JP5202560B2 - 多炭種燃焼試験時の加圧流動床複合発電プラントの運転方法及び運転管理装置 - Google Patents
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Description
まず、A火炉11及びB火炉21の温度など運転管理を行って行く上で必須の項目である主要監視項目の運転データを取得する(ステップS1)。主要監視項目を表1に示す。主要監視項目は、炭種又は混焼率を変えるとその影響が大きく現れる項目を選定しており、全部で13項目である。13個の主要監視項目には、それぞれ管理値及び/又は目標値が設定されている。管理値が設定された項目は管理値が、管理値が設定されていない項目は目標値が満足すべき設定条件となる。表1に、実際の運転に基づき設定された管理値、目標値の一例を示す。ここに示す管理値、目標値は、許容限界値である。管理値、目標値は加圧流動床複合発電プラントの規模、使用する石炭等で異なることは当然に予想され、管理値、目標値が表1に記載されている値に限定されないことは言うまでもない。
(1)層温:BM灰が肥大化しズリ濃度が上昇した場合には,伝熱面積の減少により層温が上昇する。層温が上昇すると脱炭酸反応が進行し、BM中のCaCO3からCaOが生成されやすくなるため、石炭中のN分から発生するNH3の多くが酸化されてNOxが増加する。
(2)層高:層温が上昇した場合には、層高を上昇させ熱交換量を増やす必要があるが、層高を上げすぎると石炭の未燃分が火炉11、21の下流側に飛散し後燃え現象が発生し、1次サイクロン62、63で灰の詰りが発生する可能性がある。これは、1次サイクロン62、63での灰温度が上昇し、灰溶融性の上昇により灰付着量が増加するためである。
(3)層高維持(L/C):灰分が少ない炭種を燃焼する場合には層高維持性が悪化し、層高が低下傾向になる。このためL/C(石灰石供給量)を増やす必要がある。L/Cを上限値(12)に設定しても層高が低下する場合は、BMタンク81、82からBMを供給し層高の維持を図るがBMタンク81、82の保有量も低下した場合にはBM供給時、「過供給」となり層高が急上昇する可能性がある。層高が上昇した場合には、上記(2)のトラブルが発生する可能性がある。
(4)ズリ濃度:BM灰が肥大化しズリ濃度が上昇した場合には、伝熱面積の減少により層温が上昇する。層温が上昇した場合には上記(1)のトラブルが発生する可能性がある。またBM灰が肥大化しズリ濃度が上昇した場合には、局所的に流速が上昇し層内管の磨耗速度が上昇する。層内管の磨耗が進行すればチューブリークが発生する可能性がある。
(5)分級機清掃間隔:石炭の付着水分が上昇した場合、分級機31のスクリーンに粗粉炭が付着し清掃を要するが、清掃を行うためには一時的に石炭前処理系統を停止しなければならない。分級機31の清掃間隔が長くなり石炭前処理系統の停止時間が増加した場合、粗粉炭の供給量が燃料製造量を下回った場合には中継ホッパレベル32が低下し、負荷下げを要する。
(6)1次サイクロンホッパ下部温度:層高が上昇し1次サイクロン62、63で灰詰りが発生した場合には、1次サイクロンホッパ下部温度が低下する。
(7)2次サイクロン灰出口温度:層高が上昇し1次サイクロン62、63で灰詰りが発生し、処理しきれない灰が2次サイクロン64、65に流入するため、2次サイクロン64、65でも灰の詰りが発生する可能性がある。その場合には2次サイクロン64、65灰出口温度が低下する。
(8)1次サイクロン払出間隔、(9)2次サイクロン払出間隔:灰量の多い炭種を燃焼した場合、灰量が増加しサイクロンの払出間隔が長くなる。払出間隔が長すぎると処理しきれない灰がサイクロンに堆積し、灰の詰りが発生する可能性がある。
(10)入口案内翼IGV開度:カロリーの低い炭種を燃焼した場合には,燃料供給量が増加するが、それに伴い燃焼用空気流量も増加する。燃焼用空気はコンプレッサ72での空気の取り込み量を増やすことで増加するが、IGV(コンプレッサ入口案内翼)開度を増加させる必要がある。管理値は負荷増減ブロックにより負荷固定される開度を設定している。
(11)CWP粘度:CWPの粘度が目標値を外れると、CWP供給配管が詰り搬送できなくなる可能性がある。
(12)NOx濃度、SOx排出量、煤塵濃度:石炭中のN分が多い炭種を燃焼した場合には,NOx生成量が増加し,環境規制値を順守できなくなる可能性がある。石炭中のS分が多い炭種を燃焼した場合には、SOx生成量が増加し、環境規制値を順守できなくなる可能性がある。石炭中の灰分が多い炭種を燃焼した場合には、バグフィルタ75出口の煤塵濃度が増加し、環境規制値を順守できなくなる可能性がある。
(13)燃焼空気流量:カロリーの低い炭種を燃焼した場合には、CWP供給量が増えることで未燃分が増加するため、燃焼を良くするために燃焼用空気流量を増やすことがあるが、増やしすぎると未燃分が下流側に飛散し、後燃え現象が発生し1次サイクロン62、63で灰の詰りが発生する可能性がある。また燃料用空気流量を上げすぎると炉内でのBM流動速度が上昇し、層内管の磨耗を進行させチューブリークが発生する可能性がある。
12、22 圧力容器 31 分級機
32 中継ホッパ 33 微粉砕機
34 混練機 35 粘度計
36 燃料タンク 37 CWPポンプ
41 水・蒸気管 42、44 給水加熱器
43 給水ポンプ 45 排熱熱交換器
51 高圧タービン 52 中圧タービン
53 低圧タービン 54、73 発電機
56 復水器 58 復水ポンプ
60、61 燃焼ガス配管 62、63 1次サイクロン
64、65 2次サイクロン 66、67、68、69 灰クーラ
71 ガスタービン 72 コンプレッサ
74 脱硝装置 75 バグフィルタ
76 煙突 81、82 流動媒体タンク
83、84 供給管 85、86 抜出し管
91、92 炉底抜出し管 93、94 灰クーラ
95、96 ロックホッパ 97 灰処理ライン
100 運転管理装置 101 データ入力手段
102 記憶手段 103 運転管理手段
104 出力手段
Claims (6)
- ベース炭とベース炭以外の石炭を同時に燃焼させる多炭種燃焼試験時の加圧流動床複合発電プラントの運転方法であって、
運転状態を監視するための主要監視項目について運転データを取得するステップと、
取得した前記運転データと予め定める各主要監視項目の設定条件とから運転状態が不良であるか否かを判断するステップと、
前記ステップで運転状態が不良であると判断すると、ベース炭以外の石炭の混焼率を低下させた運転を行い、前記ステップで運転状態が不良でないと判断すると、混焼率を変化させることなく運転を継続するステップと、
前記混焼率を低下させると混焼率が予め定める混焼率以下になるか否かを判断するステップと、を含み、
前記ステップにおいて前記混焼率を低下させると混焼率が予め定める混焼率以下になると判断すると、前記混焼率を予め定める混焼率としかつ負荷下げ運転を行うことを特徴とする多炭種燃焼試験時の加圧流動床複合発電プラントの運転方法。 - 前記主要監視項目は、炭種又は混焼率の影響が大きく現れる項目であることを特徴とする請求項1に記載の多炭種燃焼試験時の加圧流動床複合発電プラントの運転方法。
- 前記主要監視項目は、層温、層高、層高維持L/C、ズリ濃度、分級機清掃間隔、1次サイクロンホッパ下部温度、2次サイクロン灰出口温度、1次サイクロン払出間隔、2次サイクロン払出間隔、燃焼用空気圧縮機入口案内翼開度、CWP粘度、NOx濃度、燃焼空気流量の13項目であり、
前記運転状態が不良であるか否かの判断は、前記13項目のうちいずれか1でも予め定める設定条件を満足していないときは運転状態が不良であると判断し、前記13項目の全てが予め定める設定条件を満足しているときは運転状態が不良でないと判断することを特徴とする請求項1又は2に記載の多炭種燃焼試験時の加圧流動床複合発電プラントの運転方法。 - ベース炭とベース炭以外の石炭を同時に燃焼させる多炭種燃焼試験時の運転を管理する加圧流動床複合発電プラントの運転管理装置であって、
運転状態を監視するための主要監視項目について運転データを入力するデータ入力手段と、
入力された前記運転データと予め定める各主要監視項目の設定条件とから運転状態が不良であるか否かを判断し、運転状態が不良であると判断すると、所定の下げ幅だけベース炭以外の石炭の混焼率を低下させるように指令を発する運転管理手段と、
前記運転管理手段の指令を出力する出力手段と、を含み、
前記運転管理手段は、前記混焼率を低下させるように指令を発するとき、前記混焼率を低下させると混焼率が予め定める混焼率以下になると判断すると、所定の下げ幅だけベース炭以外の石炭の混焼率を低下させる指令に代え、前記混焼率を予め定める混焼率としかつ負荷下げを行うよう指令を発することを特徴とする加圧流動床複合発電プラントの運転管理装置。 - 前記主要監視項目は、炭種又は混焼率の影響が大きく現れる項目であることを特徴とする請求項4に記載の加圧流動床複合発電プラントの運転管理装置。
- 前記主要監視項目は、層温、層高、層高維持L/C、ズリ濃度、分級機清掃間隔、1次サイクロンホッパ下部温度、2次サイクロン灰出口温度、1次サイクロン払出間隔、2次サイクロン払出間隔、燃焼用空気圧縮機入口案内翼開度、CWP粘度、NOx濃度、燃焼空気流量の13項目であり、
前記13項目のうちいずれか1でも予め定める設定条件を満足していないときは運転状態が不良であると判断することを特徴とする請求項4又は5に記載の加圧流動床複合発電プラントの運転管理装置。
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