JP5235801B2 - 給湯システム - Google Patents

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本発明は、貯湯タンクユニットを備えた給湯システムに関する。
従来より、貯湯タンク内の湯水をヒートポンプにより加熱する貯湯タンクユニットの下流側に、瞬間加熱式のガス給湯器を直列に接続した給湯システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
このように、貯湯タンク内に貯めた湯を用いて給湯を行う場合、貯湯タンク内の湯の温度が低下した状態が継続したときに、貯湯タンク内の湯中にレジオネラ菌等の雑菌が繁殖し易い状況となる。そのため、貯湯タンク内の湯を深夜時間帯に高温まで沸き上げて湯を滅菌し、雑菌を含む不衛生な湯が供給されることを防止した給湯システムが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特許文献2に記載された給湯システムにおいては、貯湯タンク内の残湯量が所定量以下となったときに、貯湯タンク内の湯を、昼間時間帯(朝7時〜夜11時)では40℃まで沸き上げ、夜間時間帯(夜11時〜朝7時)では60℃まで沸き上げている。そして、これにより、湯の使用量が多い昼間時間帯では、沸き上げ時に貯湯タンクからヒートポンプに送出される湯の温度を低くして、ヒートポンプにおける湯の加熱効率の低下を防止している。
特開2000−329401号公報 特開2003−130452号公報
上記特許文献2に記載された給湯システムにおいては、夜間時間帯においては、貯湯タンク内の湯を無条件に60℃まで沸き上げている。しかしながら、貯湯タンクの容量が小さいときや湯の使用量が多いときには、貯湯タンクに湯が留まる時間が短くなる。そして、貯湯タンク内に湯が留まる時間が、雑菌が繁殖し易い状況となる滞留時間を超えなければ、貯湯タンク内の湯を60℃まで加熱して滅菌をする処理を行う必要がない。そのため、貯湯タンク内の湯を無条件に60℃まで沸き上げたときは、貯湯タンク内に湯が留まる時間が短く、滅菌が不要な場合であっても、ヒートポンプにおける湯の加熱効率が低い高温での沸き上げが行われて、無駄なエネルギーが消費されるという不都合がある。
そこで、本発明は、貯湯タンク内の湯の不必要な滅菌処理が行われて、無駄なエネルギーが消費されることを抑制した給湯システムを提供することを目的とする。
本発明は上記目的を達成するためになされたものであり、貯湯タンクと、前記貯湯タンクの上部に接続されて、前記貯湯タンクから湯が供給される出湯管と、前記貯湯タンクの下部に接続されて、前記貯湯タンクに水を供給する給水管と、前記貯湯タンク内の湯水を加熱する加熱ユニットと、前記給水管から前記貯湯タンクに供給される水の流量又は前記貯湯タンクから前記出湯管に供給される湯の流量を検出する貯湯タンク流量センサとを備える。
そして、前記貯湯タンク流量センサの検出流量に基づいて、前記給水管から前記貯湯タンクに供給される水の量又は前記貯湯タンクから前記出湯管に供給される湯の量を積算し、前記貯湯タンクの容量を所定数で除した単位層容量分の湯が、前記貯湯タンクから前記出湯管に供給されるときに要する時間である単位層容量出湯時間を計時する出湯時間算出手段と、前記出湯時間算出手段により所定時点で前記単位層容量出湯時間が算出されてから、次に前記出湯時間算出手段により前記単位層容量出湯時間が算出されるまでの経過時間を計時する出湯経過時間算出手段と、前記貯湯タンク内の湯水が前記貯湯タンク内に滞留している時間であるタンク内滞留時間を、前記単位層容量を有して前記貯湯タンク内で上下方向に積層した前記所定数の湯水層毎に管理し、前記出湯時間算出手段により前記単位層容量出湯時間が算出される毎に、最下層以外の各湯水層については、一つ下の湯水層の該算出された単位層容量出湯時間の計時が開始された時点でのタンク内滞留時間に、該算出された単位層容量出湯時間を加算した時間を自身のタンク内滞留時間とし、最下層の湯水層については、該算出された単位層容量出湯時間を自身のタンク内滞留時間とするタンク内滞留時間更新処理を行い、次に前記出湯時間算出手段により単位層容量出湯時間が算出されるまでの間は、該タンク内滞留時間更新処理により設定された最上層の湯水層のタンク内滞留時間に、前記出湯経過時間算出手段により算出された前記経過時間を加算して、最上層の湯水層のタンク内滞留時間を算出するタンク内滞留時間算出手段と、最上層の湯水層のタンク内滞留時間が、貯湯タンク内の湯水で雑菌の繁殖が進む時間を想定して設定された滅菌要否判定時間以上となったときに、前記加熱ユニットにより前記貯湯タンク内の湯水を所定の滅菌温度以上に加熱する滅菌処理を行う滅菌処理手段とを備え、前記加熱ユニットは、前記貯湯タンクの下部に接続された加熱戻り管と、前記貯湯タンクの上部に接続された加熱往き管と、該加熱戻り管及び該加熱往き管と接続され、該加熱戻り管を介して供給される前記貯湯タンク内の湯水を加熱して、該加熱往き管を介して前記貯湯タンクに戻す加熱手段とを有し、前記タンク内滞留時間算出手段は、前記タンク内滞留時間更新処理を行ってから、次に前記出湯時間算出手段により単位層容量出湯時間が算出されるまでの間は、該タンク内滞留時間更新処理により設定された各湯水層のタンク内滞留時間に、前記出湯経過時間算出手段により算出された前記経過時間を加算して、各湯水層のタンク内滞留時間を算出し、前記貯湯タンク内の湯水の温度を検出する貯湯温度センサと、前記貯湯温度センサの検出温度が前記滅菌温度よりも低い所定温度未満になったときに、前記貯湯タンク内の湯水を前記加熱手段によって該所定温度まで加熱する貯湯タンク温調処理を行う貯湯温度制御手段と、前記加熱戻り管及び前記加熱往き管を流通する湯水の流量を検出する加熱流量センサと、前記加熱流量センサによる検出流量に基づいて、前記貯湯タンクから前記加熱ユニットを経由して前記貯湯タンクに戻る湯水の量を積算し、前記貯湯タンクから前記加熱ユニットを経由して前記貯湯タンクに戻る湯水の積算量が前記単位層容量分増加する毎に、前記タンク内滞留時間算出手段により算出された各湯水層のタンク内滞留時間について、最上層の湯水層のタンク内滞留時間を最下層の湯水層のタンク内滞留時間とし、最上層以外の各湯水層については、一つ上の湯水層のタンク内滞留時間を自身のタンク内滞留時間とするタンク内滞留時間修正処理を行うタンク内滞留時間修正手段とを備えたことを特徴とする。
