JP5226547B2 - 桝またはマンホール用の蓋 - Google Patents

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Description

この発明は桝またはマンホール用の蓋に関し、特にたとえば、上面に滑り止め用の凹凸が形成される、桝またはマンホール用の蓋に関する。
従来、桝やマンホール等に用いられる蓋の上面には、滑り止め用の凹凸が形成されている。これらの蓋は、自治体によって設置されることが多いため、その凹凸を利用して、蓋の上面に各自治体指定のデザインが表現されている場合がある。また、蓋の上面の凹部に塗料を塗布して、そのデザインがカラー化されているものもある。
また、これらの蓋が持つ広報性に着目して、これらの蓋を広告媒体として利用する技術も提案されている。たとえば、特許文献1の技術では、マンホール蓋の外面に所定サイズの凹部を設け、ネオン管装置およびホログラム画像などの広告媒体を、その凹部に着脱自在に嵌込み固定している。そして、広告媒体の上に設けた透明板によって、広告媒体を路面荷重や衝撃から保護している。
また、特許文献2の技術では、蓋本体と表層部との2層構造を採用しており、表層部は、蓋体に着脱可能に支持され、その表面が所要の図画で化粧されている。たとえば、表層部は、写真または印刷等で描かれた図画である化粧面を有し、その図画は、セラミック等の耐摩性素材で保護されている。
特開2002−188169号公報 [E02D 29/14] 特開平6−158674号公報 [E02D 29/14]
蓋の上面に形成される凹凸を利用してデザインを表現する場合には、デザイン毎に専用の金型が必要であるため、金型製作に要する期間が必要となるばかりでなく、少量の蓋の製造では採算が合わず、高コストとなる。また、上面の凹凸で表現できるデザインは、かなり限定される上、凹部に塗料を流し込んで色付けを行っても、雨などによって色落ちしてしまうことが多い。さらに、デザインによって凹凸形状が変化するため、適切に滑り止め機能を発揮できない恐れがあり、その上を歩行者などが通行すると危険である。
また、特許文献1の技術では、蓋の上面が透明板によって覆われているが、そこには凹凸が形成されていないので、滑り止め機能を全く有さない。また、蓋に広告媒体を嵌め込み、その上に透明板を設けているので、部品数が多くなり、製造に手間およびコストがかかる。
さらに、特許文献2の技術でも、特許文献1の技術と同様に、部品数が多くなり、製造に手間およびコストがかかる。また、特許文献2には、レリーフ層の表面にセラミックまたは適当な樹脂層を形成させて耐スリップ性を付与することが望ましい、との記載はあるが、その具体的態様は何ら記載されていないため、特許文献2の技術による蓋が、滑り止め機能を有するかどうかは不明である。
それゆえに、この発明の主たる目的は、新規な、桝またはマンホール用の蓋を提供することである。
この発明の他の目的は、滑り止め機能を保持しつつ、多彩なデザインへの対応が可能であり、かつ色落ちが生じ難い、桝またはマンホール用の蓋を提供することである。
この発明のさらに他の目的は、製造コストを低減できる、桝またはマンホール用の蓋を提供することである。
この発明は、上記の課題を解決するために、以下の構成を採用した。なお、括弧内の参照符号および補足説明などは、本発明の理解を助けるために後述する実施の形態との対応関係を示したものであって、この発明を何ら限定するものではない。
第1の発明は、上面に滑り止め用の所定パターンからなる凹凸が形成され蓋体を備える桝またはマンホール用の蓋において、デザインされた画像をインクジェットプリンタによって印刷した印刷層を前記凹凸を含む前記蓋体の上面に形成するとともに、前記印刷層の上面に撥水性を有する被覆層を形成し、さらに、前記被覆層の上面全体を覆う保護層を設けるようにしたことを特徴とする、桝またはマンホール用の蓋である。
第1の発明では、蓋(10)は、桝およびマンホール等の地下構造物(50)に用いられる蓋であって、その上面(12a)に滑り止め用の凹凸が形成される蓋体(12)を含む。蓋体の上面には、インクジェットプリンタ(30)を利用して印刷層(14)が形成され、印刷層の上面には、撥水性を有する被覆層(16)が形成される。印刷層および被覆層の厚さは、蓋体上面に形成される凹凸の高さと比較して薄く、蓋体上面の凹凸形状は、ほぼそのまま残る。
第1の発明によれば、蓋体上面に形成される凹凸による滑り止め機能を保持しつつ、多彩なデザインを表現できる。また、デザイン毎に専用の金型を製作する必要が無いので、短期間で製造できると共に、その製造コストも低減できる。
さらに、撥水性を有する被覆層を形成することによって、雨などの水分が印刷層に侵入することを防止でき、印刷層の色落ち或いは退色を遅らせることができる。
第2の発明は、第1の発明に従属し、被覆層の上面に滑り止め用の骨材を配するとともに、保護層をその内部に前記骨材を埋め込むように設けている。
第2の発明では、蓋(10)は、蓋体(12)を含み、桝およびマンホール等の地下構造物(50)に用いられる。蓋体の上面には、インクジェットプリンタ(30)を利用して印刷層(14)が形成され、印刷層の上面には、撥水性を有する被覆層(16)が形成される。また、被覆層(16)の上面には、粒状の骨材(18)が配される。骨材を被覆層の上面に配することにより、蓋体の上面に凹凸が形成されることになる。たとえば、その上面(12a)に滑り止め用の凹凸が形成される蓋体を用いれば、蓋体自体が有する凹凸の上に、さらに凹凸が形成されることになり、滑り止め機能がより適切に発揮される。
第2の発明によれば、骨材によって蓋体の上面に凹凸が形成されるので、滑り止め機能を適切に発揮できる。
また、第1の発明と同様に、多彩なデザインを表現でき、その製造コストも低減できる。さらに、撥水性を有する被覆層を形成することによって、印刷層の色落ち等を軽減できる。
第3の発明は、第1または2の発明に従属し、印刷層の下面に撥水性を有する下地層形成するとともに、その下地層の印刷層との接触面を粗面として形成するようにしている。
第3の発明では、蓋体(12)の上面(12a)には、撥水性を有する下地層(22)を介して、印刷層(14)が形成される。つまり、撥水性を有する下地層と被覆層(16)とによって挟みこまれるように、印刷層が形成される。これにより、印刷層周囲への水の浸入が防止される。
蓋体と印刷層との間に水が浸入すると、その水が気化して体積が増加した場合に、印刷層に割れやクラックが発生してしまう恐れがあるが、第3の発明によれば、蓋体と印刷層との間への水の浸入を防止できるので、この不具合を防止できる。
この発明によれば、滑り止め機能を保持しつつ、多彩なデザインへの対応が可能であり、かつ色落ちが生じ難い、桝またはマンホール用の蓋を短期間で提供できる。また、その製造コストも低減できる。
この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
この発明の桝またはマンホール用の蓋の一実施例を示す平面図である。 図1の蓋の断面図であり、(A)は蓋断面の全体の様子を示し、(B)は蓋断面の一部を拡大した様子を示す。 図1の蓋を地下構造物に設置した様子を示す概略断面図である。 この発明の桝またはマンホール用の蓋の他の実施例を示す平面図である。 図4の蓋の断面図であり、(A)は蓋断面の全体の様子を示し、(B)は蓋断面の一部を拡大した様子を示す。 インクジェットプリンタの概略の構成を示す図解図である。 この発明の桝またはマンホール用の蓋のさらに他の実施例を示す断面図であり、(A)は蓋全体の様子を示し、(B)は蓋の一部を拡大した様子を示す。
図1および図2を参照して、この発明の一実施例である蓋10は、蓋体12およびその上面12aに形成される印刷層14を含む。蓋10は、図3に示すように、雨水桝および汚水桝などの桝、ならびにマンホール等の地下構造物50に用いられる蓋であって、その上面が地表面52に露出する。
蓋体12は、金型を用いて、硬質塩化ビニルなどの合成樹脂によって形成される汎用の蓋である。蓋体12の形状は、適用される桝などの開口部の形状に応じて適宜設定され、平面視で円形や方形などに形成される適宜な形状を含む。蓋体12の径は、たとえば75mm−600mmであり、望ましくは75mm−200mmである。また、蓋体12の高さは、たとえば10mm−350mmであり、望ましくは10mm−50mmである。また、蓋体12の上面12aには、凹凸が形成されており、この凹凸によって滑り止め効果が発揮される。上面12aの凹凸の高さは、たとえば0.5mm−10mmであり、望ましくは1.0mm−3.0mmである。凹凸の高さが高すぎると、後述する印刷層14の形成に支障があり、低すぎると滑り止め効果が損なわれるが、このような範囲内の凹凸の高さを採用することによって、印刷層14を適切に形成できると共に、滑り止め効果が適切に発揮される。また、上面12aの凹凸のパターンは、滑り止め効果を適切に発揮できるように設定されたり、所定のデザインを表現するように設定されたりする、従来の標準的なものを利用することができ、図1などに示すパターンに限定されない。
印刷層14は、詳細は後述する、UV(紫外線)硬化型のインクを使用するインクジェットプリンタ30を用いることによって、蓋体12の上面12aに形成される。つまり、印刷層14は、UV硬化型のインクによって形成され、フルカラーで多彩なデザインを表現する。なお、図1および図2では、印刷層14は、蓋体12の上面12aの全面に亘って形成されているが、図4および図5に示すように、上面12aの一部のみに形成することもできる。
また、印刷層14の上面には、撥水性および透明性を有する被覆層16が形成される。被覆層16は、熱硬化型、UV硬化型および光硬化型などの材料によって形成され、印刷層14の上面全体を薄膜状に覆う。被覆層16の材料は、撥水性および透明性を有するように硬化するものであれば、特に限定されず、たとえば、ウレタンアクリレート樹脂、エポキシアクリレート樹脂、エポキシ化合物、オリゴエステルアクリレート樹脂、感光性ポリイミド、アミノアルキリド、フェノール樹脂、ユリア樹脂およびメラミン樹脂などを主成分として含有する材料を適宜選択して用いることができる。その中でも、特に、印刷層14を形成するインクに含有されている成分を含む材料を用いることが好ましい。これにより、印刷層14と被覆層16との結着力(付着力)が向上するからである。この実施例では、アイカ工業株式会社から販売されている変性ポリウレタンアクリレート樹脂を30−35%、酢酸ブチルを30−35%、メチルエチルケトンを35−40%、および適宜の添加物を1−5%程度の割合で混合した材料によって、被覆層16を形成した。
添加剤としては、たとえば、チバ・ジャパン株式会社から販売されているチヌビン(ベンゾトリアゾール系)などの紫外線吸収剤や、水溶性金属であるアルミナ等の光分散剤を用いることができる。これらの添加剤は単独で使用することもできるし、複数種類の添加剤を併せて使用することもできる。たとえばUV硬化型のインクを用いて印刷層14を形成する場合には、紫外線を受けることによってインクの退色やインク皮膜の劣化が生じてしまう。しかし、被覆層16の添加物として紫外線吸収剤や光分散剤を用いることによって、被覆層16で紫外線が吸収されたり、反射分散されたりするので、印刷層14への紫外線の到達を防ぐことができ、紫外線による印刷層14の退色や劣化を軽減できる。
なお、図4および図5に示すように、蓋体12の上面12aの一部のみに印刷層14が形成されている場合には、その印刷層14の上面のみに被覆層16を形成してもよいし、印刷層14が形成されていない蓋体12の上面12aの部位にも、被覆層16を形成するようにしてもよい。たとえば、印刷層14の大きさに関係なく、蓋体12の上面12a全体を覆うように被覆層16を形成することもできる。
また、被覆層16の上面には、粒状の骨材18が配される。骨材18としては、透明性に優れるセラミック、鉱物および合成樹脂などを用いることができる。骨材18の粒径は、蓋体12の上面12aの凹凸の高さや幅などに応じて適宜設定され、たとえば50−300μmである。これらは、ほぼ単一径を有するものであってもよいし、異なる粒径範囲を有するものを混合したものであってもよい。この実施例では、粒径が150−250μmのものを65−85%、粒径が75−150μmのものを15−35%の割合で混合した樹脂ビーズを用いた。
さらに、骨材18が配された被覆層16の上面には、その上面全体を薄膜状に覆う保護層20が形成される。保護層20は、耐摩耗性および耐久性など、つまり強度に優れ、かつ透明性を有するものであればよく、特に材質などは限定されない。この実施例では、変性ポリウレタンアクリレート樹脂を45−55%、アクリルモノマーを40−45%、および適宜の添加物を1−5%程度の割合で混合した材料によって、保護層20を形成した。
以下に、インクジェットプリンタ30(以下、単に「プリンタ30」という。)の構成について簡単に説明する。図6に示すように、プリンタ30は、コンピュータ32、支持台34、プリントヘッド36およびUVランプ38等を備える。
コンピュータ32は、プリンタ30の動作を制御する。たとえば、コンピュータ32は、スキャナを用いて読み取った写真および印刷、ならびに画像処理ソフト等を用いて作成した画像などのデザイン情報を取得し、その取得したデザイン情報に基づいてプリントヘッド36等を駆動制御する。
支持台34は、蓋体12が置かれる台である。支持台34は、蓋体12が位置ずれしないように、バキュームで吸引する等しながら、蓋体12を支持する。
プリントヘッド36は、支持台34の上方に設けられ、UV硬化型のカラーインクを複数のノズル(図示せず)から噴出する。プリントヘッド36は、コンピュータ32からの指示に従い、支持台34の上面と平行な任意の方向に移動し、第1ヘッドのノズルから所定のタイミングでカラーインクを噴出する。そして、蓋体12の上面12aの所定部位にカラーインクを着弾させて、所望のデザインを描画する。
UVランプ38は、プリントヘッド36の一方側部、或いは両側部に設けられ、プリントヘッド36と一体となって移動し、コンピュータ32からの指示に従って紫外線を照射する。
ただし、プリントヘッド36の第1ヘッドとUVランプ38とを一体として移動させるのではなく、これらをそれぞれ別々に移動させる構成を採用することもできる。また、プリントヘッド36等を左右方向に移動させ、支持台34の上部を前後方向に移動させることによって、プリントヘッド36等を相対的に、支持台34の上面と平行な任意の方向に移動させるようにしてもよい。
このようなプリンタ30を用いて、蓋体12の上面12aに印刷層14を形成し、蓋10を製造する方法を以下に説明する。
具体的には、先ず、蓋体12の上面12aを上方に向けて、支持台30上に蓋体12を配置する。次に、蓋体12の上面12aに対して、プリントヘッド36の第1ヘッドから白インクを噴出させ、所望するデザインの形状に合わせて白インクによる裏打ちプリントを行う。この裏打ちプリントによって、透明あるいは有色の蓋体12にも、フルカラーで美しくデザインを表現できる。続いて、プリントヘッド36の第1ヘッドからカラーインクを噴出させ、蓋体12の上面12aに所望するデザインを描画した後、UVランプ38により紫外線を照射する。これによって、カラーインクが固化し、印刷層14が形成される。このように、プリンタ30を用いることで、容易に、蓋体12の上面12aにフルカラーのデザインを施すことができる。
続いて、印刷層14の上面に対して、スプレーガン等を用いて被覆層16を吹き付ける、或いは刷毛などを用いて被覆層16を塗布する。そして、被覆層16の上面に骨材18を散布した後、被覆層16に対して、所定の条件で熱照射、紫外線照射または光照射を行うことにより、被覆層16を固化させると共に、骨材を固定する。最後に、骨材18が配された被覆層16の上面に対して、保護層20を吹き付け或いは塗布し、適宜の手段で固化させることにより、蓋10が作成される。なお、被覆層16および保護層20は、印刷層14と同様に、プリンタ30を用いて形成することもできる。
このように形成した印刷層14、被覆層16および保護層20の厚さは、蓋体12の上面12aに形成される凹凸の高さと比較して薄いので、上面12aの凹凸形状は、ほぼそのまま残る。また、骨材18を被覆層16の上面に配することにより、蓋体12自体が有する凹凸の上にさらに凹凸が形成されることになる。
この実施例によれば、蓋体12の上面12aに形成される凹凸による滑り止め機能を保持しつつ、フルカラーで多彩なデザインを表現できる。その上、骨材18を設けることによって、さらに凹凸を形成することができるので、滑り止め効果を向上させることができる。したがって、蓋10の上を歩行者および自転車などが通行しても、滑り止め効果が適切に発揮されて、歩行者などの転倒が防止され、安全が保たれる。
また、撥水性を有する被覆層16を形成することによって、雨などの水分が印刷層14に侵入することを防止でき、印刷層14の色落ち或いは退色を遅らせることができる。さらに、保護層20を形成することによって、耐摩耗性や耐久性が向上すると共に、骨材18の剥がれ落ちを防止することができる。さらにまた、骨材18として樹脂ビーズを用いることによって、紫外線が反射分散されるので、印刷層14への紫外線の到達が防止され、紫外線による印刷層14の退色や劣化を軽減できる、つまり耐光性を向上させることができる。
また、この実施例によれば、多彩なデザインを繊細に表現できるので、蓋10を商業施設などで広告媒体として利用でき、蓋10から各種の情報を発信することができる。逆に、たとえば、蓋10が設置されるマンホール等の周囲の路面に合わせて、アスファルトやタイル模様などのデザインを採用することによって、蓋10を周囲の景色に溶け込ませて、街並みの美観を保つことにも利用できる。また、路面の模様と同じにするのではなく、周囲の景色と調和した適宜なデザインを採用して、新たな街並みの美観を表現することもできる。
さらに、デザイン毎に専用の金型を製作する必要が無いので、金型製作に要する期間を必要とせず、短期間で製造できると共に、製造コストも低減できる。たとえば、滑り止め効果を発揮するのに最適な凹凸が形成された1種類の蓋体12を採用し、それに所望する各種のデザインを印刷すればよい。また、蓋体12に直接フルカラー印刷するので、蓋体12以外の別部材が不要であり、製造に手間がかからず、製造コストも低減できる。
また、蓋10の印刷層14によるデザインを変更する必要が生じた場合には、蓋10に印刷層14などをさらに上書きして、新たなデザインを表現することもできる。また、蓋10そのものを取り替えて、新たなデザインを表現してもよい。蓋体12に使用される合成樹脂の重量と比較して、印刷層14などに使用される材料の重量は僅かであるので、使用済みの蓋10は、そのままリサイクルに利用することができるため、資源の無駄遣いとなることが無い。
なお、上述の実施例では、合成樹脂製の蓋体12を採用したが、蓋体12は、鋳鉄などの金属またはセラミック等によって形成することもできる。また、上述の実施例では、UV硬化型のインクを用いて印刷層14を形成した。これは、UV硬化型のインクが、合成樹脂に対する付着性が高く、合成樹脂製の蓋体12に対して直接印刷できるからであるが、印刷層14の形成に用いるインクは、UV硬化型のインクに限定されず、水性型および溶剤型などの各種のインクを用いることもできる。
また、上述の実施例では、蓋体12の表面12aに対して直接印刷層14を形成したが、図7に示すように、下地層22を介して印刷層14を形成することもできる。つまり、蓋体12の上面12aに下地層22を形成した後、その上に印刷層14および被覆層16を形成することにより、印刷層14を下地層22と被覆層16とによって挟み込むように形成することもできる。
下地層22としては、撥水性を有するものが好ましく、たとえば、アクリルシリコン、エポキシおよびウレタン等の樹脂を用いて下地層22を形成することができる。その中でも、特に、印刷層14を形成するインクに含有されている成分を含む材料を用いることが好ましい。これにより、下地層22と印刷層14との結着力を向上させることができるからである。
また、下地層22に撥水性を持たせることにより、蓋体12の上面12aと印刷層14との間に水が浸入することを防止できる。蓋体12と印刷層14との間に水が浸入し、その後太陽光が照射される等して、その水が気化して体積が増加すると、印刷層14に膨れが生じて、印刷層14に割れやクラックが発生してしまう恐れがあるが、下地層22に撥水性を持たせることにより、この不具合を防止できる。もちろん、印刷層14への水分の侵入による印刷層14の色落ち等を遅らせることもできる。
なお、下地層22を形成する際には、印刷層14を形成する前に、その上面を荒らしておくとよい。たとえば、80−400番程度の粗さのサンドペーパを用いて研磨することによって、下地層22の上面を荒らすとよい。具体的には、120番のサンドペーパを用いる場合、2kg重程度の圧力で数回、下地層22の上面を擦ればよい。このように、下地層22の上面、つまり印刷層14との接触面を荒らしておくことによって、下地層22と印刷層14との結着力をさらに向上させることができる。
また、上述の各実施例では、蓋体12として、上面12aに凹凸が形成されているものを用いたが、骨材18を被覆層16上に配する場合には、骨材18によって滑り止め機能を発揮できるので、必ずしも上面12aに凹凸が形成された蓋体12を用いる必要はなく、たとえば上面12aが平面状の蓋体12を用いることもできる。
10 …蓋
12 …蓋体
12a …蓋体の上面
14 …印刷層
16 …被覆層
18 …骨材
20 …保護層
22 …下地層
30 …インクジェットプリンタ

Claims (3)

  1. 上面に滑り止め用の所定パターンからなる凹凸が形成され蓋体を備える桝またはマンホール用の蓋において、
    デザインされた画像をインクジェットプリンタによって印刷した印刷層を前記凹凸を含む前記蓋体の上面に形成するとともに、前記印刷層の上面に撥水性を有する被覆層を形成し、さらに、前記被覆層の上面全体を覆う保護層を設けるようにしたことを特徴とする、桝またはマンホール用の蓋。
  2. 前記被覆層の上面に滑り止め用の骨材を配するとともに、前記保護層をその内部に前記骨材を埋め込むように設けた、請求項1記載の桝またはマンホール用の蓋。
  3. 前記印刷層の下面に撥水性を有する下地層形成するとともに、その下地層の前記印刷層との接触面を粗面として形成するようにした、請求項1または2記載の桝またはマンホール用の蓋。
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