JP5234254B2 - レーザレーダ及びレーザレーダの較正方法 - Google Patents
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Description
このレーザレーダの較正を行うに際しては、未調整のレーザレーダによる三次元計測を行った後、これで得られた三次元情報を目視で確認しつつ、両座標系が一致するように微調整する方法や、上記三次元計測で得られた三次元情報の中からコンピュータ処理によって電柱などの特徴点を見出して、この見出したポイントを基点にして両座標系を一致させるように調整する方法が採用されている。
また、後者の較正方法を採用する場合には、電柱などの特徴点毎にコンピュータ処理の内容を作成する必要があることから、汎用性に乏しいという問題を有していた。
本発明のレーザレーダ及びその較正方法において、投光部及びレーザマーカから発するレーザ光としては、半導体レーザや固体レーザやガスレーザなどを用いることができ、信号波形がパルス状や位相変調した正弦波状を成すレーザ光が使用される。
本発明のレーザレーダ及びその較正方法では、レーザレーダの較正を行うに際して、レーザマーカからレーザ光を任意の点に照射し、このレーザ光の反射点である任意の点をレーザレーダの受光部に読み取らせるだけで、座標系調整用の基点や、多角形状領域設定用の頂点が容易に得られるので、この較正作業の時間の短縮及び精度の向上が図られることとなる。
また、本発明の請求項2に係るレーザレーダでは、上記した構成としているので、光学照準器と、レーザレーダ較正用の波長のレーザ光と、可視レーザ光の各光軸を全て一致させておき、光学照準器経由で可視レーザ光の照射点を参照しつつ照射位置を決定するようになせば、較正に用いる基点等の指定をより正確且つ容易に行うことができるという非常に優れた効果がもたらされる。
また、本発明の請求項4に係るレーザレーダの較正方法では、上記した構成としているので、レーザレーダの走査範囲内において計測対象を任意の多角形状領域に絞り込む場合において、多角形状領域の設定を短時間で且つ高精度で行うことができ、その結果、確実なそして無駄のない計測を実現することが可能であるという非常に優れた効果がもたらされる。
図1〜図5は、本発明に係るレーザレーダの一実施形態を示している。
図1及び図2に示すように、このレーザレーダ1は、パルス状のレーザ光LTを発する投光部2と、この投光部2から発したレーザ光LTを二次元的に走査する走査部3と、この走査部3による走査範囲内の計測対象Tで反射して戻った反射レーザ光LRを走査部3を介して受ける受光部4と、投光部2から発するレーザ光LTの強度及び投光タイミングを制御すると共に走査部3による走査を制御する制御部5と、この制御部5から与えられるレーザ光LTの投光タイミング及び受光部4から与えられる反射レーザ光LRの受光タイミングに基づいて計測対象Tの三次元情報を取得する距離演算部6を備えており、これらの構成要素を具備したレーザレーダ本体1aには、制御部5から投光指令を受けて投光部2に代わって任意の点Pに対してパルス状のレーザ光Lを直接照射するレーザマーカ10が一体で設けてある。
そして、距離演算部6では、制御部5からの投光指令によりレーザマーカ10から任意の点Pに対してレーザ光Lを直接照射させる段階において、任意の点Pで反射して走査部3を介して受光部4に戻ったレーザ光Lに基づいて、任意の点Pの三次元情報を取得するようになっている。
続いて、上記と同じく制御部5から投光指令を出力して、投光部2に代えてレーザマーカ10を作動させて、図5に示すように、このレーザマーカ10からレーザレーダ1の正面側に位置する平坦な面F内の任意の三点P1,P2,P3に向けてレーザ光Lを順次照射させつつ走査部3に走査動作を行わせる。
そして、これで得た任意の三点P1,P2,P3で形成される三角形Trのグローバル座標系におけるピッチ角及びロール角に対して、レーザレーダ1自身が有するローカル座標系におけるピッチ角及びロール角をそれぞれ合わせてピッチ軸及びロール軸の調整を行うと、レーザレーダ1自身が有するローカル座標系がグローバル座標系に一致することとなる。
このように上記したレーザレーダ1では、レーザレーダの較正を行うに際して、レーザマーカ10からレーザ光Lを任意の点P(PY,P1,P2,P3)に照射し、このレーザ光Lの反射点である任意の点P(PY,P1,P2,P3)をレーザレーダの受光部に読み取らせるだけで、座標系調整用の基点や、多角形状領域設定用の頂点が容易に得られるので、較正作業の時間の短縮及び精度の向上が図られるうえ、走査範囲内における計測対象Tの任意多角形状領域への絞り込みが容易になされることとなる。
すなわち、このような場合には、図1及び図6に示すように、まず、レーザレーダ本体1aに収容した制御部5から投光指令を出力して、レーザレーダ本体1aから離れて配置したレーザマーカ10を投光部2に代えて作動させて、グローバル座標系における任意の点Pに向けてレーザ光Lを直接照射させつつ走査部3に走査動作を行わせる。
そして、この三次元情報のうちの水平角及び垂直角と、先に得た水平角及び垂直角とが一致する点(任意の点P)での距離情報を上記三次元情報から取得すれば、任意の点Pの正しい三次元情報が得られることとなり、この三次元情報の取得要領は、レーザレーダ1及びレーザマーカ10の各照射タイミングが同期していない状態において、応用可能である。
2 投光部
3 走査部
4 受光部
5 制御部
6 距離演算部
10 レーザマーカ
13 光学照準器
A 四角形状領域(多角形状領域)
A1,A2,A3,A4 四角形状領域の頂点
L レーザマーカからのレーザ光
LR 反射レーザ光
LT 投光レーザ光
P(PY,P1,P2,P3) 任意の点
T 計測対象
Claims (5)
- レーザ光を発する投光部と、
この投光部から発したレーザ光を二次元的に走査する走査部と、
この走査部による走査範囲内の計測対象で反射して戻った反射レーザ光を前記走査部を介して受ける受光部と、
前記投光部にレーザ光の投光指令を発すると共に前記走査部による走査を制御する制御部と、
この制御部から与えられるレーザ光の投光タイミング及び前記受光部から与えられる反射レーザ光の受光タイミングに基づいて前記計測対象の三次元情報を取得する距離演算部を備えたレーザレーダにおいて、
光学照準器を具備して前記制御部から投光指令を受けて前記投光部に代わって任意の点に対してレーザ光を直接照射するレーザマーカを設け、
前記距離演算部では、前記制御部からの投光指令により前記レーザマーカから該レーザレーダ自身の正面側に位置付けたグローバル座標系のヨー角0°の基点に向けてレーザ光を直接照射させつつ前記走査部に走査動作を行わせて、前記走査部を介して前記受光部に戻ったレーザ光の反射点である前記基点に対して、該レーザレーダ自身が有するローカル座標系のヨー角0°のローカル基点を合わせてヨー軸の調整を行うのに続いて、前記レーザマーカから該レーザレーダ自身の正面側に位置する平坦な面内の任意の三点に向けてレーザ光を順次照射させつつ前記走査部に走査動作を行わせて、前記走査部を介して前記受光部に戻ったレーザ光の反射点である前記任意の三点の各座標に基づいて前記任意の三点で形成される三角形の三次元情報を取得し、これで得た前記三角形のグローバル座標系のピッチ角及びロール角に、該レーザレーダ自身が有するローカル座標系のピッチ角及びロール角を合わせてピッチ軸及びロール軸の調整を行って、該レーザレーダ自身が有するローカル座標系をグローバル座標系に一致させる
ことを特徴とするレーザレーダ。 - 前記レーザマーカが、光学照準器に光軸を一致させた可視レーザ光を照射可能としてある請求項1に記載のレーザレーダ。
- レーザ光を発する投光部と、この投光部から発したレーザ光を二次元的に走査する走査部と、この走査部による走査範囲内の計測対象で反射して戻った反射レーザ光を前記走査部を介して受ける受光部を具備し、前記投光部におけるレーザ光の投光タイミング及び前記受光部における反射レーザ光の受光タイミングに基づいて前記計測対象の三次元情報を取得するレーザレーダの較正方法であって、
光学照準器を具備して任意の点に対してレーザ光を直接照射可能なレーザマーカを前記レーザレーダの投光部に代えて作動させて、このレーザマーカからレーザレーダの正面側に位置付けたグローバル座標系におけるヨー角0°の基点に向けてレーザ光を直接照射させつつ前記走査部に走査動作を行わせ、
前記走査部を介して前記受光部に戻ったレーザ光の反射点である前記基点に対して、前記レーザレーダ自身が有するローカル座標系におけるヨー角0°のローカル基点を合わせてヨー軸の調整を行い、
続いて、前記レーザマーカを前記レーザレーダの投光部に代えて作動させて、このレーザマーカからレーザレーダの正面側に位置する平坦な面内の任意の三点に向けてレーザ光を順次照射させつつ前記走査部に走査動作を行わせ、
前記走査部を介して前記受光部に戻ったレーザ光の反射点である任意の三点の各座標に基づいて前記任意の三点で形成される三角形の三次元情報を取得し、
これで得た前記任意の三点で形成される三角形のグローバル座標系におけるピッチ角及びロール角に対して、前記レーザレーダ自身が有するローカル座標系におけるピッチ角及びロール角を合わせてピッチ軸及びロール軸の調整を行うことで、レーザレーダ自身が有するローカル座標系をグローバル座標系に一致させる
ことを特徴とするレーザレーダの較正方法。 - 前記レーザマーカを前記レーザレーダの投光部に代えて作動させて、このレーザレーダの正面側で且つ前記走査部による走査範囲内に位置する多角形状を成す領域の各頂点に向けて前記レーザマーカからレーザ光を順次照射させつつ前記走査部に走査動作を行わせ、
前記走査部を介して前記受光部に戻ったレーザ光の反射点である多角形状領域の各頂点の座標に基づいて前記多角形状領域の三次元情報を取得して、前記多角形状領域を設定する
請求項3に記載のレーザレーダの較正方法。 - 光学照準器に光軸を一致させた可視レーザ光を照射可能なレーザマーカを使用する請求項3又は4に記載のレーザレーダの較正方法。
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