JP5215285B2 - モジュール式骨折固定プレートシステム - Google Patents

Description

開示の内容

〔発明の背景〕
１．発明の分野
本発明は、概して手術用インプラントに関する。より具体的には、本発明は骨折固定システムに関する。

２．背景技術
長骨の骨幹端部分の骨折は、治療が困難なことがある。不適切な治療を行うと、変形、および長期にわたる不快を生じることがある。

例えば、コーレス骨折は、遠位橈骨にかかった圧縮力で生じる骨折であり、遠位骨片(distal fragment)が後方、すなわち背側へ転移し、手が手首において橈側へ偏位する。多くの場合、コーレス骨折により複数の骨片が生じる。これらの骨片は動くことができ、互いに対して整列していない。適切に治療しなければ、このような骨折により手首が永久に変形し、手首の関節運動が制限されてしまうことがある。したがって、適切に治癒することができるように、骨折部を整列させ、骨を互いに固定することが大切である。

（長骨幹(a shaft of a long bone)の端で生じる）骨幹端骨折の整列および固定は、通常、いくつかの方法、すなわち、キャスティング(casting)、創外固定(external fixation)、ピン固定(pinning)、およびプレート固定(plating)のうちの１つにより行われる。キャスティングは非侵襲性であるが、骨片の数が多い場合は、骨折部を一列に維持することができないことがある。それゆえ、代わりに、創外固定器(external fixators)が用いられることがある。創外固定器は、リガメントタキシス(ligamentotaxis)として知られている方法を利用する。リガメントタキシスは、関節にわたって伸延力(distraction forces)を加え、周囲の靱帯に加えられる張力により骨折部が整列されるようにする。しかしながら、創外固定器は手首の骨の位置を維持することができるにも拘わらず、特定の骨折については、最初に骨を適切に整列させることが難しいこともある。さらに、創外固定器は、多くの場合に、複数の骨片を生じる骨折には適さない。Ｋワイヤー（キルシュナーワイヤー）を用いてのピン固定は、侵襲性手技であり、これにより、ピンがいろいろな骨片内に位置付けられる。これは、難しく、かつ、時間のかかる手技であり、骨が粉砕されていたり、骨粗鬆症であったりすれば、固定に限界がある。プレート固定は、骨片を安定に固定するために、通常骨の背側に当てる安定化金属プレートと、プレートから骨片にあけられた孔の中へと延びるネジとを利用する。

場合によっては、橈骨の比較的近位の骨幹部分ならびに遠位の骨幹端部分が骨折することがある。このような場合、フラグメントプレート(fragment plate)が、たびたび、遠位橈骨プレートと一緒に使用される。しかしながら、１つではなく、２つのプレートを使用することには欠点がある。２つのインプラントの間で支持されていない骨が生じるのである。この結果、２つのプレートの間の骨が、集中的に加重を支えることになる。このため、遠位および中央の骨幹部骨折（distal and mid-shaft fractures）のための、インプラント全体で加重を負担する一体のインプラントを提供することが望ましいであろう。

チャップマンら（Chapman et al.）に付与された米国特許第５，１９０，５４４号には、骨幹端プレートおよび骨幹プレートを含むモジュール式のプレート固定システムであって、骨幹端プレートおよび骨幹プレートがあり継ぎ式スロットによって互いに連結された後に、プレートを互いにロックするために皮質骨ネジによって骨に固定されている、システムが記載されている。このようなシステムの一体性は、たとえば微動により、骨ネジの骨との係合が緩んだ場合に、緩むようになる。さらに、たとえば構成部分の下にある骨部分に沿って骨折が複数ある結果として、骨の質が悪い場合、構成部分間の一体性は決して達成されない。さらに、骨幹フラグメントプレートの端部を収容する骨幹端構成部分は、フラグメントプレートより著しく厚く（約７５％厚い）、かつ、幅が広く（約３５％幅が広い）、望ましくないほど厚い骨幹端プレートをもたらし、骨幹端プレートから、骨幹端プレートが終了する骨幹プレートへの潜在的に炎症を起こさせるような二次元の遷移部を形成する。

〔発明の概要〕
よって、本発明の目的は、モジュール式固定システムを提供することである。

本発明の別の目的は、骨折部における複数の骨片を望ましいように整列させ、安定化し、適切に治癒できるようにするモジュール式固定システムを提供することである。

モジュール式の構成部分を互いに固定するのに骨に依存しないモジュール式固定システムを提供することも本発明の目的である。

本発明のさらに別の目的は、構成部分が非常に安定して互いに連結され、剛性のある組立体をもたらすモジュール式固定システムを提供することである。

本発明のさらに別の目的は、製造のばらつきの観点から、連結された構成部分間の遊びをなくし、連結された構成部分間の荷重伝達を増大するモジュール式固定システムを提供することである。

