JP5219948B2 - 符号化装置および符号化方法 - Google Patents

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Description

本発明は、画像データを2以上の空間周波数帯域に分離してそれぞれ符号化する符号化装置および符号化方法に関する。
従来から、テレビジョン受像機に代表される動画像の表示装置には、CRTが表示デバイスとして用いられてきた。これに対し、近年では、表示デバイスとして液晶デバイスを用いた表示装置が主流となりつつある。
液晶デバイスの特徴について、概略的に説明する。図12を用いて、液晶デバイスの駆動方法について説明する。図12において、横軸は時間を、縦軸は画素の明るさを示している。また、ここでは、フレーム周波数が60Hzであるものとする。図12に例示されるように、液晶デバイスの場合、画素は、1フレーム期間、すなわち60分の1秒の間発光を持続する。そのため、液晶デバイスは、「ホールド型」のデバイスと呼ばれている。
ホールド型のデバイスは、動きに対して残像による画像のボケを生じ易い。図13を用いて説明する。図13において、横軸は画面上の位置を、縦軸は時間を示している。この図13は、矩形の波形が画面の左から右に動く例である。このような動きを眼で追う場合、眼が追従する動きに対して、波形(画像)が60分の1秒の間、同じ位置に留まることになる。この状態が、動きに対する画像の相対的な遅れとなる。ホールド時間が長いとこの遅れの幅が広くなり、画面上では、画像のボケとして知覚されることとなる。図13の下部に、このように移動する画像を追従視しているときの見え方を示す。画像のエッジ部分で、ある幅をもったボケが知覚されることが分かる。すなわち、画像が1フレーム期間に表示されている時間に移動すべき距離に対応する幅で、ボケが知覚される。以下、この動きに伴う画像のボケを、動きボケと呼ぶ。
動きボケ対策の一例として、駆動周波数を上げ、ホールド時間を短くする方法がある。図14は、駆動周波数すなわちフレームレートを上述の2倍の120Hzとした場合の例である。ここで、フレームレートを2倍にした際に、入力画像を空間周波数の高域成分を含む画像からなるサブフレームと、低域成分のみを含む画像からなるサブフレームとに分離し、これら2つのサブフレームを時分割で表示する駆動方法が知られている。
図15は、この駆動方法により液晶デバイスを駆動した際の一例の動特性を示す。図15のように、高域成分を含む画像と低域成分のみからなる画像とを時分割で表示した場合、図15の下部に例示されるように、エッジ成分を含む高域成分からなる画像に対して、ボケが知覚される。上述した図13の下部の図と比較して分かるように、動きボケが大幅に低減されている。
CRTと同様な発光特性をもつ表示デバイスとして、フィールドエミッションタイプの表示デバイスの開発も進んでいる。このフィールドエミッションタイプの表示デバイスの特徴について、概略的に説明する。図16を用いて、フィールドエミッションタイプの表示デバイスの駆動方法について説明する。図16において、横軸は時間を、縦軸は画像の明るさを示している。また、ここでは、フレームレートが60Hzであるものとする。図16に例示されるように、フィールドエミッションタイプの表示デバイスの場合は、1フレーム期間すなわち60分の1秒のうちの一瞬だけ発光する。そのため、フィールドエミッションタイプの表示デバイスは、「インパルス型」のデバイスと呼ばれている。
図17は、インパルス型デバイスの一例の動特性を示す。このように、インパルス型デバイスでは、1フレーム期間において画像が表示されている時間が極めて短いので、図17の下部に例示されるように、動きボケが殆ど発生しない。
一方、インパルス型の表示デバイスは、フレームレートが60Hzの場合、60分の1秒の周期で発光の有無を繰り返すので、この点滅をフリッカとして知覚し易い。フリッカは、表示デバイスの表示面積が大きくなるほど目立ち易いという特性があるため、近年において活発となっている表示装置の大画面化の流れの中では、特に問題となるおそれがある。
このフリッカ対策の一例として、駆動周波数を上げることが考えられる。図18は、駆動周波数を上述の2倍の120Hzとした場合の例である。インパルス型デバイスの場合は、1フレーム期間の発光量の総和が当該フレーム期間の明るさとなる。例えば、駆動周波数が120Hzの場合には、駆動周波数が60Hzの場合の発光レベルに対して1/2の発光レベルの表示を2回行うことで、駆動周波数が60Hzの場合と同等の明るさを得ることができる。
図19は、駆動周波数を120Hzとし、入力画像を高域成分を含む画像からなるサブフレームと、低域成分のみを含む画像からなるサブフレームとを時分割で表示する場合の一例の動特性を示す。1フレームに対して単純に2回ずつ同じ画像を表示すると2重写りとなってしまうが、高域成分を含む画像を1回表示させることにより、図19の下部に示されるように、画像のボケは低域成分に起因するもののみで、視覚的な劣化は抑制される。
このように、空間周波数成分に基づきフレーム画像を2つのサブフレームに分配して時分割で表示させる方法は、ホールド型デバイスにおける動きボケ対策として効果的であると共に、インパルス型デバイスにおけるフリッカ対策としても効果的である。
ホールド型デバイスに対する倍速駆動を実現する方法の一例が、特許文献1に開示されている。図20は、この特許文献1に開示される回路構成の一部を示す。また、図21は、図20の回路の各部における波形の例を示す。なお、図21に示される波形は、例えば輝度成分をライン方向に抽出してなるもので、中央部分に画像のエッジを含む。この図21の波形の表現は、他の類似の図面に対して同様とする。
図20において、入力フレーム(図21(a))に対し、ローパスフィルタ処理部502では、低域成分のみを含むサブフレームを生成する(図21(b))。ローパスフィルタ処理部502から出力されたサブフレームは、フレームメモリ504に一旦記憶され、差分検出部503側の信号との同期が取られる。差分検出部503では、入力フレームとローパスフィルタ処理部502で生成した低域成分のみを含むサブフレームとの差分を検出し、高域成分を抽出する(図21(c))。ここで生成された高域成分と入力フレームを加算器506で加算することにより、高域成分を強調したサブフレーム(図21(d))を得ることができる。切替回路505では、フレームメモリ504から読み出した低域成分のみを含むサブフレームと、高域成分を強調したサブフレームとを、120Hzの周期で切り替えて後段の処理に送る。高域成分を除いたサブフレームと高域成分を強調したサブフレームを交互に表示することで、60Hzの時間周期で見た場合は、元のフレーム画像が再現されていることになる。
特開2006−184896
図12および図13を用いて説明したような駆動方法や、特許文献1に開示される上述の方法は、インパルス型デバイスにおけるフリッカを抑制するためのものである。
ここで、インパルス型デバイスにおいて、1フレーム期間に2つのサブフレームを連続表示すると、1フレーム期間に1フレームの画像を1回だけ表示する場合に比べ、最大輝度を上げることができる。この点に着目すると、1フレーム期間に2つのサブフレームを連続表示する方法は、ハイダイナミックレンジ動画に応用できることが分かる。ハイダイナミックレンジ動画は、例えばCCDといった撮像素子から出力される撮像信号を用いて形成された、当該撮像信号による画像のダイナミックレンジを超えるダイナミックレンジを有する動画である。
例えば、動画の撮影時に、撮像信号を、ダイナミックレンジがそれぞれ8ビットの高域成分による画像信号と低域成分による画像信号とに分離し、それぞれ交互に既存の符号化方式で符号化して記録する。このとき用いられる符号化方式としては、既存のコーデックとの互換性や圧縮効率、画質などを考慮に入れ、MPEG2方式やH.264/AVC方式などが適用される。
再生時には、記録時と同じ順序で高域成分による画像信号と低域成分による画像信号とを復号して、フレーム周期の2倍の駆動周波数でインパルス型デバイスに表示させる。これにより、表示された画像において撮像信号のダイナミックレンジである8ビットを超えるダイナミックレンジが得られることは、容易に推測できる。
この場合、高域成分による画像は、画像中の幾何学的な情報を多く含んでいる。一方、低域成分による画像は、画像中の階調性の情報を多く含んでいる。すなわち、低域成分による画像信号は、ハイダイナミックレンジ動画においてダイナミックレンジを表現するための要であるといえる。
しかしながら、上述した既存の符号化方式であるMPEG2やH.264/AVCは、画像を所定サイズのブロックに分割し、ブロック単位で非可逆圧縮による符号化を行っている。そのため、復号された低域成分による画像には、ブロックノイズや、高域成分を取り除いたことによるモスキートノイズが発生してしまう可能性が高い。これにより、復号された高域成分による画像と低域成分による画像を合成したハイダイナミックレンジ動画は、ダイナミックレンジにおける階調性が著しく低下したものになるおそれがあるという問題点があった。
したがって、本発明の目的は、画像信号を高域成分と低域成分とに分離してそれぞれ符号化する際に、復号時の画質の低下を抑制できる符号化装置および符号化方法を提供することにある。
本発明は、上述した課題を解決するために、動画像データを、空間周波数の低周波成分による第1のデータと空間周波数の高周波成分による第2のデータとに分離する分離手段と、分離手段で分離された第1のデータに対して画素の間引きを行う間引き手段と、間引き手段で間引きされて残った画素の画素データを用いて曲線近似を行い近似データを生成する近似手段と、分離手段で分離された第1のデータと近似手段で生成された近似データとの差分を求め、差分を第2のデータに加算する加算手段と、間引き手段で間引きが行われた第1のデータを符号化する第1の符号化手段と、加算手段で差分が加算された第2のデータを符号化する第2の符号化手段とを有することを特徴とする符号化装置である。
また、本発明は、動画像データを、空間周波数の低周波成分による第1のデータと空間周波数の高周波成分による第2のデータとに分離する分離ステップと、分離ステップで分離された第1のデータに対して画素の間引きを行う間引きステップと、間引きステップで間引きされて残った画素の画素データを用いて曲線近似を行い近似データを生成する近似ステップと、分離ステップで分離された第1のデータと近似ステップで生成された近似データとの差分を求め、差分を第2のデータに加算する加算ステップと、間引きステップで間引きが行われた第1のデータを符号化する第1の符号化ステップと、加算ステップで差分が加算された第2のデータを符号化する第2の符号化ステップとを有することを特徴とする符号化方法である。
本発明は、画像信号を高域成分と低域成分とに分離してそれぞれ符号化する際に、復号時の画質の低下を抑制できる。
本発明の第1の実施形態に適用可能な符号化装置の一例の構成を示すブロック図。 第2信号符号化部の一例の構成を示すブロック図。 本発明の第1の実施形態による画像符号化処理の一例を説明するためのフローチャート。 ラインデータの一例を示す図。 ラインデータの分割を説明するための図。 本発明の第1の実施形態による間引き方法の最適化処理の一例を説明するためのフローチャート。 本発明の第1の実施形態による間引き方法の最適化処理の一例を説明するための図。 本発明の第1の実施形態によるエントロピー符号化の一例を説明するための図。 本発明の第1の実施形態の符号化方式に対応する復号装置の一例の構成を示すブロック図。 本発明の第1の実施形態の符号化方式に対応する復号装置の別の例の構成を示すブロック図。 本発明の第2の実施形態に適用可能なコンピュータの一例の構成を示すブロック図。 液晶デバイスの駆動方法について説明するための図。 ホールド型のデバイスについて説明するための図。 ホールド型のデバイスにおいて駆動周波数を2倍の120Hzとした場合の例を示す図。 駆動周波数2倍の120Hzとした駆動方法により液晶デバイスを駆動した際の一例の動特性を示す図。 フィールドエミッションタイプの表示デバイスの駆動方法について説明するための図。 インパルス型デバイスの一例の動特性を示す図。 駆動周波数2倍の120Hzとした駆動方法によりインパルス型デバイスを駆動した際の一例の動特性を示す図。 駆動周波数を120Hzとし、入力画像を高域成分を含む画像からなるサブフレームと、低域成分のみを含む画像からなるサブフレームとを時分割で表示する場合の一例の動特性を示す図。 従来技術による回路構成の一部を示す図。 従来技術の回路の各部における一例の波形を示す図。
<第1の実施形態>
図1は、本発明の第1の実施形態に適用可能な符号化装置1の一例の構成を示す。符号化装置1において、時間方向に連続的な複数のフレームからなる動画像データが入力部100に対して入力され、分離部101に供給される。分離部101は、入力された動画像データを、例えばフィルタ処理により空間周波数に基づき高周波成分と低周波成分とに分離する。そして、分離部101は、高周波成分からなる動画像データによるサブフレーム(高周波動画データH)と、低周波成分からなる動画像データによるサブフレーム(低周波動画データL)とを出力する。
一例として、入力部100に対してビット深度が9ビットの動画像データが入力される。分離手段としての分離部101は、入力部100から供給されたこの動画像データを、それぞれ8ビットのビット深度を有する高周波動画データH(第2のデータ)と低周波動画データL(第1のデータ)とに分離する。
分離部101から出力された低周波動画データLは、差分信号量子化部105および第2信号符号化部104にそれぞれ供給される。間引き手段および近似手段としての第2信号符号化部104は、後述する処理により、供給された低周波動画データLに対して画素の間引きを行い、間引き処理の結果得られた画素の画素データを量子化する。第2信号符号化部104は、画素の間引きの際に、間引きで残った画素の画素データを用いて曲線近似を行い、曲線近似によって得られたデータの、元の低周波動画データLに対する誤差に基づき間引きを行う画素数を決め、間引きの最適化を行う。
さらに、第1の符号化手段としての第2信号符号化部104は、間引き処理で残った画素の画素データを量子化したデータに対してランレングス符号化などのエントロピー符号化を施して、符号化ストリームLs(第1の符号化ストリーム)を生成する。この符号化ストリームLsは、MUX106に供給される。また、第2信号符号化部104は、量子化されたデータを逆量子化してローカルデコード画像を生成し、差分信号量子化部105に供給する。
差分信号量子化部105は、第2信号符号化部104から供給されたローカルデコード画像と、分離部101から供給された低周波動画データLとの差分を算出し、算出された差分に対してスカラー量子化を施す。これに限らず、ベクトル量子化を用いてもよい。量子化された差分データLqは、差分信号加算部102に供給される。
一方、分離部101から出力された高周波動画データHは、差分信号量子化部105と共に加算手段を構成する差分信号加算部102に供給され、差分信号量子化部105から出力された差分データLqが加算される。差分データLqが加算された高周波動画データH+Lqは、第1信号符号化部103に供給される。第2の符号化手段としての第1信号符号化部103は、差分信号加算部102から供給された高周波動画データH+Lqに対して、例えばMPEG2方式やH.264方式といった既存の動画像圧縮符号化方式を用いて圧縮符号化処理を施す。
一例として、圧縮符号化方式としてMPEG2を用いた場合、第1信号符号化部103は、入力された高周波動画データH+Lqのフレームを符号化順に並べ替える。そして、高周波動画データH+Lqに対してフレーム内符号化とフレーム間符号化とを用いて圧縮符号化を施し、さらに、圧縮符号化されたデータに対してエントロピー符号化を施して圧縮効率を向上させる。第1信号符号化部103で圧縮符号化された高周波動画データH+Lqは、符号化ストリームHs(第2の符号化ストリーム)としてMUX106に供給される。
合成手段としてのMUX106は、第2信号符号化部104から供給された符号化ストリームLsと、第1信号符号化部103から供給された符号化ストリームHsとを合成し、1の符号化ストリームHLを生成する。この符号化ストリームLsと符号化ストリームHsとが合成された符号化ストリームHLが、最終的な符号化ストリームとしてこの符号化装置1から出力される。
次に、上述した第2信号符号化部104について、より詳細に説明する。図2は、第2信号符号化部104の一例の構成を示す。図2に例示されるように、第2信号符号化部104は、曲線生成部200、曲線量子化部201、曲線エントロピー符号化部202および曲線逆量子化部203を有する。
分離部101から出力された低周波動画データLは、曲線生成部200に供給される。曲線生成部200は、供給された低周波動画データLに対して、所定のアルゴリズムを用いて曲線近似を行うと共に、画素間引きを行う。このとき、後述するように、間引き方法を変えながら曲線近似を行う処理を繰り返す。そして、曲線近似で得たデータ(近似データ)の元の低周波動画データLに対する誤差Eoが閾値以下すなわち閾値Eq以下であって、且つ、間引きする画素数が最大となるように、間引き方法を最適化する。なお、画素の間引きは、画素の輝度値に基づき行うものとする。なお、閾値Eqは、圧縮率に応じて設定される値である。
曲線生成部200において最適化された間引き方法で低周波動画データLが間引きされたデータ、すなわち、間引きにより残った画素の画素データが、曲線量子化部201に供給される。曲線量子化部201は、曲線生成部200から供給されたデータを量子化し、曲線エントロピー符号化部202および曲線逆量子化部203に供給する。
曲線エントロピー符号化部202は、曲線量子化部201から供給されたデータに対し、曲線生成部200で低周波動画データLが間引きされた位置の画素値を例えば−1として、エントロピー符号化を施す。エントロピー符号化としては、例えばランレングス符号化を用いることができる。曲線エントロピー符号化部202でエントロピー符号化されたデータは、フレーム毎に再生時刻を示す情報を付加されて、低周波動画データLに基づく符号化ストリームLsとして第2信号符号化部104から出力される。
再生時刻を示す情報としては、フレーム毎のタイムコードを用いることができる。第1符号符号化部103がMPEG2方式で符号化を行う場合には、PTS(Presentation Time Stamp)を用いることが考えられる。
一方、曲線逆量子化部203は、曲線量子化部201から供給されたデータに対して逆量子化処理を施し、低周波動画データLに基づくローカルデコード画像を生成する。例えば、曲線逆量子化部203は、曲線量子化部201から供給されたデータに基づき曲線生成部200で間引きされた画素位置の画素値を持つ画素データを生成する。そして、この生成された画素データと、曲線量子化部201から供給された画素データとを量子化することで、ローカルデコード画像を生成する。曲線逆量子化部203で生成されたローカルデコード画像のデータは、差分信号量子化部105に供給される。
次に、本第1の実施形態による画像符号化処理の一例について、図3のフローチャートを用いて説明する。符号化装置1において、入力部100に対して1フレーム(フレームFとする)の動画像データが入力される(ステップS100)。この動画像データは、分離部101で、フィルタ処理により高周波動画データHと低周波動画データLとに分離される(ステップS101)。分離された高周波動画データHおよび低周波動画データLは、例えば分離部101が有するバッファに一時的に溜め込まれる。
分離部101のバッファから、低周波動画データLのデータが1ライン分、読み出され、このラインデータLnが差分信号量子化部105および第2信号符号化部104にそれぞれ供給される。図4は、ラインデータLnの一例を示す。ここでは、ラインデータLnを画素位置に対する輝度値として表している。
第2信号符号化部104に入力されたラインデータLnは、曲線生成部200に供給される。曲線生成部200は、供給されたラインデータLnを複数の区間に分割する(ステップS102)。これは、後述する曲線近似において、任意の曲線を同一の手法で近似できる関数は存在しないからである。そこで、ステップS102では、曲線生成部200は、曲線近似が可能なようにラインデータLnを分割する。図5は、ラインデータLnを画素間の位置Pで分割し、区間Aおよび区間Bを生成した例を示す。
例えば、ラインデータLnを構成する画素の所定画素数毎に、当該ラインデータLnを分割することが考えられる。分割単位の画素数は、例えば統計的な手法により実験的に求めて予め決めておくことが考えられる。これに限らず、ラインデータLnをサンプル値に基づき曲線近似した結果に基づき分割位置を決めることもできる。例えば、ラインデータLnが近似された曲線を2次微分して分割位置を決めることが考えられる。さらに、曲線近似の結果と近似前の元のラインデータLnとの誤差を求め、この誤差が所定範囲内になるように分割位置を決めることもできる。
ラインデータLnが分割されると、処理はステップS103に移行される。ステップS103で、曲線生成部200は、ラインデータLnを分割した区間毎に、間引き処理および曲線近似処理を行い、その結果に基づき間引き方法を最適化する。すなわち、上述したように、曲線生成部200は、ラインデータLnを分割した区間毎に間引き方法を変えながら曲線近似を行い、近似された曲線と元のラインデータLnとの誤差Eoを求める。そして、元のラインデータLnに対する誤差Eoが所定値Eqに収まり、且つ、間引きする画素数が最大になるように間引き方法を決定する。
誤差Eoは、例えば次のようにして求めることができる。すなわち、曲線近似で得られた曲線における、間引きした画素位置での画素値(輝度値)をそれぞれ求める。そして、この間引きした画素位置での画素値および間引き処理で残った画素の画素値と、間引きを行わない元のラインデータLnにおける区間Sの各画素の画素値との差分の絶対値を、画素位置が対応する同士でそれぞれ求める。この画素位置毎の画素値の差分絶対値の和を求め、この差分絶対値和に基づき、誤差Eoを求める。
図6のフローチャートを用いて、ステップS103における間引き方法の最適化処理の一例について説明する。ここでは、ラインデータLnをn分割したうちの1の区間Sについて行われる処理について説明する。なお、この図6のフローチャートによる間引き処理は、図3のフローチャートにおけるステップS102で分割されて形成された、ラインデータLnの全ての区間Sに対してそれぞれ行われる。
曲線生成部200は、先ず、ステップS200で、区間Sに含まれる画素から1または複数の画素を間引く。一例として、区間Aを画素単位で示した図7(a)の状態から、図7(b)に例示されるように、左から2番目、3番目および5番目の位置の画素(図中に×(バツ)印で示す)を間引く。このときの間引く画素(または間引かない画素)の位置の組み合わせを、組み合わせCkとする。
次のステップS201では、ステップS200で画素を間引いた区間Sに対して、残った画素を用いて曲線近似を行う。図7(c)は、図7(b)に例示される3個の画素を用いて曲線近似した例を示す。曲線近似に用いるアルゴリズムは、特に限定しないが、例えばスプライン曲線を用いることができる。与えられた点を必ずしも全て通らないような曲線近似アルゴリズムを用いてもよい。
次のステップS202では、間引きを行わない元のラインデータLnの区間Sに対する、ステップS201で曲線近似した結果の誤差Eo(絶対値)を求める。求められた誤差Eoは、この誤差Eoを求めた組み合わせCkを示す情報と関連付けられて保持される。
ステップS202で組み合わせCkについて誤差Eoが求められると、処理は次のステップS203に移行され、区間Sに含まれる画素の画素位置の全ての組み合わせCkについて誤差Eoを求めたか否かが判定される。若し、全ての組み合わせCkについて誤差Eoを求めていないと判定されたら、処理はステップS200に戻され、未だ誤差Eoを求めていない他の組み合わせCkによる間引き処理が行われる。
一方、ステップS203で、全ての組み合わせCkについて誤差Eoが求められたと判定されたら、処理はステップS204に移行される。ステップS204では、ステップS203までの処理で求められた誤差Eoのそれぞれを閾値Eqと比較し、誤差Eoが閾値Eq以下になる組み合わせCkが存在するか否かが判定される。
若し、存在すると判定されたら、処理はステップS205に移行され、誤差Eoが所定値Eqに収まる組み合わせCkのうち、間引きした画素数が最も多い組み合わせCkmaxが選択される。この組み合わせCkmaxによる間引きで残った画素が、低周波画像データLについての最終的な符号化ストリームLsにおける、ラインデータLnに含まれる区間Sの画素として保持される。そして、処理は図6のフローチャートを抜け、図3のステップS104およびステップS105に移行される。
一方、ステップS204で、誤差Eoが閾値Eq以下になる組み合わせCkが存在しないと判定されたら、処理はステップS206に移行され、区間Sについては間引きを行わないように決定される。すなわち、対象区間に含まれる全ての画素が、符号化ストリームLsにおけるラインデータLnに含まれる区間Sの画素として保持される。そして、処理は図6のフローチャートを抜け、図3のステップS104およびステップS105に移行される。
なお、本第1の実施形態に適用可能な間引き方法の最適化処理は、上述の例に限定されない。例えば、画素を等間隔など予め決められたパターンで間引いて誤差Eoを求めることで、間引き方法の最適化を行うことが考えられる。より具体的には、例えば最初に1画素おきに画素を残すように間引きを行い誤差Eoを求める。次に2画素おきに画素を残すように間引きを行い誤差Eoを求める。以下同様にして、残す画素の間隔を順次広げながら間引きを行ってそれぞれ誤差Eoを求め、誤差Eoが閾値Eq以下であって、且つ、間引きを行う画素数が最大になる間引き方法を決定する。
さらに別の方法として、予め決められた間引き方法を固定的に用いるようにしてもよい。
説明は図3のフローチャートに戻り、ステップS104では、上述したようにしてステップS103で間引き処理して得られたラインデータLnの画素のデータをエントロピー符号化し、低周波動画データLに基づく符号化ストリームLsを生成する。
より具体的には、間引き処理により残った、ラインデータLnの画素データと、ラインデータLnにおける間引き位置を示す情報とが曲線生成部200から曲線量子化部201に供給される。曲線量子化部201では、曲線生成部200から供給された画素データを所定の量子化スケールで量子化する。この量子化された画素データが、ラインデータLnにおける間引き位置を示す情報と共に曲線エントロピー符号化部202に供給される。
曲線エントロピー符号化部202は、例えば図8に示されるように、ラインデータLnにおける間引きした画素位置の画素値を−1に置き換えて、ラインデータLnに対してランレングス符号化を施し、符号化ストリームLsを生成する。この符号化ストリームLsは、上述したように、第2信号符号化部104から出力されてMUX106に供給される。
一方、ステップS105では、曲線量子化部201で量子化されたラインデータLnの画素データが、ラインデータLnにおける間引き位置を示す情報と共に曲線逆量子化部203に供給される。曲線逆量子化部203は、曲線量子化部201から供給された画素データと間引き位置を示す情報とに基づき曲線近似を行い、ローカルデコード画像のデータを生成する。このローカルデコード画像のデータは、差分信号量子化部105に供給される。差分信号量子化部105は、ローカルデコード画像のデータと元のラインデータLnとの差分を算出し、算出された差分に対してスカラー量子化を施す。量子化された差分データLqは、差分信号加算部102に供給される。
なお、上述のステップS104およびステップS105の処理は、並列的に行うことが可能である。
処理はステップS106に移行され、差分信号加算部102において、差分データLqが分離部101から供給された高周波動画データHに対して加算され、ラインデータLnに対応する1ライン分の高周波動画データH+Lqが生成される。
次のステップS107で、フレームFの全てのラインデータLnについて処理が終了したか否かが判定される。若し、終了したと判定されたら、処理はステップS100に戻され、次のフレームFi+1に対する処理が行われる。それと共に、処理が終了したフレームFのデータが入力フレームとして第1信号符号化部103に対して供給される。
一方、フレームFの全てのラインデータLnについて処理が終了していないと判定されたら、処理はステップS102に戻され、フレームFにおける次のラインデータLnj+1に対する処理が行われる。
図9は、本第1の実施形態の符号化方式に対応する復号装置2Aの一例の構成を示す。符号化装置1で高周波動画データHに基づく符号化ストリームHsと、低周波動画データLに基づく符号化ストリームLsとが合成されて出力された符号化ストリームHLが、入力部300を介してHL符号分離部301に供給される。HL符号分離部301は、供給された符号化ストリームHLを符号化ストリームHsと符号化ストリームLsとに分離する。
HL符号分離部301で符号化ストリームHLから分離された符号化ストリームHsは、第1符号復号部302に供給される。第1符号復号部302は、供給された符号化ストリームHsを、符号化方式(この例ではMPEG2方式)に対応した復号方式で以て復号し、高周波側の復号動画像データHdecとしてフレーム毎に出力する。この復号動画像データHdecは、符号化装置1において、高周波動画データHに対して、低周波動画データLを間引きして曲線近似したデータと、間引き前の元の低周波動画データLとの差分を加算した高周波動画データH+Lqに対応する。第1符号復号部302から出力された復号動画像データHdecは、バッファ303に溜め込まれる。
また、第1符号復号部302は、符号化ストリームHsからフレーム毎の再生時刻を示す情報を取り出し、制御部310に供給する。
一方、HL符号分離部301で符号化ストリームHLから分離された符号化ストリームLsは、第2符号復号部304に供給される。第2符号復号部は、供給された符号化ストリームLsに対して、符号化装置1の第2信号符号化部104でなされた符号化処理と逆の処理を行い、当該符号化ストリームLsを復号する。
すなわち、第2符号復号部304は、符号化ストリームLsのエントロピー符号を復号し、復号して得られたデータを逆量子化して画素データを得る。そして、この画素データを用いて、符号化装置1の第2信号符号化部104における曲線生成部200で用いたのと同様のアルゴリズムにより曲線近似を行い、符号化の際に間引きで失われた画素データを、曲線近似の結果に基づき復元する。逆量子化で得られた画素データと、この曲線近似に基づき復元された画素データとを、低周波側の復号動画像データLdecとしてフレーム毎に出力する。第2符号復号部304から出力された復号動画像データLdecは、バッファ305に溜め込まれる。
なお、符号化の際にラインを分割した境界位置では、復号時の曲線近似による曲線が不連続になる可能性がある。そこで、符号化時に、ライン分割の境界近傍の数画素を間引かないようにすることが考えられる。また、復号時の曲線近似において、ライン分割の境界位置の近傍では、隣接する画素データの平均値などを用いて近似を行うなどの方法も考えられる。
また、第2符号復号部304は、符号化ストリームLsからフレーム毎の再生時刻を示す情報を取り出し、制御部310に供給する。
制御部310は、バッファ303からの復号動画像データHdecの読み出しと、バッファ305からの復号動画像データLdecの読み出しとを制御する。このとき、制御部310は、第1符号復号部302および第2符号復号部304からそれぞれ供給された、フレーム毎の再生時刻を示す情報に基づき、復号動画像データHdecと復号動画像データLdecとで同期をとるように、読み出し制御を行う。
バッファ303および305からそれぞれ出力された復号動画像データHdecおよび復号動画像データLdecは、加算部306で対応する画素毎に加算されて、出力部307に対して出力される。
なお、上述では、高周波動画データHに基づく符号化ストリームHsと、低周波動画データLに基づく符号化ストリームLsとをそれぞれ復号して画素毎に加算して出力するものとして説明したが、これはこの例に限定されない。例えば、図10に例示される復号装置2Bの如く、符号化ストリームHsを復号した復号動画像データHdecと、符号化ストリームLsを復号した復号動画像データLdecをスイッチ部320により交互に切り換えて出力するようにしてもよい。
例えば、制御部310は、復号動画像データHdecによるサブフレームと、復号動画像データLdecによるサブフレームとが、1フレーム周期内で交互に出力されるように、バッファ303および305の読み出しの制御と、スイッチ部320の制御とを行う。
以上説明したように、本第1の実施形態によれば、ハイダイナミックレンジ動画における階調性の要になる、空間周波数の低周波成分の特性を損なわずに動画像データの圧縮符号化が可能である。
なお、上述では、入力部100に入力される動画像データのビット深度が9ビットであるものとして説明したが、これはこの例に限定されるものではない。また、分離部101において、供給された動画像データを、高周波動画データHおよび低周波動画データLがそれぞれ8ビットのビット深度を持つように分離するように説明したが、これはこの例に限定されない。
さらに、上述では、入力された動画像データの空間周波数の周波数成分を、高周波成分と低周波成分との2つの帯域に分離するように説明したが、これはこの例に限定されない。すなわち、入力された動画像データを、さらに多くの帯域に分離するようにしてもよい。この場合、分離された帯域毎に符号化部を設けるようにする。例えば、最も高い帯域の信号を符号化する符号化部において、MPEG2やH.264による符号化を行い、それ以外の帯域の信号を符号化する符号化部は、上述した曲線近似を用いた符号化を行うことが考えられる。
さらにまた、上述では、第1信号符号化部103では符号化方式としてMPEG2やH.264を用いて高周波動画データHの符号化を行うように説明したが、これはこの例に限定されず、他の符号化方式を用いてもよい。この場合、符号化の対象となる高周波動画データHは、高周波成分を多く持った信号であるため、波形符号化であることが望ましいが、フラクタル符号化や、その他動画像を圧縮する方式であれば適用することができる。
また、ステップS102で選択するライン数は特に限定するものではなく、複数ラインを選択し、それぞれのラインを並列的に処理しても構わない。その場合、曲線生成部200、曲線量子化部201、曲線エントロピー符号化部202において利用してきた曲線を曲面として扱って処理を進めれば、同様の効果を得ることが可能である。
上述では、分離部101が1フレーム分の動画像データを周波数毎に分離するように説明したが、これはこの例に限定されない。例えば、分離部101は、時間軸方向に周波数成分の分離を行うこともできる。一例として、時間軸方向に時刻tは高周波成分、時刻t+1は低周波成分だけを抽出することが考えられる。換言すれば、時刻tの低周波成分と、時刻t+1の高周波成分は、破棄して符号化する。この場合、差分信号加算部102は、時刻tと時刻t+1の信号を加算することになる。
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。本第2の実施形態は、上述した符号化装置1をコンピュータ上で動作するプログラムで実現する例である。図11は、本発明の第2の実施形態に適用可能なコンピュータ3の一例の構成を示す。
コンピュータ3において、バス400に対してCPU401、ROM402、RAM403、ネットワークI/F404、入出力I/F405、出力装置406および記憶装置407が接続される。バス400に接続される各部は、バス400を介して互いにデータのやりとりを行うことが可能とされている。
CPU401は、ROM402や記憶装置407に記憶されるプログラムに従い、RAM403をワークメモリとして用いてこのコンピュータ3の動作を制御する。ネットワークI/F404は、CPU401の制御により、例えばLANやインターネットといったネットワークに対する通信を制御し、ネットワークに接続される外部機器との間でデータのやりとりなどを行う。
記憶装置407は、例えばハードディスクであって、CPU401が動作するためのプログラムや、各種のデータが格納される。本発明による符号化処理を行うための符号化プログラムは、この記憶装置407に格納される。CPU401は、記憶装置407から当該符号化プログラムを読み出して実行することで、上述した符号化装置1をソフトウェア的に構成し、上述した第1の実施形態による符号化処理を実行する。
入出力I/F405は、例えばキーボードやマウスといったユーザ入力を受け付ける入力デバイスが接続される。また、入出力I/F405は、脱着可能な不揮発性の半導体メモリや、データ入出力を行う他の外部機器を接続することができる。出力装置406は、例えば画像の表示を行う表示デバイスが接続され、CPU401で生成された画像データを当該表示デバイスが表示可能な形式の信号に変換して出力する。
CPU401がプログラムに従い本発明による符号化処理を行うための動画像データは、例えば、ネットワークI/F404や入出力I/F405からコンピュータ3に対して供給され、記憶装置407に格納される。CPU401は、記憶装置407に格納された動画像データを符号化プログラムに従い符号化し、生成された符号化ストリームHLを記憶装置407に格納する。符号化により生成された符号化ストリームHLは、ネットワークI/F404を介して外部に転送することも可能である。さらに、符号化ストリームHLを、入出力I/F405に接続される不揮発性の半導体メモリや外部機器に出力することもできる。
(その他の実施例)
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。

Claims (11)

  1. 動画像データを、空間周波数の低周波成分による第1のデータと空間周波数の高周波成分による第2のデータとに分離する分離手段と、
    前記分離手段で分離された前記第1のデータに対して画素の間引きを行う間引き手段と、
    前記間引き手段で間引きされて残った画素の画素データを用いて曲線近似を行い近似データを生成する近似手段と、
    前記分離手段で分離された第1のデータと前記近似手段で生成された前記近似データとの差分を求め、該差分を前記第2のデータに加算する加算手段と、
    前記間引き手段で前記間引きが行われた前記第1のデータを符号化する第1の符号化手段と、
    前記加算手段で前記差分が加算された前記第2のデータを符号化する第2の符号化手段と
    を有することを特徴とする符号化装置。
  2. 前記近似手段は、
    前記間引き処理手段で間引きされた画素位置の画素データを前記曲線近似の結果に基づき生成し、生成された該画素データと前記間引きされて残った画素の画素データとから前記近似データを生成する
    ことを特徴とする請求項1に記載の符号化装置。
  3. 前記間引き手段は、
    前記近似手段で生成された前記近似データの、前記間引きが行われる前の前記第1のデータに対する誤差を求め、該誤差が閾値以下であって、且つ、前記間引きを行う画素数が最大になるように、前記間引きを行う
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の符号化装置。
  4. 前記間引き手段は、
    前記第1のデータに対する画素の間引きを、間引く画素の複数の組み合わせについて行い、該複数の組み合わせの間引きのそれぞれについて前記近似手段で生成した前記近似データの、前記間引きが行われる前の第1のデータに対する誤差を求め、該複数の組み合わせの間引きのうち、該誤差が前記閾値以下で、且つ、間引きする画素数が最大の組み合わせによる間引きを行う
    ことを特徴とする請求項3に記載の符号化装置。
  5. 前記間引き手段は、
    前記誤差が前記閾値以下にならない場合、前記間引きを行わないことを特徴とする請求項3に記載の符号化装置。
  6. 前記近似手段は、
    前記動画像データを複数に分割したそれぞれの区間について前記曲線近似を行い前記近似データを生成する
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の符号化装置。
  7. 前記第1の符号化手段は、
    前記間引きが行われた前記第1のデータに対してエントロピー符号化を行う
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載の符号化装置。
  8. 前記第1の符号化手段で符号化された第1の符号化ストリームと、前記第2の符号化手段で符号化された第2の符号化ストリームとを合成する合成手段をさらに有する
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れか1項に記載の符号化装置。
  9. 動画像データを、空間周波数の低周波成分による第1のデータと空間周波数の高周波成分による第2のデータとに分離する分離ステップと、
    前記分離ステップで分離された前記第1のデータに対して画素の間引きを行う間引きステップと、
    前記間引きステップで間引きされて残った画素の画素データを用いて曲線近似を行い近似データを生成する近似ステップと、
    前記分離ステップで分離された第1のデータと前記近似ステップで生成された前記近似データとの差分を求め、該差分を前記第2のデータに加算する加算ステップと、
    前記間引きステップで前記間引きが行われた前記第1のデータを符号化する第1の符号化ステップと、
    前記加算ステップで前記差分が加算された前記第2のデータを符号化する第2の符号化ステップとを有する
    ことを特徴とする符号化方法。
  10. コンピュータを請求項1乃至請求項8の何れか1項に記載の符号化装置の各手段として機能させるためのプログラム。
  11. コンピュータを請求項1乃至請求項8の何れか1項に記載の符号化装置の各手段として機能させるためのプログラムを記憶したコンピュータに読み取り可能な記憶媒体。
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