JP5233405B2 - 空調システム - Google Patents

空調システム Download PDF

Info

Publication number
JP5233405B2
JP5233405B2 JP2008133244A JP2008133244A JP5233405B2 JP 5233405 B2 JP5233405 B2 JP 5233405B2 JP 2008133244 A JP2008133244 A JP 2008133244A JP 2008133244 A JP2008133244 A JP 2008133244A JP 5233405 B2 JP5233405 B2 JP 5233405B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
heat
heat exchanger
heat transfer
storage tank
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2008133244A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009281641A (ja
Inventor
啓介 谷本
克宏 川端
英明 浅井
政宣 川添
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daikin Industries Ltd filed Critical Daikin Industries Ltd
Priority to JP2008133244A priority Critical patent/JP5233405B2/ja
Priority to PCT/JP2009/002125 priority patent/WO2009141979A1/ja
Publication of JP2009281641A publication Critical patent/JP2009281641A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5233405B2 publication Critical patent/JP5233405B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F24HEATING; RANGES; VENTILATING
    • F24FAIR-CONDITIONING; AIR-HUMIDIFICATION; VENTILATION; USE OF AIR CURRENTS FOR SCREENING
    • F24F5/00Air-conditioning systems or apparatus not covered by F24F1/00 or F24F3/00, e.g. using solar heat or combined with household units such as an oven or water heater
    • F24F5/0096Air-conditioning systems or apparatus not covered by F24F1/00 or F24F3/00, e.g. using solar heat or combined with household units such as an oven or water heater combined with domestic apparatus
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F24HEATING; RANGES; VENTILATING
    • F24DDOMESTIC- OR SPACE-HEATING SYSTEMS, e.g. CENTRAL HEATING SYSTEMS; DOMESTIC HOT-WATER SUPPLY SYSTEMS; ELEMENTS OR COMPONENTS THEREFOR
    • F24D11/00Central heating systems using heat accumulated in storage masses
    • F24D11/02Central heating systems using heat accumulated in storage masses using heat pumps
    • F24D11/0214Central heating systems using heat accumulated in storage masses using heat pumps water heating system
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F24HEATING; RANGES; VENTILATING
    • F24DDOMESTIC- OR SPACE-HEATING SYSTEMS, e.g. CENTRAL HEATING SYSTEMS; DOMESTIC HOT-WATER SUPPLY SYSTEMS; ELEMENTS OR COMPONENTS THEREFOR
    • F24D17/00Domestic hot-water supply systems
    • F24D17/02Domestic hot-water supply systems using heat pumps
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F24HEATING; RANGES; VENTILATING
    • F24FAIR-CONDITIONING; AIR-HUMIDIFICATION; VENTILATION; USE OF AIR CURRENTS FOR SCREENING
    • F24F3/00Air-conditioning systems in which conditioned primary air is supplied from one or more central stations to distributing units in the rooms or spaces where it may receive secondary treatment; Apparatus specially designed for such systems
    • F24F3/06Air-conditioning systems in which conditioned primary air is supplied from one or more central stations to distributing units in the rooms or spaces where it may receive secondary treatment; Apparatus specially designed for such systems characterised by the arrangements for the supply of heat-exchange fluid for the subsequent treatment of primary air in the room units
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F24HEATING; RANGES; VENTILATING
    • F24DDOMESTIC- OR SPACE-HEATING SYSTEMS, e.g. CENTRAL HEATING SYSTEMS; DOMESTIC HOT-WATER SUPPLY SYSTEMS; ELEMENTS OR COMPONENTS THEREFOR
    • F24D2200/00Heat sources or energy sources
    • F24D2200/16Waste heat
    • F24D2200/31Air conditioning systems
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
    • Y02B30/00Energy efficient heating, ventilation or air conditioning [HVAC]
    • Y02B30/12Hot water central heating systems using heat pumps

