JP5220975B2 - 重合方法 - Google Patents

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Description

本発明は、架橋(網状)ポリエチレン組成物およびこれらを得る方法に関するものである。
多くの異なる種類のポリエチレンが種々異なる用途につき製造され、同等に各場合に重要であるポリエチレンの広範な種類の物理的性質が存在する。架橋ポリエチレンは、ポリマー連鎖が共有結合により結合して三次元ネットワークを形成するポリエチレンである。この種のポリエチレンは一般に、従来のポリエチレンと比較して広範囲の向上した性質:すなわち向上した熱安定性、高温度における一層良好な薬品耐性および応力亀裂耐性、向上した落槍衝撃強さおよび摩耗耐性、減少した収縮、並びに向上した長期強度を有する。
1−オレフィン(たとえばエチレン)を重合させるための或る種の遷移金属化合物の使用は従来技術にて充分確立されている。フィリップス法を用いるシリカ支持クロム触媒が数10年にわたり知られている。チーグラー・ナッタ触媒(たとえばチタンハロゲン化物をたとえばトリエチルアルミニウムのような有機金属化合物で活性化させることにより生成される触媒)はポリオレフィンを製造するための多くの工業プロセスにつき基本的である。近年、或る種のメタロセン触媒(たとえばアルモキサンで活性化されたビスシクロペンタジエニルジルコニウムジクロライド)の使用は、極めて高い活性を有する触媒を与えている。これら異なる触媒系は各種の性質を有するポリマー生成物を与える。
商品ポリエチレンが各種の異なる種類および等級にて工業的に製造される。遷移金属系触媒によるエチレンの単独重合は、いわゆる「高密度」級のポリエチレンの製造をもたらす。これらポリマーは比較的高い剛性を有すると共に、固有の剛性が要求される物品(たとえばパイプおよび成形製品)を作成するのに有用である。この種の物品は、架橋ポリエチレンの使用に特に適している。
WO 99/12981号は、選択された2,6−ピリジンカルボキシアルデヒドビス(イミン)および2,6−ジアシルピリジンビス(イミン)の或る種の錯体(一般に鉄もしくはコバルト)に基づく触媒を用いてエチレンを重合させうることを開示している。この種の触媒を用いて製造される高密度ポリエチレン組成物の例がWO 99/46308号に開示されている。同種類における特定錯体を開示するWO 00/15646号、さらに同種類における特定触媒系を開示するWO 00/24788号には、一般にエチレンおよびプロピレンの各ポリマーをペルオキシドにより架橋させうることが記載されている。
本出願人は、WO 99/12981号の触媒を用いて作成されたポリエチレンを他のポリエチレンよりも大きい程度まで架橋させうることを突き止め、これらは架橋方法につき有利である。
従って本発明の第1面は、少なくとも1種の1−オレフィンを重合条件下に重合触媒もしくは触媒系と接触させ、この触媒系は(1)は式(I)
Figure 0005220975
[式中、MはFe[II]、Fe[III]、Co[I]、Co[II]、Co[III]、Mn[I]、Mn[II]、Mn[III]、Mn[IV]、Ru[II]、Ru[III]、Ru[IV]、V[II]、V[III]、V[IV]もしくはV[V]、Ti[II]、Ti[III]もしくはTi[IV]であり;Xは遷移金属Mに共有もしくはイオン結合した原子もしくは基を示し;Tは遷移金属Mの酸化状態であると共にbは原子もしくは基Xの原子価であり;R1、R2、R3、R4、R5、R6およびR7は独立して水素、ハロゲン、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、ヘテロヒドロカルビルもしくは置換ヘテロヒドロカルビルから選択され、さらにR1〜R7の2個もしくはそれ以上がヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、ヘテロヒドロカルビルもしくは置換ヘテロヒドロカルビルであれば前記2個もしくはそれ以上は結合して1個もしくはそれ以上の環式置換基を形成することができる]
を有する化合物と必要に応じ(2)オレフィン重合のための触媒を活性化させうるルイス酸からなる活性化量の活性化剤化合物とからなり、得られるポリオレフィンを次いで架橋条件にかけ;
ただしポリオレフィンをペルオキシド化合物を用いて架橋させる場合はR5およびR7は両者ともには両者の場合にハロゲンであるかまたは少なくとも一方の場合に2個もしくはそれ以上の炭素原子を有する少なくともパラ−置換基を有するフェニルでなく、および/または化合物(1)における遷移金属Mに対するアルキルアルモキサンであれば活性化剤化合物におけるアルミニウムの原子比が6:1〜25:1でないことを特徴とするポリオレフィンの製造方法を提供する。
1具体例において、この方法は次の各工程を含む:
(a)1−オレフィンを上記触媒系と接触させることによりプレポリマー系触媒を作成し、
(b)プレポリマー系触媒をさらに1−オレフィンと接触させ、
(c)得られたポリオレフィンを架橋条件にかける。
以下の説明において、「触媒」という用語は上記した「触媒系」およびさらに上記した「プレポリマー系触媒」を包含することを意図する。
本発明の方法は、上記触媒から生じたポリオレフィンが他のポリオレフィンよりも大きい程度まで架橋しうると言う利点を有する。その結果、架橋法はポリマーの一層大の処理量にて実施することができ、および/またはより少ない架橋剤を使用することができる。ポリマーは粉末として或いはペレットの形態で架橋させることができる。
他面において本発明は、
(a)少なくとも1種の1−オレフィンを重合触媒もしくは触媒系と重合条件下に接触させ、この触媒系は式(I)
Figure 0005220975
[式中、MはFe[II]、Fe[III]、Co[I]、Co[II]、Co[III]、Mn[I]、Mn[II]、Mn[III]、Mn[IV]、Ru[II]、Ru[III]、Ru[IV]、V[II]、V[III]、V[IV]もしくはV[V]、Ti[II]、Ti[III]もしくはTi[IV]であり;Xは遷移金属Mに共有もしくはイオン結合した原子もしくは基を示し:Tは遷移金属Mの酸化状態であると共にbは原子もしくは基Xの原子価であり;R1、R2、R3、R4、R5、R6およびR7は独立して水素、ハロゲン、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、ヘテロヒドロカルビルもしくは置換ヘテロヒドロカルビルから選択され、さらにR1〜R7の2個もしくはそれ以上がヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、ヘテロヒドロカルビルもしくは置換ヘテロヒドロカルビルであれば前記2個もしくはそれ以上は結合して1個もしくはそれ以上の環式置換基を形成することができる]
を有する化合物と必要に応じオレフィン重合のための触媒を活性化しうるルイス酸からなる活性化量の活性化剤化合物とからなり;
(b)得られるポリオレフィンを架橋条件にかけ;
(c)架橋ポリオレフィンを成形(shaped or moulded)物品もしくはフィルムまで成形する
ことを特徴とする成形物品またはフィルムの形態におけるポリオレフィンの製造方法をも含む。
本出願人は、上記方法により作成された物品がたとえばフィルム、パイプもしくは瓶(たとえば牛乳瓶もしくは果汁瓶)としての使用のような或る種の用途につき特に適する性質を有することを突き止めた。他面において本発明は、上記式(I)の化合物からなる触媒を用いてエチレンの重合から形成された網状ポリマーからなる成形物品もしくはフィルムをも含む。上記方法で形成される成形物品は好ましくは牛乳瓶である。
1−オレフィンがエチレンである際に上記方法により作成されたフィルムは独特な性質を有することが判明し、従って更なる面において本発明は単一反応器にて生成されるポリエチレンから作成された、関係式
M>−6.58D+148.82D−90を有するポリエチレンフィルムからなり、ここでD=g/μmにおける落槍衝撃強さであり、M=機械方向割線モジュラスおよび横方向割線モジュラスの低い方である。
上記したようにポリマーを架橋させるべく使用する条件は、好ましくは架橋剤としてのペルオキシドの使用を含む。本発明の方法にて用いうるペルオキシド化合物の例はジクミルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン、t−ブチルクミルペルオキシド、ジ−(2−t−ブチルペルオキシ−イソプロピル)ベンゼン、ジ−t−ブチルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(t−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3、およびクメンヒドロペルオキシドである。
ペルオキシドの使用量は一般に組成物におけるポリマーの重量に対し0.001〜5重量%、好ましくは0.001〜0.1%である。他の好適範囲は0.01〜1重量%、特に0.01〜0.1重量%または0.1〜0.5重量%を含む。
ポリマーおよびペルオキシドは任意公知の方法により接触させることができる。たとえば、これらは乾燥もしくは溶融配合させることができ、次いで必要に応じ押出器に供給する。代案として、ポリマーはペルオキシドなしに押出し、次いでその後にこれと接触させることもできる。
加工の架橋段階につき選択される温度は調整自在な変量であってペルオキシド分解温度、架橋速度、添加剤コストおよび所望の押出処理速度を考慮して処理業者により選択される。いずれの場合も、ベースポリマーの溶融範囲より高くせねばならない(等級および密度に従いポリエチレンにつき145℃まで)。好適温度は110〜300℃である。溶融物にて反応を実施する重要な利点は、全体的に均一な架橋構造が結晶領域からの阻害なしに生ずる点である。これは、生成物性能を高温度にて維持するよう確保する。
代案として、ポリオレフィンは他の任意公知の方法により架橋させることもできる。これらは次の工程を含む:
ポリオレフィンをアゾ(−N=N−)化合物と混合して、アゾ化合物が開裂を受ける温度より低い温度にて押出す「アゾ法」。押出物を塩浴で加熱して、アゾ化合物が架橋を開始する遊離基を形成するようにする。
ペルオキシド開始剤を用いてビニルシランをポリオレフィンにグラフトさせ、次いで縮合反応を介しシロキサン架橋基を発生させるべく使用される触媒の存在下に水蒸気もしくは熱水を使用する、シラン技術を使用することができる。これら工程は順次に実施することができ、或いは代案として反応体を全て一緒に押出すこともできる。
照射線の外部供給源を含む物理的架橋プロセスも使用することができる。その例は、アクセラレータで発生する原子線からのβ照射線である。
たとえばシラン法もしくは電子線照射のような架橋技術は固相で行われて、或る種の欠点を有する。たとえば、照射プロセスは高価な装置および特定の注意を物品の均一処理を確保すべく払わねばならない肉厚パイプセクションを処理するための極めて高い操作電圧を必要とする。従って、ペルオキシド法が好適な架橋方法である。何故なら、これは架橋の速度、均一性および効率にて利点を与えるからである。
配合/処方にて使用される或る種の酸化防止剤および他の典型的な添加剤はラジカル掃去剤として作用し、従ってペルオキシド架橋反応の効果を制限することがある。実際に、当業者は特定用途のニーズにつき調和された安定性とペルオキシド効果と処理速度とのレベルを与える添加剤パッケージを選択する。
他面において本発明は、0.001〜1ppmの残留鉄含有量を有する架橋ポリオレフィン組成物をも提供する。
式(I)の化合物において、RおよびRは好ましくは独立して置換もしくは未置換の非環式、複素環式もしくは芳香族基、たとえばフェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、2−メチルフェニル、2−エチルフェニル、2,6−ジイソプロピルフェニル、2,3−ジイソプロピルフェニル、2,4−ジイソプロピルフェニル、2,6−ジ−n−ブチルフェニル、2,6−ジメチルフェニル、2,3−ジメチルフェニル、2,4−ジメチルフェニル、2−t−ブチルフェニル、2,6−ジフェニルフェニル、2,4,6−トリメチルフェニル、2,6−トリフルオロメチルフェニル、4−ブロモ−2,6−ジメチルフェニル、3,5−ジクロル−2,6−ジエチルフェニルおよび2,6,ビス(2,6−ジメチルフェニル)フェニル、シクロヘキシルおよびピリジニルから選択される。
好適具体例において、次のようにRは基「P」により示され、Rは基「Q」により示される:
Figure 0005220975
[式中、R19〜R28は独立して水素、ハロゲン、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、ヘテロヒドロカルビルもしくは置換ヘテロヒドロカルビルから選択され;R〜R、RおよびR19〜R28の2個もしくはそれ以上がヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、ヘテロヒドロカルビルもしくは置換ヘテロヒドロカルビルであれば前記2個もしくはそれ以上は結合して1個もしくはそれ以上の環式置換基を形成することができる]。
環系PおよびQは好ましくは独立して2,6−ヒドロカルビルフェニルもしくは融合環ポリ芳香族、たとえば1−ナフチル、2−ナフチル、1−フェナンスレニルおよび8−キノリニルである。
好ましくはR19、R20、R21およびR22の少なくとも1つはヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、ヘテロヒドロカルビルもしくは置換ヘテロヒドロカルビルである。より好ましくはR19およびR20の少なくとも一方、並びにR21およびR22の少なくとも一方はヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、ヘテロヒドロカルビルもしくは置換ヘテロヒドロカルビルである。特に好ましくはR19、R20、R21およびR22は全て独立してヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、ヘテロヒドロカルビルもしくは置換ヘテロヒドロカルビルから選択される。R19、R20、R21およびR22は好ましくは独立してメチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、sec.−プロピル、t−ブチル、n−ペンチル、ネオペンチル、n−ヘキシル、4−メチルペンチル、n−オクチル、フェニルおよびベンジルから選択される。
、R、R、R、R、R、R19、R20、R21、R22、R23、R25、R26およびR28は好ましくは独立して水素およびC〜Cヒドロカルビル,たとえばメチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、t−ブチル、n−ヘキシル、n−オクチル、フェニルおよびベンジルから選択される。
代案具体例において、Rは式−NR2930を有する基であり、Rは式−NR3132を有する基であり、ここでR29〜R32は独立して水素、ハロゲン、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、ヘテロヒドロカルビルもしくは置換ヘテロヒドロカルビルから選択される。R〜R、RおよびR29〜R32の2種もしくはそれ以上がヒドロカルビル,置換ヒドロカルビル、ヘテロヒドロカルビルもしくは置換ヘテロヒドロカルビルであれば、前記2種もしくはそれ以上は結合して1個もしくはそれ以上の環式置換基を形成することができる。
窒素原子のそれぞれは「ディチブ」結合(すなわち窒素原子からの単独対の電子の供与により形成される結合)により金属に配位される。各N原子における残余の結合は、上記金属錯体に関する所定の式に示されたような、N原子と有機リガンドとの間に共有する電子により形成された共有結合である。
式(I)の化合物にてXにより示される原子もしくは基は、たとえばハライド、サルフェート、ナイトレート、チオレート、チオカルボキシレート、BF 、PF 、ハイドライド、ヒドロカルビルオキシド、カルボキシレート、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビルおよびヘテロヒドロカルビルまたはβ−ジケトネートから選択することができる。この種の原子もしくは基の例はクロライド、ブロマイド、メチル、エチル、プロピル、ブチル、オクチル、デシル、フェニル、ベンジル、メトキシド、エトキシド、イソプロポキシド、トシレート、トリフレート、ホルメート、アセテート、フェノキシドおよびベンゾエートである。式(I)の化合物における原子もしくは基Xの好適例はハライド、たとえばクロライド、ブロマイド;ハイドライド;ヒドロカルビルオキシド、たとえばメトキシド、エトキシド、イソプロポキシド、フェノキシド;カルボキシレート、たとえばホルメート、アセテート、ベンゾエート;ヒドロカルビル、たとえばメチル、エチル、プロピル、ブチル、オクチル、デシル、フェニル、ベンジル;置換ヒドロカルビル、ヘテロヒドロカルビル;トシレート;およびトリフレートである。好ましくはXはハライド、ヒドライドおよびヒドロカルビルから選択される。クロライドが特に好適である。
式(I)の化合物にてXにより示される原子もしくは基は好ましくはハライド、サルフェート、ナイトレート、チオレート、チオカルボキシレート、BF 、PF 、ハイドライド、ヒドロカルビルオキシド、カルボキシレート、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビルおよびヘテロヒドロカルビルから選択される。この種の原子もしくは基の例はクロライド、ブロマイド、メチル、エチル、プロピル、ブチル、オクチル、デシル、フェニル、ベンジル、メトキシド、エトキシド、イソプロポキシド、トシレート、トリフレート、ホルメート、アセテート、フェノキシドおよびベンゾエートである。
活性化剤化合物(2)は有機アルミニウム化合物またはヒドロカルビル硼素化合物であることが好ましい。適する有機アルミニウム化合物はトリアルキルアルミニウム化合物、たとえばトリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリブチルアルミニウム、トリ−n−オクチルアルミニウム、エチルアルミニウムジクロライド、ジエチルアルミニウムクロライドおよびアルモキサンを包含する。アルモキサンは当業界にて周知され、典型的にはアルキルアルミニウム化合物(たとえばトリメチルアルミニウム)への水の調節添加により作成しうるオリゴマー化合物である。この種の化合物は線状、環式もしくはその混合物とすることができる。産業上入手しうるアルモキサンは一般に線状化合物と環式化合物との混合物であると思われる。環式アルモキサンは式[R16AlO]により示すことができ、線条アルモキサンは式R17(R18AlO)により示すことができ、ここでsは約2〜50の数であり、R16、R17およびR18はヒドロカルビル基、好ましくはC〜Cアルキル基、たとえばメチル、エチルもしくはブチル基を示す。
適するヒドロカルビル硼素化合物の例はジメチルフェニルアンモニウムテトラ(フェニル)ボレート、トリチルテトラ(フェニル)ボレート、トリフェニル硼素、ジメチルフェニルアンモニウムテトラ(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ナトリウムテトラキス[(ビス−3,5−トリフルオロメチル)フェニル]ボレート、H(OEt)[(ビス−3,5−トリフルオロメチル)フェニルボレート、トリチルテトラ(ペンタフルオロフェニル)ボレートおよびトリス(ペンタフルオロフェニル)硼素である。
本発明にて利用されるポリマーを作成するための好適触媒の作成にて、用いる有機アルミニウム化合物およびヒドロカルビル硼素化合物から選択される活性化用化合物の量は簡単な試験により、たとえば少量のモノマーを重合させると共に生成触媒の活性を決定すべく使用しうる小試験試料の作成により、容易に決定される。一般に、使用量は式(I)の化合物における金属原子1個当たり0.1〜20,000原子、好ましくは1〜2000原子のアルミニウムもしくは硼素を供給するのに充分であることが判明した。
以下、本発明の方法に触媒として使用しうる窒素含有の遷移金属錯体(I)の例を挙げる:
2,6−ジアセチルピリジンビス(2,6−ジイソプロピルアニル)FeCl
2,6−ジアセチルピリジン(2,6−ジイソプロピルアニル)MnCl
2,6−ジアセチルピリジン(2,6−ジイソプロピルアニル)CoCl
2,6−ジアセチルピリジンビス(2−t−ブチルアニル)FeCl
2,6−ジアセチルピリジンビス(2,3−ジメチルアニル)FeCl
2,6−ジアセチルピリジンビス(2−メチルアニル)FeCl
2,6−ジアセチルピリジンビス(2,4−ジメチルアニル)FeCl
2,6−ジアセチルピリジンビス(2,4,6−トリメチルアニル)FeCl
2,6−ジアセチルピリジンビス(2,6−ジメチルアニル)FeCl
2,6−ジアルジミンピリジンビス(2,6−ジメチルアニル)FeCl
2,6−ジアルジミンピリジンビス(2,6−ジエチルアニル)FeCl
2,6−ジアルジミンピリジンビス(2,6−ジイソプロピルアニル)FeCl
2,6−ジアルジミンピリジンビス(1−ナフチル)FeCl
および
2,6−ビス(1,1−ジフェニルヒドラゾン)ピリジンFeCl
触媒は、たとえば2,6−ジアセチルピリジンビス(2,6−ジイソプロピルアニル)FeCl錯体と2,6−ジアセチルピリジンビス(2,4,6−トリメチルアニル)FeCl錯体との混合物または2,6−ジアセチルピリジンビス(2,6−ジイソプロピルアニル)CoClと2,6−ジアセチルピリジンビス(2,4,6−トリメチルアニル)FeClとの混合物のような、式(I)の化合物の混合物を含有することができる。前記1種もしくはそれ以上の所定遷移金属化合物の他に、本発明の触媒はさらに1種もしくはそれ以上の他の種類の遷移金属化合物または触媒、たとえば慣用のチーグラー・ナッタ触媒系、メタロセン系触媒もしくは熱活性化支持酸化クロム触媒(たとえばフィリップス型触媒)にて使用される種類の遷移金属化合物をも含むことができる。
本発明に使用される触媒は支持材料、たとえばシリカ、アルミナもしくはジルコニアまたはポリマーもしくはプレポリマー、たとえばポリエチレン、ポリスチレンもしくはポリ(アミノスチレン)に支持することができ或いは未支持とすることもできる。
所望ならば触媒は支持材料の存在下にその場で形成させることができ、或いは支持材料を1種もしくはそれ以上の触媒成分で同時的もしくは順次に予備含浸もしくは予備混合することもできる。本発明の触媒は所望ならば不均質触媒、たとえばハロゲン化マグネシウム支持チーグラー・ナッタ触媒、フィリップス型(酸化クロム)支持触媒または支持メタロセン触媒に支持することもできる。式(I)の支持触媒の形成は、たとえば本発明の遷移金属化合物を適する不活性希釈剤(たとえば揮発性炭化水素)におけるアルモキサンで処理し、微粒子支持材料を生成物でスラリー化させ、揮発性希釈剤を蒸発させることにより達成することができる。生成した支持触媒は好ましくは自由流動性粉末の形態である。用いる支持材料の量は広範囲、たとえば遷移金属化合物に存在する金属1g当たり100,000〜1gの範囲で変化することができる。
触媒および適宜の活性化剤(2)は単一触媒系の形態にて重合させるべきオレフィンと接触させることができ、或いはこれらを別々に反応器に添加することもできる。
重合条件はたとえば溶液相、スラリー相、気相もしくはバルク相とすることができ、重合温度は−100℃〜+300℃の範囲であり、圧力は大気圧およびそれ以上、特に140〜4100kPaとすることができる。所望ならば触媒を使用して高圧力/高温度プロセス条件の下でエチレンと重合させ、ポリマー材料は超臨界エチレンにおける溶融物として形成する。好ましくは重合は気相流動床もしくは撹拌床条件の下で行われる。
本発明の重合方法にて使用するのに適するモノマーはたとえばエチレンおよびC2−20α−オレフィン、特にプロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチルペンテン−1、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセン、1−トリデセン、1−テトラデセン、1−ペンタデセン、1−ヘキサデセン、1−ヘプタデセン、1−オクタデセン、1−ノナデセンおよび1−アイコセンである。他のモノマーはメタクリル酸メチル、アクリル酸メチル、アクリル酸ブチル、アクリロニトリル、酢酸ビニルおよびスチレンを包含する。単独重合法に好適なモノマーはエチレンおよびプロピレンである。
本発明の触媒および方法はさらに、エチレンもしくはプロピレンを互いに或いはたとえば1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチルペンチン−1およびオクテンのような他の1−オレフィンと或いはたとえばメタクリル酸メチル、アクリル酸メチル、アクリル酸ブチル、アクリロニトリル、酢酸ビニルおよびスチレンのような他のモノマー材料と共重合させるべく使用することもできる。
用いる重合もしくは共重合技術とは無関係に、重合もしくは共重合は典型的には実質的に酸素と水と触媒毒として作用する他の物質とを排除する条件下で行われる。さらに重合および共重合は、ポリマーもしくはコポリマーの分子量を調節する添加剤の存在下に行うこともできる。
ポリマーもしくはコポリマーの平均分子量を調節する手段としての水素ガスの使用は一般に本発明の重合法に適用される。たとえば気相、スラリー相、バルク相もしくは溶液相の重合条件を用いて作成されたポリマーもしくはコポリマーの平均分子量を減少させるべく水素を使用することができる。所望の平均分子量を与えるべく用いられる水素ガスの量は簡単な「試行錯誤」の重合試験により決定することができる。
本発明の重合法は顕著に高い生産率(触媒系にて用いられる錯体の単位重量当たり生成されるポリマーもしくはコポリマーの量に基づく)にてポリマーおよびコポリマー(特にエチレンポリマー)を与える。これは、比較的に極めて少量の遷移金属錯体が本発明の方法を用いる産業プロセスにて消費されることを意味する。さらに、これは本発明の重合方法を触媒分離工程を用いないポリマー回収条件下で操作して、ポリマー中に触媒もしくはその残渣を残さず(たとえば大抵の工業スラリー相および気相重合法にて生ずる)、生成ポリマーにおける遷移金属錯体の量が極めて少なくなりうることをも意味する。
スラリー相重合条件または気相重合条件は、高もしくは低密度級のポリエチレンおよびポリプロピレンの製造につき特に有用である。これらプロセスにて、重合条件はバッチ式、連続式もしくは半連続式とすることができる。さらに、1つもしくはそれ以上の反応器、たとえば2〜5個の反応器をシリーズで用いることもできる。たとえば種々異なる温度もしくは水素濃度のような異なる反応条件を異なる反応器にて用いることができる。スラリー相プロセスおよび気相プロセスにおいては、一般に触媒を計量すると共に微粒子固体の形態にて乾燥粉末(たとえば不活性ガスと共に)として或いはスラリーとして重合帯域に移送する。この固体は、たとえば本発明の1種もしくはそれ以上の錯体と活性化剤とから他の種類の触媒を用いてまたはそれなしに形成された固体触媒系とすることができ、或いは他の種類の触媒と共にまたはそれなしに単独で固体触媒とすることもできる。後者の場合、活性化剤はたとえば溶液として固体触媒とは別途にまたはそれと一緒に重合体に供給することができる。好ましくは、触媒系またはスラリー重合および気相重合で用いられる触媒系の遷移金属錯体成分は、1種もしくはそれ以上の支持材料に支持される。特に好ましくは、触媒系は重合帯域への導入に先立ち支持材料に支持される。適する支持材料はたとえばシリカ、アルミナ、ジルコニア、タルク,珪藻土もしくはマグネシヤである。支持材料の含浸は、慣用技術により(たとえば触媒成分の適する希釈剤もしくは溶剤における溶液もしくは懸濁液を形成させ、次いで支持材料をこれらでスラリー化させる)行うことができる。触媒により含浸された支持材料を次いでたとえば濾過もしくは蒸発技術により希釈剤から分離することができる。ポリマー生成物を反応器から放出させた後、結合および吸収した炭化水素は実質的にたとえば圧力降下または新鮮もしくは循環水蒸気、窒素もしくは軽質炭化水素(たとえばエチレン)を用いるガスパージによりポリマーから除去または脱ガスされる。回収された気体もしくは液体炭化水素は重合帯域に循環させることができる。
スラリー相重合法において、触媒もしくは支持触媒の固体粒子は乾燥粉末として或いは重合希釈剤におけるスラリーとして重合帯域に供給される。重合希釈剤はポリマーおよび触媒に適合性であり、たとえばヘキサン、ヘプタン、イソブタンのようなアルカンまたは炭化水素もしくはパラフィンの混合物とすることができる。好ましくは粒子を、重合希釈剤における懸濁物として重合帯域に供給する。重合帯域はたとえばオートクレーブもしくは同様な反応容器、またはたとえばフィリップス法によるポリエチレンの製造にて周知された種類の連続ループ反応器とすることができる。本発明の重合法をスラリー条件下で行う場合、重合は好ましくは0℃より高い温度、特に好ましくは15℃より高い温度にて行われる。重合温度は好ましくは、ポリマーが重合希釈剤の存在下に軟化もしくは焼結し始める温度より低く維持される。温度を後者の温度より高くすれば、反応器の汚染が生じうる。これら所定温度範囲内の重合の調整は、生成ポリマーの平均分子量を制御する有用な手段を与えうる。分子量を調節する更なる有用な手段は、重合を連鎖移動剤として作用する水素ガスの存在下に行うことである。一般に、用いる水素の濃度が高いほど、生成ポリマーの平均分子量は低くなる。
バルク重合法においては、たとえばプロピレンのような液体モノマーを重合媒体として使用する。
気相重合法を操作する方法は当業界で周知されている。この種の方法は一般に触媒の床もしくは標的ポリマー(すなわち重合プロセスにて作成することが望ましいポリマーと同じもしくは同様な物理的性質を有するポリマー)の床の撹拌(たとえば掻き混ぜ、振動もしくは流動化による)、並びに少なくとも部分的に気相におけるモノマーの流れをモノマーの少なくとも1部が床における触媒と接触して重合するような条件下に供給することを含む。床は一般に冷却ガス(たとえば循環ガスモノマー)および/または揮発性液(たとえば揮発性の不活性炭化水素または凝縮して液体を形成している気体モノマー)の添加により冷却される。気相プロセスで生成されかつそこから単離されたポリマーは重合帯域にて直接に固体を形成し、液体を含まず或いは実質的に含まない。当業者には周知されるように、液体を気相重合法の重合帯域に流入させれば、重合帯域における液体の量は存在するポリマーの量に比べて少なくなる。これは、ポリマーを溶剤に溶解させて形成させる「溶液相」プロセス、およびポリマーが液体希釈剤における懸濁物として生成する「スラリー相」プロセスとは対比的である。
気相法はバッチ式、半バッチ式またはいわゆる「連続式」条件の下で操作することができる。モノマーを重合触媒を含有する撹拌重合帯域に連続循環させるような条件下で操作することが好ましく、補充モノマーを供給して重合モノマーを置換すると共に、生成ポリマーを重合帯域からポリマーの生成速度に匹敵する速度にて連続的または間歇的に抜取り、新鮮触媒を重合帯域に添加して重合帯域から抜取られた触媒を生成ポリマーで置換する。
衝撃コポリマーの典型的製造につき、第1反応器にて第1モノマーから形成されたホモポリマーを第2反応器にて第2モノマーと反応させる。気相法におけるプロピレン/エチレン衝撃コポマーの製造については、プロピレンを第1反応器にて重合させ、反応性ポリマーを第2反応器に移送し、ここでエチレンもしくは他のコモノマーを添加する。その結果、アイソタクチックポリプロピレン連鎖とランダムプロピレン/エチレンコポリマーの連鎖との緊密混合物が生ずる。ランダムコポリマーは典型的には単一反応器にて形成され、ここでは少量のコモノマー(典型的にはエチレン)をプロピレンの重合連鎖に付加させる。
ポリエチレン、エチレンコポリマーおよびポリプロピレンを作成する気相流動床法の操作方法は当業界にて周知されている。この方法は、たとえば床を支持すると共に流入する流動化用ガス流を床全体に分配する孔付分配プレートが装着された垂直円筒状反応器にて操作することができる。床を介して循環する流動化用ガスは、床から重合熱を除去すると共に重合用のモノマーを床に供給するよう作用する。従って流動化用ガスは一般に、モノマーを一般に或る種の不活性ガス(たとえば窒素またはたとえばメタン、エタン、プロパン、ブタン、ペンタンもしくはヘキサンのような不活性炭化水素)と一緒に、および必要に応じ分子量改変剤としての水素と共に含む。床の頂部から流出する熱流動化用ガスを必要に応じ減速帯域(これは、より幅広な直径を有する反応器の円筒部分とすることができる)並びに所望ならばサイクロンおよび/またはフィルタを介し導入して、ガス流から固体粒子を連行排除する。次いで熱ガスを熱交換器に導入して、重合熱の少なくとも1部を除去する。触媒は好ましくは床に連続的または定期的間隔で供給される。プロセスの始動時点で、床は好ましくは標的ポリマーと同様な流動化性ポリマーを含む。ポリマーは、モノマーの重合により床内で連続的に生成される。好ましくは、ポリマーを床から連続的または定期的間隔で放出する手段を設けて、流動床を所望高さに維持する。このプロセスは一般に比較的低圧力(たとえば10〜50バール)およびたとえば50〜120℃の温度にて操作される。床の温度を流動化ポリマーの焼結温度より低く維持して凝集の問題を回避する。
オレフィンを重合させるための気相流動床法において、発熱重合反応により発生した熱は一般に、上記した流動化用ガス流により重合帯域(すなわち流動床)から除去される。床の頂部から流出する熱反応器ガスを1つもしくはそれ以上の熱交換器に導入し、ここでガスを冷却する。次いで冷却反応器ガスを、補充ガスと一緒に床の底部に循環させる。本発明の気相流動床重合法においては、揮発性液を液体が床内で蒸発することにより追加重合熱を「蒸発の潜熱」作用により床から吸収するような条件下で床に供給することにより、床の追加冷却(これによりプロセスの空時収率を向上させる)を与えることが望ましい。床からの熱循環ガスが熱交換器に流入する際、揮発性液体は凝縮することができる。本発明の1具体例においては、揮発性液を循環ガスから分離すると共に別々に床中へ再導入する。たとえば揮発性液を分離して床に噴霧することができる。本発明の他の具体例においては、揮発性液を循環ガスと共に床に循環する。かくして揮発性液は反応器から流出する流動化用ガス流より凝縮することができ、循環ガスと共に床に循環させることができ或いは循環ガスから分離し、次いで床に戻すこともできる。
循環ガス流にて液体を凝縮させると共にガスと連行液との混合物を床に戻す方法は、EP−A−0089691号およびEP−A−0241947号に記載されている。本出願人の米国特許第5541270号(その教示を参考のため本明細書に一体化させる)に記載された方法を用いて、循環ガスから分離した凝縮液を床中へ再導入することが好ましい。
気相重合条件下で本発明の触媒を使用する場合、触媒を形成させるべく使用される触媒または1種もしくはそれ以上の成分たとえば液状にて(たとえば不活性液体希釈剤における溶液として)重合反応帯域に導入することができる。たとえば遷移金属成分もしくは活性化剤成分またはこれら成分の両者を、液体希釈剤に溶解もしくはスラリー化させて重合帯域に供給することができる。これら状況下で、各成分を含有する液体を微液滴として重合帯域中へ噴霧することが好ましい。液滴直径は好ましくは1〜1000μmの範囲である。EP−A−0593083号(その教示を参考のため、本明細書に一体化させる)は重合触媒を気相重合に導入する方法を開示している。EP−A−0593083号に開示された方法を、所望ならば本発明の重合法に好適に使用することができる。
一般に必要でないが、重合もしくは共重合の完結後または重合もしくは共重合を停止させ或いは本発明の触媒もしくは触媒成分を少なくとも一時的に失活させることが望ましい場合は、触媒を水、アルコール、アセトンまたは当業者に知られたように他の適する触媒失活剤と接触させることができる。
ポリマーはフィルムまで吹込むことができ、或いはたとえばパイプもしくはケーブルのような各種の成形もしくは押出物品、およびたとえば瓶もしくはドラムのような容器を作成すべく使用することができる。各用途につき特異的な添加剤パッケージを当業界で知られたように選択することができる。補充添加剤の例はスリップ剤、固化防止剤、靜電気防止剤、離型剤、一次および二次酸化防止剤、清澄剤、核形成剤、UV安定化剤などを包含する。添加剤の種類は当業界で周知され、ホスファイト酸化防止剤、ヒドロキシルアミン(たとえばN,N−ジアルキルヒドロキシルアミン)およびアミン酸化物(たとえば酸化ジアルキルメチルアミン)酸化防止剤、立体障害アミン光(UV)安定化剤、フェノール性安定化剤、ベンゾフラノン安定化剤などを包含する。各種のオレフィンポリマー添加剤は米国特許第4,318,845号、第4,325,863号、第4,590,231号、第4,668,721号、第4,876,300号、第5,175,312号、第5,276,076号、第5,326,802号、第5,344,860号、第5,596,033号および第5,625,090号に記載されている。
たとえばシリカ、ガラス繊維、タルクなどの充填剤、核形成剤および着色料も当業界で知られたようにポリマー組成物に添加することができる。
実施例
実施例1:MAO/シリカに支持された2,6−ジアセチルピリジンビス(2,4,6−トリメチルアニル)鉄ジクロライドの作成
1.1: 2,6−ジアセチルピリジンビス(2,4,6−トリメチルアニル)の作成
無水エタノール(20ml)における2,6−ジアセチルピリジン(0.54g;3.31ミリモル)の溶液に2,4,6−トリメチルアニリン(1.23g;2.5当量)を添加した。2滴の酢酸(氷酢酸)を添加した後、溶液を1晩還流させた。室温まで冷却した後、生成物をエタノールから晶出させた。生成物を濾過し、冷エタノールで洗浄すると共に減圧オーブン(50℃)内で1晩乾燥させた。収率は理論値の60%であった。1H NMR(CDCl3):8.50、7.95、6.94(m、7H、ArH、pyrH)、2.33(s、6H、N=CCH3)、2.28(s、6H、CCH3)、2.05(s、12H、CCH3)。質量スペクトル:m/z397[M]+
1.2:2,6−ジアセチルピリジンビス(2,4,6−トリメチルアニル)FeCl 2 の作成
FeCl2(0.15g、1.18ミリモル)を80℃の熱n−ブタノール(20ml)に溶解させた。n−ブタノールにおける2,6−ジアセチルピリジンビス(2,4,6−トリメチルアニリン(0.5g;1.18ミリモル)の懸濁物を80℃にて滴下した。反応混合物は青色に変化した。80℃にて15分間にわたり撹拌した後、反応物を室温まで冷却させた。反応容積を数mlまで減少させ、ジエチルエーテルを添加して生成物を青色粉末として沈殿させ、次いでこれを10mlのジエチルエーテルで3回洗浄した。収率は理論値の64%であった。
質量スペクトル:m/z523[M]+、488[M−Cl]+、453[M−Cl2+
1.3 :MAO/シリカに支持された2,6−ジアセチルピリジンビス(2,4,6−トリメチルアニル)鉄ジクロライドの作成
特記しない限り、操作は全て窒素下で行った。流動窒素下で200℃にて焼成されたシリカ(256.62gの等級ES70X、クロスフィールド社により供給)を2リットルの丸底フラスコに入れた。トルエン(900ml)をシリカに添加した後、メチルアルミノキサン(441ml、トルエン中1.5M、ウィトコ社により供給)を添加した。MAOを室温にて10分間にわたりシリカと反応させ、この時点で温度は80℃まで上昇し、スラリーをときどき手動によりフラスコを振動させて混合した。温度を2時間にわたり80〜100℃に維持した。
2,6−ジアセチルピリジンビス(2,4,6−トリメチルアニル)鉄ジクロライド(3.48g)をトルエン(50ml)にスラリー化させ、MAO/シリカスラリーに80℃にて添加した。さらにトルエン(20ml)を使用して、Fe錯体の全てがMAO/シリカに移行するよう確保した。次いでFe/MAO/シリカを時々振とうさせながら1.5時間にわたり80℃にて加熱し、固体を沈降させた。透明上澄溶液をフラスコからデカントすると共に触媒を80℃にて減圧下に30分間にわたり部分乾燥させ、次いで室温に16時間放置した。次いで触媒の乾燥を80℃でさらに5時間にわたり減圧下に継続して、乾燥自由流動性粉末が生ずると共に、もはや溶剤が支持体から流出して検出しえないようにした。
1.4 :スラリー重合
93リットルのフィリップス連続重合ループ反応器を重合につき使用した。エチレンとイソブタン希釈剤と水素と上記実施例1.3で作成された触媒とを反応器中へ計量して入れ、下記するように反応条件を維持した。反応器を約7.5kg/hrのポリエチレン処理量にて操作した。ポリマー分子量を水素添加速度の変化により調節した。
Figure 0005220975
実施例2:MAO/シリカに支持された2,6−ジアセチルピリジンビス(2,4,6−トリメチルアニル)鉄ジクロライドを用いる重合
実施例1と同じ触媒を重合反応につき使用した:
しかしながら重合条件は下記するように相違させた:
Figure 0005220975
たとえば上記触媒のような触媒を用いて作成されたポリマーは、ピーク高さの半分におけるMWDの幅が少なくとも1.6となるような分子量分布(MWD)を有することができる。
半幅は、ピーク高さHの半分におけるMWD(Dlod(Mw))の幅として規定される。
Figure 0005220975
ポリマーのMWDは、NAMAS法MT/GPC/02に従うゲル透過クロマトグラフィー(より正確にはサイズ・エクスクルージョン・クロマトグラフィー)から測定した。重量平均分子量Mwおよび数平均分子量に対するその比Mw/Mnをこの方法により測定した。
実施例3:架橋
実施例1および2の高分子量エチレンホモポリマー、並びに更なる工業ポリエチレンをペルオキシドで架橋させ、架橋の程度を下記する方法に従い各試料の流動学的性質を測定することにより決定した。
この方法は、振動ディスク(タイプODR 2000E)を有するモンサント・レオメータを用いるトクル曲線をうることを記載している。加硫点より高い温度にて、レオメータはポリマー連鎖の化学的架橋に基づく加硫性ポリエチレンの剪断モジュラス変化を測定する。最大トルク値と最小トルク値との間の差は架橋の程度を示す。
試料作成
ポリエチレンの粉末化試料を、オーブン内の回転ローラに位置するガラスジャーにて2%ジクミルペルオキシドで80℃にて90分間にわたり浸漬させた。ペルオキシドとポリマー粉末との適正な混合を可能にするため、一時的邪魔板を混合ジャーの内部に固定した。冷却の後、次いで試料混合物を再び袋詰めした。
試験試料の作成
試験用のディスクを直接成型する方法を開発して、試験に先立つ試料の加熱を最小化させると共に試料分散の問題を回避した。
厚さ約6mmの重アルミニウムプレートに、厚さ0.2mmのアルミニウム箔を載せ、次いで厚さ12mm、直径50mmかつ「マイラー」の頂部に位置する直径35mmの穴を有する「マイラー」シートを戴置した。リングにおける穴を、ポリマーによる「プラウド」が「マイラー」シートとアルミニウム箔と第2の重アルミニウムプレートとで覆わせるまで充填すると共に詰込んだ。次いで全サンドイッチを130℃の加熱プレスに軽圧力(約10バール)の下で入れた。試料を3分間にわたり放置して軟化させ、次いで圧力を200バールまで増大させると共にさらに7分間にわたり保持して試料が合計10分間にわたり130℃になるようにした。次いでプレスを開き、試料をまだ熱いうちに金型から取出してモンサントレオメータに直ちに移し、試験を開始した。
架橋測定試験
レオメータの温度を180℃まで上昇させ、試料ディスクをロータに載せると共にチャンバを閉鎖した。次いでロータを作動させ、温度およびトルクを時間の関数として測定した。トルクは、チャンバにおける温度が試験温度180℃まで上昇する際に、最初に低下する。架橋しない材料につき、トルクはこの低レベル(最小値)で安定化する。架橋がポリマーにて生ずる場合、これはネットワークが形成されると共にトルクが上昇して架橋が完了した際に新たな高レベル(最大値)にて安定するので一層粘性となる。これら最小トルク値と最大トルク値との間の差は、架橋が生ずる程度に比例する。
結果
上記手順を用いて3種のポリマーを評価した:すなわち実施例1および2の試料、並びに市販ポリマー・リジデックスHM5420XPにつき不安定化供給原料であるフィリップス型クロム触媒を用いて製造されたポリエチレンHM5420AP。
トルク差の5つの測定値の平均を得た。その結果を下表2に示す。
Figure 0005220975
上記結果は、ペルオキシド架橋法にて使用する際、フィリップス触媒技術からの従来技術のポリマーに比べ本発明の生成物に関する2つの重要な改良点を示す。第1に表2が示すように、所定のペルオキシド添加レベルにつき、匹敵する分子量および処理性の材料における実質的に高レベルの架橋に達することができる。これはより少ないペルオキシドの使用を介しコスト節約を得ることを可能にすると共に急速亀裂波及、応力亀裂および長期高温性能に対する耐性につき最適架橋レベルを達成する。第2に本発明の生成物は、より高速度の架橋を示す。これは、匹敵するフィリップスポリマーがそのT90(すなわち、表2に示した最大/最小トルク値の間の差の90%)と同じトルクを達成するのに要する時間につき下表における図面に示す。一層急速な架橋は、処理業者が処理量を加速する(従ってコストを減少する)機会をさらに与え、従って代案の照射架橋技術に関するエンゲル法の欠点を解消する。
Figure 0005220975
実施例4
4.1:触媒作成
使用した触媒は、メチルアルミノキサン(MAO)で活性化されると共にシリカ(クロスフィールド級ES70X)に支持された2,6−ジアセチルピリジンビス(2,4,6−トリメチルアニル)FeCl2とした。この触媒の作成については、WO 99/46304号(その内容を参考のためここに引用する)に詳細に記載されている。
4.2:重合
各重合を、充気室と分配グリッドと直径0.75mおよび高さ5mの垂直シリンダと減速チャンバとよりなる流動床気相重合反応器で行った。流動床反応器から流出する熱反応ガスは拡大減速帯域を通過すると共に、コンプレッサと熱移動手段とが装着されたラインを介し反応器に循環させた。冷却循環ガスは反応容器の下部における反応充気室に流入し、次いで分配グリッドを介し高密度ポリエチレン粉末よりなる流動床に流入する。ガス反応混合物の主成分を示す新鮮な補充エチレンとヘキサンと水素と窒素とを循環ラインに導入する。
エチレンとヘキサンと水素と窒素と他の少量成分とを含有するガス反応混合物は2.4MPaの圧力および0.42m/sの上方向流動速度にて流動床を通過する。
生成されたポリエチレン粉末を連続的に抜取って、一定の流動床高さを維持する。
使用した触媒は実施例1により作成した触媒とした。触媒注入速度は、生産速度を所望レベルにて一定に維持するよう設定した。重合条件は次のようにした:
T=90℃
分圧エチレン=12バール
比H2:エチレン=0.38
分圧ヘキサン=1.6バール
生産速度=100kgPE/h
重合の結果は次の通りであった:
生産率=4.8kgPE/g触媒;
MI 2=0.5;密度na=0.962g/cm3
4.3:架橋
実施例4.2におけるように作成したポリマーを、ウェルナーZSK58押出器にて種々異なる量のトリゴノックス101(2,5−ビス(t−ブチルペルオキシ)−2,5−ジメチルヘキサン、アクゾ・ノーベル社から入手しうる)と配合した。配合の条件を下表3に示す。
Figure 0005220975
4.4:瓶への吹込成型
配合試料A、BおよびCを吹込成形として、2種の異なる押出器(すなわちベクムBM08およびユニロイ2016)にて牛乳瓶を製造した。3種の試料の処理性能、並びに得られる瓶の物理的および機械的性質に関する詳細を、牛乳瓶を作成すべく工業的に使用される市販入手しうるフィリップスポリエチレンHD6007XAに関する対応の詳細と共に下表4に示す。
Figure 0005220975
物理的性質
・予想通り、MIドロップは網状試料にて明らかである。0ppmから50ppmまでのペルオキド試料に到る約50%のドロップが存在した。
・メルト流量比は網状化のレベル増大と共に増大することが観察され、架橋増大と共にポリマー弾性率における増大を示す。
・直接密度を瓶壁部から評価し、標準HD6007XA生成物に匹敵した。
・衝撃:シャルピー衝撃は標準HD6007XA生成物よりも顕著に高かった。
これは牛乳瓶の製造につき極めて有利な結果である。
処理特性
・各材料はベクムBM08で容易に処理されて、良好な品質の瓶を与えた。より高いヘッド圧力が、非網状比較およびHD6007比較材料に比べ網状生成物により発生した。これは予想通りであり、網状化によって生じたMI変化の主たる結果である。50ppmペルオキシド網状化材料のメルト亀裂性能は、この生成物が低いMIとすれば極めて良好であると考えられた。
・ベクムにて、各材料を剪断不連続性未満で処理した。これら処理速度にて、評価する各材料は全てHD6007XAに比べ低い面積および直径膨潤を示した。0ppm〜50ppmの膨潤にて僅かな上昇の限られた証明が存在する。この種類の装置における膨潤の差は、ユニロイにおける膨潤性能と同程度に産業上顕著でないと考えられる。
・ユニロイにて材料を全て処理して、許容しうる表面仕上げを有する良好な品質の牛乳瓶を製造した。
・50ppmの材料は、比較材料よりも明らかに低い直径膨潤であることが観察された。これは牛乳瓶条件にてベース・スカール傷に関する測定値で反映される。この材料に関する面積膨潤は比較およびHD6007XAよりも低かった。
・50ppm網状ポリマーの押出時間は、比較材料に比べ0.1秒だけ僅かに増大した。これはサイクル時間における限界的増大に対応するが、これはHD6007XAフィリップス材料に或る程度匹敵すると共にまだ限界的に急速でありうる。表面仕上げは、両装置で製造された各瓶にて産業上許容しうるものであった。
ポリマーのメルト強度は、ゲットフェルト・レオテンス・エクステンショナル・レオメータをロサンドRH7キャピラリー・レオメータと組合わせて用いることにより190℃にて設定した。手順は次の通りとした:
ポリマーを直径1.5mmおよび長さ30mmのダイを介し90°の流入角度にて一定圧力(P)で押出した。所定の押出圧力を選択した後、毛細管レオメータのピストンをその直径15mmのバレルにその圧力を一定に維持するのに充分に速度で通過させた。所定の押出圧力に関する公称壁部剪断速度()を次いで、レオメータの一定圧力比システムにより選択圧力にてポリマーに関し演算した。押出物を加速速度(V)にて1対のギヤホイールで引出した。加速は、試験下のポリマーの流動特性に依存して0.12〜1.2cm/s2の範囲である。押出物が受けた引出力(F)をトランスジューサで測定すると共に、引出速度と一緒にチャートレコーダーに記録する。最大破断力は、一定押出圧力(P)またはその対応押出速度()におけるメルト強度(MS)として規定される。典型的には3種もしくは4種の押出圧力(6、8、12、16MPa)をその流動特性に応じて各ポリマーにつき選択する。各押出圧力につき、少なくとも3つのMS測定を行い、次いで平均MS値を得る。
押出圧力に依存するメルト強度の誘導関数□(MS)/□(P)を各ポリマーにつき、圧力に対する平均MSのフロットの傾斜(最小二条法による)から演算する。16MPaの押出圧力におけるメルト強度MS(16MPa)をもプロットから演算し、上記表4に示す。
処理瓶を製造するための吹込成形樹脂の選択における重要な因子は、パリソンの有効直径膨潤である。パリソン膨潤は重量膨潤と膨潤割合とメルト強度との複合関数である。さらに、これは処理条件(たとえば押出速度、パリソンドロップ時間およびパリソン重量)によっても影響を受ける。表4に示したメルト強度の数値は、網状生成物のメルト強度をペルオキシドの添加により顕著に増大させて、ユニロイ装置における吹込成形プロセスに際し適する直径膨潤をもたらしうることを示す。Fe生成物の押出圧力の変化に対するメルト強度の感受性をも、押出圧力依存性メルト強度、すなわち表4における□(MS)/□(P)の数値により示したように改変し、ここで25ppmのペルオキシドの添加はフィリップス型ポリマー(HD6007XA)と同様に網状生成物のメルト強度能力を改善した。
実施例5
重合を行うと共に、ポリマーを実施例4.1〜4.3に実質的に記載したようにペルオキシドと配合した。ポリマーの詳細を下表5に示す。
貯蔵モジュラスG′
貯蔵モジュラスG′は、5kPaの損失モジュラス(G")にて測定される貯蔵モジュラスとして規定する。G′を測定する手順は次の通りである:
動的レオメトリーのための試料を、電気加熱の水圧プレスを用いて圧縮成形シート(公称1〜2mmの厚さ)により作成する。出発粉末もしくはペレットをプレス(200℃)の予熱プラーテンの間に戴置すると共に、2分間にわたりプレスする前に1分間にわたり加熱する。加熱を停止すると共に、プレスを室温まで水冷した後に成型品を放出させる。
動的周波数走査を、環境チャンバ内に封入された直径25mmの平行プレートが装着された回転式レオメータ(レオメトリックスARES−2KFRTNI−FCO−STD)を用いて行う。環境チャンバを窒素ガスを用いて加熱し、試験の際の過度の試料分解を回避する。直径25mmのディスクを成形シートから打抜き、予熱レオメータプレートの間に戴置し、次いでこれらを過度の垂直力の発生を回避するよう閉鎖する。試料をトリミングすると共に、オーブンを閉鎖して190℃の試験温度を確立させる。次いで周波数走査を、100rad/s〜0.01rad/sの範囲にわたる10%歪みにて行う。
次いで貯蔵モジュラス(G′)および損失モジュラス(G")を、標準式[ドラフト・インターナショナル・スタンダードISO/DIS6421/10]を用いて各試験周波数にて計算する。次いでG´をG"に対しプロットすると共に、G"=5kPaにおけるG´の数値を採取する。G´の単位はkPaである。
Figure 0005220975
実施例6:フィルム吹込み
実施例6.1:重合
気相反応器を90℃の温度および20バールの圧力にて操作した。反応器にはエチレンと水素と窒素とWO 99/46308号に記載されたように作成された重合触媒とを添加して、約7.6g/10minのHLMIと密度958.1kg/m3とを有するポリエチレンを生成させた。
重合反応器から抽出された粉末を2000ppmの長期酸化防止剤(イルガノックス1010/イルガノックス1076)と2000ppmの中和剤(ステアリン酸カルシウム/ステアリン酸亜鉛)と500ppmのトリゴノックス101(ペルオキシド)とで安定化させた。次いで粉末と添加剤との配合物をツインスクリュー押出器タイプ・ウェルナー58にて配合した。この種の押出器の処理量は典型的には、約0.19kWh/kgの比エネルギーを有して300kg/hである。配合条件を下表6に示す:
Figure 0005220975
実施例6.2:フィルム吹き込み
材料を、100mmのダイ直径Dおよび1.2mmのダイ空隙部を有するキーフェル・フィルムラインにてフィルムまで吹込んだ。スクリュー直径は40mmとした。処理量は50kg/hとし、スクリューに沿った温度プロフィルは190〜220℃とした。標的フィルム厚さは15μmとし、ネック高さは8xダイ直径に等しくすると共にブローアップ比は5:1にした。
高荷重メルトインデックス(HLMI)もしくはMFR21.6を190℃にてASTM D1238条件Fに従い21.6kgで測定した。アニール密度は、明細書ISO 1872−1に従って測定した。ポリマーの平均分子量Mwおよび多分散指数Mw/MnはGPCにより測定した。
次いで、作業を行ったフィルムに関する機械的性質を測定した:落槍衝撃強度はASTM D1709−85に従って測定し;エルメンドルフ引裂強度はASTM D1922−89に従って測定し;弾性率を含む引張特性はASTM D−882に従って測定した。
機械的性質の他に、ゲルおよび魚眼含有量の測定値であるフィルム・アピアランス・レーチング(FAR)を各フィルム試料に与えた。プラスの数値(すなわち0より大)は良好なレーチングであると考えられる。
ポリマーの処理性は、4種の異なる押出条件にて示される押出過程に際し5を
最良とする0〜5の尺度で「気泡安定性」により測定した。試験したこれら条件は、8xダイ直径および5xダイ直径の2つのネック高さおよびそれぞれ3:1および5:1の2つのブローアップ比とした。平均して2.5より高い気泡安定性は工業級につき良好であると考えられる。
材料の性質を表7の第1欄に見ることができる。
例6.3:比較
クロム触媒リジデックスHD5301AAに基づく市販入手しうるユニモダル材料を、上記実施例6.2と同じ条件にて温度プロフィルを190〜210℃にしながらフィルムまで吹込んだ。材料およびフィルムの性質を表7の第2欄に見ることができる。
例6.4:比較
チーグラー・ナッタ型触媒ホスタロンGM9255Fに基づく他の市販入手しうるバイモダル材料を、上記実施例6.2に示したと同じ引込条件を用いて190〜210℃のスクリューに沿った温度プロフィルによりフィルムまで吹込んだ。材料およびフィルムの性質を表7の第3欄に見ることができる。
Figure 0005220975
実施例6.2のフィルムの主たる利点は、選択された慣用のCr系材料またはバイモダルチーグラー・ナッタ型ポリマーと比較して、極めて良好な引裂強度を有する改善された衝撃および剛性である。高衝撃値は、GPC Mw/Mn多分散性指数により測定される狭い分子量分布に関連した生成物の高密度(960.1)に鑑み優秀である。さらに、フィルムのFARは+10にて実験室規模の生成物につき良好である。
実施例
実施例7.1および7.2
気相反応器を90℃の温度および20バールの圧力にて操作した。反応器中ヘエチレンと水素と窒素とWO 99/46308号に従って作成された重合触媒とを添加し、約13g/10minのHLMIと約960kg/m3の密度とを有するポリエチレンを生成させた。
重合反応器から抽出された粉末を2000ppmの長期酸化防止剤(イルガノックス1010/イルガノックス1076)と2000ppmの中和剤(ステアリン酸カルシウム/ステアリン酸亜鉛)と50ppmのトリゴノックス101(実施例7.1につき)または70ppmのトリゴノックス101(実施例7.2につき)とで安定化させた。次いで粉末と添加剤との配合物をツイン・スクリュー押出器タイプ・ウェルナー58にて配合した。処理量は典型的には250kg/hとし、約0.19kWh/kgの比エネルギーを有した。配合条件を下表8に示す。
Figure 0005220975
100mmのダイ直径Dと1.2mmのダイ空隙部とを有するキーフェル・フィルムラインにて材料をフィルムまで吹込んだ。スクリュー直径は40mmとした。処理量は50kg/hとし、スクリューに沿った温度プロフィルは190〜210℃であった。標的フィルム厚さは15μmであると共に、ネック高さは8xダイ直径に等しく、ブローアップ比は5:1であった。
これら材料の性質を表10の第1および第2欄に見ることができる。
実施例7.3および7.4
気相反応器を90℃の温度および20バールの圧力にて操作した。反応器にはエチレンと水素と窒素とWO 99/46308号に従って作成された重合触媒とを添加して、約11g/10minのHLMIと約959kg/m3の密度とを有するポリエチレンを生成させた。
重合反応器から抽出された粉末を2000ppmの長期酸化防止剤(イルガノックス1010/イルガノックス1076)と2000ppmの中和剤(ステアリン酸カルシウム/ステアリン酸亜鉛)と60ppmのトリゴノックス101(実施例7.3につき)または100ppmのトリゴノックス101(実施例7.4につき)とで安定化させた。粉末と添加剤との配合物を次いでツイン・スクリュー押出器タイプ・ウェルナー58にて配合した。処理量は典型的には、約0.22kWh/kgの比エネルギーにて250kg/hとした。配合条件を下表9に示す:
Figure 0005220975
100mmのダイ直径Dおよび1.2mmのダイ空隙部を有するキーフェル・フィルムラインにて材料をフィルムまで吹込んだ。スクリュー直径は40mmとした。処理量は50kg/hとし、スクリューに沿った温度プロフィルは190〜210℃であった。標的フィルム厚さは15μmであると共に、ネック高さは8xダイ直径および5.1のブローアップ比5:1であった。
これら材料の性質を表10の第3および第4欄に見ることができる。
Figure 0005220975
上記実施例は、本発明の網状ポリエチレンから吹込まれたフィルムが落槍衝撃耐性と剛性との間の優秀な妥協を有することを示す。実施例は全て、割線モジュラス(MPa)と落槍衝撃強さ(g/μm)との間の式:
M>−6.58D2十148.82D十20
[式中、D=g/μmにおける落槍衝撃強さであり、M=機械方向割線モジュラスおよび横方向割線モジュラスの低い方である]
により規定される関係を満足させた。好ましくは上記関係を満足させるフィルムは20未満、より好ましくは16未満、特に好ましくは7未満の分子量分布を有する。この関係により示される性質の妥協は独特である。単一反応器にて生成されたポリエチレンにつき、各性質の妥協は関係M>−6.58D2+148.82D−X[ここでXは90、好ましくは30、特に好ましくは0である]につき独特である。一般に、本発明のフィルムにつき機械方向割線モジュラスおよび横方向割線モジュラスの低い方は600より大、好ましくは800より大であることが好ましい。さらに、本発明のフィルムにつき落槍衝撃強さは6g/μmより大、好ましくは8g/μmより大であることが好ましい。上記に規定した全フィルムの密度は好ましくは957kg/m3より大である。
上記方程式により示される性質は、15kg/hrより大の流量を有するフィルムラインで作成されたようなフィルムにつき特に有用である。一般に、フィルムまで吹込まれるポリマーを作成すべく使用した触媒は単一の錯体に基づくものであり、多部位触媒でない。
さらに、フィルムは狭い分子量分布(すなわち16未満のMw/Mn)にも拘わらず極めて良好な処理性を示すと共に改善させた粘弾性を有し、これは特に良好な気泡安定性と共に吹込押出によりフィルムまで変換する良好な条件に対し適合性である。
HDPEポリエチレンは、幅広いMWDを有するクロム触媒から単一反応器にて生成されうることが周知されている。さらに、高剛性につき機械的性質は材料の密度を増大させることにより犠牲にせねばならないことも明らかである。本発明の利点は、向上した剛性/衝撃のバランスを有する高密度生成物を製造ことができ、降下するおよび増大した下流の変換速度を可能にする点である。問題とするポリエチレンの狭いMWDにも拘わらず、フィルム吹込みの際の処理性は極めて良好である。
図1は落槍衝撃耐性と剛性との間の関係を本発明のポリマーおよび或る種の市販HDフィルム級との両者から作成されたフィルムにつき示すと共に、本発明により規定された曲線をも示す。本発明によるポリマーはグラフの上右部に示す。
本発明のポリマーおよび或る種の市販HDフィルム級の両者から作成されたフィルムに関する落槍衝撃耐性と剛性との間の関係を示す共に、本発明により規定された曲線をも示す。

Claims (24)

  1. 少なくとも1種の1−オレフィンを重合条件下に重合触媒もしくは触媒系と接触させ、この触媒系は
    (1)式(I)
    【化1】
    Figure 0005220975
    [式中、MはFe[II]またはFe[III]であり;Xは遷移金属Mに共有もしくはイオン結合した原子もしくは基を示し;Tは遷移金属Mの酸化状態であると共にbは原子もしくは基Xの原子価であり;R、R、R、R、R、RおよびRは独立して水素、ハロゲン、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、ヘテロヒドロカルビルもしくは置換ヘテロヒドロカルビルから選択され;さらにR〜Rの2個もしくはそれ以上がヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、ヘテロヒドロカルビルもしくは置換ヘテロヒドロカルビルであれば前記2個もしくはそれ以上は結合して1個もしくはそれ以上の環式置換基を形成することができる]
    を有する化合物、および
    (2)オレフィン重合のための触媒を活性化させうるルイス酸からなる活性化量の活性化剤化合物からなり、
    次いで得られるポリオレフィンを架橋条件にかけ;
    ただしポリオレフィンをペルオキシド化合物を用いて架橋させる場合はRおよびRは両者とも両者の場合ハロゲンであるかまたは少なくとも一方の場合に2個もしくはそれ以上の炭素原子を有する少なくともパラ−置換基を有するフェニルでなく、および/または化合物(1)における遷移金属Mに対するアルキルアルモキサンがあれば活性化剤化合物におけるアルミニウムの原子比は6:1〜25:1でないことを特徴とするポリオレフィンの製造方法。
  2. (a)1−オレフィンを前記触媒系と接触させることによりプレポリマー系触媒を作成し、
    (b)プレポリマー系触媒をさらに1−オレフィンと接触させ、
    (c)得られるポリオレフィンを架橋条件にかける各工程からなる請求項1に記載の方法。
  3. (a)少なくとも1種の1−オレフィンを重合触媒もしくは触媒系と重合条件下に接触させ、この触媒系は式(I)
    【化2】
    Figure 0005220975
    [式中、MはFe[II]またはFe[III]であり;Xは遷移金属Mに共有もしくはイオン結合した原子もしくは基を示し;Tは遷移金属Mの酸化状態であると共にbは原子もしくは基Xの原子価であり;R、R、R、R、R、RおよびRは独立して水素、ハロゲン、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、ヘテロヒドロカルビルもしくは置換ヘテロヒドロカルビルから選択され、さらにR〜Rの2個もしくはそれ以上がヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、ヘテロヒドロカルビルもしくは置換ヘテロヒドロカルビルであれば前記2個もしくはそれ以上は結合して1個もしくはそれ以上の環式置換基を形成することができる]
    を有する化合物およびオレフィン重合のため触媒を活性化しうるルイス酸からなる活性化量の活性化剤化合物からなり;
    (b)得られるポリオレフィンを架橋条件にかけ;
    (c)架橋ポリオレフィンを成形物品もしくはフィルムまで成形することを特徴とする成形物品またはフィルムの形態におけるポリオレフィンの製造方法。
  4. 式(I)の化合物にて、次のようにRが基「P」により示されると共にRが基「Q」により示される:
    【化3】
    Figure 0005220975
    [式中、R19〜R28は独立して水素、ハロゲン、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、ヘテロヒドロカルビルもしくは置換ヘテロヒドロカルビルから選択され;R〜R、RおよびR19〜R28の2個もしくはそれ以上がヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、ヘテロヒドロカルビルもしくは置換ヘテロヒドロカルビルであれば前記2個もしくはそれ以上は結合して1個もしくはそれ以上の環式置換基を形成することができる]
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 、R、R、R、R、R19、R20、R21、R22、R23、R25、R26およびR28が独立して水素およびC〜Cヒドロカルビルから選択される請求項4に記載の方法。
  6. 19、R20、R21およびR22が独立してメチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、イソ−プロピル、t−ブチル、n−ペンチル、ネオペンチル、n−ヘキシル、4−メチルフェニル、n−オクチル、フェニルおよびベンジルから選択される請求項4または5に記載の方法。
  7. 式(I)の化合物にてXがクロライド、ブロマイド、メチル、エチル、プロピル、ブチル、オクチル、デシル、フェニル、ベンジル、メトキシド、エトキシド、イソプロポキシド、トシレート、トリフレート、ホルメート、アセテート、フェノキシドおよびベンゾエートから選択される請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 活性化剤化合物がトリメチルアルミニウム(TMA)、トリエチルアルミニウム(TEA)、トリ−イソブチルアルミニウム(TIBA)、トリ−n−オクチルアルミニウム、メチルアルミウムジクロライド、エチルアルミウムジクロライド、ジメチルアルミウムクロライド、ジエチルアルミウムクロライド、エチルアルミニウムセスキクロライド、メチルアルミニウムセスキクロライドもしくはアルモキサンからなる請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 架橋剤がペルオキシドである請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. ペルオキシド化合物がジクミルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン、t−ブチルクミルペルオキシド、ジ−(2−t−ブチルペルオキシ−イソプロピル)ベンゼン、ジ−t−ブチルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(t−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3またはクメンヒドロペルオキシドからなる請求項9に記載の方法。
  11. ペルオキシドの使用量が組成物におけるポリマーの重量に対し0.001〜5重量%である請求項9または10に記載の方法。
  12. ポリマーとペルオキシドとを乾燥、または溶融配合により接触させ、次いで押出器に供給する請求項9〜11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 重合を分子量改変剤としての水素の存在下に行う請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 重合条件が溶液相、スラリー相または気相である請求項1〜13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 重合を気相流動床条件下で行う請求項14に記載の方法。
  16. 重合をスラリー相にてオートクーブもしくは連続ループ反応器で行う請求項14に記載の方法。
  17. 請求項1記載の式(I)の化合物からなる触媒を用いてエチレンの重合から形成された架橋ポリマーからなることを特徴とする成形物品もしくはフィルム。
  18. 牛乳瓶もしくはパイプからなる請求項17に記載の成形物品。
  19. 単一反応器で生成された架橋ポリエチレンから作成されたフィルムであって、
    957kg/mより大であるアニール密度を有し、
    関係式M>−6.58D+148.82D−90[ここでD=g/μmにおける落槍衝撃強さであり、M=機械方向割線モジュラスおよび横方向割線モジュラスの低い方である]
    を有するフィルム。
  20. 架橋ポリエチレンから作成されたフィルムであって、
    957kg/mより大であるアニール密度を有し、
    関係式M>−6.58D+148.82D+20[ここでD=g/μmにおける落槍衝撃強さであり、M=機械方向割線モジュラスおよび横方向割線モジュラスの低い方である]
    を有するフィルム。
  21. 架橋ポリエチレンが20未満の分子量分布を有する請求項20に記載のフィルム。
  22. Mが600より大である請求項19〜21のいずれか一項に記載のフィルム。
  23. 落槍衝撃強さが6g/μmより大である請求項19〜22のいずれか一項に記載のフィルム。
  24. 15kg/hrより大の流量を有するフィルムラインで作成される請求項19〜23のいずれか一項に記載のフィルム。
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