本発明のさらに別の目的は、組織を炎症させないモジュール式固定システムを提供することである。

本発明のさらに別の目的は、橈骨の骨幹端および骨幹の解剖学的構造に対応した改良された固定システムを提供することである。

以下に詳述するこれらおよび他の目的によれば、本発明による橈骨のための骨折固定プレートシステムは、複数の異なる大きさの遠位橈骨プレート（例えば、掌側プレートまたは背側プレート）と、複数の異なる大きさのフラグメントプレートとを備える。遠位橈骨プレートは、ほぼＴ字形状をしており、頭部と、その頭部に対して実質的に横向きの軸部とを有する。軸部の端部には、結合構造部が設けられており、これにより、フラグメントプレートの端部を遠位橈骨プレートに連結することができる。外科医は、適当な大きさの遠位橈骨プレートと、適当な大きさのフラグメントプレートとを選択して、植え込む前にそれらを互いに固定して、患者に合わせて作られた一体の遠位橈骨・フラグメントプレートを形成することができる。これにより、別個の遠位橈骨プレートおよびフラグメントプレートを使用することの欠点が克服され、最小限の数の構成部分を使いながら、様々な異なるサイズが可能になる。本発明の重要な側面は、遠位橈骨プレートとフラグメントプレートを接合するのに骨に依存することなく、遠位橈骨プレートとフラグメントプレートが接合されることである。さもなければ、プレート間の密な接触面および連結が、連結する場所の真下で骨折していたり、骨粗鬆症となっていたりすることのある骨の質により弱まることがある。骨に関係なく遠位橈骨プレートとフラグメントプレートを互いに固定するために、止めネジ孔がフラグメントプレートの両端に設けられている。さらに、適当な結合構造部(mating structure)が遠位橈骨プレートの軸部の端部に設けられている。２つのプレートは、フラグメントプレートの端部を遠位橈骨プレートの軸部の端部にあるソケット部に挿入し、つぎに、１つ以上の止めネジを直交している止めネジ孔に挿入して、フラグメントプレートの端部にあるネジ山付き止めネジ孔に係合することにより結合される。特定の実施形態では、プレート間の全ての遊びをなくすための手段が設けられている。

本発明のさらに他の目的および利点は、詳細な説明を添付図面とともに参照することにより当業者に明らかとなるであろう。

〔好ましい実施形態の詳細な説明〕
ここで図１および図２を参照すると、遠位橈骨掌側固定プレート（または、ほぼ全ての「エンド」プレートもしくは骨幹端プレート）１０は、遠位頭部１２と、近位軸部１４とを備えている。好ましい実施形態では、プレート１０が、米国特許出願公開第２００５００６５５２４号に記載のプレートに対応している。もっとも、橈骨の異なる場所のための他の骨幹端プレートを使用することもできるし、異なる骨に配置するための他の骨幹端プレートでさえも使用することができる。

示されている掌側固定プレート１０の頭部１２は、Ｋワイヤーを固定された角度関係でぴったりと収容するように寸法決めされた複数の整列孔１６と、固定要素を収容するための、長さ方向に位置をずらした、ネジ孔１８の２つの列１７ａ，１７ｂとを有する。好ましい実施形態では、ネジ孔１８にはネジ山が切られており、また、このために、プレートに対して軸方向整列した状態でロックする固定ネジおよび／またはペグを収容するように特に構成されている。

軸部１４は、Ｋワイヤーをぴったりと収容するように寸法決めされた少なくとも１つの整列孔２０を有し、また、選択的に、１つ以上の（図示のように２つの）骨ネジ孔２２，２４を備えていてもよい。つまり、軸は、示されているよりも実質的に短くてもよく、また、骨ネジ孔を備える必要はない。軸部１４の自由端は、（後述するフラグメントプレート４０の端部を受容するための）スロット２６の形態のソケット部と、スロットを横切る直交止めネジ孔２８とを備えている。図１〜図８に示されているように、スロット２６は、軸部の近位端に向かって開口しており、そして好ましくは、軸部の底面においても同様に開口している。

図１〜図８より分かるであろうが、掌側プレート１０の上面（図１）は、解剖学的骨面(anatomical bone surface)に設置したときに外形が低くなるように、湾曲面、および孔のいくつかを取り囲んだ凹部の形態をしている。頭部１２の底面（図２）は、同じように解剖学的構造に合うように構成されているが、一方で軸部１４は、滑らかな面となっている。頭部１２の底部は第１の平面に位置しており、軸部１４は第２の平面に位置している。首部３０は、これらの２つの平面の間を移行している。２つの面の間の角度は、好ましくは約２５度である。

整列孔および骨ネジ孔は、先に参照した米国特許出願公開第２００５００６５５２４ Ａ１号に記載されているように使用される。スロット２６および止めネジ孔２８は、より詳しく後述するように、フラグメントプレートおよび止めネジと共に使用される。

ここで図３〜図５を参照すると、本発明による典型的なフラグメントプレート（または骨幹プレート）４０が図示されている。フラグメントプレート４０は、第１端部４２および第２端部４４を有する細長いプレートである。複数の骨ネジ孔４６，４８，５０，５２，５４，５６が、骨ネジを収容するために、プレートの長さに沿って間隔をおいて配置されており、ネジ山付き止めネジ孔５８，６０，６２，６４，６６，６８が、各骨ネジ孔に近接して配列されている。より具体的には、このようなネジ孔は、米国特許公開公報第２００５０１８７５５１ Ａ１号に記載の理由および利点から、同公報に記載のネジ孔のうちいずれか、および関連する固定システムであることが好ましいが、任意の適切な骨ネジ孔を使用してもよい。米国特許公開公報第２００５０１８７５５１ Ａ１号は、参照することにより本明細書に組み込まれる。

図示のように、フラグメントプレート４０の形状および孔の配列は、中心点７０について長さ方向に対称であることが好ましい。各止めネジ孔は、プレートの中心点よりもフラグメントプレートの端部に近い骨ネジ孔の側に設けられており、止めネジ孔５８，６８は、特にプレートの各端部に位置している。図４および図５にもっともよく見られるように、プレートの端部４２，４４は、テーパーが付けられているとともに丸くしてある。テーパーは、かなりの長さにわたって付けられており、骨ネジ孔４６，５６および止めネジ孔５８，６８の両方を各プレートのテーパー付端部４２，４４内に位置させることを可能にしている。図４および図５を図１および図２と比較すれば分かるであろうが、プレート４０の端部４２，４４は、プレート４０の止めネジ孔５８，６８がプレート１０の止めネジ孔２８と整列した状態で、掌側プレート１０のスロット２６に適切に嵌るように成形され、寸法決めされている。このことは、図６により明確に示されている。フラグメントプレート４０の端部に付けられたテーパーにより、フラグメントプレートの残りと、エンドプレート１０の軸部１４とが、例えば、遠位橈骨固定システムの場合は約１０．９２ｍｍ（０．４３インチ）である、実質的に同じ幅を有することができる。なお、フラグメントプレートの両端４２，４４は、同じ形状および特徴を有することが好ましいことに注意されたい。これにより、どちらの端部４２，４４もプレートのスロット２６に挿入することができる。

図６は、プレート４０の端部４２がプレート１０のスロット２６に挿入されているところを示している。プレート４０のテーパーを付け、丸くした端部４２は、プレート４０のネジ山付き止めネジ孔５８がプレート１０のネジ山なし止めネジ孔２８と整列した状態で、掌側プレート１０のスロット２６に適切に嵌るように成形され、寸法決めされている。２つのプレートが図６に示されているように配列されると、止めネジ８０が、図７に示されているように孔２８に挿入される。このように挿入されると、止めネジ８０は、プレート４０のネジ山付き止めネジ孔５８にねじ込まれる。これにより、２つのプレートが互いに固定され、単体として機能する。本発明の重要な側面は、遠位橈骨プレートおよびフラグメントプレートを、骨に依存することなく、つなげられることである。さもなければ、プレート間の密な接触面および連結が、例えば、連結場所の真下でこのような骨が骨折している場合や、骨が骨粗鬆症となっている場合に、骨の質により弱まることがある。

止めネジ８０は、円錐台形（frustoconical）の頭部８２を有し、この頭部８２からネジ山付き軸部８４がたれ下がっている。頭部８２は、（不図示の）ドライバーを収容するように構成された六角ソケット部８６を有する。止めネジは、骨とは無関係に、２つのプレートの間をしっかりと固定する。

ネジ山付き止めネジ孔５８，６８がフラグメントプレートの各端部の近くに位置していることにより、これらの各孔は、フラグメントプレートを掌側プレートに固定するのに用いることができ、あるいは、代わりに、隣接する骨ネジを骨ネジ孔４６，５６内の所定の位置に固定するのに用いることもできる。

本発明によれば、スロット２６におけるエンドプレート１０と、フラグメントプレート４０とは、好ましくは互いに約３０％以内で、より好ましくは約２６％以内で、実質的に厚さが等しい（エンドプレート＝３．６８３ｍｍ（０．１４５インチ）およびフラグメントプレート＝２．９２１ｍｍ（０．１１５インチ））。厚さを比較的近くできるのは、１つの理由として、エンドプレートがその場所で骨ネジの圧縮力を支える必要がないからである。むしろ、前述したように、使用されている止めネジは、皮質ネジが圧縮荷重下で加えるよりも実質的に小さな力をエンドプレートの上部の薄い部分に加える。

当然のことながら、互いに別個独立に機械加工されるか、他の方法で形成されるエンドプレートおよびフラグメントプレートの構成部分は、公差の範囲内で、それらの指定されたデザインとは常に異なる。予め定められた寸法からのこのようなバラツキにより、構成部分は、組み立てたときに、いくらかの「遊び」を有することがある。構成部分間のいかなる遊びも、組立体が荷重を一方の構成部分から他方の構成部分に伝達する能力を低下させる。遊びにより、構成部分が微動し、これが治癒過程を妨げることもある。上記のことを考慮して、第２および第３の実施形態を提供する。

ここで図９〜図１４を参照すると、エンドプレート１１０およびフラグメントプレート１４０を備えたモジュール式プレートシステムの第２の実施形態が示されている。エンドプレート１１０は、軸部１１４を備えており、この軸部１１４は、頭部１１２とは反対側の自由端において幅および厚さがより大きくなっている。自由端１１５の下側は開口していて、空洞部１２６の形態でソケット部を画定しており、この空洞部１２６内に、支柱１２８がエンドプレートの上部からエンドプレートの骨接触面に向かって下がっている。支柱が下がっている面１２９は、平坦である。空洞部１２６は、幅がしだいに狭くなっており、一端で、幅が段状に狭くなっている部分１３０を画定している。この一端は、向き合った、平坦で平行な壁部１３１ａ，１３１ｂを画定している。軸部１１４は、空洞部につながっている、若干楕円形の止めネジ孔１３２であって、支柱１２８と、空洞部の段状に幅が狭くなっている部分１３０との間に位置している、止めネジ孔１３２を備えている。支柱１２８の中心と止めネジ孔１３２の中心とは、定められた公差の範囲内で第１の距離だけずらされるように意図されている。楕円形をした皮質骨ネジ孔(cortical bone screw hole)１３４もまた軸部のより薄い部分に設けられている。

