JP5204523B2 - デマンド制御システム、デマンド制御方法 - Google Patents

デマンド制御システム、デマンド制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5204523B2
JP5204523B2 JP2008082118A JP2008082118A JP5204523B2 JP 5204523 B2 JP5204523 B2 JP 5204523B2 JP 2008082118 A JP2008082118 A JP 2008082118A JP 2008082118 A JP2008082118 A JP 2008082118A JP 5204523 B2 JP5204523 B2 JP 5204523B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
demand
value
control
time
time period
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008082118A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009240050A (ja
Inventor
昌史 村上
章生 仲野
知也 十河
龍一 前田
徹 下間
真明 寺野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2008082118A priority Critical patent/JP5204523B2/ja
Publication of JP2009240050A publication Critical patent/JP2009240050A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5204523B2 publication Critical patent/JP5204523B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Supply And Distribution Of Alternating Current (AREA)

Description

本発明は、所定のデマンド時限における消費電力の積算値を低く抑えるように電気設備を制御するデマンド制御システム、デマンド制御方法に関するものである。
従来から、店舗等の施設において電気料金を低く抑えるために、この種のデマンド制御システムが用いられている(たとえば特許文献1、2参照)。すなわち、店舗等の施設では電力会社との契約方式にデマンド契約方式というものがあり、この契約方式の下では、所定のデマンド時限(たとえば30分)毎に施設付設の電気設備の消費電力の積算値(以下、デマンド値という)を算出し、このデマンド値のうち当月を含む過去1年間で最大となる値に基づいて電気料金が決定される。したがって、電気料金を低く抑えるためには、デマンド時限毎のデマンド値を低く抑えることが有効である。
上記デマンド制御システムは、一般的には30分のデマンド時限のうち警報ロック時間(たとえば15〜20分)が経過した時点で、デマンド時限開始時からの消費電力の積算値とその後の消費電力とに基づいてデマンド時限終了時点でのデマンド値を推定し、推定値が予め設定されている目標値を超過すると判断された際には、実際のデマンド時限終了時点でのデマンド値が目標値を下回るように空調装置等の電気設備の出力を抑制する制御(デマンド制御)を行う。
ところで、上記デマンド制御システムは、デマンド時限のうち警報ロック時間を除いたデマンド抑制可能時間内でのみ電気設備の出力制御を行うものであるから、あまり大きな電力抑制効果が得られない場合がある。たとえば、主に食料品を扱うスーパーマーケットのように、空調装置だけでなく照明装置が店舗全体の電力消費の大きな割合を占めているような施設では、デマンド抑制可能時間の開始時に空調装置を全て停止させたとしても、デマンド時限終了時点のデマンド値が目標値を超過してしまう可能性がある。そこで、発明者らは、このような施設に対応するために、照明装置の出力抑制によるデマンド制御を可能としたデマンド制御システムを考えている。
ただし、照明装置の出力制御によるデマンド制御を行うに当たっては、照明装置の出力の下げ方が問題となる。すなわち、照明装置の出力を急峻に下げると、照明装置の照射領域内にいる人が照度の変化に気付いて違和感を感じることがある。上述したスーパーマーケットの例では、来店客は入店後30〜60分程度で退店することが多く、したがって、たとえば30分以下の短い時間(デマンド抑制可能時間)内に照明装置の出力を低下させた場合、来店客は入店時より退店時の照度が明らかに低下していることに違和感を感じることがある。一方、照明装置の出力を緩やかに下げると、デマンド時限終了時点までに照明装置の出力が十分に下がりきらず、結果的に、デマンド時限終了時点でデマンド値が目標値を超過する可能性が高くなる。
そこで、発明者らは、デマンド時限より長く設定された制御時間(たとえば60分)以上先のデマンド時限についてデマンド値が目標値を超過するか否かを予測し、当該予測結果に基づいて、制御時間に亘り時間経過に伴って照明装置の出力を低下させる構成のデマンド制御システムを考えている。このデマンド制御システムでは、照明装置の出力がデマンド時限より長い制御時間をかけて比較的緩やかに変化するようにしながらも、デマンド時限終了時点でデマンド値が目標値を超過することを回避可能となる。
上述したように制御時間以上先のデマンド時限についてデマンド値が目標値を超過するか否かを予測するに当たっては、たとえば過去のデマンド値の変化の傾向に基づいて制御時間以上先のデマンド時限終了時点のデマンド値を推測し、推測されたデマンド値が目標値を超過するか否かを判断する方法が考えられる。
特開平10−240360号公報 特開平10−234133号公報
ところで、一般的にデマンド値が変動する主な原因は、店舗等の施設の外界環境、特に外気温度に応じて消費電力が変動する空調装置などにある。すなわち、たとえば空調装置の冷房運転中においては、外気温度が高くなるほど空調装置の消費電力は高くなりデマンド値が高くなる。しかし、施設の外気温度は季節・天候などによって変化の仕方が大きく異なるため、空調装置の消費電力の変動に起因したデマンド値の変化を精度良く推定することは困難であり、結果的に、制御時間以上先のデマンド時限についてデマンド値が目標値を超過するか否かを精度良く予測することは困難である。
本発明は上記事由に鑑みてなされたものであって、制御時間以上先のデマンド時限についてデマンド値が目標値を超過するか否かを精度良く予測することができるデマンド制御システム、デマンド制御方法を提供することを目的とする。
請求項1の発明は、照明装置および空調装置を含む電気設備を備えた施設に用いられ、所定のデマンド時限毎の電気設備の消費電力の積算値であるデマンド値が予め設定されている目標値を下回るように、消費電力の監視結果に基づいて電気設備の出力を制御するデマンド制御を行うデマンド制御システムであって、デマンド時限より長く設定された制御時間以上先のデマンド時限終了時点でデマンド値が目標値を超過するか否かを、現在の消費電力および既定の判定ルールに従って予測する予測手段と、予測手段でデマンド値が目標値を超過すると判断されると、前記デマンド時限終了時点でのデマンド値が目標値を下回るように、前記デマンド時限終了時点の前記制御時間前から制御時間に亘り時間経過に伴って照明装置の出力を低下させる制御手段とを備え、予測手段が、施設の外界環境の変化に伴う消費電力の増減分が前記デマンド時限終了時点でのデマンド値に反映されるように、施設の外気温度を含む外界環境情報を前記判定ルールに用いることを特徴とする。
この構成によれば、予測手段は、制御時間以上先のデマンド時限終了時点でのデマンド値が目標値を超過するか否かを予測し、制御手段は、予測手段の予測結果に基づいて、デマンド時限終了時点でのデマンド値が目標値を下回るように、制御時間に亘り時間経過に伴って照明装置の出力を低下させるので、照明装置の出力をデマンド時限より長い制御時間をかけて緩やかに変化させながらも、デマンド時限終了時点でのデマンド値の目標値超過を回避することができる。しかも、予測手段は、施設の外気温度を含む外界環境情報を使用して予測を行うから、外気温度に応じて変化する空調装置の消費電力を考慮して、制御時間以上先のデマンド時限についてデマンド値が目標値を超過するか否かを精度良く予測することができる。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記予測手段が、前記施設の外気温度を測定する温度センサを具備することを特徴とする。
この構成によれば、温度センサを用いることで、予測手段は、煩雑な演算処理を行うことなく施設の外気温度を簡単に測定することができる。
請求項3の発明は、請求項1または請求項2の発明において、前記予測手段が、気象情報提供者から発信される気温データを取得する気温データ取得手段を具備し、取得した気温データを使用して前記施設の外気温度を求めることを特徴とする。
この構成によれば、気象情報提供者から発信される気温データは、温度センサで測定される外気温度のように温度センサの取付位置や日当たり等によって変動することはないので、予測手段では、比較的信頼性の高い外気温度に基づいた予測が可能となる。なお、気象情報提供者には、気象庁などの公的機関の他、気象情報の提供サービスを行う民間企業も含む。
請求項4の発明は、請求項1の発明において、前記予測手段が、空調装置の消費電力に関する空調データを取得する空調データ取得手段を具備し、取得した空調データを使用して前記外界環境情報を求めることを特徴とする。
この構成によれば、温度センサを設けることなく外界環境情報を求めることができるので、施設の外部に温度センサを設置することが好ましくない場合にも、予測手段では、施設の外気温度を含む外界環境情報に基づいた予測が可能となる。
請求項5の発明は、請求項1ないし請求項4のいずれかの発明において、前記予測手段が、前記施設外部の日射量を測定する日射量センサを具備し、当該日射量に応じて前記外界環境情報を補正することを特徴とする。
この構成によれば、日射量に応じて外界環境情報を補正するので、予測手段では、比較的信頼性の高い外界環境情報に基づいた予測が可能となる。
請求項6の発明は、請求項1ないし請求項5のいずれかの発明において、前記施設内の気温を調節する空調装置の出力制御を行う空調制御手段が設けられ、空調制御手段が、前記予測手段で前記デマンド値が前記目標値を超過すると判断されると、前記デマンド時限終了時点でのデマンド値が低下するように空調装置の出力を低下させることを特徴とする。
この構成によれば、空調装置の出力制御も可能であるから、照明装置の出力制御のみを行う場合よりさらに消費電力を下げることができ、結果的に、デマンド時限終了時点でのデマンド値の目標値超過を回避できる可能性が高くなる。しかも、空調制御手段は、予測手段の予測結果に基づいて警報ロック時間が経過する前から空調装置の出力制御を開始することができ、デマンド時限のうち警報ロック時間を除いたデマンド抑制可能時間内でのみ空調装置の出力制御を行う場合に比べて、デマンド時限終了時点でのデマンド値を低下させることができる。
請求項7の発明は、照明装置および空調装置を含む電気設備を備えた施設に用いられ、所定のデマンド時限毎の電気設備の消費電力の積算値であるデマンド値が予め設定されている目標値を下回るように、消費電力の監視結果に基づいて電気設備の出力を制御するデマンド制御を行うデマンド制御システムであって、デマンド時限より長く設定された制御時間以上先のデマンド時限終了時点でデマンド値が目標値を超過するか否かを、現在の消費電力および既定の判定ルールに従って予測する予測手段と、予測手段でデマンド値が目標値を超過すると判断されると、前記デマンド時限終了時点でのデマンド値が目標値を下回るように、前記デマンド時限終了時点の前記制御時間前から制御時間に亘り照明装置と空調装置との少なくとも一方の出力を低下させる制御手段と、所定の条件に基づいて照明装置と空調装置とのいずれの出力を優先的に制御するかを判断する優先度判断手段とを備え、制御手段が、照明装置の出力を低下させる際には制御時間に亘り時間経過に伴って照明装置の出力を低下させ、予測手段が、施設の外界環境の変化に伴う消費電力の増減分が前記デマンド時限終了時点でのデマンド値に反映されるように、施設の外気温度を含む外界環境情報を前記判定ルールに用いることを特徴とする。
この構成によれば、予測手段は、制御時間以上先のデマンド時限終了時点でのデマンド値が目標値を超過するか否かを予測し、制御手段は、予測手段の予測結果に基づいて、デマンド時限終了時点でのデマンド値が目標値を下回るように、制御時間に亘り時間経過に伴って照明装置と空調装置との少なくとも一方の出力を低下させるので、照明装置の出力をデマンド時限より長い制御時間をかけて緩やかに変化させながらも、デマンド時限終了時点でのデマンド値の目標値超過を回避することができる。しかも、予測手段は、施設の外気温度を含む外界環境情報を使用して予測を行うから、外気温度に応じて変化する空調装置の消費電力を考慮して、制御時間以上先のデマンド時限についてデマンド値が目標値を超過するか否かを精度良く予測することができる。
請求項8の発明は、請求項1ないし請求項7のいずれかの発明において、前記制御手段が、前記制御時間以上先のデマンド時限終了時点での前記デマンド値が前記目標値を超過すると前記予測手段にて判断され前記照明装置の出力を低下させる場合、当該デマンド時限終了時点までの前記制御時間に亘り前記照明装置の出力を徐々に低下させることを特徴とする。
請求項の発明は、照明装置および空調装置を含む電気設備を備えた施設に用いられ、所定のデマンド時限毎の電気設備の消費電力の積算値であるデマンド値が予め設定されている目標値を下回るように、消費電力の監視結果に基づいて電気設備の出力を制御するデマンド制御を行うデマンド制御システムであって、デマンド時限より長く設定された制御時間以上先のデマンド時限終了時点でデマンド値が目標値を超過するか否かを、現在の消費電力および既定の判定ルールに従って予測する予測処理と、予測処理でデマンド値が目標値を超過すると判断されると、前記デマンド時限終了時点でのデマンド値が目標値を下回るように、前記デマンド時限終了時点の前記制御時間前から制御時間に亘り時間経過に伴って照明装置の出力を低下させる照明制御処理とを備え、予測処理が、施設の外界環境の変化に伴う消費電力の増減分が前記デマンド時限終了時点でのデマンド値に反映されるように、施設の外気温度を含む外界環境情報を前記判定ルールに用いることを特徴とする。
この構成によれば、予測処理において、制御時間以上先のデマンド時限終了時点でのデマンド値が目標値を超過するか否かを予測し、照明制御処理においては、予測処理の予測結果に基づいて、デマンド時限終了時点でのデマンド値が目標値を下回るように、制御時間に亘り時間経過に伴って照明装置の出力を低下させるので、照明装置の出力をデマンド時限より長い制御時間をかけて緩やかに変化させながらも、デマンド時限終了時点でのデマンド値の目標値超過を回避することができる。しかも、予測処理では、施設の外気温度を含む外界環境情報を使用して予測を行うから、外気温度に応じて変化する空調装置の消費電力を考慮して、制御時間以上先のデマンド時限についてデマンド値が目標値を超過するか否かを精度良く予測することができる。
本発明は、予測手段が、施設の外気温度を含む外界環境情報を使用して予測を行うので、外気温度に応じて変化する空調装置の消費電力を考慮して、制御時間以上先のデマンド時限についてデマンド値が目標値を超過するか否かを精度良く予測することができるという利点がある。
(実施形態1)
本実施形態のデマンド制御システムは、主に食料品を扱うスーパーマーケット(以下、店舗という)において使用されるものであって、図2に示すように店舗(施設)内に設けられている照明装置21、空調装置22、冷凍冷蔵装置23等の各種電気設備に接続されたコントローラ(デマンド制御装置)10を備える。さらに、コントローラ10には、電力線Lp上に設けられ前述の各種電気設備の消費電力を計測する電力量計20が接続されており、電力量計20にて計測された消費電力をコントローラ10で監視できるように構成されている。
ここにおいて、デマンド制御システムが用いられる店舗は、電力会社との契約方式として、所定のデマンド時限(ここでは30分とする)毎に消費電力の積算値(以下、デマンド値という)を算出し、このデマンド値のうち当月を含む過去1年間で最大となる値に基づいて電気料金が決定されるデマンド契約方式を適用しているものとする。この店舗においては、冷凍冷蔵装置23があることから夏季でも空調装置22の消費電力が格段に上がることはほとんどなく、店舗全体の電力消費のうち照明装置21の占める割合が大きくなる。
そこで、本実施形態のデマンド制御システムは、上記店舗の電気料金を低く抑えるため、デマンド値が予め設定される目標値(以下、契約電力量ともいう)を超過しないように、照明装置21の出力を制御する。具体的に説明すると、30分のデマンド時限には、デマンド時限開始時から所定長さ(ここでは20分とする)の警報ロック時間と、警報ロック時間経過後からデマンド時限終了時までのデマンド抑制可能時間(ここでは10分)とが設定されており、コントローラ10はデマンド時限毎に、警報ロック時間が経過した時点で照明装置21の出力を制御するか否か判断する。
すなわち、コントローラ10は、電力量計20の出力信号を受ける信号受信部11と、照明装置21の出力を制御するための制御信号を出力する制御出力部12と、電力量計20の出力から消費電力の積算値を算出する電力算出部13と、タイマ部14と、照明装置21の出力制御を行うか否かを判断するデマンド予測部15と、デマンド予測部15の出力に応じて制御出力部12を制御する制御部16とを具備している。なお、電力算出部13は、消費電力の瞬時値を算出する瞬時電力算出部13aと、消費電力の積算値を算出する積算電力算出部13bとを有する。
デマンド予測部15は、警報ロック時間の経過時点において、デマンド時限終了時点(つまり、デマンド抑制可能時間経過後)でのデマンド値を推定デマンド値として推定する短期デマンド予測部15aと、後述する長期デマンド予測部15bとを有する。ここで、推定デマンド値は、警報ロック時点におけるデマンド時限開始時からの実際の消費電力の積算値と、デマンド時限終了時点までに消費されると推定される電力量とに基づいて算出される。
コントローラ10は、上述のように算出された推定デマンド値に関して目標値を超過する可能性を短期デマンド予測部15aにて判断するのであるが、本実施形態では、目標値に規定の安全率α(<1)を乗じた値(以下、第1の閾値という)と推定デマンド値とを比較し、推定デマンド値が第1の閾値よりも大きい場合に、推定デマンド値が目標値を超過する可能性が高いものと判断し、制御部16により照明装置21の光出力を低下させるデマンド制御を行う。ここにおいて、制御出力部12から出力される制御信号は照明装置21の調光を行う調光信号であって、照明装置21の出力制御は照明装置21の調光比を時間経過に伴って低下させることにより為され、たとえば調光比100%(全点灯)の状態から所定時間毎に調光比を1%ずつ低下させることで、デマンド時限終了時点では適宜設定された退避出力(たとえば調光比40%)にまで照明装置21の光出力が低下する。ここに、退避出力は、デマンド時限終了時点でのデマンド値が目標値を下回るように、推定デマンド値の大きさに応じてデマンド制御の度に適宜算出される。これにより、デマンド制御を行わない場合に比べて、デマンド抑制可能時間内における照明装置21の消費電力は低くなり、その結果、実際のデマンド時限終了時点でのデマンド値が低くなって当該デマンド値が目標値を超過することを回避できる。
ところで、上述したようにデマンド抑制可能時間内にのみ照明装置21の出力制御を行うデマンド制御(以下、短期デマンド制御という)では、10分のデマンド抑制可能時間内で、照明装置21の光出力が調光比100%の状態から退避出力にまで低下することとなるので、店舗内にいる人が照度の変化に気付いて違和感を感じることがある。
要するに、本実施形態で想定しているような店舗では、来店客は入店後30〜60分程で退店することが多く、したがって、上述のように10分という短い時間内で照明装置21の光出力を退避出力にまで下げ切ってしまうと、来店客は入店時と退店時との照度の違いに違和感を感じることがある。そこで、本実施形態のデマンド制御システムにおいては、上述した短期デマンド制御だけでなく、より長いスパンで照明装置21の光出力を退避出力まで減光させる長期デマンド制御を可能としてある。
長期デマンド制御について具体的に説明すると、コントローラ10においては、デマンド時限よりも長い(ここでは60分とする)制御時間が予め設定されている。この制御時間は、コントローラ10の設定操作により変更できるものであってもよい。そして、コントローラ10は、デマンド時限の終了時点で、制御時間以上先のデマンド時限終了時点でのデマンド値が目標値を超過するか否かを後述の方法で予測する予測手段としての機能を長期デマンド予測部15bに具備している。ここでは、デマンド時限終了時点において60分先(つまり、次々回のデマンド時限の終了時点)のデマンド値が目標値を超過するか否かを予測するものとする。以下では、現在のデマンド時限を現デマンド時限、デマンド値が目標値を超過するか否かの予測対象となるデマンド時限(ここでは、現デマンド時限の次々回のデマンド時限)を予測デマンド時限と呼ぶ。
