JP5195077B2 - バイポーラトランジスタの製造方法 - Google Patents

バイポーラトランジスタの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5195077B2
JP5195077B2 JP2008167841A JP2008167841A JP5195077B2 JP 5195077 B2 JP5195077 B2 JP 5195077B2 JP 2008167841 A JP2008167841 A JP 2008167841A JP 2008167841 A JP2008167841 A JP 2008167841A JP 5195077 B2 JP5195077 B2 JP 5195077B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
diffusion region
type diffusion
bipolar transistor
type
conductivity type
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008167841A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010010389A (ja
Inventor
泰枝 梶
哲夫 藤井
幸明 余郷
健一郎 増田
淳志 笠原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2008167841A priority Critical patent/JP5195077B2/ja
Publication of JP2010010389A publication Critical patent/JP2010010389A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5195077B2 publication Critical patent/JP5195077B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Bipolar Transistors (AREA)

Description

本発明は、バイポーラトランジスタの各拡散領域を自己整合的に形成する、バイポーラトランジスタの製造方法に関する。
半導体基板の表層部にバイポーラトランジスタが形成されてなる半導体装置が、例えば、特開平6−120434号公報(特許文献1)と特開平8−213475号公報(特許文献2)に開示されている。
バイポーラトランジスタには、種々の構造がある。例えば横型(ラテラル)NPNバイポーラトランジスタの一例では、N型半導体基板の表層部にベース領域であるP型拡散領域が形成され、該ベース領域内および該ベース領域に隣接する位置に、それぞれエミッタ領域およびコレクタ領域であるN型拡散領域が形成されてなる構造のバイポーラトランジスタがある。該ラテラルNPNバイポーラトランジスタを製造するにあたっては、最初に、LOCOS酸化膜をマスクとしたイオン注入により、ベース領域となるP型拡散領域をN型半導体基板の表層部に形成しておく。次に、レジストマスクを利用したイオン注入により、エミッタ領域およびコレクタ領域となるN型拡散領域を前記各位置に同時形成する。
特開平6−120434号公報 特開平8−213475号公報
上記ラテラルNPNバイポーラトランジスタの製造方法において、ベース領域となるP型拡散領域は、LOCOS酸化膜をマスクとして形成される。一方、該P型拡散領域内に形成され、エミッタ領域となるN型拡散領域は、レジストマスクを用いて形成される。このため、ベース領域に対するエミッタ領域の位置精度は、レジストマスク形成時のアライメント精度に依存する。従って、アライメントずれが発生すると、ベース領域とエミッタ領域の端部間距離(ベース幅)が変わってしまい、トランジスタの増幅率や耐圧等が狙った値からずれて、トランジスタの電気特性にばらつきが生じてしまう。このように、上記バイポーラトランジスタの製造方法では、アライメントずれによって、電気特性のバラツキが発生し易い。
そこで本発明は、各拡散領域を形成する際のアライメントずれを抑制することができ、各拡散領域の位置精度が高く、電気特性のばらつきを低減することのできるバイポーラトランジスタの製造方法を提供することを目的としている。