かかる本発明によれば、前記貯湯タンクの下部に前記給水管が接続されると共に、前記貯湯タンクの上部に前記出湯管が接続されているため、前記貯湯タンクにおいては、上部に滞留した湯が前記出湯管に供給されるに従って、下部から水が供給される。そのため、前記貯湯タンク内の湯水は、下から上に行くに従って貯湯タンク内に滞留している時間が長くなる。
そこで、前記タンク内滞留時間算出手段により、貯湯タンク内の湯水を所定数の湯水層に分けて管理し、各湯水層のタンク内滞留時間を算出することによって、次に貯湯タンクから出湯されることになる貯湯タンク上部の湯水が、貯湯タンク内に滞留している時間を容易に算出することができる。
そして、前記滅菌処理手段により、貯湯タンク内の最上層の湯水層のタンク内滞留時間が前記滅菌判定時間以上となったときに、前記滅菌処理を行うことによって、不必要なタイミングで前記滅菌処理が行われることを回避して、無駄なエネルギーが消費されることを抑制することができる。
かかる本発明によれば、前記貯湯温度制御手段により前記貯湯タンク温調処理が行われている間は、前記貯湯タンク内の最下層の湯水層の湯水が前記加熱ユニットを経由して最上層の湯水層に供給される。その結果、それまでは最もタンク内滞留時間が短かった最下層の湯水層の湯水が最上位の湯水層に供給されることになり、各湯水層のタンク内滞留時間が、上から下に向かって順次変更される。
そこで、前記タンク内滞留時間修正手段により、各湯水層のタンク内滞留時間を上から下に向かって順次シフトする前記タンク内滞留時間修正処理を行うことによって、前記貯湯タンク温調処理が行われた場合であっても、各湯水層のタンク内滞留時間を精度良く管理することができる。
また、前記給水管と前記出湯管を接続する給水分岐管と、前記給水分岐管に設けられて、前記給水分岐管の開度を変更する水量可変弁と、前記出湯管の前記貯湯タンクとの接続部と前記給水管との接続部間に設けられて、前記出湯管の開度を変更する湯量可変弁と、前記出湯管と前記給水管との接続部の下流側で前記出湯管の途中に設けられ、前記出湯管を流通する湯水を加熱する給湯器とを備え、前記滅菌処理手段は、前記滅菌処理を行うときに、前記湯量可変弁を閉弁することを特徴とする。
かかる本発明によれば、前記湯量可変弁の閉弁により前記貯湯タンクから前記出湯管への出湯を禁止した状態で、前記滅菌処理手段により前記滅菌処理が行われている間は、前記湯量可変弁を閉弁すると共に前記水量可変弁を開弁することによって、前記給水管から供給される水を前記給湯器で加熱して前記出湯管に供給することができる。そのため、前記滅菌処理が行われている間も、前記出湯管からの給湯を維持することができる。
本発明の給湯システムの構成図。 タンクコントローラの構成図。 貯湯タンクから出湯管に湯を供給するときの状況と、貯湯タンク内の湯水を加熱するときの状況を示した説明図。 タンク内滞留時間更新処理の説明図。 タンク内滞留時間修正処理の説明図。 タンクユニットの作動フローチャート。 図6に続くタンクユニットの作動フローチャート。 リフレッシュフラグのON/OFF設定のフローチャート。 高温貯湯フラグのON/OFF設定のフローチャート。
本発明の実施の形態について、図1〜図9を参照して説明する。図1を参照して、本実施の形態の給湯システムは、瞬間加熱式の給湯器10と、タンクユニット30と、ヒートポンプユニット60(本発明の加熱ユニットに相当する)とにより構成されている。
ヒートポンプユニット60は、圧縮機71、凝縮器72、減圧器73、及び蒸発器74を、冷媒循環路75で接続して構成されたヒートポンプ70(本発明の加熱手段に相当する)を備えている。凝縮器72は、貯湯タンク31の上部に接続された加熱往き管64及び貯湯タンク31の下部に接続された加熱戻り管67と接続され、冷媒循環路75内の冷媒と加熱往き管64及び加熱戻り管67内の湯水とを熱交換させることによって、貯湯タンク31内の湯水を加熱する。
加熱戻り管67には、貯湯タンク31に貯められた湯水を凝縮器72を経由して循環させるための循環ポンプ65と、貯湯タンク31から凝縮器72に供給される湯水の温度を検出する戻りサーミスタ41と、加熱戻り管67を流通する湯水の流量を検出する加熱流量センサ45とが設けられている。また、加熱往き管64には、凝縮器72から貯湯タンク31に供給される湯の温度を検出する往きサーミスタ66が設けられている。
そして、往きサーミスタ66による温度検出信号が所定値となるように、マイクロコンピュータ等により構成された電子ユニットであるヒートポンプコントローラ80から出力される制御信号により、ヒートポンプ70と循環ポンプ65の作動が制御される。
ヒートポンプコントローラ80は、タンクコントローラ50と通信可能に接続され、タンクコントローラ50から加熱指示信号を受信したときに、戻りサーミスタ41の検出温度と往きサーミスタ66の検出温度とに基づいて、循環ポンプ65とヒートポンプ70を作動させて、貯湯タンク31内の湯水を設定温度(本実施の形態では、45℃又は60℃)付近に維持する。
次に、タンクユニット30は、貯湯タンク31と、貯湯タンク31の上部に接続された出湯管2と、貯湯タンク31の下部に接続された給水管1と、給水管1と出湯管2を連通する給水分岐管7と、給湯器10をバイパスして出湯管2を給湯器10の上流側と下流側で連通する出湯バイパス管37とを備えている。
さらに、タンクユニット30は、貯湯タンク31からヒートポンプユニット60に供給される湯水の温度を検出する戻りサーミスタ41、貯湯タンク31に貯められた湯水の温度を検出する貯湯サーミスタ42(本発明の貯湯温度センサに相当する)と、出湯管2の給水管1との接続箇所Xの上流側の付近に設けられた入湯サーミスタ33と、給水管1の通水流量を検出する入水流量センサ43と、貯湯タンク31から出湯管2に出湯される湯の流量を検出する貯湯タンク流量センサ46と、給水管1に設けられた入水サーミスタ44と、貯湯タンク31から出湯管2に供給される湯水の流量を変更する湯量可変弁34と、給水管1から出湯管2に供給される水の流量を変更する水量可変弁35と、給水管1に設けられた逆止弁付きの減圧弁40と、出湯管2と給水管1との接続箇所Xと出湯バイパス管37との間に設けられた混合サーミスタ36と、出湯バイパス管37を開閉するバイパス弁38と、出湯バイパス管37と出湯管2との接続箇所Yの下流側に供給される湯水の温度を検出する給湯出口サーミスタ39とを備えている。
図2を参照して、マイクロコンピュータ等により構成された電子ユニットであるタンクコントローラ50には、貯湯サーミスタ42、入湯サーミスタ33、入水サーミスタ44、混合サーミスタ36、給湯出口サーミスタ39、及び戻りサーミスタ41による温度検出信号が入力される。
さらに、タンクコントローラ50には、入水流量センサ43、加熱流量センサ45、及び貯湯タンク流量センサ46による流量検出信号が入力される。また、タンクコントローラ50から出力される制御信号により、湯量可変弁34と、水量可変弁35と、バイパス弁38の作動が制御される。
タンクコントローラ50には、使用者の操作に応じて、希望する給湯温度(給湯設定温度:出湯管2の出口から供給される湯の温度)と風呂温度(風呂設定温度:後述する湯張り管18を経由して浴槽に供給される湯の温度)を設定するための温度スイッチ(図示しない)や、一般給湯モード(後述する湯張り弁19を閉弁して出湯管2の出口から湯を供給するモード)と、湯張りモード(湯張り弁19を開弁して湯張り管18から浴槽に湯を供給するモード)とを切換えるためのモード切換スイッチ(図示しない)等を備えたリモコン51が接続されている。
タンクコントローラ50に備えられたマイクロコンピュータに、タンクユニット30用の制御プログラムを実行させることによって、タンクコントローラ50は、出湯時間算出手段52、出湯経過時間算出手段53、タンク内滞留時間算出手段54、タンク内滞留時間修正手段55、貯湯温度制御手段56、滅菌処理手段57、及び混合出湯温度制御手段58として機能する。
貯湯温度制御手段56は、貯湯サーミスタ42の検出温度を監視し、貯湯タンク31内の湯を45℃又は60℃付近に維持するために、ヒートポンプコントローラ80に対して加熱指示信号を送信する。
滅菌処理手段57は、貯湯タンク31内の湯中の雑菌(レジオネラ菌等)を滅菌するための処理(滅菌処理)を行う。滅菌処理は、貯湯サーミスタ42の検出温度が53℃以下である状態で、貯湯タンク31の上部の湯水のタンク内滞留時間が96時間(本発明の滅菌要否判定時間に相当する)以上継続したときに、ヒートポンプコントーラ80に対して、貯湯加熱指示信号を送信し、貯湯タンク31内の湯を58℃(本発明の滅菌温度に相当する)以上に加熱した状態を1時間以上維持することにより実行される。
混合出湯温度制御手段58は、混合サーミスタ36の検出温度が給湯設定温度となるように、湯量可変弁34と水量可変弁35の開度を変更して、貯湯タンク31から出湯管2に供給される湯と給水管1から出湯管2に供給される水の混合比を調節する混合温調制御を行う。
出湯時間算出手段52、出湯経過時間算出手段53、タンク内滞留時間算出手段54、及びタンク内滞留時間修正手段55は、貯湯タンク31内の湯水の滞留時間(滅菌処理が実行された時からの湯水の滞留時間)であるタンク内滞留時間を算出するための構成である。以下、図3〜図5を参照して、これらの構成による貯湯タンク31内の湯水の滞留時間の算出処理について説明する。
図3(a)は、貯湯タンク31内の湯が使用されるときの状況を示したものである。出湯管2は貯湯タンク31の上部に接続され、給水管1は貯湯タンク31の下部に接続されている。そのため、貯湯タンク31から出湯管2に湯が供給されると、それに応じて、供給された湯の使用量分W1だけ、給水管1から貯湯タンク31の下部に水が供給される。
そのため、貯湯タンク31内の湯水の滞留時間は、貯湯タンク31の下部から上部に行くに従って長くなる。そこで、タンク内滞留時間算出手段54は、貯湯タンク31内の湯水の滞留時間を、上下方向の3つ(本発明の所定数に相当する)の湯水層L1,L2,L3に分けて管理し、最上層の湯水層L1のタンク内滞留時間Taと、中間層の湯水層L2のタンク内滞留時間T2、最下層の湯水層L3のタンク内滞留時間T3を算出する。なお、各湯水層L1〜L3の容量はいずれもVb(本発明の単位層容量に相当する)で等しい。
また、貯湯タンク31内の湯が使用されるに従って、水の層が上部に向かって拡大し、水の層が貯湯サーミスタ42の位置に達すると、貯湯サーミスタ42の検出温度が目標給湯温度(一般給湯モードでは給湯設定温度、湯張りモードでは風呂設定温度)以下になる。そして、タンクコントローラ50は、貯湯タンク31が湯切れ状態になったと判断する
次に、図4を参照して、タンク内滞留時間算出手段54による各湯水層L1〜L3のタンク内滞留時間Ta〜Tcの算出手順について、具体例を用いて説明する。
タンク内滞留時間算出手段54は、3つの配列要素a1〜a3を有する配列データAに、各湯水層L1〜L3のタンク内滞留時間Ta〜Tcのデータを割り当てる。図中A0は滅菌処理が終了した時(t10)のデータを示しており、各湯水層L1〜L3のタンク内滞留時間はTa〜Tcは、いずれも初期値であるゼロとなっている(A0の状態)。
滅菌処理が終了すると、出湯時間算出手段52はタイマCをスタートさせると共に、貯湯タンク流量センサ46により検出される貯湯タンク31から出湯管2への湯の単位時間あたりの供給流量の積算を開始する。そして、出湯時間算出手段52は、貯湯タンク31から出湯管2に供給される湯の積算量が単位層容量Vbに達するまでの時間(t10〜t11)T1を、タイマCの計時時間によって求める。出湯時間算出手段52は、貯湯タンク31から出湯管2に供給される湯の積算量が単位層容量Vbに達すると、タイマCをリセットして再スタートさせる。
タンク内滞留時間算出手段54は、出湯時間算出手段52により、貯湯タンク31から出湯管2に供給される湯の積算量が単位層容量Vbに達するまでの時間T1が算出されたときに、最上層の湯水層L1のタンク内滞留時間Taを、それまでa2に保持されていた中間層の湯水層L2のタンク内滞留時間Tb(=0)に、タイマCの計時時間T1を加算した時間に更新して、a1に保持する。
また、タンク内滞留時間算出手段54は、中間層の湯水層L2のタンク内滞留時間Tbを、それまでa3に保持されていた最下層の湯水層L3のタンク内滞留時間Tc(=0)に、タイマCの計時時間(T1)を加算した時間(T1)に更新して、a2に保持する。さらに、タンク内滞留時間算出手段54は、最下層の湯水層L3のタンク内滞留時間TcをタイマCの計時時間(T1)に更新して、a3に保持する(A1の状態)。そして、出湯時間算出手段52は、タイマCをリセットして再スタートさせる。
タンク内滞留時間算出手段54は、このように、出湯時間算出手段52によって湯の積算量が単位層容量Vbに達するまでの時間が算出されたときに、最下層の湯水層L3以外の湯水層L1,L2については、タンク内滞留時間Ta,Tbを、それまでa2,a3に保持されていた一つ下の湯水層のタンク内滞留時間に更新して、a1,a2に保持する。また、出湯時間算出手段52は、最下層の湯水層L3のタンク内滞留時間Tcを、タイマCの計時時間に更新して、a3に保持する(タンク内滞留時間更新処理)。
そして、タンク内滞留時間算出手段54は、出湯時間算出手段52によって湯の積算量が単位層容量Vbに達するまでの時間が算出される毎に、タンク内滞留時間更新処理を実行する。図4の例では、次に湯の積算量が単位層容量Vbに達した時(t12)に、最上層の湯水層L1のタンク内滞留時間Taが、それまでa2に保持されていた中間層の湯水層L2のタンク内滞留時間Tb(=T1)に、タイマCの計時時間(T2)を加算した時間(T1+T2)に更新されている。
また、中間層の湯水層L2のタンク内滞留時間Tbが、それまでa3に保持されていた最下層の湯水層L3のタンク内滞留時間Tc(=T1)に、タイマCの計時時間(T2)を加算した時間(T1+T2)に更新されている。さらに、最下層の湯水層L3のタンク内滞留時間Tcが、タイマCの計時時間(T2)に更新されている(A2の状態)。
また、次に湯の積算量が単位層容量Vbに達した時(t13)に、最上層の湯水層L1のタンク内滞留時間Taが、それまでa2に保持されていた中間層の湯水層L2のタンク内滞留時間Tb(=T1+T2)に、タイマCの計時時間(T3)を加算した時間(T1+T2+T3)に更新されている。
また、中間層の湯水層L2のタンク内滞留時間Tbが、それまでa3に保持されていた最下層の湯水層L3のタンク内滞留時間Tc(=T2)に、タイマCの計時時間(T3)を加算した時間(T2+T3)に更新されている。さらに、最下層の湯水層L3のタンク内滞留時間Tcが、タイマCの計時時間(T3)に更新されている(A3の状態)。
次に、出湯経過時間算出手段53は、貯湯タンク31から出湯管2に供給される湯の積算量が単位層容量Vbに達して、タンク内滞留時間更新処理により各湯水層L1〜L3のタンク内滞留時間Ta〜Tcが更新されてから、次にタンク内滞留時間更新処理が行われるまでの間の経過時間tをタイマCの計時時間Tmにより算出する。
そして、タンク内滞留時間算出手段54は、ある時点でタンク内滞留時間更新処理を行ってから、次にタンク内滞留時間更新処理を行うまでの間は、a1〜a3に保持されたデータによる各湯水層L1〜L3のタンク内滞留時間Ta〜Tcに、出湯経過時間算出手段53により算出された経過時間tを加算した時間を、各湯水層L1〜L3のタンク内滞留時間Ta〜Tcとする。
例えば、図中A3の状態で、出湯経過時間算出手段53により算出された経過時間がtであるときには、図中Bで示したように、各湯水層L1〜L3のタンク内滞留時間Ta〜Tcは、Ta=T1+T2+T3+t、Tb=T2+T3+t、Tc=T3+t となる。
そのため、貯湯タンク31内の最上層の湯水層L1のタンク内滞留時間Taは、以下の式(1)で算出される時間となる。
Ta=Tn−3+Tn−2+Tn−1+t・・・・・ (1)
但し、n:正の整数、滅菌処理が行われた時にn=1として、貯湯タンク31から出湯管2に供給される湯の積算量が単位層容量Vbに達する毎に、1ずつカウントアップ。Tn−1:1回前の単位層容量Vb分の積算に要した時間、2回前の単位層容量Vb分の積算に要した時間、3回前の単位層容量Vb分の積算に要した時間、t:出湯経過時間算出手段により算出される経過時間。
次に、タンク内滞留時間修正手段55は、貯湯温度制御手段56により、貯湯タンク31内の湯水を45℃まで加熱する貯湯タンク温調処理が実行されたときに、配列Aの要素a1〜a3に保持された各湯水層L1〜L3のタンク内滞留時間Ta〜Tcを修正するタンク内滞留時間修正処理を行う。
ここで、図3(b)は、貯湯タンク温調処理により貯湯タンク31内の湯水が加熱されているときの状況を示したものである。貯湯タンク温調処理の実行中は、貯湯タンク31内の湯水が、貯湯タンク31の下部に接続された加熱戻り管67を経由してヒートポンプユニット60に供給されると共に、ヒートポンプユニットで加熱された湯水が、加熱往き管64を経由して貯湯タンク31に戻される。
そして、このように、貯湯タンク31内の下部に滞留していた湯水が、貯湯タンク31内の上部に供給されると、タンク内滞留時間が短かった下部の湯水が上部に移るため、貯湯タンク31における湯水の滞留時間の分布が変化する。そこで、タンク内滞留時間修正手段55は、図5に示したように、配列Aの各要素a1〜a3に保持された各湯水層L1〜L3のタンク内滞留時間Ta〜Tcを修正する処理を行う。
