JP5198598B2 - 麺類の水切り装置 - Google Patents

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Description

本発明は、麺籠に収められた麺類から余分な水分を取り除くための麺類の水切り装置に関する。
ラーメン、うどん、蕎麦などの麺類を茹でるには、把手付きの麺籠に一人前の麺を入れて熱湯に浸し、茹で上がりの頃合を見計らって熱湯から取り上げる。その後、把手を持って麺を収めたままの麺籠を勢いよく数回振る、いわゆる水切り(あるいは湯切り)という作業を行なう。あるいは、麺類を冷やして食する冷やし中華、つけ麺、冷やしうどんや冷やし蕎麦、ざる蕎麦や盛り蕎麦等では、茹で上がった麺類を冷水に晒して冷ました後に、水切りを行なう。このような水切りは、麺類から余分な水分を取り除くための作業であり、この作業の巧拙が、最終的に完成した麺料理の味に大きな影響を与える。
その反面、麺類の水切り作業は、手首、腕、肘、肩に大きな衝撃を与える。麺料理を提供する店舗では、一日に何百回となく繰り返し水切り作業をしなければならないので、調理者の体にかかる負担も馬鹿にならない。調理者の中には、水切り作業が原因で、腱鞘炎、四十肩や五十肩、神経痛などに悩まされる者も少なくない。このような健康被害の実態を考慮すると、手を使っての水切り作業を、無条件に肯定することはできない。
また、麺類の水切り作業をすると、麺から飛び出た水分で床が汚れてしまうという別の問題もある。麺から飛び出た水分は糊状のヌルヌルした物質を含むので、繰り返しの水切りによって、そのような糊化物質が床に堆積し、厨房内の作業環境が悪化するばかりでなく、衛生上も好ましくない。
これに加えて、人間による麺類の水切り作業にはどうしても個人差がつきまとうため、最終的に完成した麺料理の味が調理者によって一定しなくなるというのも、深刻な問題の一つである。
このようなことから、従来、麺類の水切り動作を行なうことができる各種の水切り装置が提案され、実用化されている。概略、
◎ 水滴の通過が可能な受け面上に麺籠から取り出した麺を衝突させる(特許文献1)
◎ 麺を収めたままの麺籠に遠心力を生じさせる(特許文献2)
◎ 麺を収めたままの麺籠に人が手で振るかのような動きを加える(特許文献3)
◎ 麺籠に収められている麺にブロワで空気を吹き付ける(特許文献4)
◎ 籠に収められている麺に真空吸引力を及ぼす(特許文献5)
というような各種の方式がある。中でも、この出願の発明者が着目するのは、真空吸引によって水切りをする方式である。この方式の麺類の水切り装置は、概ね、麺類を入れた麺籠を載せると塞がれる籠置き開口を有する籠置き部の下部空間を気密空間とし、この気密空間内に負圧を発生させることで、麺籠内に収納されている麺類の水切りを行なう。気密空間内に負圧を発生させる動力源としては、一般的に、モータ駆動の吸引ファンが用いられる。
特開平06−030849号公報 特開平08−116901号公報 特開2003−000436公報 実登第3033389号公報 実公昭62−003034号公報 特開2006−333857公報 特開平11−113518号公報
この出願の発明者が着目する真空吸引によって水切りをする方式の水切り装置は、かねてより三つの課題があり、その解決が望まれている。
第一の課題は、騒音の問題である。
前述したように、麺籠に収められた麺類が接する気密空間に負圧を発生させる駆動源としては、モータ駆動の吸引ファンが一般に用いられる。吸引ファンのモータは、例えば10,000rpm以上という高速で吸引ファンの羽根を回転駆動する。このため、モータ自体から大きな唸り音が発生することはもとより、吸引ファンの羽根からも耳障りな風きり音が発生し、水切り動作時の騒音レベルは、80dB以上にも達してしまう。大きな騒音が発生するわけである。これが、第一の課題である。
第二の課題は、糊化吸引水分の問題である。
