JP5234255B2 - レーザレーダ及びレーザレーダの据付方向調整方法 - Google Patents
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Description
このレーザレーダの据付方向の調整を行うに際しては、未調整のレーザレーダによる三次元計測を行った後、これで得られた三次元情報を目視で確認しつつ、走査部のピッチ方向,ロール方向及びヨー方向が、環境座標系のピッチ方向,ロール方向及びヨー方向に一致するように微調整する手法が広く採用されており、この際、光軸及び座標系をレーザレーダとあらかじめ一致させたカメラを一体的に設けて、これで得た画像を表示させたコンピュータ画面上で領域の頂点の各情報を指定する手法が採用されている(例えば、特許文献1参照)。
一方、本発明の請求項3に係る発明は、レーザ光を発する投光部と、この投光部から発したレーザ光を二次元的に走査する走査部と、この走査部による走査範囲内の計測対象で反射して戻った反射レーザ光を前記走査部を介して受ける受光部を具備し、前記投光部におけるレーザ光の投光タイミング及び前記受光部における反射レーザ光の受光タイミングに基づいて前記計測対象の三次元情報を取得するレーザレーダの据付方向調整方法であって、水平面及び垂直面に沿う面状レーザビームを形成可能なレーザマーカを前記レーザレーダの投光部に代えて作動させて、このレーザマーカにより水平面に沿う水平方向面状レーザビームを形成しつつ前記走査部に受光動作を行わせ、反射して走査部を介して前記受光部に戻る水平方向面状レーザビームと前記走査部における走査線とが交差する一点を足掛かりにして、前記水平方向面状レーザビームに前記走査部の走査線を重ねるべく、前記レーザレーダ自身のピッチ方向及びロール方向の方向調整を行うと共に、前記レーザマーカにより垂直面に沿う垂直方向面状レーザビームを形成しつつ前記走査部に受光動作を行わせ、反射して前記走査部を介して前記受光部に戻る垂直方向面状レーザビームの左右方向位置に基づいて、前記レーザレーダ自身のヨー方向の方向調整を行う構成としたことを特徴としており、このレーザレーダの据付方向調整方法の構成を前述の従来の課題を解決するための手段としている。
本発明のレーザレーダ及びレーザレーダの据付方向調整方法において、投光部及びレーザマーカから発するレーザ光としては、半導体レーザや固体レーザやガスレーザなどを用いることができ、信号波形がパルス状や位相変調した正弦波状を成すレーザ光が使用される。
本発明では、レーザレーダの据付方向の調整を行うに際して、レーザレーダの投光部に代えてレーザマーカからレーザ光を照射して、例えば、水平面に沿う水平方向面状レーザビームを形成し、これで反射して戻る水平方向面状レーザビームを受光部に読み取らせて、水平方向面状レーザビームと走査部における走査線とが交差する一点を足掛かりにして、水平方向面状レーザビームに走査部の走査線を重ねるべく、レーザレーダ自身のピッチ方向及びロール方向の方向調整を行えば、レーザレーダ自身の水平面に対する方向調整がなされることとなる。
つまり、レーザマーカにより水平面及び垂直面に沿う面状レーザビームを形成して、反射して戻る面状レーザビームを受光部に読み取らせるだけで、走査部のピッチ方向,ロール方向及びヨー方向を周囲環境座標系のピッチ方向,ロール方向及びヨー方向に一致させるのに必要な各調整量が得られるので、レーザレーダの据付時における方向調整作業の容易化及び精度の向上が図られることとなる。
また、本発明の請求項2に係るレーザレーダ及び請求項4に係るレーザレーダの据付方向調整方法では、上記した構成としているので、光学照準器の照準と、レーザレーダ用波長のレーザ光の光軸と、可視レーザ光の光軸を全て一致させておき、光学照準器経由で可視レーザ光の照射点を参照しつつ照射位置を決定するようになせば、基準座標の指定をより正確且つ容易に行うことができるという非常に優れた効果がもたらされる。
図1〜図4は、本発明に係るレーザレーダの一実施形態を示している。
図1に示すように、このレーザレーダ1は、パルス状のレーザ光LTを発する投光部2と、この投光部2から発したレーザ光LTを二次元的に走査する走査部3と、この走査部3による走査範囲内の計測対象で反射して戻った反射レーザ光LRを走査部3を介して受ける受光部4と、投光部2から発するレーザ光LTの強度及び投光タイミングを制御すると共に走査部3による走査を制御する制御部5と、この制御部5から与えられるレーザ光LTの投光タイミング及び受光部4から与えられる反射レーザ光LRの受光タイミングに基づいて計測対象Tの三次元情報を取得する演算部6と、制御部5から投光指令を受けて投光部2に代わってレーザ光Lを照射するレーザマーカ10を備えている。
そして、演算部6では、制御部5からの投光指令によりレーザマーカ10からレーザ光Lを照射して、水平方向面状レーザビームH及び垂直方向面状レーザビームVをそれぞれ形成した段階で、反射して3走査部を介して受光部4に戻る水平方向面状レーザビームH及び垂直方向面状レーザビームVの各情報に基づいて、走査部3におけるピッチ方向,ロール方向及びヨー方向の各調整量を演算するようになっている。
このレーザマーカ10を作動させている間において、レーザレーダ1の走査部3は、上下方向の走査動作は行わずに上下方向中央における左右方向の受光走査動作のみを行い、レーザマーカ10から照射されて前方で反射して戻るレーザ光Lを読み取る。
この際、レーザマーカ10からのレーザ光Lの照射により形成された水平方向面状レーザビームHは、前方の計測対象領域Eで反射して戻って、レーザレーダ1の走査部3の受光走査動作によって読み取られるが、図3に仮想線で示すように、水平方向面状レーザビームHと、レーザレーダ1における走査部3の受光走査範囲(走査線)Sが交差している場合には、受光走査範囲Sの一点Sp1のみで反射レーザ光Lが計測される。
このようにして形成された垂直方向面状レーザビームVも、前方の計測対象領域Eで反射して戻って、レーザレーダ1の走査部3の受光走査動作によって読み取られ、この際は、垂直方向面状レーザビームVと、レーザレーダ1における走査部3の受光走査範囲(走査線)Sとが交差する一点Sp2のみで反射レーザ光Lが計測される。
つまり、レーザマーカ10により水平面に沿う水平方向面状レーザビームH及び垂直面に沿う垂直方向面状レーザビームVを形成して、反射して戻る面状レーザビームH,Vを受光部4に読み取らせるだけで、走査部3のピッチ方向,ロール方向及びヨー方向を周囲環境座標系のピッチ方向,ロール方向及びヨー方向に一致させるのに必要な各調整量が得られるので、レーザレーダ1の据付時における方向調整作業の容易化及び精度の向上が図られることとなる。
2 投光部
3 走査部
4 受光部
5 制御部
6 演算部
10 レーザマーカ
13 光学照準器
E 計測対象領域
H 水平方向面状レーザビーム
L レーザマーカからのレーザ光
LR 反射レーザ光
LT 投光レーザ光
V 垂直方向面状レーザビーム
Claims (4)
- レーザ光を発する投光部と、
この投光部から発したレーザ光を二次元的に走査する走査部と、
この走査部による走査範囲内の計測対象で反射して戻った反射レーザ光を前記走査部を介して受ける受光部と、
前記投光部にレーザ光の投光指令を発すると共に前記走査部による走査を制御する制御部と、
この制御部から与えられるレーザ光の投光タイミング及び前記受光部から与えられる反射レーザ光の受光タイミングに基づいて前記計測対象の三次元情報を取得する演算部を備えたレーザレーダにおいて、
前記制御部から投光指令を受けて前記投光部に代わってレーザ光を照射して、水平面及び垂直面に沿う面状レーザビームを形成するレーザマーカを設け、
前記制御部では、該制御部からの投光指令により前記レーザマーカからレーザ光を照射して面状レーザビームを形成する段階で、前記走査部に対して左右方向の受光走査動作のみを行わせて、反射して戻る面状レーザビームを読み取らせ、
前記演算部では、前記レーザマーカにより水平面に沿う面状レーザビームを形成する段階で、反射して前記走査部を介して前記受光部に戻る水平方向面状レーザビームと前記走査部における走査線とが交差する一点を足掛かりにして、前記水平方向面状レーザビームに前記走査部の走査線を重ねるべく該走査線のピッチ方向及びロール方向の各調整量を演算すると共に、前記レーザマーカにより垂直面に沿う面状レーザビームを形成する段階で、反射して前記走査部を介して前記受光部に戻る垂直方向面状レーザビームの左右方向位置に基づいて、前記走査部における走査線のヨー方向の調整量を演算する
ことを特徴とするレーザレーダ。 - 前記レーザマーカが、光学照準器を具備していると共に、この光学照準器に光軸を一致させた可視レーザ光を照射可能としてある請求項1に記載のレーザレーダ。
- レーザ光を発する投光部と、この投光部から発したレーザ光を二次元的に走査する走査部と、この走査部による走査範囲内の計測対象で反射して戻った反射レーザ光を前記走査部を介して受ける受光部を具備し、前記投光部におけるレーザ光の投光タイミング及び前記受光部における反射レーザ光の受光タイミングに基づいて前記計測対象の三次元情報を取得するレーザレーダの据付方向調整方法であって、
水平面及び垂直面に沿う面状レーザビームを形成可能なレーザマーカを前記レーザレーダの投光部に代えて作動させて、このレーザマーカにより水平面に沿う水平方向面状レーザビームを形成しつつ前記走査部に受光動作を行わせ、反射して走査部を介して前記受光部に戻る水平方向面状レーザビームと前記走査部における走査線とが交差する一点を足掛かりにして、前記水平方向面状レーザビームに前記走査部の走査線を重ねるべく、前記レーザレーダ自身のピッチ方向及びロール方向の方向調整を行うと共に、
前記レーザマーカにより垂直面に沿う垂直方向面状レーザビームを形成しつつ前記走査部に受光動作を行わせ、反射して前記走査部を介して前記受光部に戻る垂直方向面状レーザビームの左右方向位置に基づいて、前記レーザレーダ自身のヨー方向の方向調整を行う
ことを特徴とするレーザレーダの据付方向調整方法。 - 光学照準器を具備し、且つ、この光学照準器に光軸を一致させた可視レーザ光を照射可能なレーザマーカを使用する請求項3に記載のレーザレーダの据付方向調整方法。
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