Description

本発明は、冷凍サイクルによって生成した冷熱を利用して室内を冷房する空調システムに関する。
従来より、冷媒回路で冷媒を循環させて冷凍サイクルを行う空調システムが知られている。例えば、特許文献1には、冷媒回路の蒸発器とファンコイルユニットの間で水を循環させ、蒸発器からファンコイルユニットへ供給された冷水を利用して室内を冷房する空調システムが開示されている(特許文献1の図10を参照)。また、この特許文献1に開示された空調システムは、冷房運転中の冷媒回路の凝縮器で加熱された水をタンクに貯留し、タンク内の温水を給湯に利用するように構成されている。
特開2000−283599号公報
ところで、冷媒回路の蒸発器からファンコイルユニット等へ冷水を供給する空調システムでは、冷水を貯留するための冷水タンクを設け、その冷水タンク内に冷熱を一時的に蓄えることが考えられる。このような冷水タンクを空調システムに設ければ、例えば冷房負荷の小さい夜間には冷水タンクに冷水を蓄え、冷房負荷の大きな昼間に冷水タンク内の冷水を冷房に利用することが可能となる。
一方、上記特許文献1に開示された空調システムのように給湯を行うものでは、給湯用の温水を蓄えるための温水タンクが必要である。従って、この種の空調システムに上記の冷水タンクを追加すると、温水を蓄える温水タンクと冷水を蓄える冷水タンクの両方が一つの空調システムに設けられることとなり、空調システムの構成が複雑化してしまう。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、温熱と冷熱の両方を蓄えることのできる空調システムについて、その構成が複雑化するのを回避することにある。
第1及び第5の発明は、利用側熱交換器(35)が接続されて内部を熱媒水が循環する熱搬送回路(30)を備え、上記利用側熱交換器(35)へ供給された熱媒水を利用して室内を冷房する冷房運転を行う空調システムを対象とする。そして、それぞれが冷媒を熱媒水と熱交換させる熱源側熱交換器(23)及び加熱用熱交換器(82)を備え、該加熱用熱交換器(82)が放熱器となって該熱源側熱交換器(23)が蒸発器となるように冷媒を循環させて冷凍サイクルを行う冷房給湯用動作を上記冷房運転中に行うように構成された冷媒回路(21)を備える一方、上記熱搬送回路(30)は、熱媒水を貯留するための貯水タンク(37)を備え、上記熱源側熱交換器(23)において冷却された熱媒水を上記貯水タンク(37)の下部へ供給する蓄冷熱動作と、上記貯水タンク(37)の下部に貯留された熱媒水を上記利用側熱交換器(35)へ供給する利用冷房動作と、上記加熱用熱交換器(82)において加熱された熱媒水を上記貯水タンク(37)の上部へ供給する湯沸かし動作と、上記貯水タンク(37)の上部に貯留された熱媒水を給湯用の温水として出湯する出湯動作とを上記冷房運転中に実行可能に構成されるものである。
第1及び第5の発明では、空調システム(10)の冷房運転中に冷媒回路(21)が冷房給湯用動作を行う。冷媒回路(21)が冷房給湯用動作を実行している状態において、熱搬送回路(30)では、蒸発器として動作する熱源側熱交換器(23)において熱媒水が冷却され、放熱器として動作する加熱用熱交換器(82)において熱媒水が加熱される。熱搬送回路(30)が蓄冷熱動作を実行している状態では、熱源側熱交換器(23)において冷却された熱媒水が貯水タンク(37)の下部に送り込まれる。熱源側熱交換器(23)において冷却された熱媒水(即ち、低温の熱媒水)は、常温の熱媒水に比べて密度が大きいため、貯水タンク(37)の下部に溜まり込む。また、熱搬送回路(30)が湯沸かし動作を実行している状態では、加熱用熱交換器(82)において加熱された熱媒水が貯水タンク(37)の上部に送り込まれる。加熱用熱交換器(82)において加熱された熱媒水(即ち、高温の熱媒水)は、常温の熱媒水に比べて密度が小さいため、貯水タンク(37)の上部に溜まり込む。このように、貯水タンク(37)では、その下部に低温の熱媒水が貯留され、その上部に高温の熱媒水が貯留される。つまり、これらの発明の貯水タンク(37)には、冷熱と温熱の両方が蓄えられる。
第1の発明は、上記の構成に加えて、上記熱搬送回路(30)は、上記熱源側熱交換器(23)において冷却された熱媒水を上記利用側熱交換器(35)と上記貯水タンク(37)の下部の両方へ供給する動作を蓄冷熱動作として行い、上記熱源側熱交換器(23)において冷却された熱媒水と上記貯水タンク(37)の下部に貯留された熱媒水の両方を上記利用側熱交換器(35)へ供給する動作を利用冷房動作として行うように構成されると共に、上記熱源側熱交換器(23)において冷却された熱媒水だけを上記利用側熱交換器(35)へ供給する通常冷房動作と、上記蓄冷熱動作と、上記利用冷房動作とを上記冷房運転中に選択的に実行するように構成されるものである。
第1の発明では、空調システム(10)の冷房運転中において、熱搬送回路(30)は、通常冷房動作と蓄冷熱動作と利用冷房動作とを選択的に行う。通常冷房動作では、冷媒回路(21)での冷凍サイクルによって得られた冷熱だけが室内の冷房に利用される。従って、通常冷房動作は、冷媒回路(21)で生成する冷熱量と室内の冷房負荷が均衡している状態で行うのに適している。一方、蓄冷熱動作では、冷媒回路(21)での冷凍サイクルによって得られた冷熱の一部が室内の冷房に利用され、その残りが貯水タンク(37)に蓄えられる。冷媒回路(21)で生成する冷熱量が室内の冷房負荷に対して多すぎる状態で蓄冷熱動作を行えば、余剰の冷熱が貯水タンク(37)に蓄えられる。また、利用冷房動作では、冷媒回路(21)での冷凍サイクルによって得られた冷熱の全てと、貯水タンク(37)に蓄えられた冷熱とが室内の冷房に利用される。冷媒回路(21)で生成する冷熱量が室内の冷房負荷に対して不足する状態で利用冷房動作を行えば、冷媒回路(21)で生成する冷熱量を増やさなくても、冷房負荷に見合った冷房能力が得られる。
第2の発明は、上記第1の発明において、上記冷媒回路(21)は、冷媒を室外空気と熱交換させる室外熱交換器(25)を備え、該室外熱交換器(25)が放熱器となって上記熱源側熱交換器(23)が蒸発器となるように冷媒を循環させて冷凍サイクルを行う冷房専用動作と上記冷房給湯用動作とを選択的に実行するように構成されるものである。
また、第5の発明は、上記の構成に加えて、上記冷媒回路(21)は、冷媒を室外空気と熱交換させる室外熱交換器(25)を備え、該室外熱交換器(25)が放熱器となって上記熱源側熱交換器(23)が蒸発器となるように冷媒を循環させて冷凍サイクルを行う冷房専用動作と上記冷房給湯用動作とを選択的に実行するように構成されるものである。
第2及び第5の発明では、空調システム(10)の冷房運転中において、冷媒回路(21)が冷房専用動作と冷房給湯用動作とを選択的に行う。貯水タンク(37)に対する高温の熱媒水の供給と室内の冷房の両方が必要な場合は、冷媒回路(21)が冷房給湯用動作を行う。一方、貯水タンク(37)における高温の熱媒水の貯留量は充分だが室内を冷房する必要がある場合は、冷媒回路(21)が冷房専用動作を行う。冷房専用動作中の冷媒回路(21)の室外熱交換器(25)では、冷媒が室外空気に対して放熱する。
第3の発明は、第1又は第2の発明において、上記熱搬送回路(30)は、上記貯水タンク(37)の高さ方向の中央部に貯留された熱媒水を上記加熱用熱交換器(82)へ供給して該加熱用熱交換器(82)で加熱された熱媒水を上記貯水タンク(37)の上部へ供給する動作を上記湯沸かし動作として行うように構成されるものである。
第3の発明において、湯沸かし動作中の熱搬送回路(30)では、貯水タンク(37)の高さ方向の中央部に貯留された熱媒水が、加熱用熱交換器(82)において加熱された後に貯水タンク(37)の上部へ送り込まれる。貯水タンク(37)の内部空間では、加熱用熱交換器(82)へ向けて熱媒水が流出する位置よりも上側の部分に、加熱用熱交換器(82)において加熱された高温の熱媒水が貯留される。また、貯水タンク(37)の内部空間において、加熱用熱交換器(82)へ向けて熱媒水が流出する位置よりも下側の部分に貯留された低温の熱媒水は、その殆どが貯水タンク(37)内に留まる。
第4の発明は、上記第3の発明において、上記熱搬送回路(30)には、上記出湯動作中に上記貯水タンク(37)の高さ方向の中央部へ上水道から供給された水を送り込む給水通路(90)が設けられるものである。
第4の発明では、熱搬送回路(30)に給水通路(90)が設けられる。出湯動作中の熱搬送回路(30)では、貯水タンク(37)の上部に貯留された高温の熱媒水が給湯用の温水として給水栓等へ供給されると共に、給水通路(90)を通じて貯水タンク(37)へ水が補給される。その際、給水通路(90)は、貯水タンク(37)の内部空間のうち貯水タンク(37)の高さ方向の中央部へ水を導入する。
第5の発明は、上記の構成に加えて、上記利用側熱交換器(35)へ供給された熱媒水を利用して室内を暖房する暖房運転と上記冷房運転とを選択的に実行する一方、上記冷媒回路(21)は、上記熱源側熱交換器(23)が放熱器となって上記室外熱交換器(25)が蒸発器となるように冷媒を循環させて冷凍サイクルを行う暖房用動作を上記暖房運転中に行うように構成され、上記熱搬送回路(30)は、上記熱源側熱交換器(23)で加熱された熱媒水だけを上記利用側熱交換器(35)へ供給する通常暖房動作と、上記熱源側熱交換器(23)で加熱された熱媒水を上記利用側熱交換器(35)と上記貯水タンク(37)の上部の両方へ供給する蓄温熱動作と、上記熱源側熱交換器(23)で加熱された熱媒水と上記貯水タンク(37)の上部に貯留された熱媒水の両方を上記利用側熱交換器(35)へ供給する利用暖房動作とを上記暖房運転中に選択的に行うように構成されると共に、上記出湯動作を上記暖房運転中に実行可能に構成されるものである。
第5の発明では、空調システム(10)が冷房運転と暖房運転を選択的に実行する。空調システム(10)の暖房運転中には、冷媒回路(21)が暖房用動作を行い、熱搬送回路(30)が通常暖房運転と蓄温熱動作と利用暖房運転とを選択的に行う。通常暖房動作では、冷媒回路(21)での冷凍サイクルによって得られた温熱だけが室内の暖房に利用される。従って、通常暖房動作は、冷媒回路(21)で生成する温熱量と室内の暖房負荷が均衡している状態で行うのに適している。一方、蓄温熱動作では、冷媒回路(21)での冷凍サイクルによって得られた温熱の一部が室内の暖房に利用され、その残りが貯水タンク(37)に蓄えられる。冷媒回路(21)で生成する温熱量が室内の暖房負荷に対して多すぎる状態で蓄温熱動作を行えば、余剰の温熱が貯水タンク(37)に蓄えられる。また、利用暖房動作では、冷媒回路(21)での冷凍サイクルによって得られた温熱の全てと、貯水タンク(37)に蓄えられた温熱とが室内の暖房に利用される。冷媒回路(21)で生成する温熱量が室内の暖房負荷に対して不足する状態で利用暖房動作を行えば、冷媒回路(21)で生成する温熱量を増やさなくても、暖房負荷に見合った暖房能力が得られる。
第6の発明は、上記第5の発明において、上記熱搬送回路(30)は、上記冷房運転において行われる出湯動作中には上記貯水タンク(37)の高さ方向の中央部へ上水道から供給された水を送り込み、上記暖房運転において行われる出湯動作中には上記貯水タンク(37)の下部へ上水道から供給された水を送り込む給水通路(90)を備えており、上記冷房運転中には、上記貯水タンク(37)の高さ方向の中央部に貯留された熱媒水を上記加熱用熱交換器(82)へ供給して該加熱用熱交換器(82)において加熱された熱媒水を上記貯水タンク(37)の上部へ送る動作を湯沸かし動作として行い、上記暖房運転中には、上記貯水タンク(37)の下部に貯留された熱媒水を上記熱源側熱交換器(23)へ供給して該熱源側熱交換器(23)において加熱された熱媒水を上記貯水タンク(37)の上部へ送る動作を湯沸かし動作として行うように構成されるものである。
第6の発明において、冷房運転中に湯沸かし動作を行っている熱搬送回路(30)では、貯水タンク(37)の高さ方向の中央部に貯留された熱媒水が、加熱用熱交換器(82)において加熱された後に貯水タンク(37)の上部へ送り込まれる。貯水タンク(37)の内部空間では、加熱用熱交換器(82)へ向けて熱媒水が流出する位置よりも上側の部分に、加熱用熱交換器(82)において加熱された高温の熱媒水が貯留される。また、貯水タンク(37)の内部空間において、加熱用熱交換器(82)へ向けて熱媒水が流出する位置よりも下側の部分に貯留された低温の熱媒水は、その殆どが貯水タンク(37)内に留まる。一方、冷房運転中に出湯動作を行っている熱搬送回路(30)では、貯水タンク(37)の上部に貯留された高温の熱媒水が給湯用の温水として給水栓等へ供給されると共に、給水通路(90)を通じて貯水タンク(37)へ水が補給される。その際、給水通路(90)は、貯水タンク(37)の内部空間のうち貯水タンク(37)の高さ方向の中央部へ水を導入する。
また、第6の発明において、暖房運転中に湯沸かし動作を行っている熱搬送回路(30)では、貯水タンク(37)の下部に貯留された熱媒水が、熱源側熱交換器(23)において加熱された後に貯水タンク(37)の上部へ送り込まれる。貯水タンク(37)の内部空間では、熱源側熱交換器(23)へ向けて熱媒水が流出する位置よりも上側の部分に、熱源側熱交換器(23)において加熱された高温の熱媒水が貯留される。つまり、貯水タンク(37)の内部空間のほぼ全体に高温の熱媒水が貯留される。一方、暖房運転中に出湯動作を行っている熱搬送回路(30)では、貯水タンク(37)の上部に貯留された高温の熱媒水が給湯用の温水として給水栓等へ供給されると共に、給水通路(90)を通じて貯水タンク(37)へ水が補給される。その際、給水通路(90)は、貯水タンク(37)の内部空間のうちの下部へ水を導入する。
本発明では、蒸発器として動作している熱源側熱交換器(23)において冷却された低温で密度の大きな熱媒水を貯水タンク(37)の下部に供給し、放熱器として動作している加熱用熱交換器(82)において加熱された高温で密度の小さな熱媒水を貯水タンク(37)の上部に供給している。このため、本発明によれば、一つの貯水タンク(37)に冷熱と温熱の両方を蓄えることが可能となる。従って、本発明によれば、冷熱を蓄えるためのタンクと温熱を蓄えるためのタンクを個別に空調システム(10)に設置する必要が無くなり、冷熱と温熱の両方を蓄えることを可能としつつ、空調システム(10)の構成を簡素に保つことができる。
上記第1の発明では、貯水タンク(37)を利用して空調システム(10)の冷房能力を調節することができる。つまり、冷媒回路(21)での冷凍サイクルによって得られる冷熱量が室内の冷房負荷に対して多すぎる場合には、蓄冷熱動作を行うことによって余剰の冷熱が貯水タンク(37)に蓄えられる。また、冷媒回路(21)での冷凍サイクルによって得られる冷熱量が室内の冷房負荷に対して不足する場合には、利用冷房動作を行うことによって、冷凍サイクルによって得られる冷熱の不足分が貯水タンク(37)に蓄えられた冷熱によって補われる。従って、この発明によれば、例え冷媒回路(21)で生成する冷熱量を調節できない場合であっても、貯水タンク(37)を利用することによって空調システム(10)の冷房能力を冷房負荷に見合った値に設定することができる。
上記第2及び第5の発明では、空調システム(10)の冷房運転中において、冷媒回路(21)が冷房専用動作と冷房給湯用動作とを選択的に行う。このため、貯水タンク(37)における高温の熱媒水の貯留量は充分な場合には、室外熱交換器(25)が放熱器として動作する冷房専用動作を冷媒回路(21)が行うことで、室内の冷房を継続して行うことができる。
上記第3の発明において、湯沸かし動作中の熱搬送回路(30)では、貯水タンク(37)の高さ方向の中央部に貯留された熱媒水が、加熱用熱交換器(82)において加熱された後に貯水タンク(37)の上部へ送り込まれる。従って、この発明によれば、貯水タンク(37)の下部に低温の熱媒水を保持しつつ、貯水タンク(37)の上部に貯留された高温の熱媒水の量を増やしてゆくことができる。
上記第4の発明において、出湯動作中の熱搬送回路(30)では、貯水タンク(37)の高さ方向の中央部へ、上水道から供給された水が給水通路(90)を通って流入する。従って、この発明によれば、貯水タンク(37)の下部に低温の熱媒水を保持しつつ、出湯動作中に貯水タンク(37)へ熱媒水を補給することができる。
上記第5の発明では、貯水タンク(37)を利用して空調システム(10)の暖房能力を調節することができる。つまり、冷媒回路(21)での冷凍サイクルによって得られる温熱量が室内の暖房負荷に対して多すぎる場合には、蓄温熱動作を行うことによって余剰の温熱が貯水タンク(37)に蓄えられる。また、冷媒回路(21)での冷凍サイクルによって得られる温熱量が室内の暖房負荷に対して不足する場合には、利用暖房動作を行うことによって、冷凍サイクルによって得られる温熱の不足分が温水タンクに蓄えられた温熱によって補われる。従って、この発明によれば、例え冷媒回路(21)で生成する温熱量を調節できない場合であっても、貯水タンク(37)を利用することによって空調システム(10)の暖房能力を暖房負荷に見合った値に設定することができる。
上記第6の発明において、冷房運転中に湯沸かし動作を行っている熱搬送回路(30)では、貯水タンク(37)の高さ方向の中央部に貯留された熱媒水が、加熱用熱交換器(82)において加熱された後に貯水タンク(37)の上部へ送り込まれる。従って、この発明によれば、貯水タンク(37)の下部に低温の熱媒水を保持しつつ、貯水タンク(37)の上部に貯留された高温の熱媒水の量を増やすことができる。
また、この第6の発明において、冷房運転中に出湯動作を行っている熱搬送回路(30)では、貯水タンク(37)の高さ方向の中央部へ、上水道から供給された水が給水通路(90)を通って流入する。従って、この発明によれば、貯水タンク(37)の下部に低温の熱媒水を保持しつつ、出湯動作中に貯水タンク(37)へ熱媒水を補給することができる。
また、この第6の発明において、暖房運転中に湯沸かし動作を行っている熱搬送回路(30)では、貯水タンク(37)の下部に貯留された熱媒水が、熱源側熱交換器(23)において加熱された後に貯水タンク(37)の上部へ送り込まれる。従って、この発明によれば、貯水タンク(37)に冷熱を蓄える必要がない暖房運転中には、貯水タンク(37)の内部空間の全体に高温の熱媒水を蓄えることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。本実施形態は、熱源装置である室外ユニット(15)と、利用側回路である室内側回路(70)とを備える空調システム(10)である。この空調システム(10)は、冷房運転と暖房運転を選択的に行うように構成されている。
本実施形態の空調システム(10)は、例えば寒冷地の一般家庭に設置するのに適したものである。なお、この空調システム(10)において、室内側回路(70)は、既設のものであってもよい。つまり、例えばボイラが熱源として室内側回路(70)に接続された暖房システムが家屋等に設置されている場合において、熱源であるボイラに代えて室外ユニット(15)を室内側回路(70)に接続してもよい。
図1に示すように、室外ユニット(15)には、冷媒回路(21)と、熱源側回路である熱搬送回路(30)とが設けられている。
冷媒回路(21)は、冷媒が充填された閉回路である。この冷媒回路(21)には、いわゆるフロン冷媒が充填されている。冷媒回路(21)には、圧縮機(22)と、四方切換弁(27)と、熱源側熱交換器(23)と、膨張機構(24)と、室外熱交換器(25)とが設けられている。
冷媒回路(21)において、圧縮機(22)は、その吐出側が四方切換弁(27)の第1のポートに接続され、その吸入側が四方切換弁(27)の第2のポートに接続されている。この冷媒回路(21)では、四方切換弁(27)の第3のポートから第4のポートへ向かって順に、室外熱交換器(25)と膨張機構(24)と熱源側熱交換器(23)とが配置されている。また、この冷媒回路(21)では、四方切換弁(27)の第3のポートと室外熱交換器(25)の間に、第2冷媒用開閉弁(29b)が設けられている。
更に、冷媒回路(21)には、加熱用管路(28)が設けられている。この加熱用管路(28)は、その一端が四方切換弁(27)の第3のポートと第2冷媒用開閉弁(29b)を繋ぐ配管に接続され、その他端が第2冷媒用開閉弁(29b)と室外熱交換器(25)を繋ぐ配管に接続されている。また、加熱用管路(28)には、その一端から他端へ向かって順に、第1冷媒用開閉弁(29a)と加熱用熱交換器(82)とが配置されている。
圧縮機(22)は、運転容量が固定の圧縮機である。つまり、圧縮機(22)に設けられた電動機は、常に一定の回転速度で運転される。圧縮機(22)は、空調システム(10)の運転中は停止することなく連続運転を行う。つまり、圧縮機(22)は、熱搬送回路(30)で水が循環している間は停止することなく連続運転を行う。
熱源側熱交換器(23)は、プレート式熱交換器であって、一次側通路(23a)と二次側通路(23b)とを複数ずつ備えている。熱源側熱交換器(23)は、一次側通路(23a)を流れる流体と、二次側通路(23b)を流れる流体とを熱交換させる。冷媒回路(21)には、熱源側熱交換器(23)の一次側通路(23a)が接続されている。
四方切換弁(27)は、圧縮機(22)の吐出側が室外熱交換器(25)に連通して圧縮機(22)の吸入側が熱源側熱交換器(23)に連通する第1状態(図1に実線で示す状態)と、圧縮機(22)の吐出側が熱源側熱交換器(23)に連通して圧縮機(22)の吸入側が室外熱交換器(25)に連通する第2状態(図1に破線で示す状態)とに切り換わるように構成されている。
膨張機構(24)は、開度可変の電子膨張弁である。室外熱交換器(25)は、冷媒を空気と熱交換させるフィン・アンド・チューブ熱交換器である。室外熱交換器(25)の近傍には、室外熱交換器(25)に室外空気を送るための室外ファン(26)が設けられている。
加熱用熱交換器(82)は、プレート式熱交換器であって、一次側通路(82a)と二次側通路(82b)とを複数ずつ備えている。加熱用熱交換器(82)は、一次側通路(82a)を流れる流体と、二次側通路(82b)を流れる流体とを熱交換させる。冷媒回路(21)の加熱用管路(28)には、加熱用熱交換器(82)の一次側通路(82a)が接続されている。
熱搬送回路(30)には、熱源側熱交換器(23)と、利用側熱交換器(35)と、貯水タンクである蓄熱タンク(37)とが設けられている。この熱搬送回路(30)では、熱源側熱媒水が流通する。
利用側熱交換器(35)は、プレート式熱交換器であって、一次側通路(35a)と二次側通路(35b)とを複数ずつ備えている。利用側熱交換器(35)は、一次側通路(35a)を流れる流体と、二次側通路(35b)を流れる流体とを熱交換させる。熱搬送回路(30)には、利用側熱交換器(35)の一次側通路(35a)と、熱源側熱交換器(23)の二次側通路(23b)とが接続されている。また、利用側熱交換器(35)の二次側通路(35b)は、室内側回路(70)に接続されている。
熱搬送回路(30)には、供給通路(31a)と戻り通路(31b)とが設けられている。供給通路(31a)は、その一端が熱源側熱交換器(23)の二次側通路(23b)の出口端に接続され、その他端が利用側熱交換器(35)の一次側通路(35a)の入口端に接続されている。供給通路(31a)には、開閉自在の第1開閉弁(41)が設けられている。一方、戻り通路(31b)は、その一端が利用側熱交換器(35)の一次側通路(35a)の出口端に接続され、その他端が熱源側熱交換器(23)の二次側通路(23b)の入口端に接続されている。戻り通路(31b)には、吐出量が可変の主ポンプ(36)が設けられている。また、戻り通路(31b)のうち主ポンプ(36)の上流側の部分には、利用側熱交換器(35)から流出した熱源側熱媒水の温度を計測するための出口温度センサ(16)が設けられている。
蓄熱タンク(37)は、縦長の円筒状に形成された密閉容器である。蓄熱タンク(37)の内部空間は、その下端から上端に亘って連続した一つの空間となっている。蓄熱タンク(37)の内部空間は熱源側熱媒水で満たされており、その内部空間の上方ほど水温が高くなっている。蓄熱タンク(37)の頂部には、蓄熱タンク(37)の圧力を逃がすための逃し通路(57)が接続されている。逃し通路(57)には逃し弁(56)が設けられている。
蓄熱タンク(37)には、共に蓄熱タンク(37)へ熱源側熱媒水を流入させるための通路である入口側通路(61)及び流入通路(66)が接続されている。また、蓄熱タンク(37)には、共に蓄熱タンク(37)から熱源側熱媒水を流出させるための通路である出湯通路(64)及び流出通路(67)が接続されている。
入口側通路(61)は、その一端側が第1分岐通路(61a)と第2分岐通路(61b)に分岐している。第1分岐通路(61a)は蓄熱タンク(37)の上端付近に接続され、第2分岐通路(61b)は蓄熱タンク(37)の下端付近に接続されている。また、第1分岐通路(61a)には開閉自在の第2開閉弁(42)が設けられ、第2分岐通路(61b)には開閉自在の第7開閉弁(47)が設けられている。入口側通路(61)の他端は、供給通路(31a)における熱源側熱交換器(23)と第1開閉弁(41)の間に接続されている。
流入通路(66)の一端は、戻り通路(31b)における主ポンプ(36)と熱源側熱交換器(23)の間に接続されている。流入通路(66)の他端は、蓄熱タンク(37)の側面のうち蓄熱タンク(37)の高さ方向の中央部分に接続されている。この流入通路(66)には、開閉自在の第10開閉弁(50)が設けられている。
出湯通路(64)の一端は、蓄熱タンク(37)の上端付近に接続されている。出湯通路(64)の他端は、供給通路(31a)における第1開閉弁(41)と利用側熱交換器(35)の間に接続されている。また、出湯通路(64)には、開閉自在の第5開閉弁(45)が設けられている。
流出通路(67)の一端は、蓄熱タンク(37)の側面のうち蓄熱タンク(37)の高さ方向の中央部分に接続されている。流出通路(67)の他端は、戻り通路(31b)における利用側熱交換器(35)と主ポンプ(36)の間に接続されている。また、流出通路(67)には、開閉自在の第9開閉弁(49)が設けられている。
戻り通路(31b)では、利用側熱交換器(35)と主ポンプ(36)の間に第1連通通路(62a)の一端が接続され、主ポンプ(36)と熱源側熱交換器(23)の間に第2連通通路(62b)の一端が接続されている。第1連通通路(62a)及び第2連通通路(62b)の他端は、合流通路(63)の一端に接続されている。合流通路(63)の他端は、蓄熱タンク(37)の底部に接続されている。第1連通通路(62a)は、蓄熱タンク(37)の下部を主ポンプ(36)の吸入側に連通させるための通路である。第1連通通路(62a)には、開閉自在の第4開閉弁(44)が設けられている。一方、第2連通通路(62b)は、蓄熱タンク(37)の下部を主ポンプ(36)の吐出側に連通させるための通路である。第2連通通路(62b)には、開閉自在の第3開閉弁(43)が設けられている。
合流通路(63)には、冷水用通路(65)の一端が接続されている。冷水用通路(65)の他端は、出湯通路(64)における第5開閉弁(45)の下流側に接続されている。また、冷水用通路(65)には、開閉自在の第8開閉弁(48)が設けられている。この冷水用通路(65)は、蓄熱タンク(37)の下部の熱源側熱媒水を利用側熱交換器(35)へ送るための通路である。
熱搬送回路(30)には、湯沸かし用通路(80)が設けられている。湯沸かし用通路(80)の始端は、蓄熱タンク(37)の側面のうち蓄熱タンク(37)の高さ方向の中央部分に接続されている。湯沸かし用通路(80)の終端は、入口側通路(61)の第1分岐通路(61a)における第2開閉弁(42)の下流側に接続されている。つまり、湯沸かし用通路(80)の他端は、入口側通路(61)の第1分岐通路(61a)を介して、蓄熱タンク(37)の上端付近に接続されている。この湯沸かし用通路(80)には、その一端から他端へ向かって順に、副ポンプ(81)と、加熱用熱交換器(82)と、開閉自在の第6開閉弁(46)とが配置されている。加熱用熱交換器(82)は、その二次側通路(82b)が湯沸かし用通路(80)に接続されている。
熱搬送回路(30)には、給湯通路(85)が設けられている。給湯通路(85)の一端は、出湯通路(64)における蓄熱タンク(37)と第5開閉弁(45)の間に接続されている。給湯通路(85)の他端は、給水栓(87)に接続されている。また、給湯通路(85)の途中には、混合弁(86)が設けられている。
熱搬送回路(30)には、給水通路(90)が設けられている。給水通路(90)は、蓄熱タンク(37)を含む熱搬送回路(30)へ水を補給するための通路である。給水通路(90)は、主通路(94)と、第1分岐通路(91)と、第2分岐通路(92)と、第3分岐通路(93)とが設けられている。
主通路(94)の始端は、上水道等に接続されている。主通路(94)には、逆止弁(95)が設けられている。この逆止弁(95)は、主通路(94)の始端から終端へ向かう水の流通を許容し、主通路(94)の終端から始端へ向かう水の流通を阻止するように構成されている。
第1分岐通路(91)及び第2分岐通路(92)の一端は、主通路(94)の終端に接続されている。第1分岐通路(91)の他端は、合流通路(63)に接続されている。この第1分岐通路(91)には、開閉自在の第1給水用開閉弁(96)が設けられている。一方、第2分岐通路(92)の他端は、蓄熱タンク(37)の側面のうち蓄熱タンク(37)の高さ方向の中央部分に接続されている。蓄熱タンク(37)に対する給水通路(90)の第2分岐通路(92)の接続位置は、蓄熱タンク(37)に対する湯沸かし用通路(80)の始端の接続位置と実質的に同じ高さとなっている。この第2分岐通路(92)には、開閉自在の第2給水用開閉弁(97)が設けられている。
第3分岐通路(93)は、その一端が主通路(94)における逆止弁(95)の上流側に接続され、その他端が混合弁(86)に接続されている。この混合弁(86)は、給水通路(90)の第3分岐通路(93)から給湯通路(85)へ流入する水の流量を調節可能に構成されている。
コントローラ(55)は、熱搬送回路(30)に設けられた開閉弁(41〜50,96,97)の開閉や、ポンプ(36,81)の運転制御を行うように構成されている。また、コントローラ(55)は、冷媒回路(21)に設けられた開閉弁(29a,29b)の開閉や、圧縮機(22)の運転制御、膨張機構(24)の開度調節、四方切換弁(27)の切り換え等を行うように構成されている。
室内側回路(70)は、利用側熱媒水が充填された閉回路である。室内側回路(70)には、空調用熱交換器である室内熱交換器(75)が複数設けられている。室内熱交換器(75)は、室内を区画する区画部材である床面材の裏側に設置される床暖房用のラジエータや、室内空間に設置されるラジエータである。
室内側回路(70)において、複数の室内熱交換器(75)は、互いに並列に接続されている。具体的に、室内側回路(70)では、利用側熱交換器(35)の二次側通路(35b)の出口端に供給側ヘッダ(73)が接続され、この供給側ヘッダ(73)に各室内熱交換器(75)の一端が接続されている。また、室内側回路(70)では、利用側熱交換器(35)の二次側通路(35b)の入口端に戻り側ヘッダ(74)が接続され、この戻り側ヘッダ(74)に各室内熱交換器(75)の他端が接続されている。
室内側回路(70)には、戻り側ヘッダ(74)と利用側熱交換器(35)の間に、室内用ポンプ(76)が設けられている。室内用ポンプ(76)の吐出流量は、一定値に設定されている。また、室内用ポンプ(76)の吸入側には、利用側熱媒水の体積変化を吸収するための密閉容器状の膨張タンク(78)が接続されている。
−空調システムの冷房運転−
空調システム(10)の冷房運転について説明する。冷房運転中の空調システム(10)では、冷媒回路(21)の圧縮機(22)と、熱搬送回路(30)の主ポンプ(36)と、室内側回路(70)の室内用ポンプ(76)とが連続運転を行う。
冷房運転中の空調システム(10)において、熱搬送回路(30)は、通常冷房動作と蓄冷熱動作と利用冷房動作とを選択的に行う。また、熱搬送回路(30)は、湯沸かし動作と出湯動作とを行う。この熱搬送回路(30)において、湯沸かし動作と出湯動作は、個別に独立して実行される。つまり、この熱搬送回路(30)では、湯沸かし動作と出湯動作の両方が同時に並行して実行される場合もあれば、湯沸かし動作と出湯動作の一方だけが実行される場合もあり、更には湯沸かし動作と出湯動作の両方が実行されない場合もある。また、この熱搬送回路(30)では、通常冷房動作中と蓄冷熱動作中と利用冷房動作中のそれぞれにおいて、湯沸かし動作と出湯動作が実行され得る。
冷房運転中の空調システム(10)において、冷媒回路(21)は、冷房給湯用動作と冷房専用動作とを選択的に行う。この冷媒回路(21)は、熱搬送回路(30)が湯沸かし動作を実行されている場合に冷房給湯用動作を行い、熱搬送回路(30)が湯沸かし動作を実行していない場合に冷房専用動作を行う。
〈室内側回路の動作〉
室内側回路(70)の動作について説明する。冷房運転中の空調システム(10)において、室内側回路(70)は、熱搬送回路(30)及び冷媒回路(21)がどの様な動作を実行しているかに拘わらず、常に同じ動作を行う。
冷房運転中において、室内側回路(70)では、室内用ポンプ(76)が運転され、利用側熱交換器(35)と室内熱交換器(75)の間を利用側熱媒水が循環する。具体的に、利用側熱交換器(35)の二次側通路(35b)へ流入した利用側熱媒水は、その一次側通路(35a)を流れる熱源側熱媒水によって冷却される。利用側熱交換器(35)で冷却された利用側熱媒水は、供給側ヘッダ(73)へ流入して各室内熱交換器(75)へ分配される。室内熱交換器(75)では、利用側熱媒水が吸熱し、利用側熱媒水の温度が上昇する。各室内熱交換器(75)で吸熱した利用側熱媒水は、戻り側ヘッダ(74)へ流入して合流してから室内用ポンプ(76)へ吸い込まれ、その後に利用側熱交換器(35)の二次側通路(35b)へ流入する。
〈冷媒回路の冷房給湯用動作、熱搬送回路の湯沸かし動作〉
上述したように、冷房運転中の空調システム(10)では、冷媒回路(21)の冷房給湯用動作と、熱搬送回路(30)の湯沸かし動作とが同時に行われる。
図2に示すように、冷房給湯用動作中の冷媒回路(21)では、四方切換弁(27)が第1状態(同図に実線で示す状態)に設定され、第1冷媒用開閉弁(29a)が開状態に設定され、第2冷媒用開閉弁(29b)が閉状態に設定される。また、冷媒回路(21)の冷房給湯用動作中には、室外ファン(26)が停止する。
冷房給湯用動作中の冷媒回路(21)では、加熱用熱交換器(82)が凝縮器として動作し、熱源側熱交換器(23)が蒸発器として動作する冷凍サイクルが行われる。具体的に、圧縮機(22)から吐出された冷媒は、加熱用熱交換器(82)の一次側通路(82a)へ流入し、その二次側通路(82b)を流れる熱源側熱媒水へ放熱して凝縮する。加熱用熱交換器(82)において凝縮した冷媒は、室外熱交換器(25)へ流入する。
上述したように、冷房給湯動作中には、室外ファン(26)が停止している。従って、室外熱交換器(25)へ流入した冷媒は、室外空気と殆ど熱交換せずにほぼそのままの状態で室外熱交換器(25)から流出する。
室外熱交換器(25)から流出した冷媒は、膨張機構(24)を通過する際に膨張し、その後に熱源側熱交換器(23)の一次側通路(23a)へ流入する。熱源側熱交換器(23)において、冷媒は、その二次側通路(23b)を流れる熱源側熱媒水から吸熱して蒸発する。熱源側熱交換器(23)において蒸発した冷媒は、圧縮機(22)へ吸入されて圧縮される。
湯沸かし動作中の熱搬送回路(30)では、第6開閉弁(46)が開状態に設定されると共に、副ポンプ(81)が運転される。この状態において、熱搬送回路(30)では、湯沸かし用通路(80)内を熱源側熱媒水が流通する。
具体的に、副ポンプ(81)は、蓄熱タンク(37)内に貯留された熱源側熱媒水を吸い込む。その際、湯沸かし用通路(80)には、蓄熱タンク(37)の内部空間のうち蓄熱タンク(37)の高さ方向の中央部に存在する熱源側熱媒水が流入する。湯沸かし用通路(80)へ流入する熱源側熱媒水の温度は、例えば20〜40℃程度の中温となっている。
湯沸かし用通路(80)へ流入した熱源側熱媒水は、加熱用熱交換器(82)の二次側通路(82b)へ流入し、その一次側通路(82a)を流れる冷媒によって加熱される。加熱用熱交換器(82)の二次側通路(82b)から流出する熱源側熱媒水の温度は、例えば80〜90℃程度の高温となっている。加熱用熱交換器(82)から流出した熱源側熱媒水は、湯沸かし用通路(80)から入口側通路(61)の第1分岐通路(61a)へ流入し、その後に蓄熱タンク(37)の内部空間の上端付近へ送り込まれる。
〈冷媒回路の冷房専用動作〉
上述したように、冷房運転中の空調システム(10)では、冷媒回路(21)が冷房専用動作を行う場合がある。蓄熱タンク(37)内に貯留された高温(例えば80〜90℃程度)の熱源側熱媒水の量が所定値に達すると、冷媒回路(21)の動作が冷房給湯用動作から冷房専用動作に切り換えられると共に、熱搬送回路(30)の湯沸かし動作が停止される。
図5に示すように、冷房専用動作中の冷媒回路(21)では、四方切換弁(27)が第1状態(同図に実線で示す状態)に設定され、第1冷媒用開閉弁(29a)が閉状態に設定され、第2冷媒用開閉弁(29b)が開状態に設定される。また、冷媒回路(21)の冷房専用動作中には、室外ファン(26)が運転される。
冷房専用動作中の冷媒回路(21)では、室外熱交換器(25)が凝縮器として動作し、熱源側熱交換器(23)が蒸発器として動作する冷凍サイクルが行われる。具体的に、圧縮機(22)から吐出された冷媒は、第2冷媒用開閉弁(29b)を通過後に室外熱交換器(25)へ流入し、室外ファン(26)によって送られた室外空気へ放熱して凝縮する。室外熱交換器(25)において凝縮した冷媒は、膨張機構(24)を通過する際に膨張し、その後に熱源側熱交換器(23)の一次側通路(23a)へ流入する。熱源側熱交換器(23)において、冷媒は、その二次側通路(23b)を流れる熱源側熱媒水から吸熱して蒸発する。熱源側熱交換器(23)において蒸発した冷媒は、圧縮機(22)へ吸入されて圧縮される。
〈熱搬送回路の通常冷房動作〉
図2に示すように、通常冷房動作では、第1開閉弁(41)が開状態に設定され、第2開閉弁(42)、第3開閉弁(43)、第4開閉弁(44)、第5開閉弁(45)、第7開閉弁(47)、第8開閉弁(48)、第9開閉弁(49)、及び第10開閉弁(50)が閉状態に設定される。通常冷房動作中において、熱搬送回路(30)では、熱源側熱交換器(23)において冷却された熱源側熱媒水だけが利用側熱交換器(35)へ供給される。
なお、第6開閉弁(46)の状態は、熱搬送回路(30)が湯沸かし動作を実行しているか否かによって異なる。図2に示すように熱搬送回路(30)が通常冷房動作と湯沸かし動作の両方を実行している場合は、第6開閉弁(46)が開状態に設定される。一方、熱搬送回路(30)が通常冷房動作を実行して湯沸かし動作を実行していない場合は、第6開閉弁(46)が閉状態に設定される。
通常冷房動作中の熱搬送回路(30)において、熱源側熱交換器(23)の二次側通路(23b)へ流入した熱源側熱媒水は、その一次側通路(23a)を流れる冷媒によって冷却される。熱源側熱交換器(23)で冷却された熱源側熱媒水は、供給通路(31a)を通って利用側熱交換器(35)の一次側通路(35a)へ流入する。利用側熱交換器(35)の一次側通路(35a)では、熱源側熱媒水が二次側通路(35b)の利用側熱媒水から吸熱し、熱源側熱媒水の温度が上昇する。利用側熱交換器(35)で吸熱した熱源側熱媒水は、戻り通路(31b)を通って主ポンプ(36)へ吸い込まれ、その後に熱源側熱交換器(23)の二次側通路(23b)へ流入する。
通常冷房動作中は、冷媒回路(21)での冷凍サイクルにより生成した冷熱が熱源側熱媒水に付与され、熱源側熱媒水に付与された冷熱が更に利用側熱媒水に付与される。そして、利用側熱媒水に付与された冷熱が、室内の冷房に利用される。
〈熱搬送回路の蓄冷熱動作〉
図3に示すように、蓄冷熱動作では、第1開閉弁(41)、第7開閉弁(47)、及び第9開閉弁(49)が開状態に設定され、第2開閉弁(42)、第3開閉弁(43)、第4開閉弁(44)、第5開閉弁(45)、第8開閉弁(48)、及び第10開閉弁(50)が閉状態に設定される。主ポンプ(36)の吐出流量は、通常冷房動作中と同じ値に設定される。蓄冷熱動作中において、熱搬送回路(30)では、熱源側熱交換器(23)において冷却された熱源側熱媒水が、利用側熱交換器(35)と蓄熱タンク(37)の両方へ供給される。
なお、第6開閉弁(46)の状態は、熱搬送回路(30)が湯沸かし動作を実行しているか否かによって異なる。図3に示すように熱搬送回路(30)が蓄冷熱動作と湯沸かし動作の両方を実行している場合は、第6開閉弁(46)が開状態に設定される。一方、熱搬送回路(30)が蓄冷熱動作を実行して湯沸かし動作を実行していない場合は、第6開閉弁(46)が閉状態に設定される。
蓄冷熱動作中の熱搬送回路(30)において、熱源側熱交換器(23)の二次側通路(23b)へ流入した熱源側熱媒水は、その一次側通路(23a)を流れる冷媒によって冷却される。熱源側熱交換器(23)において冷却された熱源側熱媒水は、その一部が供給通路(31a)を通って利用側熱交換器(35)の一次側通路(35a)へ流入し、残りが入口側通路(61)へ流入する。利用側熱交換器(35)の一次側通路(35a)へ流入した熱源側熱媒水は、通常冷房動作中と同様に、二次側通路(35b)の利用側熱媒水から吸熱した後に戻り通路(31b)へ流入する。
一方、入口側通路(61)へ流入した熱源側熱媒水は、その第2分岐通路(61b)を通って蓄熱タンク(37)の内部空間の下端部へ流入する。蓄熱タンク(37)からは、その内部空間の高さ方向の中央部に存在する熱源側熱媒水が、流出通路(67)へ押し出されてゆく。このため、蓄熱タンク(37)の内部空間では、低温(例えば5℃程度)の熱源側熱媒水の量が増加する。つまり、蓄熱タンク(37)に蓄えられる冷熱量が増加する。蓄熱タンク(37)から流出通路(67)へ流出する熱源側熱媒水の流量は、入口側通路(61)の第2分岐通路(61b)から蓄熱タンク(37)へ流入する熱源側熱媒水の流量と等しくなる。蓄熱タンク(37)から流出通路(67)へ流出した熱源側熱媒水は、利用側熱交換器(35)において吸熱した熱源側熱媒水と合流して主ポンプ(36)へ吸い込まれ、その後に熱源側熱交換器(23)の二次側通路(23b)へ流入する。
蓄冷熱動作中は、冷媒回路(21)での冷凍サイクルにより生成した冷熱が熱源側熱媒水に付与される。熱源側熱媒水に付与された冷熱は、その一部が利用側熱媒水に付与されて室内の冷房に利用され、残りが蓄熱タンク(37)に蓄えられる。
〈熱搬送回路の利用冷房動作〉
図4に示すように、利用冷房動作では、第1開閉弁(41)、第8開閉弁(48)、及び第10開閉弁(50)が開状態に設定され、第2開閉弁(42)、第3開閉弁(43)、第4開閉弁(44)、第5開閉弁(45)、第7開閉弁(47)、及び第9開閉弁(49)が閉状態に設定される。主ポンプ(36)の吐出流量は、通常冷房動作中よりも大きな値に設定される。利用冷房動作中において、熱搬送回路(30)では、熱源側熱交換器(23)において冷却された熱源側熱媒水と、蓄熱タンク(37)内に貯留されている低温の熱源側熱媒水とが、利用側熱交換器(35)へ供給される。
なお、第6開閉弁(46)の状態は、熱搬送回路(30)が湯沸かし動作を実行しているか否かによって異なる。図4に示すように熱搬送回路(30)が利用冷房動作と湯沸かし動作の両方を実行している場合は、第6開閉弁(46)が開状態に設定される。一方、熱搬送回路(30)が利用冷房動作を実行して湯沸かし動作を実行していない場合は、第6開閉弁(46)が閉状態に設定される。
利用冷房動作中の熱搬送回路(30)において、熱源側熱交換器(23)の二次側通路(23b)へ流入した熱源側熱媒水は、その一次側通路(23a)を流れる冷媒によって冷却される。熱源側熱交換器(23)で冷却された熱源側熱媒水は、供給通路(31a)を通って利用側熱交換器(35)の一次側通路(35a)へ流入する。
一方、蓄熱タンク(37)には、その内部空間の高さ方向の中央部へ流入通路(66)から熱源側熱媒水が送り込まれる。このため、蓄熱タンク(37)からは、その内部空間の底部に存在する低温(例えば5℃程度)の熱源側熱媒水が、合流通路(63)へ押し出されてゆく。蓄熱タンク(37)から合流通路(63)へ流出した低温の熱源側熱媒水は、冷水用通路(65)を通って供給通路(31a)へ流れ込み、その後に利用側熱交換器(35)の一次側通路(35a)へ流入する。
蓄熱タンク(37)の内部空間では、低温の熱源側熱媒水の量が減少する。つまり、蓄熱タンク(37)に蓄えられる冷熱量が減少する。蓄熱タンク(37)から合流通路(63)へ流出する熱源側熱媒水の流量は、流入通路(66)から蓄熱タンク(37)へ流入する熱源側熱媒水の流量と等しくなる。
