JP5218273B2 - 半導体装置用テープキャリアおよびその製造方法 - Google Patents

半導体装置用テープキャリアおよびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)駆動用の半導体装置におけるCOF(Chip On Film)方式の実装パッケージの主要部として組み込まれて用いられるような半導体装置用テープキャリアおよびその製造方法に関する。
従来、この種の半導体装置用テープキャリアは、図8にその主要な流れを示したような各工程を経て製造される。
例えば厚さ25μm〜50μm程度の薄手のポリイミド樹脂フィルムで形成された絶縁性フィルム基材101の片面(これを便宜上、配線面側とも呼ぶものとする)の表面上に、スパッタリング法により、ニッケル(Ni)またはクロム(Cr)等の薄膜に銅(Cu)の薄膜を付加した下地金属層107を形成する。その下地金属層107の上に、電解めっき法等により、例えば厚さ3μm〜10μm程度の、銅(Cu)または銅合金からなる導体金属層102を形成する。そして、この後の各工程における搬送性やハンドリング性を良好なものとするために、絶縁性フィルム基材101における導体金属層102が形成された片面とは反対側の面(これを便宜的に裏面とも呼ぶものとする)に、接着剤等を介して補強フィルム117を貼り付ける(図8(a))。
続いて、絶縁性フィルム基材101の片面に形成された導体金属層102の上へのレジスト112のコーティング〜その露光(図8(b))、レジストパターン113の現像(図8(c))、エッチング(図8(d))、レジスト剥離(図8(e))の各工程を経て、配線パターン103やその他の例えば接続パッド104等のパターンを含んだ、いわゆる導体パターンの主要部が形成される。
続いて、主に接続パッド104の表面に、外部のIC(Integrated Circuit)チップやプリント配線板(いずれも図示省略)との接続の確実性をさらに向上させるために、錫(Sn)めっき108を施す(図8(f))。
そして、絶縁性フィルム基材101の裏面に貼り付けられていた補強フィルム117を引き剥がす(図8(g))。その後、配線パターン103の機械的強度の向上およびその表面における電気的絶縁性の確保のために、配線パターン103ほぼ全体を覆うように、ソルダレジスト109を形成する(図8(h))。このようにして、従来の一般的な半導体装置用テープキャリアの主要部は製造されている。
近年、LCDのさらなる高精細化が進められているが、それに伴って、高精細LCDパネルを駆動させるためのICチップからの発熱量が、ますます増加する傾向にある。
しかも、そのようないわゆるLCDドライバICの実装パッケージの主要部として用いられる半導体装置用テープキャリアでは、LCDの高精細化に対応するために配線パターンの超微細化および高密度化が進んでいる。このため、半導体装置用テープキャリア全体としての放熱性が、さらに低いものとなって行く傾向にある。そして、半導体装置用テープキャリアでは一般に、使用環境が高温であればあるほど、駆動障害発生率の増大や、腐食が助長されることに起因した寿命低下の虞が益々高くなる。
このため、上記のようなLCD駆動用の半導体装置の実装パッケージの主要部として用いられる半導体装置用テープキャリアにおける、放熱性の向上を図ることが強く要請されている。
そのような放熱性を向上させるための方策として、一つの半導体装置用テープキャリア
内における配線面側に、例えば厚さ8μm〜50μmのような、配線パターンの総厚以上に厚い放熱板を設けるという手法や、配線パターンの金属層の厚さを増加させることで、その配線パターン自体の熱容量を高めて放熱性を向上するという手法が提案されている。あるいは、裏面側に放熱板を設けるという手法なども提案されている(特許文献1)。
特開2008−306102号公報
しかしながら、上記のような従来提案されている技術に係る放熱板を半導体装置用テープキャリアに設けると、その半導体装置用テープキャリアの曲げ加工性が低下するという問題や、放熱板の曲げ応力の残留等に起因して半導体装置用テープキャリアに反りが発生しやすくなるという問題がある。これらの問題は、半導体装置用テープキャリアの実装パッケージ部品としての信頼性を、著しく損なうものである。