フラグメントプレート１４０は、プレート４０と同様であるが、幅が段状に狭くなっており、かつ空洞部１２６の段状に幅が狭くなった部分１３０内にはまる大きさに形成された端部１４５を備えている。このような端部１４５は、短い、向き合った、平行で平坦な側面１４７ａ，１４７ｂを備えている。さらに、最後のネジ山付き止めネジ孔１４６および骨ネジ孔１５８の上の、フラグメントプレートの上面１５０（つまり、後述するように、空洞部内に収容される部分）は、空洞部内の平坦な面１２９に安定に設置されるように平坦である。最後の止めネジ孔１４６および骨ネジ孔１５８は、定められた公差の範囲内で第２の距離だけ互いからずれている。この第２の距離は、第１の定められた距離よりも若干長い。また、オプションとして、フラグメントプレートに沿ったネジ孔のうちいくつか、例えば１６０（図９）は、非固定式の楕円形皮質ネジ孔である。

止めネジ１８０は、頭部１８２およびシャフト１８４を備えている。頭部１８２は、２つの円錐台形区画によって画定されている。上側円錐台形区画１８２ａは、止めネジ孔１３２のへり１３２ａに設置されるよう角度付けられている。一方、下側円錐台形区画１８２ｂは、フラグメントプレートの端部に設けられた止めネジ孔１４６の上部１４６ａ内に設置されるよう角度付けられている。

図１３および図１４を参照すると、組み立てた状態では、フラグメントプレートの端部１４５がエンドプレート１１０の空洞部１２６内に位置付けられており、支柱１２８が骨ネジ孔１５８に挿入されている。第１および第２の定められたオフセット距離間の相違を考えると、止めネジ孔１４６のネジ山は、ネジ山のない止めネジ孔１３２の中心と完全には整列しない。しかしながら、止めネジ１８０のシャフト１８４は、止めネジ孔１３２に簡単に通され、ネジ孔１４６のネジ山内で係合される。頭部１８２の上側部分１８２ａがネジ孔１３２のへり１３２ａに接触すると、止めネジ１８０が力を加え、エンドプレート１１０の支柱１２８を（１９０において）フラグメントプレートに押し付け、すべての遊びをなくすように強く干渉させる。この結果、軸方向の荷重がかかった状態では、全ての力がエンドプレートからフラグメントプレートへ伝達される。さらに、エンドプレートにねじり力が加わると、平坦な壁部１３１ａ，１３１ｂと密に接触している、フラグメントプレートの平坦な側面１４７ａ，１４７ｂが、構成部分の互いに対する回転を制限する。壁部１３１ａ，１３１ｂは、構成部分が製造されうる公差の範囲が収まる十分な長さのものである。つまり、このために、平坦な側面１４７ａ，１４７ｂは、平坦な壁部１３１ａ，１３１ｂのいずれかの部分と常に隣接している。

ここで図１５〜図２０を参照すると、エンドプレート２１０およびフラグメントプレート２４０を備えたモジュール式プレートシステムの第３実施形態が示されている。エンドプレート２１０は、エンドプレート１１０と実質的に同様であるが、以下の違いがある。拡張した自由端は、支柱２２８を備えた、幅方向にテーパーが付けられている空洞部２２６と、支柱部２２８の両側に１つずつあり、空洞部２２６に入る２つの若干楕円形のネジ山のない止めネジ孔２３２，２３３とを備えている。支柱２２８とネジ孔２３２とは、定められた公差の範囲内で第１の距離だけずれている。エンドプレートのより薄い部分は、好ましくは楕円形の、ネジ山のない骨ネジ孔２３４を備えている。

フラグメントプレート２４０は、プレート１４０と同様であるが、以下の違いがある。端部２４５は、丸くしてあり、段状の端部は備えていない。最後の止めネジ孔２４６および骨ネジ孔２５８は、定められた公差の範囲内で第２の距離だけ互いからずれている。別の、機械でネジ山が切られたネジ孔２６０が、協同するネジ山のない骨ネジ孔とは独立に設けられている。ネジ孔２６０は、好ましくは、間隔をおいて配置された２つの片持ち梁２６２，２６４によって画定されており、片持ち梁２６２，２６４は、プレートの長さ方向軸にほぼ平行に延びているスロット２６６，２６８によって、プレートの内側から離れたところに据付られている。さらに、凹部２７０がネジ孔２６０の上部に設けられている。

図１９および図２０を参照すると、組み立てた状態では、フラグメントプレートの端部２４５がエンドプレート２１０の空洞部２２６内に位置付けられ、支柱２２８が骨ネジ孔２５８に挿入されている。第１および第２の定められたオフセット距離の間の相違を考えると、止めネジ孔２４６のネジ山は、ネジ山のない止めネジ孔２３２の中心と完全には整列しない。しかしながら、止めネジ２８０ａのシャフト２８４ａは、止めネジ孔２３２に簡単に通され、ネジ孔２４６のネジ山内で係合される。頭部２８２ａの上側区画２８２ａがネジ孔２３２のへり２３２ａに接触すると、止めネジ２８０ａが力を加え、エンドプレート２１０の支柱２２８を（２９０において）フラグメントプレートに押し付け、すべての遊びをなくすように強く干渉させる。この結果、軸方向の荷重がかかった状態では、全ての力がエンドプレート２１０からフラグメントプレート２４０へ伝達される。第２の止めネジ２８０ｂは、ネジ孔２３３に挿入される。止めネジ２８０ｂが完全に設置されると、頭部２８２ｂ’の下側に設けられた面取り部が、フラグメントプレート２４０に対するエンドプレート２１０の位置に拘らず、ネジ孔２３３の周りの面取り部に接触する。このため、エンドプレート２４０にねじれ力が加わると、ネジ２８０ｂが構成部分の互いに対する回転を制限する。

ある典型的な実施形態では、ソケット部２２６におけるエンドプレート２１０は、厚さが約４．３２ｍｍ（０．１７インチ）であり、フラグメントプレート２４０は、厚さが、ソケット部内に位置付けられる部分において３．４２９ｍｍ（０．１３５インチ）である。このため、第１の実施形態にしたがって、連結部の厚さは、約３０％よりも小さく、また、約２６％よりも小さい。第２の実施形態は、同様の相対寸法で構成することができる。

さらに、図１５を参照すると、エンドプレート２１０に連結されていない、フラグメントプレート２４０の端部２４５ａもまた、２６０について前述したように、機械加工でネジ山が切られたネジ孔２６０ａを備えている。このようなネジ孔２６０ａと、その周りのプレートの関連したフレーム状構造とは、プレートの剛性をその場所において低下させる。このため、端部２４５ａにおいて骨に植え込まれるあらゆる皮質ネジおよびその周りの骨が受ける最大応力は小さくなる。さらに、プレートの端部２４５ａは、剛性を調整することができる。止めネジまたは他のインサートをネジ孔２６０ａに挿入することによって、フラグメントプレートをより堅固にすることができる。凹部２７０は、このような止めネジを皿孔に埋めること（countersinking）を可能にする。例えば、止めネジがないと、プレートは０．０７６ｍｍ（０．００３インチ）の柔軟性を有するであろうし、一方、止めネジが挿入された状態では、柔軟性は、０．０２５ｍｍ（０．００１インチ）まで低下する。当然のことながら、状況によっては、端部において柔軟であるフラグメントプレートを有することが望ましく、他の場合には、例えば、骨折部がより細かく砕かれている場合には、治癒過程中にあまり柔軟性のないプレートを有することが有益である。さらに、粉砕骨折が、ある期間の後に完全に治癒すると仮定すれば、治癒した後に、骨が通常の条件下で機能することができ、皮質のネジ−骨の境界面において大きな応力集中を起こさないプレートを有することは有益であろう。このため、止めネジまたはインサートは、生体吸収性であってよく、治癒中はプレートがより高い剛性を有し、治癒後はより柔軟となるように、治癒過程の間には必要な固定を維持し、その後、吸収される。結果として得られたプレートシステムは、骨に孔をあけたことにより弱化させ、その後、それらの孔に集中的に荷重をかけることによる再骨折を生じる可能性は少ないであろう。

本発明の重要な側面によれば、プレート１０（１１０，２１０）および４０（１４０，２４０）は、いくつかの異なるサイズのプレート１０、および、いくつかの異なるサイズのフラグメントプレート４０が入っているキットにアレンジされる。現在のところ好ましい実施形態によれば、３つの異なるサイズの掌側プレート、つまり、幅が標準的である掌側プレート、広い掌側プレート、および狭い掌側プレートが提供される。複数の異なる長さのフラグメントプレートもまた提供される。フラグメントプレートは、真っ直ぐであってもよいし、湾曲していてもよい。たとえば、プレートは、橈骨の掌側の曲率半径に合うように、プレートの面内で湾曲していてもよく、たとえば、プレートの長さの約８０％にわたってｒ＝５８４．２０ｍｍ（２３インチ）となっていてもよい。フラグメントプレートは、単独で用いることもできるし、掌側プレートと組み合わせて用いることもできる。いっしょに用いる場合には、遠位および中央の骨幹部骨折を１つの一体のプレート（つまり、２つのプレートは、図７に示されているように互いに連結されている）を用いてカバーすることができる。したがって、荷重は、２つのプレートの間の骨ではなく、組み合わせたプレートが負担する。これにより、荷重は、２つのプレートの間の骨に集中するのではなく、分散される。異なるサイズのプレートをモジュール式にしたことにより、ほんの少数の異なるサイズのみを使って、様々な組み合わせを組み立てることができる。たとえば、長さが異なる５つのフラグメントプレートといっしょに梱包された幅が異なる３つの掌側プレートは、たった８個の異なる大きさの部品を使って１５個の異なる大きさの組み合わせプレートを構成するのに用いることができる。

本発明の他の実施形態によれば、掌側プレートは、フラグメントプレートの端部を収容するためのスロットまたは空洞部という形態をしたソケット部を備える必要がない。むしろ、側部のうち２つにソケット部を備えた別個の連結器を掌側プレートとフラグメントプレートとの間に設けることができる。この連結器は、骨幹端掌側プレートおよび骨幹フラグメントプレートを「継ぎ」合わせるように機能する。利点は、このシステムで使用する掌側プレートが、変更されていない標準的な構成部品であってもよく、そしてそれゆえに、フラグメントプレートなしで、単独で使用することもできるということである。したがって、手術用トレーは、より高価な掌側プレートをほとんど必要としなくなる。さらに、この連結器で、複数の骨幹フラグメントプレートを「継ぎ」合わせて、特別に長い一本のプレートを作ることもできる。

固定プレート、特に、遠位橈骨骨折を固定するためのプレートについての実施形態を本明細書に説明し、図示した。本発明の特定の実施形態を説明したが、本発明をこれに限定しようとするものではない。これは、本発明の範囲が、当該技術が許す限り広いこと、そして明細書がそのように読まれることが意図されているからである。したがって、本システムの特定の要素について、特定の好ましい材料、寸法および相対的な角度を開示したが、当然のことながら、他の材料、寸法および相対的な角度を同様に用いることもできる。さらに、本発明は、遠位掌側橈骨プレートについて説明されているが、本発明は、他の骨幹端の場所、たとえば、遠位橈骨の背側、上腕骨、大腿骨および脛骨に配置するのに適した大きさおよび形状の他の「エンド」とプレートを備えてもよい。さらに、側柱および内柱(lateral and medial columns)（一般に「Ｌ字」形状）のような、「Ｔ」以外の形状を有するエンドプレート、ならびに、広がった頭部または分岐した頭部を有するプレートも、これらのエンドプレートが骨幹端に配置する寸法に形成され、かつ構成されていることを条件として、使用することができる。さらに、エンドプレートおよびフラグメントプレートにおける特定の数のネジ孔について説明したが、当然ながら、異なる数のネジ孔を使用してもよい。さらに、より少ないか、または、より多くの（ペグまたは固定ネジのための）ネジ山付き孔を使用してもよい。さらに、掌側プレートの頭部および軸部の間の特定の好ましい角度が開示されたが、他の角度を用いることもできる。よって、当業者には分かるであろうが、提供した発明に対して、その範囲から逸脱することなく、さらに別の変更を加えることもできる。

〔実施の態様〕
（１）骨幹端および骨幹を有する長骨上で使用するための骨折固定プレートシステムにおいて、
ａ）少なくとも１つのエンドプレートであって、前記骨内に延びる固定要素を受容するための複数の固定孔を画定している前記骨幹端のための頭部を有しており、前記頭部の反対側のソケット部、前記ソケット部を横切るネジ山のない第１の孔、および前記エンドプレートの上部から前記エンドプレートの骨接触面に向かって下がる前記ソケット部内に延びた支柱を画定している、少なくとも１つのエンドプレートと、
ｂ）少なくとも１つのフラグメントプレートであって、第１の端部および第２の端部を有しており、前記第１の端部と前記第２の端部との間に複数のネジ孔が設けられており、前記第１の端部は、前記ソケット部内に適合する寸法にされており、第２の孔およびネジ山付きの第３の孔を備えている、少なくとも１つのフラグメントプレートと、
を備えており、
前記ソケット部は、前記エンドプレートの前記支柱が、前記少なくとも１つのフラグメントプレートの前記第２の孔の中に少なくとも部分的に受容されるように、前記フラグメントプレートの前記第１の端部を受容し、
前記フラグメントプレートの前記ネジ山付きの第３の孔は、前記フラグメントプレートが前記骨とは無関係に前記エンドプレートに固定されることができるように前記ネジ山のない第１の孔と前記ネジ山付きの第３の孔を少なくとも部分的に整列させるべく、前記エンドプレートの前記ソケット部を横切る、システム。
（２）実施態様１に記載のシステムにおいて、
前記ネジ山のない第１の孔は、楕円形である、システム。
（３）実施態様１に記載のシステムにおいて、
前記ソケット部および前記フラグメントプレートの前記第１の端部はそれぞれ、幅が段階的な部分を有し、前記段階的な部分の側面に沿った平坦部を備えている、システム。
（４）実施態様３に記載のシステムにおいて、
前記フラグメントプレートの前記第１の端部の前記上部は、実質的に平坦であり、
前記フラグメントプレートが前記エンドプレートに固定される際に前記上部に面する空洞部の内面が、実質的に平坦である、システム。
（５）実施態様１に記載のシステムにおいて、
前記エンドプレートは、前記ソケット部を横切るネジ山のない第４の孔を画定しており、
前記フラグメントプレートの前記第１の端部は、ネジ山付きの第５の孔を有し、前記フラグメントプレートが前記エンドプレートと結合されると、前記第４の孔および前記第５の孔が実質的に整列される、システム。

（６）実施態様５に記載のシステムにおいて、
前記ネジ山のない第４の孔は、楕円形である、システム。
（７）実施態様１に記載のシステムにおいて、
第１の距離が、前記第２の孔と前記第３の孔との間に定められており、
第２の距離が、前記支柱の中心と前記第１の孔との間に定められており、前記第２の距離は、前記第１の距離よりも長い、システム。
（８）実施態様７に記載のシステムにおいて、
前記ソケット部は、幅の減少をもたらす側方の段を有しており、
前記第１の孔は、前記支柱と前記段との間に位置している、システム。
（９）実施態様１に記載のシステムにおいて、
前記少なくとも１つのエンドプレートおよび前記少なくとも１つのフラグメントプレートが、定められた寸法公差の範囲内で形成された場合に、互いに固定された際に前記少なくとも１つのエンドプレートと前記少なくとも１つのフラグメントプレートとの間の遊びを低減する手段、
をさらに備える、システム。
（１０）実施態様９に記載のシステムにおいて、
前記遊びを低減する手段は、前記フラグメントプレートに対して前記エンドプレートの一部を軸方向に押し進める、システム。

（１１）実施態様１０に記載のシステムにおいて、
前記遊びを低減する手段は、前記エンドプレートがねじり荷重を受けた際に前記フラグメントプレートに対する前記エンドプレートの移動を防止する、システム。
（１２）実施態様１に記載のシステムにおいて、
前記ネジ山のない孔に入り前記ネジ山付きの孔に係合する寸法にされ、それにより前記エンドプレートを固定して前記フラグメントプレートと係合させる、ネジ、
をさらに含む、システム。
（１３）実施態様１に記載のシステムにおいて、
前記少なくとも１つのエンドプレートは、異なる大きさの頭部を有する複数のプレートであり、
前記少なくとも１つのフラグメントプレートは、異なる長さの複数のフラグメントプレートであり、
前記複数のエンドプレートおよび前記複数のフラグメントプレートは、互いに結び付けられ、適合され、連結されるように構成されている、システム。
（１４）実施態様１に記載のシステムにおいて、
前記固定孔は、前記少なくとも１つのエンドプレートの前記頭部に対して固定する固定要素を受容するようにネジ山が設けられている、システム。
（１５）実施態様１に記載のシステムにおいて、
前記エンドプレートは、前記頭部に対して角度を成している軸部を含み、
前記ソケット部は、前記軸部内に画定されている、システム。

（１６）実施態様１に記載のシステムにおいて、
前記フラグメントプレートは、離隔した２つの片持ち梁によって画定されたネジ山付きの第４の孔を含む、システム。
（１７）実施態様１６に記載のシステムにおいて、
前記ネジ山付きの第４の孔に入る寸法にされたネジ、
をさらに含み、
前記ネジが前記ネジ山付きの第４の孔に挿入されると、前記ネジ山付きの第４の孔を取り囲んでいる前記フラグメントプレートの剛性が増大する、システム。
（１８）実施態様１６に記載のシステムにおいて、
前記ネジ山付きの孔に入る寸法にされたインサート、
をさらに含み、
前記インサートが前記ネジ山付きの孔に挿入されると、前記ネジ山付きの孔を取り囲んでいる前記フラグメントプレートの剛性が増大する、システム。
（１９）実施態様１８に記載のシステムにおいて、
前記インサートは、止めネジである、システム。
（２０）実施態様１８に記載のシステムにおいて、
前記インサートは、生体吸収性である、システム。

（２１）実施態様１に記載のシステムにおいて、
前記フラグメントプレートは、長さ方向中心点を含み、各骨ネジ孔に対して、ネジ山付き止めネジ孔が、前記中心点よりも前記フラグメントプレートの端部に近い前記骨ネジ孔の側に設けられている、システム。
（２２）実施態様１に記載のシステムにおいて、
前記頭部は、遠位掌側橈骨に合わせた大きさおよび形状である、システム。
（２３）フラグメントプレートにおいて、
第１の端部および第２の端部を有する細長いプレートであって、前記第１の端部と前記第２の端部との間の複数のネジ孔、および、離隔した２つの片持ち梁によって画定された少なくとも１つのネジ山付きの孔を備える、細長いプレート、
を含む、フラグメントプレート。
（２４）実施態様２３に記載のフラグメントプレートにおいて、
前記ネジ山付きの孔に入る寸法にされたインサート、
をさらに含み、
前記インサートが前記ネジ山付きの孔に挿入されると、前記ネジ山付きの孔を取り囲んでいる前記フラグメントプレートの剛性が増大する、フラグメントプレート。
（２５）実施態様２４に記載のフラグメントプレートにおいて、
前記インサートは、止めネジである、フラグメントプレート。

（２６）実施態様２４に記載のフラグメントプレートにおいて、
前記インサートは、生体吸収性である、フラグメントプレート。
（２７）実施態様２３に記載のフラグメントプレートにおいて、
前記フラグメントプレートは、長さ方向中心点を含み、各骨ネジ孔に対して、止めネジ孔が、前記中心点よりも前記フラグメントプレートの端部に近い前記骨ネジ孔の側に設けられている、フラグメントプレート。

本発明による遠位橈骨掌側プレートの上面斜視図である。 掌側プレートの底面斜視図である。 本発明によるフラグメントプレートの上面斜視図である。 フラグメントプレートの端部の拡大破断底面斜視図である。 フラグメントプレートの端部の拡大破断上面斜視図である。 掌側プレート軸部の端部に設けられたスロットにフラグメントプレートを挿入した状態の、掌側プレートの上面斜視図である。 掌側プレートとフラグメントプレートとを止めネジで結合したところを示す拡大破断上面斜視図である。 止めネジの拡大斜視図である。 本発明によるモジュール式プレートシステムの第２実施形態の斜視図である。 図９の実施形態の破断底面斜視図である。 図９の実施形態の破断上面分解組立斜視図である。 図９の実施形態の破断底面分解組立斜視図である。 図９の実施形態の破断上面図である。 図１３における線１４‐１４に沿った断面図である。 本発明によるモジュール式プレートシステムの第３実施形態の斜視図である。 図１５の実施形態の破断底面斜視図である。 図１５の実施形態の破断上面分解組立斜視図である。 図１５の実施形態の破断底面分解組立斜視図である。 図１５の実施形態の破断上面図である。 図１９における線２０‐２０に沿った断面図である。

Claims (11)

1. 骨幹端および骨幹を有する長骨上で使用するための骨折固定プレートシステムにおいて、
   ａ）少なくとも１つのエンドプレートであって、前記骨内に延びる固定要素を受容するための複数の固定孔を画定している前記骨幹端のための頭部を有し、骨に接触する第１面と対向する第２面とを有する、少なくとも１つのエンドプレートと、
   ｂ）少なくとも１つのフラグメントプレートであって、第１の端部および第２の端部を有しており、前記第１の端部と前記第２の端部との間に複数の骨ネジ孔を備えた、少なくとも１つのフラグメントプレートと、
   を含み、
   前記少なくとも１つのエンドプレートは、前記少なくとも１つのフラグメントプレートの少なくとも一端を受容するソケットと、該ソケットに交差する前記第２面上のネジ山無しの長円状の第１孔と、前記第１面が位置決めされる骨めがけて第２面から離れるようにソケット底面から延びるようにソケット内に形成される支柱と、を画定し、
   前記フラグメントプレートの前記少なくとも一端は、ネジ山付きの第２孔と第３孔とを有し、前記少なくとも一端は、前記ソケット内に嵌合する寸法に形成され、前記ネジ山付きの第２孔は、前記エンドプレートの前記ネジ山無しの第１孔に少なくとも部分的に整合し、前記第３孔は、前記支柱を受容する寸法に形成され、
   ｃ）前記システムは、更に止めネジを含み、該止めネジは、前記エンドプレートの前記ネジ山無しの長円状の第１孔に入って前記フラグメントプレートの前記ネジ山付きの第２孔に係合する寸法に形成され、
   前記止めネジをその軸線に沿って前記第２孔に捩じ込むことにより、前記フラグメントプレートの前記一端が、前記エンドプレートに対して前記止めネジの軸線を横断する方向に長手移動し、前記支柱が、前記第３孔の周面に押し付けられ、前記フラグメントプレートが、前記エンドプレートに係合した状態で強固に固定される、システム。
2. 請求項１に記載のシステムにおいて、
   前記少なくとも１つのエンドプレートは、異なる大きさの頭部を有する複数のプレートであり、
   前記少なくとも１つのフラグメントプレートは、異なる長さの複数のフラグメントプレートであり、
   前記複数のエンドプレートおよび前記複数のフラグメントプレートは、互いに結び付けられ、適合され、連結されるように構成されている、システム。
3. 請求項１に記載のシステムにおいて、
   前記固定孔は、前記少なくとも１つのエンドプレートの前記頭部に対して固定する固定要素を受容するようにネジ山が設けられている、システム。
4. 請求項１に記載のシステムにおいて、
   前記エンドプレートは、前記頭部に対して角度を成している軸部を含み、
   前記ソケット及び支柱は、前記軸部内に一体化されている、システム。
5. 請求項１に記載のシステムにおいて、
   前記ソケット及び前記フラグメントプレートの前記少なくとも一端は、それぞれ、幅が段階的な部分を有し、前記段階的な部分の側面に沿った平坦部を含む、システム。
6. 請求項１に記載のシステムにおいて、
   前記エンドプレートは、前記ソケット部を横切るネジ山のない第４孔を画定しており、
   前記フラグメントプレートの前記少なくとも１つの端部は、ネジ山付きの第５孔を有し、前記フラグメントプレートが前記エンドプレートと結合されると、前記ネジ山付きの第４孔が、前記ネジ山のない第５孔と整列される、システム。
7. 請求項１に記載のシステムにおいて、
   前記ネジ山のない第４孔は、楕円形である、システム。
8. 請求項１に記載のシステムにおいて、
   前記フラグメントプレートは、離隔した２つの片持ち梁によって画定されたネジ山付きの第４孔を含む、システム。
9. 請求項８に記載のシステムにおいて、
   ｃ）前記ネジ山付きの第４孔に入る寸法にされた第２ネジ、
   をさらに含み、
   前記第２ネジが前記ネジ山付きの第４孔に挿入されると、前記ネジ山付きの第４孔を取り囲んでいる前記フラグメントプレートの剛性が増大する、システム。
10. 請求項１に記載のシステムにおいて、
    前記フラグメントプレートは、長さ方向中心点を含み、各骨ネジ孔に対して、ネジ山付き止めネジ孔が、前記中心点よりも前記フラグメントプレートの端部に近い前記骨ネジ孔の側に設けられている、システム。
11. 請求項１に記載のシステムにおいて、
    前記頭部は、遠位掌側橈骨に合わせた大きさおよび形状である、システム。

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