JP5201125B2 - ウレタン(メタ)アクリレート樹脂、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物、コーティング剤及びプラスチック成形物 - Google Patents

ウレタン(メタ)アクリレート樹脂、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物、コーティング剤及びプラスチック成形物 Download PDF

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Description

本発明は、紫外線、電子線などの活性エネルギー線により硬化する活性エネルギー線硬化性樹脂、当該活性エネルギー線硬化性樹脂を含有する樹脂組成物、当該樹脂組成物を含有するコーティング剤、さらには表面に当該活性エネルギー線硬化性樹脂組成物による硬化皮膜が形成されたプラスチック成形物に関する。
今日、各種プラスチックス類はその易加工成形性、軽量性、透明性等の優れた特性から広い分野で利用されている。しかし、これらプラスチックス類は一般に表面が柔らかく、傷付き易いといった欠点がある。かかる欠点を補うため、通常、プラスチックス類の表面には各種のコーティングが施される。コーティング方法としては、いろいろな方法があるが、活性エネルギー線硬化樹脂を用いたコーティング方法は、ハードコート性が良好であるうえ、耐薬品性、仕上がり外観に優れ、さらに消費エネルギーが少ないといった点から広く用いられている。
ところで、近年、表面にハードコーティング処理をしたプラスチックフィルムの用途として液晶ディスプレイの偏光板やタッチパネルの保護フィルムなどの使用が広がっており、生産性向上及びエネルギー消費量削減の面からより高い硬化性、すなわち、低エネルギーで硬化するコーティング剤が求められている。紫外線照射により硬化する塗料の場合、一般に増感剤としてアミン化合物を添加したり、光開始剤を増量することで硬化性を改善することが可能であるが、増感剤、光開始剤が高価なことや、硬化膜の耐候黄変性が劣る、開始剤分解物により硬化膜物性が低下するなどの問題があった。
本出願人は、既に、3級アミノ基含有(メタ)アクリレート、水酸基含有(メタ)アクリレート、これらと共重合可能なα,β−不飽和モノマーからなる共重合物と2,4−トリレンジイソシアナート類とを反応させることを特徴とする紫外線感光性樹脂の製造法を提案している(特許文献1参照)が、当該モノマー成分を共重合させる前に、当該モノマー成分とイソシアナート類とを反応させたものについては、未検討であった。また、本願人は、分子内に少なくとも1個の水酸基を含有する(メタ)アクリル酸エステル、有機ポリイソシアネート類、及び少なくとも1個の水酸基を含有するポリアルキレングリコール類を反応してなるウレタン(メタ)アクリレート、3級窒素含有反応性単量体の有機酸塩、無機酸塩及び4級化物の中から選ばれる少なくとも1種の化合物及び(メタ)アクリロイルモルホリンを含有してなる水性インク受容層用活性エネルギー線硬化性樹脂組成物についても提案している(特許文献2参照)が、このものは窒素含有反応性単量体とイソシアネートを反応させたものではなく、また、コーティング用途についての評価はなされていなかった。
特開平1−234415号公報 特開2000−218933号公報
本発明は、従来の活性エネルギー線硬化型プラスチック用コーティング剤の前記諸欠点を解消せんとするものである。すなわち、本発明は、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂やポリオレフィン樹脂等を含む各種のプラスチック基材に対する密着性、耐擦傷性及び硬化性に優れた活性エネルギー線硬化型プラスチック用コーティング剤を提供することを目的とする。
上記の課題を解決すべく、本発明者は鋭意研究を重ねた結果、特定のウレタン(メタ)アクリレートを含有する活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を用いることにより、前記課題を解決できることを見出した。
すなわち、本発明は、ジアルキルアミノアルキルアミン(a)、水酸基含有(メタ)アクリレート(b)及び有機ポリイソシアナート化合物(c)を反応させて得られるウレタン(メタ)アクリレート樹脂;前記ウレタン(メタ)アクリレート樹脂を10%〜50%含有することを特徴とする活性エネルギー線硬化性樹脂組成物;前記活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を含有するコーティング剤;当該コーティング剤を用いてコーティングされたプラスチック成形物に関する。
本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、各種プラスチック基材に対し優れた密着性を有し、また、プラスチック成形物に耐擦傷性、耐薬品性、透明性等の諸性能を付与しうる硬化性に優れたプラスチック用ハードコーティング剤、印刷インキとして有用である。また、本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、プラスチック成形物の他、例えば、紙、ガラス、木等に対しても優れた密着性能を有することから、これらのオーバーコート剤、印刷インキ、木工塗料等の各種用途に適用できる。
本発明のウレタン(メタ)アクリレートは、ジアルキルアミノアルキルアミン(a)(以下、(a)成分という)、水酸基含有(メタ)アクリレート(b)(以下、(b)成分という)及び有機ポリイソシアナート化合物(c)(以下、(c)成分という)を公知の方法で反応させて得られる。本ウレタン(メタ)アクリレートは、使用した3級アミンの効果により硬化性の点で特に優れている。
本発明のウレタン(メタ)アクリレート樹脂の製造に用いる(a)成分としては、ジメチルアミノエチルアミン、ジエチルアミノエチルアミン、ジメチルアミノプロピルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、ジブチルアミノプロピルアミンなどが挙げられる。これらはそれぞれ単独で、又は数種を組み合わせて使用できる。

本発明のウレタン(メタ)アクリレート樹脂の製造に用いる(b)成分としては、水酸基及び(メタ)アクリル基を有するものであれば、特に限定されず公知のものを用いることができる。具体的には、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートなどのヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類、前記ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類のε−カプロラクトン縮合物、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシフェノキシプロピル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸等との反応により得られるエポキシ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらはそれぞれを単独で又は組み合わせて使用できる。
本発明のウレタン(メタ)アクリレート樹脂の製造に用いる(c)成分としては、各種ウレタン(メタ)アクリレートの製造に用いられる分子内に反応性イソシアネート基を2個以上有する有機ポリイソシアネート類であれば特に限定なく、公知のものを使用することができる。具体的には、各種公知の芳香族、脂肪族及び脂環族のポリイソシアネート類、たとえば、1,5−ナフチレンジイソシアネート、4,4´−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4´−ジフェニルジメチルメタンジイソシアネート、4,4´−ジベンジルイソシアネート、ジアルキルジフェニルメタンジイソシアネート、テトラアルキルジフェニルメタンジイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、ブタン−1,4−ジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4´−ジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンジイソシアネート等や、それらジイソシアネートから得られる3量体、該ジイソシアネート類をトリメチロールプロパンなどの多価アルコールと反応させたプレポリマー、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートなどが挙げられる。これらはそれぞれ単独又は組み合わせて使用できる。
ウレタン(メタ)アクリレート樹脂を製造する際に用いられる(a)〜(c)成分の使用量は特に限定されないが、通常は、各成分を、(a)成分に含まれる活性水素基:(b)成分に含まれる水酸基:(c)成分に含まれるイソシアネート基=0.1〜0.6:0.4〜0.9:1.0(モル比)程度となるように用いることが好ましい。(a)成分の使用量が前記下限値より少ない場合には、アミン濃度が低くなり十分な硬化性の向上が期待できない場合がある。また、(a)成分が前記上限値より多い場合には、架橋点が少なくなり硬化性が低くなり、表面硬度も低くなる傾向がある。(b)成分の使用量は、(a)成分と(c)成分の使用比率から決定され、得られるプレポリマーの残存イソシアネート基に相当する量とされ、通常は前記範囲が好ましい。(b)成分の使用量が、プレポリマーの残存イソシアネート基より少ない場合は末端にイソシアネート基が残り保存安定性が低下する。一方、多い場合には未反応で残存(反応性希釈剤として存在)するが、当該成分は放射線照射により重合するため、本発明の効果にあまり影響はないが、前記範囲内とするのが好適である。なお、(a)成分に含まれる活性水素基:(b)成分に含まれる水酸基:(c)成分に含まれるイソシアネート基=0.2〜0.4:0.6〜0.8:1.0(モル比)とすることで本発明の効果を最大限に発揮できるため特に好ましい。
本発明のウレタン(メタ)アクリレート樹脂を製造する方法としては、特に限定されず、公知の方法を採用することができる。具体的には、それぞれのウレタン(メタ)アクリレートの製造に用いられる各成分を同時に仕込み反応させる方法又は各成分を遂次に反応させる方法が挙げられるが、反応時の発熱や分子量を調節の容易さの点等を考慮すれば、遂次に反応させる方法を採用するのがよい。
遂次に反応させる方法とは、まず所定量の(c)成分に対して、所定量の(a)成分を仕込み、60〜80℃程度で反応させ、ウレア化プレポリマーを調整する。次いで得られたプレポリマーの残存イソシアネート基と等当量の(b)成分を仕込み、70〜80℃程度で2〜3時間程度反応させ本発明の目的物であるウレタン(メタ)アクリレートを得る。これらの反応は触媒を用いることで速やかに進行させることができる。当該反応に用いられる触媒としては、特に限定されず公知のものを用いることができる。具体的には、例えば、オクチル酸第一スズ等があげられる。触媒の使用量は特に限定されないが、通常、前記各成分の合計量100重量部に対して、0.02〜0.05重量部程度である。なお、反応の終了はイソシアネート残基量を経時的にIR測定し、決定すればよい。同時仕込み法による場合にも遂次に反応させる場合と同様の反応条件を採用すればよい。これらの反応は無溶剤下で行ってもよく、溶剤の存在下で行ってもよい。溶剤を用いる場合には、各成分と反応しない溶剤であれば特に限定なく、公知のものを使用することができる。具体的には、例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、酢酸ブチル、ベンゼン、トルエン、エチルセロソルブ等が挙げられる。これら溶剤は、1種を単独で又は2種以上を混合して用いることができる。 このようにして得られたウレタン(メタ)アクリレートは、通常、重量平均分子量が、600〜6000程度である。
本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、前記方法により得られたウレタン(メタ)アクリレートをベース樹脂として含有するものであるが、必要に応じてさらに反応性希釈剤、光重合開始剤、添加剤、顔料等を含有していても良い。なお、各種添加成分を用いる場合であっても、各種基材に対する密着性及び硬化性を向上させるためには、本発明のウレタン(メタ)アクリレートを少なくとも10重量%以上含有させることが好ましい。
反応性希釈剤としては、特に制限されず、公知のものを使用することができる。具体的には、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、カルビトール(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、モルホリン(メタ)アクリルアミド、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、イソボロニル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリロイル基を1個有する化合物や、1分子中に2つ以上の重合性の官能基を有する反応性希釈剤(e)(以下、(e)成分という)を使用することもできる。これらの中では、硬化性、硬化膜硬度の点から、(e)成分を用いることが好ましい。(e)成分としては、たとえば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンポリ(繰り返し数1〜3)プロポキシトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンポリ(繰り返し数1〜3)エトキシ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールポリ(繰り返し数1〜4)プロポキシテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールポリ(繰り返し数1〜4)エトキシテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールポリ(繰り返し数1〜6)プロポキシヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールポリ(繰り返し数1〜6)エトキシヘキサ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAポリ(繰り返し数1〜4)プロポキシジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAポリ(繰り返し数1〜4)エトキシジ(メタ)アクリレート、さらにはポリウレタンアクリレートポリアクリレート、ポリエステルポリアクリレート、エポキシポリアクリレート等をあげることができる。反応性希釈剤を用いる場合には、その使用量は、用途に応じて決定すればよいが、(e)成分を50重量%〜90重量%程度用いることが、特に好ましい。
さらに、本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を、紫外線により硬化させる場合には光重合開始剤を含有する必要がある。一方、電子線等によって硬化させる場合には、光重合開始剤は不要である。光重合開始剤としては、公知の光重合開始剤を用いることができるが、当該活性エネルギー線硬化性樹脂組成物に配合した後の貯蔵安定性の良いものが好ましい。このような光重合開始剤としては、ダロキュアー1173、イルガキュアー651、 イルガキュアー184、イルガキュアー907(いずれもチバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチルエステル、p−ジメチルアミノ安息香酸エステル、p−ジメチルアセトフェノン、チオキサントン、アルキルチオキサントン、アミン類などがあげられる。これら光重合開始剤は、適宜に1種を単独で、又は2種以上を混合して使用することができる。光重合開始剤を使用する必要がある場合、その使用割合は当該活性エネルギー線硬化性樹脂組成物に対して通常、0.1〜10重量%程度であり、好ましくは1〜5重量%である。
さらに、本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物には、用途、塗工方法により溶剤、非反応性樹脂、各種添加剤を加えてもよい。溶剤としては、特に限定はされず公知のものを使用することができるが、溶解性や乾燥速度を考慮すれば、例えば、エタノール、イソプロピルアルコール、メチルエチルケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、トルエン、キシレン等が好ましい。また、非反応性樹脂としては、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン、ポリブタジエン、ポリエーテル、エポキシ樹脂、スチレン含有ポリマー等を挙げることができる。また、添加剤としては、ケイ素化合物、レベリング剤、酸化防止剤、重合禁止剤、その他等を挙げることができる。
前記各成分を混合して得られた活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、その各種基材に対する密着性が優れることからコーティング剤として有効である。本発明のコーティング剤は、プラスチック成形物の他、紙、ガラス等の各種基材に対し用いることができるが、以下に、基材としてプラスチック成形物を選択した場合について説明する。
本発明のコーティング剤をプラスチック成形物のコーティングに用いる場合には、グラビアコーター、ローラー、スプレー、スピン、流し塗り、浸漬等の公知の手段により、該コーティング剤をプラスチック成形物の表面に塗布した後、紫外線や電子線等の活性エネルギー線を照射することにより硬化させ、密着性に優れた硬化皮膜を形成させればよい。なお、ここでプラスチック成形物とは、プラスチックを通常の射出成形や押出成形することにより得られる成形品(フィルム等も含む)、キャスト成形されたものなどが挙げられる。用いられるプラスチックとしては、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ABS樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂やポリオレフィン樹脂等があげられる。特に、本願発明のコーティング剤は、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、スチレン−メチルメタクリレート共重合体等を材料とするプラスチックレンズや、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリアミド、ポリメチルペンテン又はポリエーテルスルホン等の種々の形状の成形物、シート状物に用いた場合に有効である。
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、各例中、部は重量基準である。
実施例1
温度計、冷却管及び攪拌装置を備えたフラスコに、イソホロンジイソシアネート(ダイセルヒュルス製、IPDI)10.6部、溶剤としてN−メチルピロリドン10.0部、酢酸エチル20.0部を加え、40℃以下に保ちながら滴下ロートよりN,N´−ジメチルアミノプロピルアミン1.1部を20分かけて滴下した。その後、ペンタエリスリトールトリアクリレート(大阪有機化学工業(株)製、ビスコート300)38.3部及び触媒としてオクチル酸スズ0.0001部を加え80℃に昇温し、2時間保温しウレタン化反応を続けた。反応終了後、反応生成物(重量平均分子量1,300)に溶剤としてイソプロピルアルコール20.0部を加え、ウレア変性ウレタンアクリレート溶液(樹脂溶液(A−1))100部を得た。樹脂溶液(A−1)は、粘度13.2mPa・s/25℃、であった。
実施例2
実施例1における、N,N´−ジメチルアミノプロピルアミン1.1部を3.8部に変えた他は同様にして、樹脂溶液(A−2)102部を得た。
実施例3
実施例1における、N,N´−ジメチルアミノプロピルアミン1.1部を5.7部に変えた他は同様にして、樹脂溶液(A−3)104部を得た。
比較例1
実施例1における、N,N´−ジメチルアミノプロピルアミン1.1部を使用せずペンタエリスリトールトリアクリレート38.3部を43.6部に変えた他は同様にして、樹脂溶液(A−4)104部を得た。
(試験片の調製)上記実施例又は比較例で得られたウレタン(メタ)アクリレート樹脂溶液を、表1に示す割合で配合し塗料化した。得られた塗料について以下の試験を行った。結果を表2に示す。
(1)硬化性
各塗料をポリエチレンテレフタレートフィルム上にバーコーター#2で塗布し、80℃の循風乾燥機中で1分間乾燥し、その後、高圧水銀灯120W/cm(1灯)、照射距離10cm、ベルトスピードを変化させて照射した。照射量は、20m/minのスピードで1回の照射あたり86mJ/cmである。塗膜をキムワイプ(登録商標、(株)クレシア製)で擦っても傷がつかなくなるベルトスピードを測定した。ベルトスピードの速いものが、硬化性が優れていることを示す。
(2)耐傷つき性
上記硬化性試験の高圧水銀灯下を20m/min(86mJ/cm)で照射し硬化した塗膜を800gのおもりの底に10mm×10mmの範囲に付けたスチールウールで50回擦り、外観を観察し、以下の基準で評価した。
○:変化無し △:細かいキズ有り ×:大きなキズ有。
(3)鉛筆硬度
上記試験片の硬化塗膜部をJIS K 5400に従い荷重500gの鉛筆引っかき試験によって評価した。
(4)密着性
上記試験片の硬化塗膜部をクロスカットし、セロハンテープ剥離試験を行い、試験片の状態を以下の基準で評価した。
○:剥離せず、欠けも生じない
△:欠けがわずかに見られる
×:組成物硬化被膜完全剥離、大部分剥離
Figure 0005201125
※PET3A(反応性希釈剤、大阪有機化学工業(株)製、ビスコート300)
MDA(N−メチルジエタノールアミン)
IR184(重合開始剤、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、イルガキュアー184)
Figure 0005201125

Claims (5)

  1. ジアルキルアミノアルキルアミン(a)、水酸基含有(メタ)アクリレート(b)及び有機ポリイソシアナート化合物(c)を反応させて得られるウレタン(メタ)アクリレート樹脂。
  2. 請求項1に記載のウレタン(メタ)アクリレート樹脂を10〜50%含有することを特徴とする活性エネルギー線硬化性樹脂組成物。
  3. さらに1分子中に2つ以上の重合性官能基を有する反応性希釈剤(e)を50〜90%含有することを特徴とする請求項2に記載の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物。
  4. 請求項2又は3に記載の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を含有するコーティング剤。
  5. 請求項4に記載のコーティング剤を用いてコーティングされたプラスチック成形物。
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