JP5224435B2 - 酵素複合膜 - Google Patents

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Description

本発明は、酵素複合膜に関するものであり、更に詳しくは、基板を酸化させて生成した酸化物層からなる多孔体膜において、シリカナノ細孔体が上記酸化物層の表面から底面にかけて貫通するように形成されてなる多孔体膜のナノチャンネルの細孔内部に酵素蛋白質を固定した酵素複合膜、すなわち、シリカナノ細孔体が上記酸化物層の表面から底面にかけて貫通するように形成されてなる多孔体膜シリカ系メソ多孔体の細孔内部に酵素蛋白質を備える蛋白質内包複合膜としての酵素複合膜に関するものである。本発明は、基板を酸化させて生成した酸化物層からなる多孔体膜にシリカ系のナノチャンネル体が上記酸化物層の表面から底面にかけて貫通するように形成されてなる多孔体膜の細孔内部に酵素蛋白質の活性を安定に保持して、その機能を発揮することが可能な新規蛋白質−多孔体複合膜としての酵素複合膜に関する新技術・新製品を提供するものである。
蛋白質は、アミノ酸が連結されてなるポリペプチドが一定の形態に折りたたまれて立体構造を形成し、その立体構造中に活性部位を形成している。例えば、このような構造を有する酵素が不活性化する機構としては、蛋白質分解酵素により、酵素を構成するポリペプチド鎖が切断される場合や、熱、pH等の外部環境変化により、蛋白質の立体構造が変化し、活性部位が破壊される場合などがある。
これらの酵素の不活性化を防止する方法として、蛋白質分子内に、S−S結合や、グルタルアルデヒド等による架橋を新たに導入し、蛋白質分子自身の構造をrigidにする試みがなされている。しかし、これらの改変は、各酵素によってその方法が異なり、十分な安定性が得られない場合も多く、汎用性が低いという問題点がある。
また、様々な蛋白質の安定化に応用される方法として、種々の固定化酵素が提案されている。しかし、従来の固定化酵素では、蛋白質を直接樹脂等に固定させているため、蛋白質分解酵素により分解され、外部環境の変化により立体構造が変化することを防止できない。また、酵素をゲルに封じ込める包括固定化法や半透性のポリマー被膜により被覆するマイクロカプセル法が提案されている。そして、これらの方法によれば、酵素は、蛋白質分解酵素による分解を受けることがなく、安定性の向上が期待される。
しかしながら、これらの方法においては、酵素と外部を覆う構造体とは、一般的に分子サイズに合致した形では固定されていないため、酵素をゲル格子や、カプセル内にしっかりと固定できず、酵素が漏出し、失活するという不具合が生じる(特許文献1)。また、これらの方法では、外部環境の変化に伴う酵素の立体構造変化を防止する効果も低い。
そして、ポリエチレングリコール(特許文献2)や、糖脂質(非特許文献1)で、蛋白質の表面を修飾することにより、酵素の安定化を行う方法が提案されている。しかしながら、これらの方法では、酵素を覆う構造体は、分子サイズに合致しておらず、構造安定性が不十分であるため、外部環境の変化に伴い酵素の立体構造が変化することを十分に防止することは困難である。
一方、メソポーラスシリカを用いた、酵素の安定化を行う方法が提案されているが、この方法は、チャンネルが貫通孔でないために、反応物及び反応生成物が細孔内にたまり、反応の進行を阻害することが問題になっている。
他方、いわゆる人工酵素が提案されており、例えば、金属フタロシアニンを高分子物質に結合させて酵素活性を発現させたもの(特許文献3、特許文献4)、ポルフィリンにイミダゾール基を導入して配位させ、触媒機能を高めようとするもの(非特許文献2)、等が提案されている。これらの手段によれば、酵素の安定性は向上するが、その特異性は天然の酵素にはるかに及ばない。そこで、当技術分野においては、蛋白質を安定に保持してその活性を有効に利用することが可能な新しい蛋白質高度利用技術の開発が強く要請されていた。
特開2000−139459号公報 特開平2−222698号公報 特公平2−5765号公報 特開平2−57260号公報 岡畑ら、Journal of Organic Chemistry、第60巻、2244頁(1995) Science,275,949−951(1997)
このような状況の中で、本発明者らは、上記従来技術に鑑みて、酵素蛋白質を安定に担持することが可能な酵素複合膜を開発することを目標として鋭意研究を重ねた結果、基板を酸化させて生成した酸化物層からなる多孔体膜において、シリカナノ細孔体が上記酸化物層の表面から底面にかけて貫通するように形成されてなる多孔体複合膜のナノチャンネルの細孔内部に、特定の酵素蛋白質を吸着させ、蛋白質複合体膜を形成させることにより所期の目的を達成できことを見出し、更に研究を重ねて、本発明を完成させるに至った。本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、特定の酵素蛋白質を、安定に、高機能性を保持して、吸着担持させた新規蛋白質複合膜としての酵素複合膜を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するための本発明は、以下の技術的手段から構成される。
(1)構造安定性を有する構造ユニットとしての多孔質物質を構成するシリカナノ細孔体中に酵素又は酵素の活性ユニットを固定した酵素複合膜であって、
1)アルミナ基板を酸化させて生成した酸化物層からなる多孔体膜において、該多孔体膜上記酸化物層の表面から底面にかけて貫通するように形成されてなるナノチャンネルが貫通したシリカメソ細孔体を有する複合膜であり、2)上記シリカナノ細孔体が、界面活性剤ミセルを内包しているナノチャンネル体のメソポーラスシリカ多孔体を焼成してなる焼成体であり、3)上記ナノチャンネル体の配向は酸化物層表面に対して垂直であり、4)多孔体膜のシリカ部分はpKa5〜14であり、5)上記構造ユニットとしての多孔質物質を構成するシリカメソ細孔体のシリカメソ孔の中心細孔直径が、4〜10m(4nmを含まない)であり、6)上記酵素が、カタラーゼ、又はペルオキシダーゼであり、7)過酸化水素の分解反応に繰り返し使っても、固定化していない酵素は過酸化水素により分解してしまうのに比べて、固定化した酵素複合膜は、その活性を安定、且つ有効に維持している、ことを特徴とする酵素複合膜。
(2)上記構造ユニットとしての多孔質物質の細孔径(直径)が、固定する酵素又は酵素の活性ユニットの直径と同等である、前記(1)に記載の酵素複合膜。
(3)上記酸化物層からなる多孔体膜が、陽極酸化アルミナである、前記(1)に記載の酵素複合膜。
(4)酵素又は酵素の活性ユニットを固定する力が、van der Waals力である、前記(1)に記載の酵素複合膜。
)上記構造ユニットが、2つ以上の細孔分布のピークを有する多孔質物質である、前記(1)に記載の酵素複合膜。
)上記多孔質物質を構成するシリカメソ細孔体のシリカメソ孔が、中心細孔直径に対し、半値幅が60%以下の細孔分布を少なくとも1つ有する、前記(1)に記載の酵素複合膜。
次に、本発明について更に詳細に説明する。
本発明は、構造安定性を有する構造ユニット中に酵素又は酵素の活性ユニットを固定した酵素複合膜であって、アルミナ基板を酸化させて生成した酸化物層からなる多孔体膜において、上記構造ユニットとしてのシリカナノ細孔体が上記酸化物層の表面から底面にかけて貫通するように形成されてなる多孔体複合膜であることを特徴とするものである。
本発明では、前記構造ユニットとしての多孔質物質の細孔径(直径)が、4〜10nmであること、前記構造ユニットとしての多孔質物質の細孔径(直径)が、前記固定する酵素又は酵素の活性ユニットの直径とほぼ同等であること、上記酸化物層からなる多孔体膜が、陽極酸化アルミナであり、シリカナノ細孔体が、界面活性剤ミセルを内包しているナノチャンネル体のメソポーラスシリカ多孔体であること、界面活性剤ミセルを内包しているナノチャンネル体のメソポーラスシリカ多孔体において、直径10nm〜数μmのマクロ細孔が上記酸化物層の表面から底面にかけて貫通するように形成されてなること、酵素又は酵素の活性ユニットを固定する力が、van der Waals力であること、を本発明の特徴あるいは好ましい実施の態様としている。
また、本発明では、前記構造ユニットが、2つ以上の細孔分布のピークを有する多孔質物質であること、前記多孔質物質が、中心細孔直径に対し、半値幅が60%以下の細孔分布を少なくとも1つ有すること、が好ましい。
本発明は、基板を酸化させて生成した酸化物層からなる多孔体膜において、シリカナノ細孔体が上記酸化物層の表面から底面にかけて貫通するように形成されてなる多孔体複合膜のナノチャンネルの細孔内部に蛋白質を備える蛋白質内包複合体であって、前記蛋白質は、前記細孔内部で多量体を形成していること、該多量体は、高密度集積した蛋白質として、前記複合膜のナノチャンネルの細孔内壁に吸着されていること、を特徴とするものである。
本発明の酵素複合体を、カタラーゼ複合膜を代表例として説明する。しかし、本発明で用いられる酵素蛋白質は、カタラーゼに限定されるものではなく、カタラーゼ複合体に準じて、他の酵素蛋白質のペルオキシダーゼについても同様に作製及び利用することが可能である。本発明は、基板を酸化させて生成した酸化物層からなる多孔体膜において、シリカナノ細孔体が上記酸化物層の表面から底面にかけて貫通するように形成されてなる多孔体複合膜のナノチャンネルの細孔内部にカタラーゼを備えるカタラーゼ複合膜であって、前記カタラーゼは、前記細孔内部で多量体を形成しており、該多量体は、高密度に集積して前記複合膜のナノチャンネルの細孔内壁に吸着していることを特徴とするものである。
本発明のカタラーゼ複合膜は、基板を酸化させて生成した酸化物層からなる多孔体膜において、シリカナノ細孔体が上記酸化物層の表面から底面にかけて貫通するように形成されてなる多孔体複合膜を使用し、該ナノチャンネルの細孔内部にカタラーゼを吸着させたものであるために、膜の上部から反応物を通すことができ、反応物及び生成物がナノチャンネルに留まることが無く、反応を効率よく行わせることができる、更に、その立体構造を、ナノチャンネルの細孔内壁によって保持できるために、カタラーゼの安定性を顕著に向上させることが可能になる。
本発明のカタラーゼ複合膜においては、前記立体構造が、前記基板を酸化させて生成した酸化物層からなる多孔体膜において、シリカナノ細孔体が上記酸化物層の表面から底面にかけて貫通するように形成されてなる多孔体複合膜のナノチャンネルの細孔内壁に囲まれる状態で維持されることにより、カタラーゼの安定性をより向上させることができる。カタラーゼは、前記シリカ系メソ多孔体の細孔内に効率よく吸着され、また、その立体構造が、多孔体膜のナノチャンネルの細孔内で保持されるため、特に安定化される傾向となる。
また、本発明では、多孔体膜のナノチャンネルにおける細孔の中心細孔直径は、4〜10nmである。細孔の中心細孔直径を4〜10nmとすることにより、カタラーゼの立体構造の維持が容易となるため、よりカタラーゼを安定化することが可能となる。また、本発明では、多孔体膜のシリカ部分は、pKa5〜14である。シリカ部分のpKaが、上記範囲内である場合は、蛋白質の変性が起こらない。
本発明のカタラーゼ複合膜においては、前記シリカ系メソ多孔体の細孔内部に酸化触媒が更に担持されていることが好ましい。このように、カタラーゼ複合膜に更に酸化触媒を担持せしめることにより、これを、例えば、分解された過酸化水素により発生する酸素を利用して効率よく酸化するための反応に用いることができる。更に、本発明のカタラーゼ複合膜においては、酸化触媒を担持させることにより、ベンゼン、トルエン等の有機溶媒中で、過酸化脂質を効率よく酸化する酵素活性を付与することができる。
次に、本発明で使用される多孔体膜について説明する。本発明において、直径約10nm〜数μmのマクロ細孔が表面から底面にかけて貫通するように形成されてなる酸化物層にカチオン系界面活性剤を接触させることで、界面活性剤ミセルを内包しているナノチャンネル体を有する薄膜を作製し、また、上記カチオン系界面活性剤を接触させた酸化物層を更に焼成することにより、ナノチャンネルが貫通したシリカメソ細孔体を有する薄膜を作製する。メソ孔とは、中心細孔直径が2〜50nmであるものをいう。なお、中心細孔直径とは、シリカ系メソ多孔体の細孔容積(V)を細孔直径(D)で微分した値(dV/dD)を、細孔直径(D)に対してプロットした曲線(細孔径分布曲線)の最大ピークにおける細孔直径を意味する。
本発明において、上記多孔体膜の中心細孔直径は、4〜10nmであり、特に、nm程度であることが好ましい。中心細孔直径が4nm以下では、カタラーゼの細孔内への吸着が不充分となる傾向があり、中心細孔直径が10nmを超えると、カタラーゼが効率よく立体構造が保持されない傾向がある。すなわち、多孔体膜の中心細孔直径を上記範囲内にすることにより、カタラーゼの吸着を効率化でき、立体構造の保持も容易となるため、カタラーゼを更に安定化することができる。
本発明において、上記多孔体膜のシリカ部分は、0.1〜1.5mL/gの細孔容積を有するものであることが好ましく、また、200〜1500mの比表面積を有するものであることが好ましい。そして、上記多孔体膜のシリカ部分、全細孔容積に占める、中心細孔直径の±40%の範囲内の直径を有する細孔の全容積の割合が60%以上の多孔体であることが好ましい。
ここで、全細孔容積に占める、中心細孔直径の±40%の範囲内の直径を有する細孔のシリカの全容積の割合が60%以上とは、例えば、中心細孔直径が3.00nmである場合、この3.00nmの±40%、すなわち、1.80〜4.20nmの範囲にある細孔の容積の合計が、シリカの全細孔容積の60%以上を占めていることを意味する。
この条件を満たす多孔体膜は、細孔の直径が非常に均一であることを意味し、このような細孔配列構造を有する多孔体に含まれるシリカ系メソ多孔体に蛋白質を吸着させることにより、蛋白質の安定性及び吸着量をより向上させることができる。なお、細孔容積は、リン酸でアルミを溶かし、析出したシリカ系メソ多孔体を液体窒素温度に冷却して窒素ガスを導入する方法(窒素吸着法)により算出することができる。
本発明において、上記の多孔体膜のシリカ部分は、1nm以上のd値に相当する回折角度に1本以上のピークを有するX線回折パターンを示す多孔体であることが好ましい。X線回折パターンでピークが現われる場合は、そのピーク角度に相当するd値の周期構造がシリカ系メソ多孔体中にあることを意味する。
したがって、1nm以上のd値に相当する回折角度に1本以上のピークがあることは、細孔が1nm以上の間隔で規則的に配列していることを意味する。このように、非常に規則的な細孔配列構造を有する多孔体膜のナノチャンネルに蛋白質を吸着させることにより、蛋白質の安定性及び吸着量をより向上させることが可能になる。
本発明では、上述の多孔体膜における、細孔の配列状態(細孔配列構造)は、特に制限されない。シリカ系メソ多孔体としては、例えば、ヘキサゴナルの細孔配列構造を有するものや、キュービックやディスオーダの細孔配列構造を有するものが例示される。
ここで、シリカ系メソ多孔体がヘキサゴナルの細孔配列構造を有するとは、シリカ系メソ多孔体の細孔の配置が六方構造であることを意味する(Inagaki,et.al.,Bull.Chem.Soc.Jpn.,69,1449(1996);Q.Huo et.al.,Science,268,1324(1995)参照)。ヘキサゴナルの細孔配列構造としては、2d−ヘキサゴナル(2次元ヘキサゴナル)及び3d−ヘキサゴナル(3次元ヘキサゴナル)が挙げられる。本発明において好適に用いることのできる2次元ヘキサゴナルの細孔配列構造を有するシリカ系メソ多孔体は、2次元ヘキサゴナル配列構造に基づいて、六角柱状の細孔が互いに平行に規則的に形成されている。
シリカ系メソ多孔体がキュービックの細孔配列構造を有するとは、シリカ系メソ多孔体中の細孔の配置が立方構造であることを意味する(J.C.Vartuli et.al.,Chem.Mater.,6,2317,1994;Q.Huo et.al.,Nature,368,317,1994参照)。そして、シリカ系メソ多孔体がディスオーダの細孔配列構造を有するとは、細孔の配置が不規則であることを意味する(P.T.Tanev et.al.,Science,267,865,1995;S.A.Bagshaw et.al.,Science,269,1242,1995;R.Ryoo et.al.,J.Phys.Chem.,100,17718,1996参照)。
多孔体膜のシリカ系メソ多孔体部分が、ヘキサゴナルやキュービック等の規則的細孔配列構造を有する場合は、細孔の全てがこれらの規則的細孔配列構造である必要はない。すなわち、シリカ系メソ多孔体部分は、ヘキサゴナルやキュービック等の規則的細孔配列構造とディスオーダの不規則的細孔配列構造の両方を有していることが可能である。しかしながら、全ての細孔のうち、80%以上は、ヘキサゴナルやキュービック等の規則的細孔配列構造となっていることが好ましい。
本発明において、上記複合膜のシリカ系多孔体部分としては、有機基を有するシリカ系メソ多孔体、有機基を有しないシリカ系メソ多孔体が例示される。そして、いずれの多孔体の場合においても、ケイ素以外の金属元素(例えば、Al、Zr、Ti等)を更に含むことができる。なお、いずれのシリカ系メソ多孔体であっても、表面にはシラノール基(−SiOH基)が存在している。
有機基を有するシリカ系メソ多孔体とは、シリカ系メソ多孔体を構成するケイ素原子の少なくとも一部に、有機基が、炭素−ケイ素結合を形成することによって結合しているものをいう。有機基としては、例えば、アルカン、アルケン、アルキン、ベンゼン、シクロアルカン等の炭化水素から1以上の水素がとれて生じる炭化水素基や、アミド基、アミノ基、イミノ基、メルカプト基、スルフォン基、カルボキシル基、エーテル基、アシル基、ビニル基等が挙げられる。
次に、本発明で使用される酵素蛋白質について説明する。本発明においては、特定の酵素蛋白質が使用されるが、ここでは、カタラーゼを例として説明すると、カタラーゼの構造は、図1に、模式的に示した説明図を示す。シリカ系メソ多孔体に吸着させるカタラーゼの重量は、多孔体膜に含まれるシリカ系メソ多孔体100重量部当たり、0.1〜50重量部であることが好ましく、10〜50重量部であることがより好ましい。カタラーゼの吸着量が上記範囲である場合、カタラーゼのシリカ系メソ多孔体への吸着が効率的に生じ、安定化の程度が向上する。
次に、本発明のカタラーゼ複合体膜について説明する。本発明のカタラーゼ複合体膜は、多孔体膜に含まれるシリカ系メソ多孔体の細孔内部にカタラーゼを備えており、前記カタラーゼは、前記細孔内部で多量体を形成しており、更に、該多量体は、前記シリカ系メソ多孔体の細孔内壁に吸着して複合体を形成している。
ここで、カタラーゼの多量体とは、2以上の蛋白質が、直接に、又は水などの低分子を介して、結合してなる化合物をいい、結合には、共有結合、イオン結合、水素結合、配位結合が含まれる。しかし、これらの結合の種類は、特に制限されない。
図2は、図に示すシリカ系メソ多孔体の細孔内部にカタラーゼを備える、カタラーゼ複合体を模式的に示す説明図である。なお、図2の右図は、図のシリカ系メソ多孔体の中心部分の細孔のみを拡大して示したものである。
図2に示すカタラーゼ複合体において、シリカ系メソ多孔体の細孔内には、カタラーゼが存在している。それらは、図2の構造に限定されるものではなく、例えば、多量体を形成している場合もあり得る。
また、本発明のカタラーゼ複合体においては、前記シリカ系メソ多孔体の細孔内部に酸化触媒が更に担持されていることが好ましい。このような酸化触媒としては、酸化ルテニウム、酸化マンガン、酸化鉄、酸化チタン等が挙げられる。
酸化触媒は、0.1〜5重量%程度が一般的である。更に、このような酸化触媒を担持させる方法も、特に制限されないが、例えば、シリカ系メソ多孔体を、酸化触媒又はその前駆体の溶液中に入れて攪拌した後、減圧乾燥し、更に、必要に応じて、加熱等により前駆体を酸化させることにより、酸化触媒を担持したカタラーゼ複合体を得ることが可能である。
上述のように、本発明では、カタラーゼ複合体を例として説明したが、本発明の酵素複合体は、上記カタラーゼ複合体に限定されるものではなく、他の酵素蛋白質のペルオキシダーゼについても同様の手法で酵素複合体を作製し、提供することが可能である。
本発明では、前記酵素としては、酸化還元酵素類、加水分解酵素類から選択された少なくとも1つ、具体的には、ペルオキシダーゼ、カタラーゼから選択された少なくとも1つが、その態様として示される。
また、本発明では、前記酵素は、ほぼ同じ分子量及び/又はほぼ同じ粒子サイズであり、種類が異なる2種以上の酵素であること、また、分子量及び/又は粒子サイズが異なる2種以上の酵素であること、が好適である。
本発明により、次のような効果が奏される。
(1)カタラーゼを安定に、且つ大きな吸着量で吸着させたカタラーゼ複合体を提供することができる。
(2)カタラーゼ複合体と同様に、他の酵素蛋白質のペルオキシダーゼを同様の手法で複合化することができる。
(3)酵素蛋白質を安定に保持して、その活性を安定、且つ高活性で発揮させることが可能な蛋白質の高度利用技術を提供することができる。
(4)酵素蛋白質の活性を維持して安定、且つ有効に発揮することが可能な新規機能性部材を提供することができる。
次に、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例によって何ら限定されるものではない。
本実施例では、シリカ系メソ多孔体の合成を行った。
(1)合成例1
最初に、カチオン系界面活性剤とアルコキシシリカを含む前駆体溶液を調製した。エタノール15g、ポリエチレンオキシド−ポリプロピレンオキシド−ポリエチレンオキシド共重合体(P123:分子量5800,界面活性剤)1.0g、12N HCl水溶液0.1g、水2gを混合し、60℃で120分間加熱した。次に、Tetraethoxysilane(TEOS,アルコキシシラン)2.1gをこれに添加し、2時間攪拌することで、前駆体溶液を調製した。ちなみに、この前駆体溶液の調製には、文献に示される手法を用いてもよい。
次に、マクロ細孔を有する酸化物層として、リン酸溶液中で、Al基板を定電圧で陽極酸化させた陽極酸化アルミナ膜(マクロ細孔径:〜200nm,膜厚:〜60μm)を準備した。次に、この酸化物層に対して、調製した前駆体溶液を滴下し、アルピレーターで吸引することで、マクロ細孔内に前駆体溶液を導入し、これを乾燥させた。ちなみに、このマクロ細孔への前駆体溶液の導入については、マクロ細孔が形成されている酸化物層の表面に、かかる前駆体溶液を接触させてもよいし、調製した前駆体溶液中にかかる酸化物層を浸漬させてもよい。
このマクロ細孔に対する前駆体溶液導入後において、酸化物層のみをリン酸溶液でエッチングして劈開した後にTEM観測を行ったところ、例えば、図3に示すようなマクロ細孔中にロッド状の構造物が形成されることが確認された。ちなみに、このロッド状の構造物の長さは、5〜20μmである。また、このロッド状の構造物は、例えば、図3のbに示すように、前駆体溶液を滴下した酸化物層の表面から数μm程度離れた部分から形成されている。
図3は、前駆体溶液導入後の酸化物層を、イオンミリングなどにより研磨し、膜上部からTEM観測を行った結果を示している。この図3に示すように、酸化物層に形成されたマクロ細孔内には、ロッド状構造物が充填されていること、更に、このロッド状の構造物には、ナノチャンネル体が形成されていることが確認される。更に、この図3に示すTEM観測により、ナノチャンネル体の配向は、酸化物層表面に対して垂直であることが示される。
次に、このような工程を経て作製された多孔体膜におけるナノチャンネル体の構造評価の結果について説明をする。図4は、作製された多孔体膜を500℃で6時間焼成し、鋳型となった界面活性剤を除去したシリカナノ細孔体を形成させた多孔体膜とした後に、ヘリウム流通測定を行うための膜透過実験装置を示している。その実験結果を図5に示す。図5に示すように、焼成により界面活性剤の除去された多孔体膜は、ある一定の蒸気圧で透過が止まることが分かる。この膜透過実験から、シリカナノ細孔体の直径が7〜9nm程度であることが示される。
以上の構造評価の結果により、焼成前には直径が7〜9nm程度である界面活性剤−シリカナノ複合体として構成されるナノチャンネル体が、焼成後には、ほぼ同等の細孔径からなるシリカナノ細孔体として再形成されることが示される。また、ナノチャンネル体又はシリカナノ細孔体の配向がマクロ細孔と同様であることも示される。
本実施例では、蛋白質複合膜の合成を行った。上記の多孔体膜の上部からカタラーゼの水溶液(リン酸バッファ,pH6.9)5mL(カタラーゼのモル濃度:6mg/ml)を流し、細孔を通過させた。その後、膜を凍結乾燥した。これにより、カタラーゼと多孔体膜との複合体を得た。
図1に、カタラーゼを模式的に示した説明図を示す。また、図2に、シリカ系メソ多孔体の細孔内部にカタラーゼを固定した、シリカ系メソ多孔体の細孔内部にタカラーゼを備える、カタラーゼ複合体膜を模式的に示した説明図を示す。タカラーゼは、前記細孔内部で多量体を形成しており、該多量体は、高密度に集積した蛋白質として、前記複合膜のナノチャンネルの細孔内壁に吸着されている。
(1)吸着量の測定
複合体に対するカタラーゼの吸着量を測定した。吸着量の測定は、カタラーゼ溶液を、図2のように、シリカ系メソ多孔体膜上部から通し、通過してきた溶液の吸光度を測定することで行った。
(2)過酸化水素の分解
(過酸化水素分解量評価試験)
図6に、カタラーゼ活性の測定方法を示す。膜の上層から3%過酸化水素を通すことによって膜に固定化された酵素の作用により過酸化水素が分解される。過酸化水素は、吸収が370nmにあるので、それを指標にして分解活性を測った。図6によると、膜を通す前は370nmに吸収を示しているが、膜を通過後、吸収が無くなったことが分かる。これは、過酸化水素が完全に分解されたことを示している。
次に、繰り返し実験を行った結果を、図7に示す。固定化していない酵素は、過酸化水素により分解してしまうが、固定化した酵素は、4回繰り返し使ってもまだ活性を維持していることが分かる。
以上詳述したように、本発明は、酵素合膜に係るものであり、本発明によれば、特定の酵素蛋白質を安定的に十分な吸着量で吸着させた、固定化酸素等として十分に活用することが可能な酵素複合体を提供することが可能となる。また、本発明によれば、特定の酵素蛋白質を安定的に十分な吸着量で吸着させた本発明の酵素合膜を、効率的、且つ確実に製造し、提供することができる。本発明は、カタラーゼ等の酵素蛋白質の活性を安定、且つ有効に保持して、その多様な機能性を発揮させることが可能な新規機能性部材を提供することを可能にするものであり、特定の酵素蛋白質を利用した新しい蛋白質高度利用技術を実現するものとして有用である。
タカラーゼを模式的に示した説明図を示す。 シリカ系メソ多孔体の細孔内部にタカラーゼを備える、タカラーゼ複合体膜を模式的に示した説明図を示す。 酸化物層に形成されたマクロ細孔及びTEM観察像を示す。前駆体溶液導入後の酸化物層を、イオンミリングなどにより研磨し、膜上部からTEM観察を行った。 ヘリウム流通測定を行う膜透過実験装置を示す。 膜透過実験の結果を示す。 タカラーゼ活性の測定方法及び測定結果を示す。 酵素膜の繰り返し実験を行った結果を示す。

Claims (6)

  1. 構造安定性を有する構造ユニットとしての多孔質物質を構成するシリカナノ細孔体中に酵素又は酵素の活性ユニットを固定した酵素複合膜であって、
    1)アルミナ基板を酸化させて生成した酸化物層からなる多孔体膜において、該多孔体膜上記酸化物層の表面から底面にかけて貫通するように形成されてなるナノチャンネルが貫通したシリカメソ細孔体を有する複合膜であり、2)上記シリカナノ細孔体が、界面活性剤ミセルを内包しているナノチャンネル体のメソポーラスシリカ多孔体を焼成してなる焼成体であり、3)上記ナノチャンネル体の配向は酸化物層表面に対して垂直であり、4)多孔体膜のシリカ部分はpKa5〜14であり、5)上記構造ユニットとしての多孔質物質を構成するシリカメソ細孔体のシリカメソ孔の中心細孔直径が、4〜10m(4nmを含まない)であり、6)上記酵素が、カタラーゼ、又はペルオキシダーゼであり、7)過酸化水素の分解反応に繰り返し使っても、固定化していない酵素は過酸化水素により分解してしまうのに比べて、固定化した酵素複合膜は、その活性を安定、且つ有効に維持している、ことを特徴とする酵素複合膜。
  2. 上記構造ユニットとしての多孔質物質の細孔径(直径)が、固定する酵素又は酵素の活性ユニットの直径と同等である、請求項1に記載の酵素複合膜。
  3. 上記酸化物層からなる多孔体膜が、陽極酸化アルミナである、請求項1に記載の酵素複合膜。
  4. 酵素又は酵素の活性ユニットを固定する力が、van der Waals力である、請求項1に記載の酵素複合膜。
  5. 上記構造ユニットが、2つ以上の細孔分布のピークを有する多孔質物質である、請求項1に記載の酵素複合膜。
  6. 上記多孔質物質を構成するシリカメソ細孔体のシリカメソ孔が、中心細孔直径に対し、半値幅が60%以下の細孔分布を少なくとも1つ有する、請求項1に記載の酵素複合膜。
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