以下、本発明の第1の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9では、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示に同期した演出図柄の可変表示(変動)が行われる。よって、演出表示装置9は、識別情報としての演出図柄の可変表示を行う可変表示装置に相当する。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
なお、演出表示装置9とは別に、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示時間中に、第1特別図柄に対応した第1飾り図柄の可変表示を行う第1飾り図柄表示器9aと、第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の可変表示時間中に、第2特別図柄に対応した第2飾り図柄の可変表示を行う第2飾り図柄表示器9bとを備えるようにしてもよい。この場合、第1飾り図柄表示器9aおよび第2飾り図柄表示器9bは、演出制御用マイクロコンピュータ100によって制御され、例えば、2つのLEDや7セグメントのLEDによって構成される。
遊技盤6における演出表示装置9の上部の左側には、識別情報としての第1特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器(第1可変表示手段)8aが設けられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aは、遊技制御用マイクロコンピュータ560によって制御され、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。遊技盤6における演出表示装置9の上部の右側には、識別情報としての第2特別図柄を可変表示する第2特別図柄表示器(第2可変表示手段)8bが設けられている。第2特別図柄表示器8bは、遊技制御用マイクロコンピュータ560によって制御され、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。
なお、特別図柄表示器が1つの表示器として構成され、そのうちの一部の表示領域が第1特別図柄の可変表示を行う第1可変表示部を形成し、他の一部の表示領域が第2特別図柄の可変表示を行う第2可変表示部を形成していてもよい。この場合、例えば、特別図柄表示器が4つの7セグメントLEDを含む1つの表示器として構成され、そのうちの2つの7セグメントLEDが第1可変表示部を形成し、他の2つの7セグメントLEDが第2可変表示部を形成していてもよい。
この実施の形態では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、ともに0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器と総称することがある。
第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示は、可変表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14に入賞したこと)した後、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、可変表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、入賞とは、入賞口などのあらかじめ入賞領域として定められている領域に遊技球が入ったことである。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。また、この実施の形態では、第1始動入賞口13への入賞と第2始動入賞口14への入賞のうち第2始動入賞口14への入賞を優先させて可変表示の開始条件を成立させる。すなわち、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態であれば、第1保留記憶数が0でない場合でも、第2保留記憶数が0になるまで、第2特別図柄の可変表示を続けて実行する。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の可変表示時間中、および第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄の可変表示を行う。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。同期とは、可変表示の開始時点および終了時点がほぼ同じ(全く同じでもよい。)であって、可変表示の期間がほぼ同じ(全く同じでもよい。)であることをいう。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような演出図柄の組み合わせが停止表示される。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置15に向かう遊技球は第2始動入賞口14に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口13は演出表示装置9の直下に設けられているが、演出表示装置9の下端と第1始動入賞口13との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口13の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口13の周辺での釘配列を遊技球を第1始動入賞口13に導きづらくして、第2始動入賞口14の入賞率の方を第1始動入賞口13の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
第1特別図柄表示器8aの下部には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器(例えば、LED)からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、表示器の点灯数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの可変表示が開始される毎に、表示器の点灯数を1減らす。
第2特別図柄表示器8bの下部には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器(例えば、LED)からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、表示器の点灯数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの可変表示が開始される毎に、表示器の点灯数を1減らす。
また、演出表示装置9の表示画面には、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合計保留記憶数)を表示する領域(以下、合計保留記憶表示部18cという。)が設けられている。合計数を表示する合計保留記憶表示部18cが設けられているので、可変表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。なお、合計保留記憶表示部18cが設けられているので、第1特別図柄保留記憶表示器18aおよび第2特別図柄保留記憶表示器18bは、設けられていなくてもよい。
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたとき、および第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
遊技盤6の右側方下部には、普通図柄表示器10が設けられている。普通図柄表示器10は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(例えば、「○」および「×」)を可変表示する。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。この実施の形態では、上下のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって可変表示が行われ、例えば、可変表示の終了時に下側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つの表示器(例えば、LED)を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯する表示器を1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯する表示器を1減らす。さらに、通常状態に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間が長くなり、かつ、開放回数が増加される(高ベース状態に移行される)。また、この実施の形態では、時短状態(特別図柄の可変表示時間が短縮される遊技状態)においても、可変入賞球装置15の開放時間が長くなり、または、開放回数が増加される(高ベース状態に移行される)。
遊技盤6の遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾LED25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ27R,27Lが設けられている。遊技領域7の外周上部、外周左部および外周右部には、前面枠に設けられた天枠LED28a、左枠LED28bおよび右枠LED28cが設けられている。また、左枠LED28bの近傍には賞球残数があるときに点灯する賞球LED51が設けられ、右枠LED28cの近傍には補給球が切れたときに点灯する球切れLED52が設けられている。天枠LED28a、左枠LED28bおよび右枠LED28cおよび装飾用LED25は、パチンコ遊技機1に設けられている演出用の発光体の一例である。なお、上述した演出用(装飾用)の各種LEDの他にも演出のためのLEDやランプが設置されている。
この実施の形態では、打球供給皿(上皿)3に、遊技者が操作可能な操作手段としての操作ボタン120が設けられている。この操作ボタン120は、後述する確変昇格演出の実行中に遊技者によって操作される。操作ボタン120が遊技者によって押されると、電極が接触することによりオン状態になって、オン信号(検出信号)が基板上に搭載されているマイクロコンピュータ(この実施の形態では演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100:図3参照)に出力される。なお、図1に示す例では、操作ボタン120は打球供給皿(上皿)3に設けられているが、他の箇所(例えば打球操作ハンドル5の真上)に設けられていてもよい。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄の可変表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および演出図柄の可変表示は、第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
図2は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図2には、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路503は、特別図柄の可変表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新する。そして、ランダムなタイミングで発生する始動入賞が数値データの読出(抽出)時に発生することにもとづいて、読出される数値データが乱数値となる。
乱数回路503は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、および、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および数値データの更新規則の選択切換え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。例えば、ROM54等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ560の各製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路503が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行うことによって、乱数回路503が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1始動口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aへの始動入賞が生じたときに乱数回路503から数値データをランダムRとして読み出し、ランダムRにもとづいて特定の表示結果としての大当り表示結果にするか否か、すなわち、大当りとするか否かを判定する。そして、大当りとすると判定したときに、遊技状態を遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に移行させる。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグや合計保留記憶数カウンタの値など)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施の形態では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
遊技制御用マイクロコンピュータ560のリセット端子には、電源基板からのリセット信号(図示せず)が入力される。電源基板には、遊技制御用マイクロコンピュータ560等に供給されるリセット信号を生成するリセット回路が搭載されている。なお、リセット信号がハイレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ560等は動作可能状態になり、リセット信号がローレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ560等は動作停止状態になる。従って、リセット信号がハイレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ560等の動作を許容する許容信号が出力されていることになり、リセット信号がローレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ560等の動作を停止させる動作停止信号が出力されていることになる。なお、リセット回路をそれぞれの電気部品制御基板(電気部品を制御するためのマイクロコンピュータが搭載されている基板)に搭載してもよい。
さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ560の入力ポートには、電源基板からの電源電圧が所定値以下に低下したことを示す電源断信号が入力される。すなわち、電源基板には、遊技機において使用される所定電圧(例えば、DC30VやDC5Vなど)の電圧値を監視して、電圧値があらかじめ定められた所定値にまで低下すると(電源電圧の低下を検出すると)、その旨を示す電源断信号を出力する電源監視回路が搭載されている。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560の入力ポートには、RAMの内容をクリアすることを指示するためのクリアスイッチが操作されたことを示すクリア信号(図示せず)が入力される。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23からの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。さらに、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路(図示せず)も主基板31に搭載されている。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出図柄を可変表示する演出表示装置9との表示制御を行う。
図3は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図3に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101およびRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103aを介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、入力ポート103bを介して、操作ボタン120からの検出信号を入力する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9の表示制御を行わせる。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、VDPによって生成された画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データを演出表示装置9に出力する。
VDP109は、演出制御用CPU101の指示に従って、受信した演出制御コマンドに従ってキャラクタROM(図示せず)から必要なデータを読み出す。キャラクタROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データ、具体的には、人物、文字、図形または記号等(演出図柄を含む)をあらかじめ格納しておくためのものである。VDP109は、演出制御用CPU101の指示に従って、キャラクタROMから読み出したデータにもとづいて表示制御を実行する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路74が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図3には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。さらに、単方向性回路である出力ポート571を介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板31の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板77からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ560側)に入り込まない。なお、出力ポート571は、図2に示されたI/Oポート部57の一部である。また、出力ポート571の外側(中継基板77側)に、さらに、単方向性回路である信号ドライバ回路が設けられていてもよい。
さらに、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してLEDを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、LEDを駆動する信号は、入力ドライバ351を介してLEDドライバ352に入力される。LEDドライバ352は、駆動信号を天枠LED28a、左枠LED28b、右枠LED28cなどの枠側に設けられている各LEDに供給する。また、遊技盤側に設けられている装飾LED25に駆動信号を供給する。なお、LED以外の発光体が設けられている場合には、それを駆動する駆動回路(ドライバ)がランプドライバ基板35に搭載される。
音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27R,27Lに出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば演出図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示は、第1始動入賞口13に進入した遊技球が第1始動口スイッチ13aによって検出されたことなどにより第1始動条件が成立した後に、例えば前回の特別図柄の可変表示や大当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立したことにもとづいて、開始される。第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の可変表示は、第2始動入賞口14に進入した遊技球が第2始動口スイッチ14aによって検出されたことなどにより第2始動条件が成立した後に、例えば前回の特別図柄の可変表示や大当り遊技状態が終了したことなどにより第2開始条件が成立したことにもとづいて、開始される。
第1特別図柄表示器8aや第2特別図柄表示器8bによる特別図柄の可変表示では、特別図柄の可変表示を開始させた後、所定時間が経過すると、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されれば、特定表示結果としての「大当り」となり、大当り図柄以外の特別図柄が停止表示されれば「ハズレ」となる。特別図柄の可変表示での可変表示結果が「大当り」になった後には、特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。この実施の形態におけるパチンコ遊技機1では、一例として、「1」、「3」、「4」、「6」、「7」を示す数字を大当り図柄とし、「−」を示す記号をハズレ図柄としている。なお、第1特別図柄表示器8aによる特別図柄の可変表示における大当り図柄やハズレ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示器8bによる特別図柄の可変表示における各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特別図柄の可変表示において共通の特別図柄が大当り図柄やハズレ図柄となるようにしてもよい。
この実施の形態では、大当り図柄となる「1」、「3」、「4」、「6」「7」の数字を示す特別図柄のうち、「3」、「4」、「6」「7」の数字を示す特別図柄を15ラウンド大当り図柄とし、「1」の数字を示す特別図柄を2ラウンド大当り図柄とする。特別図柄の可変表示における確定特別図柄として15ラウンド大当り図柄が停止表示された後に制御される15ラウンド大当り状態では、特別可変入賞球装置20の開閉板が、第1期間となる所定期間(例えば29秒間)あるいは所定個数(例えば10個)の入賞球が発生するまでの期間にて大入賞口を開放状態とすることにより、特別可変入賞球装置20を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが実行される。こうしてラウンド中に大入賞口を開放状態とした開閉板は、遊技盤2の表面を落下する遊技球を受け止め、その後に大入賞口を閉鎖状態とすることにより、特別可変入賞球装置20を遊技者にとって不利な第2状態に変化させて、1回のラウンドを終了させる。15ラウンド大当り状態では、大入賞口の開放サイクルであるラウンドの実行回数が、第1回数(例えば「15」)となる。ラウンドの実行回数が「15」となる15ラウンド大当り状態における遊技は、15回開放遊技とも称される。
特別図柄の可変表示における確定特別図柄として2ラウンド大当り図柄が停止表示された後に制御される2ラウンド大当り状態では、ラウンドの実行回数が、15ラウンド大当り状態における第1回数よりも少ない第2回数(例えば「2」)となる。また、2ラウンド大当り状態では、各ラウンドで特別可変入賞球装置20を遊技者にとって有利な第1状態に変化させる期間(開閉板により大入賞口を開放状態とする期間)が、15ラウンド大当り状態における第1期間よりも短い第2期間(例えば0.5秒間)となる場合(後述する第1突然確変大当り)と、15ラウンド大当り状態における第1期間(例えば29秒)と同じ期間となる場合(後述する第2突然確変大当り)とがある。
また、この実施の形態では、15ラウンド大当り図柄となる「3」、「4」、「6」、「7」の数字を示す特別図柄が特別図柄の可変表示における確定特別図柄として停止表示された場合には、通常大当りと確変大当りとのいずれかの大当りとなる。15ラウンド大当り図柄となる「4」、「6」の数字を示す特別図柄が特別図柄の可変表示における確定特別図柄として停止表示されたことにもとづいて通常大当りとなり、15ラウンド大当り状態が終了した後には、通常状態に比べて特別図柄の可変表示における特別図柄の変動時間(特図変動時間)が短縮される時短状態に制御される。ここで、通常状態とは、大当り遊技状態等の特定遊技状態や、時短状態、後述する確変状態以外の遊技状態のことであり、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に初期化処理を実行した状態)と同一の制御が行われる。この実施の形態では、通常大当りによる大当り遊技終了後に、時短状態は、所定回数(例えば100回)の特別図柄の可変表示が実行されることと、可変表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに終了する。
15ラウンド大当り図柄となる「3」、「7」の数字を示す特別図柄が特別図柄の可変表示における確定特別図柄として停止表示されたことにもとづいて確変大当りとなり、15ラウンド大当り状態が終了した後や、2ラウンド大当り図柄となる「1」の数字を示す特別図柄が特別図柄の可変表示における確定特別図柄として停止表示されたことにもとづく2ラウンド大当り状態が終了した後には、例えば通常状態に比べて特図変動時間が短縮されるとともに、継続して確率変動制御(確変制御)が行われる確変状態(高確率遊技状態)に制御される。この確変状態では、各特別図柄の可変表示や演出図柄の可変表示において、可変表示結果が「大当り」となって更に大当り遊技状態に制御される確率が、通常状態よりも高くなるように向上する。この実施の形態では、確変状態は、確変状態となった後に、次に可変表示結果が「大当り」なったときに終了する。
確変状態や時短状態では、普通図柄表示器10による普通図柄の可変表示における普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普通図柄の可変表示で普通図柄の可変表示結果が「普通図柄当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普通図柄当り」となったことにもとづく可変入賞球装置15における可動翼片の傾動時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御といった、第2始動入賞口14に遊技球が進入する可能性を高めて第2始動条件が成立しやすくなることで遊技者にとって有利となる制御が行われる。従って、この実施の形態では、確変状態および時短状態以外の通常状態においては、第2始動入賞口14と比較して第1始動入賞口13の方が始動入賞しやすいのであるが、確変状態または時短状態においては、第1始動入賞口13と比較して第2始動入賞口14の方が始動入賞しやすい。なお、確変状態や時短状態では、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。確変状態と時短状態とでは、行われる制御が異なるようにしてもよいし、行われる制御の組合せ(同一の制御を含んでも含まなくてもよい)が異なるようにしてもよい。
演出図柄の可変表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリアにおける確定演出図柄の停止表示により可変表示が終了するまでの期間では、演出図柄の可変表示状態が所定のリーチ状態となることがある。ここで、リーチ状態とは、演出表示装置9の表示領域にて停止表示された演出図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない演出図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示状態、あるいは、全部または一部の演出図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態のことである。具体的には、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリアにおける一部(例えば「左」および「右」の演出図柄表示エリアなど)では予め定められた大当り組合せを構成する演出図柄(例えば「7」の英数字を示す演出図柄)が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの演出図柄表示エリア(例えば「中」の演出図柄表示エリアなど)では演出図柄が変動している表示状態、あるいは、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリアにおける全部または一部で演出図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。また、リーチ状態となったことに対応して、演出表示装置9の表示領域に演出図柄とは異なるキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、演出図柄の変動態様を変化させたりすることがある。このようなキャラクタ画像の表示や背景画像の表示態様の変化、演出図柄の変動態様の変化を、リーチ演出表示(あるいは単にリーチ演出)という。
特別図柄の可変表示における確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、所定の非リーチ組合せとなる確定演出図柄が、停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「非リーチ」(「通常ハズレ」ともいう)の可変表示態様と称される。
特別図柄の可変表示における確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、リーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、所定のリーチハズレ組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示結果は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「リーチ」(「リーチハズレ」ともいう)の可変表示態様と称される。
また、この実施の形態では、通常大当りには、第1通常大当りと第2通常大当りとがある。この実施の形態では、特別図柄の可変表示における確定特別図柄として、15ラウンド大当り図柄となる「4」の数字を示す特別図柄が停止表示され第1通常大当りとなる場合には、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、所定の通常大当りを想起させる組合せとなる確定演出図柄が停止表示される。ここで、通常大当りを想起させる組合せとなる確定演出図柄は、例えば演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリアにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の演出図柄のうち、図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である演出図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリアにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。このように通常大当り組合せを構成する図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である演出図柄は、通常図柄(「非確変図柄」ともいう)と称される。
また、この実施の形態では、特別図柄の可変表示における確定特別図柄として、15ラウンド大当り図柄となる「6」の数字を示す特別図柄が停止表示され第2通常大当りとなる場合には、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、最終的に通常大当りを想起させる組合せとなる確定演出図柄が停止表示される。そして、その後、大当り遊技中に、後述する確変昇格演出と同様の演出態様で確変昇格失敗演出を行い、第2通常大当りであることにもとづいて確変の昇格に失敗したことが報知される。
なお、この実施の形態では、所定の有効ラインとして、演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリアにて1つのライン上に演出図柄が表示される場合を示しているが、演出表示装置9上に1ラインの有効ラインが表示される場合に限らず、複数ライン(例えば5ライン)の有効ラインが表示されるようにしてもよい。
また、この実施の形態では、確変大当りには、第1確変大当りと第2確変大当りとの2つがある。この実施の形態では、特別図柄の可変表示における確定特別図柄として、15ラウンド大当り図柄となる「3」の数字を示す特別図柄が停止表示され第1確変大当りとなる場合には、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、所定の確変大当りを想起させる組合せとなる確定演出図柄が停止表示される。ここで、確変大当りを想起させる組合せとなる確定演出図柄は、例えば演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリアにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の演出図柄のうち、図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」、「9」である演出図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリアにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。このように確変大当り組合せを構成する図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」、「9」である演出図柄は、確変図柄と称される。
また、この実施の形態では、特別図柄の可変表示における確定特別図柄として、15ラウンド大当り図柄となる「7」の数字を示す特別図柄が停止表示され第2確変大当りとなる場合には、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、最終的に通常大当りを想起させる組合せとなる確定演出図柄が停止表示される。そして、その後、大当り遊技中に、後述する確変昇格演出を行い、第2確変大当りであることにもとづいて確変に昇格したことが報知される。
なお、この実施の形態では、後述するように、第1特別図柄の変動表示が実行された場合と第2特別図柄の変動表示が実行された場合とで、異なる演出態様で、大当り遊技中に確変昇格演出や確変昇格失敗演出が実行される。例えば、この実施の形態では、第1特別図柄の変動表示が実行された場合に確変昇格演出や確変昇格失敗演出が実行される場合には、所定のキャラクタが登場し、最終的にキャラクタのセリフとして「確変に昇格しました!」や「残念!!昇格失敗」などの文字列が表示される。以下、このような態様の確変昇格演出および確変昇格失敗演出を通常モードの確変昇格演出および確変昇格失敗演出ともいう。また、例えば、この実施の形態では、第2特別図柄の変動表示が実行された場合に確変昇格演出や確変昇格失敗演出が実行される場合には、味方と敵のキャラクタがバトルを行う態様のバトル演出が実行され、味方のキャラクタがバトルに勝利する態様の演出が実行されることによって確変に昇格したことを報知したり、味方のキャラクタがバトルに敗北する態様の演出が実行されることによって確変昇格に失敗したことを報知したりする。以下、このような態様の確変昇格演出および確変昇格失敗演出をバトルモードの確変昇格演出および確変昇格失敗演出ともいう。
また、この実施の形態では、特別図柄の可変表示における確定特別図柄として、2ラウンド大当り図柄となる「1」の数字を示す特別図柄が停止表示され突然確変大当りとなる場合には、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、所定の突然確変大当り図柄(例えば、「135」などの図柄の組合せ)が停止表示される。そして、大当り遊技中に、特別可変入賞球装置20を0.5秒間開放する制御が2ラウンド実行される。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される制御コマンドについて説明する。中継基板15を介して主基板31から演出制御基板80に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば演出表示装置9における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ27L,27Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれている。図4(A)は、この実施の形態で用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。なお、図4(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図4(A)に示す例において、コマンド8001(H)は、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示における変動開始を指定する第1変動開始コマンドである。コマンド8002(H)は、第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の可変表示における変動開始を指定する第2変動開始コマンドである。コマンド81XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリアで可変表示される演出図柄などの変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XX(H)は不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8CXX(H)は、特別図柄や演出図柄などの可変表示結果を指定する表示結果コマンドである。表示結果コマンドでは、例えば図4(B)に示すように、可変表示結果が「ハズレ」または「大当り」のいずれとなるかの事前判定結果、また、可変表示結果が「大当り」となる場合における演出図柄の可変表示態様が第1通常大当り、第2通常大当り、第1確変大当り、第2確変大当り、または突然確変大当りのいずれとなるかの大当り種別判定結果に対応して、異なるEXTデータが設定される。
具体的には、コマンド8C00(H)は、可変表示結果が「ハズレ」となる旨の判定結果を示す第1表示結果コマンドである。コマンド8C01(H)は、可変表示結果が「第1通常大当り」となる旨の判定結果を示す第2表示結果コマンドである。コマンド8C02(H)は、可変表示結果が「第2通常大当り」となる旨の判定結果を示す第3表示結果コマンドである。なお、第3表示結果コマンドは、第2通常大当りを指定するとともに、確変昇格失敗演出の実行も指定するコマンドである。コマンド8C03(H)は、可変表示結果が「第1確変大当り」となる旨の判定結果を示す第4表示結果コマンドである。コマンド8C04(H)は、可変表示結果が「第2確変大当り」となる旨の判定結果を示す第5表示結果コマンドである。なお、第5表示結果コマンドは、第2確変大当りを指定するとともに、確変昇格演出の実行も指定するコマンドである。コマンド8C05(H)は、可変表示結果が「突然確変大当り」となる旨の判定結果を示す第6表示結果コマンドである。
コマンド8F00(H)は、演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリアで演出図柄の可変表示の停止を指定する演出図柄停止指定コマンドである。なお、この実施の形態では、第1特別図柄の可変表示に同期して演出図柄の可変表示を行う場合と、第2特別図柄の可変表示に同期して演出図柄の可変表示を行う場合とで、共通の演出図柄停止指定コマンドを用いる。
コマンド9500(H)は、遊技状態が通常状態であるときに送信される演出制御コマンド(通常状態背景指定コマンド)であり、コマンド9501(H)は、遊技状態が高確率状態であるときに送信される演出制御コマンド(高確率状態背景指定コマンド)である。以下、コマンド9500(H),9501(H)の演出制御コマンドを背景指定コマンドという。演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した背景指定コマンドに応じて、演出表示装置9に表示する背景の種類(例えば色)を選択する。なお、この実施の形態では、遊技状態が高確率状態を伴わない時短状態に制御されている場合にも、通常状態背景指定コマンド(コマンド9500(H))が送信される。
A0XX(H)は、大当り遊技状態の開始を示す演出画像の表示を指定する大当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。大当り開始指定コマンドでは、例えば表示結果コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前判定結果や大当り種別判定結果に応じて異なるEXTデータが設定される。あるいは、大当り開始指定コマンドでは、事前判定結果および大当り種別判定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、表示結果コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。例えば、図4(B)に示すように、表示結果コマンドでは、大当りの種類が第1通常大当り、第2通常大当り、第1確変大当り、第2確変大当り、または突然確変大当りのいずれであるかに応じてEXTデータとして「01」〜「05」のデータが設定されるのであるが、大当りの種類にかかわらず、大当り開始指定コマンドではEXTデータとして同じデータ(例えば、「01」)が設定されるようにしてもよい。
コマンドA1XX(H)は、15ラウンド大当り状態に対応して、各ラウンドで大入賞口が開放状態となっている期間における演出画像の表示を指定する15ラウンド大当り用の大入賞口開放中指定コマンドである。コマンドA2XX(H)は、15ラウンド大当り状態に対応して、各ラウンドの終了により大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間おける演出画像(例えばラウンド間のインターバルにおける演出画像)の表示を指定する15ラウンド大当り用の大入賞口開放後指定コマンドである。15ラウンド大当り用の大入賞口開放中指定コマンドや大入賞口開放後指定コマンドでは、例えば15ラウンド大当り状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」〜「15」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。
コマンドA3XX(H)は、大当り遊技状態の終了時における演出画像の表示を指定する大当り終了指定コマンドである。大当り終了指定コマンドでは、例えば表示結果コマンドや大当り開始指定コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前判定結果や大当り種別判定結果に応じて異なるEXTデータが設定される。あるいは、大当り終了指定コマンドでは、事前判定結果および大当り種別判定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、表示結果コマンドや大当り開始指定コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。例えば、図4(B)に示すように、表示結果コマンドでは、大当りの種類が第1通常大当り、第2通常大当り、第1確変大当り、第2確変大当り、または突然確変大当りのいずれであるかに応じてEXTデータとして「01」〜「05」のデータが設定されるのであるが、大当りの種類にかかわらず、大当り終了指定コマンドではEXTデータとして同じデータ(例えば、「01」)が設定されるようにしてもよい。
コマンドA4XX(H)は、可変表示結果が「大当り」であり大当り種別が突然確変大当りであることにもとづく2ラウンド大当り状態に対応して、各ラウンドや可変入賞動作で大入賞口が開放状態となっている期間における演出画像の表示を指定する突然確変大当り用の大入賞口開放中指定コマンドである。コマンドA5XX(H)は、2ラウンド大当り状態に対応して、各ラウンドや可変入賞動作の終了により大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間における演出画像の表示を指定する突然確変大当り用の大入賞口開放後指定コマンドである。突然確変大当り用の大入賞口開放中指定コマンドや大入賞口開放後指定コマンドでは、例えば2ラウンド大当り状態における可変入賞動作の実行回数(例えば「1」または「2」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。
コマンドB001(H)は、第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことにもとづき、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示を実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB002(H)は、第2始動入賞口14に遊技球が入賞したことにもとづき、第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の可変表示を実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
コマンドC0XX(H)は、演出表示装置9の表示領域に設けられた合計保留記憶表示部18cなどにて合計保留記憶数を特定可能に表示するために、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計値である合計保留記憶数を通知する保留記憶数通知コマンドである。保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動条件と第2始動条件のいずれかが成立したことに対応して、第1始動口入賞指定コマンドと第2始動口入賞指定コマンドのいずれかが送信されたことに続いて、主基板31から演出制御基板80に対して送信される。保留記憶数通知コマンドでは、例えば、後述する合計保留記憶数カウンタの値(例えば「1」〜「8」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。これにより、演出制御基板80の側では、第1始動条件と第2始動条件のいずれかが成立したときに、主基板31から伝送された保留記憶数通知コマンドを受信して、合計保留記憶数を特定することができる。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ560における遊技制御処理において用いられる各乱数について説明する。この実施の形態では、大当り判定を行うための大当り判定用乱数として、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ560が備える乱数回路503が発生するハードウェア乱数(ランダムR)が用いられる。また、大当り判定用乱数以外の遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数としてソフトウェア乱数が用いられる。図5は、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてカウントされるソフトウェア乱数の乱数値を例示する説明図である。図5に示すように、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、ソフトウェア乱数として、大当り種別判定用の乱数値MR1、リーチ判定用の乱数値MR2、変動パターン種別判定用の乱数値MR3、変動パターン判定用の乱数値MR4のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。なお、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。
大当り判定用の乱数値(ランダムR)は、特別図柄の可変表示における特別図柄などの可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを、判定するために用いられる乱数値であり、例えば「0」〜「65535」の範囲の値をとる。
大当り種別判定用の乱数値MR1は、可変表示結果を「大当り」とする場合に、演出図柄の可変表示態様を第1通常大当り、第2通常大当り、第1確変大当り、第2確変大当り、または突然確変大当りといった複数種類の特定可変表示種別としての大当り種別のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「100」の範囲の値をとる。リーチ判定用の乱数値MR2は、可変表示結果を「ハズレ」とする場合に、演出図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かを判定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「300」の範囲の値をとる。
変動パターン種別判定用の乱数値MR3は、演出図柄の変動パターン種別を、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「241」の範囲の値をとる。変動パターン判定用の乱数値MR4は、演出図柄の変動パターンを、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「251」の範囲の値をとる。
変動パターン種別判定用の乱数値MR3は、リーチ状態とする場合にどの種類のリーチの変動パターン種別とするか(例えば、スーパーリーチAとするかスーパーリーチBとするか)に分類したり、リーチ状態としない場合に特定の演出(例えば「滑り」演出)のある変動パターン種別とするか否かに分類するための乱数値である。そして、分類したあとに、乱数値MR4を用いて、分類した変動パターン種別中のどの変動パターンとするか(例えば、分類したスーパーリーチAの変動パターン種別のうちのどのスーパーリーチAを含む変動パターンとするか)が決定される。
図6は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における演出図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して予め用意された演出図柄の変動パターンを例示する説明図である。図6に示すように、この実施の形態では、演出図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、非リーチPA1−1〜非リーチPA1−7、非リーチPB1−1および非リーチPB1−2、非リーチPC1−1および非リーチPC1−2の変動パターンが用意されている。また、演出図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−1〜ノーマルPA2−4、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−8、スーパーPB3−1〜スーパーPB3−5、スーパーPC3−1〜スーパーPC3−4の変動パターンが用意されている。
図7は、可変表示結果が「大当り」となる場合に対応して予め用意された演出図柄の変動パターンを例示する説明図である。図7に示すように、この実施の形態では、演出図柄の可変表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−5〜ノーマルPA2−8、スーパーPA4−1〜スーパーPA4−8、スーパーPB4−1〜スーパーPB4−4、スーパーPC4−1、スーパーPD1−1およびスーパーPD1−2、特殊PG1−1〜特殊PG1−4、特殊PG2−1〜特殊PG2−3、特殊PG3−1〜特殊PG3−3の変動パターンが用意されている。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM54には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROM54には、CPU56が各種の判定や決定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータが記憶されている。また、ROM54には、CPU56が主基板31から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、演出図柄の変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが記憶されている。
また、ROM54が記憶する判定テーブルには、例えば図8に示す大当り判定テーブル130が含まれている。大当り判定テーブル130は、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示および第2特別図柄表示機8bにおける第2特別図柄の可変表示において可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを、大当り判定用の乱数値(ランダムR)にもとづいて判定するために参照されるテーブルである。大当り判定テーブル130は、後述する確変フラグがオフであるかオンであるか(遊技状態が確変状態であるか否か)に応じて、大当り判定用の乱数値(ランダムR)を、大当り判定値データやハズレ判定値データに対応付ける(割り当てる)設定データ(決定用データ)などから構成されている。
また、ROM54が記憶する判定テーブルには、図9に示す大当り種別判定テーブル131が含まれている。大当り種別判定テーブル131は、可変表示結果を「大当り」とする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数値MR1にもとづき、演出図柄の可変表示態様を第1通常大当り、第2通常大当り、第1確変大当り、第2確変大当り、または突然確変大当りといった複数種類の大当り種別のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り種別判定テーブル131は、後述する特別図柄ポインタの値(特別図柄ポインタ値)が1であるか2であるか(第1特別図柄の可変表示に対応した大当りであるか、第2特別図柄の可変表示に対応した大当りであるか)に応じて、大当り種別判定用の乱数値MR1を、第1通常大当り、第2通常大当り、第1確変大当り、第2確変大当り、または突然確変大当りの大当り種別に割り当てる決定用データなどから構成されている。また、大当り種別判定テーブル131は、後述する大当り種別バッファの値(大当り種別バッファ値)を、大当り種別判定用の乱数値MR1にもとづいて決定された大当り種別に対応した「00」〜「04」のいずれかに設定するためのテーブルデータ(設定用データ)を含んでいてもよい。
この実施の形態では、図9に示す大当り種別判定テーブル131の設定では、特別図柄ポインタ値が1であるか2であるかに応じて、確変昇格失敗演出を伴う第2通常大当りや確変昇格演出を伴う第2確変大当りに対する大当り種別用の乱数値MR1の割当てが異なっている。すなわち、特別図柄ポインタ値が1である場合(第1特別図柄の変動表示が行われる場合)には、大当り種別判定用の乱数値MR1のうち「31」〜「35」の範囲(5%)の値が第2通常大当りに割り当てられている一方で、特別図柄ポインタ値が2である場合(第2特別図柄の変動表示が行われる場合)には、大当り種別判定用の乱数値MR1のうち「6」〜「35」の範囲(30%)の値が第2通常大当りに割り当てられている。また、特別図柄ポインタ値が1である場合(第1特別図柄の変動表示が行われる場合)には、大当り種別判定用の乱数値MR1のうち「66」〜「70」の範囲(5%)の値が第2確変大当りに割り当てられている一方で、特別図柄ポインタ値が2である場合(第2特別図柄の変動表示が行われる場合)には、大当り種別判定用の乱数値MR1のうち「38」〜「97」の範囲(60%)の値が第2確変大当りに割り当てられている。すなわち、この実施の形態では、第2特別図柄の変動表示が行われる場合には、第1特別図柄の変動表示が行われる場合と比較して、確変昇格失敗演出を伴う第2通常大当りや、確変昇格演出を伴う第2確変大当りとなる割合が高い。
また、この実施の形態では、図9に示す大当り種別判定テーブル131の設定では、特別図柄ポインタ値が1であるか2であるかに応じて、突然確変大当りに対する大当り種別判定用の乱数値MR1の割当てが異なっている。すなわち、特別図柄ポインタ値が1である場合には、大当り種別判定用の乱数値MR1のうち「71」〜「100」の範囲(30%)の値が突然確変大当りに割り当てられる一方で、特別図柄ポインタ値が2である場合には、大当り種別判定用の乱数値MR1のうち「98」〜「100」の範囲(3%)の値が突然確変大当りに割り当てられる。すなわち、この実施の形態では、第2特別図柄の変動表示が行われる場合には、第1特別図柄の変動表示が行われる場合と比較して、突然確変大当りとなる割合が高い。このような設定により、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示を開始するための第1開始条件が成立したことにもとづいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合と、第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の可変表示を開始するための第2開始条件が成立したことにもとづいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合とで、大当り種別を突然確変大当りに決定する割合を、異ならせることができる。
また、ROM54が記憶する判定テーブルには、図10(A)〜(E)および図11(A),(B)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Gが含まれている。大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Gは、可変表示結果を「大当り」とする旨の判定がなされたときに、大当り種別の判定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数値MR3にもとづいて複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Gは、例えば図11(C)に示すようなテーブル選択設定に従い、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態、確変状態および時短状態のいずれであるかや、大当り種別の判定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。各大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Gは、大当り種別の判定結果が第1通常大当り、第2通常大当り、第1確変大当り、第2確変大当り、または突然確変大当りのいずれであるかに応じて、変動パターン種別判定用の乱数値MR3を、ノーマルCA3−1、スーパーCA3−2〜スーパーCA3−4、スーパーCB3−1〜スーパーCB3−2、特殊CA4−1、特殊CA4−2、特殊CB4−1、特殊CB4−2、特殊CC4−1、特殊CC4−2の変動パターン種別のいずれかに割り当てる決定用データなどから構成されている。
一例として、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態である場合に着目すれば、大当り種別が第1通常大当り、第2通常大当り、または第2確変大当りである場合に用いられる図10(A)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Aと、大当り種別が第1確変大当りである場合に用いられる図10(B)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Bとでは、ノーマルCA3−1やスーパーCA3−2の変動パターン種別に対する変動パターン種別判定用の乱数値MR3の割当てが異なっている。また、大当り用変動パターン種別判定テーブル132AではスーパーCA3−3の変動パターン種別に対して変動パターン種別判定用の乱数値MR3が割り当てられている一方で、大当り用変動パターン種別判定テーブル132BではスーパーCA3−3の変動パターン種別に対して変動パターン種別判定用の乱数値MR3が割り当てられていない。他方、大当り用変動パターン種別判定テーブル132AではスーパーCA3−4の変動パターン種別に対して変動パターン種別判定用の乱数値MR3が割り当てられていない一方で、大当り用変動パターン種別判定テーブル132BではスーパーCA3−4の変動パターン種別に対して変動パターン種別判定用の乱数値MR3が割り当てられている。このように、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態、確変状態および時短状態のいずれかである場合に着目して、その遊技状態において大当り種別に応じて選択される大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cや(通常状態のときに選択)、大当り用変動パターン種別判定テーブル132D〜132F(確変状態のときに選択)、大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132B、132G(時短状態のときに選択)を互いに比較すると、大当り種別に応じて各変動パターン種別に対する変動パターン種別判定用の乱数値MR3の割当てが異なっており、また、大当り種別に応じて異なる変動パターン種別に対して変動パターン種別判定用の乱数値MR3が割り当てられている。これにより、大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果に応じて、異なる変動パターン種別に決定することが可能となり、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
特に、図10(C)および図11(A),(B)に示すように、大当り種別が突然確変大当りである場合に用いられる大当り用変動パターン種別判定テーブル132C、132F、132Gでは、例えば特殊CA4−1、特殊CA4−2、特殊CB4−1、特殊CB4−2、特殊CC4−1、特殊CC4−2といった、大当り種別が突然確変大当り以外である場合には変動パターン種別判定用の乱数値MR3が割り当てられない変動パターン種別に対して、変動パターン種別判定用の乱数値MR3が割り当てられている。これにより、可変表示結果が「大当り」となり大当り種別が突然確変大当りとなることに応じて2ラウンド大当り状態に制御する場合には、15ラウンド大当り状態に制御する場合とは異なる変動パターン種別に決定することができる。
また、他の一例として、大当り種別が通常大当りに決定された場合に着目すれば、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態や時短状態である場合に用いられる図10(A)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Aと、遊技状態が確変状態である場合に用いられる図10(D)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Dとでは、ノーマルCA3−1やスーパーCA3−2の変動パターン種別に対する変動パターン種別判定用の乱数値MR3の割当てが異なっている。また、大当り用変動パターン種別判定テーブル132AではスーパーCA3−3の変動パターン種別に対して変動パターン種別判定用の乱数値MR3が割り当てられている一方で、大当り用変動パターン種別判定テーブル132DではスーパーCA3−3の変動パターン種別に対して変動パターン種別判定用の乱数値MR3が割り当てられていない。このように、大当り種別が第1通常大当り、第2通常大当り、第1確変大当り、第2確変大当り、または突然確変大当りのいずれかに決定された場合に着目して、パチンコ遊技機1における遊技状態に応じて選択される大当り用変動パターン種別判定テーブル132A、132D(第1通常大当り、第2通常大当り、または第2確変大当りのときに選択)、大当り用変動パターン種別判定テーブル132B、132E(第1確変大当りのときに選択)、大当り用変動パターン種別判定テーブル132C、132F、132G(突然確変大当りのときに選択)を互いに比較すると、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態や時短状態であるか確変状態であるかなどに応じて各変動パターン種別に対する変動パターン種別判定用の乱数値MR3の割当てが異なっており、また、遊技状態に応じて異なる変動パターン種別に対して変動パターン種別判定用の乱数値MR3が割り当てられることがある。これにより、図10(E)に示すように、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態や時短状態であるか確変状態であるかなどに応じて、異なる変動パターン種別に決定することが可能となり、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
また、ROM54が記憶する判定テーブルには、図12(A),(B)および図13(C)〜(F)に示すはずれリーチ判定テーブル134A〜134Fが含まれている。はずれリーチ判定テーブル134A〜134Fは、可変表示結果を「ハズレ」とする旨の判定がなされたときに、演出図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かを、リーチ判定用の乱数値MR2にもとづいて判定するために参照されるテーブルである。各はずれリーチ判定テーブル134A〜134Fは、例えば図13(G)に示すようなテーブル選択設定に従い、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態、確変状態および時短状態のいずれであるかと、第1特別図柄または第2特別図柄のいずれの変動表示を行うか(具体的には、特別図柄ポインタ値によって判定される)に応じて、使用テーブルとして選択される。具体的には、図13(G)に示すように、遊技状態が通常状態であり第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、図12(A)に示すはずれリーチ判定テーブル134Aが選択される。また、遊技状態が通常状態であり第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、図12(B)に示すはずれリーチ判定テーブル134Bが選択される。また、遊技状態が確変状態であり第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、図13(C)に示すはずれリーチ判定テーブル134Cが選択される。また、遊技状態が確変状態であり第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、図13(D)に示すはずれリーチ判定テーブル134Dが選択される。また、遊技状態が時短状態であり第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、図13(E)に示すはずれリーチ判定テーブル134Eが選択される。また、遊技状態が時短状態であり第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、図13(F)に示すはずれリーチ判定テーブル134Fが選択される。各はずれリーチ判定テーブル134A〜134Fは、リーチ判定用の乱数値MR2を、非リーチHA1−1〜非リーチHA1−5、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2、非リーチHC1−1、非リーチHC1−2といったリーチ状態としない旨の判定結果や、リーチHA2−1〜リーチHA2−3、リーチHB2−1、リーチHC2−1といったリーチ状態とする旨の判定結果のいずれかに割り当てる決定用データなどから構成されている。
例えば、図12(A)に示すはずれリーチ判定テーブル134Aの設定では、保留記憶数が「0」である場合に対応して、「1」〜「250」の範囲の値が非リーチHA1−1に割り当てられ、「251」〜「300」の範囲の値がリーチHA2−1に割り当てられている。また、保留記憶数が「1」である場合や「2」である場合に対応して、非リーチHA1−1に割り当てられる判定値の個数よりも多い「1」〜「260」の範囲の値が、非リーチHA1−2や非リーチHA1−3に割り当てられ、リーチHA2−1に割り当てられている判定値の個数よりも少ない「261」〜「300」の範囲の値が、リーチHA2−2に割り当てられている。また、保留記憶数が「3」〜「4」である場合や「5」〜「8」である場合に対応して、非リーチHA1−1〜非リーチHA1−3のそれぞれに割り当てられる判定値の個数よりも多い「1」〜「270」の範囲の判定値が、非リーチHA1−4や非リーチHA1−5に割り当てられ、リーチHA2−1やリーチHA2−2に割り当てられている判定値の個数よりも少ない「271」〜「300」の範囲の値が、リーチHA2−3に割り当てられている。
また、例えば、図12(B)に示すはずれリーチ判定テーブル134Bの設定では、保留記憶数が「0」である場合に対応して、「1」〜「260」の範囲の値が非リーチHA1−1に割り当てられ、「261」〜「300」の範囲の値がリーチHA2−1に割り当てられている。また、保留記憶数が「1」である場合や「2」である場合に対応して、非リーチHA1−1に割り当てられる判定値の個数よりも多い「1」〜「270」の範囲の値が、非リーチHA1−2や非リーチHA1−3に割り当てられ、リーチHA2−1に割り当てられている判定値の個数よりも少ない「271」〜「300」の範囲の値が、リーチHA2−2に割り当てられている。また、保留記憶数が「3」〜「4」である場合や「5」〜「8」である場合に対応して、非リーチHA1−1〜非リーチHA1−3のそれぞれに割り当てられる判定値の個数よりも多い「1」〜「280」の範囲の判定値が、非リーチHA1−4や非リーチHA1−5に割り当てられ、リーチHA2−1やリーチHA2−2に割り当てられている判定値の個数よりも少ない「281」〜「300」の範囲の値が、リーチHA2−3に割り当てられている。
上記のような設定によって、保留記憶数が所定数(例えば、「1」や「2」、「3」)以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、演出図柄の可変表示状態をリーチ状態にする旨の判定がなされる割合が低くなる。そして、「非リーチ」に対応した変動パターンにおける平均的な特別図柄の変動時間が「リーチ」に対応した変動パターンにおける平均的な特別図柄の変動時間に比べて短くなるように設定されていれば、保留記憶数が所定数以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、平均的な特別図柄の変動時間を短縮することができる。
また、図12および図13に示すように、第1特別図柄の変動が行われる場合には、第2特別図柄の変動が行われる場合に比べて、高い割合でリーチすることに決定される。すなわち、リーチ確率が高い。また、合計保留記憶数が少ないほど、リーチ確率が高い。なお、図12および図13に示されたリーチ確率は一例であって、第1特別図柄の変動が行われる場合に第2特別図柄の変動が行われる場合に比べて全体的なリーチ確率が高く、かつ、合計保留記憶数が少ないほどリーチ確率が高ければ、他の値にしてもよい。
また、ROM54が記憶する判定テーブルには、図14(A)〜(C)に示すはずれリーチ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cが含まれている。はずれリーチ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cは、演出図柄の可変表示状態をリーチ状態とする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数値MR3にもとづいて複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各はずれリーチ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cは、リーチHA2−1〜リーチHA2−3、リーチHB2−1、リーチHC2−1といったリーチ状態とする旨の判定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、リーチHA2−1〜リーチHA2−3の判定結果に応じてはずれリーチ用変動パターン種別判定テーブル135Aが使用テーブルとして選択され、リーチHB2−1の判定結果に応じてはずれリーチ用変動パターン種別判定テーブル135Bが使用テーブルとして選択され、リーチHC2−1の判定結果に応じてはずれリーチ用変動パターン種別判定テーブル135Cが使用テーブルとして選択される。各はずれリーチ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cは、リーチ状態とする旨の判定結果がリーチHA2−1〜リーチHA2−3、リーチHB2−1、リーチHC2−1のいずれであるかに応じて、変動パターン種別判定用の乱数値MR3を、ノーマルCA2−1、スーパーCA2−2、スーパーCA2−3、スーパーCB2−1、スーパーCB2−2の変動パターン種別のいずれかに割り当てる決定用データなどから構成されている。
ここで、例えば図14(A)に示すはずれリーチ用変動パターン種別判定テーブル135Aの設定では、リーチHA2−1の判定結果に対応して、変動パターン種別判定用の乱数値MR3のうち「1」〜「128」の範囲の値をノーマルCA2−1の変動パターン種別に割り当てる一方で、それ以外の乱数値をスーパーCA2−2やスーパーCA2−3の変動パターン種別に割り当てる。また、リーチHA2−2の判定結果に対応して、変動パターン種別判定用の乱数値MR3のうち「1」〜「170」の範囲の値をノーマルCA2−1の変動パターン種別に割り当てる。さらに、リーチHA2−3の判定結果に対応して、変動パターン種別判定用の乱数値MR3のうち「1」〜「182」の範囲の値をノーマルCA2−1の変動パターン種別に割り当てる。リーチHA2−1の判定結果は、図12(A),(B)に示すはずれリーチ判定テーブル134A,134Bの設定により、合計保留記憶数が「0」である場合に対応して、リーチ判定用の乱数値MR2が割り当てられている。リーチHA2−2の判定結果は、合計保留記憶数が「1」である場合や「2」である場合に対応して、リーチ判定用の乱数値MR2が割り当てられている。リーチHA2−3の判定結果は、合計保留記憶数が「3」、「4」のいずれかである場合や「5」〜「8」のいずれかである場合に対応して、リーチ判定用の乱数値MR2が割り当てられている。これらの設定により、合計保留記憶数が所定数(例えば「1」)以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、「ノーマル」のリーチ演出が実行されるノーマルCA2−1の変動パターン種別に決定される割合が高くなる。そして、「ノーマル」のリーチ演出を実行する変動パターンにおける平均的な特図変動時間が「ノーマル」以外のリーチ演出を実行する変動パターンにおける平均的な特図変動時間に比べて短くなるように設定されていれば、合計保留記憶数が所定数以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、平均的な特図変動時間を短縮することができる。
また、ROM54が記憶する判定テーブルには、図15(A)〜(C)に示すはずれ非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136A〜136Cが含まれている。はずれ非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136A〜136Cは、演出図柄の可変表示状態をリーチ状態としない旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数値MR3にもとづいて複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各はずれ非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136A〜136Cは、非リーチHA1−1〜非リーチHA1−5、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2、非リーチHC1−1、非リーチHC1−2といったリーチ状態としない旨の判定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、非リーチHA1−1〜非リーチHA1−5の判定結果に応じてはずれ非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136Aが使用テーブルとして選択され、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2の判定結果に応じてはずれ非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136Bが使用テーブルとして選択され、非リーチHC1−1、非リーチHC1−2の判定結果に応じてはずれ非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136Cが使用テーブルとして選択される。各はずれ非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136A〜136Cは、リーチ状態としない旨の判定結果が非リーチHA1−1〜非リーチHA1−5、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2、非リーチHC1−1、非リーチHC1−2のいずれであるかに応じて、変動パターン種別判定用の乱数値MR3を、非リーチCA1−1〜非リーチCA1−4、非リーチCB1−1〜非リーチCB1−3、非リーチCC1−1〜非リーチCC1−3の変動パターン種別のいずれかに割り当てる決定用データなどから構成されている。
また、ROM54が記憶する判定テーブルには、図16および図17に示す大当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bが含まれている。大当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bは、可変表示結果を「大当り」とする旨の判定がなされたときに、大当り種別や変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターンを、変動パターン判定用の乱数値MR4にもとづいて複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各大当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、変動パターン種別をノーマルCA3−1、スーパーCA3−2〜スーパーCA3−4、スーパーCB3−1〜スーパーCB3−2のいずれかとする旨の決定結果に応じて大当り変動パターン判定テーブル137Aが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別を特殊CA4−1、特殊CA4−2、特殊CB4−1、特殊CB4−2、特殊CC4−1、特殊CC4−2のいずれかとする旨の決定結果に応じて大当り変動パターン判定テーブル137Bが使用テーブルとして選択される。各大当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bは、変動パターン種別に応じて、変動パターン判定用の乱数値MR4を、演出図柄の可変表示結果が「大当り」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに割り当てる決定用データなどから構成されている。
また、ROM54が記憶する判定テーブルには、図18および図19に示すハズレ変動パターン138A、138Bが含まれている。ハズレ変動パターン判定テーブル138A、138Bは、可変表示結果を「ハズレ」とする旨の判定がなされたときに、リーチ状態とするか否かや変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターンを、変動パターン判定用の乱数値MR4にもとづいて複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各ハズレ変動パターン判定テーブル138A、138Bは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、変動パターン種別を非リーチCA1−1〜非リーチCA1−4、非リーチCB1−1〜非リーチCB1−3、非リーチCC1−1〜非リーチCC1−3のいずれかとする旨の決定結果に応じてハズレ変動パターン判定テーブル138Aが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別をノーマルCA2−1、スーパーCA2−2、スーパーCA2−3、スーパーCB2−1、スーパーCB2−2のいずれかとする旨の決定結果に応じてハズレ変動パターン判定テーブル138Bが使用テーブルとして選択される。ハズレ変動パターン判定テーブル138Aは、変動パターン種別に応じて、変動パターン判定用の乱数値MR4を、演出図柄の可変表示結果が「ハズレ」であり可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに割り当てる決定用データなどから構成されている。ハズレ変動パターン判定テーブル138Bは、変動パターン種別に応じて、変動パターン判定用の乱数値MR4を、演出図柄の可変表示結果が「ハズレ」であり可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに割り当てる決定用データなどから構成されている。
ここで、図18に示すハズレ変動パターン判定テーブル138Aの設定では、非リーチCA1−4や非リーチCB1−3、非リーチCC1−3といった非リーチの変動パターン種別となる場合に対応して、非リーチPA1−4〜非リーチPA1−7といった特定演出を実行する変動パターンに、変動パターン判定用の乱数値MR4が割り当てられている。このような設定により、演出図柄の可変表示結果を「ハズレ」とする旨の判定、および、演出図柄の可変表示状態をリーチ状態としない旨の判定に対応して、非リーチPA1−4〜非リーチPA1−7の変動パターンのいずれかとする決定を行い、特定演出となる演出動作を実行することができる。
図19に示すハズレ変動パターン判定テーブル138Bの設定では、ノーマルCA2−1の変動パターン種別となる場合に対応して、ノーマルPA2−1〜ノーマルPA2−4といった「ノーマル」のリーチ演出を実行する変動パターンに、変動パターン判定用の乱数値MR4が割り当てられている。また、スーパーCA2−2の変動パターン種別となる場合に対応して、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−4といったリーチ演出α1を実行する変動パターンや、スーパーPA3−5〜スーパーPA3−8といったリーチ演出α2を実行する変動パターンに、変動パターン判定用の乱数値MR4が割り当てられている。スーパーCA2−3やスーパーCB2−1の変動パターン種別となる場合に対応して、スーパーPB3−1〜スーパーPB3−5といったリーチ演出β1を実行する変動パターンに、変動パターン判定用の乱数値MR4が割り当てられている。
加えて、例えばスーパーPA3−4、スーパーPA3−8、スーパーPB3−4の変動パターンのように、「擬似連」の特定演出を実行する変動パターンについては、擬似連変動が行われた後に演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことにもとづいて実行されるリーチ演出における演出動作の種類により変動パターン種別が分類されている。すなわち、スーパーPA3−4の変動パターンは、リーチ演出α1を実行する変動パターンであることから、図19に示すハズレ変動パターン判定テーブル138Bにおいて、スーパーCA2−2の変動パターン種別となる場合に対応して、変動パターン判定用の乱数値MR4が割り当てられている。スーパーPA3−8の変動パターンは、リーチ演出α2を実行する変動パターンであることから、ハズレ変動パターン判定テーブル138Bにおいて、スーパーCA2−2の変動パターン種別となる場合に対応して、変動パターン判定用の乱数値MR4が割り当てられている。スーパーPB3−4の変動パターンは、リーチ演出β1を実行する変動パターンであることから、ハズレ変動パターン判定テーブル138Bにおいて、スーパーCA2−3やスーパーCB2−1の変動パターン種別となる場合に対応して、変動パターン判定用の乱数値MR4が割り当てられている。
そして、ノーマルCA2−1やスーパーCA2−2の変動パターン種別に対しては、図14(A)〜(C)に示すはずれリーチ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cのいずれにおいても、変動パターン種別判定用の乱数値MR3が割り当てられている。また、スーパーCA2−3の変動パターン種別に対しては、図14(A)および(C)に示すはずれリーチ用変動パターン種別判定テーブル135A、135Cにおいて、変動パターン種別判定用の乱数値MR3が割り当てられている。スーパーCB2−1の変動パターン種別に対しては、図14(B)に示すはずれリーチ用変動パターン種別判定テーブル135Bにおいて、変動パターン種別判定用の乱数値MR3が割り当てられている。このように、図14(A)〜(C)に示すはずれリーチ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cでは、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことにもとづいて実行されるリーチ演出における演出動作の種類により分類された変動パターン種別のいずれかに決定できるように、テーブルデータ(決定用データ)が構成されている。また、はずれリーチ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cでは、「擬似連」の特定演出を実行した後に演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことにもとづいて実行されるリーチ演出における演出動作の種類により分類された変動パターン種別のいずれかに決定できるように、テーブルデータが構成されている。
次に遊技機の動作について説明する。図20および図21は、遊技機に対して電力供給が開始され遊技制御用マイクロコンピュータ560へのリセット信号がハイレベルになったことに応じて遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56が実行するメイン処理を示すフローチャートである。リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになると、遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56は、プログラムの内容が正当か否かを確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、マスク可能割込の割込モードを設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。なお、ステップS2では、遊技制御用マイクロコンピュータ560の特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)から合成されるアドレスが、割込番地を示すモードに設定する。また、マスク可能な割込が発生すると、CPU56は、自動的に割込禁止状態に設定するとともに、プログラムカウンタの内容をスタックにセーブする。
次いで、内蔵デバイスレジスタの設定(初期化)を行う(ステップS4)。ステップS4の処理によって、内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の設定(初期化)がなされる。
この実施の形態で用いられる遊技制御用マイクロコンピュータ560は、I/Oポート(PIO)およびタイマ/カウンタ回路(CTC)504も内蔵している。
次に、入力ポート1のビット0の状態によって電源断信号がオフ状態になっているか否か確認する(ステップS5)。遊技機に対する電力供給が開始されたときに、+5V電源などの各種電源の出力電圧は徐々に規定値に達するのであるが、ステップS5の処理によって、すなわち、電源断信号が出力されていない(ハイレベルになっている)ことを確認することによりCPU56は電源電圧が安定したことを確認することができる。
電源断信号がオン状態である場合には、CPU56は、所定期間(例えば、0.1秒)の遅延時間の後に(ステップS80)、再度、電源断信号がオフ状態になっているか否か確認する。電源断信号がオフ状態になっている場合には、RAM55をアクセス可能状態に設定し(ステップS6)、クリア信号のチェック処理に移行する。
なお、電源断信号がオフ状態である場合に、遊技の進行を制御する遊技装置制御処理(遊技制御処理)の開始タイミングをソフトウェアで遅らせるためのソフトウェア遅延処理を実行するようにしてもよい。そのようなソフトウェア遅延処理によって、ソフトウェア遅延処理を実行しない場合に比べて、遊技制御処理の開始タイミングを遅延させることができる。遅延処理を実行したときには、他の制御基板(例えば、払出制御基板37)に対して、遊技制御基板(主基板31)が送信するコマンドを他の制御基板のマイクロコンピュータが受信できないという状況が発生することを防止できる。
次いで、CPU56は、クリアスイッチがオンされているか否か確認する(ステップS7)。なお、CPU56は、入力ポート0を介して1回だけクリア信号の状態を確認するようにしてもよいが、複数回クリア信号の状態を確認するようにしてもよい。例えば、クリア信号の状態がオフ状態であることを確認したら、所定時間(例えば、0.1秒)の遅延時間をおいた後、クリア信号の状態を再確認する。そのときにクリア信号の状態がオン状態であることを確認したら、クリア信号がオン状態になっていると判定する。また、このときにクリア信号の状態がオフ状態であることを確認したら、所定時間の遅延時間をおいた後、再度、クリア信号の状態を再確認するようにしてもよい。ここで、再確認の回数は、1回または2回に限られず、3回以上であってもよい。また、2回チェックして、チェック結果が一致していなかったときにもう一度確認するようにしてもよい。
ステップS7でクリアスイッチがオンでない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS8)。この実施の形態では、電力供給の停止が生じた場合には、バックアップRAM領域のデータを保護するための処理が行われている。そのような電力供給停止時処理が行われていたことを確認した場合には、CPU56は、電力供給停止時処理が行われた、すなわち電力供給停止時の制御状態が保存されていると判定する。電力供給停止時処理が行われていないことを確認した場合には、CPU56は初期化処理を実行する。
電力供給停止時処理が行われていたか否かは、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に保存されるバックアップ監視タイマの値が、電力供給停止時処理を実行したことに応じた値(例えば2)になっているか否かによって確認される。なお、そのような確認の仕方は一例であって、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップフラグ領域に電力供給停止時処理を実行したことを示すフラグをセットし、ステップS8において、そのフラグがセットされていることを確認したら電力供給停止時処理が行われたと判定してもよい。
電力供給停止時の制御状態が保存されていると判定したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェック(この例ではパリティチェック)を行う(ステップS9)。この実施の形態では、クリアデータ(00)をチェックサムデータエリアにセットし、チェックサム算出開始アドレスをポインタにセットする。また、チェックサムの対象になるデータ数に対応するチェックサム算出回数をセットする。そして、チェックサムデータエリアの内容とポインタが指すRAM領域の内容との排他的論理和を演算する。演算結果をチェックサムデータエリアにストアするとともに、ポインタの値を1増やし、チェックサム算出回数の値を1減算する。以上の処理が、チェックサム算出回数の値が0になるまで繰り返される。チェックサム算出回数の値が0になったら、CPU56は、チェックサムデータエリアの内容の各ビットの値を反転し、反転後のデータをチェックサムにする。
電力供給停止時処理において、上記の処理と同様の処理によってチェックサムが算出され、チェックサムはバックアップRAM領域に保存されている。ステップS9では、算出したチェックサムと保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっている可能性があることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理(ステップS10〜S14の処理)を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS91)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS92)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS91およびS92の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU56は、ROM54に格納されているバックアップ時コマンド送信テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS93)、その内容に従って停電復旧中であることを報知することを指定する停電復旧指定コマンドをサブ基板(演出制御基板)に送信する処理を実行する(ステップS94)。そして、ステップS15に移行する。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。なお、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータをそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次業領域に設定する(ステップS12)。
ステップS11およびS12の処理によって、例えば、普通図柄判定用乱数カウンタ、普通図柄判定用バッファ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグ、賞球中フラグ、球切れフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。また、出力ポートバッファにおける接続確認信号を出力する出力ポートに対応するビットがセット(接続確認信号のオン状態に対応)される。
また、CPU56は、ROM54に格納されている初期化時コマンド送信テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS13)、その内容に従ってサブ基板を初期化するための初期化コマンドをサブ基板に送信する処理を実行する(ステップS14)。初期化コマンドとして、演出表示装置9に表示される初期図柄を示すコマンドや払出制御基板37への初期化コマンド等を使用することができる。
次いで、CPU56は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が内蔵する乱数回路の状態を確認する乱数回路確認処理を実行する(ステップS95)。乱数回路確認処理では、CPU56は、乱数回路が遊技機1に内蔵されている場合には、乱数回路の設定(例えば、乱数回路の動作を開始させる)を行う。また、CPU56は、乱数回路が出力する乱数確認信号を所定時間監視する。乱数確認信号は、乱数回路が内蔵するクロック信号発生回路が内部クロック信号を正常に出力している場合にはオン状態であり、そうでなければ(例えば、内部クロック信号のレベルが低下した場合には)オフ状態になる。CPU56は、所定時間継続して乱数確認信号のオフ状態を検出した場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560が内蔵する乱数回路に異常が発生したと判定し、主基板31の乱数回路エラーを報知することを指定する主基板エラー指定コマンドをサブ基板に送信する処理を実行する。所定時間継続して乱数確認信号のオフ状態を検出しなければ、CPU56は、乱数回路が正常に動作していると判定して、そのままステップS15に移行する。
なお、ハードウェア乱数を生成する乱数回路503は、遊技機1に内蔵してもよいし、遊技機1に外付けで備えてもよい。この実施の形態では、図2に示したように、乱数回路503は、ROM54およびRAM55とともに1チップ内(具体的には、遊技制御用マイクロコンピュータ560)に内蔵されている。
そして、CPU56は、所定時間(例えば2ms)ごとに定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なうタイマ割込設定処理を実行する(ステップS15)。すなわち、初期値として例えば2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、2msごとに定期的にタイマ割込がかかるとする。
タイマ割込の設定が完了すると、CPU56は、表示図柄乱数更新処理(ステップS17)および初期値決定用乱数更新処理(ステップS18)を繰り返し実行する。CPU56は、表示図柄乱数更新処理および初期値決定用乱数更新処理が実行されるときには割込禁止状態にして(ステップS16)、表示図柄乱数更新処理および初期値決定用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態にする(ステップS19)。
なお、表示図柄乱数とは、特別図柄表示器8の表示を決定するための乱数である。この実施の形態では、表示図柄乱数として、リーチ判定用の乱数値MR2、変動パターン種別判定用の乱数値MR3、変動パターン判定用の乱数値MR4などが用いられる。この実施の形態では、これらの乱数値は、例えば、リフレッシュレジスタを用いて、更新する対象や更新時の加算値を異ならせることによってランダムに更新することができる。そのようにすることによって、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示に用いる変動パターンをよりランダムに決定するようにすることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。また、表示図柄乱数更新処理とは、表示図柄乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。
また、初期値決定用乱数更新処理とは、初期値決定用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。初期値決定用乱数とは、普通図柄にもとづく当りを発生させるか否かを決定するための普通図柄当り判定用乱数)を発生するためのカウンタ(判定用乱数発生カウンタ)等のカウント値の初期値を決定するための乱数である。また、例えば、大当り種別判定用の乱数値MR1、リーチ判定用の乱数値MR2、変動パターン種別判定用の乱数値MR3、および変動パターン判定用の乱数値MR4のうちソフトウェアによって更新する乱数がある場合には、その乱数を発生するためのカウンタのカウント値の初期値を決定するための乱数も初期値決定用乱数である。後述する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータが、遊技機に設けられている演出表示装置9、可変入賞球装置15、球払出装置97等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、判定用乱数発生カウンタのカウント値が1周すると、そのカウンタに初期値が設定される。
なお、表示図柄乱数更新処理および初期値決定用乱数更新処理が実行されるときに割込禁止状態にされるのは、表示図柄乱数更新処理および初期値決定用乱数更新処理が後述するタイマ割込処理でも実行される(すなわち、タイマ割込処理のステップS25,S26でも同じ処理が実行される)ことから、タイマ割込処理における処理と競合してしまうのを避けるためである。すなわち、ステップS17,S18の処理中にタイマ割込が発生してタイマ割込処理中で表示図柄乱数や初期値決定用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新してしまったのでは、カウント値の連続性が損なわれる場合がある。しかし、ステップS17,S18の処理中では割込禁止状態にしておけば、そのような不都合が生ずることはない。
以上のように、遊技店員等は、クリアスイッチをオン状態してクリア信号が出力される状態にしながら遊技機に対する電力供給を開始する(例えば電源スイッチをオンする)ことによって、容易に初期化処理を実行させることができる。すなわち、RAMクリア等を行うことができる。
次に、遊技制御処理について説明する。図22は、タイマ割込処理を示すフローチャートである。メイン処理の実行中に、具体的には、ステップS16〜S19のループ処理の実行中における割込許可になっている期間において、タイマ割込が発生すると、遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56は、タイマ割込の発生に応じて起動されるタイマ割込処理において遊技制御処理を実行する。タイマ割込処理において、CPU56は、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断処理(電源断検出処理)を実行する(ステップS20)。次いで、スイッチ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a等のスイッチの検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。具体的には、各スイッチの検出信号を入力する入力ポートの状態がオン状態であれば、各スイッチに対応して設けられているスイッチタイマの値を+1する。
次いで、CPU56は、第1特別図柄表示器8aや、第2特別図柄表示器8b、普通図柄表示器10、状態表示灯などの各種表示器へのDG信号の出力やクリアを行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。次いで、CPU56は、大入賞口への異常入賞を検出したことを報知する異常入賞報知処理を実行する(ステップS23)。具体的には、後述する特別図柄プロセス処理において大入賞口を開放する前である(具体的には、後述するステップS300〜S303の処理の段階である)にもかかわらず、カウントスイッチ23のオンを検出した場合に、大入賞口への異常入賞を検出したと判定し報知する制御を行う。
次に、遊技制御に用いられる各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(乱数更新処理:ステップS24)。また、CPU56は、初期値決定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値決定用乱数更新処理:ステップS25)。さらに、CPU56は、表示図柄乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(表示図柄乱数更新処理:ステップS26)。
乱数更新処理、初期値決定用乱数更新処理および表示図柄乱数更新処理を行うと、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。特別図柄プロセス処理では、遊技状態に応じてパチンコ遊技機1を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、特別図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。また、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS28)。普通図柄プロセス処理では、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、普通図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。
次いで、CPU56は、第1特別図柄および第2特別図柄の変動に同期する演出図柄に関する演出制御コマンドをRAM55の所定の領域に設定して演出制御コマンドを送出する処理を行う(演出図柄コマンド制御処理:ステップS29)。なお、演出図柄の変動が特別図柄の変動に同期するとは、変動時間(可変表示期間)が同じであることを意味する。
次いで、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS30)。
また、CPU56は、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a等の検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS31)。具体的には、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a等がオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に賞球個数を示す賞球個数コマンド等の払出指令コマンドを出力する。払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータ370は、賞球個数を示す賞球個数コマンドの受信に応じて球払出装置97を駆動する。
また、CPU56は、遊技機の制御状態を遊技機外部で確認できるようにするための試験信号を出力する処理である試験端子処理を実行する(ステップS32)。また、この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポート2のRAM領域におけるソレノイドに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS33:出力処理)。そして、CPU56は、保留記憶数の増減をチェックする記憶処理を実行する(ステップS34)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて第1特別図柄および第2特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS35)。CPU56は、例えば、特別図柄プロセス処理で開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値を+1する。なお、開始フラグおよび終了フラグを用いずに、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値にもとづいて表示制御データの値を更新するようにしてもよい。例えば、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値が変動パターン設定処理に対応した値(この実施の形態では1)となると、特別図柄プロセスフラグの値が特別図柄停止処理に対応した値(この実施の形態では3)となるまで、0.2秒が経過する毎に表示制御データの値を+1するようにしてもよい。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bにおける第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示を実行する。そして、CPU56は、終了フラグがセットされ、または特別図柄プロセスフラグの値が特別図柄停止処理に対応した値となると、特別図柄プロセス処理で決定されている特別図柄の停止図柄を第1特別図柄表示器8aや第2特別図柄表示器8bに導出表示する。
次いで、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS36)。
さらに、CPU56は、各状態表示灯の表示を行うための状態表示制御データを状態表示制御データ設定用の出力バッファに設定する状態表示灯表示処理を行う(ステップS37)。この場合、遊技状態が高確率状態(例えば、確変状態)である場合には、高確率状態であることを示す状態表示灯1の表示を行うための状態表示制御データを出力バッファに設定する。また、遊技状態が時短状態である場合には、時短状態であることを示す状態表示灯2の表示を行うための状態表示制御データを出力バッファに設定する。
なお、遊技機への電源投入時以外の時に状態表示灯表示処理を実行する場合には、遊技状態が時短状態である場合にのみ、時短状態であることを示す状態表示灯2の表示を行なうようにしてもよい。そのようにすれば、遊技状態が確変状態であることが内部的に決定されている場合であっても、遊技者に確変状態であることを認識できないようにすることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
この実施の形態では、遊技制御処理は定期的(例えば2msごと)に起動されることになる。なお、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はフラグがセットされたことにもとづいてメイン処理において実行されるようにしてもよい。なお、この実施の形態において、ステップS21〜S37の処理(ステップS30およびS32を除く)が、遊技の進行を制御する遊技制御処理に相当する。
その後、CPU56は、割込許可状態に設定し(ステップS38)、処理を終了する。
次に、メイン処理における特別図柄プロセス処理(ステップS27)を説明する。図23は、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56)が実行する特別図柄プロセス処理のプログラムの一例を示すフローチャートである。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄プロセス処理において、遊技盤6に設けられている第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ13aまたは第2始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための第2始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14に入賞する始動入賞が発生していたら(ステップS311)、始動口スイッチ通過処理(ステップS312)を行った後に、内部状態に応じて、ステップS300〜S307のうちのいずれかの処理を行う。第1始動入賞口13または第2始動口スイッチ14aがオンしていなければ、内部状態に応じて、ステップS300〜S307のうちのいずれかの処理を行う。
なお、ステップS311では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、例えば、入力ポートから入力した入力データのうち、第1始動入賞口13または第2始動口スイッチ14aに対応するビットがオン状態であるか否かを確認してもよい。また、例えば、スイッチ処理(ステップS21参照)において、第1始動入賞口13または第2始動口スイッチ14aが2回連続してオン状態となったことにもとづいてフラグをセットするようにし、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ステップS311において、そのフラグがセットされているか否かを確認するようにしてもよい。
特別図柄通常処理(ステップS300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数(合計保留記憶数)を確認する。保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数は合計保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、合計保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示の表示結果を大当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には大当りフラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に応じた値(この例では1)に更新する。なお、大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。
変動パターン設定処理(ステップS301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。特別図柄の可変表示の変動パターン(ここでは変動時間に相当)を、始動入賞発生時に抽出した変動パターン種別判定用の乱数MR3および変動パターン判定用の乱数値MR4の値に応じてあらかじめ定められた複数種類の変動パターンの中から選択する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して、変動パターンを指令する情報(変動パターンコマンドすなわち可変表示パターンコマンド)を送信する制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に応じた値(この例では2)に更新する。
なお、この実施の形態では、各乱数値を始動入賞発生時に抽出する場合を示すが、変動パターン種別判定用の乱数MR3や変動パターン判定用の乱数値MR4など変動パターンを決定するための乱数値については、特別図柄の変動開始時に(すなわち、変動パターン決定のタイミングで(ステップS331,S333参照))抽出するようにしてもよい。そのようにすれば、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14に偶然同じタイミングで遊技球が入賞してしまった場合であっても、変動開始のタイミングで変動パターンを決定するための乱数値を読み出すことによって、読み出す乱数値を異ならせることができ、異なる変動パターンで変動表示を行なうことができる。従って、特別図柄の可変表示の演出バリエーションを増加させることができる。
特別図柄変動処理(ステップS302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS301でセットされた特別図柄プロセスタイマがタイムアウトすなわち特別図柄プロセスタイマの値が0になる)すると、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に応じた値(この例では3)に移行するように制御する。
特別図柄停止処理(ステップS303):特別図柄表示器8における特別図柄を停止させる。そして、特別図柄の停止図柄が大当り図柄である場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に移行するように更新する。そうでない場合には、内部状態をステップS300に移行するように更新する。
大入賞口開放前処理(ステップS304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して特別可変入賞球装置を開状態にして大入賞口を開放する。また、プロセスタイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に応じた値(この例では5)に更新する。
大入賞口開放中処理(ステップS305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。大当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送出する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。また、大入賞口の閉成条件が成立したときには、大入賞口を閉成する制御を行う。具体的には、ソレノイド21を駆動して特別可変入賞球装置を閉状態にして大入賞口を閉成する。また、プロセスタイマによって大入賞口開放後処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に応じた値(この例では6)に更新する。
大入賞口開放後処理(ステップS306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大当り遊技状態の残りラウンドがあるか否かを確認する処理等を行う。まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に移行するように更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS307に応じた値(この例では7)に更新する。
大当り終了処理(ステップS307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に応じた値(この例では0)に更新する。
図24は、ステップS312の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。第1始動口スイッチ13aと第2始動口スイッチ14aとのうちの少なくとも一方がオン状態の場合に実行される始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、オンしたのが第1始動口スイッチ13aであるか否かを確認する(ステップS211)。第1始動口スイッチ13aがオンしていれば、CPU56は、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が4でるか否かを確認する(ステップS212)。第1保留記憶数カウンタの値が4であれば、ステップS221に移行する。
第1保留記憶数カウンタの値が4でなければ、CPU56は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS213)。また、CPU56は、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞順を記憶するための保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、合計保留記憶数カウンタの値に対応した領域に、「第1」を示すデータをセットする(ステップS214)。
この実施の形態では、第1始動口スイッチ13aがオン状態となった場合(すなわち、第1始動入賞口13に遊技球が始動入賞した場合)には「第1」を示すデータをセットし、第2始動口スイッチ14aがオン状態となった場合(すなわち、第2始動入賞口14に遊技球が始動入賞した場合)には「第2」を示すデータをセットする。例えば、CPU56は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、第1始動口スイッチ13aがオン状態となった場合には「第1」を示すデータとして01(H)をセットし、第2始動口スイッチ14aがオン状態となった場合には「第2」を示すデータとして02(H)をセットする。なお、この場合、対応する保留記憶がない場合には、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)には、00(H)がセットされている。
図25(A)は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)の構成例を示す説明図である。図25(A)に示すように、保留特定領域には、合計保留記憶数カウンタの値の最大値(この例では8)に対応した領域が確保されている。なお、図25(A)には、合計保留記憶数カウンタの値が5である場合の例が示されている。図25(A)に示すように、保留特定領域には、合計保留記憶数カウンタの値の最大値(この例では8)に対応した領域が確保されており、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への入賞にもとづき入賞順に「第1」または「第2」であることを示すデータがセットされる。従って、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)には、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞順が記憶される。なお、保留特定領域は、RAM55に形成されている。
図25(B)は、保留記憶に対応する乱数等を保存する領域(保留バッファ)の構成例を示す説明図である。図25(B)に示すように、第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。なお、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。
次いで、CPU56は、乱数回路503やランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、各乱数値(大当り判定用の乱数値(ランダムR)、大当り種別判定用の乱数値MR1、リーチ判定用の乱数値MR2、変動パターン種別判定用の乱数値MR3、変動パターン判定用の乱数値MR4)を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する(ステップS215)。
次いで、CPU56は、第1始動口入賞指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS216)。また、CPU56は、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計保留記憶数を示す合計保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS217)。そして、CPU56は、合計保留記憶数カウンタの値にもとづいて、合計保留記憶数を示す保留記憶数通知コマンドを送信する(ステップS218)。なお、保留記憶数通知コマンドを、第1始動口入賞指定コマンドの前に送信してもよい。
次いで、CPU56は、第2始動口スイッチ14aがオンしたか否かを確認する(ステップS221)。第2始動口スイッチ14aがオンしていれば、CPU56は、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が4でるか否かを確認する(ステップS222)。第2保留記憶数カウンタの値が4であれば、処理を終了する。なお、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値が4であれば、再度第1始動口スイッチ13aがオンしているか否かを確認する(ステップS211参照)処理を行うようにしてもよい。
第2保留記憶数カウンタの値が4でなければ、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS223)。また、CPU56は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、合計保留記憶数カウンタの値に対応した領域に、「第2」を示すデータをセットする(ステップS224)。
次いで、CPU56は、乱数回路503やランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、各乱数値(大当り判定用の乱数値(ランダムR)、大当り種別判定用の乱数値MR1、リーチ判定用の乱数値MR2、変動パターン種別判定用の乱数値MR3、変動パターン判定用の乱数値MR4)を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する(ステップS225)。
次いで、CPU56は、第2始動口入賞指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS226)。また、CPU56は、合計保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS227)。そして、CPU56は、合計保留記憶数カウンタの値にもとづいて保留記憶数通知コマンドを送信する(ステップS228)。なお、保留記憶数通知コマンドを、第2始動口入賞指定コマンドの前に送信してもよい。
なお、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送信する際に、CPU56は、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブル(あらかじめROMにコマンド毎に設定されている)のアドレスをポインタにセットする。そして、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットして、演出制御コマンド制御処理(ステップS29)において演出制御コマンドを送信する。
図26および図27は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU56は、まず、合計保留記憶数の値を確認する(ステップS1501)。具体的には、合計保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。特別図柄通常処理では、CPU56は、まず、合計保留記憶数カウント値などにもとづき、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計値である合計保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS1501)。
合計保留記憶数が「0」であれば、CPU56は、客待ちデモンストレーションの演出を行うためのデモ表示設定処理を実行する(ステップS1502)。具体的には、CPU56は、客待ちデモンストレーションの演出が実行されていることを示すデモ表示フラグがセットされているか否かを確認する。セットされていれば、そのまま特別図柄通常処理を終了する。セットされていなければ、CPU56は、デモ表示フラグをセットし、客待ちデモンストレーションの表示を指定するデモ表示コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。
合計保留記憶数が「0」でなければ、CPU56は、保留特定領域(図25(A)参照)に設定されているデータのうち1番目のデータが「第1」を示すデータであるか否か確認する(ステップS1503)。保留特定領域に設定されている1番目のデータが「第1」を示すデータである場合(ステップS1503のY)、CPU56は、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第1」を示すデータを設定する(ステップS1504)。保留特定領域に設定されている1番目のデータが「第1」を示すデータでない(すなわち、「第2」を示すデータである)場合(ステップS1503のN)、CPU56は、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータを設定する(ステップS1505)。
ステップS1503〜S1505の処理が実行されることによって、この実施の形態では、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とに遊技球が入賞した始動入賞順に従って、第1特別図柄の変動表示または第2特別図柄の変動表示が実行される。なお、この実施の形態では、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とに遊技球が入賞した始動入賞順に従って、第1特別図柄の変動表示または第2特別図柄の変動表示とのいずれか一方を実行し、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とが同時に実行されないように制御する場合を示しているが、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを同時に実行可能に構成してもよい。この場合、例えば、一方の特別図柄(例えば、第1特別図柄)の変動表示を開始した後に、その特別図柄(例えば、第1特別図柄)の変動を終了する前に、他方の特別図柄(例えば、第2特別図柄)の変動表示を開始可能に構成してもよい。
次いで、CPU56は、RAM55において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する(ステップS1508)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値(具体的には、大当り判定用の乱数値(ランダムR)を示す数値データと、大当り種別判定用の乱数値MR1を示す数値データ)を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶数バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値(具体的には、大当り判定用の乱数値(ランダムR)を示す数値データと、大当り種別判定用の乱数値MR1を示す数値データ)を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。
そして、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS1509)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする。
次いで、CPU56は、合計保留記憶数カウンタの値を1減算し(ステップS1510)、減算後の合計保留記憶数カウンタの値にもとづいて保留記憶数通知コマンドを送信する(ステップS1511)。
次いで、CPU56は、大当り判定テーブル130(図8参照)を参照することにより、ステップS1508にて読み出した大当り判定用の乱数値(ランダムR)を示す数値データが、大当り判定値データと合致するか否かを判定する(ステップS1513)。なお、この場合、CPU56は、確変フラグがオン状態であるか否かを確認し、確変フラグがオン状態であれば、図8に示す確変フラグオンに対応する大当り判定値データと合致するか否かを判定する。また、確変フラグがオフ状態であれば、図8に示す確変フラグオフに対応する大当り判定値データと合致するか否かを判定する。そのようにすることによって、遊技状態が確変状態である場合には、通常状態や時短状態である場合と比較して高い割合で大当りとすることに決定する。
大当り判定用の乱数値(ランダムR)を示す数値データが大当り判定値データと合致した場合には(ステップS1513のY)、CPU56は、大当りと決定したことを示す大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS1514)。次いで、CPU56は、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、図9に示す大当り種別判定テーブル131を選択してセットする(ステップS1515)。そして、CPU56は、ステップS1508で読み出した大当り種別判定用の乱数値MR1を示す数値データにもとづき、ステップS1515にてセットした大当り種別判定テーブル131を参照することにより、大当り種別を、第1通常大当り、第2通常大当り、第1確変大当り、第2確変大当り、または突然確変大当りという複数種類のいずれかに決定する(ステップS1516)。なお、この場合、CPU56は、特別図柄ポインタの値が「1」である場合には、図9に示す特別図柄ポインタ「1」に対応する大当り種別バッファ値にもとづいて、大当りの種別を決定する。また、特別図柄ポインタの値が「2」である場合には、図9に示す特別図柄ポインタ「2」に対応する大当り種別バッファ値にもとづいて、大当りの種別を決定する。
そして、CPU56は、ステップS1517にて決定した大当り種別に対応して、大当り種別バッファ値を、「00」〜「04」のいずれかに設定する(ステップS1517)。
次いで、CPU56は、大入賞口開放回数最大値を設定する(ステップS1520)。この場合、CPU56は、例えば、大当り種別が第1通常大当り、第2通常大当り、第1確変大当り、または第2確変大当りのいずれかであれば、大入賞口開放回数最大値を15回開放遊技に対応した「15」に設定する。また、CPU56は、大当り種別が突然確変大当りである場合には、大入賞口開放回数最大値を2回開放遊技に対応した「2」に設定する。なお、CPU56は、大入賞口開放回数最大値の設定を、大当り遊技の開始前(例えば、特別図柄停止処理や大入賞口開放前処理)に行うようにしてもよい。
次いで、CPU56は、可変表示結果の判定や大当り種別の決定を行った結果に対応して、確定特別図柄を設定する(ステップS1521)。一例として、ステップS1513で大当り判定用の乱数値(ランダムR)を示す数値データが大当り判定値データと合致しなかった場合(すなわち、ハズレと決定した場合)には、可変表示結果を「ハズレ」とする旨の判定結果に対応して、ハズレ図柄となる「−」の記号を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、ステップS1513で大当り判定用の乱数値(ランダムR)を示す数値データが大当り判定値データと合致した場合には、ステップS1516における大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「1」、「3」、「4」、「6」、「7」の数字を示す特別図柄のいずれかを、確定特別図柄に設定する。すなわち、大当り種別を第1通常大当りまたは第2通常大当りのいずれかとする決定結果に応じて、通常大当り図柄となる「4」、「6」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、大当り種別を第1確変大当りまたは第2確変大当りのいずれかとする決定結果に応じて、確変大当り図柄となる「3」、「7」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。さらに、大当り種別を突然確変大当りとする決定結果に応じて、2ラウンド大当り図柄となる「1」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。
次いで、CPU56は、遊技状態に応じた背景指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1522)。この場合、CPU56は、確変フラグがセットされているか否かを確認し、セットされていれば、高確率状態背景指定コマンド(図4に示すコマンド9501(H))を送信する制御を行う。また、CPU56は、確変フラグがセットされていなければ、通常状態背景指定コマンド(図4に示すコマンド9500(H))を送信する制御を行う。従って、この実施の形態では、遊技状態が確変状態であれば高確率状態背景指定コマンドが送信され、確変状態以外の遊技状態(通常状態または時短状態)であれば通常状態背景指定コマンドが送信される。なお、遊技状態が通常状態である場合にのみ通常状態背景指定コマンドを送信するようにし、遊技状態が時短状態であれば(例えば、時短状態であることを示す時短フラグがセットされていれば)、時短状態背景指定コマンドを送信するようにしてもよい。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS301)に対応した値に更新する(ステップS1523)。
図28は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理では、CPU56は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS321)。大当りフラグがオンであれば(ステップS321のY)、CPU56は、遊技状態が通常状態、確変状態または時短状態のいずれであるかにもとづき(具体的には、確変フラグがセットされているか、時短フラグがセットされているかにもとづき)、図11(C)に示すテーブル選択設定に従い、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、図10および図11に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Gのいずれかを選択してセットする(ステップS322)。そして、ステップS331に移行する。
大当りフラグがオフである場合には(ステップS321のN)、すなわち、はずれである場合には、CPU56は、遊技状態が通常状態、確変状態または時短状態のいずれであるか(具体的には、確変フラグがセットされているか、時短フラグがセットされているか)と、第1特別図柄または第2特別図柄のいずれの変動表示を行う場合であるか(具体敵意は、特別図柄ポインタ値が1であるか2であるか)にもとづいて、図13(G)に示すテーブル選択設定に従い、演出図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かを判定するための使用テーブルとして、図12および図13に示すはずれリーチ判定テーブル134A〜134Fのいずれかを選択してセットする(ステップS325)。
次いで、CPU56は、例えば、合計保留記憶数カウンタのカウント値を読み取ることなどにより、合計保留記憶数を特定する(ステップS326)。次いで、CPU56は、特定した合計保留記憶数およびリーチ判定用の乱数値MR2にもとづき、ステップS325でセットしたはずれリーチ判定テーブル134A〜134Fのいずれかを参照することにより、リーチ状態の有無を判定する(ステップS327)。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されているリーチ判定用の乱数値MR2を読み出して、読み出したリーチ判定用の乱数値MR2にもとづいてリーチ状態の有無を判定する。
リーチ状態ありとする旨の判定結果が得られた場合には(ステップS328のY)、CPU56は、ステップS328でリーチHA2−1〜リーチHA2−3、リーチHB2−1またはリーチHC2−1のいずれのリーチ状態ありの判定結果(図12および図13参照)としたかに応じて、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、図14に示すはずれリーチ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cのいずれかを選択してセットする(ステップS329)。リーチ状態なしとする旨の判定結果が得られた場合には(ステップS328のN)、CPU56は、ステップS328で非リーチHA1−1〜非リーチHA1−5、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2、非リーチHC1−1または非リーチHC1−2のいずれのリーチ状態なしの判定結果(図12および図13参照)としたかに応じて、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、図15に示すはずれ非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136A〜136Cのいずれかを選択してセットする(ステップS330)。そして、ステップS331に移行する。
次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用の乱数値MR3にもとづき、ステップS322,S329,S330のいずれかにてセットした使用テーブルを参照することにより、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する(ステップS331)。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている変動パターン種別判定用の乱数値MR3を読み出して、読み出した変動パターン種別判定用の乱数値MR3にもとづいて変動パターン種別を決定する。
ステップS331の処理では、第1始動条件が成立したことにもとづき第1特別図柄表示器8aにより第1特別図柄の可変表示に対応した演出図柄の変動パターン種別を決定するか、第2始動条件が成立したことにもとづき第2特別図柄表示器8bにより第2特別図柄の可変表示に対応した演出図柄の変動パターン種別を決定するかに関わりなく、共通のランダムカウンタなどによって更新される変動パターン種別判定用となる共通の乱数値MR3を示す数値データを用いて、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する。また、ステップS331の処理では、ステップS327におけるリーチ状態の有無の判定結果に関わりなく、変動パターン種別判定用となる共通の乱数値MR3を示す数値データを用いて、共通の処理モジュールにより変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定することができる。一例として、ステップS331の処理では、判定テーブルポインタにセットされたROM54のアドレスに記憶された判定テーブルを参照して変動パターン種別の決定を行うようにすればよい。
次いで、CPU56は、変動パターン種別の決定結果にもとづき、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、大当り変動パターン判定テーブル137A〜137B(図16,図17参照)やハズレ変動パターン判定テーブル138A、138B(図18,図19)といった複数種類の変動パターン判定テーブルのいずれかを選択してセットする(ステップS332)。次いで、CPU56は、変動パターン判定用の乱数値MR4にもとづき、ステップS332でセットした変動パターン判定テーブルを参照することにより、ステップS331で決定した変動パターン種別に含まれる複数種類の変動パターンのうちのいずれかを決定する(ステップS333)。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている変動パターン判定用の乱数値MR4を読み出して、読み出した変動パターン判定用の乱数値MR4にもとづいて変動パターンを決定する。
ステップS333の処理では、第1始動条件が成立したことにもとづき第1特別図柄表示器8aにより第1特別図柄の可変表示に対応した演出図柄の変動パターンを決定するか、第2始動条件が成立したことにもとづき第2特別図柄表示器8bにより第2特別図柄の可変表示に対応した演出図柄の変動パターンを決定するかに関わりなく、共通のランダムカウンタなどによって更新される変動パターン判定用となる共通の乱数値MR4を示す数値データを用いて、ステップS331で決定した変動パターン種別に含まれる複数種類の変動パターンのうちのいずれかを決定する。また、ステップS333の処理では、ステップS327におけるリーチ状態の有無の判定結果に関わりなく、変動パターン判定用となる共通の乱数値MR4を示す数値データを用いて、共通の処理モジュールにより変動パターンを複数種類のいずれかに決定することができる。一例として、ステップS333の処理では、判定テーブルポインタにセットされたROM54のアドレスに記憶された判定テーブルを参照して変動パターンが決定されればよい。
次いで、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の特別図柄の変動を開始する(ステップS334)。例えば、ステップS35の特別図柄表示制御処理で参照される開始フラグをセットする。なお、開始フラグや終了フラグを用いずに、ステップS35の特別図柄表示制御処理において、特別図柄プロセスフラグの値のみにもとづいて特別図柄の変動を制御する場合には、ステップS334において、CPU56は、第1特別図柄または第2特別図柄のいずれの変動であるかを示すフラグをセットするようにしてもよい。また、CPU56は、ステップS333の変動パターンの判定結果に応じて、特図変動時間を変動時間タイマに設定する(ステップS335)。
次いで、CPU56は、特別図柄の変動開始時用となる各種コマンドを送信するための設定を行う(ステップS336)。例えば、特別図柄ポインタ値が1である場合、CPU56は、主基板31から演出制御基板80に対して第1変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、表示結果コマンドを順次に送信する制御を行なう。また、特別図柄ポインタ値が2である場合、CPU56は、主基板31から演出制御基板80に対して第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、表示結果コマンドを順次に送信する制御を行う。なお、コマンドの送信は、具体的には、ステップS336における設定に従って、CPU56によって演出図柄コマンド制御処理(ステップS29参照)が実行されることによってなされる。
ステップS336の処理を実行することによって、CPU56は、同一のタイマ割込内で変動開始コマンドおよび変動パターン指定コマンドを送信する。そして、CPU56は、変動開始コマンドおよび変動パターン指定コマンドを送信した後に、表示結果コマンドおよび保留記憶数通知コマンドの順に、2msecごと(または4msecごとでもよい)に送信する。そのようにすれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、少なくとも演出表示装置9における液晶表示に関するコマンドを確実に受信することができる。
また、この実施の形態では、CPU56がステップS336の処理を行い、ステップS336の設定に従って演出図柄コマンド制御処理(ステップS29参照)を実行することによって、少なくとも特定遊技状態(大当り遊技状態)に移行させるか否かと可変表示パターン(変動パターン)とを特定可能なコマンドを送信するコマンド送信手段が実現される。なお、コマンド送信手段は、この実施の形態に示すように、変動パターンを特定可能な変動パターンコマンドと表示結果を特定可能な表示結果コマンドとを別々のコマンドとして送信するようにしてもよいし、1つのコマンド(例えば、変動パターンと表示結果との両方を特定可能な変動パターンコマンド)のみを送信するようにしてもよい。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS337)。
なお、この実施の形態では、ステップS327において、合計保留記憶数にもとづいて、図12に示すはずれリーチ判定テーブル134A〜134Fのいずれかを用いて判定処理を行うことによって、遊技状態が通常状態である場合には、合計保留記憶数(すなわち、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計数)が多いときには、変動表示中にリーチ演出を実行する頻度を低減するように、リーチ状態の有無が決定される。
また、この実施の形態では、ステップS327で合計保留記憶数にもとづいてリーチ状態の有無が判定された判定結果に従ってステップS330でセットされたはずれ非リーチ用変動パターン種別判定テーブルを用いて、ステップS331で変動パターン種別が決定され、さらにステップS333で最終的に変動パターンが決定されることによって、はずれであってリーチ演出を実行しない場合に、合計保留記憶数が多いときには短縮変動用の変動パターンが決定される(確変状態または時短状態である場合に第1特別図柄の変動表示を行う場合を除く)。具体的には、遊技状態が通常状態であって合計保留記憶数が3個または4個である場合には、短縮用の変動パターンである非リーチPA1−2に決定され、合計保留記憶数が5〜8個である場合には、短縮用の変動パターンである非リーチPA1−3に決定される。また、遊技状態が確変状態であって合計保留記憶数が2〜8個である場合には、短縮用の変動パターンである非リーチPB1−2に決定される。また、遊技状態が時短状態であって合計保留記憶数が2〜8個である場合には、短縮用の変動パターンである非リーチPC1−2に決定される。
図29は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動処理(ステップS302)を示すフローチャートである。特別図柄変動処理において、まず、CPU56は、特別図柄プロセスタイマの値を−1する(ステップS351)。そして、特別図柄プロセスタイマがタイムアップしているかどうかを確認し(すなわち特別図柄プロセスタイマの値が0であるか否かを確認し)、タイムアップしていなければ(ステップS352のN)、そのまま特別図柄変動処理を終了する。特別図柄プロセスタイマがタイムアップしていれば(ステップS352のY)、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に応じた値に更新する(ステップS353)。
図30は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動停止処理(ステップS303)を示すフローチャートである。特別図柄変動停止処理において、CPU56は、特別図柄表示器8における特別図柄の変動を止めて、停止図柄を導出表示する(ステップS1301)。例えば、CPU56は、ステップS35の特別図柄表示制御処理で参照される終了フラグをセットして特別図柄の変動を終了させ、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに停止図柄を導出表示する制御を行う。また、CPU56は、演出表示装置9における演出図柄の変動の停止を指定する演出図柄停止指定コマンド(8F00(H))を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1302)。そして、大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1303)。
大当りフラグがセットされていれば(ステップS1303のY)、CPU56は、大入賞口の開放/閉鎖を制御するための時間を計測する大入賞口制御タイマに、大当り図柄を停止表示した後に大当り遊技が開始されることを遊技者に報知する演出(ファンファーレ演出)の実行時間(大当り表示時間(例えば、3秒))をセットする(ステップS1304)。そして、CPU56は、大当り開始指定コマンド(ファンファーレ指定コマンド)を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する(ステップS1305)。
次いで、CPU56は、大当りフラグをリセットする(ステップS1306)とともに、セットされていれば、確変フラグや時短フラグ、時短回数カウンタをリセットする(ステップS1307)。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に応じた値に更新する(ステップS1308)。
ステップS1303で大当りフラグがセットされていなければ、CPU56は、時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1309)。セットされていなければ、そのままステップS1318に移行する。セットされていれば、CPU56は、時短回数カウンタの値を1減算する(ステップS1310)とともに、時短回数カウンタの減算後の値が0であるか否かを確認する(ステップS1311)。なお、時短回数カウンタとは、時短状態に移行してからの特別図柄および演出図柄の変動表示の実行回数をカウントするためのカウンタである。
時短回数カウンタの値が0でなければ、CPU56は、そのままステップS1318に移行する。時短回数カウンタの値が0であれば、CPU56は、時短フラグをリセットする(ステップS1312)。すなわち、大当り終了後に時短状態に移行した後に、特別図柄および演出図柄の変動表示を所定回数(例えば100回)終了した場合であるので、時短フラグをリセットし、通常状態に移行する。
そして、CPU56は、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に応じた値に更新する(ステップS1318)。
図31は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(ステップS307)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU56は、大入賞口制御タイマの値を−1する(ステップS461)。そして、大入賞口制御タイマの値が0であるか否かを確認する(ステップS462)。大入賞口制御タイマの値が0でなければ(ステップS462のN)、そのまま処理を終了する。
大入賞口制御タイマの値が0であれば(ステップS462のY)、CPU56は、ステップS1516で決定した大当り種別バッファ値を読み出す(ステップS463)。次いで、CPU56は、読み出した大当り種別バッファ値が第1通常大当りまたは第2通常大当りに対応した「00」または「01」であるか否かを判定する(ステップS464)。この場合、CPU56は、大当り種別バッファ値が「00」または「01」であれば(ステップS464のY)、時短状態への制御を開始するために、時短フラグをセットする(ステップS465)とともに、時短回数カウンタに所定値(例えば「100」)をセットする(ステップS466)。そして、ステップS470に移行する。
ステップS464で大当り種別バッファ値が「00」および「01」以外である場合には(ステップS464のN)、確変状態への制御を開始するために、確変フラグをセットする(ステップS467)とともに、時短フラグをセットする(ステップS468)。そして、ステップS470に移行する。
そして、CPU56は、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に応じた値に更新する(ステップS470)。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行する普通図柄プロセス処理(ステップS28)について説明する。図32は、普通図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。普通図柄プロセス処理では、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、ゲート32を遊技球が通過してゲートスイッチ32aがオン状態となったことを検出すると(ステップS111)、ゲートスイッチ通過処理(ステップS112)を実行する。そして、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じてステップS100〜S103に示された処理のうちのいずれかの処理を実行する。
ゲートスイッチ通過処理(ステップS112):CPU56は、ゲート通過記憶カウンタのカウント値(ゲート通過記憶数)が最大値(この例では「4」)に達しているか否か確認する。最大値に達していなければ、ゲート通過記憶カウンタのカウント値を+1する。なお、ゲート通過記憶カウンタの値に応じて普通図柄保留記憶表示器41のLEDが点灯される。そして、CPU56は、普通図柄当り判定用乱数(ランダム4)の値を抽出し、ゲート通過記憶数の値に対応した保存領域(普通図柄判定用バッファ)に格納する処理を行う。
普通図柄通常処理(ステップS100):CPU56は、普通図柄の変動を開始することができる状態(例えば普通図柄プロセスフラグの値がステップS100を示す値となっている場合、具体的には、普通図柄表示器10において普通図柄の変動表示がなされておらず、かつ、普通図柄表示器10に当たり図柄が導出表示されたことにもとづく可変入賞球装置15の開閉動作中でもない場合)には、ゲート通過記憶数の値を確認する。具体的には、ゲート通過記憶数カウンタのカウント値を確認する。ゲート通過記憶数が0でなければ、当りとするか否か(普通図柄の停止図柄を当り図柄とするか否か)を決定する。そして、普通図柄プロセスタイマに普通図柄の変動時間をセットし、タイマをスタートさせる。そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄変動処理(ステップS101)を示す値(具体的には「1」)に更新する。
普通図柄変動処理(ステップS101):CPU56は、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたか否か確認し、タイムアウトしていたら、普通図柄表示器10における普通図柄の変動を停止し、普通図柄プロセスタイマに普通図柄停止図柄表示時間をセットし、タイマをスタートさせる。そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄停止処理(ステップS102)を示す値(具体的には「2」)に更新する。
普通図柄停止処理(ステップS102):CPU56は、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたか否かを確認し、タイムアウトしていたら、普通図柄の停止図柄が当り図柄であるかどうかを確認する。当り図柄でなければ(はずれ図柄であれば)、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄通常処理(ステップS100)を示す値(具体的には「0」)に更新する。一方、普通図柄の停止図柄が当り図柄であれば、普通図柄プロセスタイマに普通電動役物作動時間をセットし、タイマをスタートさせる。また、現在の遊技状態が高ベース状態であるか否かを確認し、高ベース状態であれば、高ベース状態のときの普通電動役物(可変入賞球装置15)の開放パターンを選択し、低ベース状態であれば、低ベース状態のときの普通電動役物(可変入賞球装置15)の開放パターンを選択し、選択した開放パターンを設定する。そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通電動役物作動処理(ステップS103)を示す値(具体的には「3」)に更新する。
普通電動役物作動処理(ステップS103):CPU56は、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしていないことを条件に、普通電動役物(可変入賞球装置15)への遊技球の入賞個数(第2始動入賞口14への入賞個数)をカウントする普通電動役物入賞カウント処理を実行し、また、設定された開放パターンで普通電動役物の開放を行う(可変入賞球装置15の開閉動作を実行する)普通電動役物開放パターン処理を実行する。そして、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトすると、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄通常処理(ステップS100)を示す値(具体的には「0」)に更新する。
図33は、普通図柄通常処理(ステップS100)を示すフローチャートである。普通図柄通常処理において、CPU56は、ゲート通過記憶数カウンタのカウント値を確認することにより、ゲート通過記憶数が0であるか否かを確認する(ステップS121)。ゲート通過記憶数が0であれば(ステップS121のY)、そのまま処理を終了する。ゲート通過記憶数が0でなければ(ステップS121のN)、CPU56は、ゲート通過記憶数=1に対応する保存領域に格納されている普通図柄当り判定用乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する(ステップS122)。そして、CPU56は、ゲート通過記憶数カウンタの値を1減らし、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS123)。すなわち、ゲート通過記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている普通図柄当り判定用乱数値を、ゲート通過記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。よって、各ゲート通過記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている普通図柄当り判定用乱数値が抽出された順番は、常に、ゲート通過記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
次いで、CPU56は、乱数格納バッファから普通図柄当り判定用乱数を読み出し(ステップS124)、読み出した乱数値にもとづいて当りとするかはずれとするかを決定する(ステップS125)。具体的には、普通図柄当り判定用乱数の値が当り判定値と一致するか否かが判定され、一致する当り判定値があれば当りと決定される。例えば、時短フラグがセットされているとき、すなわち高ベース状態(時短状態、確変時短状態)のときには、当り判定値を1〜10のいずれかとし、低ベース状態のときには、当り判定値を3または7としている。普通図柄当り判定用乱数が0〜10の数値範囲で更新されるとすると、高ベース状態のときの当選確率は10/11となり、低ベース状態のときの当選確率は2/11となる。このように、高ベース状態のときは高確率で当りとなり、低ベース状態のときは低確率でしか当りとならない。
次いで、CPU56は、普通図柄プロセスタイマに普通図柄変動時間をセットし(ステップS126)、普通図柄表示器10における普通図柄の変動を開始させる(ステップS127)。なお、この実施の形態では、図36に示すように、低ベース時の普通図柄の変動時間は5.0秒とされ、高ベース時の普通図柄の変動時間は1.0秒とされている。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄変動処理(ステップS101)を示す値(具体的には「1」)に更新する(ステップS128)。
図34は、普通図柄変動処理(ステップS101)を示すフローチャートである。普通図柄変動処理において、CPU56は、普通図柄プロセスタイマの値が0になったかどうか、すなわち、普通図柄プロセスタイマがタイムアップしたかどうかを確認する(ステップS131)。普通図柄プロセスタイマがタイムアップしていなければ(ステップS131のN)、CPU56は、普通図柄プロセスタイマの値を−1する(ステップS135)。
普通図柄プロセスタイマがタイムアップしたとき、すなわち、普通図柄の変動時間が経過したときは(ステップS131のY)、CPU56は、普通図柄表示器10における普通図柄の変動を停止させる(ステップS132)。そして、CPU56は、普通図柄プロセスタイマに普通図柄停止図柄表示時間をセットする(ステップS133)。そして、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄停止処理(ステップS102)を示す値(具体的には「2」)に更新する(ステップS134)。
図35は、普通図柄停止処理(ステップS102)を示すフローチャートである。普通図柄停止処理において、CPU56は、普通図柄プロセスタイマの値が0になったかどうか、すなわち、普通図柄プロセスタイマがタイムアップしたかどうかを確認する(ステップS141)。普通図柄プロセスタイマがタイムアップしていなければ(ステップS141のN)、CPU56は、普通図柄プロセスタイマの値を−1する(ステップS142)。
普通図柄プロセスタイマがタイムアップしたとき、すなわち、普通図柄停止図柄表示時間が経過したときは(ステップS141のY)、CPU56は、普通図柄の停止図柄が当り図柄であるかどうか(ステップS125にて当りと判定されたかどうか)を確認する(ステップS143)。なお、普通図柄の停止図柄が当り図柄かどうかは、例えば、ステップS125にて当りと判定されたときに普通図柄当り判定フラグをセットすることとして、そのフラグがセットされているかどうかによって確認することができる。
普通図柄の停止図柄が当り図柄であるときは(ステップS143のY)、CPU56は、普通図柄プロセスタイマに普通電動役物作動時間をセットする(ステップS144)。普通電動役物作動時間は、普通電動役物(可変入賞球装置15)が動作可能な最大時間である。普通電動役物作動時間は、高ベース状態のときの方が低ベース状態のときよりも長い時間に設定されている。この実施の形態では、高ベース状態のときには普通電動役物作動時間として7秒を設定し、低ベース状態のときには普通電動役物作動時間として1.5秒を設定するものとする。
次いで、CPU56は、遊技状態が高ベース状態であるか低ベース状態であるかを確認する(ステップS145)。高ベース状態であるか低ベース状態であるかは、時短フラグがセットされているかどうかによって確認することができる。時短フラグがセットされているときは高ベース状態であると判断し、時短フラグがセットされていないときは低ベース状態であると判断することができる。なお、高ベース状態のときに、高ベース状態であることを示す高ベース状態フラグをセットし、そのフラグがセットされているかどうかによって、高ベース状態であるか低ベース状態であるかを判断するようにしてもよい。
高ベース状態であるときは(ステップS145のY)、CPU56は、普通電動役物の開放パターンとして図36に示す高ベース時テーブルに設定されている開放パターンを選択する(ステップS146)。一方、低ベース状態であるときは(ステップS145のN)、CPU56は、普通電動役物の開放パターンとして図36に示す低ベース時テーブルに設定されている開放パターンを選択する(ステップS147)。図36に示す例では、低ベース時テーブルには、開放時間が0.5秒で閉鎖時間が1.0秒であり、開放回数が1回の開放パターンのデータが設定されている。この実施の形態では、低ベース状態のときには、前述のように普通図柄プロセスタイマに普通電動役物作動時間として1.5秒が設定されており、可変入賞球装置15が0.5秒間1回だけ開放された後に閉鎖され、閉鎖時間1.0秒が経過したときに普通図柄プロセスタイマがタイムアップする。また、図36に示す例では、高ベース時テーブルには、開放時間が2.5秒で閉鎖時間が1.0秒であり、開放回数が2回の開放パターンのデータが設定されている。この実施の形態では、高ベース状態のときには、前述のように普通図柄プロセスタイマに普通電動役物作動時間として7秒が設定されており、可変入賞球装置15が2.5秒間開放された後に閉鎖され、閉鎖時間1.0秒が経過した後に再び可変入賞球装置15が開放される。そして、開放時間2.5秒間経過すると再び可変入賞球装置15が閉鎖され、閉鎖時間が1.0秒が経過したときに普通図柄プロセスタイマがタイムアップする。なお、閉鎖時間(本例では1.0秒)は、所定のインターバル期間に相当する。したがって、この実施の形態では、図36に示す開放パターンに示される開放時間に従って可変入賞球装置15が物理的に開放されている状態と、開放パターンに示される閉鎖時間の間に可変入賞球装置15が閉鎖されている状態とが、可変入賞球装置15の開状態に相当する。
そして、CPU56は、ステップS146またはS147で選択した開放パターンを開放パターンバッファにセットする(ステップS148)。なお、開放パターンを開放パターンバッファにセットする際に、普通電動役物開放パターンタイマ(普通電動役物の開放時間および閉鎖時間を計測するタイマ)に開放パターン時間(ここでは可変入賞球装置15が最初に開放されるまでの閉鎖時間)をセットする処理も行われる。その後、普通図柄プロセスフラグの値を普通電動役物作動処理(ステップS103)を示す値(具体的には「3」)に更新する(ステップS149)。
ステップS143において、普通図柄の停止図柄が当り図柄でなく、はずれ図柄であると判定されたときは(ステップS143のN)、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄通常処理(ステップS100)を示す値(具体的には「0」)に更新する(ステップS150)。
図37は、普通電動役物作動処理(ステップS103)を示すフローチャートである。普通電動役物作動処理において、CPU56は、普通図柄プロセスタイマの値が0になったかどうか、すなわち、普通図柄プロセスタイマがタイムアップしたかどうかを確認する(ステップS161)。普通図柄プロセスタイマがタイムアップしていなければ(ステップS161のN)、CPU56は、普通図柄プロセスタイマの値を−1する(ステップS162)。
そして、CPU56は、スイッチオンバッファをレジスタにロードする(ステップS163)。スイッチオンバッファは、スイッチのオンが検出された場合にそのスイッチの対応ビットにおいて1が設定され、スイッチのオフが検出された場合にそのスイッチの対応ビットにおいて0が設定されるバッファである。
CPU56は、第2始動口スイッチ入力ビット(第2始動口スイッチ14aの対応ビット)において1がセットされているかどうかを確認する(ステップS164)。つまり、第2始動口スイッチ14aがオンになったかどうか(第2始動入賞口14に遊技球が入賞したかどうか)を確認する。第2始動口スイッチ入力ビットにおいて1がセットされていなければ(ステップS164のN)、ステップS168の処理に移行する。第2始動口スイッチ入力ビットにおいて1がセットされていれば(ステップS164のY)、第2始動口スイッチ14aがオンしたことになるので、CPU56は、普通電動役物(可変入賞球装置15)に入賞した遊技球の個数をカウントする普通電動役物入賞個数カウンタを+1する(ステップS165)。そして、CPU56は、普通電動役物入賞個数カウンタの値が8未満であるかどうかを確認する(ステップS166)。普通電動役物入賞個数カウンタの値が8未満でない場合(ステップS166のN)、つまり8以上である場合は、CPU56は、普通図柄プロセスタイマの値をクリア(0に)する(ステップS167)。この処理によって、普通電動役物作動処理が終了することになる(ステップS161のY、S172参照)。このように、この実施の形態では、普通電動役物作動時間内において8個以上の遊技球が可変入賞球装置15に入賞したときは、普通電動役物作動処理を終了するようにしている。
次に、CPU56は、普通電動役物開放パターンタイマの値を−1する(ステップS168)。そして、CPU56は、普通電動役物開放パターンタイマの値が0であるかどうか、すなわち、普通電動役物開放パターンタイマがタイムアップしたかどうかを確認する(ステップS169)。タイムアウトしていなければ(ステップS169のN)、そのまま処理を終了する。タイムアウトしていれば(ステップS169のY)、CPU56は、普通電動役物開放パターンタイマに開放パターン時間をセットする(ステップS170)。そして、CPU56は、ソレノイド16を駆動して普通電動役物(可変入賞球装置15)を開放または閉鎖する(ステップS171)。
具体的には、可変入賞球装置15が閉状態のときに普通電動役物開放パターンタイマがタイムアップすると、普通電動役物開放パターンタイマに開放パターン時間として開放時間をセットし、出力ポートバッファ(ソレノイドバッファ)の普通電動役物ソレノイド出力ビットを反転させて可変入賞球装置15を開放する。可変入賞球装置15が開いた状態のときに普通電動役物開放パターンタイマがタイムアップすると、普通電動役物開放パターンタイマに開放パターン時間として閉鎖時間をセットし、出力ポートバッファ(ソレノイドバッファ)の普通電動役物ソレノイド出力ビットを反転させて可変入賞球装置15を閉鎖する。
以上のステップS168〜S171の処理によって、低ベース状態のときの開放パターンと高ベース状態のときの開放パターンとが実現される。遊技状態が低ベース状態のときは、開放時間が0.5秒であり開放回数が1回となる開放パターンであるので、例えば、普通電動役物作動処理が開始されてから1.0秒の閉鎖時間が経過すると、可変入賞球装置15が開放されて開いた状態となり、その後に0.5秒の開放時間が経過したときに可変入賞球装置15が閉鎖されて閉状態となる。また、遊技状態が高ベース状態のときは、開放時間が2.5秒であり開放回数が2回となる開放パターンであるので、例えば、普通電動役物作動処理が開始されてから2.5秒の閉鎖時間が経過すると、可変入賞球装置15が開放されて開いた状態となり、その後に2.5秒の開放時間が経過したときに可変入賞球装置15が閉鎖されて閉状態となり、再び2.5秒の閉鎖時間が経過すると、可変入賞球装置15が開放されて開いた状態となり、さらに2.5秒の開放時間が経過したときに可変入賞球装置15が閉鎖されて閉状態となる。
ステップS161において、普通図柄プロセスタイマがタイムアップしたときは(ステップS161のY)、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄通常処理(ステップS100)を示す値(具体的には「0」)に更新する(ステップS172)。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図38は、演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、33ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。
次いで、演出制御用CPU101は、所定の乱数を生成するためのカウンタのカウンタ値を更新する乱数更新処理を実行し(ステップS702)、タイマ割込フラグの監視(ステップS703)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS704)、演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を実行する(コマンド解析処理:ステップS705)。次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS706)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の表示制御を実行する。その後、ステップS702に移行する。
なお、この実施の形態では、第1特別図柄の変動表示が行われた後に大当り遊技状態に移行される場合には、ステップS706の演出制御プロセス処理において、通常モード(後述するバトルモードではない演出モード)の大当り遊技中の演出が実行される。また、第2特別図柄の変動表示が行われた後に大当り遊技状態に移行される場合には、ステップS706の演出制御プロセス処理において、味方と敵とのキャラクタが対峙したりバトルを行ったりする態様のバトルモードの大当り遊技中の演出が実行される。
図39および図40は、メイン処理におけるコマンド解析処理(ステップS705)を示すフローチャートである。遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドは、コマンド受信バッファに格納される。コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS1611)。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS1612)。
受信した演出制御コマンドが、変動パターン指定の演出制御コマンド(変動パターンコマンド:81XX(H))であれば(ステップS1613)、演出制御用CPU101は、そのコマンドのEXTデータをRAMにおける変動パターンデータ格納領域に格納し(ステップS1614)、変動パターン受信フラグをセットする(ステップS1615)。
受信した演出制御コマンドが、表示結果指定の演出制御コマンド(表示結果コマンド:8CXX(H))であれば(ステップS1616)、演出制御用CPU101は、そのコマンドのEXTデータをRAMにおける表示結果格納領域に格納し(ステップS1617)、表示結果受信フラグをセットする(ステップS1618)。
また、受信した演出制御コマンドが、ファンファーレ指定の演出制御コマンド(ファンファーレコマンド:A0XX(H))であれば(ステップS1619)、演出制御用CPU101は、そのコマンドのEXTデータをRAMにおけるファンファーレデータ格納領域に格納し(ステップS1620)、ファンファーレコマンドを受信したことを示すファンファーレフラグをセットする(ステップS1621)。
また、受信した演出制御コマンドが、エンディング指定の演出制御コマンド(エンディングコマンド:A3XX(H))であれば(ステップS1622)、演出制御用CPU101は、そのコマンドのEXTデータをRAMにおけるエンディングデータ格納領域に格納し(ステップS1623)、エンディングコマンドを受信したことを示すエンディングフラグをセットする(ステップS1624)。
また、受信した演出制御コマンドが、高確率状態背景指定コマンド(コマンド9501(H))であれば(ステップS1625)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に背景色として赤色の背景を表示する制御を行う(ステップS1627)。また、受信した演出制御コマンドが、通常状態背景指定コマンド(コマンド9500(H))であれば(ステップS1628)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に背景色として緑色の背景を表示する制御を行う(ステップS1629)。
また、受信した演出制御コマンドが、第1変動開始指定コマンド(コマンド8001(H))であれば(ステップS1630)、演出制御用CPU101は、第1特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示を開始することを示す第1変動開始フラグをセットする(ステップS1631)。
また、受信した演出制御コマンドが、第2変動開始指定コマンド(コマンド8002(H))であれば(ステップS1632)、演出制御用CPU101は、第2特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示を開始することを示す第2変動開始フラグをセットする(ステップS1633)。
また、受信した演出制御コマンドが、演出図柄停止指定コマンド(コマンド8F00(H))であれば(ステップS1634)、演出制御用CPU101は、演出図柄停止指定コマンドを受信したことを示す演出図柄停止指定受信フラグをセットする(ステップS1635)。
ステップS1612で読み出した受信コマンドがその他の演出制御コマンドである場合には、演出制御用CPU101は、受信コマンドに対応するフラグをセットする(ステップS1636)。
図41は、図38に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS706)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S807のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。
なお、この実施の形態では、第1特別図柄の変動表示が行われた後に大当り遊技状態に移行される場合には、ステップS804〜S807において、通常モードの大当り遊技中の演出が実行される。また、第2特別図柄の変動表示が行われた後に大当り遊技状態に移行される場合には、ステップS804〜S807において、バトルモードの大当り遊技中の演出が実行される。
変動開始コマンド受信待ち処理(ステップS800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から第1変動開始コマンドまたは第2変動開始コマンドのいずれを受信したかを確認する。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる第1変動開始コマンド受信フラグや、第2変動開始コマンド受信フラグ、変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否を確認する。第1変動開始コマンドまたは第2変動開始コマンドのいずれかと変動パターンコマンドとを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(ステップS801):演出図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(ステップS802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(ステップS803):全図柄停止を指示する演出制御コマンド(演出図柄停止指定コマンド)を受信したことにもとづいて、演出図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)または変動開始コマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(ステップS804):変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行うファンファーレ演出を実行する。なお、この場合、第1特別図柄の変動表示が行われた後に大当り遊技状態に移行される場合には、通常モードのファンファーレ演出が実行される。また、第2特別図柄の変動表示が行われた後に大当り遊技状態に移行される場合には、バトルモードのファンファーレ演出が実行される。そして、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
ラウンド中処理(ステップS805):ラウンド中の表示制御を行う。例えば、大入賞口が開放中であることを示す大入賞口開放中指定コマンドにもとづいてラウンド数の表示制御等を行うラウンド中演出を実行する。なお、この場合、第1特別図柄の変動表示が行われた後に大当り遊技状態に移行される場合には、通常モードのラウンド中演出が実行される。また、第2特別図柄の変動表示が行われた後に大当り遊技状態に移行される場合には、バトルモードのラウンド中演出が実行される。また、確変昇格演出や確変昇格失敗演出を実行することに決定されている場合には、確変昇格演出や確変昇格失敗演出を実行する。
ラウンド後処理(ステップS806):ラウンド間の表示制御を行う。例えば、大入賞口が開放後(閉鎖中)であることを示す大入賞口開放後指定コマンドにもとづいてインターバル表示を行うインターバル演出を実行する。なお、この場合、第1特別図柄の変動表示が行われた後に大当り遊技状態に移行される場合には、通常モードのインターバル演出が実行される。また、第2特別図柄の変動表示が行われた後に大当り遊技状態に移行される場合には、バトルモードのインターバル演出が実行される。
大当り終了演出処理(ステップS807):演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行うエンディング演出を実行する。なお、この場合、第1特別図柄の変動表示が行われた後に大当り遊技状態に移行される場合には、通常モードのエンディング演出が実行される。また、第2特別図柄の変動表示が行われた後に大当り遊技状態に移行される場合には、バトルモードのエンディング演出が実行される。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動開始コマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
図42は、プロセステーブルの一構成例を示す説明図である。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、変動パターンを構成する各変動態様が記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その変動態様での変動時間が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている変動態様で演出図柄を変動表示させる制御を行う。
また、演出制御用CPU101は、表示制御実行データにもとづく制御と同様に、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけランプ制御実行データにもとづいて各種ランプの点灯状態を制御し、音番号データを音声出力基板70に出力する。
図42に示すプロセスデータは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンのそれぞれに応じて用意されている。
図43は、図41に示された演出制御プロセス処理における演出図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、表示結果コマンド格納領域から表示結果コマンド、または表示結果コマンドを示すデータを読み出す(ステップS820)。そして、演出制御用CPU101は、可変表示結果が「ハズレ」であるか否かを判定する(ステップS821)。可変表示結果が「ハズレ」であれば(ステップS821のY)、演出制御用CPU101は、左中右の演出図柄の最終停止図柄として、はずれ図柄を決定する(ステップS822)。
可変表示結果が「ハズレ」でなければ(ステップS821のN)、演出制御用CPU101は、可変表示結果が突然確変大当りであるか否かを確認する(ステップS823)。可変表示結果が突然確変大当りであれば(ステップS823のY)、演出制御用CPU101は、左中右の演出図柄の最終停止図柄として、突然確変大当り図柄(例えば、「135」などの図柄の組合せ)を決定する(ステップS824)。そして、ステップS832に移行する。
可変表示結果が突然確変大当りでなければ(ステップS823のN)、演出制御用CPU101は、可変表示結果が第1確変大当りであるか否かを確認する(ステップS825)。可変表示結果が第1確変大当りであれば(ステップS825のY)、演出制御用CPU101は、左中右の演出図柄の最終停止図柄として、確変図柄の大当り図柄(例えば、左中右の演出図柄が同じ奇数図柄で揃った図柄の組合せ)を決定する(ステップS826)。そして、ステップS832に移行する。
可変表示結果が第1確変大当りでなければ(ステップS825のN)、すなわち、第1通常大当り、第2通常大当り、または第2確変大当りであれば、演出制御用CPU101は、左中右の演出図柄の最終停止図柄として、非確変図柄の大当り図柄(例えば、左中右の演出図柄が同じ偶数図柄で揃った図柄の組合せ)を決定する(ステップS826)。また、演出制御用CPU101は、可変表示結果が第2確変大当りであれば(ステップS828のY)、大当り遊技中に確変昇格演出を実行することを示す確変昇格フラグをセットする(ステップS829)。また、演出制御用CPU101は、可変表示結果が第2通常大当りであれば(ステップS830のY)、大当り遊技中に確変昇格失敗演出を実行することを示す確変昇格失敗フラグをセットする(ステップS831)。
なお、この実施の形態では、確変昇格演出や確変昇格失敗演出を実行するか否かを遊技制御用マイクロコンピュータ560側で決定(ステップS1516で大当り種別を第2通常大当りや第2確変大当りとすることにより決定)するように構成したが、演出制御用マイクロコンピュータ100側で決定するようにしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、例えば、演出図柄の変動を開始するときに、図43に示す演出図柄変動開始処理において抽選処理を行い、確変昇格演出や確変昇格失敗演出を実行するか否かを決定するようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、滑り演出や擬似連などの特定演出を実行するための特定演出パターンを設定する特定演出設定処理を実行する(ステップS832)。次いで、演出制御用CPU101は、演出制御パターンを複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS833)。演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドによって指定された変動パターンやステップS832の処理で決定した特定演出パターンに応じて、複数種類の図柄変動制御パターンのうちのいずれかを使用パターンとして選択する。
また、演出制御用CPU101は、予告演出の内容を決定し設定する予告演出設定処理を実行する(ステップS834)。なお、予告演出設定処理の内容については後述する。
そして、演出制御用CPU101は、変動パターンに応じたプロセステーブルを選択する(ステップS835)。そして、選択したプロセスデータにおける演出実行データ1に対応したプロセスタイマをスタートさせる(ステップS836)。次いで、演出制御用CPU101は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ27L,27R)の制御を実行する(ステップS837)。例えば、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ27L,27Rからの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
そして、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定し(ステップS838)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値にする(ステップS839)。
次に、この実施の形態で行われる予告演出の態様について説明する。この実施の形態では、予告演出として、1回の可変表示中に予め定められた順番に従って、予め定められたタイミングで予告演出を1回または複数回変化させることによって大当りとなる可能性があることを段階的に報知するステップアップ予告演出が実行される場合がある。また、この実施の形態では、ステップアップ予告演出として、第1ステップアップ予告と第2ステップアップ予告との2種類の予告演出が実行される場合がある。
図44は、第1ステップアップ予告における各予告演出の内容と第2ステップアップ予告における各予告演出の内容を示す説明図である。第1ステップ予告(右側のステップアップ予告)では、5つの予告演出(予告演出A、予告演出B、予告演出C、予告演出D、予告演出E)で構成されている。図44に示すように、予告演出Aとして、演出表示装置9の表示画面の第1系統予告領域(表示画面の下方領域)において人のキャラクタAが画面右から登場し、画面左へ去っていく演出が行われる。予告演出Bとして、演出表示装置9の表示画面の第1系統予告領域において人のキャラクタBが画面右から登場し、画面左へ去っていく演出が行われる。予告演出Cとして、演出表示装置9の表示画面の第1系統予告領域において人のキャラクタCが画面右から登場し、画面左へ去っていく演出が行われる。予告演出Dとして、演出表示装置9の表示画面の第1系統予告領域においてキャラクタA,B,Cが同時に画面左から登場し、画面の中央で停止する演出が行われる。予告演出Eとして、演出表示装置9の表示画面の第1系統予告領域においてキャラクタA,B,Cが集合しているところに大きな人のキャラクタDが画面右から登場する演出が行われる。
また、第2ステップ予告(左側のステップアップ予告)では、4つの予告演出(予告演出W、予告演出X、予告演出Y1、予告演出Z1)で構成されている。なお、この実施のけいちあでは、予告演出Y1や予告演出Z1に代えて、予告演出Y2,Y3や予告演出Z2,Z3が実行される場合もあるが、図44では、予告演出Y2,Y3および予告演出Z2,Z3については図示を省略している。図44に示すように、予告演出Wとして、演出表示装置9の表示画面の第2系統予告領域92においてカブト虫のキャラクタが画面右から飛んでくる演出が行われる。予告演出Xとして、演出表示装置9の表示画面の第2系統予告領域(表示画面の上方領域)においてカブト虫のキャラクタが木にとまる演出が行われる。予告演出Y1として、演出表示装置9の表示画面の第2系統予告領域92において風が吹いて木が揺れる演出が行われる。予告演出Z1として、演出表示装置9の表示画面の第2系統予告領域92においてかもめが飛んでくる演出が行われる。
また、この実施の形態では、予告演出として、操作ボタン120による操作を伴うボタン予告演出が実行される場合がある。また、この実施の形態では、ボタン予告演出として、メール予告とカード予告との2種類の予告演出が実行される場合がある。
図45は、メール予告の具体例を示す説明図である。図45に示すように、左中右の図柄表示エリア9L,9C,9Rにおいて、左中右の演出図柄が停止した状態から(7−1)、開始条件が成立すると、全ての演出図柄の変動が開始され、演出図柄の変動が高速変動になり(7−2)、メール予告の開始タイミングとなると、メール予告におけるメール受信の動作として、演出表示装置9の表示画面の下方(第1系統予告領域付近)において、「メールの表示内容230」と「操作ボタンの表示内容231」とが表示される(7−3)。これによって、メールを受信したことを報知し、操作ボタン120の操作を促す。遊技者が操作ボタン120を操作したときは(あるいは操作しない場合に所定期間経過後に)、メールを開封し、メールの中の手紙の表示内容232を表示して、大当りの可能性を予告する(7−4)。この例では、手紙の表示内容232が「激熱」であるので、大当りの可能性が高いことを遊技者は認識する。なお、(7−4)において、手紙に表示される内容として、大当りの可能性がそれほど高くない「・・・」、大当りの可能性が「・・・」よりも高い「チャンス」、大当りの可能性が高い「激熱」等の複数種類の演出態様を備えていてもよい。この場合、いずれの演出態様を実行するかを決定するには、例えば、大当りか否か、またはずれの場合においてリーチか否か、またはスーパーリーチか否かによってデータが異なる演出態様設定テーブルを設け、所定の乱数にもとづいてデータから演出態様を選択するようにすればよい。このとき、演出態様設定テーブルのデータは、事前決定においては大当りとすると決定したときは、はずれと決定したときと比べて、「激熱」が選択されやすいように乱数の判定値が振り分けられており、また「・・・」が選択されにくいように乱数の判定値が振り分けられている。
図46は、カード予告の具体例を示す説明図である。図46に示すように、左中右の図柄表示エリア9L,9C,9Rにおいて、左中右の演出図柄が停止した状態から(8−1)、開始条件が成立すると、全ての演出図柄の変動が開始され、演出図柄の変動が高速変動になり(8−2)、カード予告の開始タイミングとなると、カード予告におけるカード出現の動作として、演出表示装置9の表示画面の下方(第1系統予告領域付近)において、「カードの表示内容235」と「操作ボタンの表示内容231」とが表示される(8−3)。これによって、カードが出現したことを報知し、操作ボタン120の操作を促す。遊技者が操作ボタン120を操作したときは(あるいは操作しない場合に所定期間経過後に)、カードを回転させ、カードに書いてある表示内容235を表示して、大当りの可能性を予告する(8−4)。この例では、カードの表示内容235が「チャンス」であるので、大当りの可能性が高いことを遊技者は認識する。なお、(8−4)において、カードに表示される内容としては、前述のメール予告と同様の演出態様を備えていてもよい。この場合、メール予告と同様に、カード予告用の演出態様設定テーブルを設け、メール予告と同様の方式で演出態様を選択するようにすればよい。
図47および図48は、ステップS834の予告演出設定処理を示すフローチャートである。予告演出設定処理において、演出制御用CPU101は、予告種別決定用の乱数SR5−1に基づいて、図49に示す予告種別判定テーブルを用いて、予告演出の種別を第1ステップアップ予告演出とするかボタン予告演出とするかを決定する(ステップS570)。この実施の形態では、図49に示すように、80パーセントの確率で予告演出の種別として第1ステップアップ予告演出と決定し、20パーセントの確率で予告演出の種別としてボタン予告演出と決定する。
この実施の形態では、まずステップS570で予告演出の種別を第1ステップアップ予告演出とするかボタン予告演出とするかを決定した後に、後述するステップS573,S576,S579,S581で図51に示す第1予告設定テーブルを用いて第1ステップアップ予告演出の態様を決定するとともに実行の有無自体も決定したり、後述するステップS583で図52に示すボタン予告設定テーブルを用いてボタン予告演出の態様を決定するとともに実行の有無自体も決定する場合を説明する。なお、図49に示す予告種別判定テーブルにおいて、第1ステップアップ予告演出およびボタン予告演出に加えて予告演出なしにも判定値を割り当てるようにし、ステップS570で、予告演出の種別を第1ステップアップ予告演出とするかボタン予告演出とするかを決定するとともに、予告演出の実行の有無自体も決定するようにしてもよい。そして、図51に示す第1予告設定テーブルや図52に示すボタン予告設定テーブルでは予告演出なしに判定値を割り当てないようにし、後述するステップS573,S576,S579,S581,S583では、第1ステップアップ予告演出の態様やボタン予告演出の態様のみを決定するようにしてもよい。そのように構成すれば、予告種別判定テーブルの設定変更のみを行えば予告演出の出現率を調整できるので、予告演出の出現率の調整を簡易化することができる。
次いで、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドとして、非リーチはずれの変動パターン(非リーチ変動パターン)に対応したコマンドを受信したか否か確認する(ステップS571)。非リーチはずれの変動パターンに対応したコマンドを受信したか否かは、例えば、変動パターンコマンド格納領域に格納されているデータによって判定される。非リーチはずれの変動パターンに対応したコマンドを受信したと判定した場合には(ステップS571のY)、図50の左上に示す非リーチはずれ用の第2予告設定テーブルを用いて、第2ステップアップ予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(ステップS572)。
この実施の形態において、ステップアップ予告演出とは、予め定められた順番に従って1段階から複数段階まで演出の態様を段階的に変化させる予告演出のことをいう。この実施の形態では、特定表示結果(大当り)とする場合は特定表示結果としない場合よりもステップアップ予告演出において多い段階まで演出の態様を段階的に変化させる予告演出を実行する割合が高くなる。
なお、ステップアップ予告演出は、1つのキャラクタの形状や色が変化するようなものでもよく、遊技者からみて予告する手段(表示、音、ランプ、可動物等)の状態が段階的に変化したと認識可能なものであれば「ステップアップ予告」と言える。例えば、段階的にキャラクタの数が増える、段階的に動くキャラクタの数が増える、キャラクタの動く回数や頻度などが段階的に増える、キャラクタの大きさが段階的に大きくなる、などの態様であってもよい。また、キャラクタを可動部材に置き換えた場合も同様である。すなわち、可動部材が複数設けられている場合に段階的に動く可動部材の数が増える、可動部材の動く回数や頻度などが段階的に増える、などの態様であってもよい。
図50の左上に示す非リーチはずれ用の第2予告設定テーブルでは、予告演出「なし」と、予告演出Wのみ実行される演出態様(「W」の発展パターン)と、予告演出Wが実行されてから予告演出Xが実行される演出態様(「W→X」の発展パターン)と、予告演出Wが実行されてから予告演出Xが実行され、その後に予告演出Y1が実行される演出態様(「W→X→Y1」の発展パターン)と、予告演出Wが実行されてから予告演出Xが実行され、その後に予告演出Y2が実行される演出態様(「W→X→Y2」の発展パターン)と、予告演出Wが実行されてから予告演出Xが実行され、その後に予告演出Y3が実行される演出態様(「W→X→Y3」の発展パターン)と、予告演出Wが実行されてから予告演出X、予告演出Y1、予告演出Z1が順に実行される演出態様(「W→X→Y1→Z1」の発展パターン)と、予告演出Wが実行されてから予告演出X、予告演出Y2、予告演出Z2が順に実行される演出態様(「W→X→Y2→Z2」の発展パターン)と、予告演出Wが実行されてから予告演出X、予告演出Y1、予告演出Z2が順に実行される演出態様(「W→X→Y1→Z2」の発展パターン)と、予告演出Wが実行されてから予告演出X、予告演出Y3、予告演出Z3が順に実行される演出態様(「W→X→Y3→Z3」の発展パターン)と、予告演出Wが実行されてから予告演出X、予告演出Y1、予告演出Z3が順に実行される演出態様(「W→X→Y1→Z3」の発展パターン)と、予告演出Wが実行されてから予告演出X、予告演出Y2、予告演出Z3が順に実行される演出態様(「W→X→Y2→Z3」の発展パターン)と、が設定されている。そして、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。
演出制御用CPU101は、ステップS572において、第2ステップアップ予告決定用の乱数SR5−3の値を抽出し、抽出した乱数値と第2予告設定テーブルに設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割り当てられた予告演出(「なし」、「W」、「W→X」・・・)にもとづいて、第2ステップアップ予告演出の有無と演出態様を決定する。
次いで、演出制御用CPU101は、ステップS570で決定した予告演出の種別が第1ステップアップ予告演出であるか否かを確認する(ステップS572A)。予告演出の種別が第1ステップアップ予告演出であれば、演出制御用CPU101は、図51の左上に示す非リーチはずれ用の第1予告設定テーブルを用いて、第1ステップアップ予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(ステップS573)。
図51の左上に示す非リーチはずれ用の第1予告設定テーブルでは、予告演出「なし」と、予告演出Aのみ実行される演出態様(「A」の発展パターン)と、予告演出Aが実行されてから予告演出Bが実行される演出態様(「A→B」の発展パターン)と、予告演出Aが実行されてから予告演出Bが実行され、その後に予告演出Cが実行される演出態様(「A→B→C」の発展パターン)と、予告演出Aが実行されてから予告演出B、予告演出C、予告演出Dが順に実行される演出態様(「A→B→C→D」の発展パターン)と、予告演出Aが実行されてから予告演出B、予告演出C、予告演出D、予告演出Eが順に実行される演出態様(「A→B→C→D→E」の発展パターン)と、が設定されている。そして、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。なお、「割振」に示す数字は、各演出態様に割り振られた判定値の数を示している。他のテーブル(図75〜図87)においても同様である。
なお、図51の左上に示す非リーチはずれ用の第1予告設定テーブルでは、「A→B→C」、「A→B→C→D」、「A→B→C→D→E」に対して判定値が割り振られていない(判定値の数が0である)。これは、リーチが発生しないときは、予告演出C以上の予告演出が出現しないようにするため、すなわち、予告演出C以上の演出が出現するとリーチの発生が確定するようにするためである。
演出制御用CPU101は、ステップS573において、予告演出決定用の乱数SR5−2の値を抽出し、抽出した乱数値と第1予告設定テーブルに設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割り当てられた予告演出(「なし」、「A」、「A→B」・・・)にもとづいて、第1ステップアップ予告演出の有無と演出態様を決定する。
ステップS571において、演出制御用CPU101は、非リーチはずれの変動パターンに対応したコマンドを受信していないと判定した場合には(ステップS571のN)、ノーマルリーチはずれの変動パターンに対応したコマンドを受信したか否か確認する(ステップS574)。ノーマルリーチはずれの変動パターンに対応したコマンドを受信したと判定した場合には(ステップS574のY)、演出制御用CPU101は、図50の右上に示すノーマルリーチはずれ用の第2予告設定テーブルを用いて、第2ステップアップ予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(ステップS575)。
図50の右上に示すノーマルリーチはずれ用の第2予告設定テーブルでは、図50の左上に示す非リーチはずれ用の第2予告設定テーブルと同じ内容の演出態様が設定され、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。
演出制御用CPU101は、ステップS575において、第2ステップアップ予告決定用の乱数SR5−3の値を抽出し、抽出した乱数値と第2予告設定テーブルに設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割り当てられた予告演出(「なし」、「W」、「W→X」・・・)にもとづいて、第2ステップアップ予告演出の有無と演出態様を決定する。
次いで、演出制御用CPU101は、ステップS570で決定した予告演出の種別が第1ステップアップ予告演出であるか否かを確認する(ステップS575A)。予告演出の種別が第1ステップアップ予告演出であれば、演出制御用CPU101は、図51の右上に示すノーマルリーチはずれ用の第1予告設定テーブルを用いて、第1ステップアップ予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(ステップS576)。
図51の右上に示すノーマルリーチはずれ用の第1予告設定テーブルでは、図51の左上に示す非リーチはずれ用の第1予告設定テーブルと同じ内容の演出態様が設定され、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。
なお、図51の右上に示すノーマルリーチはずれ用の第1予告設定テーブルでは、「A→B→C→D」および「A→B→C→D→E」に対して判定値が割り振られていない(判定値の数が0である)。これは、予告演出D以上の演出が出現するとスーパーリーチの発生が確定するようにするためである。
演出制御用CPU101は、ステップS576において、予告演出決定用の乱数SR5−2の値を抽出し、抽出した乱数値と第1予告設定テーブルに設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割り当てられた予告演出(「なし」、「A」、「A→B」・・・)にもとづいて、第1ステップアップ予告演出の有無と演出態様を決定する。
ステップS574において、演出制御用CPU101は、ノーマルリーチはずれの変動パターンに対応したコマンドを受信していないと判定した場合には(ステップS574のN)、スーパーリーチはずれの変動パターンに対応したコマンドを受信したか否か確認する(ステップS577)。スーパーリーチはずれの変動パターンに対応したコマンドを受信したと判定した場合には(ステップS577のY)、演出制御用CPU101は、図50の左下に示すスーパーリーチはずれ用の第2予告設定テーブルを用いて、第2ステップアップ予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(ステップS578)。
図50の左下に示すスーパーリーチはずれ用の第2予告設定テーブルでは、図50の左上に示す非リーチはずれ用の第2予告設定テーブルや図50の右上に示すノーマルリーチはずれ用の第2予告設定テーブルと同じ内容の演出態様が設定され、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。
演出制御用CPU101は、ステップS578において、第2ステップアップ予告決定用の乱数SR5−3の値を抽出し、抽出した乱数値と第2予告設定テーブルに設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割り当てられた予告演出(「なし」、「W」、「W→X」・・・)にもとづいて、第2ステップアップ予告演出の有無と演出態様を決定する。
次いで、演出制御用CPU101は、ステップS570で決定した予告演出の種別が第1ステップアップ予告演出であるか否かを確認する(ステップS578A)。予告演出の種別が第1ステップアップ予告演出であれば、演出制御用CPU101は、図51の左下に示すスーパーリーチはずれ用の第1予告設定テーブルを用いて、第1ステップアップ予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(ステップS579)。
図51の左下に示すスーパーリーチはずれ用の第1予告設定テーブルでは、図51の左上に示す非リーチはずれ用の第1予告設定テーブルや図51の右上に示すノーマルリーチはずれ用の第1予告設定テーブルと同じ内容の演出態様が設定され、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。
演出制御用CPU101は、ステップS579において、予告演出決定用の乱数SR5−2の値を抽出し、抽出した乱数値と第1予告設定テーブルに設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割り当てられた予告演出(「なし」、「A」、「A→B」・・・)にもとづいて、第1ステップアップ予告演出の有無と演出態様を決定する。
ステップS577において、演出制御用CPU101は、スーパーリーチはずれの変動パターンに対応したコマンドを受信していないと判定した場合には(ステップS577のN)、大当りの変動パターンに対応したコマンドを受信したと判断し、図50の右下に示す大当り用の第2予告設定テーブルを用いて、第2ステップアップ予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(ステップS580)。
図50の右下に示す大当り用の第2予告設定テーブルでは、図50の左上、右上および左下に示す非リーチはずれ用、ノーマルリーチはずれ用およびスーパーリーチはずれ用の第2予告設定テーブルと同じ内容の演出態様が設定され、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。
演出制御用CPU101は、ステップS580において、第2ステップアップ予告決定用の乱数SR5−3の値を抽出し、抽出した乱数値と第2予告設定テーブルに設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割り当てられた予告演出(「なし」、「W」、「W→X」・・・)にもとづいて、第2ステップアップ予告演出の有無と演出態様を決定する。
次いで、演出制御用CPU101は、ステップS570で決定した予告演出の種別が第1ステップアップ予告演出であるか否かを確認する(ステップS580A)。予告演出の種別が第1ステップアップ予告演出であれば、演出制御用CPU101は、図51の右下に示す大当り用の第1予告設定テーブルを用いて、第1ステップアップ予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(ステップS581)。
図51の右下に示す大当り用の第1予告設定テーブルでは、図51の左上、右上および左下に示す非リーチはずれ用、ノーマルリーチはずれ用およびスーパーリーチはずれ用の第1予告設定テーブルと同じ内容の演出態様が設定され、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。
演出制御用CPU101は、ステップS581において、予告演出決定用の乱数SR5−2の値を抽出し、抽出した乱数値と第1予告設定テーブルに設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割り当てられた予告演出(「なし」、「A」、「A→B」・・・)にもとづいて、第1ステップアップ予告演出の有無と演出態様を決定する。
なお、この実施の形態では、ステップアップ予告演出(第1ステップアップ予告演出、第2ステップアップ予告演出)の有無と演出態様の決定は、大当り時において同じ予告設定テーブル(第1予告設定テーブル、第2予告設定テーブル)を用いている。しかし、全ての大当り種類に同じ予告設定テーブルを用いるのではなく、通常大当り、確変大当り、突然確変大当りおよび小当りの各々において使用する予告設定テーブルを備え、大当り種類に対応する予告設定テーブルを用いてステップアップ予告演出(第1ステップアップ予告演出、第2ステップアップ予告演出)の有無と演出態様を決定するようにしてもよい。この場合、各々の予告設定テーブルにおいて予告演出の対する判定値の振り分けを異ならせることにより、大当りの種類に応じてステップアップ予告の実行割合や演出態様の出現割合を異ならせることができる。例えば、確変大当りは通常大当りに比べて、「A→B→C→D→E」の演出態様などのステップアップが続くパターンが選択されやすいようにテーブルを設定することで、より一層の興趣の向上が図られる。また、突然確変大当りと小当りにおいて、例えば突然確変大当りでは「W→X→Y3→Z3」が選択され、小当りにおいては「W→X→Y3→Z3」が選択されないようにテーブルを設定することによって、大入賞口の開放態様が類似または同一であり、突然確変大当りと小当りの見分けが付かない場合の遊技状態(確変状態であるか否かの見分けが付かない遊技状態)となっても、予告演出の演出態様で突然確変大当りと小当りのいずれが発生したかを判別することができ、遊技性の向上が図れる。
次いで、演出制御用CPU101は、ステップS570で決定した予告演出の種別がボタン予告演出であるか否かを確認する(ステップS582)。予告演出の種別がボタン予告演出であれば、演出制御用CPU101は、図52に示すボタン予告設定テーブルを用いて、ボタン予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(ステップS583)。具体的には、変動パターンコマンドにもとづく変動パターンの内容または表示結果指定コマンドにもとづく表示結果(大当りの判定結果)の内容にもとづいて、はずれか大当りかを判定し、はずれのときははずれ用のボタン予告設定テーブルを用いて、ボタン予告演出の内容(有無、演出態様)を決定し、大当りのときは大当り用のボタン予告設定テーブルを用いて、ボタン予告演出の内容を決定する。
この実施の形態では、ボタン予告演出も、ステップアップ予告演出ではなく、遊技者による操作ボタン120の押圧操作に応じて演出表示装置9の表示画面に所定の画像を表示することによって大当りの可能性があることを報知する演出である。つまり、ボタン予告演出は、1回または複数回変化する予告演出ではない(操作ボタン120の操作に応じて段階的に1回または複数回変化(発展)させる予告演出ではない)。
図52に示すボタン予告設定テーブルでは、予告演出「なし」と、早いタイミングで第1メール予告演出(メールの開封1段階のメール予告演出)が実行される演出態様と、遅いタイミングで第1メール予告演出(メール予告演出)が実行される演出態様と、早いタイミングで第2メール予告演出(メールの開封2段階のメール予告演出)が実行される演出態様と、遅いタイミングで第2メール予告演出(メール予告演出)が実行される演出態様と、早いタイミングでカード予告演出(カードが出現する予告演出)が実行される演出態様と、遅いタイミングでカード予告演出が実行される演出態様と、が設定されている。そして、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。
演出制御用CPU101は、ステップS583において、予告演出決定用の乱数SR5−2の値を抽出し、抽出した乱数値とボタン予告設定テーブルに設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割り当てられた予告演出(「なし」、「第1メール予告で早いタイミング」、「第1メール予告で遅いタイミング」、「第2メール予告で早いタイミング」、「第2メール予告で遅いタイミング」、「カード予告で早いタイミング」、「カード予告で遅いタイミング」)にもとづいて、ボタン予告演出の有無と演出態様を決定する。
なお、大当り時において同じ大当り用のボタン予告設定テーブルを用いてボタン予告演出の内容を決定しているが、大当りの種類(第1通常大当り、第2通常大当り、第1確変大当り、第2確変大当り、または突然確変大当り)に応じて複数のボタン予告設定テーブルを設け、大当りの種類に応じたテーブルを用いてボタン予告演出の内容を決定するようにしてもよい。この場合、大当りの種類に応じて、各テーブルの振分値を異ならせることにより、ボタン予告演出の実行割合や演出態様の出現割合を異ならせることができる。
次いで、演出制御用CPU101は、図53に示す枠(ランプ)予告設定テーブルを用いて、枠(ランプ)予告演出の有無を決定する(ステップS584)。具体的には、変動パターンコマンドにもとづく変動パターンの内容または表示結果指定コマンドにもとづく表示結果(大当りの判定結果)の内容にもとづいて、はずれか大当りかを判定し、はずれのときははずれ用の枠予告設定テーブルを用いて、枠予告演出の内容(有無、演出態様)を決定し、大当りのときは大当り用の枠予告設定テーブルを用いて、枠予告演出の内容を決定する。
この実施の形態では、枠(ランプ)予告演出も、ステップアップ予告演出ではなく、枠ランプ28を所定の点灯ぱターンで点灯させることによって大当りの可能性があることを報知する演出である。つまり、枠(ランプ)予告演出は、1回または複数回変化する予告演出ではない(点灯パターンを1回または複数回段階的に変化(発展)させる予告演出ではない)。枠予告演出の具体的な内容については省略する。
図53に示す枠予告設定テーブルは、はずれのときのテーブルと大当りのときのテーブルとが設けられている。そして、各枠予告設定テーブルでは、予告演出「なし」と、枠予告演出「実行」と、が設定されている。そして、「なし」と「実行」に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。なお、はずれのときよりも大当りのときの方が枠予告予告演出の実行確率が高くなるように判定値が設定されている。
演出制御用CPU101は、ステップS584において、枠予告決定用の乱数SR5−5の値を抽出し、抽出した乱数値と枠予告設定テーブルに設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割り当てられた予告演出(「なし」、「実行」)にもとづいて、枠予告演出の有無を決定する。
次いで、演出制御用CPU101は、図53に示すミニキャラ予告設定テーブルを用いて、ミニキャラ予告演出の有無を決定する(ステップS585)。具体的には、変動パターンコマンドにもとづく変動パターンの内容または表示結果指定コマンドにもとづく表示結果(大当りの判定結果)の内容にもとづいて、はずれか大当りかを判定し、はずれのときははずれ用のミニキャラ予告設定テーブルを用いて、ミニキャラ予告演出の内容(有無、演出態様)を決定し、大当りのときは大当り用のミニキャラ予告設定テーブルを用いて、ミニキャラ予告演出の内容を決定する。
この実施の形態では、ミニキャラ予告演出も、ステップアップ予告演出ではなく、演出表示装置9の表示画面にミニキャラ(サイズの小さいキャラクタの画像)を表示させることによって大当りの可能性があることを報知する演出である。つまり、ミニキャラ予告演出は、1回または複数回変化する予告演出ではない(ミニキャラを1回または複数回段階的に変化(発展)させる予告演出ではない)。
図53に示すミニキャラ予告設定テーブルは、はずれのときのテーブルと大当りのときのテーブルとが設けられている。そして、各ミニキャラ予告設定テーブルでは、予告演出「なし」と、ミニキャラ予告演出「実行」と、が設定されている。そして、「なし」と「実行」に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。なお、はずれのときよりも大当りのときの方がミニキャラ予告予告演出の実行確率が高くなるように判定値が設定されている。
演出制御用CPU101は、ステップS585において、ミニキャラ予告決定用の乱数SR5−6の値を抽出し、抽出した乱数値とミニキャラ予告設定テーブルに設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割り当てられた予告演出(「なし」、「実行」)にもとづいて、ミニキャラ予告演出の有無を決定する。
なお、ミニキャラ予告演出は複数種類設けられ、ミニキャラ予告の実行(ミニキャラ出現)を決定したときに、いずれのミニキャラを出現させるかを決定するようにしてもよい。ミニキャラの種類には、大当り時のみ出現可能なキャラが設定されていてもよい。ミニキャラは、大当りの予告のほかに、大当り時の確率変動を伴う大当りとなるかどうかを示唆する予告、変動がリーチとなるかどうかを示唆する予告、スーパーリーチになるかどうかを示唆する予告、擬似連や滑り演出が発生するかどうかを示唆する予告等、予告する対象の異なる複数系統のミニキャラ予告を備え、各々の系統において、大当り判定の判定結果および変動パターンの内容にもとづいて選択されるようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、はずれの場合と大当りの場合とでテーブルにおける振分値を変更しているが、大当りにおいても確変大当り、通常大当り、突確、小当りの各々において使用する振分値の異なるミニキャラ予告決定用のテーブルを備え、それらのテーブルにもとづいてミニキャラの出現および種類を選択するようにしてもよい。この場合に、複数系統のミニキャラを備えている場合には、各系統において各々テーブルを設けて複数系統の各々のミニキャラの出現を選択するようにしてもよい。
以上のように、この実施の形態では、ステップS570〜S585に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ100は、予告演出ごとに設定された予告設定テーブル(図50〜図53参照)を用いて、各予告演出をそれぞれ実行するか否かを個別に決定する。そのため、予告演出を決定するための個々の予告設定テーブルの容量を軽減することができる。
なお、予告設定テーブルを予告演出ごとに設定するのではなく、この実施の形態で実行される複数の予告演出の組み合わせが設定された予告設定テーブルを用いるようにしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、例えば、複数の予告演出の組み合わせが設定された予告演出テーブルを用いて、1回の決定処理で各予告演出をそれぞれ実行するか否かを決定するようにしてもよい。そのようにすれば、複数の予告演出を容易に連携させることができる。
その後、演出制御用CPU101は、別々に決定した第1ステップアップ予告演出と第2ステップアップ予告演出との組合せが可能であるか否か判定する(ステップS586)。
具体的には、第1ステップアップ予告演出と第2ステップアップ予告演出との組合せとして、図54〜図57に示す組合せが考えられる。なお、図54〜図57は、第1ステップアップ予告と第2ステップアップ予告との組合せの可否を示す説明図である。
この実施の形態では、第1ステップアップ予告演出の演出態様(発展パターン)として、予告演出が2回変化(2段階発展)する演出態様(「A→B→C」以上の演出態様)が実行されたときは、第2ステップアップ予告演出の演出態様(発展パターン)として、予告演出Y3が実行される演出態様(「W→X→Y3」または「W→X→Y3→Z3」の演出態様)が実行されないようにしている。すなわち、第1ステップアップ予告演出における「A→B→C」以上の演出態様と、第2ステップアップ予告演出における演出態様「W→X→Y3」または「W→X→Y3→Z3」とが同時に実行されるのを禁止している。この実施の形態では、第2ステップアップ予告演出における予告演出Y3が実行された場合は、第2ステップアップ予告演出を表わす背景画像が演出表示装置9の表示画面の全領域に拡大して全画面表示となるようにしているので、このとき、演出表示装置9の表示画面の下部の第1系統予告領域で実行される第1ステップアップ予告演出の予告演出「C」を実行することができない(予告演出Cに対応するキャラクタを表示画面上に登場させることができない)からである。従って、図55や図57に示すように、第1ステップアップ予告演出の演出態様として「A→B→C」以上の演出態様が決定されたときは、第2ステップアップ予告演出の演出態様として「W→X→Y3」または「W→X→Y3→Z3」の演出態様を決定してはならないことになる。
また、第1ステップアップ予告演出の演出態様(発展パターン)として、予告演出が3回変化(3段階発展)する演出態様(「A→B→C→D」以上の演出態様)が実行されたときは、第2ステップアップ予告演出の演出態様(発展パターン)として、予告演出Z3が実行される演出態様(「W→X→Y3→Z3」、「W→X→Y1→Z3」または「W→X→Y2→Z3」の演出態様)が実行されないようにしている。すなわち、第1ステップアップ予告演出における「A→B→C→D」以上の演出態様と、第2ステップアップ予告演出における演出態様「W→X→Y3→Z3」、「W→X→Y1→Z3」または「W→X→Y2→Z3」とが同時に実行されるのを禁止している。この実施の形態では、第2ステップアップ予告演出における予告演出Z3が実行された場合は、第2ステップアップ予告演出を表わす背景画像が演出表示装置9の表示画面の全領域に拡大して全画面表示となるようにしているので、このとき、演出表示装置9の表示画面の下部の第1系統予告領域で実行される第1ステップアップ予告演出の予告演出「D」を実行することができない(予告演出Dに対応するキャラクタを表示画面上に登場させることができない)からである。従って、図57に示すように、第1ステップアップ予告演出の演出態様として「A→B→C→D」以上の演出態様が決定されたときは、第2ステップアップ予告演出の演出態様として「W→X→Y3→Z3」、「W→X→Y1→Z3」または「W→X→Y2→Z3」の演出態様を決定してはならないことになる。
以上より、第1ステップアップ予告演出の演出態様として「A→B→C」以上の演出態様(「A→B→C」「A→B→C→D」「A→B→C→D→E」)が決定され、第2ステップアップ予告演出の演出態様として演出態様「W→X→Y3」「W→X→Y3→Z3」が決定された場合、および、第1ステップアップ予告演出の演出態様として「A→B→C→D」以上の演出態様(「A→B→C→D」「A→B→C→D→E」)が決定され、第2ステップアップ予告演出の演出態様として演出態様「W→X→Y3→Z3」「W→X→Y1→Z3」「W→X→Y2→Z3」が決定された場合は、図55および図57に示すように、第1ステップアップ予告演出と第2ステップアップ予告演出の組合せ不可能であると判定する(ステップS586のN)。そして、第2ステップアップ予告演出の演出態様を、例えばステップアップを所定段階下げた「W→X」などに変更する(書き換える)処理を実行する(ステップS587)。なお、組合せが不可能と判定された場合に、第1ステップアップ予告演出の演出態様を、例えばステップアップを1段階以上下げた演出態様「A→B」に変更する(書き換える)処理を実行するようにしてもよい。
このような構成によれば、演出表示装置9の表示画面で実行される2つのステップアップ予告演出の重複を回避することができ、表示画面上で2つの予告演出が同時に実行されることによる予告表示の煩雑さを回避することができる。
なお、この実施の形態では、第1ステップアップ予告演出の演出態様(発展パターン)として、予告演出が2回以上変化(2段階以上発展)する演出態様が実行されたとき、すなわち、「A→B→C」以上の演出態様が実行されたときは、常にリーチ(ノーマルリーチ、スーパーリーチ)が発生することにしている。従って、図51の左上の非リーチはずれ用の第1予告設定テーブルには、「A→B→C」以上の演出態様に対して判定値が割り振られていない。このため、リーチが発生しないとき(非リーチはずれの変動パターンコマンドを受信したとき)は、第1ステップアップ予告演出の演出態様として、リーチ確定の演出態様(「A→B→C」「A→B→C→D」「A→B→C→D→E」)が常に決定されない。
ただし、図51の左上に示す第1予告設定テーブルにおいて、リーチ確定の演出態様(「A→B→C」「A→B→C→D」「A→B→C→D→E」)に判定値を割り振るように設定した場合は、ステップS586において、第1ステップアップ予告演出と第2ステップアップ予告演出の組合せ不可能である(リーチ確定の演出態様の実行が不可能である)と判定することになる。この場合、ステップS587において、第1ステップアップ予告演出の演出態様をリーチ確定でない演出態様(例えば「A→B」)に変更する(書き換える)処理が実行される。
また、この実施の形態では、第1ステップアップ予告演出の演出態様(発展パターン)として、予告演出が3回以上変化(3段階以上発展)する演出態様が実行されたとき、すなわち、「A→B→C→D」以上の演出態様が実行されたときは、常にスーパーリーチが発生することにしている。従って、図51の右上のノーマルリーチはずれ用の第1予告設定テーブルには、「A→B→C→D」以上の演出態様に対して判定値が割り振られていない。このため、スーパーリーチが発生しないとき(ノーマルリーチはずれの変動パターンコマンドを受信したとき)は、第1ステップアップ予告演出の演出態様として、リーチ確定の演出態様(「A→B→C→D」「A→B→C→D→E」)が常に決定されない。
ただし、図51の右上に示す第1予告設定テーブルにおいて、スーパーリーチ確定の演出態様(「A→B→C→D」「A→B→C→D→E」)に判定値を割り振るように設定した場合は、ステップS586において、第1ステップアップ予告演出と第2ステップアップ予告演出の組合せ不可能である(スーパーリーチ確定の演出態様の実行が不可能である)と判定することになる。この場合、ステップS587において、第1ステップアップ予告演出の演出態様をスーパーリーチ確定でない演出態様(例えば「A→B→C」)に変更する(書き換える)処理が実行される。
図58は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。演出図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、演出図柄停止指定受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1831)。なお、演出図柄停止指定受信フラグは、コマンド解析処理において、演出図柄停止指定コマンドを受信したことにもとづいてセットされる(ステップS1635参照)。演出図柄停止指定受信フラグがセットされていれば、ステップS1847に移行する。セットされていなければ、演出制御用CPU101は、変動時間タイマがタイムアウトしていないかどうかを確認する(ステップS1832)。変動時間タイマがタイムアウトしていれば、ステップS1847に移行する。そして、ステップS1847では、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)を示す値に更新する。
なお、この実施の形態では、演出図柄停止指定コマンドを受信したか否かを判断するとともに(ステップS1831参照)、変動時間タイマがタイムアウトしたか否かを判断して(ステップS1832参照)、演出図柄変動停止処理に移行する場合を示すが、演出図柄停止指定コマンドを受信したか否かのみを判断して演出図柄変動停止処理に移行するようにしてもよい。この場合、CPU56は、ステップS1831で演出図柄停止指定受信フラグがセットされていなければ、ステップS1832を実行することなく、そのままステップS1833に移行するようにすればよい。
変動時間タイマがタイムアウトしていなければ、演出制御用CPU101は、プロセスタイマを1減算するとともに(ステップS1833)、変動時間タイマを1減算する(ステップS1834)。そして、演出制御用CPU101は、プロセスデータnの内容に従って演出装置(演出表示装置9、各種ランプ、スピーカ27L,27R)の制御を実行する(ステップS1835)。次いで、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS1836)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS1837)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS1838)。
次に、演出制御用CPU101は、ステップS1835において、プロセスデータ(表示制御実行データ等)の内容に従ってステップアップ予告演出(第1ステップアップ予告演出、第2ステップアップ予告演出)が実行されているかどうかを確認する(ステップS1839)。ステップアップ予告演出が実行されている場合は(ステップS1839のY)、演出制御用CPU101は、プロセスデータの内容にもとづいてステップアップ予告演出の切替タイミングであるか否か判定する(ステップS1840)。ステップアップ予告演出の切替タイミングであれば(ステップS1840のY)、演出制御用CPU101は、プロセスデータ(特に、予告演出を含む表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび可動部材制御データ)の内容に従ってステップアップ予告演出の切替(変化、発展)を実行する(ステップS1841)。
次に、演出制御用CPU101は、操作ボタン120の操作が可能な期間(ボタン有効期間)中であるか否か確認する(ステップS1842)。なお、操作ボタン120は、ボタン予告演出が実行されているときに有効となる。ボタン有効期間であるときは(ステップS1842のY)、演出制御用CPU101は、操作ボタン120がオンとなったか(押下されたか)どうかを検出する処理を実行する(ステップS1843)。操作ボタン120のオンは、操作ボタン120からのオン信号を入力したことで検出する。演出制御用CPU101は、操作ボタン120のオンを検出すると(ステップS1843のY)、設定されているボタン予告演出(メール予告またはカード予告)における操作ボタン120のオンに応じた演出を実行する(ステップS1844)。
次いで、演出制御用CPU101は、プロセスデータの内容にもとづいてその他の予告演出(枠予告演出、ミニキャラ予告演出)の実行タイミングであるか否か判定する(ステップS1845)。その他の予告演出の実行タイミングであれば(ステップS1845のY)、プロセスデータの内容に従ってその他の予告演出を実行する(ステップS1846)。すなわち、枠ランプ28を所定の点灯パターンで点灯させたり、演出表示装置9の画面にミニキャラの画像を所定のタイミングで表示させたりする。
図59は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動停止処理(ステップS803)を示すフローチャートである。演出図柄変動停止処理において、まず、演出制御用CPU101は、演出図柄の停止図柄を表示していることを示す停止図柄表示フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS871)。そして、停止図柄表示フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、ステップS877に移行する。この実施の形態では、後述するように、演出図柄の停止図柄として大当り図柄を表示した場合には、ステップS876で停止図柄表示フラグがセットされる。そして、ファンファーレ演出を実行するときにステップS878で停止図柄表示フラグがリセットされる。従って、ステップS870で停止図柄表示フラグがセットされているということは、大当り図柄を停止表示したもののファンファーレ演出をまだ実行していない段階であるので、ステップS871〜S873の演出図柄の停止図柄を表示する処理を重ねて実行することなく、ステップS877に移行する。
停止図柄表示フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、記憶されている停止図柄(はずれ図柄、大当り図柄)を停止表示させる制御を行う(ステップS872)。この場合、演出制御用CPU101は、はずれである場合には、演出図柄変動開始処理のステップS821でYと判定しステップS822で決定したはずれ図柄を停止図柄として停止表示させる制御を行う。また、演出制御用CPU101は、突然確変大当りである場合には、ステップS823でYと判定しステップS824で決定した突然確変大当り図柄を停止図柄として停止表示させる制御を行う。また、演出制御用CPU101は、第1確変大当りである場合には、ステップS825でYと判定しステップS826で決定した確変大当り図柄を停止図柄として停止表示させる制御を行う。また、演出制御用CPU101は、第2確変大当り、第1通常大当りまたは第2通常大当りである場合には、ステップS825でNと判定しステップS827で決定した非確変大当り図柄を停止図柄として停止表示させる制御を行う。そして、ステップS872で大当り図柄を表示しない場合(すなわち、はずれ図柄を表示する場合:ステップS873のN)には、演出制御用CPU101は、所定のフラグ(例えば、演出図柄停止指定受信フラグ)をリセットし(ステップS874)、演出制御プロセスフラグの値を変動開始コマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する(ステップS875)。
ステップS872で大当り図柄を表示する場合には(ステップS873のY)、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをセットし(ステップS876)、ファンファーレフラグがセットされたか否か確認する(ステップS877)。ファンファーレフラグがセットされたときは(ステップS877のY)、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをリセットする(ステップS878)。
次いで、演出制御用CPU101は、第2変動開始フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS878A)。なお、第2変動開始フラグは、コマンド解析処理において、第2変動開始指定コマンドを受信したことにもとづいてセットされる(ステップS1633参照)。第2変動開始フラグがセットされていなければ(ステップS878AのN)、すなわち第1特別図柄の変動表示を行って大当りとなった場合であれば、演出制御用CPU101は、通常のファンファーレ演出(大当りの開始を報知する演出)を選択する(ステップS878B)。また、第2変動開始フラグがセットされていれば(ステップS878AのY)、すなわち第2特別図柄の変動表示を行って大当りとなった場合であれば、演出制御用CPU101は、バトル演出用のファンファーレ演出(バトル演出態様の大当りの開始を報知する演出)を選択する(ステップS878C)。
なお、この実施の形態では、大当り遊技中においてラウンド中演出やインターバル演出、エンディング演出に切り替わるごとに、ステップS878A〜S878Cと同様の処理を行って第2変動開始フラグがセットされているか否かを確認することによって、通常モードのラウンド中演出やインターバル演出、エンディング演出、またはバトルモードのラウンド中演出やインターバル演出、エンディング演出を選択する場合(後述するステップS907〜S909,S1910A〜S1910C,S1916A〜S1916C,S1979〜S1981,S1985〜S1987,S1993〜S1995参照)を示しているが、演出図柄変動停止処理において、ステップS878AでNと判定したときに、通常モードのファンファーレ演出、ラウンド中演出、インターバル演出およびエンディング演出用の演出データのセットを一括して選択し、ステップS878AでYと判定したときに、バトルモードのファンファーレ演出、ラウンド中演出、インターバル演出およびエンディング演出用の演出データのセットを一括して選択するようにしてもよい。そして、以降、一括して選択した演出データのセットに従って、通常モードまたはバトルモードのファンファーレ演出、ラウンド中演出、インターバル演出およびエンディング演出を実行するように構成してもよい。
また、この実施の形態では、第2変動開始フラグがセットされている場合(すなわち、第2特別図柄の変動表示を行って大当りとなった場合)には、必ずバトルモードに移行する場合を示しているが、第2変動開始フラグがセットされている場合であっても、第1確変大当りである場合には通常モードに移行するようにしてもよい。すなわち、第2特別図柄の変動表示が実行された場合であっても、第1確変大当りである場合には、既に演出図柄の変動表示結果として確変図柄の大当り図柄が導出表示されているのであるから、大当り遊技終了後に確変状態に移行されることが既に認識されており、確変昇格演出や確変昇格失敗演出が実行されることもない。従って、このように既に確変図柄の大当り図柄が導出表示されている場合には、バトルモードに移行せず、そのまま通常モードの大当り遊技中の演出が実行されるようにしてもよい。この場合、例えば、演出制御用CPU101は、ステップS878AでYと判定したときには、さらに第1確変大当りであるか否かを確認する。なお、第1確変大当りであるか否かは、表示結果格納領域に格納されている表示結果コマンド(ステップS1617参照)を確認することにより判定できる。そして、演出制御用CPU101は、第1確変大当りであればステップS878Bの処理に移行するようにし、第1確変大当りでなかった場合にのみステップS878Cの処理に移行するようにすればよい。なお、このことは、後述するステップS907〜S909,S1910A〜S1910C,S1916A〜S1916C,S1979〜S1981,S1985〜S1987,S1993〜S1995の処理についても同様である。
次いで、演出制御用CPU101は、ステップS878B,S878Cで選択したファンファーレ演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS879)。そして、プロセスタイマをスタートさせる(ステップS880)。そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)に対応した値に設定する(ステップS882)。
図60は、演出制御プロセス処理における大当り表示処理(ステップS804)を示すフローチャートである。大当り表示処理において、演出制御用CPU101は、まず、大入賞口開放中指定コマンドを受信したことを示す大入賞口開放中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS901)。大入賞口開放中フラグがセットされていないときは(ステップS901のN)、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS902)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(演出表示装置9、スピーカ27L,27R、ランプ28a〜28c等)の制御を実行する(ステップS903)。例えば、通常モードである場合には、演出表示装置9において大当り表示図柄を表示するとともに、大当りが発生したことを示す文字やキャラクタなどを表示する演出が実行される。また、例えば、バトルモードである場合には、演出表示装置9において味方と敵のキャラクタがお互いに構えた状態で向き合っている表示を行うとともに、大当りが発生したことを示す文字などを表示する演出が実行される。
次いで、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS904)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS905)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS906)。
大入賞口開放中フラグがセットされているときは(ステップS901のY)、演出制御用CPU101は、第2変動開始フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS907)。なお、第2変動開始フラグは、コマンド解析処理において、第2変動開始指定コマンドを受信したことにもとづいてセットされる(ステップS1633参照)。第2変動開始フラグがセットされていなければ(ステップS907のN)、すなわち第1特別図柄の変動表示を行って大当りとなった場合であれば、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中指定コマンドの内容にもとづいて、通常のラウンド中演出(ラウンド数に応じたラウンド表示を実行する演出)を選択する(ステップS908)。また、第2変動開始フラグがセットされていれば(ステップS907のY)、すなわち第2特別図柄の変動表示を行って大当りとなった場合であれば、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中指定コマンドの内容にもとづいて、バトル演出用のラウンド中演出(ラウンド数に応じたバトル演出態様のラウンド表示を実行する演出)を選択する(ステップS909)。
次いで、演出制御用CPU101は、確変昇格フラグまたは確変昇格失敗フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS910)。確変昇格フラグまたは確変昇格失敗フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、大当り遊技中における確変昇格演出または確変昇格失敗演出の実行回数を決定するとともに、確変昇格演出または確変昇格失敗演出の実行ラウンドを決定する(S911)。例えば、演出制御用CPU101は、実行回数決定用乱数を用いた抽選処理を行い、確変昇格演出または確変昇格失敗演出の実行回数を1〜3回のいずれかとすることに決定する。また、例えば、演出制御用CPU101は、実行ラウンド決定用乱数を用いた抽選処理を行い、確変昇格演出または確変昇格失敗演出の実行ラウンドをラウンド7、ラウンド10またはラウンド15(実行回数が複数回数である場合には、これらの複数の組合せ)のいずれかとすることに決定する。そして、演出制御用CPU101は、決定した実行回数を、確変昇格演出や確変昇格失敗演出の実行回数をカウントするための演出実行回数カウンタにセットする(ステップS912)。
図61は、ステップS911で決定される確変昇格演出または確変昇格失敗演出の実行回数と実行ラウンドとの例を示す説明図である。例えば、ステップS910で確変昇格フラグがセットされていた場合(すなわち、確変昇格演出が実行される場合)には、図61(A)に示すように、確変昇格演出の実行回数として1回、2回または3回のいずれかが決定される。また、確変昇格演出の実行回数を1回と決定した場合には、図61(A)に示すように、ラウンド7、ラウンド10またはラウンド15のいずれかにおいて確変昇格演出を実行することが決定される。また、確変昇格演出の実行回数を2回と決定した場合には、図61(A)に示すように、ラウンド7およびラウンド10において確変昇格演出を実行する場合と、ラウンド7およびラウンド15において確変昇格演出を実行する場合と、ラウンド10およびラウンド15において確変昇格演出を実行する場合とのいずれかが決定される。なお、図61(A)に示すように、実行回数を2回と決定した場合には、1回目に実行する演出では確変昇格に失敗したような演出が実行され、2回目に実行する演出で確変に昇格した旨を報知する演出が実行される。さらに、確変昇格演出の実行回数を3回と決定した場合には、図61(A)に示すように、ラウンド7、ラウンド10およびラウンド15において確変昇格演出を実行することが決定される。なお、図61(A)に示すように、実行回数を3回と決定した場合には、1回目および2回目に実行する演出では確変昇格に失敗したような演出が実行され、3回目に実行する演出で確変に昇格した旨を報知する演出が実行される。
また、例えば、ステップS910で確変昇格失敗フラグがセットされていた場合(すなわち、確変昇格失敗演出が実行される場合)には、図61(B)に示すように、確変昇格失敗演出の実行回数として1回、2回または3回のいずれかが決定される。また、確変昇格失敗演出の実行回数を1回と決定した場合には、図61(B)に示すように、ラウンド7、ラウンド10またはラウンド15のいずれかにおいて確変昇格失敗演出を実行することが決定される。また、確変昇格失敗演出の実行回数を2回と決定した場合には、図61(B)に示すように、ラウンド7およびラウンド10において確変昇格失敗演出を実行する場合と、ラウンド7およびラウンド15において確変昇格失敗演出を実行する場合と、ラウンド10およびラウンド15において確変昇格失敗演出を実行する場合とのいずれかが決定される。なお、図61(B)に示すように、実行回数を2回と決定した場合には、1回目および2回目に実行するいずれの演出においても確変昇格に失敗したような演出が実行される。さらに、確変昇格失敗演出の実行回数を3回と決定した場合には、図61(B)に示すように、ラウンド7、ラウンド10およびラウンド15において確変昇格失敗演出を実行することが決定される。なお、図61(B)に示すように、実行回数を3回と決定した場合には、1回目〜3回目に実行するいずれの演出においても確変昇格に失敗したような演出が実行される。
次いで、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中フラグをリセットし(ステップS913)、ラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS914)。そして、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS915)、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に設定する(ステップS916)。
図62〜図64は、演出制御プロセス処理におけるラウンド中処理(ステップS805)を示すフローチャートである。ラウンド中処理において、演出制御用CPU101は、まず、エンディングフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1901)。エンディングフラグがセットされていないときは(ステップS1901のN)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放後指定コマンドを受信したことを示す大入賞口開放後フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1902)。
大入賞口開放後フラグもセットされていないときは(ステップS1902のN)、演出制御用CPU101は、確変昇格演出を実行することを示す確変昇格演出実行フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1903)。なお、確変昇格演出実行フラグは、後述するラウンド後処理において確変昇格フラグがセットされていることにもとづいてセットされる(ステップS1977〜S1982参照)。確変昇格演出実行フラグがセットされているときには、ステップS1920に移行する。
確変昇格演出実行フラグもセットされていないときは(ステップS1903のN)、演出制御用CPU101は、確変昇格失敗演出を実行することを示す確変昇格失敗演出実行フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1904)。なお、確変昇格失敗演出実行フラグは、後述するラウンド後処理において確変昇格失敗フラグがセットされていることにもとづいてセットされる(ステップS1983〜S1988参照)。確変昇格失敗演出実行フラグがセットされているときには、ステップS1930に移行する。
確変昇格失敗演出実行フラグもセットされていないときは(ステップS1904のN)、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS1905)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(演出表示装置9、スピーカ27L,27R、ランプ28a〜28c等)の制御を実行する(ステップS1906)。例えば、通常モードである場合には、演出表示装置9において大当り表示図柄を表示するとともに、ラウンド数を示す文字やその他のキャラクタなどを表示する演出が実行される。また、例えば、バトルモードである場合には、演出表示装置9において味方と敵のキャラクタがお互いに構えた状態で向き合っている表示を行うとともにラウンド数を示す文字を表示する演出が実行される。
次いで、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS1907)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS1908)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS1909)。
ステップS1902において大入賞口開放後フラグがセットされているときは(ステップS1902のY)、演出制御用CPU101は、第2変動開始フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1910A)。第2変動開始フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、大入賞口開放後指定コマンドの内容にもとづいて通常のインターバル演出(ラウンド数に応じたインターバル表示を行う演出)を選択する(ステップS1910B)。第2変動開始フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、大入賞口開放後指定コマンドの内容にもとづいてバトル演出用のインターバル演出(ラウンド数に応じたバトル演出態様のインターバル表示を行う演出)を選択する(ステップS1910C)。
そして、演出制御用CPU101は、大入賞口開放後フラグをリセットし(ステップS1911)、選択したインターバル演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS1912)。そして、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS1913)、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(ステップS806)に対応した値に設定する(ステップS1914)。
ステップS1901においてエンディングフラグがセットされたときは(ステップS1901のY)、演出制御用CPU101は、エンディングフラグをリセットする(ステップS1915)。次いで、演出制御用CPU101は、第2変動開始フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1916A)。なお、第2変動開始フラグは、コマンド解析処理において、第2変動開始指定コマンドを受信したことにもとづいてセットされる(ステップS1633参照)。第2変動開始フラグがセットされていなければ(ステップS1916AのN)、すなわち第1特別図柄の変動表示を行って大当りとなった場合であれば、演出制御用CPU101は、通常のエンディング演出(大当りの終了を報知する演出)を選択する(ステップS1916B)。また、第2変動開始フラグがセットされていれば(ステップS1916AのY)、すなわち第2特別図柄の変動表示を行って大当りとなった場合であれば、演出制御用CPU101は、バトル演出用のエンディング演出(バトル演出態様の大当りの終了を報知する演出)を選択する(ステップS1916C)。
次いで、演出制御用CPU101は、ステップS1916B,S1916Cで選択したエンディング演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS1917)。また、演出制御用CPU101は、演出期間計測タイマをスタートさせるとともに、プロセスタイマをスタートさせる(ステップS1918)。そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了演出処理(ステップS807)に対応した値に設定する(ステップS1919)。
ステップS1903において確変昇格演出実行フラグがセットされていたときは(ステップS1903のY)、演出制御用CPU101は、演出期間計測タイマを1減算する(ステップS1920)。そして、演出制御用CPU101は、減算後の演出期間計測タイマの値にもとづいて、確変昇格演出の実行開始時間である確変昇格演出開始時間(例えば、ラウンド7、ラウンド10、またはラウンド15のラウンド演出開始から5秒経過後)を経過したか否かを確認する(ステップS1921)。確変昇格演出開始時間を経過していなければ(ステップS1921のN)、ステップS1905に移行する。この場合、確変昇格演出開始時間となるまでは、ステップS1905,S1906の処理が実行されることによって、通常のラウンド中演出と同様の演出(例えば、通常モードの場合には、演出表示装置9において大当り表示図柄を表示するとともに、ラウンド数を示す文字やその他のキャラクタなどを紹介する表示を行う演出。バトルモードの場合には、味方と敵のキャラクタがお互いに構えた状態で向き合っている表示を行うとともにラウンド数を示す文字を表示する演出。)が実行されることになる。なお、この実施の形態では、確変昇格演出開始時間を経過してから確変昇格演出を開始する場合を示しているが、ラウンドを開始するとともに直ちに確変昇格演出を開始するように構成してもよい。
確変昇格演出開始時間を経過していれば(ステップS1921のY)、演出制御用CPU101は、プロセスタイマを1減算する(ステップS1922)。そして、演出制御用CPU101は、プロセスデータnの内容に従って演出装置(演出表示装置9、スピーカ27L,27R、ランプ28a〜28c等)の制御を実行する(ステップS1923)。例えば、通常モードである場合には、演出制御用CPU101は、後述するように、演出表示装置9にメータを表示させメータのレベルが徐々に増加していくような表示を行うとともに、キャラクタのセリフとして確変に昇格する可能性を示唆する旨を表示する演出を実行する。また、例えば、バトルモードである場合には、演出制御用CPU101は、後述するように、演出表示装置9において味方と敵のキャラクタがパンチやキックを繰り出してバトルを行う態様の演出を実行する。
次いで、演出制御用CPU101は、演出期間計測タイマの値にもとづいて、確変昇格演出の終了時間である確変昇格演出終了時間(例えば、ラウンド7、ラウンド10、またはラウンド15のラウンド演出開始から15秒経過後。少なくともラウンドが終了する条件が成立(例えば、ラウンド開始から29秒経過したこと、または大入賞口に遊技球が10個入賞したことの少なくもいずれかが成立したこと)する時間よりも早い時間であることが望ましい。)を経過したか否かを確認する(ステップS1924)。確変昇格演出終了時間を経過していなければ(ステップS1924のN)、ステップS1907に移行する。
確変昇格演出終了時刻を経過していれば(ステップS1924のY)、演出制御用CPU101は、演出実行回数カウンタの値が0となっているか否かを確認する(ステップS1925)。演出実行回数カウンタの値が0となっていれば、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に確変に昇格する旨を重畳表示させる制御を行う(ステップS1926)。例えば、通常モードである場合には、演出制御用CPU101は、演出表示装置9にメータのレベルが最大値まで到達するとともに、キャラクタのセリフとして「確変に昇格しました!」などの文字列を重畳表示させる制御を行う。そして、ステップS1907に移行する。また、例えば、バトルモードである場合には、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に味方のキャラクタがバトルに勝利した態様の演出を行い、「バトルに勝利!確変に昇格しました!」などの文字列を重畳表示させる制御を行う。
一方、演出実行回数カウンタの値が0となっていなければ、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に確変への昇格に失敗した旨を重畳表示させる制御を行う(ステップS1927)。例えば、通常モードである場合には、演出制御用CPU101は、演出表示装置9にメータのレベルが最大値まで到達しなかったとともに、キャラクタのセリフとして「残念!!昇格失敗」などの文字列を重畳表示させる制御を行う。また、例えば、バトルモードである場合には、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に味方のキャラクタがバトルに敗北した態様の演出を行い、「バトルに敗北!確変昇格に失敗!」などの文字列を重畳表示させる制御を行う。
すなわち、演出実行回数カウンタの値が0となっていないということは、確変昇格演出が大当り遊技中に複数回実行される場合であって、そのうちの最後に実行される確変昇格演出以外の確変昇格演出が実行される場合である。この場合、演出制御用CPU101は、まだ確変に昇格する旨を重畳表示せずに、確変昇格に失敗した旨を重畳表示するように制御する。従って、この実施の形態では、確変昇格演出が複数回数実行される場合には、最後に実行される確変昇格演出となるまでは、確変昇格に失敗した旨を重畳表示する演出(後述する確変昇格失敗演出と同様の態様の演出)を実行し、最後に実行される確変昇格演出において最終的に確変に昇格する旨が報知される。
そして、演出制御用CPU101は、確変昇格演出実行フラグをリセットする(ステップS1928)とともに、ステップS1907に移行する。
ステップS1904において確変昇格失敗演出実行フラグがセットされていたときは(ステップS1904のY)、演出制御用CPU101は、演出期間計測タイマを1減算する(ステップS1930)。そして、演出制御用CPU101は、減算後の演出期間計測タイマの値にもとづいて、確変昇格失敗演出の実行開始時間である確変昇格失敗演出開始時間(例えば、ラウンド7、ラウンド10、またはラウンド15のラウンド演出開始から5秒経過後)を経過したか否かを確認する(ステップS1931)。確変昇格失敗演出開始時間を経過していなければ(ステップS1931のN)、ステップS1905に移行する。この場合、確変昇格演出開始時間となるまでは、ステップS1905,S1906の処理が実行されることによって、通常のラウンド中演出と同様の演出(例えば、通常モードの場合には、演出表示装置9において大当り表示図柄を表示するとともに、ラウンド数を示す文字やその他のキャラクタなどを紹介する表示を行う演出。バトルモードの場合には、味方と敵のキャラクタがお互いに構えた状態で向き合っている表示を行うとともにラウンド数を示す文字を表示する演出。)が実行されることになる。なお、この実施の形態では、確変昇格失敗演出開始時間を経過してから確変昇格失敗演出を開始する場合を示しているが、ラウンドを開始するとともに直ちに確変昇格失敗演出を開始するように構成してもよい。
確変昇格失敗演出開始時間を経過していれば(ステップS1931のY)、演出制御用CPU101は、プロセスタイマを1減算する(ステップS1932)。そして、演出制御用CPU101は、プロセスデータnの内容に従って演出装置(演出表示装置9、スピーカ27L,27R、ランプ28a〜28c等)の制御を実行する(ステップS1933)。例えば、通常モードである場合には、演出制御用CPU101は、後述するように、演出表示装置9にメータを表示させメータのレベルが徐々に増加していくような表示を行うとともに、キャラクタのセリフとして確変に昇格する可能性を示唆する旨を表示する演出を実行する。また、例えば、バトルモードである場合には、演出制御用CPU101は、後述するように、演出表示装置9において味方と敵のキャラクタがパンチやキックを繰り出してバトルを行う態様の演出を実行する。
次いで、演出制御用CPU101は、演出期間計測タイマの値にもとづいて、確変昇格失敗演出の終了時間である確変昇格失敗演出終了時間(例えば、ラウンド7、ラウンド10、またはラウンド15のラウンド演出開始から15秒経過後。少なくともラウンドが終了する条件が成立(例えば、ラウンド開始から29秒経過したこと、または大入賞口に遊技球が10個入賞したことの少なくもいずれかが成立したこと)する時間よりも早い時間であることが望ましい。)を経過したか否かを確認する(ステップS1934)。確変昇格失敗演出終了時間を経過していなければ(ステップS1934のN)、ステップS1907に移行する。
確変昇格失敗演出終了時刻を経過していれば(ステップS1934のY)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に確変への昇格に失敗した旨を重畳表示させる制御を行う(ステップS1935)。例えば、通常モードである場合には、演出制御用CPU101は、演出表示装置9にメータのレベルが最大値まで到達しなかったとともに、キャラクタのセリフとして「残念!!昇格失敗」などの文字列を重畳表示させる制御を行う。また、例えば、バトルモードである場合には、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に味方のキャラクタがバトルに敗北した態様の演出を行い、「バトルに敗北!確変昇格に失敗!」などの文字列を重畳表示させる制御を行う。
そして、演出制御用CPU101は、確変昇格失敗演出実行フラグをリセットする(ステップS1936)とともに、ステップS1907に移行する。
図65〜図67は、演出制御プロセス処理におけるラウンド後処理(ステップS806)を示すフローチャートである。ラウンド後処理において、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中指定コマンドを受信したことを示す大入賞口開放中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1971)。大入賞口開放中フラグがセットされていないときは(ステップS1971のN)、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS1972)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(演出表示装置9、スピーカ27L,27R、ランプ28a〜28c等)の制御を実行する(ステップS1973)。例えば、通常モードである場合には、演出表示装置9において大当り表示図柄を表示するとともに、所定のキャラクタなどを表示する演出が実行される。また、例えば、バトルモードである場合には、演出表示装置9において味方と敵のキャラクタがお互いに構えた状態で向き合っている表示を行うとともにラウンド数を示す文字を表示する演出が実行される。
次いで、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS1974)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS1975)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS1976)。
大入賞口開放中フラグがセットされているときは(ステップS1971のY)、演出制御用CPU101は、確変昇格フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1977)。確変昇格フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、受信した大入賞口開放中コマンドで示されるラウンド数が確変昇格演出の実行ラウンドのラウンド数(ステップS911参照)であるか否かを確認する(ステップS1978)。
確変昇格演出の実行ラウンドであれば(ステップS1978のY)、演出制御用CPU101は、第2変動開始フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1979)。第2変動開始フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、通常モード用の確変昇格演出を伴うラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS1980)。第2変動開始フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、バトルモード用の確変昇格演出を伴うラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS1981)。そして、演出制御用CPU101は、確変昇格演出の実行を示す確変昇格演出実行フラグをセットし(ステップS1982)、ステップS1989に移行する。
確変昇格フラグがセットされていない場合(ステップS1977のN)、または確変昇格演出の実行ラウンドでない場合(ステップS1978のN)には、演出制御用CPU101は、確変昇格失敗フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1983)。確変昇格失敗フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、受信した大入賞口開放中コマンドで示されるラウンド数が確変昇格失敗演出の実行ラウンドのラウンド数(ステップS911参照)であるか否かを確認する(ステップS1984)。
確変昇格失敗演出の実行ラウンドであれば(ステップS1984のY)、演出制御用CPU101は、第2変動開始フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1985)。第2変動開始フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、通常モード用の確変昇格失敗演出を伴うラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS1986)。第2変動開始フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、バトルモード用の確変昇格失敗演出を伴うラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS1987)。そして、演出制御用CPU101は、確変昇格失敗演出の実行を示す確変昇格失敗演出実行フラグをセットし(ステップS1988)、ステップS1989に移行する。
次いで、演出制御用CPU101は、演出実行回数カウンタの値を1減算し(ステップS1989)、大入賞口開放中フラグをリセットする(ステップS1990)。そして、演出制御用CPU101は、演出期間計測タイマをスタートさせる(ステップS1991)とともに、プロセスタイマをスタートさせる(ステップS1992)。そして、ステップS1999に移行する。
確変昇格失敗フラグがセットされていない場合(ステップS1983のN)、または確変昇格失敗演出の実行ラウンドでない場合(ステップS1984のN)には、演出制御用CPU101は、第2変動開始フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1993)。第2変動開始フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中コマンドに示されるラウンド数にもとづいて通常のラウンド中演出を選択する(ステップS1994)。第2変動開始フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中コマンドに示されるラウンド数にもとづいてバトル演出用のラウンド中演出を選択する(ステップS1995)。
次いで、演出制御用CPU101は、選択したラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS1996)。また、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中フラグをリセットする(ステップS1997)とともに、プロセスタイマをスタートさせる(ステップS1998)。そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に設定する(ステップS1999)。
図68は、演出制御プロセス処理における大当り終了演出処理(ステップS807)を示すフローチャートである。大当り終了演出処理において、演出制御用CPU101は、まず、演出期間計測タイマの値を1減算するとともに(ステップS971)、演出期間計測タイマがタイムアウトしたか否かを確認する(ステップS972)。
演出期間計測タイマがタイムアウトしていないときは(ステップS972のN)、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS973)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(演出表示装置9、スピーカ27L,27R等)を制御する処理を実行する(ステップS974)。例えば、通常モードである場合には、大当りが終了することを表示したり、所定のキャラクタなどを表示する演出が実行される。また、例えば、バトルモードである場合には、演出表示装置9において味方と敵のキャラクタがお互いに構えた状態で向き合っている表示を行うとともに、大当りが終了することを表示する演出が実行される。
そして、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS975)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS976)。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS977)。
演出期間計測タイマがタイムアウトしたときは(ステップS972のY)、演出制御用CPU101は、所定のフラグ(例えば、確変昇格フラグや確変昇格失敗フラグ)をリセットし(ステップS978)、演出制御プロセスフラグの値を変動開始コマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に設定する(ステップS979)。
次に、演出表示装置9において実行される演出の演出態様について説明する。図69は、大当り遊技中に実行されるラウンド中演出やインターバル演出の表示例を示す説明図である。このうち、図69(A)は、第1特別図柄の変動表示結果が大当りとなったことにもとづいて大当り遊技に移行し、ラウンド中演出やインターバル演出が行われる場合の表示例である。図69(A)に示すように、第1特別図柄の変動表示結果が大当りとなったことにもとづいて大当り遊技に移行した場合には、通常モードのラウンド中演出やインターバル演出が実行される。例えば、図69(A)に示すように、演出表示装置9の表示画面上にラウンド数を示す文字列が表示されるとともに所定のキャラクタが表示される演出が実行される。また、図69(B)は、第2特別図柄の変動表示結果が大当りとなったことにもとづいて大当り遊技に移行し、ラウンド中演出やインターバル演出が行われる場合の表示例である。図69(B)に示すように、第2特別図柄の変動表示結果が大当りとなったことにもとづいて大当り遊技に移行した場合には、バトルモードのラウンド中演出やインターバル演出が実行される。例えば、図69(B)に示すように、演出表示装置9の表示画面上にラウンド数を示す文字列が表示されるとともに、味方と敵のキャラクタがお互いに構えた状態で向き合っている表示が行われる。
次に、大当り遊技中に実行される確変昇格演出および確変昇格失敗演出の演出態様について説明する。図70および図71は、演出表示装置において実行される確変昇格演出および確変昇格失敗演出の表示例を示す説明図である。また、図70および図71において、(1)(2)(3)・・・というように番号順に表示状態が遷移する。また、図70および図71に例示するような表示演出は、演出制御用マイクロコンピュータ100によって遊技制御用マイクロコンピュータ560から送られる演出制御コマンドにもとづいて実行される。なお、この実施の形態では、ステップS911の決定結果に応じて、確変昇格演出および確変昇格失敗演出がラウンド7、ラウンド10、またはラウンド15に実行される場合があるが、図70および図71では、大当り遊技のラウンド15のラウンド中演出において確変昇格演出や確変昇格失敗演出を実行する場合を例に説明する。
なお、確変昇格演出の実行タイミングは、この実施の形態で示した場合に限らず、例えば、確変昇格演出をラウンド7、ラウンド10、およびラウンド15以外の他のラウンド中演出において実行してもよいし、ラウンド間のインターバル演出において実行するようにしてもよい。
まず、図70を用いて、第1特別図柄の変動表示結果が大当りとなったことにもとづいて大当り遊技に移行した場合における通常モードの確変昇格演出および確変昇格失敗演出の演出態様について説明する。前提条件として、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が、大当りの判定(ステップS1513参照)において大当りとする旨の判定を行い、また大当り種別として確変昇格演出を伴う第2確変大当り、または確変昇格失敗演出を伴う第2通常大当りと決定をしたものとする(ステップS1516参照)。
演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、可変表示結果が第2確変大当りまたは第2通常大当りであると判定し(ステップS828,S830参照)、ラウンド15で確変昇格演出または確変昇格失敗演出を実行すると決定したこと(ステップS911参照)にもとづいて、確変昇格演出または確変昇格失敗演出を選択して実行する(ステップS1923,S1933参照)。なお、図70に示す例では、第2変動開始フラグがセットされていないことにもとづいて、通常モードの確変昇格演出または確変昇格失敗演出が選択される(ステップS1979,S1980,S1985,S1986参照)。
通常モードの確変昇格演出または確変昇格失敗演出を実行する場合、まず、図70(1)に示すように、ラウンド15に対応するラウンド中演出の実行が開始される。例えば、演出表示装置9において、ラウンド数である15を示す文字列が表示されたり、所定のキャラクタを表示する演出が行われる。
次いで、確変昇格演出開始時間(または確変昇格失敗演出開始時間)を経過すると(ステップS1921,S1931のY参照)、図70(2)に示すように、演出表示装置9において確変昇格演出が開始される。例えば、演出表示装置9の画面上にメータが表示されるとともに、キャラクタのセリフとして「確変になるかも!」などの文字列が表示される。そして、図70(3)に示すように、メータのレベルが徐々に上昇していくような表示が行われる(ステップS1923,S1933参照)。
確変昇格演出が実行される場合には、図70(4)の左側の図に示すように、演出表示装置9においてメータのレベルが最大に達しているような表示が行われる。一方、確変昇格失敗演出が実行される場合には、図70(4)の右側の図に示すように、演出表示装置9においてメータのレベルが最大に達しなかったような表示が行われる。
次いで、確変昇格演出終了時間(または確変昇格失敗演出終了時間)を経過すると(ステップS1924,S1934のY参照)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変昇格演出を実行する場合には、図70(5)の左側の図に示すように、演出表示装置9に確変に昇格する旨を重畳表示する(ステップS1926参照)。例えば、演出表示装置9にキャラクタのセリフとして「確変に昇格しました!」などの文字列を表示する演出が行われる。
一方、確変昇格失敗演出を実行する場合には、図70(5)の右側の図に示すように、演出表示装置9に確変への昇格に失敗した旨を重畳表示する(ステップS1935参照)。例えば、演出表示装置9にキャラクタのセリフとして「残念!!昇格失敗」などの文字列を表示する演出が行われる。
次に、図71を用いて、第2特別図柄の変動表示結果が大当りとなったことにもとづいて大当り遊技に移行した場合におけるバトルモードの確変昇格演出および確変昇格失敗演出の演出態様について説明する。前提条件として、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が、大当りの判定(ステップS1513参照)において大当りとする旨の判定を行い、また大当り種別として確変昇格演出を伴う第2確変大当り、または確変昇格失敗演出を伴う第2通常大当りと決定をしたものとする(ステップS1516参照)。
演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、可変表示結果が第2確変大当りまたは第2通常大当りであると判定し(ステップS828,S830参照)、ラウンド15で確変昇格演出または確変昇格失敗演出を実行すると決定したこと(ステップS911参照)にもとづいて、確変昇格演出または確変昇格失敗演出を選択して実行する(ステップS1923,S1933参照)。なお、図71に示す例では、第2変動開始フラグがセットされていないことにもとづいて、バトルモードの確変昇格演出または確変昇格失敗演出が選択される(ステップS1979,S1981,S1985,S1987参照)。
通常モードの確変昇格演出または確変昇格失敗演出を実行する場合、まず、図71(1)に示すように、ラウンド15に対応するラウンド中演出の実行が開始される。例えば、演出表示装置9において、ラウンド数である15を示す文字列が表示されたり、味方と敵のキャラクタが互いに構えた状態で向かい合う態様の演出が行われる。
次いで、確変昇格演出開始時間(または確変昇格失敗演出開始時間)を経過すると(ステップS1921,S1931のY参照)、図71(2),(3)に示すように、演出表示装置9において確変昇格演出が開始される。例えば、図71(2)に示すように、演出表示装置9において味方と敵のキャラクタがパンチを繰り出したり、図71(3)に示すように、演出表示装置9において味方と敵のキャラクタがキックを繰り出したりする態様の演出が行われる(ステップS1923,S1933参照)。
確変昇格演出が実行される場合には、図71(4)の左側の図に示すように、演出表示装置9において味方のキャラクタが敵のキャラクタを倒してバトルに勝利する態様の演出が行われる。一方、確変昇格失敗演出が実行される場合には、図71(4)の右側の図に示すように、演出表示装置9において味方のキャラクタが敵のキャラクタに倒されてバトルに敗北する態様の演出が行われる。
次いで、確変昇格演出終了時間(または確変昇格失敗演出終了時間)を経過すると(ステップS1924,S1934のY参照)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変昇格演出を実行する場合には、図71(5)の左側の図に示すように、演出表示装置9に確変に昇格する旨を重畳表示する(ステップS1926参照)。例えば、演出表示装置9に「バトルに勝利!確変に昇格!」などの文字列を表示する演出が行われる。
一方、確変昇格失敗演出を実行する場合には、図71(5)の右側の図に示すように、演出表示装置9に確変への昇格に失敗した旨を重畳表示する(ステップS1935参照)。例えば、演出表示装置9に「バトルに敗北!確変昇格に失敗!」などの文字列を表示する演出が行われる。
以上に説明したように、この実施の形態によれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、確変大当りと決定したときに、演出表示装置9に演出図柄の可変表示の表示結果として確変図柄の大当り図柄を導出表示させる第1演出表示と、演出表示装置9に演出図柄の可変表示の表示結果として非確変図柄の大当り図柄を導出表示させ大当り遊技状態を開始した後に演出表示装置9に確変に昇格する旨を報知する確変昇格演出を実行する第2演出表示とのいずれを実行するかを決定する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1演出表示を実行すると決定されたことにもとづいて第1演出表示を実行し、第2演出表示を実行すると決定されたことにもとづいて第2演出表示を実行する。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第2特別図柄の可変表示が実行される場合には、第1特別図柄の可変表示が実行される場合と比較して、高い割合で第2演出表示を実行することを決定する。そのため、第1特別図柄の可変表示が実行されるときと第2特別図柄の可変表示が実行されるときとで、第2演出表示が実行される割合を異ならせることができる。よって、第1特別図柄の可変表示が実行されるときと第2特別図柄の可変表示が実行されるときとで大当り遊技状態中における遊技性を異ならせることができ、遊技に対する興趣を一層向上させることができる。特に、第2特別図柄の可変表示が実行された場合には、非確変図柄の大当り図柄が導出表示された場合であっても、確変昇格演出が行われて確変に昇格する期待感をもたせることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技状態が大当り遊技状態に移行されているときに、ラウンド中演出やインターバル演出などの大当り遊技中の演出を実行する。そして、第1特別図柄の可変表示結果が大当りとなったことにもとづいて大当り遊技状態に移行されているときと、第2特別図柄の可変表示結果が大当りとなったことにもとづいて大当り遊技状態に移行されているときとで、異なる演出態様で大当り遊技中の演出を実行する。そのため、第1特別図柄の可変表示が実行されるときと第2特別図柄の可変表示が実行されるときとで、大当り遊技中の演出の演出態様を異ならせることができ、遊技者に対して大当り遊技状態中の遊技性が異なることを容易に認識させることができる。
なお、この実施の形態では、第1特別図柄の可変表示結果が大当りとなったことにもとづいて大当り遊技状態に移行する場合には通常モードの確変昇格演出や確変昇格失敗演出を実行し、第2特別図柄の可変表示結果が大当りとなったことにもとづいて大当り遊技状態に移行する場合にのみバトルモードの確変昇格演出や確変昇格失敗演出を実行するように構成したが、第1特別図柄および第2特別図柄のいずれの可変表示結果が大当りとなったことにもとづいて大当り遊技状態に移行する場合であっても、バトルモードの確変昇格演出や確変昇格失敗演出を実行するようにしてもよい。この場合、例えば、大当り遊技中に確変昇格演出や確変昇格失敗演出を複数回数実行するようにし、バトルに敗北して確変昇格に失敗した態様の演出が実行された後に次の回で実行される演出においてバトルに勝利して確変に昇格した旨が報知される割合が、第1特別図柄の可変表示結果が大当りとなったことにもとづいて大当り遊技状態に移行する場合と、第2特別図柄の可変表示結果が大当りとなったことにもとづいて大当り遊技状態に移行する場合とで異なるように構成してもよい。例えば、第2特別図柄の可変表示結果が大当りとなったことにもとづいて大当り遊技状態に移行する場合には、第1特別図柄の可変表示結果が大当りとなったことにもとづいて大当り遊技状態に移行する場合と比較して、バトルに敗北して確変昇格に失敗した態様の演出が実行された後にバトルに勝利して確変に昇格した旨が報知される割合が高くなるように構成してもよい。
また、例えば、バトルモードの確変昇格演出や確変昇格失敗演出において、味方のキャラクタや敵のキャラクタを遊技者が選択可能に構成してもよい。そして、選択した味方のキャラクタや敵のキャラクタに応じて、異なる演出態様で確変昇格演出や確変昇格失敗演出を実行するようにしてもよい。例えば、選択した味方のキャラクタや敵のキャラクタに応じて、大当り遊技中にわたって段階的にステップアップしていく態様の確変昇格演出や確変昇格失敗演出を選択して実行するようにしてもよい。また、例えば、大当り遊技中には演出を実行せず、大当り遊技後のエンディングにおいて1回の演出で確変に昇格した旨を報知するような演出を選択して実行してもよい。また、例えば、大当り遊技中の特定のラウンドにおいて1回の演出で確変に昇格した旨を報知するような演出を選択して実行してもよい。
また、この実施の形態によれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当り種別として、15ラウンド大当り(第1通常大当り、第2通常大当り、第1確変大当り、第2確変大当り)と、2ラウンド大当り(突然確変大当り)とのいずれとするかを決定する。そして、15ラウンド大当りと決定したときにのみ、確変昇格演出を実行すると決定可能(すなわち、第2確変大当りと決定)である。また、第1特別図柄の可変表示が実行される場合には、第2特別図柄の可変表示が実行される場合と比較して、高い割合で15ラウンド大当りと決定する。そのため、第2特別図柄の可変表示結果が大当りとなったときには15ラウンド大当りと決定される割合を高くすることによって、大当り遊技状態が開始された後における確変昇格演出が実行される割合を高めることができ、遊技に対する興趣を一層向上させることができる。
また、この実施の形態によれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、確変大当りと決定するときに、第1確変大当りと第2確変大当りとのいずれに制御するかを決定する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1確変大当りとする旨が決定されたことにもとづいて第1演出表示を実行し、第2確変大当りとする旨が決定されたことにもとづいて第2演出表示を実行する。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第2特別図柄の可変表示が実行される場合には、第1特別図柄の可変表示が実行される場合と比較して、高い割合で第2確変大当りと決定する。そのため、第2特別図柄の可変表示結果が大当りとなったことにもとづいて確変状態に遊技状態が制御される場合に、容易に確変昇格演出を行う割合が高くなるように構成することができる。
また、この実施の形態によれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、通常大当りと決定したときに、大当り遊技状態を開始した後に、確変昇格演出と同様の態様で演出を実行し最終的に確変昇格に失敗した旨を報知する確変昇格失敗演出を実行する第3演出表示を実行するか否かを決定する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第3演出表示を実行すると決定されたことにもとづいて、確変昇格演出と同様の演出態様で第2演出表示が実行されることを示唆する演出を実行した後に、最終的に第3演出表示を実行する。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第2特別図柄の可変表示が実行される場合には、第1特別図柄の可変表示が実行される場合と比較して、高い割合で第3演出表示を実行すると決定する。そのため、確変大当りとしない旨の決定がなされたときであっても、第2演出表示を行うときと同様の態様の演出が行われるとともに、第1特別図柄の可変表示が実行されるときと第2特別図柄の可変表示が実行されるときとで、第3演出表示が行われる割合も異ならせることができる。従って、第1特別図柄の可変表示が実行されるときと第2特別図柄の可変表示が実行されるときとで、より一層遊技性の違いを明確にすることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態では、変動パターン設定処理において、大当り判定の判定結果とリーチとするか否かの判定結果にもとづいて、変動パターン種別判定用乱数を用いて変動パターン種別を決定し、変動パターン判定用乱数を用いて、変動パターン種別に含まれる各変動パターンの中から変動パターンを決定する。そして、リーチとすると決定された場合には、リーチ状態に応じた複数種類の変動パターン種別のいずれかに決定し、リーチ状態に応じた変動パターン種別に含まれる複数種類のリーチを伴う変動パターンのいずれかを決定する。また、リーチとしないと決定された場合には、非リーチ状態に応じた複数種類の変動パターン種別のいずれかを決定し、非リーチ状態に応じた変動パターン種別に含まれる複数種類のリーチを伴わない変動パターンのいずれかを決定する。このような構成によれば、プログラム容量の増加を招くことなく、リーチ状態となる場合のみならず、リーチ状態とならない場合においても多様な演出を実行して遊技の興趣を向上させることができる。
また、例えば、1つの乱数のみを用いて変動パターンを決定する場合には、各変動パターンの振り分けを変更しようとするときに、全ての変動パターンに対する乱数値の振り分けを変更しなければならない。これに対し、この実施の形態では、振り分けられた変動パターン種別内の各変動パターンに対する乱数値の振り分けのみを変更すればよいので、各変動パターンの出現頻度を容易に設計変更することができる。
また、この実施の形態によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、実行する予告演出の予告演出種別を複数種類のいずれかに決定し、決定した予告演出種別に含まれる予告演出の中から、実行する予告演出を決定する。そのため、予告演出決定の設計変更を容易化できるとともに、プログラム容量の増加を招くことなく、多様な予告演出を実行して遊技の興趣を向上させることができる。
実施の形態2.
第1の実施の形態では、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14に遊技球が入賞した始動入賞順に従って、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示を実行する場合を示したが、第1特別図柄の可変表示または第2特別図柄の可変表示のいずれか一方を優先実行するように構成してもよい。以下、第1特別図柄の可変表示に対して、第2特別図柄の可変表示を優先実行させる第2の実施の形態について説明する。
なお、この実施の形態において、第1の実施の形態と同様の構成および処理をなす部分についてはその詳細な説明を省略し、主として第1の実施の形態と異なる部分について説明する。
図72は、第2の実施の形態におけるはずれリーチ判定テーブルの例を示す説明図である。なお、通常状態である場合に用いるはずれリーチ判定テーブル134A〜134Bについては、第1の実施の形態で示したはずれリーチ判定テーブル134A〜134B(図12参照)と同様である。
図72(C),(E)に示すように、この実施の形態では、確変状態や時短状態である場合には、合計保留記憶数が「2」〜「8」であっても「0」や「1」である場合と同様に非リーチHB1−1や非リーチHC1−1が選択される。この場合、変動パターン種別として非リーチCB1−1や非リーチCB1−3、非リーチCC1−1、非リーチCC1−3が選択され(図15(B),(C)参照)、最終的に変動パターンとして非リーチPA1−4〜非リーチPA1−7、非リーチPB1−1、非リーチPC1−1が選択される(図18参照)。すなわち、短縮変動を含む変動パターンは選択されない(図6に示す非リーチPA1−2や非リーチPA1−3、非リーチPB1−2、非リーチPC1−2は選択されない)。従って、この実施の形態では、合計保留記憶数が所定値(例えば2)に達しているときであっても、確変状態や時短状態であるときには、第1特別図柄の変動時間が短縮されず、合計保留記憶数が所定値(例えば2)に達していないときに開始される変動表示と同様に設定される。また、そのような設定によって、この実施の形態では、合計保留記憶数が所定値(例えば2)に達しているときであっても、確変状態や時短状態であるときには、第1特別図柄の平均的な変動時間が、第2特別図柄の平均的な変動時間よりも長く設定される(第2特別図柄では合計保留記憶数が所定値(例えば2)に達していれば短縮変動が行われる場合がある)。
また、上記のような設定により、この実施の形態では、合計保留記憶数が所定値(例えば2)に達しているときであっても、確変状態や時短状態であるときには、第1特別図柄の最短の変動時間は5.75秒である(図6に示す非リーチPB1−1、非リーチPC1−1参照)。前述したように、通常状態における普通図柄の変動時間は5.0秒である(図36参照)のであるから、合計保留記憶数が所定値(例えば2)に達しているときであっても、確変状態や時短状態であるときには、第1特別図柄の変動時間が、通常状態における普通図柄の変動時間よりも長い時間に設定される。
図73は、第2の実施の形態における始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。図73に示すように、この実施の形態では、図24に示したステップS214,S224の処理を含まない点で、第1の実施の形態と異なる。すなわち、この実施の形態では、第2特別図柄の変動表示を優先実行するのであるから、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14との入賞順を記憶する必要はなく、保留特定領域に入賞順を記憶する処理を行わない。なお、ステップS214,S224以外の処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
図74は、第2の実施の形態における保留記憶数バッファを示す説明図である。図74に示すように、この実施の形態では、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14との入賞順を記憶する必要がないのであるから、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)を含まず、第1保留記憶数バッファおよび第2保留記憶数バッファのみが設けられている。
図75は、第2の実施の形態における特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。この実施の形態では、図26に示したステップS1503〜S1505の処理に代えて、ステップS1503A〜S1505Aの処理を実行する点で、第1の実施の形態と異なる。
合計保留記憶数が「0」でなければ、CPU56は、第2保留記憶数が0であるか否かを確認する(ステップS1503A)。具体的には、第2保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。第2保留記憶数が0でなければ(ステップS1503AのN)、すなわち第2保留記憶が1つでも溜まっていれば、CPU56は、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータを設定する(ステップS1504A)。第2保留記憶数が0であれば(ステップS1503AのY)、すなわち第1保留記憶しか溜まっていない状態であれば、CPU56は、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(ステップS1505A)。
ステップS1503A〜S1505Aの処理が実行されることによって、この実施の形態では、第1特別図柄の変動表示に対して、第2特別図柄の変動表示が優先実行される。
以上に説明したように、この実施の形態によれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、高ベース状態(確変状態や時短状態)であるときに、その高ベース状態中に開始される可変表示について、第1特別図柄の可変表示時間を、第2特別図柄の可変表示時間に比べて長い時間に設定する。そのため、第1特別図柄の可変表示の実行回数を抑制することができ、高ベース状態であるときに生じる不利益を低減して遊技興趣を向上させることができる。すなわち、高ベース状態であるときには、第2特別図柄の可変表示の実行頻度が高められるのであるから、遊技者は、第2特別図柄の可変表示が実行されて高い割合で15ラウンド大当りとなることを期待できる。しかし、第2始動入賞口14に遊技球が始動入賞する前に第1特別図柄の可変表示が立て続けに実行されてしまうと、高ベース状態であるにもかかわらず、遊技者にとって不利な2ラウンド大当りに決定される割合が高い状態が生じてしまうことになる。そこで、高ベース状態中には第1特別図柄の可変表示時間を長くすることにより第1特別図柄の可変表示の実行回数を抑制することによって、第2特別図柄の可変表示が実行されやすくするようにし、高ベース状態であるときに生じる不利益を低減している。
なお、上記の各実施の形態では、各演出装置(演出表示装置9、スピーカ27L,27R、ランプ28a,28b,28c)を制御するための基板のうち、演出制御基板80にのみ演出制御用マイクロコンピュータ100が搭載される場合を示したが、各演出装置を制御する複数の基板にマイクロコンピュータが搭載されるようにしてもよい。
例えば、遊技機1は、スピーカ27L,27R、ランプ28a,28b,28cを制御する音/ランプ制御基板と、演出表示装置9を制御する図柄制御基板とを備え、音/ランプ制御基板に音/ランプ制御用マイクロコンピュータが搭載され、図柄制御基板に図柄制御用マイクロコンピュータが搭載されるようにしてもよい。この場合、例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、変動開始コマンドや変動パターンコマンド、表示結果コマンドを、まず、音/ランプ制御用マイクロコンピュータに送信するようにし、音/ランプ制御用マイクロコンピュータから図柄制御用マイクロコンピュータにこれらのコマンドが転送(または加工を加えた上で送信)されるようにしてもよい。そして、図柄制御用マイクロコンピュータは、音/ランプ制御用マイクロコンピュータから転送(または受信)したコマンドにもとづいて、演出表示装置9において演出図柄の変動表示を行なうようにしてもよい。また、例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出図柄停止指定コマンドを、まず、音/ランプ制御用マイクロコンピュータに送信するようにし、音/ランプ制御用マイクロコンピュータから図柄制御用マイクロコンピュータに演出図柄停止指定コマンドが転送(または加工を加えた上で送信)されるようにしてもよい。そして、図柄制御用マイクロコンピュータは、音/ランプ制御用マイクロコンピュータから転送(または受信)した演出図柄停止指定コマンドにもとづいて、演出表示装置9における演出図柄の変動表示を停止して、演出図柄の停止図柄を導出表示するようにしてもよい。また、音/ランプ制御用マイクロコンピュータは、予告演出の有無や予告演出の種類、演出図柄の停止図柄などを決定するようにし、それらの決定内容をコマンドに付加して図柄制御用マイクロコンピュータに転送するようにしてもよい。そして、図柄制御用マイクロコンピュータは、音/ランプ制御用マイクロコンピュータから転送(または受信)したコマンドにもとづいて、予告演出を実行したり、演出図柄の停止図柄を導出表示するようにしてもよい。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、変動開始コマンドや変動パターンコマンド、表示結果コマンド、演出図柄停止指定コマンドなどのコマンドを、まず、図柄制御用マイクロコンピュータに送信するようにし、図柄制御用マイクロコンピュータから音/ランプ制御用マイクロコンピュータにこれらのコマンドが転送(または加工を加えた上で送信)されるようにしてもよい。そして、音/ランプ制御用マイクロコンピュータは、図柄制御用マイクロコンピュータから転送(または受信)したコマンドにもとづいて、スピーカ27L,27R、ランプ28a,28b,28cを制御するようにしてもよい。
また、例えば、遊技機1は、スピーカ27L,27Rを制御する音制御用基板と、ランプ28a,28b,28cおよび演出表示装置9を制御するランプ/図柄制御基板とを備えるものであってもよい。さらに、遊技機は、スピーカ27L,27Rおよび演出表示装置9を制御する音/図柄制御用基板と、ランプ28a,28b,28cを制御するランプ制御基板とを備えるものであってもよい。