JP5211802B2 - 冷延鋼板の形状測定方法 - Google Patents
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Description
この図1に示すような、耳伸びや腹伸びなどの平坦度不良は、たわみや熱膨張などの圧延ロールの弾性変形に起因して発生することが知られている。ここで、鋼板の形状を測定するための測定方法あるいは測定装置(平坦度検出器ともいう)については、非特許文献1に開示されているように、接触式や非接触式などが広く実用化されている。
「板圧延の理論と実際」(日本鉄鋼協会、P.164−177)
(1)厚みが0.4mm以下の冷延鋼板の表面形状を、冷間圧延のロールバイト内の鋼板における幅方向圧縮応力が該ロールバイト出側にて開放されて生じる、局所的な幅広がりが座屈してなる鋼板表面の微小凹凸について測定して判定するに当り、
前記冷延鋼板を定盤上に静置し、非接触レーザー距離計を用いて、該冷延鋼板の表面との距離を該鋼板の長手方向の一定長さにわたって測定し、該測定値から、フーリエ変換によるスペクトル解析を行って、前記微小凹凸の調査による、前記冷延鋼板の厚みに対して1000倍以上2000倍以下の循環の周期の長さを有する成分を抽出し、該抽出結果における前記定盤上を基準とする山の個数および山高さに基づいて、鋼板表面の微小凹凸を検知することを特徴とする冷延鋼板の形状測定方法。
さて、冷延鋼板の形状不良には、図1に示した耳伸びや腹伸びなどの平坦度不良と、図2に示した鋼板全面に発生する微小な凹凸の形状不良の2形態がある。
耳伸び腹や伸びなどの平坦度不良は、たわみや熱膨張などの圧延ロールの弾性変形に起因して発生する。耳伸びや腹伸びなどの鋼板の平坦度不良の程度を示す指標としては、急峻度と呼ばれるものを使う。急峻度λは、例えば図1に示した鋼板1を端面から見た場合に、図3に示すように、耳伸びや腹伸びによる板厚方向の波の周期をL、波の高さをdとした場合に、
λ=d÷L×100 (%)・・・(1)
と表される。
接触式の形状測定装置では、幅方向に分割された測定ロールにより鋼板の幅方向張力分布を測定し、該張力分布を鋼板のヤング率で除して幅方向の伸び差分布を算出するものである。さらに、伸び差分布を正弦曲線などで近似して、耳伸びや腹伸びなどの形状を急峻度として算出している。
また、非接触式の形状測定では、鋼板の長手方向での変位を測定し、変位の山と谷からピッチあたりの山高さを算出し急峻度を求める方法や、幅方向での伸び差(長さの差)から急峻度を求める方法などがある。
まず、微小凹凸の発生メカニズムであるが、これは鋼板が圧延中に上下ロールで挟まれた部分、つまりロールバイト内での鋼板に作用する応力に起因していることを、実験および解析的な検討により見出した。
同様に、種々の厚みの冷延鋼板について、微小凹凸の循環の周期の長さを調査したところ、図5に示すような分布となることがわかった。すなわち、冷延鋼板の厚みと微小凹凸の循環の周期の長さには相関があり、微小凹凸の循環の周期の長さは鋼板厚みの1000倍以上2000倍以下の大きさであることが新たに判明した。また、微小凹凸による形状不良の度合いは、微小凹凸の循環の周期の長さは変わらずに、その山高さが大きくなることで高まることもわかった。
本発明では、まず、冷延鋼板の形状を、好ましくは非接触式の距離計を用いて測定する。このとき、幅方向での測定位置については、図4に示したように、幅方向に多数の位置で詳細に測定してもよいが、本発明が対象とする微小凹凸は、鋼板の全面に発生することが特徴であることから、任意の一位置での一定の長さにわたる測定で十分である。ここでは鋼板の幅方向中央において、長手方向1500mmにわたって変位を測定した。その測定結果を、図6に示す。
かくして抽出された循環の周期の長さ150mm以上300mm以下の凹凸成分について、山の個数と山高さから、鋼板の形状の良否を判定することとした。図6に示した測定データの例では、長さ1500mm当りの個数は9個、山高さの平均は0.8mm並びに最大は1.4mmであった。このような仕様の微小凹凸が鋼板表面に存在することになる。
従って、前記接着性に関しては、以上の山の個数および山高さの基準値をもって、各冷延鋼板の測定結果から得られた、山の個数および山高さから判定すればよいことになる。
次いで、冷間圧延後に巻き取られたコイル60を、図9に示すように定盤上に冷延鋼板の一部を切り取り静置した。図9において、70は定盤および1は冷延鋼板である。冷延鋼板1における測定長さLは1500mmとした。次いで、非接触レーザ式距離計を用いて、幅Wの中心上の測定ライン3に沿って、長さ1500mmの変位を測定した。この距離計の測定値から、微小凹凸に相当する成分として、冷延鋼板の厚みに対して1000倍以上2000倍以下の循環の周期の長さの成分を抽出する。特定の循環の周期の長さの成分を抽出するために、フーリエ変換を用いた。次に、抽出された凹凸成分において、山の個数と山高さを算出したところ、山の個数:6個および山高さの平均値:0.5mmであり、実際の鋼板観察による微小凹凸の発生状況との差はなかった。
2 微小凹凸
3 測定ライン
Claims (2)
- 厚みが0.4mm以下の冷延鋼板の表面形状を、冷間圧延のロールバイト内の鋼板における幅方向圧縮応力が該ロールバイト出側にて開放されて生じる、局所的な幅広がりが座屈してなる鋼板表面の微小凹凸について測定して判定するに当り、
前記冷延鋼板を定盤上に静置し、非接触レーザー距離計を用いて、該冷延鋼板の表面との距離を該鋼板の長手方向の一定長さにわたって測定し、該測定値から、フーリエ変換によるスペクトル解析を行って、前記微小凹凸の調査による、前記冷延鋼板の厚みに対して1000倍以上2000倍以下の循環の周期の長さを有する成分を抽出し、該抽出結果における前記定盤上を基準とする山の個数および山高さに基づいて、鋼板表面の微小凹凸を検知することを特徴とする冷延鋼板の形状測定方法。 - 前記山の個数および山高さに基づいて、微小凹凸の程度は、微小凹凸における山の単位長さ当たりの個数および山高さの平均値から、冷延鋼板の用途に応じた表面形状の良否を判定することを特徴とする請求項1に記載の冷延鋼板の形状測定方法。
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