JP5210235B2 - シール部材及び防水コネクタ - Google Patents

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Description

本発明は、シール部材及び防水コネクタに関する。特に、電線を機密的に封止するシール部材、及びこのシール部材を用いた防水コネクタの構造に関する。
防水コネクタは、コネクタの内部に水が侵入しないように設計している。一般に、屋外で使用する電気機器及び電子機器に接続する防水コネクタは、電線及びハウジングの開口を機密的に封止するゴムパッキンなどのシール部材を用いて防水している。
例えば、一括防水形のコネクタは、ハウジングの一端側に形成された開口をシール部材でシールし、このシール部材に設けられる複数の貫通穴に電線付きのコンタクトを挿入し、全てのコンタクトを防水している。
この一括防水形のコネクタは、電線を挿入しない貫通穴(いわゆる空き端子)が経年変化で変形することから、長期間の使用において、防水性能が低下しない一括防水形の防水コネクタが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1による防水コネクタは、ハウジングとシール部材を備えている。ハウジングは、複数の電線付きコンタクトを収容できる。又、ハウジングは、一端側に開口された挿入室を有している。シール部材は、挿入室の内周に外周が気密的に嵌合している。更に、ハウジングは、挿入室に連通して、コンタクトを収容可能な複数の収容室を他端側に有している。
シール部材は、一つ以上の貫通穴、一つ以上の密栓部、及び突起部を有している。貫通穴は、内周が電線に気密的に当接している。密栓部は、使用されない貫通穴が充填されている。突起部は、密栓部から隆起して収容室の内壁に当接する。
特開2007−324083号公報
しかし、特許文献1による防水コネクタは、内周が電線に気密的に当接する貫通穴が当該電線の外径を規定している。したがって、電線の外径が異なると、対応する内径が形成された貫通穴を有する別のシール部材を用意する必要がある。
大きな外径を有する電線と小さな外径を有する電線とが共用できるシール部材が実現できれば、電線の外径の仕様に対応して、シール部材を別々に用意する必要がなくなり、便利である。
更に、電線の外径に係らず電線の端末に結線されるコンタクトも共用できるシール部材が実現できれば、電線の導線の仕様に対応して、コンタクトを別々に用意する必要がなくなり、便利である。
又、このシール部材を用いる防水コネクタは、電線及びコンタクトを共有できて、製造原価の低減に寄与できる。そして、以上のことが本発明の課題といってよい。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、大きな外径を有する電線と小さな外径を有する電線とが共用できるシール部材及び防水コネクタを提供することを目的とする。
本発明者らは、開口部に嵌合するシール部材であって、このシール部材には、外径が大きい電線が挿入される第1挿入穴と、外径が小さい電線が挿入される第2挿入穴と、を設け、第1挿入穴と第2挿入穴とが内壁を共有し、かつ、第1及び第2挿入穴の中心を偏心させることにより、異なる外径を有する電線、及びこれらの電線の端末に結線されるコンタクトが共用可能なことを見出し、これに基づいて、以下のような新たなシール部材及び防水コネクタを発明するに至った。
(1) 所定の板厚を有する栓部と、基端部に前記栓部をフランジ状に設け、先端部が前記栓部の他方の面から突出する一つ以上の筒部と、を備え、前記栓部の一方の面に開口されて、外径の大きい第1電線を前記筒部の先端部に向けて挿入可能な第1挿入穴であって、前記第1電線の外周を機密的に封止する第1挿入穴と、前記第1挿入穴が前記筒部の先端部に向けて縮径されて、外径の小さい第2電線を前記筒部の先端部に向けて挿入可能な第2挿入穴であって、前記第2電線の外周を機密的に封止する第2挿入穴と、を有し、前記第1挿入穴と前記第2挿入穴とが内壁を共有し、かつ、前記第1挿入穴の中心と前記第2挿入穴の中心とが偏心しているシール部材。
