JP5209324B2 - アニリンの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、2−(2−アミノフェニル)−ビシクロプロパンの調製方法、及び該方法における使用のための新規なニトロベンゼン中間体に関する。
2−(2−アミノフェニル)−ビシクロプロパン、例えば、置換されていない2−(2−アミノフェニル)−ビシクロプロパンは、例えば、WO03/074491に記載されるオルト−ビシクロプロピル−カルボキサニリド殺真菌剤の調製のために役立つ中間体である。
WO03/074491において、2−(2−アミノフェニル)−ビシクロプロパンの調製方法が記載される(スキーム1を参照のこと):
Figure 0005209324
WO03/074491に従い、式(A)のケトン(式中、R3は、特に置換されていない又は置換されたシクロプロピルであってよい)は、例えば、最初に臭素及びメタノール、その後トリフェニルホスフィンと反応させる。得られた式(B)の化合物を、2段階反応において、式(C)の化合物(式中、Halは臭素又はヨウ素である)に変換する(最初に水素化ナトリムと反応させ、その後2−ブロモベンズアルデヒド又は2−ヨードベンズアルデヒドとそれぞれ反応させる)。式(C)の化合物は、Δ2−ピラゾリンの手段により進行する、Kishner環化により、対応する2−(2−ハロフェニル)−ビシクロプロパン(D)に変換することができる。該目的のために、式(C)の化合物を加熱しながらヒドラジンと反応させ、その結果対応するΔ2−ピラゾリンが形成される。続いて、異性化のために水酸化カリウムを添加し、そして再度加熱を行い、N2を除去する。2−(2−ハロフェニル)−ビシクロプロパン(D)は、2段階反応においてアミン化させ、対応する2−(2−アミノフェニル)−ビシクロプロパン(F)を形成することができる。該目的のため、まず、ベンゾフェノンイミン、ナトリウムtert−ブタノレート、トリス(ジベンジリデンアセトン)−ジパラジウム(Pd2dba3)、及びラセミ2,2’−ビス(ジフェニルホスフィン)−1,1’−ビナフチル(BINAP)を添加する。生じたイミン(E)を、第二反応段階において、例えば、ヒドロキシアミン及び酢酸ナトリムと反応させ、対応する2−(2−アミノフェニル)−ビシクロプロパン(F)を形成する。
しかしながら、高価なパラジウム含有触媒及び例えば、BINAPといった試薬を含有することから、2−(2−アミノフェニル)−ビシクロプロパンの調製のために、特に、大規模調製工程のために、このような反応手順は適当ではない。
WO03/074491において、2−(2−アミノフェニル)−ビシクロプロパンの調製のために、さらに2つの経路が記載される。第一経路は、ビシクロプロピル−ベンゼンのニトロ化方法によるものである。しかしながら、該反応は、ベンゼン環と直接結合したシクロプロピル環が求電子試薬に関してビシクロプロピル−ベンゼンにおいて反応性を増加させた事実に照らせば実行可能ではない。第二経路は、Simons−Smith反応(Zn/Cu、溶媒としてエーテルを伴うCH22)を1−((E/Z)−2−シクロプロピルビニル)−2−ニトロベンゼンに適用する方法によるものである。この場合も同様に、該方法は、二重結合の反応性が極めて低いために、2−(2−アミノフェニル)−ビシクロプロパンの調製のために不適当であることが発見された。
従って、本発明の目的は、高収率かつ良好な品質において経済的に有利な手段においてこのような化合物を調製することを許容する、2−(2−アミノフェニル)−ビシクロプロパンの調製のための方法を提供することである。
従って、本発明は、式I
Figure 0005209324
(式中、R1、R2及びR3は互いに独立に水素又はメチルである)の化合物の調製方法であって、
a)式II
Figure 0005209324
(式中、R1、R2及びR3は式Iについて定義したとおりである)の化合物と、
a1)トリフェニルホスフィンジブロミド又はトリフェニルホスフィンジクロライド、あるいは
a2)塩基の存在下におけるRSO2Cl(式中、RはC1−C4アルキル、C1−C4フルオロアルキル、ベンジル、フェニル、ニトロフェニル、ハロフェニル又はC1−C6アルキルフェニルである)、
のいずれかを反応させ、式III
Figure 0005209324
(式中、Xは臭素、塩素又はOSO2Rであり、式中、RはC1−C4アルキル、C1−C4フルオロアルキル、ベンジル、フェニル、ニトロフェニル、ハロフェニル又はC1−C6アルキルフェニルであり、そしてR1、R2及びR3は式Iについて定義したとおりである)の化合物を形成する段階;及び
b)塩基の存在下において、該化合物を反応させ、式IV
Figure 0005209324
(式中、R1、R2及びR3は式Iについて定義したとおりである)の化合物を形成する段階、
c)還元剤の存在下において、該化合物を式Iの化合物に変換する段階、
を含んで成る、方法に関する。
オルト−ビシクロプロピルカルボキサニリド殺真菌剤は、一般的に、異性体において生じるキラル分子である。従って、これらは、ベンゼン環に直接結合するシクロプロピル環の置換パターンに基づきトランス/シス異性体として存在する。例えば、WO03/074491に記載されるような化合物の殺真菌活性は、立体化学により影響されうることが知られている。該文献に記載されるオルト−ビシクロプロピルカルボキサニリド殺真菌剤の場合、トランス異性体が一般的により高い殺真菌活性を有することが発見された。このため、顕著に過剰のトランス・オルト−ビシクロプロピルカルボキサニリド殺真菌剤の調製を可能にする方法の開発が極めて所望される。
WO03/074491に記載される反応順序(スキーム1)は、2−(2−アミノフェニル)−ビシクロプロパン異性体の約2:1のトランス:シス比を産生する。
従って、本発明のさらなる目的は、トランス異性体の有意により高い割合を有する2−(2−アミノフェニル)−ビシクロプロパンの調製のための方法を提供する。
本発明に従う方法は、式I
Figure 0005209324
(式中、R1、R2及びR3は互いに独立に水素又はメチルである)の化合物であって、そしてここで式IVa(トランス)
Figure 0005209324
の化合物と
式IVb(シス)
Figure 0005209324
の化合物の比が2:1以上である、化合物Iの産生を許容する。
置換基の定義においてアルキル基は、直鎖又は分岐鎖であってよく、そして、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、ペンチル及びヘキシル、並びにこれらの分岐した異性体であってよい。
ハロフェニルのハロゲンは、一般的には、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素である。
1〜4個の炭素原子の鎖長を有するフルオロアルキル基は、例えば、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、2,2,2−トリフルオロエチル、1−フルオロエチル、2−フルオロエチル、2−フルオロプロプ−2−イル、ペンタフルオロエチル、2,2,3,3−テトラフルオロエチル、ペンタフルオロエチル又はヘプタフルオロ−n−プロピルであり;フルオロアルキル基は、好ましくはトリクロロメチル、フルオロメチル、ジクロロフルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ペンタフルオロエチル又はヘプタフルオロ−n−プロピルである。
式Iの化合物は、多様な立体異性体において生じ、これは式II、III、IIII及びIIVにより表される:
Figure 0005209324
本発明に従う方法は、式II、III、IIII及びIIV(式中、R1、R2及びR3は式Iについて定義したとおりである)のこれらの立体異性体の調製、及びいずれかの比率におけるこれらの立体異性体の混合物の調製を含む。
本発明において、式Ia(トランス)
Figure 0005209324
(式中、R1、R2及びR3は式Iについて定義したとおりである)の化合物は、式II(式中、R1、R2及びR3は式Iについて定義したとおりである)の化合物;式III(式中、R1、R2及びR3は式Iについて定義したとおりである)の化合物;又は式II(式中、R1、R2及びR3は式Iについて定義したとおりである)の化合物と式III(式中、R1、R2及びR3は式Iについて定義したとおりである)の化合物のいずれかの比率における混合物であるものと理解される。
本発明において、式Ia(トランス)
Figure 0005209324
(式中、R1、R2及びR3は式Iについて定義したとおりである)の化合物は、好ましくは、式II(式中、R1、R2及びR3は式Iについて定義したとおりである)の化合物、及び式III(式中、R1、R2及びR3は式Iについて定義したとおりである)の化合物のラセミ混合物であるものと理解される。
本発明において、式Ib(シス)
Figure 0005209324
(式中、R1、R2及びR3は式Iについて定義したとおりである)の化合物は、式IIII(式中、R1、R2及びR3は式Iについて定義したとおりである)の化合物;式IIV(式中、R1、R2及びR3は式Iについて定義したとおりである)の化合物;又は式IIII(式中、R1、R2及びR3は式Iについて定義したとおりである)の化合物と式IIV(式中、R1、R2及びR3は式Iについて定義したとおりである)の化合物のいずれかの比率における混合物であるものと理解される。
本発明において、式Ib(シス)
Figure 0005209324
(式中、R1、R2及びR3は式Iについて定義したとおりである)の化合物は、好ましくは、式IIII(式中、R1、R2及びR3は式Iについて定義したとおりである)の化合物、及び式IIV(式中、R1、R2及びR3は式Iについて定義したとおりである)の化合物のラセミ混合物であるものと理解される。
式IVの化合物は、多様な立体異性体において生じ、これは式IVI、IVII、IVIII及びIVIVにより表される:
Figure 0005209324
本発明に従う方法は、式IVI、IVII、IVIII及びIVIV(式中、R1、R2及びR3は式Iについて定義したとおりである)の化合物のこれらの立体異性体の調製、及びいずれかの比率におけるこれらの立体異性体の混合物の調製を含む。
本発明において、式IVa(トランス)
Figure 0005209324
(式中、R1、R2及びR3は式Iについて定義したとおりである)の化合物は、式IVI(式中、R1、R2及びR3は式Iについて定義したとおりである)の化合物;式IVII(式中、R1、R2及びR3は式Iについて定義したとおりである)の化合物;又は式IVI(式中、R1、R2及びR3は式Iについて定義したとおりである)の化合物と式IVII(式中、R1、R2及びR3は式Iについて定義したとおりである)の化合物のいずれかの比率における混合物であるものと理解される。
本発明において、式IVa(トランス)
Figure 0005209324
(式中、R1、R2及びR3は式Iについて定義したとおりである)の化合物は、好ましくは、式IVI(式中、R1、R2及びR3は式Iについて定義したとおりである)の化合物、及び式IVII(式中、R1、R2及びR3は式Iについて定義したとおりである)の化合物のラセミ混合物であるものと理解される。
本発明において、式IVb(シス)
Figure 0005209324
(式中、R1、R2及びR3は式Iについて定義したとおりである)の化合物は、式IVIII(式中、R1、R2及びR3は式Iについて定義したとおりである)の化合物;式IVIV(式中、R1、R2及びR3は式Iについて定義したとおりである)の化合物;又は式IVIII(式中、R1、R2及びR3は式Iについて定義したとおりである)の化合物と式IVIV(式中、R1、R2及びR3は式Iについて定義したとおりである)の化合物のいずれかの比率における混合物であるものと理解される。
本発明において、式IVb(シス)
Figure 0005209324
(式中、R1、R2及びR3は式Iについて定義したとおりである)の化合物は、好ましくは、式IVIII(式中、R1、R2及びR3は式Iについて定義したとおりである)の化合物、及び式IVIV(式中、R1、R2及びR3は式Iについて定義したとおりである)の化合物のラセミ混合物であるものと理解される。
本発明において、2つの鏡像異性体の「ラセミ混合物」は、実質的に1:1と同等の比率における2つの鏡像異性体の混合物であるものと理解される。
本発明に従う方法は、式中、R2及びR3が水素である式Iの化合物の調製のために特に適当である。
本発明に従う方法は、式中、R1、R2及びR3が水素である式Iの化合物の調製のためにより特に適当である。
本発明に従う方法は、式中、R1がメチルであり、そしてR2及びR3が水素である式Iの化合物の調製のためにより特に適当である。
工程段階a):
本発明に従う工程の態様(a1)において、工程段階a)において、式IIの化合物がトリフェニルホスフィンジブロミド又はトリフェニルホスフィンジクロライドと反応される。
該態様において、トリフェニルホスフィンジブロミド又はトリフェニルホスフィンジクロライドのいずれかが、式IIの化合物に直接添加され、あるいはトリフェニルホスフィンジブロミド又はトリフェニルホスフィンジクロライドは、トリフェニルホスファンの存在下における臭素又は塩素の添加により、反応混合物中in situにおいて産生される。
該反応のために適当な量のトリフェニルホスフィンジブロミド又はトリフェニルホスフィンジクロライドは、例えば、1〜3当量、特に1〜1.5当量である。
トリフェニルホスフィンジブロミド又はトリフェニルホスフィンジクロライドがin situにおいて産生される場合、1〜3当量、特に1〜1.5当量の量の臭素又は塩素が適当である。反応の変形のためのトリフェニルホスファンの適当な量は、例えば、1〜3当量、特に1〜1.5当量である。
該態様において、該反応は、不活性溶媒の存在下において行うことができる。適当な溶媒は、例えば、エーテル、例えば、テトラヒドロフラン又はジオキサン、あるいはCH3CN、及びこれらの混合物であり;CH3CNが好ましい。
温度は、一般的に−20℃〜80℃であり、−20℃〜25℃が好ましく;特に好ましくは、周囲温度において反応が行われる。
該反応のための反応時間は、1〜48時間、好ましくは1〜18時間である。
本発明に従う段階の更なる態様(a2)において、段階工程a)において、式IIの化合物は、塩基の存在下において、RSO2Cl(式中、RはC1−C4アルキル、C1−C4フルオロアルキル、ベンジル、フェニル、ニトロフェニル、ハロフェニル又はC1−C6アルキルフェニル、特にはC1−C4アルキル、より特にはメチルである)と反応される。
該反応のために、RSO2Cl(式中、RはC1−C4アルキル、C1−C4フルオロアルキル、ベンジル、フェニル、ニトロフェニル、ハロフェニル又はC1−C6アルキルフェニルである)の適当な量は、例えば、1〜3当量、特には1〜1.2当量である。
適当な塩基は、例えば、tert−アリールアミン、例えば、トリアルキルアミン、例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン(ヒューニッヒ塩基)、トリ−n−ブチルアミン、N,N−ジメチルアニリン又はN−メチルモルホリン、あるいは無機塩基、例えば、炭酸塩、例えば、K2CO3若しくはNa2CO3、又は水酸化物、例えば、NaOH若しくはKOHであり、好ましくはトリアルキルアミンが与えられ、そして特に好ましくはトリエチルアミンが与えられる。
該反応のための塩基の適当な量は、例えば、例えば、1〜3当量、特には1〜1.3当量である。
反応は、好ましくは不活性溶媒の存在下において行われる。適当な溶媒は、例えば、ジクロロメタン、ピリジン又はエーテル、例えば、テトラヒドロフラン、及びこれらの混合物であり、好ましくはジクロロメタン又はピリジンが与えられ、そして特に好ましくはジクロロメタンが与えられる。
温度は、一般的に−20℃〜80℃であり、−20℃〜25℃が好ましく;特に好ましくは、周囲温度において反応が行われる。
該反応のための反応時間は、一般的に1〜48時間、好ましくは1〜18時間である。
式II(式中、R1、R2及びR3は式Iについて定義したとおりである)の出発化合物は、例えば、以下の反応順序に従い、調製することができる(スキーム2を参照のこと):
Figure 0005209324
式V(式中、X1は塩素又は臭素である)の化合物を、二段階反応順序において、式VI(式中、R1、R2及びR3は式Iについて定義したとおりであり、そしてRaはC1−C6アルキルである)の化合物と反応させ、式VII(式中、R1、R2及びR3は式Iについて定義したとおりである)の化合物を形成する。一次反応段階において、例えば、NaH、NaOH又はK2CO3の添加により得られた塩基性条件下において、式Vの化合物を、式VIの化合物と反応させる。粗生成物の単離後、第二反応段階において、LiClの存在下においてジメチルスルホキシド(DMSO)中で加熱を行う。プロトン性溶媒RbOH(式中、RbはC1−C6アルキル、例えば、イソプロパノールである)中の水素化ホウ素ナトリムの添加により、式VIIの生じた化合物を反応させ、式IIの化合物を形成することができる。
式V(式中、X1は塩素又は臭素である)の化合物は既知であり、そして商業的に得ることができる。
いくつかの式VI(式中、R1、R2及びR3は式Iについて定義したとおりであり、そしてRaはC1−C6アルキルである)の化合物は既知であり、そして商業的に得ることができる。式VI(式中、R1、R2及びR3は式Iについて定義したとおりであり、そしてRaはC1−C6アルキルである)の残りの化合物は、例えば、Journal of Organic Chemistry 68(1 ), 27-34 (2003) and in Organic Preparations and Procedures International 10(5), 221-224 (1978)において記載された調製方法と同様の手段において調製することができる。
工程段階b):
工程段階b)のための適当な塩基は、例えば、窒素含有機塩基、例えば、第三級アミン、例えば、トリアルキルアミン、例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン(ヒューニッヒ塩基)、又はトリ−n−ブチルアミン、N,N−ジメチルアニリン又はN−メチルモルホリン、ピペリジン、ピロリジン、アルカリ金属又はアルカリ土類金属アルコラート、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウムアルコラート、特にメタノラート、エタノラート又はブタノラート、あるいは無機塩基、例えば、水酸化物、NaOH若しくはKOH、あるいは水素化物、例えば、NaHである。
好ましい塩基は、水酸化物、例えば、KOH、水素化物、特にNaH、又はアルカリ金属アルコラート、特にカリウムtert−ブタノラートである。
該反応のための塩基の適当な量は、例えば、1〜3当量、特には1.1〜1.8当量である。
該反応は、好ましくは、不活性溶媒の存在下において行われる。適当な溶媒は、例えば、アルコール、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール又はイソプロパノール、あるいは非プロトン性溶媒、例えば、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチル−ピロリドン又はジメチルスルホキシド、及びこれらの混合物であり;ジメチルスルホキシド又はジメチルホルムアミドが特に好ましい。
温度は、一般的に−20℃〜80℃であり、−20℃〜25℃が好ましく;特に好ましくは、周囲温度において反応が行われる。
該反応のための反応時間は、一般的に1〜48時間、好ましくは1〜18時間である。
工程段階c):
工程段階c)のための適当な還元剤は、例えば、金属触媒の存在下における水素である。
該反応のための還元剤の適当な量は、1〜5当量、特には1〜1.3当量である。
適当な金属触媒は、例えば、白金触媒、例えば、白金−炭素触媒;パラジウム触媒又はロジウム触媒、特に好ましくは白金触媒が与えられる。
該反応のための金属触媒の適当な量は、0.001〜0.5当量、特には0.01〜0.1当量である。
該反応は、好ましくは、不活性溶媒の存在下において行われる。適当な溶媒は、アルコール、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール又はイソプロパノール、あるいは非プロトン性溶媒、例えば、テトラヒドロフラン、tert−ブチルメチルエーテル、イディオタイプキサン又はトルエン、及びこれらの混合物である。特に好ましくは、エタノール又はメタノールが与えられる。
温度は、一般的に0℃〜80℃であり、0℃〜25℃が好ましく;特に好ましくは、周囲温度において反応が行われる。
該反応のための反応時間は、一般的に1〜48時間、好ましくは1〜6時間である。
適当な反応条件を選択することにより、反応段階a)において得られた式IIIの化合物を反応させ、中間体を単離することなく、式IVの化合物を直接形成することができる。該反応手順は、本発明に従う方法に特に有利である。
本発明に従う方法は、式I(式中、R1、R2及びR3が互いに独立に水素又はメチルである)の化合物の調製方法であって、
きわめて特には、
a)溶媒としてジクロロメタンを使用する−20℃〜25℃の温度範囲におけるトリエチルアミンの存在下において、式II(式中、R1、R2及びR3は式Iについて定義したとおりである)の化合物と、RSO2Cl(式中、RはC1−C4アルキル)を反応させ、式III(式中、XはOSO2−C1−C4アルキルであり、そしてR1、R2及びR3は式Iについて定義したとおりである)の化合物を形成する段階;及び
b)ジメチルスルホキシド及びジメチルホルムアミドから選択される溶媒を使用する、−20℃〜25℃の温度範囲におけるKOH、NaH及びカリウムtert−ブタノラートから選択される塩基の存在下において、該化合物を反応させ、式IV(式中、R1、R2及びR3は式Iについて定義したとおりである)の化合物を形成する段階;及び
c)溶媒としてエタノールを使用する、−20℃〜25℃の温度範囲において、水素及び白金触媒の存在下において、該化合物を式Iの化合物に変換する段階、による調製に適当である。
好ましい態様のために、式中、R2及びR3が水素である、式Iの特に適当な化合物が存在する。
好ましい態様のために、式中、R1、R2及びR3が水素である、式Iの極めて特に適当な化合物が存在する。
本発明は、以下の実施例によって、より詳細に説明される。
実施例P1:2−(2−ニトロフェニル)−ビシクロプロパンの調製:
0.5gの1−シクロプロピル−3−(2−ニトロフェニル)−プロパン−1−オール(2.26mmol)、0.26gのトリエチルアミン(2.6mmol)及び12mlのジクロロメタンの混合物を5℃の温度に冷却し、そして3mlのジクロロメタン中に溶解した0.28gのメタンスルホン酸クロライドを滴下する。生じた混合物を周囲温度で16時間撹拌する。有機相を氷水で洗浄し、そして硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして蒸発により濃縮する。1−シクロプロピル−3−(2−ニトロフェニル)−プロピルメタンスルホネートを粗生成物の形態において得、これは環化において直接使用する。
1−シクロプロピル−3−(2−ニトロフェニル)−プロピルメタンスルホネートを15mlのジメチルスルホキシド中に溶解し、そして0.17gの水酸化カリウム(2.48mmol)を添加し、そして周囲温度で5時間撹拌を行う。該反応混合物を氷水に添加する。酢酸エチルで抽出を行い、そして硫酸ナトリウムにおいて有機相を乾燥させ、そして蒸発により濃縮する。副生成物を除去するためにシリカゲルにおけるクロマトグラフィー(溶出剤:酢酸エチル/ヘキサン 1:15)を行う。溶出剤の除去後、0.28gの2−(2−ニトロフェニル)−ビシクロプロパン(61%の理論値)を、茶色の液体の形態において得る(トランス:シス比:4.5:1)
Figure 0005209324
実施例P2:2−(2−ニトロフェニル)−ビシクロプロパンの調製:
0.5gの1−シクロプロピル−3−(2−ニトロフェニル)−プロパン−1−オール(2.26mmol)、0.26gのトリエチルアミン(2.6mmol)及び12mlのジクロロメタンの混合物を5℃の温度に冷却し、そして3mlのジクロロメタン中に溶解した0.28gのメタンスルホン酸クロライドを滴下する。生じた混合物を周囲温度で16時間撹拌する。有機相を氷水で洗浄し、そして硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして蒸発により濃縮する。1−シクロプロピル−3−(2−ニトロフェニル)−プロピルメタンスルホネートを粗生成物の形態において得、これは環化において直接使用する。
1−シクロプロピル−3−(2−ニトロフェニル)−プロピルメタンスルホネートを15mlのジメチルスルホキシド中に溶解し、そして0.21gの水酸化カリウム(3.2mmol)を添加し、そして周囲温度で6時間撹拌を行う。該反応混合物を氷水に添加する。酢酸エチルで抽出を行い、そして硫酸ナトリウムにおいて有機相を乾燥させ、そして蒸発により濃縮する。副生成物を除去するためにシリカゲルにおけるクロマトグラフィー(溶出剤:酢酸エチル/ヘキサン 1:15)を行う。溶出剤の除去後、0.28gの2−(2−ニトロフェニル)−ビシクロプロパン(61%の理論値)を、茶色の液体の形態において得る(トランス:シス比:4.4:1)。
実施例P3:2−(2−ニトロフェニル)−ビシクロプロパンの調製:
2.21gの1−シクロプロピル−3−(2−ニトロフェニル)−プロパン−1−オール(10mmol)、1.21gのトリエチルアミン(12mmol)及び20mlのジクロロメタンの混合物を5℃の温度に冷却し、そして5mlのジクロロメタン中に溶解した1.26gのメタンスルホン酸クロライド(11mmol)を滴下する。生じた混合物を周囲温度で16時間撹拌する。有機相を氷水で洗浄し、そして硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして蒸発により濃縮する。1−シクロプロピル−3−(2−ニトロフェニル)−プロピルメタンスルホネートを粗生成物の形態において得、これは環化において直接使用する。