図5は、図4のA3の状態で、貯湯温度制御手段56により、貯湯タンク31内の湯水の加熱処理が開始された場合を示したものである。タンク内滞留時間修正手段55は、貯湯温度制御手段56により貯湯タンク温調処理が開始された時(t20)に、その時点でa1〜a3に保持されたデータによる各湯水層L1〜L3のタンク内滞留時間Ta〜Tcに、出湯経過時間算出手段53により算出された経過時間tを加算して、a1〜a3に保持する(A4の状態)。
そして、タンク内滞留時間修正手段55は、加熱流量センサ45により検出される貯湯タンク31から凝縮器72を経由して貯湯タンク31に戻る湯水の単位時間あたりの流量を積算する。湯水の積算量(加熱循環量)が、単位層容量Vbに達した時(t21)に、タンク内滞留時間修正手段55は、最上層の湯水層L1のタンク内滞留時間Taを、それまでa3に保持されていた最下層の湯水層L3のタンク内滞留時間Tcに置き換えてa1に保持する。
また、タンク内滞留時間修正手段55は、他の湯水層L2,L3については、各タンク内滞留時間Tb,Tcを、それまでa1,a2に保持されていた一つ上の湯水層のタンク内滞留時間Ta,Tbに置き換えて、a2,a3に保持する(A5の状態)。これにより、貯湯タンク31の下部から上部への湯水の循環を伴なう湯水の加熱に応じて、各湯水層L1〜L3のタンク内滞留時間Ta〜Tcが修正される。
なお、A5の状態で貯湯タンク31内の湯水の加熱が終了し、その後、貯湯タンク31から出湯管2への湯の供給量が単位層容量Vbとなって、出湯時間算出手段52により単位層容量Vbの湯の出湯に要した時間T4が算出されたとき(t20)には、タンク内滞留時間算出手段54により、上述したタンク内滞留時間更新処理が実行される。
そして、最上層の湯水層L1,L2については、タンク内滞留時間Ta,Tbが、それまでa2,a3に保持されていた一つ下の湯水層のタンク内滞留時間に、タイマCの計時時間T4を加算した時間に更新されて、a1,a2に保持される。また、最下層の湯水層L3については、タイマCの計時時間T4に更新されて、a3に保持される(A6の状態)。
次に、混合出湯温度制御手段58は、滅菌処理手段57により滅菌処理が行われていないときには、貯湯サーミスタ42の検出温度が目標給湯温度よりも高いとき(湯切れが生じていない状態)に、入水流量センサ43により所定の下限流量以上の通水が検出されたときに、混合サーミスタ36又は給湯出口サーミスタ39の検出温度が目標給湯温度となるように、湯量可変弁34と水量可変弁35の開度を制御する混合温調制御を行う。このとき、タンクコントローラ50は、一般給湯モードではバイパス弁38を開弁し、湯張りモードではバイパス弁38を閉弁する。
一方、貯湯サーミスタ42の検出温度が目標給湯温度以下であるとき(湯切れが生じている状態)に、入水流量センサ43により下限水量以上の通水が検出されたときには、タンクコントローラ50は、バイパス弁38を閉弁して、貯湯タンク31及び給水管1からの湯水を全て給湯器10に供給する。この場合には、給湯器10において、後述する加熱温調制御が実行される。
次に、給湯器10は、出湯管2の途中に設けられた熱交換器11と、熱交換器11を加熱するバーナ12と、熱交換器11をバイパスして、出湯管2を熱交換器11の上流側と下流側で連通する給湯バイパス管13と、出湯管2と給湯バイパス管13の接続箇所Zの下流側で、浴槽(図示しない)と出湯管2を接続した湯張り管18とを備えている。
出湯管2には、給湯バイパス管13の開度を変更するバイパスサーボ弁14と、給湯器10に供給される湯水の流量を調節する水量サーボ15と、熱交換器11及び給湯バイパス管13に供給される湯水の流量を検出する給湯流量センサ21と、出湯管2と給湯バイパス管13の接続箇所Zの下流側に供給される湯の温度を検出する給湯器サーミスタ16と、逆止弁17とが設けられている。また、湯張り管18には、湯張り管18の通水流量を検出する湯張り流量センサ22と、湯張り管18を開閉する湯張り弁19とが備えられている。
そして、マイクロコンピュータ等により構成された電子ユニットである給湯コントローラ20に、給湯器サーミスタ16による温度検出信号と、給湯流量センサ21及び湯張り流量センサ22による流量検出信号とが入力される。また、給湯コントローラ20から出力される制御信号によって、バイパスサーボ14と、水量サーボ15と、バーナ12と、湯張り弁19の作動が制御される。
給湯コントローラ20は、タンクコントローラ50と通信可能に接続され、タンクコントローラ50から加熱許可を指示する信号を受信したときに加熱許可状態となる。そして、給湯流量センサ21により所定の下限流量以上の通水が検出されているときに、給湯器サーミスタ16の検出温度が目標給湯温度となるように、バーナ12の燃焼量を制御する加熱温調制御を実行する。また、タンクコントローラ50から加熱禁止を指示する信号を受信したときに加熱禁止状態となり、加熱温調制御の実行が禁止される。
また、給湯コントローラ20は、浴槽(図示しない)に所定量の湯を供給する湯張り運転を行なうとき(湯張りモード)には、湯張り弁19を開弁して、湯張り流量センサ22により検出される浴槽への湯の供給量を累積する。そして、浴槽への湯の供給量の累積値が前記所定量に達したときに、湯張り弁19を閉弁して湯張り運転を終了する。
次に、図6〜図9に示したフローチャートに従って、タンクコントローラ50の作動について説明する。
図6のSTEP1でタンクユニット30の電源がONされるとSTEP2に進み、タンクコントローラ50は、湯量可変弁34を全閉にすると共に、水量可変弁35を全開とする。そして、タンクコントローラ50は、次のSTEP3で給湯器10による加熱を禁止し、続くSTEP4で貯湯サーミスタ42の検出温度が35℃よりも高いか否かを判断する。
ここで、STEP4で貯湯サーミスタ42の検出温度が35℃よりも低いときは、貯湯タンク31内の湯水の温度が低い状態が継続して、湯水中の雑菌が増加している可能性がある。そのため、この場合は直ちに貯湯タンク31内の湯水を滅菌する必要がある。そこで、この場合はSTEP30に分岐し、タンクコントローラ50は、貯湯タンク31内の湯水の滅菌を指示するリフレッシュフラグ(図中、リフレッシュFと記載)をON(セット)する。そして、STEP6に進み、タンクコントローラ50は、貯湯タンク31内の湯水の加熱を停止した状態として、STEP7に進む。
一方、STEP4で貯湯ターミスタ42の検出温度が35℃以上であるときには、停電等により、タンクユニット30への電力供給が一時的に遮断され、貯湯タンク31内の湯の温度がさほど低下せずに電力供給が再開されてと想定することができる。そして、この場合には、直ちに貯湯タンク31内の湯水を滅菌する必要はない。そこで、STEP5に進み、タンクコントローラ50は、リフレッシュフラグをOFF(リセット)する。そして、STEP6に進み、タンクコントローラ50は、貯湯タンク31内の湯水の加熱を停止した状態として、STEP7に進む。
STEP7で、タンクコントローラ50は、リフレッシュフラグがON状態であるか否かを判断する。そして、リフレッシュフラグがON状態であるときはSTEP40に分岐し、リフレッシュフラグがON状態でないときにはSTEP8に進む。STEP40で、タンクコントローラ50は、湯量可変弁34を全閉にすると共に、水量可変弁35を全開にして、貯湯タンク31内の湯水の使用を禁止する。
STEP8で、タンクコントローラ50は、リモコン51に備えられた運転スイッチ(図示しない)がON状態であるか否かを判断する。そして、運転スイッチがON状態であるときはSTEP9に進み、運転スイッチがON状態でないときにはSTEP6に分岐する。なお、運転スイッチは、給湯システムによる給湯運転が可能な運転状態と、給湯システムによる給湯運転が不能な待機状態との切り替えを指示するためのスイッチであり、運転スイッチがON状態であるときに運転状態となる。
運転スイッチがON状態であるときはSTEP9に進み、タンクコントローラ50は、高温(60℃)での貯湯を指示する高温貯湯フラグ(図中、高温貯湯Fと表示)と、リフレッシュフラグのいずれかがON状態であるか否かを判断する。そして、高温貯湯フラグとリフレッシュフラグのいずれかがON状態であるときはSTEP50に進み、タンクコントローラ50は、ヒートポンプコントローラ80に対して、60℃での貯湯を指示する加熱指示信号を送信する。
これにより、ヒートポンプ70による加熱が行われて、貯湯タンク31内の湯の温度が60℃付近に維持される。この60℃という設定温度は、貯湯タンク31内の湯の滅菌と、大量の湯の使用に対応するためのものであり、本発明の滅菌温度に相当する。
一方、STEP9で、高温貯湯フラグとリフレッシュフラグが共にON状態でないときにはSTEP10に進む。そして、タンクコントローラ50は、ヒートポンプコントローラ80に対して、45℃での貯湯を指示する加熱指示信号を送信する。これにより、ヒートポンプ70による加熱が行われて、貯湯タンク31内の湯の温度が45℃付近に維持される。この45℃という設定温度は、貯湯タンク31内の湯の放熱を抑えて効率の良い貯湯を行うためのものである。
続くSTEP11で、タンクコントローラ50は、入水流量センサ43により下限流量以上の通水が検出されている通水状態であるか否かを判断する。そして、通水状態であるときは図3のSTE12に進み、通水状態でないときにはSTEP7に戻る。
図3のSTEP12〜STEP15、STEP70〜STEP71、及びSTEP60〜STEP61は、混合温調制御又は加熱温調制御により、目標給湯温度(一般給湯モードでは給湯設定温度、湯張りモードでは風呂設定温度)での給湯を行うための処理である。
STEP12で、タンクコントローラ50は、リフレッシュフラグがON状態であるか否かを判断する。そして、リフレッシュフラグがON状態であるときはSTEP60に分岐し、タンクコントローラ50は、給湯コントローラ20に対して加熱許可を指示する信号を送信する。また、続くSTEP61で、タンクコントローラ50は、湯量可変弁34を全閉にすると共に、水量可変弁35を全開にしてSTEP16に進む。
STEP60とSTEP61の処理により、湯量可変弁34が全閉されて貯湯タンク31内の湯の使用が禁止された状態で、給湯器10による加熱が許可される。そして、給湯コントローラ20により、給湯器サーミスタ16の検出温度が目標給湯温度(一般給湯モードでは給湯設定温度、湯張りモードでは風呂設定温度)となるように、バーナ12の燃焼量とバイパスサーボ弁14の開度が制御される(加熱温調制御)。
一方、STEP12でリフレッシュフラグがON状態でなかったときにはSTEP13に進み、タンクコントローラ50は、一般給湯モードあって、且つ、湯切れ(貯湯サーミスタ42の検出温度が目標給湯温度以下の状態)が生じていないかを判断する。
そして、一般給湯モードであって、且つ、湯切れが生じていないときはSTEP14に進み、タンクコントローラ50は、給湯コントローラ20に対して、加熱禁止を指示する信号を送信する。これにより、給湯器10による加熱が禁止される。
また、続くSTEP15は混合出湯温度制御手段58による処理である。混合出湯温度制御手段58は、混合サーミスタ36の検出温度が目標給湯温度(給湯設定温度)となるように、湯量可変弁34と水量可変弁35の開度を変更して、貯湯タンク31から出湯管2に供給される湯と給水管1から出湯管2に供給される水の混合比を調節し(混合温調制御)、STEP16に進む。
また、STEP13で、湯張りモードであるか、貯湯タンク31の湯切れが生じているときにはSTEP70に分岐する。そして、タンクコントローラ50は、給湯コントローラ20に対して加熱許可を指示する信号を送信し、これにより、給湯器10による加熱が許可される。
また、続くSTEP71で、以下の式(2)により設定された混合設定温度となるように、湯量可変弁34と水量可変弁35の開度を変更して、貯湯タンク31から出湯管2に供給される湯と給水管1から出湯管2に供給される水との混合比を調節し、STEP16に進む。
混合設定温度=目標給湯温度−最小能力温度 ・・・・・ (2)
但し、目標給湯温度:一般給湯モードでは給湯設定温度,湯張りモードでは風呂設定温度、最小能力温度:現水量(給湯流量センサ21により検出されている現在の通水流量)の湯水を、給湯器10により最小能力で加熱したときの湯水の上昇温度。
この場合は、STEP71で上記式(2)の混合温度に制御された湯が給湯器10に供給され、給湯コントローラ20は、給湯器サーミスタ16の検出温度が目標給湯温度(一般給湯モードでは給湯設定温度、湯張りモードでは風呂設定温度)となるように、バーナ12の燃焼量とバイパスサーボ弁14の開度を制御する(加熱温調制御)。
次のSTEP16で、タンクコントローラ50は、入水流量センサ43により下限流量以上の通水が検出されていない止水状態であるか否かを判断する。そして、止水状態であったときはSTEP17に進み、タンクコントローラ50は、湯量可変弁34を停止(現時点の開度を保持)し、続くSTEP18で水量可変弁35を停止(現時点の開度を保持)する。また、タンクコントローラ50は、次のSTEP19で、給湯コントローラ20に対して加熱禁止を指示する信号を送信し、図2のSTEP7に戻る。
次に、図8に示したフローチャートに従って、滅菌処理手段57によるリフレッシュフラグのON/OFF(セット/リセット)の処理について説明する。なお、図8〜図9に示したフローチャートによる処理は、図6〜図7に示したフローチャートによる処理と並行して実行される。
滅菌処理手段57は、STEP80で、リフレッシュフラグがON状態であるか否かを判断する。そして、リフレッシュフラグがON状態でないときはSTEP81に進む。STEP81で、滅菌処理手段57は、貯湯温度(貯湯サーミスタ42の検出温度)が53度よりも低い状態で、タンク内滞留時間算出手段54により算出された最上層の湯水層L1のタンク内滞留時間Taが96時間(本発明の滅菌要否判定時間に相当する)以上となったときに、STEP82に進んでリフレッシュフラグをONし、STEP80に進む。
なお、STEP81における、貯湯温度が53℃よりも低い状態が96時間以上継続したときという条件は、貯湯タンク31内に低温の湯水が長時間貯まっていたために、貯湯タンク31内の湯水中の雑菌の存在率が予め設定された許容レベルを超えているおそれがあると想定される条件である。
一方、STEP80でリフレッシュフラグがON状態であるときには、STEP90に進む。そして、滅菌処理手段57は、貯湯温度(貯湯サーミスタ42の検出温度)が58℃(本発明の滅菌温度に相当する)以上である状態が1時間以上継続したときに、STEP91に進んでリフレッシュフラグをOFFし、STEP80に進む。
なお、STEP90における、貯湯温度が58℃以上である状態が1時間以上継続したとき、という条件は、貯湯タンク31内の湯中の上記許容レベルを超えた雑菌が加熱により死滅すると想定される条件である。このように、滅菌処理手段57によって、STEP90の条件がみたされるまで、リフレッシュフラグがON状態に維持されて、タンクコントローラ50からヒートポンプコントローラ80に対して、60℃での貯湯を指示する貯湯加熱指示信号が送信される。そして、ヒートポンプ70により貯湯タンク31内の湯水が加熱されて滅菌される。
次に、図9に示したフローチャートに従って、高温貯湯フラグのON/OFF(セット/リセット)の処理について説明する。
タンクコントローラ50は、STEP120で計時部(図示しない)から現在時刻のデータを取得する。そして、続くSTEP121で、タンクコントローラ50は、現在時刻が高温設定時間帯であるか否かを判断する。ここで、高温設定時間帯は、湯の使用量が増加すると想定される夕方から就寝時(例えば18時〜22時)に設定される。なお、高温設定時間帯は、リモコン51により設定される。
現在時刻が高温設定時間帯であるときはSTEP130に分岐し、タンクコントローラ50は、高温貯湯フラグをON(セット)してSTEP120に戻る。また、現在時刻が高温設定時間帯でないときにはSTEP122に進み、タンクコントローラ50は、湯張り運転の実行中であるか否かを判断する。
そして、湯張り運転の実行中であるときはSTEP130に分岐し、タンクコントローラ50は、高温貯湯フラグをON(セット)してSTEP120に戻る。また、湯張り運転の実行中でないときにはSTEP123に進み、タンクコントローラ50は、高温貯湯フラグをOFFしてSTEP120に戻る。
図9の処理により、湯の使用量が増加する時間帯と湯張り運転の実行時に、貯湯タンク31内の湯が高温(60℃)で貯湯されるため、貯湯タンク31の湯切れが生じることを抑制して、混合温調制御を実行することができる。
なお、本実施の形態では、給湯器10をバイパスする出湯バイパス管37と出湯バイパス管37を開閉するバイパス弁38を備えた給湯システムを示したが、出湯バイパス管及びこれを開閉するバイパス弁を備えていない給湯システムに対しても、本発明を適用してその効果を得ることができる。
また、本実施の形態では、湯張り管18と湯張り弁19を備えて、一般給湯モード及び湯張りモードでの給湯を行う給湯システムを示したが、湯張り管を備えずに一般給湯モードによる給湯のみを行う場合にも、本発明の適用が可能である。
また、本実施の形態では、貯湯タンク31内の湯水の加熱手段としてヒートポンプを使用する給湯システムを示したが、ソーラーシステム等の他の加熱手段を用いてもよい。
また、本実施の形態では、出湯管2の途中に給湯器10を備えた給湯システムを示したが、給湯器10を備えていない給湯システムであっても、本発明の適用が可能である。
また、本実施の形態では、タンク内滞留時間算出手段54は、貯湯タンク31内の湯水を3つの湯水層に分けて各湯水層のタンク内滞留時間を算出したが、2つ或いは4つ以上の湯水層に分けて各湯水層のタンク内滞留時間を算出するようにしてもよい。
また、本実施の形態では、出湯経過時間算出手段53によりタンク内滞留時間更新処理が実行された時からの経過時間を算出し、タンク内滞留時間算出手段54は、この経過時間を加算して各湯水層のタンク内滞留時間を算出したが、経過時間を加算しない場合でも本発明の効果を得ることができる。
1…給水管、2…出湯管、7…給水分岐管、10…給湯器、14…バイパスサーボ弁、20…給湯コントローラ、30…タンクユニット、31…貯湯タンク、33…入湯サーミスタ、34…湯量可変弁、35…水量可変弁、36…混合サーミスタ、37…出湯バイパス管、38…バイパス弁、42…貯湯サーミスタ、44…入水サーミスタ、45…加熱流量センサ、46…貯湯タンク流量センサ、50…タンクコントローラ、51…リモコン、52…出湯時間算出手段、53…出湯経過時間算出手段、54…タンク内滞留時間算出手段、55…タンク内滞留時間修正手段、56…貯湯温度制御手段、57…滅菌処理手段、58…混合出湯温度制御手段、60…ヒートポンプユニット、64…加熱往き管、67…加熱戻り管、70…ヒートポンプ、80…ヒートポンプコントローラ。

Claims (2)

  1. 貯湯タンクと、
    前記貯湯タンクの上部に接続されて、前記貯湯タンクから湯が供給される出湯管と、
    前記貯湯タンクの下部に接続されて、前記貯湯タンクに水を供給する給水管と、
    前記貯湯タンク内の湯水を加熱する加熱ユニットと、
    前記給水管から前記貯湯タンクに供給される水の流量又は前記貯湯タンクから前記出湯管に供給される湯の流量を検出する貯湯タンク流量センサと、
    前記貯湯タンク流量センサの検出流量に基づいて、前記給水管から前記貯湯タンクに供給される水の量又は前記貯湯タンクから前記出湯管に供給される湯の量を積算し、前記貯湯タンクの容量を所定数で除した単位層容量分の湯が、前記貯湯タンクから前記出湯管に供給されるときに要する時間である単位層容量出湯時間を計時する出湯時間算出手段と、
    前記出湯時間算出手段により所定時点で前記単位層容量出湯時間が算出されてから、次に前記出湯時間算出手段により前記単位層容量出湯時間が算出されるまでの経過時間を計時する出湯経過時間算出手段と、
    前記貯湯タンク内の湯水が前記貯湯タンク内に滞留している時間であるタンク内滞留時間を、前記単位層容量を有して前記貯湯タンク内で上下方向に積層した前記所定数の湯水層毎に管理し、前記出湯時間算出手段により前記単位層容量出湯時間が算出される毎に、最下層以外の各湯水層については、一つ下の湯水層の該算出された単位層容量出湯時間の計時が開始された時点でのタンク内滞留時間に、該算出された単位層容量出湯時間を加算した時間を自身のタンク内滞留時間とし、最下層の湯水層については、該算出された単位層容量出湯時間を自身のタンク内滞留時間とするタンク内滞留時間更新処理を行い、次に前記出湯時間算出手段により単位層容量出湯時間が算出されるまでの間は、該タンク内滞留時間更新処理により設定された最上層の湯水層のタンク内滞留時間に、前記出湯経過時間算出手段により算出された前記経過時間を加算して、最上層の湯水層のタンク内滞留時間を算出するタンク内滞留時間算出手段と、
    最上層の湯水層のタンク内滞留時間が、貯湯タンク内の湯水で雑菌の繁殖が進む時間を想定して設定された滅菌要否判定時間以上となったときに、前記加熱ユニットにより前記貯湯タンク内の湯水を所定の滅菌温度以上に加熱する滅菌処理を行う滅菌処理手段とを備え
    前記加熱ユニットは、前記貯湯タンクの下部に接続された加熱戻り管と、前記貯湯タンクの上部に接続された加熱往き管と、該加熱戻り管及び該加熱往き管と接続され、該加熱戻り管を介して供給される前記貯湯タンク内の湯水を加熱して、該加熱往き管を介して前記貯湯タンクに戻す加熱手段とを有し、
    前記タンク内滞留時間算出手段は、前記タンク内滞留時間更新処理を行ってから、次に前記出湯時間算出手段により単位層容量出湯時間が算出されるまでの間は、該タンク内滞留時間更新処理により設定された各湯水層のタンク内滞留時間に、前記出湯経過時間算出手段により算出された前記経過時間を加算して、各湯水層のタンク内滞留時間を算出し、
    前記貯湯タンク内の湯水の温度を検出する貯湯温度センサと、
    前記貯湯温度センサの検出温度が前記滅菌温度よりも低い所定温度未満になったときに、前記貯湯タンク内の湯水を前記加熱手段によって該所定温度まで加熱する貯湯タンク温調処理を行う貯湯温度制御手段と、
    前記加熱戻り管及び前記加熱往き管を流通する湯水の流量を検出する加熱流量センサと、
    前記加熱流量センサによる検出流量に基づいて、前記貯湯タンクから前記加熱ユニットを経由して前記貯湯タンクに戻る湯水の量を積算し、前記貯湯タンクから前記加熱ユニットを経由して前記貯湯タンクに戻る湯水の積算量が前記単位層容量分増加する毎に、前記タンク内滞留時間算出手段により算出された各湯水層のタンク内滞留時間について、最上層の湯水層のタンク内滞留時間を最下層の湯水層のタンク内滞留時間とし、最上層以外の各湯水層については、一つ上の湯水層のタンク内滞留時間を自身のタンク内滞留時間とするタンク内滞留時間修正処理を行うタンク内滞留時間修正手段とを備えたことを特徴とする給湯システム。
  2. 請求項記載の給湯システムにおいて、
    前記給水管と前記出湯管を接続する給水分岐管と、
    前記給水分岐管に設けられて、前記給水分岐管の開度を変更する水量可変弁と、
    前記出湯管の前記貯湯タンクとの接続部と前記給水管との接続部間に設けられて、前記出湯管の開度を変更する湯量可変弁と、
    前記出湯管と前記給水管との接続部の下流側で前記出湯管の途中に設けられ、前記出湯管を流通する湯水を加熱する給湯器とを備え、
    前記滅菌処理手段は、前記滅菌処理を行うときに、前記湯量可変弁を閉弁することを特徴とする給湯システム。
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