(1)の発明によるシール部材は、栓部と一つ以上の筒部を備えている。又、(1)の発明によるシール部材は、第1挿入穴と第2挿入穴を有している。栓部は、所定の板厚を有している。筒部は、基端部に栓部をフランジ状に設けている。又、筒部は、先端部が栓部の他方の面から突出している。
第1挿入穴は、栓部の一方の面に開口されている。第1挿入穴には、外径の大きい第1電線を筒部の先端部に向けて挿入できる。そして、第1挿入穴は、第1電線の外周を機密的に封止する。
一方、第2挿入穴は、第1挿入穴が筒部の先端部に向けて縮径されている。第2挿入穴には、外径の小さい第2電線を筒部の先端部に向けて挿入できる。そして、第2挿入穴は、第2電線の外周を機密的に封止する。
そして、(1)の発明によるシール部材は、第1挿入穴と第2挿入穴とが内壁を共有し、かつ、第1挿入穴の中心と第2挿入穴の中心とが偏心している。
ここで、シール部材は、ラバーなどの気密性を有する弾性材料で成形されることが好ましく、シール部材が弾性により圧縮された状態で、第1電線又は第2電線のいずれか一方の外周を機密的に封止できる。波形に形成される複数の襞を栓部の板厚面(外周)に設けてもよく、後述するように、挿入室の内壁との気密性を向上できる。
(1)の発明によるシール部材は、外観が直方体状に形成される角形コネクタに適合するように、栓部の外形が矩形に形成されてもよく、外観が円筒状に形成される丸形コネクタに適合するように、栓部の外形が矩形に形成されてもよく、栓部は、所定の板厚を有している。
シール部材は、単線(一本の電線)を防水するために一つの筒部を備えてもよく、正極と負極の二つの電線を防水するために一対の筒部を備えてもよく、更に、接地極を加えた三つの電線を防水するために三つの筒部を備えてもよい。筒部は、栓部に一列に配置してもよく、栓部に縦横に配置してもよく、栓部に点在するように配置してもよい。
筒部には、第1電線又は第2電線のいずれか一方が挿入されてよく、一方の筒部に第1電線が挿入されて、他方の筒部に第2電線が挿入される態様であってもよく、シール部材に第1電線と第2電線とが混在する態様であってもよい。
第1電線及び第2電線は、電流を流す導線が絶縁被覆で覆われた絶縁電線を含んでよく、絶縁電線は電源線として使用することもでき、信号線として使用することもでき、終端を接地することにより、グラウンド線として使用することもできる。導線は、単線又は撚り線のいずれか一方を含むことができる。二つ以上の電線が一体に構成されたケーブルは、本発明が規定する第1電線及び第2電線に含めない。
外径の大きい第1電線と外径の小さい第2電線とは、相対的な比較であって、第1電線の外径が規定されて、第2電線の外径が無限に小さいわけではなく、第2電線の外径が規定されて、第1電線の外径が無限に大きいわけではなく、第1電線の外径と第2電線の外径とは、所定の範囲内に規定される。
第1挿入穴は、その内径が第1電線の外径より小さくてよく、栓部の一方の面から他方の面に向けて、所定の区間が略同じ内径に維持される。例えば、第1挿入穴のこの区間の内壁には、波形に形成される複数の襞を設けることが好ましく、第1電線の外周との気密性を向上できる。
第1挿入穴と第2挿入穴とは、斜円錐台状に形成された通路で連通されてよく、第1挿入穴が筒部の先端部に向けて縮径されている。斜円錐台状に形成された通路を第1挿入穴に含めてよく、第1電線を挿入すると、この通路が拡径されて(膨張して)、第1電線に気密的に当接できる。
第2挿入穴は、その内径が第2電線の外径より小さくてよく、第2挿入穴を通過した第2電線を気密的に封止できる。第2挿入穴には、第1電線が通過することもでき、第1電線を気密的に封止できる。
筒部の先端部は、第2挿入穴が貫通する形態を含み、後述するように、断裂容易に皮膜してもよい。
後述するように、第1電線又は第2電線の端末には、例えば、圧着コンタクトが圧着される。圧着コンタクトの圧着部は、電線の導線(導体)を圧着して固定するワイヤーバレルを含み、絶縁被覆を圧着して固定するインシュレーションバレルを含んでいる。
