離される、請求項1に記載の方法。
  5. 前記磁性粒子が、モノラルドメイン磁性粒子である、請求項1に記載の方法。
  6. 前記第1の磁場が、均一磁場である、請求項2に記載の方法。
  7. 前記第1の磁場及び前記第2の磁場が、均一磁場である、請求項3に記載の方法。
  8. 前記第2の磁場又は前記第3の磁場が、単一のワイヤを流れる電流により生み出される前記磁場として与えられる、請求項1に記載の方法。
  9. 前記第2の磁場が起動されるとき、前記第1の磁場が停止され、逆もまた成立する、請求項1に記載の方法。
  10. 前記第1及び第2の磁場の起動及び停止の周波数が、約1kHzから約100MHzの範囲、好ましくは約200kHzから約5MHzの範囲に含まれる、請求項1に記載の方法。
  11. 磁性粒子を分離する装置であって、前記磁性粒子を有する流体を含む流体導孔と、第1の磁場を生成する第1の磁場生成手段と、第2の磁場を生成する第2の磁場生成手段とを有し、前記磁性粒子が、磁化し易い粒子方向を有し、前記磁化し易い粒子方向が、前記第1の磁場の磁場ベクトルに平行に指向され、前記第2の磁場が、前記第1の磁場の前記磁場ベクトルに対して所定の角度回転された方向を持つよう与えられる、装置。
  12. 請求項1に記載の方法により分離される磁性粒子であって、磁化の異方性の所定の強度が、約1mTから約10mTの範囲にある磁性粒子であって、前記磁化の異方性の前記強度の標準偏差が、1mTより小さく、好ましくは0.5mTより小さく、最も好ましくは、0.25mTより小さい、磁性粒子。
  13. 磁性粒子イメージングのための、請求項12に記載される磁性粒子の使用。
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