コントローラ10は、予測デマンド時限の終了時点でデマンド値が目標値を超過するものと判断した場合に、予測デマンド時限の終了時点の制御時間前から照明装置21の出力制御を開始する制御手段としての機能を制御部16に具備している。照明装置21の出力制御は照明装置21の調光比を時間経過に伴い低下させることによって為され、たとえば調光比100%(全点灯)の状態から所定時間毎に調光比を1%ずつ低下させることで、予測デマンド時限の終了時点では適宜設定された退避出力にまで照明装置21の光出力が低下する。これにより、予測デマンド時限における照明装置21の消費電力が低下し、実際の予測デマンド時限終了時点でのデマンド値が低くなって当該デマンド値が目標値を超過することを回避できる。
ここに、図3のフローチャートは、長期デマンド制御に関するコントローラ10の動作を示すものである。すなわち、コントローラ10は長期デマンド制御を開始すると、予測デマンド時限終了時点でのデマンド値が目標値を下回るように応じて退避出力を決定し(S1)、照明装置21の出力制御を開始する(S2)。このとき、予測デマンド時限終了時点で照明装置21の光出力が退避出力となるように単位時間当たりの光出力の低下率を決定し、この低下率で照明装置21の光出力を時間経過に伴い低下させる(S3)。
そして、制御時間が経過(つまり予測デマンド時限が終了)すると(S4:Yes)、照明装置21の出力制御を解除するか否かを判断する(S5)。ここでは、ステップS5において照明装置21の出力制御を解除しても予測デマンド時限の次回、次々回のデマンド時限でデマンド値が目標値を超過しないかどうかを判断し、超過しないと判断された場合に照明装置21の出力制御を解除し(S6)、超過すると判断された場合には照明装置21の光出力を退避出力に維持する。なお、照明装置21の出力制御を解除する際には、時間経過に伴って光出力を上昇させることで、店舗内にいる人が照度変化に気付かないようにすることが望ましい。
ところで、一般的にデマンド値が変動する主な原因は、店舗の外界環境、特に外気温度に応じて消費電力が変動する空調装置22や冷凍冷蔵装置23などにある。すなわち、たとえば冷房運転中の空調装置22は外気温度が高くなるほど消費電力が高くなり、消費電力の上昇に伴いデマンド値も高くなる。そこで、本実施形態では、予測デマンド時限のデマンド値が目標値を超過するか否かの予測を、現在の消費電力(現デマンド時限のデマンド値)および既定の判定ルールに従って行うものとし、判定ルールのパラメータとして店舗の外気温度を含む外界環境情報を用いている。なお、外界環境情報にはたとえば天候や湿度等も含まれるが、本実施形態では、デマンド値の変動に対する影響が大きい外気温度に相当する外気温情報を外界環境情報の例として説明する。
具体的に説明すると、デマンド制御システムは、外気温度を測定する温度センサ17を具備しており、温度センサ17で測定される外気温度を定期的(たとえばデマンド時限終了時点毎)にコントローラ10にて監視する。温度センサ17は店舗の外側であって日当りや室外機等の排熱などの影響を受けにくい場所(たとえば軒下)に設置される。ここで、温度センサ17で測定された外気温度は、温度測定時のデマンド値と対応付けられてメモリ(記憶手段)に記憶されており、たとえば過去1年間の外気温度とデマンド値との関係に基づいて外気温度を説明変数としたデマンド値の予測式を得る。この予測式を用いることにより、現デマンド時限のデマンド値および外気温度の測定値に基づいて予測デマンド時限のデマンド値を予測値として算出することができる。たとえば午前中から午後にかけての外気温度やその変化速度に応じて、同日の午後以降の予測デマンド時限におけるデマンド値を算出することができる。あるいは、前日以前の外気温度も考慮して予測値を算出するようにしてもよい。
コントローラ10は、このようにして算出された予測値が目標値を超過する可能性を判断するのであって、短期デマンド制御と同様に、目標値に安全率αを乗じた値(第1の閾値)と予測値とを比較し、予測値が第1の閾値よりも大きい場合に、予測デマンド時限終了時点でデマンド値が目標値を超過する可能性が高いものと判断し、照明装置21の光出力を低下させる長期デマンド制御を開始する。
ここにおいて、外気温度は日射量によって変化することがあるので、店舗外部の日射量を測定する日射量センサ(図示せず)を付加し、日射量センサで測定される日射量に応じて温度センサ17の実測値(外気温度)を補正するようにしてもよい。これにより、外気温度の信頼性が高くなり、結果的に予測デマンド時限のデマンド値が目標値を超えるか否かの予測の信頼性が高くなる。
以上説明した本実施形態のデマンド制御システムの動作について、図4のフローチャートを参照して説明する。図4は、1日(24時間)の処理フローを示すものとする。
コントローラ10は、デマンド時限を開始し消費電力の計測を行う(S11)。デマンド時限のうち警報ロック時間(ここでは20分)が経過すると(S12:Yes)、その時点での消費電力の積算値を算出し(S13)、さらに現デマンド時限終了時点までの消費電力を推定することで、現デマンド時限終了時点での消費電力積算値(デマンド値)を推定デマンド値として算出する(S14)。そして、算出した推定デマンド値と第1の閾値(契約電力量に安全率αを乗じた値)との大小関係を比較し(S15)、推定デマンド値の方が大きければ前述した短期デマンド制御へと移行する(S16)。
一方、推定デマンド値が第1の閾値より小さければ、デマンド抑制可能時間を経過した現デマンド時限の終了時点で(S17:Yes)、次々回のデマンド時限(予測デマンド時限)終了時点においてデマンド値が第1の閾値を超過するか否かを予測する予測処理(S18〜S22)に移行する。
予測処理に移行すると、まず実際に消費電力を積算して求めた現デマンド時限のデマンド値をメモリ(記憶手段)に記憶し(S18)、温度センサ17により測定された外気温度を取得する(S19)。それから、外気温度と予測式とを用いて予測デマンド時限のデマンド値である予測値を算出し(S20)、当該予測値と第1の閾値との大小関係を比較する(S21)。このとき、予測値の方が第1の閾値より大きいと判断されれば、上述した長期デマンド制御を開始する(S22)。
その後、1日が終了するまでは(S23)、次回以降のデマンド時限について上述したステップS11〜S22の処理を繰り返す(S24)。
次に、上述のデマンド制御システムを用いた長期デマンド制御の具体例について図1を参照して説明する。
図1(a)は、コントローラ10にて監視されるデマンド時限ごとの消費電力の積算値を5分間隔でプロットしたものであって、図1(b)は、図1(a)に対応する消費電力の瞬時値を5分間隔でプロットしたものである。図1(b)では、P1が照明装置21の消費電力、P2が空調装置22の消費電力、P3がP1とP2との合算値をそれぞれ示すものとし、また、消費電力P1の中には照明装置21の他に、略一定とみなされるベース電力を含むものとする。なお、図1中の破線は、デマンド制御システムを用いなかった場合、つまりデマンド制御が行われなかった場合のデータを示す。
この例では、コントローラ10は、12:00〜12:30のデマンド時限の終了時点(12:30)において、予測デマンド時限となる13:00〜13:30のデマンド時限の終了時点(13:30)にデマンド値が目標値を超過すると予測する。そして、12:30〜13:30の制御時間(60分間)に亘り、照明装置21の光出力を徐々に下げる長期デマンド制御を行う。その結果、予測デマンド時限のデマンド値(13:30の消費電力の積算値)は、第1の閾値以下に抑えられ目標値を下回ることとなる。なお、13:30の時点で照明装置21の出力制御を解除してしまうと13:30〜14:00のデマンド時限でデマンド値が目標値を超過すると予測されるので、13:30以降も照明装置21の光出力を退避出力に維持する。
以上説明した構成のデマンド制御システムによれば、制御時間先の予測デマンド時限終了時点でデマンド値が目標値を超えると予測される場合には、予測デマンド時限の開始前から当該予測デマンド時限の終了時点までの制御時間に亘って、時間経過に伴い照明装置21の光出力を低下させることができるので、店舗内にいる人が照度の変化を感じない程度に緩やかに照明装置21の光出力を低下させながらも、制御時間の終了時点である予測デマンド時限の終了時点においては照明装置21の光出力を退避出力まで落とし切ることでデマンド値が目標値を超えることは回避できる。要するに、照明装置21の光出力は制御時間をかけて退避出力まで低下することとなるから、本実施形態で想定しているような店舗では、制御時間を少なくとも30分以上(好ましくは60分)に設定しておくことによって、来店客に入店時と退店時との照度の違いが気付かれにくくなる。
しかも、デマンド制御システムは、店舗の外気温度に相当する外気温情報に基づいて予測デマンド時限のデマンド値(予測値)を予測しているから、季節や天候などによって外気温度の変化の傾向が大きく異なる場合でも、過去の外気温度の変化の傾向から予測値を予測することが可能となる。したがって、空調装置22のように外気温度に応じて消費電力が変化する電気設備の消費電力変化が考慮されることとなり、予測デマンド時限のデマンド値が目標値を超えるか否かを精度良く予測することができる。
なお、現デマンド時限の終了時点において予測デマンド時限のデマンド値が目標値を超えないと予測されたにもかかわらず、予測に反して実際の予測デマンド時限でデマンド値が目標値を超えそうになった場合、本実施形態のデマンド制御システムでは、予測デマンド時限の警報ロック時間経過時点から短期デマンド制御を開始することで予測デマンド時限の終了時点でデマンド値を目標値以下に抑えることが可能である。
また、本実施形態の他の例として、外気温度を説明変数とする予測式に代えて、外気温度とデマンド値との関係を示すテーブルを格納する構成とし、このテーブルを用いて予測デマンド時限のデマンド値が目標値を超えるか否かを予測するようにしてもよい。この構成では、予測式の演算アルゴリズムが不要になり、処理負荷を軽減することができる。
ところで、本実施形態では、毎デマンド時限終了時点で、次々回のデマンド時限(予測デマンド時限)終了時点の目標値超過を予測するものとしたが、この例に限るものではなく、所定時間(たとえば5分)毎に、外気温度を取得し、次々回のデマンド時限終了時点での目標値超過を予測するようにしてもよい。この場合、予測デマンド時限での目標値超過が現デマンド時限の途中で予測されたとしても、予測デマンド時限終了時点の制御時間前である現デマンド時限終了時点まで待機してから、長期デマンド制御を開始する構成とすることが望ましい。
また、退避出力は、デマンド制御の都度決定されるものに限らず、制御時間と共に予め既定値として定められているものであってもよい。なお、退避出力は調光比0%、つまり消灯状態であってもよい。
(実施形態2)
本実施形態のデマンド制御システムは、予測デマンド時限のデマンド値が目標値を超過するか否かの判断の方法が実施形態1のデマンド制御システムと相違する。
すなわち、実施形態1では、外気温度を測定する温度センサ17を用い、温度センサ17で測定される外気温度を定期的に監視していたが、日当りが安定しないなど店舗の立地条件によっては、温度センサ17により店舗の外気温度を正確に測定するのが困難な場合もあるので、本実施形態では、温度センサ17を用いることなく店舗の外気温度に相当する外気温情報を取得できる構成を採用する。
具体的に説明すると、コントローラ10は、気象情報提供者から発信される月別・日別の平年外気温度や、毎日発表される翌日の外気温度(最低気温、最高気温)の予報値などの気温データを取得する気温データ取得手段としての機能を具備し、取得した気温データに基づいて店舗の外気温度を算出する。そして、このように算出した外気温度を用いて、予測デマンド時限のデマンド値が目標値を超過するか否かを判断する。なお、ここでいう気象情報提供者には、気象庁などの公的機関の他、気象情報の提供サービスを行う民間企業も含む。
また、温度センサ17によって店舗の外気温度を測定した上で、さらに上述したような気象情報提供者からの気温データを用いて外気温度を求めるようにしてもよい。この場合、気象情報提供者から発表される気温データを定期的に取得し、温度センサ17で測定された外気温度(実測値)との相関関係(検量線)を蓄積することで補正係数を求め、温度センサ17による実測値を補正係数にて補正して信頼性の高い外気温度を得ることができる。つまり、たとえば日当りなどの影響により温度センサ17の実測値が実際の外気温度よりも高くなる場合でも、前記相関関係に基づいて温度センサ17の実測値を実際の外気温度に補正することができる。
さらにまた、本実施形態の他の例として、コントローラ10が、空調装置22の消費電力に関する空調データを取得する空調データ取得手段としての機能を具備し、この空調データに基づいて外気温情報を求める構成を採用することも可能である。すなわち、空調装置22は、店舗内の気温を設定温度に維持するように動作するものであって、外気温度の変化に応じて消費電力が変動するから、上述のように空調装置22の消費電力に関する空調データに基づいて店舗の外気温度に相当する情報(外気温情報)を求めることができる。この構成では、温度センサ17を設置する必要がないので、温度センサ17を設置することがたとえば店舗の外観上好ましくない場合にも、本発明のデマンド制御システムを適用することが可能である。
その他の構成および機能は実施形態1と同様である。
(実施形態3)
本実施形態のデマンド制御システムは、照明装置21だけでなく空調装置22も短期デマンド制御、長期デマンド制御の対象とした点が実施形態1のデマンド制御システムと相違する。
以下、本実施形態のデマンド制御システムを用いた長期デマンド制御の具体例について図5を参照して説明する。
図5(a)は、コントローラ10にて監視されるデマンド時限ごとの消費電力の積算値を5分間隔でプロットしたものであって、図5(b)は、図5(a)に対応する消費電力の瞬時値を5分間隔でプロットしたものである。図5(b)では、P1が照明装置21の消費電力、P2が空調装置22の消費電力、P3がP1とP2との合算値をそれぞれ示すものとし、また、消費電力P1の中には照明装置21の他に、略一定とみなされるベース電力を含むものとする。なお、図5中の破線は、デマンド制御システムを用いなかった場合、つまりデマンド制御が行われなかった場合のデータを示す。
この例では、コントローラ10は、12:00〜12:30のデマンド時限の終了時点(12:30)において、予測デマンド時限となる13:00〜13:30のデマンド時限の終了時点(13:30)にデマンド値が目標値を超過すると予測する。そして、12:30〜13:30の制御時間(60分間)に亘り、照明装置21の光出力を徐々に下げるとともに空調装置22の出力を下げることで、照明装置21と空調装置22との各消費電力を抑える長期デマンド制御を行う。その結果、予測デマンド時限のデマンド値(13:30の消費電力の積算値)は、第1の閾値以下に抑えられ目標値を下回ることとなる。なお、13:30の時点で照明装置21や空調装置22の出力制御を解除してしまうと13:30〜14:00のデマンド時限でデマンド値が目標値を超過すると予測されるので、13:30以降も照明装置21の光出力を退避出力に維持するとともに空調装置22の出力制御を継続する。
この構成によれば、照明装置21のみをデマンド制御の対象とする場合に比べて消費電力を大きく低下させることができ、デマンド値の目標値超過を回避できる確率が高くなるという利点がある。
ところで、店舗内の人数によっては空調装置22の負荷が変化するので、予測デマンド時限のデマンド値が目標値を超過するか否かを判断するための判定ルールのパラメータとして、店舗内の人数を用いるようにしてもよい。すなわち、空調装置22を冷房として使用中においては、店舗内の人数が多くなるほど店舗内の気温が高くなり空調装置22の負荷が大きくなってデマンド値が目標値を超過しやすくなる。そこで、たとえば店舗内の客数を計測する装置を店舗出入口に設置し、客数に応じて長期デマンド制御を開始する構成とすることが考えられる。この構成では図6に示すように、デマンド時限ごとに客数を計測し(S51)、客数および単位時間当たりの客数の増加率が基準値以上になると(S52)、予測デマンド時限においてデマンド値が目標値を超過する可能性が高いと判断し(S53)、長期デマンド制御を開始する(S54)。
その他の構成および機能は実施形態1と同様である。
(実施形態4)
本実施形態のデマンド制御システムは、短期デマンド制御や長期デマンド制御の開始時において、照明装置21と空調装置22とのどちらの出力制御を優先的に行うかを判断する優先度判断手段としての機能が付加され、照明装置21と空調装置22とのいずれか一方について優先的に出力制御可能とした点が実施形態3のデマンド制御システムと相違する。
すなわち、空調装置22の出力を下げると店舗内にいる人が不快に(暑くあるいは寒く)感じるような場合には空調装置22よりも照明装置21の出力を優先的に低下させるものとし、また、照明装置21の出力を下げると店舗内の人が不快に(暗く)感じる場合は照明装置21よりも空調装置22の出力を優先的に低下させるものとする。これにより、店舗内の人に不快感を与えることなく、デマンド値が目標値を超えることを回避できるという利点がある。具体例として、店舗内に外光が十分に取り込まれるような条件下にあっては、快晴で外気温度の比較的高い日中は、空調装置22の出力を抑制すると店舗内の人が不快に(暑く)感じる恐れがあるが、照明装置21の出力を低下させても店舗内が暗くなって店舗内の人が不快に感じる可能性は低いので、空調装置22よりも照明装置21の出力を優先的に抑制する。
また、照明装置21の出力を低下させた場合、店舗内にいる人が照度変化に気付かなくても、店舗外にいる人が店舗出入口から店舗内を見たときに暗い印象を受ける可能性があるため、視覚的な客の誘引効果が低下することがある。そこで、店舗内の人数が所定の閾値より少ない時間帯には、照明装置21よりも空調装置22の出力制御を優先的に行い、一方、店舗内の人数が前記閾値より多い時間帯には、空調装置22よりも照明装置21の出力制御を優先的に行うように、店舗内の人数に応じて出力制御の優先度を判断させることも考えられる。
ここにおいて、照明装置21と空調装置22との一方の出力制御を優先的に行う場合、たとえば、デマンド制御の開始時点では前記一方の出力制御のみを開始し、その後に、デマンド値の目標値超過を回避するために十分な電力量の低減効果が得られないと判断されたときに、他方の出力制御を併せて行うようにすることが考えられる。
以下、本実施形態のデマンド制御システムを用いた長期デマンド制御の具体例について図7を参照して説明する。
図7(a)は、コントローラ10にて監視されるデマンド時限ごとの消費電力の積算値を5分間隔でプロットしたものであって、図7(b)は、図7(a)に対応する消費電力の瞬時値を5分間隔でプロットしたものである。図7(b)では、P1が照明装置21の消費電力、P2が空調装置22の消費電力、P3がP1とP2との合算値をそれぞれ示すものとし、また、消費電力P1の中には照明装置21の他に、略一定とみなされるベース電力を含むものとする。なお、図7中の破線は、デマンド制御システムを用いなかった場合、つまりデマンド制御が行われなかった場合のデータを示す。
この例では、コントローラ10は、12:00〜12:30のデマンド時限の終了時点(12:30)において、予測デマンド時限となる13:00〜13:30のデマンド時限の終了時点(13:30)にデマンド値が目標値を超過すると予測する。この時点で、コントローラ10は空調装置22の出力制御を優先的に行うものと判断し、12:30〜13:30の制御時間(60分間)に亘り、空調装置22の出力を下げることで空調装置22との消費電力を抑える長期デマンド制御を行う。その結果、予測デマンド時限のデマンド値(13:30の消費電力の積算値)は、第1の閾値以下に抑えられ目標値を下回ることとなる。なお、13:30の時点で空調装置22の出力制御を解除してしまうと13:30〜14:00のデマンド時限でデマンド値が目標値を超過すると予測されるので、13:30以降も空調装置22の出力制御を継続する。
ただし、図7の例において、12:30〜13:30の制御時間内において、空調装置22の出力制御のみでは予測デマンド時限におけるデマンド値の目標値超過を回避できないと判断された場合には、照明装置21の光出力を低下させる制御も空調装置22の出力制御と併せて行うこととなる。
その他の構成および機能は実施形態3と同様である。
本発明の実施形態1の動作例を示す説明図である。 同上の構成を示す概略システム構成図である。 同上の長期デマンド制御の動作を示すフローチャートである。 同上の動作を示すフローチャートである。 本発明の実施形態3の動作例を示す説明図である。 同上の主要な動作を示すフローチャートである。 本発明の実施形態4の動作例を示す説明図である。
符号の説明
10 コントローラ(デマンド制御装置)
17 温度センサ
20 電力量計
21 照明装置
22 空調装置
P1 照明装置の消費電力
P2 空調装置の消費電力

Claims (9)

  1. 照明装置および空調装置を含む電気設備を備えた施設に用いられ、所定のデマンド時限毎の電気設備の消費電力の積算値であるデマンド値が予め設定されている目標値を下回るように、消費電力の監視結果に基づいて電気設備の出力を制御するデマンド制御を行うデマンド制御システムであって、デマンド時限より長く設定された制御時間以上先のデマンド時限終了時点でデマンド値が目標値を超過するか否かを、現在の消費電力および既定の判定ルールに従って予測する予測手段と、予測手段でデマンド値が目標値を超過すると判断されると、前記デマンド時限終了時点でのデマンド値が目標値を下回るように、前記デマンド時限終了時点の前記制御時間前から制御時間に亘り時間経過に伴って照明装置の出力を低下させる制御手段とを備え、予測手段は、施設の外界環境の変化に伴う消費電力の増減分が前記デマンド時限終了時点でのデマンド値に反映されるように、施設の外気温度を含む外界環境情報を前記判定ルールに用いることを特徴とするデマンド制御システム。
  2. 前記予測手段は、前記施設の外気温度を測定する温度センサを具備することを特徴とする請求項1記載のデマンド制御システム。
  3. 前記予測手段は、気象情報提供者から発信される気温データを取得する気温データ取得手段を具備し、取得した気温データを使用して前記施設の外気温度を求めることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のデマンド制御システム。
  4. 前記予測手段は、空調装置の消費電力に関する空調データを取得する空調データ取得手段を具備し、取得した空調データを使用して前記外界環境情報を求めることを特徴とする請求項1記載のデマンド制御システム。
  5. 前記予測手段は、前記施設外部の日射量を測定する日射量センサを具備し、当該日射量に応じて前記外界環境情報を補正することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のデマンド制御システム。
  6. 前記施設内の気温を調節する空調装置の出力制御を行う空調制御手段が設けられ、空調制御手段は、前記予測手段で前記デマンド値が前記目標値を超過すると判断されると、前記デマンド時限終了時点でのデマンド値が低下するように空調装置の出力を低下させることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のデマンド制御システム。
  7. 照明装置および空調装置を含む電気設備を備えた施設に用いられ、所定のデマンド時限毎の電気設備の消費電力の積算値であるデマンド値が予め設定されている目標値を下回るように、消費電力の監視結果に基づいて電気設備の出力を制御するデマンド制御を行うデマンド制御システムであって、デマンド時限より長く設定された制御時間以上先のデマンド時限終了時点でデマンド値が目標値を超過するか否かを、現在の消費電力および既定の判定ルールに従って予測する予測手段と、予測手段でデマンド値が目標値を超過すると判断されると、前記デマンド時限終了時点でのデマンド値が目標値を下回るように、前記デマンド時限終了時点の前記制御時間前から制御時間に亘り照明装置と空調装置との少なくとも一方の出力を低下させる制御手段と、所定の条件に基づいて照明装置と空調装置とのいずれの出力を優先的に制御するかを判断する優先度判断手段とを備え、制御手段は、照明装置の出力を低下させる際には制御時間に亘り時間経過に伴って照明装置の出力を低下させ、予測手段は、施設の外界環境の変化に伴う消費電力の増減分が前記デマンド時限終了時点でのデマンド値に反映されるように、施設の外気温度を含む外界環境情報を前記判定ルールに用いることを特徴とするデマンド制御システム。
  8. 前記制御手段は、前記制御時間以上先のデマンド時限終了時点での前記デマンド値が前記目標値を超過すると前記予測手段にて判断され前記照明装置の出力を低下させる場合、当該デマンド時限終了時点までの前記制御時間に亘り前記照明装置の出力を徐々に低下させることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載のデマンド制御システム
  9. 照明装置および空調装置を含む電気設備を備えた施設に用いられ、所定のデマンド時限毎の電気設備の消費電力の積算値であるデマンド値が予め設定されている目標値を下回るように、消費電力の監視結果に基づいて電気設備の出力を制御するデマンド制御を行うデマンド制御システムであって、デマンド時限より長く設定された制御時間以上先のデマンド時限終了時点でデマンド値が目標値を超過するか否かを、現在の消費電力および既定の判定ルールに従って予測する予測処理と、予測処理でデマンド値が目標値を超過すると判断されると、前記デマンド時限終了時点でのデマンド値が目標値を下回るように、前記デマンド時限終了時点の前記制御時間前から制御時間に亘り時間経過に伴って照明装置の出力を低下させる照明制御処理とを備え、予測処理は、施設の外界環境の変化に伴う消費電力の増減分が前記デマンド時限終了時点でのデマンド値に反映されるように、施設の外気温度を含む外界環境情報を前記判定ルールに用いることを特徴とするデマンド制御方法。
JP2008082118A 2008-03-26 2008-03-26 デマンド制御システム、デマンド制御方法 Expired - Fee Related JP5204523B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008082118A JP5204523B2 (ja) 2008-03-26 2008-03-26 デマンド制御システム、デマンド制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008082118A JP5204523B2 (ja) 2008-03-26 2008-03-26 デマンド制御システム、デマンド制御方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009240050A JP2009240050A (ja) 2009-10-15
JP5204523B2 true JP5204523B2 (ja) 2013-06-05

Family

ID=41253335

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008082118A Expired - Fee Related JP5204523B2 (ja) 2008-03-26 2008-03-26 デマンド制御システム、デマンド制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5204523B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5494698B2 (ja) * 2011-07-15 2014-05-21 ダイキン工業株式会社 設備機器の制御装置
JP5975276B2 (ja) * 2012-08-10 2016-08-23 清水建設株式会社 運転管理装置、デマンドレスポンス制御発動時の電力実測値補正方法
JP2017108495A (ja) * 2015-12-08 2017-06-15 三菱電機ビルテクノサービス株式会社 デマンド制御装置及びプログラム
JP6934642B1 (ja) * 2021-05-17 2021-09-15 コムシーケンス株式会社 デマンド制御システム

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003023729A (ja) * 2001-05-02 2003-01-24 Kazuo Miwa 節電制御装置及び省エネルギーシステム
JP2004178938A (ja) * 2002-11-26 2004-06-24 Matsushita Electric Works Ltd 照明制御システムおよびマネジメントシステム
JP2007129873A (ja) * 2005-11-07 2007-05-24 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> エネルギー需要管理装置および方法
JP5114026B2 (ja) * 2006-06-28 2013-01-09 三洋電機株式会社 デマンド制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009240050A (ja) 2009-10-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5204522B2 (ja) デマンド制御システム、デマンド制御方法
JP5054590B2 (ja) デマンド制御システム、デマンド制御方法
US7992630B2 (en) System and method for pre-cooling of buildings
JP5121024B2 (ja) 配電網応答型制御装置
US9714772B2 (en) HVAC controller configurations that compensate for heating caused by direct sunlight
JP5968907B2 (ja) 周囲光制御
JP3238696B2 (ja) 電気料金管理装置およびその記録媒体
JP6026449B2 (ja) 熱負荷推定装置および空調制御システム
US20140096946A1 (en) Comfort-Optimized Demand Response
JP5094988B2 (ja) 冷熱機器制御装置
US20090018705A1 (en) Demand control device
EP2874263A1 (en) Server device, electrical power control device, and electrical power control system
JP5204523B2 (ja) デマンド制御システム、デマンド制御方法
JP2014507576A5 (ja)
JP2013031283A (ja) デマンド制御装置
JP2013102577A (ja) エネルギー管理装置
KR101225073B1 (ko) 목표금액에 따라 기기의 동작을 제어하는 전력 시스템 및 방법
JP5789740B2 (ja) エネルギー管理装置
JP2013215011A (ja) デマンド制御装置
JP2013215012A (ja) デマンド制御装置
US20210359516A1 (en) Method and system for energy management
JP5113568B2 (ja) 環境制御システム
JP2010113721A (ja) 客数のレベルを予測する方法及び装置、並びに該方法及び装置を使用することによって空調温度を制御する方法及びシステム
US10113766B2 (en) Air-conditioning management device and air-conditioning system using the same
JP5192862B2 (ja) デマンド制御システム

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20100811

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20101022

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20120112

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120302

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120327

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120528

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130122

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130215

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5204523

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160222

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees