JP5214325B2 - 復水回収装置 - Google Patents
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本発明は、複数の蒸気使用機器で発生した蒸気の凝縮水としての復水を、ボイラー等の復水回収先へ回収する復水回収装置に関する。
従来の復水回収装置は、複数の蒸気使用機器の二次側すなわち出口側に設けたスチームトラップと復水流入管と、放圧管に取り付けた制御弁と、復水流出管に取り付けた復水ポンプとで構成したもので、放圧管に取り付けた制御弁で、複数の蒸気使用機器の内で復水圧力の低い方の圧力状態となるように、スチームトラップから排出された復水の再蒸発蒸気の一部を系外へ排出することによって、高圧復水と低圧復水の両方の復水を、復水ポンプで所定箇所へ回収することができるものである。
上記従来の復水回収装置では、高圧復水の圧力を低圧復水の圧力まで低下させて回収するために、熱エネルギーの損失を生じてしまう問題があった。高圧復水は高い温度の熱エネルギーを保有しており、一方、低圧復水は低い温度の熱エネルギーしか保有していないために、高圧復水の圧力を低圧復水の圧力まで低下させることで、熱エネルギーの損失を生じるのである。
特公昭６０−４２８４６号公報
解決しようとする課題は、高圧復水の圧力を低圧復水の圧力まで低下させることなく両者の復水を回収することによって、熱エネルギーの有効利用を図ることのできる復水回収装置を得ることである。
本発明は、蒸気使用機器で発生した復水を復水回収ポンプによりボイラーあるいは給水タンク等の復水回収先へ回収すると共に、復水の一部が再蒸発した再蒸発蒸気を排出管から系外へ排出するものにおいて、高圧復水を一旦溜め置く高圧復水タンクと、低圧復水を一旦溜め置く低圧復水タンクを配置して、高圧復水タンクを復水回収ポンプに接続し、低圧復水タンクを液体エゼクタと接続して、当該液体エゼクタの入口側を復水回収ポンプに接続すると共に、液体エゼクタの出口側に逆止弁を介在して高圧復水タンクと接続したものである。
本発明は、高圧復水タンクを復水回収ポンプと接続し、低圧復水タンクに液体エゼクタを接続したことによって、低圧復水タンクから低圧の復水を液体エゼクタで吸引して、液体エゼクタの増圧作用により低圧復水を所定圧力まで増圧させて高圧復水タンクへ供給することによって、高圧復水の圧力を低下させることなく、高圧と低圧の復水を同時に回収することができる。
本発明は、高圧復水タンクを復水回収ポンプと接続するものであるが、復水回収ポンプとしては、エゼクタと循環ポンプと循環路とを組み合わせた、いわゆる、組み合わせ式の復水回収ポンプが好適である。
図１において、高圧復水供給管１と、低圧復水供給管１３と、高圧復水タンク２と、低圧復水タンク３と、組み合わせ式の復水回収ポンプ４、及び、液体エゼクタ８とで復水回収装置を構成する。
高圧復水供給管１は、左端部を図示しない高圧蒸気使用機器などの高温高圧復水発生源と接続し、スチームトラップ５を介在して右端部を高圧復水タンク２と接続する。同様に、低圧復水供給管１３を、図示しない低圧蒸気使用機器などの低温低圧復水発生源と接続し、スチームトラップ１４を介して左端部を低圧復水タンク３と接続する。スチームトラップ５，１４は、復水供給管１，１３内を流下してくる復水と蒸気の混合流体のなかから、復水だけを復水タンク２，３へ流下させる自動弁の一種である。
復水タンク２，３は、縦長の円筒状タンクであり、流入してきた復水の一部が再蒸発して上方に溜まり、下方には復水が溜まる。高圧復水タンク２の上部に放熱管１５を接続して、制御弁１９を取り付ける。高圧復水タンク２の上端に、冷却水を供給する冷却水供給管１７を接続する。冷却水供給管１７の高圧復水タンク２側の端部には、図示はしないが、タンク２内へ冷却水を噴射するスプレー部を設ける。低圧復水タンク３の上部にも放圧管１６を接続して制御弁２０を取り付ける。
復水回収ポンプ４は、循環ポンプ６とエゼクタ７を循環路１０で接続したもので、循環路１０の一部を分岐して復水回収管１１を接続する。復水回収管１１には一次圧力調整弁１２を介在させて、右端部を図示しないボイラーあるいは給水タンク等の復水回収先と連通する。
循環路１０を更に分岐して液体通路９を接続する。液体通路９に液体エゼクタ８を接続して、この液体エゼクタ８の出口側には逆止弁１８を介在して高圧復水タンク２と接続する。逆止弁１８は、液体エゼクタ８から高圧復水タンク２側への液体の通過だけを許容し、反対方向の液体の通過は阻止するものである。
復水回収ポンプ４は、循環ポンプ６を駆動して、循環路１０及び液体通路９内に所定量の復水を循環させることによって、エゼクタ７及び液体エゼクタ８で高圧復水タンク２及び低圧復水タンク３内からそれぞれの復水を吸引し、復水回収管１１から復水を回収するものである。
低圧復水タンク３内から液体エゼクタ８に吸引された低圧低温の復水は、エゼクタ８の増圧作用によって所定の圧力、すなわち、高圧復水タンク２内の圧力よりも高い圧力まで増圧されて、高圧復水タンク２内へ供給される。高圧復水タンク２で、高圧復水供給管１から供給される高圧復水と混合されてエゼクタ７に吸引される。
このように、液体エゼクタ８の増圧作用により低圧復水を所定圧力まで増圧させて高圧復水タンク２へ供給することによって、高圧復水の圧力を低下させることなく、高圧と低圧の復水を同時に回収することができる。
高圧復水タンク２の上部に接続した冷却水供給管１７から、高圧復水タンク２内へ冷却水を噴射することによって、高圧復水タンク２内の上部に溜まった再蒸発蒸気を凝縮させて、この再蒸発蒸気の凝縮した割合だけ高圧復水タンク２内の圧力を低下させることができる。
１ 高圧復水供給管
２ 高圧復水タンク
３ 低圧復水タンク
４ 復水回収ポンプ
５，１４ スチームトラップ
６ 循環ポンプ
７ エゼクタ
８ 液体エゼクタ
９ 液体通路
１０ 循環路
１１ 復水回収管
１２ 一次圧力調整弁
１３ 低圧復水供給管
１８ 逆止弁
２ 高圧復水タンク
３ 低圧復水タンク
４ 復水回収ポンプ
５，１４ スチームトラップ
６ 循環ポンプ
７ エゼクタ
８ 液体エゼクタ
９ 液体通路
１０ 循環路
１１ 復水回収管
１２ 一次圧力調整弁
１３ 低圧復水供給管
１８ 逆止弁
Claims (1)
- 蒸気使用機器で発生した復水を復水回収ポンプによりボイラーあるいは給水タンク等の復水回収先へ回収すると共に、復水の一部が再蒸発した再蒸発蒸気を排出管から系外へ排出するものにおいて、高圧復水を一旦溜め置く高圧復水タンクと、低圧復水を一旦溜め置く低圧復水タンクを配置して、高圧復水タンクを復水回収ポンプに接続し、低圧復水タンクを液体エゼクタと接続して、当該液体エゼクタの入口側を復水回収ポンプに接続すると共に、液体エゼクタの出口側に逆止弁を介在して高圧復水タンクと接続したことを特徴とする復水回収装置。
Priority Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP2008128163A JP5214325B2 (ja) | 2008-05-15 | 2008-05-15 | 復水回収装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2008128163A JP5214325B2 (ja) | 2008-05-15 | 2008-05-15 | 復水回収装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2009275997A JP2009275997A (ja) | 2009-11-26 |
| JP5214325B2 true JP5214325B2 (ja) | 2013-06-19 |
Family
ID=41441601
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2008128163A Expired - Fee Related JP5214325B2 (ja) | 2008-05-15 | 2008-05-15 | 復水回収装置 |
Country Status (1)
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Families Citing this family (2)
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Family Cites Families (2)
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2008
- 2008-05-15 JP JP2008128163A patent/JP5214325B2/ja not_active Expired - Fee Related
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