JP5208497B2 - 液状炭化水素の水銀除去装置 - Google Patents

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Description

本発明は、原油、天然ガスコンデンセートなどの地中由来の液状炭化水素に含まれる水銀成分を除去するための水銀除去装置に関する。
本願は、2005年2月24日に日本国に出願された特願2005−048581号に基づく優先権を主張し、その内容をここに援用する。
原油、天然ガスコンデンセートなどには、2〜5000wtppbと広い濃度範囲で、単体水銀、イオン状水銀、有機水銀などの形態として水銀成分が含まれている。
原油などの液状炭化水素中では、水銀は、「単体水銀」と「イオン状水銀」と「有機水銀」の状態で存在し、ここでは、この三状態の水銀を総じて「水銀成分」と定義し、「イオン状水銀」と「有機水銀」を「水銀化合物」と定義する。
この原油等に含まれる水銀成分は、以後の石油精製工程等において、例えばアルミニウム製機器を侵す、触媒を被毒させる、周辺環境を悪化させるなどの種々の悪影響を及ぼすため、この水銀成分をできる限り除去する必要がある場合がある。
このような原油等に含まれる水銀成分を除去する方法としては、特許文献1(特許第2630732号公報)に開示されたものがある。
この特許文献1における除去方法は、原油等の液状炭化水素を触媒に接触させて、これに含まれる水銀化合物を単体水銀に転換したのち、この液状炭化水素を蒸留して2以上の留分に分別する。そして、単体水銀含有量が低い留分をそのまま製品として利用し、単体水銀含有量が高い留分を吸着処理し、単体水銀を除去する方法である。
しかしながら、この特許文献1では、液状炭化水素を蒸留するための蒸留塔などの設備に費用が嵩む問題があった。また、蒸留によって得られる留分を吸着処理する場合、吸着を著しく阻害する成分も留分に混入するリスクが高いため、吸着処理が困難になることがある。
特許第2630732号公報
よって、本発明における課題は、原油、天然ガスコンデンセートなどの液状炭化水素に含まれる水銀成分を除去するための設備を安価とすることができる水銀除去装置を得ることにある。
かかる課題を解決するため、
本発明の第1の態様は、原料液状炭化水素中の水銀成分を、固体触媒に接触させて単体水銀に転換し、単体水銀を含む第1の液状炭化水素を得る転換手段 (conversion device)と、
前記第1の液状炭化水素と第1のストリッピングガスとを向流接触させて、第1の液状炭化水素中の単体水銀を第1のストリッピングガスに移行させ、単体水銀量が減少した第2の液状炭化水素と、単体水銀が含まれた第1のガス状炭化水素とを得る第1のストリッピング手段(stripping device)と、前記第1のガス状炭化水素を冷却して、第3のガス状炭化水素と第3の液状炭化水素に分離する第1の気液分離手段と、前記第3のガス状炭化水素から単体水銀を吸着除去して第4のガス状炭化水素を得る第2の吸着手段と、を備え、前記転換手段における反応条件は、温度140〜250℃、圧力0.2〜2.0MPa・G、滞留時間5〜80分であり、前記第1のストリッピング手段は充填塔であり、前記第1の気液分離手段において、前記第1のガス状炭化水素を温度20〜70℃に冷却する液状炭化水素の水銀除去装置である。
発明の第の態様は、前記第のガス状炭化水素を前記第1のストリッピングガスとして用いる本発明の第の態様に記載の液状炭化水素の水銀除去装置である。
本発明の第の態様は、原料液状炭化水素中の水銀成分を、固体触媒に接触させて単体水銀に転換し、単体水銀を含む第1の液状炭化水素を得る転換手段と、前記第1の液状炭化水素と第1のストリッピングガスとを向流接触させて、第1の液状炭化水素中の単体水銀を第1のストリッピングガスに移行させ、単体水銀量が減少した第2の液状炭化水素と、単体水銀が含まれた第1のガス状炭化水素とを得る第1のストリッピング手段を備え、前記転換手段における反応条件は、温度140〜250℃、圧力0.2〜2.0MPa・G、滞留時間5〜80分であり、前記原料液状炭化水素を水銀成分が高濃度の第5のガス状炭化水素と水銀成分が低濃度の第5の液状炭化水素とに分離する予備分離手段を転換手段の前段に設け、第5の液状炭化水素を転換手段に導入するようにした液状炭化水素の水銀除去装置である
本発明の第の態様は、前記予備分離手段が、前記原料液状炭化水素と第2のストリッピングガスとを向流接触させて前記第5のガス状炭化水素と前記第5の液状炭化水素とに分離する第2のストリッピング手段である本発明の第の態様に記載の液状炭化水素の水銀除去装置である。
本発明の第の態様は、前記第5のガス状炭化水素から水銀成分を吸着除去し、第6のガス状炭化水素を得る第4の吸着手段をさらに設けた本発明の第の態様に記載の液状炭化水素の水銀除去装置である。
発明の第の態様は、前記第6のガス状炭化水素を前記第1のストリッピングガスとして用いる本発明の第の態様に記載の液状炭化水素の水銀除去装置である。
本発明の第の態様は、前記第5のガス状炭化水素を冷却し、第7のガス状炭化水素と第6の液状炭化水素に分離する第2の気液分離手段と、第7のガス状炭化水素から水銀成分を吸着除去し、第8のガス状炭化水素を得る第5の吸着手段をさらに設けた本発明の第の態様に記載の液状炭化水素の水銀除去装置である。
本発明の第の態様は、前記第8のガス状炭化水素を前記第1のストリッピングガスとして用いる本発明の第の態様に記載の液状炭化水素の水銀除去装置である。
本発明の第の態様は、前記第6の液状炭化水素から水銀成分を吸着除去し、第7の液状炭化水素を得る第6の吸着手段をさらに設けた本発明の第の態様に記載の液状炭化水素の水銀除去装置である。
本発明の第10の態様は、前記第1のガス状炭化水素を前記第2のストリッピングガスとして用いる本発明の第の態様に記載の液状炭化水素の水銀除去装置である。
本発明の第1の態様によれば、原料液状炭化水素中の水銀成分中の水銀化合物が単体水銀に転換され、水銀成分の大部分が単体水銀に転換されることにより、第1の液状炭化水素が得られる。この第1の液状炭化水素と第1のストリッピングガスとを向流接触させることにより、第1の液状炭化水素中の単体水銀が第1のストリッピングガスに移行し、第2の液状炭化水素中の水銀成分は大きく減少する。また、ストリッピングによって、単体水銀を移行させるようにしているので、運転操作が容易であり、第1のストリッピング手段に要する設備費用を軽減できる。
本発明の第2および第3の態様によれば、第1のガス状炭化水素中の単体水銀が第1の吸着手段により除去され、単体水銀量が低い第2のガス状炭化水素が得られ、これを第1のストリッピングガスとすることができる。よって、新たなストリッピングガスの外部からの供給が不要となり、これに必要な設備も要しない。
本発明の第4および第5の態様によれば、第1の気液分離手段によって得られた第3の液状炭化水素は、単体水銀の含有量が低いものとなる。また、第2の吸着手段によって得られる第4のガス状炭化水素には、単体水銀がほとんど含まれず、これを第1のストリッピングガスに用いて新たなストリッピングガスの外部からの供給を不要とすることができる。
本発明の第6の態様によれば、さらに第3の吸着手段によって単体水銀量がさらに低減した第4の液状炭化水素が得られ、これを製品とすることができる。
本発明の第7の態様によれば、第3の液状炭化水素中の単体水銀量がやや多いものとなるので、これをそのまま第1の液状炭化水素とともに第1のストリッピング手段の供給側にリサイクルすることで、第3の液状炭化水素を有効利用でき、さらに第3の吸着手段が不要になる。
本発明の第8および第9の態様によれば、予備分離手段を設けたので、水銀成分、特に単体水銀が多く含まれる原料液状炭化水素にも対応することができる。この予備分離手段として第2のストリッピング手段を用いれば、設備費用を抑えることができる。
本発明の第10および第11の態様によれば、第4の吸着手段により第5のガス状炭化水素中の単体水銀が除去され、単体水銀量が減少した第6のガス状炭化水素が得られ、これを第1のストリッピングガスとして有効に利用できる。
本発明の第12および第13の態様によれば、第2の気液分離手段から得られる第6の液状炭化水素の単体水銀量が低下しているので、これを製品とすることができる。また、第5の吸着手段への炭化水素供給量が減少するので、負荷が軽減される。さらに、第8のガス状炭化水素中の単体水銀量が少ないので、これを第1のストリッピングガスに利用でき、新たなストリッピングガスの外部からの供給が不要となる。
本発明の第14の態様によれば、第6の吸着手段によりさらに単体水銀量が低下した第7の液状炭化水素が得られ、これを製品とすることができる。
本発明の第15の態様によれば、第1のガス状炭化水素を第2のストリッピングガスとしてリサイクルすることにより、第1のガス状炭化水素を有効に利用でき、第1のガス状炭化水素の再処理も不要となる。
本発明の水銀除去装置の第1の例を示す概略構成図である。 本発明の水銀除去装置の第2の例を示す概略構成図である。 本発明の水銀除去装置の第3の例を示す概略構成図である。 本発明の水銀除去装置の第4の例を示す概略構成図である。 本発明の水銀除去装置の第5の例を示す概略構成図である。 本発明の水銀除去装置の第6の例を示す概略構成図である。 本発明の水銀除去装置の第7の例を示す概略構成図である。 本発明の水銀除去装置の第8の例を示す概略構成図である。 本発明の水銀除去装置の第9の例を示す概略構成図である。
符号の説明
2・・・転換手段、4・・・第1のストリッピング手段、7・・・第1の吸着手段、9・・・第1の気液分離手段、10・・・第2の吸着手段、14・・・第3の吸着手段、16・・・第2のストリッピング手段、21・・・第4の吸着手段、23・・・第2の気液分離手段、24・・・第5の吸着手段、28・・・第6の吸着手段
以下、本発明を詳しく説明する。
(本発明の水銀除去装置の第1の例)
図1は、本発明の水銀除去装置の第1の例を示すもので、本発明の第1の態様に対応するものである。
原油、天然ガスコンデンセートなどの原料液状炭化水素は、管1から転換手段2に送り込まれる。
この転換手段2は、原料液状炭化水素中の水銀成分の内、水銀化合物を単体水銀に変換する機能を有すればいずれの手段でもよいが、具体的には鉄、ニッケル、コバルト、モリブデン、タングステン、パラジウムなどの金属をアルミナ、シリカ、ゼオライト、活性炭などの担体に担持してなる固体触媒を充填した触媒塔などが用いられる。
固体触媒の形態は、流動床でも固定床でもよい。また、固体触媒として、特に日揮株式会社が開発した活性炭系触媒(商品名MR−14)が好ましい。この活性炭系触媒には、水素を使用することなく、水銀化合物を単体水銀に転換できる利点がある。
転換手段2内での反応条件は、温度140〜250℃、圧力0.2〜2.0MPa・G、滞留時間5〜80分とされる。なお、「Pa・G」はゲージ圧を表す。
転換手段2での反応により、原料液状炭化水素中の水銀化合物の大部分が単体水銀に転換され、転換手段2から導出される第1の液状炭化水素の水銀成分の大部分が単体水銀となっている。
転換手段2から導出された第1の液状炭化水素は、管3から第1のストリッピング手段4に導入される。この第1のストリッピング手段4は、第1の液状炭化水素と、管31から送り込まれる第1のストリッピングガスとを向流気液接触させて第1の液状炭化水素中の単体水銀を第1のストリッピングガスに移行させるものである。
具体的な第1のストリッピング手段4には、ラシヒリング、ポールリング、インターロック(登録商標)サドル、ベルルサドル、グッドロー(登録商標)パッキングなどの充填物が充填された充填塔、棚段塔、気泡塔などが用いられる。また、塔頂から第1の液状炭化水素を降らせ、塔底から第1のストリッピングガスを送り込み、充填物表面で両者を気液接触させて、第1の液状炭化水素中の単体水銀を第1のストリッピングガスに移行させ、塔頂から単体水銀を含む第1のガス状炭化水素を導出し、塔底から単体水銀がほとんど含まれない第2の液状炭化水素を導出するものなどが用いられる。
第1のストリッピングガスとしては、窒素、メタン、都市ガスなどの気体が用いられる。これらのガスには微量の水銀を含有してもよい。なお、都市ガスとは、日本国のガス事業法に基づくガス用品の検定などに関する省令に掲げるガスグループのガスであって、具体的には、天然ガス、LPガス、または石炭、石油などから作られるガスを含有する混合ガスをいう。
第1のストリッピング手段4としては、充填塔、棚段塔、気泡塔のいずれでもよいが、好ましくは充填塔である。以下充填塔の例でストリッピング手段4を説明する。
充填塔内での温度は40〜160℃、好ましくは80〜120℃、圧力は0.005〜1.000MPa・G、好ましくは0.01〜0.05MPa・Gとされる。第1の液状炭化水素の充填塔への供給量は、2,000〜150,000kg/m・hr、好ましくは5,000〜100,000kg/m・hrとされ、第1のストリッピングガスの充填塔への供給量は、500〜10,000kg/m・hr、好ましくは800〜5,000kg/m・hrとされる。また、液状炭化水素に対するストリッピングガスの流量比であるガス/液流量比としては、0.05〜2.00kg−G/kg−L、好ましくは0.07〜0.50kg−G/kg−Lである。なお、「hr」は時間、Gはガス、Lは液を表す。
第1のストリッピング手段4から導出された第2の液状炭化水素は、管5から水銀成分をほとんど含まない製品として取り出され、第1のストリッピング手段4から導出された第1のガス状炭化水素は、管6から排出され、別途再処理される。
(本発明の水銀除去装置の第2の例)
図2は、本発明の水銀除去装置の第2の例を示すもので、本発明の第2および第3の態様に対応するものを示している。
この例の装置は、図1に示した装置において、第1のストリッピング手段4の後段に第1の吸着手段7を設け、この第1の吸着手段7に管6からの第1のガス状炭化水素を送り込み、ここで第1のガス状炭化水素に含まれている単体水銀を吸着除去し、単体水銀量が低減した第2のガス状炭化水素を管8に導出し、さらにこの第2のガス状炭化水素を第1のストリッピングガスとして第1のストリッピング手段4に供給するようになっている。
第1の吸着手段7には、いわゆる吸着塔が用いられ、これに充填される吸着剤としては、ガス状で水銀を吸着できるものであれば吸着剤の種類に制限なく用いることができる。具体的には、アルミナ、シリカ、ゼオライトなどの担体に硫化銅を担持した吸着剤などが用いられるが、高比表面積のアルミナからなる担体にモリブデン系硫化物を担持した吸着剤(例えば、日揮株式会社が開発した吸着剤 商品名MR−3)が、吸着速度、吸着容量に優れるため特に好適である。また、吸着条件は、吸着剤の種類などによっても異なるが、吸着剤に対する被処理ガス流体の線速0.1〜2.0m/sec、好ましくは0.2〜0.6m/sec、温度0〜120℃、好ましくは0〜80℃、圧力0.005〜0.200MPa・G、好ましくは0.01〜0.10MPa・Gとされる。
第1の吸着手段7により、第1のガス状炭化水素に含まれる単体水銀の大部分がここで除去され、単体水銀がほとんど含まれない第2のガス状炭化水素が得られる。このため、この第2のガス状炭化水素を管8により第1のストリッピング手段4に送り込み、第1のストリッピングガスとして回収利用することが可能になる。
このように、第2のガス状炭化水素を第1のストリッピングガスとして回収利用する際に、第1のストリッピングガスの供給量と第1の液状炭化水素の供給量とのバランスを取るため、およびリサイクルによって第1のストリッピングガスが重質化することを防止するため、第1のストリッピングガスの一部を管8から系外に排出し(パージ)、系外から新たなストリッピング用のガスを管8に送り込む(メイクアップ)ことが必要になる場合がある。
このパージガス量とメイクアップガス量は、原料液状炭化水素の供給量、その性状、それに含まれる水銀成分量、第1のストリッピング手段4の操作条件などによって決められるが、おおよそ第2のガス状炭化水素の0.1〜20.0wt%、好ましくは0.5〜5.0wt%とされる。
このような第1のストリッピングガスとして、系内で生じるガス状炭化水素を回収利用する装置、例えば後述する第3の例、第4の例の装置でも、パージガス量とメイクアップガス量は上記と同様の考え方で対応可能である。
なお、第1の吸着手段7からの第2のガス状炭化水素は、必ずしも第1のストリッピングガスとして全量を再利用する必要はなく、系外に一部または全量を排出してもよい。以下、本発明においては、回収されるガス状炭化水素をストリッピングガスとして用いる場合、上記と同様にその一部でも全量を用いてもよい。
(本発明の水銀除去装置の第3の例)
図3は、本発明の水銀除去装置の第3の例を示すもので、本発明の第4、第5および第7の態様に対応するものを示している。
この例の装置は、図1に示した装置において、第1のストリッピング手段4の後段に第1の気液分離手段9を設け、さらにこの第1の気液分離手段9の後段に第2の吸着手段10を設けたものである。
第1のストリッピング手段4から導出される第1のガス状炭化水素は、管6を経て第1の気液分離手段9に供給される。この第1の気液分離手段9は、冷却器、凝縮器などであって、第1のガス状炭化水素を温度20〜70℃、好ましくは30〜60℃に冷却し、第1のガス状炭化水素中の高沸点の炭化水素を凝縮して液化し、第3の液状炭化水素として管11から導出し、同時に第1のガス状炭化水素中の低沸点の炭化水素を気体状として管12から第3のガス状炭化水素として導き出すものである。
この第1のストリッピング手段4から導出される第1のガス状炭化水素を冷却して気液に分離する工程を採用することにより、原料の炭化水素中の水銀含有量が大きい場合や原料炭化水素中に不純物が多く含まれている場合でも、確実に水銀を吸着除去することができるので好ましいものである。
この気液分離操作によって、第1のガス状炭化水素中に含まれていた単体水銀の多くの量が第3のガス状炭化水素に含まれ、第3の液状炭化水素中の単体水銀量は少ないものとなる。
第3のガス状炭化水素は、管12から第2の吸着手段10に送り込まれ、ここでこれに含まれている単体水銀が吸着除去され、管13から単体水銀濃度が低い第4のガス状炭化水素として導出される。この第2の吸着手段10は、先の第1の吸着手段7と同様なものが用いられ、その吸着条件も同様な条件が適用される。なお、第2の吸着手段10は、第3のガス状炭化水素中の単体水銀を硫化ソーダ水溶液等により吸収除去するスクラバーに替えることができる。
また、第2の吸着手段10から導出される第4のガス状炭化水素は、単体水銀がほとんど含まれていないので、管13を経て、第1のストリッピング手段4に第1のストリッピングガスとして送り込まれるようになっている。
さらに、第3の液状炭化水素は、管11を通り第1の液状炭化水素とともに第1のストリッピング手段4に送り込まれるようになっている。
なお、この例では、第2の吸着手段10から導出される第4のガス状炭化水素をそのまま系外に排出してもよく、また第1の気液分離手段9から導出される第3の液状炭化水素をそのまま系外に排出してもよい。
(本発明の水銀除去装置の第4の例)
図4は、本発明の水銀除去装置の第4の例を示すもので、本発明の第6の態様に対応するものを示している。
この例の装置は、図3に示した装置において、第3の吸着手段14をさらに設けたものである。この装置では、第1の気液分離手段9から管11を経て導出される第3の液状炭化水素を第3の吸着手段14に送り込み、ここでこれに含まれている単体水銀を吸着除去し、第4の液状炭化水素が得られるようになっている。
この液状炭化水素を対象とした第3の吸着手段14は、液状の炭化水素中の水銀成分を吸着除去できるものであればいずれの手段でも採用できる。具体的には、前記したガス状炭化水素に適用した第1あるいは第2の吸着手段7、10と同様の構成のものを使用することができ、その際の吸着条件は、ガス状炭化水素を対照とした場合と比較して遅い線速、具体的には0.1〜5.0cm/sec、好ましくは0.2〜3.0cm/secである。その他の条件、温度0〜120℃、好ましくは0〜80℃、圧力0.01〜2.00MPa・G、好ましくは0.05〜1.00MPa・Gとされる。
第3の吸着手段14から管15を介して導出される第4の液状炭化水素は、単体水銀がほとんど含まれないので、製品として回収される。
(本発明の水銀除去装置の第5の例)
図5は、本発明の水銀除去装置の第5の例を示すもので、本発明の第8および第9の態様に対応するものを示している。
この例の装置は、図1の装置において、転換手段2の前段に予備分離手段としての第2のストリッピング手段16をさらに設けたものである。
この装置では、管17からの原料液状炭化水素が第2のストリッピング手段16に送り込まれ、管18から第2のストリッピングガスが同時に第2のストリッピング手段16に送り込まれるようになっている。第2のストリッピング手段16は、先に説明した第1のストリッピング手段4と同様の構造の充填塔などが用いられる。
第2のストリッピング手段16での操作条件は、前記第1のストリッピング手段4で説明した条件と同様でよい。
第2のストリッピング手段16において、原料液状炭化水素と第2のストリッピングガスとが向流気液接触し、原料液状炭化水素に含まれる水銀成分中の単体水銀が第2のストリッピングガスに移行し、この単体水銀が含まれる第2のストリッピングガスは、第5のガス状炭化水素として管19から導出され、系外に排出される。
また、原料液状炭化水素は、それに含まれる単体水銀量が減少し、水銀成分として水銀化合物が大部分となって、管20から第5の液状炭化水素として導出され、この第5の液状炭化水素は転換手段2に送り込まれ、これに含まれる水銀化合物が単体水銀に変換されるようになっている。
この例では、予備分離手段として第2のストリッピング手段16を用いているが、これ以外の予備分離手段として、蒸留塔などの蒸留手段を用いて、原料液状炭化水素中の単体水銀を予備分離し、第5のガス状炭化水素に移行させることも可能である。
(本発明の水銀除去装置の第6の例)
図6は、本発明の水銀除去装置の第6の例を示すもので、本発明の第10および第11の態様に対応するものを示している。
この例の装置は、図5に示した装置において、第2のストリッピング手段16の後段に第4の吸着手段21をさらに設けたものである。この装置では、第2のストリッピング手段16から導出された単体水銀量が高い第5のガス状炭化水素を管19から第4の吸着手段21に送り込み、ここでこれに含まれている単体水銀を吸着除去し、管22から単体水銀量が低い第6のガス状炭化水素として導出し、さらにこの第6のガス状炭化水素を第1のストリッピング手段4のための第1のストリッピングガスとして回収利用するようになっている。
第4の吸着手段21には、先に説明した第1、第2、第3の吸着手段7、10、14に用いられる吸着塔などが用いられ、その吸着条件も第1の吸着手段7と同様な条件が適用される。
第4の吸着手段21から導出される第6のガス状炭化水素には単体水銀がほとんど含まれていないので、第1のストリッピングガスとして有用に使用することができる。
なお、第6のガス状炭化水素を第1のストリッピングガスとするのではなく、そのまま系外に排出することもできる。
(本発明の水銀除去装置の第7の例)
図7は、本発明の水銀除去装置の第7の例を示すもので、本発明の第12および第13に対応するものを示している。
この例の装置は、図6に示した装置において、第2のストリッピング手段16の下流に第2の気液分離手段23をさらに設け、この第2の気液分離手段23の下流に第5の吸着手段24を設けたものである。
第2の気液分離手段23は、具体的には冷却器などであって、この第2の気液分離手段23に第5のガス状炭化水素を送り込み、これを温度40〜60℃に冷却し、第5のガス状炭化水素中の比較的高沸点炭化水素を凝縮して液化し、第6の液状炭化水素として管25から導出し、第5のガス状炭化水素中の低沸点炭化水素をそのまま第7のガス状炭化水素として管26から導出するものである。この気液分離により、第5のガス状炭化水素中に含まれる単体水銀の一部は第6の液状炭化水素に移行し、残部は第7のガス状炭化水素に移行する。
この第7のガス状炭化水素は、管26を介して第5の吸着手段24に送り込まれる。第5の吸着手段24は、先に説明したような吸着塔などであって、同様の吸着剤が充填されたものが用いられ、ここで第7のガス状炭化水素に含まれる単体水銀が吸着除去され、単体水銀量が低下した第8のガス状炭化水素が得られる。ここでの吸着条件は、第1の吸着手段7と同様である。
第5の吸着手段24から得られた第8のガス状炭化水素は、そのまま系外に排出するようにしてもよく、また図示のように管27から第1のストリッピング手段4に送り、これの第1のストリッピングガスとして利用することもできる。
(本発明の水銀除去装置の第8の例)
図8は、本発明の水銀除去装置の第8の例を示すもので、本発明の第14および第15の態様に対応するものを示している。
この例の装置は、図7に示した装置において、第6の吸着手段28を設けたものである。この装置では、第6の吸着手段28に第2の気液分離手段23から管25を介して第6の液状炭化水素を送り込み、ここでこれに含まれる単体水銀量を低減し、第7の液状炭化水素が管29から製品として取り出されるようになっている。第6の吸着手段28には、先と同様の吸着塔などが用いられ、その吸着条件は、第3の吸着手段14と同様である。
また、この例では、第1のストリッピング手段4から排出される第1のガス状炭化水素が管30を介して第2のストリッピング手段16に第2のストリッピングガスとして導入されるように構成されている。但し、必ずしも第1のガス状炭化水素を第2のストリッピングガスとする必要はなく、第1のガス状炭化水素をそのまま燃料ガスとして利用したり、必要に応じて吸着処理して単体水銀を除去してから、系外に排出することもできる。
(本発明の水銀除去装置の第9の例)
図9は、本発明の水銀除去装置の第9の例を示すものである。この例の装置は、図8に示した装置において、第5の吸着手段24から導出された水銀成分がほとんど含まれない第8のガス状炭化水素を二分し、その一部を管27から第1のストリッピング手段4に送り、第1のストリッピングガスとして使用し、残部を管31から第2のストリッピング手段16に送り、ここの第2のストリッピングガスとして使用する。
また、第1のストリッピング手段4から排出される第1のガス状炭化水素は、管30を経て、第2の気液分離手段23に送られ、第2のストリッピング手段16から管19を経て送られる第5のガス状炭化水素とともに第2の気液分離手段23において、気液分離されるようになっている。
この装置では、第2のストリッピング手段16において、水銀成分をほとんど含まない第8のガス状炭化水素で原料液状炭化水素がストリッピングされるので、第2のストリッピング手段16から導出される第5の液状炭化水素には単体水銀の濃度が非常に低くなる。よって、転換手段2において単体水銀がイオン状水銀に変化する現象の起こるリスクが低下する。
以下、具体例を示す。
(実施例1)
図3に示した除去装置を使用して、原料液状炭化水素となる天然ガスコンデンセート(エラワンコンデンセート)中の水銀成分を除去した。
天然ガスコンデンセートには、単体水銀が520wtppb、イオン状水銀が140wtppb含まれていた。
転換手段2には、管径1インチのステンレス鋼管(SUS304)からなる反応筒を備え、触媒には、日揮(株)製のMR−14を20ml用いた。反応条件は、温度200℃、圧力0.6MPa・G、原料液状炭化水素の滞留時間25分とした。
第1のストリッピング手段4には、充填塔を用いた。この充填塔は、径1インチ、長さ250mmのカラムを有し、このカラム内に充填物としてグッドロー(登録商標)パッキングを充填高さ200mmとなるように充填したものである。グッドロー(登録商標)パッキングとは、メッシュデミスターと呼ばれる充填材の1種である。
ストリッピング条件としては、温度100℃、圧力0.05MPa・G、第1の液状炭化水素の供給量5,900kg/m・hr、第1のストリッピングガスの供給量1,800kg/m・hr、ガス液流量比0.31kg−G/kg−Lとした。
第1のストリッピングガスには、第2の吸着手段10からの第4のガス状炭化水素を回収して用いた。
第1の気液分離手段9には、市販の凝縮器を用い、第1のガス状炭化水素の冷却温度は40℃とした。
また、第2の吸着手段10には、吸着塔を用いた。この吸着塔は、内径1インチのステンレス鋼(SUS304)製のカラムを備え、このカラム内に吸着剤として日揮(株)製のMR−3を充填高さ250mmとなるように充填した。
第2の吸着手段10の吸着条件は、温度40℃、圧力0.02MPa・G、ガス線速0.2m/secとした。
以上の操作条件により、上記天然ガスコンデンセートを転換手段2に供給したところ、第1のストリッピング手段4から導出された第2の液状炭化水素中の水銀成分濃度は2.1wtppbとなった。この第2の液状炭化水素は、製品として使用可能であった。
(比較例)
実施例1において、原料液状炭化水素である天然ガスコンデンセートを転換手段2ではなく、直接第1のストリッピング手段4に供給したところ、第1のストリッピング手段4から導出された第2の液状炭化水素中の水銀成分濃度は、147wtppbであった。
(実施例2)
図4に示した除去装置を用いて、原料液状炭化水素中の水銀を除去した。
原料液状炭化水素には、実施例1で用いた天然ガスコンデンセートを使用した。
また、転換手段2、第1のストリッピング手段4、第1の気液分離手段9および第2の吸着手段10は、先の実施例1と同様の構成のものを使用し、それぞれでの操作条件も同様とした。
第3の吸着手段14には、吸着塔を用いた。この吸着塔は、内径20mm、長さ400mmのステンレス鋼(SUS304)製のカラムを備え、このカラム内に吸着剤として日揮(株)製のMR−3を充填高さ250mmとなるように充填した。
第3の吸着手段14の吸着条件は、温度40℃、圧力0.5MPa・G、液線速0.5cm/secとした。
その結果、第1のストリッピング手段4からの第2の液状炭化水素と、第3の吸着手段14からの第4の液状炭化水素とが製品として採取でき、これらの混合物の水銀成分濃度は、1.6wtppbであった。
(実施例3)
図8に示した装置を用いて、原料液状炭化水素中の水銀を除去した。
原料液状炭化水素として天然ガスコンデンセートを用い、単体水銀含有量が2,140wtppb、イオン状水銀含有量が300wtppbであった。
第2のストリッピング手段16および第1のストリッピング手段4には、充填塔を用いた。
この充填塔は、径1インチ、長さ250mmのカラムを有し、このカラム内に充填物としてグッドロー(登録商標)パッキングを充填高さ200mmとなるように充填したものである。
ストリッピング条件としては、温度100℃、圧力0.05MPa・G、第1の液状炭化水素の流量2,000kg/m・hr、第1のストリッピングガスの流量3,660kg/m・hr、第1のストリッピング手段4におけるガス液流量比1.83kg−G/kg−L、原料液状炭化水素の流量2,100kg/m・hr、第2のストリッピングガスの供給量3,900kg/m・hr、第2のストリッピング手段16におけるガス液流量比1.86kg−G/kg−Lとした。
転換手段2には、管径1インチのステンレス鋼管(SUS304)からなる反応筒を備え、触媒には、日揮(株)製のMR−14を20ml用いた。反応条件は、温度200℃、圧力0.6MPa・G、第5の液状炭化水素の滞留時間25分とした。
第5の吸着手段24には、吸着塔を用いた。この吸着塔は、内径20mm、長さ400mmのステンレス鋼(SUS304)製のカラムを備え、このカラム内に吸着剤として日揮(株)製のMR−3を充填高さ250mmとなるように充填した。第5の吸着手段24の操作条件は、温度20℃、圧力0.01MPa・G、ガス線速0.2m/secとした。
第6の吸着手段28には、吸着塔を用いた。この吸着塔は、内径20mm、長さ400mmのステンレス鋼(SUS304)製のカラムを備え、このカラム内に吸着剤として日揮(株)製のMR−3を充填高さ250mmとなるように充填した。
第6の吸着手段28の操作条件は、温度30℃、圧力0.01MPa・G、液線速0.5cm/secとした。
第2の気液分離手段23には、凝縮器を用い、その操作条件は、冷却温度30℃、流入ガス温度100℃とした。
その結果、第5の液状炭化水素中の単体水銀量は174wtppbで、イオン状水銀量は314wtppbであった。また、第1の液状炭化水素中の単体水銀量は404wtppbで、イオン状水銀量は1.6wtppbであった。さらに、最終製品となる第2の液状炭化水素と第7の液状炭化水素の混合物中の単体水銀量は0.6wtppbで、イオン状水銀量は1.7wtppbであった。
本発明の水銀除去装置によれば、原油、天然ガスコンデンセートなどの液状炭化水素に含まれる水銀成分を除去するための設備を安価とすることができるため、産業上有用である。

Claims (10)

  1. 原料液状炭化水素中の水銀成分を、固体触媒に接触させて単体水銀に転換し、単体水銀を含む第1の液状炭化水素を得る転換手段と、
    前記第1の液状炭化水素と第1のストリッピングガスとを向流接触させて、第1の液状炭化水素中の単体水銀を第1のストリッピングガスに移行させ、単体水銀量が減少した第2の液状炭化水素と、単体水銀が含まれた第1のガス状炭化水素とを得る第1のストリッピング手段と、
    前記第1のガス状炭化水素を冷却して、第3のガス状炭化水素と第3の液状炭化水素に分離する第1の気液分離手段と、
    前記第3のガス状炭化水素から単体水銀を吸着除去して第4のガス状炭化水素を得る第2の吸着手段と、を備え、
    前記転換手段における反応条件は、温度140〜250℃、圧力0.2〜2.0MPa・G、滞留時間5〜80分であり、
    前記第1のストリッピング手段は充填塔であり、
    前記第1の気液分離手段において、前記第1のガス状炭化水素を温度20〜70℃に冷却する液状炭化水素の水銀除去装置。
  2. 前記第4のガス状炭化水素を前記第1のストリッピングガスとして用いる請求項に記載の液状炭化水素の水銀除去装置。
  3. 原料液状炭化水素中の水銀成分を、固体触媒に接触させて単体水銀に転換し、単体水銀を含む第1の液状炭化水素を得る転換手段と、
    前記第1の液状炭化水素と第1のストリッピングガスとを向流接触させて、第1の液状炭化水素中の単体水銀を第1のストリッピングガスに移行させ、単体水銀量が減少した第2の液状炭化水素と、単体水銀が含まれた第1のガス状炭化水素とを得る第1のストリッピング手段を備え、
    前記転換手段における反応条件は、温度140〜250℃、圧力0.2〜2.0MPa・G、滞留時間5〜80分であり、
    前記原料液状炭化水素を水銀成分が高濃度の第5のガス状炭化水素と水銀成分が低濃度の第5の液状炭化水素とに分離する予備分離手段を転換手段の前段に設け、第5の液状炭化水素を転換手段に導入するようにした液状炭化水素の水銀除去装置。
  4. 前記予備分離手段が、前記原料液状炭化水素と第2のストリッピングガスとを向流接触させて前記第5のガス状炭化水素と前記第5の液状炭化水素とに分離する第2のストリッピング手段である請求項に記載の液状炭化水素の水銀除去装置。
  5. 前記第5のガス状炭化水素から水銀成分を吸着除去し、第6のガス状炭化水素を得る第4の吸着手段をさらに設けた請求項に記載の液状炭化水素の水銀除去装置。
  6. 前記第6のガス状炭化水素を前記第1のストリッピングガスとして用いる請求項に記載の液状炭化水素の水銀除去装置。
  7. 前記第5のガス状炭化水素を冷却し、第7のガス状炭化水素と第6の液状炭化水素に分離する第2の気液分離手段と、第7のガス状炭化水素から水銀成分を吸着除去し、第8のガス状炭化水素を得る第5の吸着手段をさらに設けた請求項に記載の液状炭化水素の水銀除去装置。
  8. 前記第8のガス状炭化水素を前記第1のストリッピングガスとして用いる請求項に記載の液状炭化水素の水銀除去装置。
  9. 前記第6の液状炭化水素から水銀成分を吸着除去し、第7の液状炭化水素を得る第6の吸着手段をさらに設けた請求項に記載の液状炭化水素の水銀除去装置。
  10. 前記第1のガス状炭化水素を前記第2のストリッピングガスとして用いる請求項に記載の液状炭化水素の水銀除去装置。
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