一般に、ワイヤーバレルとインシュレーションバレルは、U字状に開口したオープンクリンプバレルが用いられ、電線の外径が異なっていても所定の範囲内で、結線(圧着)可能である。つまり、外径の大きい第1電線と外径の小さい第2電線とは、共通の圧着コンタクトを使用できる。
ところで、オープンクリンプバレルの場合は、インシュレーションバレルの底面に電線の絶縁被覆が当接するので、インシュレーションバレルの底面を基準にすると、外径の大きい第1電線と外径の小さい第2電線とは、各中心までの高さが異なってくる。つまり、外径の大きい第1電線の中心と外径の小さい第2電線の中心とが偏心している。
したがって、第1電線の中心と第2電線の中心との偏心量を第1挿入穴の中心と第2挿入穴の中心との偏心量を同じに構成すれば、電線の外径に係らず電線の端末に結線されるコンタクトも共用できるシール部材が実現できる。
(1)の発明によるシール部材は、外径の大きい第1電線が挿入可能な第1挿入穴と、外径の小さい第2電線が挿入可能な第2挿入穴とが内壁を共有しているので、大きな外径を有する第1電線と小さな外径を有する第2電線とを共用できる。したがって、電線の外径の仕様に対応して、シール部材を別々に用意する必要がなくなり、便利である。
更に、(1)の発明によるシール部材は、第1挿入穴の中心と第2挿入穴の中心とが偏心しているので、電線の外径に係らず電線の端末に結線されるコンタクトも共用できるシール部材が実現でき、電線の導線の仕様に対応して、コンタクトを別々に用意する必要がなくなり、便利である。
(2) 前記筒部の先端部は、当該基端部より肉厚を薄くしている(1)記載のシール部材。
(2)の発明によるシール部材は、筒部の先端部が基端部より肉厚を薄くしているので、第1電線を第2挿入穴に挿入しても容易に弾性変形できる。
(3) 前記筒部の先端部は、前記第2挿入穴を断裂容易に皮膜している(1)又は(2)記載のシール部材。
(3)の発明によるシール部材は、筒部の先端部が第2挿入穴を断裂容易に皮膜しているので、第1電線又は第2電線を挿入しない第1及び第2挿入穴(いわゆる空き端子)を防水できる。第2挿入穴の末端が断裂し易いように、スリット状の溝を設けることが好ましい。
(4) (1)から(3)のいずれかに記載のシール部材がハウジングの一端側に開口された挿入室の内壁に気密的に嵌合する防水コネクタであって、前記第1電線又は前記第2電線のいずれか一方が結線される一つ以上のコンタクトを備え、前記ハウジングは、前記挿入室に連通して前記コンタクトを収容可能な収容室を他端側に有し、前記コンタクトは、前記第1挿入穴及び前記第2挿入穴を通過可能な防水コネクタ。
(4)の発明による防水コネクタは、シール部材がハウジングの一端側に開口された挿入室の内壁に気密的に嵌合している。又、(4)の発明による防水コネクタは、第1電線又は第2電線のいずれか一方が結線される一つ以上のコンタクトを備えている。
ハウジングは、挿入室に連通して、かつコンタクトを収容可能な収容室を他端側に有している。そして、コンタクトは、第1挿入穴及び第2挿入穴を通過できる。
ここで、(4)の発明による防水コネクタは、外観が直方体状に形成される角形コネクタであってよく、外観が円筒状に形成される丸形コネクタであってもよい。又、(4)の発明による防水コネクタは、複数のコンタクトが一列に配置されるシングルインライン形のコネクタであってよく、複数のコンタクトが二列に対向して配置されるデュアルインライン形のコネクタであってもよく、複数のコンタクトが縦横に配置される多極のコネクタであってもよい。
(4)の発明による防水コネクタは、シェルタイプの多極コネクタであって、めすコンタクトが挿入されるプラグであってよく、おすコンタクトが挿入されるリセプタクルであってもよい。しかし、めすコンタクトが挿入されるから、プラグという訳ではなく、おすコンタクトが挿入されるから、リセプタクルという訳でもない。