0.48gの水素化ナトリム(12mmol)を10mlのジメチルスルホキシド中に導入し、そして1−シクロプロピル−3−(2−ニトロフェニル)−プロピルメタンスルホネート、及び15mlのDMSOから成る溶液を添加する。その後周囲温度で5時間撹拌を行う。該反応混合物を氷水に添加する。酢酸エチルで抽出を行い、そして硫酸ナトリウムにおいて有機相を乾燥させ、そして蒸発により濃縮する。副生成物を除去するためにシリカゲルにおけるクロマトグラフィー(溶出剤:酢酸エチル/ヘキサン 1:15)を行う。溶出剤の除去後、0.28gの2−(2−ニトロフェニル)−ビシクロプロパン(64%の理論値)を、茶色の液体の形態において得る(トランス:シス比:4.1:1)
実施例P4:2−(2−ニトロフェニル)−ビシクロプロパンの調製:
0.5gの1−シクロプロピル−3−(2−ニトロフェニル)−プロパン−1−オール(2.26mmol)、0.26gのトリエチルアミン(2.6mmol)及び12mlのジクロロメタンの混合物を5℃の温度に冷却し、そして3mlのジクロロメタン中に溶解した0.28gのメタンスルホン酸クロライドを滴下する。生じた混合物を周囲温度で16時間撹拌する。有機相を氷水で洗浄し、そして硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして蒸発により濃縮する。1−シクロプロピル−3−(2−ニトロフェニル)−プロピルメタンスルホネートを粗生成物の形態において得、これは環化において直接使用する。
1−シクロプロピル−3−(2−ニトロフェニル)−プロピルメタンスルホネートを15mlのジメチルスルホキシド中に溶解し、そして0.28gのカリウムtert−ブタノラート(2.48mmol)を添加し、そして周囲温度で3時間撹拌を行う。該反応混合物を氷水に添加する。酢酸エチルで抽出を行い、そして硫酸ナトリウムにおいて有機相を乾燥させ、そして蒸発により濃縮する。副生成物を除去するためにシリカゲルにおけるクロマトグラフィー(溶出剤:酢酸エチル/ヘキサン 1:15)を行う。溶出剤の除去後、0.3gの2−(2−ニトロフェニル)−ビシクロプロパン(65%の理論値)を、茶色の液体の形態において得る(トランス:シス比:4.7:1)。
実施例P5:2−(2−アミノフェニル)−ビシクロプロパンの調製:
水素付加反応容器中、0.1gの5%白金−炭素触媒を使用して、周囲温度において、20mlのエタノール中に溶解した1gの2−(2−ニトロフェニル)−ビシクロプロパン(4.9mmol、トランス:シス比:4.1:1)を水素付加した。2.5時間後かつ該反応に理論的に必要とされる101%の量の水素を取った後、該反応を止める。反応混合物の濾過後、蒸発による濃縮によって溶媒を除く。0.87gの2−(2−アミノフェニル)−ビシクロプロパン(100%の理論値)を、茶色の液体の形態において得る(トランス:シス比:4.4:1)。
以下の式Iの化合物は、上述の実施例に従い調製することができる:
Figure 0005209324
本発明の方法のための出発物質は、入手の容易さ及び良好な取扱い特性により区別され、そして更にリーズナブルな価格である。
該方法の更なる利点は、式Ibのシス異性体に対する式Iaのトランス異性体の比率が、先行技術に記載されるものよりも有意に高く;一般的に、3:1以上の2−(2−アミノフェニル)−ビシクロプロパンのトランス:シス比が達成されることである。
本発明に関連して、式Iの化合物は、式Iaの化合物(トランス)と式Ibの化合物(シス)が3:1〜5:1である、単純な方法において調製することができる。
本発明に従う方法において、該方法の最終生成物、式Iの2−(2−アミノフェニル)−ビシクロプロパン、のトランス/シス割合は、工程段階(b)が行われるときに形成される式IVの2−(2−ニトロフェニル)−ビシクロプロパンのトランス/シスワイIFNにより実質的に測定される。トランスの増加した割合は、該方法の最終生成物を形成するための2−(2−ニトロフェニル)−ビシクロプロパンの還元である、工程段階(c)後に実質的に変化しない。
本発明に従う方法は、式Iの化合物のトランス割合が、実行することが可能な更なる反応段階により実質的に増加されることを許容する。
本発明に従う工程の特に好ましい態様(bb)において、工程段階(b)に従い得られた式IV
Figure 0005209324
(式中、R1、R2及びR3は式Iについて定義したとおりである)の化合物は、塩基の存在下において異性化され、式IVaの化合物(トランス)と式IVbの化合物(シス)の比率が6:1以上である式IVの化合物を形成する。
トランスの増加した割合は、工程(c)が行われた後に実質的に変化しない。従って、特に好ましい工程変形は、式Iaの化合物(トランス)と式Ibの化合物(シス)の比率が6:1以上である式Iの化合物を産生する。
工程段階bb)
工程段階bb)のために適当な塩基は、例えば、KOH又はアルカリ金属若しくはアルカリ土類金属アルコラート、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウムアルコラート、特にメタノラート、エタノラート又はブタノラートである。特に好ましくは、KOH又はカリウムtert−ブタノラートが与えられ、そして極めて特に好ましくはカリウムtert−ブタノラートが与えられる。
