JP5204039B2 - ドアウエザストリップの取付構造 - Google Patents

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Description

本発明は、車両のドアに取付けられるドアウエザストリップの取付構造に関するものである。
一般に、自動車等のボディに形成されたドア用開口部を開閉するドアの周縁部にはドアウエザストリップが取付けられる。ドアウエザストリップは、ドア周縁部に沿って設けられたリテーナ部に取付けられる取付基部と、取付基部と一体形成され、中空部を有する中空シール部と、中空シール部よりも車外側において取付基部の上部からドア外周側に向けて延出するサブシール部としてのシールリップとを備えている。また、ドアウエザストリップは、ドアの上縁部に対応する上辺部と、ドアの前後の縦縁部に対応する前縦辺部及び後縦辺部と、ドアの下縁部に対応する下辺部とを備え、これらがほぼ直線状に成形される押出成形部と、押出成形部の端部同士を所定の角度をなした状態で接続する型成形部とにより構成され、全体として環状に形成されている。そして、ドアの閉鎖時には、ドアウエザストリップの中空シール部及びシールリップが自動車ボディのドア用開口部の周縁部に圧接することによって、ドアと自動車ボディとの間がシールされる(例えば、特許文献1参照)。
また、ドアウエザストリップは、シールリップよりも車外側において、取付基部の上部から車外側に向けて延びる背面シール部を備えている。そして、ドアウエザストリップをリテーナ部に取付けることで、当該背面シール部の先端がドアのドアサッシュの車内側面に圧接し、ドアサッシュとドアウエザストリップとの間がシールされるようになっている。
特開平10−76847号公報
一般に、背面シール部は、ドアサッシュのうちドアウエザストリップの取付方向に沿って延びる縦壁部に圧接されることとなる。しかしながら、近年、ドアサッシュのうちドアの上縁部に対応して設けられる部位に関し、意匠性の向上を図るべく、縦壁部の突出長を短く形成する傾向にある。この場合、背面シール部が長くなりすぎると、背面シール部の収まりが悪くなり、背面シール部の先端がドアサッシュよりも車外側に飛び出す等して意匠性の低下を招くおそれがある。その一方で、背面シール部が短くなりすぎると、縦壁部と背面シール部とが離間してシール切れを起こしてしまうおそれがある。
これに対し、例えば、前記リテーナ部の上部に、ドアサッシュの縦壁部から車内側に向けてドアウエザストリップの取付方向に対してほぼ直交する方向に突出する支持部を設けるとともに、上辺部の背面シール部の先端部を支持部の上面(縦壁部と背面シール部との間に若干の隙間が形成される位置)に当接させることが考えられる。この場合、背面シール部の長さがばらついたとしても、背面シール部がドアサッシュよりも車外側に飛び出したり、シール切れを起こしたりするといった事態を防止することができる。
ところで、上記思想を上辺部についてのみ適用した場合、上辺部に関しては背面シール部が支持部に当接し、縦辺部に関しては背面シール部がドアサッシュの縦壁部に当接することになる。つまり、上辺部と縦辺部とで背面シール部の断面形状が異なったものとなり、型成形部により構成されるドアウエザストリップのコーナー部位において、上辺部の背面シール部と縦辺部の背面シール部とが連結させられる。特に、ドアサッシュのうちドアのコーナー部に対応する部位において、溶接の都合等により、上記支持部を形成することが事実上不可能である場合には、上記のように、背面シール部の断面形状を変化させる必要がある。
しかしながら、上記のように上辺部の背面シール部と縦辺部の背面シール部との断面形状を異ならせる場合には、両背面シール部の連結部位においてシール切れを起こしやすくなってしまうことが懸念される。
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、意匠性の低下を防止するとともに、シール性の向上を図ることのできるドアウエザストリップの取付構造を提供することにある。
以下、上記課題等を解決するのに適した各手段につき項分けして説明する。なお、必要に応じて対応する手段に特有の作用効果等を付記する。
手段1.車両のドアの周縁部に沿って設けられるリテーナ部に取付けられる取付基部と、
前記取付基部と一体成形され、中空部を有してなる中空シール部と、
前記中空シール部よりも車外側において前記取付基部のドア外周側の部位から車外側に向けて延出し、ドアサッシュに当接する背面シール部とを備え、
前記ドアの上縁部及び前縁部から下縁部を経て後縁部に対応して設けられる押出成形部と、前記押出成形部の端部同士を所定の角度をなした状態で接続する型成形部とを備えるとともに、
ドアの閉鎖時には、前記中空シール部が車両本体に形成されたドア用開口部の周縁部に圧接して、前記車両本体と前記ドアとの間がシールされるドアウエザストリップの取付構造であって、
前記ドアサッシュのうち前記ドアの上縁部に対応して形成される部位のリテーナ部に関しては、
前記取付基部の車内側の側辺部を係止する車内側係止部と、
前記取付基部の車外側の側辺部を係止する車外側係止部と、
前記車外側係止部のドア外周側、かつ、前記ドアウエザストリップの前記リテーナ部への取付状態において前記背面シール部の付根部よりもドア内周側に位置し、前記ドアウエザストリップの取付方向に対してほぼ直交する方向に延びる支持部とを備え、
前記ドアサッシュは、前記支持部の車外側端縁からドア外周側に向けて延びる縦壁部を備え、
前記型成形部は、前記ドアの上縁部に対応して設けられる上辺対応部と、前記ドアの縦縁部に対応して設けられる縦辺対応部とを備え、
前記上辺対応部の前記背面シール部は、
前記取付基部から車外側に向けて延出する延出部と、前記延出部の先端部又はその近傍からドア内周側に向けて前記延出部の延在方向に対して交差する方向に突出し、前記支持部のドア外周側の面と当接する突部とを備え、ドアの上縁部に対応して設けられる前記押出成形部の前記背面シール部と同じ断面形状を有するとともに、当該背面シール部と連続して延びる第1シール部と、
前記取付基部から車外側に向けて延出する延出部と、前記延出部の先端部に設けられ、少なくとも前記支持部と前記縦壁部との境界部において、前記支持部のドア外周側の面と前記縦壁部の車内側の面とにそれぞれ当接する膨出部とを備え、前記第1シール部と連接する第2シール部と、
前記取付基部から車外側に向けて延出する延出部と、前記延出部の先端部から車外側に突出して前記縦壁部の車内側の面と当接するとともに、前記延出部よりも薄肉に構成されるビード部とを備え、前記第2シール部と前記縦辺対応部に形成される前記背面シール部とに連接する第3シール部とを備え、
前記ドアウエザストリップの長手方向において、前記突部と前記膨出部とが連結されるとともに、前記ビード部と前記膨出部とが連結されていることを特徴とするドアウエザストリップの取付構造。
手段1によれば、ドアの上縁部に対応して設けられる押出成形部の背面シール部及び当該背面シール部に連接する第1シール部は、延出部と突部とを備えて断面略L字状に構成され、突部の先端部が支持部に当接する構成となっている。このため、ドアウエザストリップのうちドアの上縁部に対応して設けられる部位の大部分の背面シール部を支持部と当接させる構成とすることができる。従って、製造誤差等に起因して、背面シール部(延出部)の長さがばらついたとしても、シール切れを起こしたり、背面シール部がドアサッシュよりも車外側に飛び出すなどして意匠性の低下を招いたりするといった事態を防止することができる。
また、例えば、背面シール部が略直線状に構成されるとともに、背面シール部の裏面(ドア内周側の面)が支持部と面で当接する場合に比べ、背面シール部と支持部との接触面積を減らすことができる。従って、線接触的に接触してシール圧を高めることができるとともに、ドアウエザストリップの組付けに際し、両者間に働く摩擦力を低減させることができ、結果として、ドアウエザストリップの組付け作業性を向上させることができる。
また、第3シール部は、支持部ではなく、ドアサッシュの車内側の面である縦壁部と当接する構成となっている。このため、ドアのコーナー部において支持部が形成されない部位においても、ドアウエザストリップとドアサッシュとの間のシールを行うことができる。さらに、本手段1によれば、第3シール部は、取付基部から車外側に向けて延出する延出部と、延出部の先端部から車外側に向けて突出して縦壁部と当接するとともに、延出部よりも薄肉に構成されるビード部とを備えている。このため、製造誤差等により延出部の長さにばらつきが生じた場合であっても、当該ばらつきを吸収するようにして、ビード部が車内外方向に追従的に変形することとなる。従って、背面シール部(第3シール部)がドアサッシュから飛び出したり、シール切れが発生したりしてしまうといった事態を防止することができる。
さらに、第1シール部と第3シール部との間に、支持部のドア外周側の面(上面)と縦壁部の車内側の面(内壁面)とにそれぞれ当接する膨出部を備える第2シール部が存在することにより、第1シール部の突部と縦壁部との間に堆積した雨水や埃等が、第3シール部と支持部との間に形成される隙間を通じて、室内側に進入してしまうといった事態を防止することができる。
また、例えば、ドアウエザストリップの長手方向全域の背面シール部を、ビード部を具備する第3シール部と同じ断面形状に構成することも考えられる。しかしながら、ビード部を押出成形にて形成する場合には、ビード部を型成形にて形成する場合に比べ、ビード部の形状のばらつきが大きくなってしまうことが懸念され、上記作用効果が上手く奏されないおそれがある。また、ビード部は比較的薄肉であるため、ドアウエザストリップの長手方向においてビード部が一続きに延びる区間が長くなると、ビード部とドアサッシュの縦壁部の車内側の面との圧接が弱まってしまうおそれがある。これに対し、本手段では、ビード部が設けられる区間は、型成形部の一部分だけなので、上記不具合を回避することができる。
尚、前記ドアサッシュのうち、ドアのコーナー部に対応する部位には、前記支持部が形成されていないこととしてもよい。また、前記縦辺対応部に形成される背面シール部は、前記取付基部から車外側に向けて延出し、略先端部において前記縦壁部と当接する延出部を備え、前記ビード部の先端部と前記縦辺対応部に形成される前記背面シール部の先端部とが連続的に形成されていることとしてもよい。ちなみに、ドアサッシュのうちドアの縦縁部に対応して設けられる部位に関しては、意匠性の低下を招くことなく、縦壁部の突出長を長くすることができる。従って、背面シール部を縦壁部に対して確実に当接する長さに構成しても、当該背面シール部がドアサッシュから飛び出してしまうといった事態を招くことはない。このため、ドアサッシュ(縦壁部)に対して背面シール部をより強固に圧接させることができる。また、第3シール部の先端部(ビード部)は縦壁部に当接しているため、縦壁部に当接する縦辺対応部の背面シール部と、上辺対応部の背面シール部(第3シール部)とをスムースに連結することができる。
手段2.前記第3シール部の前記延出部は前記縦壁部に対して略直交して延び、前記ビード部は、前記延出部の先端部の厚み方向の中央位置に突設されていることを特徴とする手段1に記載のドアウエザストリップの取付構造。
例えば、ビード部が、縦壁部に対して略直交して延びる延出部の上端縁や下端縁から車外側に突出する場合、ビード部と縦壁部とを圧接させた場合に、第3シール部の先端部が座屈しやすくなってしまうおそれがある。これに対し、本手段2によれば、ビード部は延出部の厚み方向(ドア内外周方向)における中央位置に突設されているため、ビード部と縦壁部とを圧接させた場合、ビード部が圧縮されるようにして変形する。従って、縦壁部に対してビード部を好適に当接させることができ、シール性の向上を図ることができる。また、ビード部は延出部の上端縁(ドア外周側端縁)よりも下側(ドア内周側)に位置しているため、製造誤差等により延出部が長くなった場合に、ビード部が延出部よりもドア外周側に突出し、ひいては、ドアサッシュから飛び出してしまうといったおそれを抑止することができる。従って、背面シール部のドアサッシュからの飛び出しを抑制しつつ、縦壁部の突出方向先端縁を延出部の上面(ドア外周側の面)の近傍に設定することができ、これにより、より一層意匠性の向上を図ることができる。
手段3.前記ドアの上縁部に対応して設けられる前記押出成形部及び前記上辺対応部には、前記中空シール部よりも車外側、かつ、前記背面シール部よりも車内側において前記取付基部からドア外周側に向けて延出するサブシール部が設けられ、
前記サブシール部は、前記取付基部からドア外周側かつ車外側に向けて延びる基部と、前記基部の先端部からドア内周側かつ車外側に向けて延びる屈折部とを備え
ドアの閉鎖時において、前記基部と前記屈折部との境界部が前記ドア用開口部の周縁部と当接して前記基部がドア内周側に傾倒変形するとともに、前記屈折部の先端部が前記背面シール部の前記延出部のドア外周側の面と当接する構成であって、
前記ドアウエザストリップの取付状態において、前記背面シール部の前記延出部のドア外周側の面は、ドアを閉鎖する際の前記屈折部の変位方向に対して傾斜して延び、前記屈折部の先端部を車内側に向けて案内する案内面として構成されることを特徴とする手段1又は2に記載のドアウエザストリップの取付構造。
手段3によれば、サブシール部はドアの閉鎖時において背面シール部の延出部のドア外周側の面(外側面)と当接する屈折部を備えている。当該屈折部により、ドアの閉鎖時においてサブシール部(基部)と背面シール部(延出部)との間に形成される隙間が閉塞され、外観品質の向上及び風切り音の抑制等が図られる。加えて、ドアの閉鎖時において、サブシール部が、基部の付根部と屈折部の先端部との2点で支持されるため、シール性の向上を図ることができる。
また、背面シール部の延出部は、ドアを閉鎖する際にサブシール部の屈折部を車内側に案内する案内面となっている。このため、例えば、ドアを閉鎖する際に、屈折部が車外側に変位してドアサッシュに当接してしまうことでサブシール部が突っ張ってしまい、ドアを閉め切る際に比較的大きな力を要してしまう(ドアの閉まりが悪くなってしまう)といった事態を回避することができる。
尚、背面シール部のうち、ドアを閉鎖する際に、サブシール部と最初に当接する部位は、サブシール部の基部と屈折部との境界部よりも車内側に位置していることとしてもよい。この場合、ドアの閉鎖時においてサブシール部の基部及び屈折部がスムースに追従変形するといった作用効果が一層確実に奏されることとなり、ドアの閉まりが悪くなってしまうといった事態をより確実に防止することができる。
尚、上記手段2の構成によれば、第3シール部のビード部は延出部の下端縁(ドア内周側端縁)よりも上側(ドア外周側)に位置しているため、例えば、ドアの閉鎖時に延出部に当接するサブシール部によって第3シール部が下側(ドア内周側)に傾倒変位させられた場合に、ビード部が縦壁部から離間し易くなってしまうといった事態を抑制することができる。
手段4.前記第2シール部の前記膨出部は、前記第1シール部の前記突部を前記縦壁部に当接するまで車外側に肉厚にした形状をなし、
前記ドアウエザストリップの長手方向における前記第2シール部の形成区間は、0.5mm以上、3.0mm以下となっていることを特徴とする手段1乃至3のいずれかに記載のドアウエザストリップの取付構造。
例えば、第2シール部の形成区間が3.0mmを超える場合、膨出部に成形歪み(ヒケ)が生じる等してシール性の低下を招くおそれがある。一方、第2シール部の形成区間が0.5mm未満の場合、膨出部自身の剛性が低下し、シール性の低下を招く(例えば、第1シール部の突部と縦壁部との間を勢いよく流れる水等の圧力により膨出部がドアウエザストリップの長手方向において傾倒変形してしまう)おそれがある。これに対し、手段4によれば、第2シール部の形成区間を0.5mm以上、3.0mm以下としているため、上記不具合を回避することができ、シール性の向上を図ることができる。
フロントドアが開状態にある自動車の斜視図である。 ドアウエザストリップの正面図である。 ドアウエザストリップを示す図2のJ−J線断面図である。 ドアウエザストリップを示す図2のK−K線断面図である。 型成形部を車内側から見た正面図である。 ドアウエザストリップを示す図5のL−L線断面図である。 ドアウエザストリップを示す図5のM−M線断面図である。 ドアウエザストリップを示す図5のN−N線断面図である。 ドアウエザストリップを示す図5のO−O線断面図である。
以下に、一実施形態について図面を参照して説明する。図1に示すように、車両としての自動車1には、自動車ボディ3(車両本体)に形成されたドア用開口部4を開閉する自動車ドア(図ではフロントドア:以下、単に「ドア2」という)が設けられている。また、ドア2の外周縁には、ドア2の閉鎖時においてドア2とドア用開口部4の周縁部との間をシールするドアウエザストリップ5が取着されている。
図2に示すように、ドアウエザストリップ5は、ドア2の上縁部に沿って配設される押出成形部6と、ドア2の前後の縦縁部及び下縁部に沿って配設される押出成形部7と、ドア2のコーナー部に配設される型成形部(同図散点模様を付した部分)8、9とを備えている。押出成形部6,7は、図示しない押出成形機により長尺状に形成される。また、型成形部8、9は、隣接する押出成形部6、7の端部同士を接続するようにして所定の金型装置によって形成される。本実施形態では、ドアウエザストリップ5は、スポンジEPDM(エチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴム)で構成されている。
図3に示すように、押出成形部6は、ドア2の外周縁に沿って設けられた断面略C字状のリテーナ部10に嵌合される取付基部11と、当該取付基部11の車内側(図3右側)に突出形成され、内部に中空部12aを有してなる中空シール部12と、中空シール部12よりも車外側(図3左側)において取付基部11からドア2の外周側(図3上側)に延出したサブシール部13と、サブシール部13よりも車外側において取付基部11から車外側に延出した背面シール部14とを備えている。本実施形態では、押出成形により、取付基部11、中空シール部12、サブシール部13、及び背面シール部14がいずれも同じ材料で同時に成形される。そして、ドア2の閉鎖時に、中空シール部12及びサブシール部13が自動車ボディ3のドア用開口部4の周縁部に圧接し、これにより、自動車ボディ3とドア2との間がシールされる。
取付基部11は、略平板状の底板部11aと、底板部11aの上面からドア2外周側に向けてそれぞれ延出する車内側側壁部11b及び車外側側壁部11cと、両側壁部11b、11cの先端部間を連結する連結部11dとを備えている。車内側側壁部11b及び車外側側壁部11cは、底板部11aの側辺部よりも内側(底板部11aの車幅方向中央部側)に位置しており、これによって、底板部11aには、車内側側壁部11bよりも車内側に位置する車内側片部21と、車外側側壁部11cよりも車外側に位置する車外側片部22とが形成されている。
尚、後述する押出成形部7の取付基部11には、長手方向に沿って所定間隔毎に図示しないクリップが取付けられており、押出成形部6の取付基部11を断面略C字状のリテーナ部10に嵌め込むとともに、押出成形部7のクリップをドア2に形成された取付孔に嵌め込むことでドアウエザストリップ5がドア2に取付けられている。
中空シール部12は、車内側側壁部11bと連結部11dとの境界部から車内側に延出している。また、中空シール部12のうち、ドア用開口部4の周縁部と当接する部位はその他の部位に比べ曲率が小さく設定されている。さらに、中空シール部12のうち、ドア2の開放時に人目に触れにくい車内側片部21側の部位には、リテーナ部10(後述する車内側係止部33)の外側面に当接する突起18が形成されている。加えて、中空シール部12には、その長手方向に沿って間欠的にエア抜き孔(図示略)が形成されている。
背面シール部14は、取付基部11の車外側側壁部11cと連結部11dとの境界部から車外側に向けてほぼ直線状に延出する延出部27と、延出部27の先端部からドア2内周側(車外側片部22側)に向けて延出部27の延在方向とほぼ直交して突出する突部28とを備え、断面略L字状をなしている。また、背面シール部14の突部28は、ドアウエザストリップ5の取付状態において、リテーナ部10の後述する支持部35と当接し、これにより、ドアウエザストリップ5とドア2との間からの雨水等の浸入が防止される構成となっている。尚、押出成形部6の背面シール部14の延出部27は、ドアサッシュ(2a)の縦壁部36から若干離間している。
サブシール部13は、中空シール部12よりも車外側、かつ、背面シール部14よりも車内側において取付基部11の連結部11dからドア2外周側かつ車外側に向けて延びる基部24と、基部24の先端部からドア2内周側かつ車外側に向けて延びる屈折部25とを備え、断面略く字状をなしている。ドア2の閉鎖時には、基部24と屈折部25との境界部がドア用開口部4の周縁部と当接し、基部24がドア2内周側に向けて傾倒変形するとともに、屈折部25の先端部が背面シール部14の延出部27のドア2外周側の面(外側面)と当接する構成となっている。
さらに、背面シール部14の延出部27の外側面及び突部28の先端部等を含むドアウエザストリップ5の表面には、摺動剤としてのシリコンオイルがスプレー塗布されており、摺動性の向上が図られている。尚、本実施形態では、シリコンオイルを塗布する塗布工程において、ドアウエザストリップ5の断面形状を変形させることなくシリコンオイルをスプレー塗布する。これにより、例えば、ドアウエザストリップ5の断面形状を変化させつつ摺動剤を塗布する場合に比べ、製造作業性の向上を図ることができる。
また、図3に示すように、ドア2の上縁部に対応して形成されるドアサッシュ(ルーフサッシュ2a)は、取付基部11の底板部11aのドア2の内周側の面と対向する底壁部32と、底壁部32の車内側端縁から上方に延出し、先端側が車外側に折り曲げられた車内側係止部33と、底壁部32の車外側端縁から上方に延出し、先端側が車内側に折り曲げられた車外側係止部34と、車外側係止部34の先端縁から車外側に折り返すようにして、車外側係止部34のドア2外周側において、車外側係止部34の先端側の部位と略平行して延びる支持部35と、支持部35の車外側端縁からドア2外周側に向けて延出するドアサッシュの縦壁部36とを備えている。本実施形態のルーフサッシュ2aは、ドア2を構成する金属製のパネル部材31を折り曲げることで形成されている。また、車内側係止部33及び車外側係止部34の各先端側の部位、及び支持部35は、ドアウエザストリップ5の取付方向(ドア2の内外周方向:図3では上下方向)に対してほぼ直交する方向に延びている。尚、支持部35は、ドアウエザストリップ5の取付状態において、背面シール部14の延出部27の付根部よりもドア2内周側に位置している。
そして、取付基部11の底板部11aが、底壁部32、車内側係止部33、及び車外側係止部34の内側に嵌め込まれることで、取付基部11(底板部11a)の車内側片部21が車内側係止部33に係止され、車外側片部22が車外側係止部34に係止される。また、背面シール部14の突部28の先端部が支持部35のドア2外周側の面(図3では上面)に当接する。このとき、背面シール部14は、延出部27の付根部を中心に、ドア2外周側(図3では上方)に向けて若干傾動変位する。このように背面シール部14が傾動変位することで、延出部27が、ドア2を閉鎖する際のサブシール部13の屈折部25の変位方向に対して傾斜して延びることとなり、延出部27の外側面は、ドア2を閉鎖する際に屈折部25の先端部を車内側に案内する案内面となる。
また、背面シール部14のうち、ドア2を閉鎖する際に、サブシール部13と最初に当接する部位は、サブシール部13の基部24と屈折部25との境界部よりも車内側に位置している。当該構成により、ドア2を閉鎖する際に、屈折部25の先端部の車内側への変位が比較的スムースに行われるとともに、屈折部25と延出部27とが当接した後の基部24のドア2内周側への傾倒変位が比較的スムースに行われる。尚、本実施形態では、縦壁部36によって背面シール部14及び取付基部11が車外側から覆い隠される(ドア2の閉鎖時においては、屈折部25と延出部27との当接部位についても隠される)こととなり、意匠性の向上等を図ることができる。
尚、図4に示すように、ドア2の前縁部、下縁部、及び後縁部に対応して設けられる押出成形部7に関しても、基本的に押出成形部6と同様の断面形状をなしている。但し、押出成形部7に関しては、サブシール部13が省略されている。また、押出成形部7の背面シール部14に関しては、押出成形部6の背面シール部14のような突部28は設けられておらず、取付基部11から車外側に向けて延びる延出部27のみで構成されている。
また、ドア2の縦縁部に対応して形成されるドアサッシュ(ピラーサッシュ2b)は、ドア2を構成するパネル部材31に固定される略C字状のリテーナ部材38と、リテーナ部材38よりも車外側において、パネル部材31が後方に折返されることで構成された縦壁部39とを備えている。そして、リテーナ部材38の内側に取付基部11が嵌め込まれるとともに、取付基部11に取付けられたクリップがピラーサッシュ2bに形成された取付孔に嵌め込まれることでドアウエザストリップ5(押出成形部7)がドア2に取付けられている。また、押出成形部7に関しては、延出部27(背面シール部14)の略先端部が、縦壁部39と圧接することにより、ドアウエザストリップ5とドア2のピラーサッシュ2bとの間がシールされる構成となっている。
尚、ドア2の上縁部に対応して形成されるルーフサッシュ2aの縦壁部36に関しては、意匠性の向上を図るべく、ドア2の縦縁部に対応して形成されるピラーサッシュ2bの縦壁部39よりも突出長が短く構成されている。また、本実施形態では、ドア2のコーナー部において、ルーフサッシュ2aとピラーサッシュ2bとが溶接されている。さらに、ドアサッシュのうちドア2のコーナー部に対応して設けられる部位においては、溶接の都合上、支持部35(及びリテーナ部材38)が形成されていない。
さて、図5に示すように、型成形部9は、ドア2の上縁部に対応する上辺対応部41と、ドア2の後縁部に対応する縦辺対応部42とを備え、略L字状をなしている。
上辺対応部41は、基本的に上記押出成形部6と同様の断面形状をなしており、取付基部11、中空シール部12、サブシール部13、及び背面シール部14等を備えている。但し、本実施形態では、部分的に背面シール部14の先端部形状が異なっている。具体的に、上辺対応部41の背面シール部14は、ドアウエザストリップ5の長手方向において押出成形部6の背面シール部14と連接する第1シール部43と、第1シール部43と連接する第2シール部44と、第2シール部44及び縦辺対応部42に形成された背面シール部14に連接する第3シール部45とを備えている。
図6に示すように、第1シール部43は、押出成形部6の背面シール部14と同様の断面形状(図3参照)をなしており、取付基部11の車外側側壁部11cと連結部11dとの境界部から車外側に向けてほぼ直線状に延出する延出部43aと、延出部43aの先端部からドア2内周側(車外側片部22側)に向けて延出部43aの延在方向とほぼ直交して突出する突部43bとを備え、断面略L字状をなしている。そして、突部43bの先端部が支持部35の上面(ドア2外周側の面)と当接する構成となっている。また、第1シール部43は、押出成形部6の背面シール部14と同様に、延出部43aが縦壁部36から若干離間している。
尚、図6には、中空シール部12の内側に補強リブ19が形成されている。当該補強リブ19は、型成形部9の成形時において、押出成形部6と型成形部9との連接部においてのみ形成されるものであり、当該補強リブ19により、押出成形部6と型成形部9との接続強度の向上が図られている。
図7に示すように、第2シール部44は、取付基部11の車外側側壁部11cと連結部11dとの境界部から車外側に向けてほぼ直線状に延出する延出部44aと、延出部44aの先端部に設けられ、少なくとも支持部35と縦壁部36との境界部において、支持部35の上面(ドア2外周側の面)と縦壁部36の内側面(車内側の面)とにそれぞれ当接する膨出部44bとを備えている。膨出部44bは、第1シール部43の突部43bを縦壁部36に当接するまで車外側に肉厚にした形状をなしている。また、本実施形態では、ドアウエザストリップ5の長手方向における第2シール部44の形成区間は、約1.0mmとなっている。
図8に示すように、第3シール部45は、取付基部11の車外側側壁部11cと連結部11dとの境界部から車外側に向けてほぼ直線状に延出する延出部45aと、延出部45aの先端部から車外側に突出し、縦壁部36の車内側の面と当接するビード部45bとを備えている。ビード部45bは、延出部45aよりも薄肉に構成されている。また、ビード部45bは、縦壁部36に対して略直交して延びる延出部45aの先端部の厚み方向(ドア2内外周方向)中央位置に突設されている。本実施形態では、第3シール部45は、ドア2の上縁部に対応して設けられるルーフサッシュ2aと、ドア2の後縁部に対応して設けられるピラーサッシュ2bとの溶接部位を含み、上記のように、リテーナ部10の支持部35が形成されていない区間にも対応して配設されている。
尚、第3シール部45は、縦辺対応部42に形成された背面シール部14及び第2シール部44と連結されるだけではなく、上辺対応部41の長手方向に沿って後方に延長成形され、ドアウエザストリップ5の後端縁まで延設されている。これにより、シール性の向上を図ることができる。
そして、ドアウエザストリップ5の長手方向において、第1、第2、第3シール部43、44、45の延出部43a、44a、45aが一続きに形成されるとともに、突部43bと膨出部44bの前面の車内側側辺部とが連結され、ビード部45bと膨出部44bの後面の上辺部とが連結されている。尚、突部43bの下端縁(ドア2内周側端縁)と、膨出部44bの下面とが連続的に(面一となるように)形成され、ビード部45bの先端部と、膨出部43bの車外側の面とが連続的に(面一となるように)形成されている。
また、図9に示すように、縦辺対応部42は、上記押出成形部7(図4参照)と同様に、取付基部11、中空シール部12、及び背面シール部14等を備えている(サブシール部13は設けられていない)。また、縦辺対応部42の背面シール部14は、押出成形部7の背面シール部14と同様に延出部27のみで構成されている。当該縦辺対応部42の背面シール部14(延出部27)の先端縁は、ドアウエザストリップ5の長手方向に沿って、第3シール部45のビード部45b、及び、押出成形部7の背面シール部14(延出部27)の先端縁と連続的に形成されている。
尚、型成形部9は、縦辺対応部42の中空シール部12と背面シール部14との間の部位から後方(図9では上方)に延出形成された台座部51を備えている。台座部51には、ポリアミド樹脂よりなるインサート部材52が埋設(インサート成形)されている。インサート部材52は、略平板状の本体部53と、本体部53から車外側(図5では紙面奥側)に突出成形されたクリップ部54とを備えている。そして、クリップ部54を、ピラーサッシュ2bの縦壁部39において形成された取付孔57に挿通させることで、クリップ部54の先端部に形成された爪部(図示略)が縦壁部39の車外側の面に係止される。これにより、型成形部9がドア2に固定され、ドア2に対する型成形部9の位置ずれが防止されることとなる。
尚、図9中、符号Gはピラーサッシュ2bの車外側に設けられたガーニッシュである。
以上詳述したように、本実施形態では、ドアの上縁部に対応して設けられる押出成形部6の背面シール部14及び当該背面シール部14に連接する第1シール部43は、延出部27、43aと突部28、43bとを備えて断面略L字状に構成され、突部28、43bの先端部が支持部35に当接する構成となっている。このため、ドアウエザストリップ5のうちドア2の上縁部に対応して設けられる部位の大部分の背面シール部14を支持部35と当接させる構成とすることができる。従って、製造誤差等に起因して、背面シール部14(延出部27、43a)の長さがばらついたとしても、シール切れを起こしたり、背面シール部14がルーフサッシュ2aよりも車外側に飛び出すなどして意匠性の低下を招いたりするといった事態を防止することができる。
また、例えば、背面シール部14が略直線状に構成されるとともに、背面シール部14の裏面(ドア2内周側の面)が支持部35と面で当接する場合に比べ、背面シール部14と支持部35との接触面積を減らすことができる。従って、線接触的に接触してシール圧を高めることができるとともに、ドアウエザストリップ5の組付けに際し、両者間に働く摩擦力を低減させることができ、結果として、ドアウエザストリップ5の組付け作業性を向上させることができる。
尚、背面シール部14の突部28の先端部には、摺動剤としてのシリコンオイルが塗布されており、摺動性の向上が図られている。このため、ドアウエザストリップ5のリテーナ部10への組付け作業性を向上させるといった上記作用効果が一層確実に奏される。尚、突部28の存在によって延出部27の裏面(ドア2内周側の面)に対して摺動剤を上手く塗布できないことが懸念されるが、延出部27は基本的にリテーナ部10と当接しない構成となっているため、延出部27の裏面とリテーナ部10とが擦れて両者間に摩擦力が作用するといったことがない。従って、延出部27の裏面に摺動剤が塗布されなくても、組付け作業性の低下を招くことはない。
また、第3シール部45は、支持部35ではなく、縦壁部36と当接する構成となっている。このため、ドア2のコーナー部において支持部35が形成されない部位においても、ドアウエザストリップ5とドアサッシュ(ルーフサッシュ2a)との間のシールを行うことができる。さらに、本実施形態によれば、第3シール部45は、延出部45aの先端部から車外側に向けて突出して縦壁部36の車内側の面と当接するとともに、延出部45aよりも薄肉に構成されるビード部45bを備えている。このため、製造誤差等により延出部45aの長さにばらつきが生じた場合であっても、当該ばらつきを吸収するようにして、ビード部45bが車内外方向に追従的に変形することとなる。従って、背面シールリップ14(第3シール部45)がルーフサッシュ2aから飛び出したり、シール切れが発生したりしてしまうといった事態を防止することができる。
さらに、第1シール部43と第3シール部45との間に、支持部35のドア2外周側の面(上面)と縦壁部36の車内側の面とにそれぞれ当接する膨出部44bを備える第2シール部44が存在することにより、第1シール部43の突部43bと縦壁部36との間に堆積した雨水や埃等が、第3シール部45と支持部35との間に形成される隙間を通じて、室内側に進入してしまうといった事態を防止することができる。
また、例えば、ドアウエザストリップ5の長手方向全域の背面シール部14を、ビード部45bを具備する第3シール部45と同じ断面形状に構成することも考えられる。しかしながら、ビード部45bを押出成形にて形成する場合には、ビード部45bを型成形にて形成する場合に比べ、ビード部45bの形状のばらつきが大きくなってしまうことが懸念され、上記作用効果が上手く奏されないおそれがある。また、ビード部45bは比較的薄肉であるため、ドアウエザストリップ5の長手方向においてビード部45bが一続きに延びる区間が長くなると、ビード部45bとドアサッシュの縦壁部36の車内側の面との圧接が弱まってしまうおそれがある。これに対し、本実施形態では、ビード部45bが設けられる区間は、型成形部9の上辺対応部41の一部分だけなので、上記不具合を回避することができる。
ちなみに、ドアサッシュのうちドア2の縦縁部に対応して設けられる部位(ピラーサッシュ2b)に関しては、意匠性の低下を招くことなく、縦壁部39の突出長を長くすることができる。従って、背面シール部14を縦壁部39に対して確実に当接する長さに構成しても、当該背面シール部14がピラーサッシュ2bから飛び出してしまうといった事態を招くことはない。このため、ピラーサッシュ2b(縦壁部39)に対して背面シール部14をより強固に圧接させることができる。
また、サブシール部13はドア2の閉鎖時において背面シール部14の延出部27のドア外周側の面(外側面)と当接する屈折部25を備えている。当該屈折部25により、ドア2の閉鎖時においてサブシール部13(基部24)と背面シール部14(延出部27)との間に形成される隙間が閉塞され、外観品質の向上及び風切り音の抑制等が図られる。加えて、ドア2の閉鎖時において、サブシール部13が、基部24の付根部と屈折部25の先端部との2点で支持されるため、シール性の向上を図ることができる。
さらに、背面シール部14の延出部27は、ドア2を閉鎖する際にサブシール部13の屈折部25を車内側に案内する案内面となっている。このため、例えば、ドア2を閉鎖する際に、屈折部25が車外側に変位してルーフサッシュ2aに当接してしまうことでサブシール部13が突っ張ってしまい、ドア2を閉め切る際に比較的大きな力を要してしまう(ドア2の閉まりが悪くなってしまう)といった事態を回避することができる。加えて、延出部27の外側面に摺動剤が塗布されている。このため、ドア2を閉鎖する際に背面シール部14の延出部27によってサブシール部13の屈折部25を車内側に案内するといった上記作用効果が一層確実に奏される。
また、例えば、ビード部45bが、縦壁部36に対して略直交して延びる延出部45aの上端縁や下端縁から車外側に突出する場合、ビード部45bと縦壁部36とを圧接させた場合に、第3シール部45の先端部が座屈しやすくなってしまうおそれがある。これに対し、本実施形態によれば、ビード部45bは延出部45aの厚み方向(ドア2内外周方向)における中央位置に突設されているため、ビード部45bと縦壁部36とを圧接させた場合、ビード部45bが圧縮されるようにして変形する。従って、縦壁部36に対してビード部45bを好適に当接させることができ、シール性の向上を図ることができる。また、ビード部45bは延出部45aの上端縁(ドア2外周側端縁)よりも下側(ドア2内周側)に位置しているため、製造誤差等により延出部45aが長くなった場合に、ビード部45bが延出部45aよりもドア2外周側に突出し、ひいては、ルーフサッシュ2aから飛び出してしまうといったおそれを抑止することができる。従って、背面シール部14のルーフサッシュ2aからの飛び出しを抑制しつつ、縦壁部36の突出方向先端縁を延出部45a(27)の上面(ドア2外周側の面)の近傍に設定することができ、これにより、より一層意匠性の向上を図ることができる。
さらに、第3シール部45のビード部45bは延出部45aの下端縁(ドア2内周側端縁)よりも上側(ドア2外周側)に位置しているため、例えば、延出部45aに当接するサブシール部13によって第3シール部45が下方に押されて下側(ドア2内周側)に傾倒変位させられた場合に、ビード部45bが縦壁部36から離間し易くなってしまうといった事態を抑制することができる。
また、膨出部44bを具備する第2シール部44のドアウエザストリップ5の長手方向における形成区間は約1.0mmとなっている。このため、例えば、第2シール部44の形成区間が3.0mmを超える場合のように、膨出部44bに成形歪み(ヒケ)が生じる等してシール性の低下を招いてしまうといった事態を抑止することができる。さらに、例えば、第2シール部44の形成区間が0.5mm未満の場合のように、膨出部44b自身の剛性が低下し、シール性の低下を招いてしまう(例えば、第1シール部43の突部43bと縦壁部36との間を勢いよく流れる水等の圧力により膨出部44bがドアウエザストリップ5の長手方向において傾倒変形してしまう)といったおそれを抑止することができる。
尚、上記実施の形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。勿論、以下において例示しない他の応用例、変更例も当然可能である。
(a)上記実施形態では、ドアウエザストリップ5の長手方向における第2シール部44の形成区間が約1.0mmとなっているが、特にこのような構成に限定されるものではない。但し、第2シール部44の形成区間は、0.5mm以上、3.0mm以下であることが望ましい。尚、第2シール部44の形成区間が3.0mmを超える場合、膨出部44bに成形歪み(ヒケ)が生じる等してシール性の低下を招くおそれがある。一方、第2シール部44の形成区間が0.5mm未満の場合、膨出部44b自身の剛性が低下し、シール性の低下を招くおそれがある。
また、上記実施形態において、縦辺対応部42の上端部の背面シール部14に対し、延出部27の先端部から車外側に突出するビード部を設け、当該ビード部を第3シール部45のビード部45bと連続的に形成してもよい。
(b)上記実施形態では、背面シール部14の突部28が延出部27の先端部から突出しているが、延出部27の途中(略先端部)から突出する構成であってもよい。但し、製造誤差により延出部27の先端部と縦壁部36とが当接してしまうといった事態をより確実に防止するといった観点からすると、突部28が延出部27の先端部から突出することが望ましい。また、上記実施形態では、サブシール部13が略く字状に構成されているが、略直線状に構成してもよい。さらに、中空シール部12の形状についても特に限定されるものではなく、中空状をなしていればよく、例えば、突起18を省略したり、断面を略菱形に形成したりすることも可能である。
(c)上記実施形態では、フロントドアのドアウエザストリップ5について具体化したが、例えばリヤドア等その他のドアに取着されるドアウエザストリップにも適用することもできる。また、上記実施形態では、ドアウエザストリップ5をEPDMにより構成しているが、オレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)等の他の素材により構成してもよい。さらに、上記実施形態では、取付基部11、中空シール部12、サブシール部13、及び背面シール部14がいずれも同一の材料で構成されているが、部分的に異なる材料を使用してもよい。例えば、中空シール部12、サブシール部13、及び背面シール部14をスポンジEPDMで構成し、取付基部11をソリッドEPDM又は微発泡のスポンジEPDMで構成することとしてもよい。
1…自動車、2…ドア、2a…ルーフサッシュ、2b…ピラーサッシュ、3…自動車ボディ、5…ドアウエザストリップ、6,7…押出成形部、8,9…型成形部、10…リテーナ部、11…取付基部、12…中空シール部、13…サブシール部、14…背面シール部、24…基部、25…屈折部、27…延出部、28…突部、32…底壁部、33…車内側係止部、34…車外側係止部、35…支持部、36…縦壁部、41…上辺対応部、42…縦辺対応部、43…第1シール部、43a…延出部、43b…突部、44…第2シール部、44a…延出部、44b…膨出部、45…第3シール部、45a…延出部、45b…ビード部。

Claims (4)

  1. 車両のドアの周縁部に沿って設けられるリテーナ部に取付けられる取付基部と、
    前記取付基部と一体成形され、中空部を有してなる中空シール部と、
    前記中空シール部よりも車外側において前記取付基部のドア外周側の部位から車外側に向けて延出し、ドアサッシュに当接する背面シール部とを備え、
    前記ドアの上縁部及び前縁部から下縁部を経て後縁部に対応して設けられる押出成形部と、前記押出成形部の端部同士を所定の角度をなした状態で接続する型成形部とを備えるとともに、
    ドアの閉鎖時には、前記中空シール部が車両本体に形成されたドア用開口部の周縁部に圧接して、前記車両本体と前記ドアとの間がシールされるドアウエザストリップの取付構造であって、
    前記ドアサッシュのうち前記ドアの上縁部に対応して形成される部位のリテーナ部に関しては、
    前記取付基部の車内側の側辺部を係止する車内側係止部と、
    前記取付基部の車外側の側辺部を係止する車外側係止部と、
    前記車外側係止部のドア外周側、かつ、前記ドアウエザストリップの前記リテーナ部への取付状態において前記背面シール部の付根部よりもドア内周側に位置し、前記ドアウエザストリップの取付方向に対してほぼ直交する方向に延びる支持部とを備え、
    前記ドアサッシュは、前記支持部の車外側端縁からドア外周側に向けて延びる縦壁部を備え、
    前記型成形部は、前記ドアの上縁部に対応して設けられる上辺対応部と、前記ドアの縦縁部に対応して設けられる縦辺対応部とを備え、
    前記上辺対応部の前記背面シール部は、
    前記取付基部から車外側に向けて延出する延出部と、前記延出部の先端部又はその近傍からドア内周側に向けて前記延出部の延在方向に対して交差する方向に突出し、前記支持部のドア外周側の面と当接する突部とを備え、ドアの上縁部に対応して設けられる前記押出成形部の前記背面シール部と同じ断面形状を有するとともに、当該背面シール部と連続して延びる第1シール部と、
    前記取付基部から車外側に向けて延出する延出部と、前記延出部の先端部に設けられ、少なくとも前記支持部と前記縦壁部との境界部において、前記支持部のドア外周側の面と前記縦壁部の車内側の面とにそれぞれ当接する膨出部とを備え、前記第1シール部と連接する第2シール部と、
    前記取付基部から車外側に向けて延出する延出部と、前記延出部の先端部から車外側に突出して前記縦壁部の車内側の面と当接するとともに、前記延出部よりも薄肉に構成されるビード部とを備え、前記第2シール部と前記縦辺対応部に形成される前記背面シール部とに連接する第3シール部とを備え、
    前記ドアウエザストリップの長手方向において、前記突部と前記膨出部とが連結されるとともに、前記ビード部と前記膨出部とが連結されていることを特徴とするドアウエザストリップの取付構造。
  2. 前記第3シール部の前記延出部は前記縦壁部に対して略直交して延び、前記ビード部は、前記延出部の先端部の厚み方向の中央位置に突設されていることを特徴とする請求項1に記載のドアウエザストリップの取付構造。
  3. 前記ドアの上縁部に対応して設けられる前記押出成形部及び前記上辺対応部には、前記中空シール部よりも車外側、かつ、前記背面シール部よりも車内側において前記取付基部からドア外周側に向けて延出するサブシール部が設けられ、
    前記サブシール部は、前記取付基部からドア外周側かつ車外側に向けて延びる基部と、前記基部の先端部からドア内周側かつ車外側に向けて延びる屈折部とを備え
    ドアの閉鎖時において、前記基部と前記屈折部との境界部が前記ドア用開口部の周縁部と当接して前記基部がドア内周側に傾倒変形するとともに、前記屈折部の先端部が前記背面シール部の前記延出部のドア外周側の面と当接する構成であって、
    前記ドアウエザストリップの取付状態において、前記背面シール部の前記延出部のドア外周側の面は、ドアを閉鎖する際の前記屈折部の変位方向に対して傾斜して延び、前記屈折部の先端部を車内側に向けて案内する案内面として構成されることを特徴とする請求項1又は2に記載のドアウエザストリップの取付構造。
  4. 前記第2シール部の前記膨出部は、前記第1シール部の前記突部を前記縦壁部に当接するまで車外側に肉厚にした形状をなし、
    前記ドアウエザストリップの長手方向における前記第2シール部の形成区間は、0.5mm以上、3.0mm以下となっていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のドアウエザストリップの取付構造。
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