JP5217530B2 - 坐剤 - Google Patents

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Description

本発明は坐剤に関し、更に詳細には、静止性、保管性および速溶性(崩壊性)に優れた坐剤に関する。
坐剤は、肛門から挿入後、直腸内で体温によって自然に融解し、これに含有される薬物が直腸から吸収され、薬理効果を発揮するものである。このうち、特に痔疾疾患治療に用いられる坐剤においては、直腸下部に滞留し、ここで薬物を放出することが望まれている。
これまでに本出願人は、直腸挿入前に指で保持した際には、指の体温などでは融解せず、直腸に挿入し、融解が開始した後も、直腸上部へ移動することが抑制された静止性および保管性に優れた坐剤を報告している(特許文献1〜2)。
これらの坐剤は静止性や保管性に優れたものではあるが、更に、治療効果を高めるためには、坐剤が直腸での速溶性(崩壊性)を有するものであることが必要であった。
WO99/17737号国際公開パンフレット WO2002/024161号国際公開パンフレット
従って、本発明の課題は、静止性、保管性が優れる他、速溶性(崩壊性)にも優れ、治療効果の高い坐剤を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究した結果、坐剤に特定のエステル油と大豆レシチンを配合することにより、優れた静止性および保管性を維持しながら、速溶性(崩壊性)も良好な坐剤が得られることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は 次の成分(A)〜(E)
(A)常温で固体の脂肪酸トリグリセリド、
(B)常温で固体の炭素原子数14から18のグリセリン脂肪酸エステルの1種また
は2種以上、
(C)直腸下部滞留性基剤成分、
(D)常温で澄明な液体のエステル油、
(E)大豆レシチン、
を含有することを特徴とする坐剤である。
本発明の坐剤は、直腸挿入前に指で保持した際は、指の体温では融解せず、直腸に挿入し、融解が開始した後も、直腸上部へ移動することが抑制されたものであり、しかも、これらの性質を有しながら、坐剤の速溶性(崩壊性)をも向上させたものである。
従って、本発明の坐剤は痔疾患等の治療に好適に用いることができるものである。
本明細書において「常温で固体」とは15℃〜25℃で固形状態であるものをいう。また、「常温で澄明な液体」とは15℃〜25℃で濁りのない透きとおった液体状態をいい、このものは着色していても差し支えない。
本発明の坐剤に含有される成分(A)の常温で固体の脂肪酸トリグリセリド(以下、単に「脂肪酸トリグリセリド」ということもある)としては、パルミチン酸トリグリセリド等の脂肪酸のトリグリセリドや、これを主な成分とする固体脂が挙げられる。具体的な固体脂の例としては、カカオ脂、ラノリン油、ハ−ドファット等が挙げられる。これら脂肪酸トリグリセリドの中でもハ−ドファットが好ましい。このうち、ハ−ドファットとしては、例えば、ウイテプゾールW−35、ウイテプゾールE85(いずれも商品名:Sasol Germany GmbH製)、イソカカオ(商品名:花王製)、ファ−マゾール(商品名:日本油脂製)等の市販品を利用しても良い。これら成分(A)の発明の坐剤における含有量は50〜90質量%(以下、単に「%」という)、好ましくは65〜85%である。
また、本発明の坐剤に含有される成分(B)の常温で固体の炭素原子数14から18のグリセリン脂肪酸エステル(以下、単に「グリセリン脂肪酸エステル」ということもある)としては、ミリスチン酸モノグリセリド(炭素原子数14)、パルミチン酸モノグリセリド(炭素原子数16)、ステアリン酸モノグリセリド(炭素原子数18)の1種または2種以上が挙げられる。これらグリセリン脂肪酸エステルの中でもパルミチン酸モノグリセリドまたはステアリン酸モノグリセリドが好ましい。このグリセリン脂肪酸エステルとしてはサンソフト8000C、(商品名:太陽化学株式会社)、NIKKOL MGS−A(日光ケミカルズ製)、ポエムS−100(理研ビタミン社製)等の市販品を利用することもできる。これら成分(B)の本発明の坐剤における含有量は5〜30%、好ましくは6.5〜13%である。
更に、本発明の坐剤に含有される成分(C)の直腸下部滞留性基剤成分とは、直腸の肛門部近傍の直腸下部に製剤を滞留することができる直腸投与用基剤成分のことである。この様な成分としては、アクリル酸重合体、ポリガムアルカリ金属塩、層状ケイ酸塩鉱物、アクリル酸デンプン、ポリビニルアルコール、ペクチン、メチルセルロ−ス、カルボキシメチルセルロ−ス等のセルロ−ス類、ポリビニルピロリドン、プルラン、トラガントゴム等の粘膜付着性の高分子等が挙げられる。これらの中でもアクリル酸重合体、ポリガムアルカリ金属塩、層状ケイ酸塩鉱物およびアクリル酸デンプンのうち1種または2種以上が好ましく、特にアクリル酸重合体が好ましい。また、アクリル酸重合体の中でも、最も好ましいものはカルボキシビニルポリマ−である。このカルボキシビニルポリマ−としては、カ−ボポール980NF(商品名:noveon inc社製)、カ−ボポールULTREZ 10(日光ケミカルズ株式会社)等の市販品を利用することもできる。これら成分(C)の本発明の坐剤における含有量は0.2〜15%、好ましくは1〜10%である。
更にまた、本発明の坐剤に含有される成分(D)の常温で澄明な液体のエステル油(以下、単に「エステル油」ということもある)としては、エステル構造を有する中鎖脂肪酸トリグリセリドや高級脂肪酸エステル等が挙げられる。このうち好ましいものとしては、カプリル酸、カプリン酸等の炭素数6〜10の飽和脂肪酸のトリグリセリドを主成分とする中鎖脂肪酸トリグリセリドや、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル等の炭素数12〜18の中鎖脂肪酸ないし長鎖脂肪酸の低級アルキルエステルなどが挙げられ、より好ましいものとしては中鎖脂肪酸トリグリセリドおよびミリスチン酸イソプロピルが挙げられる。この中鎖脂肪酸トリグリセリドとしては、パナセ−ト810S(商品名:日本油脂株式会社)、トリエスタ−F−810(日光ケミカルズ株式会)等の市販品を利用することもできる。これら成分(D)は、1種または2種以上配合することができ、その本発明の坐剤における含有量は1.5〜30%、好ましくは3.0〜27%である。
また更に、本発明の坐剤に含有される成分(E)の大豆レシチンとしては、精製された精製大豆レシチン、水素添加大豆レシチン、水素添加酵素分解大豆レシチン、水素添加精製大豆レシチン等が挙げられ、より好ましいものとしては精製大豆レシチンが挙げられる。この精製大豆レシチンとしては、SLPホワイト(商品名:辻製油株式会社)、大豆レシチン(商品名:日清オイリオ株式会社)等の市販品を利用することもできる。これら成分の本発明の坐剤における含有量は0.1〜5%、好ましくは0.5〜3.0%である。
本発明の坐剤には、上記各成分の他、更に成分(F)として薬物を配合することができる。ここで薬物とは、通常、直腸投与されうる薬物であり、例えば、塩酸テトラヒドロゾリン、塩酸ナファゾリン、塩酸フェニレフリン、塩酸エフェドリンおよび塩酸オキシメタゾリンの血管収縮剤、アセチルサリチル酸、アセトアミノフェン、塩酸ブプレノルフィン、イブプロフェン、ケトプロフェン、ピロキシカム、塩酸モルヒネ、塩化リゾチ−ムおよびグリチルレチン酸の消炎・解熱・鎮痛剤、ペニシリン類、セファロスポリン類、テトラサイクリン類およびマクロライド類の抗生物質、5−フルオロウラシルおよびフトラフールの抗腫瘍性薬剤、エコナゾール、硝酸エコナゾール、ミコナゾール、硝酸ミコナゾール、クロトリマゾール、ビフォナゾール、塩酸テルビナフィン、塩酸ブテナフィンの抗真菌剤、ヒドロコルチゾン、酢酸ヒドロコルチゾン、プレドニゾロン、酢酸プレドニゾロン、デキサメタゾンおよび酢酸デキサメタゾンのステロイド剤、テトラカイン、メピバカイン、クロプロカイン、ブピバカイン、プロパラカイン、フェナカイン、コカイン、オキシプロカイン、プロピトカイン、オルソカイン、オキセサゼイン、塩酸テトラカイン、塩酸メピバカイン、塩酸クロロプロカイン、塩酸ブピバカイン、塩酸プロパラカイン、塩酸フェナカイン、塩酸コカイン、塩酸オキシブプロカイン塩酸プロピトカイン、塩酸メプリルカインおよびメピバカインの局所麻酔剤、酸化亜鉛、タンニン酸、タンニン酸アルブミンおよび硫酸アルミニウムカリウムの収れん剤、ジフェンヒドラミン、塩酸ジフェンヒドラミンおよびマレイン酸クロルフェニラミンの抗ヒスタミン剤、アラントインおよびアルミニウムクロルヒドロキシアラントイネ−トの創傷治癒促進剤、塩酸クロルヘキシジン、セトリミド、塩化デカリニウムおよび塩化ベンザルコニウムの殺菌剤、スルフイソミジン、スルフイソミジンナトリウム、ホモスルファミンおよびスルファジアジンのサルファ剤、肝油、エルゴカルシフェロール、リボフラビン、塩酸ピリドキシンおよび酢酸トコフェロールのビタミン類、d−カンフル、dl−カンフル、l−メントール、dl−メントール、ハッカ油およびユ−カリ油の清涼化剤、ドンペリドンの制吐剤、ビサコジルの排便促進剤、テオフィリンの気管支拡張剤、インシュリンのペプチドが挙げられる。これら薬剤の本発明の坐剤における含有量は、0.01〜6.0%、好ましくは0.06〜3.6%である。
本発明の坐剤は、上記成分(A)ないし(E)を組み合わせることにより、あるいはこれに更に成分(F)を組み合わせることにより製造されるが、本発明の効果を損なわない範囲で、任意成分として上記以外の油脂類、界面活性剤、溶解剤、分散剤、防腐剤、抗酸化剤、香料等を添加することができる。なお、これら任意成分の種類、添加量等については何ら限定されるものではない。
任意成分のうち、上記以外の油脂類としては、ダイズ油、ダイズ硬化油、硬化油、ごま油、ヒマシ油、綿実油、小麦胚芽油、ナタネ油、ラッカセイ油、オリーブ油、サフラワー油、ひまわり油、フィトステロール、カウナウバロウ、ミツロウ、サラシミツロウ、モクロウ、ラノリン、ポリエキシエチレンラノリン、スクワラン、スクワレン、流動パラフィン、パラフィン、ゲル化炭化水素、マイクロクリスタリンワックス、ワセリン、白色ワセリン、セタノール・ポリオキシエチレンセチルエーテル混合ワックス、セタノール・ポリオキシエチレンセチルエ−テル・ラウリル硫酸ナトリウム混合ワックス、セタノール・ポッリソルベート混合ワックス、ミリスチルアルコール、セタノール・ポリエチレングリコール脂肪酸エステル混合ワックス、セタノール・ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル混合ワックス、コレステロール、ミリスチン酸、ステアリン酸、パルミチン酸、ベヘン酸、イソステアリン酸、イソステアリルパルミテート、オレイン酸、オレイルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、オクチルドデカノール、イソステアリルアルコール、セタノール、セトステアリルアルコール、オクタンジオール、ヘキシルデカノール、ラウリルアルコール、パルミチン酸デキストリン、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジメチルポリシロキサン・メチル(ポリオキシエチレン)シロキサン共重合体、ジメチルポリシロキサン・二酸化ケイ素混合物、シリコン油、クロタミトン等が挙げられる。
また、界面活性剤としては、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ステアリン酸ポリオキシル等の脂肪酸ポリオキシル、ヤシ油脂肪酸、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、脂肪酸ジエタノールアミド、レシチン、セスキオレイン酸ソルビタン等のソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン脂肪酸エ−テル、ポリオキシエチレンベヘニルエ−テル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエ−テル、ポリオキシエチレンやし油脂肪酸グリセリル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル(ポリソルベ−ト)、ポリオキシエチレンアルキルエ−テル(セトマクロゴール)、ポリオキシエチレンアルキルエ−テルリン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエ−テル、ポリオキシエチレンオレイルアミン、ポリオキシエチレンソルビッドミツロウ、ポリオキシエチレンラノリン、ポリオキシエチレンアラキルエ−テル・ステアリルアルコール混合物、ポリオキシエチレン多環フェニルエ−テル硫酸アンモニウム塩、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリン酸ジエタノールアミド、ラウロイルサルコシンナトリウム、リン酸ポリオコシエチレンオレイルエ−テル、リン酸ナトリウムポリオキシエチレンラウリルエ−テル、アルキルアリルポリエ−テルアルコール、高級アルコール硫酸化物、N−ココイル−L−アルギニンエチルエステルDL−ピロリドンカルボン酸塩、N−ココイル−N−メチルアミノエチルスルホン酸ナトリウム、N−メチル−2−ピロリドンモノステアリン酸ポリエチレングリコール、N−アシル−L−グルタミン酸ナトリウム、アリルグリシジルエ−テル、塩酸アルキルジアミノエチルグリシン液、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩・アルキルナフタレンスルホン酸塩混合乳化剤、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ノニルフェノキシポリオキシエチレンエタン硫酸エステルアンモニウム、リン脂質、エチレングリコールモノメチルエ−テル、ジエチレングリコールモノブチルエ−テル、ジオクチルソジウムスルホサクシネ−ト、ジブナ−トナトリウム、アクリル酸メチル・アクリル酸−2−エチルヘキシル共重合樹脂エマルジョン、シリコン樹脂エマルジョン、ペンタエリスチルクエン酸高級脂肪酸エステル・ミツロウ・ノニオン乳化剤混合物等が挙げられる。
更に溶解剤としては、精製水、エタノール、ブタノール、プロパノール、イソプロパノール、イソブタノール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、果糖、ブドウ糖、ショ糖、乳糖、キシリトール、マンニトール、ソルビトール、トレハロ−ス、シクロデキストリンおよびそれらの誘導体などが挙げられる。
更にまた、分散剤としては、軽質無水ケイ酸、疎水性軽質無水ケイ酸、軽質酸化アルミニウム等が、防腐剤としては、パラベン類、フェノキシエタノール、安息香酸ナトリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、ヒノキチオール、ベンジルアルコールなどがそれあおれ挙げられる。
また更に、抗酸化剤としては、亜硝酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、ピロ亜硫酸ナトリウム、アスコルビン酸および塩あるいはその誘導体、アルファチオグリセリン、エリソルビン酸、塩酸システイン、クエン酸、トコフェロールおよび塩あるいはその誘導体、ジクロイソシヌール酸カリウム、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、チオグリコールサン酸ナトリウム、チオリンゴ酸ナトリウム、1,3−ブチレングリコール、ベンゾトリアゾール、ペンタエリスリチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネ−ト]、没食子酸プロピル、2−メルカプトベンズイミダゾール等が挙げられる。
香料としては、メントール、カンフル、ベルガモット、ラベンダ−、パイン、ロ−ズオット−、ウィンタ−グリ−ン、シトロネラ、ティ−トリ−、ペパ−ミント、レモン、レモングラス、レモンユ−カリ、ロ−ズマリ−カンファ−、クロ−ブ、ゼラニウム・ブルボン、マジョラム・スイ−ト、ラバンジン、ロ−ズウッド、パルマロ−ザ、プチゴレン、サイプレス、シナモン、ジュニパ−、オレンジ・スイ−ト、スパイクラベンダ−、タイムチモール、タイムリナロール、バジル、ヒソップ、ヘリクリサム、マンダリン、ユ−カリデイビス、ヨ−ロッパアカマツ、ラバンサラアロマティカ、レモンバ−ベナ、レモンバ−ム、ロ−マンカモミール、イランイラン、カモミールジャ−マン、カモミールロ−マン、カユプテ、クラリセ−ジ、グレ−プフル−ツ、サンダルウッド、シダ−ウッドアトラス、シダ−ウッドバ−ジニア、ジャスミン・アブソリュ−ト、スペアミント、タイムツヤノール、ニアウリ・シネオール、ネロリ、バジル・スイ−ト、パチュリ−、パルマロ−ザ、フェンネルスイ−ト、プチグレン、フランキンセンス、ユ−カリ・グロブルス、ユ−カリ・ラジアタ、ラバンサラ、カミツレ油、ケイヒ油、シンナムアルデヒド、チョウジ油、ハッカ油、ピペロナール、ユ−カリ油、ロジン、ロ−ズ水、ロ−マカミツレ油、オレンジ油、テレピン油等を挙げることができる。
本発明の坐剤の製造方法は、特に制約はなく、常法に従って調製することができるが、その好ましい方法の一例としては、例えば、成分(A)〜(B)を、70℃〜80℃で加温溶融して坐剤基剤とし、これを55℃〜65℃に維持したものに、成分(D)〜(E)や、他の任意成分を攪拌しながら順次溶解または分散して配合し、約50℃に冷却後坐剤コンテナに充填し、更に冷却して成型し、坐剤を得る方法を挙げることができる。
斯くして得られる本発明の坐剤は、静止性、保管性および速溶性(崩壊性)に優れているので、特に直腸下部滞留型の坐剤、すなわち、直腸に挿入し、融解が開始した後も、直腸上部へ移動することなく、直腸下部の痔疾患部で製剤が滞留し、効果的に有効性分を放出する坐剤として用いることが好ましい。
以下に実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に何ら限定されるものではない。
実 施 例 1
坐剤の製造(1):
表1に示す処方により、以下に記載の製造方法に従って坐剤各100個製造した。
<処 方>
Figure 0005217530
<製造方法>
表1に示す成分(A)のうち、ウイテプゾールW−35の一部とウイテプゾールE−85の全量、成分(B)の全量、成分(D)および成分(E)の全量を80℃に加温し、攪拌して溶解させた。これを55〜65℃に維持したものに、成分(C)の全量および分散剤の全量を攪拌し、添加した。別途、成分(F)と成分(A)のウイテプゾールW−35の一部とを55〜65℃に加温し、攪拌して溶解または分散させたものを添加した。最後にこの溶解物を50℃に維持したまま樹脂製コンテナに充填し、冷却することにより坐剤を製造した。
試 験 例 1
融点測定:
実施例1で製造した各坐剤(n=3)について、その溶融温度を以下の方法に従い測定した。その結果を表2に示した。
<溶融温度測定方法>
溶融温度は日本薬局方融点測定法第2法に従い測定した。
Figure 0005217530
< 結 果 >
実施品1および2はいずれも40℃以上の溶融温度であった。この結果より実施品1および2は、比較品と同様に保管性に優れた坐剤であることがわかった。
試 験 例 2
放出試験(1):
実施例1で製造した各坐剤(n=3)について、坐剤に含有させた酢酸ヒドロコルチゾンの放出試験を以下の方法および条件に従い行った。酢酸ヒドロコルチゾンの放出試験の結果を図1に示した。
<放出試験方法>
坐剤を封入するためのチュ−ブを備えた坐剤溶出試験器(宮本理研工業株式会社製)を用いて上下運動透析膜法(山崎勝、伊藤壮一、田部和久、「坐剤溶出試験法の比較」、医薬品研究、28巻、232(1997))によって測定した。具体的な測定条件は以下の通りである。
<放出試験測定条件>
放出液:リン酸塩緩衝液(pH7.2)*1
放出液の設定温度:37℃
測定チュ−ブ:セルロースチューブ*2(約15cm)の下端をステンレス製クロ−サ
で止め、チューブの上端からあらかじめ重量を測定しておいた坐剤を
いれ、空気が入らないようにクロ−サ−で止めて封入した。
上下運動数:30回/分
サンプリング:一定時間後に容器から1mLずつサンプリングした。サンプリング後
は同量の放出液を補充した。
薬物放出量:HPLC法による測定
*1:リン酸緩衝液の調製
緩衝液用0.2Mリン酸二水素カリウム試液50mLに0.2N水酸化ナトリ
ウム試液34.7mLおよび水を加えて200mLとした。
*2:和光純薬工業製:Dialysis Membrene, Size36 Viskase Sales Corporation
<HPLC測定条件>
・酢酸ヒドロコルチゾンの定量条件
カラム:TSK−ODS 80Ts 4.6×150mm
温度:50℃
流速:1.0mL/分
波長:240nm
注入量:20μL
移動相:水/メタノール/リン酸=450/550/1
標準溶液:酢酸ヒドロコルチゾン溶液*3
*3:酢酸ヒドロコルチゾン0.05gを精密に量り、メタノールで正確に200
mLとした。この液2mLを正確に量り、メタノールで正確に100mLと
し、これを標準溶液とした。
<結 果>
図1に示すように、実施品1および2は、成分(D)および成分(E)を配合していない比較品1と比較して酢酸ヒドロコルチゾンの放出性が著しく向上した。また、実施品1および実施品2は、成分(D)もしくは成分(E)の何れか一方を配合しない比較品2〜5と比べても、放出性が向上していた。特に成分(D)として中鎖脂肪酸トリグリセリドを用いた実施品1は、放出性が比較品1と比べて約3.5倍向上した。この結果より、実施品1および実施品2は薬剤の放出性に優れていることがわかった。
試 験 例 3
滞留性試験:
実施例1で製造した坐剤のうち実施品1および比較品1(それぞれn=3)について、ウサギ直腸における滞留性試験を行った。滞留性はウサギの肛門に坐剤を挿入してから30分後に開腹し、坐剤の位置を肉眼で観察することにより評価した。ウサギ直腸内における坐剤の到達距離を図2に示した。
<結 果>
図2に示すように、実施品1および比較品1は同じく直腸滞留性基剤成分を含むが、成分(D)および成分(E)を配合した実施品1は、成分(D)および成分(E)を配合していない比較品1と比較して、坐剤到達距離が有意に小さかった。この結果より、実施品1は静止性にも優れていることがわかった。
実 施 例 2
坐剤の製造(2):
表3に示す処方において、成分(D)および成分(E)が配合された実施品3および成分(D)および成分(E)が共に配合されていない比較品6を、実施例1と同様の方法で製造した。この坐剤を55℃で融解させ、内径3mm、長さ100mmのガラスキャピラリーに流し込み、放冷固化させ、棒状の坐剤を製造した。
Figure 0005217530
試 験 例 4
浮腫抑制試験:
24時間以上絶食した雄性ラットの直腸に、起炎剤(注射用水:ピリジン:ジエチルエ−テル:6%クロトン油ジエチルエ−テル溶液=1:4:5:10)を0.16mL浸した綿棒を10秒間挿入して起炎させた。その後、6時間後に実施例2で製造した棒状の各坐剤を、体重100gにつき長さ10mmで投与した(n=11)。坐剤投与後はクリップで肛門を塞ぎ、坐剤の漏出を防止した。2時間経過後に直腸を摘出し、肛門部から5〜20mmの区分の直腸内の患部組織を採取し、この湿重量を測定して直腸肛門係数(RAC)を算出し、浮腫の程度の指標とした。また、得られたRACから浮腫抑制率を算出した。RACおよび浮腫抑制率は、下記に示す計算式により算出した。これらの結果を表4に示す。
RAC=直腸肛門部湿重量(g)×1000/体重(g)
浮腫抑制率(%)=(1−(A−C)/(B−C))×100
A:坐剤投与群のRAC
B:起炎対照物質投与群のRAC
C:無処置対照群のRAC
< 結 果 >
Figure 0005217530
表4に示すように、実施品3は比較品6と比較して高い浮腫抑制効果を示した。したがって、実施品3は抗炎症効力に優れていることがわかった。
本発明の坐剤は、静止性、保管性および速溶性(崩壊性)のいずれにも優れ、高い治療効果を示すものである。
従って本発明の坐剤は、痔疾患等をはじめ多くの疾患の治療を目的として医療の分野で好適に用いることができるものである。
酢酸ヒドロコルチゾンの放出試験の結果を示す図面である。 坐剤のウサギ直腸内における到達距離を示す図面である。 以 上

Claims (4)

  1. 次の成分(A)〜(E)
    (A)常温で固体の脂肪酸トリグリセリド、
    (B)常温で固体の炭素原子数14から18のグリセリン脂肪酸エステルの1種また
    は2種以上、
    (C)直腸下部滞留性基剤成分、
    (D)常温で澄明な液体のエステル油、
    (E)大豆レシチン、
    を含有することを特徴とする坐剤。
  2. 成分(D)の常温で澄明な液体のエステル油が、中鎖脂肪酸トリグリセリドおよびミリスチン酸イソプロピルから選ばれるエステル油の1種または2種以上である請求項1記載の坐剤。
  3. 更に、成分(F)として薬物を含有するものである請求項1または2記載の坐剤。
  4. 直腸下部滞留型である請求項1ないし3の何れかに記載の坐剤。
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