該反応のための塩基に適当な量は、0.3〜3当量、特には0.5〜1.2当量である。
該反応は、好ましくは、不活性溶媒の存在下において行われる。適当な溶媒は、例えば、アルコール、例えば、非プロトン性溶媒、例えば、テトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド、ジメチルアセトアミド、ジメトキシエタン;ジオキサン又はジメチルホルムアミド、及びまたこれらの混合物であり;テトラヒドロフランが特に好ましい。
特に好ましい態様において、該反応は、塩基としてカリウムtert−ブタノラートを使用し、そして溶媒としてテトラヒドロフランを使用して行われる。
極めて特に好ましいほかの態様において、該反応、塩基としてKOHを使用して、そして溶媒としてジメチルスルホキシドを使用して行われる。
温度は、一般的に−20℃〜80℃であり、−20℃〜25℃が好ましく;特に好ましくは、周囲温度において反応が行われる。
該反応のための反応時間は、0.5〜12時間、好ましくは1〜3時間である。
特に好ましくは、窒素雰囲気下において該反応が行われる。
適当な反応条件を選択することにより、反応段階b)において得られた式IVの化合物を異性化させ、中間体を単離することなく、式IVaの化合物(トランス)と式IVbの化合物(シス)の比率が6:1以上である式IVの化合物を直接形成することができる(「ワンポット」法)。該反応手順は、本発明に従う方法の特に好ましい態様(bb)の利点である。
本発明に従う工程の特に好ましい態様(bb)が「ワンポット」法として行われる場合、使用される溶媒は、より特にはジメチルスルホキシド又はジメチルホルムアミドである。
上述の本発明に従う工程の特に好ましい態様(bb)は、以下の実施例によって、より詳細に説明される。
実施例P6:2−(2−ニトロフェニル)−ビシクロプロパンの異性化:
窒素雰囲気下において、0.5gのカリウムtert−ブタノラート(4.4mmol)を100mlのテトラヒドロフラン中の3gの2−(2−ニトロフェニル)−ビシクロプロパン(14.7mmol、トランス:シス比:3.7:1)の溶液に添加する。生じた混合物を周囲温度で1.5時間撹拌する。水を添加し、そして反応混合物を酢酸エチルで抽出する。有機相を塩化ナトリウム飽和溶液で洗浄し、そして硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして蒸発により濃縮する。副生成物を除去するためにシリカゲルにおけるクロマトグラフィー(溶出剤:酢酸エチル/ヘキサン 1:10)を行う。溶出剤の除去後、2.35gの2−(2−ニトロフェニル)−ビシクロプロパン(91%の理論値)を黄色の液体の形態において得る(トランス:シス比:6.4:1)。
実施例P7:2−(2−ニトロフェニル)−ビシクロプロパンの異性化:
窒素雰囲気下において、1.82gのカリウムtert−ブタノラート(16.1mmol)を100mlのテトラヒドロフラン中の3gの2−(2−ニトロフェニル)−ビシクロプロパン(14.7mmol、トランス:シス比:3.7:1)の溶液に添加する。生じた混合物を−20℃で0.5時間撹拌する。水を添加し、そして反応混合物を酢酸エチルで抽出する。有機相を塩化ナトリウム飽和溶液で洗浄し、そして硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして蒸発により濃縮する。副生成物を除去するためにシリカゲルにおけるクロマトグラフィー(溶出剤:酢酸エチル/ヘキサン 1:10)を行う。溶出剤の除去後、2.19gの2−(2−ニトロフェニル)−ビシクロプロパン(73%の理論値)を黄色の液体の形態において得る(トランス:シス比:14.3:1)。
実施例P8:2−(2−ニトロフェニル)−ビシクロプロパンの調製及び異性化(「ワンポット」法):
1.18gの1−シクロプロピル−3−(2−ニトロフェニル)−プロピルメタンスルホネート(3.94mmol)を40mlのジメチルホルムアミド中に溶解し、そして0.91gのカリウムtert−ブタノラート(97%、7.88mmol)を添加し、そして窒素雰囲気下において、撹拌を周囲温度で1時間行う。水を反応混合物に添加する。酢酸エチルで抽出を行い、そして有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして蒸発により濃縮する。副生成物を除去するためにシリカゲルにおけるクロマトグラフィー(溶出剤:酢酸エチル/ヘキサン 1:2)を行う。溶出剤の除去後、0.68gの2−(2−ニトロフェニル)−ビシクロプロパン(85%の理論値)をオレンジ色の液体の形態において得る(トランス:シス比:6.5:1)。
実施例P9:2−(2−ニトロフェニル)−ビシクロプロパンの調製及び異性化(「ワンポット」法):
1.06gの1−シクロプロピル−3−(2−ニトロフェニル)−プロピルメタンスルホネート(3.54mmol)を20mlのジメチルホルムアミド中に溶解し、そして1.05gのカリウムtert−ブタノラート(97%、10.62mmol)を添加し、そして窒素雰囲気下において、撹拌を周囲温度で1.5時間行う。水を反応混合物に添加する。酢酸エチルで抽出を行い、そして有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして蒸発により濃縮する。副生成物を除去するためにシリカゲルにおけるクロマトグラフィー(溶出剤:酢酸エチル/ヘキサン 1:10)を行う。溶出剤の除去後、0.68gの2−(2−ニトロフェニル)−ビシクロプロパン(67%の理論値)をオレンジ色の液体の形態において得る(トランス:シス比:7.7:1)。
式III
Figure 0005209324
(式中、Xは臭素、塩素又はOSO2Rであり、式中、RはC1−C4アルキル、C1−C4フルオロアルキル、ベンジル、フェニル、ニトロフェニル、ハロフェニル又はC1−C6アルキルフェニルであり、そしてR1、R2及びR3は式Iについて定義したとおりである)の化合物は、式Iの化合物の調製における価値のある中間体であり、そして本発明に従う方法のために特に開発された。従って、本発明はこれらの化合物にも関する。
式Iの化合物の調製のために特に価値のあるものは、式中XがOSO2CH3である式IIIの化合物である。
式Iの化合物の調製のために特適当な中間体は、式中XがOSO2CH3であり、そしてR1、R2及びR3が水素である式IIIの化合物である。
式IIIの好ましい化合物を以下の表に挙げる。以下の表において、「Ph」はフェニルを表す。
Figure 0005209324
式IV
Figure 0005209324
(式中、R1、R2及びR3は式Iについて定義したとおりである)の化合物であって、ここで
式IVa(トランス)
Figure 0005209324
(式中、R1、R2及びR3は式Iについて定義したとおりである)の化合物と式IVb(シス)
Figure 0005209324
(式中、R1、R2及びR3は式Iについて定義したとおりである)の化合物の比が2:1〜20:1である化合物は、式Iの化合物の調製において価値のある中間体であり、そして本発明に従う方法のために特に開発された。
式Iの化合物の調製のために特に価値のあるものは、式IVa(トランス)の化合物と式IVb(シス)の化合物の比率が6:1〜20:1、特には6:1〜15:1である式IVの化合物である。
式Iの化合物の調製のための中間体は、式中、R1、R2及びR3が水素である式IVの化合物が特に適当である。
式IVの好ましい化合物を以下の表に挙げる:
Figure 0005209324

Claims (4)

  1. 式I
    Figure 0005209324
    (式中、R1、R2及びR3は互いに独立に水素又はメチルである)の化合物の調製方法であって、
    a)式II
    Figure 0005209324
    (式中、R1、R2及びR3は式Iについて定義したとおりである)の化合物と、
    a1)トリフェニルホスフィンジブロミド又はトリフェニルホスフィンジクロライド、あるいは
    a2)塩基の存在下におけるRSO2Cl(式中、RはC1−C4アルキル、C1−C4フルオロアルキル、ベンジル、フェニル、ニトロフェニル、ハロフェニル又はC1−C6アルキルフェニルである)、
    のいずれかを反応させ、式III
    Figure 0005209324
    (式中、Xは臭素又は塩素、あるいはOSO2Rであり、式中、RはC1−C4アルキル、C1−C4フルオロアルキル、ベンジル、フェニル、ニトロフェニル、ハロフェニル又はC1−C6アルキルフェニルであり、そしてR1、R2及びR3は式Iについて定義したとおりである)の化合物を形成する段階;及び
    b)塩基の存在下において、該化合物を反応させ、式IV
    Figure 0005209324
    (式中、R1、R2及びR3は式Iについて定義したとおりである)の化合物を形成する段階、
    c)還元剤の存在下において、該化合物を式Iの化合物に変換する段階、
    を含んで成る、方法。
  2. 工程段階b)を行う後かつ工程段階c)を行う前に、式IV
    Figure 0005209324
    (式中、R1、R2及びR3は請求項1の式Iについて定義したとおりである)の化合物を異性化させる段階であって、
    bb)塩基の存在下において、
    式IVa(トランス)
    Figure 0005209324
    (式中、R1、R2及びR3は請求項1の式Iについて定義したとおりである)の化合物と
    式IVb(シス)
    Figure 0005209324
    (式中、R1、R2及びR3は請求項1の式Iについて定義したとおりである)の化合物の比が6:1以上である、式IVの化合物を形成する段階を含んで成る、請求項1に記載の方法。
  3. 式III
    Figure 0005209324
    (式中、R1、R2及びR3は請求項1の式Iについて定義したとおりであり、そしてXは請求項1の式IIIについて定義したとおりである)の化合物。
  4. 請求項1に記載の式Iの化合物の調製における、式III
    Figure 0005209324
    (式中、R1、R2及びR3は請求項1の式Iについて定義したとおりであり、そしてXは請求項1の式IIIについて定義したとおりである)の化合物の使用。
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