JP5207331B2 - 導電性熱可塑性樹脂フィルム - Google Patents

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Description

本発明は、導電性、水蒸気バリアー性及び粘着性に優れた導電性熱可塑性樹脂フィルムに係り、電気二重層キャパシタ用集電体又はプロトンイオンポリマー電池用集電体に好適に使用できる導電性熱可塑性樹脂フィルムに関する。
電気二重層キャパシタあるいはプロトンイオンポリマー電池は、より高い出力電流を得る目的で、複数のキャパシタセルあるいは複数の電池セルを、直列及び並列の組み合わせにて接続し使用する場合が多い。しかしながら、これら複数のセルの複合化により、複合体全体が有する内部抵抗も大きくなり、低い出力電流しか得られない場合が多い。このようなことから、電気二重層キャパシタあるいはプロトンイオンポリマー電池の個々のセルが有する内部抵抗を出来るだけ小さくすることが望まれており、特にこれらセルを構成する電解液と電極との界面で生じる抵抗や電極と集電体との界面で生じる抵抗、および集電体自身が有する抵抗の低減化が要求されている。中でも水系電解液を用いる電気二重層キャパシタあるいはプロトンイオンポリマー電池においては、それぞれセルが積層型構造をとっているために、集電体自身が有する抵抗を低下させるには、集電体が有する厚み方向に対する抵抗の低減化が必要となる。
また、水系電解液を用いる電気二重層キャパシタあるいはプロトンイオンポリマー電池においては、一般に電解液として25〜40%程度の硫酸水溶液が使用されており、通常、80℃以下程度の温度にて使用されている。そして、例えば、80℃を超えるような温度環境下で電気二重層キャパシタあるいはプロトンイオンポリマー電池を使用しようとすると、電解液中の水分が集電体を透過し易くなり、そのことに起因して、電解液の電気伝導率が低下し、キャパシタセルあるいは電池セル全体の抵抗値が上昇したりするなどして電気二重層キャパシタあるいはプロトンイオンポリマー電池の寿命が短くなるという問題がある。
さらには、電気二重層キャパシタあるいはプロトンイオンポリマー電池を製造する際に、セルを複数個積層する場合、各セル間において集電体同士の接触面で位置的なずれが発生しやすいという問題があり、そのことに起因して、電気二重層キャパシタあるいはプロトンイオンポリマー電池が有する抵抗値が安定しないなどの問題がある。
そこで、例えば、集電体の厚み方向に対する抵抗の低減化という課題に対しては、集電体である導電性フィルムの厚みを薄くすることで、電気抵抗を小さくすることが行われている。その例としては、特許文献1にあるように、ゴム成分100重量部と導電性カーボン5〜100重量部を有機溶剤中に分散させ、剥離可能なフィルムの上にバーコーターにて流延後、乾燥させることで、薄膜の導電性フィルムを作製することが行われており、体積抵抗値が0.1〜5.0Ωcmと低くなることが知られている。
しかしながら、このような方法で作製した集電体は、フィルムの厚み方向の電気抵抗は低いものの、
(1)水蒸気が透過しやすい、
(2)フィルムにピンホールが発生しやすい、
(3)キャパシタセルや電池セルを複数個積層する場合、それぞれのセル間における集電体同士の接触面で位置的なずれが発生し易い、という問題があった。特に水蒸気が透過しやすいという問題に対しては、JIS K−7129 B法による透湿度が、40℃、90%RHの場合に、フィルム厚み50μmにおいて、30g/(m2・24時間)以上であるものがほとんどである。
また、キャパシタセルや電池セルのそれぞれのセル間における集電体同士の接触面での位置的なずれを防止する目的で、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合体樹脂(SEBS)及び導電剤と、粘着剤又はプロセスオイルとを、有機溶剤に分散混合した溶液を作製し、これを離型性を有する基材に塗布乾燥した後、基材から剥離する方法により、集電体フィルムを作製する方法が知られており、このような方法で作製された集電体フィルムは、電気二重層キャパシタの分極性電極や電極板との接触抵抗を低減させることができると報告されている(例えば特許文献2又は3参照)。しかしながら、このような導電性フィルムにおいても、水蒸気が透過し易く、またフィルムにピンホールが発生し易いという問題があった。
WO97/25738 特開平10−4034号 特開平10−4033号
本発明の目的は、優れた導電性と粘着性及び水蒸気バリアー性を有する熱可塑性樹脂フィルムを提供することにある。
本発明は上述の問題点を解消できる導電性熱可塑性樹脂フィルムを見出したものであり、その要旨とするところは、熱可塑性樹脂に導電剤を混合してなる導電性熱可塑性樹脂フィルムであって、JIS K−7194の四探針法で測定した体積固有抵抗値が10Ω・cm以下であり、前記導電性熱可塑性樹脂フィルム(150mm×25mm)2枚を互いに向き合うように配置し、25℃の雰囲気下、3.9×10Paの圧力で1分間加圧にて貼り合わせた後の25℃での剥離強度が、1〜150N/mの範囲であることを特徴とする導電性熱可塑性樹脂フィルムである。
そして、前記導電性熱可塑性樹脂フィルムについて、JIS K−7129 B法による透湿度が、40℃、90%RHの場合に、フィルム厚み50μmにおいて、20g/(m2・24時間)以下であることを特徴とする導電性熱可塑性樹脂フィルムであることを含み、
前記導電性熱可塑性樹脂フィルムには、非晶質プロピレン−ブテン共重合体又は非晶質プロピレン−エチレン−ブテン共重合体が30〜65重量%の範囲であることを含んでいる。また、電気二重層キャパシタ用集電体及びプロトンイオンポリマー電池用集電体に用いることを特徴とする導電性熱可塑性樹脂フィルムであることを含んでいる。
本発明は、優れた導電性を有するばかりでなく、優れた粘着性及び水蒸気バリアー性を有しており、特に電気二重層キャパシタ用集電体やプロトンイオンポリマー電池用集電体への利用性が大きい。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の導電性熱可塑性樹脂フィルムを構成する熱可塑性樹脂としては、エチレンを含む単独重合体又は共重合体等のポリオレフィン(PO)系樹脂又はポリオレフィン系エラストマー、ポリスチレン(PS)、ABS、SBS、SIS等のポリスチレン系樹脂又はSEBS、SEPS、SEEPS等の水素添加されたスチレン系エラストマー、ポリ塩化ビニル(PVC)樹脂、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)樹脂、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、共重合アクリル等のアクリル系樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル系樹脂、ナイロン6、ナイロン12、共重合ナイロン等のポリアミド(PA)系樹脂、ポリビニルアルコール(PVA)樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)等のポリビニルアルコール系樹脂、ポリイミド(PI)樹脂、ポリエーテルイミド(PEI)樹脂、ポリサルホン(PS)樹脂、ポリエーテルサルホン(PES)樹脂、ポリアミドイミド(PAI)樹脂、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂、ポリカーボネート(PC)樹脂、ポリビニルブチラール(PVB)樹脂、ポリアリレート(PAR)樹脂、フッ化ビニリデン−四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合体(THV)、四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合体(FEP)、フッ化ビニリデン(PVDF)、フッ化ビニル(PVF)、等のフッ素系樹脂又はエラストマー、(メタ)アクリレート系樹脂などを使用することができる。
本発明の導電性熱可塑性樹脂フィルム作製においては、上記熱可塑性樹脂の中でも比較的水蒸気バリアー性に優れ、また耐酸性に優れる、ポリオレフィン(PO)系樹脂やポリオレフィン系エラストマーを用いるのが望ましい。
また、導電性熱可塑性樹脂フィルムに粘着性を発現させるためには、非晶質プロピレン−ブテン共重合体又は非晶質プロピレン−エチレン−ブテン共重合体を、導電性熱可塑性樹脂フィルム中に30〜65重量%、好ましくは40〜60重量%範囲で添加する。導電性熱可塑性樹脂フィルム中の、非晶質プロピレン−ブテン共重合体又は非晶質プロピレン−エチレン−ブテン共重合体の含有量が30重量%未満では、導電性熱可塑性樹脂フィルムに粘着性が発現しにくく、電気二重層キャパシタあるいはプロトンイオンポリマー電池の、各セル間において集電体同士の接触面で位置的なずれが起こりやすく、抵抗値が安定しないなどの問題が発生しやすい。また、上記非晶質プロピレン−ブテン共重合体又は非晶質プロピレン−エチレン−ブテン共重合体の含有量が65重量%を超えると粘着性が強すぎて取り扱いにくいという問題が生じ易い。
フィルムに付与する粘着性の程度は、前記導電性熱可塑性樹脂フィルム(150mm×25mm)2枚を互いに向き合うように配置し、25℃の雰囲気下、3.9×10Paの圧力で1分間加圧して貼り合わせた後の25℃での剥離強度が、1〜150N/mの範囲となるようにする必要があり、上記樹脂の添加量により制御できる。
導電性熱可塑性樹脂フィルムに粘着性を保持させるために、前記熱可塑性樹脂に、プロピレン−ブテン共重合体や、プロピレン−エチレン−ブテン共重合体と一緒に、例えば、環状ポリオレフィン等の非晶質ポリオレフィン樹脂(APO)や、ロジン系、水添ロジン系、水添ロジンエステル系、テルペン系、水添テルペン系、テルペン−フェノール系、石油樹脂系、水添石油樹脂系、スチレン系、イソプレン系、などの粘着付与剤を添加しても良い。しかし、これらの環状ポリオレフィン等の非晶質ポリオレフィン樹脂(APO)あるいは粘着付与剤のみを添加して、導電性熱可塑性樹脂フィルムに粘着性を発現させようとすると、フィルムの強度は高いが粘着性や伸びが極端に小さくなったり、フィルムの粘着性や伸びは十分にあるが力学的強度が極端に低くなったりする問題が生じ易く、好ましくない。
また、導電性熱可塑性樹脂フィルム中に含まれる導電剤は、天然黒鉛、熱分解黒鉛、キッシュ黒鉛等の黒鉛粉、酸性溶液に前述した黒鉛を浸漬させた後、加熱して膨張させた膨張黒鉛、ケッチェンブラック、アセチレンブラックやファーネス法等で作られたカーボンブラック、PAN系、ピッチ系等のカーボン繊維、アーク放電法、レーザ蒸着法、気相成長法等で作られた微細な炭素繊維、タングステンカーバイト、シリコンカーバイト、炭化ジルコニウム、炭化タンタル、炭化チタン、炭化ニオブ、炭化モリブデン、炭化バナジウムなどの金属炭化物、酸化チタン、酸化ルテニウム、酸化インジウムなどの金属酸化物、窒化クロム、窒化アルミニウム、窒化モリブデン、窒化ジルコニウム、窒化タンタル、窒化チタン、窒化ガリウム、窒化ニオブ、窒化バナジウム、窒化ホウ素などの金属窒化物、鉄繊維、銅繊維、ステンレス繊維などの金属繊維、チタン粉、ニッケル粉、錫紛、タンタル紛、ニオブ粉などの金属粉末が挙げられる。
前記導電剤の中でも特に耐酸性が優れ、少量の添加で導電性が発現するケッチェンブラックなどのカーボンブラックや微細な炭素繊維を使用することが好ましい。
尚、微細な炭素繊維の繊維径は、0.0035〜0.5μm、好ましくは0.08〜0.2μmの範囲が良く、繊維長は0.1〜100μm、好ましくは1〜50μmの範囲が導電性に優れ好ましい。
ここで、微細な炭素繊維とは、所謂カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバーが含まれる。カーボンナノチューブとしては、炭素のチューブ構造が単一チューブであるシングル型、チューブ構造が二重のチューブであるダブル型、及びチューブ構造が構造が三重以上となっているマルチ型構造を含み、さらにはチューブの一方の端が閉じて他方の端が開いているナノホーン型、及び底の無いカップ形状をなす炭素網層が多く積層され、炭素網層の環状端面が露出したカップ型等の形態をも含む。
本発明の導電性熱可塑性樹脂フィルムが有する体積固有抵抗値については、JIS K 7194 に準じて求めた体積固有抵抗値が10Ωcm以下、好ましくは5Ωcm以下の範囲が良い。体積固有抵抗値が10Ωcmを超えると、電気二重層キャパシタ用集電体やプロトンイオンポリマー電池用集電体として使用した場合、電気二重層キャパシタやプロトンイオンポリマー電池の内部抵抗が増加し易いためである。
また、本発明の導電性熱可塑性樹脂フィルムが有する粘着性は、前記導電性熱可塑性樹脂フィルム(150mm×25mm)2枚を互いに向き合うように配置し、25℃の雰囲気下、3.9×10Paの圧力で1分間加圧して貼り合わせた後の25℃での剥離強度が、1〜150N/mの範囲、好ましくは10〜120N/mの範囲が良い。剥離強度が1N/m未満では、電気二重層キャパシタやプロトンポリマーイオン電池用の集電体として使用した場合、それぞれのセル間で位置的なずれが生じ易く、電気二重層キャパシタやプロトンポリマーイオン電池の内部抵抗を増加させるという問題が発生し易いからであり、剥離強度が150N/mを超えると、粘着性が強すぎて取り扱いにくいという問題が生じるからである。
さらに、水蒸気バリアー性については、JIS K−7129 B法による透湿度が、40℃、90%RHの場合に、フィルム厚み50μmにおいて、20g/(m・24時間)以下、好ましくは15g/(m・24時間)以下の範囲が良い。透湿度が40℃、90%RHの場合に、フィルム厚み50μmにおいて、20g/(m・24時間)を超えると、80℃程度以上の高温環境下において、電気二重層キャパシタ用集電体やプロトンイオンポリマー電池用集電体として使用した場合、電解液中の水分が集電体を透過し易くなり、そのことに起因して、電解液の電気伝導率が低下し、電池セル全体の抵抗値が上昇したりするなどしてプロトンイオンポリマー電池の寿命が短くなるためである。
また、導電性熱可塑性樹脂フィルムの製法としては、押出成形法やロール成形法などで熱可塑性樹脂を加熱溶融させて成形する方法が好ましく、熱可塑性樹脂と導電材を有機溶剤に分散混合した溶液を、離型性を有する基材に塗布乾燥した後、基材から剥離して作製する製法は、ピンホールが発生し易いために好ましくない。
本発明の導電性熱可塑性樹脂フィルムの用途は、導電性に優れているため、蓄電デバイスや発電機等の部材として使用した場合、その内部抵抗を小さくすることができる。また、水蒸気バリアー性にも優れるため、水系電解液を用いる電気二重層キャパシタやプロトンイオンポリマー電池の集電体として使用できる。
以下、実施例及について説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
[実施例1〜6、比較例1及び比較例3]
熱可塑性樹脂とカーボンブラックを表1記載の割合で2軸押出機(押出機温度230℃)にて混合した後、作製した混合物を、単軸押出機(押出機温度230℃)にて口金から押出して、導電性熱可塑性樹脂フィルムを作製した。
得られた導電性熱可塑性樹脂フィルムの厚みはいずれも50μmであり、そのフィルムの体積固有抵抗値、透湿度及び剥離強度を表1に示した。尚、表1記載の熱可塑性樹脂及び導電剤は以下のものを使用した。
1.ポリプロピレンとプロピレン−エチレン−ブテン共重合体のブレンド品
住友化学(株)製 「T3714」 比重0.86
(ポリプロピレン/プロピレン−エチレン−ブテン共重合体=15/85wt%)
2.ポリオレフィン系エラストマー
出光石油化学(株)製 「M142E」 比重0.88
3.カーボンブラック
ライオン(株)製 「ケッチェンブラックEC600JD」 比重1.5
[比較例2]
スチレン系エラストマーであるSEBS(旭化成(株)製 「タフテックH1221」 比重0.91)とカーボンブラック(ライオン(株)製 「ケッチェンブラックEC600JD」 比重1.5)を表1記載の割合で、固形分濃度が15重量%になるように、それぞれシクロヘキサンに溶解、分散し、分散液を作製した。
この分散液を基材フィルム(離型処理されたポリプロピレンフィルム:厚み50μm)上にバーコータ(松尾産業製 #70番)で塗布し、80℃で乾燥し、基材フィルムと導電性フィルムの複合体フィルムを作製した。
そして、得られた複合体フィルムから導電性フィルムを剥離し、厚みは50μmの導電性フィルムを得た。その導電性フィルムの体積固有抵抗値、透湿度及び剥離強度を表1に示した。
(体積固有抵抗値の測定)
本発明における体積固有抵抗値の測定は、JIS K 7194に準じて、以下のように行い、単位はΩcmで表した。
1. 測定装置
Loresta HP (三菱化学(株)製)
2. 測定方式
四端子四探針法(ASPタイププローブ)
3. 測定印可電流
100mA
(透湿度の測定法)
本発明における透湿度は、JIS K−7129 B法に準じ、40℃、90%RH下で、PERMATRAN W 3/31(米国 MOCON社製)を用いて測定した。単位はg/(m2・24)時間で表した。
(剥離強度測定用サンプルの準備)
本発明における剥離強度評価用サンプルの作製は、以下の方法により行った。押出し法により作製した150mm×25mm、厚み50μmの導電性熱可塑性樹脂フィルムを2枚互いに向き合うように配置し、25℃の雰囲気下、3.9×10Paの圧力を1分間加えて貼り合わせを行った。尚、後に行う剥離強度測定の際に引張試験機のチャックのつかみしろを確保しておく目的から、図1に示すように、2枚の導電性熱可塑性樹脂フィルムの間には、10mm×25mm、厚み80μmの上質紙を、導電性熱可塑性樹脂フィルムの端部の辺に沿って揃うように配置挿入して、貼り合わせを行った。
(剥離強度の測定方法)
剥離試験は、IM−20ST(インテスコ社製)を用い、図2に示した形態で、25℃、引張速度20mm/minにて行った。尚、剥離強度の評価は、JIS K6854の計算方法に準拠して行い、単位はN/mで表した。
(剥離モード)
上記剥離試験の結果、各々の導電性熱可塑性樹脂フィルム自体の破壊が無く、その界面で剥離できた場合を「界面剥離」とした。また、剥離試験の際に、フィルムの強度が著しく弱いか、もしくはフィルムの粘着性が強すぎるなど、完全に剥離が完了する前にフィルム自体が破壊した場合を「母材破壊」とした。
表1に実施例および比較例を示す。実施例1〜6は、PPとプロピレン−エチレン−ブテン共重合体とPPエラストマーのブレンド品にカーボンブラックを12vol%の割合で添加し、上記と同じ押出し成形方法で作製した導電性フィルムあって、体積固有抵抗値10Ωcm以下、透湿度20g/m2/24時間以下、剥離強度1〜150N/mの範囲にあり、低い抵抗値、低い透湿度及び適度な剥離強度を兼ね備えた本発明の導電性熱可塑性樹脂フィルムである。
これに対して、比較例1では、体積固有抵抗値は10Ωcm以下、透湿度は20g/m2/24時間以下であるが、非晶質プロピレン−エチレン−ブテン共重合体の含有量が65重量%より多いため、剥離強度が150N/mより大きく、剥離モードも母材剥離となり、粘着性が強すぎることがわかる。
Figure 0005207331
さらに、比較例2に示すように、スチレン系エラストマーにカーボンブラックを12vol%の割合で添加し、剥離可能なフィルムの上にバーコーターにて流延後、乾燥させることで得た、薄膜の導電性フィルムにおいては、体積固有抵抗値は0.9Ωcmであり、実施例1に比較して、抵抗が低いものの、透湿度は32.0g/m2/24時間と高く、また、剥離強度は、0.8N/mと低く、フィルム強度が極端も低かった。
また、比較例3に示すように、ポリオレフィン系エラストマーにカーボンブラック12vol%の割合で添加し実施例1と同じ方法で作製した導電性フィルムは、体積固有抵抗値は0.9Ωcmであり、透湿度は8.6g/m2/24時間であり、実施例1に比較して、抵抗は低く、透湿度も低いものの、剥離強度は0N/mであり、実施例に比較して劣っている。
加圧による剥離強度測定用サンプル作製の際の導電性熱可塑性樹脂フィルム及び上質紙の配置図。 剥離強度評価時の引張試験治具へのサンプル工程状態図。
符号の説明
1:導電性熱可塑性樹脂フィルム
2:上質紙
3:引張試験機の冶具(チャック)

Claims (1)

  1. 熱可塑性樹脂に導電剤を混合してなる導電性熱可塑性樹脂フィルムであって、
    前記導電性熱可塑性樹脂フィルム中に、非晶質プロピレン−ブテン共重合体又は非晶質プロピレン−エチレン−ブテン共重合体を30〜65重量%の範囲で含み、JIS K−7194の四探針法で測定した体積固有抵抗値が10Ω・cm以下であるとともに、前記導電性熱可塑性樹脂フィルム(150mm×25mm)2枚を互いに向き合うように配置し、25℃の雰囲気下、3.9×10Paの圧力で1分間加圧して貼り合わせた後の25℃での剥離強度が、1〜150N/mの範囲であって、かつ、JIS K−7129 B法による透湿度が、40℃、90%RHの雰囲気下、フィルム厚み50μmにおいて、20g/(m ・24時間)以下であることを特徴とする導電性熱可塑性樹脂フィルム。
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