JP5229547B2 - ねじ締め機 - Google Patents

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本発明は、複数のねじを収容するマガジンからねじを一定間隔でドライバービットの先端に送り出すねじ送り機構を有するねじ締め機に関し、特に、ねじの締め付け前に、締め付け対象のねじを本体の先端から突出させることによって、締め付け位置合わせを容易にすることができるねじ締め機に関する。
複数のばらねじを装着して、ドライバービット軸線上に1本ずつ給送し、ドライバー工具を締付け材方向に押し付けることによりねじを締め付ける、ねじ送り機構を有するねじ締め機が特許文献1に開示されている。特許文献1では、マガジン内にねじを1ピッチずつ送るねじ給送機構を設け、マガジンを、ねじ案内溝が摺動部材の長手方向軸線に対し直角に位置するように摺動部材に装着して、ねじ給送機構を作動機構と連動させるようにしている。そして摺動部材の一往復動作によりねじを一ピッチ送って、ねじをドライバービットにより締め付け、この動作を連続的に繰り返してねじの締め付けを行っていた。
特開平6−339870号公報
特許文献1に示された構造では、締めつけ前のねじは、ねじ締め機の内部に保持され、ねじ締めに当たってねじの先端の位置決めがしにくく、所定の位置に正確にねじ締めすることが困難であった。特に、住宅建築に使用する接合金具を建築材に固定する場合においては、接合金具の穴はねじとの隙間が小さいので正確な位置にねじ締めできることが要求されていた。
本発明の目的は、上記背景に鑑みてなされてもので、ねじ締めの開始前に、接合金具止め等の穴にねじを精度良く位置決めでき、使い勝手の良いねじ締め機を提供することにある。
本発明の別の目的は、ばらねじをマガジンに容易に装着することができ、連続して複数のねじを締め付けることができるねじ締め機を提供することにある。
本発明のさらに別の目的は、マガジン部及びねじの移動機構の構成をシンプルにして安価に実現できるねじ締め機を提供することにある。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの特徴を説明すれば、次の通りである。
本発明の一つの特徴によれば、ドライバービットを回転させるねじ締め工具と、ねじ締め工具に取り付けられドライバービットを覆うガイド部と、ガイド部に対してドライバービットの軸方向に相対的に移動可能な摺動部を設け、摺動部には複数のねじを保持して順次ドライバービットの軸線上に搬送するマガジン部が固定されるねじ締め機において、マガジン部は、ばらの状態で装着されたねじの頭を保持するガイド溝を有し、ガイド溝にはねじの頭をガイド溝に装着するための装着口を形成した。さらに、搬送されたねじをドライバービットの回転力を用いて軸方向前方に移動させる移動機構を設け、移動機構はマガジン部を軸方向にスライドさせずにねじを摺動部から前方に突出させることができるように構成した。ばらねじの装着口は、ねじ締め工具の前方側から、ねじの頭部をガイド溝に当てるように1本又は数本ずつ挿入できる位置に形成される。
本発明の他の特徴によれば、移動機構は、ドライバービットの外周側であってガイド部との間に設けられ、ドライバービットによって回転され軸方向に摺動可能なスリーブを含み、スリーブが前進する経路に隣接する摺動部部分に、移動されるねじを吸着するためのマグネットを設けた。スリーブは円筒形状であり、スリーブの内周側がドライバービットの外形に対応する多角形状であることが好ましい。スリーブは鉄や他の金属で構成でき、鉄製とすれば、マグネットの磁力がスリーブを介してねじに作用するので好ましい。
本発明のさらに他の特徴によれば、移動機構は、スリーブの外周に形成された雄ねじ部と、雄ねじ部に対応する位置に設けられ雌ねじ部を有するハーフナットを含んで構成される。摺動部には、ねじの先端を摺動部から突出した状態で保持する掴持手段が設けられ、掴持手段は軸方向と垂直方向に離れる2つの部材を有する。
請求項1の発明によれば、マガジン部は、ばらの状態で装着されたねじの頭を保持するガイド溝を有し、ガイド溝にはねじの頭をガイド溝に装着するための装着口が形成されるので、ねじ締め機に設けたマガジンにばらねじを直接装填できるので、連結帯に装着されたねじを用いずに安価なねじを使用することができる。また、搬送されたねじをドライバービットの回転力を用いて軸方向前方に移動させる移動機構を設けたので、マガジン部を軸方向にスライドさせずにねじ締め工具の回転力を用いてねじを摺動部から前方に突出させるように移動できるので、ねじ締めの開始前に、接合金具止め等の穴にねじを精度良く位置決めでき、使い勝手の良いねじ締め機を実現できる。さらに、スリーブを前進させることにより、ねじを摺動部から前方に突出させる移動機構を設け、スリーブが前進する経路に隣接する部分にマグネットを設け、ねじがマグネットに吸着されるので、ねじの保持に連結帯を使用しなくても脱落することがなく、簡単な構成によりばらねじを用いたマガジン部を実現することができる。
請求項の発明によれば、装着口は、ガイド溝軸方向前方側からねじの頭を挿入するような位置に形成されるので、ねじ締め工具の前方からねじを装着することができるので、マガジン部にばらねじの装着し易いねじ締め機を実現できる。
請求項の発明によれば、スリーブは円筒形状であり、スリーブの内周側がドライバービットの外形に対応する多角形状であるので、ねじ締め工具を回転させるとそれに同期してスリーブを回転させることができ、スリーブを回転させるために別の駆動手段を準備しなくてもすむ。
請求項の発明によれば、スリーブは鉄製であり、マグネットの磁力がスリーブを介してねじに作用するので、簡単な構成で確実にねじをスリーブに固着することができる。
請求項の発明によれば、スリーブの移動機構は、スリーブの外周に形成された雄ねじ部と、雄ねじ部に対応する位置に設けられ雌ねじ部を有するハーフナットにより構成されるので、スリーブに回転力を与えるだけでスリーブが前進する方向に移動させることができる。
請求項の発明によれば、ねじの先端を摺動部から突出した状態で保持する掴持手段が設けられ、掴持手段は軸方向と垂直方向に離れる2つの部材を有するので、ねじの先端をねじ締め機から突き出して保持し、ねじ先端を外部から視認できるので、ねじを所定の位置に正確に締め付けることができる。
本発明の上記及び他の目的ならびに新規な特徴は、以下の明細書の記載及び図面から明らかになるであろう。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、実施形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。また、本明細書においては特に断りのない限り、図1の矢印で示した方向を前後方向として説明する。
図1は、ねじ締め機1の全体を示す図であり、一部に縦断面側面図を示す。ねじ締め機1は、インパクトドライバなどのねじ締め工具2と、ねじ締め工具2の回転軸付近前側に取り付けられるガイド部5と、ガイド部5に対してドライバービットの軸方向に相対的に移動可能な摺動部3と、摺動部3にと固定されるマガジン部4を含んで構成される。ねじ締め工具2の下部にはスピンドルケース10が設けられ、その中心にスピンドル11が配設される。スピンドル11には、ドライバービット12が装着される。ガイド部5は、スピンドルケース10に止めねじ21で固定されるホルダ20と、ホルダ20にねじ23で回転可能に固定されるガイドパイプ22を含んで構成される。摺動部3は、ガイドパイプ22の内側に取り付けられる摺動体30を含み、摺動部3はガイドパイプ22に設けた切り欠きによりガイドパイプ22に対して回転不能で、且つ、ガイドパイプ22に対して前後方向に摺動可能になるように、取り付けられる。
摺動体30の後方側(ねじ締め工具2側)には円筒状の空間が設けられ、その空間にはドライバービット12に対して前後方向に摺動可能で、ドライバービット12と相対回転不可能なスリーブ40が装着される。スリーブ40は、外周が円形で内周が六角形の断面を有する略円筒形状であり、前後方向の後方寄りに半径方向外側に延在するフランジ42が形成され、フランジ42の前面と摺動体30の貫通穴の後面側周囲との間に装着されたコーンスプリング41を介して軸方向前後に移動可能なように固定される。フランジ42の後面は、摺動体30の円筒状の空間の内周側凹部に装着された止め輪60の前面に当接するので、スリーブ40の摺動距離が規制される。コーンスプリング41は圧縮バネであり、フランジ42が軸方向後方に移動するように付勢する。スリーブ40の外周には後述するねじ溝が設けられ、ハーフナット50と噛合うように配置される。ハーフナット50は、板ばね51にプレート52を介してボルト53で固定される。ハーフナット50を固定する板ばね51の他端は特殊ワッシャ54を介してボルト55により摺動体30に固定される。
前述の摺動体30の円筒状の空間には止め輪60が配設され、スリーブ40の摺動範囲を規制する。摺動体30はスピンドルケース10に突合わして設けられたスプリング座8との間に配設されたスプリング9により付勢される。スプリング9は圧縮バネであり、付勢の方向は、ねじ締め工具2に対して摺動体30が前方に移動する向きである。
マガジン部4は、マガジンケース押さえ70と摺動体30との間にピン71で位置決めされ、ボルト72によって摺動体30に固定される。マガジン部4はリボンスプリング73、マガジンケース74、軸75、リボンスプリングホルダ76、さらねじ77によりリボンスプリングホルダ76に固定された押し板78を含んで構成される。リボンスプリング73の一端に設けた穴にピン71が貫通され、マガジンケース押さえ70と摺動体30に挟持されることによってリボンスプリング73の一端が固定される。ここで、スピンドルケースに固定したホルダ20に対して、ガイドパイプ22が回転可能に保持されるため、マガジン部4が梁などの木材(被締め付け材)と干渉する場合、マガジン部4をホルダ20に対して回転させ、マガジン部4が梁などとの干渉を避けることができる
リボンスプリング73の巻き込んである他端は、リボンスプリングホルダ76に収納され、これによってリボンスプリングホルダ76はドライバービット12側(図中右方)に付勢される。リボンスプリングホルダ76はマガジンケース74内で長手方向に摺動可能に配設され、リボンスプリングホルダ76から突出するように固定された押し板78が、整列させた最後端のねじ80の頭に当接し、これらねじ80をドライバービット12側(図中右方)に付勢することによって、ねじ80を搬送する搬送手段としての役割を果たす。ねじ80を保持するガイド溝81は、その断面が略長方形であって、その1辺の中央付近から前方に切り欠いた形状であり、その内壁がねじ80の頭部を囲むような形状をなす。本実施例ではガイド溝81はマガジンケース押さえ70と一体に形成される。ガイド溝81は、その端部(先端部、図1では右端)はスリーブ40の摺動範囲の手前に位置する。ねじ80は、ガイド溝81内ではマガジンケース74の長手方向に摺動可能に収納され、ドライバービット12と同軸上の位置に達するとガイド溝81による保持が無くなり、ドライバービット12の軸方向前方に移動可能な状態となるが、その横の摺動体30にはマグネット120が設けられるため、ねじ80はマグネット120の磁力によって摺動体30の側壁に吸着され、軸方向に移動しないように保持される。
図2は図1の矢印Aからみた図(正面図)である。ガイドパイプ22には摺動可能に摺動体30が取り付けられ、摺動体30にはマガジン部4が固定される。複数のねじ80は、リボンスプリングホルダ76に固定した押し板78によりドライバービット12側(右方)へ付勢される。ねじ80の頭を収納するガイド溝81はマガジンケース押さえ70と一体に製造できる。ガイドパイプ22には摺動体30をドライバービット12の軸方向に対して回転不能に摺動させる切り欠き22aと、プレート52と非接触の幅の広い切り欠き22bと、ハーフナット50を図中右側に移動させるためのプレート52と接触する幅の狭い切り欠き22cが設けてある。ガイドパイプ22の先端には切り欠きが設けられ、板ばね90にボルト91で固定されたねじ押さえ92が一対の組合せで配置される。
ねじ80の装着は、リボンスプリングホルダ76を図1の左方(給送方向と反対方向)に手で移動させ、装着口81aにねじ80を前方から、ねじ80の頭部が装着口81aを介してガイド溝81の内壁に当接するように1本ずつ差し込んで、ドライバービッド12の方にスライドさせることによって、ガイド溝81に整列させる。装着口81aは、装着されるねじ80の頭よりも大きい径の穴であり、その位置はガイド溝81のリボンスプリングホルダ76側の端部付近であることが好ましい。ガイド溝81に挿入されたねじ80は、先頭のねじ80がスリーブ40の直下に位置するように、リボンスプリング73で付勢されたリボンスプリングホルダ76及び押し板78より付勢される。この際、従来のようにねじ80を連結帯によって保持するのではないので、付勢する力を小さくすることができる。また、本実施形態では、ばらねじをガイド溝に対して前方側から、即ち図1の矢印Aの方向からねじ80を挿入するようにしたので、作業者にとって、ねじ80の装着が容易となる。
図3は図1のB−B部の断面図である。マガジンケース押さえ70は摺動体30に当接するように固定される。尚、ガイド溝81はマガジンケース押さえ70に形成されるので、ガイド溝81の終端部はマガジンケース押さえ70の終端部と同じである。摺動体30の内部にはスリーブ40がドライバービット12の軸方向に移動可能なように配置され、スリーブ40の周囲には、片側にブッシュ95を、他方にハーフナット50を配設して、ドライバービット12に対しスリーブ40の中心軸がずれないように保持する。ブッシュ95は、耐摩耗性を考えて鉄製の略円筒部材であり、ハーフナット50側が挿入する側に切り欠き22bが形成される。スリーブ40及びハーフナット50の形状については後述する。
図4は図1のC−C部の部分断面図である。ガイドパイプ22の前端側には摺動体30が移動可能なように保持され、摺動体30の先端には一対のねじ押さえ92が、ボルト93により摺動体30に固定された板ばね90(図中、摺動体30の外側の太線で示す部分)に、ねじ91によって保持される。板ばね90によってねじ押さえ92は、矢印28で示す方向、即ち、ドライバービット12の軸方向に対して垂直方向に離れるように、少ない距離だけ移動可能である。ガイドパイプ22には摺動体30が前後方向に移動したとき、板ばね90部がガイドパイプ22に接触しないように、切り欠き100が形成される。ねじ80は摺動体30に設けた通路穴30aにおいて、軸方向前方に通り抜けることができる。
図5(1)は図1のD−D部の断面図であり、図5(2)は図1のE−E部の断面図である。摺動体30に固定されたマガジンケース74は両サイドに補強用のリブ74aがあり、リボンスプリングホルダ76を貫通する回転自在な軸75が、補強用のリブ74aの溝と移動自在に掛止される。この軸75によりリボンスプリングホルダ76はマガジンケース74から離脱しないように保持される。リボンスプリング73はリボンスプリングホルダ76内に収容され、キャップ79はリボンスプリング73の左右の遊びをとるためのものである。図5(2)において、マガジンケース74の内側にはマガジン押さえ70があり、マガジン押さえ70には、ねじ80をガイドするためのガイド溝81が形成される。マガジンケース74は、摺動体30とマガジン押さえ70により挟持されることにより摺動体30に固定される。図から理解できるように、ガイド溝81の形状はねじの頭の形状に合わせてねじの頭に沿った形状(断面がC形の溝)をしており、ガイド溝81にねじ80の頭部が保持されるように装填され、ねじ80はマガジン部の長手方向(図1の左右方向)にだけ移動可能である。
図6は、スリーブ40とハーフナット50の形状を示す図であり、(1)は背面図(ねじ締め工具2側)、(2)は側面図、(3)は正面図(前方側)である。図6(1)、(3)において、スリーブ40の内部にはドライバービット12が貫通するため、内周壁40の形状は断面がドライバービット12の外形と同じ形状、即ち正六角形となっている。その大きさはドライバービット12に対して抵抗なく軸方向に移動可能であって、ガタつきも生じない程度の適度な間隔を有するように設定される。ハーフナット50は、スリーブ40に当接する側が円弧状の曲面となっており、この曲面部がねじ溝の形成された雌ねじ部50aとなっている。
図6(2)において、スリーブの後方側(図6では上方)には外周側にスプリング9が配置される箇所となる円筒部40cが形成され、スリーブ40の前方(図6では下方)には外周に雄ねじ(図ではそのねじ溝の形状の図示省略)が形成された雄ねじ部40aが形成される。この雄ねじ部40aが回転することにより、軸方向に移動しない雌ねじ部40bとの作用によりスリーブ40が軸方向に移動させる。この際、雄ねじ部40aの長さがスリーブ40の回転によって移動できる距離を決定する。雄ねじ部40aの後方側(図6では上方側)には、ねじ溝が形成されていない円筒部40bとなる。円筒部40bは、スリーブ40の前進によって円筒部40bがハーフナット50に当接するようになったら、ハーフナット50のねじ山の一部が円筒部40bに乗り上げることによって、ハーフナット50が半径方向外側に移動して、雄ねじ部40aが雌ねじ50aと噛合しなくなるので、スリーブ40はハーフナット50からの作用を受けずに空転することができる。
円筒部40b及び40cの間には、フランジ42が形成され、フランジ42はスプリング9及びコーンスプリング41が当接する面となる。ハーフナット50の雌ねじ部50aは、雄ねじ部40aに対応する形状のねじ溝が形成される。
以上のように、ねじ80を移動させる移動機構は、雄ねじ部40aを有するスリーブ40と、雌ねじ部50aを有するハーフナット50による簡単な構成で実現できる。尚、本実施形態では雌ねじ部50aは円周方向の回転角度にして約90度分しかないが、雄ねじ部40aとの当接をよりしっかりとしたものとするため、90度以上180度未満の範囲内で任意に設定することが可能である。
次に図1、及び、図7〜図12を用いて、本実施形態におけるねじ締め時の動作を説明する。
図1において、ねじ締め工具2のトリガスイッチ7を引きモータ(図示せず)をONさせると、ドライバービット12が回転し、それに伴ってスリーブ40が回転する。スリーブ40の外周には雄ねじ部40aが形成されており、雄ねじ部40aはハーフナット50の雌ねじ部50aと噛合するので、スリーブ40が回転することによって雌ねじ部50aと雄ねじ部40aとの作用によりスリーブ40がコーンスプリング41の力に抗して前進する。雄ねじ部40aと雌ねじ部50aのねじ山は、ドライバービット12が正転した際に、スリーブ40が前進するように、ねじ溝の方向が決定される。その結果、ねじ80もその頭部がスリーブ40に押されて前進する。ねじ80は、鉄または鉄系合金でできているので、その側方にあるマグネット120の磁力によって吸着されるので、この前進の際に摺動体30の通路穴30aから前方側に抜け落ちることはない。
スリーブ40とハーフナット50の作用によって、さらにねじ80が前進すると、ねじ80の先端がねじ押さえ92を通過する。さらに前進すると図7に示すようにねじ80の頭がマグネット120の側方を通過してマグネット120がある位置よりも前進するが、ねじ80はマグネット120の磁束がスリーブ40を通過し、ねじ80と摺動体30を通過して磁路が形成されるので、マグネット120による吸着効果が持続する。このようにねじ80は、スリーブ40とねじ押さえ92により通路穴30a内に保持される。また図7に示すように、ねじ80の先頭がねじ押さえ92よりも前方に突出するようになれば、ねじ80はマグネット120の磁力の力が無くても十分保持される。
このように、ねじ80の前進が完了したら作業者はトリガ7を離して、ねじ締め工具2の空転を停止させる。ねじ80は、ねじ押さえ92より突出して保持されるので、作業者は接合金具110の穴110aの中心にねじ先端を位置決めすることが目視で可能になる。このように、本実施形態によるねじ締め機は、トリガスイッチ7を引いてドライバービット12を空転させるだけで、ねじ締めの対象となるねじ80を、摺動体30よりも突出させることができる。
尚、ドライバービット12の回転を停止することを忘れて回転させ続けても、ハーフナット50の雌ねじ部50aとねじ40aは噛合していないので、スリーブ40は空転の状態が続き、ねじ80が前方へ移動することはない。この際、ハーフナット50は板ばね51に固定され、板ばね51は摺動体30に固定されているので、ハーフナット50は板ばねの弾力により常時ねじ40aと噛合おうとするため音が発生するので、ねじが所定距離移動したことが目視によらないでも感知できる。
作業者は、ねじ80の先端を接合金具110の穴110aに合わせた後、再びトリガスイッチ7をひいてドライバービット12を回転させながら、ねじ締め工具2を接合金具に向けて前方に押し込む。するとスプリング9を圧縮しながら摺動体30はねじ締め工具2に近づくように移動し、ねじ80の頭の異形穴とドライバービット12の先端が噛合い、ドライバービット12によってねじ80が回転を始め、被締め付け材111へのねじ80の締め付けが開始される。この状態を示したのが図8である。図8で示す距離Lは、スリーブ40の先端部の移動範囲であり、この移動範囲L内の領域において、摺動体30にマグネット120が設けられる。
図9は摺動部30の先端付近を、別の角度から見た縦断面図である。この図は、ドライバービット12の軸方向に見て、図8に対して90度回転した面での断面図である。図9は、図8の状態からさらにねじ締め工具2を前方に押し付け、ねじ80が被ねじ締付け材111に食込んだ状態を示す。一対のねじ押さえ92により形成された円筒型の通路の一端が円錐形に面取りされているので、板ばね90を変形させてねじ押さえ92を矢印の方向に移動させることによって、ねじ80の頭が通過できる。面取りされた部分がガイド面92aである。この時、プレート52が切り欠き22cに乗り上げて、ハ−フナット50が外側(図中で右方)に移動し、スリーブ40はねじ40aの噛合いがはずれ、コーンスプリング41の付勢力により上方に戻る。
図10はスリーブ40の外周のねじ40aとハーフナット50の噛合いがはずれた状態を示す。ガイドパイプ22がさらに下降して、プレート52が切り欠き22bから切り欠き22cの位置上に到達すると、切り欠き22cは幅が狭いのでプレート52がガイドパイプ22に接し、その外周の突端との接触によりハーフナット50は外側(図中で右方)に乗り上げる(移動する)。その結果、ハーフナット50の雌ねじ部50aとスリーブ40の雄ねじ部40aが完全に離脱するので、コーンスプリング41によりスリーブ40が後方に押し戻され、スリーブ40は初期位置に戻ることができる。
図11に示すように、ねじ締め工具2をさらに前方に押し付けると、回転しているドライバービット12がさらに下降して、接合金具110が被ねじ締付け材111にしっかりと固定され、締め付け作業が完了する。この状態を別の角度から見た断面を示すのが図12である。
この後、ねじ締め工具2を持ち上げると摺動体30はスプリング9の付勢力で図1の状態に戻る。また、ドライバービット12が通路穴30aを抜けて元の状態に戻るので、押し板78に押されている次のねじ80−2の頭が摺動体30の内壁に接触するまで移動し、ドライバービット12の直下にそのねじ80−2の頭が位置することになり、次のねじ締めができる状態になる。
以上のように本実施形態によれば、ねじ締めの開始前に、接合金具止め等の穴にねじを精度良く位置決めでき、使い勝手の良いねじ締め機を提供することができる。また、簡単な構成で確実にばらねじを1本ずつ送り、締め付け前にねじの先端を摺動部から突出させることができる締め付け機を実現することができる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、上述の実施形態においては、ねじ締め工具として電動式のインパクトドライバを用いた例で説明したが、電動工具に限られるものではなく、エアーを動力とするエアー工具や、エンジン工具などを用いることも可能である。また、上述の実施形態においては、ねじを装着する装着口は、ねじ締め工具の前方側からねじの頭を挿入するような位置に形成したが、前方側からだけでなく、側方側又は後方側から挿入するような位置に形成しても良い。さらに、上述の実施形態においては、先端が四角形のドライバービットと、それに対応するねじを用いる例で説明したが、ドライバービットの形状と被締結材はこれらの組み合わせに限られるものではなく、他の形状のドライバービット、ねじ、ボルト等を用いることができる。
本発明の実施形態に係るねじ締め機の全体を示す図であり、一部に縦断面側面図を示す。 図1に示すねじ締め機のA方向から見た側面図である。 図1のB−B部の断面図である。 図1のC−C部の部分断面図である。 (1)は図1のD−D部の断面図であり、(2)は図1のE−E部の断面図である。 スリーブ40とハーフナット50の形状を示す図であり、(1)は背面図、(2)は側面図、(3)は正面図である。 本発明の実施形態に係るねじ締め機でスリーブが下降してねじの先端が本体から突出した状態を示す先端部の側面断面図である。 本発明の実施形態に係るねじ締め機で本体から突出したねじ頭の異形穴にドライバービットの先端が噛合った状態を示す先端部の側面断面図である。 本発明の実施形態に係るねじ締め機でねじ締め中の動作を示す、ドライバービット軸線での別の断面図である。 図9のE−E部の断面図である。 本発明の実施形態に係るねじ締め機でねじ締めを完了した状態を示す先端部の側面断面図である。 本発明の実施形態に係るねじ締め機でねじ締めを完了した状態を示す先端部の別の角度からの側面断面図である。
符号の説明
1 ねじ締め機 2 ねじ締め工具 3 摺動部 4 マガジン部
5 ガイド部 7 トリガスイッチ 8 スプリング座 9 スプリング
10 スピンドルケース 11 スピンドル 12 ドライバービット
20 ホルダ 21 止めねじ 22 ガイドパイプ
22a、22b、22c (ガイドパイプの)切り欠き 23 止めねじ
30 摺動体 30a 通路穴 40 スリーブ 40a 雄ねじ部
40b、40c 円筒部 41 コーンスプリング 42 フランジ
50 ハーフナット 50a 雌ねじ部 51 板ばね
52 プレート 53 ボルト 54 特殊ワッシャ
55 ボルト 60 止め輪
70 マガジンケース押さえ 71 ピン 72 ボルト
73 リボンスプリング 74 マガジンケース 74a リブ
74b 折り返し 75 軸 76 リボンスプリングホルダ
78 押し板 79 キャップ 80 ねじ 81 ガイド溝
81a 装着口 90 板ばね 91 ボルト 92 ねじ押さえ
92a ガイド面 93 ボルト 95 ブッシュ
100 切り欠き 110 接合金具 110a 穴
111 被ねじ締付け材 120 マグネット

Claims (6)

  1. ドライバービットを回転させるねじ締め工具と、該ねじ締め工具に取り付けられ前記ドライバービットを覆うガイド部と、該ガイド部に対して前記ドライバービットの軸方向に相対的に移動可能な摺動部を設け、該摺動部には複数のねじを保持して順次前記ドライバービットの軸線上に搬送するマガジン部が固定されるねじ締め機において、
    前記ドライバービットの外周側であって前記ガイド部との間に設けられ前記ドライバービットによって回転されて軸方向に摺動可能なスリーブと、前記スリーブが前進する経路に隣接する前記摺動部部分に移動される前記ねじを吸着するためのマグネットを有し、搬送された前記ねじを前記ドライバービットの回転力を用いて軸方向前方に移動させる移動機構を設け、
    前記移動機構は、前記マガジン部を軸方向にスライドさせずに前記ねじを前記摺動部から前方に突出させ、
    前記マガジン部は、ばらの状態で装着された前記ねじの頭を保持するガイド溝を有し、前記ガイド溝には前記ねじの頭を前記ガイド溝に装着するための装着口が形成されることを特徴とするねじ締め機。
  2. 前記装着口は、前記ガイド溝軸方向前方側からねじの頭を挿入するような位置に形成されることを特徴とする請求項に記載のねじ締め機。
  3. 前記スリーブは円筒形状であり、前記スリーブの内周側が前記ドライバービットの外形に対応する多角形状であることを特徴とする請求項1又は2に記載のねじ締め機。
  4. 前記スリーブは鉄製であり、前記マグネットの磁力が前記スリーブを介して前記ねじに作用することを特徴とする請求項1又は2に記載のねじ締め機。
  5. 前記移動機構は、前記スリーブの外周に形成された雄ねじ部と、該雄ねじ部に対応する位置に設けられ雌ねじ部を有するハーフナットを含むことを特徴とする請求項1又は2に記載のねじ締め機。
  6. 前記摺動部には、前記ねじの先端を摺動部から突出した状態で保持する掴持手段が設けられ、該掴持手段は軸方向と垂直方向に離れる2つの部材を有することを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載のねじ締め機。
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