JP5227895B2 - 粉粒体連続乾燥装置 - Google Patents
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Description
図10は、ドラム式の連続乾燥装置の断面図である。この種類の連続乾燥装置の場合、投入口101から投入された粉粒体Aは、乾燥ドラム100の内部を通過して回収口102から回収される。乾燥ドラム100内には送風口103を通じてバーナ120から熱風Bを送り込み、乾燥ドラム100の外殻内面に略接するよう設けた回転撹拌羽根110によって粉粒体Aをかき回し一方向へ移動させながら、粉粒体Aから水分を蒸発させて発生した蒸気を含む熱風Bを、乾燥ドラム100の端部に設けた排気口104から放出させる。回転撹拌羽根110は、駆動モータ112によって回転軸111を通じて回転させる。この場合、粉粒体Aが当初、高水分量により粘性を帯びたものであっても、回転撹拌羽根110により強制的に撹拌および移動させることが可能である。
この種類の連続乾燥装置の先行技術文献としては、例えば、特許文献1に示されたものがある。
図11は、縦型多層式の連続乾燥装置の断面図である。この種類の連続乾燥装置の場合、投入口201から投入された粉粒体Aは、多層に設けられたメッシュプレート210を順次通過しながら下方へ落下し、最終的に回収口202から回収される。乾燥筒200内には、蒸散効果を上げるために複数・多段に設けた送風口203を通じて熱風Bを送り込み、乾燥筒200の上部にある投入口201から蒸気を含む熱風Bを放出する。この際、粉粒体Aは下層にいくほど乾燥が進むため軽量になり、風速の高い熱風Bによってメッシュプレート210上で舞い上がりながら、流動的に運動するため、徐々に水分の蒸散が効率化し、また均質化する。一方、メッシュプレート210は乾燥筒200内で回転するよう中心軸211とその端部に駆動モータ212が備えられており、さらにこれら一連の機構に振動を与えることで、粉粒体Aの下方への落下や乾燥を促進する機能を有する場合もある。
この種類の連続乾燥装置の先行技術文献としては、例えば、特許文献2に示されたものがある。
図12は気流式の連続乾燥装置の断面図である。この種類の連続乾燥装置の場合、投入口301から投入された粉粒体Aは、乾燥筒300内で発生する強力な熱風Bの気流によって浮遊回転しながら、熱風Bとともに乾燥筒300の端部に設けた排気口304から取り込まれて回収され、あるいは、徐々に降下して回収口302から回収される。乾燥筒300内には送風口303を通じてバーナ320から熱風Bを送り込み、排気口304から蒸気を含む熱風Bを放出する。この際、粉粒体Aは粒子ごとに浮遊するため、短時間に、また均質な乾燥が可能になる。
この種類の連続乾燥装置の先行技術文献としては、例えば、特許文献3に示されたものがある。
まず、従来技術1に示した種類の連続乾燥装置の場合、高水分量のものを乾燥させるのに使用されることが多いため、乾燥に時間を要することが前提となっている。従って、時間当たり乾燥量を大きくする必要があり、多くの水分を蒸散させるために収容した粉粒体Aの量にくらべ空間を大きく確保しなければならず、乾燥ドラム100に自体の容量が大きくなる。
したがって、乾燥装置全体が大きな装置になり、熱容量が大きくなり、また乾燥ドラム100の表面積が増えて放熱ロスが大きくなるなど、熱効率が低下しやすいという問題を有している。
また、送風口203を多段にする必要があるため、上部に設けた送風口203から送り込まれた熱風Bは、十分に水分を回収することなく排気口204から放出される可能性が高く、さらに熱効率が低下しやすい。
このうち、図1はドラム1の軸15に垂直な平面での断面図を含む概略図であり、図2はドラム1の上下直径16での断面図、図3は収納空間Cの要部断面図、図4は全体構成を示す構成図である。
図1〜図4において、符号1はドラム、符号2はベルト、符号4はフランジ、符号5は投入口、符号6は回収口、符号7は乾燥装置筐体、符号8は予備乾燥工程、符号9はバーナ、符号11は円筒外殻、符号12は側面外殻、符号13は送風口、符号14は排気口、符号15はドラム軸、符号16は上下直径、符号21はピンチローラ、符号22は駆動ローラ、符号41は隙間、符号71は排気口、符号81はメッシュプレート、符号Aは粉粒体、符号Bは加熱空気、符号Cは収容空間、符号Dは進行方向である。
本実施形態では、ドラム1は固定されていて、ドラム1の側面外殻12には、バーナ9から送られる加熱空気Bを吹き込むための送風口13が設けられている。ベルト1はエンドレスに配され、その一部を円周外殻11に巻き付けた構造になっている。円周外殻11の幅は、ベルト2とほぼ同じ幅であり、円筒外殻11の両縁にはフランジ4が固定されている。すなわち、ベルト2はフランジ4の間を、円周外殻11に巻き付きながら移動するようになっている。
収容空間Cから粉粒体Aが溢れるのを防止するために、投入口5には投入される粉粒体Aの量を制限する投入量制限手段を設けても良い。投入量制限手段は簡単な計量枡のようなもので充分である。
ドラム1内部から加熱された円周外殻11と接した粉粒体Aは、回転移動している間に加熱され、含有した水分を蒸散する熱エネルギーを獲得する。
図4に示すように、ドラム1、ベルト2など、前記一連の乾燥装置機構を内包する乾燥装置筐体7を構成し、その内部には、粉粒体Aをあらかじめ加熱乾燥させる予備乾燥工程8を設ける。円周外殻11に送り込んだ加熱空気Bを側面外殻12に設けた排気孔14を通じて送り出し、乾燥装置筐体7内部を循環させて再利用する。予備乾燥工程8では、本実施の形態のように例えばメッシュプレート81上を乾燥前の粉粒体Aを移動させながら、加熱空気Bに触れさせて予備乾燥を行うことも可能である。この場合は、加熱空気Bの最終的な排出は、乾燥装置筐体7の一部に設けた排気口71から行うことになる。
図5および図6において、第1の実施の形態と同じ機能の要素には、便利のため同じ符号を付すようにした。なお、符号4aは回転フランジ、符号22aはフランジ駆動ローラ、符号41aは隙間、符号42aは外周部である。
図7はドラム1の軸15に垂直な平面での断面図であり、図8はドラム1の上下直径16での断面図である。図7および図8において、第1の実施の形態と同じ機能の要素には、便利のため同じ符号を付すようにした。なお、符号3は輪体、符号31はくぼみ、符号32は側面、符号33は隙間である。
本実施の形態では、円周外殻11、ベルト2、フランジ4を、ともにメッシュ状の材料で構成したものである。図9はこの実施形態のドラム1の上下直径16での要部断面図を示す。
いずれにしても本実施の形態は、収容空間Cがメッシュ状の材料に接しているため、メッシュの孔の大きさによっては微粉体には使用できない可能性があり、比較的に大きな粒径の粉粒体に適した実施形態といえる。
2 ベルト
3 輪体
4 フランジ
4a 回転フランジ
5 投入口
6 回収口
7 乾燥装置筐体
8 予備乾燥工程
9 バーナ
11 円筒外殻
12 側面外殻
13 送風口
14 排気口
15 ドラム軸
16 上下直径
21 ピンチローラ
22 駆動ローラ
22a フランジ駆動ローラ
31 くぼみ
32 側面
33、41、41a 隙間
71 排気口
81 メッシュプレート
A 粉粒体
B 加熱空気
C 収容空間
D 進行方向
Claims (11)
- 粉粒体を連続的に乾燥する粉粒体連続乾燥装置であって、
その外殻を内部から加熱可能なドラム部と、このドラム部の前記外殻の表面に接して連続的に回動可能な無終端の移動手段とを備え、
前記移動手段は前記ドラム部の外殻表面との間に前記粉粒体を収容可能な複数の収容空間を有し、
前記収納空間に収納された前記粉粒体を前記外殻表面で加熱して乾燥することを特徴とする粉粒体連続乾燥装置。 - 前記移動手段の一部を前記ドラム部の外殻表面から外れた位置に導いて駆動手段に接続させ、この駆動手段によって前記移動手段を回動させることを特徴とする請求項1に記載の粉粒体連続乾燥装置。
- 前記移動手段が回転移動終端側で外殻表面から外れる位置の前記移動手段の移動軌跡の内側またはその近傍に前記外殻表面に当接する回収口を設けて乾燥後の前記粉粒体を回収することを特徴とする請求項2に記載の粉粒体連続乾燥装置。
- 前記移動手段が回転移動始端側で外殻表面に当接する位置の前記移動手段の移動軌跡の内側またはその近傍に前記外殻表面に当接する投入口を設けて乾燥前の前記粉粒体を前記収納空間に供給することを特徴とする請求項2または3に記載の粉粒体連続乾燥装置。
- 前記移動手段の回転移動終端側で前記外殻に貫通孔を設け、その貫通孔の前記外殻内側に回収口を設けて乾燥後の前記粉粒体を回収することを特徴とする請求項1に記載の粉粒体連続乾燥装置。
- 前記移動手段の回転移動始端側で前記外殻に貫通孔を設け、その貫通孔の前記外殻内側に投入口を設けて乾燥前の前記粉粒体を前記収納空間に供給することを特徴とする請求項1または5に記載の粉粒体連続乾燥装置。
- 前記投入口に前記粉粒体の前記収納空間への投入量を制限する投入量制限手段を設けたことを特徴とする請求項4または6に記載の粉粒体連続乾燥装置。
- 前記移動手段の側面に当接する側縁体を設けたことを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の粉粒体連続乾燥装置。
- 前記外殻を一部メッシュ状にして、加熱空気が前記外殻の内面から前記収容空間を通過するようにしたことを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載の粉粒体連続乾燥装置。
- 前記移動手段は、波型の凹凸を有し、その波型の前記ドラム部の外殻表面に接する側の凹部を前記収納空間とする帯体であることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1項に記載の粉粒体連続乾燥装置。
- 前記移動手段は、前記ドラム部の外殻表面に接する側に複数のくぼみを有し、そのくぼみを前記収納空間とする輪体であることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1項に記載の粉粒体連続乾燥装置。
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