JP5216082B2 - 補給ガスの循環による高圧ガスタンクの熱管理 - Google Patents

補給ガスの循環による高圧ガスタンクの熱管理 Download PDF

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Description

現在の慣習では、燃料ガスは、自動車に車載された格納タンクに格納され、水素に対して約34,475キロパスカル(5,000ピーエスアイ(psi))の範囲の最大圧力に、液化天然ガス(CNG)に対して24,822キロパスカル(3,600ピーエスアイ(psi))の範囲に維持されている。水素に対しては約34,475キロパスカル(5,000ピーエスアイ(psi))を越えて約68,950キロパスカル(10,000ピーエスアイ(psi))の範囲又はそれ以上の高圧が、CNGに対しては24,822キロパスカル(3,600ピーエスアイ(psi))を越える高圧が、高圧燃料の使用として、より一般的になると予想される。本発明者は、タンク内の高圧ガスとタンクの環境との間における熱エネルギー差を管理するためのその場技術(インサイチュー技術)を開発したが、かかる技術とこれに関連する装置においては、タンク内の高圧ガスの再充填及び排出の進行に従って、タンクの内部に取り付けられた熱交換器(放射熱を吸収する)が、外部熱交換器(相関的に熱を放射及び吸収する)と機能的に相互結合される。本発明の背景については、発明者による先願に広く詳細に記載されている。本明細書においては、水素格納タンクは、CNG(液化天然ガス)の格納タンクを備えた本発明の使用と相関して参照される。明細書及び実施形態において、主として水素が参照されるけれども、「水素」という用語は、ほとんどの例において、CNGと交換可能であることを意図し、両方とも、「ガス」又は「高圧ガス」と称される。水素及びCNGの両方は、高圧ガスであり、本発明において有用で、必須ではないが、代表的に、自動車の用途において有用である。
従来、高圧ガス自動車における燃料タンクは、円筒形に半球形の端部を備え、強化繊維複合材料から形成され(例えば、炭素繊維の外巻きと、アルミニウム合金、及び/又は、プラスチックの内側ライナー)、それらの様々な設計において、水素に対して約34,475キロパスカル(5,000ピーエスアイ(psi))の、CNGに対してはおよそ24,822キロパスカル(3,600ピーエスアイ(psi))の高圧ガスの充填を格納でき、既定温度の最大定格圧力能力においては、68,950キロパスカル(10,000ピーエスアイ(psi))以上に至る。高圧水素補給ステーションのための様々な設計が、高い補給効率を扱うために提案されて来た。水素で駆動される自動車における車載燃料タンクは、水素で充填され、加圧されたタンク内の車載ガスは、複数の態様のエネルギーを有するものとして、特徴付けられ、すなわち、1)水素燃料自体(自動車の駆動において消費される)に関連した化学的エネルギー、及び2)熱力学的エネルギー、すなわち、高圧ガス補給貯蔵所における燃料源からの、タンクの高圧補給の物理学に関連した、機械的、熱的、及び内部エネルギーである。
水素及びCNGを燃料とする自動車に関わる高圧補給工程中には、車載格納タンクの内部にあるガスは、タンク圧力が高まって、その他の補給パラメータが再充填に影響することで、燃料ガスの圧縮の結果、加熱される。補給後には、タンク内にあるガスの内部温度と、タンク内の圧力とは、いずれも、自動車の運転中に燃料ガスが消費されるに連れて、ゆっくりと低下する。従来、補給中に圧力及び/又は熱を補償しなければ、完全な再充填タンク圧力を得ることは不可能であった。タンクに入り格納される燃料圧力入力の充填は、再充填では(ガスの圧縮加熱のために)、最初はタンクの設計圧力を越えていなければならない。圧力補償(初期の過充填)無しでは、完全な充填が得られないため、自動車の航続距離の範囲は減少する。より高い最適なタンク設計圧力に遭遇すると、この状態は悪化する。