本発明は、このような問題に鑑みて成されたもので、その目的は、曲げ加工性の低下や反りの発生を回避しつつ放熱性の向上を達成することを可能とした半導体装置用テープキャリアおよびその製造方法を提供することにある。
本発明の半導体装置用テープキャリアは、厚さ20〜50μmの絶縁性フィルム基材の片面に銅(Cu)または銅合金からなる配線パターンを有する半導体装置用テープキャリアであって、前記片面とは反対側の面に、蒸着により形成された金属膜または蒸着により形成された金属膜とその上にめっきで形成されためっき金属層とからなる放熱層を備え、前記放熱層は、前記配線パターンの層厚の1/10以下とすることを特徴としている。
本発明の半導体装置用テープキャリアの製造方法は、厚さ20〜50μmの絶縁性フィルム基材の片面に銅(Cu)または銅合金からなる配線パターンを形成する工程を有する半導体装置用テープキャリアの製造方法であって、前記片面とは反対側の面に、蒸着法によって金属膜または蒸着法によって形成された金属膜とその上にめっきによって形成されためっき金属層とからなる放熱層を形成する工程を含み、前記放熱層は、前記配線パターンの層厚の1/10以下とすることを特徴としている。
ここで、上記の「蒸着」もしくは「蒸着法」とは、少なくとも、抵抗加熱蒸着、電子ビーム蒸着、分子線エピタキシー法、イオンめっき(イオンプレーティング)、イオンビームデポジション、スパッタリング等のような物理蒸着法(PVD)と、熱CVD、プラズマCVD、光CVD、エピタキシャルCVD、アトミックレイヤCVD、有機金属気相成長法(MOCVD)、触媒化学気相成長法(Cat−CVD)等のような化学蒸着法(CVD)とを含んだ総称である。
本発明によれば、配線パターンが形成された片面とは反対側の面に、例えばスパッタリングのような薄膜の形成が可能な蒸着によって形成された金属膜を設けるようにしたので、その金属膜からの放熱によって、その金属膜が設けられた半導体装置用テープキャリアにおける放熱性を向上させることができ、かつその金属膜がスパッタ金属膜のような蒸着による薄い金属膜からなるものであるということによる機械的な材質特性によって、当該半導体装置用テープキャリアの曲げ加工性の低下や反りの発生を回避することができる。
本発明の実施の形態に係る半導体装置用テープキャリアの片面(配線面)側における主要な構成を示す平面図である。 本発明の実施の形態に係る半導体装置用テープキャリアの裏面(裏面)側における主要な構成を示す平面図である。 本発明の実施の形態に係る半導体装置用テープキャリアの主要な構成を示すA−B断面図である。 本発明の実施の形態に係る半導体装置用テープキャリアの主要な製造工程の流れを示す図である。 本発明の実施例および比較例ならびに従来例に係る半導体装置用テープキャリアの各試料の放熱性についての実験結果を示す図である。 本発明の実施例および比較例ならびに従来例に係る半導体装置用テープキャリアの各試料の折り曲げ加工性についての実験結果を示す図である。 本発明の実施例および比較例ならびに従来例に係る半導体装置用テープキャリアの各試料のスプリング強度特性についての実験結果を示す図である。 従来の一般的な半導体装置用テープキャリアの主要な製造工程の流れの一例を示す図である。
以下、本実施の形態に係る半導体装置用テープキャリアおよびその製造方法について、図面を参照して説明する。
この半導体装置用テープキャリアは、図1、図2、図3にその主要な構成部位を示したように、例えば20μm〜50μm程度の薄くて強靭なポリイミド樹脂フィルムからなる絶縁性フィルム基材1の片面(以下、これを便宜上、配線面とも呼ぶものとする)側の表面に、銅(Cu)または銅合金からなる配線パターン3および接続パッド4等を有する半導体装置用テープキャリアであって、絶縁性フィルム基材1における配線面とは反対側の面(以下、これを便宜上、裏面とも呼ぶものとする)に、例えば蒸着の典型的な一例であるスパッタリングによって形成された、金属膜10からなる放熱層5を備えている。ここで、図1、図2、図3では、絶縁性フィルム基材1の周縁部6を除くほぼ全面に、切れ目なく連続した(いわゆるベタな)一枚板状の放熱層5を設けた場合の一例を示してある。
配線パターン3および接続パッド4は、ニッケル(Ni)またはクロム(Cr)等の薄膜に銅(Cu)の薄膜を付加してなる下地金属層7の上に、電解めっき法等により形成された銅(Cu)または銅合金からなる導体金属層2を形成し、それをパターン加工してなるものである。その表面には、電気的絶縁性の確保および機械的強度の向上のための錫(Sn)めっき8が施されている。
そして配線パターン3が形成された、いわゆる配線領域のほぼ全面を覆うように、ソルダレジスト9が形成されている。
放熱層5は、スパッタリング法によって形成された、例えばニッケル(Ni)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、銅(Cu)のうちの、いずれか1種類の金属、または1種類を主成分とする合金の金属膜10からなるものである。
放熱層5を上記のような金属またはその合金の金属膜10からなるものとする理由は、上記の金属またはその合金は一般に耐蝕性が良好であること、およびスパッタリング法のような蒸着法による金属膜10の実用的な(コマーシャルラインでの)形成プロセスに上記の金属またはその合金が馴染み易いこと、などのメリットがあるからである。
あるいは、そのような金属膜10の上に、さらに、例えば電解めっき法や無電解めっき法によって形成してなるめっき金属層(図示省略)を備えたものとしてもよい。そのようなめっき金属層としては、金(Au)、錫(Sn)、銅(Cu)のうちの、いずれか1種類の金属、または1種類を主成分とする合金、もしくはその他の耐腐食性を有する金属または合金からなるものとすることが可能である。このめっき金属層は、例えば金属膜10の表面の耐腐食性、機械的強度、熱容量等の増補を図るために設けることができる。
放熱層5の総厚(金属膜10のみの場合には、その金属膜10の総厚、金属膜10の上にめっき金属層を形成する場合には、それらの厚さを合計した総厚)は、最大でも配線パターン3の厚さ未満とすることが望ましい。すなわち、この放熱層5の総厚が、配線面側
の配線パターン3の総厚と同等かそれ以上に厚くなると、曲げ加工性が低下する虞や反りが発生する虞が極めて高くなるからである。
あるいは、さらに望ましくは、この放熱層5の総厚は、配線パターン3の総厚の1/10以下とする。つまり、配線パターン3よりも1桁以上薄いものとする。このようにすることで、さらに確実に、曲げ加工性の低下や反りの発生を回避しつつ、放熱性を確保することが可能となる。
もしくは、めっき金属層を付加しない構成とする場合(つまり金属膜10のみで放熱層5を形成する場合)には、その金属膜10の厚さを、配線パターン3の総厚の1/10以下とすることが、さらに望ましい。このようにすることにより、さらに確実に、曲げ加工性の低下や反りの発生を回避しつつ、放熱性を確保することが可能となる。
本実施の形態に係る半導体装置用テープキャリアは、図4にその主要な工程の流れを示したような製造方法によって製造される。
例えば薄手のポリイミド樹脂フィルムで形成された絶縁性フィルム基材1の配線面側の表面に、スパッタリング法により、ニッケル(Ni)、またはクロム(Cr)等の薄膜に銅(Cu)の薄膜を付加した下地金属層7を形成する。そして、その下地金属層7の上に、電解めっき法等により、銅(Cu)または銅合金からなる導体金属層2を形成する。
また、配線面側とは反対側の面(裏面側)の表面には、例えばニッケル(Ni)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、銅(Cu)のうちの、いずれか1種類の金属、または1種類を主成分とする合金の金属膜10を、スパッタリング法によって形成する(図4(a))。この金属膜10は、後にパターン加工を施されて、放熱層5となるものである。
この金属膜10の厚さは、最大でも配線パターン3の総厚(つまり下地金属層7と導体金属層2との合計の厚さ)未満の範囲内の厚さとすることが望ましい。さらに望ましくは、この金属膜10の厚さは、配線パターン3の総厚の1/10以下とする。
続いて、裏面側の表面に形成された金属膜10の上に、フォトレジスト11をコーティングする。また、絶縁性フィルム基材1の配線面側の表面に形成された導体金属層2の上に、フォトレジスト12をコーティングする(図8(b))。
そして、フォトレジスト12、フォトレジスト11をそれぞれ露光(図8(c))〜現像して、レジストパターン13、レジストパターン14を得る(図8(d))。
引き続いて、レジストパターン13、レジストパターン14をエッチングレジストとして用いて、エッチング法によるパターン加工を行って、配線面側では配線パターン3およびそれに連なる接続パッド4等の導体パターンを形成すると共に、裏面側では放熱層5を形成する(図8(e))。そしてレジスト剥離を行う(図8(f))。
続いて、放熱層5の表面全面を完全に覆うように、レジスト15をコーティングした後、配線パターン3の表面の耐腐食性の増強のため、および接続パッド4と外部のIC(Integrated Circuit)チップやプリント配線板(いずれも図示省略)との接続をより良好なものとするために、配線パターン3、接続パッド4の表面に、錫(Sn)めっき8を施す(図8(g))。
その後、配線パターン3の機械的強度の向上およびその表面における電気的絶縁性の確保のために、配線パターン3が形成されている、いわゆる配線領域を覆うように、ソルダレジスト9を形成する(図8(h))。
このようにして、本発明の実施の形態に係る半導体装置用テープキャリアの主要部が製造される。
このような本発明の実施の形態に係る半導体装置用テープキャリアおよびその製造方法では、配線パターン3や接続パッド4が形成された配線面側の表面とは反対側の面(裏面)に、スパッタリングで形成された、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)、モリブデン(
Mo)、銅(Cu)のうちの、いずれか1種類の金属、または1種類を主成分とする合金の金属膜10からなる放熱層5を、配線パターン3の総厚未満の厚さ、さらに望ましくは配線パターン3の総厚の1/10以下の(つまり1桁以上薄い)厚さに設けるようにしたので、この放熱層5からの放熱作用によって、この放熱層5が設けられた半導体装置用テープキャリアにおける放熱性を向上させることができ、かつその放熱層5が薄い金属膜10からなるものであるということによる機械的な材質特性によって、その放熱層5が設けられた半導体装置用テープキャリアの曲げ加工性の低下や反りの発生を、確実に回避することができる。
すなわち、本発明の発明者達は、放熱層の材質、厚さ、製造方法について、種々の実験および調査ならびにそれらの結果に対する検討・考察等を鋭意行った。その結果、上記のような厚さおよび材質の金属膜10からなる放熱層5によれば、実用上十分な放熱性を確保することができ、かつそれと共に、曲げ加工性の低下や反りの発生の問題も回避できるということを確認し、本発明を成すに到ったのであった。なお、そのような本発明の有効性を実証するための実験の結果およびそれに対する考察等については、下記の実施例で、さらに具体的に詳述する。
また、本発明の実施の形態に係る半導体装置用テープキャリアおよびその製造方法では、放熱層5は、表面の耐腐食性等に不都合がなければ、基本的には、金属膜10のみからなるものとすることが望ましい。このようにすることにより、金属膜10の上に導体金属層2のようなめっき膜等を形成する工程およびそれらに伴う製造コスト(そのプロセスに要する手間、時間、材料コスト等)を削減することができる。つまり、そのような金属膜10のみからなる放熱層5の形成には、より安価な費用を付加するだけで済むというメリットもある。
なお、上記の実施の形態では、放熱層5を、連続した一枚板状のものとした場合について説明したが、放熱層5のパターン形状等の態様については、これのみには限定されないことは勿論である。この他にも、例えば、メッシュパターンや部分開口を設けたパターンとすることなども可能である。このようにすることにより、放熱層5における、放熱性の向上を達成するという機能と、折り曲げ強度の低下や曲げ応力に起因した反りの発生を抑止ないしは解消するという機能とを、適宜にバランスさせて調節することができる。
また、上記の実施の形態では、金属膜10をスパッタリングによって形成してなるものとした場合について説明したが、金属膜10は、そのようないわゆるスパッタ薄膜からなるものとすることのみには限定されない。金属膜10は、その他にも、抵抗加熱蒸着、電子ビーム蒸着、分子線エピタキシー法、イオンめっき(イオンプレーティング)、イオンビームデポジション等の物理蒸着法(PVD)によって形成することや、熱CVD、プラズマCVD、光CVD、エピタキシャルCVD、アトミックレイヤCVD、有機金属気相成長法(MOCVD)、触媒化学気相成長法(Cat−CVD)等の化学蒸着法(CVD)によって形成することが可能である。
上記の実施の形態で説明したような半導体装置用テープキャリアを作製した。
絶縁性フィルム基材1として、厚さ25μm〜50μmのポリイミドフィルムテープを用意し、その片面側(配線面側)の表面に、スパッタリング法によってニッケル(Ni)とクロム(Cr)とのスパッタリング膜を、厚さ0.005μm〜0.05μmに形成し、さらに銅(Cu)のスパッタリング膜を、厚さ0.1μm〜0.3μmに形成して、それらの積層膜からなる下地金属層7を得た。
続いて、配線面側とは反対側の面である裏面側の表面に、スパッタリング法によって、ニッケル(Ni)とクロム(Cr)とのスパッタ薄膜からなる金属膜10を、それぞれ0
.005μm〜0.1μmの厚さに形成した。
そして、裏面側の金属膜10にのみマスクフィルムを設置することでマスキング処理を施した後、配線面側にのみ、下地金属層7を介して電解めっき法により、銅(Cu)からなる導体金属層2を、3.0μm〜10.0μmの厚さに形成した。
続いて、導体金属層2に対して、レジストコート、露光、現像を行った。また金属膜10に対しても同様に、レジストコート、露光、現像を行った。
そして、ウェットエッチング法によるパターン加工を行って、配線面側には、配線幅(図1にて符号Wを付して示す)W=15μm、配線間隔(図1にて符号Dを付して示す)D=15μmに設定してなる連続クランク状の配線パターン3を得た。また他方、裏面側には、周縁部6を除くほぼ全面に亘って連続した一枚板状の放熱層5を得た。
続いて、配線パターン3の表面に、錫(Sn)めっき8を、0.1μm〜0.5μm施し、最後に、ソルダレジストを10.0μm〜20.0μmの厚さに形成して、本発明の実施例に係る半導体装置用テープキャリアのTEG(Test Element Group)サンプルを作製した。
また、放熱性、曲げ加工性、曲げ応力に起因した反りの発生の各項目に関しての比較評価を行うために、従来技術に係る、配線パターンの総厚以上に厚い(厚さ8μm以上の)放熱層付きの半導体装置用テープキャリアのTEGサンプル、および放熱層なしの半導体装置用テープキャリアのTEGサンプルも作製した。
そして、それらの各TEGサンプルについて、下記のような実験を行って、放熱性、曲げ加工性、曲げ応力に起因した反りの発生の、各項目について評価した。
(実験1:放熱性の評価)
放熱層5を設置したことによる放熱性の向上効果についての評価を行うため、次のような実験を行った。
実験方法としては、半導体装置要テープキャリアが実際的に使用される態様を模擬して、半導体装置用テープキャリアの一端に熱源を設置して一定の熱を供給し続けた場合の、他端にて測定される温度の時間的な上昇の度合い(熱変化勾配)、つまり熱の伝導速度を計測し、その計測結果に基づいて、熱の伝導速度が高いほど、放熱性が高いものと評価した。
図5は、その実験結果を、横軸に時間(秒)をプロットし縦軸には温度(℃)をプロットしてなるグラフとして示したものである。
初期温度は、いずれのTEGサンプルも同等であったが、600秒経過した時点では、従来技術に係る厚さ8μm以上の厚い放熱層付きのものが、最も熱変化勾配が大きかった。また、放熱層なしのものが、最も熱変化勾配が小さかった。そして、本発明の実施例に係る放熱層5付きのものは、両者のほぼ中間的なものとなった。
このような実験結果から、本発明の実施例に係る半導体装置用テープキャリアおよびその製造方法によれば、放熱性に関しては、従来技術に係る8μm以上の厚い放熱層付きの場合よりは低いものの、放熱層なしの場合よりも大幅に優れたものとすることができるということが確認された。
(実験2:曲げ加工性の評価)
放熱層5を設置したことによる曲げ加工性への影響を評価するため、次のような実験を行った。
実験方法としては、JIS C 5016フレキシブルプリント配線板試験方法の耐折性評価に準拠するものとした。主要条件としては、折り曲げ角度±90°、荷重200g
f、折り曲げ部分の曲率半径0.38、折り曲げ速度(周回数)170rpmとし、サンプルの配線パターン3の抵抗値を測定しながら折り曲げ試験を実施して、一定の抵抗値に達した際の折り曲げ回数が高いほど、曲げ加工性が高いものと評価した。図6に、その実験結果を示す。
従来技術に係る厚い放熱層付きのサンプルでは、折り曲げ回数は約30回を平均値として27回〜40回の範囲内に分布する結果となり、最も低かった。
それとは対照的に、本発明の実施例に係るサンプルは、約75回を平均値として65回〜85回であり、最も高かった。また、放熱層なしのサンプルでは、約72回を平均値として68回〜80回であり、実施例に係る放熱層5付きのサンプルよりも、むしろ若干低いものとなった。
このような結果から、本発明の実施例に係る半導体装置用テープキャリアおよびその製造方法によれば、曲げ加工性に関しては、従来技術に係る厚い放熱層付きのサンプルの約2倍以上に良好なものとすることができ、また放熱層なしのサンプルとほぼ同等、もしくはむしろ若干高く、従来技術と比較して飛躍的に良好な曲げ加工性を確保することができるということが確認された。
(実験3:折り曲げ後の反り(スプリングバック)の評価)
放熱層5を設置したことによる、折り曲げ加工後の反りの発生を評価するために、次のような実験を行った。
実験方法としては、各サンプルの半導体装置用テープキャリアを中央部で二つ折りにして、その一端を固定する。そして他端には荷重計を設置して、折り曲げによって生じる応力に起因した反りの荷重をスプリング強度として測定し、そのスプリング強度が高いほど、反りが発生しやすいものと評価した。図7に、その実験結果を示す。
従来技術に係る厚い放熱層付きのサンプルでは、スプリング強度は約16.5gfで、最大となった。これとは極めて対照的に、放熱層なしのサンプル、および本発明の実施例に係るサンプルでは、ほぼ同等に、約6.5gfとなった。このスプリング強度の数値は、従来技術に係る8μm以上の厚い放熱層付きのサンプルの約40%未満(つまり半分未満)であり、極めて小さいものである。
このような結果から、本発明の実施例に係る半導体装置用テープキャリアおよびその製造方法によれば、折り曲げ加工後の反りの発生しやすさは、従来の厚い放熱層を設置した場合の約40%未満にすることが可能であることが確認された。
以上の実験1、2、3の結果から、本発明の実施例に係る半導体装置用テープキャリアおよびその製造方法によれば、放熱性の向上を達成することが可能となると共に曲げ加工性の低下や反りの発生の抑止を達成することが可能となるということが確認できた。
1 絶縁性フィルム基材
2 導体金属層
3 配線パターン
4 接続パッド
5 放熱層
7 下地金属層
8 錫(Sn)めっき
9 ソルダレジスト
10 金属膜

Claims (4)

  1. 厚さ20〜50μmの絶縁性フィルム基材の片面に銅(Cu)または銅合金からなる配線パターンを有する半導体装置用テープキャリアであって、
    前記片面とは反対側の面に、蒸着により形成された金属膜または蒸着により形成された金属膜とその上にめっきで形成されためっき金属層とからなる放熱層を備え
    前記放熱層は、前記配線パターンの層厚の1/10以下とする
    ことを特徴とする半導体装置用テープキャリア。
  2. 請求項1記載の半導体装置用テープキャリアにおいて、
    前記金属膜が、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、銅(Cu)のうちの、いずれか1種類の金属、または1種類を主成分とする合金からなるものである
    ことを特徴とする半導体装置用テープキャリア。
  3. 請求項1または2記載の半導体装置用テープキャリアにおいて、
    前記めっきで形成されためっき金属層が、金(Au)、錫(Sn)、銅(Cu)のうちの、いずれか1種類の金属、または1種類を主成分とする合金、もしくはその他の耐腐食性を有する金属または合金からなるものである
    ことを特徴とする半導体装置用テープキャリア。
  4. 厚さ20〜50μmの絶縁性フィルム基材の片面に銅(Cu)または銅合金からなる配線パターンを形成する工程を有する半導体装置用テープキャリアの製造方法であって、
    前記片面とは反対側の面に、蒸着法によって金属膜または蒸着法によって形成された金属膜とその上にめっきによって形成されためっき金属層とからなる放熱層を形成する工程を含み、
    前記放熱層は、前記配線パターンの層厚の1/10以下とする
    ことを特徴とする半導体装置用テープキャリアの製造方法。
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