請求項1に記載の発明は、第1導電型半導体基板の表層部に、ベース領域である第2導電型拡散領域、エミッタ領域である第1の第1導電型拡散領域およびコレクタ領域である第2の第1導電型拡散領域を形成するバイポーラトランジスタの製造方法であって、前記半導体基板上に、複数の開口部を有するLOCOS酸化膜を形成するLOCOS酸化膜形成工程と、所定の前記開口部を介して不純物をイオン注入し、前記第2導電型拡散領域形成する第2導電型拡散領域形成工程と、前記第2導電型拡散領域形成工程後において、前記半導体基板を酸化処理し、前記LOCOS酸化膜を伸長させて、前記開口部を縮小する開口部縮小工程と、前記縮小された開口部を介して不純物をイオン注入し、前記第2導電型拡散領域内に前記第1の第1導電型拡散領域を形成し、前記第2導電型拡散領域に隣接する位置に前記第2の第1導電型拡散領域を形成する第1導電型拡散領域形成工程と、を有してなることを特徴としている。
上記バイポーラトランジスタの製造方法においては、最初に、ベース領域である第2導電型拡散領域が、LOCOS酸化膜の所定の開口部を介して、イオン注入により形成される。次に、縮小された上記LOCOS酸化膜の所定の開口部を介して、エミッタ領域及びコレクタ領域である第1及び第2の第1導電型拡散領域が、イオン注入により形成される。これによって、ベース領域である第2導電型拡散領域内にエミッタ領域である第1の第
1導電型拡散領域が形成されてなるバイポーラトランジスタを製造することができ、該バ
イポーラトランジスタを構成する全ての拡散領域を、自己整合的にイオン注入で形成する
ことができる。このように、上記製造方法では前記拡散領域の形成にレジストマスクを用いておらず、全ての拡散領域を、イオン注入により自己整合的に形成することができる。従って、上記製造方法は、前記拡散領域の少なくとも一方の形成にレジストマスクを用いる従来の製造方法のように、レジストマスク形成時のアライメントずれが発生することもない。このため、上記製造方法によって製造されるバイポーラトランジスタは、従来のバイポーラトランジスタに較べて、増幅率や耐圧等の電気特性のバラツキを抑制することができる。
以上のようにして、上記バイポーラトランジスタの製造方法は、各拡散領域を形成する際のアライメントずれを抑制することができ、各拡散領域の位置精度が高く、電気特性のばらつきを低減することのできるバイポーラトランジスタの製造方法となっている。
この場合、請求項に記載のように、前記第2導電型拡散領域形成工程において、前記LOCOS酸化膜形成工程において用いた窒化シリコン膜を前記半導体基板上に残したままの状態で、前記所定の開口部を介して不純物をイオン注入することが好ましい。また、さらに請求項に記載のように、前記第1導電型拡散領域形成工程において、前記窒化シリコン膜を前記半導体基板上に残したままの状態で、前記縮小された開口部を介して不純物をイオン注入することが特に好ましい。
これによれば、第1の第1導電型拡散領域を第2導電型拡散領域内に浅く形成するにあたって、該拡散領域形成のためのイオン注入による深さ制御が、LOCOS酸化膜形成時の窒化シリコン膜を除去してイオン注入する場合に較べ、容易になる。
本発明によるバイポーラトランジスタの製造方法は、請求項に記載のように、基板面内において、前記第2導電型拡散領域、前記第1の第1導電型拡散領域および前記第2の第1導電型拡散領域を、所定の軸に対して対称的となるように形成するバイポーラトランジスタ(所謂、ダブルコレクタ型バイポーラトランジスタ)の製造に好適である。
本発明は、第1導電型半導体基板の表層部に、ベース領域である第2導電型拡散領域、エミッタ領域である第1の第1導電型拡散領域およびコレクタ領域である第2の第1導電型拡散領域を形成するバイポーラトランジスタの製造方法に関する。本発明は、前記半導体基板上に、複数の開口部を有するLOCOS酸化膜を形成し、所定の前記開口部を介して不純物をイオン注入し、前記第2導電型拡散領域または前記第1の第1導電型拡散領域の一方を最初に形成し、次に、縮小または拡大された前記所定の開口部を介して不純物をイオン注入し、前記第2導電型拡散領域または前記第1の第1導電型拡散領域のもう一方を形成する点に特徴がある。
以下、本発明を実施するための最良の実施形態を、図に基づいて説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の製造対象であるバイポーラトランジスタの一例を示す図で、バイポーラトランジスタ100の要部の配置関係を模式的に示した平面図と、図中の一点鎖線A−Aでの断面図である。また、図2〜図4は、本実施形態によるバイポーラトランジスタ100の製造方法を説明する図で、バイポーラトランジスタ100の製造工程別の断面図である。尚、図2〜図4では、各工程でのバイポーラトランジスタ100の要部の配置関係が示された平面図を、必要に応じて示してある。
