JP5204318B1 - 破砕機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 破砕効率を向上させ、また選択的な破砕、これによる剥離を行うことができる適用範囲の広い破砕機を提供する。
【解決手段】 回転自在に軸支されるシャフト2と、シャフト2と回転軸が一致しシャフト2に直交して所定間隔に設けられる回転円盤3と、両端がシャフト2の軸方向において所定間隔で離間し、かつ周方向において所定角度で離間して回転円盤3に設けられるチェーン4と、を備え、チェーンが軸方向に所定間隔をもって、および周方向に所定角度をもって複数個設けられることにより、シャフトに沿って螺旋状に構成されることを特徴とし、シャフト2の駆動のみにより破砕の対象物の送り力が発生し、チェーン4と対象物との強度、弾性や衝撃力等の関係により、破砕、一部破砕、粉砕、切断、または非破砕を生じさせる
【選択図】 図1

Description

本発明は、破砕、粉砕、剥離、および篩い選別を行う装置に関する。
近年、廃材の再利用の必要性は益々高まっているが、ほとんどの場合、廃材には様々な材料が混合した状態で集積されるため、廃材から再生材料を分別収集する手段の開発が種々試みられている。例えば、解体した家屋の土壁を再利用するには、土塊と藁や竹、その他解体時に混入した木片等とを分離する必要がある。また、廃石膏ボードを再利用するためには、芯材の石膏と表面の紙とを分離する必要がある。
特許文献1に記載の発明は、廃棄物からリサイクル原料成分を高い回収率で、しかもリサイクルに適した大きさで回収することを課題としたものである。特許文献1には、水平に配置される円筒状の本体ケース301と、本体ケース301に対して一方の端の上部から廃棄物を投入する投入口302と、駆動シャフト303と、駆動シャフト303に固定されている回転円盤304と、回転円盤304の外周に距離をあけて両端を固定されることにより縄跳び縄状になっているチェーン刃305と、本体ケース301の内周面に固定された外周固定刃306と、投入口302と反対側の端部において本体ケース301の下側に設けられる排出口307とを備え、回転円盤304は、駆動シャフト303に対して、所定ピッチで多数固定され、隣合う回転円盤304同士において、チェーン刃305の取り付け位置が90度ずつずれた状態となっており、外周固定刃306は、投入口302の近くでは高さが低いものとされ、排出口307に近付くに連れて、次第に高さが高くなる様に構成されていることを特徴とする細破砕装置の発明が記載されている。
特許第3556627号公報
しかしながら、特許文献1の発明においては、両端を固定されたチェーン刃305が、回転軸の軸方向において縄跳びの縄状の山のような回転範囲を有することとなるが、隣り合う回転中のチェーン刃305同士の間には谷形状のデッドスペースが発生するため、ここに破砕されない対象物が溜まってしまい問題となる。また、ここに位置する外周固定刃306により破砕材料の排出送りが妨げられることによっても破砕効率の低下を招いていた。
そこで本発明は、上述のようなデッドスペースを回避し、破砕効率を向上させた破砕機を提供することを課題とする。
上記の課題に鑑みて、本発明は、回転自在に軸支されるシャフトと、屈曲性を有する線条体が、前記シャフトの外周面に、前記シャフトの軸方向に沿って、螺旋状に連設されることを特徴とする破砕機である。具体的には、回転自在に軸支されるシャフトと、両端が該シャフトの軸方向において所定間隔で離間し、かつ周方向において所定角度で離間して設けられる、屈曲性を有する線条体と、を備え、該線条体が軸方向に所定間隔をもって、および周方向に所定角度をもって複数個設けられることにより、前記シャフトに沿って螺旋状に構成されることを特徴とする破砕機である。ここでいう、線条体の連設とは、線条体の両端部が連結されたもの、近設配置されたもの、離隔したものが含まれる。線条体の両端部はシャフトに固定されることが好ましい。
ここでいう破砕とは、材料の粗破砕や粉砕をも含むものである。また、本発明による破砕機は、破砕の他、回転する線条体との衝突により起こるあらゆる結果を生かすことができるものである。例えば、複数材料が混合した破砕の対象物における一部のみの破砕、異なる物質が付着した対象物における剥離や、それらの篩い選別が考えられる。
前記線条体とは、屈曲性を有する線条体全般を含むものである。前記線条体として三次元に自由な屈曲性を有するチェーンが好適である。前記チェーンとは、線材を環状にした剛体要素が連鎖してつなげられたものをいう。前記線条体としてはこれに限られず、その可撓性・屈曲性や破砕の対象物との関係により、紐状物をより合わせたロープ等にも適用され得る。
前記線条体は、一本の線条体を前記シャフトに絡ませ、中間部の複数個所を上述のように所定間隔・所定角度で離間して固定することにより、実質的に複数個の線条体を設けることと同様にすることができる。
前記線条体の個々の取付けにおいて、軸方向の間隔や周方向の取付け回転角は任意に選択することができる。
また本発明は、前記シャフトと回転軸が一致する複数枚の回転円盤を前記シャフトに直交して所定間隔に設け、前記線条体の一端と他端とを別個の前記回転円盤の間に架け渡して設けられることを特徴とする破砕機である。
本発明において、前記シャフトから径方向に立設するとともに軸方向に連続的に遷移することにより前記シャフトと一体的な螺旋状に設けられる螺旋盤を有し、該螺旋盤を介して前記線条体を固定することとしてもよい。
また本発明は、投入口と排出口とを有し、前記シャフトを内部で回動自在に軸支する筺体と、前記シャフトに回動力を与える駆動機と、を備えることを特徴とする破砕機である。
また本発明は、前記筺体の内部かつ前記線条体の回転半径の外側に篩体を設け、前記筺体に篩下排出口が設けられることを特徴とする破砕機である。
本発明において、前記シャフトは水平に設けることも鉛直に設けることもできる。
本発明において、前記線条体に鉄球等の重量物を設けて粉砕力を向上させ、または、面取りのない角部を有する鉄塊等を切断刃として設けて材料の切断力を付与することもできる。また、前記線条体そのものを角部を有する素材を用いて、切断力を付与することもできる。
本発明の破砕機では、破砕の回転刃として屈曲性を有する線条体を使用することにより、線条体の撓みによる材料選択性が発生することとなる。例えば、土壁中の藁等の粉砕を回避しつつ、土壁を破砕することができ、混合材料を選別して破砕し、材料を分別して回収することができる。このような材料選択性は線条体の重量、撓み長さ、回転速度等により調節可能なため、様々な材料に適応させることができる。線条体としてチェーンを設けることとすれば、上記の材料選択性が好適に生じ、また取付け交換が容易となる。
本発明の破砕機においては、線条体を回転軸に沿って螺旋状に構成することとなり、上述のような回転中のチェーン刃間に発生する谷状のデッドスペースを回避し、確実に対象物を破砕することが可能となる。さらに、線条体が螺旋状に回転することによって、対象物を回転半径の外側のみならず、回転軸方向にも連続的に打撃を与えることとなり、これにより対象物を回転軸方向に移動させる材料送り力が発生することとなる。したがって、対象物は自動的に回転軸方向の下流に向かって移動し排出されるため、例えば横置きにして回転軸を水平にした場合であっても、対象物が同じ場所で回転を続けるようなことはなく、破砕効率を向上させることができる。
さらに本発明の破砕機では、線条体の軸方向での取付け間隔や周方向の取付け回転角を任意に選択し、材料に合わせて粉砕力や材料送り速度を調節することができる。また、鉄球や矩形の鉄塊等を設けることにより、粉砕力を向上させまたは材料の切断力を付与したり、シャフトと線条体の取付けに回転円盤や螺旋盤を介して製造や取付け交換等のメインテナンスが容易なものとしたりできる等、適用範囲や応用範囲が多岐に亘るものである。また、本発明の破砕機は簡易な構造であるため、安価に製造でき、破損が少なく、メインテナンスも容易であるため、実施のためのコストは低廉となる。
本発明の実施例1による破砕機1を示す斜視図である。 本発明の実施例1によるシャフト2と回転円盤3との関係を示す斜視図である。 本発明の実施例1による回転円盤3とチェーン4との関係を示す概念図である。回転円盤31〜36を示し、以下は省略する。 本発明の実施例2による破砕機201を示す斜視図である。 本発明の実施例2による破砕機201の逆回転の状態を示す斜視図である。 本発明の実施例3による破砕機301を示す斜視図である。 本発明の実施例3による破砕機301の逆回転の状態を示す斜視図である。 本発明の実施例3による破砕機301の変形例を示す斜視図である。
本発明の好適な実施例1である破砕機1について図1〜図3を参照して以下に説明する。破砕機1は、図1に示す通り、回転自在に軸支されるシャフト2と、シャフト2と回転軸が一致しシャフト2に直交して所定間隔に設けられる回転円盤3と、両端がシャフト2の軸方向において所定間隔で離間し、かつ周方向において所定角度で離間して回転円盤3に設けられる線条体としてのチェーン4と、を備え、チェーン4が軸方向に所定間隔をもって、および周方向に所定角度をもって複数個設けられることにより、シャフト2に沿って螺旋状に構成されるものである。以下、各部について説明する。
シャフト2は、図1および図2に示す通り、同一な回転軸を有する回転円盤3が固定される回転軸である。図1は概念図であるため細部を省略しているが、両端には回転自在に軸支するための軸受け部(図示略)と、一端には駆動力を付与する駆動機(図示略)を設けるための形状を備える。軸受け部は一端にのみ設けて片受けとしてもよい。
回転円盤3は、図1および図2に示す通り、チェーン4を設けるためにシャフト2に固定されるものである。回転円盤3は所定間隔をもってシャフト2に12個設けられ、各回転円盤3を図2のように回転円盤31,32,33,・・・,312とする。
チェーン4は、図1および図3に示す通り、両端が別々の回転円盤3に固定され、かつ両端が回転円盤3の周方向において所定角度に離間する取付け回転角をもって固定されるものである。二つの回転円盤3の間に架け渡して設けられる一本のチェーン4は、一定の撓み量をもって固定される。チェーン4は一つ置きに選択される二つで一組の回転円盤3の間に2本ずつ設けられ、各チェーン4を図1および図3のようにチェーン41a,41b,42a,42b,43a,43b,・・・,410a,410bとする。
上述により、チェーン4はシャフト2の軸方向において回転円盤3の間隔の2倍の間隔で設けられることとなる。また、チェーン4の取付け回転角は所定角度をもって取り付けられるが、これを図3を用いて説明する。各回転円盤3において周縁を45度ずつ8等分した点A〜Hをおき、これに回転円盤の末尾の番号1〜12を付け加えて各頂点を呼称する。回転円盤31からは回転円盤33に向けて二本のチェーン41a,41bが設けられる。チェーン41aは、回転円盤31の点1Aと回転円盤33の点3Dとの間に固定され、チェーン41bは、回転円盤31の点1Eと回転円盤33の点3Hとの間に固定される。すなわち、ある回転円盤3に左端が固定された一本のチェーン4の右端は、二つ右隣の回転円盤3の、右まわりに三点進んだ位置に固定されることとなる。また、同一の回転円盤3における二本のチェーン4の基点は互いに180度反対の最遠点に設けられることとなる。
上記の二本のチェーン41a,41bの右隣の回転円盤32および回転円盤34の間に設けられる二本のチェーン42a,42bは、左端の基点が点2B,点2Fとなり、右まわりに1点ずつ、すなわち45度ずつ回転した頂点から設けられる。左端から右端までの取付け回転角はチェーン41a,41bと同様に、右まわりに3点ずつ、すなわち135度である。以下、チェーン43a,43bからチェーン410a,410bまで、同様にして設けられる。このようにチェーン41a,41b,42a,42b,43a,43b,・・・,410a,410bを設けることにより、チェーン4は全体としてシャフト2の軸周りに螺旋状となって回転することとなる。なお、シャフト2の両端の回転円盤31,32,311,312においては、チェーン4の基端または末端が二か所ずつしか設けられないこととなるが、回転円盤31および回転円盤32間と、回転円盤311および回転円盤312間に別途チェーン4を設けてもよい。
上記により、各チェーン4は回転円盤3の間隔の二倍の取付け間隔で、かつ取付け回転角が右まわりに135度、隣り合うチェーン4の末端と基端との回転角が右まわりに45度として設けられることとなるが、本発明の実施においてはこれに限らず、任意の間隔、角度、本数をもって設けることができる。例えば、一本のチェーン4が二つの回転円盤3をまたいで設けたり、取付け回転角を120度としたり、一つの回転円盤3を基点として三本のチェーン4を設けたりしてもよい。チェーン4は螺旋状に回転するため互いに干渉することはないからである。なお、シャフト2の軸方向において、一本のチェーン4の両端の間に他のチェーン4の基点を設けることが好ましい。これにより、回転中のデッドスペースを減少させ、ないしは消滅させることができるからである。
チェーン4は、φ11mmのステンレス鋼軸から外長55mm×39mmの略小判状環体を形成してコマとし、結合部により複数のコマを連鎖状に構成したリンクチェーンである。上記数値は実施の一例であり、例えば、土壁の破砕を目的とする場合、コマの呼び径がφ8〜13mm程度のショートリンクチェーンが好適である。また、他の破砕目的によっては、より細いチェーンや太いチェーンを用いることもできる。リンクチェーンはコマが短鎖環のショートリンクチェーンが好ましいが、長鎖環のものを用いることもできる。
また、チェーン4には、装飾用等に多く用いられるマンテルチェーン、ビクターチェーン、ツイストリンクチェーン、ボールチェーン等も本発明における適用が可能である。チェーンの形状によっては、破砕、粉砕、剥離、切断等の主要効果を変更することができる。
チェーン4は、スプロケットと組み合わせて使用される伝動用ローラチェーンのようにコマ間が一定方向にのみ屈曲されるチェーンや屈曲性が限定的な鋼鉄ワイヤーよりも、コマ間で三次元的に自由に屈曲できるものが好ましいが、これに限らず適用できる。例えば、自由な屈曲性を有するとはいえないものであっても、可撓性を有することにより全体として相当程度の屈曲性を有する素材のワイヤーや荒縄等を使用することも可能である。
破砕機1の応用例の一つとして、チェーン4に鉄球等の重量物を設けて破砕力を向上させることができる。また、チェーン4に切断刃を設けて対象物を切断することもできる。切断刃は必ずしも一般的な薄刃形状のものである必要はなく、例えば面取りのない角部を有する鉄塊等が好適である。
回転円盤3の代わりに、シャフト2から径方向に立設するとともに軸方向に連続的に遷移することによりシャフト2と一体的な螺旋状に設けられる螺旋盤を介してチェーン4を固定することとしてもよい。より具体的には、シャフト2および回転円盤3の代わりに、オーガスクリューをそのまま用いることができる。あるいは、チェーン4の取付け位置にのみ立設する取付けプレートをシャフト2に固定することとしてもよい。
実施例1による破砕機1の動作を説明する。破砕機1は破砕の対象物が収容された容器内に回転自在に固定し、駆動機(図示略)により回転力を付与して使用する。または、回転する破砕機1に対象物を随時投入して使用する。破砕機1は、回転軸を鉛直としても水平としても使用可能である。シャフト2の回転中、チェーン4は遠心力により張力を発生しつつ回転するが、常に最大回転半径を保って回転する必要はなく、チェーン4の自重により、または対象物との接触により撓みながら回転することができる。よって、シャフト2を低速で運転することも可能である。シャフト2の回転速度を上げ、チェーン4が常に張力を保ちつつ回転するようにすれば、破砕力は向上する。
稼働中の破砕機1においては、チェーン4が衝突することにより対象物が破砕される。しかし、衝撃力よりも対象物の強度が強かったり、対象物が弾性を有していたり、対象物が軽量で十分な衝撃力が発生しなかったりした場合等、その衝撃力によっては対象物が破壊されないときには、対象物は破砕されず、チェーン4が屈曲し撓むことによって対象物を回避し、もしくは対象物がチェーン4を回避することによって、シャフト2の回転が継続する。チェーン4と対象物との衝突の結果は、このような破砕と非破砕のみならず、対象物のうち脆弱な部分のみの一部破砕、脆性の対象物の細かな粉砕、切断などがある。対象物はそのような破砕、一部破砕、粉砕、切断、または非破砕を受けつつ、全体的には、螺旋状のチェーン4による連続的な打撃により上流から下流へと送られることとなる。
本発明の実施例1による破砕機1の作用効果を説明する。破砕機1においては、上述のようなチェーン4と対象物との強度、弾性や衝撃力等の関係により、破砕、一部破砕、粉砕、切断、または非破砕が起こるところ、チェーン4の材質、重量、撓み長さ、またはシャフト2の回転速度等の調整を行うことにより、混合された対象物のうち、所望の物体のみを選択して破砕等する、材料選択性を発生させることができるようになる。
チェーン4を螺旋状に構成するため、対象物を回転半径の外側のみならず、回転軸方向にも連続的に打撃を与えることとなり、シャフト2の駆動のみにより対象物の軸方向への送り力が自然に発生されることとなる。これにより、装置を横置きしてシャフト2を水平に設けても、対象物は自動的に回転軸方向の下流に向かって移動し排出されるため、対象物が同じ場所で回転を続けるようなことはなく、破砕効率を向上させることができる。また、対象物の自動的な送出力の発生により、装置全体の小型化を図ったり、人的労力の負担を軽くしたりすることができる。チェーン4を螺旋状に構成することはまた、チェーンの回転によるデッドスペースを防ぎ、破砕効率を向上させることができる。さらに、チェーン4として角部を有する形状のものを用いれば、剥離機能を向上させたり、切断力を付与したりすることができる。
シャフト2とチェーン4の取付けに回転円盤3を介することにより、チェーン4の固定が容易となり、取付け精度を向上させることができる。またこれにより、チェーン4の着脱自在化も容易となり、チェーン4の材質、重量、撓み長さを変更したり、一部破損個所の交換等のメインテナンスも容易となる。
例えば、対象物を解体家屋の土壁とした場合、脆い土塊はチェーン4との衝突により破砕・粉砕される一方で、藁、竹や木片等は衝突力を受け流して破砕されず、これらを容易に分別して回収することができる。藁、竹や木片にこびりついた土塊もチェーン4との衝突により粉砕され、分別精度は非常に良好となる。
また、例えば、対象物を廃石膏ボードとした場合、芯材の石膏成分はチェーン4との衝突により破砕・粉砕されるが、表面の紙は折れ曲がるものの、ほとんど破れたり切断されたりすることなく回収することができる。紙にこびりついた石膏成分もチェーン4との衝突により削ぎ落として剥離することができるため、ほとんど紙だけを容易に回収することができる。
本発明による破砕機1の材料選択性は非常に適応の幅が広く、例えば、上記の土壁の破砕に使用したものと同じチェーン4を使用しても飲料水の空缶をほとんど原形を保ったまま送ることができるほどである。したがって、そのような材料選択性を生かして破砕機1は、非常に多種多様な対象物に適用可能である。例えば、上記の土壁や廃石膏ボードの他、ガラス瓶を割らずにそのラベルのみを剥離したり、野菜や果実を傷付けずに皮を剥いたりすることが考えられる。また、近年リサイクルの課題となっている有害化学物質が含まれる廃棄物の混合物も、強度や弾性等の物性の違いを利用して、分別回収することが可能となる。さらに、上述の螺旋構造により自然的に発生する対象物の送出力を生かして、廃棄物のみならず、製造現場での原料精製等においても有用である。
破砕機1の稼働中においてもチェーン4の撓みは許容されるため、シャフト2を鉛直にしても水平にしても使用することができ、設置スペースや対象物に合わせて任意に選ぶことができる。また、破砕機1は実施例2に示すような筺体内に固定的に設置して使用することがまず想定されるが、これに限らず、例えばドラム缶等の汎用的な容器に設置可能な取付け部材を設け、簡易的な破砕機とすることもできる。
破砕機1は簡易な構造であるため、安価に製造でき、破損が少なく、上述の通り人的労力の負担が軽く、メインテナンスも容易であるため、あらゆるコストを抑えることができる。
本発明の好適な実施例2である破砕機201について、図4および図5を参照して、以下に作用効果に触れつつ説明する。破砕機201は、図4に示す通り、実施例1の破砕機1の周囲に筺体250を設けたものである。本実施例による破砕機201は実施例1の破砕機1と共通するところは部品番号を200番台とし、説明はこれを援用する。
筺体250は、投入口251と排出口252とを有し、シャフト220を内部で回動自在に軸支するものである。
投入口251から投入された破砕の対象物は、筺体250内でチェーン240により破砕、一部破砕、粉砕、切断、または非破砕を受けつつ、上流から下流(図4の左側から右側)に向かって送出される。このとき、対象物はチェーン240の回転から受ける慣性力により、回転の外側すなわち筺体250の内縁に向かって弾き飛ばされつつ送出されるので、回転円盤230が送出の障害となることはない。
チェーン240の螺旋構造により、シャフト220が同一方向に回転する限りにおいて、対象物の送出方向は一定となるが、つまり、シャフト220を逆回転させれば、対象物の送出方向を反転させることができるということである。図5は、実施例1の破砕機1と同じものを使用し、図4とは逆回転させる場合のものである。このとき、投入口251と排出口252が図4とは逆側になる。
チェーン240が螺旋状に回転するので、チェーン240の回転半径と筺体250の内縁との間のデッドスペースを小さくすることができる。チェーン240の回転半径と筺体250の内縁との間にはクリアランスを設け、互いに干渉させないようにする必要があるが、シャフト2とチェーン4の取付けに回転円盤3を介することにより、チェーン4の固定が容易となり、取付け精度を向上させることができるため、このクリアランスを小さくし、粉砕精度を向上させることができる。また、このクリアランスを小さくすれば、シャフト220を鉛直にして、すなわち破砕機201を縦置きにして使用する場合も、対象物が筺体250の内縁を伝って、破砕を受けずに落下することを減少させることができる。
本発明の好適な実施例3である破砕機301について、図6〜図8を参照して、以下に作用効果に触れつつ説明する。破砕機301は、図6に示す通り、実施例1の破砕機1の周囲に篩体360を設けたものである。破砕物の飛散を防ぐために実施例2と同様に筺体350が設けられるが、図示はこれを省略する。本実施例による破砕機301は実施例1の破砕機1と共通するところは部品番号を300番台とし、説明はこれを援用する。
篩体360は、筺体350の内部かつチェーン340の回転半径の外側に設けられる網状構造を有する円筒状のものである。筺体350には、チェーン340により破砕され、篩体360により篩われた後の対象物を排出するための篩下排出口(図示略)が設けられる。図6においては、重力により落下する対象物を効率的に粉砕するために篩体360に対し下方に偏心してシャフト320を設けているが、篩体360の円筒半径に対し、チェーン340の回転半径がほぼ同等である場合には同軸としてよい。
図7に示すように、篩体360を設ける場合も逆回転により送出方向を反転することができる。このとき、チェーン340の回転半径の変化に留意する。
篩体360は必ずしも円筒状である必要はなく、図8に示すように、下部のみ円筒状の篩体360を設けて、落下する対象物を篩うこととしてもよい。図6に示したものでは、チェーン340により破砕され、衝撃により飛び出した対象物を効率的に篩うために篩体360を全周の円筒状としたが、図8のようにすれば、省スペース化を図ることができる。
複数の破砕機301を上下に重ねて、粒径の異なる篩下を選別することもできる。すなわち、上段には大径の鋼軸からなるチェーン340を用いた破砕機301により粗破砕して、上段の篩体360により得られる大きな粒径の対象物の篩下を、下段のより小径の鋼軸からなるチェーン340を用いた破砕機301により細破砕・粉砕して、下段の篩体360により小さく粒径の揃った対象物を得ることができる。
なお、本発明の実施の形態は上記実施形態に何ら限定されるものではなく、また、上記実施形態に説明される構成のすべてが本発明の必須要件であるとは限らない。本発明は、その技術的思想を逸脱しない範囲において、当該技術的範囲に属する限り種々の改変等の形態を採り得る。
本発明に係る破砕機は、破砕、粉砕、剥離を材料により選択的に行うことができ、また篩いと組み合わせて篩い選別を行うことができる。対象は廃棄物の分別回収が想定されるが、これに限らず、本発明の特性を生かして、製造原料の精製等、種々のものに適用可能である。
1・・・破砕機
2・・・シャフト
3,31,32,33,…,311,312・・・回転円盤
4,41a,41b,42a,42b,…,411a,411b・・・チェーン
201・・・破砕機
220・・・シャフト
230・・・回転円盤
240・・・チェーン
250・・・筺体
251・・・投入口
252・・・排出口
301・・・破砕機
320・・・シャフト
330・・・回転円盤
340・・・チェーン
350・・・筺体
353・・・篩下排出口
360・・・篩体

Claims (4)

  1. 回転自在に軸支されるシャフトと、
    屈曲性を有する線条体が、前記シャフトの外周面に、前記シャフトの軸方向に沿って、螺旋状に連設され、前記シャフトと回転軸が一致する複数個の回転円盤を前記シャフトに直交して所定間隔に設け、前記線条体の一端と他端とを別個の前記回転円盤の間に架け渡して設けられることを特徴とする破砕機。
  2. 前記線条体がチェーンであることを特徴とする請求項1の破砕機。
  3. 投入口と排出口とを有し、前記シャフトを内部で回動自在に軸支する筺体と、
    前記シャフトに回動力を与える駆動機と、を備えることを特徴とする請求項1または2のいずれかの破砕機。
  4. 前記筺体の内部かつ前記線条体の回転半径の外側に篩体を設け、前記筺体に篩下排出口が設けられることを特徴とする請求項の破砕機。
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