麺籠に収められた麺類に下方から吸引ファンによる吸引力を及ぼすという構造上、どうしても、茹で湯や麺を晒した冷水が装置内に引き込まれる。茹で湯や麺を晒した冷水には、麺が軟化した糊化成分が含まれている。このため、装置内部の各所に糊化成分が付着し、悪さをしてしまうことがある。例えば、麺類から分離した麺類くずをせき止めて吸引ファン内に入り込まないようにするフィルタを設けた場合、糊化成分がフィルタの目詰まりを引き起こしてしまう。これが、第二の課題である。
第三の課題は、吸引蒸気の問題である。
麺籠に収められた茹で上がり後の麺類に下方から吸引ファンによる吸引力を及ぼすという構造上、どうしても、茹で上がり直後の麺類から発生する蒸気が装置内に引き込まれる。装置内に引き込まれた蒸気は、吸引ファンに吸い込まれ、吸引ファン内部の羽根、軸、軸受け(ベアリング)、ケーシングに付着し、各部を腐食させたり劣化させたりしてしまう。その結果、吸引ファンの短命化を招く。これが、第三の課題である。
この出願の出願人は、上記課題を解決課題とする先行技術文献を調査した結果、特許文献6、7を見出した。
特許文献6には、上記課題1の解決を目指す発明が記載されている。この発明は、麺類を入れた麺籠を載せると塞がれる籠置き開口を有する籠置き部の下部空間とモータ駆動の吸引ファンとの間の気密空間を、第一チャンバーと第二チャンバーと第三チャンバーとの三室に分割された消音室としている。消音室全体に消音壁を設けることで、騒音の低減が可能であると述べられている(特許文献6の段落0020、段落0027参照)。
しかしながら、消音壁を別途設けることは構造を複雑にして製造工程を増やすことになり、そのつけはコスト高となって購入者を圧迫する。できることなら、消音壁のようなものは設けたくない。
特許文献7には、上記課題2の解決を目指す発明が記載されている。この発明は、麺類を入れた麺籠を載せると塞がれる籠置き開口を有する籠置き部の真下にモータ駆動の吸引ファンを上向きに設置し、空気(風)の流通経路(系)と麺類から離脱した水の流通経路(系)とを別々に設けることなく共通化したものである(特許文献7の段落0014、段落0032参照)。ケーシングの内部構造が簡単化し、吸引ファンを取り外せばケーシングの内部を区画のない一室とすることができ、水洗いや修理が簡単になる、というのが特許文献7の主張である(特許文献7の段落0032参照)。
しかしながら、特許文献7に記載されている発明は、メンテナンスの容易化を主眼とするものであり、糊化吸引水分および吸引蒸気によってもたらされる各種不都合を抜本的に解決するものではない。
なお、出願人の調査によれば、吸引蒸気の問題に切り込んだ先行技術文献は発見できなかった。
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、低騒音であり、糊化吸引水分や吸引蒸気によってもたらされる各種不都合を抜本的に解決することができる麺類の水切り装置を得ることを目的とする。
本発明の麺類の水切り装置は、麺類を収めた麺籠を載せると塞がれる籠置き開口を有する籠置き部と、前記籠置き部に上面を気密に閉じられて液体を収容可能な第1の槽と、液体を収容可能な第2の槽と、前記第1の槽が収容する液体をポンプによって前記第2の槽に移動させて、前記第1の槽が収容する液体の液面を下降させる吸引部と、を備えることによって上記課題を解決する。
本発明によれば、第1の槽が収容する液体の液面を下降させることで第1の槽内に負圧を作り出し、籠置き開口に載せられた麺籠内の麺類から水分を吸引してその水切りを行なうことができ、この際、液体を移動させるポンプを駆動源とすることから低騒音化を実現することができ、また、糊化吸引水分を第1の槽と第2の槽とに収容されている液体に溶け込ませ、吸引蒸気の移動を第1の槽内の液体により遮断し、これによって糊化吸引水分や吸引蒸気によってもたらされる各種不都合を抜本的に解決することができる。
実施の形態の麺類の水切り装置の原理を示す側面から見た模式図。 ハウジング内に配置された吸引部を仮想的に示す全体の外観正面図。 全体の縦断側面図。 板金構造体による第1の槽の一部を切り欠いて示す、吸引部の斜視図。 板金構造体による第1の槽の一部を切り欠いて示す、箱形部材を取り外した吸引部の分解斜視図。
実施の一形態を図面に基づいて説明する。
図1に示す模式図は、本実施の形態の麺類の水切り装置1の原理を示している。水切り装置1は、筐体状のハウジング11の上面に籠置き部31を配置し、ハウジング11の内部に、第1の槽101、第2の槽201、吸引部301、および制御部401を内蔵している。ハウジング11は、下部四隅に設置された脚部12によって支えられている。
籠置き部31は、籠置き開口32を有し、第1の槽101の上面開口を気密に閉じている。籠置き開口32は、麺類51を茹でたり冷水に晒したりするために使用する麺籠52の下部が嵌り込むような形状および大きさに形成されている。麺籠52は、麺類51を収めて茹でるために用いられる器具である。麺類51を収める部分が金網によって深いお椀形状に形成され、把手53を有している。
第1の槽101は、液体、例えば適宜温度設定された水Wを収容可能な上面開口の槽であり、上面を籠置き部31によって閉じられている。第1の槽101の底面からは、下方に向けて排水菅102が延びている。排水菅102は、バルブ103によって開閉自在である。ハンドル104を回してバルブ103を開けば、第1の槽101に貯えられた水Wが排水菅102から排水される。
第1の槽101は、内部に収容する水Wの液面WSと籠置き部31との間の空間を減圧室105としている。減圧室105は、籠置き部31の籠置き開口32が気密に塞がれている状態において、気密空間となる。麺類51を収める麺籠52が籠置き開口32に置かれたならば、籠置き開口32は水分を含む麺類51によって気密に塞がれ、減圧室105に気密空間が生まれる。
第2の槽201は、第1の槽101と同様に、液体である水Wを収容可能な上面開口の槽である。第1の槽101と第2の槽201とは吸引部301によって連結されているので、共に水Wを収容し貯える。第2の槽201の開口する上面は、蓋202によって閉じられている。蓋202は、非気密状態で第2の槽201の上面開口を閉じている。
吸引部301は、第1の槽101内の水Wをポンプ302によって第2の槽201内に移動させて、第1の槽101内の水Wの液面WSを下降させる。第1の槽101内の水Wの水位は、ポンプ302が動作することにより、通常水位WL1から下降水位WL2まで下降する。これに伴い、第2の槽201内の水Wの水位は、通常水位WL1から上昇水位WL3まで上昇する。これを実現するための構造として、吸引部301は、第1の槽101と第2の槽201とを連絡路303で連絡する。連絡路303は、第1の槽101の内部において、第1の槽101内の水Wの下降水位WL2よりも下方の位置で開口している。ポンプ302は、連絡路303の内部にポンプ作用部304(図2〜図5参照)を配置している。ポンプ作用部304は、ポンプ302に回転駆動され、第1の槽101内の水Wを吸引して第2の槽201内に移送させる。
第2の槽201の内部には、第2の槽201内の水Wの水位を規定するオーバーフロー管203が配置されている。オーバーフロー管203は、第1の槽101内の水Wの通常水位WL1と同じ高さの位置に上面開口の給水口204を備え、第2の槽201内の水Wの水位を給水口204の高さに規定する。したがって、ポンプ302の種類にもよるが、停止時に連絡路303内で液体の流通を許容する種類のポンプ302であれば(例えば、非容積ポンプ)、給水口204の高さ以上となる量の水Wを供給することで、第1の槽101と第2の槽201とに収容される水Wの水位を共に通常水位WL1に揃えることができる。オーバーフロー管203は、給水口204から下方に延び、排水菅102に連絡している。その連絡位置は、バルブ103よりも排水菅102の下流位置である。
制御部401は、ポンプ302を駆動制御する。水切り装置1は、籠置き部31に麺籠52が載せられたことを検出する検出部33を備えている。制御部401は、検出部33が麺籠52の載置を検出すると、これをトリガとしてポンプ302を所定時間だけ駆動する。このような制御部401は、アナログ回路によってもデジタル回路によっても、容易に構築することができる。
次に、水切り装置1の詳細構造について、図2ないし図5も用いながら説明する。
図2は、水切り装置1全体の正面図である。ハウジング11内に配置された吸引部301も仮想的に示している。図2に示すように、水切り装置1は、正面パネル13に電源スイッチ14を備えている。電源スイッチ14は、ハウジング11が内蔵する電源回路(図示せず)を起動させ、ポンプ302や制御部401等の各部に給電できるようにするためのスイッチである。水切り装置1は、正面パネル13に操作表示部15も備えている。操作表示部15は、表示器16と三つの操作ボタン17とを含んでいる。操作ボタン17は、ポンプ302の動作時間を設定するためのボタンであり、設定ボタン17a、UPボタン17b、およびDOWNボタン17cからなる。操作表示部15は、制御部401に接続されている。制御部401は、設定ボタン17aが押されると、ポンプ302の動作時間の現在の設定値を表示器16に表示する。この状態で、UPボタン17bを押すたびに設定値を順にインクリメントすることができ、DOWNボタン17cを押すたびに設定値を順にデクリメントすることができる。制御部401は、設定ボタン17aの押下後、一例として所定時間が経過した場合、別の一例として二度目の設定ボタン17aの押下があった場合、その時点での設定値を、ポンプ302の動作時間として設定する。一例として、制御部401は、ポンプ302の動作時間2秒程度をデフォルトとし、デフォルト時間をUPボタン17bまたはDOWNボタン17cの押下回数に応じて増減する。
図3は、水切り装置1全体の縦断側面図である。図4は、吸引部301の斜視図、図5は、箱形部材305を取り外した吸引部301の分解斜視図である。図3ないし図5には、籠置き部31の詳細構造と、ポンプ302を含む吸引部301の詳細構造とが示されている。これらについて説明する。
籠置き部31について説明する。第1の槽101と第2の槽201とは、板金を加工して二槽の筐体形状に整えることによって、一体的に形成されている。このような板金による構造体を、ここでは板金構造体151と呼ぶ。図4および図5は、第1の槽101の部分において板金構造体151を一部切断した状態で示している。図3に示すように、籠置き部31は、第1の槽101を形成する板金構造体151内の上部に、籠置き開口32を中央部に形成するパッキン34を嵌め込んで固定している。パッキン34のさらに上部には、麺籠52の金網部分を支持する籠支持部35が取り付けられている。籠置き部31に置かれた麺籠52は、パッキン34に形成された籠置き開口32に嵌り、籠支持部35に支持され、安定した姿勢を維持する。
この状態で、検出部33は、麺籠52を確実に検出する。そのための構造として、検出部33は、籠置き部31に対する麺籠52の載置動作に応じて下方に回転する金属製の検出片33aの近接を、近接センサ33bが検出する構造を採用している。検出片33aは、スプリング等の付勢部(図示せず)によって通常は跳ね上げられ(図3中、仮想線で示す)、籠置き部31に載置される麺籠52に押されて下方に回転し、先端部が近接センサ33bに近接する。一般的に、近接センサは、電磁誘導を利用した高周波発振型、磁石を用いた磁気型、静電容量の変化を利用した静電容量型の三種類の方式に分類される。本実施の形態においては、近接センサ33bとしてどの方式のものを用いてもよい。近接センサ33bは、検出片33aの近接によって出力を変化させ、籠置き部31に麺籠52が置かれたことを検出する。
吸引部301について説明する。水切り装置1は、ポンプ302として、羽根状の回転子306をポンプ作用部304とする遠心ポンプを用いている。回転子306は、インペラーと呼ばれ、モータ307に駆動されて回転することによって、中心部分に設けられた吸入口306aから吸い込んだ流体、ここでは水Wを周面に設けられた吐出口306bから吐出する。ポンプ302は、第1の槽101を形成する板金による筐体の下部部分に位置させて、第1の槽101の外側にモータ307を設置し、その回転軸307aを第1の槽101内に引き込み、この回転軸307aに回転子306を固定している。第1の槽101内に回転軸307aを導入する部分はシールされ、第1の槽101内の水Wが外部に漏れ出さないように対処されている。
板金構造体151として一体的に形成されている第1の槽101と第2の槽201とは、一枚の板状部材152のみによって仕切られ、板状部材152を挟んで互いに隣り合う位置に配置されている。第2の槽201は、第1の槽101よりも浅く形成されており、その下方には第1の槽101に隣り合う空間が広がっている。この空間部分に、ポンプ302のモータ307が配置されている。
第1の槽101と第2の槽201とは、板状部材152によって完全に区切られているわけでなく、第2の槽201の底部付近において連絡している。この連絡部分が、上部連絡口308である。上部連絡口308は、第2の槽201の底面に連続する矩形形状に形成されている(図5参照)。吸引部301は、上部連絡口308を利用して、簡易に連絡路303を形成している。
連絡路303を形成するのは、箱形部材305である。箱形部材305は、板金によって形成された一面開口の平べったい箱形の部材であり、ポンプ302の回転子306と上部連絡口308とを共に覆うように、第1の槽101内に取り付けられている。箱形部材305には、第1の槽101内に取り付けられた状態で、ポンプ302の回転子306に対面する位置に、下部連絡口309が形成されている。下部連絡口309は、回転子306の吸入口306aと略同一径の円形形状に形成されている。したがって、箱形部材305は、第1の槽101の側壁と共に、下部連絡口309と上部連絡口308とを介して第1の槽101と第2の槽201とを連絡する連絡路303を形成し、この連絡路303内にポンプ302の回転子306を配置する。このような箱形部材305は、第1の槽101内で上下一対の位置規制部310U,310Lに位置を規制されることによって、着脱自在である。下方の位置規制部310Lは、L字形状の板金であり、第1の槽101の底面に固定されて箱形部材305の下部位置を規制する。上方の位置規制部310Uは、上部連絡口308のやや上部にヒンジHで回転自在に取り付けられたL字形状の板金であり、箱形部材305の上部位置を規制し、上方に跳ね上げられるとその規制を解除する。上方の位置規制部310Uにおいて、箱形部材305を位置規制する位置を位置規制位置SP、跳ね上げられて規制を解除する位置を規制解除位置OPと呼ぶ(図4、図5参照)。図3中、規制解除位置OPに跳ね上げられた位置規制部310Uを仮想線で示す。
なお、図3は、オーバーフロー管203を省略して示している。
このような構成において、麺類51の水切りをするには、茹で上がり直後や冷水で晒した後の麺類51を収める麺籠52を籠置き部31の籠置き開口32に置く。すると、検出部33が麺籠52を検出する。制御部401は、これをトリガとしてポンプ302を予め設定されている所定時間だけ駆動する。ポンプ302は、第1の槽101内の水Wを吸引し、第2の槽201内に移送する。その結果、第1の槽101内の水Wの水位は、通常水位WL1から下降水位WL2まで下降する。この際、第1の槽101内に形成される減圧室105は、籠置き開口32が水分を含む麺類51により気密に塞がれて気密空間となっているので、水Wの水位の下降によってその容積が増大することで減圧され、負圧状態となる。これにより、麺籠52に収められている麺類51から水分が吸引され、麺類51が水切りされる。
第1の槽101から第2の槽201に移動した分量の水Wは、ポンプ302が動作を停止すると同時に、連絡路303を通って第1の槽101に戻る。この際、回転子306では、吐出口306bから吸入口306aへと水Wが通り抜ける。このような第2の槽201から第1の槽101への水Wの復帰はあっという間に行なわれるので、オーバーフロー管203から外部に排水されてしまうことがない。第2の槽201から第1の槽101へ水Wが戻れば、第1の槽101の水位と第2の槽201の水位とは、共に通常水位WL1に復帰する。
このように、水切り装置1は、空気を吸引して水切りを行なうのではなく、減圧室105の容積が増大するように水Wなどの液体を移動させて減圧室105を減圧し、これによって麺類51の水切りをするという、独自の動作原理に特徴を有している。これにより、次に述べるような利点がある。
第一の利点は、動作音の静かさである。動作音が静かな理由は二つある。
動作音が静かな理由の一つは、モータ駆動の吸引ファンを回して空気吸引により水切りを行なう従来装置との比較において、モータ307の回転数を低く抑えられるという理由である。一例を挙げると、麺類51から充分に水分を吸引するためには、空気吸引の場合、吸引ファンを駆動するモータの回転数を10,000rpm以上としなければならないのに対して、本実施の形態では、モータ307の回転数を3,000rpm程度に抑えることができる。このため、モータ307自体の唸り音を低くすることができるわけである。
動作音が静かなもう一つの理由は、モータ駆動の吸引ファンを回して空気吸引により水切りを行なう従来装置との比較において、ポンプ作用部304である回転子306の回転音を低く抑えられるということである。吸引ファンを回す従来装置の場合、吸引ファンから大きな風きり音が発生する。これに対して、本実施の形態では、回転子306が水Wの中で回転するため、風きり音はおろか、水Wが防音構造となってその回転音が殆ど外部に漏れ出さない。
以上述べたように、本実施の形態の水切り装置1は、動作音の静かさが際立っている。勿論、第1の槽101から第2の槽201へ移動する際の水Wの移動音は発生するが、その音量および音質とも、目くじらを立てるほどのものではない。むしろ、装置全体としての動作音の静かさがユーザに提供する利益は、計り知れないものがある。
第二の利点は、麺籠52に収められている麺類51からの吸引物による悪影響をなくすことができるということである。装置を動作させた場合、麺類51からは、麺類くずが分離し糊化吸引水分が吸引される。モータ駆動の吸引ファンを回して空気吸引により水切りをする従来装置には、麺類くずをせき止めて吸引ファン内に入り込まないようにするフィルタが設けられていたりするが、水切り装置1は、そのようなフィルタを必要としない。麺類くずは、第1の槽101および第2の槽201に貯えられている水Wにいずれ溶け込むし、溶け込む前に回転子306の内部を流通しても一向に差し支えないからである。また、麺類51から吸引された糊化吸引水分も、第1の槽101および第2の槽201に貯えられている水Wに溶け込むことから、その粘性を失う。このため、糊化吸引水分は、第1の槽101内に形成される減圧室105の内壁に付着するのがせいぜいであり、従来装置では深刻であった糊化吸引水分による問題を抜本的に解決することができる。
なお、第1の槽101および第2の槽201に貯えられている水Wは、ハンドル104を回してバルブ103を開けることで、排水菅102から速やかに排水することができる。もしも仮に、第1の槽101および第2の槽201に貯えられている水Wが、麺類51から分離した麺類くずや吸引された糊化吸引水分によって見過ごすことができないほど汚れてしまった場合には、その汚れた水Wを排水菅102から排水し、清浄な水Wに入れ替えれば良い。
第三の利点は、麺籠52に収められている茹で上がり直後の麺類51からの吸引蒸気による悪影響をなくすことができるということである。装置を動作させた場合、茹で上がり直後の麺類51からは、蒸気が装置内に引き込まれる。モータ駆動の吸引ファンを回して空気吸引により水切りをする従来装置では、こうして装置内に引き込まれた蒸気が吸引ファンに吸い込まれ、吸引ファン内部の羽根、軸、軸受け(ベアリング)、ケーシングに付着し、各部を腐食させたり劣化させたりしてしまうことが深刻な問題となっていた。これに対して、水切り装置1では、装置内に引き込まれた蒸気は、第1の槽101および第2の槽201に貯えられている水Wに遮断されて溶け込む。このため、蒸気はポンプ302にまで決して到達せず、従来装置では深刻であった吸引蒸気による問題を抜本的に解決することができる。
以上述べたように、水切り装置1は、減圧室105の容積が増大するように水Wなどの液体を移動させて減圧室105を減圧し、これによって麺類51の水切りをするという独自の動作原理に基づく利点を有している。その他、水切り装置1は、その特有の構造に基づく数々の利点も備えている。このような特有の構造に基づく利点を次に紹介する。
まず、水切り装置1は、第1の槽101と第2の槽201とを連絡する連絡路303内にポンプ302のポンプ作用部304を配置している。これにより、コンパクトな装置構成を実現することができる。
次いで、水切り装置1は、ポンプ302として、羽根状の回転子306をポンプ作用部304として連絡路303内に配置する非容積ポンプを用いている。これにより、第1の槽101から第2の槽201に移動させた水Wを、回転子306を経由させて速やかに第1の槽101に戻すことができる。したがって、第2の槽201から第1の槽101に水Wを戻すための構造を別途設ける必要がなく、シンプルな装置構成を実現することができる。
次いで、水切り装置1は、ポンプ302として非容積ポンプを用いるという上記構成のもと、第2の槽201内にオーバーフロー管203を配置している。これにより、装置に水Wを供給するに際して、第1の槽101と第2の槽201との何れか一方にのみ水Wを注ぎ入れれば、第1の槽101と第2の槽201との水Wの水位を、自ずと通常水位WL1に揃えることができる。したがって、その作業性を向上させることができる。
次いで、水切り装置1は、非容積ポンプの中でも遠心ポンプを採用し、第1の槽101と第2の槽201とポンプ302とのレイアウトに工夫を凝らし、連絡路303の構成にも工夫を凝らすことで、コンパクトでシンプルな装置構成を実現している。このことについては、以下に説明を加える。
水切り装置1は、第1の槽101と第2の槽201とを一枚の板状部材152のみによって仕切っている。これにより、第1の槽101と第2の槽201との連なり方向の寸法を小さくすることができ、コンパクトでシンプルな装置構成を実現している。
水切り装置1は、また、第1の槽101と第2の槽201との高さをずらし、第2の槽201の底部を第1の槽101の底部よりも高い位置に配置している。その結果、第2の槽201の下方に空間を生んでいる。水切り装置1は、この空間に、ポンプ302のモータ307を配置し、巧みな空間利用を図っている。このことも、コンパクトな装置構成の実現に貢献している。
水切り装置1は、さらに、第1の槽101と第2の槽201とを連絡する連絡路303に大きな工夫を凝らしている。前述したように、第2の槽201の下方に生まれた空間にモータ307を配置したことで、その回転軸307aに固定される回転子306を、自ずと第1の槽101の下部に、しかも第1の槽101の側壁に沿って回転子306が回転するように配置することが容易である。そして、第1の槽101と第2の槽201とを一枚の板状部材152で仕切るという構造上、板状部材152の下方部分に、第1の槽101と第2の槽201とを連絡する上部連絡口308を配置することも、これまた容易なことである。そうなると、第1の槽101の内部では、ポンプ302の回転子306と上部連絡口308とが、同一の内壁面に上下に配置されることになる。そこで、これらの回転子306と上部連絡口308とを共に、平べったい箱形の箱形部材305で覆い、この箱形部材305に回転子306に対面する下部連絡口309を形成するだけで、第1の槽101と第2の槽201とを連絡する連絡路303を形成することができる。しかも、箱形部材305は、一対の位置規制部310U,310Lのみによって、第1の槽101に対して着脱可能である。こうして形成される連絡路303は、コンパクトでシンプルな装置構成の実現に大いに貢献している。
以上説明したように、本実施の形態の水切り装置1は、その特有の構成に基づく数々の利点を有しており、ユーザに多大な利益をもたらす。
なお、実施に際しては、各種の変形や変更が可能であることはいうまでもない。例えば、遠心ポンプであるポンプ302に代えて、軸流ポンプや斜流ポンプ等の他の種類の非容積ポンプを用いても良い。あるいは、非容積ポンプ以外の容積ポンプ、例えば、回転する部材で圧力を与えるギヤポンプやねじポンプ、往復運動で圧力を与えるピストンポンプ等をポンプ302に代えて用いても良い。
31 籠置き部
32 籠置き開口
33 検出部
51 麺類
52 麺籠
101 第1の槽
152 板状部材
201 第2の槽
202 オーバーフロー管
301 吸引部
302 ポンプ(非容積ポンプ、遠心ポンプ)
303 連絡路
304 ポンプ作用部
305 箱形部材
306 回転子
307 モータ
308 上部連絡口
309 下部連絡口
310U,310L 位置規制部
OP 規制解除位置
SP 位置規制位置
W お湯(液体)
WS 液面

Claims (8)

  1. 麺類を収めた麺籠を載せると塞がれる籠置き開口を有する籠置き部と、
    前記籠置き部に上面を気密に閉じられて液体を収容可能な第1の槽と、
    液体を収容可能な第2の槽と、
    前記第1の槽が収容する液体をポンプによって前記第2の槽に移動させて、前記第1の槽が収容する液体の液面を下降させる吸引部と、
    を備えることを特徴とする麺類の水切り装置。
  2. 前記吸引部は、
    前記第1の槽の液面の下降位置よりも下方位置に開口する連絡路で前記第1の槽と前記第2の槽とを連絡させ、
    前記連絡路内に前記ポンプのポンプ作用部を配置する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の麺類の水切り装置。
  3. 前記ポンプは、前記連絡路内に前記ポンプ作用部である羽根状の回転子を配置する非容積ポンプである、ことを特徴とする請求項2に記載の麺類の水切り装置。
  4. 前記第2の槽内には、当該第2の槽内に収容される液体の水位を規定するオーバーフロー管が配置されている、ことを特徴とする請求項3に記載の麺類の水切り装置。
  5. 前記ポンプは、前記第1の槽の液面の下降位置よりも下方位置に位置させて前記第1の槽内に前記ポンプ作用部である羽根状の回転子を配置する遠心ポンプであり、
    前記第2の槽は、前記遠心ポンプのモータの上方位置に配置されて、前記第1の槽に連絡する上部連絡口を残して当該第1の槽と共通の板状部材で仕切られて形成され、
    前記連絡路は、前記遠心ポンプの回転子に対面する下部連絡口を有して当該回転子と前記上部連絡口とを覆う箱形部材によって形成されている、
    ことを特徴とする請求項2ないし4のいずれか一に記載の麺類の水切り装置。
  6. 前記箱形部材は、前記第1の槽内で上下一対の位置規制部に位置を規制されることによって着脱自在に取り付けられている、ことを特徴とする請求項に記載の麺類の水切り装置。
  7. 前記上下一対の位置規制部は、少なくとも一方が位置規制位置と規制解除位置との間を変位可能に設けられている、ことを特徴とする請求項6に記載の麺類の水切り装置。
  8. 前記籠置き部に前記麺籠が載せられたことを検出する検出部を備え、前記検出部による前記麺籠の検出をトリガとして前記ポンプを所定時間駆動するようにした、ことを特徴とする請求項1ないし7のいずれか一に記載の麺類の水切り装置。
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