JP5218313B2 - 画像形成装置、画像形成装置利用システム、画像データ生成方法 - Google Patents

画像形成装置、画像形成装置利用システム、画像データ生成方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5218313B2
JP5218313B2 JP2009170328A JP2009170328A JP5218313B2 JP 5218313 B2 JP5218313 B2 JP 5218313B2 JP 2009170328 A JP2009170328 A JP 2009170328A JP 2009170328 A JP2009170328 A JP 2009170328A JP 5218313 B2 JP5218313 B2 JP 5218313B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
scenario
distribution destination
destination information
image forming
forming apparatus
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2009170328A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011028319A (ja
Inventor
泰清 中村
礼嗣 行本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2009170328A priority Critical patent/JP5218313B2/ja
Publication of JP2011028319A publication Critical patent/JP2011028319A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5218313B2 publication Critical patent/JP5218313B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、シナリオに基づき画像データを生成する画像形成装置等に関し、特に、シナリオから一部の情報の削除を可能にした画像形成装置、画像形成装置利用システム及び画像データ生成方法に関する。
ネットワークシステムにおいてディレクトリサービス(LANなどのコンピュータネットワーク上にあるユーザ情報、接続されているプリンタ、ファックスなどの機器を記憶し、検索可能にしたサービス。例えば「Active Directory」。)が利用されることがある。ディレクトリサービスとこれを管理する管理サーバを利用すれば、一元的にユーザと配信方法を管理できるドキュメント配信システムを実現できる。IT管理者は、管理サーバが監視する、スキャナやスキャナの搭載された機器(例えば、MFP)の機器情報や状態に基づき、シナリオ(読み取り条件設定、配信方法、配信先ユーザがまとまったもの)を登録したり、そのシナリオを利用可能なユーザを登録したりすることができるようになる。ユーザは、シナリオをMFPに設定してシナリオの条件で原稿を読み取ることができる(例えば、特許文献1参照。)。
特許文献1には、利用者IDがスキャナに入力されると、スキャナが利用者IDを、ネットワークを介してスキャンサーバに送信し、スキャンサーバは、送信されてきた利用者IDと一致する利用者IDが内部メモリに登録されているか否か判定し、登録されている場合に利用者IDに対応する読取情報をスキャナに送信する画像読み取りシステムが開示されている。
ところで、上記のシナリオに、さらに画像データの配信先情報が登録されている場合、スキャナ又は所定のサーバ(以下、両者を区別せずにサーバという)は配信先情報に規定される配信先の電子メールアドレス等に画像データを配信することができる。しかし、画像データの配信は情報漏洩のおそれをもたらす。そこで、ディレクトサービスの仕組みを利用して、その画像データを配信してよいか否かを、シナリオが変更されているか否かに基づき判定することが考えられる。すなわち、画像データとシナリオをサーバに送信し、サーバはシナリオが変更されていないことを検証した場合にだけ画像データを配信する。こうすることで、元からシナリオに登録されていない配信先以外に画像データを配信することを防止できる。
しかしながら、シナリオに配信先情報が登録されている場合でも、無条件に画像データを配信先情報に従い配信してしまうと、機密性の高い原稿の画像データが好ましくない配信先に配信されるおそれがあるという問題がある。例えば、機密性の低い原稿にセキュリティレベルを合わせて、シナリオに配信先情報を登録すると、原稿によっては情報漏洩のおそれが生じる。一方、機密性の高い原稿にセキュリティレベルを合わせて、シナリオに配信先情報を登録すると、所望の配信先に画像データを配信できず、ディレクトサービスの利便性が低下してしまう。このように、シナリオの配信先情報は原稿の内容まで考慮したものではないので、配信先情報に過不足が生じうる。
また、複数の配信先情報が登録された1つのシナリオを複数のユーザが利用する場合があり、あるユーザにとっては好ましい配信先が、別のユーザにとっては好ましくない配信先となることがある。しかし、1つのシナリオには1つの配信先情報しか登録できないこととすると、シナリオの作成作業が煩雑になってしまう。
この不都合に対応するため、例えば、スキャナが画像データを生成する際、配信先をさらに絞ったり、シナリオから一部の配信先を選択させるなどの対処が考えられるが、これはシナリオを変更することを意味する。このため、サーバはシナリオが変更されたことを検出し、画像データを配信することができなくなってしまう。
このように、従来のディレクトサービスでは、利便性とセキュリティを両立して確保しにくいという問題があった。
本発明は、上記課題に鑑み、シナリオの配信先情報に画像データを配信する際、利便性を考慮して画像データの機密性を確保できる画像形成装置、画像形成装置利用システム及び画像データ生成方法を提供することを目的とする。
上記課題に鑑み、本発明は、当該画像形成装置のユーザ毎に、読み取り設定及び画像データを配信するための配信先情報を含むシナリオを記憶したシナリオ記憶装置に、前記画像形成装置から送信されたシナリオが記憶されているか否かに基づき該シナリオの正当性を判定するシナリオ判定手段と、シナリオが正当である場合に配信先情報に基づき画像データを配信する配信手段と、を有する画像配信装置に、画像データとシナリオを送信する画像形成装置であって、配信先情報が記憶された配信先情報記憶手段と、前記シナリオ記憶装置からユーザが使用可能なシナリオを呼び出すシナリオ呼出手段と、前記シナリオ呼出手段が呼び出したシナリオに含まれる配信先情報が、前記配信先情報記憶手段に記憶されているか否かを判定する配信先情報登録判定手段と、前記配信先情報登録判定手段により、前記配信先情報記憶手段に記憶されていないと判定された配信先情報をシナリオから削除する配信先情報削除手段と、配信先情報が削除されたシナリオを、前記シナリオ記憶装置に記憶させるシナリオ記憶要求手段と、配信先情報が削除されたシナリオを、前記画像配信装置に送信する送信手段と、を有することを特徴とする。
シナリオが正当である場合に配信先情報に基づき画像データを配信することで利便性を維持でき、かつ、配信先情報記憶手段に記憶されていない配信先情報をシナリオから削除することでセキュリティレベルを維持できる。
シナリオの配信先情報に画像データを配信する際、利便性を考慮して画像データの機密性を確保できる画像形成装置、画像形成装置利用システム及び画像データ生成方法を提供することができる。
画像形成装置利用システムの概略構成図の一例である。 画像形成装置利用システムの動作を模式的に示す図の一例である。 画像形成装置のハードウェア構成図の一例である。 SMC、AD、画像配信サーバのハードウェア構成図の一例である。 画像形成装置利用システムの機能ブロック図の一例である。 シナリオDBに登録されたシナリオの一例を示す図である。 アドレス帳DBに記憶されているアドレス帳の一例を示す図である。 シナリオが新規に登録されたシナリオDB28の一例を模式的に示す図の一例である。 画像形成装置利用システムが、画像形成装置nの能力を考慮しないで、シナリオを登録する手順を示すシーケンス図の一例である。 シナリオから配信先を削除し、その後、正当性を判定する手順の一例を示すシーケンス図である。 操作パネルに表示されたシナリオ一覧画面の一例を示す図である。 シナリオから配信先を削除し、その後、正当性を判定する手順の一例を示すシーケンス図である。 操作パネルに表示されたシナリオ実行中止画面の一例を示す図である。 シナリオから配信先を削除し、その後、正当性を判定する手順の一例を示すシーケンス図である。 操作パネルに表示された配信先削除確認画面の一例を示す図である。 シナリオから配信先を削除し、その後、正当性を判定する手順の一例を示すシーケンス図である。 操作パネルに表示される配信先入力画面の一例を示す図である ユーザが入力したE−Mailアドレスの一例を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照しながら実施例を挙げて説明する。
図1、2を用いて、まず、本発明の概略を説明する。図1は、本実施形態の画像形成装置利用システム100の概略構成図の一例を示す。画像形成装置利用システム100は、シナリオ(シナリオについては後述する)の作成を行うシナリオ作成装置11(以下、「SMC」11という)、シナリオの登録を受け付けシナリオの保存を行うシナリオ登録装置12(以下、「AD」12という記載)、SMC11がシナリオを作成する際に必要になる機器の能力情報(カラーでの読み取りが可能か否か、最大解像度はいくつか、等の情報)を提供し、また原稿を読み取り、それにより生成された画像データとシナリオを画像配信サーバ14へ送信する画像形成装置1、2、3…(区別しない場合、画像形成装置13という)、画像形成装置13から送信された画像データとシナリオを受け取り、シナリオの正当性を判定した後、シナリオで指定された配信方法でその画像データの処理(他の情報処理装置への画像送信など)を行う画像配信サーバ14を有する。
なお、本実施形態では、SMC11、AD12、及び、画像配信サーバ14を別々のコンピュータとして扱うが、各装置の機能は1台又は2台のコンピュータに集約することができる。各装置の機能は、例えばアプリケーションソフトウェアとして実装でき、コンピュータであれば各装置として必要な機能を提供できる。
また、以下では、シナリオを登録する際にSMC11を操作する操作者を管理者と、シナリオを利用する際に画像形成装置13を操作する操作者をユーザという。また、本実施形態ではスキャン条件を例にするが、複写条件、プリント条件を含めても良い。
図2(a)〜(c)は、画像形成装置利用システム100の動作を模式的に示す図の一例である。
(A1)管理者はSMC11を操作することによりシナリオを作成する。シナリオについては後述するが、シナリオとは、画像形成装置13の「読み取り設定」「配信設定」「ユーザ名」「パスワード」「機種」「機器識別子」等の情報である。
SMC11は特定のOS(例えば、Windows(登録商標)VISTA、7と同等以上の機能を備えたOS)の一機能又はアプリケーションソフトウェアとして実装される「スキャナ管理コンソール」というユーザインターフェイスを有する。スキャナ管理コンソールは、管理者が画像形成装置13及びAD12と通信したり、各種の情報を設定するためのユーザインターフェイスの一態様である。SMC11と画像形成装置13は、所定のプロトコル(例えば、WS−EWS)により通信する。
シナリオを作成するためには画像形成装置13の能力情報が必要になる。このためSMC11は、管理者の操作を受け付け、画像形成装置13にその画像形成装置13が有している能力情報や状態を問い合わせる(図2(a))。
(A2)SMC11が画像形成装置13に対してその画像形成装置13が有している能力情報の提供を要求すると、要求に応じて画像形成装置13はSMC11に対して自機の能力情報を提供する。なお、SMC11が画像形成装置13の能力情報を受け取るのは管理者がシナリオ作成の操作を行う前でもよいし、シナリオ作成を行おうとした時でもよい。
SMC11は画像形成装置13から受信した能力情報をディスプレイに表示する。管理者は、能力情報による能力を超えない範囲で、読み取り設定を登録することができる。また、管理者は、配信設定、読み取り設定を使用するユーザの「ユーザ名」「パスワード」等を登録する。
(A3)そして、SMC11は各種の情報が登録されたシナリオをAD12に登録する。AD12はこれを保存する(記憶する)。AD12は、複数のネットワークに接続されたPC、スキャナ、プリンタ、複写機、ファクシミリ等を、ドメイン(ユーザーとコンピュータの管理単位)の階層構造として管理する。例えば、あるPCから接続可能なスキャナ等を規定することができる。ここまでがシナリオ登録に関する処理の流れである。
後述するように、ある画像形成装置1について1つのシナリオが生成されると、SMC11は、そのシナリオを他の画像形成装置2、3…に適用して新しいシナリオを作成する。したがって、1つの画像形成装置1のシナリオが登録されると、他の画像形成装置2、3…でも、同じことができるシナリオを自動で登録することができる。
次に、シナリオの利用に関する流れを説明する(図2(b)(c))。
(B1)ユーザは画像形成装置13に認証操作を入力し(ログインし)、画像形成装置13はAD12から、ログインしたユーザが利用できるシナリオを取得する。シナリオにはそのシナリオを使用可能なユーザが対応づけられているため、画像形成装置13には画像形成装置13を利用するユーザに対応づけられたシナリオのみが送信される。
(B2)ユーザは、画像形成装置13の操作パネル57からシナリオを選択し、スタートキーを押下することで原稿をスキャンする。以下、シナリオに基づき画像形成装置13が動作することを「シナリオを実行する」という。
(B3)画像形成装置13はアドレス帳DB39を有しているか、少なくともアクセス可能に構成されている。アドレス帳DB39には、ユーザ毎に、配信設定が登録されている。シナリオの配信設定とアドレス帳DB39の配信設定は、同じフォーマットである必要はないが、少なくとも同じ配信先情報(例えば、E-Mailアドレス)の登録が可能になっている。
シナリオを実行する際、画像形成装置13は、アドレス帳DB39から該ユーザの配信先情報を参照し、シナリオに登録された配信先情報が、アドレス帳DB39に登録されているか否かを判定する。アドレス帳DB39に登録されていない場合、画像形成装置13はアドレス帳DB39に登録されていない配信先情報をシナリオから削除する。したがって、アドレス帳DB39に登録されていない配信先情報に対応する配信先に画像データを配信することを防止できる。
(B4)そして、本実施形態の画像形成装置利用システム100は、画像形成装置13が「配信先」を削除したシナリオをAD12に登録することに特徴がある。
(B5)画像形成装置13は、シナリオの読み取り設定を読み取り条件に設定して読み取った画像データ及び「配信先」が削除されたシナリオを画像配信サーバ14に送信する。画像形成装置13と画像配信サーバ14は、所定のプロトコル(例えば、WS−EWS)により通信する(図2(c))。
(B6)画像配信サーバ14は、画像データと共に受信したシナリオが、AD12に登録されているか否かを判定する。この判定により、シナリオとして登録されていない画像形成装置13の利用を排除して、セキュリティを確保している(シナリオの正当性判定)。
したがって、画像形成装置13が「配信先」を削除したシナリオをAD12に登録することで、画像配信サーバ14が、画像データと共に受信したシナリオが、AD12に登録されているか否かを判定する際、シナリオが正当であると判定され、画像配信サーバ14は画像データを配信することができる。すなわち、アドレス帳DB39によりセキュリティを確保でき、かつ、シナリオを変更しても利便性を低下させることがない。
(B7)画像配信サーバ14は、シナリオに記載されている配信設定(配信方法、配信先)に基づき画像データを配信するなどの処理を行う。図示するように、配信方法は、例えば「Scan To E−mail」、「Scan To FileShare」、「Scan To SharePoint」等である。
〔画像形成装置13のハードウェア構成〕
図3は、画像形成装置13のハードウェア構成図の一例を示す。画像形成装置13は、スキャナ69、プリンタ67及びFAX制御ユニット68を有するMFP(Multifunction Peripheral)である。本実施形態では、MFPであるとして説明するが、最低限、スキャナ69を搭載していればよい。
画像形成装置13は、さらに、コントローラ51と操作パネル57を有する。コントローラ51は、CPU52と,システムメモリ54と,NB(ノースブリッジ)53と、SB(サウスブリッジ)59と,ASIC(Application Specific Integrated Circuit)58と,ローカルメモリ55と,HDD56と、NIC(ネットワークインターフェイスカード)61と,USBデバイス62と,IEEEデバイス63と、セントロニクスデバイス64とを含む。
記憶媒体65は、例えば、USBデバイス62に脱着可能であり、記憶媒体65に記憶されたプログラム66は、記憶媒体65からHDD56にインストールされる。また、プログラム66は、不図示のサーバからNIC61を経由してHDD56にインストールされてもよい。
CPU52は、画像形成装置13の全体制御を行うものである。例えばCPU52は、OS上にプロセスを起動して実行させる。NB53はブリッジである。SB59は、PCIバスとROMや周辺デバイス等とを接続するためのブリッジである。システムメモリ54は、画像形成装置13の描画用メモリなどとして用いるメモリである。ローカルメモリ55は、コピー用画像バッファ,符号バッファとして用いるメモリである。
ASIC58は、画像処理用のハードウェア要素を有する画像処理用途向けのICである。HDD56は、画像データ,文書データ,プログラム66,フォントデータ等の蓄積を行うストレージ(補助記憶装置)の一例である。NIC61は、画像形成装置13をネットワークに接続するインターフェイス機器である。また、USBデバイス62,IEEE1394デバイス63およびセントロニクスデバイス64は、それぞれの規格に準じたインターフェイスであり、PCと接続され印刷データ等を受信する。
操作パネル57は、ユーザからの入力操作を受け付けると共に、ユーザに向けた表示を行う操作部であり、タッチパネルを一体に有すると共に、タッチパネルの周囲にハードキーを有する。プリンタ67は、白黒プロッタ及び/又はカラープロッタであり、印刷ジョブデータやスキャナ69が読み取った画像データに基づき、1ページ毎の画像を形成し、用紙に転写する。例えば、レーザービームを用いた電子写真プロセスを使って、感光ドラム等に形成したトナー画像を用紙に転写し、定着装置により熱と圧力により定着して出力する。
また、スキャナ69は、コンタクトガラスに載置された原稿を光学的に走査して、その反射光をA/D変換して、像域分離、地肌除去処理、γ変換、孤立点除去処理、色変換処理、変倍処理などの画像処理を施し所定の解像度のデジタルデータに変換し画像データを生成する。
FAX制御ユニット68は、NCU(Network Control Unit)を介して公衆通信網に接続し、例えばG3、G4規格のファクシミリに対応した通信手順(通信プロトコル)等に従いファクシミリの送受信を行う。なお、FAX制御ユニット68はメモリを有しており、例えば画像形成装置13の電源がOFFのときに受信したファクシミリデータを一時的に格納するためにこのメモリに記憶する。
〔SMC11、AD12、画像配信サーバ14のハードウェア構成〕
SMC11、AD12、及び、画像配信サーバ14は、いずれもパーソナルコンピュータ、ワークステーション等を実体とするコンピュータである。コンピュータとしてのハードウェア構成は、三者に共通なので、SMC11を例にして説明する。
図4は、SMC11、AD12、画像配信サーバ14のハードウェア構成図の一例である。SMC11は、CPU71と、ROMやRAMを含むメモリ72とが、バスラインで接続された構造を有する。このバスラインには、所定のインターフェイスを介して、大容量の記憶装置であるHDD75、マウスやキーボードなどの入力装置76と、LCDやCRTなどのディスプレイ80を接続するモニタ制御部77と、光ディスクなどの記憶媒体78を読み取る記憶媒体読取装置73が接続され、また、インターネットなどのネットワークやUSBなどの外部機器と通信を行なう所定のネットワーク装置74が接続されている。
SMC11のHDD75には、シナリオを自動的に作成するプログラム79(SMC11の場合)、シナリオを登録するためのプログラム79(AD12の場合)、又は、画像データを配信するためのプログラム79(画像配信サーバ14の場合)がそれぞれ記憶されている。このプログラム79は、記憶媒体78から記憶媒体読取装置73により読み取られ、又は、インターネットなどのネットワークからダウンロードされるなどして、HDD75にインストールされたものである。インストールによりSMC11は、管理者がシナリオを作成すること、及び、自動的に作成することが可能になる。
SMC11のCPU71は、HDD75に記憶しているプログラム79を読み出し、メモリ72のRAMを作業メモリにして実行することで、シナリオ統括部21、シナリオ作成部25、能力交換部22、シナリオ自動作成部24及び機器検索部23を実現する。
