JP5195312B2 - 溶射材料とその製造方法、及び溶射施工体 - Google Patents
溶射材料とその製造方法、及び溶射施工体 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5195312B2 JP5195312B2 JP2008285215A JP2008285215A JP5195312B2 JP 5195312 B2 JP5195312 B2 JP 5195312B2 JP 2008285215 A JP2008285215 A JP 2008285215A JP 2008285215 A JP2008285215 A JP 2008285215A JP 5195312 B2 JP5195312 B2 JP 5195312B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- mass
- thermal spray
- less
- thermal
- graphite
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Coating By Spraying Or Casting (AREA)
Description
まず、図1を参照しながら、本発明に係る黒鉛含有溶射材料を補修対象の窯炉に溶射して溶射施工体を形成可能な火炎溶射システムについて説明する。図1は、本発明に係る黒鉛含有溶射材料を溶射可能な火炎溶射システムの構成の一例を示す説明図である。
本発明に係る溶射材料は、以上説明したような火炎溶射システムや、他のガスプラズマ、水プラズマなどを用いて溶射することができ、これにより、補修対象の窯炉設備に溶射施工体を形成する。ここで、溶射材料の耐用性を従来よりも向上させ、各種窯炉の寿命延長を実現するために、本発明者らは、現在の窯炉の寿命延長には、スラグに対して難濡れ性である黒鉛含有耐火物が各種窯炉において多用されている点に着目した。例えば、混銑車用にはAl2O3−SiC―C質の耐火物が、転炉用にはMgO−C質の耐火物が、連続鋳造設備用にはAl2O3−C質の耐火物が各々黒鉛含有耐火物として使用されている。
本発明は、以上のような知見に基づいて完成されたものであるが、以下、本発明に係る溶射材料とその製造方法、及び当該溶射材料を溶射して形成された溶射施工体について詳細に説明する。
本発明では、この初期段階の両論比を、黒鉛原料が25質量%以上40質量%以下に対して、酸化物原料が60質量%以上75質量%以下となる比にしている。また、本発明では、これらの両論比の黒鉛原料及び酸化物原料を混合するための炭素含有結合材として、外掛けで1質量%以上3質量%以下のフェノール樹脂、又は、外掛けで1質量%以上4質量%以下のピッチのいずれか一方を使用する。これらの原料の配合比は、後述する実施例に示した実験結果に基づいて定めたものである。
また、本発明における炭素含有結合材の揮発分を除去するための熱処理の条件としては、通常の非酸化性雰囲気加熱の場合には、処理温度が900℃以上で、処理時間が3時間以上であり、マイクロ波加熱の場合には、処理温度が600℃以上で、処理時間が3時間以上である。この熱処理条件についても、後述する実施例に示した実験結果に基づいて定めたものである。
また、本発明における溶射材料の粒度は、10μm以上140μm以下としているが、これは、一般的に溶射に適した粒度としている。すなわち、一般的に、10μm未満の粒度では、粉体を搬送する工程において、脈動が発生し易くなり良好な溶射皮膜を得ることが困難となるため、溶射に適さない。一方、140μmを超える粒度では、溶射フレーム中で完全に溶射材粒子を溶融させることが困難となり、一般には、溶融不足により良好な溶射歩留まりを得ることが困難となるため、溶射に適さない。
本発明で使用する黒鉛原料としては、耐スラグ性に優れ、かつ、発達した黒鉛構造を有する鱗状黒鉛及び人造黒鉛のうちの1種又は2種を使用することが好ましい。なお、これらの黒鉛と比較的類似した性質を示す炭素原料として、カーボンブラック、キッシュグラファイト、活性炭等があるが、これらは、黒鉛構造が発達しておらず、上述したような耐スラグ性及び耐酸化性の面において劣るので、本発明の黒鉛原料を代替する炭素源としては適さない。
また、本発明で使用する酸化物原料としては、アルミナ、マグネシア、アルミナ−マグネシア質スピネル、シリカ、ムライト、クロミア、クロム鉱石、カルシア、転炉スラグ及び高炉スラグからなる群より選択される1種または2種以上であることが好ましい。これらの酸化物原料は、高融点を有するため、溶銑及び溶鋼に対する耐食性に優れている点から選択されたものである。
まず、黒鉛原料と酸化物原料を単純に混合した溶射材料を用いた溶射実験を実施した。本実験では、黒鉛原料としては粒度が10μm以上で100μm以下の鱗状黒鉛を、酸化物原料としては粒度が10μm以上で140μm以下のアルミナを用い、これらを単純に混合して、下記表1に示すような化学組成の溶射材料(試料No.1〜6)を製造した。これらの溶射材料を用いて、プロパン−酸素炎バーナによる溶射実験を実施した。すなわち、図2の(a)に示すように、溶射バーナ1を用いて、試料No.1〜6の溶射材料6をプロパン−酸素炎Fにより溶射対象の壁面12に溶射した。その結果、図2の(b)に示すように、溶射施工体13が形成された。
そこで、表1に示した化学組成の溶射材料(試料No.1〜6)を用いて、表2に示すように、バインダとしてフェノール樹脂を外掛けで1質量%添加した後にニーダーで混練し、その混合物を250℃の温度で熱処理し硬化させ、さらに、粉砕して10μm〜140μmに整粒したものを溶射材料(試料No.7〜12)として使用し、溶射実験を実施した。実験例1と同様に溶射バーナを固定状態で2分間の溶射施工を行ったが、いずれも溶射終了後に溶射施工部の爆裂が発生し、溶射施工体を得ることはできなかった。これは、フェノール樹脂が硬化した段階では、溶媒として使用しているエチレングリコールが蒸発しただけであり、フェノール樹脂からの揮発分は残存した状態であるため、溶射施工部が瞬間的には付着していても、その後にフェノール樹脂からの揮発分が急激に発生し、爆裂につながったものと考えられる。
次に、フェノール樹脂からの揮発分を除去するために、非酸化性の窒素雰囲気で熱処理を行い、揮発分が十分に除去できる温度を調査する実験を行った。本実験は、黒鉛原料としては粒度が10μm以上で100μm以下の鱗状黒鉛を30質量%、残部を同じく粒度が10μm以上で140μm以下のアルミナを用い、フェノール樹脂を外掛けで3質量%添加した原料の混合物を、非酸化性の窒素雰囲気下で500℃〜1000℃の温度で3時間熱処理し、原料の混合物の質量減少率を測定した。この測定結果を図3に示す。なお、図3の縦軸は、質量減少率(%)を示し、横軸は熱処理温度(℃)を示している。
続いて、実験例3と同様の原料の混合物を図4に示すマイクロ波加熱実験装置を用いて、同じく窒素雰囲気でのマイクロ波を用いた熱処理を実施し、マイクロ波加熱での揮発分が十分に除去できる温度を調査する実験を行った。図4に示すマイクロ波加熱実験装置では、断熱材57からなる坩堝54内に試料(アルミナ−黒鉛−フェノール樹脂混合物)56が設置されている。また、断熱材57を貫通して坩堝54の内部に窒素ガスを導入可能な窒素ガス導入保護管55が設けられるとともに、坩堝54内の試料56の温度を測定する熱電対59も設置されている。さらに、坩堝54に対してマイクロ波を発振して坩堝を加熱するマイクロ波発振機51と、このマイクロ波発振機51からの電源のON/OFFを制御するパワーモニタ52と、マイクロ波発振機51からのマイクロ波の周波数を制御するチューナ53とが設けられている。なお、加熱により揮発したフェノール樹脂の揮発分は、排ガス用パイプ58を介して、マイクロ波加熱実験装置の外部に排出される。
次に、溶射材料中に配合する黒鉛原料及びフェノール樹脂の含有量の好適な範囲について調査する実験を行った。本実験では、黒鉛原料としては粒度が10μm以上で100μm以下の鱗状黒鉛を、酸化物原料としては粒度が10μm以上で140μm以下のアルミナを用い、下記表3に示すように、フェノール樹脂を外掛けで所定量添加した後、ニーダーで混練した。次いで、混練後の混合物を250℃の温度で熱処理して硬化させたものに対し、通常の雰囲気加熱では900℃、マイクロ波加熱では600℃で熱処理を施した後に、粉砕して10μm〜140μmに整粒したものを溶射材料(試料No.13〜22)として使用し、溶射実験を実施した。溶射条件としては、プロパン流量15Nm3/h、酸素流量75Nm3/hであり、溶射する壁面と溶射バーナとの間の距離は600mmとし、溶射壁面としては粘土れんがを使用した。また、溶射材料を供給する前に、溶射バーナからのプロパン−酸素炎の熱で、溶射壁面の温度が1200℃になってから溶射材料を供給し、溶射バーナは移動せずに2分間の溶射施工を行った。溶射終了後、壁面の粘土れんがの質量増加率から溶射後の付着歩留まり(%)を算出した。また、溶射施工体中の溶射施工部をサンプリングし、溶射施工部の炭素含有量(質量%)を「JIS R2011:炭素及び炭化珪素含有耐火物の化学分析方法」で測定した。これらの結果も表3に示す。
表3に示すように、試料No.13、16、18、20、21、22の試料は、黒鉛とアルミナの比率を変化させた材料系で、炭素系結合材としてフェノール樹脂を外掛けで3質量%添加したものである。これらの試料に対して非酸化性雰囲気中マイクロ波加熱により600℃の熱処理を実施した溶射材料を、10μm以上140μm以下の粒度に整粒した後に、溶射した。その結果を溶射材料の組成としての黒鉛含有量と付着歩留まりとの関係に整理し直したものを図6に示した。図6に示すように、溶射材料中の黒鉛の配合量が45質量%(試料No.22)になると、急激な付着歩留まりの低下が認められ、黒鉛含有量としては40質量%以下にする必要があることがわかった。黒鉛含有量が増加すると付着歩留まりが低下するのは、上述したような黒鉛自体が溶融しないことに加えて、本来溶射壁面に付着するはずのアルミナの溶融粒子も黒鉛と同時に飛散しており、この黒鉛自体が溶射壁面への付着の妨げになっているものと推定される。このような結果から、本発明に係る溶射材料中の黒鉛含有量の上限値を40質量%と規定することとした。
また、表3に示すように、試料No.14、15、16、17の試料は、アルミナと黒鉛の比率は75:25と一定にして外掛けフェノール樹脂の添加量を変化させた材料系である。これらの試料に対して非酸化性雰囲気中マイクロ波加熱により600℃の熱処理を実施した溶射材料を、所定の粒度に整粒した後に、溶射した。その結果を溶射材料の組成としてのフェノール樹脂添加量と付着歩留まりとの関係に整理し直したものを図7に示した。図7に示すように、溶射材料中のフェノール樹脂の添加量が0.5質量%及び4.0質量%になると急激に付着歩留まりが低下することがわかった。フェノール樹脂添加量が0.5質量%の場合は、アルミナと黒鉛を付着させる目的で添加しているフェノール樹脂の量が0.5質量%では少ないためと推定される。一方、フェノール樹脂添加量が4.0質量%の場合の付着歩留まりの低下は、フェノール樹脂添加量が必要量より多くなり過ぎると、フェノールのダマが生成しやすくなり、結果として良好なアルミナと黒鉛の付着状況が形成されにくいためと推定される。従って、フェノール樹脂の外掛け添加量としては、1質量%以上3質量%以下が好適であると考えられるため、本発明に係る溶射材料中のフェノール樹脂含有量を、外掛けで1質量%以上3質量%以下と規定することとした。
さらに、溶射材料中に配合するピッチの含有量の好適な範囲について調査する実験を行った。本実験では、黒鉛原料としては粒度が10μm以上で100μm以下の鱗状黒鉛を、酸化物原料としては粒度が10μm以上で140μm以下のアルミナを用い、下記表4に示すように、ピッチを外掛けで所定量添加した後、ニーダーで混練した。次いで、混練後の混合物を250℃の温度で熱処理して硬化させたものに対し、マイクロ波加熱により600℃で熱処理を施した後に、粉砕して10μm〜140μmに整粒したものを溶射材料(試料No.23〜27)として使用し、溶射実験を実施した。溶射条件としては、プロパン流量15Nm3/h、酸素流量75Nm3/hであり、溶射する壁面と溶射バーナとの間の距離は600mmとし、溶射壁面としては粘土れんがを使用した。また、溶射材料を供給する前に、溶射バーナからのプロパン−酸素炎の熱で、溶射壁面の温度が1200℃になってから溶射材料を供給し、溶射バーナは移動せずに2分間の溶射施工を行った。溶射終了後、壁面の粘土れんがの質量増加率から溶射後の付着歩留まり(%)を算出した。また、溶射施工体中の溶射施工部をサンプリングし、溶射施工部の炭素含有量(質量%)を「JIS R2011:炭素及び炭化珪素含有耐火物の化学分析方法」で測定した。これらの結果も表4に示す。
表4に示すように、試料No.23、24、25、26、27の試料は、アルミナと黒鉛の比率は75:25と一定にして外掛けピッチの添加量を変化させた材料系である。これらの試料に対して非酸化性雰囲気中マイクロ波加熱により600℃の熱処理を実施した溶射材料を、所定の粒度に整粒した後に、溶射した。その結果を溶射材料の組成としてのピッチ添加量と付着歩留まりとの関係に整理し直したものを図8に示した。図8に示すように、溶射材料中のピッチの添加量が0.5質量%及び5.0質量%になると急激に付着歩留まりが低下することがわかった。ピッチ添加量が0.5質量%の場合は、アルミナと黒鉛を付着させる目的で添加しているピッチの量が0.5質量%では少ないためと推定される。一方、ピッチが5.0質量%の場合の付着歩留まりの低下は、ピッチ添加量が必要量より多くなり過ぎると、フェノール樹脂の場合と同様、ピッチのダマが生成しやすくなり、結果として良好なアルミナと黒鉛の付着状況が形成されにくいためと推定される。従って、ピッチの外掛け添加量としては、1質量%以上4質量%以下が好適であると考えられるため、本発明に係る溶射材料中のピッチ含有量を、外掛けで1質量%以上4質量%以下と規定することとした。
次に、溶射壁面に形成された溶射施工体の耐食性を評価するための実験を行った。本実験では、図9に示すように、実験例5で高い付着歩留まりを示した、試料No.13、16、18、20、21の化学組成を有する溶射材料6を用いて、300mm×300mm×約50mm厚さの溶射施工体13を、実験例5と同様の溶射条件で溶射壁面12上に作成した。この溶射施工体13に、下記表4に示す組成を有する転炉スラグを粉砕して10μm〜140μmに整粒したスラグSを、溶射施工体13の中央部に5分間溶射した。このときの溶射条件としては、プロパン流量15Nm3/h、酸素流量75Nm3/hであり、スラグSの溶射対象である溶射施工体13と溶射バーナ1との間の距離を600mmとした。スラグSの溶射後、溶射施工体13の中央部で垂直に切断し、切断面における損耗部14の面積に基づいて溶損量を比較した。なお、本実験例においては、溶損量の指標として、試料No.13の溶損量を100としたときの相対的な溶損量を示す溶損指数を用いた。以上の実験の結果を図10に示す。図10は、本実験例における溶射施工体13の炭素含有量と溶損指数との関係を示すグラフである。
次に、上述した実験例とは異なる他の原料及び溶射法を用いた例について実験を行った。具体的には、本実験例は、溶射材料として、アルミナの代わりにマグネシアを用い、黒鉛原料として、鱗状黒鉛の代わりに人造黒鉛を用い、溶射法としては、火炎溶射の代わりにガスプラズマ溶射を用いた例である。また、黒鉛原料としては、粒度10μm以上で100μm以下の人造黒鉛を、酸化物原料としては、粒度10μm以上で140μm以下のマグネシアを用い、表6に示すように、ピッチを外掛けで3質量%添加した後に、ニーダーで混練し、その混合物を成形した。その後、室温から直接マイクロ波を用いて600℃で3時間の熱処理を施した後に、粉砕して10μm〜140μmに整粒したものを溶射材料(試料No.28〜33)として使用し、溶射実験を実施した。溶射条件としては、Ar−N2を燃料源とした、40kW出力のガス−プラズマ溶射法を用い、溶射する壁面とプラズマトーチとの間の距離を200mmとし、溶射壁面としては粘土れんがを使用した。溶射材料を供給する前には、プラズマフレームにより溶射壁面の温度が1200℃となるまで予熱後、マグネシア−人造黒鉛質の溶射材料を供給し、溶射バーナは移動せずに2分間の溶射施工を行った。溶射終了後、壁面れんがの質量増加率から溶射後の付着歩留まりを算出した。また、溶射施工体中の溶射施工部の炭素量を「JIS R2011炭素及び炭化珪素含有耐火物の化学分析方法」で測定した。これらの結果についても表6に示す。
2 窯炉設備
3 レギュレータ
4A プロパンガス供給管
4B O2ガス供給管
4C N2ガス供給管
5 燃料ガス供給管
6 溶射材料
7 材料タンク
8 溶射材料供給管
9 溶射材料供給バルブ
10 搬送ガス供給バルブ
11 冷却管
12 溶射壁面
13 溶射施工体
51 マイクロ波発振機
52 パワーモニタ
53 チューナ
54 坩堝
55 窒素ガス導入保護管
56 試料(アルミナ−黒鉛−フェノール樹脂混合物)
57 断熱材
58 排ガス用パイプ
59 熱電対
Claims (8)
- 25質量%以上40質量%以下の黒鉛原料と、60質量%以上75質量%以下の酸化物原料とを、外掛けで1質量%以上3質量%以下のフェノール樹脂を結合材として用いて混合後、当該混合物を非酸化性雰囲気において900℃以上の温度で3時間以上熱処理して得られた熱処理体を粉砕することにより得られ、10μm以上140μm以下の粒度を有することを特徴とする、溶射材料。
- 25質量%以上40質量%以下の黒鉛原料と、60質量%以上75質量%以下の酸化物原料とを、外掛けで1質量%以上3質量%以下のフェノール樹脂を結合材として用いて混合後、当該混合物を非酸化性雰囲気においてマイクロ波を用いて600℃以上の温度で3時間以上熱処理して得られた熱処理体を粉砕することにより得られ、10μm以上140μm以下の粒度を有することを特徴とする、溶射材料。
- 25質量%以上40質量%以下の黒鉛原料と、60質量%以上75質量%以下の酸化物原料とを、外掛けで1質量%以上4質量%以下のピッチを結合材として用いて混合後、当該混合物を非酸化性雰囲気において900℃以上の温度で3時間以上熱処理して得られた熱処理体を粉砕することにより得られ、10μm以上140μm以下の粒度を有することを特徴とする、溶射材料。
- 25質量%以上40質量%以下の黒鉛原料と、60質量%以上75質量%以下の酸化物原料とを、外掛けで1質量%以上4質量%以下のピッチを結合材として用いて混合後、当該混合物を非酸化性雰囲気においてマイクロ波を用いて600℃以上の温度で3時間以上熱処理して得られた熱処理体を粉砕することにより得られ、10μm以上140μm以下の粒度を有することを特徴とする、溶射材料。
