JP5223756B2 - 光検出器 - Google Patents
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Description
ここで、フォトトランジスタのドレイン電流は電流信号であるため、その取り扱いを容易にすべく、フォトトランジスタのドレイン電流の信号を、電流−電圧変換器によって電圧信号に変換し、この電圧信号を出力信号として用いるように構成されているものがある(例えば、特許文献1参照。)。
また、上記従来技術の場合、フォトトランジスタの光−電気特性の変化が反映された電流信号を電圧信号に変換する手順を踏むため、その電流−電圧変換処理に要する分、光検出の応答速度が遅くなってしまうという問題があった。
受光用のフォトトランジスタと、
遮光された又は一定の照度の光が照射された参照用トランジスタと、
前記フォトトランジスタ及び前記参照用トランジスタのゲート−ソース間電圧を等電圧に維持し、前記フォトトランジスタに一定の電流値の第1の電流を流し、前記参照用トランジスタに一定の電流値の第2の電流を流した状態で、前記フォトトランジスタのドレイン電位を検出する電圧検出回路と、
を備えることを特徴としている。
好ましくは、前記電圧検出回路は、
前記フォトトランジスタ及び前記参照用トランジスタのソースに対して共通に接続される第一の電圧源と、
前記参照用トランジスタのドレイン電圧を指定するとともに、前記フォトトランジスタ及び前記参照用トランジスタのゲート電圧を制御するための第二の電圧源と、
第三の電圧源と、
前記第三の電圧源と前記参照用トランジスタのドレインの間に接続された負荷抵抗と、
前記フォトトランジスタのドレインに接続され、前記フォトトランジスタに前記第1の電流を供給する電流源と、を備える。
また、好ましくは、前記電圧検出回路は、前記第二の電圧源が反転入力端子に接続され、前記参照用トランジスタのドレインが非反転入力端子に接続され、出力端子が前記フォトトランジスタ及び前記参照用トランジスタのゲートに接続されて、前記第二の電圧源と前記参照用トランジスタのドレインをイマジナリーショートさせるとともに、前記フォトトランジスタ及び前記参照用トランジスタのゲート電位を定めるオペアンプを備える。
また、好ましくは、前記電圧検出回路は、
前記フォトトランジスタ及び前記参照用トランジスタのソースに対して共通に接続される第一の電圧源と、
前記参照用トランジスタのドレイン電圧を指定するとともに、前記フォトトランジスタ及び前記参照用トランジスタのゲート電圧を制御するための第二の電圧源と、
第三の電圧源と、
第四の電圧源と、
前記第三の電圧源にそれぞれのソースが接続され、前記第四の電圧源にそれぞれのゲートが接続されて、一方のドレインが前記参照用トランジスタのドレインに接続され、他方のドレインが前記フォトトランジスタのドレインに接続されている一対のトランジスタと、を備える。
また、好ましくは。前記電圧検出回路は、前記第二の電圧源が反転入力端子に接続され、前記参照用トランジスタのドレインが非反転入力端子に接続され、出力端子が前記フォトトランジスタ及び前記参照用トランジスタのゲートに接続されて、前記第二の電圧源と前記参照用トランジスタのドレインをイマジナリーショートさせるとともに、前記フォトトランジスタ及び前記参照用トランジスタのゲート電位を定めるオペアンプを備える。
更に、フォトトランジスタのドレイン電位を出力信号として直接的に検出することによって入射光の照度を検知することができるので、従来のように、フォトトランジスタの光−電気特性の変化が反映された電流信号を電圧信号に変換する手法に比べ、光検出の応答速度を速めることが可能となる。
図1は、光検出器10を示した回路図である。
図1に示すように、光検出器10は、参照用トランジスタである遮光フォトトランジスタT0と、フォトトランジスタT1と、第一の電圧源1と、第二の電圧源2と、第三の電圧源3と、オペアンプAmpと、負荷抵抗Rdと、電流源5等を有する。これらのうち、図中、点線で示された領域内の回路が電圧検出回路10aである。
そして、この電圧検出回路10aを構成する素子はLSI上に形成され、遮光フォトトランジスタT0とフォトトランジスタT1がガラス基板又はプラスチック基板に形成されている。なお、遮光フォトトランジスタT0とフォトトランジスタT1が、ガラス基板又はプラスチック基板ではなく、LSIに形成されていてもよい。
遮光フォトトランジスタT0は参照用であって遮光されている。フォトトランジスタT1は受光用である。なお、フォトトランジスタT0が遮光されたものではなく、一定の照度の光が照射されたものとしてもよい。
遮光フォトトランジスタT0及びフォトトランジスタT1のゲートはともにオペアンプAmpの出力端子に接続されている。
遮光フォトトランジスタT0及びフォトトランジスタT1のソースは、第一の電圧源1に接続されている。第一の電圧源1はVs[V]の電位を供給する。
また、フォトトランジスタT1のドレインは、電流源5に接続されている。電流源5はIr1[A]の電流を供給する。
第三の電圧源3はVdd[V]の電位を供給するものであり、その電位の値は特に限定するものではない。
そのオペアンプAmpによって遮光フォトトランジスタT0のドレインが第二の電圧源2にイマジナリーショートし、遮光フォトトランジスタT0のドレイン電位がVdに固定されている。
また、オペアンプAmpの出力電圧が遮光フォトトランジスタT0及びフォトトランジスタT1のゲート電位となっている。
その結果、遮光フォトトランジスタT0及びフォトトランジスタT1のゲート−ソース間電圧が常に等しくなる(Vgs0=Vgs1)。
その結果、遮光フォトトランジスタT0及びフォトトランジスタT1のドレイン−ソース間電圧は常に等しくはならない(Vds0≠Vds1)。
このVgs0は、遮光フォトトランジスタT0の特性に応じたものであって、フォトトランジスタT1にも印加される。
ここで、図2(b)は、遮光フォトトランジスタT0とフォトトランジスタT1とが同じトランジスタサイズを有し、電流源5から供給する電流Ir1の電流値がIr0の電流値と同じである場合の特性を示すものであり、電位Voutは、入射光の照度がゼロであるときVd[V]と同じ電位になり、入射光の照度が増加するにつれてVd[V]より電位が低下する特性を示す。遮光フォトトランジスタT0とフォトトランジスタT1とのトランジスタサイズが異なっている場合、あるいは、電流源5から供給する電流Ir1の電流値とIr0の電流値とが異なっている場合には、電位Voutはそれぞれの設定値に応じた値になるが、入射光の照度がゼロであるときの電位から、入射光の照度の増加に応じて電位が低下する傾向は同様である。
そして、フォトトランジスタT1のドレイン電位(Vout)は、フォトトランジスタT1の電気的特性の劣化や温度変化の影響を殆ど受けず、フォトトランジスタT1における受光状況に依存し、その受光状況を反映したものとなるので、フォトトランジスタT1のドレイン電位(Vout)を検出することによって、好適な光検出、照度検知を行うことができる。
更に、この光検出器10は、フォトトランジスタT1のドレイン電位である出力電圧値(Vout)を検出することによって、フォトトランジスタT1が受光した光の照度を検知することができるので、従来のように、フォトトランジスタの光−電気特性の変化が反映された電流信号を電圧信号に変換する手法に比べ、光検出の応答速度を速めることが可能となる。
第1の実施形態における光検出器10(電圧検出回路10a)では、フォトトランジスタT0,T1がnチャネル型のTFTであったが、図3に示すように、実施形態2の光検出器11(電圧検出回路11a)におけるフォトトランジスタT0,T1は、pチャネル型のTFTである。その場合、各電圧源の電位は、Vdd<Vd<Vsの関係が成り立ち、電流源5による電流Ir1の向きが逆になる。
このような光検出器11(電圧検出回路11a)であっても、光検出器10(電圧検出回路10a)と同様に、フォトトランジスタT1のドレイン電位(Vout)を検出することによって、上記第1の実施形態と同様に、電気的特性の劣化や温度変化の影響を殆ど受けずに光検出・照度検知を行うことができるとともに、応答速度を速めることができる。
次に本発明に係る光検出器の実施形態について説明する。なお、実施形態1と同一部分には同一符号を付し、異なる部分についてのみ説明する。
図4に示すように、光検出器12は、参照用トランジスタである遮光フォトトランジスタT0と、受光用のフォトトランジスタT1と、第一の電圧源1と、第二の電圧源2と、第三の電圧源3と、第四の電圧源4と、オペアンプAmpと、一対のトランジスタTa,Tb等を有する。これらのうち、図中、点線で示された領域内の回路が電圧検出回路12aである。
遮光フォトトランジスタT0及びフォトトランジスタT1のソースは、電位Vs[V]の第一の電圧源1に接続されている。
なお、遮光フォトトランジスタT0のドレインは、トランジスタTaのドレインに接続されており、フォトトランジスタT1のドレインは、トランジスタTbのドレインに接続されている。
また、オペアンプAmpの反転入力端子は、電位Vd[V]の第二の電圧源2に接続され、オペアンプAmpの非反転入力端子は、遮光フォトトランジスタT0のドレインに接続されている。
また、一方のトランジスタTaのドレインに、遮光フォトトランジスタT0のドレインが接続され、他方のトランジスタTbのドレインに、フォトトランジスタT1のドレインが接続されている。
なお、各電圧源の電位には、Vs<Vd<Vddの関係が成り立つ。
第3の実施形態における光検出器12(電圧検出回路12a)では、フォトトランジスタT0,T1がnチャネル型のTFTであり、一対のトランジスタTa,Tbがpチャネル型のトランジスタであったが、図5に示すように、実施形態4の光検出器13(電圧検出回路13a)におけるフォトトランジスタT0,T1はpチャネル型のTFTであり、一対のトランジスタTa,Tbがnチャネル型のトランジスタである。その場合、各電圧源の電位は、Vdd<Vd<Vsの関係が成り立つ。
このような光検出器13(電圧検出回路13a)であっても、フォトトランジスタT1のドレイン電位(Vout)を検出することによって、上記第3の実施形態と同様に、電気的特性の劣化や温度変化の影響を殆ど受けずに光検出・照度検知を行うことができるとともに、応答速度を速めることができる。
2 第二の電圧源
3 第三の電圧源
4 第四の電圧源
5 電流源
10、11 光検出器
10a、11a 電圧検出回路
12、13 光検出器
12a、13a 電圧検出回路
T0 遮光フォトトランジスタ(参照用トランジスタ)
T1 フォトトランジスタ
Ta、Tb トランジスタ(一対のトランジスタ)
Amp オペアンプ
Rd 負荷抵抗
Claims (5)
- 受光用のフォトトランジスタと、
遮光された又は一定の照度の光が照射された参照用トランジスタと、
前記フォトトランジスタ及び前記参照用トランジスタのゲート−ソース間電圧を等電圧に維持し、前記フォトトランジスタに一定の電流値の第1の電流を流し、前記参照用トランジスタに一定の電流値の第2の電流を流した状態で、前記フォトトランジスタのドレイン電位を検出する電圧検出回路と、
を備えることを特徴とする光検出器。 - 前記電圧検出回路は、
前記フォトトランジスタ及び前記参照用トランジスタのソースに対して共通に接続される第一の電圧源と、
前記参照用トランジスタのドレイン電圧を指定するとともに、前記フォトトランジスタ及び前記参照用トランジスタのゲート電圧を制御するための第二の電圧源と、
第三の電圧源と、
前記第三の電圧源と前記参照用トランジスタのドレインの間に接続された負荷抵抗と、
前記フォトトランジスタのドレインに接続され、前記フォトトランジスタに前記第1の電流を供給する電流源と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の光検出器。 - 前記電圧検出回路は、前記第二の電圧源が反転入力端子に接続され、前記参照用トランジスタのドレインが非反転入力端子に接続され、出力端子が前記フォトトランジスタ及び前記参照用トランジスタのゲートに接続されて、前記第二の電圧源と前記参照用トランジスタのドレインをイマジナリーショートさせるとともに、前記フォトトランジスタ及び前記参照用トランジスタのゲート電位を定めるオペアンプを備えることを特徴とする請求項2に記載の光検出器。
- 前記電圧検出回路は、
前記フォトトランジスタ及び前記参照用トランジスタのソースに対して共通に接続される第一の電圧源と、
前記参照用トランジスタのドレイン電圧を指定するとともに、前記フォトトランジスタ及び前記参照用トランジスタのゲート電圧を制御するための第二の電圧源と、
第三の電圧源と、
第四の電圧源と、
前記第三の電圧源にそれぞれのソースが接続され、前記第四の電圧源にそれぞれのゲートが接続されて、一方のドレインが前記参照用トランジスタのドレインに接続され、他方のドレインが前記フォトトランジスタのドレインに接続されている一対のトランジスタと、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の光検出器。 - 前記電圧検出回路は、前記第二の電圧源が反転入力端子に接続され、前記参照用トランジスタのドレインが非反転入力端子に接続され、出力端子が前記フォトトランジスタ及び前記参照用トランジスタのゲートに接続されて、前記第二の電圧源と前記参照用トランジスタのドレインをイマジナリーショートさせるとともに、前記フォトトランジスタ及び前記参照用トランジスタのゲート電位を定めるオペアンプを備えることを特徴とする請求項4に記載の光検出器。
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