JP5232390B2 - エレベータの積載荷重検出装置 - Google Patents
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Description
そのため、下記特許文献1に記載されているエレベータにおいては、乗りかごの下部を支持している防振ゴムのたわみ量を差動トランスを用いて測定することにより、エレベータの積載荷重を検出するようになっている。
また、左側のロープ組および右側のロープ組は、それぞれ等しい本数のロープあるいは1本違いの本数のロープから構成し、単一のロードセルに対して左右対称にとなるように位置決めしつつ係止部材に係止することができる。
さらに、各ロープは、シャックルロッドおよびコイルばねを用いつつ係止部材に係止することができる。
これにより、簡単な構成でありながらもメインロープの末端係止部に作用する荷重を正確に計測し、乗りかごの積載荷重を確実に検出することができる。
これに対して、例えば左側のロープ組が3本のロープから成り、右側のロープ組が2本のロープから成る場合には、単一のロードセルの左右方向の中心線と左側のロープ組との距離をX2とし、この中心線と右側のロープ組との距離をX3としたときに、X2:X3=2:3となるようにする。言い換えると距離X2と距離X3との比が、左側のロープ組のロープの本数と右側のロープ組のロープの本数との逆比となるようにする。
さらに、左側のロープ組の各ロープ、および右側のロープ組の各ロープは、単一のロードセルの前後方向の中心線に対して、それぞれ前後方向に対称となるように位置決めして配設する。
これにより、係止部材が傾斜してロードセルに斜め方向の荷重が作用することを防止できるから、メインロープに作用している荷重を単一のロードセルによってより正確に計測することができる。
かつ前記弾性体が上下方向に弾性変形して前記取付部材が前記支持部材に対して所定の距離に接近したときに作動するスイッチが、前記取付部材若しくは前記支持部材に取り付けられていることを特徴とする。
これにより、乗りかごの積載荷重が所定値を超えたときに、満員あるいは過積載を示す信号をエレベータの運転制御装置に送出することができる。
これにより、メインロープに作用する荷重の変動成分を緩衝しつつロードセルに作用させることができる。
まず最初に図1〜図3を参照し、第1実施形態の積載荷重検出装置について説明する。
そして、各ロープ2a〜2fの先端に取り付けられた各シャックルロッド5a〜5fは、所定の間隔を開けてヒッチプレート4に貫設された6つの挿通孔に挿通されて上方に延び、その雄ねじ部分に螺合するダブルロックナット6a,6bによってコイルばね7が取り付けられ、各ロープ2a〜2fに作用するロープ荷重の変動を緩衝している。
これに対して、図1に示した本第1実施形態の積載荷重検出装置100においては、前後方向(図示する紙面に対して垂直な方向)に水平に延びる1本の支持梁11に対し、その左側に3本のロープ(左側のロープ組)2a〜2cが、かつその右側に3本のロープ(右側のロープ組)2d〜2fが、左右対称に配設されている。
また、取付板12の上面には、左右方向の幅が狭く前後方向に細長い略直方体状の単一のロードセル14が、前後一対のボルト15によって取り付けられている。
さらに、このロードセル14の上面にはヒッチプレート(係止部材)16が前後一対のボルト17によって固定されている。
そして、このロードセル14によって計測されたロープ荷重の合力の値は、図示されないエレベータの運転制御装置に入力し、巻上機の駆動トルクの制御、および満員警報を発する等の運転制御に用いられる。
具体的に説明すると、左側のシャックルロッド5a〜5c(左側のロープ組2a〜2c)は、中心線C1から左側に距離X1だけ離れた位置に位置決めされて配設されており、かつ右側のシャックルロッド5d〜5f(右側のロープ組2d〜2f)もまた中心線C1から右側に距離X1だけ離れた位置に位置決めされて配設されている。
さらに、左側のシャックルロッド5a〜5c(左側のロープ組2a〜2c)は中心線C2に対して前後対称となるように距離Y1を開けて配設されており、かつ右側のシャックルロッド5d〜5f(右側のロープ組2d〜2f)もまた中心線C2に対して距離Y1を開けて前後対称となるように配設されている。
これにより、ヒッチプレート16が傾斜してロードセル14に斜め方向の荷重を作用させることがないから、各ロープ2a〜2fがヒッチプレート16に作用させるロープ荷重の合力を、単一のロードセル14によって正確に計測することができる。
さらに、このロードセル14から運転制御装置に入力する積載荷重を表す信号は一つであるから、上記特許文献2に記載した装置のように、各ロープ2a〜2fがヒッチプレート16に作用させるロープ荷重の合力を演算する必要がなく、エレベータの運転制御をスムーズに行うことができる。
この場合は、左側のロープ組2a〜2cおよび右側のロープ組2d,2eがそれぞれヒッチプレート16に作用させるロープ荷重に起因した曲げモーメントが、単一のロードセル14に対して左右方向および前後方向に対称となるように、シャックルロッド5a〜5eの配置を工夫しなければならない。
また、左側のシャックルロッド5a〜5c(左側のロープ組2a〜2c)は前後方向の中心線C2に対して前後対称となるように距離Y1を開けて配設されているが、右側のシャックルロッド5d,5e(右側のロープ組2d,2e)は中心線C2に対して距離Y2を開けて前後対称となるように配設されている。
言い換えると距離X2と距離X3との比が、左側のロープ組2a〜2cのロープの本数と右側のロープ組2d,2eのロープの本数との逆比となるように定められている。
したがって、各ロープ2a〜2eに作用するロープ荷重Wの値が等しいとすると、ヒッチプレート16に作用する左側の曲げモーメントの値は3×W×X2であり、右側の曲げモーメントの値は2×W×X3である。そして、X2:X3=2:3という比例関係より、3×X2=2×X3であるから、左側の曲げモーメントの値は3×W×X2=2×W×X3となり、左側の曲げモーメントの値は2×W×X3と全く等しい。
これにより、ヒッチプレート16が傾斜してロードセル14に斜め方向の荷重を作用させることがないから、各ロープ2a〜2eがヒッチプレート16に作用させているロープ荷重の合力を、単一のロードセル14によって正確に計測することができる。
次に図4を参照し、第2実施形態の積載荷重検出装置について説明する。
すると、このスイッチ23が作動し、満員あるいは過積載を示す信号をエレベータの運転制御装置に送出するから、乗りかご内の乗客に警報を発することができる。
これにより、ヒッチプレート16、したがって取付板12が支持梁11に対して傾くことがないから、メインロープ2に作用する荷重に応じて安全スイッチ23を確実に作動させることができる。
さらに、防振部材21,21により、メインロープ2に作用する荷重の変動成分を緩衝しつつロードセル14に作用させることができる。
例えば、上述した第1実施形態においては、2:1ローピングで乗りかごを懸架しているメインロープ2の末端係止部を例に取って説明したが、1:1ローピングで乗りかごを懸架しているメインロープを乗りかごに接続する部分にも本発明の積載荷重検出装置の構造を適用できることは言うまでもない。
また、上述した第2実施形態においては、安全スイッチ23が取付板2に取り付けられているが、支持梁11に取り付けることもできるし、取付板12と一体に上下動するヒッチプレート16に取り付けることもできる。
2 メインロープ
2a〜2f メインロープを構成している各ロープ
3a,3b 支持梁
4 ヒッチプレート(係止部材)
5a〜5f シャックルロッド
6a,6b ダブルロックナット
7 コイルばね
10 支持手段
11 支持梁(支持部材)
12 取付板(取付部材)
13 ボルト
14 ロードセル
15 ボルト
16 ヒッチプレート(係止部材)
17 ボルト
21 防振部材(弾性体)
22 ボルト
23 安全スイッチ
23a 先端部分
100 第1実施形態の積載荷重検出装置
150 変形例の積載荷重検出装置
200 第2実施形態の積載荷重検出装置
Claims (3)
- エレベータの乗りかごを懸架しているメインロープの末端係止部に作用する荷重を計測することにより前記乗りかごが積載している荷重を検出する装置であって、
前記メインロープを構成している複数本のロープの末端がそれぞれ上下方向に係止される係止部材と、
この係止部材を上下方向に支持するための支持手段と、
前記係止部材と前記支持手段とによって上下方向に挟持されたロードセルと、
を備え、
前記複数本のロープは、前記ロードセルを左右方向に挟むように左側のロープ組と右側のロープ組とに離間して前記係止部材に係止され、
前記ロードセルは前記支持手段上に配置され、
前記左側のロープ組および前記右側のロープ組は、前記支持手段および前記ロードセルに対して左右方向に配置され、
前記左側のロープ組および前記右側のロープ組は、それぞれが前記係止部材に作用する曲げモーメントが前記ロードセルに対して左右方向に対称に働くよう位置決めされ、
前記支持手段が、前記末端係止部を支持する支持部材と、前記単一のロードセルが取り付けられた取付部材と、前記取付部材と前記支持部材とによって上下方向に挟持される弾性体と、を有しており、
かつ前記弾性体が上下方向に弾性変形して前記取付部材が前記支持部材に対して所定の距離に接近したときに作動するスイッチが、前記取付部材若しくは前記支持部材に取り付けられていることを特徴とするエレベータの積載荷重検出装置。 - 前記弾性体は、高分子材料製の防振部材であることを特徴とする請求項1に記載したエレベータの積載荷重検出装置。
- 前記弾性体は、金属製のばね部材であることを特徴とする請求項1に記載したエレベータの積載荷重検出装置。
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