JP2009281640A - 空調システム - Google Patents

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Katsuhiro Kawabata
克宏 川端
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英明 浅井
Masanori Kawazoe
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Abstract

【課題】いわゆる超臨界サイクルによって生じた温熱を利用して室内を暖房する空調システムについて、その効率を向上させる。
【解決手段】空調システム(10)には、冷凍サイクルを行う冷媒回路(21)と、熱媒水が流通する熱搬送回路(30)とが設けられる。熱搬送回路(30)では、暖房用熱交換器(75)の下流に空気熱交換器(76)が設けられる。暖房用熱交換器(75)は、床暖房パネルや放射パネルによって構成される。空気熱交換器(76)は、室内ファン(77)によって供給された室内空気を熱媒水と熱交換させる。熱源側熱交換器(23)の二次側通路(23b)において加熱された熱媒水は、暖房用熱交換器(75)において放熱した後に空気熱交換器(76)において更に放熱し、その後に熱源側熱交換器(23)へと戻る。冷媒回路(21)において、圧縮機(22)から吐出された冷媒は、熱源側熱交換器(23)の一次側通路(23a)へ流入し、その二次側通路(23b)を流れる熱媒水に対して放熱する。
【選択図】図1

Description

本発明は、冷媒回路での冷凍サイクルによって生じた温熱を利用して室内を暖房する空調システムに関するものである。
従来より、冷媒回路での冷凍サイクルによって生じた温熱を暖房に利用する空調システムが知られている。例えば、特許文献1には、冷媒回路の冷媒によって加熱された熱媒水を床暖房パネルへ供給して室内を暖房する空調システムが開示されている。つまり、この空調システムでは、冷媒回路の凝縮器と床暖房パネルの間で熱媒水が循環し、凝縮器で加熱された熱媒水が床暖房パネルで放熱したのちに凝縮器へ戻って再び加熱される。
特開2000−46417号公報
ところで、冷凍サイクルを行う冷媒回路では、高圧が冷媒の臨界圧力よりも高い値に設定された冷凍サイクル(いわゆる超臨界サイクル)が行われる場合がある。従って、上記の空調システムについても、冷媒回路において超臨界サイクルを行うことが考えられる。いわゆる超臨界サイクルにおいて、冷媒が放熱する過程では、冷媒が相変化しないため、その始期から終期に亘って冷媒の温度が次第に低下してゆく。このため、いわゆる超臨界サイクルにおいて冷媒から放出される熱量は、放熱後の冷媒の温度によって大幅に変化してしまう。
一方、冷凍サイクルにより生じた温熱を循環する熱媒水で搬送する空調システムでは、放射によって室内を暖房するラジエータや、特許文献1に開示されているような床暖房パネルが暖房用の熱交換器として用られる場合が多い。ところが、ラジエータや床暖房パネルによって充分な暖房能力を得るには、ラジエータや床暖房パネルの温度をその全体に亘ってある程度以上に保つ必要がある。このため、ラジエータや床暖房パネルでは、供給された熱媒水の温度がそれ程低下せず、温度が比較的高いままの状態で熱媒水がラジエータや床暖房パネルから流出してしまう。つまり、この種の空調システムでは、ラジエータや床暖房パネルから戻ってきた比較的温度の高い熱媒水に対して、冷媒回路の冷媒が放熱することとなる。
従って、冷凍サイクルにより生じた温熱を循環する熱媒水で搬送する空調システムにおいて、いわゆる超臨界サイクルを行うようにした場合には、比較的温度の高い熱媒水に対して冷媒が放熱するため、冷媒から放出される熱量が比較的高い熱媒水の温度によって制限されてしまう。このため、この種の空調システムにおいて超臨界サイクルを行う場合には、冷媒からの放熱量を充分に確保することができなくなり、その結果、冷媒回路での冷凍サイクルのCOPが低くなり、空調システムの効率が低下するおそれがあった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、いわゆる超臨界サイクルによって生じた温熱を利用して室内を暖房する空調システムについて、その効率を向上させることにある。
第1の発明は、冷媒を循環させて冷凍サイクルを行う冷媒回路(21)と、熱媒体が循環する熱搬送回路(30)とを備え、上記冷媒回路(21)が行う冷凍サイクルにより生じた温熱で加熱された上記熱搬送回路(30)の熱媒体を利用して室内を暖房する空調システムを対象とする。そして、上記冷媒回路(21)は、高圧が冷媒の臨界圧力よりも高い値に設定された冷凍サイクルを行うように構成される一方、上記熱搬送回路(30)には、熱媒体を放熱させることによって室内を暖房する暖房用熱交換器(75)と、該暖房用熱交換器(75)において放熱した熱媒体を更に放熱させるための放熱器(76,80,93)とが設けられるものである。
第1の発明では、冷媒回路(21)において冷凍サイクルが行われる。この冷媒回路(21)が行う冷凍サイクルの高圧は、冷媒回路(21)に充填された冷媒の臨界圧力よりも高い値に設定される。冷媒回路(21)での冷凍サイクルによって生じた温熱は、熱搬送回路(30)を循環する熱媒体によって搬送され、室内の暖房に利用される。熱搬送回路(30)では、冷媒回路(21)において生じた温熱によって加熱された熱媒体が、先ず暖房用熱交換器(75)へ流入して放熱し、その後に放熱器(76,80,93)へ流入して更に放熱する。放熱器(76,80,93)において放熱した熱媒体は、冷媒回路(21)において生じた温熱によって再び加熱される。つまり、この発明において、冷媒回路(21)の冷媒が放熱した温熱は、暖房用熱交換器(75)において放熱した後に放熱器(76,80,93)において更に放熱した熱媒体に対して付与される。このため、この発明の空調システム(10)では、熱搬送回路(30)に暖房用熱交換器(75)だけが設けられている従来の空調システム(10)に比べて、冷媒回路(21)のガスクーラから流出する冷媒の温度が低くなる。
第2の発明は、上記第1の発明において、上記熱搬送回路(30)は、熱媒体が循環する一つの循環通路(11)によって構成されており、上記暖房用熱交換器(75)と上記放熱器(76,80,93)とが上記循環通路(11)に接続されるものである。
第2の発明において、熱搬送回路(30)を構成する循環通路(11)では、熱媒体が暖房用熱交換器(75)を通過後に放熱器(76,80,93)へ流入する。この発明では、暖房用熱交換器(75)において放熱した後に放熱器(76,80,93)において更に放熱した熱媒体が、冷媒回路(21)の冷媒から吸熱する。
第3の発明は、上記第1の発明において、上記熱搬送回路(30)は、内部を循環する第1熱媒体が上記冷媒回路(21)の冷媒と熱交換する第1循環通路(11)と、内部を循環する第2熱媒体が上記第1熱媒体と熱交換する第2循環通路(12)とを備えており、上記暖房用熱交換器(75)は、上記第2循環通路(12)に接続されて第2熱媒体を放熱させ、上記放熱器(76,80,93)は、上記第2循環通路(12)に接続されて上記暖房用熱交換器(75)において放熱した第2熱媒体を更に放熱させるものである。
第3の発明では、第1循環通路(11)と第2循環通路(12)が熱搬送回路(30)に設けられる。第1循環通路(11)を循環する第1熱媒体は、冷媒回路(21)の冷媒によって加熱され、その後に第2循環通路(12)を循環する第2熱媒体へ放熱する。第2熱媒体へ放熱した第1熱媒体は、冷媒回路(21)の冷媒によって再び加熱される。第1熱媒体によって加熱された第2熱媒体は、暖房用熱交換器(75)へ流入して放熱する。暖房用熱交換器(75)において第2熱媒体が放熱した温熱は、室内を暖房するために利用される。暖房用熱交換器(75)で放熱した第2熱媒体は、その後に放熱器(76,80,93)へ流入して更に放熱する。放熱器(76,80,93)から流出した第2熱媒体は、第1熱媒体によって再び加熱される。つまり、この発明では、暖房用熱交換器(75)において放熱した後に放熱器(76,80,93)において更に放熱した第2熱媒体が第1熱媒体によって加熱され、第2熱媒体へ放熱した第1熱媒体が冷媒回路(21)の冷媒によって加熱される。
第4の発明は、冷媒を循環させて冷凍サイクルを行う冷媒回路(21)と、熱媒体が循環する熱搬送回路(30)とを備え、上記冷媒回路(21)が行う冷凍サイクルにより生じた温熱で加熱された上記熱搬送回路(30)の熱媒体を利用して室内を暖房する空調システムを対象とする。そして、上記冷媒回路(21)は、高圧が冷媒の臨界圧力よりも高い値に設定された冷凍サイクルを行うように構成される一方、上記熱搬送回路(30)は、内部を循環する第1熱媒体が上記冷媒回路(21)の冷媒と熱交換する第1循環通路(11)と、内部を循環する第2熱媒体が上記第1熱媒体と熱交換する第2循環通路(12)と、内部を循環する第3熱媒体が上記第2熱媒体と熱交換した後の上記第1熱媒体と熱交換する第3循環通路(13)とを備えており、上記第2循環通路(12)には、上記第1熱媒体によって加熱された上記第2熱媒体を放熱させることによって室内を暖房する暖房用熱交換器(75)が接続され、上記第3循環通路(13)には、上記第1熱媒体によって加熱された上記第3熱媒体を放熱させるための放熱器(76,80,93)が接続されるものである。
第4の発明では、冷媒回路(21)において冷凍サイクルが行われる。この冷媒回路(21)が行う冷凍サイクルの高圧は、冷媒回路(21)に充填された冷媒の臨界圧力よりも高い値に設定される。冷媒回路(21)での冷凍サイクルによって生じた温熱は、熱搬送回路(30)を循環する熱媒体によって搬送され、室内の暖房に利用される。
第4の発明では、第1循環通路(11)と第2循環通路(12)と第3循環通路(13)が熱搬送回路(30)に設けられる。第1循環通路(11)を循環する第1熱媒体は、冷媒回路(21)の冷媒によって加熱される。冷媒によって加熱された第1熱媒体は、第2循環通路(12)を循環する第2熱媒体へ放熱し、その後に第3循環通路(13)を循環する第3熱媒体へ放熱する。第2循環通路(12)において、第2熱媒体は、第1熱媒体によって加熱された後に暖房用熱交換器(75)へ流入して放熱する。暖房用熱交換器(75)において第2熱媒体が放熱した温熱は、室内を暖房するために利用される。暖房用熱交換器(75)において放熱した第2熱媒体は、第1熱媒体によって再び加熱される。第3循環通路(13)において、第3熱媒体は、第1熱媒体によって加熱された後に放熱器(76,80,93)へ流入して放熱する。放熱器(76,80,93)において放熱した第3熱媒体は、第1熱媒体によって再び加熱される。このように、第3熱媒体は、第2熱媒体に対して放熱した後の第1熱媒体によって加熱される。そして、この発明では、第2熱媒体へ放熱後に第3熱媒体へ更に放熱した第1熱媒体が、冷媒回路(21)の冷媒によって加熱される。
第5の発明は、上記第1〜第4の発明の何れか一つにおいて、上記放熱器(76,80,93)は、上記暖房用熱交換器(75)に比べて熱貫流率の高い熱交換器により構成されるものである。
第5の発明では、放熱器(76,80,93)を構成する熱交換器の熱貫流率が、暖房用熱交換器(75)の熱貫流率よりも高くなる。このため、暖房用熱交換器(75)において熱媒体と熱交換する加熱対象物の温度と、放熱器(76,80,93)において熱媒体と熱交換する加熱対象物の温度とが互いに等しい場合であっても、放熱器(76,80,93)において放熱した後の熱媒体の温度は、暖房用熱交換器(75)において放熱した後の熱媒体の温度よりも低くなる。
第6の発明は、上記第1〜第4の発明の何れか一つにおいて、上記暖房用熱交換器(75)は、放射又は室内空気の自然対流によって熱媒体を放熱させるように構成される一方、上記放熱器(76,80,93)は、室内空気の強制対流によって熱媒体を放熱させるように構成されるものである。
ここで、空気の強制対流によって流体を放熱させる熱交換器は、放射や空気の自然対流によって流体を放熱させる熱交換器に比べて、熱貫流率が高くなる。つまり、第6の発明では、放熱器(76,80,93)の熱貫流率が暖房用熱交換器(75)の熱貫流率よりも高くなる。このため、放熱器(76,80,93)において放熱した後の熱媒体の温度は、暖房用熱交換器(75)において放熱した後の熱媒体の温度よりも低くなる。
第7の発明は、上記第1〜第4の発明の何れか一つにおいて、上記放熱器(80,93)は、熱媒体を室内空気よりも低温の対象物と熱交換させるように構成されるものである。
第7の発明において、放熱器(80,93)では、熱媒体が室内空気よりも低温の対象物と熱交換する。このため、放熱器(80,93)において放熱した後の熱媒体の温度は、暖房用熱交換器(75)において放熱した後の熱媒体の温度よりも低くなる。
第8の発明は、上記第1〜第4の発明の何れか一つにおいて、上記放熱器(80)は、空調システムが設置される建物の基礎と躯体の少なくとも一方を加熱するように構成されるものである。
第8の発明において、放熱器(80)では、建物の基礎と躯体の少なくとも一方に対して熱媒体が放熱する。建物の基礎や躯体の温度は、室内空気の温度に比べて低いのが通常である。このため、放熱器(80)において放熱した後の熱媒体の温度は、暖房用熱交換器(75)において放熱した後の熱媒体の温度よりも低くなる。
第9の発明は、上記第1〜第4の発明の何れか一つにおいて、上記放熱器(93)は、熱媒体を利用して太陽熱集熱器(103)の表面に積もった雪を融かすように構成されるものである。
第9の発明では、放熱器(93)において熱媒体から放熱された温熱が、太陽熱集熱器(103)に積もった雪を融かすために利用される。雪は室内空気に比べて低温であるため、放熱器(93)において放熱した後の熱媒体の温度は、暖房用熱交換器(75)において放熱した後の熱媒体の温度よりも低くなる。
本発明では、熱搬送回路(30)に暖房用熱交換器(75)と放熱器(76,80,93)が設けられており、冷媒回路(21)のガスクーラにおいて冷媒が放熱した温熱が、暖房用熱交換器(75)において放熱した後に放熱器(76,80,93)において更に放熱した熱媒体に対して付与される。このため、本発明の空調システム(10)では、熱搬送回路(30)に暖房用熱交換器(75)だけが設けられる従来の空調システムに比べて、冷媒回路(21)のガスクーラから流出する冷媒の温度が低くなる。従って、本発明によれば、高圧が冷媒の臨界圧力を超える冷凍サイクルを冷媒回路(21)が行う場合であっても、放熱後の冷媒の温度を充分に低下させることによって冷媒回路(21)が行う冷凍サイクルのCOPを向上させることができ、空調システム(10)の効率を向上させることができる。
上記第5,第6の各発明では、放熱器(76,80,93)を構成する熱交換器の熱貫流率が、暖房用熱交換器(75)の熱貫流率よりも高くなっている。また、第7〜第9の各発明では、放熱器(76,80,93)において熱媒体が放熱する対象の温度が室内空気の温度よりも低くなっている。このため、これら第5〜第9の各発明によれば、放熱器(76,80,93)において放熱した後の熱媒体の温度を、暖房用熱交換器(75)において放熱した後の熱媒体の温度よりも低くすることができる。従って、これら第5〜第9の各発明によれば、熱搬送回路(30)に暖房用熱交換器(75)だけが設けられる従来の空調システムに比べて、冷媒回路(21)の冷媒と熱交換する熱媒体の温度を確実に低下させることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
《発明の実施形態1》
本発明の実施形態1について説明する。本実施形態は、冷凍サイクルを行う冷媒回路(21)と、熱媒水が流通する熱搬送回路(30)とを備える空調システム(10)である。この空調システム(10)は、冷媒回路(21)が行う冷凍サイクルによって生成した温熱を利用して室内の暖房を行う。この空調システム(10)は、例えば寒冷地の一般家庭に設置するのに適したものである。
図1に示すように、冷媒回路(21)には、圧縮機(22)と、熱源側熱交換器(23)と、膨張機構(24)と、室外熱交換器(25)とが順に接続されている。この冷媒回路(21)には、二酸化炭素(CO)が冷媒として充填されている。冷媒回路(21)は、冷媒を循環させて冷凍サイクルを行うように構成されている。また、冷媒回路(21)が行う冷凍サイクルでは、その高圧が冷媒である二酸化炭素の臨界圧力よりも高い値に設定される。
圧縮機(22)は、運転容量が固定の圧縮機である。つまり、圧縮機(22)に設けられた電動機は、常に一定の回転速度で運転される。圧縮機(22)は、空調システム(10)の運転中は停止することなく連続運転を行う。つまり、圧縮機(22)は、熱搬送回路(30)で熱媒水が循環している間は停止することなく連続運転を行う。
熱源側熱交換器(23)は、プレート式熱交換器であって、一次側通路(23a)と二次側通路(23b)とを複数ずつ備えている。熱源側熱交換器(23)は、一次側通路(23a)を流れる流体と、二次側通路(23b)を流れる流体とを熱交換させる。冷媒回路(21)には、熱源側熱交換器(23)の一次側通路(23a)が接続されている。膨張機構(24)は、開度可変の電子膨張弁である。室外熱交換器(25)は、冷媒を空気と熱交換させるフィン・アンド・チューブ熱交換器である。室外熱交換器(25)の近傍には、室外熱交換器(25)に室外空気を送るための室外ファン(26)が設けられている。
熱搬送回路(30)の循環通路(11)には、暖房用熱交換器(75)と、放熱器である空気熱交換器(76)と、ポンプ(36)と、第1分配ヘッダ(33)と、第1集合ヘッダ(34)と、第2分配ヘッダ(65)と、第2集合ヘッダ(66)と、蓄熱タンク(37)とが設けられている。また、熱搬送回路(30)には、熱源側熱交換器(23)が接続されている。
循環通路(11)は、供給通路(31a)と戻り通路(31b)を備えている。供給通路(31a)は、その始端が熱源側熱交換器(23)の二次側通路(23b)の出口端に接続され、その終端が第1分配ヘッダ(33)に接続されている。供給通路(31a)には、開閉自在の第1開閉弁(41)が設けられている。戻り通路(31b)は、その始端が第2集合ヘッダ(66)に接続され、その終端が、熱源側熱交換器(23)の二次側通路(23b)の入口端に接続されている。戻り通路(31b)には、吐出量が可変のポンプ(36)が設けられている。
循環通路(11)における第1分配ヘッダ(33)と第2集合ヘッダ(66)の間には、第1分配ヘッダ(33)から第2集合ヘッダ(66)へ向かって順に、第1集合ヘッダ(34)と第2分配ヘッダ(65)とが設けられている。第1分配ヘッダ(33)と第1集合ヘッダ(34)の間には、複数の暖房用熱交換器(75)が互いに並列に接続されている。第2分配ヘッダ(65)と第2集合ヘッダ(66)の間には、複数の空気熱交換器(76)が互いに並列に接続されている。
暖房用熱交換器(75)は、床面材の裏側に設置される床暖房パネルや、室内空間に設置される放射パネルである。暖房用熱交換器(75)である床暖房パネルは、室内の床下に設置され、流通する熱媒水によって室内の床面を暖めるように構成されている。床暖房用ラジエータによって床面を暖めると、床面付近の室内空気が暖められ、暖められた室内空気が自然対流によって室内に行き渡る。つまり、暖房用熱交換器(75)である床暖房用のラジエータは、室内空気の自然対流によって室内を暖房する。一方、放射パネルは、その表面を熱媒水によって加熱し、加熱された表面からの放射によって室内を暖房する。また、放射パネルでは、その表面付近に存在する室内空気が暖められる。従って、放射パネルは、放射だけでなく、室内空気の自然対流によって熱媒水を放熱させる。
空気熱交換器(76)は、熱媒水を室内空気と熱交換させるためのフィン・アンド・チューブ型の熱交換器である。空気熱交換器(76)は、空気熱交換器(76)へ室内空気を送る室内ファン(77)と共に室内ユニット(70)に収容される。空気熱交換器(76)では、室内ファン(77)によって供給された室内空気が熱媒水と熱交換する。室内ユニット(70)は、空気熱交換器(76)において暖められた室内空気を室内へ供給する。このように、空気熱交換器(76)は、室内空気の強制対流によって室内を暖房する。
蓄熱タンク(37)は、縦長の円筒状に形成された密閉容器である。蓄熱タンク(37)の内部空間は熱媒水で満たされており、その内部空間の上方ほど水温が高くなっている。
蓄熱タンク(37)の上端付近には、蓄熱タンク(37)に熱源側熱媒水を流入させるための入湯通路(61)の一端と、蓄熱タンク(37)から熱源側熱媒水を流出させるための出湯通路(64)の一端とが接続されている。入湯通路(61)の他端は、供給通路(31a)における熱源側熱交換器(23)と第1開閉弁(41)の間に接続されている。入湯通路(61)には、開閉自在の第2開閉弁(42)が設けられている。一方、出湯通路(64)の他端は、供給通路(31a)における第1開閉弁(41)と第1分配ヘッダ(33)の間に接続されている。出湯通路(64)には、開閉自在の第5開閉弁(45)が設けられている。
戻り通路(31b)では、第2集合ヘッダ(66)とポンプ(36)の間に第1連通通路(62a)の一端が接続され、ポンプ(36)と熱源側熱交換器(23)の間に第2連通通路(62b)の一端が接続されている。第1連通通路(62a)及び第2連通通路(62b)の他端は、蓄熱タンク(37)の底部に接続された合流通路(63)に接続されている。第1連通通路(62a)は、蓄熱タンク(37)の下部をポンプ(36)の吸入側に連通させるための通路である。第1連通通路(62a)には、開閉自在の第4開閉弁(44)が設けられている。一方、第2連通通路(62b)は、蓄熱タンク(37)の下部をポンプ(36)の吐出側に連通させるための通路である。第2連通通路(62b)には、開閉自在の第3開閉弁(43)が設けられている。
循環通路(11)には、膨張タンク(38)が設けられている。膨張タンク(38)は、密閉容器状に形成されている。この膨張タンク(38)は、熱媒水の体積変化を吸収するために、循環通路(11)におけるポンプ(36)の吸込側に接続されている。
−運転動作−
本実施形態の空調システム(10)の動作について説明する。なお、この空調システム(10)では、電源がオンになっている間は、冷媒回路(21)の圧縮機(22)と、熱搬送回路(30)のポンプ(36)とが連続運転を行う。また、熱搬送回路(30)は、通常動作と蓄熱動作と利用動作とを実行可能に構成されており、これら3つの動作のうちの何れか一つを選択して実行する。
〈冷媒回路の動作〉
冷媒回路(21)の動作について、図5のモリエル線図(圧力−エンタルピ線図)を参照しながら説明する。なお、同図に示す点A〜Dにおける冷媒の状態量(圧力、エンタルピ、温度など)は、何れも単なる一例である。
冷媒回路(21)は、冷媒を循環させることによって冷凍サイクルを行う。冷媒回路(21)が行う冷凍サイクルでは、その高圧が冷媒である二酸化炭素の臨界圧力よりも高い値に設定される。また、冷媒回路(21)では、膨張機構(24)の開度が適宜調節される。
冷媒回路(21)において、圧縮機(22)は、図2における点Aの状態の冷媒を吸入して圧縮する。圧縮機(22)へ吸入された冷媒は、圧縮されて点Bの状態となる。つまり、圧縮機(22)において圧縮された冷媒は、その圧力が臨界圧力よりも高い値となった状態(即ち、超臨界状態)となっている。圧縮機(22)からは、点Bの状態の冷媒が吐出される。
圧縮機(22)から吐出された点Bの状態の冷媒は、熱源側熱交換器(23)の一次側通路(23a)へ流入し、二次側通路(23b)の熱媒水へ放熱して点Cの状態となる。熱源側熱交換器(23)の一次側通路(23a)を流れる冷媒は、超臨界状態となっている。このため、熱源側熱交換器(23)の一次側通路(23a)では、その入口から出口に亘って冷媒の温度が次第に低下してゆく。点Cの状態の冷媒は、その温度が35℃となっている。
熱源側熱交換器(23)から流出した点Cの状態の冷媒は、膨張機構(24)を通過する際に膨張して点Dの状態となり、その後に室外熱交換器(25)へ流入する。室外熱交換器(25)へ流入した冷媒は、室外ファン(26)が送る室外空気から吸熱して蒸発する。そして、圧縮機(22)は、室外熱交換器(25)で蒸発した点Aの状態の冷媒を吸入する。
〈熱搬送回路の通常動作〉
図2に示すように、通常動作では、第1開閉弁(41)が開状態に設定され、第2開閉弁(42)、第3開閉弁(43)、第4開閉弁(44)及び第5開閉弁(45)が閉状態に設定される。通常動作中において、熱搬送回路(30)の循環通路(11)では、熱源側熱交換器(23)で加熱された熱源側熱媒水だけが暖房用熱交換器(75)及び空気熱交換器(76)へ供給される。
熱源側熱交換器(23)の二次側通路(23b)へ流入した熱媒水は、その一次側通路(23a)を流れる冷媒によって加熱される。熱源側熱交換器(23)から流出した高温(例えば90℃程度)の熱媒水は、供給通路(31a)を通って第1分配ヘッダ(33)へ流入し、複数の暖房用熱交換器(75)へ分配される。各暖房用熱交換器(75)では、流入した熱媒水が放熱し、熱媒水の温度が次第に低下する。各暖房用熱交換器(75)から流出した中温(例えば50℃程度)の熱媒水は、第1集合ヘッダ(34)へ流入して合流する。
