JP5216545B2 - 室内犬用排泄物処理用シート - Google Patents

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本発明は、動物の排泄物を処理する排泄物処理シートに関する。
室内犬や猫等の動物の尿で、床を汚さないようにするための、使い捨ての動物用排泄物処理シートが知られている。例えば、特許文献1には、吸水シートとこの吸水シート層の下面に防水シート層とを有する動物用排泄物処理シートが開示されている。
実開平02−127155号公報
しかしながら、特許文献1の吸水シートには、動物の尿を吸収するための吸水ポリマーが介在しており、動物用排泄物処理シートが比較的厚くなってしまう。また、特許文献1の動物用排泄物処理シートは、防水シート層を下面に有しているが、適切な防水シート層を配さなければ、床などに配置した際、動物用排泄物処理シートが滑り易くなってしまう。そのような滑りの問題に関しては、特許文献1には、何ら開示されていない。
従って、本発明の目的は、動物の排泄物を十分に保持するとともに、厚みの薄い動物用排泄物処理シートを提供することにある。また、本発明の目的は、床などに配置した際、滑り難い動物用排泄物処理シートを提供することにある。
本発明は、パルプ繊維を含むパルプ繊維層の一方の面に、熱融着性樹脂からなるフィルム層が積層されてなる動物用排泄物処理シートであって、前記パルプ繊維層は、その坪量が25〜100g/m2、その飽和吸水量が240g/m2以上、その厚みが0.2mm〜1mmであり、前記フィルム層は、JIS K 7125に準じて測定された静摩擦係数が、0.45以上である動物用排泄物処理シートを提供することにより前記目的を達成したものである。
本発明の動物用排泄物処理シートによれば、動物の排泄物を十分に保持するとともに、厚みを薄くすることができる。また、本発明の動物用排泄物処理シートによれば、床などに配置した際、滑り難い。
以下、本発明の動物用排泄物処理シートの好ましい一実施形態について、図1〜図4に基づいて説明する。
本実施形態の動物用排泄物処理シート1は、図1に示すように、パルプ繊維を含むパルプ繊維層2の一方の面に、熱融着性樹脂からなるフィルム層3が積層されて形成されている。
パルプ繊維層2としては、湿式不織布、乾式パルプ不織布、スパンレース不織布等の不織布、パルプシート(紙)等が挙げられ、バインダー繊維以外の合成繊維を排除して、不織布形状に加工できる観点から、湿式不織布であることが好ましい。パルプ繊維を含む湿式不織布としては、例えば、パルプ繊維を紙状に抄いてシート状にしたものが用いられ、パルプ繊維100質量%で構成されていてもよく、バインダー繊維等の接着剤又はパルプ間の水素結合等によりパルプ繊維同士が接着されたものであってもよい。パルプ繊維としては、例えば、機械パルプ、セミケミカルパルプ、化学パルプ等が挙げられる。これらのパルプ繊維は、1種を単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。
パルプ繊維層2にバインダー繊維等の接着剤を含む場合には、バインダー繊維等の接着剤の含有量は、好ましくは20質量%以下であり、さらに好ましくは5質量%以下である。このようなパルプ繊維層2は、柔軟性が高く、ふんわり感が良好で、肌触りが良い。
パルプ繊維の繊維径は、柔軟性及び、ふんわりとした感触の観点から、好ましくは
1.8〜5.5dtex、更に好ましくは2.2〜3.3dtexである。ここでdtex(デシテックス)は、10,000m当りのグラム数で表した繊維の太さの単位である(JIS L0101で規定)。
また、パルプ繊維の繊維長については特に制限はされないが、湿式不織布若しくは乾式パルプ不織布の生産性の観点から5〜40mmが好ましい。
パルプ繊維層2は、その坪量が25〜100g/m2であり、パルプ繊維層の薄さと吸収量のバランスの観点から、好ましくは40〜50g/m2である。
上記坪量は、パルプ繊維層2を100mm×100mmの寸法に切り出し、その重量を測定し、これを1m2の重量に換算して求める。動物用排泄物処理シート1から、パルプ繊維層2を取り出す際に、フィルム層3が融着固定されている場合には、融着固定した部分を溶剤や、ドライヤー等による熱風により溶融させて取り除き、パルプ繊維層2を取り出して坪量を測定する。以上の測定を5回行い、その平均値を坪量とする。
パルプ繊維層2は、その飽和吸水量が240g/m2以上であり、吸収量の観点から、好ましくは300g/m2以上である。
パルプ繊維層2の飽和吸水量は、以下の方法で測定する。
<飽和吸水量の測定>
20℃、65%RT環境下にて動物用排泄物処理シート1において、パルプ繊維層2とフィルム層3を剥がすことなく、200mm×200mmの寸法に切り出し、2時間保存する。保存後の動物用排泄物処理シート1の重量を測定し、乾燥時の動物用排泄物処理シート1の重量(乾燥時重量)を求める。次に、大過剰の生理食塩水中に乾燥後の動物用排泄物処理シート1を全体が浸るように10分間浸漬させた後、浸漬した動物用排泄物処理シート1の先端部1箇所をクリップで挟み、10分間垂直状態に吊るした後に、その重量を測定する(吸収後測定)。飽和吸水量は次式から算出される。
飽和吸水量=吸収後重量−乾燥時重量
以上の測定を5回行い、その平均値を飽和吸水量とする。
パルプ繊維層2は、その厚みが0.2mm〜1mmであり、パルプ繊維層の薄さと吸収量のバランスの観点から、好ましくは0.2mm〜0.4mmである。
上記厚みは、パルプ繊維層2を100mm×100mmの寸法に切り出して、0.18gf/cm2の荷重下で測定する。動物用排泄物処理シート1のフィルム層3が融着固定されている場合には、上記坪量の測定時と同様にして、パルプ繊維層2を取り出して厚みを測定する。以上の測定を5回行い、その平均値を厚みとする。
パルプ繊維層2は、JIS P 8141に準じて測定された15mm幅のクレム吸水高さが、10秒で30mm以上であることが好ましく、動物の排泄物、特に犬の尿を吸収し、吸収した尿を素早く拡散させ、パルプ繊維層2全体を使って吸収量を確保する観点から、好ましくは10秒で25mm以上である。クレム吸水高さの上限に特に制限はないが、10秒で50mm以下であると、尿のような排泄物がパルプ繊維層2の縁に到達するスピードを制御できるため、該縁が折れていたりしたときでも排泄物が縁から外へ漏れ出すことを防止可能となることから好ましい。
パルプ繊維層2のクレム吸水高さは、以下の方法で測定する。
<クレム吸水高さの測定>
動物用排泄物処理シート1から、パルプ繊維層2を取り出す際に、フィルム層3が融着固定されている場合には、融着固定した部分を溶剤や、ドライヤー等による熱風により溶融させて取り除き、パルプ繊維層2を取り出す。取り出したパルプ繊維層2をサンプルとして、JIS P 8141の試験方法に準じてクレム吸水高さを測定する。具体的には、取り出したパルプ繊維層2を幅15mm、長さ200mmにカットする。カットに際しては、押し切りカッターなど、サンプルを押しつぶす可能性のある切断方法は、結果に影響を及ぼす可能性が高く、好ましくない。そのため、カットに際しては、ナイフ、カッター、剃刀等を用いてサンプルの切断面が潰れないようにカットする。次に、JIS P 8141に規定する冶具にカット後のサンプルをセットし、試験液に生理食塩水を用いて、10秒後のクレム吸水高さを測定する。吸い上げ高さ判別を容易にするため、青色1号やメチレンブルー等の染料で試験液を適宜着色してもよい。以上の測定を5回行い、その平均値をクレム吸水高さとする。
フィルム層3は、熱融着性樹脂から形成されており、JIS K 7125に準じて測定された静摩擦係数が、0.45以上であり、滑り難さの観点から、好ましくは静摩擦係数が、0.40以上である。静摩擦係数の上限に特に制限はないが、0.70以下であることが、排泄物を吸収した後にフィルム層3被接地面との静摩擦力が弱まることによる、本発明のシート1が除去し易くなる点から好ましい。
フィルム層3の静摩擦係数は、以下の方法で測定する。
<静摩擦係数の測定>
フィルム層3がパルプ繊維層2の表面に固定されている場合には動物用排泄物処理シート1の状態で測定する。即ち、動物用排泄物処理シート1のフィルム層3の両面の内、パルプ繊維層2が積層されていない非積層側をサンプルとして、JIS K 7125の試験方法に準じてフィルム層3の静摩擦係数を測定する。具体的には、20℃、65%RH環境下で測定する。フィルム層3(フィルム層3がパルプ繊維層2の表面に固定されている場合には動物用排泄物処理シート1)を縦×横=140mm×60mmの大きさに切り出し、これを測定サンプルとする。次に、40mm×40mm×厚み40mmのステンレス板(40mm×40mmの正面及び背面を有し、40mm×40mmの側面を4面有し、その4面の中の一面の幅方向中央部の底部から8mmの所につり手が設けられたステンレス製の治具)に、測定サンプルの測定面(フィルム層3のパルプ繊維層2が積層されていない側の非積層面)が表になるように巻きつけ固定して、測定用のスベリ片を得る。測定サンプルに弛みや皺が出ないように、ステンレス製の治具の背面全面を測定サンプルで覆い、つり手を通す穴を開けて貼りつけ、更にステンレス製の治具の正面を、テープを用いて貼り付けてスベリ片を得る。
次いで、摩擦係数測定で滑らせる台(縦200mm×横100mmのフローリング材)を形成する。具体的には、摩擦係数測定で滑らせる台上に、フィルム層3(フィルム層3がパルプ繊維層2の表面に固定されている場合には動物用排泄物処理シート1)を縦×横=150mm×80mmの大きさに切り出し、測定面(フィルム層3のパルプ繊維層2が積層されていない側の非積層面)が表になるように、フローリング材上にシワが生じないないように、周りをテープで貼り付けて滑り測定台を形成する。この滑り測定台を水平に配置し、滑り測定台の測定面と前記スベリ片の背面(測定面)とが互いに当接するように前記スベリ片を配置する。該スベリ片上にスベリ片と重りの荷重が計500gとなるように荷重をかけて、ステンレス製の治具のつり手を、引張速度300mm/min、引張距離100mm、チャート速度300mm/minの条件にて水平方向に引っ張り、摩擦係数の測定を行う。得られたチャートより常法に準じて静摩擦係数を求める。以上の測定を5回行い、その平均値を静摩擦係数とする。尚、500gの荷重は、2kgの仔犬の片足を想定したものである。また、40mm×40mm×40mmのステンレス板は、2kgの仔犬の片足の大きさを想定したものである。
0.45以上の静摩擦係数を有するフィルム層3を構成する熱融着性樹脂としては、ポリプロピレン(PP)、エチレン−メチルメタクリレート共重合体(EMMA)、ポリエチレン−ポリプロピレン共重合体、アイオノマー、エチレンビニルアセテート(EVA)等が挙げられ、静摩擦係数の高い値及びフィルム柔軟性の観点から、エチレン−メチルメタクリレート共重合体(EMMA)が好ましい。パルプ繊維層2が、バインダー繊維等の接着剤を含まない又は含んでもその含有量が20質量%以下である、パルプ繊維を含む湿式不織布若しくは乾式パルプ不織布である場合には、融着一体化を簡潔に行う観点から、エチレン−メチルメタクリレート共重合体(EMMA)を溶融し、該パルプ繊維を含む湿式不織布若しくは乾式パルプ不織布の片面にラミネートすることが好ましい。
フィルム層3は、防漏性の観点から、その坪量が好ましくは10〜100g/m2であり、シートの風合いの観点から好ましくは10〜25g/m2である。
上記坪量は、フィルム層3を100mm×100mmの寸法に切り出し、その重量を測定し、これを1m2の重量に換算して求める。動物用排泄物処理シート1から、フィルム層3を取り出す際に、フィルム層3がパルプ繊維層2に融着固定されている場合には、動物用排泄物処理シート1の坪量を先ず算出し、次に、融着固定した部分を溶剤や、ドライヤー等による熱風により溶融させて取り除き、パルプ繊維層2を取り出して、パルプ繊維層2の坪量を測定する。フィルム層3の坪量は、動物用排泄物処理シート1の坪量からパルプ繊維層2の坪量を差し引いた値とする。以上の測定を5回行い、その平均値を坪量とする。
動物用排泄物処理シート1は、動物の中でも犬、特に仔犬、室内犬の一回分の尿を十分に確保する観点から、縦の長さ320mm以上、横の長さ320mm以上であることが好ましい。動物用排泄物処理シート1の商品形態は、動物用排泄物処理シート1を1枚〜100枚積み重ね、それを梱包した形態としてもよく、又は、図2に示すように、幅320mm〜600mmの帯状の動物用排泄物処理シート1をロール状に巻き取り、ロール形態としてもよい。動物用排泄物処理シート1をロール形態とした場合には、ロールの流れ方向と直行する方向に、100mm〜1000mmの一定の間隔でミシン目を設け、使用時にはそのミシン目から切り離して使用するようにしてもよい。
本実施形態の動物用排泄物処理シート1においては、パルプ繊維層又はフィルム層に、図柄、模様又はエンボスが施されていてもよい。本シート1は薄いものであるため、図柄等を施すことによって、シートの表裏の認識がしやすくなる。パルプ繊維層とフィルム層双方に図柄、模様又はエンボスを施しても良いが、この場合には両層で図柄、模様を変えたり、エンボスパターンを異ならせることが好ましい。図柄等は、グラビア塗工などの各種印刷方法、及び、ヒートシール加工、超音波シール加工、高周波シール加工等の手段を用いることにより形成される。
また、本実施形態では、パルプ繊維層又は前記熱融着性樹脂に、消臭効果成分、抗菌剤を含有していてもよい。本発明の動物用排泄物処理シート1は薄くかつ吸収容量が高いものであることから、臭いがシート外に飛散し易いので、これら成分を配することによってそのような問題が生じることを抑制しうる。消臭剤及び抗菌剤としては、活性炭、ゼオライト、アモルファスシリカ、活性アルミナ、セピオライト、ベントナイト、カンクリナイト、フィトンチッドなどの天然物質等を用いることができる。
本実施形態の動物用排泄物処理シート1においては、図3に示すように、動物用排泄物処理シート1の4辺の周縁部、即ち、動物用排泄物処理シート1の長手方向の両端辺1a,1b及び長手方向の両側辺1c,1dのうち、2辺の縁部に沿って滑り止め手段が設けられていることがシートを安定的に配置できるので好ましい。特に、対向する2辺、即ち、両端辺1a,1b又は両側辺1c,1dの縁部に設けられることによって、排尿された後にシートが滑りやすくなっても、その2辺ではシート位置を固定できるので、動物がシートをいたずらするような場合でも、シート中央領域Cではシートが変形し易く、他の2辺の縁部は変形し易くすることによって破れが防止されるが、滑り止め手段が配された2辺では変形が抑制されうるため、シートがひっくり返ったりすることを防止できる。
シート1がロール形態の場合には、個々のシートに切り離すミシン目に沿った切断により、シート縁部に非直線状態が形成されやすくなっている。これによっても滑り止め抑制手段となりうる。シートこのような効果を一層確実にするには、ミシン目をジグザグに設けたり、ミシン目の感覚を長めにしてシートの非直線形状が形成し易くする、などの手段が挙げられる。また、ミシン目を非連続状にする方法に替えて、ミシン目に沿った縁部領域に、(1)フィルム外側面に滑り止め手段を設ける手段、(2)パルプ繊維層中に高吸水性ポリマーを配してしフィルム層が濡れることを抑制する手段や、(3)フィルム層とパルプ繊維層の間に疎水性の材料(例えば、疎水性の接着剤)を配する手段、などが挙げられる。特に、(3)の手段では、大量の排尿時であったり、シートの縁に近いところで動物が排尿したような場合であっても、縁部からの尿漏れが防止されるので好ましい。
次に上述した本発明の本実施形態の動物用排泄物処理シート1を使用した際の作用効果について説明する。
本実施形態の動物用排泄物処理シート1は、図1に示すように、パルプ繊維を含むパルプ繊維層2の一方の面に、熱融着性樹脂からなるフィルム層3が積層されてなるものであり、パルプ繊維層2は、その坪量が25〜100g/m2、その飽和吸水量が240g/m2以上、その厚みが0.2mm〜1mmの条件を同時に満たすものである。パルプ繊維層2の坪量が25g/m2以上、飽和吸水量が240g/m2以上、且つ厚みが0.2mm以上であることにより、動物の排泄物、特に犬の尿を十分に保持することができる。また、パルプ繊維層2の坪量が100g/m2以下、且つ厚みが1mm以下であることにより、図2に示すように、動物用排泄物処理シート1をロール状に巻き取り、ロール形態とした場合にコンパクトにすることができる。図4に示すように、ロール形態の動物用排泄物処理シート1の2本を1セットにし、それを梱包した商品形態にしてもコンパクトである。
また、本実施形態の動物用排泄物処理シート1は、図1に示すように、パルプ繊維を含むパルプ繊維層2の一方の面に、熱融着性樹脂からなるフィルム層3が積層されてなるものであり、パルプ繊維層2が、パルプ繊維100質量%又はバインダー繊維等の接着剤を20質量%以下含有するパルプ繊維を含む湿式不織布若しくは乾式パルプ不織布である場合には、動物の排泄物、特に犬の尿を保持した後、パルプ繊維が解れ易く、フィルム層3の自由度を妨げない。そのため、パルプ繊維層2の坪量が100g/m2以下、且つ厚みが1mm以下であることにより、排泄後に動物、特に犬が、尿保持後の動物用排泄物処理シート1を引っ掻いても破れ難く、床を汚し難い。
また、本実施形態の動物用排泄物処理シート1は、図1に示すように、パルプ繊維を含むパルプ繊維層2の一方の面に、熱融着性樹脂からなるフィルム層3が積層されてなるものであり、フィルム層3は、JIS K 7125に準じて測定された静摩擦係数が、0.45以上の条件を満たすものである。そのため、動物用排泄物処理シート1を床などに配置した際、滑り難いものである。
本発明の動物用排泄物処理シートは、犬の尿以外にも、例えば、その他動物の尿、雌犬の経血、その他動物の雌の経血の処理等に好適に用いることができる。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
〔実施例1〕
繊維径3.3dtexのパルプ繊維97%、バインダー3%の乾式パルプ不織布であって、目付45g/m2、飽和吸水量310g/m2、厚み0.35mmの湿式不織布(クレム吸水高さ34mm)の一方の面に、エチレン−メチルメタクリレート共重合体(EMMA)からなる熱融着性樹脂をラミネートすることにより融着一体化し、目的とする動物用排泄物処理シートを得た。動物用排泄物処理シートのラミネート側の面(フィルム層)の静摩擦係数は、0.58であった。目付、飽和吸水量、厚み及び静摩擦係数は、上述した方法により測定した。
〔比較例1〕
実施例1において、フィルム層としてEMMAの代わりにポリエチレン(PE)からなる熱融着性樹脂をラミネートすることにより融着一体化し、目的とする動物用排泄物処理シートを得た。動物用排泄物処理シートのラミネート側の面(フィルム層)の摩擦係数は、0.32であった。実施例1と同様に、目付、飽和吸水量、厚み及び静摩擦係数は、上述した方法により測定した。
〔動物用排泄物処理シートの評価〕
実施例1及び比較例1の各動物用排泄物処理シートを縦の長さ320mm、横の長さ320mmにカットした。カット後の各動物用排泄物処理シートの中央に、犬の一回分の尿の量に相当する30ccの生理食塩水を供給し、各動物用排泄物処理シートが生理食塩水を保持できるか否かを評価した。評価は、各動物用排泄物処理シートについて10枚ずつ評価した。
生理食塩水が動物用排泄物処理シートから漏れずに保持できていた枚数が10枚の場合をA(最高評価)、8〜9枚の場合をB、7枚以下の場合をC(最低評価)とした。これらの結果を下記表1に示す。
Figure 0005216545
表1から明らかなように、実施例1の動物用排泄物処理シートは、厚みが薄いにもかかわらず、生理食塩水を十分に保持することができることがわかった。また、実施例1の動物用排泄物処理シートは、その摩擦係数が高いため、乾燥時には滑り難い。一方、供給した生理食塩水がシートの面方向に広く拡散することにより、シートは全体として湿潤後には相対的に滑り易いものである。また、ミシン目でできた非直線形状の縁によって当該縁は滑りにくい状態が保たれるので、シートがひっくり返ることが抑制可能となっている。
本発明の実施形態である動物用排泄物処理シートの断面図である。 本発明の実施形態である動物用排泄物処理シートのロール形態の斜視図である。 本発明の実施形態である動物用排泄物処理シートの平面図である。 図2に示すロール形態の動物用排泄物処理シート2本を梱包した状態の斜視図である。
符号の説明
1 動物用排泄物処理シート
1a,1b 長手方向の両端辺
1c,1d 長手方向の両側辺
C 中央領域
2 パルプ繊維層
3 フィルム層

Claims (8)

  1. パルプ繊維を含むパルプ繊維層の一方の面に、熱融着性樹脂からなるフィルム層が積層されてなる室内犬用排泄物処理シートであって、
    前記パルプ繊維層は、その坪量が25〜100g/m2、その飽和吸水量が240g/m2以上、その厚みが0.2mm〜1mmであり、
    前記フィルム層は、JIS K 7125に準じて測定された静摩擦係数が、0.45以上0.58以下である室内犬用排泄物処理シート。
  2. 前記熱融着性樹脂は、エチレン−メチルメタクリレート共重合体(EMMA)である請求項1に記載の室内犬用排泄物処理シート。
  3. 前記パルプ繊維層は、JIS P 8141に準じて測定された15mm幅のクレム吸水高さが、10秒で30mm以上である請求項1又は2に記載の室内犬用排泄物処理シート。
  4. 前記パルプ繊維層は、湿式不織布若しくは乾式パルプ不織布である請求項1〜3の何れかに記載の室内犬用排泄物処理シート。
  5. 動物用排泄物処理シートがロール状に巻かれており、ロールの流れ方向と直行する方向に、一定の間隔でミシン目が形成されている請求項1〜4の何れかに記載の室内犬用排泄物処理シート。
  6. 前記パルプ繊維層及び/又は前記フィルム層には、図柄、模様又はエンボスが施されている請求項1〜4の何れかに記載の室内犬用排泄物処理シート。
  7. 前記パルプ繊維層及び/又は前記フィルム層には、消臭効果成分、抗菌剤の双方又は一方を含有している請求項1〜4の何れかに記載の室内犬用排泄物処理シート。
  8. 動物用排泄物処理シートの対向する2辺の縁部のみに沿って、滑り止め抑制手段が設けられている請求項1〜7の何れかに記載の室内犬用排泄物処理用シート。
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