同様に、AD12のCPU71は、HDD75に記憶しているプログラム79を読み出し、メモリ72のRAMを作業メモリにして実行することで、図5のシナリオ登録部26及びシナリオ検索部29を実現する。同様に、画像配信サーバ14のCPU71は、HDD75に記憶しているプログラム79を読み出し、メモリ72のRAMを作業メモリにして実行することで、図5のシナリオ判定部41及び画像配信部42を実現する。
ネットワーク装置74は、例えば、TCP/IPをプロトコルにして通信するため、物理層とデータリンク層の通信接続を、SMC11、AD12、画像配信サーバ14及び画像形成装置13、それぞれの間で確立する。例えば、AD12と画像形成装置13の間は、TCP/IPの上位層の、例えばLDAP(Lightweight Directory Access Protocol )をプロトコルにして通信する。LDAPは、ディレクトリサービスでは汎用的なプロトコルで、画像形成装置13からAD12のシナリオを検索する際に利用される。
なお、上記のように、SMC11、AD12、及び、画像配信サーバ14を1つのコンピュータに実装してもよい。SMC11とAD12を1つのコンピュータに実装し、画像配信サーバ14を別のコンピュータに実装してもよい。また、SMC11と画像配信サーバ14を1つのコンピュータに実装し、AD12を別のコンピュータに実装してもよい。また、AD12と画像配信サーバ14を1つのコンピュータに実装し、SMC11を別のコンピュータに実装してもよい。
〔画像形成装置利用システム100の機能構成〕
図5は、画像形成装置利用システム100の機能ブロック図の一例を示す。
〔シナリオ〕
まず、図6を用いてシナリオについて説明する。図6は、後述するシナリオDBシナリオ登録要求部36に登録されたシナリオの一例を示す図である。シナリオには、「読み取り設定」「配信設定」「ユーザ名」「パスワード」「機種」「機器識別子」が登録される。「読み取り設定」は、「解像度」「濃度設定」「カラー種別」「用紙サイズ」の各情報が登録される。「配信設定」には「配信方法」と「配信先」が登録される。この「配信先」がシナリオから削除される配信先情報を含む。
ユーザ名はユーザを識別するためのものであり、パスワードは画像形成装置13にログインしているユーザを認証するためのものである。機器識別子は、画像形成装置13ごとに固有の値である。機器識別子は、シナリオDB28に登録されたシナリオがどの画像形成装置13用に生成されたものかを示す。換言すると、機器識別子に示される画像形成装置13により、登録されたシナリオが利用可能となる。
画像形成装置13はAD12からシナリオを取得すると、スキャナ69を動作させるパラメータとして設定する。このパラメータが「解像度」「濃度設定」「カラー種別」「用紙サイズ」の各読み取り条件に対応して設定されたものである。したがって、ユーザが画像形成装置13の操作パネル57を操作して「解像度」「濃度設定」「カラー種別」「用紙サイズ」を設定しなくても、画像形成装置13が原稿を読み取り、画像データを生成することができる。なお、ユーザが、操作パネル57を操作して、シナリオにより設定された読み取り設定の一部又は全てを変更することができるか否かは、ディレクトサービスの設計ポリシーに依存する。本実施形態では、シナリオが変更されることにより、画像配信サーバ14に画像データと共に送信されたシナリオが、変更の結果、AD12に記憶されたシナリオと異なる場合、画像配信サーバ14は画像データを配信しないようになっている。
また、画像データとシナリオが画像配信サーバ14に送信されると、画像配信サーバ14はシナリオの正当性の判定の後、シナリオの「配信設定」に従い画像データを配信する。このように、シナリオは画像データの生成方法から配信方法までを規定する規定条件となる。
<SMC11>
SMC11は、シナリオ統括部21、能力交換部22、機器検索部23、シナリオ自動作成部24及びシナリオ作成部25とを有する。SMC11は、シナリオを作成してAD12に登録する。作成方法は2つあり、1つは管理者がSMC11を操作してシナリオを作成する方法で、もう1つは管理者が作成したシナリオと同じシナリオをSMC11が自動作成する方法である。
能力交換部22は画像形成装置13の能力情報を取得する。能力情報はシナリオの「読み取り設定」と同等の情報である。このため、能力交換部22は、ネットワークに接続されている画像形成装置13の設置情報が必要になる。設置情報とは、ネットワークに接続されている画像形成装置13と通信するための情報であり、例えば、画像形成装置13の機器識別子、機種、MACアドレス、IPアドレス等である。そこで、能力交換部22は、機器検索部23に、検索対象のネットワーク内の画像形成装置13の情報の提供を要求する。
機器検索部23は、ネットワーク内にある検索対象の画像形成装置13の設置情報を取得する。機器検索部23は、管理者が設定した検索範囲のネットワークから、上記のように、WS−EWSプロトコルを使って、画像形成装置13の例えば実行統括部31に設置情報を要求する。検索対象の画像形成装置13を、例えば、スキャナ機能を有する機器に限定してもよい。
なお、機器検索部23による画像形成装置13の検索には例えばSNMP(Simple Network Management Protocol)を利用してもよい。SNMPは、ネットワークに接続された機器をネットワーク経由で監視することによってネットワークシステムを管理するプロトコルである。機器検索部23は、検索要求をネットワーク内に例えば同報的に送信する。
各画像形成装置13は、MIB(Management Information Base)2と呼ばれるデータベースに機器情報を記憶している。画像形成装置13は、検索要求に対し、機器情報から設置情報を抽出し機器検索部23に送信する。したがって、この態様では、SMC11がSNMPプロトコルにおけるSNMPマネージャに、画像形成装置13がSNMPエージェントにそれぞれ相当する。
設置情報を取得した機器検索部23は、設置情報を能力交換部22に送出する(例えば、RAMに記憶する)。能力交換部22は、設置情報(特に、機器識別子、機種、MACアドレスやIPアドレス)を用いて、ネットワーク内の各画像形成装置13に能力情報を要求する。検索時と同様に、WS−EWSプロトコルやSNMPとMIB2を利用してもよいし、HTTP、FTP等のプロトコルを利用してよい。
シナリオ統括部21は、シナリオ作成に関する制御部となる。具体的には能力交換部22から画像形成装置13の能力情報を取得し、それをもとにシナリオ作成部25にシナリオ作成を依頼する。例えば、管理者がSMC11で画像形成装置1のシナリオを作成した場合、シナリオ統括部21は、管理者が作成したシナリオを、シナリオ作成部25に送出する。シナリオ作成部25は、シナリオを所定のフォーマットに形成して、メモリ72やHDD75に記憶する。また、シナリオ統括部21は、シナリオ作成部25が作成したシナリオを登録するよう、AD12のシナリオ登録部26に要求する。
また、画像形成装置1以外の画像形成装置2、3…(以下、画像形成装置n(n=2,3、4…)という)についてシナリオを作成する場合、シナリオ統括部21はシナリオ作成部25が作成したシナリオをシナリオ自動作成部24に送出する。シナリオ自動作成部24は、シナリオ作成部25にシナリオの作成を要求する。このように、シナリオ自動作成部24とシナリオ作成部25が一体となってシナリオを自動作成する。なお、シナリオ作成部25は、管理者が作成したシナリオの複製を、画像形成装置nのシナリオとして生成する。
自動作成の手順はあくまで一例であり、例えば、シナリオ自動作成部24がシナリオを自動作成してもよい。本実施形態では、管理者がSMC11を操作してシナリオを設定することをシナリオの作成と、SMC11が、管理者が作成したシナリオからシナリオを作成することを自動作成という。
シナリオ統括部21は、いくつかの態様で、画像形成装置n用のシナリオを自動作成する。
a.画像形成装置nの能力を考慮しないでシナリオを作成する。
b.画像形成装置nの能力を考慮してシナリオを作成する。
b1.画像形成装置1と同一機種の画像形成装置nについてシナリオを作成する。
b2.画像形成装置1と同一スペックの画像形成装置nついてシナリオを作成する。
「b」の態様の場合、シナリオ作成部25は、画像形成装置nのシナリオを作成するか否かを判定し、シナリオを作成すると判定した場合に、シナリオ自動作成部24にシナリオの作成を要求する。「b」のように能力を考慮することで、画像形成装置nの有していない能力が、画像形成装置nのシナリオに含まれないようすることができる。
同一機種又は同一スペックか否かを判定することで、例えば、管理者によりシナリオが作成された画像形成装置1ではカラー印刷が可能だが、画像形成装置nの能力情報によるとカラー印刷ができない場合、シナリオ統括部21は画像形成装置nのシナリオを作成しないと判定する。また、例えば、管理者によりシナリオが作成された画像形成装置1では600dpiによる読み取りが可能だが、画像形成装置nの能力情報によると400dpiの読み取り解像度が上限の場合、シナリオ統括部21は画像形成装置nのシナリオを作成しないと判定する。
<AD12>
AD12は、シナリオ登録部26とシナリオ検索部29を有し、シナリオ登録部26はシナリオDB28と接続されている。AD12のシナリオ登録部26は、SMC11のシナリオ統括部21から登録が要求されたシナリオを受信して、シナリオDB28に登録する。登録とは、画像形成装置13から検索可能な状態で記憶することをいう。シナリオ登録部26は、登録したシナリオを、HDD75やSDD(Solid State Drive)を実体とするシナリオDB28に記憶する。
なお、シナリオ登録部26は、画像形成装置13のシナリオ登録要求部36からシナリオの登録要求とシナリオを受け付け、そのシナリオをシナリオDB28に登録する。登録方法には、新規に登録する方法と上書きして登録する方法があるが、本実施形態では新規に登録する場合を例にして説明する。
シナリオ検索部29は、画像形成装置13のシナリオ呼出部37からユーザ名を受け取り、そのユーザ名に対応づけられたシナリオを検索し、検索にヒットした全てのシナリオをシナリオ呼出部37に送信する。
同様に、シナリオ検索部29は、後述する画像配信サーバ14のシナリオ判定部41からユーザ名を受け取り、そのユーザ名に対応づけられたシナリオを検索し、検索にヒットした全てのシナリオをシナリオ判定部41に送信する。
<画像形成装置13>
画像形成装置13は、シナリオ呼出部37、実行統括部31、データ送信部32、原稿読取部33、未登録宛先追加拒絶部34、未登録宛先除去部35、及び、宛先判定部38、を有する。なお、宛先判定部38にはアドレス帳DB39が接続されている。各機能ブロックは、画像形成装置13のCPU52がプログラム66を実行することで実現される。
画像形成装置13は、AD12から受信したシナリオの一覧を操作パネル57に表示する。ユーザがいずれかのシナリオを選択すると、画像形成装置13はそれを受け付け、スキャナアプリにシナリオを送出する。これにより、シナリオと同じ読み取り条件が画像形成装置13に設定される。
ユーザが「スタート」キー等を押下すると、スキャナ69は、スキャナアプリがシナリオに基づき設定した読み取り設定にしたがい動作する。
実行統括部31は、シナリオの呼び出しから画像データの送信までの一連の処理を統括して制御する。シナリオ呼出部37はAD12のシナリオ検索部29を介してシナリオDB28にアクセスし、登録されているシナリオを呼び出す。シナリオ呼出部37は、画像形成装置13の機器識別子と画像形成装置13を使用するユーザのユーザ名をキーにして、シナリオDB28からシナリオを呼び出す。なお、AD12は、ユーザを認証するためのユーザ情報を記憶している。ユーザ情報は、ユーザを一意に識別するユーザ名、及び、パスワード等が登録されている。AD12は、ユーザ名とパスワードに基づくユーザの認証が成立するか否かを判定する。ユーザ名とパスワートは、画像形成装置13にログインする際にユーザが画像形成装置13に入力している。認証が成立すると、シナリオ検索部29は、シナリオDB28からユーザ名と画像形成装置13の機器識別子が対応づけられたシナリオを読み出して画像形成装置13に送信する。
宛先判定部38は、アドレス帳DB39に登録されている、画像形成装置13にログインしているユーザの配信先情報に対応する「配信先」が、シナリオに含まれているか否かを判定する。
図7(a)は、アドレス帳DB39に記憶されているアドレス帳の一例を示す図である。「宛先名」と「配信設定」とが対応づけられている。「宛先名」は、例えばユーザ名、グループ名等、管理者が把握できる態様で登録されている。左端にある「宛先+番号」の番号は一意の識別番号である。
アドレス帳は、ユーザ毎に登録されている。したがって、図7(a)のアドレス帳は、画像処理装置にログインしているユーザが閲覧可能なものである。なお、アドレス帳の態様は、ユーザ毎に登録されていなくてもよい。後者の場合、アドレス帳に登録されている配信先情報に対応する「配信先」はシナリオから削除されないので、例えば、複数のユーザに共通の配信先情報をアドレスDBに1つ登録しておけば、画像データを配信することができるようになる。
ユーザが選択したシナリオが、例えば図7(b)のようであるとする。宛先判定部38は、アドレス帳DB39から画像形成装置13にログインしているユーザに対応づけられた(このユーザによる配信先として許可された)配信先情報を読み出す。このアドレス帳が図7(a)のようであったとする。
宛先判定部38はシナリオの「配信先」が、アドレス帳DB39に登録されているか否かを判定する。図7(b)の「配信先」は、「×××@△△△、××@△△、○○@□□」であるので、宛先判定部38はアドレス帳DB39に「×××@△△△」が登録されているか否か、アドレス帳DB39に「××@△△」が登録されているか否か、アドレス帳DB39に「○○@□□」が登録されているか否か、をそれぞれ判定する。
図7(a)のアドレス帳DB39には、「○○@□□」の「配信先」が登録されていない。このため、宛先判定部38は「○○@□□」のアドレスはアドレス帳DB39には登録されていないと判定する。
図5に戻り、未登録宛先除去部35は、宛先判定部38がアドレス帳DB39に登録されていないと判定した「配信先」をシナリオから削除する。したがって、未登録宛先除去部35は、シナリオの「配信先」から「○○@□□」を削除する。
図7(c)は「配信先」から「○○@□□」が削除されたシナリオの一例を示す。シナリオからアドレス帳DB39に登録されていない「配信先」を削除することで、情報の漏洩を防止することができる。
なお、以下では、未登録宛先除去部35が「配信先」を削除したシナリオであって画像データと共に画像配信サーバ14に送信されたシナリオを「添付されたシナリオ」と、未登録宛先除去部35が「配信先」を削除したシナリオであってシナリオDB28に新たに登録されたシナリオを「新規のシナリオ」と、シナリオDB28に登録されている「配信先」が削除の対象となったシナリオを「元のシナリオ」という。
シナリオ登録要求部36は、未登録宛先除去部35が「配信先」を削除した図7(c)のシナリオをシナリオDBに登録するよう、AD12のシナリオ登録部26に要求する。これにより、画像配信サーバ14は、シナリオが正当であると判定することができる。
図8は、シナリオが新規に登録されたシナリオDB28の一例を模式的に示す図の一例である。図6と比べてシナリオ1(変更)が新たに登録されている。
図5に戻り、原稿読取部33は、シナリオに基づき原稿を光学的に読み取り画像データを生成する。データ送信部32は原稿読取部33が生成した画像データ、及び、図7(c)のシナリオを画像配信サーバ14に送信する。
<画像配信サーバ14>
画像配信サーバ14は、シナリオ判定部41と画像配信部42を有する。シナリオ判定部41は、AD12のシナリオ検索部29に問い合わせて、画像形成装置13から画像データと共に受信した、添付されたシナリオの正当性を判定する。すなわち、シナリオ判定部41は、添付されたシナリオに含まれるユーザ名をシナリオ検索部29に送信し、そのユーザ名に対応して登録されたシナリオを問い合わせる。シナリオ検索部29は、ユーザ名に対応して登録されたシナリオをシナリオDBから読み出してシナリオ判定部41に送信する。シナリオ判定部41は、添付されたシナリオと同じシナリオが、シナリオ検索部29から受信したシナリオの中に存在するか否かに基づき、シナリオの正当性を判定する。上記のように、「配信先」が削除された図7(c)のシナリオが画像配信サーバ14に送信され、新規のシナリオとしてシナリオDB28に登録されているので、シナリオ判定部41は、同一のシナリオが登録されていると判定すること、すなわち、画像形成装置13から受信したシナリオに正当性があると判定できる。
なお、正当性はAD12側で行ってもよい。この場合、シナリオ判定部41は添付されたシナリオをAD12のシナリオ検索部29に送信し、シナリオ検索部29が新規のシナリオと一致するか否か(添付されたシナリオと同じ新規のシナリオが記憶されているか否か)を判定する。シナリオ判定部41は判定結果を受信する。
画像配信部42は、シナリオ判定部41により正当性が確認された場合、シナリオに記載されている配信方法、配信先に基づき画像データの配信処理を行う。すなわち、画像配信部41は、シナリオの配信設定を参照し、登録された配信方法(FTP、SMB(Server Message Block)、E−Mail等)で、配信先に画像データを配信する。
〔動作手順〕
<登録手順>
図9を用いて、まず、SMC11からAD12にシナリオを登録する手順を説明する。図9は、画像形成装置利用システム100が、画像形成装置nの能力を考慮しないで、シナリオを登録する手順を示すシーケンス図の一例である。画像形成装置nの能力を考慮した場合でも、シナリオが自動作成される点で同様なので説明は省略する。
まず、管理者は、SMC11を操作してスキャナ管理コンソールを立ち上げる。そして、シナリオ統括部21に対し、シナリオ作成開始を要求する(S101)。ユーザは、マウスやキーボードを操作して、シナリオ作成開始の指示するボタン等を押下する。シナリオ統括部21は、シナリオ作成開始の要求を受け付ける。
シナリオ統括部21は、能力交換部22に対し、ネットワークに接続された全機器の能力情報の取得を要求する(S102)。すると、能力交換部22は、機器検索部23に対し、画像形成装置利用システム100にネットワークを介して接続されている画像形成装置13の一覧を検索する機器一覧検索を要求する(S103)。
機器検索部23は、画像形成装置利用システム100に接続されている画像形成装置13の検索を行う(S104、S105)。図では2つの画像形成装置1,2に対し検索しているが、画像形成装置1、2の数はいくつでもよい。検索されたことを検出した画像形成装置1,2はそれぞれ設置情報を機器検索部23に送信する。機器検索部23は、設置情報を取得した全ての画像形成装置1,2を含む機器一覧を生成する。機器一覧には、設置情報(機器識別子、機種、MACアドレスやIPアドレス等)が含まれている。
機器検索部23は、能力交換部22に対し、ネットワークに接続されている画像形成装置1,2の検索結果をまとめた機器一覧を通知する(S106)。
ついで、能力交換部22は、機器一覧を基に、画像形成装置利用システム100に接続されている画像形成装置1,2に、画像形成装置1,2の能力情報を送信するよう要求する(S107、S109)。
すると、画像形成装置1,2は、例えばMIB2から自己の能力情報を読み出し、それぞれ能力交換部22に送信する(S108、S200)。以上で、能力交換部22が、ネットワークに接続された画像形成装置1,2の能力情報を取得できた。
能力交換部22は、シナリオ統括部21に対し、取得した画像形成装置1,2の能力情報をまとめて通知する(S201)。
シナリオ統括部21は、管理者に対し、シナリオ作成候補機器を表示する(S202)。すなわち、画像形成装置1,2の機器識別子、機種等を一覧にしてSMC11のディスプレイ80に表示する。ユーザは、機器識別子や機種をクリックする等して、各画像形成装置1,2の能力情報をディスプレイ80に表示する。
管理者は、シナリオ作成候補機器と能力情報を見て、シナリオ統括部21に対し、シナリオ作成を指示する(S203)。指示の内容は、画像形成装置1,2を指定する情報である。指示することで、シナリオ統括部21はその画像形成装置1又は2(ここでは、画像形成装置1が指示されたものとする)の能力情報をディスプレイ80に表示する。これにより、管理者は画像形成装置1の能力の範囲でシナリオを作成できる。
また、管理者は読み取り時の「解像度」「濃度設定」「カラー種別」「用紙サイズ」を設定することができる。SMC11は、能力情報の範囲で「解像度」「濃度設定」「カラー種別」「用紙サイズ」のそれぞれについて管理者の操作に応じて設定可能な値をプルダウン表示し、その中から所望の値を選択する。読み取り設定に所望の値を直接設定してもよい。また、管理者は、「配信方法」「配信先」「ユーザ名」「パスワード」を設定する。登録すべき内容は、管理者にとって既知である。
シナリオ統括部21は、シナリオ作成部25に対し、管理者が設定したシナリオを作成するための情報を通知し、シナリオ作成を要求する(S204)。シナリオ作成部25は、シナリオの各項目に必要な情報が登録されているか否か、使用禁止文字の有無等をチェック等をした後、シナリオを所定のフォーマットに形成して、シナリオ統括部21に送信する(S205)。この時、シナリオ統括部21は、このシナリオをディスプレイ80に表示して、管理者の確認を受けても良い。
そして、シナリオ統括部21は、AD12のシナリオ登録部26に対しシナリオを送信して、シナリオの登録を要求する(S206)。シナリオ登録部26は、シナリオをシナリオDB28に登録(記憶)する。以上により、シナリオが作成され、AD12に登録された。
続いて、特徴部の1つであるシナリオの自動作成について説明する。スキャナ管理コンソールには、プログラム79が一体に含まれており、ステップS25に続いて、SMC11は自動的に以下のステップを実行する。
シナリオ統括部21は、管理者がシナリオを作成しなかった画像形成装置nについて、シナリオを作成するようシナリオ自動作成部24に要求する(S207)。ここで、シナリオ統括部21は、画像形成装置1について作成したシナリオと画像形成装置1の機器識別子、及び、シナリオを自動作成する対象となる画像形成装置nの機器識別子をシナリオ自動作成部24に通知する。この他、シナリオ統括部21は、各画像形成装置13の能力情報をシナリオ自動作成部24に送信してもよい。
そして、シナリオ自動作成部24は、シナリオ作成部25に対しシナリオの作成を要求する(S208)。このとき、シナリオ自動作成部24は、シナリオと画像形成装置1の機器識別子、及び、シナリオを自動作成する対象となる画像形成装置nの機器識別子をシナリオ作成部25に送出する。
シナリオ作成部25は、シナリオ自動作成部24から指示された画像形成装置nについてシナリオを作成する(S209)。具体的には、シナリオ自動作成部24は画像形成装置1のシナリオと同じシナリオを、機器識別子だけを変えて生成する。シナリオ作成部25は、生成したシナリオをシナリオ自動作成部24に通知する。
シナリオ自動作成部24は、シナリオをAD12のシナリオ登録部26に送信する(S300)。これにより、シナリオ登録部26は、画像形成装置nについて画像形成装置1と同じシナリオを登録できたことになる。
<配信先の削除、正当性判定手順>
続いて、「配信先」の削除とシナリオの正当性の判定について説明する。
図10は、シナリオから配信先を削除し、その後、正当性を判定する手順の一例を示すシーケンス図である。
まず、ユーザは画像形成装置13の操作パネル57を操作して、AD12からシナリオを呼び出すように操作する(S1)。すでにユーザは、ユーザ名及びパスワードを操作パネル57から入力するか、ICカードを画像形成装置13に読み取らせているので、画像形成装置13にログインしている。
実行統括部31はこの操作を受け付けて、シナリオ呼出部37にシナリオの呼出を要求する(S2)。実行統括部31は、ステップS1のログイン操作をそのままシナリオの呼出の要求として受け付けてもよい。実行統括部31はユーザ名とパスワードをシナリオ呼出部37に送出する。
シナリオ呼出部37は、ユーザ名とパスワードをAD12に送信し認証を求め、さらに画像形成装置13の「機器識別子」を送出して該ユーザ名のユーザが使用できるシナリオをシナリオ検索部29に検索要求する(S3)。シナリオ検索部29は、「ユーザ名」と画像形成装置13の「機器識別子」をキーにしてシナリオDB28を参照し(S4)、この「ユーザ名」と「機器識別子」が対応づけられた全てのシナリオをシナリオDB28から読み出す(S5)。
シナリオ検索部29は、読み出したシナリオ(シナリオ群)をシナリオ呼出部37に送信する(S6)。シナリオ呼出部37は、全てのシナリオを実行統括部31に送出する(S7)。
実行統括部31は、シナリオの一覧を生成し操作パネル57に表示する(S8)。
図11は、操作パネル57に表示されたシナリオ一覧画面301の一例を示す。シナリオ一覧画面301は、「どのシナリオを実施しますか?」のメッセージと共に、シナリオ一覧302と「OK」ボタン302を有する。
シナリオ一覧302には「シナリオ+番号」が表示されているが、例えば、ユーザが分かりやすい名称等を表示してもよい。また、ユーザが不図示の詳細ボタンを押下すると、各シナリオの詳細な内容が操作パネル57に表示される。シナリオの内容を確認したユーザが、シナリオ一覧302から1つのシナリオを押下するとそのシナリオが反転表示される。この状態で、ユーザが「OK」ボタン303を押下すると、実行統括部31が選択されたシナリオの実行要求を受け付ける(S9)。
図10に戻り、実行統括部31は、シナリオの「配信先」に基づく配信が可能か否かを判定するよう宛先判定部38に要求する(S10)。実行統括部31は判定のためシナリオを宛先判定部38に送出する。
宛先判定部38は、ユーザが選択したシナリオの「配信先」が、図7(a)のアドレス帳DB39に登録されているかを判定する。宛先判定部38は、画像形成装置13にログインしているユーザが利用可能な配信先情報をアドレス帳DB39から読み出し、シナリオの「配信先」が含まれているか否かを判定し(S11)、判定結果を取得する(S12)。
アドレス帳DB39にシナリオの「配信先」が登録されている場合、画像形成装置13はそのままシナリオに基づき原稿の読み取りを実行する。実行統括部31は、具体的にはステップS20以下の処理に進む。
宛先判定部38が、ユーザが選択したシナリオの「配信先」が、アドレス帳DB39に含まれていないと判定した場合(S13)、実行統括部31は、シナリオから、アドレス帳DB39に登録されていない配信先情報に対応する「配信先」を削除するよう未登録宛先除去部35に要求する(S14)。実行統括部31は、削除のため、ユーザの選択したシナリオを未登録宛先除去部35に送出する。
未登録宛先除去部35は、シナリオからアドレス帳DB39に含まれていない配信先情報に対応する「配信先」を削除する。未登録宛先除去部35は、変更したシナリオを実行統括部31に送出する(S15)。
次に、実行統括部31は、「配信先」が削除されたシナリオをシナリオ登録要求部36に送出する(S16)。シナリオ登録要求部36は、AD12のシナリオ登録部26にシナリオを送信し該シナリオの登録を要求する(S17)。シナリオ登録部26は、受信したシナリオを新規にシナリオDB28に登録する(S18)。すなわち、図8に示したように、シナリオDB28にはシナリオが1つ増える。なお、シナリオを新規に登録するのでなく、元のシナリオに上書きしてもよい。また、新規に登録するか上書きするかをユーザが選択して、実行統括部が新規に登録するか上書きするかを切り替えてもよい。
シナリオ登録部26は、シナリオの登録結果を取得して(S19)、登録結果をシナリオ登録要求部36に送信する(S20)。また、シナリオ登録要求部36は登録結果を実行統括部31に送出する(S21)。
次に、実行統括部31は、「配信先」が削除されたシナリオに従った原稿の読み取りを原稿読取部33に要求する(S22)。原稿読取部33はシナリオの読み取り設定を、スキャナ69を動作させるパラメータとして設定し、原稿を読み取り画像データを生成する。原稿読取部33は画像データを実行統括部31に送出する(S23)。
実行統括部31は、画像データと変更されたシナリオをデータ送信部32に送信する(S24)。データ送信部32は画像データと「配信先」が削除されたシナリオを画像配信サーバ14の画像配信部42に送信する(S25)。
画像配信部42は、添付されたシナリオの正当性を判定するようシナリオ判定部41に要求する(S26)。画像配信部42は、添付されたシナリオをシナリオ判定部41に送出する。
シナリオ判定部41は、添付されたシナリオに含まれる「ユーザ名」をAD12のシナリオ検索部29に送出すると共に、この「ユーザ名」に対応づけられたシナリオの検索を要求する(S27)。シナリオ検索部29は、この「ユーザ名」に対応づけられたシナリオをシナリオDB28から検索する(S28)。シナリオ検索部29は、シナリオDB28から読み出したシナリオを取得して(S29)、そのシナリオ(複数ある場合は全て)をシナリオ判定部41に送信する(S30)。
シナリオ判定部41は、画像データと共に送信された添付されたシナリオと、シナリオ検索部29から送信されたシナリオが同じか否かを判定し、判定結果を画像配信部42に送出する(S31)。ステップS18で新規のシナリオがシナリオDB28に登録されているので、この判定結果はOKとなる。
画像配信部42は、画像データの配信の受付が正常に完了したことを示す受け付け結果を画像形成装置13のデータ送信部32に送信する(S32)。また、データ送信部32は、受け付け結果を実行統括部31に送出する(S33)。なお、画像配信部42は、ステップS29の後、シナリオの配信設定に従い画像データを配信する。
以上のように、本実施形態の画像形成装置利用システム100は、画像形成装置13のアドレス帳DB39に登録されていない「配信先」をシナリオから削除するため、情報の不測の漏洩を防止することができる。また、「配信先」をシナリオから削除することで、シナリオが変更されても、「配信先」が削除されたシナリオをAD12に登録するので、画像配信サーバ14が画像データと共に受信した添付されたシナリオが正当であると判定することができる。したがって、画像形成装置利用システムの利便性とセキュリティを両立して確保することができる。
実施例1では、アドレス帳DB39に登録されていない「配信先」をシナリオから削除したが、シナリオに登録された「配信先」が例えば1つだけの場合は削除によって配信先がゼロになってしまう。添付されたシナリオの「配信先」がゼロになると画像データを配信できないので、新規のシナリオをAD12に登録することも記憶容量の無駄となる。そこで、本実施例では、削除によりシナリオに登録された「配信先」の数がゼロになった場合は、「配信先」を削除したシナリオをAD12に登録しない画像形成装置利用システムについて説明する。
図12は、シナリオから配信先を削除し、その後、正当性を判定する手順の一例を示すシーケンス図である。なお、図12において図10と同一ステップには同一のステップ番号を付しその説明は省略する。図12では、ステップS15までの処理は実施例1と同様である。
実施例1で説明したように、図12のステップS14において、実行統括部31は、削除のため、ユーザの選択したシナリオを未登録宛先除去部35に送出する(S14)。未登録宛先除去部35は、シナリオからアドレス帳DB39に登録されていない配信先情報に対応する「配信先」を削除する。未登録宛先除去部35は、変更したシナリオを実行統括部31に送出する(S15)。
次に、実行統括部31は、「配信先」が削除されたシナリオをシナリオ登録判定部40に送出する(S101)。シナリオ登録判定部40は、シナリオに含まれる「配信先」がゼロか否かを判定する。ゼロの場合には、画像読み取り部が原稿から画像データを生成しても配信できないので、シナリオ登録判定部40は「NG」の判定結果を実行統括部31に送出する(S102)。
実行統括部31は、「NG」の判定結果を取得すると、以降の処理を中断する。この場合、原稿の読み取りが中断したので、実行統括部31はユーザに原稿の読み取りが中断したこと通知する。
図13は、操作パネルに表示されたシナリオ実行中止画面401の一例を示す図である。シナリオ実行中止画面401は、「シナリオ実行中止 確認」のメッセージと共に、「シナリオから配信先がなくなりましたので、シナリオの実行を中止しました。」というメッセージ402と「OK」ボタン403を有する。シナリオ実行中止画面401の内容を確認したユーザが、「OK」ボタン403を押下すると、実行統括部31がそれを受けつけ、例えばシナリオ一覧の画面301に戻る。ユーザは例えば別のシナリオを選択して、再度、シナリオの実行を試みることができる。
なお、シナリオに含まれる「配信先」がゼロでない場合、シナリオ登録判定部40は「OK」の判定結果を実行統括部31に送出するので(S102)、実行統括部31は実施例1と同様にステップS16以降の処理を実行する。
本実施例の画像形成装置利用システムによれば、削除によりシナリオに登録された「配信先」の数がゼロになった場合は、「配信先」を削除したシナリオをAD12に登録しないので、AD12の記憶容量を無駄にすることを防止できる。
なお、削除によりシナリオに登録された「配信先」の数がゼロになっても、それをいったんAD12のシナリオDBに登録し、後に削除してもよい。
実施例1では、アドレス帳DB39に登録されていない「配信先」をシナリオから削除したが、この場合、少なくとも1以上の「配信先」がシナリオから削除されているので、画像データの配信先も少なくなってしまう。ユーザとしては、画像データが配信されなかった配信先を把握できれば便利である。本実施例では、シナリオに登録された「配信先」を削除したことをユーザに通知する像形成装置利用システムについて説明する。
図14は、シナリオから配信先を削除し、その後、正当性を判定する手順の一例を示すシーケンス図である。なお、図14において図10及び図11と同一ステップには同一のステップ番号を付しその説明は省略する。図14では、ステップS15までの処理は実施例1と同様である。
実施例1で説明したように、図14のステップS14において、実行統括部31は、削除のため、ユーザの選択したシナリオを未登録宛先除去部35に送出する(S14)。未登録宛先除去部35は、シナリオからアドレス帳DB39に登録されていない配信先情報に対応する「配信先」を削除する。未登録宛先除去部35は、変更したシナリオを実行統括部31に送出する(S15)。
すると、実行統括部31は、シナリオ変更確認画面501を操作パネル57に表示する(S100)。
図15(a)は、操作パネル57に表示された配信先削除確認画面501の一例を示す図である。配信先削除確認画面501は、「配信先削除 確認」と「シナリオから画像形成装置13に未登録の配信先を削除しました。」というメッセージ502と、「OK」ボタン503を有する。
また、図15(b)に示すように、削除したアドレスと送信先のアドレスを、配信先削除確認画面501に表示してもよい。ユーザは、削除したアドレスと送信先のアドレスを読んで、画像データが配信されるアドレスを確認でき、画像データを確実に受信することができる。削除したアドレスと送信先のアドレスは、ステップS15において、未登録宛先除去部35が、実行統括部31に送出する。
なお、削除したアドレスの表示がセキュリティ上、好ましくない場合がある。このような場合は、実行統括部31は、削除したアドレスを表示しない。アドレスを表示するか否かは、管理者により設定されている。また、シナリオに各配信先のセキュリティレベルを登録しておき、実行統括部31が削除された配信先のセキュリティレベルに応じて、削除したアドレスを表示するか否かを決定してもよい。
ユーザは、メッセージ502を読むことで、シナリオから削除された「配信先」があることを把握できる。ユーザが「OK」ボタン503を押下すると、実行統括部31は、ユーザがシナリオから削除された「配信先」があることを把握したことを受け付ける。なお、「OK」ボタン503が押下されなくても、実行統括部31はステップS101以降の処理を実行する。既にシナリオから「配信先」を削除しているので、画像データの配信等を遅らせる必要はないからである。
次に、実行統括部31は、ステップS101以降の処理を実行するが、ステップS101以降の処理は実施例2と同様なので説明は省略する。
本実施例の画像形成装置利用システム100によれば、配信先削除確認画面501を表示することで、シナリオに含まれる「配信先」の一部に画像データが配信されないことをユーザに通知することができる。
実施例1〜3ではアドレス帳DB39に登録されていない配信先をシナリオから削除したが、逆に、シナリオの「配信先」には含まれない配信先に画像データを送信したい場合がある。このような配信先に画像データを配信することはセキュリティ上好ましくないが、アドレス帳DB39に登録されている「配信先」なら、シナリオに追加することを許可することで利便性が向上する。本実施例では、アドレス帳DB39に登録されている配信先をシナリオの配信先に追加する画像形成装置利用システムについて説明する。
図16は、シナリオから配信先を削除し、その後、正当性を判定する手順の一例を示すシーケンス図である。なお、図16において図14と同一ステップには同一のステップ番号を付しその説明は省略する。ステップS7までの処理の結果、実行統括部31は、画像形成装置13にログインしているユーザが利用可能なシナリオの一覧を取得する。
実行統括部31は、図11に示したようにシナリオの一覧を操作パネルに表示する。シナリオには「配信先」がふくまれるので、実行統括部31は操作パネルに配信先を表示できる。ユーザは配信先を確認して、所望の配信先が含まれているか否かを判断する(S8)。
ユーザは配信先を確認して、他に送信したい送信先があればその配信先を操作パネルから入力する(S8−1)。
図17は操作パネルに表示される配信先入力画面601の一例を示す図である。配信先入力画面601は、入力する配信先の配信方法を選択する欄602と、登録方法を選択する欄603を有する。欄602では、配信方法として「E−Mailアドレス」「SMB」「FTP」がトグルスイッチにより選択できるようになっている。欄603では、「配信先を入力」ボタンと「アドレス帳から選択」のいずれかが排他的に選択できるようになっている。ユーザが「配信先を入力」ボタンを選択して「OK」ボタン604を押下すると、ソフトキーボードが表示され配信先を入力できるようになる。また、ユーザが「アドレス帳から選択」ボタンを選択して「OK」ボタン604を押下すると、アドレス帳DB39から該ユーザの「配信先」が読み出され表示される。この場合、実行統括部31はアドレス帳DB39に該ユーザの「配信先」を問い合わせる。
なお、本実施例ではユーザが配信先を入力したものとする。
図18(a)はユーザが入力したE−Mailアドレスの一例を示す図である。すなわち、E−Mailアドレスとして「×○△@□□」と「○×○@□×□」を入力した。
ユーザがシナリオを選択して、配信先を入力し、図11の「OK」ボタン303を押下すると、実行統括部31が選択されたシナリオの実行要求を受け付ける(S9)。
実行統括部31は、シナリオの「配信先」と入力された「配信先」に基づく配信が可能か否かを判定するよう宛先判定部38に要求する(S10)。実行統括部31は判定のためシナリオと入力された配信先を宛先判定部38に送出する。
宛先判定部38は、次の判定を行う。
(a)ユーザが選択したシナリオの「配信先」が、図7(a)のアドレス帳DB39に登録されているかを判定する(実施例1〜3と同様)。
(b)ユーザが入力した「配信先」が、図7(a)のアドレス帳DB39に登録されているかを判定する。
宛先判定部38は、画像形成装置13にログインしているユーザが利用可能な配信先情報をアドレス帳DB39から読み出し、シナリオの「配信先」とユーザが入力した「配信先」が含まれているか否かをそれぞれ判定し(S11)、判定結果を取得する(S12)。
ユーザが選択したシナリオが実施例1と同様に図7(b)あるとする。図18(b)は図7(b)から抽出した配信設定を示す図である。したがって、宛先判定部38は、アドレス帳DB39に、「×○△@□□」「○×○@□×□」「×××@△△△」「××@△△」「○○@□□」が登録されている否かを判定する。
画像形成装置13にログインしているユーザに対応づけられた配信先情報は、図7(a)に示されたものである。したがって、宛先判定部38は、「○○@□□」と「○×○@□×□」がアドレス帳DB39に登録されていないと判定する。換言すると、「○○@□□」と「○×○@□×□」の配信先は、AD12に登録されない。
宛先判定部38が、ユーザが選択したシナリオの「配信先」又は入力した「配信先」が、アドレス帳DB39に含まれていないと判定した場合(S13)、実行統括部31は、アドレス帳DB39に登録されていない配信先情報に対応する「配信先」を削除するよう未登録宛先追加拒絶部34に要求する(S14)。実行統括部31は、削除のため、ユーザの選択したシナリオと、ユーザの入力した「配信先」を未登録宛先追加拒絶部34に送出する。
未登録宛先追加拒絶部34は、アドレス帳DB39に登録されていない配信先情報に対応する「配信先」をシナリオから削除する。また、ユーザの入力した「配信先」からアドレス帳DB39に登録されていない配信先情報に対応する「配信先」を削除する。未登録宛先追加拒絶部34は、「配信先」を削除したシナリオとその一部又は全部が削除された、入力された「配信先」を実行統括部31に送出する(S15)。
これまでの処理により、実行統括部31には、「×○△@□□」「×××@△△△」「××@△△」の配信先が送出された。実行統括部31は、この3つの配信先をシナリオに登録して以降の処理を実行する。すなわち、ユーザが入力した2つのE-Mailアドレスのうち、「×○△@□□」はこのシナリオに新たに追加される。
図18(c)は実行統括部31が「配信先」を設定したシナリオの一例を示す。「×○△@□□」「×××@△△△」「××@△△」の3つの配信先は、いずれもアドレス帳DB39に登録されていることが分かる。以降の処理は、実施例1〜3と同様である。すなわち、ステップS100で実行統括部31は、シナリオ変更確認画面501を操作パネル57に表示し(実施例3)、シナリオに含まれる「配信先」がゼロか否かを判定する(実施例2)。そして、実行統括部31はシナリオを登録し、原稿を読み取り、画像配信サーバ14に送信する(実施例1)。
本実施例の画像形成装置利用システム100は、アドレス帳DB39に登録されている配信先をシナリオの配信先に追加することで、画像形成装置利用システム100の利便性とセキュリティを両立して確保することができる。
11 シナリオ作成装置(SMC)
12 シナリオ登録装置(AD)
13 画像形成装置
14 画像配信サーバ
21 シナリオ統括部
22 能力交換部
23 機器検索部
24 シナリオ自動作成部
25 シナリオ作成部
26 シナリオ登録部
28 シナリオDB
29 シナリオ検索部
31 実行統括部
32 データ送信部
33 原稿読取部
34 未登録宛先追加拒絶部
35 未登録宛先除去部
36 シナリオ登録要求部
37 シナリオ呼出部
38 宛先判定部
39 アドレス帳DB
40 シナリオ登録判定部
41 シナリオ判定部
42 画像配信部
100 画像形成装置利用システム
特開2003−087479号公報

Claims (7)

  1. 当該画像形成装置のユーザ毎に、読み取り設定及び画像データを配信するための配信先情報を含むシナリオを記憶したシナリオ記憶装置に、前記画像形成装置から送信されたシナリオが記憶されているか否かに基づき該シナリオの正当性を判定するシナリオ判定手段と、シナリオが正当である場合に配信先情報に基づき画像データを配信する配信手段と、を有する画像配信装置に、
    画像データとシナリオを送信する画像形成装置であって、
    配信先情報が記憶された配信先情報記憶手段と、
    前記シナリオ記憶装置からユーザが使用可能なシナリオを呼び出すシナリオ呼出手段と、
    前記シナリオ呼出手段が呼び出したシナリオに含まれる配信先情報が、前記配信先情報記憶手段に記憶されているか否かを判定する配信先情報登録判定手段と、
    前記配信先情報登録判定手段により、前記配信先情報記憶手段に記憶されていないと判定された配信先情報をシナリオから削除する配信先情報削除手段と、
    配信先情報が削除されたシナリオを、前記シナリオ記憶装置に記憶させるシナリオ記憶要求手段と、
    配信先情報が削除されたシナリオを、前記画像配信装置に送信する送信手段と、
    を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 配信先情報を受け付け、前記画像形成装置に送信するシナリオに追加する配信先情報受け付け手段を有し、
    前記配信先情報登録判定手段により、前記配信先情報受け付け手段が受け付けた配信先情報が前記配信先情報記憶手段に記憶されていないと判定された場合、
    前記配信先情報受け付け手段が受け付けた配信先情報を、前記画像形成装置に送信するシナリオに追加することを禁止する未登録配信先情報追加禁止手段、
    を有することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記配信先情報削除手段が、前記配信先情報記憶手段に記憶されていない配信先情報をシナリオから削除した結果、シナリオから全ての配信先情報が削除された場合、
    前記シナリオ記憶要求手段は、配信先情報が削除されたシナリオを前記シナリオ記憶装置に記憶させない、
    ことを禁止する請求項1又は2記載の画像形成装置。
  4. 前記配信先情報削除手段が、前記配信先情報記憶手段に記憶されていない配信先情報をシナリオから削除したことをユーザに通知する削除通知手段、
    を有することを特徴とする請求項1〜3いずれか1項記載の画像形成装置。
  5. 原稿を読み取って画像データを生成する画像形成装置と、
    前記画像形成装置のユーザ毎に、読み取り設定及び画像データを配信するための配信先情報を含むシナリオを記憶したシナリオ記憶装置と、
    配信先情報に基づき画像データを配信する画像配信装置と、がネットワークを介して接続された画像形成装置利用システムであって、
    前記画像形成装置は、
    配信先情報が記憶された配信先情報記憶手段と、
    前記シナリオ記憶装置からユーザが使用可能なシナリオを呼び出すシナリオ呼出手段と、
    前記シナリオ呼出手段が呼び出したシナリオに含まれる配信先情報が、前記配信先情報記憶手段に記憶されているか否かを判定する配信先情報登録判定手段と、
    前記配信先情報登録判定手段により、前記配信先情報記憶手段に記憶されていないと判定された配信先情報をシナリオから削除する配信先情報削除手段と、
    配信先情報が削除されたシナリオを、前記シナリオ記憶装置に記憶させるシナリオ記憶要求手段と、
    配信先情報が削除されたシナリオを、前記画像配信装置に送信する送信手段と、を有し
    前記画像配信装置は、
    前記画像形成装置から送信されたシナリオの正当性を、該シナリオが前記シナリオ記憶装置に記憶されているか否かに基づき判定するシナリオ判定手段と、
    シナリオが正当であると判定した場合、配信先情報に基づき画像データを配信する画像データ配信手段と、を有する、
    ことを特徴とする画像形成装置利用システム。
  6. 当該画像形成装置のユーザ毎に、読み取り設定及び画像データを配信するための配信先情報を含むシナリオを記憶したシナリオ記憶装置に、前記画像形成装置から送信されたシナリオが記憶されているか否かに基づき該シナリオの正当性を判定するシナリオ判定手段と、シナリオが正当である場合に配信先情報に基づき画像データを配信する配信手段と、を有する画像配信装置に、画像データとシナリオを送信する画像形成装置の画像データ生成方法であって、
    シナリオ呼出手段が、前記シナリオ記憶装置からユーザが使用可能なシナリオを呼び出すステップと、
    配信先情報登録判定手段が、前記シナリオ呼出手段が呼び出したシナリオに含まれる配信先情報が、配信先情報が記憶された配信先情報記憶手段に記憶されているか否かを判定するステップ、
    配信先情報削除手段が、前記配信先情報登録判定手段により、前記配信先情報記憶手段に記憶されていないと判定された配信先情報をシナリオから削除するステップと、
    シナリオ記憶要求手段が、配信先情報から配信先情報が削除されたシナリオを、前記シナリオ記憶装置に記憶させるステップと、
    送信手段が、配信先情報が削除されたシナリオを前記画像配信装置に送信するステップと、
    を有することを特徴とする画像データ生成方法。
  7. 原稿を読み取って画像データを生成する画像形成装置と、前記画像形成装置のユーザ毎に、読み取り設定及び画像データを配信するための配信先情報を含むシナリオを記憶したシナリオ記憶装置と、配信先情報に基づき画像データを配信する画像配信装置と、がネットワークを介して接続された画像形成装置利用システムの画像データ生成方法であって、
    シナリオ呼出手段が、前記シナリオ記憶装置からユーザが使用可能なシナリオを呼び出すステップと、
    配信先情報登録判定手段が、前記シナリオ呼出手段が呼び出したシナリオに含まれる配信先情報が、配信先情報が記憶された配信先情報記憶手段に記憶されているか否かを判定するステップ、
    配信先情報削除手段が、前記配信先情報登録判定手段により、前記配信先情報記憶手段に記憶されていないと判定された配信先情報をシナリオから削除するステップと、
    シナリオ記憶要求手段が、配信先情報から配信先情報が削除されたシナリオを、前記シナリオ記憶装置に記憶させるステップと、
    送信手段が、配信先情報が削除されたシナリオを前記画像配信装置に送信するステップと、
    前記画像配信装置が、前記画像形成装置から送信されたシナリオの正当性を、該シナリオが前記シナリオ記憶装置に記憶されているか否かに基づき判定するステップと、
    シナリオが正当であると判定した場合、配信先情報に基づき画像データを配信するステップと、を有する
    ことを特徴とする画像データ生成方法。
JP2009170328A 2009-07-21 2009-07-21 画像形成装置、画像形成装置利用システム、画像データ生成方法 Expired - Fee Related JP5218313B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009170328A JP5218313B2 (ja) 2009-07-21 2009-07-21 画像形成装置、画像形成装置利用システム、画像データ生成方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009170328A JP5218313B2 (ja) 2009-07-21 2009-07-21 画像形成装置、画像形成装置利用システム、画像データ生成方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011028319A JP2011028319A (ja) 2011-02-10
JP5218313B2 true JP5218313B2 (ja) 2013-06-26

Family

ID=43637033

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009170328A Expired - Fee Related JP5218313B2 (ja) 2009-07-21 2009-07-21 画像形成装置、画像形成装置利用システム、画像データ生成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5218313B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011055126A (ja) * 2009-08-31 2011-03-17 Ricoh Co Ltd 画像形成装置、画像形成装置利用システム、画像形成方法

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6195356B2 (ja) 2013-06-24 2017-09-13 キヤノン株式会社 画像処理装置およびその制御方法、並びにプログラム

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05191448A (ja) * 1992-01-14 1993-07-30 Hitachi Ltd メールの送付先決定方式
JP2001156829A (ja) * 1999-11-25 2001-06-08 Fujitsu Ltd メーリングリストの宛先制御システム
JP4911940B2 (ja) * 2005-09-30 2012-04-04 キヤノン株式会社 データ送信装置及びその制御方法と画像入出力装置
JP4325659B2 (ja) * 2006-10-11 2009-09-02 コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 データ送信装置、画像処理装置及びプログラム

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011055126A (ja) * 2009-08-31 2011-03-17 Ricoh Co Ltd 画像形成装置、画像形成装置利用システム、画像形成方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011028319A (ja) 2011-02-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5359700B2 (ja) 画像形成装置、画像形成装置利用システム、画像形成方法
US7889373B2 (en) Image processing apparatus
US8072636B2 (en) Information processing apparatus, information processing method, and print control system
US20060026434A1 (en) Image forming apparatus and image forming system
JP5332984B2 (ja) 画像処理装置システム、画像処理装置利用方法
JP2007152705A (ja) 画像処理装置および画像処理方法
JP2007148974A (ja) 認証エージェント装置および認証方法
JP4519108B2 (ja) 画像処理装置及びプログラム
JP2008073973A (ja) 画像形成装置
JP4301148B2 (ja) 管理装置、方法及びプログラム
JP2010181972A (ja) 画像処理システム、画像処理方法、画像処理装置及び情報処理装置、並びに画像処理プログラム
JP5453145B2 (ja) 画像形成システムおよびユーザマネージャサーバ装置
JP5218313B2 (ja) 画像形成装置、画像形成装置利用システム、画像データ生成方法
JP5186521B2 (ja) 画像形成システムおよびユーザマネージャサーバ装置
JP5338539B2 (ja) 画像形成装置、画像形成装置利用システム、画像データ生成方法
CN111212194B (zh) 图像形成装置及日志信息获取系统
JP4631729B2 (ja) 画像形成装置及びファイル送信システム
JP5033205B2 (ja) 画像形成システムおよびユーザマネージャサーバ装置
JP4411957B2 (ja) 印刷装置及び印刷制御プログラム
JP5346852B2 (ja) 画像形成システムおよびユーザマネージャサーバ装置
JP2011113261A (ja) 画像形成システムおよびユーザマネージャサーバ装置
JP4066302B2 (ja) 画像入出力処理システム
JP2005250965A (ja) 情報処理装置
JP5049332B2 (ja) 画像形成システムおよびユーザマネージャサーバ装置
JP2013150137A (ja) データ送信装置,データ転送サーバーおよびデータ送信方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120528

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130118

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130205

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130218

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160315

Year of fee payment: 3

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5218313

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160315

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees