JP5213498B2 - カラーフィルタ基板、及び液晶表示装置 - Google Patents
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Description
<1> ブラックマトリックスとフォトスペーサとを有するカラーフィルタ基板において、
前記ブラックマトリックスの対荷重変形量をKb(μm)とし、前記フォトスペーサーの対荷重変形量をKp(μm)としたとき、Kb≦Kp(Kb=Kpを除く。)の関係を満たし、かつ、下記式(1)及び(2)の関係を満たすことを特徴とするカラーフィルタ基板。
式(1):y 1 ≦Kb≦y 2 (ここで、y 1 =0.001x+0.05、y 2 =0.001x+0.15)、
式(2):y 3 ≦Kp≦y 4 (ここで、y 3 =0.006x+0.15、y 4 =0.006x+0.25)
(式(1)及び(2)中、xは負荷荷重;mNを示し、y 1 〜y 4 は対荷重変形量;μm示す。)
<2> 前記ブラックマトリックスの線幅が30μm以下であることを特徴とする前記<1>に記載のカラーフィルタ基板。
<3> 前記フォトスペーサーの円相当直径が25μm以下であることを特徴とする、前記<1>または<2>に記載のカラーフィルタ基板。
<4> 前記<1>〜<3>のいずれか1項に記載のカラーフィルタ基板を備えたことを特徴とする液晶表示装置。
本発明のカラーフィルタ基板は、ブラックマトリックスとフォトスペーサとを有するカラーフィルタ基板である。具体的には、本発明のカラーフィルタ基板は、例えば、基板上に形成される、色相が相互に異なる2色以上のパターン化された着色画素(以下、着色パターンと称することがある)及びその周囲にブラックマトリックスと、ブラックマトリクス上に形成されるフォトスペーサーと、を備える。なお、ブラックマトリクスとフォトスペーサと間には、ITO等の透明導電層(透明電極)やポリイミド等の配向膜が存在していてもよい。
式(1):y1≦Kb≦y2(ここで、y1=0.001x+0.05、y2=0.001x+0.15)、
式(2):y3≦Kp≦y4(ここで、y3=0.006x+0.15、y4=0.006x+0.25)
(式(1)及び(2)中、xは負荷荷重;mNを示し、y1〜y4は対荷重変形量;μm示す。)
本発明において、ブラックマトリックス形成工程では、少なくとも、感光性濃色組成物を用いて感光性濃色組成物層を基板上に形成し(感光性濃色組成物層形成工程)、前記感光性濃色組成物層を露光し(露光工程)、前記露光後の前記感光性濃色組成物層を現像して(現像工程)、アンダーカットの長さが3.0〜8.0μmのブラックマトリックスパターンを形成し、形成されたブラックマトリックスパターンをベークする(ベーク工程)ことによりブラックマトリックスを形成する。ブラックマトリックス形成工程は上記各工程に加え、必要に応じて、その他の工程を設けてもよい。
本発明において、ブラックマトリックスは、光学濃度(OD値)が2.0以上8.0以下とすることが好ましく、3.0以上さらに好ましくは4.0〜6.0とすることがより好ましい。光学濃度が2.0以上であると、コントラスト低下抑制等表示装置の表示品位の低下を抑制することができる。
なお、ここで言う光学濃度とは、ISO Visual透過光学濃度をいう。ISO Visual透過光学濃度の測定に用いることができる測定器としては、例えば、サカタインクスエンジニアリング株式会社のX-Rite 361T(V)を挙げることができる。
また、ブラックマトリックスは線幅(着色パターン間に挟まれた、ブラックマトリックス長手方向と直交する方向における長さ)が30μm以下であることが、高開口率化による明度確保の観点から好ましく、より好ましくは、27.5〜5μmであり、さらに好ましくは25〜7.5μmである。そして、ブラックマトリックスの線幅を上記範囲の如く、高開口率を達成するためにブラックマトリクスの線幅を細くしても、安定した液晶表示装置のセルギャップを安定化させ、表示ムラを抑制することができる。
ブラックマトリックスの厚み(ブラックマトリックスの基板法線方向における長さ)は、ブラックマトリックスと着色パターンとが重なるオーバーラップ部の盛り上がりを小さくする(好ましくは、0.5μm以下にする)観点から、0.2〜2.0μmが好ましく、より好ましくは、0.2〜1.5μmであり、さらに好ましくは0.5〜1.2μmである。この厚みの範囲において、ブラックマトリックスが設けられた基板の凹凸、即ち、ブラックマトリックスの形成領域、非形成領域の段差が適切に維持され、ブラックマトリックス形成後にRGB等の着色パターン(着色画素)をこの上に形成する際にも精度高く形成することができる。
本工程では、感光性濃色組成物を用いて感光性濃色組成物層を基板上に形成する。
本工程に用いうる基板としては、例えば、液晶表示素子等に用いられる無アルカリガラス、ソーダガラス、パイレックス(登録商標)ガラス、石英ガラスおよびこれらに透明導電膜を付着させたものや、固体撮像素子等に用いられる光電変換素子基板、例えば、シリコン基板等が挙げられる。さらに、プラスチック基板も可能である。中でも無アルカリガラスが、耐薬品性や耐熱性の観点から好ましい。これらの基板は、まず、各画素を隔離するように格子状などにブラックマトリックスを形成し、格子の空いた部分に着色画素が形成される。
また、これらの基板上には、必要により、上部の層との密着改良、物質の拡散防止或いは基板表面の平坦化のために下塗り層を設けてもよい。基板は大型(おおむね1辺1m以上)である方が、本発明の効果をより奏する点で好ましい。
基板上への感光性濃色組成物の付与方法としては、スリット塗布、インクジェット法、回転塗布、流延塗布、ロール塗布、スクリーン印刷法等の各種の付与方法を適用することができる。中でもスリット塗布が精度と速さの観点で好ましい。前記の各種塗布を行う際には、これらの塗布を行う前に紫外線や各種洗浄液で基板を洗浄することが、塗布性向上の観点から好ましい。
また、予め仮支持体上に上記付与方法によって付与して形成した塗膜を、基板上に転写する方法を適用することもできる。
転写方法に関しては特開2006−23696号公報の段落番号[0023]、[0036]〜[0051]や、特開2006−47592号公報の段落番号[0096]〜[0108]に記載の作製方法を本発明においても好適に用いることができる。
転写に用いるラミネータとしては、WO2006−4225公報のFig.24に記載の大型二丁貼ラミネータや国際出願番号JP2007/069132号公報に記載のラミネータを好適に用いることができる。これらのラミネータを用いることで高い生産性を得ることができる。
露光工程では、前記感光性濃色組成物層形成工程において形成された感光性濃色組成物層を、所定のマスクパターンを介して露光し、パターンニング(ネガ型の場合は、光照射された塗布膜部分だけを硬化)する。露光に際して用いることができる放射線としては、特に、g線、h線、i線等の紫外線が好ましく用いられる。照射量は5〜500mJ/cm2が好ましく、10〜300mJ/cm2がより好ましく、10〜200mJ/cm2が最も好ましい。
露光機は、プロキシミティー方式の露光機でも、ミラープロジェクション方式でも、また、ステッパー方式でも使用可能である。
次いで、アルカリ現像処理を行うことにより、例えば、感光性濃色組成物がネガ型の場合には、上記露光における光未照射部分を、アルカリ水溶液に溶出させ、光硬化した部分だけを残すことができる。
現像液としては、有機アルカリ現像液や無機アルカリ現像液又はその混合液が使用される。
現像液に用いるアルカリ剤としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、硅酸ナトリウム、メタ硅酸ナトリウム、アンモニア水、エチルアミン、ジエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、コリン、ピロール、ピペリジン、1,8−ジアザビシクロ−[5、4、0]−7−ウンデセンなどの有機アルカリ性化合物が挙げられ、これらのアルカリ剤を濃度が0.001〜10質量%、好ましくは0.01〜1質量%となるように純水で希釈したアルカリ性水溶液が現像液として好ましく使用される。なお、このようなアルカリ性水溶液からなる現像液を使用した場合には、一般に現像後純水で洗浄(リンス)する。
以下、図を用いて、アンダーカットをより詳細に説明する。
図1に示すように、アンダーカットの長さaは、感光性濃色組成物層4の幅方向の一端Pと、感光性濃色組成物層4下部のうち、感光性濃色組成物層4がえぐれて感光性濃色組成物が無い部分であって、前記一端Pから前記幅方向に最も離れた部分Qとの間の距離として求められる。前記一端Pから前記幅方向に最も離れた部分は、図1に示すような、感光性濃色組成物層4表面と基板2との接点に限定されるものではない。例えば、図2に示すように、感光性濃色組成物層4の厚み方向の上端(表面)と下端(底面)との間の中間部分がえぐられた場合には、アンダーカットの長さaは、前記一端Pから、感光性濃色組成物層4のうち、えぐられた部分であって、前記一端Pから前記幅方向に最も離れた部分Rまでの距離である。
アンダーカットの長さが、上記範囲であると、ブラックマトリックス基板上に着色画素を形成するときに、オーバーラップ部の盛り上がりを効果的に抑制できると共に、後述するベーク工程など、感光性濃色組成物層の現像後の操作中に、感光性濃色組成物層が欠けたり、感光性濃色組成物層が剥がれを効果的に抑制できる。また、ブラックマトリクスの線幅及びアンダーカットの現像液温度依存性を小さくする観点(ブラックマトリクスを制度良く形成する観点)からはアンダーカットの長さは3.0〜5.0の範囲が好ましい。
より強い条件とは、より高い温度、より長い時間、より多い流量、より高いシャワー圧、などが挙げられるが、中でも温度と時間の調整は特に重要である。
現像時間は、アンダーカットを入れるのが容易である点から、30〜120秒が好ましく、40〜90秒がより好ましい。
これらのうち、現像温度と現像時間の好ましい組み合わせは、例えば、温度25℃では50〜100秒であり、温度30℃では40〜80秒であることが挙げられる。
また、シャワー圧は、BMの欠けを防止できる点から、0.01〜0.5MPaが好ましく、0.05〜0.3MPaが好ましく、0.1〜0.3MPaが好ましい。
次いで、ブラックマトリックスパターンに、ベーク処理(ポストベーク)という加熱処理を施す。ベークは、感光性濃色組成物の硬化を完全なものとするための現像後の加熱処理であり、通常150〜260℃の熱硬化処理を行う。
ベーク温度は、150〜260℃が好ましく、180〜260℃がより好ましく、200〜240℃が最も好ましい。ベーク時間は、10〜150分が好ましく、20〜120分がより好ましく、30〜90分がもっとも好ましい。
上記条件範囲で感光性濃色組成物層をベークすることで、ブラックマトリックスが形成された基板上に着色画素を形成する際に、ブラックマトリックスと着色画素とのオーバーラップ部の盛り上がりを抑制することができる。
本発明におけるブラックマトリックス形成工程には、さらに、前記感光性濃色組成物層形成工程の後であって前記露光工程の前に、プリベーク工程を加えてもよいし、前記現像工程後であって前記ベーク(ポストベーク)工程前に、必要により、形成されたブラックマトリックスを露光により硬化する工程を含んでいてもよい。
上述したように、アンダーカットの長さを調整するためには、ブラックマトリックス形成工程における露光・現像の条件を調整することのほか、プリベーク条件を適切に調整することが好ましい。本発明におけるブラックマトリックス形成工程においては、通常良く用いられているプリベーク条件よりも、低温で行うことが好ましい。
具体的には、ホットプレートによりプリベークを行う場合、プリベーク温度は、65〜120℃が好ましい。65℃以上とすることで、現像工程中に感光性濃色組成物層が剥れることを防止することができ、120℃以下とすることで、感光性濃色組成物層下部を、えぐれ易い状態にすることができる。より好ましくは、70〜100℃であり、70〜90℃が最も好ましい。また、プリベーク時間は、50〜300秒が好ましく、90〜200秒がより好ましく、100〜180秒がもっとも好ましい。上記条件範囲でプリベークを行うことで、感光性濃色組成物層にアンダーカットを入れやすくなる。
なお、プリベークは、オーブンで行うこともでき、その場合も適宜上記と同等のプリベーク条件を設定することで、アンダーカットの長さを調整することができる。
着色パターン形成工程では、少なくとも、ベーク後の感光性濃色組成物層(ブラックマトリックス)が形成されている基板上に、感光性着色組成物を用いて感光性着色組成物層を形成し(感光性着色組成物層形成工程)、前記感光性着色組成物層を露光し(着色層露光工程)、露光後の前記感光性着色組成物層を現像し(着色層現像工程)、現像された前記感光性着色組成物層をベークすることにより(着色層ベーク工程)、該ベーク後の、前記ブラックマトリックスと重なるオーバーラップ部のブラックマトリックス幅方向における距離が1.0〜12μmとなるように着色パターンを形成する。着色パターン形成工程は上記各工程に加え、必要に応じて、さらにプリベーク工程などの他の工程を設けてもよい。
−オーバーラップ−
ブラックマトリックスが形成された基板上に、感光性着色組成物を塗布等して着色パターン(着色画素)を形成するとき、ブラックマトリックスと着色画素との間に間隙が生じないように、感光性着色組成物とブラックマトリックスとが重なり合うように、感光性着色組成物をブラックマトリックスに若干覆い被せて(オーバーラップさせて)着色画素を形成することが一般的である。本発明では、前述のアンダーカットに加え、オーバーラップ部の距離を1.0〜12μmに調整することで高品位なカラーフィルタや液晶表示装置を得ることができる。
前記「オーバーラップ部の距離」とは、感光性着色組成物層を用いて形成される着色パターンと、ブラックマトリックスとが重なるオーバーラップ部のブラックマトリックス幅方向における距離をいう。これを、図を用いてより詳細に説明する。
実際に、オーバーラップ部8の距離bを求めるときは、カラーフィルタを、ブラックマトリックス4のパターンの長手方向に垂直の方向にカットし、その断面から測定することにより求めることができる。
また、前記オーバーラップ部の距離を12μm以下とすることで、大型基板(1辺1m以上)において、カラーフィルタと表示装置を安定に製造することができる。
より具体的には、前記オーバーラップ部の距離を1.0〜12μmとするためには、露光パターンとブラックマトリックスとが重なる距離を、1.0〜12μmとすることが好ましい。また、現像温度を、20〜35℃とすることが好ましく、25〜35℃とすることがより好ましい。さらに、現像時間を、20〜120秒とすることが好ましく、25〜70秒とすることがより好ましい。
より好ましい組み合わせは、露光パターンとブラックマトリックスとが重なる距離を、3.0〜9.0μmとし、現像温度を、25〜30℃とし、さらに、現像時間を、30〜70秒とする組み合わせである。
前記「オーバーラップ部の盛り上がりの度合い」とは、より詳細には、着色パターン6の表面のうち、前記オーバーラップ部8の基板2表面(基板2の、ブラックマトリックス4や着色パターン6と接する面)から最も離れた部分と、前記オーバーラップ部8以外の平坦な表面部分との間の基板の法線における距離をいう。換言すると、前記「オーバーラップ部の盛り上がりの度合い」とは、基板2表面と、着色パターン6の表面のうちオーバーラップ部8の基板2表面から最も離れた部分との間の基板の法線における距離cから、基板2表面と、着色パターン6の表面のうちオーバーラップ部8以外の部分との間の基板の法線における距離dを差し引いた距離eをいう。
ツノの高さは、上述したアンダーカットの長さと、オーバーラップ部の距離と、ブラックマトリックスの厚みとを適宜設定することで調整することができる。
次に、本発明における着色パターン形成工程において行われる各種工程について述べる。
感光性着色組成物層形成工程では、ベーク後の感光性濃色組成物層(ブラックマトリックス)が形成されている基板上に、感光性着色組成物を用いて感光性着色組成物層を形成する。
ブラックマトリックスが形成された基板上に感光性着色組成物層を形成する方法としては、基板上に感光性濃色組成物層を形成する方法と同様の方法、すなわち、塗布方法または転写方法を用いることができる。
中でもスリットコーターなどでブラックマトリックスが形成された基板前面に感光性着色組成物を塗布する方法が、本発明の効果をよく奏することができる点で好ましい。
感光性着色組成物層の層厚は、充分な色再現領域を得、且つ充分なパネルの輝度を得るために、0.5〜3.0μmが好ましく、1.0〜2.5μmの範囲であることがより好ましい。
着色層露光工程では、前記感光性着色組成物層を露光する。
感光性着色組成物層の露光処理は、感光性濃色組成物層の露光工程と同様にして行うことができる。複数色の着色パターンを形成するときは、各色の所定のマスクパターンを介して、各色ごとに露光し、光照射された各色の感光性着色組成物層をパターンニング(ネガ型の場合は、硬化)することができる。
着色層現像工程では、露光後の前記感光性着色組成物層を現像する。
露光後の感光性着色組成物層の現像処理は、感光性濃色組成物層の現像工程の説明において記載した操作と同様の操作をすることができ、前記現像工程において説明した現像液を好適に用いることができる。
現像条件としては、ブラックマトリックスと着色画素とのオーバーラップ部に生じるオーバーラップ部の距離とツノの高さを調整するために、前記オーバーラップの説明において記載した現像条件にて感光性着色組成物層を現像することが好ましい。
着色層ベーク工程では、現像された前記感光性着色組成物層をベークする。
現像後の感光性着色組成物層をベークする方法は、前述の感光性濃色組成物層をベークするベーク工程と同様の方法を用いることができる。
なお、RGB3色相等、複数色相の着色パターンを形成するときは、感光性着色組成物層の形成、露光、現像、及びベークのサイクルを、所望の色相数だけ繰り返してもよいし、各色相ごとに感光性着色組成物層の形成、露光、及び現像を行ってから、最後に全色相分まとめてベークを行なってもよい。これにより、ブラックマトリックスと所望の色相よりなる着色画素を備えたカラーフィルタが作製される。
着色パターン形成工程においても、感光性着色組成物層形成工程の後であって着色層露光工程の前に、感光性着色組成物を乾燥させるために、感光性着色組成物層をプリベークする工程(着色層プリベーク工程)を設けてもよい。
感光性着色組成物層のプリベーク温度は、60〜140℃が好ましく、80〜120℃がより好ましい。プリベーク時間は、30〜300秒が好ましく、80〜200秒がより好ましい。
フォトスペーサー形成工程は、上記ブラックマトリクス形成工程及び上記着色パターン形成工程を経て、必要に応じて、ITO等の透明導電層(透明電極)やポリイミド等の配向膜が形成された後、これらが形成された基板上に、感光性樹脂組成物の被膜を形成する工程(以下、「被膜形成工程」ともいう。)と、前記被膜の少なくとも一部を露光する工程(以下、「露光工程」ともいう。)と、露光後の前記被膜を現像する工程(以下、「現像工程」ともいう。)と、有し、必要に応じて、現像後の前記被膜を加熱する工程(以下、「被膜ベーグ工程」ともいう。)や、更に他の工程を設けて構成されてもよい。
被膜形成工程は、感光性樹脂組成物の被膜を基板上に形成する。基板上に感光性樹脂層を形成する方法としては、(a)既述の樹脂、重合性化合物、及び光重合開始剤を少なくとも含む感光性樹脂組成物を塗布する塗布法、及び(b)前記感光性樹脂層を有する感光性転写材料を用い、加熱及び/又は加圧により感光性樹脂層をラミネート、転写する転写法が好適に挙げられる。
感光性樹脂組成物の塗布は、公知の塗布法、例えば、スピンコート法、カーテンコート法、スリットコート法、ディップコート法、エアーナイフコート法、ローラーコート法、ワイヤーバーコート法、グラビアコート法、あるいは米国特許第2681294号明細書に記載のポッパーを使用するエクストルージョンコート法等により行なうことができる。中でも、特開2004−89851号公報、特開2004−17043号公報、特開2003−170098号公報、特開2003−164787号公報、特開2003−10767号公報、特開2002−79163号公報、特開2001−310147号公報等に記載のスリットノズルあるいはスリットコーターによる方法が好適である。
転写は、感光性転写材料を用いて、仮支持体上に膜状に形成された感光性樹脂層を所望の基板面に例えば加熱及び/又は加圧したローラー又は平板を用いて圧着又は加熱圧着することによって貼り合せた後、仮支持体の剥離により感光性樹脂層を基板上に転写する。具体的には、特開平7−110575号公報、特開平11−77942号公報、特開2000−334836号公報、特開2002−148794号公報に記載のラミネーター及びラミネート方法が挙げられ、低異物の観点で、特開平7−110575号公報に記載の方法を用いるのが好ましい。
感光性転写材料を構成する仮支持体、酸素遮断層、熱可塑性樹脂層、その他の層や該感光性転写材料の作製方法については、特開2006−23696号公報の段落番号[0024]〜[0030]に記載の構成、作製方法を適用することができる。
露光工程では、前記被膜形成工程で形成された被膜の少なくとも一部を露光し、潜像を形成する。その後の現像工程では、前記露光工程で露光された被膜を現像し、所望の形状のスペーサーパターンを形成することができる。
「加熱工程無し」とすることで、形成しようとするフォトスペーサーの劣化や、既に形成されているパターン構造物(着色パターン等)や保護膜の劣化を、より効果的に抑制できる。
「加熱工程無し」とする場合の露光量としては、1〜500mJ/cm2が好ましく、10〜300mJ/cm2が好ましい。
前記現像工程における現像後の被膜を加熱する被膜ベーグ工程を設けることもできる。加熱により、被膜の硬化がより促進され、高強度を有するフォトスペーサーが得られる。また、感光性樹脂組成物中の樹脂が側鎖に分岐及び/又は脂環構造を有する場合には、圧縮弾性率、弾性回復性の良好なフォトスペーサーが得られる。
中でも、加熱における最高温度が80℃〜140℃であって、加熱時間は、0.1時間〜3.0時間(さらに好ましくは0.2時間〜1.0時間)であることがより好ましい。
本発明のカラーフィルタの着色パターン形成用として用いられる感光性着色組成物は、感放射線性組成物(例えば、ネガ型の場合には、光により硬化する感放射線性組成物)であり、(A−1)着色剤、(B)バインダーポリマー、(C−1)重合性化合物、(D)光重合開始剤、及び、(E)溶剤、を含有することが好ましく、所望により、さらに、高分子分散剤や界面活性剤などのその他の添加物を含んでいてもよい。
着色剤は、染料・顔料系を適宜選択することができ、着色剤として使用される顔料は、無機顔料であっても、有機顔料であってもよいが、高透過率であることが好ましいことを考慮すると、なるべく粒子サイズの小さいものの使用が好ましい。平均粒子サイズは、10〜100nmであることが好ましく、さらに好ましくは、10〜50nmの範囲である。本発明に用いられる感光性着色組成物においては、後述する高分子分散剤を用いることで、着色剤のサイズが小さい場合であっても、顔料分散性、分散安定性が良好となるため、膜厚が薄くても色純度に優れる着色画素を形成しうる。
C.I.ピグメント イエロー 11、 24、 31、 53、 83、 93、 99、 108、 109、 110、138、 139、 147、 150、 151、 154、 155、 167、 180、 185、 199; C.I.ピグメント オレンジ 36、 38、 43、 71; C.I.ピグメント レッド 81、 105、 122、 149、 150、 155、 171、 175、 176、 177、209、 220、224、 242、 254、 255、 264、 270;
C.I.ピグメント バイオレット 19、 23、 32、 37、39;
C.I.ピグメント ブルー 1、 2、 15、 15:1、 15:3、 15:6、 16、 22、 60、 66;
C.I.ピグメント グリーン 7、 36、 37;
C.I.ピグメント ブラウン 25、 28;
C.I.ピグメント ブラック 1
等を挙げることができる。
C.I.ピグメント イエロー 11、 24、 108、 109、 110、 138、 139、 150、 151、 154、 167、 180、 185;
C.I.ピグメント オレンジ 36、 71;
C.I.ピグメント レッド 122、 150、 171、 175、 177、 209、 224、 242、 254、 255、 264;
C.I.ピグメント バイオレット 19、 23、 37;
C.I.ピグメント ブルー 15:1、 15:3、 15:6、 16、 22、 60、 66;
C.I.ピグメント グリーン 7、 36、 37;
例えば、赤色相(R)用の顔料として、アントラキノン系顔料、ペリレン系顔料、ジケトピロロピロール系顔料単独又はそれらの少なくとも一種と、ビスアゾ系黄色顔料、イソインドリン系黄色顔料、キノフタロン系黄色顔料又はペリレン系赤色顔料との混合などを用いることができる。例えば、アントラキノン系顔料としては、C.I.ピグメントレッド177が挙げられ、ペリレン系顔料としては、C.I.ピグメントレッド155、C.I.ピグメントレッド224が挙げられ、ジケトピロロピロール系顔料としては、C.I.ピグメントレッド254が挙げられ、色再現性の点でC.I.ピグメントイエロー139との混合が好ましい。また、赤色顔料と黄色顔料との質量比は、十分な色純度を得ること、及びNTSC目標色相からのずれを抑制する観点から、100:5〜100:50が好ましい。特に、前記質量比としては、100:10〜100:30の範囲が最適である。なお、赤色顔料同士の組み合わせの場合は、色度に併せて調整することができる。
本発明の前記感光性着色組成物は、皮膜特性向上、現像特性付与などの目的で、バインダーポリマーを含有することが好ましい。バインダーポリマーとして下記のアルカリ可溶性樹脂を用いることができる。
本発明で使用するアルカリ可溶性樹脂としては、線状有機高分子重合体であって、分子(好ましくは、アクリル系共重合体、スチレン系共重合体を主鎖とする分子)中に少なくとも1つのアルカリ可溶性を促進する基(例えばカルボキシル基、リン酸基、スルホン酸基、ヒドロキシル基など)を有するアルカリ可溶性樹脂の中から適宜選択することができる。
酸価としては、10〜200mgKOH/g、好ましくは30〜180mgKOH/g、更に好ましくは50〜150mgKOH/gの範囲のものが好ましい。
前記アルキル(メタ)アクリレート及びアリール(メタ)アクリレートとしては、CH2=C(R1)(COOR3) 〔ここで、R1は水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基を
表し、R3は炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数6〜12のアラルキル基を表す。〕具体的にはメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、トリル(メタ)アクリレート、ナフチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート(アルキルは炭素数1〜8のアルキル基)、ヒドロキシグリシジルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート等を挙げることができる。
ポリエチレンオキシド鎖、ポリプロピレンオキシド鎖の繰り返し単位は1〜20が好ましく、2〜12がより好ましい。これらの側鎖にポリアルキレンオキサイド鎖を有するアクリル系共重合体は、例えばポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリ(エチレングリコール−プロピレングリコール)モノ(メタ)アクリレートなどおよびこれらの末端OH基をアルキル封鎖した化合物、例えばメトキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、エトキシポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシポリ(エチレングリコール−プロピレングリコール)モノ(メタ)アクリレートなどを共重合成分とするアクリル系共重合体である。
共重合可能な他の単量体は、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中では特に、ベンジル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸共重合体やベンジル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸/他のモノマーからなる多元共重合体が好適である。
また、アクリル系樹脂の重量平均分子量Mw(GPC法で測定されたポリスチレン換算値)は、感光性着色組成物を塗布等の工程上使用しやすい粘度範囲を実現するために、また膜強度を確保するために、2,000〜100,000であることが好ましく、より好ましくは3,000〜50,000である。
(3)酸ペンダント型エポキシアクリレート樹脂、
(4)OH基を含むアクリル樹脂と重合性二重結合を有する2塩基酸無水物を反応させた重合性二重結合含有アクリル樹脂。
上記のうち、特に(1)及び(2)の樹脂が好ましい。
また、特開平6−102669号公報、特開平6−1938号公報に記載のエポキシ環を有する化合物にアクリル酸のような不飽和カルボン酸を反応させて得られる化合物に、飽和もしくは不飽和多塩基酸無水物を反応させて得られる反応物も使用できる。
アルカリ可溶性樹脂の添加量としては、感光性着色組成物層の全固形分中、3〜30質量%の範囲であることが好ましく、5〜20質量%がより好ましい。
例えば、ビスフェノールA型としては、エポトートYD-115、YD-118T、YD-127、YD−128、YD-134、YD-8125、YD−7011R、ZX−10
59、YDF−8170、YDF−170など(以上、東都化成(株)製)、デナコールEX−1101、EX−1102、EX−1103など(以上、ナガセ化成(株)製)、プラクセルGL−61、GL−62、G101、G102(以上、ダイセル化学工業(株)製)などが挙げられ、その他にも、これらと類似のビスフェノールF型、ビスフェノールS型エポキシ樹脂も使用可能なものとして挙げることができる。
−ジグリシジルビフェニルなど、脂環式エポキシ化合物としては、セロキサイド2021、2081、2083、2085、エポリードGT−301、GT−302、GT−401、GT−403、EHPE−3150(以上、ダイセル化学工業(株)製)、サントートST−3000、ST−4000、ST−5080、ST−5100など(以上、東都化成(株)製)、Epiclon430、同673、同695、同850S、同4032(以上、大日本インキ化学工業(株)製)などを挙げることができる。また1,1,2,2
−テトラキス(p-グリシジルオキシフェニル)エタン、トリス(p-グリシジルオキシフェニ
ル)メタン、トリグリシジルトリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、o−フタル
酸ジグリシジルエステル、テレフタル酸ジグリシジルエステル、他にアミン型エポキシ樹脂であるエポトートYH−434、YH−434L、ビスフェノールA型エポキシ樹脂の骨格中にダイマー酸を変性したグリシジルエステル等も使用できる。
具体的な好ましい化合物としては、エポトートYD−115、118T、127、YDF−170、YDPN−638、YDPN−701、プラクセルGL−61、GL−62、3,5,3’,5’−テトラメチル−4,4’ジグリシジルビフェニル、セロキサイド2021、2081、エポリードGT−302、GT−403、EHPE−3150などが挙げられる。
本発明に用いられる感光性着色組成物は、(C−1)重合性化合物を含有することが好ましい。
本発明に用いることができる重合性化合物は、少なくとも一個のエチレン性不飽和二重結合を有する付加重合性化合物であり、末端エチレン性不飽和結合を少なくとも1個、好ましくは2個以上有する化合物から選ばれる。このような化合物群は当該産業分野において広く知られるものであり、本発明においてはこれらを特に限定無く用いることができる。これらは、例えばモノマー、プレポリマー、すなわち2量体、3量体及びオリゴマー、又はそれらの混合物ならびにそれらの共重合体などの化学的形態をもつ。モノマー及びその共重合体の例としては、不飽和カルボン酸(例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸など)や、そのエステル類、アミド類が挙げられ、好ましくは、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アルコール化合物とのエステル、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アミン化合物とのアミド類が用いられる。また、ヒドロキシル基やアミノ基、メルカプト基等の求核性置換基を有する不飽和カルボン酸エステル或いはアミド類と単官能若しくは多官能イソシアネート類或いはエポキシ類との付加反応生成物、及び単官能若しくは、多官能のカルボン酸との脱水縮合反応生成物等も好適に使用される。また、イソシアネート基や、エポキシ基等の親電子性置換基を有する不飽和カルボン酸エステル或いはアミド類と単官能若しくは多官能のアルコール類、アミン類、チオール類との付加反応物、更にハロゲン基や、トシルオキシ基等の脱離性置換基を有する不飽和カルボン酸エステル或いはアミド類と単官能若しくは多官能のアルコール類、アミン類、チオール類との置換反応物も好適である。また、別の例として、上記の不飽和カルボン酸の代わりに、不飽和ホスホン酸、スチレン、ビニルエーテル等に置き換えた化合物群を使用することも可能である。
(ただし、R4及びR5は、各々独立に、H又はCH3を示す。)
感度の点では1分子あたりの不飽和基含量が多い構造が好ましく、多くの場合、2官能以上が好ましい。また、着色画像部すなわち、感光性着色組成物層の強度を高くするためには、3官能以上のものがよく、更に、異なる官能数・異なる重合性基(例えばアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、スチレン系化合物、ビニルエーテル系化合物)のものを併用することで、感度と強度の両方を調節する方法も有効である。硬化感度の観点から、(メタ)アクリル酸エステル構造を2個以上含有する化合物を用いることが好ましく、3個以上含有する化合物を用いることがより好ましく、4個以上含有する化合物を用いることが最も好ましい。また、硬化感度、および、未露光部の現像性の観点では、EO変性体を含有することが好ましい。また、硬化感度、および、露光部強度の観点ではウレタン結合を含有することが好ましい。
また、感光性着色組成物層中の他の成分(例えばバインダーポリマー、開始剤、着色剤(顔料、染料等)との相溶性、分散性に対しても、付加重合化合物の選択・使用法は重要な要因であり、例えば、低純度化合物の使用や、2種以上の併用により相溶性を向上させうることがある。また、基板との密着性を向上せしめる目的で特定の構造を選択することもあり得る。
本発明の感光性着色性組成物は、(D)光重合開始剤を含有することが好ましい。
前記光重合開始剤は、光により分解し、前記(C−1)重合性化合物の重合を開始、促進する化合物であり、波長300〜500nmの領域に吸収を有するものであることが好ましい。また、前記光重合開始剤は、単独で、又は2種以上を併用して用いることができる。
Japan」42、2924(1969)、米国特許第3,905,815号明細書、特公昭46−4605号公報、特開昭48−36281号公報、特開昭55−32070号公報、特開昭60−239736号公報、特開昭61−169835号公報、特開昭61−169837号公報、特開昭62−58241号公報、特開昭62−212401号公報、特開昭63−70243号公報、特開昭63−298339号公報、M.P.Hutt“Journal of Heterocyclic Chemistry”1(No3),(1970)」筆に記載の化合物が挙げられ、特に、トリハロメチル基が置換したオキサゾール化合物、s−トリアジン化合物が挙げられる。
また、その他の好ましいスルホニウム塩としては、トリアリールスルホニウム塩の1つの置換基がクマリン、アントアキノン構造を有し、300nm以上に吸収を有するスルホニウム塩が挙げられる。別の好ましいスルホニウム塩としては、トリアリールスルホニウム塩が、アリロキシ基、アリールチオ基を置換基に有する300nm以上に吸収を有するスルホニウム塩が挙げられる。
et al,J.Polymer Sci.,Polymer Chem.Ed.,17,1047(1979)に記載のセレノニウム塩、C.S.Wen et al,Teh,Proc.Conf.Rad.Curing ASIA,p478 Tokyo,Oct(1988)に記載のアルソニウム塩等のオニウム塩等が挙げられる。
本発明に用いられる感光性着色組成物は、一般に溶剤を用いて調製することができる。
溶剤としては、エステル類、例えば酢酸エチル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル、ギ酸アミル、酢酸イソアミル、酢酸イソブチル、プロピオン酸ブチル、酪酸イソプロピル、酪酸エチル、酪酸ブチル、アルキルエステル類、乳酸メチル、乳酸エチル、オキシ酢酸メチル、オキシ酢酸エチル、オキシ酢酸ブチル、メトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸エチル、メトキシ酢酸ブチル、エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチル、並びに3−オキシプロピオン酸メチル、3−オキシプロピオン酸エチルなどの3−オキシプロピオン酸アルキルエステル類(例えば、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチルなど)、2−オキシプロピオン酸メチル、2−オキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸プロピルなどの2−オキシプロピオン酸アルキルエステル類(例えば、2−メトキシプロピオン酸メチル、2−メトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸プロピル、2−エトキシプロピオン酸メチル、2−エトキシプロピオン酸エチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、2−メトキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−エトキシ−2−メチルプロピオン酸エチルなど)、並びに、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、2−オキソブタン酸メチル、2−オキソブタン酸エチル、1,3-ブタンジオールジアセテート等;
アルコール類、例えばエタノール、イソプロピルアルコール、プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールモノn−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノn−ブチルエーテル、
芳香族炭化水素類、例えばトルエン、キシレン等が挙げられる。
溶剤は、単独で用いる以外に2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、本発明に用いられる感光性着色組成物には、上記成分の他に、さらに、目的に応じて種々の公知の添加剤を用いることができる。
以下、そのような添加剤について述べる。
本発明における感光性着色組成物は高分子分散剤を含有することが好ましい。この高分子分散剤は重量平均分子量が3,000〜100,000の範囲にある樹脂である。さらに、酸価が20〜300mg/gであることが好ましい。このような特定の高分子分散剤を、以下、単に、「分散樹脂」と称する場合がある。
本発明における分散樹脂は、前記(A−1)着色剤として挙げた顔料の分散剤、または、後述するブラックマトリックス形成のための感光性濃色組成物において、遮光剤(ブラックマトリックス形成用顔料)の分散剤として機能しうる化合物である。
分散樹脂は、特定の酸価を有する必要があるため、酸性基を有する高分子化合物であることが好ましい。
酸性基を含有するモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、桂皮酸、アクリル酸ダイマー、ビニル安息香酸、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、リン酸モノ(メタ)アクリロイルエチルエステル、或いは2−ヒドロキシエチルメタクリレートなどのアルコール性水酸基含有モノマーと無水マレイン酸、無水フタル酸などの環状酸無水物等を反応させることにより得られるモノマーなどが挙げられる。
前記ビニルモノマーとしては、特に制限されないが、例えば、(メタ)アクリル酸エステル類、クロトン酸エステル類、ビニルエステル類、マレイン酸ジエステル類、フマル酸ジエステル類、イタコン酸ジエステル類、(メタ)アクリルアミド類、ビニルエーテル類、ビニルアルコールのエステル類、スチレン類、(メタ)アクリロニトリルなどが好ましい。
上記化学式(a2)中、R13及びR14は、各々独立に、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6以上のアリール基、又は、炭素数7以上のアラルキル基を表す。
本発明に用いられる感光性着色組成物は、分散樹脂以外に、従来から公知の分散剤(顔料分散剤)を併用することもできる。
高分子分散剤は、その構造から更に直鎖状高分子、末端変性型高分子、グラフト型高分子、ブロック型高分子に分類することができる。
顔料濃度を大きくすると塗布液のチキソ性が一般的に大きくなるため、基板上に感光性着色組成物を塗布または転写して感光性着色組成物層(着色層塗膜)形成後の膜厚ムラを生じやすい。また特に、スリットコート法による感光性着色組成物層(着色層塗膜)形成では乾燥までに感光性着色組成物層形成用の塗布液がレベリングして均一な厚みの塗膜を形成することが重要である。このため、前記感光性着色組成物中に適切な界面活性剤を含有させることが好ましい。上記界面活性剤としては、特開2003−337424号公報、特開平11−133600号公報に開示されている界面活性剤が、好適なものとして挙げられる。
塗布性を向上するための界面活性剤としてはノニオン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、シリコン系界面活性剤等が添加される。
ルフェニルエーテルなどのポリオキシエチレンアリールエーテル類;ポリオキシエチレンジラウレート、ポリオキシエチレンジステアレートなどのポリオキシアルキレンジアルキルエステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル類などのノニオン系界面活性剤がある。
具体的市販品としては、例えばメガファックF142D、同F172、同F173、同F176、同F177、同F183、同780、同781、同R30、同R08(大日本インキ(株)製)、フロラードFC−135、同FC−170C、同FC−430、同FC−431(住友スリーエム(株)製)、サーフロンS−112、同S−113、同S−131、同S−141、同S−145、同S−382、同SC−101、同SC−102、同SC−103、同SC−104、同SC−105、同SC−106(旭硝子(株)製)、エフトップEF351、同352、同801、同802(JEMCO(株)製)などである。
本発明に用いられる感光性着色組成物には、基板との密着性向上といった観点から、アルコキシシラン化合物、なかでもシランカップリング剤を使用することができる。
シランカップリング剤は、無機材料と化学結合可能な加水分解性基としてアルコキシシリル基を有するものが好ましく、有機樹脂との間で相互作用もしくは結合形成して親和性を示す(メタ)アクリロイル、フェニル、メルカプト、エポキシシランであることが好ましく、その中でも(メタ)アクリロイルプロピルトリメトキシシランであることがより好ましい。
シランカップリング剤を用いる場合の添加量としては、本発明に用いられる感光性着色組成物層中の全固形分中、0.2〜5.0質量%の範囲であることが好ましく、0.5〜3.0質量%がより好ましい。
本発明に用いられる感光性着色組成物は、所望により共増感剤を含有することも好ましい。本発明において共増感剤は、増感色素や開始剤の活性放射線に対する感度を一層向上させる、あるいは酸素による重合性化合物の重合阻害を抑制する等の作用を有する。
この様な共増感剤の例としては、アミン類、例えばM. R. Sanderら著「Journal of Polymer Society」第10巻3173頁(1972)、特公昭44−20189号公報、特開昭51−82102号公報、特開昭52−134692号公報、特開昭59−138205号公報、特開昭60−84305号公報、特開昭62−18537号公報、特開昭64−33104号公報、Research Disclosure 33825号記載の化合物等が挙げられ、具体的には、トリエタノールアミン、p−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、p−ホルミルジメチルアニリン、p−メチルチオジメチルアニリン等が挙げられる。
本発明においては、感光性着色組成物の製造中あるいは保存中において重合可能なエチレン性不飽和二重結合を有する化合物の不要な熱重合を阻止するために少量の熱重合防止剤を添加することが望ましい。
本発明に用いうる熱重合防止剤としては、ハイドロキノン、p−メトキシフェノール、ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ピロガロール、t−ブチルカテコール、ベンゾキノン、4,4'−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2'−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、N−ニトロソフェニルヒドロキシアミン第一セリウム塩等が挙げられる。
さらに、本発明においては、感光性着色組成物層の物性を改良するために無機充填剤や、可塑剤、感光層表面のインク着肉性を向上させうる感脂化剤等を加えてもよい。
可塑剤としては例えばジオクチルフタレート、ジドデシルフタレート、トリエチレングリコールジカプリレート、ジメチルグリコールフタレート、トリクレジルホスフェート、ジオクチルアジペート、ジブチルセバケート、トリアセチルグリセリン等があり、結合剤を使用した場合、エチレン性不飽和二重結合を有する化合物と結合剤との合計質量に対し10質量%以下添加することができる。
本発明に用いられる感光性濃色組成物は、(A−2)遮光剤、(B)バインダーポリマー、(C−2)重合性化合物、(D)光重合開始剤および(E)溶剤を含有することが好ましく、必要に応じて、分散剤や界面活性剤などの他の添加剤を含有させることができる。
(A−2)遮光剤としては、前記(A−1)着色剤のほか、カーボンブラック、チタンブラック、金属微粒子、金属酸化物、硫化物の微粒子などが挙げられる。中でも遮光性とコストのバランスに優れているカーボンブラックが特に好ましい。
これらは必要に応じて、単独又は複数種組み合わせて用いられる。例えば、カーボンブラック単独、有機顔料の混合、カーボンブラックと有機顔料の併用などである。
遮光用の材料としては従来から黒色着色剤として、可視光領域を遮蔽するように顔料を少なくとも2種以上併用して用いられてきた。これらの顔料としては、特開2005−17716号公報[0038]〜[0040]や、特開2005−17521号公報[0080]〜[0088]に記載の顔料を挙げることができ、これらの顔料を使用した遮光層の形成は特開平7−271020などに開示されている。
遮光効果をより大きくするために特開2000−147240、特開2000−143985、特開2005−338328、特開2006−154849などでは、カーボンブラック、チタンブラック、または黒鉛等が遮光材料の好適なものとして開発されてきた。本発明においては、遮光性やコストの観点から、カーボンブラックは遮光材料のひとつとして好ましいものである。
Black FW200、Color Black FW2、Color Black
FW1、Color Black FW18、Color Black S170、Color Black S160、Special Black6、Special Black5、Special Black4、Special Black4A、Printex U、PrintexV、Printex 140U、Printex 140V、Printex 35;Cabot社製のカーボンブラックREGAL 400、REGAL 400R、REGAL XC72、VULCAN XC72R、MOGUL L、MONARCH 1400、MONARCH 1000、BLACK PEARLS1400;旭カーボン社製のカーボンブラックSUNBLACK900、同910、同930、同960、同970等を挙げることができる。また電気抵抗を大きくするためにこれらを高分子化合物で被覆したものも好ましいものである。これらのカーボンブラックの好ましい単粒子の大きさは10〜100nm、より好ましくは10〜50nmである。
ブラックマトリックス形成用の感光性濃色組成物における(C−2)重合性化合物としては、前記感光性着色組成物において用いられた(C−1)重合性化合物も、好ましいものとして挙げられるが、特に以下に示すものが好ましい。
感光性濃色組成物における重合性化合物としては、エチレン性不飽和二重結合を2個以上有し、光の照射によって付加重合するモノマー又はオリゴマーであることが好ましい。そのようなモノマー及びオリゴマーとしては、分子中に少なくとも1個の付加重合可能なエチレン性不飽和基を有し、沸点が常圧で100℃以上の化合物を挙げることができる。その例としては、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート及びフェノキシエチル(メタ)アクリレートなどの単官能アクリレートや単官能メタクリレート;ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジアクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、トリ(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、トリ(アクリロイルオキシエチル)シアヌレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート;トリメチロールプロパンやグリセリン等の多官能アルコールにエチレンオキシド又はプロピレンオキシドを付加した後(メタ)アクリレート化したもの等の多官能アクリレートや多官能メタクリレートを挙げることができる。
酸性多官能光硬化性化合物の例としては、下記一般式(i)、一般式(ii)で表されるものが好ましい。なお、一般式(i)及び一般式(ii)において、T又はGがオキシアルキレン基の場合には、炭素原子側の末端がR、X及びWに結合する。
一般式(ii)中、Wは、一般式(i)におけるR又はXを表し、6個のWのうち、3個以上のWがRである。Gは、一般式(i)におけるTと同義である。Zは、−O−又は、−OC=ONH(CH2)qNHCOO−を表す。pは0〜20であり、qは1〜8で
ある。一分子内に複数存在するR、X、T、Gは、各々同一であっても、異なっていても良い。
本発明の感光性樹脂組成物は、〔A〕側鎖に、C=Oで表される部位及び/又はP=Oで表される部位を含む5員又は6員の環状構造、酸性基、並びにエチレン性不飽和結合を有する樹脂と、〔B〕重合性化合物と、〔C〕光重合開始剤と、を含んで構成されることがよい。無論、本発明の感光性樹脂組成物は、上記構成に限られないが、上記構成とすることにより、露光時の硬化性が向上し、低い加熱温度又は加熱処理なしでパターン構造物の形成が可能となる。このため、形成しようとするパターン構造物の劣化、及び、既に基板上に形成されているパターン構造物の劣化を効果的に抑制できる。したがって、この本発明の感光性樹脂組成物は、フォトスペーサー用のみならず、着色パターン形成用の上記感光性着色樹脂組成物、及びブラックマトリックス形成用の上記感光性濃色樹脂組成物に適用してもよい。
〔A〕樹脂
本発明の感光性樹脂組成物は、側鎖に、C=Oで表される部位及び/又はP=Oで表される部位を含む5員又は6員の環状構造、酸性基、並びにエチレン性不飽和結合を有する樹脂の少なくとも一種を含有する。
この樹脂は、側鎖に、C=Oで表される部位及び/又はP=Oで表される部位を含む5員又は6員の環状構造を備えるため、露光時の硬化性が向上する。
また、この樹脂は、酸性基を有して現像性を具えると共に、エチレン性不飽和結合を有することで、高い重合反応性を具えつつ、優れた液保存性及び乾膜での経時保存性を有しているので、パターン構造物を所望の形状及びそれに必要な膜厚(高さなど)に制御可能な制御性を付与することができる。
また、後述するように分岐及び/又は脂環構造を有する場合には、形成されたパターン構造物の外力を受けた際の圧縮弾性率、圧縮変形からの弾性回復性を高めることができる。これより、例えばカラーフィルタ用のスペーサなどのパターン構造物を構成するのに有用である。
〔A〕樹脂は、樹脂の主鎖に結合する側鎖に、C=Oで表される部位及び/又はP=Oで表される部位を含む5員又は6員の環状構造(以下、「特定環状構造」ともいう)の少なくとも1種を含む。特定環状構造は、〔A〕樹脂の側鎖中に複数含まれていてもよい。また、特定環状構造は、〔A〕樹脂の側鎖中に、酸性基、及び/又は、エチレン性不飽和結合とともに含まれていてもよい。
また、特定環状構造は、〔A〕樹脂の主鎖に直接結合して特定環状構造のみで〔A〕樹脂の側鎖を構成していてもよいし、〔A〕樹脂の主鎖に2価の有機連結基を介して結合し、特定環状構造を有する基として〔A〕樹脂の側鎖を構成していてもよい。
なお、本明細書中では、結合手を*で示す。
この単量体は、例えば、macromolecules,Vol36、No.11、2003のp3871に記載の方法などにより合成できる。
〔A〕樹脂は、主鎖に連結する側鎖に、酸性基の少なくとも1種を含む。酸性基は、側鎖中に複数含まれていてもよい。また、酸性基は、〔A〕樹脂の側鎖中に、前記特定環状構造、並びにエチレン性不飽和結合とともに含まれていてもよい。
また、前記酸性基は、〔A〕樹脂の主鎖に直接結合し酸性基のみで〔A〕樹脂の側鎖を構成してもよいし、〔A〕樹脂の主鎖に2価の有機連結基を介して結合し、酸性基を有する基として〔A〕樹脂の側鎖を構成してもよい。ここで、2価の有機連結基については前記特定環状構造における説明で例示した2価の有機連結基が挙げられ、好ましい範囲も同様である。
〔A〕樹脂は、主鎖に連結する側鎖に、エチレン性不飽和結合の少なくとも1種を含む。〔A〕樹脂中において、エチレン性不飽和結合は、主鎖との間にエステル基を介して配されることが好ましい。
このエチレン性不飽和結合は、側鎖中に複数含まれていてもよい。また、エチレン性不飽和結合は、〔A〕樹脂の側鎖中に、前記特定環状構造、並びに/又は前記酸性基とともに含まれていてもよい。
〔A〕樹脂の側鎖に(メタ)アクリロイル基を導入する方法は、公知の方法の中から適宜選択することができ、例えば、酸性基を持つ繰り返し単位にエポキシ基を持つ(メタ)アクリレートを付加する方法、ヒドロキシル基を持つ繰り返し単位にイソシアネート基を持つ(メタ)アクリレートを付加する方法、イソシアネート基を持つ繰り返し単位にヒドロキシ基を持つ(メタ)アクリレートを付加する方法などが挙げられる。
その中でも、酸性基を持つ繰り返し単位にエポキシ基を持つ(メタ)アクリレートを付加する方法が最も製造が容易であり、低コストである点で好ましい。
〔A〕樹脂は、樹脂の主鎖に結合する側鎖に、分岐及び/又は脂環構造の少なくとも1種を含んでもよい。分岐及び/又は脂環構造を含む〔A〕樹脂を感光性樹脂組成物に含有させることにより、該感光性樹脂組成物を用いてパターン構造物を形成した際、該パターン構造物の、外力を受けた際の圧縮弾性率、圧縮変形からの弾性回復性をさらに高めることができる。
また、〔A〕樹脂が分岐及び/又は脂環構造を含む場合、分岐及び/又は脂環構造は、〔A〕樹脂の主鎖に直接結合して分岐及び/又は脂環構造のみで〔A〕樹脂の側鎖を構成していてもよいし、〔A〕樹脂の主鎖に2価の有機連結基を介して結合し、分岐及び/又は脂環構造を有する基として〔A〕樹脂の側鎖を構成していてもよい。ここで、2価の有機連結基については、特定環状構造における説明で例示した2価の有機連結基が挙げられ、好ましい範囲も同様である。
前記アルキレン基としては、総炭素数1〜20のアルキレン基が好ましく、さらに好ましくは1〜10のアルキレン基である。具体的には、メチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン、ペンチレン、ヘキシレン、オクチレン、ドデシレン、オクタデシレンなどの基が挙げられ、これらは分岐/環状構造、官能基を有していてもよく、さらに好ましくは、メチレン基、エチレン基、オクチレン基である。
前記アリーレン基としては、総炭総数6〜20のアリーレン基が好ましく、さらに好ましくは6〜12のアリーレン基である。具体的には、フェニレン基、ビフェニレン基、ナフタレン基、アントラセン基などが挙げられ、これらは分岐、官能基を有していてもよく、さらに好ましくは、フェニレン基、ビフェニレン基である。
置換されている場合の置換基としては、アルキル基、ヒドロキシ基、アミノ基、ハロゲン基、芳香環基、脂環構造を有する基などが挙げられる。
これら(メタ)アクリル酸エステルの中でも、嵩高い官能基 で圧縮弾性率、弾性回復性が良好になる点で、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸(ノル)ボルニル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸1−アダマンチル、(メタ)アクリル酸2−アダマンチル、(メタ)アクリル酸フエンチル、(メタ)アクリル酸1−メンチル、(メタ)アクリル酸トリシクロデシル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンテニル、(メタ)アクリル酸トリシクロペンテニルなどが好ましく、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸(ノル)ボルニル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸2−アダマンチル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンテニル、(メタ)アクリル酸トリシクロペンテニルが特に好ましい。
中でも、二重結合部位の反応性による弾性回復率の点で、下記一般式(4)で表される化合物が好ましい。
前記市販品としては、日立化成工業(株)製:FA−511A、FA−512A(S)、FA−512M、FA−513A、FA−513M、TCPD−A、TCPD−M、
H−TCPD−A、H−TCPD−M、TOE−A、TOE−M、H−TOE−A、H−TOE−M等が挙げられる。これらの中でも現像性に優れ、変形回復率に優れる点で、FA−512A(S),512Mが好ましい。
本発明における〔A〕樹脂には、その他の単量体を用いて、その他の基が導入されていてもよい。
前記その他の単量体としては、特に制限はなく、例えば、(メタ)アクリル酸エステル、スチレン、ビニルエーテル、二塩基酸無水物基、ビニルエステル基、炭化水素アルケニル基等を有する単量体などが挙げられる。
前記二塩基酸無水物基としては、特に制限はなく、例えば、無水マレイン酸基、無水イタコン酸基などが挙げられる。
前記ビニルエステル基としては、特に制限はなく、例えば、酢酸ビニル基などが挙げられる。
前記炭化水素アルケニル基としては、特に制限はなく、例えば、ブタジエン基、イソプレン基などが挙げられる。
また、例示化合物中のx、y、z、及びlは、各繰り返し単位の組成比(モル比)を表し、後述の好ましい範囲で構成する形態が好適である。また、各例示化合物の重量平均分子量も、後述の好ましい範囲で構成する形態が好適である。
〔A〕樹脂は、モノマーの(共)重合反応の工程とエチレン性不飽和基を導入する工程の二段階の工程から合成することができる。
まず、(共)重合反応は種々のモノマーの(共)重合反応によって作られ、特に制限はなく公知のものの中から適宜選択することができる。例えば、重合の活性種については、ラジカル重合、カチオン重合、アニオン重合、配位重合などを適宜選択することができる。これらの中でも合成が容易であり、低コストである点からラジカル重合であることが好ましい。また、重合方法についても特に制限はなく公知のものの中から適宜選択することができる。例えば、バルク重合法、懸濁重合法、乳化重合法、溶液重合法などを適宜選択することができる。これらの中でも、溶液重合法であることがより望ましい。
〔A〕樹脂の主鎖の総炭素数としては、弾性係数(硬さ)の点で、10以上が好ましい。中でも、主鎖の総炭素数は、10〜30がより好ましく、特に好ましくは10〜15である。
〔A〕樹脂の分子量としては、重量平均分子量で10,000〜10万が好ましく、12,000〜60,000が更に好ましく、15,000〜45,000が特に好ましい。重量平均分子量が前記範囲内であると、樹脂(好ましくは共重合体)の製造適性、現像性の点で望ましい。また、溶融粘度の低下により形成された形状が潰れ難い点で、また、架橋不良となり難い点、現像でのスペーサ形状の残渣がない点で好ましい。
重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)で測定される。GPCについては、後記する実施例の項で詳細に示す。
〔A〕樹脂のガラス転移温度(Tg)は、40〜180℃であることが好ましく、45〜140℃であることはより好ましく、50〜130℃であることが特に好ましい。ガラス転移温度(Tg)が前記好ましい範囲内であると、良好な現像性、力学強度を有するスペーサが得られる。
〔A〕樹脂の酸価は、とりうる分子構造により好ましい範囲が変動するが、一般には20mgKOH/g以上であることが好ましく、40mgKOH/g以上であることはより好ましく、50〜130mgKOH/gであることが特に好ましい。酸価が前記好ましい範囲内であると、良好な現像性、力学強度を有するスペーサが得られる。
前記〔A〕樹脂は、良好な現像性、力学強度を有するスペーサが得られる点で、ガラス転移温度(Tg)が40〜180℃であり、かつ重量平均分子量が10,000〜100,000であることが好ましく、Tgが45〜140℃(更には50〜130℃)であり、かつ重量平均分子量が12,000〜60,000(更には15,000〜45,000)であることが好ましい。
更に、前記〔A〕樹脂の好ましい例は、好ましい前記分子量、ガラス転移温度(Tg)、及び酸価のそれぞれの組合せがより好ましい。
具体的には、前記〔A〕樹脂は、特定環状構造を有する繰り返し単位:X(xモル%)と、酸性基を有する繰り返し単位:Y(yモル%)と、エチレン性不飽和結合を有する繰り返し単位:Z(zモル%)と、を少なくとも有する3元共重合以上の共重合体であることが好ましい。さらに、必要に応じてその他の繰り返し単位:L(lモル%)を有していてもよい。
このような共重合体は、例えば、特定環状構造を有する単量体と、酸性基を有する単量体と、エチレン性不飽和結合を有する単量体と、必要に応じて他の単量体と、を共重合させて得ることができる。
〔A〕樹脂における、特定環状構造を有する繰り返し単位の組成比(x)は、10〜70モル%が好ましく、10〜65モル%が更に好ましく、15〜60モル%が特に好ましい。組成比(x)が前記範囲内であると、良好な現像性が得られると共に、画像部の現像液耐性も良好である。
〔A〕樹脂における、酸性基を有する繰り返し単位の組成比(y)は、5〜70モル%が好ましく、10〜60モル%が更に好ましく、10〜50モル%が特に好ましい。組成比(y)が前記範囲内であると、良好な硬化性、現像性が得られる。
〔A〕樹脂における「エチレン性不飽和結合」を有する繰り返し単位の組成比(z)は、10〜70モル%が好ましく、20〜70モル%が更に好ましく、30〜60モル%が特に好ましい。組成比(z)が前記範囲内であると、顔料分散性に優れると共に、感度及び硬化性が良好であり、調液後の液保存性、及び塗布後の乾膜状態で長期保持された際の経時安定性が良好になる。
更には、〔A〕樹脂としては、組成比(x)が10〜70モル%(更には10〜65モル%、特には15〜60モル%)であって、組成比(y)が5〜70モル%(更には10〜60モル%、特には10〜50モル%)であって、組成比(z)が10〜70モル%(更には20〜70モル%、特には30〜60モル%)である場合が好ましい。
この場合、〔A〕樹脂としては、組成比(x)が10〜70モル%(更には10〜65モル%)であって、組成比(y)が5〜70モル%(更には10〜60モル%、特には10〜50モル%)であって、組成比(z)が10〜70モル%(更には20〜70モル%、特には30〜60モル%)であって、組成比(l)が10〜60モル%(更には10〜50モル%、特には15〜50モル%)である場合が好ましい。
〔A〕樹脂は、後述するその他の樹脂と併用できるが、前記〔A〕樹脂のみで構成される場合が好ましい。
前記〔A〕樹脂と併用することができる樹脂としては、アルカリ性水溶液に対して膨潤性を示す化合物が好ましく、アルカリ性水溶液に対して可溶性である化合物がより好ましい。
アルカリ性水溶液に対して膨潤性又は溶解性を示す樹脂としては、例えば、酸性基を有するものが好適に挙げられ、具体的には、エポキシ化合物にエチレン性不飽和二重結合と酸性基とを導入した化合物(エポキシアクリレート化合物)、側鎖に(メタ)アクリロイル基、及び酸性基を有するビニル共重合体、エポキシアクリレート化合物と、側鎖に(メタ)アクリロイル基、及び酸性基を有するビニル共重合体との混合物、マレアミド酸系共重合体、などが好ましい。
前記酸性基としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基、などが挙げられ、これらの中でも、原料の入手性などの観点から、カルボキシル基が好ましく挙げられる。
本発明の感光性樹脂組成物は、重合性化合物の少なくとも一種を含有する。後述の光重合開始剤からのラジカルの作用を受けて重合反応を起こし、硬化膜を形成する。
前記重合性化合物としては、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジぺンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジぺンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートが好ましい。
この際、重合硬化性の観点からは、エチレン性不飽和二重結合は、特定重合性化合物中に、(メタ)アクリロイル基の一部として含まれることがより好ましい。
本発明の感光性樹脂組成物は、光重合開始剤を少なくとも1種含有する。
本発明における光重合開始剤としては特に限定はなく、公知の光重合開始剤を用いることができる。公知の光重合開始剤としては、例えば、特開2006−23696号公報の段落番号[0010]〜[0020]や特開2006−64921号公報の段落番号[0027]〜[0053]に記載の開始剤を挙げることができる。公知の光重合開始剤の例としては、感度の点で、上記以外のアミノアセトフェノン系化合物、アシルフォスフィンオキサイド系化合物、オキシムエステル系化合物が好適である。
アミノアセトフェノン系化合物の具体例としては、IRGACURE(Irg)907(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)等が挙げられる。アシルフォスフィンオキサイド系化合物の具体例としては、DAROCUR TPOや、Irgacure(Irg)819(以上、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)等が挙げられる。また、オキシムエステル系化合物の具体例としては、IRGACURE(Irg)OXE01やCGI242等(以上、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)が挙げられる。以下に、これらの開始剤の構造を示す。
本発明における感光性樹脂組成物は、前記〔A〕樹脂、前記〔B〕重合性化合物、前記〔C〕光重合開始剤と共に、力学強度の点で、〔D〕微粒子を少なくとも1種含有することが好ましい。
微粒子としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、特開2003−302639号公報[0035]〜[0041]に記載の体質顔料が好ましく、中でも、良好な現像性、力学強度を有するフォトスペーサーが得られる点から、コロイダルシリカが好ましい。
本発明における感光性樹脂組成物は、前記〔A〕樹脂、前記〔B〕重合性化合物、前記〔C〕光重合開始剤、及び必要に応じて含まれる前記〔D〕微粒子以外に、さらに必要に応じて、光重合開始助剤などの他の成分を含んでいてもよい。
上記以外の他の光重合開始助剤として、例えば、アルコキシアントラセン系化合物、チオキサントン系化合物、クマリン系化合物などが挙げられる。前記アルコキシアントラセン系化合物としては、例えば、9,10−ジメトキシアントラセン、2−エチル−9,10−ジメトキシアントラセン、9,10−ジエトキシアントラセン、2−エチル−9,10−ジエトキシアントラセンなどが挙げられる。前記チオキサントン系化合物としては、例えば、2−イソプロピルチオキサントン、4−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントンなどが挙げられる。
また、光重合開始助剤として市販のものを用いることもできる。市販の光重合開始助剤としては、例えば、商品名「EAB−F」(保土谷化学工業(株)製)などが挙げられる。
本発明の液晶表示装置は、本発明のカラーフィルタ基板を備えた液晶表示装置である。そのため、表示ムラが抑制された、高品位の画像を表示することができる。
表示装置の定義や各表示装置の説明は例えば「電子ディスプレイデバイス(佐々木 昭夫著、(株)工業調査会 1990年発行)」、「ディスプレイデバイス(伊吹 順章著、産業図書(株)平成元年発行)」などに記載されている。また、液晶表示装置については例えば「次世代液晶ディスプレイ技術(内田 龍男編集、(株)工業調査会 1994年発行)」に記載されている。本発明が適用できる液晶表示装置に特に制限はなく、例えば上記の「次世代液晶ディスプレイ技術」に記載されている色々な方式の液晶表示装置に適用できる。
液晶表示装置はカラーフィルタ以外に電極基板、偏光フィルム、位相差フィルム、バックライト、スペーサ、視野角保障フィルムなどさまざまな部材から構成される。
前記スペーサは、種々の方法で作製することができるが、スペーサを基板上に、塗布または転写することにより作製することが好ましい。塗布による作製方法は工程が簡単である点で好ましい。転写による作製方法はスペーサ高さの均一性が良い点で好ましい。転写による作製方法については特願2007-185797号明細書に記載の方法が特に好ましい。
本発明の遮光膜付基板はこれらの公知の部材で構成される液晶表示装置に適用することができる。
これらの部材については例えば「’94液晶ディスプレイ周辺材料・ケミカルズの市場(島 健太郎 (株)シーエムシー 1994年発行)」、「2003液晶関連市場の現状と将来展望(下巻)(表 良吉(株)富士キメラ総研 2003年発行)」に記載されている。
5)(A.Konno et.al)や、月刊デイスプレイ 2005年12月号の18
〜24ページ (島 康裕)、同25〜30ページ(八木 隆明)などに記載されている。
本発明のカラーフィルタは、従来公知の冷陰極管の三波長管と組み合わせたときに高いコントラストを実現できるが、更に赤、緑、青のLED光源(RGB−LED)をバックライトとすることによって輝度が高く、また色純度の高い色再現性の良好な液晶表示装置を提供することができる。
<<カラーフィルタ基板の作製>>
<1.感光性濃色組成物の調製>
−カーボンブラック分散液(K−1)の調製−
下記処方でカーボンブラック分散液(K−1)を調製した。
・カーボンブラック(デグッサ社製 カラーブラックFW2) ・・26.7部
・分散剤(楠本化成製ディスパロンDA7500 酸価26 アミン価40)
・・・3.3部
・ベンジルメタクリレート/メタクリル酸(=72/28[モル比])共重合体
(分子量30,000、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートの50質量%溶液) ・・・10部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート ・・・60部
・樹脂溶液C−2:ベンジルメタクリレート/メタクリル酸(=85/15モル比)共重合体、(Mw10000、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートの50wt%溶液)
・UV硬化性樹脂C−3:商品名サイクロマーP ACA−250 ダイセル化学工業(株)製〔側鎖に脂環、COOH基、及びアクリロイル基のあるアクリル系共重合体、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液(固形分:50質量%)〕
・重合性化合物C−5:商品名 TO−1382 東亞合成(株)製
(ジペンタエリスリトールペンタアクリレートの末端OH基の一部をCOOH基に置換した5官能のアクリロイル基を有するモノマーが主成分。)
・開始剤C−7:商品名「OXE−02」 チバ・スペシャルテイ・ケミカルズ社製
・界面活性剤C−8:商品名「メガファックR30」 大日本インキ化学工業(株)製
・溶剤:PGMEA=プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
EEP=3−エトキシエチルプロピオネート
−感光性濃色組成物層形成工程−
得られた感光性濃色組成物CK−1を、ガラス基板(コーニング社製ミレニアム 0.7mm厚)にスリットコーター(型番HC6000、平田機工株式会社製)を用いて、ポストベーク後の膜厚が1.2μmとなるようにスリットとガラス基板間の間隔、吐出量を調節して、塗布速度120mm/秒で塗布した。
次いで、ホットプレートを用いて、90℃で120秒間加熱(プリベーク処理)を行なった後、ミラープロジェクション方式露光機(型番MPA−8000、キヤノン株式会社社製)を用いて、100mJ/cm2で露光した。
その後、水酸化カリウム系現像液CDK−1(富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ(株)製)の1.0%現像液(CDK−1を1質量部、純水を99質量部の希釈した液、25℃)でシャワー圧を0.20MPaに設定して、60秒現像し、純水で洗浄した、現像後のブラックマトリクスを得た。ここで、SEMにて断面写真を撮ってアンダーカットの長さを測定したところ、3.0μmであった。
SEM撮影は、ブラックマトリックスの格子長辺の中央付近において、ブラックマトリックスの幅方向に、基板表面に垂直に、ブラックマトリックスを基板とともに切断して行なった。
次いで220℃のクリーンオーブンで40分間ポストベーク処理し、着色画素形成領域の開口が90μm×200μmで、ブラックマトリックスの厚みが1.2μmで、ブラックマトリックスの線幅が約25μmの格子状ブラックマトリクス基板を形成した。
X−Rite 361T(V)(サカタインクスエンジニアリング(株)製)を用いて、
さらに、このブラックマトリックスを微小硬度計(DUH−W201、(株)島津製作所製)により次のようにして測定を行ない、評価した。測定は、50μmφの円錘台圧子を採用し、保持時間5秒として、負荷−除荷試験法により行なった。負荷荷重と、その時の変形量を、下記表3にまとめる。
−3−1.赤色(R)用感光性着色組成物塗布液CR−1の調製−
下記処方で赤色(R)用分散液(R−1)を調製した。
・Pigment Red 254(SEM観察での平均粒子径43nm)
・・・11部
・Pigment Red 177(SEM観察での平均粒子径58nm)
・・・4部
・下記分散樹脂A−3 ・・・5部
・分散剤(商品名:Disperbyk−161、ビックケミー社製)
(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートの30%溶液)・・3部
・アルカリ可溶性樹脂:ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体
(=75/25[モル比]共重合体、分子量30,000、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液(固形分:50質量%)) ・・・9部
・溶剤B:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート ・・・68部
・赤色(R)用分散液(R−1) ・・・100部
・エポキシ樹脂:(商品名EHPE3150 ダイセル化学工業社製 ・・・2部
・重合性化合物:ジペンタエリスリトールペンタ・ヘキサアクリレート・・・8部
・重合開始剤:4−(o−ブロモ−p−N,N−ジ(エトキシカルボニルメチル)アミノ−フェニル)−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン ・・・1部
・重合開始剤:2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1 ・・・1部
・重合開始剤:ジエチルチオキサントン ・・・0.5部
・重合禁止剤:p−メトキシフェノール ・・・0.001部
・フッ素系界面活性剤(商品名:Megafac R30 大日本インキ化学工業社製)
・・・0.01部
・ノニオン系界面活性剤(商品名:テトロニックR150 ADEKA社製)
・・・0.2部
・溶剤:プロピレングリコールn−ブチルエーテルアセテート ・・・30部
・溶剤:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート ・・・100部
上記成分を混合撹拌し、赤色(R)用感光性着色組成物塗布液CR−1を得た。
下記処方で緑色(G)用分散液(G−1)を調製した。
・Pigment Green 36(SEM観察での平均粒子径47nm)
・・・11部
・Pigment Yellow150(SEM観察での平均粒子径39nm)
・・・7部
・下記分散樹脂A−3 ・・・5部
・分散剤(商品名:Disperbyk−161、ビックケミー社製 30%溶液)
・・・3部
・アルカリ可溶性樹脂:ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体
(=85/15[モル比]共重合体、分子量30,000、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液(固形分:50質量%)) ・・・11部
・溶剤:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート ・・・70部
・緑色(G)用分散液(G−1) ・・・100部
・エポキシ樹脂:(商品名EHPE3150 ダイセル化学工業社製) ・・・2部
・重合性化合物:ジペンタエリスリトールペンタ・ヘキサアクリレート ・ ・・8部
・重合性化合物:ペンタエリスリトールのテトラ(エトキシアクリレート)・・・2部
・重合開始剤:1,3−ビストリハロメチル−5−ベンゾオキソラントリアジン
・・・2部
・重合開始剤:2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1 ・・・1部
・重合開始剤:ジエチルチオキサントン ・・・0.5部
・重合禁止剤:p−メトキシフェノール ・・・0.001部
・フッ素系界面活性剤(商品名:Megafac R08 大日本インキ化学工業社製)
・・・0.02部
・ノニオン系界面活性剤(商品名:エマルゲンA−60 花王社製) ・・・0.5部
・溶剤:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート ・・・120部
・溶剤:プロピレングリコールn−プロピルエーテルアセテート ・・・30部
上記組成を混合撹拌し、緑色(G)用感光性着色組成物塗布液CG−1を得た。
下記処方で青色(B)用分散液(B−1)を調製した。
・Pigment Blue 15:6(SEM観察での平均粒子径55nm)
・・・14部
・Pigment Violet 23(SEM観察での平均粒子径61nm)
・・・1部
・下記分散樹脂A−3 ・・・5部
・分散剤(商品名:Disperbyk−161、ビックケミー社製 30%溶液)
・・・3部
・アルカリ可溶性樹脂:ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体
(=80/20[モル比]共重合体、分子量30,000、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液(固形分:50質量%)) ・ ・・4部
・溶剤:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート ・・・73部
・青色(B)用分散液(B−1) ・・・100部
・アルカリ可溶性樹脂:ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体
(=80/20[モル比]共重合体、分子量30,000)、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液(固形分:50質量%)) ・・・7部
・エポキシ樹脂:(商品名セロキサイド2080 ダイセル化学工業社製)・・・2部
・UV硬化性樹脂:(商品名サイクロマーP ACA−250 ダイセル化学工業社製)
(側鎖に脂環、COOH基、及びアクリロイル基のあるアクリル系共重合体、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液(固形分:50質量%) ・・・4部
・重合性化合物:ジペンタエリスリトールペンタ・ヘキサアクリレート ・・・12部
・重合開始剤:1−(9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバ
ゾル−3−イル)−1−(o−アセチルオキシム)エタノン ・・・3部
・重合禁止剤: p−メトキシフェノール ・・・0.001部
・フッ素系界面活性剤(商品名:Megafac R08 大日本インキ化学工業社製)
・・・0.02部
・ノニオン系界面活性剤(商品名:エマルゲンA−60 花王社製) ・・・1.0部
・溶剤:3−エトキシプロピオン酸エチル ・・・20部
・溶剤:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート ・・・150部
上記成分を混合撹拌し、青色(B)用感光性着色組成物塗布液CB−1を得た。
(1.連鎖移動剤A3の合成)
ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−メルカプトプロピオネート)〔DPMP;堺化学工業(株)製〕(下記化合物(33))7.83部、及び吸着部位を有し、かつ炭素−炭素二重結合を有する下記化合物(m−6)4.55部を、プロピレングリコールモノメチルエーテル28.90部に溶解させ、窒素気流下、70℃に加熱した。これに、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)〔V−65、和光純薬工業(株)製〕0.04部を加えて3時間加熱した。更に、V−65を0.04部加え、窒素気流下、70℃で3時間反応させた。室温まで冷却することで、以下に示すメルカプタン化合物(連鎖移動剤A3)の30%溶液を得た。
前記のようにして得られた連鎖移動剤A3の30%溶液4.99部、メタクリル酸メチル19.0部、及びメタクリル酸1.0部、プロピレングリコールモノメチルエーテル4.66部の混合溶液を、窒素気流下、90℃に加熱した。この混合溶液を攪拌しながら、2,2’−アゾビスイソ酪酸ジメチル〔V−601、和光純薬工業(株)製〕0.139部、プロピレングリコールモノメチルエーテル5.36部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート9.40部の混合溶液を2.5時間かけて滴下した。滴下終了してから、90℃で2.5時間反応させた後、2,2’−アゾビスイソ酪酸ジメチル0.046部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート4.00部の混合溶液を投入し、更に2時間反応させた。反応液にプロピレングリコールモノメチルエーテル1.52部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート21.7部を加え、室温まで冷却することで特定分散樹脂A−3(ポリスチレン換算の重量平均分子量24000)の溶液(特定分散樹脂30質量%、プロピレングリコールモノメチルエーテル21質量%、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート49質量%)を得た。
この特定分散樹脂A−3の酸価は48mg/gであった。分散樹脂A−3の構造を以下に示す。
−感光性着色組成物層形成工程−
得られた赤色(R)用感光性着色組成物塗布液CR−1を、前記ブラックマトリックス基板のブラックマトリックス形成面側に、塗布した。具体的には、感光性濃色組成物層形成の場合と同様に、ポストベーク後の感光性着色組成物層の層厚が約2.1μmとなるようにスリットとブラックマトリックス基板間の間隔、吐出量を調節して、塗布速度120mm/秒で塗布した。
次いで、ホットプレートを用いて、100℃で120秒間加熱(プリベーク処理)を行なった後、ミラープロジェクション方式露光機(型番MPA−8000、キヤノン株式会社製)を用いて、90mJ/cm2で露光した。
また、露光パターンと、ブラックマトリックスとの重なり(露光重なり量)が8.0μmとなるようにマスクパターンと露光機を設定した。
その後、水酸化カリウム系現像液CDK−1(富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ(株)製)の1.0%現像液(CDK−1を1質量部、純水を99質量部の希釈した液、25℃)でシャワー圧を0.2MPaに設定して、45秒現像し、純水で洗浄した。
次いで220℃のクリーンオーブンで30分間ポストベーク処理し、熱処理済みの赤色画素を形成した。
まず、上記より得た基板のR画素、G画素、及びB画素並びにブラックマトリックスの上に更に、ITO(Indium Tin Oxide)透明電極を、スパッタリングにより形成した。
次に、上記で作製したITO透明電極がスパッタ形成された基板のITO透明電極上に、スピンナーにて、下記表2に示す処方1からなる感光性樹脂層用塗布液をスリット塗布した。引き続き、真空乾燥機VCD(東京応化社製)を用いて30秒間溶媒の一部を乾燥させて塗布膜の流動性をなくした後、90℃のホットプレート上で3分間プリベークし、膜厚5.2μmの感光性樹脂層を形成した(被膜形成工程)。
反応容器中に、1−メトキシ−2−プロパノール(MFG、日本乳化剤(株)製)7.48部をあらかじめ加え、90℃に昇温し、樹脂の側鎖に特定環状構造を導入するための単量体である前記化合物M−1(x)4.28部、メタクリル酸(MAA;y)11.7部、アゾ系重合開始剤(和光純薬(株)製、V−601)2.08部、及び1−メトキシ−2−プロパノール55.2部からなる混合溶液を窒素ガス雰囲気下、90℃の反応容器中に2時間かけて滴下した。滴下後、4時間反応させて、アクリル樹脂溶液を得た。
次いで、前記アクリル樹脂溶液に、ハイドロキノンモノメチルエーテル0.15部、及びテトラエチルアンモニウムブロマイド0.34部を加えた後、メタクリル酸グリシジル(GLM,東京化成工業(株)製)26.4部を2時間かけて滴下した(GLM−MAA;z)。滴下後、空気を吹き込みながら90℃で4時間反応させた後、固形分濃度が45%になるように溶媒1−メトキシ−2−プロピルアセテート(MMPGAc、ダイセル化学工業(株)製)を添加することにより調製し、例示化合物P−1(〔A〕樹脂)の樹脂溶液(固形分酸価;76.0mgKOH/g、Mw;28,000、1−メトキシ−2−プロパノール/1−メトキシ−2−プロピルアセテート45%溶液)を得た(x:y:z=41モル%:24モル%:35モル%)。
ここで、GLM−MAAは、メタクリル酸にグリシジルメタクリレートが結合したものを示す。なお、例示化合物P−1の分子量Mwは、重量平均分子量を示し、重量平均分子量の測定は、ゲル浸透クロマトグラフ法(GPC法)を用いて行なった。GPCは、HLC−8020GPC(東ソー(株)製)を用い、カラムとして、TSKgel、Super Multipore HZ−H(東ソー(株)製、4.6mmID×15cm)を3本用い、溶離液としてTHF(テトラヒドロフラン)を用いた。また、条件としては、試料濃度を0.35/min、流速を0.35ml/min、サンプル注入量を10μl、測定温度を40℃とし、IR検出器を用いて行なった。また、検量線は、東ソー(株)製「標準試料TSK standard,polystyrene」:「F−40」、「F−20」、「F−4」、「F−1」、「A−5000」、「A−2500」、「A−1000」、「n−プロピルベンゼン」の8サンプルから作製した。
ここで、得られたフォトスペーサ1000個について、三次元表面構造解析顕微鏡(メーカー:ZYGO Corporation、型式:New View 5022)を用い、ITO透明電極上面(基板に平行な2つの面のうち、基板から遠い側の面)からフォトスペーサーの最も高い位置までの距離(以下、この距離を「フォトスペーサーの高さ」ともいう)を測定し、平均値をフォトスペーサーの平均高さとした。また、得られたフォトスペーサーの円相当直径の計測は、SEM写真を用いて行った。得られたフォトスペーサーの俯瞰形状より、フォトスペーサー外周の、任意の2点間の距離が最も大きくなる場所を円相当直径とした。
また、得られたフォトスペーサーの底面積の計測は、SEM写真を用いて行なった。その結果、円相当直径15.1μm、平均高さ4.7μmの円柱形状であった。また、ブラックマトリックスと同様に荷重時の変形量を測定した。負荷荷重と、その時の変形量を、下記表3にまとめる。
別途、対向基板としてガラス基板を用意し、上記で得られたカラーフィルタ基板の透明電極上及び対向基板上にそれぞれPVAモード用にパターニングを施し、その上に更にポリイミドよりなる配向膜を設けた。
下記処方Aよりなる突起用感光性樹脂層用塗布液を、上記と同様のスリットコーターによりカラーフィルタ基板上のITO透明電極の上に塗布し、乾燥させて突起用感光性樹脂層を形成した。
・ポジ型レジスト液 (富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ(株)製、FH−2413F) ・・・53.3部
・メチルエチルケトン ・・・46.7部
・下記界面活性剤1 ・・・0.04部
・下記構造物1 ・・・30%
・メチルエチルケトン ・・・70%
〈中間層用塗布液:処方P1〉
・PVA205(ポリビニルアルコール、(株)クラレ製、鹸化度=88%、重合度550) ・・・32.2部
・ポリビニルピロリドン(アイエスピー・ジャパン社製、K−30)・・・14.9部
・蒸留水 ・・・524部
・メタノール ・・・429部
その後、2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を、シャワー式現像装置にて33℃で30秒間、突起用感光性樹脂層に噴霧しながら現像し、突起用感光性樹脂層の不要部(露光部)を現像除去した。すると、カラーフィルタ基板のITO透明電極の上の、R画素、G画素、及びB画素の上方に位置する部分に、所望形状にパターニングされた突起が形成された。次いで、この突起が形成されたカラーフィルタ基板を240℃下で50分間ベーク処理することにより、カラーフィルタ上に高さ1.5μm、縦断面形状(ガラス基板面の法線方向と平行な面の形状)が蒲鉾様の配向分割用突起を形成することができた。
液晶表示装置に通電して各種表示画像を目視により観察し、下記の評価基準にしたがって評価した。結果は下記表3に示す。
〈評価基準〉
◎ :ムラが無く、表示が非常に鮮やかで迫力があると感じる。
○ :ムラが無く、表示が鮮やかで迫力があると感じる。
△ :ムラは無いが、表示に迫力を感じない
× :ムラがあったり、白っぽく見えたりして、観賞に耐えない。
参考例1において、ブラックマトリックスのベーク条件を240℃50分、フォトスペーサーのベーク条件を120℃40分とした以外は、全て同様に液晶表示装置を作成し、画質評価を行った。ブラックマトリックス及びフォトスペーサーの荷重に対する変形量は下表3の通りであった。画質評価結果を表3に示す。
実施例2において、感光性樹脂層用塗布液(処方1)の塗布に代えて以下に示すスペーサ用感光性転写フィルムを用いた転写を行なうことにより、感光性樹脂層を形成したこと以外は、参考例1と同様して、フォトスペーサー及び液晶表示装置を作製した。このとき得られたブラックマトリックス及びフォトスペーサーの荷重に対する変形量は表3の通りであった。なお、得られたフォトスペーサーは、円柱形状であった。得られたフォトスペーサー及び液晶表示装置について、参考例1と同様にして評価を行った。評価結果を表3に示す。
厚さ75μmのポリエチレンテレフタレートフィルム仮支持体(PET仮支持体)上に、下記処方Aからなる熱可塑性樹脂層用塗布液を塗布、乾燥させ、乾燥層厚15.0μmの熱可塑性樹脂層を形成した。
・メチルメタクリレート/2−エチルヘキシルアクリレート/ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体 … 25.0部
(=55/11.7/4.5/28.8[モル比]、重量平均分子量90,000)
・スチレン/アクリル酸共重合体 … 58.4部
(=63/37[モル比]、重量平均分子量8,000)
・2,2−ビス〔4−(メタクリロキシポリエトキシ)フェニル〕プロパン
… 39.0部
・下記界面活性剤1 … 10.0部
・メタノール … 90.0部
・1−メトキシ−2−プロパノール … 51.0部
・メチルエチルケトン … 700部
・下記構造物1 …30%
・メチルエチルケトン …70%
・ポリビニルアルコール …3.22部
(PVA−205(鹸化率80%)、(株)クラレ製)
・ポリビニルピロリドン …1.49部
(PVP K−30、アイエスピー・ジャパン株式会社製)
・メタノール …42.3部
蒸留水 …524部
得られたスペーサー用感光性転写フィルムのカバーフィルムを剥離し、露出した感光性樹脂層の表面を、参考例1と同様にして作製したITO透明電極がスパッタ形成されたカラーフィルタ基板のITO透明電極上に重ね合わせ、ラミネーターLamicII型〔(株)日立インダストリイズ製〕を用いて、線圧100N/cm、130℃の加圧・加熱条件下で搬送速度2m/分にて貼り合わせた。その後、PET仮支持体を熱可塑性樹脂層との界面で剥離除去し、感光性樹脂層を熱可塑性樹脂層及び中間層と共に転写した(被膜形成工程)。
次いで、洗浄剤(燐酸塩・珪酸塩・ノニオン界面活性剤・消泡剤・安定剤含有;商品名:T−SD3(富士フィルム(株)製))を純水で10倍に希釈した液を用いて33℃で20秒間、コーン型ノズル圧力0.02MPaにてシャワーで吹きかけ、形成されたパターン像の周辺の残渣除去を行ない、円柱状のスペーサーパターンを300μm×300μmに1本のスペーサー間隔となるように形成した。
次に、スペーサーパターンが設けられたカラーフィルタ基板を、120℃下で40分間加熱処理を行なう(被膜加熱工程)ことにより、カラーフィルタ基板上にフォトスペーサを作製した。得られたフォトスペーサーは、円相当直径15.1μm、平均高さ4.7μmの円柱形状であった。
参考例1において、ブラックマトリックス形成時のベークを、180℃、30分、フォトスペーサー形成時のベークを150℃60分に変更した以外は、すべて同様の手順にて液晶表示装置を作成した。このとき得られたブラックマトリックス及びフォトスペーサーの荷重に対する変形量は表3の通りであった。
また、式(1)及び式(2)の関係を満たす実施例2、3では、参考例1に比べ、比較例に比べ、画質評価(表示ムラ)が低減されることがわかる。
4 ブラックマトリックス(感光性濃色組成物層)
6 着色パターン(感光性着色組成物層)
8 オーバーラップ部
Claims (4)
- ブラックマトリックスとフォトスペーサとを有するカラーフィルタ基板において、
前記ブラックマトリックスの対荷重変形量をKb(μm)とし、前記フォトスペーサーの対荷重変形量をKp(μm)としたとき、Kb≦Kp(Kb=Kpを除く。)の関係を満たし、かつ、下記式(1)及び(2)の関係を満たすことを特徴とするカラーフィルタ基板。
式(1):y 1 ≦Kb≦y 2 (ここで、y 1 =0.001x+0.05、y 2 =0.001x+0.15)、
式(2):y 3 ≦Kp≦y 4 (ここで、y 3 =0.006x+0.15、y 4 =0.006x+0.25)
(式(1)及び(2)中、xは負荷荷重;mNを示し、y 1 〜y 4 は対荷重変形量;μm示す。) - 前記ブラックマトリックスの線幅が30μm以下であることを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルタ基板。
- 前記フォトスペーサーの円相当直径が25μm以下であることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載のカラーフィルタ基板。
- 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のカラーフィルタ基板を備えたことを特徴とする液晶表示装置。
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