利用側熱交換器(35)の一次側通路(35a)へ流入した熱源側熱媒水は、通常冷房動作中と同様に、二次側通路(35b)の利用側熱媒水から吸熱した後に戻り通路(31b)へ流入する。戻り通路(31b)へ流入した熱源側熱媒水は、主ポンプ(36)へ吸い込まれる。主ポンプ(36)から吐出された熱源側熱媒水は、その一部が熱源側熱交換器(23)の二次側通路(23b)へ流入し、その残りが流入通路(66)を通って蓄熱タンク(37)へ流入する。熱源側熱交換器(23)の二次側通路(23b)へ流入した熱源側熱媒水は、通常冷房動作中と同様に、一次側通路(23a)の冷媒によって冷却される。
利用冷房動作中は、冷媒回路(21)での冷凍サイクルにより生成した冷熱と、蓄熱タンク(37)に蓄えられていた冷熱の両方が利用側熱媒水に付与される。そして、利用側熱媒水に付与された冷熱が、室内の冷房に利用される。
〈熱搬送回路の出湯動作〉
冷房運転中に給水栓(87)が開かれた場合は、熱搬送回路(30)が出湯動作を行う。
図5に示すように、冷房運転中の熱搬送回路(30)では、第1給水用開閉弁(96)が閉状態に設定され、第2給水用開閉弁(97)が開状態に設定される。上水道から給水通路(90)の主通路(94)へ流入した常温の水は、その一部が第2分岐通路(92)へ流入し、残りが第3分岐通路(93)へ流入する。
第2分岐通路(92)へ流入した水は、蓄熱タンク(37)の内部空間のうち蓄熱タンク(37)の高さ方向の中央部へ流入する。このため、蓄熱タンク(37)の内部空間の上端部に存在する高温(例えば80〜90℃程度)の熱源側熱媒水が、出湯通路(64)へ押し出される。
出湯通路(64)へ流入した高温の熱源側熱媒水は、給湯用の温水として給湯通路(85)へ流入し、給水栓(87)へ向かって流れる。その際、給湯通路(85)を流れる温水は、混合弁(86)を通過する際に第3分岐通路(93)から供給された常温の水と混合される。給水栓(87)において、第3分岐通路(93)から給湯通路(85)へ流入する常温の水の流量は、混合弁(86)から給水栓(87)へ向けて流出する温水の温度が所定の給湯設定温度となるように調節される。そして、給水栓(87)に対しては、給湯設定温度となった温水が供給される。
〈冷房運転中におけるコントローラの動作〉
冷房運転中にコントローラ(55)が行う制御動作について説明する。コントローラ(55)には、出口温度センサ(16)の計測値(To)と、室内の設定温度(Ts)とが入力される。そして、コントローラ(55)は、入力されたこれらの値に基づいて通常冷房動作と蓄冷熱動作と利用冷房動作のうちの一つを選択し、選択した動作を熱搬送回路(30)に実行させるように構成されている。
コントローラ(55)には、冷房運転中における熱搬送回路(30)の動作を選択するための第1判定値(T1c)及び第2判定値(T2c)が、予め設定されている。第1判定値(T1c)はプラスの値になっており、第2判定値(T2c)はマイナスの値になっている。また、第1判定値(T1c)と第2判定値(T2c)は、それぞれの絶対値が互いに等しくなっている。そして、コントローラ(55)は、出口温度センサ(16)の計測値(To)と室内の設定温度(Ts)との差(To−Ts)を、第1判定値(T1c)及び第2判定値(T2c)と比較し、その結果に基づいて通常冷房動作と蓄冷熱動作と利用冷房動作のうちの一つを選択する。
コントローラ(55)は、下記の式1が成立する場合、つまり、利用側熱交換器(35)の一次側通路(35a)の出口における熱源側熱媒水の温度の実測値が基準範囲(T2c+Ts以上T1c+Ts以下の範囲)内の値であると判断した場合には、通常冷房動作を選択する。
式1:T2c≦To−Ts≦T1c
上記の式1が成立する場合には、出口温度センサ(16)の計測値(To)と室内の設定温度(Ts)との差がそれほど大きくなく、室内熱交換器(75)の冷房能力が室内の冷房負荷と概ね均衡していると判断できる。そこで、この場合には、コントローラ(55)が通常冷房動作を選択する。コントローラ(55)は、通常冷房動作を選択すると、第1開閉弁(41)を開状態に設定し、第2開閉弁(42)、第3開閉弁(43)、第4開閉弁(44)、第5開閉弁(45)、第7開閉弁(47)、第8開閉弁(48)、第9開閉弁(49)、及び第10開閉弁(50)を閉状態に設定することによって、熱搬送回路(30)に通常冷房動作を実行させる。
コントローラ(55)は、下記の式2が成立する場合、つまり、利用側熱交換器(35)の一次側通路(35a)の出口における熱源側熱媒水の温度の実測値が基準範囲の上限値(T1c+Ts)を上回ると判断した場合には、利用冷房動作を選択する。
式2:T1c<To−Ts
上記の式2が成立する場合は、出口温度センサ(16)の計測値(To)が室内の設定温度(Ts)を大幅に上回っており、室内熱交換器(75)の冷房能力が室内の冷房負荷に対して小さすぎると判断できる。そこで、この場合には、コントローラ(55)が利用冷房動作を選択する。コントローラ(55)は、利用冷房動作を選択すると、第1開閉弁(41)、第8開閉弁(48)、及び第10開閉弁(50)を開状態に設定し、第2開閉弁(42)、第3開閉弁(43)、第4開閉弁(44)、第5開閉弁(45)、第7開閉弁(47)、及び第9開閉弁(49)を閉状態に設定することによって、熱搬送回路(30)に利用冷房動作を実行させる。また、コントローラ(55)は、主ポンプ(36)の吐出流量を通常冷房動作中よりも大きな値に設定する。
コントローラ(55)は、下記の式3が成立する場合、つまり、各利用側熱交換器(35)を通過した水の温度が基準範囲の下限値(T2c+Ts)を下回ると判断した場合には、蓄冷熱動作を選択する。
式3:To−Ts<T2c
上記の式3が成立する場合は、出口温度センサ(16)の計測値(To)が室内の設定温度(Ts)を大幅に下回っており、室内熱交換器(75)の冷房能力が室内の冷房負荷に対して大きすぎると判断できる。そこで、この場合には、コントローラ(55)が蓄冷熱動作を選択する。コントローラ(55)は、蓄冷熱動作を選択すると、第1開閉弁(41)、第7開閉弁(47)、及び第9開閉弁(49)を開状態に設定し、第2開閉弁(42)、第3開閉弁(43)、第4開閉弁(44)、第5開閉弁(45)、第8開閉弁(48)、及び第10開閉弁(50)を閉状態に設定することによって、熱搬送回路(30)に蓄冷熱動作を実行させる。また、コントローラ(55)は、主ポンプ(36)の吐出流量を通常冷房動作中と同じ値に設定する。
−空調システムの暖房運転−
空調システム(10)の暖房運転について説明する。暖房運転中の空調システム(10)では、冷媒回路(21)の圧縮機(22)と、熱搬送回路(30)の主ポンプ(36)と、室内側回路(70)の室内用ポンプ(76)とが連続運転を行う。
暖房運転中の空調システム(10)において、熱搬送回路(30)は、通常暖房動作と蓄温熱動作と利用暖房動作とを選択的に行う。また、熱搬送回路(30)は、湯沸かし動作と出湯動作とを行う。暖房運転中の熱搬送回路(30)は、蓄温熱動作と同じ動作を湯沸かし動作として行う。この熱搬送回路(30)において、湯沸かし動作と出湯動作は、個別に独立して実行される。つまり、この熱搬送回路(30)では、湯沸かし動作と出湯動作の両方が同時に並行して実行される場合もあれば、湯沸かし動作と出湯動作の一方だけが実行される場合もあり、更には湯沸かし動作と出湯動作の両方が実行されない場合もある。また、この熱搬送回路(30)では、通常暖房動作中と蓄温熱動作中と利用暖房動作中のそれぞれにおいて、出湯動作が実行され得る。
暖房運転中の空調システム(10)において、冷媒回路(21)は、暖房用動作を行う。この冷媒回路(21)は、熱搬送回路(30)が何れの動作を行っている場合においても、暖房用動作を実行する。
〈室内側回路の動作〉
室内側回路(70)の動作について説明する。暖房運転中の空調システム(10)において、室内側回路(70)は、熱搬送回路(30)がどの様な動作を実行しているかに拘わらず、常に同じ動作を行う。
暖房運転中において、室内側回路(70)では、室内用ポンプ(76)が運転され、利用側熱交換器(35)と室内熱交換器(75)の間を利用側熱媒水が循環する。具体的に、利用側熱交換器(35)の二次側通路(35b)へ流入した利用側熱媒水は、その一次側通路(35a)を流れる熱源側熱媒水によって加熱される。利用側熱交換器(35)で加熱された利用側熱媒水は、供給側ヘッダ(73)へ流入して各室内熱交換器(75)へ分配される。室内熱交換器(75)では、利用側熱媒水が放熱し、利用側熱媒水の温度が低下する。各室内熱交換器(75)で放熱した利用側熱媒水は、戻り側ヘッダ(74)へ流入して合流してから室内用ポンプ(76)へ吸い込まれ、その後に利用側熱交換器(35)の二次側通路(35b)へ流入する。
〈冷媒回路の暖房用動作〉
冷媒回路(21)の動作について説明する。暖房運転中の空調システム(10)において、冷媒回路(21)は、常に暖房用動作を行う。つまり、この冷媒回路(21)は、熱搬送回路(30)がどの様な動作を実行しているかに拘わらず、暖房用動作だけを行う。
図6に示すように、暖房用動作中の冷媒回路(21)では、四方切換弁(27)が第2状態(同図に実線で示す状態)に設定され、第1冷媒用開閉弁(29a)が閉状態に設定され、第2冷媒用開閉弁(29b)が開状態に設定される。また、冷媒回路(21)の暖房用動作中には、室外ファン(26)が運転される。
暖房用動作中の冷媒回路(21)では、熱源側熱交換器(23)が凝縮器として動作し、室外熱交換器(25)が蒸発器として動作する冷凍サイクルが行われる。具体的に、圧縮機(22)から吐出された冷媒は、熱源側熱交換器(23)の一次側通路(23a)へ流入し、二次側通路(23b)の熱源側熱媒水へ放熱して凝縮する。熱源側熱交換器(23)において凝縮した冷媒は、膨張機構(24)を通過する際に膨張し、その後に室外熱交換器(25)において室外ファン(26)が送る室外空気から吸熱して蒸発する。室外熱交換器(25)で蒸発した冷媒は、圧縮機(22)に吸入されて圧縮される。
〈熱搬送回路の通常暖房動作〉
図6に示すように、通常暖房動作では、第1開閉弁(41)が開状態に設定され、第2開閉弁(42)、第3開閉弁(43)、第4開閉弁(44)、第5開閉弁(45)、第6開閉弁(46)、第7開閉弁(47)、第8開閉弁(48)、第9開閉弁(49)、及び第10開閉弁(50)が閉状態に設定される。通常暖房動作中において、熱搬送回路(30)では、熱源側熱交換器(23)において加熱された熱源側熱媒水だけが利用側熱交換器(35)へ供給される。
通常暖房動作中の熱搬送回路(30)において、熱源側熱交換器(23)の二次側通路(23b)へ流入した熱源側熱媒水は、その一次側通路(23a)を流れる冷媒によって加熱される。熱源側熱交換器(23)で加熱された熱源側熱媒水は、供給通路(31a)を通って利用側熱交換器(35)の一次側通路(35a)へ流入する。利用側熱交換器(35)の一次側通路(35a)では、熱源側熱媒水が二次側通路(35b)の利用側熱媒水へ放熱し、熱源側熱媒水の温度が低下する。利用側熱交換器(35)で放熱した熱源側熱媒水は、戻り通路(31b)を通って主ポンプ(36)へ吸い込まれ、その後に熱源側熱交換器(23)の二次側通路(23b)へ流入する。
通常暖房動作中は、冷媒回路(21)での冷凍サイクルにより生成した温熱が熱源側熱媒水に付与され、熱源側熱媒水に付与された温熱が更に利用側熱媒水に付与される。そして、利用側熱媒水に付与された温熱が、室内の暖房に利用される。
〈熱搬送回路の蓄温熱動作と湯沸かし動作〉
図7に示すように、蓄温熱動作では、第1開閉弁(41)、第2開閉弁(42)、及び第4開閉弁(44)が開状態に設定され、第3開閉弁(43)、第5開閉弁(45)、第6開閉弁(46)、第7開閉弁(47)、第8開閉弁(48)、第9開閉弁(49)、及び第10開閉弁(50)が閉状態に設定される。主ポンプ(36)の吐出流量は、通常暖房動作中と同じ値に設定される。蓄温熱動作中において、熱搬送回路(30)では、熱源側熱交換器(23)において加熱された熱源側熱媒水が、利用側熱交換器(35)と蓄熱タンク(37)の両方へ供給される。
蓄温熱動作中の熱搬送回路(30)において、熱源側熱交換器(23)の二次側通路(23b)へ流入した熱源側熱媒水は、その一次側通路(23a)を流れる冷媒によって加熱される。熱源側熱交換器(23)で加熱された熱源側熱媒水は、その一部が供給通路(31a)を通って利用側熱交換器(35)の一次側通路(35a)へ流入し、残りが入口側通路(61)へ流入する。利用側熱交換器(35)の一次側通路(35a)へ流入した熱源側熱媒水は、通常暖房動作中と同様に、二次側通路(35b)の利用側熱媒水へ放熱した後に戻り通路(31b)へ流入する。
一方、入口側通路(61)へ流入した熱源側熱媒水は、その第1分岐通路(61a)を通って蓄熱タンク(37)の内部空間の上端部へ流入する。蓄熱タンク(37)からは、その内部空間の底部に存在する低温の熱源側熱媒水が、合流通路(63)へ押し出されてゆく。このため、蓄熱タンク(37)の内部空間では、高温の熱源側熱媒水の量が増加する。つまり、蓄熱タンク(37)に蓄えられる温熱量が増加する。蓄熱タンク(37)から合流通路(63)へ流出する熱源側熱媒水の流量は、入口側通路(61)から蓄熱タンク(37)へ流入する熱源側熱媒水の流量と等しくなる。蓄熱タンク(37)から合流通路(63)へ流出した熱源側熱媒水は、利用側熱交換器(35)で放熱した熱源側熱媒水と合流して主ポンプ(36)へ吸い込まれ、その後に熱源側熱交換器(23)の二次側通路(23b)へ流入する。
蓄温熱動作中は、冷媒回路(21)での冷凍サイクルにより生成した温熱が熱源側熱媒水に付与される。熱源側熱媒水に付与された温熱は、その一部が利用側熱媒水に付与されて室内の暖房に利用され、残りが蓄熱タンク(37)に蓄えられる。
上述したように、空調システム(10)の暖房運転において、熱搬送回路(30)は、蓄温熱動作と同じ動作を湯沸かし動作として行う。暖房運転中に熱搬送回路(30)が行う湯沸かし動作では、主ポンプ(36)の吐出流量が通常暖房動作中と同じ値に設定される。そして、熱源側熱交換器(23)において加熱された熱源側熱媒水の一部が、蓄熱タンク(37)に蓄えられる。
〈熱搬送回路の利用暖房動作〉
図8に示すように、利用暖房動作では、第1開閉弁(41)、第3開閉弁(43)、及び第5開閉弁(45)が開状態に設定され、第2開閉弁(42)、第4開閉弁(44)、第6開閉弁(46)、第7開閉弁(47)、第8開閉弁(48)、第9開閉弁(49)、及び第10開閉弁(50)が閉状態に設定される。主ポンプ(36)の吐出流量は、通常暖房動作中よりも大きな値に設定される。利用暖房動作中において、熱搬送回路(30)では、熱源側熱交換器(23)において加熱された熱源側熱媒水と、蓄熱タンク(37)内に貯留されている高温の熱源側熱媒水とが、利用側熱交換器(35)へ供給される。
利用暖房動作中の熱搬送回路(30)において、熱源側熱交換器(23)の二次側通路(23b)へ流入した熱源側熱媒水は、その一次側通路(23a)を流れる冷媒によって加熱される。熱源側熱交換器(23)で加熱された熱源側熱媒水は、供給通路(31a)を通って利用側熱交換器(35)の一次側通路(35a)へ流入する。
一方、蓄熱タンク(37)には、その内部空間の底部へ合流通路(63)から熱源側熱媒水が送り込まれる。このため、蓄熱タンク(37)からは、その内部空間の上部に存在する高温の熱源側熱媒水が、出湯通路(64)へ押し出されてゆく。蓄熱タンク(37)から出湯通路(64)へ流出した熱源側熱媒水は、利用側熱交換器(35)の一次側通路(35a)へ流入する。
蓄熱タンク(37)の内部空間では、高温の熱源側熱媒水の量が減少する。つまり、蓄熱タンク(37)に蓄えられる温熱量が減少する。蓄熱タンク(37)から出湯通路(64)へ流出する熱源側熱媒水の流量は、合流通路(63)から蓄熱タンク(37)へ流入する熱源側熱媒水の流量と等しくなる。
利用側熱交換器(35)の一次側通路(35a)へ流入した熱源側熱媒水は、通常暖房動作中と同様に、二次側通路(35b)の利用側熱媒水へ放熱した後に戻り通路(31b)へ流入する。戻り通路(31b)へ流入した熱源側熱媒水は、主ポンプ(36)へ吸い込まれる。主ポンプ(36)から吐出された熱源側熱媒水は、その一部が熱源側熱交換器(23)の二次側通路(23b)へ流入し、その残りが合流通路(63)を通って蓄熱タンク(37)へ流入する。熱源側熱交換器(23)の二次側通路(23b)へ流入した熱源側熱媒水は、通常暖房動作中と同様に、一次側通路(23a)の冷媒によって加熱される。
利用暖房動作中は、冷媒回路(21)での冷凍サイクルにより生成した温熱と、蓄熱タンク(37)に蓄えられていた温熱の両方が利用側熱媒水に付与される。そして、利用側熱媒水に付与された温熱が、室内の暖房に利用される。
〈熱搬送回路の出湯動作〉
暖房運転中に給水栓(87)が開かれた場合は、熱搬送回路(30)が出湯動作を行う。
図9に示すように、暖房運転中の熱搬送回路(30)では、第1給水用開閉弁(96)が開状態に設定され、第2給水用開閉弁(97)が閉状態に設定される。上水道から給水通路(90)の主通路(94)へ流入した常温の水は、その一部が第1分岐通路(91)へ流入し、残りが第3分岐通路(93)へ流入する。
第1分岐通路(91)へ流入した水は、合流通路(63)を通って蓄熱タンク(37)の内部空間の下端部へ流入する。このため、蓄熱タンク(37)の内部空間の上端部に存在する高温(例えば80〜90℃程度)の熱源側熱媒水が、出湯通路(64)へ押し出される。
出湯通路(64)へ流入した高温の熱源側熱媒水は、給湯用の温水として給湯通路(85)へ流入し、給水栓(87)へ向かって流れる。その際、給湯通路(85)を流れる温水は、混合弁(86)を通過する際に第3分岐通路(93)から供給された常温の水と混合される。給水栓(87)において、第3分岐通路(93)から給湯通路(85)へ流入する常温の水の流量は、混合弁(86)から給水栓(87)へ向けて流出する温水の温度が所定の給湯設定温度となるように調節される。そして、給水栓(87)に対しては、給湯設定温度となった温水が供給される。
〈暖房運転中におけるコントローラの動作〉
暖房運転中にコントローラ(55)が行う制御動作について説明する。コントローラ(55)には、出口温度センサ(16)の計測値(To)と、室内の設定温度(Ts)とが入力される。そして、コントローラ(55)は、入力されたこれらの値に基づいて通常暖房動作と蓄温熱動作と利用暖房動作のうちの一つを選択し、選択した動作を熱搬送回路(30)に実行させるように構成されている。
コントローラ(55)には、熱搬送回路(30)の動作を選択するための第1判定値(T1h)及び第2判定値(T2h)が、予め設定されている。第1判定値(T1h)はプラスの値になっており、第2判定値(T2h)はマイナスの値になっている。また、第1判定値(T1h)と第2判定値(T2h)は、それぞれの絶対値が互いに等しくなっている。そして、コントローラ(55)は、出口温度センサ(16)の計測値(To)と室内の設定温度(Ts)との差(To−Ts)を、第1判定値(T1h)及び第2判定値(T2h)と比較し、その結果に基づいて通常暖房動作と蓄温熱動作と利用暖房動作のうちの一つを選択する。
コントローラ(55)は、下記の式4が成立する場合、つまり、利用側熱交換器(35)の一次側通路(35a)の出口における熱源側熱媒水の温度の実測値が基準範囲(T2h+Ts以上T1h+Ts以下の範囲)内の値であると判断した場合には、通常暖房動作を選択する。
式4:T2h≦To−Ts≦T1h
上記の式4が成立する場合には、出口温度センサ(16)の計測値(To)と室内の設定温度(Ts)との差がそれほど大きくなく、室内熱交換器(75)の暖房能力が室内の暖房負荷と概ね均衡していると判断できる。そこで、この場合には、コントローラ(55)が通常暖房動作を選択する。コントローラ(55)は、通常暖房動作を選択すると、第1開閉弁(41)を開状態に設定し、第2開閉弁(42)、第3開閉弁(43)、第4開閉弁(44)、第5開閉弁(45)、第6開閉弁(46)、第7開閉弁(47)、第8開閉弁(48)、第9開閉弁(49)、及び第10開閉弁(50)を閉状態に設定することによって、熱搬送回路(30)に通常暖房動作を実行させる。
コントローラ(55)は、下記の式5が成立する場合、つまり、利用側熱交換器(35)の一次側通路(35a)の出口における熱源側熱媒水の温度の実測値が基準範囲の上限値(T1h+Ts)を上回ると判断した場合には、蓄温熱動作を選択する。
式5:T1h<To−Ts
上記の式5が成立する場合は、出口温度センサ(16)の計測値(To)が室内の設定温度(Ts)を大幅に上回っており、室内熱交換器(75)の暖房能力が室内の暖房負荷に対して大きすぎると判断できる。そこで、この場合には、コントローラ(55)が蓄温熱動作を選択する。コントローラ(55)は、蓄温熱動作を選択すると、第1開閉弁(41)、第2開閉弁(42)、及び第4開閉弁(44)を開状態に設定し、第3開閉弁(43)、第5開閉弁(45)、第6開閉弁(46)、第7開閉弁(47)、第8開閉弁(48)、第9開閉弁(49)、及び第10開閉弁(50)を閉状態に設定することによって、熱搬送回路(30)に蓄温熱動作を実行させる。また、コントローラ(55)は、主ポンプ(36)の吐出流量を通常暖房動作中と同じ値に設定する。
コントローラ(55)は、下記の式6が成立する場合、つまり、各利用側熱交換器(35)を通過した水の温度が基準範囲の下限値(T2h+Ts)を下回ると判断した場合には、利用暖房動作を選択する。
式6:To−Ts<T2h
上記の式6が成立する場合は、出口温度センサ(16)の計測値(To)が室内の設定温度(Ts)を大幅に下回っており、室内熱交換器(75)の暖房能力が室内の暖房負荷に対して小さすぎると判断できる。そこで、この場合には、コントローラ(55)が利用暖房動作を選択する。コントローラ(55)は、利用暖房動作を選択すると、第1開閉弁(41)、第3開閉弁(43)、及び第5開閉弁(45)を開状態に設定し、第2開閉弁(42)、第4開閉弁(44)、第6開閉弁(46)、第7開閉弁(47)、第8開閉弁(48)、第9開閉弁(49)、及び第10開閉弁(50)を閉状態に設定することによって、熱搬送回路(30)に利用暖房動作を実行させる。また、コントローラ(55)は、主ポンプ(36)の吐出流量を通常暖房動作中よりも大きな値に設定する。
−実施形態の効果−
空調システム(10)の冷房運転中には、冷媒回路(21)が冷房給湯用動作を行う。冷媒回路(21)が冷房給湯用動作を実行している状態において、熱搬送回路(30)では、蒸発器として動作する熱源側熱交換器(23)において熱源側熱媒水が冷却され、放熱器として動作する加熱用熱交換器(82)において熱源側熱媒水が加熱される。
熱搬送回路(30)が蓄冷熱動作を実行している状態では、熱源側熱交換器(23)において冷却された熱源側熱媒水が蓄熱タンク(37)の下部に送り込まれる。熱源側熱交換器(23)において冷却された熱源側熱媒水(即ち、5℃前後の低温の熱源側熱媒水)は、常温の熱源側熱媒水に比べて密度が大きいため、蓄熱タンク(37)の下部に溜まり込む。
また、冷房運転中に熱搬送回路(30)が湯沸かし動作を実行している状態では、加熱用熱交換器(82)において加熱された熱源側熱媒水が蓄熱タンク(37)の上部に送り込まれる。熱源側熱交換器(23)において加熱された熱源側熱媒水(即ち、80〜90℃程度の高温の熱源側熱媒水)は、常温の熱源側熱媒水に比べて密度が小さいため、蓄熱タンク(37)の上部に溜まり込む。
このように、蓄熱タンク(37)では、その下部に低温の熱源側熱媒水が貯留され、その上部に高温の熱源側熱媒水が貯留される。つまり、本実施形態の蓄熱タンク(37)には、冷熱と温熱の両方が蓄えられる。従って、本実施形態によれば、一つの蓄熱タンク(37)に冷熱と温熱の両方を蓄えることが可能となる。その結果、冷熱を蓄えるためのタンクと温熱を蓄えるためのタンクを個別に空調システム(10)に設置する必要が無くなり、冷熱と温熱の両方を蓄えることを可能としつつ、空調システム(10)の構成を簡素に保つことができる。
また、本実施形態の空調システム(10)では、熱搬送回路(30)に給水通路(90)が設けられる。空調システム(10)の冷房運転中に出湯動作を行う熱搬送回路(30)では、蓄熱タンク(37)の上部に貯留された高温の熱媒水が給湯用の温水として給水栓(87)へ供給されると共に、給水通路(90)の第2分岐通路(92)を通じて蓄熱タンク(37)へ水が補給される。その際、給水通路(90)は、蓄熱タンク(37)の内部空間のうち蓄熱タンク(37)の高さ方向の中央部へ水を導入する。従って、本実施形態によれば、蓄熱タンク(37)の下部に低温の熱源側熱媒水を保持しつつ、出湯動作中に蓄熱タンク(37)へ水を補給することができる。
また、暖房運転中の空調システム(10)において、湯沸かし動作を行っている熱搬送回路(30)では、蓄熱タンク(37)の下部に貯留された熱源側熱媒水が、熱源側熱交換器(23)において加熱された後に蓄熱タンク(37)の上部へ送り込まれる。従って、本実施形態によれば、蓄熱タンク(37)に冷熱を蓄える必要がない暖房運転中には、蓄熱タンク(37)の内部空間の全体に高温の熱媒水を蓄えることができる。
ところで、冷媒回路(21)での冷凍サイクルにより得られる冷熱量や温熱量は、冷媒回路(21)における冷媒の循環量によって決まる。一方、冷媒回路(21)における冷媒の循環量が変化すると、それに伴って冷凍サイクルの成績係数(COP)も変化する。その理由としては、熱交換器を通過する冷媒の流速が変化すると熱交換器の性能が変化することや、圧縮機の回転速度が変化すると圧縮機の効率が変化すること等が挙げられる。
一方、冷房能力の調節を冷凍サイクルによって得られる冷熱量の変更だけによって行う場合は、冷媒回路(21)における冷媒の循環量の変動幅が大きくなってしまう。同様に、暖房能力の調節を冷凍サイクルによって得られる温熱量の変更だけによって行う場合は、冷媒回路(21)における冷媒の循環量の変動幅が大きくなってしまう。その結果、冷媒回路(21)での冷媒の循環量(具体的には、圧縮機(22)の回転速度)を高い成績係数が得られない値に設定せざるを得なくなる時間が長くなり、室外ユニット(15)の運転効率が低下するおそれがあった。
それに対し、本実施形態では、熱搬送回路(30)が通常冷房動作と蓄冷熱動作と利用冷房動作を選択的に行うように構成される。そして、冷凍サイクルで得られる冷熱量が冷房負荷と均衡する場合は通常冷房動作を、冷凍サイクルで得られる冷熱量が冷房負荷に対して多すぎる場合は蓄冷熱動作を、冷凍サイクルで得られる冷熱量が冷房負荷に対して少なすぎる場合は利用冷房動作をそれぞれ行えば、冷媒回路(21)で得られる冷熱量を能動的に調節できなくても、室内熱交換器(75)で得られる冷房能力を冷房負荷に応じて調節することが可能となる。
また、本実施形態では、熱搬送回路(30)が通常暖房動作と蓄温熱動作と利用暖房動作を選択的に行うように構成される。そして、冷凍サイクルで得られる温熱量が暖房負荷と均衡する場合は通常暖房動作を、冷凍サイクルで得られる温熱量が暖房負荷に対して多すぎる場合は蓄温熱動作を、冷凍サイクルで得られる温熱量が暖房負荷に対して少なすぎる場合は利用暖房動作をそれぞれ行えば、冷媒回路(21)で得られる温熱量を能動的に調節できなくても、室内熱交換器(75)で得られる暖房能力を暖房負荷に応じて調節することが可能となる。
つまり、本実施形態によれば、冷媒回路(21)の圧縮機(22)の回転速度が固定されているにも拘わらず、室内熱交換器(75)で得られる空調能力を冷房負荷や暖房負荷に応じて調節できる。従って、本実施形態によれば、室内熱交換器(75)での冷房能力や暖房能力を調節可能にすると共に、圧縮機(22)の回転速度を高い成績係数が得られる値に保つことができ、室外ユニット(15)の運転効率を向上させることが可能となる。
−実施形態の変形例1−
上記実施形態において、冷媒回路(21)は、高圧が冷媒の臨界圧力よりも高い値に設定された冷凍サイクル(いわゆる超臨界サイクル)を行うように構成されていてもよい。その場合には、いわゆるフロン冷媒に代えて二酸化炭素を冷媒として冷媒回路(21)に充填するのが望ましい。本変形例の冷媒回路(21)では、冷房給湯用動作中には加熱用熱交換器(82)が、冷房専用動作中には室外熱交換器(25)が、暖房運転中には熱源側熱交換器(23)が、それぞれガスクーラとして動作する。
−実施形態の変形例2−
上記実施形態において、室内側回路(70)は、内部を循環する利用側熱媒水が大気と接触しない閉回路となっているが、この室内側回路(70)は、内部を循環する利用側熱媒水が大気と接触する開放回路となっていてもよい。開放回路に構成された室内側回路(70)には、密閉容器状の膨張タンク(78)に代えて、内部の水面が大気と接触する開放タンクが接続される。
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、空調システムに設けられる熱源装置について有用である。
実施形態の空調システムの構成を示す配管系統図である。 通常冷房動作と湯沸かし動作を行う熱搬送回路における熱源側熱媒水の流れと、冷房給湯用動作を行う冷媒回路における冷媒の流れを示す空調システムの配管系統図である。 蓄冷熱動作と湯沸かし動作を行う熱搬送回路における熱源側熱媒水の流れと、冷房給湯用動作を行う冷媒回路における冷媒の流れを示す空調システムの配管系統図である。 利用冷房動作と湯沸かし動作を行う熱搬送回路における熱源側熱媒水の流れと、冷房給湯用動作を行う冷媒回路における冷媒の流れを示す空調システムの配管系統図である。 通常冷房動作と出湯動作を行う熱搬送回路における熱源側熱媒水の流れと、冷房専用動作を行う冷媒回路における冷媒の流れを示す空調システムの配管系統図である。 通常暖房動作を行う熱搬送回路における熱源側熱媒水の流れと、暖房用動作を行う冷媒回路における冷媒の流れを示す空調システムの配管系統図である。 蓄温熱動作を行う熱搬送回路における熱源側熱媒水の流れと、暖房用動作を行う冷媒回路における冷媒の流れを示す空調システムの配管系統図である。 利用暖房動作を行う熱搬送回路における熱源側熱媒水の流れと、暖房用動作を行う冷媒回路における冷媒の流れを示す空調システムの配管系統図である。 通常暖房動作と出湯動作を行う熱搬送回路における熱源側熱媒水の流れと、暖房用動作を行う冷媒回路における冷媒の流れを示す空調システムの配管系統図である。
10 空調システム
21 冷媒回路
23 熱源側熱交換器
25 室外熱交換器
30 熱搬送回路
35 利用側熱交換器
37 蓄熱タンク(貯水タンク)
82 加熱用熱交換器
90 給水通路

Claims (6)

  1. 利用側熱交換器(35)が接続されて内部を熱媒水が循環する熱搬送回路(30)を備え、上記利用側熱交換器(35)へ供給された熱媒水を利用して室内を冷房する冷房運転を行う空調システムであって、
    それぞれが冷媒を熱媒水と熱交換させる熱源側熱交換器(23)及び加熱用熱交換器(82)を備え、該加熱用熱交換器(82)が放熱器となって該熱源側熱交換器(23)が蒸発器となるように冷媒を循環させて冷凍サイクルを行う冷房給湯用動作を上記冷房運転中に行うように構成された冷媒回路(21)を備える一方、
    上記熱搬送回路(30)は、
    熱媒水を貯留するための貯水タンク(37)を備え、
    上記熱源側熱交換器(23)において冷却された熱媒水を上記貯水タンク(37)の下部へ供給する蓄冷熱動作と、上記貯水タンク(37)の下部に貯留された熱媒水を上記利用側熱交換器(35)へ供給する利用冷房動作と、上記加熱用熱交換器(82)において加熱された熱媒水を上記貯水タンク(37)の上部へ供給する湯沸かし動作と、上記貯水タンク(37)の上部に貯留された熱媒水を給湯用の温水として出湯する出湯動作とを上記冷房運転中に実行可能に構成され、
    更に、上記熱搬送回路(30)は、
    上記熱源側熱交換器(23)において冷却された熱媒水を上記利用側熱交換器(35)と上記貯水タンク(37)の下部の両方へ供給する動作を蓄冷熱動作として行い、上記熱源側熱交換器(23)において冷却された熱媒水と上記貯水タンク(37)の下部に貯留された熱媒水の両方を上記利用側熱交換器(35)へ供給する動作を利用冷房動作として行うように構成されると共に、
    上記熱源側熱交換器(23)において冷却された熱媒水だけを上記利用側熱交換器(35)へ供給する通常冷房動作と、上記蓄冷熱動作と、上記利用冷房動作とを上記冷房運転中に選択的に実行するように構成されている
    ことを特徴とする空調システム。
  2. 請求項1において、
    上記冷媒回路(21)は、冷媒を室外空気と熱交換させる室外熱交換器(25)を備え、該室外熱交換器(25)が放熱器となって上記熱源側熱交換器(23)が蒸発器となるように冷媒を循環させて冷凍サイクルを行う冷房専用動作と上記冷房給湯用動作とを選択的に実行するように構成されている
    ことを特徴とする空調システム。
  3. 請求項1又は2において、
    上記熱搬送回路(30)は、上記貯水タンク(37)の高さ方向の中央部に貯留された熱媒水を上記加熱用熱交換器(82)へ供給して該加熱用熱交換器(82)で加熱された熱媒水を上記貯水タンク(37)の上部へ供給する動作を上記湯沸かし動作として行うように構成されている
    ことを特徴とする空調システム。
  4. 請求項3において、
    上記熱搬送回路(30)には、上記出湯動作中に上記貯水タンク(37)の高さ方向の中央部へ上水道から供給された水を送り込む給水通路(90)が設けられている
    ことを特徴とする空調システム。
  5. 利用側熱交換器(35)が接続されて内部を熱媒水が循環する熱搬送回路(30)を備え、上記利用側熱交換器(35)へ供給された熱媒水を利用して室内を冷房する冷房運転を行う空調システムであって、
    それぞれが冷媒を熱媒水と熱交換させる熱源側熱交換器(23)及び加熱用熱交換器(82)を備え、該加熱用熱交換器(82)が放熱器となって該熱源側熱交換器(23)が蒸発器となるように冷媒を循環させて冷凍サイクルを行う冷房給湯用動作を上記冷房運転中に行うように構成された冷媒回路(21)を備える一方、
    上記熱搬送回路(30)は、
    熱媒水を貯留するための貯水タンク(37)を備え、
    上記熱源側熱交換器(23)において冷却された熱媒水を上記貯水タンク(37)の下部へ供給する蓄冷熱動作と、上記貯水タンク(37)の下部に貯留された熱媒水を上記利用側熱交換器(35)へ供給する利用冷房動作と、上記加熱用熱交換器(82)において加熱された熱媒水を上記貯水タンク(37)の上部へ供給する湯沸かし動作と、上記貯水タンク(37)の上部に貯留された熱媒水を給湯用の温水として出湯する出湯動作とを上記冷房運転中に実行可能に構成され、
    上記冷媒回路(21)は、冷媒を室外空気と熱交換させる室外熱交換器(25)を備え、該室外熱交換器(25)が放熱器となって上記熱源側熱交換器(23)が蒸発器となるように冷媒を循環させて冷凍サイクルを行う冷房専用動作と上記冷房給湯用動作とを選択的に実行するように構成され、
    上記利用側熱交換器(35)へ供給された熱媒水を利用して室内を暖房する暖房運転と上記冷房運転とを選択的に実行する一方、
    更に、上記冷媒回路(21)は、上記熱源側熱交換器(23)が放熱器となって上記室外熱交換器(25)が蒸発器となるように冷媒を循環させて冷凍サイクルを行う暖房用動作を上記暖房運転中に行うように構成され、
    更に、上記熱搬送回路(30)は、
    上記熱源側熱交換器(23)で加熱された熱媒水だけを上記利用側熱交換器(35)へ供給する通常暖房動作と、上記熱源側熱交換器(23)で加熱された熱媒水を上記利用側熱交換器(35)と上記貯水タンク(37)の上部の両方へ供給する蓄温熱動作と、上記熱源側熱交換器(23)で加熱された熱媒水と上記貯水タンク(37)の上部に貯留された熱媒水の両方を上記利用側熱交換器(35)へ供給する利用暖房動作とを上記暖房運転中に選択的に行うように構成されると共に、
    上記出湯動作を上記暖房運転中に実行可能に構成されている
    ことを特徴とする空調システム。
  6. 請求項5において、
    上記熱搬送回路(30)は、
    上記冷房運転において行われる出湯動作中には上記貯水タンク(37)の高さ方向の中央部へ上水道から供給された水を送り込み、上記暖房運転において行われる出湯動作中には上記貯水タンク(37)の下部へ上水道から供給された水を送り込む給水通路(90)を備えており、
    上記冷房運転中には、上記貯水タンク(37)の高さ方向の中央部に貯留された熱媒水を上記加熱用熱交換器(82)へ供給して該加熱用熱交換器(82)において加熱された熱媒水を上記貯水タンク(37)の上部へ送る動作を湯沸かし動作として行い、
    上記暖房運転中には、上記貯水タンク(37)の下部に貯留された熱媒水を上記熱源側熱交換器(23)へ供給して該熱源側熱交換器(23)において加熱された熱媒水を上記貯水タンク(37)の上部へ送る動作を湯沸かし動作として行うように構成されている
    ことを特徴とする空調システム。
JP2008133244A 2008-05-21 2008-05-21 空調システム Active JP5233405B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008133244A JP5233405B2 (ja) 2008-05-21 2008-05-21 空調システム
PCT/JP2009/002125 WO2009141979A1 (ja) 2008-05-21 2009-05-14 空調システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008133244A JP5233405B2 (ja) 2008-05-21 2008-05-21 空調システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009281641A JP2009281641A (ja) 2009-12-03
JP5233405B2 true JP5233405B2 (ja) 2013-07-10