第1集合ヘッダ(34)において合流した熱媒水は、第2分配ヘッダ(65)へ流入し、複数の空気熱交換器(76)へ分配される。各空気熱交換器(76)では、流入した熱媒水が放熱し、熱媒水の温度が次第に低下する。各暖房用熱交換器(75)から流出した低温(例えば30℃程度)の熱媒水は、第2集合ヘッダ(66)へ流入して合流する。
第2集合ヘッダ(66)において合流した熱媒水は、戻り通路(31b)を通ってポンプ(36)へ吸い込まれ、その後に熱源側熱交換器(23)の二次側通路(23b)へ流入する。つまり、熱源側熱交換器(23)の二次側通路(23b)へは、暖房用熱交換器(75)において放熱した後に空気熱交換器(76)において更に放熱した低温(例えば30℃程度)の熱媒水が流入する。
通常動作中は、冷媒回路(21)での冷凍サイクルにより生成した温熱が熱媒水に付与され、この熱媒水によって暖房用熱交換器(75)や空気熱交換器(76)へ搬送された温熱が室内の暖房に利用される。
〈熱搬送回路の蓄熱動作〉
図3に示すように、蓄熱動作では、第1開閉弁(41)、第2開閉弁(42)及び第4開閉弁(44)が開状態に設定され、第3開閉弁(43)及び第5開閉弁(45)が閉状態に設定される。ポンプ(36)の吐出流量は、通常動作中と同じ値に設定される。蓄熱動作中において、熱搬送回路(30)の循環通路(11)では、熱源側熱交換器(23)で加熱された熱媒水が、暖房用熱交換器(75)及び空気熱交換器(76)と蓄熱タンク(37)の両方へ供給される。
熱源側熱交換器(23)の二次側通路(23b)へ流入した熱媒水は、その一次側通路(23a)を流れる冷媒によって加熱される。熱源側熱交換器(23)から流出した高温(例えば90℃程度)の熱媒水は、その一部が供給通路(31a)を通って第1分配ヘッダ(33)へ流入し、残りが入湯通路(61)へ流入する。第1分配ヘッダ(33)へ流入した高温の熱媒水は、通常動作中と同様に暖房用熱交換器(75)と空気熱交換器(76)を順に通過し、低温(例えば30℃程度)の熱媒水となって第2合流ヘッダから戻り通路(31b)へ流入する。
一方、入湯通路(61)へ流入した熱媒水は、蓄熱タンク(37)の内部空間の上端部へ流入する。蓄熱タンク(37)からは、その内部空間の底部に存在する温度の低い熱媒水が、合流通路(63)へ押し出されてゆく。このため、蓄熱タンク(37)の内部空間では、高温の熱媒水の量が増加する。つまり、蓄熱タンク(37)に蓄えられる温熱量が増加する。蓄熱タンク(37)から合流通路(63)へ流出する熱媒水の流量は、入湯通路(61)から蓄熱タンク(37)へ流入する熱媒水の流量と等しくなる。蓄熱タンク(37)から合流通路(63)へ流出した熱媒水は、暖房用熱交換器(75)と空気熱交換器(76)において放熱した熱媒水と合流してポンプ(36)へ吸い込まれ、その後に熱源側熱交換器(23)の二次側通路(23b)へ流入する。
蓄熱動作中において、冷媒回路(21)での冷凍サイクルにより生成した温熱は、その一部が熱媒水によって暖房用熱交換器(75)や空気熱交換器(76)へ搬送されて室内の暖房に利用され、残りが蓄熱タンク(37)に蓄えられる。
〈熱搬送回路の利用動作〉
図4に示すように、利用動作では、第1開閉弁(41)、第3開閉弁(43)及び第5開閉弁(45)が開状態に設定され、第2開閉弁(42)及び第4開閉弁(44)が閉状態に設定される。ポンプ(36)の吐出流量は、通常動作中よりも大きな値に設定される。利用動作中において、熱搬送回路(30)では、熱源側熱交換器(23)において加熱された熱媒水と、蓄熱タンク(37)内に貯留されている高温の熱媒水とが、暖房用熱交換器(75)や空気熱交換器(76)へ供給される。
熱源側熱交換器(23)の二次側通路(23b)へ流入した熱媒水は、その一次側通路(23a)を流れる冷媒によって加熱される。熱源側熱交換器(23)から流出した高温(例えば90℃程度)の熱媒水は、供給通路(31a)を通って第1分配ヘッダ(33)へ流入する。
一方、蓄熱タンク(37)には、その内部空間の底部へ合流通路(63)から熱媒水が送り込まれる。このため、蓄熱タンク(37)からは、その内部空間の上部に存在する高温の熱媒水が、出湯通路(64)へ押し出されてゆく。蓄熱タンク(37)から出湯通路(64)へ流出した熱媒水は、第1分配ヘッダ(33)へ流入する。
蓄熱タンク(37)の内部空間では、高温の熱媒水の量が減少する。つまり、蓄熱タンク(37)に蓄えられる温熱量が減少する。蓄熱タンク(37)から出湯通路(64)へ流出する熱媒水の流量は、合流通路(63)から蓄熱タンク(37)へ流入する熱媒水の流量と等しくなる。
第1分配ヘッダ(33)へ流入した熱媒水は、通常動作中と同様に暖房用熱交換器(75)と空気熱交換器(76)を順に通過し、低温(例えば30℃程度)の熱媒水となって第2合流ヘッダから戻り通路(31b)へ流入する。戻り通路(31b)へ流入した熱媒水は、ポンプ(36)へ吸い込まれる。ポンプ(36)から吐出された熱媒水は、その一部が熱源側熱交換器(23)の二次側通路(23b)へ流入し、その残りが合流通路(63)を通って蓄熱タンク(37)へ流入する。熱源側熱交換器(23)の二次側通路(23b)へ流入した熱媒水は、通常動作中と同様に、一次側通路(23a)の冷媒によって加熱される。
利用動作中は、冷媒回路(21)での冷凍サイクルにより生成した温熱と、蓄熱タンク(37)に蓄えられていた温熱の両方が熱媒水に付与され、熱媒水に付与された温熱が室内の暖房に利用される。
−実施形態1の効果−
本実施形態では、熱搬送回路(30)に暖房用熱交換器(75)と空気熱交換器(76)が設けられている。そして、暖房運転中の空調システム(10)の熱源側熱交換器(23)では、暖房用熱交換器(75)において放熱した後に空気熱交換器(76)において更に放熱した熱媒水が、冷媒回路(21)の冷媒によって加熱される。このため、本発明の空調システムでは、熱搬送回路に暖房用熱交換器(75)だけが設けられる従来の空調システムに比べて、熱源側熱交換器(23)の一次側通路(23a)から流出する冷媒の温度が低くなる。
従って、本実施形態によれば、高圧が冷媒の臨界圧力を超える冷凍サイクルを冷媒回路(21)が行う場合であっても、放熱後の冷媒の温度を充分に低下させることによって冷媒回路(21)が行う冷凍サイクルのCOPを向上させることができ、空調システムの効率を向上させることができる。この点について、図5のモリエル線図を参照しながら詳しく説明する。なお、同図に示す点C'及び点D'における冷媒の状態量(圧力、エンタルピ、温度など)は、何れも単なる一例である。
熱搬送回路に暖房用熱交換器(75)だけが設けられる従来の空調システムにおいて、冷凍サイクルを行う冷媒回路では、冷媒が図5の点A,点B,点C'及び点D'の状態を順に経ながら循環する。つまり、この場合は、暖房用熱交換器(75)から流出した50℃程度の熱媒水が熱源側熱交換器(23)において冷媒と熱交換するため、熱源側熱交換器(23)から流出する冷媒の温度が55℃程度(点C'の状態)となる。その場合、暖房用に利用できる温熱量は、同図の点Bと点C'のエンタルピ差(Δh')に冷媒回路(21)での冷媒の循環量を乗じた値となる。
一方、熱搬送回路(30)に暖房用熱交換器(75)と空気熱交換器(76)が設けられる本実施形態の空調システム(10)では、暖房用熱交換器(75)において放熱した後に空気熱交換器(76)において更に放熱した30℃程度の熱媒水が、熱源側熱交換器(23)において冷媒と熱交換する。このため、熱源側熱交換器(23)から流出する冷媒の温度が35℃程度にまで低下し、冷凍サイクルを行う冷媒回路(21)では冷媒が図5の点A,点B,点C及び点Dの状態を順に経ながら循環することになる。その場合、暖房用に利用できる温熱量は、同図の点Bと点Cのエンタルピ差(Δh)に冷媒回路(21)での冷媒の循環量を乗じた値となる。
図5に示すように、点Bと点Cのエンタルピ差(Δh)は、点Bと点C'のエンタルピ差(Δh')の約1.8倍となっている。このため、本実施形態によれば、暖房用に利用できる温熱量を大幅に増やすことができる。一方、同図における点Bと点Aのエンタルピ差として示される圧縮機(22)への入力は、従来の空調システムと本実施形態の空調システム(10)の何れにおいても同じである。従って、本実施形態によれば、圧縮機(22)への入力は増やさずに暖房用に利用できる温熱量を大幅に増やすことができ、空調システム(10)の効率を大幅に向上させることができる。
また、本実施形態では、暖房用熱交換器(75)及び空気熱交換器(76)に供給する熱媒水の熱量を蓄熱タンク(37)によって調節することができるので、冷媒回路(21)における冷媒の循環量を調節しなくても、暖房用熱交換器(75)及び空気熱交換器(76)における暖房能力を調節することが可能である。つまり、暖房用熱交換器(75)及び空気熱交換器(76)における暖房能力は、冷凍サイクルによって得られる温熱量が一定でも調節可能である。このため、冷凍サイクルだけで暖房能力を調節する場合に比べて、冷媒回路(21)における冷媒の循環量の変動幅が小さくなる。従って、本実施形態によれば、冷媒回路(21)での冷媒の循環量を、それほど高い成績係数が得られないような値に設定せざるを得なくなる時間を短縮できるので、空調システム(10)の運転効率を向上させることができる。
《発明の実施形態2》
本発明の実施形態2について説明する。本実施形態は、上記実施形態1の空調システム(10)において、熱搬送回路(30)の構成を変更したものである。ここでは、本実施形態の熱搬送回路(30)について、上記実施形態1と異なる点について説明する。
図6に示すように、本実施形態の熱搬送回路(30)の循環通路(11)には、分配ヘッダ(33)と集合ヘッダ(34)が一つずつ設けられている。この循環通路(11)では、分配ヘッダ(33)に供給通路(31a)の終端が接続され、集合ヘッダ(34)に戻り通路(31b)の始端が接続される。また、この循環通路(11)では、分配ヘッダ(33)と集合ヘッダ(34)の間に、複数の室内ユニット(70)が互いに並列に接続されている。
各室内ユニット(70)には、放射パネルからなる暖房用熱交換器(75)と、フィン・アンド・チューブ型の熱交換器からなる空気熱交換器(76)と、空気熱交換器(76)へ室内空気を供給するための室内ファン(77)とが設けられている。また、各室内ユニット(70)では、暖房用熱交換器(75)の下流側に空気熱交換器(76)が配置されている。
図7に示すように、各室内ユニット(70)では、直方体状に形成されたケーシング(71)の内部に、暖房用熱交換器(75)と空気熱交換器(76)と室内ファン(77)とが収容されている。
室内ユニット(70)では、ケーシング(71)の前面に沿って暖房用熱交換器(75)が設置されており、ケーシング(71)の前面が放射面(72)となっている。ケーシング(71)の放射面(72)は、暖房用熱交換器(75)へ流入した高温(例えば90℃程度)の熱媒水によって加熱される。そして、室内ユニット(70)は、加熱されたケーシング(71)の放射面(72)からの放射によって室内を暖房する。
室内ユニット(70)のケーシング(71)では、その上面に吹出口(73)が形成されている。また、図示しないが、ケーシング(71)には吸込口が形成されている。そして、室内ユニット(70)では、室内ファン(77)によって吸込口から吸い込まれた室内空気が空気熱交換器(76)へ供給される。空気熱交換器(76)には、暖房用熱交換器(75)を通過した中温(例えば50℃程度)の熱媒水が流入する。空気熱交換器(76)では、熱媒水によって室内空気が加熱される。空気熱交換器(76)において加熱された室内空気は、吹出口(73)から上方へ向かって吹き出される。また、空気熱交換器(76)から流出する熱媒水の温度は、低温(例えば30℃程度)となっている。
室内ユニット(70)は、窓(79)の下に設置されており、空気熱交換器(76)において加熱された室内空気を吹出口(73)から窓ガラスへ向かって吹き出す。こうすることによって、窓ガラスによって冷やされた空気が足下へ流れる現象(いわゆるコールドドラフト)が抑えられ、室内の快適性が向上する。
《発明の実施形態3》
本発明の実施形態3について説明する。本実施形態は、上記実施形態1の空調システム(10)において、熱搬送回路(30)の構成を変更したものである。ここでは、本実施形態の熱搬送回路(30)について、上記実施形態1と異なる点について説明する。
図8に示すように、本実施形態の熱搬送回路(30)には、第1熱媒体である第1熱媒水が循環する第1循環通路(11)と、第2熱媒体である第2熱媒水が循環する第2循環通路(12)と、第1熱媒水と第2熱媒水を熱交換させるための利用側熱交換器(35)とが設けられている。
本実施形態の熱搬送回路(30)において、第1循環通路(11)は、実施形態1における循環通路(11)に相当する(図1を参照)。この熱搬送回路(30)において、暖房用熱交換器(75)と、空気熱交換器(76)と、第1分配ヘッダ(33)と、第1集合ヘッダ(34)と、第2分配ヘッダ(65)と、第2集合ヘッダ(66)とは、第1循環通路(11)ではなく第2循環通路(12)に設けられている。
第2循環通路(12)では、第1分配ヘッダ(33)と第1集合ヘッダ(34)の間に、複数の暖房用熱交換器(75)が互いに並列に設けられている。また、第1循環通路(11)では、実施形態1の循環通路(11)における第1分配ヘッダ(33)から第2集合ヘッダ(66)に至る部分に代えて、利用側熱交換器(35)が接続されている。利用側熱交換器(35)は、プレート式熱交換器であって、一次側通路(35a)と二次側通路(35b)とを複数ずつ備えている。利用側熱交換器(35)は、一次側通路(35a)を流れる流体と、二次側通路(35b)を流れる流体とを熱交換させる。利用側熱交換器(35)では、一次側通路(35a)の入口に供給通路(31a)の終端が接続され、一次側通路(35a)の出口に戻り通路(31b)の始端が接続されている。
第2循環通路(12)では、第2分配ヘッダ(65)と第2集合ヘッダ(66)の間に、複数の空気熱交換器(76)が並列に設けられている。また、第2循環通路(12)には、利用側熱交換器(35)の二次側通路(35b)が接続されている。この第2循環通路(12)において、利用側熱交換器(35)の二次側通路(35b)は、その出口が第1分配ヘッダ(33)に接続され、その入口が第2集合ヘッダ(66)に接続されている。
第2循環通路(12)には、室内側ポンプ(15)と膨張タンク(16)とが設けられている。室内側ポンプ(15)は、第2集合ヘッダ(66)と利用側熱交換器(35)の間に配置されている。膨張タンク(16)は、第2集合ヘッダ(66)と室内側ポンプ(15)の間(即ち、室内側ポンプ(15)の吸込側)に配置されている。膨張タンク(16)は、密閉容器状に形成されており、第2熱媒水の体積変化を吸収するために第2循環通路(12)に接続される。
本実施形態の熱搬送回路(30)には、給湯通路(55)が設けられる。給湯通路(55)の一端は、出湯通路(64)における蓄熱タンク(37)と第5開閉弁(45)の間に接続されている。給湯通路(55)の他端は、給水栓(57)に接続されている。また、給湯通路(55)の途中には、混合弁(56)が設けられている。
本実施形態の熱搬送回路(30)には、給水通路(50)が設けられている。給水通路(50)は、蓄熱タンク(37)を含む第1循環通路(11)へ水を補給するための通路である。給水通路(50)は、その始端が上水道等に接続され、その終端が合流通路(63)に接続されている。
給水通路(50)には、逆止弁(52)が設けられている。この逆止弁(52)は、給水通路(50)の始端から終端へ向かう水の流通を許容し、給水通路(50)の終端から始端へ向かう水の流通を阻止するように構成されている。また、給水通路(50)には、分岐通路(51)が設けられている。この分岐通路(51)は、その一端が給水通路(50)における逆止弁(52)の上流側に接続され、その他端が混合弁(56)に接続されている。混合弁(56)は、給水通路(50)の分岐通路(51)から給湯通路(55)へ流入する水の流量を調節可能に構成されている。
本実施形態の第1循環通路(11)では、膨張タンク(38)が省略されている。また、本実施形態では、蓄熱タンク(37)の頂部に、蓄熱タンク(37)の圧力を逃がすための逃し通路(37a)が接続されている。逃し通路(37a)には逃し弁(37b)が設けられている。
−運転動作−
本実施形態の空調システム(10)の動作について説明する。なお、この空調システム(10)では、電源がオンになっている間は、冷媒回路(21)の圧縮機(22)と、第1循環通路(11)のポンプ(36)と、第2循環通路(12)の室内側ポンプ(15)とが連続運転を行う。
本実施形態の熱搬送回路(30)は、上記実施形態1のものと同様に、通常動作と蓄熱動作と利用動作とを選択的に実行する。各動作中の第1循環通路(11)では、暖房用熱交換器(75)や空気熱交換器(76)ではなく利用側熱交換器に対して、熱源側熱交換器(23)において加熱された第1熱媒水が供給される。この点を除けば、本実施形態の第1循環通路(11)における第1熱媒水の流通経路は、上記実施形態1の循環通路(11)における熱媒水の流通経路と同じである。
つまり、通常動作中の第1循環通路(11)では、熱源側熱交換器(23)において加熱された第1熱媒水が利用側熱交換器(35)の一次側通路(35a)へ供給される。また、蓄熱動作中の第1循環通路(11)では、熱源側熱交換器(23)において加熱された第1熱媒水が、利用側熱交換器(35)と蓄熱タンク(37)の両方に供給される。また、利用動作中の第1循環通路(11)では、熱源側熱交換器(23)において加熱された第1熱媒水と、蓄熱タンク(37)に貯留された高温の第1熱媒水とが、利用側熱交換器(35)へ供給される。
本実施形態の熱搬送回路(30)において、第2循環通路(12)では、暖房用熱交換器(75)及び空気熱交換器(76)と利用側熱交換器(35)との間で第2熱媒水が循環する。具体的に、利用側熱交換器(35)の二次側通路(35b)において加熱された第2熱媒水は、第1分配ヘッダ(33)へ流入して各暖房用熱交換器(75)へ分配され、各暖房用熱交換器(75)において放熱する。各暖房用熱交換器(75)から流出した第2熱媒水は、第1集合ヘッダ(34)へ流入して合流する。その後、第2熱媒水は、第2分配ヘッダ(65)へ流入して各空気熱交換器(76)へ分配され、各空気熱交換器(76)において更に放熱する。各空気熱交換器(76)から流出した第2熱媒水は、第2集合ヘッダ(66)へ流入して合流し、その後に室内側ポンプ(15)を通って利用側熱交換器(35)の二次側通路(35b)へ送り返される。
また、本実施形態の空調システム(10)は、給湯動作を行う。具体的に、給水栓(57)が開かれると、上水道から給水通路(50)へ供給された水が、合流通路(63)を通って蓄熱タンク(37)の下端部へ送り込まれる。また、上水道から給水通路(50)へ供給された水の一部は、分岐通路(51)へと流れ込む。蓄熱タンク(37)の上端部に蓄えられている高温の熱媒水は、給湯用の温水として出湯通路(64)へ押し出され、その後に給湯通路(55)へ流入する。給湯通路(55)へ流入した温水(高温の熱媒水)は、混合弁(56)を通過する際に給水通路(50)の分岐通路(51)を通じて供給された水と混合される。その際、混合弁(56)では、混合弁(56)から流出する温水の温度が所定の給湯設定温度となるように、分岐通路(51)から給湯通路(55)へ流入する水の流量が調節される。給水栓(57)には、混合弁(56)を通過して所定の給湯設定温度となった温水が供給される。
《発明の実施形態4》
本発明の実施形態4について説明する。本実施形態は、上記実施形態3の空調システム(10)において、熱搬送回路(30)の構成を変更したものである。ここでは、本実施形態の熱搬送回路(30)について、上記実施形態3と異なる点について説明する。
図9に示すように、本実施形態の熱搬送回路(30)には、第3熱媒体である第3熱媒水が循環する第3循環通路(13)と、第1熱媒水と第3熱媒水を熱交換させるための第2利用側熱交換器(39)とが追加されている。
本実施形態の熱搬送回路(30)において、空気熱交換器(76)と、第2分配ヘッダ(65)と、第2集合ヘッダ(66)とは、第2循環通路(12)ではなく第3循環通路(13)に設けられている。また、本実施形態の熱搬送回路(30)では、第2循環通路(12)に接続された利用側熱交換器が第1利用側熱交換器(35)となり、第2循環通路(12)に設けられた室内側ポンプが第1室内側ポンプ(15)となっている。
第2循環通路(12)において、第1利用側熱交換器(35)の二次側通路(35b)は、その出口が第1分配ヘッダ(33)に接続され、その入口が第1室内側ポンプ(15)を介して第1集合ヘッダ(34)に接続されている。第1室内側ポンプ(15)を運転すると、第2循環通路(12)では、第1利用側熱交換器(35)の二次側通路(35b)と各暖房用熱交換器(75)の間において第2熱媒水が循環する。
第2利用側熱交換器(39)は、プレート式熱交換器であって、一次側通路(39a)と二次側通路(39b)とを複数ずつ備えている。第2利用側熱交換器(39)は、一次側通路(39a)を流れる流体と、二次側通路(39b)を流れる流体とを熱交換させる。
第2利用側熱交換器(39)の一次側通路(39a)は、第1循環通路(11)に接続されている。第2利用側熱交換器(39)の一次側通路(39a)は、その入口が第1利用側熱交換器(35)の一次側通路(35a)の出口に接続され、その出口が戻り通路(31b)の始端に接続されている。つまり、第1循環通路(11)では、第1熱媒水の流通方向における第1利用側熱交換器(35)の下流に第2利用側熱交換器(39)が配置されている。
第3循環通路(13)において、第2利用側熱交換器(39)の二次側通路(39b)は、その出口が第2分配ヘッダ(65)に接続され、その入口が第2集合ヘッダ(66)に接続されている。この第3循環通路(13)では、第2分配ヘッダ(65)と第2集合ヘッダ(66)の間に、複数の空気熱交換器(76)が並列に設けられている。
第3循環通路(13)には、第2室内側ポンプ(17)と膨張タンク(18)とが設けられている。第2室内側ポンプ(17)は、第2集合ヘッダ(66)と第2利用側熱交換器(39)の間に配置されている。膨張タンク(18)は、第2集合ヘッダ(66)と第2室内側ポンプ(17)の間(即ち、第2室内側ポンプ(17)の吸込側)に配置されている。膨張タンク(18)は、密閉容器状に形成されており、第3熱媒水の体積変化を吸収するために第3循環通路(13)に接続される。
−運転動作−
本実施形態の空調システム(10)の動作について説明する。なお、この空調システム(10)では、電源がオンになっている間は、冷媒回路(21)の圧縮機(22)と、第1循環通路(11)のポンプ(36)と、第2循環通路(12)の第1室内側ポンプ(15)と、第3循環通路(13)の第2室内側ポンプ(17)とが連続運転を行う。
本実施形態の熱搬送回路(30)は、上記実施形態3のものと同様に、通常動作と蓄熱動作と利用動作とを選択的に実行する。本実施形態の熱搬送回路(30)の動作は、第1熱媒水が第1利用側熱交換器(35)の一次側通路(35a)を通過後に第2利用側熱交換器(39)の一次側通路(39a)を通過する点を除き、上記実施形態3の熱搬送回路(30)が行う動作と同じである。つまり、本実施形態の熱搬送回路(30)において、第1熱媒水は、第1利用側熱交換器(35)において第2熱媒水へ放熱し、その後に第2利用側熱交換器(39)において第3熱媒水へ更に放熱してから、熱源側熱交換器(23)の二次側通路(23b)へ流入して加熱される。
第2循環通路(12)では、暖房用熱交換器(75)と第1利用側熱交換器(35)との間で第2熱媒水が循環する。具体的に、第1利用側熱交換器(35)では、二次側通路(35b)を流れる第2熱媒水が、一次側通路(35a)へ供給された高温(例えば90℃程度)の第1熱媒水によって加熱される。第1利用側熱交換器(35)の二次側通路(35b)において加熱された第2熱媒水は、第1分配ヘッダ(33)へ流入して各暖房用熱交換器(75)へ分配され、各暖房用熱交換器(75)において放熱する。各暖房用熱交換器(75)から流出した第2熱媒水は、第1集合ヘッダ(34)へ流入して合流する。その後、第2熱媒水は、第1室内側ポンプ(15)を通って利用側熱交換器(35)の二次側通路(35b)へ送り返される。
第3循環通路(13)では、空気熱交換器(76)と第2利用側熱交換器(39)との間で第3熱媒水が循環する。具体的に、第2利用側熱交換器(39)では、二次側通路(39b)を流れる第3熱媒水が、一次側通路(39a)へ供給された中温(例えば50℃程度)の第1熱媒水によって加熱される。第2利用側熱交換器(39)の二次側通路(39b)において加熱された第3熱媒水は、第2分配ヘッダ(65)へ流入して各空気熱交換器(76)へ分配され、各空気熱交換器(76)において放熱する。各空気熱交換器(76)から流出した第3熱媒水は、第2集合ヘッダ(66)へ流入して合流する。その後、第3熱媒水は、第2室内側ポンプ(17)を通って第2利用側熱交換器(39)の二次側通路(39b)へ送り返される。
なお、本実施形態の熱搬送回路(30)では、第1室内側ポンプ(15)と第2室内側ポンプ(17)の吐出量を個別に調節してもよい。その場合は、第2循環通路(12)における第2熱媒水の循環量と、第3循環通路(13)における第3熱媒水の循環量とが、個別に制御されることになる。従って、その場合には、暖房用熱交換器(75)における第2熱媒水の放熱量と、空気熱交換器(76)における第3熱媒水の放熱量とを個別に調節することができ、第2利用側熱交換器(39)から熱源側熱交換器(23)へ送り返される第1熱媒水の温度を適切な値に容易に保つことが可能となる。
《発明の実施形態5》
本発明の実施形態5について説明する。本実施形態は、上記実施形態1の空調システム(10)において、熱搬送回路(30)の構成を変更したものである。ここでは、本実施形態の熱搬送回路(30)について、上記実施形態1と異なる点について説明する。
図10に示すように、本実施形態の熱搬送回路(30)では、第2分配ヘッダ(65)から第2集合ヘッダ(66)までの部分(即ち、空気熱交換器(76)と第2分配ヘッダ(65)と第2集合ヘッダ(66)を含む部分)に代えて、放熱器である蓄熱用熱交換器(80)が設けられている。
蓄熱用熱交換器(80)は、空調システム(10)が設置された建物の鉄筋コンクリート製の基礎部分に温熱を蓄えるために、建物の基礎部分を加熱する熱交換器である。この蓄熱用熱交換器(80)は、内部を熱媒水が流れる伝熱管(81)によって構成されており、建物の基礎部分に接するように設置されている。熱搬送回路(30)において、蓄熱用熱交換器(80)は、その一端が第1集合ヘッダ(34)に接続され、その他端が戻り通路(31b)の始端に接続されている。なお、蓄熱用熱交換器(80)を構成する伝熱管(81)は、建物の基礎部分に埋設されていてもよい。
本実施形態の熱搬送回路(30)において、循環通路(11)を循環する熱媒水は、暖房用熱交換器(75)を通過後に蓄熱用熱交換器(80)を通過してから熱源側熱交換器(23)へと戻ってくる。一方、空調システム(10)が暖房運転を行う冬季において、建物の基礎部分の温度は、室内空気の温度(即ち、室内の気温)よりも低くなる。このため、放熱後に各暖房用熱交換器(75)から流出した中温(例えば50℃程度)の熱媒水は、蓄熱用熱交換器(80)へ流入して建物の基礎部分に対して更に放熱する。そして、熱源側熱交換器(23)の二次側通路(23b)には、蓄熱用熱交換器(80)から流出した低温(例えば30℃程度)の熱媒水が流入する。建物の基礎部分に蓄えられた温熱は、室内空間へ徐々に放熱されてゆくため、室内の暖房負荷が低減される。
−実施形態5の変形例1−
図11に示すように、本実施形態の蓄熱用熱交換器(80)は、伝熱管(81)とフィン(82)とによって構成されていてもよい。本変形例の蓄熱用熱交換器(80)は、蓄熱用ファン(83)と共に建物の床下空間に収容される。この蓄熱用熱交換器(80)は、蓄熱用ファン(83)によって供給された床下空間の空気を、第1集合ヘッダ(34)から送り込まれた中温の熱媒水と熱交換させる。そして、蓄熱用熱交換器(80)において加熱された空気が建物の基礎部分と接触することによって、建物の基礎部分が加熱され、温熱が基礎部分に蓄えられる。
空調システム(10)が暖房運転を行う冬季において、建物の床下空間の気温は、室内の気温よりも低くなる。従って、本変形例の熱搬送回路(30)においても、放熱後に各暖房用熱交換器(75)から流出した中温(例えば50℃程度)の熱媒水は、蓄熱用熱交換器(80)へ流入して床下空間の空気に対して更に放熱し、その後に熱源側熱交換器(23)へ流入する。
−実施形態5の変形例2−
本実施形態の蓄熱用熱交換器(80)は、建物の躯体部分を加熱するように構成されていてもよい。例えば、鉄筋コンクリート構造の集合住宅において、各階の床部分を蓄熱用熱交換器(80)によって加熱し、躯体部分の一種である床部分に温熱を蓄えてもよい。更に、本実施形態の蓄熱用熱交換器(80)は、建物の基礎部分と躯体部分の両方を加熱するように構成されていてもよい。
《発明の実施形態6》
本発明の実施形態6について説明する。本実施形態は、上記実施形態1の空調システム(10)において、熱搬送回路(30)の構成を変更したものである。ここでは、本実施形態の熱搬送回路(30)について、上記実施形態1と異なる点について説明する。
図12に示すように、本実施形態の熱搬送回路(30)の循環通路(11)には、融雪用通路(90)が設けられている。また、本実施形態の空調システム(10)は、太陽熱集熱装置(100)と共に住宅等の建物に設置されている。
本実施形態の熱搬送回路(30)では、第2分配ヘッダ(65)から第2集合ヘッダ(66)までの部分(即ち、空気熱交換器(76)と第2分配ヘッダ(65)と第2集合ヘッダ(66)を含む部分)に代えて、融雪用通路(90)と放熱器である融雪用熱交換器(93)とが設けられている。
融雪用通路(90)は、互いに並列に接続された主通路(91)とバイパス通路(92)とを備えている。主通路(91)は、その一端が第1集合ヘッダ(34)に接続され、その他端が戻り通路(31b)の始端に接続されている。主通路(91)には、その一端から他端へ向かって順に、放熱器である融雪用熱交換器(93)と、開閉自在の第6開閉弁(46)とが設けられている。バイパス通路(92)は、その一端が主通路(91)の一端に接続され、その他端が主通路(91)の他端に接続されている。このバイパス通路(92)には、開閉自在の第7開閉弁(47)が設けられている。
融雪用熱交換器(93)は、プレート式熱交換器であって、一次側通路(93a)と二次側通路(93b)とを複数ずつ備えている。融雪用熱交換器(93)は、一次側通路(93a)を流れる流体と、二次側通路(93b)を流れる流体とを熱交換させる。融雪用通路(90)の主通路(91)には、融雪用熱交換器(93)の一次側通路(93a)が接続されている。
空調システム(10)と共に建物に設置される太陽熱集熱装置(100)は、集熱タンク(101)と集熱用回路(102)とを備えている。集熱用回路(102)は、内部を集熱用熱媒体が循環する閉回路である。集熱用回路(102)には、集熱用熱媒体の循環方向に沿って順に、集熱用ポンプ(105)と、融雪用熱交換器(93)の二次側通路(93b)と、太陽熱集熱器(103)と、タンク内熱交換器(106)とが設けられている。
太陽熱集熱器(103)は、建物の屋根の上に設置されており、供給された集熱用熱媒体を太陽熱によって加熱するように構成されている。また、太陽熱集熱器(103)は、その表面に露出するように設けられた露出配管(104)を備えている。この露出配管(104)は、太陽熱集熱器(103)における集熱用熱媒体の流通経路の最上流部に設けられている。また、露出配管(104)は、傾斜した屋根に取り付けられた太陽熱集熱器(103)の最上部に設置されている。集熱用回路(102)において、太陽熱集熱器(103)は、露出配管(104)の端部が融雪用熱交換器(93)の二次側通路(93b)の出口に接続され、露出配管(104)と逆側の端部がタンク内熱交換器(106)に接続されている。
タンク内熱交換器(106)は、集熱タンク(101)内に収容された伝熱管(81)によって構成されている。このタンク内熱交換器(106)は、太陽熱集熱器(103)から供給された集熱用熱媒体を、集熱タンク(101)内に貯留された水と熱交換させる。つまり、太陽熱集熱装置(100)では、集熱タンク(101)内の水が集熱用熱媒体によって加熱される。加熱された集熱タンク(101)内の水は、給湯用の温水等として利用される。
ここで、太陽熱集熱器(103)の表面に雪が積もると、太陽光が雪によって遮られてしまい、太陽熱によって集熱用熱媒体を加熱することができなくなる。その場合、本実施形態の空調システム(10)は、太陽熱集熱器(103)に積もった雪を融かすための融雪動作を行う。この融雪動作は、熱搬送回路(30)が通常動作と蓄熱動作と利用動作のうちの何れを行っている状態においても、実行可能である。
融雪動作中の熱搬送回路(30)では、第6開閉弁(46)が開状態に設定され、第7開閉弁(47)が閉状態に設定される。また、空調システム(10)の融雪動作中には、集熱用ポンプ(105)が運転され、集熱用回路(102)内を集熱用熱媒体が循環する。融雪用熱交換器(93)の二次側通路(93b)へ流入した集熱用熱媒体は、その一次側通路(93a)を流れる熱媒水によって加熱される。
融雪用熱交換器(93)において加熱された集熱用熱媒体は、太陽熱集熱器(103)の露出配管(104)へ流入する。この露出配管(104)は、太陽熱集熱器(103)の表面に露出している。このため、太陽熱集熱器(103)の表面に積もった雪は、露出配管(104)へ流入した集熱用熱媒体によって加熱されて融ける。また、太陽熱集熱器(103)では、その表面が露出配管(104)を流れる集熱用熱媒体によって加熱され、その表面に積もった雪が融ける。更に、太陽熱集熱器(103)では、露出配管(104)に触れた雪が水となって太陽熱集熱器(103)の表面を流れ落ちるため、それによっても太陽熱集熱器(103)の表面に積もった雪が融かされる。
上述したように、太陽熱集熱器(103)に雪が積もった状態では、太陽熱集熱器(103)において集熱用熱媒体は殆ど加熱されず、従って集熱タンク(101)に貯留された水の温度も低温のままとなっている。このため、通常であれば、空調システム(10)の融雪動作中にタンク内熱交換器(106)から融雪用熱交換器(93)の二次側通路(93b)へ送り込まれる集熱用熱媒体の温度は、室内の気温よりも低温となる。従って、本実施形態の熱搬送回路(30)において、放熱後に各暖房用熱交換器(75)から流出した中温(例えば50℃程度)の熱媒水は、融雪用熱交換器(93)の一次側通路(93a)へ流入して集熱用熱媒体に対して更に放熱し、その後に熱源側熱交換器(23)へ流入する。
空調システム(10)が融雪動作を行っていない状態において、熱搬送回路(30)では、第6開閉弁(46)が閉状態に設定され、第7開閉弁(47)が開状態に設定される。そして、この状態において、各暖房用熱交換器(75)から流出した熱媒水は、融雪用通路(90)のバイパス通路(92)へ流入し、融雪用熱交換器(93)を通らずに熱源側熱交換器(23)へ流れ込む。
−実施形態6の変形例−
本実施形態の変形例について説明する。本変形例の空調システム(10)は、図13に示す空調システム(10)において、融雪用熱交換器(93)の構成を変更したものである。
図13に示すように、本変形例の融雪用熱交換器(93)は、融雪用ユニット(94)に収容されており、熱媒水を室外空気と熱交換させるように構成されている。融雪用ユニット(94)は、太陽熱集熱器(103)と共に建物の屋根の上に設置されている。また、融雪用ユニット(94)は、傾斜した屋根の上において、太陽熱集熱器(103)の上隣りに配置されている。融雪用ユニット(94)には、融雪用ファン(95)が収容されている。
融雪用ユニット(94)は、融雪用ファン(95)によって取り込んだ室外空気を融雪用熱交換器(93)において加熱し、加熱された室外空気を太陽熱集熱器(103)の表面に沿って吹き出すように構成されている。太陽熱集熱器(103)の表面に積もった雪は、融雪用ユニット(94)から吹き出された温風によって暖められて融解する。
冬季において、室外空気の温度は室内空気の温度よりも低くなっている。従って、本変形例の熱搬送回路(30)において、放熱後に各暖房用熱交換器(75)から流出した中温(例えば50℃程度)の熱媒水は、融雪用熱交換器(93)へ流入して室外空気に対して更に放熱し、その後に熱源側熱交換器(23)へ流入する。
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、冷媒回路での冷凍サイクルによって生じた温熱を利用して室内を暖房する空調システムについて有用である。
実施形態1の空調システムの構成を示す配管系統図である。 通常動作中の熱搬送回路における熱媒水の流れを示す実施形態1の空調システムの配管系統図である。 蓄熱動作中の熱搬送回路における熱媒水の流れを示す実施形態1の空調システムの配管系統図である。 利用動作中の熱搬送回路における熱媒水の流れを示す実施形態1の空調システムの配管系統図である。 実施形態1の冷媒回路で行われる冷凍サイクルを示すモリエル線図(圧力−エンタルピ線図)である。 実施形態2の空調システムの構成を示す配管系統図である。 実施形態2の室内ユニット(70)の概略構成と設置状態を示す室内ユニット(70)の斜視図である。 実施形態3の空調システムの構成を示す配管系統図である。 実施形態4の空調システムの構成を示す配管系統図である。 実施形態5の空調システムの構成を示す配管系統図である。 実施形態5の変形例1の空調システムの構成を示す配管系統図である。 実施形態6の空調システムの構成を示す配管系統図である。 実施形態6の変形例の空調システムの構成を示す配管系統図である。
符号の説明
10 空調システム
11 循環通路、第1循環通路
12 第2循環通路
13 第3循環通路
21 冷媒回路
30 熱搬送回路
75 暖房用熱交換器
76 空気熱交換器(放熱器)
80 蓄熱用熱交換器(放熱器)
93 融雪用熱交換器(放熱器)
100 太陽熱集熱器

Claims (9)

  1. 冷媒を循環させて冷凍サイクルを行う冷媒回路(21)と、熱媒体が循環する熱搬送回路(30)とを備え、上記冷媒回路(21)が行う冷凍サイクルにより生じた温熱で加熱された上記熱搬送回路(30)の熱媒体を利用して室内を暖房する空調システムであって、
    上記冷媒回路(21)は、高圧が冷媒の臨界圧力よりも高い値に設定された冷凍サイクルを行うように構成される一方、
    上記熱搬送回路(30)には、熱媒体を放熱させることによって室内を暖房する暖房用熱交換器(75)と、該暖房用熱交換器(75)において放熱した熱媒体を更に放熱させるための放熱器(76,80,93)とが設けられている
    ことを特徴とする空調システム。
  2. 請求項1において、
    上記熱搬送回路(30)は、熱媒体が循環する一つの循環通路(11)によって構成されており、
    上記暖房用熱交換器(75)と上記放熱器(76,80,93)とが上記循環通路(11)に接続されている
    ことを特徴とする空調システム。
  3. 請求項1において、
    上記熱搬送回路(30)は、内部を循環する第1熱媒体が上記冷媒回路(21)の冷媒と熱交換する第1循環通路(11)と、内部を循環する第2熱媒体が上記第1熱媒体と熱交換する第2循環通路(12)とを備えており、
    上記暖房用熱交換器(75)は、上記第2循環通路(12)に接続されて第2熱媒体を放熱させ、
    上記放熱器(76,80,93)は、上記第2循環通路(12)に接続されて上記暖房用熱交換器(75)において放熱した第2熱媒体を更に放熱させる
    ことを特徴とする空調システム。
  4. 冷媒を循環させて冷凍サイクルを行う冷媒回路(21)と、熱媒体が循環する熱搬送回路(30)とを備え、上記冷媒回路(21)が行う冷凍サイクルにより生じた温熱で加熱された上記熱搬送回路(30)の熱媒体を利用して室内を暖房する空調システムであって、
    上記冷媒回路(21)は、高圧が冷媒の臨界圧力よりも高い値に設定された冷凍サイクルを行うように構成される一方、
    上記熱搬送回路(30)は、内部を循環する第1熱媒体が上記冷媒回路(21)の冷媒と熱交換する第1循環通路(11)と、内部を循環する第2熱媒体が上記第1熱媒体と熱交換する第2循環通路(12)と、内部を循環する第3熱媒体が上記第2熱媒体と熱交換した後の上記第1熱媒体と熱交換する第3循環通路(13)とを備えており、
    上記第2循環通路(12)には、上記第1熱媒体によって加熱された上記第2熱媒体を放熱させることによって室内を暖房する暖房用熱交換器(75)が接続され、
    上記第3循環通路(13)には、上記第1熱媒体によって加熱された上記第3熱媒体を放熱させるための放熱器(76,80,93)が接続されている
    ことを特徴とする空調システム。
  5. 請求項1乃至4の何れか一つにおいて、
    上記放熱器(76,80,93)は、上記暖房用熱交換器(75)に比べて熱貫流率の高い熱交換器により構成されている
    ことを特徴とする空調システム。
  6. 請求項1乃至4の何れか一つにおいて、
    上記暖房用熱交換器(75)は、放射又は室内空気の自然対流によって熱媒体を放熱させるように構成される一方、
    上記放熱器(76,80,93)は、室内空気の強制対流によって熱媒体を放熱させるように構成されている
    ことを特徴とする空調システム。
  7. 請求項1乃至4の何れか一つにおいて、
    上記放熱器(80,93)は、熱媒体を室内空気よりも低温の対象物と熱交換させるように構成されている
    ことを特徴とする空調システム。
  8. 請求項1乃至4の何れか一つにおいて、
    上記放熱器(80)は、空調システムが設置される建物の基礎と躯体の少なくとも一方を加熱するように構成されている
    ことを特徴とする空調システム。
  9. 請求項1乃至4の何れか一つにおいて、
    上記放熱器(93)は、熱媒体を利用して太陽熱集熱器(103)の表面に積もった雪を融かすように構成されている
    ことを特徴とする空調システム。
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