(4)の発明による防水コネクタは、シェルタイプの多極コネクタであって、めすコンタクトが挿入されるリセプタクルであってよく、おすコンタクトが挿入されるプラグであってもよい。更に、(4)の発明による防水コネクタは、プラグと接続するジャックであってもよい。
コンタクトは、電線を圧着接続する圧着コンタクトであってよく、電線を圧接接続する圧接コンタクトであってもよい。一般的に、圧着コンタクトは、電線の導体を圧着するワイヤーバレルと、電線の絶縁被覆を圧着するインシュレーションバレルを備えている。コンタクトは、収容室に係止するためにコンタクトランスを設けてもよく、収容室にコンタクトを係止するために、収容室内にハウジングランスを設けてもよい。
ここで、ハウジングは絶縁性を有している。絶縁性のハウジングとは、非導電性の材料からなるハウジングのことであってよく、合成樹脂を成形して、所望の形状の絶縁性のハウジングを得ることができる。
収容室とは、コンタクトを保持又は収納する場所を含む空間であって、ハウジング内に形成されるものを含むことができる。コンタクトはその一部が、収容室に挿入、保持、収納などにより配置することができる。これにより、コンタクトをハウジングに固定することができる。
挿入室とは、シール部材を保持又は収納する場所を含む空間であって、ハウジング内に形成されるものを含ことができる。シール部材が挿入室から脱落しないように、シール部材をハウジングに係止するリテーナを設けることが好ましい。
(4)の発明による防水コネクタは、(1)から(3)のいずれかに記載のシール部材を用いているので、電線及びコンタクトを共有できて、製造原価の低減に寄与できる。
(5) 前記コンタクトは、前記第1電線又は前記第2電線を圧着する圧着コンタクトである(4)記載の防水コネクタ。
本発明によるシール部材は、外径の大きい第1電線が挿入可能な第1挿入穴と、外径の大きい第1電線が挿入可能な第2挿入穴とが内壁を共有しているので、大きな外径を有する第1電線と小さな外径を有する第1電線とを共用できる。したがって、電線の外径の仕様に対応して、シール部材を別々に用意する必要がなくなり、便利である。
又、本発明によるシール部材は、第1挿入穴の中心と第2挿入穴の中心とが偏心しているので、電線の外径に係らず電線の端末に結線されるコンタクトも共用できるシール部材が実現でき、電線の導線の仕様に対応して、コンタクトを別々に用意する必要がなくなり、便利である。
更に、本発明による防水コネクタは、本発明によるシール部材を用いているので、電線及びコンタクトを共有できて、製造原価の低減に寄与できる。
本発明の一実施形態によるシール部材の外観を示す斜視図であり、シール部材を正面側及び左側面側から観ている。 前記実施形態によるシール部材の外観を示す斜視図であり、シール部材を背面側及び左側面側から観ている。 前記実施形態によるシール部材の縦断面を示す斜視図である。 前記実施形態によるシール部材の縦断面図である。 前記実施形態によるシール部材を用いた一実施形態による防水コネクタの外観を示す斜視図である。 前記実施形態による防水コネクタの縦断面を示す斜視図である。 前記実施形態による防水コネクタの外観を示す斜視図であり、図5と異なる方向から防水コネクタを観ている。 前記実施形態による防水コネクタの縦断面図である。 前記実施形態による防水コネクタの縦断面図であり、外径の大きい第1電線がシール部材に挿入された状態図である。 前記実施形態による防水コネクタの縦断面図であり、外径の小さい第2電線がシール部材に挿入された状態図である。
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態を説明する。
[シール部材の構成]
最初に、本発明の一実施形態によるシール部材の構成を説明する。図1は、本発明の一実施形態によるシール部材の外観を示す斜視図であり、シール部材を正面側及び左側面側から観ている。図2は、前記実施形態によるシール部材の外観を示す斜視図であり、シール部材を背面側及び左側面側から観ている。図3は、前記実施形態によるシール部材の縦断面を示す斜視図である。図4は、前記実施形態によるシール部材の縦断面図である。
図1から図4を参照すると、シール部材1は、ラバーなどの気密性を有する弾性材料で成形されている。シール部材1は、栓部11と一対の筒部12・12を備えている。栓部11は、略矩形に形成されており、所定の板厚を有している。筒部12は、基端部121に栓部11をフランジ状に設けている。又、筒部12は、先端部122が栓部11の他方の面112から突出している。
図1から図4を参照すると、波形に形成される複数の襞11wを栓部11の板厚面に設けている。そして、これらの襞11wが後述する防水コネクタの挿入室の内壁に弾圧して、気密性を向上できる。又、栓部11は、帯板状の突部11tを他方の面112から突出している。突部11tは、防水コネクタの挿入室へシール部材1を案内すると共に、シール部材1に所定の剛性を担保している。
図1から図4を参照すると、シール部材1は、第1挿入穴1aと第2挿入穴1bを有している。第1挿入穴1aは、栓部11の一方の面111に開口されている。第1挿入穴1aには、外径の大きい第1電線w1を筒部12の先端部122に向けて挿入できる(図9参照)。そして、第1挿入穴1aは、第1電線w1の外周を機密的に封止する(図9参照)。
一方、図3又は図4を参照すると、第2挿入穴1bは、第1挿入穴1aが筒部12の先端部122に向けて縮径されている。第2挿入穴1bには、外径の小さい第2電線w2を筒部12の先端部に向けて挿入できる(図10参照)。そして、第2挿入穴1bは、第2電線w2の外周を機密的に封止する(図10参照)。
図1から図4を参照すると、第1挿入穴1aは、その内径D1が第1電線w1の外径より小さく形成されている(図9参照)。第1挿入穴1aは、栓部11の一方の面111から他方の面112に向けて、区間Kが同じ内径に維持されている。第1挿入穴1aの区間Kの内壁には、波形に形成される複数の襞1awを設けており、第1電線w1の外周との気密性を向上できる(図9参照)。
図3又は図4を参照すると、第1挿入穴1aと第2挿入穴1bとは、斜円錐台状に形成された通路1cで連通されている。通路1cは、第1挿入穴1aが筒部12の先端部122に向けて縮径されている。斜円錐台状に形成された通路1cを第1挿入穴1aに含めてよく、第1電線w1を挿入すると、通路1cが拡径されて(膨張して)、第1電線w1に気密的に当接できる(図9参照)。
図3又は図4を参照すると、第2挿入穴1bは、その内径D2が第2電線w2の外径より小さく形成されている(図10参照)。そして、第2挿入穴1bを通過した第2電線w2を気密的に封止できる(図10参照)。第2挿入穴1bには、第1電線w1が通過することもでき、第1電線w1を気密的に封止できる(図9参照)。
図3又は図4を参照すると、シール部材1は、第1挿入穴1aと第2挿入穴1bとが内壁を共有している。又、シール部材1は、第1挿入穴1aの中心C1と第2挿入穴1bの中心C2とが偏心している。図4は、第1挿入穴1aの中心C1と第2挿入穴1bの中心C2との偏心量が「T」であることを示している。
又、図1から図4を参照すると、筒部12の先端部122は、基端部121より肉厚を薄くしている。又、筒部12の先端部122は、第2挿入穴1bを皮膜している。筒部12の先端部122は、皮膜12dが断裂し易いように、スリット状の溝12sを設けている。なお、実施の形態に限定されることなく、第2挿入穴1bの末端が開口された態様を考えることもできる。
[防水コネクタの構成]
次に、本発明の実施形態によるシール部材を用いた一実施形態による防水コネクタの構成を説明する。図5は、前記実施形態によるシール部材を用いた一実施形態による防水コネクタの外観を示す斜視図である。図6は、前記実施形態による防水コネクタの縦断面を示す斜視図である。図7は、前記実施形態による防水コネクタの外観を示す斜視図であり、図5と異なる方向から防水コネクタを観ている。