Family

ID=41339919

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008133244A Active JP5233405B2 (ja) 2008-05-21 2008-05-21 空調システム

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP5233405B2 (ja)
WO (1) WO2009141979A1 (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101788172B (zh) * 2009-01-22 2012-07-25 珠海格力电器股份有限公司 一种蓄能空调机组及其工作方法
JP5333557B2 (ja) * 2011-09-30 2013-11-06 ダイキン工業株式会社 給湯空調システム
JP5327308B2 (ja) * 2011-09-30 2013-10-30 ダイキン工業株式会社 給湯空調システム
KR101236597B1 (ko) 2011-09-30 2013-02-22 한밭대학교 산학협력단 다용도 공기조화시스템
CN103629735A (zh) * 2012-08-29 2014-03-12 昆山开思拓节能技术有限公司 一种全自动中央热泵热水装置
IT201700123450A1 (it) * 2017-10-30 2019-04-30 Frigel Firenze S P A Sistema termodinamico di bilanciamento di carichi termici in impianti e processi industriali e relativo metodo
KR102018218B1 (ko) * 2018-10-12 2019-09-04 김경환 고층건물의 공조 및 용수공급 시스템
WO2023149878A1 (en) * 2022-02-03 2023-08-10 Vilter Manufacturing Llc System and method for heating or cooling employing heat pump
WO2023149879A1 (en) * 2022-02-03 2023-08-10 Vilter Manufacturing Llc System and method for heating or cooling employing heat pump

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09126500A (ja) * 1995-10-30 1997-05-16 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 蓄熱式空気調和機
JP2004257586A (ja) * 2003-02-24 2004-09-16 Matsushita Electric Ind Co Ltd 二酸化炭素を冷媒として用いた冷凍装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009281641A (ja) 2009-12-03
WO2009141979A1 (ja) 2009-11-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5233405B2 (ja) 空調システム
KR100810870B1 (ko) 급탕장치
KR101343711B1 (ko) 공조 급탕 시스템 및 히트 펌프 유닛
JP5752148B2 (ja) 空気調和装置
JP5784117B2 (ja) 空気調和装置
WO2013144996A1 (ja) 空気調和装置
JP6095764B2 (ja) 空気調和装置
CN103080668B (zh) 空气调节装置
JP6000373B2 (ja) 空気調和装置
WO2009142004A1 (ja) 暖房システム
JP5381584B2 (ja) 冷凍システム
JPWO2014083680A1 (ja) 空気調和装置
JP5955409B2 (ja) 空気調和装置
JP5391581B2 (ja) 空調・給湯システム
WO2020004219A1 (ja) 機器温調装置
JP4934413B2 (ja) 空気調和装置
WO2020174618A1 (ja) 空気調和装置
JP2004003825A (ja) ヒートポンプシステム、ヒートポンプ式給湯機
JPWO2011099056A1 (ja) 空気調和装置
JP5217624B2 (ja) 暖房システム
JP2009281644A (ja) 暖房システム
JP5333557B2 (ja) 給湯空調システム
JP2009281642A (ja) 空調システムの熱源装置
JP4169453B2 (ja) 貯湯式の給湯熱源装置
JP2009281640A (ja) 空調システム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110418

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20120508

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120821

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121015

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130226

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130311

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5233405

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160405

Year of fee payment: 3