過充填のジレンマに対する1つの対策として、再充填中に遅い流速が使用されることがあるが、これは、低いタンク内温度と、高い圧力とをもたらし、時間と共に容量が増加する。熱蓄積を避けるために、補給中に遅い流速を用いた場合の不都合な結果は、自明であり、すなわち、補給時間が長くなることである。別の解決法では、補給ガスがタンクの中に導入される前に、ステーションで燃料ガスを冷却しておくことを提案している。しかしながら、外部予備冷却は、実質的にエネルギーを必要とし、それにより、水素/CNGの経済性の全体的な効率を低下させる。高圧補給ガスの予備冷却又はその他の事前処理は、充填圧力が34,475キロパスカル(5,000ピーエスアイ(psi))以下のときには、一般的に不要であるけれども、圧力が68,950キロパスカル(10,000ピーエスアイ(psi))に近づき又は越えると、冷却が(及びその反対に、圧縮によるタンク内加熱は)補給工程における重要な要因となる。
オプションとしての圧力過充填も同様に、追加的なエネルギー消費を必要とし、追加的なガス圧縮を伴うので、再充填工程中の高圧圧縮の結果、タンク内に発生する熱をさらに増加させる。タンク圧力が、24,822キロパスカル(3,600ピーエスアイ(psi))(CNGの場合)を越えると、及び34,475キロパスカル(5,000ピーエスアイ(psi))を越えて、68,950キロパスカル(10,000ピーエスアイ(psi))(水素の場合)に近づき又は越えると、冷却などの二次的処理が、完全なタンク容量の充填を達成するためには、補給工程において重要な因子になる。本発明の使用によって、完全な充填が達成されるとき、1)タンクの再充填あたりの全体的な自動車の航続距離が増加し、2)再充填に必要なエネルギーが、予備冷却又は圧力過充填をやめることで、減少し、3)時間が節約され、及び4)総合的な顧客満足度が高まる。
本発明の目的は、高圧ガス駆動自動車と高圧燃料を顧客に分配する燃料貯蔵所インフラとの全体的なエネルギー効率を計算に入れたとき、高圧ガス再充填システムにおいて、エネルギー損失を最小化し、補給効率を高めることである。代表的に、自動車に水素を補給する度に、機械的圧縮は熱エネルギーに変換され、タンク内にある補給されたガスの加熱をもたらすので、従って、本発明の目的は、タンクの加熱を最小限にし、高圧水素又はCNGで駆動される自動車における、効率と、車載燃料格納タンクの補給容量とを高めることにある。本発明の目的は、高圧ガスタンクの加熱を最小化し、高圧ガス駆動自動車における、効率と、車載燃料格納タンクの補給容量とを高めることにある。本発明によって提供されるシステムは、高圧補給中の、車載タンクの補給によって生じる圧縮熱を除去できる。二次的なガス冷却の事前処理、及び/又は、圧力過充填を回避することで、迅速な補給時間と、補給効率の増加と、総合的な自動車の航続距離の範囲の延長とが得られる。再充填中には、単位体積あたりのタンク容量が改善され、特に、公称再充填圧力が、水素については、約68,950キロパスカル(10,000ピーエスアイ(psi))以上、CNGについては、約24,822キロパスカル(3,600ピーエスアイ(psi))以上の範囲の場合に改善される。また、本発明の目的は、冷却システムを逆に利用すること、すなわち、燃料が消費されてタンク圧力が下がるとき、タンクの排出中に燃料ガスが冷えると、タンクの内部にあるガスを加熱することである。ガスが加熱されるとき、追加的なガスが、タンクから有益に排出されて、自動車運転の航続距離をさらに増加させる。
本発明によって提供されるシステムは、車載タンクの高圧補給による圧縮熱を除去し、補給時間を短縮し、補給効率を改善し、及び、総合的な自動車の航続距離を増加させる。本発明によれば、補給工程中に、燃料タンク加熱の効果的な減少が得られ、そのために、補給ガスをエジェクタポンプに導入し、エジェクタポンプは、タンク内から、高温ガスを吸い出して、ガスを冷却するために、高温ガスを内部及び外部の熱交換器に通して循環させる。冷却されたガスと補給ガスとはエジェクタ内にて混合されて、次に、両方のガス流れは、自動車の格納タンクの中へ導かれる。自動車の運転中には、冷却システムは、逆に運転され、タンク内のガスを暖め、タンクからの排出を高めると共に、タンクシステムに関連したシールの温度を、シールの低温限界よりも暖かく維持する。
様々な実施形態において、補給ガスを冷媒として利用することには、冷却能力の限界がある。ガス吸収材料を含むタンク、例えば、金属水素化合物、MOF、カーボンナノチューブなどを含むタンクは、そのような材料を含まない簡単な高圧タンクに比べて、補給中に、はるかに多くの熱を放出する。本発明は、補給ガス冷却タンクにおける熱交換を改善する。要するに、本発明は、エネルギーを減少させると共に、再充填ラインがタンクに機能的に相互結合された高圧燃料貯蔵所から、自動車の車載タンクに再充填するのに必要な時間を短縮するためのシステムを提供する。再充填ガス自体は、車載タンクの内部を循環して、補給の圧縮熱を吸収し、それにより吸収された熱は、燃料がタンクに達する前に、冷却回路から外部環境に放射される。タンクのほとんど最適な再充填が達成される。本発明において、ガスジェットエジェクタ又はベンチュリ式ポンプは、高圧ガスのエネルギーを利用して、低圧を発生させ、低圧は、他のガス流れを引き込んで、ガスをさらに冷却するために、連続的な循環ループを提供する。本発明については、添付図面を参照しつつ、以下の好ましい実施形態の説明において、より完全に開示される。特定の図面の文脈から明かであるように、図面は、一般的に断面図の形式にて示され、別の視界は、断面図から本来的に明らかである。
内部熱交換器と外部熱交換器とのそれぞれを、タンクの内部から熱を吸収するためと、捕らえた熱をタンクの外部に放射するためとに使用する、冷却ループシステムの一例を示した代表的な図である。 内部熱交換器と外部熱交換器とのそれぞれを、タンクの内部から熱を吸収するためと、捕らえた熱をタンクの外部に放射するためとに使用する、冷却ループシステムの一例を示した代表的な図である。 エジェクタポンプの循環システムを示している。 一変形例におけるポンプシステムの形態を示している。 一変形例におけるポンプシステムの形態を示している。 本発明による実施形態であって、バルブにエジェクタポンプを利用し、ガス循環のために圧力調整された流れ制御を利用したものを示している。 本発明の実施形態における、補給中の自動車のモードを示している。 本発明の実施形態における、運転中の自動車のモードを示している。 本発明の実施形態における、駐車中の自動車のモードを示している。 本発明に従った、冷媒の循環のための流れ制御システムの例をさらに示している。
本発明は、エジェクタポンプと流れ制御システムとを利用して、車載タンクに導入される高圧ガスから再充填の圧縮熱を回収することで、水素駆動自動車の補給エネルギー効率を高める。循環する補給中のガスは、エジェクタポンプに導入され、エジェクタポンプは、高温ガスを熱交換器を通るループ内にて循環させて、ガスを冷却し、循環サイクルを繰り返す。その後に、より冷たいガスと補給ガスとがエジェクタ内にて混合され、次に、そのように冷却されたガス流れの一部分が、格納タンクの中に導入される。運転中には、燃料タンク内のガスは、外部及び内部の熱交換器を通って循環することで暖められる。ガス循環による冷却の原理を示した図1Aを参照すると、タンク10は、内部貯蔵体積12と、端部ボス11とを具備し、端部ボスは、これを貫通するガス流れ導管を具備し、再充填レセプタクル1から再充填ガスを入れ、熱が吸収される内部HEXに通し、吸収された熱が放射される外部HEXに通してから、ガスはタンクの内部12に導入される。与えられた体積のガス循環において、1回の周回のガス熱容量の伝達は、Qで特徴付けられる。Qの計算において、Qは、Hの質量に水素の比熱を掛けてdTを掛けて計算するが、ここで、Hの質量は、再充填ガスの充填の量/体積であり、dTは、タンク外部のガス温度TOUTSIDEとタンク内部のガス温度TINSIDEとの間のガスの温度差である。例えば、タンクが3キログラムの水素で充填される場合には、
Q[J]=3kg × 14.7kJ/kg/K × (80℃ −30℃)=2.2MJ
である。
たとえ熱交換器が100%の効率を有するとしても、Qには、理論的な限界がある。ガスの1回の周回循環においては、上の公式によるQよりも大きないかなるQも、可能ではない。ガス循環ループの数を増加させて、例えば、図1Bに示した二重の周回とすれば、Qは大きくなるだろうが、しかしながら、複数の機械的ループを実際に実現する問題点には、タンクの口が大きくなること、及び多くの管と部品が要求されること、システムのコスト及び重量が増加することなどが含まれる。
図2Aは、冷却システムであって、エジェクタポンプを、燃料格納タンク10における、1つの端部キャップ、ボス、又はポート組立体11に取り付けている。端部キャップ11において、エジェクタポンプ3は、内部に配置されて、タンクに出入りするシステムのガス流れ回路を提供する。燃料貯蔵所のレセプタクル1は、再充填中に、自動車タンクに入るガス流れのための制御に相互結合され、システムがすべての別の時には別の方法で閉じられることを保証する。再充填に際しては、矢印「→」にて示したガス流れが、エジェクタポンプ3に導入される。エジェクタポンプ3は、ポンプ入口3aからのガス流れを提供し、それにより、ジェットチャンバ3dはノズル3cに続き、これは、入口3aから通じている。ガスは、レセプタクル1から、エジェクタ入口3aに入り、エジェクタ喉部3dを通って出て、内部熱交換器20へ入り、そこから、ガスは、導管4〜5を通って、外部熱交換器21へ出る。外部HEX5〜6を通り抜けた後に、ガスは、3bにて示した、ポンプへのガス流れのために、吸引入口に導かれる。バルブCVは、チェックバルブであって、流れループに介装され、ガスがポンプ入口3bに流入するのを許容すると共に、逆流を防ぐ。エジェクタを通して循環して、ガスは、1又は複数の繰り返しループを流れ、又は内部HEX20を通り外部HEX21を通って循環し、最終的には、冷却されたガスは、導管出口7を通ってタンク内に導入される。流れ制御FCは、例えば、オリフィス、調整器、又はバルブであって、回路6〜7に介装されて、循環流れを維持する。
従って、内部及び外部の熱交換装置を通り抜ける、連続ガスループのための多循環冷却方法が提供される。補給ガスは、熱交換器ラインをめぐる。ガスの圧力自体か、又はポンプを使用して、循環流れを生じさせる。図2Aに示したエジェクタポンプは好ましいけれども、エジェクタの変形例による形態は図2Bに示されている。しかしながら、図2Cに符号210にて示すように、水素又はCNGの高圧ガスの流れに有用な、あらゆる適当なポンプを使用できる。ループするガスの一部分は、タンクに入り、補給ガスは、何回もこのループを循環し、ガスの冷却において大きな熱伝達を許容する。
図2AにおけるバルブCVは、一方向バルブであって、逆流を止めると共に、少なくとも1つのループを通る正しい循環流れを維持する。例えば、タンク圧力がほとんど満杯ならば、エジェクタは、補給ガスとタンクとの間に充分な圧力差を有し、それにより、逆流を引き起こし、これをCVが防止する。システムは、ガス流れの複数回のループ循環を許容し、再充填中のガス冷却において、より大きな熱伝達を許容する。図3に示すように、統合された流れ制御システムは、エジェクタポンプ3と共に、タンクのボス11内に埋設されている。別々のポンプモジュール11Aと、別々の流れ制御モジュール11Bとが設けられる。図3において、レセプタクル1からのガスは、エジェクタポンプの入口3aに入り、これを通って出口3eから出て、内部HEX20を通って循環し、タンクのボス導管4〜5を通って外部HEX21に通り、導管6を通って切替バルブV2に流れる。バルブV2は、入口/出口ポートV2と、切替ポートV2とを具備し、チェックバルブCV2を通ってタンク入口7へつながり、エジェクタポンプ3の吸引入口と切替ポートV2とは、タンク出口8と圧力調整器PR2とに通じている。図3には、ガス流れループと、V1及びPR1を通る動力プラント供給との相互結合が示され、それにより、運転中に、タンクからガスが排出される。始点と終点の参照が使用されている箇所では、参照の対象は、視点又はガス流れの方向に応じて、逆転される。
図4A、図4B、及び図4Cには、マルチループ循環システムを、それぞれ補給中、運転中、及び駐車中における自動車モードについて示している。図面において、開いたバルブは△にて示され、閉じたバルブは▲にて示され、ガス流れは矢印「→」にて示される。図A、図4B、及び図4Cに示した自動車の動作モードにおいて、冷却は、再充填中に行われ、運転中においては、管内では低圧動作が生じて、運転中のタンク内におけるガスの暖気は、外部HEXから内部HEXへの熱交換器の流れが逆転される結果による。駐車中には、すべてのガス流れが、完全に遮断される。図4A、図4B、及び図4Cにおいて示された例では、ガス流れ循環バルブV2は、切替バルブであって、ガス流れを導くための3つのポート、すなわち、ポートV2、ポートV2、及びポートV2を有している。バルブポートの詳細については、図面に挿入して示している。図4Aに示した、システムの第1の補給モードにおいては、V1は閉じられて、動力プラントへガスが流れるのを防止している。V2は、V2ポート側にて開かれ、補給ガスは循環して、タンクの内部から熱を除去する。図4Bの運転中モードにおいては、V2は、V2ポート側にて開かれ、V1は開かれて、動力プラントを動作させるためのガス流れを許容する。燃料消費の結果、循環管P内の圧力は低下する。Pが所定の値に比べて低くなるように低下した後、PR2が開いて、Pを一定に維持する。燃料ガスは、外部熱交換器の熱を受けて、その後で、内部熱交換器の中へ熱を放出し、低圧燃料ガスでタンクの内部を暖める工程と、管内の高圧を使用するよりも安全なシステムとが提供される。図4Cに示した駐車中モードにおいては、V1が閉じられ、V2のすべてのポートが閉じられて、Pは、運転中と同じ圧力になる。
図5は、本発明に従った冷媒循環のための流れ制御システムの別の例を示しており、切替バルブSV5は、エジェクタポンプ3の吸引入口の前方に介装され、チェックバルブCV51及びCV52は、タンクを出入りするガス流れを調整する。システムには、流れ制御FC5(オリフィス、調整器、又はバルブ)と、タンク出口の流れ圧力調整器PR5とが具備され、補給中、運転中、及び駐車中のモードにおけるそれらの動作については、上述した説明から、当業者にとって明らかである。別々のポンプモジュール15Aと、別々の流れ制御モジュール15Bとが提供される。
熱交換器は、設計選択事項であるが、ラジエターの形態であり、フィン、ピン、プレート、波形ラジエター、メッシュ、ひだ状要素、又は、その他の類似装置であって、高い熱伝達率と、単位体積又は重量あたりの大きな表面積とを有し、熱吸収及び熱放射に関して最大限の熱効率を備えている。ファン又は送風器は、外部熱交換器に関して機能的に配置され、機能的に様々な因子に依存し、因子には、例えば、ラジエター容量、ヒートシンク及びラジエターへの熱伝達速度、伝達される熱の温度、ラジエターに対して有効なファン又は送風器の容量(1分間あたりの立方フィート(cfm))、外部環境の温度などが含まれる。ファン及び又はポンプのための制御システムは、上述した因子と相関するように構成され、適当なファン及び又はポンプの速度、オンオフタイミングなどを決定する。例えば、冷却のために自動車のエアコンサブシステムが使用されるならば、ACは再充填中に、オンにされるべきである。
システムは、複数タンク及び自動車制御システムに適応可能であり、切替可能又は制御可能な入口バルブと、切替可能又は制御可能な出口バルブとをタンクのために提供しており、冷媒システムは、制御手段、論理回路、又は自動車のCPUに機能的に相互結合される。また、自動車の制御システムは、圧力及び/又は温度、又はタンク又は入口及び出口ライン、冷却流体循環ライン、及び流体ポンプに関連したその他の検出手段を監視し、及び/又は、及び自動車の動作を結果的に制御するために適応している。本発明の原理に従った、特定の制御構造及びパラメータ、及びセンサ、バルブ位置、及びシステムは、好ましくは、総合的な自動車設計の考慮事項に基づく。例えば、圧力、温度、及びその他のセンサ及び制御は、タンク及び/又はラインの圧力及び温度を監視するために提供され、開始、停止、及び流体流れ、ファン速度及び持続時間、及びエジェクタポンプ及び自動車タンク又は自動車の動作中における加圧燃料の再充填及び消費のためのバルブシステムの適切な動作プロトコルに関連したその他のパラメータを調整する。HEX装置は、自動車のフレーム又はサブフレームシステムによって、捕捉又は交換される。
本願で開示されたすべての例において、補給の状態中には、それぞれのタンクの出口バルブは閉じられ、消費の場合には、それぞれのタンクの入口バルブは閉じられ、冷却流体は、対応して自動車の動作システムによって、代表的に監視及び制御される方法において循環する。車載タンクシステムは、複数の車載タンクを具備し、充填又は消費の順序を有し、すべてのタンクは、同時平行的に満たされ又は排出され、又は、すべてのタンクは、本質的に一度に1つずつ、順番に満たされ又は排出される。
24,822キロパスカル(3,600ピーエスアイ(psi))を越える(CNGの場合)、及び34,475キロパスカル(5,000ピーエスアイ(psi))を越えて、68,950キロパスカル(10,000ピーエスアイ(psi))以上に近づき又は越える(水素の場合)燃料タンク圧力は、水素及びCNGの使用が自動車の駆動により普及すれば、予想される。高圧の補給中には、車載タンクの内部にあるガスは、タンク圧力が増加し、他の補給パラメータが再充填に影響するとき、燃料ガスの圧縮の結果、加熱される。補給後には、タンク内のガスの内部温度と、タンク内の圧力とは、いずれも、自動車の運転中に燃料ガスが消費されると、低下する。従来、補償無しには、完全な再充填タンク圧力を得ることは不可能であった。遅い流速が使用される場合、熱蓄積を避けるための補給中の遅い流れによる不都合な結果は明らかで、補給時間が長くなる。別の提案された解決法、つまり、外部予備冷却では、補給ガスがタンク内に導入される前に、ステーションで燃料ガスを冷却する。予備冷却は、実質的にエネルギーを要求し、それにより、水素/CNGの経済性の全体的な効率を低下させる。オプションとしての圧力過充填も同様に、追加的なエネルギー消費を必要とし、追加的なガス圧縮を伴い、再充填工程の結果、タンク内に発生する熱をさらに増加させる。本発明は、高圧補給中に、車載タンクの補給から生じる圧縮熱を除去する。本発明を使用することで、二次的ガスの冷却前処理、及び/又は、圧力過充填の必要性は減少し、迅速な補給時間と、補給効率の増加と、総合的な自動車の航続距離の延長とが得られる。運転中に熱交換器システムの動作が逆転されると、ガスは加熱されて、追加的なガスがタンクから有益に排出され、自動車の航続距離を増加させ、タンクシステムに関連したシールの温度を、シールの低温限界に比べて暖かく維持する。本発明は、高圧ガスシステムにおいて、便利さ、再充填速度、効率、自動車の航続距離、及び耐久性を高める。

Claims (13)

  1. 自動車の高圧燃料ガスタンクのための熱管理システムであって、該熱管理システムは、
    該タンクを出入りする燃料ガスの循環経路であって、該タンク内の内部熱交換器を通り、タンクの外部熱交換器を通る該循環経路を備え、
    a) 補給の際には、補給貯蔵所からの燃料ガスは、該内部熱交換器及び該外部熱交換器を通る経路内を循環し、循環の進行において、循環する前記補給貯蔵所から燃料ガスの一部分は、タンクの圧力容量に達するま該タンクの中に導入され、かつ、
    b) 運転の際には、該タンクから消費されて自動車を駆動する燃料ガスは、外部熱交換器及び内部熱交換器を循環し、循環の進行において、循環経路からの燃料ガスの一部分は、該熱管理システムの低温設計限界を越える温度に至るまで該タンクの中に導入されることを特徴とする熱管理システム。
  2. 請求項1に記載の熱管理システムであって、
    外部熱交換器と該タンクの入口との間に、該循環経路内の燃料ガスの循環を駆動するためのポンプを具備していることを特徴とする熱管理システム
  3. 請求項2に記載の熱管理システムであって、
    該ポンプは、ベンチュリ式ポンプであることを特徴とする熱管理システム
  4. 請求項1に記載の熱管理システムであって、
    該循環経路は、該タンクの入口開口部及びタンク出口開口部を出入りし、該内部熱交換器及び該タンクの該外部熱交換器を出入りするガス流れを調整する制御可能なバルブを具備していることを特徴とする熱管理システム
  5. 請求項2または3に記載の熱管理システムであって、
    該循環経路は、該外部熱交換器の出口との間に介装された切替可能なバルブを具備し、一の切替位置においては外部熱交換器からポンプの吸引入口へのガス流れとタンクへのガス流れ入口へのガス流れを導き、の切替位置においては該外部熱交換器を通してタンクからガス流れを導くことを特徴とする熱管理システム
  6. 請求項3または5に記載の熱管理システムであって、
    該循環経路は、該外部熱交換器の出口との間に切替可能な2方向バルブを具備し、第1の位置においては該外部熱交換器からベンチュリ式ポンプの吸引入口及びタンクへのガス流れ入口にガス流れを導き、第2の位置においては該外部熱交換器を通してタンクからガス流れを導くことを特徴とする熱管理システム
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載の熱管理システムであって、
    循環経路は、該外部熱交換器の片側とポンプの吸引入口との間に介装された切替バルブを具備し、該循環経路は、該タンクの入口と該タンクの出口との開口部にチェックバルブを具備し、該タンクの入口及び該タンクの出口の開口部は、該外部熱交換器における吸引入口と出口とに面した、切替バルブの側とは反対側における切替バルブの入口に結合された導管に相互結合されていることを特徴とする熱管理システム
  8. 請求項4に記載の熱管理システムであって、
    バルブは一以上のチェックバルブであって、
    a) 自動車の動作が再充填モード中のときは、チェックバルブは、タンクから、該自動車の動力プラントへのガス流れを防止し、かつ、
    b) 自動車の動作が運転モード中のときは、チェックバルブは、タンクから、該タンクの補給入口へのガス流れを防止する、ことを特徴とする熱管理システム
  9. 請求項1から8のいずれか一項に記載の熱管理システムであって、
    a) 自動車の動作が再充填モードにあるとき、前記タンク内部の内部熱交換器を通ってタンクからガスが流れ、再充填中のガス圧縮の結果、タンク内に蓄積した熱は、外部熱交換器への経路を流れるガスによって運ばれ、ここで、熱は外部環境に排出され、
    b) 自動車の動作が運転中モードにあるとき、燃料が消費されると、タンクからガスが排出され、タンクに残されたガスはタンクの減圧の結果却され、タンクから消費されるガスは、まず外部熱交換器を通って外部環境から熱を吸収し、ガスに吸収された熱は前記タンク内部の内部熱交換器に運ばれてタンク内に残るガスを暖めることを特徴とする熱管理システム
  10. 請求項1から9のいずれか一項に記載の熱管理システムであって、
    ガスの循環経路は、遮断可能なループ回路を構成し、所定量のガスがタンクに出入りすることを許容し、
    ループ回路は、ガス流れの方向に応じて、タンクの入口開口部、タンクの出口開口部、内部熱交換器の入口及び出口、及び該外部熱交換器の入口及び出口に出入りする流路を備え、
    所定の体積のガスが流路を循環する回数は、タンクの外部の温度TOUTSIDEとタンクの内部の温度TINSIDEとの温度差dTと、ループ回路内においてガス1回周回あたりの熱伝達の熱容量Qとに依存することを特徴とする熱管理システム
  11. 請求項10に記載の熱管理システムであって、
    タンクの外部の温度TOUTSIDEと該タンクの内部の温度TINSIDEとの間の温度差dTは、該ループ回路におけるガスの1回の周回あたり熱伝達の熱容量Qの該タンクの補給中又はタンクからのガスの消費中におけるタンク内の
    圧力変化の速度に依存することを特徴とする熱管理システム
  12. 請求項11に記載の熱管理システムであって、
    ループ回路を通って出入りするガスの量は、該タンクの外部の温度TOUTSIDEタンクの内部の温度TINSIDEとの間の温度差dTと、前記所定の体積のガスが流路を循環する回数とに依存することを特徴とする熱管理システム
  13. 請求項11または12に記載の熱管理システムであって、
    該循環経路は、制御可能なバルブを具備し、該タンクの入口開口部と該タンクの出口開口部とを出入りし、該内部熱交換器および該外部熱交換器出入りするガス流れを調整することを特徴とする熱管理システム
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