JP5208134B2 - 多電極システムおよび加熱プラズマ場を生成する方法 - Google Patents

多電極システムおよび加熱プラズマ場を生成する方法 Download PDF

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Description

本発明の概念は、光ファイバの分野に関し、より詳細には、光ファイバの接合および被覆剥ぎ取りを行うシステムならびに方法に関する。
光ファイバの融着接続機は、通例、放電を利用してファイバが共に溶融されるまで十分にファイバを加熱する。この放電は、この産業界において「アーク」として知られている。ただし、一部の情報源によれば、この電流レベルの放電は、真のアークではなく、高温のプラズマ場を生成するコロナ放電である。
近年、これと同じタイプのアークは、ファイバから被膜を剥ぎ取り、機械的に被覆が剥ぎ取られたファイバから残留破片を洗い落す用途に採用されている。アークは、通常、図1Aに示すように、1mmから10mmの間隔で離隔した電極ペアの鋭利な先端の間に形成される。一度に複数のファイバ(たとえば、ファイバリボン)を接合するため、および図1Bに示すような直径の大きいファイバを接合するためには、より大きな電極間隔が必要になる。一部の接合機の光学設計でも、電極が光ファイバの経路を物理的に塞がないように、電極の間の「隙間」を大きくすることが求められる場合がある。
電極は、通例、タングステンで形成される。ただし、セリウムまたはトリウムがタングステンに合金される場合もある。これらの元素は、電極の熱電子仕事関数を低下させて、電極表面から電子がより容易に離脱できるようにする。これにより、より低い初期電圧で放電を開始できるようになる。これに代わる構成として、外部イオン源を設けて、放電の開始を補助することもできる(たとえば、3SAEテクノロジー社(3SAE Technologies, Inc.)によるイオン強化低温プラズマ(Ion Enhanced Cold Plasma)技術)。一般的な鋼電極を用いて、外部イオン化を行わずに適切なアークを提供することは可能であるが、アーク特性の再現性は概して乏しいものになる。
電極に印加される電圧は、DC(通常は、より小さい電極間隔と組み合わせて利用される)であっても、またはAC(電極の先端間の間隔を最大10mm以上まで大きくできる)であってもよい。放電を開始するために必要な電圧はパッシェンの法則によって決定され、この法則は、隙間内に存在するガス(一般には、たとえば、通常の空気)、圧力、湿度、電極形状、電極材料、および隙間距離の関数(複雑な非線形関数)に、電極間の隙間の降伏電圧を対応付けるものである。このシステムにパッシェンの法則を適用するために必要なパラメータの多くは未知であるため、接合機アークの定量的かつ理論的解析はほとんど行われていない。一般に、始動電圧は、5kVから30kVの範囲になるように実験的に決定される。
アークが発生し始めた後、放電における持続的なプラズマのイオン化に必要とされるのは、最初に印加された電圧よりも低い電圧である。回路素子としてのプラズマのインピーダンス(すなわち、印加電圧と電流の比)は予測が難しい。接合機アークは、一部の周波数および電流レベルにおいて、負のインピーダンスを呈するのではないかと推測されている。これらの特性は、接合機アークの「定電圧」動作を実現することを極めて困難なものにする。したがって、このようなシステムのほとんどは、一定の平均電流を提供するように制御される。これにより、放電に送られる観測電力と、結果的に得られるファイバの温度との相関が、合理的に予見可能な形で得られる。
ファイバに送られるアーク電力を変化させる手段を設けて、異なるタイプのファイバに適正な加熱を提供し、更に各種の条件を補正すると有用である。これは、継続しているアークに送られる電流を変化させる(前述した制御回路を用いて変化させる)ことによって、またはアークをオンとオフに脈動させることによって実現できる。
図1Aに示したような、最も一般的な光ファイバの直径は、80μmから125μm(外部被膜を含まない)である。ただし、高出力ファイバレーザなど、一部の用途では、直径が1mm以上に至るファイバを必要とする。ほとんどの融着接続機は、直径が200μmより大きいファイバを受け入れない。設計特性によって異なるが、各種の最大直径特性を持つ大直径ファイバ(LDF)に対応した特殊な接続機が存在する。
上限側のLDF(>600μm)分布に対応した良好な接続機は、通常、アークではなく抵抗フィラメント加熱またはレーザ加熱を使用している。これらの大きいファイバでは、プラズマ場の中にファイバの全周を包み込む代わりに、ファイバ材料の誘電性の性質が、図1Bに示したように、ファイバの周りでアークを湾曲させてしまう。このことは、ファイバの加熱を不均一にするため、結果的に質の悪い接合になる。
また、アークを利用してファイバの被覆を剥ぎ取る装置には、不均一な加熱効果の問題も生じ得る。これらの「アーク被覆剥ぎ取り機」は、一般に、プラズマ場のすぐ外側(上方または下方)にファイバを配置するため、アークからの熱で被膜が溶解する。このことは、必然的に、ファイバの一方の側が他方よりも高温になるという事態をもたらす。ほとんどの被膜では、このことは問題にはならない。ただし、一部の被膜は、効果的な除去のための温度範囲が比較的狭く、より均一な温度分布から効果を得るようになっている。
複数の電極を用いて、1つ以上の光ファイバの熱処理に利用されるアークを発生させるシステムおよび方法を提供する。前述の熱処理は、接合、アニール、拡散(diffusion)、被覆剥ぎ取り、先細化、およびアブレーションを含むが、これらに限定されるものではない。このようなシステムおよび方法は、光ファイバカップリングの作製など、他の用途および状況にも有用であり得る。
本発明によれば、多電極システムは、外界条件、部分真空、または完全真空において動作するように構成された三相系統であってよい。このようなシステムおよび方法にはいくつかの利点がある。