- 前記黒鉛原料は、鱗状黒鉛と人造黒鉛のうちの一方または双方であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の溶射材料。
- 前記酸化物原料は、アルミナ、マグネシア、アルミナ−マグネシア質スピネル、シリカ、ムライト、クロミア、クロム鉱石、カルシア、転炉スラグ及び高炉スラグからなる群より選択される1種または2種以上であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の溶射材料。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の溶射材料を窯炉設備に溶射施工して得られる溶射施工体であって、
炭素含有量が前記溶射施工体の質量全体に対して5質量%以上であることを特徴とする、溶射施工体。 - 25質量%以上40質量%以下の黒鉛原料と、60質量%以上75質量%以下の酸化物原料とを、外掛けで1質量%以上3質量%以下のフェノール樹脂、または、外掛けで1質量%以上4質量%以下のピッチを結合材として用いて混合後、当該混合物を非酸化性雰囲気において900℃以上の温度で3時間以上熱処理して得られた熱処理体を粉砕し、10μm以上140μm以下の粒度に調整することを特徴とする、溶射材料の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008285215A JP5195312B2 (ja) | 2008-11-06 | 2008-11-06 | 溶射材料とその製造方法、及び溶射施工体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008285215A JP5195312B2 (ja) | 2008-11-06 | 2008-11-06 | 溶射材料とその製造方法、及び溶射施工体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010111913A JP2010111913A (ja) | 2010-05-20 |
JP5195312B2 true JP5195312B2 (ja) | 2013-05-08 |
Family
ID=42300697
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008285215A Expired - Fee Related JP5195312B2 (ja) | 2008-11-06 | 2008-11-06 | 溶射材料とその製造方法、及び溶射施工体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5195312B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6548406B2 (ja) * | 2015-02-27 | 2019-07-24 | 日立造船株式会社 | 溶射材料およびその製造方法、溶射方法並びに溶射製品 |
Family Cites Families (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6035311B2 (ja) * | 1981-01-28 | 1985-08-14 | 新日本製鐵株式会社 | 溶射材料 |
JPS62171966A (ja) * | 1986-01-24 | 1987-07-28 | ハリマセラミック株式会社 | 熱間焼付補修材 |
JPS63260872A (ja) * | 1987-04-16 | 1988-10-27 | 新日本製鐵株式会社 | 溶射用耐火材料 |
JP2549035B2 (ja) * | 1991-05-17 | 1996-10-30 | 東芝セラミックス株式会社 | 溶射用耐火粉末 |
JP3018058B2 (ja) * | 1993-12-28 | 2000-03-13 | 新日本製鐵株式会社 | 使用後耐火物を溶射材料として調製する方法 |
JP3513963B2 (ja) * | 1995-03-09 | 2004-03-31 | Jfeスチール株式会社 | 火炎溶射補修材料 |
JPH08283928A (ja) * | 1995-04-12 | 1996-10-29 | Nippon Steel Corp | 窯炉補修用火炎溶射材料およびその製造方法 |
JPH09132469A (ja) * | 1995-11-10 | 1997-05-20 | Nippon Steel Corp | 火炎溶射材 |
JPH1047865A (ja) * | 1996-08-05 | 1998-02-20 | Shinichiro Odanaka | 製鋼炉用カーボンコーティングセラミック補修材 |
JPH10287478A (ja) * | 1997-04-11 | 1998-10-27 | Nippon Steel Corp | 炭素含有火炎溶射材料およびその製造方法 |
-
2008
- 2008-11-06 JP JP2008285215A patent/JP5195312B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2010111913A (ja) | 2010-05-20 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2008151425A (ja) | マグネシアカーボンれんがの補修方法 | |
JP4394144B2 (ja) | カーボン含有耐火物及びその製造方法並びにピッチ含有耐火原料 | |
JP5565908B2 (ja) | プレートれんがの製造方法及びプレートれんが | |
CN107954697A (zh) | 一种添加碳化硼的镁碳砖及其制备方法 | |
JP2007298433A (ja) | 炭素含有耐火物の耐食性、耐摩耗性及び耐酸化性の評価方法 | |
JP2012140318A (ja) | 使用済み炭素含有耐火物の再利用方法 | |
CN112225541B (zh) | 一种电炉喷补料及喷补护炉方法 | |
JP5195312B2 (ja) | 溶射材料とその製造方法、及び溶射施工体 | |
JP2017042794A (ja) | 連続鋳造用タンディッシュ | |
JP2020055726A (ja) | 真空脱ガス装置用スピネル−マグネシア−カーボンれんが及びこれを下部槽側壁にライニングした真空脱ガス装置 | |
JP2003321276A (ja) | 乾燥性に優れた不定形耐火物用炭化けい素原料及び不定形耐火物原料 | |
CN108440001A (zh) | 一种添加氮化钛的转炉炉身砖及其生产方法 | |
CN109265144A (zh) | 一种添加氮化钛的转炉炉身砖及其制备方法 | |
JP4141158B2 (ja) | 耐食性、耐スポーリング性、乾燥性に優れた不定形耐火物用SiC、及び不定形耐火物原料 | |
JP2000178074A (ja) | 高炉樋用キャスタブル耐火物 | |
JP2006021972A (ja) | マグネシア−カーボンれんが | |
JP6315037B2 (ja) | 連続鋳造用タンディッシュ用内張り耐火物 | |
JP5801752B2 (ja) | 焼結鉱 | |
KR101031324B1 (ko) | 제철 공업로의 노즐용 내화 조성물 | |
JP5578680B2 (ja) | 炭素含有耐火物 | |
KR100825635B1 (ko) | 고로 출선통 보수용 내화물 | |
JPH1095675A (ja) | カーボン含有耐火物 | |
JP2004059390A (ja) | 高炉樋用キャスタブル耐火物 | |
JP2006152160A (ja) | カーボンブラック分散有機溶剤、該有機溶剤を添加,混合してなるカーボンブラック分散有機樹脂および該有機樹脂を用いた炭素含有耐火物 | |
JP4204246B2 (ja) | 乾燥性と耐食性に優れた不定形耐火物用炭化けい素原料及び不定形耐火物原料 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20110215 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20110829 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20130108 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20130121 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160215 Year of fee payment: 3 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 5195312 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160215 Year of fee payment: 3 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |