JP5232658B2 - オキシドレダクターゼによるnad(p)/nad(p)h比を制御するための方法 - Google Patents
オキシドレダクターゼによるnad(p)/nad(p)h比を制御するための方法 Download PDFInfo
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Description
R3、R4、R5、R6、R7およびR8はそれぞれ独立に水素、ヒドロキシ、C1〜C20アルキル、アルケン若しくはアルコキシ、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール若しくはヘテロアリールであるか、或いはR3からR8のうちの2つの置換基が環状構造を形成する場合があり、
Xは酸素、窒素または硫黄であり、かつ、
mおよびnはそれぞれ独立に0または1である、但し、mおよびnのうちのいずれかが0である場合に、mまたはnに近接する炭素原子が直接結合を介して環状構造を形成しうる)
以下に、本発明で用いられる材料および方法が提供されることになる。
実験で用いられる培地、細胞培養試薬および材料をそれぞれ、ライフ・テクノロジーズ(Life Technologies,Inc.)、シグマ(Sigma)、およびフィッシャー・サイエンティフィック(Fisher Scientific)から購入した。NQO1抗体をサンタクルーズ(Santa Cruz)から購入し、ACC、pS79ACC、AMPK、pT172AMPKおよびHA抗体をニュー・イングランド・バイオラブズ(New England Biolabs)から購入し、Fluo−4をモレキュラー・プローブ(Molecular Probe)から購入し、Cell Counting Kit−8(CCK−8キット)をドジンド・ラボラトリーズ(Dojindo Laboratories)から購入した。14C−パルミチン酸をパーキン・エルマー(Perkin Elmer)から購入した。アクチン抗体およびNAD+、NADHおよびhrNQO1を含む他の試薬をシグマ(Sigma)から購入した。
この実験で用いられるプラスミドはpSG5α−HA(ヘマグルチニン)−NQO1(NAD(P)Hデヒドロゲナーゼ)およびpSG5α−HA−NQO1−C609T(1)であった。
HEK293、MCF−7、MN9DおよびMN9X細胞を培養し、10%ウシ胎仔血清(FBS)を補充したDMEM内、5%CO2下、37℃で成長させた。ヒトヘパトーマ細胞系HepG2を10%FBSを補充したRPMI 1640培地内で成長させた。これらの培地は100U/mLのペニシリンおよび100μg/mLのストレプトマイシンを含有した。
プラスミドの細胞への形質移入をLipofectAMINE Plus試薬(カルフォルニア州サンディエゴ(San Diego)のインヴィトロジェン(Invitrogen))を用いて行った。まずプラスミドを混合し、Plus試薬と15分間反応させ、次いで反応混合物を、LipofectAMINEの添加とともに更に15分間反応させた。得られた反応生成物を細胞上で処理し、次いで3時間維持した。その後、培地を血清を含む培地と交換し、細胞を24時間更に成長させた。
細胞をSDS試料緩衝液(62.5mMトリス−HCl(pH6.8)、6%(w/v)SDS、30%グリセリン、125mM DTT、および0.03%(w/v)のブロモフェノールブルー(bromophenol blue))中に溶解した。細胞溶解液全体を100℃の温度で5分間沸騰させ、ナトリウムドデシルサルフェート−ポリアクリルアミドゲル上で電気泳動し、タンパク質をニトロセルロース膜上に移した。膜をTBS(5%(w/v)ミルクおよび0.1%トゥイーン(Tween)20)中で1時間反応させ、次いで一次抗体と2時間反応させた。次いで、膜をHRPとの複合二次抗体(Phototope−HRPウエスタンブロット検出キット、マサチューセッツ州ベバリー(Beverly)のニュー・イングランド・バイオラブズ(New England Biolabs))を用いて展開した。
細胞を培地内のカバースリップ上で24時間成長させ、RPMI 1640血清を含まない培地内で1時間維持し、カルシウム指示薬Fluo−4(5μM)で30分間前処理した。前処理後、カバースリップをスライドグラス上に載せた。細胞内のカルシウム濃度における変化を蛍光顕微鏡(カール・ツァイス(Carl Zeiss))を用いて30秒間観察し、細胞を候補化合物(例えばピラノ−1,2−ナフトキノン)で処理すると同時に、蛍光顕微鏡(カール・ツァイス(Carl Zeiss))を用いてカルシウム変化を2秒間連続撮影した。ジクマロールをFluo−4(5μM)で30分間前処理し、カバースリップをスライドグラス上に載せた。細胞内のカルシウム濃度における変化を蛍光顕微鏡(カール・ツァイス(Carl Zeiss))を用いて30秒間観察し、細胞をピラノ−1,2−ナフトキノン(10μM)で処理した後、蛍光顕微鏡を用いてカルシウム変化を2秒間連続撮影した。LSM Image Browserプログラム(カール・ツァイス(Carl Zeiss))を用い、2秒ごとに10分間撮影した300枚の画像を時系列にソートして整理し、グラフ上にプロットした。
HPLC−MS(高性能液体クロマトグラフィー質量分析)を用いてマウス組織(肝臓および筋肉)内のNAD+およびNADHを定量することが可能でありうる一方、細胞培養を介するNADHの定量がNADHのレベルが極めて低い(検出範囲内に該当しない)ことから容易ではない。従って、Cell Counting Kit−8(CCK−8)を用いて相対比較を行った。
様々な組織(肝臓、脳、筋肉、肺、腎臓など)をDIO(食餌誘導性肥満)マウスから摘出し、0.25Mスクロースを含有する4倍の容量の50mMトリス(pH7.4)緩衝液およびプロテアーゼ阻害剤のカクテル(ロシェ(Roche))を添加して組織を均質化した。均質化物に105,000gおよび4℃での超遠心分離を1時間施し、細胞質内画分を取得した。上清の蓄積がNQO1活性における低下をもたらすことから、その調製直後に上清を用いることが好ましい。NADHリサイクリングアッセイにおけるS9上清を分取し、その使用まで−80℃で保存し、72時間以内に測定を行った。
酵素反応溶液が、25mMトリス/HCl(pH7.4)、0.2mg/mLのウシ血清アルブミン(BSA)、200μM NADH(電子供与体)、50μM 2,6−ジクロロフェノールインドフェノール(DCPIP、電子受容体)および10μgのS9タンパク質を含有した。ジクマロールに感受性があるNQO1活性を10μMジクマロールの存在/不在下で測定した。酵素反応をS9上清の添加で開始し、37℃で実施した。反応速度を、600nmでのDCPIPの還元による吸光度の低下を10分間観察することにより判定した。NQO1活性の測定においては、ジクマロールに感受性があるNQO1活性を10μMジクマロールの存在/不在下での反応速度の差異に基づいて測定した。
NADHリサイクリングアッセイを上で抽出したS9上清またはヒト組換えNQO1(hrNQO1)を用いて実施した。20μgのS9上清または0.5単位のhrNQO1を200μMのNAD(P)Hと併せて、0.2mg/mLウシ血清アルブミンを含有する25mMトリス/HCl(pH7.4)溶液に添加した。酵素反応を200μM候補化合物の添加で開始し、吸光度の変化を340nmで10分間監視して記録した。NQO1活性アッセイのように、10μMのジクマロール(NQO1阻害剤)の存在/不在下での反応速度の差異に基づき、NAD(P)Hリサイクリングの程度を計算することが可能である。
1)14C−パルミチン酸の注射の調製:0.02N NaOHを100%EtOH中に溶解した1−14Cパルミチン酸に添加し、次いでそれを乾燥した。このように粉末にしたパルミチン酸ナトリウムを溶解し、0.1%BSA/PBS中で均質的に混合し、40℃に温めた。
従来の方法により、摘出された組織を適切な大きさに切断し、10%ホルマリンに固定し、水で洗浄し、パラフィン包埋してブロックを調製した。このように調製したブロックを4μmの厚みに切断し、全般的変化の観察のため、ヘマトキシリンおよびエオシン(H&E)染色を施した。
細胞微細構造の観察においては、摘出された組織を1mm3の大きさにスライスし、2.5%グルタルアルデヒド(0.1M PBS、pH7.4、4℃)中に2〜4時間、前固定し、洗浄し、1%四酸化オスミウム溶液中に2時間、後固定した。次いで従来の方法により、組織を連続濃度のエタノールで脱水し、溶媒を酸化プロピレンと交換した。組織をエポキシ樹脂混合物中に包埋し、包埋組織に熱重合を施してブロックを調製した。このように調製したブロックを、超ミクロトームを用いて0.5〜1μmの厚みに切断し、トルイジン(toludine)ブルーで染色した。観察部位を光学顕微鏡下で選択し、組織を60〜70nmの厚みに細切断した。細切断された標本に酢酸ウラニルおよびクエン酸鉛の二重染色を施し、それを75kVの加速電圧での透過電子顕微鏡(H−600、日本の日立(Hitachi))下で観察した。
凍結切断した(cryosectioned)組織を5μmの厚みに切断し、大気中で1時間乾燥し、濾過された0.5%オイルレッドO溶液中で20分間反応させた。組織切片を生水で洗浄し、それらにギルヘマトキシリンで二重染色を20〜30秒間施し、水で洗浄し、観察した。
脂肪組織を3μmの厚みに切断し、脱パラフィン化し、クエン酸塩緩衝液中の抗原に高圧下で4分間暴露し、洗浄した。混合物を3%過酸化水素溶液中で10分間反応させ、反応生成物をTBST溶液で3分間、3回洗浄した。生成物を、200倍希釈したペリリピンに対する一次抗体(モルモット、抗ペリリピン)と1時間反応させ、TBST溶液で洗浄した。二次抗体(ロバ抗モルモット、cy3と複合)を添加し、生成物と30分間反応させた。反応生成物をTBST溶液で3分間、3回洗浄し、Fluormount Gとともにマウントし、次いで蛍光顕微鏡下で観察した。
動物に高脂肪食ペレットを3〜4週間連続与えることにより、DIOマウスを確立した。マウスを飼育室内で12時間/12時間の明/暗(L/D)サイクル下で飼育した。動物を3群、即ち生理食塩水の投与を伴う群(n=3)、賦形剤の投与を伴う群(n=5)および候補化合物50mg/kgの投与を伴う群(n=7)に分けた。試料を動物に毎日経口投与した。7、28および56日目に各組織を摘出し、液体窒素中に凍結させ、−80℃で短期間および長期間保存した。
7、28および56日目に肝臓、脂肪および筋肉組織を食餌誘導されたDIOマウスの2群から単離し、全RNAを、トリゾル(Trizol)を用いて抽出した。cDNAを1μgの全RNAを用いて合成し、製造業者により指示される方法に従い、PCR用に用いられるポリメラーゼをM−MLVポリメラーゼを用いて調製した。リアルタイム定量PCRを調製されたcDNAを用いて実施した。各オリゴにおけるPCRを上記の表で示されるTm値を用いて実施した。
cDNAマイクロアレイ分析をアフィメトリクス(affymetrix)マウスゲノム430A 2.0アレイチップを用いて実施した。7、28および56日目に、トリゾルを用い、DIOマウスの肝臓、脂肪および筋肉組織に由来する約13μgの全RNAを1μg/1μlを超える濃度で抽出してからマイクロアレイ分析を行った。機能分類をアフィメトリクス(Affymetrix)ウェブサイトから利用可能なNetAffxを用いて行った。
AMPKキナーゼの活性を試験するため、実験で用いられる組織をAMPK反応溶液(20mMヘペス(HEPES)−NaOH、pH7.0、0.4mMジチオトレイトール、および0.01% ブリッジ−35)中に溶解し、タンパク質を分離した。タンパク質をAMPK認識抗体と2時間結合させた。その後、タンパク質A/Gアガロースを用い、AMPKタンパク質を1時間の反応後にタンパク質全体から分離し、SAMS基質ペプチド7μlおよびγ[32P]ATP(1mCi/100μl)10μlをそれに添加し、30℃で15分間反応させた。反応生成物を2cm×2cm四方のP81紙上にスポットし、0.75%リン酸で5分間、3回洗浄し、紙と併せてシンチレーションカクテル5mLをバイアル内に蒔き、シンチレーションカウンターを用いてカウント毎分(CPM)を測定した。
すべての実験動物の手順を動物管理使用委員会(Institutional Animal Care and Use Committee)、忠南大学医学校(Chungnam National University School of Medicine)のガイドラインに従って行った。OLETFラットをOtsuka Research Instituteから購入した。雄ob/obおよびC57BL/6マウスをジャクソン研究所(Jackson Laboratory)から購入した。動物を2℃の一定温度および12時間/12時間の明/暗(L/D)サイクルで維持された飼育室内に収容した。4週齢C57BL/6雄マウスに高脂肪食(HFD、24%(w/w)および脂肪分として45%のカロリー、米国ニュージャージー州08901ニューブランズウィック(New Brunswick)のリサーチ・ダイエット(Research Diets Inc.))を7週間、無制限に与えた。マウス群を未処理群、賦形剤で処理された群(ケイ酸カルシウム)、ペアフェド(pair−fed)群および候補化合物で処理された群(ケイ酸カルシウムでコーティングされたβLナノ粒子)に分けた。動物の体重および食餌摂取量を毎日測定した。実験の終了時、各群における一部のマウスは麻酔され、MRI検査を受けた。各群における残りのマウスを解剖し、それらの組織重量を測定した。精巣上体(Epidydimal)脂肪、肝臓、ヒラメ筋および長趾伸筋(extensor digitorum longus)(EDL)を調製し、分析のために免疫組織化学的なオイルレッドOおよびpHに感受性のあるATPase染色を行った。
HepG2(ヒトヘパトーマ細胞系)、HEK293(ヒト胚腎細胞系)、およびC2C12/L6筋芽細胞をアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(American Type Culture Collection)(米国バージニア州マナサス(Manassas)のATCC)から購入した。LKB−/−MEFをR.A.デピンホ(R.A.DePinho)から購入した。ラットの心室筋細胞を、既知の方法により成体マウスの心臓から酵素的に単離した。AMPK(Thr172)およびACC(Ser79)のリン酸化について、セル・シグナリング・テクノロジー(Cell Signaling Technologies)および汎特異的抗体およびリン特異的抗体(ニューヨーク州レイクプラシッド(Lake Placid)のアップステート・バイオテクノロジー(Upstate Biotechnology,Inc.))を用い、ウエスタンブロット分析により測定した。
実験を、乾式蛍光対物レンズ(40倍、開口数0.85)、光電子増倍管(R1527型、日本、浜松の浜松ホトニクス(Hamamatsu Photonics))、およびデルタスキャン(Deltascan)照明器(ニュージャージー州ローレンスヴィル(Lawrenceville)のフォトン・テクノロジー・インターナショナル(Photon Technology International Inc.))を具備する反転型蛍光顕微鏡(Eclipse TE300、日本のニコン(Nikon))を含むマイクロフルオロメトリック(microfluorometric)システムを用いて行った。
内部ミトコンドリア膜電位(ΔΨm)の測定においては、蛍光指示薬として20nMのTMRE(テトラメチルローダミンエチルエステル)を連続的に適用し、細胞上に負荷した。ミトコンドリアのCa2+を監視するため、グラスカバースリップ上の細胞に、冷却負荷/温かい温度のインキュベーションを介して10μM Rhod−2 AMを負荷した。細胞質内Ca2+を監視するため、細胞に10μM Fluo−4 AMを37℃で30分間、同時負荷した。細胞をKB溶液で2回洗浄し、灌流チャンバー内にマウントした。蛍光イメージングを、適切なレーザー線およびフィルタセットと連携した200倍および400倍の倍率の共焦点レーザー走査顕微鏡(LSM−510 META、カール・ツァイス(Carl Zeiss))を用いて行った。画像分析をLSM−510 METAソフトウェア(ツァイス(Zeiss))を用いて行った。TMRE(赤色蛍光)、Rhod−2(赤色蛍光)およびFluo−4(緑色蛍光)における画像を63倍の開口数、1.4油浸planapochromatレンズを具備するツァイス(Zeiss)の反転型510META共焦点レーザー走査顕微鏡を用いて取得した。緑色蛍光および赤色蛍光を488nmおよび543nmの光で照射した。入射光を545nmダイクロイックミラーを通過させ、500〜530nmのバンドパス(緑色)フィルタおよび560nmのロングパス(赤色)バリアフィルタを介して観察した。
酵素アッセイにおいては、細胞質をマウス組織から抽出した。ジクマロールに感受性があるNQO1活性を当該技術分野で既知の従来の方法により測定した。この方法はDCPIPの生物還元に起因する600nmでの吸光度の低下に基づくものである。AMPK活性全体を合成「SAMS」ペプチドおよび[γ−32P]ATPを用いる既知の方法で測定した。ACC活性を、ACCのアロステリック活性化物質としてのクエン酸塩(2mM)の存在/不在下で14CO2の酸に安定な生成物への固定を定量することにより測定した。CPT(カルニチンパルミトイルトランスフェラーゼ)活性を、既知の方法により、L6筋芽細胞およびヒラメ筋において測定した。HAD(3−ヒドロキシアシル−CoAデヒドロゲナーゼ)活性をL6筋芽細胞およびヒラメ筋において、アセトアセチル−CoAのL−3−ヒドロキシブチリルCoAへの変換およびNADHのNAD+への同時酸化を監視することにより測定した。反応を既知の方法により340nmで監視した。
[14C]パルミトイル−CoA(パーキン・エルマー(Perkin Elmer))酸化を、L6筋芽細胞およびヒラメ筋において、標識されたCO2および塩化ベンゼトニウム溶液0.2mLを用いて既知の方法により測定した。
マロニル−CoAの含量を既知の方法、例えばHPLCにより測定した。Acyl−CoAエステルを0.2M酢酸アンモニウムを含有するアセトニトリル/水(1.75:98.25)を用いてHPLCにより分離した。試料を20分間洗浄し、それに0.2M酢酸アンモニウムを含有するアセトニトリル/水(10:90)から100分の線形勾配溶離を施した。
動物におけるO2消費を既知の方法により記録した。間接熱量測定においては、マウスを個別に熱量測定チャンバー(Oxymax OPTO−M3システム;オハイオ州コロンバスのコロンバス・インスツルメンツ(Columbus Instruments))内に収容した。実験に先立ち動物を新しい環境に48時間慣れさせておき、O2の消費量およびCO2の生成量を24時間、30分ごとに測定した。最初の24時間はマウスを食料および飲み水に自由に近寄れるようにし、次の24時間は動物を飲み水のみに近寄れるようにした。血液試料をヘパリン処理した毛細管から採取するとすぐに氷上に置き、遠心し、以降の使用に備えて−20℃で保存した。トリグリセリド(TG)、総コレステロール、遊離脂肪酸、およびグルコースの定量においては酵素呈色法を用いた(ベックマン・インスツルメンツ(Beckman Instruments)、カリフォルニア州)。血漿インスリン(ミズーリ州のリンコ・リサーチ(Linco Research))、TNFα(アールアンドディー・システム(R&D System))、アディポネクチン(ミズーリ州のリンコ・リサーチ(Linco Research))、レジスチン(コメッド(KOMED))およびレプチン(ミズーリ州のリンコ・リサーチ(Linco Research))を、ELISAを用いて定量した。
アッセイATP、ADP、AMP、NADおよびNADPレベルのアッセのため、5mM酢酸アンモニウム450μlを、過塩素酸(HClO4)を用いて抽出した肝臓試料50μlに添加し、次いでそれを10倍に希釈した。希釈試料をボルテックスし、1分間混合し、混合物を0.2μmのナイロンシリンジフィルタ(英国ブレントフォード(Brentford)のワットマン(Whatman))を通して濾過した。次いで、各一定分量5μlをHPLCシステムに注射した。これらの分析物用の各標準溶液(50μl)を2−クロロアデノシン(内部標準)を含有する抽出溶液50μlおよび5mM酢酸アンモニウム400μlに添加し、上記の試料などと同様に混合しかつ濾過した。NADHおよびNADPHの分析においては、水酸化カリウム(KOH)溶液で抽出された肝臓試料の各100μlを同量の5mM酢酸アンモニウム(標準用KOH溶液)で2倍に希釈した。HPLCシステムは、Agilent1100シリーズの真空脱気装置、バイナリーポンプ、オートサンプラー、サーモスタット付きカラム区画、およびDAD検出器(カリフォルニア州パロアルト(Palo Alto)のアジレント・テクノロジー(Agilent Technologies))からなるものである。アデニンおよびヌクレオチド類似体を、勾配方法を用いるウォーターズ(Waters)XTerra MS C18 2.1×150mm、3.5μmカラム(米国マサチューセッツ州ミルフォード(Milford)のウォーターズ(Waters))クロマトグラフィーにより分離した。アデニンおよびヌクレオチド類似体における移動相は、5mM酢酸アンモニウム(A)およびメタノール(B)であった。NAD+−関連化合物を8分の時点で初期の98%(A)から最終の70%(B)にかけての線形勾配溶離により分離した。移動相を70%(B)で7分間展開した。最後に移動相を16の時点で98%(A)に戻し、98%(A)に12分間再平衡化した。すべての時点にわたり流速を0.2mL/分に設定した。注射容量は5μlであった。エレクトロスプレー−イオン化質量分析(ESI−MS)をMDS Sciex API 4000 Triple Quadrupole Mass Spectrometer(カリフォルニア州オンタリオ(Ontario)のアプライド・バイオシステムズ(Applied Biosystems))を用いて陽イオンモードで行った。分析物を複数の反応監視(MRM)モードにおける単位分解能で観察し、遷移m/z:ATP、m/z508→136;ADP、m/z428→136;AMP、m/z348→136;NAD、m/z664→136;NADP、m/z744→136;NADH、m/z665→136;NADPH、m/z745→136;および2−クロロアデノシン、m/z302→170を監視した。
12時間絶食したマウスにおいて、グルコース寛容性試験(GTT)を既知の方法により行った。上記のように、12時間絶食したマウスはインスリン刺激試験を受けた。
賦形剤または候補化合物で4週間処理した雄マウスに由来する脂肪、肝臓または筋肉組織をプールし、プールした組織にマイクロアレイ分析を施した。全RNAを、トリゾル試薬(カルフォルニア州カールスバッド(Carlsbad)のインヴィトロジェン(Invitrogen))で均質化した組織から調製した。マイクロアレイ分析用プローブを10μgの全RNAから調製し、マウス430A GeneChips(カルフォルニア州サンタクララ(Santa Clara)のアフィメトリクス(Affymetrix))にハイブリダイズした。ハイブリダイズされたアレイを走査し、生データをMicroarray Analysis Suite 5.0(アフィメトリクス(Affymetrix))を用いて抽出した。PCR定量においては、1μgの全RNAをSuperscript IIおよびオリゴ(dT)プライマーを用いてcDNAに逆転写した。作成されたcDNAを、製造業者の使用説明書(インディアナ州インディアナポリス(Indianapolis)のロシェ・ダイアグノスティクス(Roche Diagnostics))に従い、LightCycler FastStart DNA Master SYBR Green IキットおよびLightCyclerを用いて増幅した。発現データをβ−アクチン発現に対して正規化した。
既知の方法を用い、23ゲージのステンレス鋼製カニューレ(バージニア州ロアノケ(Roanoke)のプラスティクス・ワン(Plastics One))をマウスの第三心室に移殖した(ブレグマに対して1.8mmの尾部および矢状静脈洞に対して5.0mmの腹部)。7日の回復期および一晩の絶食の後、マウスに対し、1分かけて2μlの用量で賦形剤(0.2%DMSO)または候補化合物の脳室内(ICV)注射を行った。動物の食餌摂取量を化合物の注射の7時間後に監視し、マウスの体重を化合物の注射の24時間後に測定した。別々に評価した後、分析においては正確な位置にカニューレを有する動物から得た結果のみを含めた。
実験結果を平均±SDまたは平均±SEM(平均の標準誤差)として表した。各群間の統計的有意性における差異をスチューデントのt検定(Student’s t−test)および分散分析(ANOVA)を用いて試験した。統計的有意性における差異をP<0.05について考慮した。
タンパク質の濃度をブラッドフォード(Bradford)法(バイオ・ラッド(Bio−Rad))を用いて測定した。参照タンパク質としてウシ血清アルブミン(BSA)を用いた。すべての実験を3通りに行った。
この実験では、NQO1活性化物質ピラノ−1,2−ナフトキノン(以下「βL」と称されることが多い)の還元がNQO1に依存するように様式で生じることを実証しようとした。
組織内および細胞内でのNQO1の分布を確認するため、マウスの様々な組織を採取し、超遠心分離した。精製した細胞質内画分を用い、ジクマロール感受性のNQO1活性を10μMジクマロールの存在/不在下での反応速度における差異に基づいて測定した。NQO1の活性値を、還元された2,6−ジクロロフェノールインドフェノール/分/mgのタンパク質として表した。
図7は、ピラノ−1,2−ナフトキノンにより神経細胞の細胞内のATP濃度が急激に低下することを示す。ドーパミン作動性(MN9D)および非ドーパミン作動性(MN9X)神経細胞を5μMのピラノ−1,2−ナフトキノンで処理し、ATP濃度を周期的に測定した。その結果、ATP濃度はMN9DおよびMN9X細胞内で低下し、MN9D細胞はピラノ−1,2−ナフトキノンに対してMN9X細胞よりも高感度の応答性を示した。
この実施例では、細胞内でNQO1を活性化する薬剤での細胞の処理によりエネルギー濃度の変化を確認することにより、NQO1がエネルギー濃度の制御において重要な役割を果たすか否かを検討しようとした。
この実施例では、NQO1活性化物質が、NQO1によるインビボでのNAD+/NADH比の変化に対する効果を有するか否かを検討しようとした。5mg/kgのピラノ−1,2−ナフトキノンをDIOマウスの尾静脈に静脈内投与し、肝組織でのNADHの量およびNAD+/NADH比における変化を6時間かけて試験した。
C57BL/6マウスのβ酸化に対するNQO1活性化物質ピラノ−1,2−ナフトキノンの効果を検討するための試験を実施した。
NQO1活性化物質がNQO1を通じて、細胞内のエネルギーを調節するタンパク質であるAMPKおよびACCのリン酸化に対して効果を有するか否かを確認するために、この実施例を実施した。NQO1活性化物質ピラノ−1,2−ナフトキノンによるAMPキナーゼおよびACC(アセチル−CoAカルボキシラーゼ)のリン酸化について試験するため、HepG2細胞(ヒトヘパトーマ細胞系)を1×105細胞/ウェルの密度で6ウェルプレート上に播種し、RPMI+10% FBS培地内で培養した。細胞を24時間成長させた後、培地を、血清を含まないRPMI培地と交換し、細胞を対照(DMSO)と併せ、ピラノ−1,2−ナフトキノン(10μM)で30分間、1時間、2時間、4時間および6時間処理した。Anti−ACCおよびAnti−pS79−ACCを用いてリン酸化ACCを観察する一方、Anti−AMPKおよびAnti−pT172−AMPKを用いてリン酸化AMPキナーゼを観察した。図14に示されるように、ピラノ−1,2−ナフトキノンによるAMPキナーゼのリン酸化を最初の時点(30分)から観察でき、かかるリン酸化効果が最大で6時間持続したことを確認できる。更に、AMPキナーゼの標的タンパク質として知られるACCもリン酸化されたことが確認されうる。これらの結果は、NQO1活性化物質によるAMPKの活性化が、脂肪生成における重要な調節酵素であるアセチル−CoAカルボキシラーゼの活性を抑制可能であり、結果としてNQO1が脂肪酸酸化において特定の役割を果たしうることを示す。
AMPキナーゼのリン酸化におけるNQO1タンパク質の重要性について検討するため、HepG2、MCF−7およびHEK293細胞を60mmプレート上に1×106細胞/プレートの密度で播種した。細胞を24時間成長させた後、培地を血清を含まない培地と交換し、対照群(DMSO)と併せ、細胞をそれぞれピラノ−1,2−ナフトキノン(10μM)で30分間処理した。細胞をRIPA緩衝液中に溶解させ、すべてのタンパク質の量を分光光度計を用いて定量し、50μgのタンパク質に電気泳動を施した。AMPキナーゼのリン酸化についてAnti−AMPKおよびAnti−pT172−AMPKを用いて試験する一方、NQO1タンパク質をAnti−NQO1を用いてアッセイした。ピラノ−1,2−ナフトキノン(10μM)によるAMPキナーゼのリン酸化がHEK293細胞内で観察されなかったという事実から、NQO1タンパク質がAMPキナーゼのリン酸化にとって重要であることが分かる。
この実施例では、NQO1活性化物質ピラノ−1,2−ナフトキノンによるHepG2細胞内のカルシウム流入、およびNQO1阻害剤ジクマロールによるカルシウム流入における変化について試験しようとした。細胞を24時間培養し、次いでFluo−4で30分間前処理した。カバースリップ上に固定化した細胞をスライドガラスに移し、ピラノ−1,2−ナフトキノン(10μM)で処理し、同時に画像を蛍光顕微鏡を用いて10分間、2秒ごとに取得した。ジクマロール(5μM)による細胞内カルシウム流入における変化を監視するため、細胞をFluo−4(5μM)およびジクマロールで30分間前処理した後、ピラノ−1,2−ナフトキノン(10μM)での処理および蛍光顕微鏡観察を行った。
NQO1とAMPKα、βまたはγとの間の結合を確認するため、HEK293細胞を100mmプレート内のDMEM+10%FBS培地上に播種し、培養することで細胞質量が80%に達し、HA−NQO1を形質移入した。形質移入の24時間後、細胞を溶解させ、500μgのタンパク質を用いて免疫沈降を行った。
AMPKの活性化によりNRF−1が活性化されかつミトコンドリア新生が促進されることは周知である。更に、NO/cGMPがPGC−1αおよびNRF−1を活性化することでミトコンドリア新生が促進される。AMPKを活性化するNQO1活性化物質が一酸化窒素(NO)の生成に関与するか否かを確認するため、内皮の一酸化窒素シンターゼ(eNOS)の活性における増大をもたらすリン酸化の程度を判定した。NQO1活性化物質の活性によるeNOSのリン酸化について試験するため、ヒト臍帯静脈内皮細胞(HUVEC)を60mmプレート上に1×105細胞の密度で播種し、EBM2+5% FBS培地内で24時間培養した。培地を血清を含まないEBM2培地と交換し、細胞をピラノ−1,2−ナフトキノン(10μM)で所定の時間処理した。リン酸化eNOSをAnti−pS1177 eNOSを用いて観察した。
図25は、NQO1活性化物質がC57BL/6マウスにおけるAMPKを活性化することを示す。賦形剤および5mg/kgのピラノ−1,2−ナフトキノンをC57BL/6マウスの尾静脈にそれぞれ2時間および4時間かけて投与した。肝組織および性腺脂肪組織を摘出し、AMPKキナーゼの活性に対してアッセイした。活性化の程度を放射性同位体のCPM値として表した。同様の方法を用い、ヒト肝臓由来の細胞系HepG2細胞を10μMピラノ−1,2−ナフトキノンで30分間処理し、次いでAMPKキナーゼ活性に対するアッセイを行った。HepG2細胞内でAMPKの活性が増大することが確認された。図25における結果から分かるように、ピラノ−1,2−ナフトキノンの投与により、肝組織および性腺脂肪組織内並びに肝細胞内でAMPK活性の増大がもたらされる。
図26は、C57BL/6マウスにおけるAMPKおよびACCのリン酸化に対するNQO1活性化物質の効果を示す写真である。NQO1活性化物質の抗肥満効果について検討するため、NQO1活性化物質をDIOマウスに毎日、経口経路を介して50mg/kgの用量で投与し、肝組織および性腺脂肪組織におけるエネルギー代謝および脂肪生成において重要な役割を果たすAMPKおよびACCのリン酸化に対するNQO1活性化物質の効果について試験した。図26に示されるように、NQO1活性化物質ピラノ−1,2−ナフトキノンがC57BL/6 DIOマウスの性腺組織および肝組織におけるAMPKおよびACCのリン酸化に対する効果を有することがウエスタンブロット分析を通じて確認された。リン酸化AMPKは、エネルギーに関連する代謝を活性化すると考えられる。それ故、AMPKの活性化による影響を受けるACCがリン酸化され、次いでその脂肪合成活性が阻害され、次いでそれが肥満の阻害を含む脂質代謝に対して何らかの効果を発揮することになると考えられる。
NQO1活性化物質の抗肥満効果について検討するため、NQO1活性化物質をDIOマウスに経口経路を介して50mg/kgの用量で毎日投与し、かつ、リアルタイム定量PCRにより、肝組織および性腺脂肪組織における脂質代謝に関与する、アセチルCoAカルボキシラーゼ(ACC)1、ACC2、脂肪酸シンターゼ(FAS)、リポタンパク質リパーゼ(LPL)、およびステアロイル−CoAデサチュラーゼ1(SCD1)のmRNAのレベルを確認しようと試みた。これらの酵素は脂質代謝にとって極めて重要である。即ち、ACCがアセチルCoAからのマロニルCoAの形成を触媒し、FASがマロニルCoAからのパルミチン酸塩の形成を触媒し、かつSCD1が一価不飽和脂肪の形成を触媒することで、主なエネルギー貯蔵であるトリアシルグリセロールの形成において重要な役割を果たすことは知られている。従って、これらの酵素は肥満、糖尿病、および脂質代謝関連疾患と密接に相関する。図28に示されるように、ピラノ−1,2−ナフトキノンが投与された実験群におけるACC1およびACC2、FAS、LPL、並びにSCD1のmRNAの発現レベルが対照群の場合と比べて著しく低下し、実験群におけるLPL mRNAレベルが対照群の場合と比べて約2倍高まった。従って、上記の酵素に対する遺伝子の発現におけるかかる増大または低下についての結果から、NQO1が代謝疾患の治療における治療標的として有望となることが示唆されうる。
ピラノ−1,2−ナフトキノンを、DIOマウスに経口経路を介して50mg/kgの用量で毎日投与し、肝組織および性腺脂肪組織におけるヘキソキナーゼ2(HK2)、グルコーストランスポーター(GLUT)2およびGLUT4におけるmRNAのレベルをリアルタイム定量PCRにより確認した。GLUTは肝臓などの器官、脂肪細胞および筋細胞における血中グルコースの細胞内取り込みおよび消費を媒介するタンパク質として周知である一方、グルコキナーゼクラスに属する酵素HK2が、このようにグルコース分解経路に入ることが許容されるタンパク質をリン酸化する。図29の結果から分かるように、HK2のmRNAレベルが対照群の場合と比べて低下する一方、グルコース輸送に関与する2種の酵素、GLUT2およびGLUT4のmRNAがそれらの発現において有意な上昇を示した。GLUT2およびGLUT4の上昇レベルが血中グルコースの細胞内取り込みを促進することから、糖尿病の治療における標的としてのNQO1の可能性が提示される。
ピラノ−1,2−ナフトキノンをDIOマウスに経口経路を介して50mg/kgの用量で毎日投与し、肝組織および性腺組織におけるペルオキシソーム増殖因子活性化受容体コアクチベーターα1(PGC1α)、核呼吸因子1(NRF1)、ミトコンドリア転写因子(mtTFA)、並びにチトクロームcオキシダーゼ(COX)4およびCOX7のmRNAのレベルをリアルタイム定量PCRにより確認した。図30に示されるタンパク質が、細胞内でのエネルギーの生合成において重要な役割を果たすミトコンドリアの新生の調節を担う代表的酵素であり、様々な細胞生理的プロセスの調節に関与することも知られている。これらの酵素の間のmRNAの量にわずかな差異があるが、ピラノ−1,2−ナフトキノンの投与群におけるあらゆる酵素のmRNAのレベルが対照群の場合と比べて上昇することが示された。ミトコンドリアの異常な活性が種々の代謝症候群において報告されていることから、これらの結果は、NQO1が代謝疾患、ミトコンドリア機能障害に関連する疾患およびエネルギー代謝に関連する疾患の治療におけるかかる現象の改善を介する治療標的でありうるという可能性を示す。
ピラノ−1,2−ナフトキノンをDIOマウスに経口経路を介して50mg/kgの用量で毎日投与し、肝組織および性腺組織におけるエネルギー代謝に関与する遺伝子の転写因子のレベルをリアルタイム定量PCRを用いて測定した。図31に示される酵素によると、PPARαおよびγはエネルギー消費に関与する酵素の転写調節を担う酵素であり、AMPKは細胞内のAMP/ATP比の検知による細胞でのエネルギー恒常性の維持において中心的な役割を果たし、AOXは脂質代謝プロセスにおける特定のステップにて存在するアシルCoAの酸化を介して酸化的リン酸化の活性化を触媒する。更に、CPT1はエネルギー代謝に関与する酵素でもあり、トリアシルグリセロールの合成に向けての経路をとることなく長鎖アシルCoAのミトコンドリアへの通過を可能にする酵素として周知である。ピラノ−1,2−ナフトキノンが投与された群においては、ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体(PPAR)αのmRNAのレベルが変化しない一方で、PPARγはそのmRNAレベルにおいて約2倍の上昇を示した。更に、アシルCoAオキシダーゼ(AOX)、AMP活性化プロテインキナーゼ(AMPK)α1およびAMPKα2、並びにカルニチンパルミトイルトランスフェラーゼ1の間においてはある程度のmRNAレベルでの差異があるとはいえ、ピラノ−1,2−ナフトキノンの投与群におけるかかる酵素のmRNAのレベルが対照群の場合と比べて上昇することが示された。かかる遺伝子の発現レベルの上昇は、NQO1がエネルギー代謝に関連する疾患の治療におけるタンパク質標的としてありうるという可能性を示す。
ピラノ−1,2−ナフトキノンをDIOマウスに経口経路を介して50mg/kgの用量で毎日投与し、性腺脂肪組織内のサーチュイン(Sirtuin)(SIRT)遺伝子の転写因子のレベルを、リアルタイム定量PCRを用いて投与の7、28および56日目に測定した。SIRT関連転写因子については、ヒトにおける転写因子として既知の7種が存在する。特に、SIRT1は寿命に関与する酵素として周知であり、カロリーが制限付きで消化される場合にSIRT1が著しく増大することも報告されている。図32から分かるように、実験群と対照群の間でのSIRT2、SIRT5およびSIRT7が示す差異が全く注目に値しない一方、SITR1、SIRT3およびSIRT6が有意に増大した。
ピラノ−1,2−ナフトキノンをDIOマウスに経口経路を介して50mg/kgの用量で毎日投与し、肝組織および性腺組織における脱共役タンパク質1および2(UCP1および2)遺伝子の転写因子のレベルを、リアルタイム定量PCRを用いて測定した。UCP1および2は、発熱を介してエネルギーを消費する酵素であり、これらの酵素が反応性酸素種(ROS)の生成を伴うことなくエネルギーを消費するように機能し、肥満の発生率とも密接に相関することが報告されている。図33に示されるように、ピラノ−1,2−ナフトキノンの投与により、UCP1および2のmRNAレベルにおける有意な増大がもたらされている。これらの結果は、NQO1が、エネルギー生成プロセスにおいて追加的に生成されるROSに起因するストレスの低下による代謝症候群の治療における安全な治療薬として有望であることを示す。
肝臓、骨格筋および白色脂肪組織(WAT)内でのグルコースおよび脂質代謝に関与する遺伝子の発現に対するβLの効果を検討するため、遺伝子発現マイクロアレイ分析およびマウスA42用アフィメトリクス(Affymetrix)GeneChipを用いて実験を行った。
図35は、ピラノ−1,2−ナフトキノンを肥満マウスに経口経路を介して50mg/kgの用量で毎日投与した後の56日間の食餌摂取量/体重および重量変化における変化を示す。ピラノ−1,2−ナフトキノン投与群における食餌摂取量が最初の2週間で減少を示し、その後、食餌摂取レベルは対照群のレベル並みに回復した。これらの結果は、脂肪の分解の促進故に十分な量のエネルギーが生成されることに起因すると考えられる。更に、マウスに高脂肪食が与えられても、動物は対照群と比べて56日間にわたる継続的な体重減少を示した。図36における冠状断面および横断面のMRI画像で示されるように、かかる体重減少は皮下および内臓脂肪組織における減少に起因するものであった。
図45は、賦形剤で処理されたOLETFラットおよびβLで処理されたOLETFラットにおいて測定されたグルコース寛容性およびインスリン感受性を示すグラフである。グルコースおよびインスリンをi.p.およびi.v.でそれぞれ注射し、血中グルコースレベルを測定した。その結果、図45aおよび45cと図45bおよび45dに示されるように、OLETFラットはβL処理後の3日目および21日目にグルコース寛容性およびインスリン感受性における改善を示した。
図46および47は、ピラノ−1,2−ナフトキノンをレプチン受容体の欠損した(ob/ob)マウスに経口経路を介して200mg/kgの用量で毎日投与して56日間の食餌摂取量/体重における変化および体重における変化を示す。食餌摂取量/体重は投与の約10日目に著しく減少し、その後、食餌摂取レベルが対照群のレベルの70%に回復した。これらの結果は、ピラノ−1,2−ナフトキノンの投与によりレプチン受容体の欠損した(ob/ob)マウスにおいても体重が有効に減少することを示す。
ピラノ−1,2−ナフトキノンをC57BL/6 DIOマウスに投与し、3時間後、自発運動活性をVersa MAX Activity Monitors & Analyzer(米国オハイオ州コロンバス(Columbus)のアキュスキャン・インスツルメンツ(AccuSan Instruments))を用いて測定した。動物の運動の測定に用いられるモニターは、赤外線をx軸およびy軸に沿って各々2.5cmの間隔で装備する41cmx41cmのプレキシグラス(Plexiglas)チャンバー(高さ:30cm)であったが、それにより16本の走査線の各々がチャンバーの前側/後側および右側/左側に並べられる。自発運動と常同/グルーミング行動を識別するため、マウスによって引き起こされる2つの異なる走査線の連続的干渉を有効な判定基準とすることにより動物の活動を測定した。ピラノ−1,2−ナフトキノン投与群、賦形剤投与群および対照群をそれぞれ各測定装置に入れ、動物の活動および運動を7時間測定した。動物を新しい環境に順応させるため、マウスを測定の2時間前に装置に入れた。このようにして得られた測定結果を図51に示す。図51に示されるように、賦形剤投与群および対照群は両者間で実質的な差異を全く示さなかったが、ピラノ−1,2−ナフトキノン投与群は動物の運動および活動において有意な差異を示した。
この実施例では、水泳試験を通じてマウスの身体耐久力における差異を測定しようとした。このため、水を9.5cmの直径および25cmの高さを有する円筒状の餌入れ(cylindrical trough)内に入れ、ピラノ−1,2−ナフトキノンをC57BL/6 DIOマウスに投与した。3時間後、試料投与群および対照群を測定のために円筒状の餌入れの各々に同時に入れ、各群の身体耐久力を測定し、比較した。このようにして得られた結果を図52に示す。図52に示されるように、ピラノ−1,2−ナフトキノン投与群が、対照群と比べ、ピラノ−1,2−ナフトキノンの単回投与の場合であっても水泳時間が約2倍長くなることを示すことが確認された。
この実施例では、呼吸商(RQ)の測定を介し、脂肪代謝に対するピラノ−1,2−ナフトキノンの効果について試験しようとした。酸素消費および二酸化炭素の生成についてOxyscan開回路の間接熱量計(オハイオ州コロンバス(Columbus)のアキュスキャン・インスツルメンツ(AccuSan Instruments))を用いて測定した。この装置はアクリル製の閉鎖チャンバー(21×21×21cm)からなるものであった。新鮮な空気を1500mL/分の速度で各チャンバーに引き込み、次いでO2およびCO2を検出器に通過させておいた。気体の濃度をmL/kg体重/分で記録した。CO2の生成量(VCO2)をO2の消費量(VO2)で除したものとしてRQを計算した。ピラノ−1,2−ナフトキノン投与群、賦形剤投与群および対照群を各装置に入れ、RQを7時間測定した。動物を新しい環境に順応させるため、マウスを測定の2時間前に装置に入れた。図53に示されるように、このように測定された結果では、ピラノ−1,2−ナフトキノン投与群がRQ値において賦形剤投与群および対照群と比べて有意な差異を示すことが確認されている。
この実施例では、NAD(P)+/NAD(P)H比をインビボで上昇させることが可能な方法である、NAD(P)+の任意の外部供給により変化するインビボでのNAD(P)+/NAD(P)H比の効果について試験しようとした。100mg/kgのNAD+をレプチン受容体の欠損した(ob/ob)マウスに腹腔内(i.p.)経路を介して毎日投与した。対照マウス群に生理食塩水を同用量で腹腔内投与した。食餌摂取量/体重における変化(A)および体重における変化(B)を30日間測定した。
図58は、NQO1活性化物質ジメチルフマレート(DMF)のレプチン受容体の欠損したob/obマウスへの投与後での体重および食餌摂取量における変化を示す。200mg/kgのDMFをレプチン受容体の欠損した(ob/ob)マウスに経口経路を介して毎日投与した。対照群には生理食塩水を同用量で毎日、腹腔内投与した。体重における変化(A)および食餌摂取量における変化(B)を30日間測定した。処理群の食餌摂取量が対照群の60〜70%レベルに調節されることが確認された。これらの結果は、NQO1活性化物質ジメチルフマレート(DMF)の投与によりレプチン受容体の欠損した(ob/ob)マウスの体重が有効に減少することを示す。
下記の表1に挙げる種々のNQO1を活性化する候補化合物においては、NAD(P)Hの低下を上記の実験方法(上記セクション10で開示:NADHリサイクリングアッセイ)に基づいて測定した。更に、実施例23で示した実験方法により、4週後にob/obマウスの体重を測定した。
Claims (8)
- NAD(P)+/NAD(P)H比を、インビボまたはインビトロでNQO1を介して上昇させることが可能な化合物を同定する方法であって、
候補化合物群をNQO1に接触させる工程;および
NQO1の量または活性を監視する工程
を含み、かつ、
NQO1を、スクリーニング対象の候補化合物群およびNAD(P)Hと所定の時間反応させる工程;および
得られたNAD(P) + または残存するNAD(P)Hを定量する工程
を含み、
前記NAD(P)+/NAD(P)H比における変化が、NQO1における活性化物質の不在下でのNAD(P)Hの量を基準としてNAD(P)+の20%を超える増加であり、
前記NAD(P)+の20%を超える増加により、疾患が治療または予防され、前記疾患は、肥満、肥満合併症、糖尿病、糖尿病性合併症、代謝症候群、変性疾患およびミトコンドリア機能障害からなる群から選ばれる1またはそれ以上である、
ことを特徴とする方法。 - 生成されたNAD(P)+の定量が、ヒドリド(H−)受容体として用いられるDCPIPの還元を介する、吸収波長における変化に起因する着色の誘導による吸光度の変化を測定する工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 前記残存するNAD(P)Hの定量が、テトラゾリウム塩の着色に起因する吸光度の変化を測定する工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
- NQO1を、スクリーニング対象の候補化合物群と所定の時間反応させる工程;および
NAD(P)Hの低下を定量する工程
を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。 - NQO1を、スクリーニング対象の候補化合物群と所定の時間反応させる工程;および
細胞内のATP濃度の低下または細胞内のAMP濃度の上昇を定量する工程
を含むことを特徴とする請求項4に記載の方法。 - 前記監視する工程が、細胞内のカルシウム濃度の上昇を観察する工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 前記監視する工程が、AMPKのリン酸化および活性化の程度を観察する工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 前記監視する工程が、ACCのリン酸化の増大および/またはACC活性の低下を観察する工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
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