JP5227804B2 - 光ファイバおよび光導波路 - Google Patents

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Description

本発明は、光ファイバおよび光導波路に関するものである。
一般に使用される石英系ガラスからなるシングルモード光ファイバの場合、その波長分散特性はその光ファイバの屈折率構造が基となって定まる波長分散すなわち構造分散と、その光ファイバの構成材料である石英系ガラスの光学特性によって定まる波長分散すなわち材料分散との和で表される。構造分散は、光ファイバの有する屈折率分布形状を変化させることによって特性を大きく変化させることが可能であるから、光ファイバの構造分散の調整によって波長分散値がゼロとなるゼロ分散波長を所望の波長に設定することが出来る。しかしながら、構造分散の調整によってゼロ分散波長を容易に設定することが出来るのは波長1200nm以上の範囲であって、1200nmよりも短い波長にゼロ分散波長を設定することは困難である。その理由を以下に説明する。すなわち、石英系ガラスの有する材料分散の値は波長約1300nmより長波長側では正であって異常分散を示すが、波長約1300nmにおいて正負が逆転し、短波長側の領域では波長が短くなるにつれて大きな正常分散を示す。これに対し構造分散は約1000nmより長波長側において基本的には正常分散であり、屈折率分布形状を変化させて波長分散を異常分散側にシフトさせてもその絶対値は小さいものにしかならない。このため、光ファイバの材料分散と構造分散との和である波長分散値は負となる。したがって、1200nmよりも短い波長にゼロ分散波長を設定することは困難である。特に近赤外領域である波長900nm〜1150nmの範囲にゼロ分散波長を設定することは不可能である。
これに対し近年、シリカガラスからなるコア部の周囲に多数の空孔が形成された、通称フォトニッククリスタルファイバと呼ばれる光ファイバが報告されている。フォトニッククリスタルファイバにおいては絶対値の大きな構造分散が得られるとの報告がある(非特許文献1,2参照)。また、フォトニッククリスタルファイバにおいてこのような空孔を形成した構造を用いることによって、任意の波長においてシングルモード動作やゼロ分散波長特性を得ることが出来るといった報告がされている(非特許文献3参照)。すなわちフォトニッククリスタルファイバにおいては、60〜300個程度の多数の空孔をクラッド部内に配置することで光ファイバの屈折率構造を大きく変えることが可能であり、これによって絶対値の大きな構造分散を得ることができる。これにより例えば近赤外の短波長領域において、大きな異常分散値を得ることができるので、大きな正常分散値を有する材料分散と足し合わせることによって、波長分散値をゼロにすることが可能である。フォトニッククリスタルファイバにおいては、波長分散特性が空孔の大きさや空孔配置の精度に大きく依存する。しかしながら、このような多数の空孔を精度良く配置した光ファイバを作製することは困難であるため、製造留まりが低下しコスト高となる。さらに、フォトニッククリスタルファイバにおいては、コア部にはゲルマニウムのような屈折率を高めるドーパントを添加しないので実効屈折率が低い。その結果、光の閉じ込め損失が大きくなりやすくなるが、この損失を抑制するには多数の空孔の層を設ける必要があるので、空孔の総数を少なくすることができず、さらに製造歩留まりの低下と高コスト化を招く。
一方、近年、Hole−assisted Fiber(以下、ホールアシストファイバ)と呼ばれる、ゲルマニウムを添加したコア部の周囲に空孔を設けた構造の光ファイバが報告されている(非特許文献4参照)。このホールアシストファイバの特徴は、空孔を設けることでコア部への光の閉じ込めを強くできるので、マクロベンディングロスを低減できること、およびコア部の近傍に空孔を設けることによって構造分散を大きく変えることができることである。また、上記のフォトニッククリスタルファイバのように閉じ込め損失を抑制するために多数の空孔層を設ける構造とは異なり、クラッド部よりも屈折率の高いコア部を有するため、実効屈折率がクラッド部の屈折率よりも高くなるので、多数の空孔層を設けなくても光の閉じ込め損失を抑制することが容易である。
"Dispersion compensation using single-material fibers" T. A. Birks et al., Photon. Tech. Lett. 11, 674(1999). "Anomalous dispersion in photonic crystal fiber" J. C. Knight et al., Photon. Tech. Lett. 12, 807(2000). "Toward practical holey fiber technology: fabrication, splicing, modeling, and characterization" P. J. Bennett et al., Opt. Lett. 24, 1203(1999). "Novel hole-assisted lightguide fiber exhibiting large anomalous dispersion and low loss below 1dB/km" T. Hasegawa et al., OFC2001,D5-1
ところで、近年使用の要求が高まっている波長帯域である波長900nm〜1150nmにゼロ分散波長を有し、この波長帯域での使用に適するシングルモードの光ファイバについては、フォトニッククリスタルファイバを用いた場合は精度良く作製することが困難であり、高コストになるという問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、低コストで容易に作製でき、波長900nm〜1150nmの光の伝送に適するシングルモードの光ファイバおよびこれを備えた光導波路を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る光ファイバは、コア部の外周に該コア部より屈折率が低いクラッド部を有し、前記クラッド部内に前記コア部を中心とした4回回転対称性を有するように4つの空孔を形成してゼロ分散波長を900〜1150nmとするとともにカットオフ波長を950nm以下としたことを特徴とする。
また、本発明に係る光ファイバは、上記の発明において、カットオフ波長を900nm以下としたことを特徴とする。
また、本発明に係る光ファイバは、上記の発明において、ゼロ分散波長を900〜1100nmとしたことを特徴とする。
また、本発明に係る光ファイバは、上記の発明において、ゼロ分散波長を900〜1050nmとしたことを特徴とする。
また、本発明に係る光ファイバは、上記の発明において、波長900〜1150nmにおける伝搬損失が10dB/km以下であることを特徴とする。
また、本発明に係る光ファイバは、上記の発明において、前記伝搬損失が3dB/km以下であることを特徴とする。
また、本発明に係る光ファイバは、上記の発明において、波長1100nmと波長1150nmとの伝搬損失の差が1dB/km以下であることを特徴とする。
また、本発明に係る光ファイバは、上記の発明において、前記コア部はゲルマニウムまたはリンを添加した石英系ガラスであることを特徴とする。
また、本発明に係る光ファイバは、上記の発明において、前記コア部の前記クラッド部に対する比屈折率差は0.3〜1.5%であることを特徴とする。
また、本発明に係る光ファイバは、上記の発明において、前記比屈折率差は0.5〜1.0%であることを特徴とする。
また、本発明に係る光ファイバは、上記の発明において、前記コア部の直径は3μm以上7μm以下であることを特徴とする。
また、本発明に係る光ファイバは、上記の発明において、前記直径は6μmより小さいことを特徴とする。
また、本発明に係る光ファイバは、上記の発明において、前記空孔の直径は1μmより大きく8μm以下であることを特徴とする。
また、本発明に係る光ファイバは、上記の発明において、前記コア部の直径をAμm、前記各空孔の直径をBμm、前記コア部と各空孔との中心間の距離をLμmとした場合に、式(1)
D={L−(A+B)}/2 (1)
によって定義される前記コア部と前記各空孔との最短の距離Dが0μm以上1.2μm以下であることを特徴とする。
また、本発明に係る光ファイバは、上記の発明において、前記Dは0.6μm以下であることを特徴とする。
また、本発明に係る光ファイバは、上記の発明において、前記クラッド部内の前記空孔よりも前記コア部から離れた位置に該コア部を中心とした4回回転対称性を有するように4つの副空孔を形成したことを特徴とする。
また、本発明に係る光ファイバは、上記の発明において、長手方向の端部に前記空孔を潰して形成した空孔閉塞部を有し、前記空孔閉塞部は波長950nmの光をシングルモードで伝搬することを特徴とする。
また、本発明に係る光ファイバは、上記の発明において、長手方向の端部に前記空孔内へ前記クラッド部と同等以下の屈折率を有する媒質を充填して形成した空孔充填部を有し、前記空孔充填部は波長950nmの光をシングルモードで伝搬することを特徴とする。
また、本発明に係る光導波路は、上述のいずれか1つの発明に係る光ファイバを備え、波長が900〜1150nmの光を導波することを特徴とする。
本発明に係る光ファイバは、コア部の外周のクラッド部内にコア部を中心とした4回回転対称性を有するように4つの空孔を配置した空孔群を形成することによって、精度良く作製できる程度の大きさおよび数の空孔でコア部への適度な光の閉じ込めを実現してカットオフ波長を950nm以下とするとともに、構造分散の特性を異常分散側にシフトさせて波長分散値を調整してゼロ分散波長を900〜1150nmとした。その結果、低コストで作製でき、波長900nm〜1150nmの光の伝送に適するシングルモードの光ファイバおよびこれを備えた光導波路を実現できるという効果を奏する。
図1は、本発明の実施の形態1に係る光ファイバを模式的に表した断面図である。 図2は、コア部と空孔との最短の距離Dを説明する図である。 図3は、本発明の実施の形態1に係る光ファイバにおいてコア径を6μmに固定して比屈折率差Δ1と距離Dとを適宜変更したサンプル1〜3の諸特性を示す図である。 図4は、図3に示すサンプル1〜3における空孔径とゼロ分散波長との関係を示す図である。 図5は、本発明の実施の形態1に係る光ファイバにおいて距離Dを0μmに固定してコア径と比屈折率差Δ1とを適宜変更したサンプル4〜7の諸特性を示す図である。 図6は、図5に示すサンプル4〜7における空孔径とゼロ分散波長との関係を示す図である。 図7は、カットオフ波長を950nm以下とした場合の、各空孔径の条件下での、コア径と最短となるゼロ分散波長との関係を示す図である。 図8は、各コア径において、ゼロ分散波長が1150nm以下であり、波長1150nmにおける光の閉じ込め損失が0.1dB/km以下であるときのコア部のクラッド部に対する最小比屈折率差Δ1を示す図である。 図9は、本発明の実施の形態1に係る光ファイバにおいてカットオフ波長が950nm以下、波長950nm〜1150nmにおける光の閉じ込め損失が0.1dB/km以下である条件における距離Dと空孔径との関係を示す図である。 図10は、本発明の実施の形態1に係る光ファイバのコア部のコア径が5μmの場合において、条件2を満たす空孔の空孔径と距離Dとコア部の比屈折率差Δ1との関係について示す図である。 図11は、図10において条件2にさらに条件3を付加した場合の空孔の空孔径と距離Dとコア部の比屈折率差Δ1との関係について示す図である。 図12は、本発明の実施の形態1に係る光ファイバのコア部のコア径が4μmの場合において、条件2を満たす空孔の空孔径と距離Dとコア部の比屈折率差Δ1との関係について示す図である。 図13は、図12において条件2にさらに条件3を付加した場合の空孔の空孔径と距離Dとコア部の比屈折率差Δ1との関係について示す図である。 図14は、本発明の実施の形態1に係る光ファイバのコア部のコア径が3μmの場合において、条件2を満たす空孔の空孔径と距離Dとコア部の比屈折率差Δ1との関係について示す図である。 図15は、図14において条件2にさらに条件3を付加した場合の空孔の空孔径と距離Dとコア部の比屈折率差Δ1との関係について示す図である。 図16は、本発明の実施の形態1に係る光ファイバのコア部のコア径が6μmの場合において、条件2を満たす空孔の空孔径と距離Dとコア部の比屈折率差Δ1との関係について示す図である。 図17は、本発明の実施の形態1に係る光ファイバにおいて距離Dを0μmとしたサンプル10〜18の諸特性を示す図である。 図18は、実施例1に係る光ファイバの分散特性を示す図である。 図19は、実施例2に係る光ファイバの分散特性を示す図である。 図20は、実施例3、4に係る光ファイバにおける、比屈折率差Δ1と閉じ込め損失が抑制される長波長側の限界波長との関係を示す図である。 図21は、実施例3、4に係る光ファイバにおける、比屈折率差Δ1とカットオフ波長との関係を示す図である。 図22は、本発明の実施の形態2に係る光ファイバを模式的に表した断面図である。 図23は、本発明の実施の形態3に係る光ファイバと、これに接続するシングルモード光ファイバを模式的に表した長手方向の断面図である。 図24は、本発明の実施の形態4に係る光ファイバと、これに接続するシングルモード光ファイバを模式的に表した長手方向の断面図である。 図25は、本発明の実施の形態5に係る光導波路を備えた光伝送システムのブロック図である。
符号の説明
10〜60 光ファイバ
11〜51 コア部
12〜42 空孔
13〜43、52 クラッド部
14 コア径
15 空孔径
16 コア部と空孔との中心間の距離
17 コア部と空孔との最短の距離
24 副空孔
30a 空孔閉塞部
32a 潰れた空孔
40a 空孔充填部
45 屈折率整合剤
70 光送信器
80 光受信器
100 光伝送システム
以下に、図面を参照して本発明に係るファイバおよび光導波路の実施の形態を詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、本明細書においては、カットオフ波長(λc)とは、ITU−T(国際電気通信連合)G.650.1で定義するファイバカットオフ波長をいう。その他、本明細書で特に定義しない用語についてはITU−T G.650.1における定義、測定方法に従うものとする。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る光ファイバを模式的に表した断面図である。図1に示すように、本実施の形態1に係る光ファイバ10は、コア部11の外周にコア部11より屈折率が低いクラッド部13を有し、クラッド部13内のコア部11の近傍にコア部11を中心とした4回回転対称性を有するように4つの空孔12を形成して、ゼロ分散波長を900〜1150nmとするとともにカットオフ波長を950nm以下としたものである。この4つの空孔12は断面が円状であり、隣接する空孔同士はコア部11の中心に対して90度の角度をなすとともに各空孔がコア部11の中心から等距離に配置されており、その結果この4つの空孔12はコア部11を中心とした4回回転対称性を有するものとなっている。
この光ファイバ10は、上記の構成を備えることによって、低コストで容易に作製でき、波長900〜1150nmの光のシングルモード伝送に適する光ファイバとなる。以下、具体的に説明する。
前述のように、石英系ガラス系の光ファイバの場合、材料分散は波長約1300nmより短波長側において正常分散を示し、その絶対値は波長が短くなるに従い大きくなる。たとえば、材料分散の値は波長1150nmにおいて約−15ps/nm/km、波長1100nmにおいて約−22ps/nm/km、波長1050nmにおいて約−30ps/nm/kmである。一方、構造分散については、波長1000nmより長波長側において10ps/nm/km以下の値の異常分散を有するが、一般の石英系ガラスからなる光ファイバにおいては、コア部とクラッド部とで構成した屈折率構造を変化させても、波長1150nmよりも短波長において構造分散の変位量は小さいため、波長900〜1150nmの範囲において、材料分散と構造分散との和である波長分散は大きな負の値を有することとなり、ゼロとはならない。
そこで、本実施の形態1に係る光ファイバ10は、クラッド部13内に空孔を形成して、屈折率構造を極めて大きく変化させて構造分散の値を異常分散側に大きくシフトさせることによって材料分散を相殺し、構造分散と材料分散の和がゼロとなるゼロ分散波長を波長900〜1150nmの範囲内に有するようにしている。なお、ゼロ分散波長は、コア部のクラッド部に対する比屈折率差、コア部の直径すなわちコア径、空孔の直径すなわち空孔径、コア部と空孔との距離を調整することによって所望の値に調整でき、好ましくは1100nm以下、特に好ましくは1050nm以下とできる。
また、本実施の形態1に係る光ファイバ10は、コア部11を中心とした4回回転対称性を有するように4つの空孔12を形成しているが、空孔が4つであれば空孔12をコア部11の近傍に設けても中心コア部への光の閉じ込めが適度な強さになり、カットオフ波長を950nm以下、好ましくは900nm以下とできる。さらに、空孔の数が4つであれば空孔を設計どおりの位置に精度良く形成できるとともに、空孔径をそれほど小さくする必要が無いので、精度良く容易に作製できる程度の大きで空孔を形成できる。その結果、製造歩留まりが高く、低コスト化が可能になる。さらに、4つの空孔12はコア部11の中心に対して4回回転対称を有するように配置されているので、ファイバ断面上においてファイバ中心を直交する2軸の屈折率分布が等価となる。すなわち、屈折率分布の異方性が生じないため、偏波モード分散(PMD)の劣化を抑えることが出来る。なお、この点から空孔数は4個若しくは8個が好ましい。これに対し、空孔数が3個や5個のような奇数個とした光ファイバの場合、空孔を設けることによる製造コストの上昇はそれほどないが、屈折率分布の異方性は大きくなるため、PMDは大きく劣化する。
一方、中心コア部の近傍に空孔を設ける場合は、空孔の作用により中心コア部への光の閉じ込めが強くなる。すなわち高次モードのコア部への光の閉じ込めもまた強くなるため、カットオフ波長は長波長化する。そのため、950nmより短波のカットオフ波長を得ることが困難となる。中心コア近傍に空孔が密になるほどこの影響が大きく、例えば空孔数が6個の場合においては、空孔数が4個の場合と同等の構造分散を得ようとした場合、空孔一つあたりの面積を大幅に小さくする必要があるので、製造が難しくなる。また、空孔数が多くなることで空孔が増えた分だけ製造コストが上昇する。上記により、配置する空孔数は4個であることが好ましい。
以下、本実施の形態1に係る光ファイバ10についてさらに説明する。まず、光ファイバ10は、波長1100nmと波長1150nmとの伝搬損失の差が1dB/km以下である。以下、具体的に説明する。まず、ごく一般的な光ファイバの場合、波長1100nmと波長1150nmとの伝搬損失差はレイリー散乱やOH基による損失の寄与が大きいが、これらの要因の寄与により発生する伝搬損失差は1dB以下である。しかしながら、本発明に代表される構造の光ファイバにおいては、コア部の近傍に空孔を設けることでコア部への光の閉じ込めが強くなる一方、空孔を形成したことによる影響によりコア部とその近傍の領域であって光が伝搬する部分である光伝搬部の実効屈折率が下がることによって、コア部からクラッド部への光の漏れが生じやすくなる。使用波長帯においてこの光の漏れが大きいと、伝搬損失のゆらぎが大きくなり光ファイバ内部において光のパワーが経時変化し、安定しない。したがって、光を安定したパワーで伝搬するためには、この光の漏れをほぼゼロにする必要がある。
なお、ここで言う光の漏れは、一般的には閉じ込め損失と呼ばれる。この閉じ込め損失は波長依存性が大きく、波長が長くなるに従い大きくなる。また、この閉じ込め損失が伝搬損失に影響を及ぼし始めた波長より長波長の光はほとんど光伝搬しないという性質を有する。
ここで、波長1100nmと波長1150nmとの伝搬損失の差が1dB/km以下であるということは、波長1150nmにおける光の閉じ込め損失が0.1dB/km以下であることを意味する。ただし、OH基による損失が大きいと、それだけで波長1100nmと波長1150nmにおける伝搬損失の差が1dBを越えるため、このとき波長1150nmにおける伝搬損失は3dB/km以下とする。
前述したように、光の閉じ込め損失は、波長依存性が大きく、波長が長くなるに従い大きくなるので、光の閉じ込め損失が大きい場合は、波長1100nmと1150nmとの伝搬損失の差は、単位をdB/kmとして1桁〜2桁以上の数値となる。一方、光の閉じ込め損失およびOH基による損失がそれほど大きくない場合には、波長1100nmと1150nmにおける伝搬損失の差は、それほど大きくなく、1dB/km以下である。よって、波長1150nmにおける伝搬損失は3dB/km以下の場合の、波長1100nmと1150nmにおける伝搬損失の差により、1150nmにおける光の閉じ込め損失を表すことが出来る。すなわち、波長1100nmと1150nmとの伝搬損失の差が1dB/km以下であれば、波長1150nmにおける光の閉じ込め損失が0.1dB/km以下であるといえる。
本実施の形態1に係る光ファイバ10は、波長1100nmと1150nmとの伝搬損失の差が1dB/km以下、すなわち波長1150nmにおける光の閉じ込め損失が0.1dB/km以下であるので、閉じ込め損失が極めて小さくなるので、光のパワーが経時変化せずに安定する。また、光ファイバ10は、波長900〜1150nmにおける伝搬損失が10dB/km以下、好ましくは3dB/kmであるので、ファイバ長が数十mから数百mでの使用範囲において、伝搬する光の損失を抑えかつ光ファイバから出射される光のパワーのばらつきも小さく抑えることが出来る。
また、光ファイバ10において、コア部11はゲルマニウムまたはリンを添加した石英系ガラスであるので、コア部11を伝搬する光の伝搬損失を抑制しつつコア部11の屈折率を高めることができる。また、クラッド部13はフッ素を添加して屈折率を低くした石英ガラスもしくは屈折率調整用ドーパントを含まない純粋な石英ガラスであり、コア部11より屈折率が低くなっている。コア部にゲルマニウムやリンを添加する方法として、たとえばVAD(Vapor−phase Axial Deposition)法やMCVD(Modified Chemical Vapour Deposition)法を用いることができる。VAD法やMCVD法を用いれば、ゲルマニウムやリンの添加量を微調整することができ、その結果コア部11のクラッド部13に対する比屈折率差Δ1を0.01%刻みで調整することができる。
また、コア部11のクラッド部13に対する比屈折率差Δ1は0.3%以上であるので、コア部11の近傍に空孔を形成したことによって生じる光の閉じ込め損失を0.1dB/km以下に抑えることができる。また、比屈折率差Δ1は1.5%以下、好ましくは1.0%以下であるので、光ファイバ中における非線形光学効果の発生が抑制されると共に、カットオフ波長を容易に950nm以下とすることができる。さらに、比屈折率差Δ1は1.5%以下であるのでコア部におけるゲルマニウムやリンの添加濃度がそれほど高くないため、たとえば機械式ドリルを用いて光ファイバ母材に対して空孔を形成する場合にも、コア部自体が割れにくくなる。
なお、上記の比屈折率差Δ1は、ncore、ncladをそれぞれコア部の最大屈折率、及びクラッド部の屈折率とすると、式(2)で定義される。
Δ1={(ncore−nclad)/ncore}×100 [%] (2)
つぎに、本実施の形態1に係る光ファイバ10のコア部および空孔についてシミュレーションによる計算結果を用いてさらに具体的に説明する。なお、以下の説明では、図2に示すように、コア部11のコア径14をAμm、空孔12の空孔径15をBμm、コア部11と空孔12との中心間の距離16をLとした場合に式(1)
D={L−(A+B)}/2 (1)
によって定義されるコア部11と空孔12との最短の距離17である距離Dを用いて説明する。なお、距離Dの単位はμmである。また、コア部11のコア径とは、コア部11とクラッド部13との境界領域でΔ1の1/2の比屈折率差を有する位置における径である。
まず、コア部11のコア径について説明する。まず、コア径は7μm以下であるので、Δ1を0.3%以上としたままで容易にゼロ分散波長を1150nm以下にすることができるとともに、カットオフ波長を容易に950nm以下にできる。
さらにコア径が6μmより小さければ、ゼロ分散波長を1100nm以下にできるので好ましい。これについて以下説明する。図3は、本実施の形態1に係る光ファイバ10においてコア径を6μmに固定して比屈折率差Δ1と距離Dとを適宜変更したサンプル1〜3の諸特性を示す図であり、図4はカットオフ波長を950nmとした場合のサンプル1〜3における空孔径と最短となるゼロ分散波長との関係を示す図である。なお、図4においてプロットのない範囲は、カットオフ波長が950nm以下とならない、若しくは波長1150nmでの閉じ込め損失が0.1dB/km以上となってしまうことを意味する。図4に示すように、サンプル1〜3はいずれも空孔径が7μm以下であれば、ゼロ分散波長1150nm以下とカットオフ波長950nm以下の両立が出来る。
一方、図5は、本実施の形態1に係る光ファイバ10において距離Dを0μm、すなわちコア部11と各空孔12が接する条件に固定してコア径と比屈折率差Δ1とを適宜変更したサンプル4〜7の諸特性を示す図であり、図6はカットオフ波長を950nmとした場合のサンプル4〜7における空孔径と最短となるゼロ分散波長との関係を示す図である。なお、図6においてプロットのない範囲について、図4と同様に、カットオフ波長が950nm以下とならない、若しくは波長1150nmでの閉じ込め損失が0.1dB/km以上となってしまうことを意味する。図6に示すように、空孔径が6μm以上の範囲においてはカットオフ波長が950nm以下とならない、また、空孔径が2μmよりも小さい範囲においてはファイバ構造上の閉じ込め損失が増大してしまい、波長1150nmでの閉じ込め損失が0.1dB/km以上となってしまう。サンプル4〜7はいずれもコア径が6μmよりも小さいが、図6に示すように空孔径を適宜設定することによって容易にカットオフ波長を950nm以下とできる。すなわち、本実施の形態1に係る光ファイバ10においてコア径は6μmより小さいことが好ましい。
また、コア部11のコア径は3μm以上が好ましい。すなわち、コア径が3μm以上であれば、コア部内の光の強度密度も過度に大きくならず、比屈折率差Δ1を0.9%より小さい値としつつ光の閉じ込め損失を0.1dB/km以下とでき、さらに光ファイバ10に他の光ファイバを接続する際にもコア径が整合しやすく、接続損失を抑制できる。
一方、コア径が7μmよりも大きいと、空孔を設けた構造においてもゼロ分散波長を波長1150nmよりも短波長にシフトさせるためには、クラッドに対する比屈折率差を0.3%以下に設定する必要があり、前述したように光の閉じ込め損失の観点から好ましくない。またコア径が大きくなるとカットオフ波長が長波長にシフトするため、この点においてもコア径は7μm以下であることが好ましい。さらにコア径は6μmより小さいことが好ましい。コア径が6μm以上の条件下では、カットオフ波長を950nm以下にしようとした場合、空孔とコア部との間隔、および空孔径の大きさを調整してもゼロ分散波長は1100〜1150nmの範囲内であり、1100nmよりも短波長にすることが出来ない。これについて以下に具体的に説明する。
図7は、カットオフ波長を950nm以下とした場合の、各空孔径の条件下での、コア径と最短となるゼロ分散波長との関係を示す。図7に示すように、コア径が6μmにおいて何れの空孔径においてもゼロ分散波長は1100〜1150nmの範囲内である。したがって、コア径は6μm以下であることが好ましい。また、コア径が小さくなるに従い、若しくは空孔径が大きくなるに従い、大きな構造分散が得られるため、ゼロ分散波長は短波長側にシフトする。しかしながらカットオフ波長が長波長側にシフトするため、空孔径が5μm及び6μmの条件下でカットオフ波長を950nm以下に設定した場合、コア径を小さくしても、ゼロ分散波長は短波長とはならない。
また、図8は、各コア径において、ゼロ分散波長が1150nm以下であり、波長1150nmにおける光の閉じ込め損失が0.1dB/km以下であるときのコア部のクラッド部に対する最小比屈折率差Δ1を示す。図8に示すように、コア径3μmの場合、比屈折率差Δ1を0.8%以上とする必要がある。
図7が示すように、コア径が3μmの場合、ゼロ分散波長を1100nm以下にするためには、空孔径が5μm以下の場合はコア部の比屈折率差Δ1を0.9%以上にする必要がある。一方、図7が示すように、コア径が3μmかつ空孔径が6μm以上の場合はゼロ分散波長を1100nm以下に出来ない。さらにコア径を小さくする場合、光の閉じ込め損失を抑えるためにはコア部の比屈折率差をさらに大きく1.0%以上にする必要があり、好ましくない。
さらに、コア径を3μmよりも小さくすると、モードフィールド径も非常に小さくなり、非線形光学効果の影響が大きくなり、光ファイバへの光の挿入時に光の結合が大きく劣化する。また、他の光ファイバとの接続損失も大きくなる。このためコア径は3μm以上であることが好ましい。
つぎに、空孔12の大きさについて説明する。空孔12の空孔径は1.5μmより大きく、好ましくは2μm以上なので、構造分散が異常分散側に十分にシフトさせて所望のゼロ分散波長を得ることができる。以下、前述の図5および6を用いて説明する。図6に示すように、空孔径が1μmより大きい1.5μmであればサンプル4、5においてゼロ分散波長が1150nm以下となり好ましく、空孔径が2μm以上であればサンプル4〜7のいずれもゼロ分散波長が1150nm以下となり、コア径や比屈折率差Δ1等の他のパラメータの設計の自由度が高くなるのでより好ましい。なお、サンプル6、7においては、空孔径が1.5μm以下の条件では光の閉じ込め損失が極めて大きくなり好ましくない。
また、空孔径が1μm以下の条件下でも、例えばコア部の領域に空孔を食い込ませる構造とすれば、構造分散を異常分散側へ十分にシフトされることができるが、上記したように、空孔を形成したことによる構造損失や、ファイバ作製時にOH基がコア部に形成されることによって発生する伝搬損失による悪影響が大きくなるため好ましくない。さらに本実施の形態のように空孔数が少ない構造においては、空孔を形成するには前述のように機械式ドリルを用いて光ファイバ母材に対し穿孔加工を行う手段が有効であるが、この場合、光ファイバの状態で空孔径を1μm以下とするためには光ファイバ母材に対して1mm以下の径を穿孔加工しなければならないため、製造上非常に困難であり、この点からも好ましくない。
また、空孔12の空孔径は8μm以下である。以下ではコア部11と空孔12との最短の距離Dと関連させて説明する。空孔径が大きくなるとコア部11への光の閉じ込めも強くなる。すなわち光ファイバの高次伝搬モードのコア部への光の閉じ込めもまた強くなるため、カットオフ波長は長くなる。一方、空孔径を大きくしても距離Dを大きくするか、若しくはコア部の実効屈折率を小さくすることによってカットオフ波長を短くすることは可能である。しかしながら、距離Dを大きくすると空孔12を形成したことによって得られる構造分散のシフト量が小さくなるため、ゼロ分散波長を1150nm以下にすることは困難となる。そのため、距離Dは0μm以上1.2μm以下とするのが好ましい。さらに、距離Dが0μm以上1.2μm以下である場合にカットオフ波長を950nm以下にする場合、空孔12の空孔径はコア部11のコア径の2倍以下であることが必要である。また、コア部の実効屈折率を小さくするとコア部への光の閉じ込めが小さくなるため、光の閉じ込め損失が大きくなるので好ましくない。
図9は、本実施の形態1に係る光ファイバ10においてカットオフ波長が950nm以下、波長1150nmにおける光の閉じ込め損失が0.1dB/km以下である条件(以下条件1と呼ぶ)における距離Dと空孔径との関係を示す図である。なお、コア部11のクラッド部13に対する比屈折率差を0.3〜1.5%とし、コア径は3〜6μmとした。図9の横軸は距離Dを示し、縦軸は各距離Dにおいて上記のカットオフ波長および閉じ込め損失の条件を満たす空孔径の最大値を示す。つまりそれぞれのコア径において、空孔径は図9に示される値以下とする必要があり、コア径が3.0μmの場合、空孔径は6.0μm以下にし、コア径が6μmの場合、空孔径は8.0μm以下にする必要がある。なお、コア径が7.0μmの場合は、上記の条件1を満たす空孔径の最大値は7.0μmである。本実施の形態1に係る光ファイバ10においては、空孔12の空孔径は8.0μm以下であるので、コア径を3〜6μmとしても上記の条件1を満たすことができる。
また、前述のようにコア部11と空孔12との最短の距離Dは0μm以上12μm以下であり、特に0.6μm以下であることが好ましい。これについて以下により具体的に説明する。
図10は、本実施の形態1に係る光ファイバ10のコア部11のコア径が5μmの場合において、カットオフ波長が950nmより短く、波長1150nmにおける光の閉じ込め損失が0.1dB/km以下であり、ゼロ分散波長が1150nmより短いという条件(以下条件2と呼ぶ)を満たす空孔12の空孔径と距離Dとコア部11の比屈折率差Δ1との関係について示す図である。すなわち図10は、縦方向に示した空孔径と、横方向に示した距離Dとの組み合わせにおいて、上記の条件2を満たすようなコア部11の比屈折率差Δ1の範囲を示したものである。なお、条件2を満たす比屈折率差Δ1が無い場合はハイフンを表示した。
図10に示すように、コア径が5μmの場合は、上記の条件2を満たすためには、距離Dを1.0μmよりも小さくすることが必要である。さらに、図11は図10において条件2にさらにゼロ分散波長を1100nm以下とする条件(以下条件3と呼ぶ)を付加した場合の空孔12の空孔径と距離Dとコア部11の比屈折率差Δ1との関係について示す図である。条件3を満足するためには、より大きな構造分散が必要であるため、距離Dを0.4μmよりも小さくする必要がある。このように、光ファイバ10は、コア部11と空孔12との最短の距離Dおよび空孔径、比屈折率差Δ1を適宜選択することで、条件2および3を満足する光ファイバとなる。
図12は、本実施の形態1に係る光ファイバ10のコア部11のコア径が4μmの場合において、図10と同様に、上記の条件2を満たす空孔12の空孔径と距離Dとコア部11の比屈折率差Δ1との関係について示す図である。図12に示すように、コア径が4μmの場合は、上記の条件2を満たすためには、距離Dを1.2μmよりも小さくすることが必要である。
さらに、図13は図12において条件2にさらに条件3を付加した場合の空孔12の空孔径と距離Dとコア部11の比屈折率差Δ1との関係について示す図である。条件3を満足するためには、距離Dを0.8μmよりも小さくする必要がある。このように、光ファイバ10は、コア部11と空孔12との最短の距離Dおよび空孔径、比屈折率差Δ1を適宜選択することで、条件2および3を満足する光ファイバとなる。
図14は、本実施の形態1に係る光ファイバ10のコア部11のコア径が3μmの場合において、図10と同様に、上記の条件2を満たす空孔12の空孔径と距離Dとコア部11の比屈折率差Δ1との関係について示す図である。図14に示すように、コア径が3μmの場合は、上記の条件2を満たすためには、距離Dを1.4μmよりも小さくすることが必要である。
さらに、図15は図14において条件2にさらに条件3を付加した場合の空孔12の空孔径と距離Dとコア部11の比屈折率差Δ1との関係について示す図である。条件3を満足するためには、距離Dを0.8μmよりも小さくする必要がある。このように、光ファイバ10は、コア部11と空孔12との最短の距離Dおよび空孔径、比屈折率差Δ1を適宜選択することで、条件2および3を満足する光ファイバとなる。
図16は、本実施の形態1に係る光ファイバ10のコア部11のコア径が6μmの場合において、図10と同様に、上記の条件2を満たす空孔12の空孔径と距離Dとコア部11の比屈折率差Δ1との関係について示す図である。図16に示すように、コア径が6μmの場合は、上記の条件2を満たすためには、距離Dを0.8μmよりも小さくすることが必要である。このように、光ファイバ10は、コア部11と空孔12との最短の距離Dおよび空孔径、比屈折率差Δ1を適宜選択することで、条件2を満足する光ファイバとなる。
同様に、本実施の形態1に係る光ファイバ10は、コア部11と空孔12との最短の距離Dおよび空孔径、比屈折率差Δ1を適宜選択することで、コア部11のコア径が6μmの場合にも、上記の条件3を満足する光ファイバとなる。
つぎに、本実施の形態1に係る光ファイバ10において距離Dを0μmとした場合の光学特性の計算結果について説明する。図17は、光ファイバ10において距離Dを0μmとしたサンプル10〜18の諸特性を示す図である。なお、図17においてλ0とはゼロ分散波長を示し、LP01の閉じ込め損失とは基底伝搬モードの光の閉じ込め損失を示す。
図17に示すサンプル10〜18は、いずれも波長900〜1150nmにおいてゼロ分散波長を有し、特にサンプル10〜15は波長900〜1100nmにおいてゼロ分散波長を有した。また、サンプル10〜18はいずれもカットオフ波長が950nm以下であり、950nmより長い波長領域においてシングルモードで動作する光ファイバである。また波長1150nmにおける光の閉じ込め損失は0.1dB/km以下である。
なお、サンプル10および11は同一のコア径であるが、サンプル11の方が形成した空孔12の空孔径が大きく、コア部11の屈折率が若干小さいため、サンプル10より大きな構造分散が得られ、ゼロ分散波長を1050nmより短波長にシフトできている。また、サンプル12と13を比較すると空孔径が大きいサンプル12の方がサンプル13よりもゼロ分散波長が短いが、これは空孔部12による構造分散の影響が大きいためである。また、サンプル13の構造はサンプル12の構造に比べて空孔12による光の閉じ込めが小さく、またコア部の実効屈折率が小さい分、光の閉じ込め損失が生じ、閉じ込め損失の値は0.07dB/kmと比較的大きい。
サンプル14と15との関係、およびサンプル16と17との関係も、上記と同様に空孔12の空孔径の大きさが違うので、得られる構造分散に大きな差があり、空孔径が大きいサンプルの方がより短波長側でゼロ分散波長が得られている。また、大きな構造分散を得るためにはコア部の大きさが重要であり、図17に示すようにコア径が小さくなるにつれて、短波長側にゼロ分散波長をシフトさせ易く、逆にコア径が大きくなると、例えばサンプル18に示すように空孔径を大きくし、かつコア部11の屈折率を下げて実効屈折率を小さくすることで、波長1150nmより短波長側にゼロ分散波長をシフトしている。
(実施例1)
つぎに、本実施の形態1に従って作製した実施例1に係る光ファイバの特性について説明する。実施例1に係る光ファイバにおいて、コア部はゲルマニウムがドープされた石英系ガラスであり、0.72%の比屈折率差Δ1を有し、コア径は4.3μmである。また空孔はコア部の中心から等距離に配置され、各空孔の中心とコア部の中心との距離をL1とするとL1=5μmであり、それぞれの空孔はコア部の中心に対し、4回回転対称の位置関係にある。また、空孔はファイバ断面においてそれぞれほぼ円形で、4つの空孔の断面積は同じであり、各々の空孔の空孔径は5.2μmであった。また距離Dは0.25μmであった。
なお、実施例1に係る光ファイバの作製方法は以下のとおりである。まず、VAD法によりゲルマニウムが添加された多孔質ファイバ母材を作製し、これをガラス化してシリカガラスを作製する。このガラスの純シリカに対する比屈折率差は0.72%で、その屈折率分布形状はステップインデックス形状であり、これをコア部とした。次にこのコア部の外側に純シリカ層をJVD法により外付けし、外径46.15mm、コア部の直径が2.48mmである母材を作製した。この母材に対し機械式ドリルにより、仕上がり直径が3mmに形成されるよう穿孔及び空孔内面の研磨を行った。そしてこの母材をファイバクラッド外径が80μmとなるよう線引きした。
上記の方法で作製した実施例1に係る光ファイバの特性を説明する。まず、分散特性については、図18に示すように、ゼロ分散波長は1065nmであり、波長1110nmより短波長のゼロ分散波長を達成している。また、カットオフ波長は880nmであり、近赤外領域である波長930nm〜1150nmにおいてシングルモードで動作する。また、波長1150nmにおける伝送損失は1.2dB/kmであり、また波長1100nmと波長1150nmとの伝搬損失の差は0.2dB/kmと小さいことから、閉じ込め損失はほぼゼロであるといえる。
なお、実施例1では、クラッド外径は80μmとしたが、使用用途により外径を変えて、50〜150μmの径としても構わない。例えば125μmの外径で同じ特性を有するファイバを作製することを考える場合、外径が約48.1mm、コア径が1.65mmの母材を作製し、上記と同様に直径2mmの空孔を設け、これを外径125μmになるよう線引きすることで実施例1に係る光ファイバと同等の特性を有する光ファイバが得られる。
(実施例2)
つぎに、本実施の形態1に従って作製した実施例2に係る光ファイバの特性について説明する。実施例2に係る光ファイバにおいて、コア部はゲルマニウムがドープされた石英系ガラスであり、0.58%の比屈折率差Δ1を有し、コア径は4.5μmであった。また空孔はコア部の中心から等距離に配置され、各空孔の中心とコア部の中心との距離をL1とするとL1=5.3μmであり、それぞれの空孔はコア部の中心に対し、4回回転対称の位置関係にある。また、空孔はファイバ断面においてそれぞれほぼ円形で、4つの空孔の断面積は同じであり、各々の空孔の空孔径は5.5μmであった。また距離Dは0.3μmであった。
なお、実施例2に係る光ファイバの作製方法は以下のとおりである。まず、VAD法によりゲルマニウムが添加された多孔質ファイバ母材を作製し、これをガラス化してシリカガラスを作製する。このガラスの純シリカに対する比屈折率差は0.58%で、その屈折率分布形状はステップインデックス形状であり、これをコア部とした。次にこのコア部の外側に純シリカ層をJVD法により外付けし、外径44mm、コア部の直径が2.475mmである母材を作製した。この母材に対し機械式ドリルにより、仕上がり直径が3mmに形成されるよう穿孔及び空孔内面の研磨を行った。そしてこの母材をファイバクラッド外径が80μmとなるよう線引きした。
上記の方法で作製した実施例2に係る光ファイバの特性を説明する。まず、分散特性については、図19に示すように、ゼロ分散波長は1049nmであり、波長1050nmより短波長のゼロ分散波長を達成している。また、カットオフ波長は930nmであり、近赤外領域である波長930nm〜1150nmにおいてシングルモードで動作する。また、波長1150nmにおける伝送損失は1.0dB/kmであり、また波長970〜1150nmにおける伝送損失は1.0dB/km以下であるが、波長950nmにおいてはOH基による損失の影響で5dB/kmであった。また、波長1100nmと波長1150nmとの伝搬損失の差は0.4dB/kmであったが、上記のようにOH基による損失の影響が大きいことから、閉じ込め損失は小さく、ほぼゼロであるといえる。
(実施例3、4)
つぎに、本実施の形態1に従って作製した実施例3、4に係る光ファイバの特性について説明する。実施例3に係る光ファイバとして、実施例2と同様の構造を有し、コア径が4.5μm、空孔径が5.5μm、距離Dが0.3μmであるが、比屈折率差Δ1を0.6%、0.8%、1.0%、1.1%とした4種類のものを作製した。一方、実施例4に係る光ファイバとして、コア径を4μm、空孔径を4μm、距離Dを0.3μmとし、比屈折率差Δ1を0.6%〜1.3%まで0.1%ずつ異なる8種類のものを作製した。作製した実施例3、4に係る光ファイバのゼロ分散波長を測定したところ、いずれも1060〜1070nmの範囲内であった。
ここで、本発明に係る光ファイバの傾向として、上記したようにコア部の屈折率を大きくすると、閉じ込め損失が抑制される波長範囲を長波側にシフトすることが可能となるが、同時にカットオフ波長も長波化する。以下、実施例3、4に係る光ファイバの特性を用いて、比屈折率差Δ1と、閉じ込め損失が抑制される波長およびカットオフ波長との関係について説明する。
図20は、実施例3、4に係る光ファイバにおける、比屈折率差Δ1と閉じ込め損失が抑制される長波長側の限界波長との関係を示す図である。すなわち、図20に示す値よりも長波長の領域においては閉じ込め損失が急激に増加するため、長距離での光伝搬が困難となる。図20に示すように、比屈折率差Δ1を高くすることによって、閉じ込め損失が低損失での光伝搬が可能な波長範囲が長波長側に拡大する。
一方、図21は、実施例3、4に係る光ファイバにおける、比屈折率差Δ1とカットオフ波長との関係を示す図である。図20に示すように、比屈折率差Δ1を高くすることによって、カットオフ波長は長波長となる。
したがって、図20および21から、実施の形態3、4に係る光ファイバにおいて、所定の比屈折率差Δ1の場合に、シングルモード動作し、かつ低損失での光伝搬可能な波長範囲が分かる。たとえば、実施例3に係る光ファイバで比屈折率差Δ1を0.6%としたものの場合、900〜1190nmの波長範囲において、シングルモード動作し、かつ低損失での光伝搬が可能になる。また、比屈折率差Δ1を0.8%にすれば、1000〜1400nmの波長範囲、すなわち、1.0〜1.31μm帯域を含む波長範囲において、シングルモード動作し、かつ低損失での光伝搬が可能になる。
一方、実施例4に係る光ファイバの場合、図20および21が示すように、比屈折率差Δ1を1.3%まで増大した場合、1000〜1600nm程度の波長範囲において、シングルモード動作し、かつ低損失での光伝搬が可能になる。すなわち、ゼロ分散波長を1060〜1070nmの範囲としつつ、1000〜1600nm程度の波長範囲において、シングルモード動作し、かつ低損失での光伝搬が可能な光ファイバを実現することができる。
(実施の形態2)
つぎに、本発明の実施の形態2に係る光ファイバについて説明する。本実施の形態2に係る光ファイバは、実施の形態1に係る光ファイバのクラッド部内の空孔よりもコア部から離れた位置に該コア部を中心とした4回回転対称性を有するように4つの副空孔を形成したことを特徴とする。
図22は、本実施の形態2に係る光ファイバ20を模式的に表した断面図である。この光ファイバ20は、実施の形態1に係る光ファイバ10と同様に、コア部21の外周にコア部21より屈折率が低いクラッド部23を有し、クラッド部23内のコア部21の近傍にコア部21を中心とした4回回転対称性を有するように4つの空孔22を形成して、ゼロ分散波長を900〜1150nmとするとともにカットオフ波長を950nm以下としたものであるが、さらに、空孔22よりもコア部21から離れた位置にコア部21を中心とした4回回転対称性を有するように4つの副空孔24を形成している。4つの副空孔24は、隣り合う内側の空孔22を結ぶ線と直角に交わりコア部21の中心を通る直線上に配置されている。
この光ファイバ20は、上記の構成を備えることによって、光ファイバ10と同様に低コストで容易に作製でき、波長900nm〜1150nmの光の伝送に適するシングルモードの光ファイバとなる。さらに、4つの副空孔24によって、コア部21からクラッド部23への光の閉じ込め損失を一層低減出来るといった効果を奏する。
なお、光ファイバ20のコア部21および空孔22の特性および最短の距離については、光ファイバ10と同様である。また、光ファイバ20の構造分散については、空孔22の影響が支配的である。また副空孔24の空孔径は空孔22の空孔径と同径が好ましい。さらに、コア部21と副空孔24との最短の距離Dについては、4つの空孔22とコア部21との距離、および空孔径ならびにコア径に大きく依存するが、少なくとも以下の式(3)に定義されるD2μmよりも大きいことが好ましい。
D2={(A1+B1)/2+L2}×√2−(A1+B1)/2 (3)
なお、式(3)において、A1はコア部21のコア径であり、B1は空孔22の空孔径であり、L2はコア部21と空孔22との中心間の距離であり、A1、B1、L2の単位はいずれもμmである。
(実施の形態3)
つぎに、本発明の実施の形態3について説明する。本実施の形態3に係る光ファイバは実施の形態1に係る光ファイバと同様の構成を有するが、長手方向の端部に空孔を潰して形成した空孔閉塞部を有し、空孔閉塞部は波長950nmの光をシングルモードで伝搬することを特徴とする。
図23は、本実施の形態3に係る光ファイバと、これに接続するシングルモード光ファイバを模式的に表した長手方向の断面図である。このシングルモード光ファイバ50は、コア部51とクラッド部52とを有し、カットオフ波長は850nmであり、また伝送損失は波長900〜1150nmの範囲において1.5dB/km以下である。また、光ファイバ30は、実施の形態1に係る光ファイバ10と同様の構成を有するが、長手方向の端部に空孔32を潰して形成した空孔閉塞部30aを有する。なお、符号31、33、32aはそれぞれコア部、クラッド部、潰れた空孔を示す。また、光ファイバ30は光ファイバ10の端部を加熱して空孔閉塞部30aを形成することによって作製できる。また、シングルモード光ファイバ50と光ファイバ30とのコア径およびコア部の屈折率は同等である。
この光ファイバ30は、空孔閉塞部30aが950nm以上の波長の光に対してシングルモードで動作するので、コア部51とクラッド部52とを有する通常の構造のシングルモード光ファイバ50と接続しても、空孔閉塞部30aを含む光ファイバ30とシングルモード光ファイバ50との全体にわたってシングルモード動作するものとできる。
なお、前述の実施例1および2に係る光ファイバの端部を加熱して空孔を潰して空孔閉塞部を形成し、空孔閉塞部を形成した光ファイバを他のシングルモード光ファイバに接続したところ、接続した光ファイバの全体にわたって波長900nmの光をシングルモード動作するものとなった。すなわち、いずれの光ファイバにおいても、空孔閉塞部におけるカットオフ波長は900nm以下であると推定される。
(実施の形態4)
つぎに、本発明の実施の形態4について説明する。本実施の形態4に係る光ファイバは実施の形態1に係る光ファイバと同様の構成を有するが、長手方向の端部に空孔内へクラッド部と同等以下の屈折率を有する媒質を充填して形成した空孔充填部を有し、空孔充填部は波長950nmの光をシングルモードで伝搬することを特徴とする。
図24は、本実施の形態4に係る光ファイバと、これに接続するシングルモード光ファイバを模式的に表した長手方向の断面図である。シングルモード光ファイバ50は、上述したものであり、光ファイバ40は、実施の形態1に係る光ファイバ10と同様の構成を有するが、長手方向の端部に空孔42内へクラッド部43と同等以下の屈折率を有する屈折率整合剤45を充填して形成した空孔充填部40aを有するものである。なお、符号41はコア部を示す。
この光ファイバ40は、空孔充填部40aが950nm以上の波長の光に対してシングルモードで動作するので、コア部51とクラッド部52とを有する通常の構造のシングルモード光ファイバ50と接続しても、空孔充填部40aを含む光ファイバ40とシングルモード光ファイバ50との全体にわたってシングルモード動作するものとできる。
(実施の形態5)
つぎに、本発明の実施の形態5について説明する。本実施の形態5に係る光導波路は、実施の形態1に係る光ファイバと同様の構成を有する光ファイバを備え、波長が900〜1150nmの光を導波することを特徴とする。
図25は、本実施の形態5に係る光導波路を備えた光伝送システム100のブロック図である。この光伝送システム100は、光送信器70と、光受信器80と、光送信器70と光受信器80とを接続する光導波路である光ファイバ60を備える。光ファイバ60は実施の形態1に係る光ファイバと同様の特性を有する。また、光送信器70と光受信器80とは、波長900〜1150nmの信号光を送受信するものである。この光伝送システム100は、本実施の形態5に係る光ファイバ60を光導波路として用いることで、波長900〜1150nmの信号光を良好な伝送特性で伝送するものとなる。
本発明は、たとえば波長900〜1150nmの信号光を用いた光伝送システムにおいて好適に利用できる。

Claims (15)

  1. コア部の外周に該コア部より屈折率が低いクラッド部を有し、
    前記クラッド部内に前記コア部を中心とした4回回転対称性を有するように4つの空孔を形成し
    前記コア部の直径が3μm以上7μm以下であり、
    前記コア部の前記クラッド部に対する比屈折率差が0.3〜1.5%であり、
    前記空孔の直径が1μmより大きく8μm以下であり、
    前記コア部の直径A(μm)、前記各空孔の直径B(μm)、および前記コア部と各空孔との中心間の距離L(μm)の間で、式(1)
    D={L−(A+B)}/2 (1)
    によって定義される前記コア部と前記各空孔との最短の距離Dが、0μm以上1.2μm以下であり、
    ロ分散波長900〜1150nmであり、
    カットオフ波長950nm以下であることを特徴とする光ファイバ。
  2. カットオフ波長を900nm以下としたことを特徴とする請求項1に記載の光ファイバ。
  3. ゼロ分散波長を900〜1100nmとしたことを特徴とする請求項1または2に記載の光ファイバ。
  4. ゼロ分散波長を900〜1050nmとしたことを特徴とする請求項3に記載の光ファイバ。
  5. 波長900〜1150nmにおける伝搬損失が10dB/km以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の光ファイバ。
  6. 前記伝搬損失が3dB/km以下であることを特徴とする請求項5に記載の光ファイバ。
  7. 波長1100nmと波長1150nmとの伝搬損失の差が1dB/km以下であることを特徴とする請求項6に記載の光ファイバ。
  8. 前記コア部はゲルマニウムまたはリンを添加した石英系ガラスであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載の光ファイバ。
  9. 前記比屈折率差は0.5〜1.0%であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1つに記載の光ファイバ。
  10. 前記コア部の直径は6μmより小さいことを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の光ファイバ。
  11. 前記コア部と前記各空孔との最短の距離Dは0.6μm以下であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1つに記載の光ファイバ。
  12. 前記クラッド部内の前記空孔よりも前記コア部から離れた位置に該コア部を中心とした4回回転対称性を有するように4つの副空孔を形成したことを特徴とする請求項1〜1のいずれか1つに記載の光ファイバ。
  13. 長手方向の端部に前記空孔を潰して形成した空孔閉塞部を有し、前記空孔閉塞部は波長950nmの光をシングルモードで伝搬することを特徴とする請求項1〜1のいずれか1つに記載の光ファイバ。
  14. 長手方向の端部に前記空孔内へ前記クラッド部と同等以下の屈折率を有する媒質を充填して形成した空孔充填部を有し、前記空孔充填部は波長950nmの光をシングルモードで伝搬することを特徴とする請求項1〜1のいずれか1つに記載の光ファイバ。
  15. 請求項1〜1のいずれか1つに記載の光ファイバを備え、波長が900〜1150nmの光を導波することを特徴とする光導波路。
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