又、図8は、前記実施形態による防水コネクタの縦断面図である。図9は、前記実施形態による防水コネクタの縦断面図であり、外径の大きい第1電線がシール部材に挿入された状態図である。図10は、前記実施形態による防水コネクタの縦断面図であり、外径の小さい第2電線がシール部材に挿入された状態図である。
図5から図10を参照すると、防水コネクタ10は、シール部材1がハウジング2の一端側に開口された挿入室21の内壁に気密的に嵌合している。又、防水コネクタ10は、外径の大きい第1電線w1又は外径の小さい第2電線w2のいずれか一方が結線される一対のコンタクト9・9を備えている。
図5から図10を参照すると、ハウジング2は、挿入室21に連通して、かつコンタクト9を収容可能な収容室22を他端側に有している。コンタクト9は、第1挿入穴1a及び第2挿入穴1bを通過できる。
図9又は図10を参照すると、コンタクト9は、電線を圧着接続する圧着コンタクトとしている。コンタクト9は、その圧着部91にワイヤーバレル9aとインシュレーションバレル9bを備えている。
図9を参照すると、ワイヤーバレル9aは、第1電線w1の導体を圧着して固定している。インシュレーションバレル9bは、第1電線w1の絶縁被覆を圧着して固定している。
一方、図10を参照すると、ワイヤーバレル9aは、第2電線w2の導体を圧着して固定している。インシュレーションバレル9bは、第2電線w2の絶縁被覆を圧着して固定している。
図5から図10を参照すると、収容室22にコンタクト9を係止するために、収容室22の内部にハウジングランス23を設けている。コンタクト9を収容室22に挿入すると、接続部92に開口された係止穴(図示せず)にハウジングランス23の先端部が係合して、コンタクト9を係止できる。
図5から図8を参照すると、ハウジング2は、相手側コンタクト(図示せず)が挿入されて、コンタクト9の接続部92に接続する接続開口22aを他端側に設けている。又、ハウジング2は、図示しない工具が挿入される挿入開口23aを他端側に設けている。挿入開口23aは、収容室22に連通している。図示しない工具を収容室22に挿入して、ハウジングランス23をコンタクト9から解除できる。
図5から図10を参照すると、防水コネクタ10は、リテーナ3を備えている。リテーナ3は、シール部材1が挿入室21から脱落しないように、シール部材1をハウジング2に係止する。リテーナ3には、第1電線w1又は第2電線w2が挿通可能な開口を設けている。又、リテーナ3には、それらの両翼が屈折されて、ハウジング2に係止している。
図5から図10を参照すると、ハウジング2は、一方の外壁にロックアーム24を設けている。ロックアーム24は、図示しない相手側コネクタに係合できる。又、ロックアーム24を操作して、相手側コネクタとの係合を解除できる。
[シール部材及び防水コネクタの作用]
次に、本発明の実施形態によるシール部材1及び防水コネクタ10の作用を説明する。
図9及び図10を参照すると、ワイヤーバレル9aとインシュレーションバレル9bとは、U字状に開口したオープンクリンプバレルが用いられ、第1電線w1又は第2電線w2の外径が異なっていても圧着できる。
図9及び図10を参照すると、オープンクリンプバレルの場合は、インシュレーションバレル9bの底面に第1電線w1又は第2電線w2の絶縁被覆が当接するので、インシュレーションバレル9bの底面を基準にすると、外径の大きい第1電線w1と外径の小さい第2電線w2とは、各中心までの高さが異なってくる。つまり、外径の大きい第1電線w1の中心C1と外径の小さい第2電線w2の中心C2とが偏心している。
図4、図9及び図10を参照すると、第1電線w1の中心C1と第2電線w2の中心C2との偏心量を第1挿入穴1aの中心C1と第2挿入穴1bの中心C2との偏心量Tと同じに構成すれば、電線の外径に係らず電線の端末に結線されるコンタクトも共用できるシール部材1を実現できる。
本発明の実施形態によるシール部材1は、外径の大きい第1電線w1が挿入可能な第1挿入穴1aと、外径の小さい第2電線w2が挿入可能な第2挿入穴1bとが内壁を共有しているので、大きな外径を有する第1電線w1と小さな外径を有する第2電線w2とを共用できる。したがって、電線の外径の仕様に対応して、シール部材1を別々に用意する必要がなくなり、便利である。
更に、本発明の実施形態によるシール部材1は、第1挿入穴1aの中心C1と第2挿入穴1bの中心C2とが偏心しているので、電線の外径に係らず電線の端末に結線されるコンタクトも共用できるシール部材が実現でき、電線の導線の仕様に対応して、コンタクトを別々に用意する必要がなくなり、便利である。
又、本発明の実施形態によるシール部材1は、筒部12の先端部122が基端部121より肉厚を薄くしているので、外径の大きい第1電線w1を第2挿入穴1bに挿入しても容易に弾性変形できる。
更に、本発明の実施形態によるシール部材1は、筒部12の先端部122が第2挿入穴1bを断裂容易に皮膜しているので、第1電線w1又は第2電線w2を挿入しない第1挿入穴1a及び第2挿入穴1b(いわゆる空き端子)を防水できる。
一方、本発明の実施形態による防水コネクタ10は、上述した効果を有するシール部材1を用いているので、電線及びコンタクトを共有できて、製造原価の低減に寄与できる。上述したコンタクトは、第1電線w1又は第2電線w2を圧着する圧着コンタクトであることが好ましい。
なお、実施形態による防水コネクタ10は、正極と負極の二つの電線を防水する電源プラグを例示したが、実施形態による防水コネクタ10に限定されない。
本発明による防水コネクタは、外観が円筒状に形成される丸形コネクタであってもよい。又、本発明による防水コネクタは、複数のコンタクトが一列に配置されるシングルインライン形のコネクタであってよく、複数のコンタクトが二列に対向して配置されるデュアルインライン形のコネクタであってもよく、複数のコンタクトが縦横に配置される多極のコネクタであってもよい。
1 シール部材
1a 第1挿入穴
1b 第2挿入穴
11 栓部
12 筒部
111 一方の面(栓部の一方の面)
112 他方の面(栓部の他方の面)
121 基端部(筒部の基端部)
122 先端部(筒部の先端部)
C1 中心(第1挿入穴の中心)
C2 中心(第2挿入穴の中心)
w1 第1電線
w2 第2電線

Claims (5)

  1. 所定の板厚を有する栓部と、
    基端部に前記栓部をフランジ状に設け、先端部が前記栓部の他方の面から突出する一つ以上の筒部と、を備え、
    前記栓部の一方の面に開口されて、外径の大きい第1電線を前記筒部の先端部に向けて挿入可能な第1挿入穴であって、前記第1電線の外周を機密的に封止する第1挿入穴と、
    前記第1挿入穴が前記筒部の先端部に向けて縮径されて、外径の小さい第2電線を前記筒部の先端部に向けて挿入可能な第2挿入穴であって、前記第2電線の外周を機密的に封止する第2挿入穴と、を有し、
    前記第1挿入穴と前記第2挿入穴とが内壁を共有し、かつ、前記第1挿入穴の中心と前記第2挿入穴の中心とが偏心しているシール部材。
  2. 前記筒部の先端部は、当該基端部より肉厚を薄くしている請求項1記載のシール部材。
  3. 前記筒部の先端部は、前記第2挿入穴を断裂容易に皮膜している請求項1又は2記載のシール部材。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載のシール部材がハウジングの一端側に開口された挿入室の内壁に気密的に嵌合する防水コネクタであって、
    前記第1電線又は前記第2電線のいずれか一方が結線される一つ以上のコンタクトを備え、
    前記ハウジングは、前記挿入室に連通して前記コンタクトを収容可能な収容室を他端側に有し、
    前記コンタクトは、前記第1挿入穴及び前記第2挿入穴を通過可能な防水コネクタ。
  5. 前記コンタクトは、前記第1電線又は前記第2電線を圧着する圧着コンタクトである請求項4記載の防水コネクタ。
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