たとえば、このようなシステムおよび方法は、部分真空内または完全真空内に配置されると、対流が排除(または低減)されるため、向上したプラズマ場の等温安定性をもたらす。従来のシステムおよび方法と比較すると、従来は、プラズマからの熱が増加する(大気圧において)につれて、乱流性の上昇微風が形成されており、この微風は、プラズマを擾乱すると共に、プラズマの熱平衡を変化させるか、または加熱されているファイバの区画の位置を僅かに変更する可能性がある。
また、このようなシステムおよび方法は、部分真空内または完全真空内に配置されると、対流が排除(または低減)されるため、プラズマ場の拡張された等温範囲を提供する。従来のシステムおよび方法と比較すると、従来は、プラズマからの熱が増加する(大気圧において)につれて、電極間のイオン痕跡を擾乱し得る乱流性の上昇微風が形成されていた。この混乱は、そうでない場合には真空内または部分真空内で完全に安定しているはずのプラズマを不安定にして、空気中に消失させることになる。空気は絶縁体であるため、電極間の絶縁性は、真空または部分真空内で大きく低下する。この絶縁性の低下により、アークの発生が可能になり、空気中で達成できるレベルよりもはるかに低い電力レベルでアークを維持できるようになる。
また、このようなシステムおよび方法は、部分真空内または完全真空内に配置されると、電極の酸化を抑制する。プラズマ生成中に存在する酸素レベルを削減することにより、電極の劣化速度がかなり遅くなる。
また、このようなシステムおよび方法は、部分真空内または完全真空内に配設されると、燃焼反応の除去を提供する。アクリレート(最も一般的なファイバ被膜)などのファイバ被膜の中には、大気圧の空気中において可燃性で、標準アークに曝されると燃焼し得るものがある。真空内または部分真空内で同一のプロセスを実施した場合は、酸素の欠乏が被膜の燃焼を防止して、熱による被膜の剥離(「バースト技術」と同様のプロセス)を実現できる。
本開示の一態様によれば、少なくとも一つの光ファイバを保持するように構成される支持部と、前記支持部によって保持されたときに、前記少なくとも一つの光ファイバの周りに配置される、少なくとも3つの電極から成る1組の電極とを含み、前記電極は、隣接する電極間にアークを発生させて、前記少なくとも一つの光ファイバの外面の周りに実質的に均一な加熱場を生成するように構成される多電極システムが提供される。
前記少なくとも一つの光ファイバは、少なくとも約125ミクロンの直径を持つ、少なくとも一つの大直径光ファイバであってよい。
前記電極は、前記少なくとも一つの光ファイバの周りに一定の角度で配設することができる。
前記アークは、プラズマアークであってよく、前記加熱場は、加熱プラズマ場であってよい。
前記システムは、パルス幅変調、イオン注入、およびフィードバック制御のうちの一つ以上を利用して、電極の出力を制御するように構成される制御装置を更に含むことができる。
前記少なくとも3つの電極から成る1組の電極は、3つのみの電極であってよい。
前記少なくとも3つの電極から成る1組の電極は、前記少なくとも一つの光ファイバと略垂直な平面に存在することができる。
前記少なくとも3つの電極から成る1組の電極は、それぞれ異なる平面に存在することができる。
前記実質的に均一な加熱場は、少なくとも約1600℃のファイバ表面温度を発生させることができる。
前記実質的に均一な加熱場は、少なくとも約3000℃のファイバ表面温度を発生させることができる。
実質的に均一な加熱場は、光ファイバの被覆剥ぎ取りに関して、約25℃から約900℃の範囲のファイバ表面温度を発生させることができる。
前記少なくとも3つの電極から成る1組の電極は、部分真空内または完全真空内に配置することができる。
前記電極は、22”〜24”の水銀柱ゲージ圧真空、200〜150絶対トール内に配置することができる。
前記部分真空は、約400℃未満の温度でプラズマを含む、酸素富化部分真空であってよい。
前記均一な加熱場は、少なくとも約65℃の温度を有するプラズマ場であってよい。
前記システムは、前記少なくとも一つの光ファイバの被覆を剥ぎ取るように構成することができる。
前記システムは、イオン性酸化によって、前記少なくとも一つの光ファイバの被覆を剥ぎ取るように構成することができる。
前記電極は、前記少なくとも一つの光ファイバに対する前記電極の距離を調整するように構成される電極支持部によって保持することができる。
前記電極支持部は、前記少なくとも一つの光ファイバの直径に応じて、前記少なくとも一つの光ファイバに対する前記電極の距離を自動的に調整するように構成することができる。
前記電極支持部は、前記少なくとも一つのファイバの被覆剥ぎ取りまたは接合のいずれが行われるのかに応じて、前記少なくとも一つの光ファイバに対する前記電極の距離を自動的に調整するように構成することができる。
前記アークは、交番位相配列でオンに切り換えることができる。
アークをオンに切り換えるために利用される周波数は、前記少なくとも一つの光ファイバおよび周囲空気の熱時定数が、アークの振動周期よりも実質的に大きくなる、十分に高い周波数であってよい。
前記システムは、前記電極に電圧を供給してアークを発生させるように構成される一つ以上の変圧器を更に含むことができる。
前記システムは、前記一つ以上の変圧器に制御電流波形を提供して電圧を供給するように構成される一つ以上の電流供給装置を更に含むことができる。
前記制御電流波形は、当該波形のサイクル周期の約1%から49%の範囲内で2つの不感帯を含むことができ、この2つの各不感帯において、前記変圧器の一次側に流れる電流は実質的に存在しない。
前記少なくとも一つの光ファイバは、複数の光ファイバであってよい。
本発明の他の態様によれば、少なくとも一つの光ファイバを保持するように構成されるファイバ支持部と、前記支持部に保持されたときに、前記少なくとも一つの光ファイバの周りに分配されるように、少なくとも部分真空内に配置される2つ以上の電極から成る1組の電極とを含み、前記電極は、隣接する電極間にプラズマアークを発生させて、前記少なくとも一つの光ファイバの外面の周りに、実質的に均一な加熱プラズマ場を生成するように構成される、多電極システムが提供される。
前記システムは、2つの電極のみを含むことができる。
前記システムは、3つの電極のみを含むことができる。
前記3つの電極のうちの一つは接地されてよい。
前記システムは、前記3つの電極に電圧を供給してプラズマアークを発生させるように構成される1組の変圧器と、3つの制御電流波形であって、各波形は、他の2つの波形から位相が120度ずれている3つの制御電流波形を前記1組の変圧器に供給して、電圧を生成するように構成される一つ以上の電流供給装置と、を更に含むことができる。
前記プラズマアークは、交番位相配列でオンに切り換えることができ、実質的に一定かつ均一な加熱プラズマ場を維持する十分な周波数を有する。
本発明の他の態様によれば、少なくとも一つの光ファイバの周りに実質的に均一な加熱プラズマ場を生成する方法であって、相対的に固定された位置に前記少なくとも一つの光ファイバを維持し、前記1組の光ファイバの周りに少なくとも3つの電極を分散させ、前記電極のうちの隣接するもの同士の間にプラズマアークを発生させて、前記少なくとも一つの光ファイバの周りに、実質的に均一な加熱プラズマ場を生成することを含む方法が提供される。
前記少なくとも3つの電極は、3つの電極のみであってよい。
前記3つの電極は、少なくとも部分真空内に配置することができる。
前記3つの電極のうちの一つは接地されてよい。
前記3つの電極は、それぞれ、他の2つの電極を駆動する波長と位相が120度ずれた波長で駆動することができる。
本発明の他の態様によれば、少なくとも一つの光ファイバの周りに実質的に均一な加熱プラズマ場を生成する方法が提供され、この方法は、相対的に固定された位置に前記少なくとも一つの光ファイバを維持し、前記少なくとも一つの光ファイバの周りに2つの電極を分散させ、少なくとも部分真空内に配置される前記2つの電極間にプラズマアークを発生させることを含み、前記プラズマアークは、前記少なくとも一つの光ファイバの外面の周りに実質的に均一な加熱プラズマ場を生成する。
本発明の他の態様によれば、少なくとも一つの光ファイバを保持するように構成される支持部と、前記支持部によって保持されたときに、前記少なくとも一つの光ファイバの近くに配置される少なくとも3つの電極から成る1組の電極とを含み、前記電極は、隣接する電極間にアークを発生させて、前記少なくとも一つの光ファイバの外面に、実質的に均一な加熱プラズマ場を生成するように構成される、多電極システムが提供される。
前記システムは、少なくとも部分真空を更に含むことができ、前記部分真空内に、少なくとも3つの電極から成る前記1組の電極が配置される。
光ファイバの接合に利用される従来の二連電極配列を、直径の小さいファイバと共に示す図である。 光ファイバの接合に利用される従来の二連電極配列を、直径の大きいファイバと共に示す図である。 本発明の態様に係る、3電極配列の実施形態を示す図である。 図2Aの実施形態で利用できる、電極支持部およびファイバ支持部を示すブロック図である。 少なくとも部分真空内に従来の2電極配列を示した、一実施形態の図である。 図2の3つの電極の相対正弦波位相を示すグラフである。 図3の結果を得るために、1組の変圧器の一次側に適用される電流の好ましい波形を示すグラフである。 図2の3電極配列を駆動する回路の一実施形態を模式的に示す図である。 本発明の態様に係る、3電極配列の他の実施形態を示す図である。 図6の3電極配列を駆動する回路の一実施形態を模式的に示す図である。 図7のマイクロコントローラユニットで実施できる、実時間制御アルゴリズム800の一実施形態を示すフローチャートである。 本発明の態様に係る、3電極配列の他の実施形態を示す図である。 本発明の態様に係る、3電極配列の他の実施形態を示す図である。 本発明の態様に係る、3電極配列の他の実施形態を示す図である。 本発明の態様に係る、3電極配列の他の実施形態を示す図である。
図面は、限定するためではなく、例示するために、好ましい実施形態を表したものである。図において、同様の参照番号は、同一または類似の要素を表す。
各種の要素を記述するために、本明細書では第1、第2などの用語を利用するが、前述の要素はこのような用語に限定されないことは理解されるであろう。これらの用語は、一つの要素を別の要素と区別するために使用されるもので、要素を必要とする順序を含意するものではない。たとえば、本発明の範囲から外れずに、第1の要素を第2の要素と呼ぶことができ、同様に、第2要素を第1要素と呼ぶこともできる。本明細書において、「少なくともいずれか」という用語は、関連して列挙した一つ以上の項目の一部またはすべての組み合わせを含む。
要素について、他の要素の「上にある」、または他の要素に「接続される」もしくは「結合される」と記載される場合、その要素は、他の要素のすぐ上に位置できること、直接他の要素に接続もしくは結合できること、または間に介在する要素が存在できることは理解されるであろう。逆に、要素について、他の要素の「真上にある」、または他の要素に「直接接続される」もしくは「直接結合される」と記載される場合、間に介在する要素は存在しない。要素の関係を記述するために用いられる他の表現(たとえば、「挟まれる」と「直接挟まれる」、「隣接する」と「直接隣接する」など)も、同様に解釈されるものである。
本明細書に用いる専門用語は、特定の実施形態を説明する目的でのみ用いられるもので、本発明を限定することを意図したものではない。本明細書において、「一つの」および「その」という単数形式は、内容において単数であることが明確に指定されていない限り、複数の形式も同様に含むことを意図したものである。また、「含む」、「含んでいる」、「備える」、および「備えている」の少なくともいずれかの用語は、本明細書では、記載した特徴、ステップ、動作、要素、および構成部材の少なくともいずれかが存在することを示すが、一つ以上の他の特徴、ステップ、動作、要素、構成部材、およびこれらの組み合わせの少なくともいずれかの存在または追加を除外するものではない。