図1に示すバイポーラトランジスタ100は、N型半導体基板10の表層部に、ベース領域であるP型(P)拡散領域30、エミッタ領域である第1のN型(N)拡散領域31およびコレクタ領域である第2のN型(N)拡散領域32a,32bが形成されてなる横型(ラテラル)NPNバイポーラトランジスタである。エミッタ領域である第1のN型拡散領域31は、ベース領域であるP型拡散領域30内に形成されており、コレクタ領域である第2のN型拡散領域32a,32bは、P型拡散領域30に隣接する位置に形成されている。特に、図1のバイポーラトランジスタ100は、基板面内において、P型拡散領域30、第1のN型拡散領域31および第2のN型拡散領域32a,32bを、図中の2点鎖線Cで示した軸に対して対称的となるように形成した、所謂、ダブルコレクタ型バイポーラトランジスタとなっている。
図1のバイポーラトランジスタ100におけるN型半導体基板10は、P型(P)基板11上にN型(N−)エピタキシャル層12が形成されてなる半導体基板で、P型基板11とN型エピタキシャル層12の境界領域には、高濃度のN型(N+)埋込層13が形成されている。また、N型エピタキシャル層12には、バイポーラトランジスタ100を構成するP型拡散領域30、第1のN型拡散領域31および第2のN型拡散領域32a,32bを取り囲むようにして、素子分離のためのP型(P)領域14が、N型エピタキシャル層12の表面からP型基板11に達するように形成されている。
N型半導体基板10上には、ベース領域、エミッタ領域およびコレクタ領域へ接続するための、3個の開口部H1〜H3を有するLOCOS酸化膜20が形成されている。また、LOCOS酸化膜20上に、層間絶縁膜40を介して配線41が形成され、ベース、エミッタおよびコレクタの各拡散領域30,31,32a,32bに、それぞれコンタクトBc,Ec,Ccで接続している。
図1に示すバイポーラトランジスタ100は、LOCOS酸化膜20の所定の開口部を介して不純物をイオン注入し、P型拡散領域30を最初に形成し、次に、縮小された前記所定の開口部である開口部H1を介して不純物をイオン注入し、第1のN型拡散領域31を形成する点に特徴がある。
以下、図2〜図4により、本実施形態によるバイポーラトランジスタ100の製造方法を詳しく説明する。
最初に、図2(a)に示すように、P型基板11上にN型エピタキシャル層12が形成され、N型埋込層13および素子分離のためのP型領域14が形成されてなる、N型半導体基板10を準備する。
次に、半導体基板10上に、LOCOS酸化膜20を形成する。
図2(b)に示すように、酸化シリコン膜50および窒化シリコン膜51を半導体基板10上に順次堆積した後、パターニングされたフォトレジストR1を介してエッチングし、酸化シリコン膜50と窒化シリコン膜51の積層体をパターニングする。次に、フォトレジストR1を除去した後、パターニングされた上記積層体が形成されてなる半導体基板10を、熱酸化する。これによって、図2(c)に示す開口部H1a〜H3aを有したLOCOS酸化膜20が形成される。
次に、図3(a)に示すように、開口部H1aを除いて、窒化シリコン膜51を残したまま半導体基板10の表面をフォトレジストR2で覆い、P型不純物をイオン注入する。この時、P型不純物は、LOCOS酸化膜20の開口部H1aを介して、イオン注入される。尚、フォトレジストR2は、P型不純物がイオン注入されないように開口部H2a,H3aを覆うものであり、精密なアライメントは必要ない。
以上のように開口部H1aを介してP型不純物をイオン注入した後、フォトレジストR2を除去し、注入したP型不純物を熱拡散させることで、図3(b)に示すように、P型拡散領域30が、N型エピタキシャル層12の表層部に形成される。
次に、図3(c)に示すように、半導体基板10を酸化処理し、LOCOS酸化膜20を伸長させて、図3(b)の3個の開口部H1a〜H3aを縮小し、開口部H1〜H3とする。
次に、図4(a)に示すように、開口部H1に露出するP型拡散領域30の一部をフォトレジストR3で覆い、N型不純物をイオン注入する。この時、N型不純物は、LOCOS酸化膜20の縮小された開口部H1〜H3を介して、自己整合的にイオン注入される。尚、フォトレジストR3は、後でP型拡散領域30にコンタクトを取るため、N型不純物がイオン注入されないように開口部H1の一部を覆うものであり、精密なアライメントは必要ない。
以上のように開口部H1〜H3を介してN型不純物をイオン注入した後、フォトレジストR3を除去し、注入したN型不純物を熱拡散させることで、図4(b)に示すように、第1のN型拡散領域31と第2のN型拡散領域32a,32bが、それぞれP型拡散領域30内およびN型エピタキシャル層12の表層部に形成される。
最後に、図1に示す層間絶縁膜40と配線41を形成し、各拡散領域30,31,32a,32bにそれぞれコンタクトBc,Ec,Ccを取ることで、バイポーラトランジスタ100を製造することができる。
図2〜図4に示したバイポーラトランジスタ100の製造方法においては、最初に、ベース領域であるP型拡散領域30が、LOCOS酸化膜20の所定の開口部H1aを介して、イオン注入により形成される。次に、縮小された上記所定の開口部H1a、すなわち開口部H1を介して、第1のN型拡散領域31が、イオン注入によりP型拡散領域30内に自己整合的に形成される。このように、上記製造方法ではP型拡散領域30と第1のN型拡散領域31の形成にレジストマスクを用いておらず、少なくとも一方の形成にレジストマスクを用いる従来の製造方法のように、レジストマスク形成時のアライメントずれが発生することがない。また、P型拡散領域30と第1のN型拡散領域31は自己整合的に形成されるため、上記製造方法は、高い位置精度で形成することが可能である。例えば、図1に示すベース幅L1,L2に関して、従来のレジストマスクを使用した製造方法のプロセス精度が0.22μmであったのに対し、上記製造方法によれば、0.05μmのプロセス精度が得られた。尚、上記製造方法においては、第1のN型拡散領域31だけでなく、第2のN型拡散領域32a,32bについても、P型拡散領域30に対して自己整合的に形成される。
このように、上記製造方法によれば、全ての拡散領域30,31,32a,32bを自己整合的にイオン注入で形成することができる。これによって、上記製造方法によって製造されるバイポーラトランジスタ100は、従来のバイポーラトランジスタに較べて、増幅率や耐圧等の電気特性のバラツキも抑制することができた。
以上のようにして、上記バイポーラトランジスタ100の製造方法は、各拡散領域30,31,32a,32bを形成する際のアライメントずれを抑制することができ、各拡散領域30,31,32a,32bの位置精度が高く、電気特性のばらつきを低減することのできるバイポーラトランジスタの製造方法となっている。
尚、上記バイポーラトランジスタ100の製造方法においては、図3(a),(b)に示したP型拡散領域30の形成工程において、図2(b),(c)に示したLOCOS酸化膜20の形成工程において用いた窒化シリコン膜51を半導体基板10上に残したままの状態で、所定の開口部H1aを介してP型不純物をイオン注入した。そして、さらに図4(a)に示したように、第1のN型拡散領域31と第2のN型拡散領域32a,32bの形成工程においても、前記窒化シリコン膜51を半導体基板10上に残したままの状態で、縮小された開口部H1を介してN型不純物をイオン注入した。
これによれば、第1のN型拡散領域31をP型拡散領域30内に浅く形成するにあたって、該拡散領域31形成のためのイオン注入による深さ制御が、窒化シリコン膜51を除去してイオン注入する場合に較べ、容易になる。しかしながらこれに限らず、イオン注入条件を適宜制御することにより、窒化シリコン膜51を除去した状態で、P型不純物やN型不純物をイオン注入するようにしてもよい。
(第2の実施形態)
第1実施形態は、図1のバイポーラトランジスタ100を製造するにあたって、LOCOS酸化膜20の開口部H1aを介して先にP型拡散領域30を形成し、次に縮小された開口部H1を介して第1のN型拡散領域31をP型拡散領域30内に自己整合的に形成した。本実施形態は、第1実施形態と逆に、LOCOS酸化膜20の開口部を介して先に第1のN型拡散領域31を形成し、次に拡大され開口部を介してP型拡散領域30を自己整合的に形成するバイポーラトランジスタの製造方法に関する。
図5〜図7は、本実施形態によるバイポーラトランジスタの製造方法を説明する図で、製造工程別の断面図である。尚、図5〜図7では、図1のバイポーラトランジスタ100と基本的に同構造のバイポーラトランジスタが製造されるため、図1のバイポーラトランジスタ100と同様の部分については、同じ符号を付した。また、図5〜図7では、各工程でのバイポーラトランジスタ100の要部の配置関係が示された平面図と、破線Bで囲ったLOCOS酸化膜20の先端(バーズビーク)付近の拡大図を、必要に応じて示してある。
以下、図5〜図7により、本実施形態によるバイポーラトランジスタ100の製造方法を詳しく説明する。
第1実施形態の場合と同様に、最初に、P型基板11上にN型エピタキシャル層12が形成され、N型埋込層13および素子分離のためのP型領域14が形成されてなるN型半導体基板10を準備し、次に、半導体基板10上に、LOCOS酸化膜20を形成する。
図5(a)に示すように、酸化シリコン膜50および窒化シリコン膜51を半導体基板10上に順次堆積した後、パターニングされたフォトレジストR4を介してエッチングし、酸化シリコン膜50と窒化シリコン膜51の積層体をパターニングする。尚、第1実施形態の図2(b)に示した工程では、最初にベース領域であるP型拡散領域30を形成するための開口部H1aができるように、フォトレジストR1をパターニングしていた。一方、図5(a)に示す工程では、最初にエミッタ領域である第1のN型拡散領域31を形成するための開口部H1bができるように、フォトレジストR4および酸化シリコン膜50と窒化シリコン膜51をパターニングしている。
次に、フォトレジストR4を除去した後、パターニングされた上記積層体が形成されてなる半導体基板10を、熱酸化する。これによって、図5(b)に示す開口部H1b,H2,H3を有したLOCOS酸化膜20が形成される。
次に、図5(c)に示すように、窒化シリコン膜51を残したまま、開口部H1bの一部をフォトレジストR5で覆い、N型不純物をイオン注入する。この時、N型不純物は、LOCOS酸化膜20の開口部H1b,H2,H3を介して、イオン注入される。尚、フォトレジストR5は、N型不純物がイオン注入されないように開口部H1bの一部を覆うものであり、精密なアライメントは必要ない。
以上のように開口部H1b,H2,H3を介してN型不純物をイオン注入した後、フォトレジストR5を除去し、注入したN型不純物を熱拡散させることで、図6(a)に示すように、第1のN型拡散領域31と第2のN型拡散領域32a,32bが、N型エピタキシャル層12の表層部に形成される。
次に、図6(b)に示すように、開口部H1bを除いて、半導体基板10の表面をフォトレジストR6で覆い、開口部H1b周りのLOCOS酸化膜20をエッチングして、開口部H1bを拡大する。このエッチングには、選択比の大きいエッチング、例えば、リン酸などを用いたウエットエッチングやドライエッチングを用い、開口部H1b上にある窒化シリコン膜51を除去した後、LOCOS酸化膜20のエッチングを行い、LOCOS酸化膜20を後退させる。このLOCOS酸化膜20の後退量は、酸化シリコン膜50の膜厚、窒化シリコン膜51の膜厚およびLOCOS酸化膜20の形成温度制御等によって、LOCOS酸化膜20のバーズビークの長さを適宜設定することにより制御可能である。上記LOCOS酸化膜20のエッチングによって、破線で示した当初の開口部H1bが、実線で示した開口部H1となる。尚、フォトレジストR6は、開口部H2,H3の周りがエッチングされないように覆うものであり、精密なアライメントは必要ない。
次に、図7(a)に示すように、フォトレジストR6を残したまま、P型不純物をイオン注入する。この時、P型不純物は、LOCOS酸化膜20の拡大された開口部H1を介して、自己整合的にイオン注入される。
以上のように開口部H1を介してP型不純物をイオン注入した後、フォトレジストR6を除去し、注入したP型不純物を熱拡散させることで、図7(b)に示すように、P型拡散領域30が、内部に第1のN型拡散領域31を取り込むようにして、N型エピタキシャル層12の表層部に形成される。
尚、ベース領域であるP型拡散領域30は、エミッタ領域である第1のN型拡散領域31より深く形成する必要がある。このため、図5(c)のN型不純物のイオン注入後において熱拡散を行わず、図7(a)のP型不純物のイオン注入において、拡大図に示したように、P型不純物をN型不純物より深くイオン注入し、その後に熱処理でN型不純物とP型不純物を同時に拡散するのが望ましい。
最後に、図1に示す層間絶縁膜40と配線41を形成し、各拡散領域30,31,32a,32bにそれぞれコンタクトBc,Ec,Ccを取ることで、バイポーラトランジスタ100を製造することができる。
図5〜図7に示したバイポーラトランジスタ100の製造方法においては、最初に、エミッタ領域である第1のN型拡散領域31が、LOCOS酸化膜20の所定の開口部H1bを介して、イオン注入により形成される。次に、拡大された上記所定の開口部H1b、すなわち開口部H1を介して、P型拡散領域30が、イオン注入により第1のN型拡散領域31を内部に取り込むように自己整合的に形成される。このように、上記製造方法においても、第1のN型拡散領域31とP型拡散領域30の形成にレジストマスクを用いておらず、少なくとも一方の形成にレジストマスクを用いる従来の製造方法のように、レジストマスク形成時のアライメントずれが発生することがない。また、第1のN型拡散領域31とP型拡散領域30は自己整合的に形成されため、上記製造方法は、高い位置精度で形成することが可能である。尚、上記製造方法においても、P型拡散領域30は、第1のN型拡散領域31に対してだけでなく、第2のN型拡散領域32a,32bに対しても、自己整合的に形成される。
このように、上記製造方法によれば、全ての拡散領域30,31,32a,32bを自己整合的にイオン注入で形成することができる。これによって、上記製造方法によっても、従来のバイポーラトランジスタに較べて、増幅率や耐圧等の電気特性のバラツキも抑制することができた。
以上のようにして、上記バイポーラトランジスタの製造方法は、各拡散領域30,31,32a,32bを形成する際のアライメントずれを抑制することができ、各拡散領域30,31,32a,32bの位置精度が高く、電気特性のばらつきを低減することのできるバイポーラトランジスタの製造方法となっている。
尚、上記バイポーラトランジスタの製造方法においては、図5(c)と図6(a)に示した第1のN型拡散領域31と第2のN型拡散領域32a,32bの形成工程において、図5(a),(b)に示したLOCOS酸化膜20の形成工程において用いた窒化シリコン膜51を半導体基板10上に残したままの状態で、所定の開口部H1b,H2,H3を介してN型不純物をイオン注入した。そして、さらに図6(b)と図7(a)に示したように、P型拡散領域30の形成工程においては、拡大された開口部H1上の窒化シリコン膜51を除去した状態で、該拡大された開口部H1を介してP型不純物をイオン注入した。
これによっても、第1のN型拡散領域31をP型拡散領域30内に浅く形成するにあたって、該拡散領域30形成のためのイオン注入による深さ制御が、容易になる。しかしながらこれに限らず、イオン注入条件を適宜制御することにより、窒化シリコン膜51を除去した状態で、N型不純物やP型不純物をイオン注入するようにしてもよい。
上記第1実施形態および第2実施形態で例示したバイポーラトランジスタの製造方法は、前述したように、各拡散領域30,31,32a,32bを高い位置精度で形成することができる。従って、上記バイポーラトランジスタの製造方法は、電気特性に対して各拡散領域30,31,32a,32bの位置精度が大きく影響する構造のバイポーラトランジスタの製造に適している。
例えば、図1に示したバイポーラトランジスタ100のように、エミッタ領域である第1のN型拡散領域31を、ベース領域であるP型拡散領域30内に形成し、コレクタ領域である第2のN型拡散領域32a,32bを、P型拡散領域30に隣接する位置に形成するバイポーラトランジスタの製造に好適である。特に、図1のバイポーラトランジスタ100のように、基板面内において、P型拡散領域30、第1のN型拡散領域31および第2のN型拡散領域32a,32bを、所定の軸に対して対称的となるように形成するバイポーラトランジスタ(所謂、ダブルコレクタ型バイポーラトランジスタ)の製造に好適である。
尚、上記したバイポーラトランジスタの製造方法は、任意の半導体基板に適用することができ、N型半導体基板であってもP型半導体基板であってもよい。P型半導体基板を用いる場合には、各図に示した導電型を全て逆転すればよい。
本発明の製造対象であるバイポーラトランジスタの一例を示す図で、バイポーラトランジスタ100の要部の配置関係を模式的に示した平面図と、図中の一点鎖線A−Aでの断面図である。 (a)〜(c)は、第1実施形態によるバイポーラトランジスタ100の製造方法を説明する図で、バイポーラトランジスタ100の製造工程別の断面図である。 (a)〜(c)は、第1実施形態によるバイポーラトランジスタ100の製造方法を説明する図で、バイポーラトランジスタ100の製造工程別の断面図である。 (a),(b)は、第1実施形態によるバイポーラトランジスタ100の製造方法を説明する図で、バイポーラトランジスタ100の製造工程別の断面図である。 (a)〜(c)は、第2実施形態によるバイポーラトランジスタの製造方法を説明する図で、製造工程別の断面図である。 (a),(b)は、第2実施形態によるバイポーラトランジスタの製造方法を説明する図で、製造工程別の断面図である。 (a),(b)は、第2実施形態によるバイポーラトランジスタの製造方法を説明する図で、製造工程別の断面図である。
符号の説明
100 バイポーラトランジスタ
10 (N型)半導体基板
12 N型エピタキシャル層
20 LOCOS酸化膜
H1〜H3,H1a〜H3a,H1b 開口部
30 P型拡散領域(ベース領域)
31 第1のN型拡散領域(エミッタ領域)
32a,32b 第2のN型拡散領域(コレクタ領域)

Claims (4)

  1. 第1導電型半導体基板の表層部に、ベース領域である第2導電型拡散領域、エミッタ領域である第1の第1導電型拡散領域およびコレクタ領域である第2の第1導電型拡散領域を形成するバイポーラトランジスタの製造方法であって、
    前記半導体基板上に、複数の開口部を有するLOCOS酸化膜を形成するLOCOS酸化膜形成工程と、
    所定の前記開口部を介して不純物をイオン注入し、前記第2導電型拡散領域形成する第2導電型拡散領域形成工程と、
    前記第2導電型拡散領域形成工程後において、前記半導体基板を酸化処理し、前記LOCOS酸化膜を伸長させて、前記複数の開口部を縮小する開口部縮小工程と、
    前記縮小された開口部を介して不純物をイオン注入し、前記第2導電型拡散領域内に前記第1の第1導電型拡散領域を形成し、前記第2導電型拡散領域に隣接する位置に前記第2の第1導電型拡散領域を形成する第1導電型拡散領域形成工程と、を有してなることを特徴とするバイポーラトランジスタの製造方法。
  2. 前記第2導電型拡散領域形成工程において、
    前記LOCOS酸化膜形成工程において用いた窒化シリコン膜を前記半導体基板上に残したままの状態で、前記所定の開口部を介して不純物をイオン注入することを特徴とする請求項に記載のバイポーラトランジスタの製造方法。
  3. 前記第1導電型拡散領域形成工程において、
    前記窒化シリコン膜を前記半導体基板上に残したままの状態で、前記縮小された開口部を介して不純物をイオン注入することを特徴とする請求項に記載のバイポーラトランジスタの製造方法。
  4. 基板面内において、前記第2導電型拡散領域、前記第1の第1導電型拡散領域および前記第2の第1導電型拡散領域を、所定の軸に対して対称的となるように形成することを特徴とする請求項に記載のバイポーラトランジスタの製造方法。
JP2008167841A 2008-06-26 2008-06-26 バイポーラトランジスタの製造方法 Expired - Fee Related JP5195077B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008167841A JP5195077B2 (ja) 2008-06-26 2008-06-26 バイポーラトランジスタの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008167841A JP5195077B2 (ja) 2008-06-26 2008-06-26 バイポーラトランジスタの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010010389A JP2010010389A (ja) 2010-01-14
JP5195077B2 true JP5195077B2 (ja) 2013-05-08

Family

ID=41590528

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008167841A Expired - Fee Related JP5195077B2 (ja) 2008-06-26 2008-06-26 バイポーラトランジスタの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5195077B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10811497B2 (en) 2018-04-17 2020-10-20 Silanna Asia Pte Ltd Tiled lateral BJT
US10700187B2 (en) 2018-05-30 2020-06-30 Silanna Asia Pte Ltd Tiled lateral thyristor
CN110611011A (zh) * 2018-08-02 2019-12-24 深圳市芯思杰联邦国际科技发展有限公司 Be离子扩散保护环雪崩光电探测器芯片及其制作方法

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE69323614T2 (de) * 1992-11-12 1999-06-17 National Semiconductor Corp., Santa Clara, Calif. Schmale Basis-Effekte vermeidendes Verfahren für einen Transistor

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010010389A (ja) 2010-01-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5420000B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JP2006278633A (ja) 半導体装置の製造方法
JP2009283784A (ja) 半導体装置及び半導体装置の製造方法
WO2015174197A1 (ja) 半導体装置および半導体装置の製造方法
JP5195077B2 (ja) バイポーラトランジスタの製造方法
JP5994238B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JP2775765B2 (ja) 半導体装置の製造法
JP5428121B2 (ja) 半導体装置の製造方法
KR100906557B1 (ko) 반도체소자 및 그 제조방법
JP2007201337A (ja) 半導体装置及びその製造方法
US8729662B2 (en) Semiconductor device and manufacturing method thereof
JP6216142B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JP2005191202A (ja) 半導体装置
JP5248905B2 (ja) 半導体素子およびその製造方法
JP2012033841A (ja) 半導体装置及びその製造方法
JP3373995B2 (ja) 高周波半導体装置とその製造方法
JP2004031431A (ja) 半導体装置およびその製造方法
JPH11274491A (ja) 半導体装置及びその製造方法
JPS61201465A (ja) トランジスタの製造方法
JPH1126756A (ja) 半導体装置の製造方法
JP2005285950A (ja) 半導体装置及びその製造方法
JPH01253963A (ja) バイポーラトランジスタの製造方法
JP2008251788A (ja) 半導体装置
JPS6372159A (ja) 半導体集積回路装置
JPH02240934A (ja) Mos型半導体装置の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20101018

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20121012

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121016

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121212

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130108

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130121

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160215

Year of fee payment: 3

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5195077

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160215

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees