JP5233615B2 - 回転ホイール式連続押出装置及び連続押出加工方法 - Google Patents

回転ホイール式連続押出装置及び連続押出加工方法 Download PDF

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Description

この発明は、例えば銅や銅合金からなる押出用素材を連続して押出加工することにより所望の断面形状の金属押出材を成形する回転ホイール式連続押出装置及び連続押出加工方法に関する。
回転ホイール式連続押出装置は、例えば銅や銅合金などの金属材料(押出用素材)から所望の断面形状を有する金属押出材を連続的に押出加工し製造する装置である。一般に、このような回転ホイール式連続押出装置は、回転する回転ホイールと、この回転ホイールの外周面の溝に対向配置するようにして設けられるハウジングと、を有している。
ハウジングの、回転ホイールの溝に対面する部分には、シュー及びフィードプレートが設けられており、これらシュー及びフィードプレートと、回転ホイールの溝とにより形成される空間が、素材案内通路とされている。また、この素材案内通路の下流端には、前記溝内に突出するようにして設けられるとともに該素材案内通路を堰き止めるようにして配置されるアバットメントが設けられている。
また、素材案内通路の下流端に配置されるフィードプレートには、該フィードプレートを貫通してこの素材案内通路に繋がる素材案内口が形成されている。また素材案内口は、フィードプレートの外面に配置されるダイスの成形孔と連通されている。またダイスの外面には複数のバックアップリングが互いに積層するようにして設けられており、その内面のダイスを素材案内通路の方向に向け押圧するようにして支持している。
この回転ホイール式連続押出装置で金属押出材を押出加工するには、まずワイヤー状の押出用素材を回転ホイールの溝内に配置する。そして回転ホイールを回転駆動すると、摩擦力によって押出用素材は回転ホイールの溝とシュー及びフィードプレートとの間の素材案内通路に押し込まれるようにして送られる。そして、押出用素材がこの素材案内通路に充満されると、該素材案内通路の下流端を塞ぐアバットメントに堰き止められ、押出圧力を得て塑性変形されるとともに発熱し、可塑状となりダイスの成形孔から押し出されるようになっている。このようにして、押出用素材は、所望の断面形状を有する金属押出材へと成形されて、装置から送出されるようになっている。
このような回転ホイール式連続押出装置では、押出加工開始時の押出用素材の温度は低く、塑性変形しにくい状態となっているため、押出加工の開始時にダイスやフィードプレート等の工具がこの押出用素材から過大な圧力を受け変形してしまうことがある。特に、銅や銅合金では、その塑性変形抵抗が高く、工具の変形が起こりやすい。
そこで、このような変形を起こさないように、特許文献1〜3のような技術が開示されている。これらの特許文献に記載される回転ホイール式連続押出装置は、押出加工を行うにあたり予めダイスや回転ホイールを加熱するための電気ヒータや電磁誘導加熱コイルからなる加熱手段を備えている。そして、これら加熱手段によって、前回の押出加工で装置内部に残された押出用素材を加熱し、塑性変形しやすくして、押出加工開始時の工具への負担を軽減するようになっている。
特開2001−198617号公報 特開2001−38414号公報 特表2006−518279号公報
ところで、押出加工が行われている際には、素材案内通路に充満される押出用素材には、回転ホイールとシュー及びフィードプレートとの間の摩擦により摩擦熱が発生しており、また、押出用素材が塑性変形して発生する変形熱がこれに加わって、フィードプレートやダイスの温度は、例えば500℃程度にまで上昇する。
しかしながら、このような高温の状態で連続して押出加工を続けていくと、これらフィードプレートやダイス等の工具の強度を低減させてしまい、寿命を短縮させることがある。
そこで、このように工具の温度が過度に上昇してしまった場合、供給する押出用素材の供給速度を低下させたり、一時押出加工を停止したりする対策が考えられるが、生産性を確保できなくなるという問題がある。
本発明は、上記課題を鑑みてなされたもので、押出加工開始時の押出用素材の塑性変形抵抗を低減させ、押出加工中の工具の過度の温度上昇を抑えて、安定した金属押出材の生産を行うことが可能な回転ホイール式連続押出装置及び連続押出加工方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提案している。すなわち本発明は、回転ホイールの外周面に設けた溝の一部をシュー及びフィードプレートの各内周面で覆って形成した素材案内通路と、この素材案内通路の下流端に配設されるフィードプレートの素材案内口に連通する成形孔を備え該フィードプレートの外面に当接して配置されるダイスと、このダイスの前記フィードプレート側と反対側の面に配置されるバックアップリングと、前記素材案内通路の下流端を塞ぐようにして前記溝内に突出して配設されるアバットメントと、を備える回転ホイール式連続押出装置であって、前記バックアップリングは、前記ダイスの成形孔と連通する案内孔と、加熱部と冷却部とを有し、前記加熱部は、前記バックアップリングの前記ダイス側の面に、前記案内孔を上下から挟むように配置された直線溝状のヒータ取付溝内に配設され、前記冷却部は、前記バックアップリングに円環状に配設されており、前記素材案内通路、前記素材案内口及び前記成形孔の温度を調整可能とされていることを特徴とする。
本発明に係る回転ホイール式連続押出装置によれば、前記バックアップリングには、発熱可能な加熱部が設けられており、該加熱部がバックアップリングを加熱するとともに、その熱伝導によって素材案内通路、素材案内口及び成形孔(以下「押出経路」と省略する)に充満されている押出用素材を加熱することができるようになっている。従って、押出加工を行う際、予め押出用素材を加熱し温度調整して塑性変形し易くすることができるので、押出開始時にフィードプレートやダイス等の工具(以下「工具」と省略する)にかかる負担が大幅に軽減される。
また、バックアップリングは、回転ホイールとの間に前記押出経路を挟むようにして配置されているので、押出用素材の加熱がより効果的に行われる。
また、さらにバックアップリングには、抜熱可能な冷却部が設けられており、該冷却部がバックアップリングを冷却するとともに、その熱伝導によって前記工具を冷却可能とされている。従って、連続して押出加工を行っている際に、加工される押出用素材の摩擦熱や変形熱等の発熱により工具の温度が過度に上昇することなく温度調整されるので、これら工具の強度が低減されたり寿命が短縮されたりすることなく、長期に亘り安定して押出加工を行うことができる。
また、このようにして工具を冷却することができるので、工具の温度上昇を抑制するために、例えば供給する押出用素材の供給速度を低下させたり、一時押出加工を停止したりする必要がなく、安定して生産が行われる。また、工具を冷却しながら運転することによって、押出用素材の供給速度をさらに上げることもでき、生産性が向上する。
また本発明の回転ホイール式連続押出装置において、前記ダイス近傍には、温度検出部が設けられており、前記温度検出部は、前記加熱部及び前記冷却部を夫々制御可能な制御部と電気的に接続されていることとしてもよい。
本発明によれば、ダイス近傍には温度検出部が設けられており、この温度検出部が制御部に電気的に接続されているとともに、この制御部が、温度検出部の検出結果に基づいて加熱部及び冷却部の夫々の出力を制御可能とされている。尚、ダイス近傍とは、フィードプレート、ダイス及びダイスに接するバックアップリングを差し、ダイス近傍の温度を検出(測定)する温度検出部としては、例えば、図3における温度プローブ溝33に配された熱電対などが用いられる。
すなわち、この温度検出部を用いることによって、予め設定した設定温度になるよう加熱部で加熱し、冷却部で冷却して温度制御することが可能であり、従って、ダイス近傍の温度が所望の温度に正確に保たれるようになっている。よって、従来のように作業者の勘や熟練に頼らずに、自動的に、かつ、より精度よく前記加熱・冷却を行うことができる。
また本発明の回転ホイール式連続押出装置において、前記加熱部は、電力を供給して発熱する電気ヒータであることとしてもよい。
本発明によれば、加熱部が、例えばカートリッジヒータからなる電気ヒータで形成されており、該電気ヒータに電力を供給することによって、より簡便に前記押出経路に充満されている押出用素材の加熱を行うことができる。
また本発明の回転ホイール式連続押出装置において、前記冷却部は、筒状体を有しており、前記筒状体は、その内部に冷却媒体を循環させるよう形成されていることとしてもよい。
本発明によれば、冷却部は、例えば管からなる筒状体であり、その管内部に冷却媒体を循環させるよう構成されている。そして、この冷却媒体が、過度に温度上昇した工具から余分な熱を吸収し、装置外部に排出するようにして熱交換可能とされている。従って、より簡便に工具を冷却することができる。
また本発明は、前述の回転ホイール式連続押出装置を用い、押出用素材を押出加工して金属押出材を成形する連続押出加工方法であって、前記押出加工を行う前に、予め前記ダイス近傍の温度を前記加熱部により200℃以上400℃以下に加熱しておくことを特徴とする。
本発明によれば、ダイス近傍には素材案内通路、素材案内口及び成形孔からなる押出経路が配置されており、前回の押出加工で前記押出経路に充満されている押出用素材を、加熱部を用いて予め塑性変形が容易に可能な温度にまで加熱した後、押出加工を開始することができる。従って、押出加工を開始する際に、フィードプレートやダイス等の工具にかかる負担が良好に軽減されて、これら工具の寿命が延長される。
また本発明は、前述の回転ホイール式連続押出装置を用い、押出用素材を押出加工して金属押出材を成形する連続押出加工方法であって、前記ダイス近傍の温度を、前記冷却部により400℃以下に保つように冷却し前記押出加工を行うこととしてもよい。
本発明によれば、冷却部を備えるダイスは、フィードプレートの外面に当接して配置されている。これらダイス及びフィードプレート等の工具は、この回転ホイール式連続押出装置で連続して押出加工を行う際に、加工される押出用素材の発熱によってそれらの温度が上昇するが、冷却部によってそれらの温度が400℃以下に保たれるようになっており、過度に温度が上昇するようなことがない。よって、これら工具の強度が確保されるので、寿命が短縮されるようなことがなく、長期に亘り安定して押出加工を行うことができる。
また、このように工具を適正温度に保つようにして冷却することにより、従来のように、これら工具の温度上昇を抑制するため供給する押出用素材の供給速度を低下させたり一時押出加工を停止したりする必要がなく、安定して生産が行われる。また、工具を冷却しながら運転することによって、さらに押出用素材の供給速度を上げることもできるので、より生産性が向上する。
本発明に係る回転ホイール式連続押出装置及び連続押出加工方法によれば、押出加工開始時の押出用素材の塑性変形抵抗を低減させ、押出加工中の工具の過度の温度上昇を抑えて、安定した金属押出材の生産を行うことが可能である。
以下、図面を参照し、この発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る回転ホイール式連続押出装置を示す概略断面図、図2は本発明の一実施形態に係る回転ホイール式連続押出装置のバックアップリングを示す概略側面図、図3は本発明の一実施形態に係る回転ホイール式連続押出装置のバックアップリングを示す概略正面図である。
図1に示すように、本実施形態の回転ホイール式連続押出装置10は、略円盤状若しくは略円柱状の回転ホイール1を有しており、該回転ホイール1が、その中心軸線Cを中心に図の矢印A方向に回転駆動可能に構成されている。また、回転ホイール1の外周面には、断面略円弧溝状の溝2が設けられており、この溝2が、押出加工されるワイヤー状の押出用素材Wを案内するようになっている。押出用素材Wは、例えば銅や銅合金の線材からなり、この溝2内に配置されて、回転ホイール1の回転駆動と、該溝2及び押出用素材Wの摩擦力とによってこの回転ホイール1に牽引されて送られていくようになっている。
また、回転ホイール1の外周面に摺接するようにして、略円盤状若しくは略円柱状のコイニングロール11が配設されている。このコイニングロール11は、回転ホイール1に同期するようにして、かつ、該回転ホイール1とは逆回転方向に回転駆動されるようになっている。そして、この回転ホイール式連続押出装置10に供給される押出用素材Wを、回転ホイール1の溝2内へと強制的に押し込むようになっている。
また、回転ホイール1の外周面の一部に対向配置されるようにして、ハウジング3が配置されている。このハウジング3は、コイニングロール11よりも押出加工の下流側に設けられており、その回転ホイール1の外周面に対向する部分には、矩形板状の形状を有する複数のシュー4が設けられている。これらのシュー4は、回転ホイール1の回転方向Aに沿うようにして互いに隣接して一列に配置されており、回転ホイール1の外周面の外方を塞ぐようにして配設されている。
また、これらシュー4のうち、回転ホイール1の回転方向Aの下流側の端部に設けられるシュー4aは、その回転ホイール1側の面が該回転ホイール1の外周面と摺接するようにして配置されるとともに、その面が曲面状に形成されて摺接面4bとされている。また、シュー4aと回転ホイール1の溝2とに挟まれるようにして形成される空間が、素材案内通路5とされている。
また、この素材案内通路5の下流端の外方側を塞ぐようにして、フィードプレート6が配置されている。フィードプレート6は、シュー4aの前記下流側に隣接して配置されており、その回転ホイール1に対向配置される内面が前記シュー4aの摺接面4bに繋がるようにして、滑らかな曲面状に形成されており、この面が摺接面6aとされている。この摺接面6aは、回転ホイール1の外周面に摺接されているとともに、その中央近傍には、素材案内通路5に連なり該フィードプレート6を貫通する素材案内口6bが設けられている。
また、フィードプレート6の、回転ホイール1の側と反対側の外面はダイス配置面6cとされており、このダイス配置面6cに略円盤状のダイス7が密着するようにして当接し配置されている。ダイス7は略円盤状の形状を有しており、本体部分のケース部材7aと、該ケース部材7aの略中央部分に嵌め入れられる成形部材7bとを備えている。
そして、例えば、そのケース部材7aがロックウェル硬さ44HRC以上のSKD材により形成されるとともに、成形部材7bが超硬合金により形成されている。また、ダイス7の成形部材7bの略中央部分には、フィードプレート6の素材案内口6bに連通する成形孔7cが設けられており、該成形部材7bを貫通している。
ダイス7の成形孔7cは、その孔断面形状が、押出加工される押出用素材Wを所望の断面形状の金属押出材Sに成形するための孔形状とされている。そして、押出用素材Wがこの成形孔7cを通過して押し出されることにより、製品である金属押出材Sへと成形されるようになっている。
またフィードプレート6の回転ホイール1を向く面には、アバットメント8が配設されている。このアバットメント8は、回転ホイール1の溝2内に突出して設けられており、その突出する先端部分が該溝2の内周面に摺接するようにして形成されている。すなわち、アバットメント8により、素材案内通路5の下流端がほぼ塞がれた状態となっている。そして、アバットメント8は、充満される押出用素材Wをその素材案内通路5の下流端において堰き止め、フィードプレート6の素材案内口6bへと送り込むようになっている。
また、ダイス7の外面側には、略円盤状の複数のバックアップリング20が、互いに積層されるようにして配置されている。これらバックアップリング20は、押出加工時にフィードプレート6及びダイス7が押出用素材Wによって押圧され、その押出力によって位置ずれしないようこれらフィードプレート6及びダイス7を強固に支持している。
また、これらバックアップリング20には、夫々ダイス7の成形孔7cより開口の大きな案内孔21が互いに連通するようにして設けられており、この案内孔21を通って、成形された金属押出材Sが出口側へと案内される。
このように、シュー4,4a、フィードプレート6、ダイス7、アバットメント8及びバックアップリング20は、ハウジング3により互いの位置関係を位置決めされるようにして支持されている。
また、図2及び図3に示すように、複数のバックアップリング20のうち、ダイス7の外面に当接するバックアップリング20aは、そのダイス7側(図2における左側)の面に、略直線溝状の2つのヒータ取付溝31を有している。これらヒータ取付溝31は、案内孔21を上下から挟むようにして配置されており、その夫々の溝の基端は、バックアップリング20aの外周面の一部を切り欠くようにして開口されている。
また、これらヒータ取付溝31の溝内には、夫々略丸棒状のカートリッジヒータ(加熱部)32が配設されており、これらカートリッジヒータ32の端子接続部32aは、ヒータ取付溝31の前記基端に向けられるようにして配置されている。また、これら端子接続部32aは、制御部(不図示)に夫々電気的に接続されている。
また、図3に示すように、バックアップリング20aの案内孔21と、その上方(図3における上側)に配置されるカートリッジヒータ32との間には、例えば熱電対からなる温度検出端(温度検出部)(不図示)を配設するための温度プローブ溝33が、ダイス7の外面に向け開口するようにして設けられている。また温度プローブ溝33は、ヒータ取付溝31の延在する方向に沿うようにして形成されるとともに、その溝の基端がバックアップリング20aの外周面の一部を切り欠くようにして開口されている。また、温度プローブ溝33に設置される温度検出端は、前記制御部に電気的に接続されている。
また、図2に示すように、バックアップリング20aのダイス7側と反対側(図2における右側)の面に当接して設けられるバックアップリング20bは、そのバックアップリング20aに当接する面41に、略リング溝状の冷却管取付溝42を有している。また、この冷却管取付溝42の一部は、バックアップリング20bの外周面の一部を切り欠くようにして開口されている。
図3に示すように、この冷却管取付溝42の溝内には、管からなる筒状体で略円環状の冷却管(冷却部)43が配設されている。冷却管43はその管の両端部分をバックアップリング20bの開口された外周面から外方へ向け突出させており、夫々の端部には、管接続部44が備えられており、装置外部の冷却装置(不図示)等と接続されている。また、冷却管43の管内部には、液体又は気体からなる冷却媒体が充満されており、該冷却媒体が前記冷却装置等によって、冷却管43内部を循環可能とされている。そして、この冷却媒体が、押出加工の運転中に過度に温度上昇したダイス7、フィードプレート6及びシュー4aの各工具から余分な熱を吸収し、装置外部に排出するようにして熱交換可能とされている。
次に、本実施形態の回転ホイール式連続押出装置10による金属押出材Sの製造について説明する。
まず押出加工の開始前において、ダイス7の外面に配置されるバックアップリング20aのカートリッジヒータ32に電力が供給されて、これらカートリッジヒータ32が加熱する。カートリッジヒータ32が加熱されると、その内面に当接するようにして配置されるダイス7が熱伝導によって加熱される。
引き続き加熱していくと、さらにダイス7の内面側のフィードプレート6及びシュー4aが熱伝導により加熱されて、素材案内通路5、素材案内口6b及び成形孔7c(押出経路)に充満されている押出用素材Wが加熱される。また、バックアップリング20aのダイス7に当接する面には温度検出端が配置されており、該温度検出端がダイス7の外面の温度を検出するとともに、制御部が、この検出温度に対応するようにしてカートリッジヒータ32の出力を制御するようになっている。ここで、制御部により予め設定されるダイス7の前記外面の温度は、200℃以上400℃以下の範囲内とされている。
このようにしてダイス7近傍の加熱が行われ、前記押出経路に充満される押出用素材Wが容易に塑性変形可能な温度にまで加熱された後、押出加工が開始される。
まず、図1において、ワイヤー状の押出用素材Wは、コイニングロール11により回転ホイール1の溝2に押し付けられ、該溝2に嵌め込まれる。押出用素材Wは、回転ホイール1が回転方向Aに回転駆動されるのに伴って、回転方向Aの下流側へと送られていく。
押出用素材Wは、回転ホイール1の溝2との摩擦力により牽引されるようにして、素材案内通路5に送り込まれる。素材案内通路5の下流端は、アバットメント8により堰き止められており、連続して送り込まれる押出用素材Wによりその通路内が高圧化される。そして押出用素材Wは、素材案内通路5を形成する回転ホイール1の溝2と、シュー4a及びフィードプレート6との間の摩擦による摩擦熱、及び、押出用素材W自身が塑性変形して発生する変形熱により、塑性変形される。
素材案内通路5の内部で塑性変形された押出用素材Wは、上流側から連続して送り込まれる押出用素材Wによって該素材案内通路5に開口するフィードプレート6の素材案内口6bへと圧入されて押し出されていき、さらにフィードプレート6の外面に設けられるダイス7の成形孔7cへと圧入されていく。そして、このダイス7の成形孔7cを通過することによって、所望の断面形状を有する金属押出材Sへと成形される。ダイス7の成形孔7cを通過した金属押出材Sは、複数のバックアップリング20の案内孔21を通って、装置の外部へ送出される。
以上説明したように、本実施形態に係る回転ホイール式連続押出装置10によれば、ダイス7の外面に当接するバックアップリング20aには、電力供給により発熱可能なカートリッジヒータ32が設けられており、該カートリッジヒータ32がバックアップリング20aを加熱するとともに、その内面側に配置されるダイス7、フィードプレート6及びシュー4aを加熱可能とされており、さらに前記押出経路に充満されている押出用素材Wを加熱することができるようになっている。
従って、押出加工の開始前に、予め前記押出経路に充満される押出用素材Wを加熱し塑性変形し易くすることができるので、押出加工の立ち上げ時に、フィードプレート6、ダイス7及びシュー4aの各工具にかかる負担が大幅に軽減される。
また具体的には、押出加工を行う前に、カートリッジヒータ32を用いて、予めダイス7の外面の温度を200℃以上400℃以下に加熱しておくことができる。このようにして、前記押出経路に充満されている押出用素材Wを塑性変形が容易に可能な温度に加熱した後、押出開始することができる。従って、押出加工を開始する際に、前記各工具にかかる負担が良好に軽減されて、これら工具の寿命が延長される。
また、バックアップリング20aは、その回転ホイール1との間に前記押出経路を挟むようにして配置されているので、蓄えられた熱が逃げにくく、押出用素材Wの加熱がより効果的に行われるようになっている。
また、さらにバックアップリング20bには、冷却管43が設けられており、該冷却管43がバックアップリング20bを冷却するとともに、その熱伝導によって前記各工具を冷却可能なようになっている。従って、連続して押出加工を行っている際に、加工される押出用素材Wの摩擦熱や変形熱等の発熱により各工具の温度が過度に上昇するようなことがなく、よってこれら工具の強度が低減されたり寿命が短縮されたりすることなく、長期に亘り安定して押出加工を行うことができる。
また具体的には、連続して押出加工を行う際に、冷却管43を用いて、ダイス7の外面の温度が常に400℃以下となるよう保たれており、このダイス7近傍の温度が過度に上昇するようなことはない。よって、前記各工具の強度が充分に確保されるので、長期に亘り安定して押出加工が行われる。
また、このように各工具を冷却することによって、従来のように、これら工具の温度上昇を抑制するために、わざわざ供給する押出用素材Wの供給速度を落としたり一時押出加工を停止したりする必要がなく、安定して金属押出材Sの生産が行われる。また、各工具を冷却しながら運転することによって、さらに押出用素材Wの供給速度を上げることもでき、生産性が大幅に向上する。
また、ダイス7の外面に配置されるようにして温度検出端が設けられており、この温度検出端が制御部に電気的に接続されているとともに、この制御部が、温度検出端の検出結果に基づいてカートリッジヒータ32及び冷却管43の夫々の出力を制御可能とされている。すなわち、この温度検出端を用いることによって、予め設定した設定温度にカートリッジヒータ32を加熱し、冷却管43を冷却して温度制御することが可能であり、従って、ダイス7の外面の温度が所望の設定温度により正確に保たれるようになっている。よって、従来のように作業者の勘や熟練に頼らずに、自動的に、かつ、精度よく前記加熱・冷却を行うことができる。
尚、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、本実施形態では、バックアップリング20aにカートリッジヒータ32を設けることとして説明したが、これに限らず、シーズヒータやハロゲンヒータなどそれ以外の電気ヒータであっても構わない。またその本数・配置される位置も、本実施形態に限られるものではない。
また、電気ヒータの代わりに例えば筒状体からなる加熱管を配置し、その管の内部に過熱蒸気、気体又は液体を循環させるようにして加熱を行っても構わない。
また、本実施形態ではバックアップリング20bに冷却管43を設け、この冷却管43の管の内部に液体又は気体からなる冷却媒体を充満し、該冷却媒体が管内を循環することとして説明したが、この冷却管43と、膨張弁、圧縮機等を備えてなるヒートポンプ機構を構成しても構わない。
また、本実施形態では、温度検出端は例えば熱電対からなるとして説明したが、これに限らず、この温度検出端を、それ以外の測温抵抗体やサーミスタ等としても構わない。
また、温度検出端を制御部に接続せずに、検出のみを行って温度を確認し、手動によりカートリッジヒータ32及び冷却管43の出力を制御することとしても構わない。
また、温度検出端を配設せずに、手動で温度測定し、手動で出力を制御することとしても構わない。
また本実施形態では、押出用素材Wとして銅や銅合金を用いることとして説明したが、これに限らず、例えばアルミニウム、鉛、錫等、それ以外の金属材料であっても構わない。
また、押出用素材Wにワイヤー状の線材を用いることとして説明したが、これに限らず、押出用素材Wを粉粒金属材料とし、例えばハウジング3からシュー4を通して素材案内通路5へとこの粉粒金属材料を供給するように構成した場合にも、本発明を適用することが出来る。
本発明の一実施形態に係る回転ホイール式連続押出装置を示す概略断面図である。 本発明の一実施形態に係る回転ホイール式連続押出装置のバックアップリングを示す概略側面図である。 本発明の一実施形態に係る回転ホイール式連続押出装置のバックアップリングを示す概略正面図である。
符号の説明
1 回転ホイール
2 溝
4,4a シュー
5 素材案内通路
6 フィードプレート
6b 素材案内口
7 ダイス
7c 成形孔
8 アバットメント
10 回転ホイール式連続押出装置
20,20a,20b バックアップリング
32 カートリッジヒータ(加熱部)
43 冷却管(冷却部)
S 金属押出材
W 押出用素材

Claims (6)

  1. 回転ホイールの外周面に設けた溝の一部をシュー及びフィードプレートの各内周面で覆って形成した素材案内通路と、この素材案内通路の下流端に配設されるフィードプレートの素材案内口に連通する成形孔を備え該フィードプレートの外面に当接して配置されるダイスと、このダイスの前記フィードプレート側と反対側の面に配置されるバックアップリングと、前記素材案内通路の下流端を塞ぐようにして前記溝内に突出して配設されるアバットメントと、を備える回転ホイール式連続押出装置であって、
    前記バックアップリングは、前記ダイスの成形孔と連通する案内孔と、加熱部と冷却部とを有し、
    前記加熱部は、前記バックアップリングの前記ダイス側の面に、前記案内孔を上下から挟むように配置された直線溝状のヒータ取付溝内に配設され、
    前記冷却部は、前記バックアップリングに円環状に配設されており、
    前記素材案内通路、前記素材案内口及び前記成形孔の温度を調整可能とされていることを特徴とする回転ホイール式連続押出装置。
  2. 請求項1に記載の回転ホイール式連続押出装置であって、
    前記ダイス近傍には、温度検出部が設けられており、
    前記温度検出部は、前記加熱部及び前記冷却部を夫々制御可能な制御部と電気的に接続されていることを特徴とする回転ホイール式連続押出装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の回転ホイール式連続押出装置であって、
    前記加熱部は、電力を供給して発熱する電気ヒータであることを特徴とする回転ホイール式連続押出装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の回転ホイール式連続押出装置であって、
    前記冷却部は、筒状体を有しており、
    前記筒状体は、その内部に冷却媒体を循環させるよう形成されていることを特徴とする回転ホイール式連続押出装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の回転ホイール式連続押出装置を用い、押出用素材を押出加工して金属押出材を成形する連続押出加工方法であって、
    前記押出加工を行う前に、予め前記ダイス近傍の温度を前記加熱部により200℃以上400℃以下に加熱しておくことを特徴とする連続押出加工方法。
  6. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の回転ホイール式連続押出装置を用い、押出用素材を押出加工して金属押出材を成形する連続押出加工方法であって、
    前記ダイス近傍の温度を、前記冷却部により400℃以下に保つように冷却し前記押出加工を行うことを特徴とする連続押出加工方法。
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