本発明の態様によれば、多電極配列を有するシステムが提供され、この多電極配列は、光ファイバの周りにほぼ均一に分布する熱を提供するように構成される少なくとも3つの電極を備える。当業者であれば理解されるように、本明細書に記載する技法は、光ファイバの被覆剥ぎ取りおよび接合の少なくともいずれかに利用されるアークを提供することに適用できる。このような多電極システムは、アニール、拡散、先細化、およびアブレーションなどの他の状況および用途においても有用であり得る。また、このようなシステムおよび方法は、光ファイバカップリングの作製などの他の用途および状況においても有用であり得る。このようなシステムは、一般に、多電極システムと呼ぶことができる。
図2Aの例示的実施形態において、多電極ファイバ被覆剥ぎ取りシステム200は、3つの電極202,204、および206を含み、これらの電極は、少なくとも一つの光ファイバ210の周りに配置することができる。一部の実施形態において、電極202,204、および206は、点線220で示すように、少なくとも部分真空内に配置されてもよい。22”〜24”の水銀柱ゲージ圧真空(たとえば、200〜150絶対トール)の部分真空において、65℃程度の低温のプラズマ温度が達成されている。より高い真空レベルでは、室温のプラズマも実現可能である。一部のファイバ被膜については、酸素富化部分真空内で低温(400℃未満)のプラズマを用いてファイバ被覆を剥ぎ取ることによって、このプロセスを拡張する(より適切かつ高速に結果を得る)ことができる。この手法は、ファイバから被膜をエッチ除去するもので、ファイバを弱化して、剥ぎ取り窓の境界面に炭(すなわち、炭素)を残すことができる熱分解除去とは異なる。
図示してはいないが、少なくとも一つのファイバ210は、電極202,204,206の間に位置できるように、ファイバ支持部によって保持される。少なくとも部分真空を利用する場合、一つまたは複数のファイバの先端部分は、必要に応じて、既知の適切な密封装置を介して真空筐体から外に出ることができる。
電極202,204,206は、少なくとも部分真空に配置されるかどうかに関わらず、内部に少なくとも一つの光ファイバを配置できる接合領域の周りに、3つの尖頭電極の出力部が正三角形の頂点を形成するように3つの尖頭電極を配置することによって、ファイバ210の周囲に極めて均等に分布する熱を提供することができる。「三相」構造の高周波(たとえば、30kHz)AC電圧を用いて3つの電極202,204、および206を駆動することによって、図2Aにアーク212、アーク214、およびアーク216として示した3つの個別のアークを発生させることができる。
図2Aの実施形態において、ファイバ210は、非常に均一な熱分布を有する加熱プラズマ場を提供するプラズマアーク212,214、および216によって完全に囲まれる。本発明の態様に係るシステムおよび方法の少なくともいずれかは、3つより少ない電極を利用したシステムおよび方法によって生成されるものと同様のファイバ表面温度を生成するが、均一性の向上したファイバ表面温度であることは理解されるであろう。たとえば、本発明に係るシステムは、被覆剥ぎ取りについては約25℃〜900℃の範囲、接合については約1,600℃以上に至るファイバ表面温度を発生させる十分なプラズマ場を生成できる。たとえば、3,000℃を超える温度が達成されている。ただし、ファイバの物理的組成、ファイバ被膜、環境条件、および他の関連パラメータの少なくともいずれかの要件によっては、他のファイバ表面温度を達成するようにプラズマ場を形成することもできる。
電極202,204、および206は、ファイバ210の比較的近くに位置してもよく、この場合、ファイバは直接プラズマ場に曝されることになる。これに代えて、電極202,204、および206は、より遠方に位置することもでき、この場合、ファイバはプラズマの輻射熱で加熱されることになり、この方式は、被覆剥ぎ取り/洗浄処理により適したものになる。各種の実施形態において、多電極システムは、複数の設定、たとえば、大きいファイバおよび小さい/標準ファイバの接合もしくは被覆剥ぎ取り、またはその両方にそれぞれ一つの設定を備えることができる。各種の実施形態において、多電極システムは、所定の位置範囲内で電極202,204,206間の距離を調整するように構成することもできる。各種の実施形態において、多電極装置は、ファイバのサイズを検出し、そのファイバのサイズと、たとえば、接合、アニール、拡散、被覆剥ぎ取り、先細化、アブレーション、カップリングの作製などの所望の処理とに基づいて、電極202,204、および206が自動的に位置決めされるように構成することができる。
一部のファイバ被膜の剥ぎ取りについては、一例として、アークプラズマへの直接暴露が有利である。プラズマ場内のイオン化酸素原子は、被膜を酸化および剥離させて除去する。電極の間隔は、被膜面を直接プラズマに曝すように構成することができる。これ以外の点では、前述の効果を利用した方法は、熱分解による被覆剥ぎ取りと同等である。
電極202,204、および206は、ファイバ付近の他の要素(接合機内の光学系のレンズなど)の要件に応じて、図示したように「下方に一つ、上方に2つ」の構成、またはその逆の構成で配置することができる。これに代わる構成として、電極202,204、および206は、各種の用途に応じて、水平面に配置されても、または不規則な間隔もしくは角度で配置されてもよい。
従来の2電極システムでアーク性能を改善および制御する各種の既知の技法も実施形態に適用または適合させることができ、このような技法には、パルス幅変調、イオン注入、フィードバック制御などがある。電極には、シールドや、集束スリーブや、アーク分布を変更することを目的とした他の技法を装着することもできる。プラズマ場の近くに挿入された誘電体を利用する、既に知られているアーク曲げ技法も利用できる。
本発明の原理は、4つ以上の電極のシステムにも拡張できるが、3つの電極は、確定的なアーク配列と、ほぼ均一な加熱とを提供する。
図2Bは、前述した図2Aのシステムに利用できる電極支持部およびファイバ支持部の実施形態を示した図である。電極支持部232を利用して、電極202,204,206を軸の周りで所望の向きに維持することができ、この軸上に、少なくとも一つのファイバ210を配置して、接合、アニール、拡散、被覆剥ぎ取り、先細化、およびアブレーションを行ったり、光ファイバカップリングを作製したりできる。少なくとも一つの光ファイバは、ファイバ支持部234によって所定の位置に保持および維持される。電極支持部232は、少なくとも一つの光ファイバ210に対する電極202,204,206の距離を調整するように構成できる。また、電極支持部232は、少なくとも一つの光ファイバの直径に応じて、たとえば、制御装置230に接続された圧電アクチュエータを利用して、少なくとも一つの光ファイバまでの電極の距離が自動的に調整されるように構成することもできる。
図2Cは、本明細書に記載したような、少なくとも部分真空内の2電極配列を示した、一実施形態の図である。すなわち、このような電極配列は、本発明の態様によれば、前述したような真空内での動作から利益を得ることもできる。少なくとも部分真空において、2つの電極は、ほぼ均一な熱分布を有するプラズマ場を達成することもできる。
図3は、図2Aに示したような三相のアークを発生させるために、電極202,204,206に供給できる電圧の例を示したグラフ300である。図示した例は、ピークトゥピーク電圧が20kVである、約22kHzの全体周波数を有する。グラフ線312は電極202、グラフ線314は電極204、グラフ線316は電極206について示したものである。
この例において、グラフ線314および316を見ると、時間0μsにおいて、電極204と206との間にアークが存在する。グラフ線312および316を見ると、約6μsにおいて、アークは、電極202と206との間の空間に移行する。グラフ線312および314を見ると、13μsにおいて、アークは、電極202および204に移動する、という具合である。ある所定の時刻において、アークは、電極間の電位差が最も大きい2つの電極の間に存在する。位相配列の交番はきわめて素早く行われるため、アークは常時オンであるように見え、また、ファイバおよび周囲空気の熱時定数は、アークの振動周期よりも実質的に長いため、ほぼ一定の加熱が提供される。
背景情報において述べたように、実際に電極の電圧を制御することは極めて困難である。ただし、例示的実施形態において、昇圧変圧器の一次側への電流を制御するという遥かに実用的な方法を適用することができる。図4に、変圧器の一次側に適用される電流の好ましい波形を表したグラフ400を示す。このシステムの駆動電流は、図3に示したものにほぼ匹敵する、制御可能な三相のアークを発生させる出力電圧波形を生成する。
変圧器の一次側駆動電流は、0度位相、120度位相、240度位相に配置される3つの波形を必要とする。これらの波形は、リングカウンタなど、周知のデジタルまたはアナログの手段によって生成することができる。グラフ400において、グラフ線412は電極202、グラフ線414は電極204、およびグラフ線416は電極206について示したものである。
図5は、図2Aの3つの電極202,204,206の配列を駆動するように構成された回路500の実施形態を模式的に示した図である。6つのD型フリップフロップD1〜D6は、循環シフトレジスタを実現する構成である。回路500を初期化するために、短い開始パルスが適用される。当初、電極202は正で、電極204は負であるが、それぞれ、後に各種の位相状態に順次設定される。一例として、全体周波数は、本実施形態において、132kHzのクロック周波数の6分の1であってよい。他の実施形態において、この値は、好ましくは、ほぼ均一または均等に加熱されるプラズマ場を維持しながら、変動してもよい。CD4050バッファ510,512,514,516,518、および520の代わりに、電流制御回路(図示せず)を利用することもできる。
必要な電圧は、3つの個別の10CT:780高圧変圧器522,524,526から、または単一のコアに巻かれた同調LC構成から得ることができる。また、3つの変圧器522,524,526の二次側は、「デルタ」配置で接続することも可能で、この「デルタ」配置では、二次側のコイルは、図5における場合のように接地を基準とするのではなく、隣接する電極ペアの間で接続される。
図5において、MOSFET530,532,534,536,538、および540は、変圧器522,524、および526を駆動する。本発明の各種の態様によれば、多電極システムは、不感帯特性を含むことができ、これにより、「正駆動」デバイスと「負駆動」デバイスの間での導通の重複を防ぐことによって、駆動トランジスタ/MOSFET530,532,534,536,538,540内の効率を向上させる一方で損失を抑制することができる。不感帯特性は、アーク出力を調整(たとえば、不感帯の幅を変化させることによって調整)する機構も提供できる。また、不感帯特性は、位相配列内で次のアークが構築される直前での既存のアークの消失を実現することで、アークの状態間の移行をより明確にすることもできる。
不感帯特性は、変圧器の一次側に流れる電流がほとんど存在しない不感帯として、サイクル周期の1%から49%の2つの不感帯を含むように制御電流波形を生成することで実現できる。
3電極システムの他の実施形態は、図2Aを参照しながら上記で説明した3電極システムとほぼ同じ特性を持つアークを発生させることができるが、ここでは、一つの電極を接地して、2つの電極のみに電力を供給する。
図6に、接地された一つの電極と、通電される2つの電極とを有する3電極ファイバ被覆剥ぎ取りシステム600の例示的実施形態を示す。このシステム600は、少なくとも部分真空内に配置されてもよい。このような場合、図6の実施形態でも、図2Aを参照しながら上記で説明したものに匹敵する利点を実現できる。
図2Aを参照しながら説明した三相アークシステム200において、各電極202,204,206は、3つの電圧波形の位相が120°離れている電圧波形によって駆動される。これにより、アーク212,214、および216が発生する。この実施形態において、電極602および604は、共通の軸上に並べられており、電極606と共に「T」構造を形成する。性能は、図2Aの実施形態のように、電極が互いに120°離隔して配置される場合とほぼ同じである。ただし、この実施形態では、性能を損なわずに、構造がよりコンパクトになり、たとえば、融着接続機に組み込まれることにより適している。ここで、当業者であれば、本開示の利点を備える他の電極配向を利用できることは理解されるであろう。
図6の本実施形態において、電極606は接地される。電極602および604が、それぞれ、相対位相0°の同一の波形によって駆動される場合、電極602と604との間に電位差が存在しなくなるため、アーク612は形成されない。2つの等しいアーク、すなわちアーク614および616が発生して、「V」形状を形成する。
電極606を接地したまま、電極602および604が、逆の極性(すなわち、180°の相対位相)の電圧波形で駆動された場合は、アーク612のみが形成されることになる。これは、電極602と604との間の電位差が、電極602および604のうちの一方と接地された電極606との間の電位差の2倍の大きさになるためである。
前述の状況を考慮すると、論理的には、電極602および604に適用される電圧波形間の特定の度数の位相離隔(0°および180°の間)において、電極606が接地されている場合に、3つのアーク612,614、および616がすべて実質的に等しい強度で形成されると考えられる。理論解析(ベクトル数学に基づく)は、前述の状況が60°の相対位相において生じることを示唆している。実際には、駆動波形の周波数と出力、電極の間隔と条件など、各種の実施要因に応じて、約40°から160°の間で位相を変化させる必要があることが判明している。
図7は、図6の3電極配列600を駆動するための回路700の一実施形態を模式的に示した図である。図7の実施形態は、バッファ、MOSFET、および変圧器に関しては図5の実施形態と同様であるが、図7において、第3の電極は、図5とは異なり、接地されており、バッファ、MOSFET、および変圧器の回路を含まない。
図7の実施形態において、駆動MOSFET732,734,736、および738のオンとオフを切り換える信号は、プログラマブルマイクロコントローラユニット750で生成して、バッファ710,712,714、および716を介して供給することができる。たとえば、MOSFET駆動部732,734,736、および738は、MC34151(またはこれと同等の)MOSFETであってよく、マイクロコントローラ750は、マイクロチップ社(Microchip, Inc.)製のPAL18F25250であってよい。本実施形態のこの回路は、駆動信号の持続時間および位相関係についての実時間制御および実時間調整を行うことができる。実時間調整を行って、アーク612,614,616の強度を実質的に等しくする、または、各種の目的に応じてアークの相対強度を意図的に変化させることができる。
マイクロコントローラ750がアーク強度を検出できるようにするために、値の小さい抵抗R1(たとえば、100オームの抵抗)を、各駆動信号の接地帰還経路と直列に接続することができる。電圧は、抵抗R1の両端において、電極602によって送り出されるアーク電流に正比例する。検出抵抗R1は、各電極に供給される。たとえば、電極602からの20mAの電流は、100オーム検出抵抗R1において2Vの信号になる。
検出抵抗の信号は、高周波AC電圧の形式である。これらの信号を整流およびフィルタリングして、マイクロコントローラユニット750による測定により適したDC電圧を生成することができる。
図示した簡単な整流/フィルタリング回路網は、ダイオードD、2つの抵抗R2およびR3、ならびにコンデンサCを含み、3つの電極にそれぞれ設けられる。この回路網は、検出抵抗電圧の絶対値の算術平均(すなわち平均)に比例した電圧を生成する。より高い精度が必要な場合は、周知の手段を利用して、検出抵抗電圧の二次平均(たとえば、二乗平均平方根すなわちRMS)に比例する電圧を得ることができる。RMS値は、アークに送られる電力のより適切な測定値であり、一部の用途では、この値が重要になり得る。
この実施形態に対する追加の改良を行って、図7に「12V」として示されている電力供給を調整可能なものにすることができる。この分野でよく知られている調整可能な降圧レギュレータ回路は、電圧を調整して、12Vから極めて低い電圧(たとえば、1V)まで、または任意の所望の中間電圧まで低下させることができる。MOSFETに対する非常に小さいパルス幅(低電力動作を得る以前の方法)は、アーク動作を不安定にする可能性があると認識されているため、前述の調整は、非常に低い電力のアークが必要な場合に有用である。これに代えて、より低い入力電圧もしくはより低い変圧器昇圧比、またはその両方を、昇圧型レギュレータと組み合わせて利用して、同等範囲の電圧を提供してもよい。
図8は、図7のマイクロコントローラユニット750で実行できる実時間制御アルゴリズム800の一実施形態を示すフローチャートである。この制御アルゴリズム800は、図7および図8に電流I,I、およびIとして示されている、各電極602,604,606について検出された電流の評価を実行する。本方法において、電極602,604、および606のパルス幅は、検出された電流I,I,Iが、初期電流設定を表す電流Isetと実質的に等しいかどうかに基づいて、マイクロコントローラユニットによって調整される。
具体的には、ステップ802において、電極602,604、および606に、初期電流Isetを含む初期回路設定が登録される。ステップ804において、I=Iであるかどうかの判定が行われる。回答が「YES」である場合、本方法はステップ810に続く。ステップ804において、I<Iである場合、処理は、ステップ806に継続される。そこで、電極602のパルス幅が増やされる。ステップ804において、I>Iである場合、処理はステップ808に継続されて、電極604のパルス幅が増やされる。ステップ804と同様に、ステップ806,808の後、処理は810に続く。
ステップ810において、I=I,Iであるかどうかの判定が行われる。回答が「YES」である場合、処理はステップ816に続く。ステップ810において、I>I,Iである場合、処理はステップ812に継続され、そこで位相差が増やされる。ステップ810において、I<I,Iである場合、処理はステップ814に継続され、そこで位相差が削減される。ステップ810と同様に、ステップ812,814の後、処理はステップ816に継続され、I,I,I=Isetであるかどうかの判定が行われる。回答が「YES」である場合、処理はステップ804に継続されて、繰り返される。ステップ816において、I,I,I>Isetである場合は、ステップ818において、電極602および604のパルス幅が削減される。ステップ816において、I,I,I<Isetである場合は、ステップ820において、電極602および604のパルス幅が増やされる。このいずれにおいても、処理はステップ804に継続されて繰り返される。
本発明の精神および範囲内で、電極の他の実現可能な配列が存在することは明らかであろう。これらの代替の配列は、ファイバの加熱パターンを変更する必要がある場合、または代替の配列が、より大きなシステム内の他の設備に対する電極の位置決めを容易にする場合に、好ましいものになり得る。
図9Aおよび図9Bは、本発明の態様に係る電極配列の他の実施形態を示す図である。これらの図には、3電極ファイバシステム900が示されており、このシステム900は、アーク912,914、および916が同一平面内で発生するように、水平面に配置された電極902,904、および906を含む。ファイバ910は、この平面の上方に配置されるため、実質的にはアーク領域からの熱の上昇対流によって加熱される。本実施形態における平面間の距離範囲は、1mm〜10mmである。電極は、適用先の要件に従って、または便利であるように、「Y」構造、「T」構造、または同様の他の構造に配置することができる。たとえば、4つの電極を配置して、矩形アーク配列を形成しても、または5つを五角形形状に並べてもよい。
図10Aおよび図10Bは、本発明の態様に係る3電極配列の更に他の実施形態を示す図である。これらの図には、アーク1012,1014、および1016を発生させる電極1002,1004、および1006を含む3電極ファイバシステム1000が示されている。ファイバ1010は、電極1002,1004,1006と同一の平面(たとえば、垂直平面)に配置されてよい。この配列において、ファイバ1010は、アーク1012,1014、および1016のうちの少なくとも2つと交差する。これにより、ファイバは、周方向の熱分布は他の実施形態ほど均一ではなくなるが、その長さ方向に沿ってより大きい部分が加熱されることになる。
これらは、電極およびファイバの実現可能な代替構成のほんの数例である。本発明は、複数の制御アーク放電を維持できるという特異な能力により、幅広い構成に適している。
3電極の実施形態のいずれにおいても、図5または図7の回路を利用して、電極を駆動することができる。
上記において、最適な態様もしくは他の好ましい実施形態、またはその両方であると考えられるものを説明したが、その中で各種の変更を行えること、および一つまたは複数の本発明は、各種の形式および実施形態において実現できること、ならびに本発明は、本明細書ではその一部のみが記載されているだけであるが、多数の用途に適用できることは理解されるであろう。下記の請求項は、文字通り記載されているもの、および各請求項の範囲内に入るすべての変更および変形例を含め、その等価物の権利を主張することが意図されたものである。

Claims (38)

  1. 少なくとも一つの光ファイバを保持するように構成される支持部と、
    前記支持部に保持されたときに、前記少なくとも一つの光ファイバの周りに配置される、少なくとも3つの電極から成る1組の電極と、を含む多電極システムであって、前記電極は、隣接する電極間にアークを発生させて、前記少なくとも一つの光ファイバの外面の周りに、実質的に均一な加熱場を生成するように構成される、システム。
  2. 前記少なくとも一つの光ファイバは、少なくとも約125ミクロンの直径を持つ、少なくとも一つの大直径光ファイバである、請求項1に記載のシステム。
  3. 前記電極は、前記少なくとも一つの光ファイバの周りに均等な角度で配置される、請求項1に記載のシステム。
  4. 前記アークはプラズマアークであり、前記加熱場は加熱プラズマ場である、請求項1に記載のシステム。
  5. パルス幅変調、イオン注入、およびフィードバック制御のうちの一つ以上を利用して、前記電極の出力を制御するように構成される制御装置を更に含む、請求項1に記載のシステム。
  6. 前記少なくとも3つの電極から成る1組の電極は、3つの電極である、請求項1に記載のシステム。
  7. 前記少なくとも3つの電極から成る1組の電極は、前記少なくとも一つの光ファイバと略垂直な平面に存在する、請求項1に記載のシステム。
  8. 前記少なくとも3つの電極から成る1組の電極のうちの少なくとも2つは、異なる平面に位置する、請求項1に記載のシステム。
  9. 前記実質的に均一な加熱場は、少なくとも約1600℃のファイバ表面温度を生成する、請求項1に記載のシステム。
  10. 前記実質的に均一な加熱場は、少なくとも約3000℃のファイバ表面温度を生成する、請求項1に記載のシステム。
  11. 前記実質的に均一な加熱場は、光ファイバの被覆剥ぎ取りに関して、約25℃から約900℃の範囲のファイバ表面温度を生成する、請求項1に記載のシステム。
  12. 前記電極は、部分真空内または完全真空内に配置される、請求項1に記載のシステム。
  13. 前記電極は、22”〜24”の水銀柱ゲージ圧真空、200〜150絶対トール内に配置される、請求項12に記載のシステム。
  14. 前記部分真空は、約400℃未満の温度でプラズマを有する酸素富化部分真空である、請求項12に記載のシステム。
  15. 前記均一な加熱場は、少なくとも約65℃の温度を持つプラズマ場である、請求項1に記載のシステム。
  16. 前記システムは、前記少なくとも一つの光ファイバの被覆剥ぎ取りを行うように構成される、請求項1に記載のシステム。
  17. 前記システムは、前記少なくとも一つの光ファイバの被覆剥ぎ取りを、イオン性酸化によって行うように構成される、請求項16に記載のシステム。
  18. 前記電極は、前記少なくとも一つの光ファイバに対する前記電極の距離を調整するように構成される電極支持部によって保持される、請求項1に記載のシステム。
  19. 前記電極支持部は、前記少なくとも一つの光ファイバの直径に基づいて、前記少なくとも一つの光ファイバに対する前記電極の距離を自動的に調整するように構成される、請求項18に記載のシステム。
  20. 前記電極支持部は、前記少なくとも一つの光ファイバの被覆剥ぎ取りまたは接合のいずれが行われるのかに応じて、前記少なくとも一つの光ファイバに対する前記電極の距離を自動的に調整するように構成される、請求項18に記載のシステム。
  21. 前記アークは、交番位相配列でオンに切り換えられる、請求項1に記載のシステム。
  22. 前記アークをオンにするために利用される周波数は、前記少なくとも一つの光ファイバおよび周囲空気の熱時定数が、前記アークの振動周期よりもかなり長くなる、十分に高い周波数である、請求項21に記載のシステム。
  23. 前記電極に電圧を供給してアークを発生させるように構成される一つ以上の変圧器を更に含む、請求項1に記載のシステム。
  24. 前記一つ以上の変圧器に制御電流波形を提供して、電圧を供給するように構成される一つ以上の電流供給装置を更に含む、請求項23に記載のシステム。
  25. 前記制御電流波形は、当該波形のサイクル周期の約1%から49%の範囲で2つの不感帯を含み、この2つの各不感帯において、前記変圧器の一次側に流れる電流は実質的に存在しない、請求項24に記載のシステム。
  26. 前記少なくとも一つの光ファイバは、複数の光ファイバである、請求項1に記載のシステム。
  27. 少なくとも一つの光ファイバを保持するように構成されるファイバ支持部と、
    少なくとも部分真空内で、前記少なくとも一つの光ファイバが前記支持部に支持されたときに、前記光ファイバの周りに分散されるように配置される3つの電極から成る1組の電極と、を含む多電極システムであって、
    前記電極は、隣接する電極間にプラズマアークを発生させて、前記少なくとも一つの光ファイバの外面の周りに実質的に均一な加熱プラズマ場を生成するように構成される、システム。
  28. 前記3つの電極のうちの一つは接地される、請求項2に記載のシステム。
  29. 前記3つの電極に電圧を供給して、プラズマアークを発生させるように構成される1組の変圧器と、3つの制御電流波形において、各波形が他の2つの波形の位相から120度ずれている3つの制御電流波形を、前記1組の変圧器に供給して電圧を生成するように構成される一つ以上の電流供給装置と、を更に含む請求項2に記載のシステム。
  30. 前記プラズマアークは、交番位相配列でオンに切り替えられ、実質的に一定かつ均一な加熱プラズマ場を維持する十分な周波数を有する、請求項2に記載のシステム。
  31. 少なくとも一つの光ファイバの周りに、実質的に均一な加熱プラズマ場を生成する方法であって、
    相対的に固定された位置に前記少なくとも一つの光ファイバを維持して、前記少なくとも一つの光ファイバの周りに少なくとも3つの電極を分散させ、
    前記電極のうちの隣接するもの同士の間にプラズマアークを発生させて、前記少なくとも一つの光ファイバの周りに、実質的に均一な加熱プラズマ場を生成すること、を含む方法。
  32. 前記少なくとも3つの電極は、3つの電極である、請求項3に記載の方法。
  33. 前記3つの電極は、少なくとも部分真空内に配置される、請求項3に記載の方法。
  34. 前記3つの電極のうちの一つは接地される、請求項3に記載の方法。
  35. 前記3つの電極は、それぞれ、他の2つの電極を駆動する波形と120度位相がずれている波形で駆動される、請求項3に記載の方法。
  36. 少なくとも一つの光ファイバの周りに、実質的に均一な加熱プラズマ場を生成する方法であって、
    相対的に固定された位置に前記少なくとも一つの光ファイバを保持して、前記少なくとも一つの光ファイバの周りに少なくとも3つの電極を分散させ、
    少なくとも部分真空内に配置された前記電極のうちの隣接するもの同士の間にプラズマアークを発生させることを含み、前記プラズマアークが、前記少なくとも一つの光ファイバの外面の周りに、実質的に均一な加熱プラズマ場を生成する方法。
  37. 少なくとも一つの光ファイバを保持するように構成される支持部と、
    前記支持部に保持されたときに、前記少なくとも一つの光ファイバの近傍に配設される少なくとも3つの電極から成る1組の電極と、を含む多電極システムであって、前記電極は、隣接する電極間にアークを発生させて、前記少なくとも一つの光ファイバの外面に、実質的に均一な加熱場を生成するように構成される、システム。
  38. 少なくとも部分真空を更に含み、少なくとも3つの電極から成る前記1組の電極は、前記部分真空内に配置される、請求項3に記載のシステム。
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