JP5194785B2 - 流体機械の製造方法 - Google Patents

流体機械の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5194785B2
JP5194785B2 JP2007339181A JP2007339181A JP5194785B2 JP 5194785 B2 JP5194785 B2 JP 5194785B2 JP 2007339181 A JP2007339181 A JP 2007339181A JP 2007339181 A JP2007339181 A JP 2007339181A JP 5194785 B2 JP5194785 B2 JP 5194785B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
masking member
space
movable scroll
pressure
scroll
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007339181A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009161784A (ja
Inventor
秀信 新宅
靖 饗場
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2007339181A priority Critical patent/JP5194785B2/ja
Publication of JP2009161784A publication Critical patent/JP2009161784A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5194785B2 publication Critical patent/JP5194785B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Rotary Pumps (AREA)
  • Applications Or Details Of Rotary Compressors (AREA)

Description

本発明は、流体を搬送するポンプやブロア、圧縮機、膨張機等の流体機械の製造方法に関するもので、特に、冷凍機器及び空調機器等に用いられ、高圧の冷媒ガスであるHFC系代替冷媒ガスや自然冷媒である炭酸ガス等を、圧縮または膨張させるスクロール型の流体機械の製造方法に関するものである。
冷凍空調用の圧縮機としては、圧縮機構の方式がレシプロ式、ローリングピストン式およびスクロール式のものがあり、いずれの方法も家庭用、業務用の冷凍空調分野で使用されている。いずれの方式の圧縮機も、密閉容器内に、圧縮機構部と、その駆動用のシャフト、及び電動機等を収容して構成されている。
ここでは、HCFC系冷媒R22を作動ガスに使用している場合の空調機用のスクロール圧縮機を例にとり、従来の技術を説明する。従来のスクロール型圧縮機の縦断面図を図6に示す。
密閉容器1の内部には、固定スクロール2aと可動スクロール3とから構成された圧縮機構部2、オルダム継手4を介して可動スクロール3を固定スクロール2aに対して旋回運動させるシャフト5と、固定スクロール2aを固定されシャフト5を回転自在に支持する軸受部材6を設けている。
シャフト5には電動機7の回転子7aが取り付けられており、胴シェル20に焼き嵌め等で固定された固定子7bとともに軸受部材6の下部に配設されている。
密閉容器1の下方底部には潤滑油9を貯溜する油溜め10が設けられており、シャフト5の貫通穴13の下端より油溜め10の潤滑油9をシャフト5の回転に伴いオイルポンプ17で吸い上げ、ジャーナル軸受6a、偏芯軸受3a、および固定スクロール2aと可動スクロール3fなどの各摺動面へ供給する。ジャーナル軸受6a、偏芯軸受3a、耐久性、摺動特性に優れたブッシュ軸受8a,8bが圧入されている。これらの軸受ブッシュ8a,8bは、円筒状の裏金の内週面に摺動材層(例えは、銅等の軟質金属、カーボン、テフロン(登録商標)等の樹脂)が形成されたもので、一般的に利用されているものである。
まず、冷媒ガスの圧縮サイクルを説明する。空調機の熱交換器(図示せず)などを循環してきた低圧の冷媒ガスは吸入管11より圧縮機構部2に吸入される。
吸入された冷媒ガスは、固定スクロール2aと可動スクロール3との間に形成された三日月状の圧縮空間(図示せず)に入り、可動スクロール3の旋回運動により三日月状の圧縮空間が外側から中央に向かって次第に縮小することで、冷媒ガスは圧縮され高圧ガスとなり吐出孔12より吐出される。
吐出孔12より吐出された高圧ガスは、一旦密閉容器1内の固定スクロール2aの上方の吐出空間1aへ吐出され、ガス通路14を通じ、可動子7a上部の空間1bに流れ、回転子7a内に設けられたガス通路18aから密閉容器1の底部空間1cへ、さらに固定子7bの外周に設けられた通路18bを通じ上方に流れ、通路14とは別に設けられたガス通路15を通じ、固定スクロール2aより上方の空間1cに流れ、吐出管16より、外部の熱交換器(図示せず)などの空調システムへ吐出される。そして、高圧ガスは該空調システムにおいて空調機の熱交換器などを循環し低圧ガスとなり、再び吸入管11より圧縮機に戻る周知の圧縮サイクルを構成する。
次に、各摺動部へ潤滑油9を供給する潤滑油の循環サイクルを説明する。油溜め10からオイルポンプ17で吸い上げられた潤滑油9は、シャフト5の貫通穴13の中を上昇し、偏心軸受3a、ジャーナル軸受6aおよび各摺動部を潤滑、冷却して、ジャーナル軸受6aの下部の油排出口から可動子7a上部の空間1bへ排出され、可動子7a内の通路18aを通って底部の油溜め10に戻る。また、偏心軸受3aを通った潤滑油9の一部は、可動スクロール3の下方のボス部空間21から、オルダム継手4が設置された背圧空間22、そして背圧空間22の圧力を調整する吸入背圧調整弁23を通じて吸入側の圧縮室24に導かれ、可動スクロール3の旋回運動により圧縮された冷媒ガスとともに吐出孔12より出てガス通路14、18aを通じ、底部の油溜め10に戻る潤滑油の循環サイクルを形成している。これらの潤滑油の循環サイクルにより、オルダム継手4および可動スクロール3、固定スクロール2a等の各摺動部を潤滑するとともに冷却する。
しかしながら、地球環境への問題へ対応から、従来用いられていたR12等のCFC系やR22などのHCFC系冷媒より地球温暖化抑制に適した、高効率で地球温暖化係数の小さいHFC系冷媒(例えば、R410A,またはR32等を、主成分とした代替冷媒等)、あるいは地球温暖化係数がさらに小さい自然冷媒(例えば、二酸化炭素(以後CO2と記す)等)を冷媒に用いた機器の利用が進められている。
これらの冷媒の多くは、冷媒の特性上、機器のシステム効率を高めるために、従来冷媒R22等より作動圧力を高くする必要があり、その圧力に応じて摺動部は大きい力を受けながら摺動する。また、HFC系冷媒はHCFC系で潤滑作用を有していた塩素がなく、自然冷媒CO2は洗浄作用が強く、ともに従来のHCFC系冷媒より潤滑面で劣っている。
例えば、図6に示す従来構成の圧縮機の場合、ボス部空間21及び背圧空間22の圧力により可動スクロール3は、固定スクロール2aに押付けられながら旋回運動するが、その際図7に示すように、固定スクロール2aの圧縮室スラスト面32bと可動スクロール3のラップ端面33a(図中では上面側)、同様に固定スクロール2aのラップ端面32a(図中では下面側)と可動スクロール3の圧縮室スラスト面33bが、上記荷重を受けながら互いに摺動している。
またオルダム継手4のキー部4aと可動スクロール3のキー溝部3bも、上記同様に荷重を受け互いに摺動している。
これらの摺動部では、過酷な運転条件や代替用冷媒使用で生じる高差圧の運転条件において、運転時には過大な荷重が発生し摺動部の潤滑油膜が非常に薄くなり、部分的に接触する(境界潤滑に近い)混合潤滑状態となる。この(境界潤滑に近い)混合潤滑状態が続いた場合には、摺動部の表面に摩耗が発生するため、摺動部の表面に耐摩耗性の高い、材料や表面処理を有する構成が考案、実施されている。例えば、可動スクロール3の基材にアルミを主成分(例えば、Al−Si系合金)とする材料が用いられる場合は、可動スクロールの3の表面に陽極酸化層を形成する方法が用いられている。この陽極酸化層の形成には、硫酸やシュウ酸などを用いた方法が一般的に用いられている(例えば、非特許文献1参照)。
図8は、陽極酸化皮膜処理の概略工程を示すものである。例えば、まずマスキングおよびラック装着工程では、可動スクロールに陽極酸化皮膜を形成する場合、皮膜を形成させたくない部分(ここでは、軸受ブッシュ)や、穴などに処理液が侵入したり残存したりしないように、必要に応じてマスキング部材を装着する。また、各工程に搬送するために枠(ラック)に装着するとともに、可動スクロールを電気的に処理電源に接続する。
その後、表面の脱脂や下地処理のための前処理工程、陽極酸化処理工程、皮膜の安定性を向上させるための封孔処理工程、乾燥工程を経た後、ラックから外されるとともにマスキング部材が外される。各工程の間には、処理液を完全に除去するために洗浄工程が設けられており、通常は水洗と湯洗を多数の槽を用いて数回行われている。
図9は、従来のマスキング部材の装着を示すものである。従来のスクロール圧縮機の場合、可動スクロール3には軸受ブッシュ8bが設置されており(図6参照)、この軸受ブッシュ8bの裏金(例えば、SPCC材)などが、陽極酸化処理で用いられる酸性、アルカリ性の各種処理液に浸されて腐食が生じ不良となる。そこで、図9の例のようにマスキング部材35を装着して処理液の浸入から軸受ブッシュ8bを保護する方法がとられている。この従来例では、マスキング部材35を樹脂やゴムなどの弾性体で構成し、偏心軸受部3aの外周面に密着させシール部33cを形成することで、マスキング部材35を固定するとともに処理液の侵入防止のシールしている。
また、陽極酸化処理をする際は、通電用の処理電源36と可動スクロール35を接続するが、図9の従来例では、可動スクロール35の鏡板外周面から軸受けブッシュ8bに貫通した横穴37に、ねじ部38aを有する電極38を挿入固定し、横穴37への処理液侵入防止のシールとともに電気的に接続している(例えば、特許文献1参照)。
「アルミニウムハンドブック」軽金属協会発刊、1994年、P152−164 特開2000−104680号公報
しかしながら、図8のような陽極酸化処理工程では、電解用処理液層だけでなく洗浄用、封孔用の処理液層にも浸漬され、この処理液温度は低温から高温(例えば、0℃〜90℃)まであるため、図9のマスキング部材35で保護された軸受ブッシュ8bが設置された内部空間39の圧力は温度によって変化しており、内部空間39の圧力が高くシール部33cの固定がゆるい場合は、マスキング部材35が外れ、処理液(電解液、洗浄湯水、封孔液)が侵入し軸受けブッシュが腐食、汚染され不良となるという課題を有していた。
特許文献1では、硬質アルマイト(陽極酸化)処理でのマスキング方法が開示されており、この硬質アルマイトの電解処理液温度は室温より低いため内部空間の圧力が高くなりにくいが、洗浄、封孔工程では高温となるため、同様の課題を有していた。
本発明は、上記のような従来の課題を解決するものであり、高い潤滑性能および耐摩耗性能を有し、高い生産性を実現する流体機械の製造方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、第1の本発明(請求項1に対応)は、他方のスクロールに対して旋回する可動スクロールに設けられた突部に回転軸が挿入される軸受部を有した流体機械において、前記可動スクロールを処理液中に浸漬して表面処理を行う際に、前記軸受部へ処理液の浸入を防止するマスキング部材は、前記マスキング部材と前記軸受部の空間内の圧力を外部圧力より低く密封して前記突部に被せて装着され、前記可動スクロールの表面処理が行われるものである。これによって、簡単にまた確実にマスキング部材を装着、固定できる。
本発明の流体機械の製造方法によれば、表面処理する際に確実にマスキングでき、着脱も容易にできるため、耐摩耗性能および潤滑性能に優れたスクロールを有する流体機械の生産性を向上、ひいては信頼性の高い流体機械を安価に提供することが実現できる。
第1の発明は、他方のスクロールに対して旋回する可動スクロールに設けられた突部に回転軸が挿入される軸受部を有した流体機械において、前記可動スクロールを処理液中に浸漬して表面処理を行う際に、前記軸受部へ処理液の浸入を防止するマスキング部材は、前記マスキング部材と前記軸受部の空間内の圧力を外部圧力より低く密封して前記突部に被せて装着され、前記可動スクロールの表面処理が行われるものであり、確実にマスキング部材を可動スクロールに装着、固定できる。
第2の発明は、特に、第1の発明の流体機械の製造方法で、前記マスキング部材は、ゴム等の弾性材料で構成され形状復元性を有し、弾性変形により軸受部との空間を縮小させ空間内の気体を排出し、前記マスキング部材と前記軸受部の空間の圧力を前記マスキング部材の外部圧力より低く密封して前記突部に被せて装着されたものであり、マスキング部材の装着、固定が確実にできるとともに、その着脱が容易できる。
第3の発明は、特に、第2の発明の流体機械の製造方法で、前記マスキング部材は、帽子形状を有し、前記帽子形状が押潰され前記空間を縮小させ空間内の気体を排出し前記突部に被せて装着されたマスキング部材の装着、固定が確実にできるとともに、その着脱が容易にできる。
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。尚、本発明の一実施の形態で用いたスクロール型圧縮機の構成において、図6〜図9で説明した従来の技術の例と同一機能部品については同一番号を使用し、同一の構成および作用の説明は省く。
また、本発明の実施の形態におけるスクロール圧縮機は、二酸化炭素を冷媒(以後CO2と記載)に用いた場合を例に説明するが、これに限るものではなく、従来用いられている冷媒、HFC系冷媒R410A、R32、またはハイドロカーボン(HC)等や、それより低い従来のHCFC22などの冷媒を用いた場合にも同様に適用可能であり、同様の効果を得ることができる。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1について、アルミを主成分とする可動スクロールを陽極酸化処理する場合を例に、図1を用いて説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態における、マスキング部材40が可動スクロール3に装着された状態の断面図である。マスキング部材40は、円筒状のシール部41と蓋となる底面部42からなるキャップ形状の弾性体であり、ここでは硬度40程度のEPDMやSi系ゴムなどを用いている。
マスキング部材40は、可動スクロール3の軸受ブッシュ8aが内挿設置された円筒状のボス部43に被せて外周面に圧入されており、シール部41とボス部43の締代を調整し、外周面に圧入し密着させることで処理液の侵入を防止し、その密着力でマスキング部材40を固定し装着されている。
マスキング部材40を装着後、軸受ブッシュ部8aが内挿設置された内部空間39内の圧力を外部圧力より低くするため、注射針44を底面部42に外部から貫通させ、注射針44を介して真空ポンプ45」で空間39のガスを吸引する。尚、底面部42の注射針44貫通部分を適度の硬度と厚み(例えば、硬度40、厚み5mm)とすることで、注射針44を抜いても貫通された箇所から内部空間39の内部にガスが流入せず、負圧を維持することができる。これにより、内部空間39の圧力が外部圧力より低いため、その差圧による力によりマスキング部材40はより固定され、はずれにくくなる。
上記構成によれば、マスキング部材40が装着され低温から高温となる各陽極酸化処理工程においても、内部空間39のガスがほとんどないため内部空間39の圧力増加は低く、外部圧力より高くなることはなく、マスキング部材40が外れる事がない。したがって、品質と歩留まりが向上し、可動スクロール3ひいてはそれを組み込まれた圧縮機の生産性を向上することができる。
尚、上記構成では、注射針44を底面部43に貫通させたが、これに限るものではなく、電極38を中空とし弾性体を圧入した構成としてその弾性体に注射針44を貫通させ真空ポンプ45で吸引する方法、または電極38を逆止弁を兼ねた構成として真空ポンプ45で吸引する方法で、内部空間39を負圧にしてもよい。
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2について、図2及び図3を用いて説明する。図2はマスキング部材の断面図、図3は、可動スクロール3に装着された状態の断面図である。
実施の形態1との違いは、マスキング部材の底面部が凸部形状の膨らみを有し変形しやすく構成されている点である。
図2において、マスキング部材50は、円筒状のシール部51と蓋となる底面部52からなるキャップ状の弾性体であり、ここでは、硬度40程度のEPDMやSi系ゴムなどを用いている。底面部52は外側に膨らんだ凸形状部53であり、へこませても元の凸形状に復元する。したがって、図3に示すように装着時に、凸形状部53を押しこみながら装着することで内部空間39のガスを追出して、その凸形状部53の復元力により内部空間39を負圧にすることができる。
上記構成によれば、真空ポンプなど使うことなく、容易に内部空間39内のガスを追出して圧力を負圧にできるため、マスキング部材50が装着され低温から高温となる各陽極酸化処理工程においても、内部空間39のガスがほとんどないため内部空間39の圧力増加は低く、外部圧力より高くなることはなく、マスキング部材50が外れる事がない。したがって、品質と歩留まりが向上し、可動スクロール3ひいてはそれを組み込まれた圧縮機の生産性を向上することができる。
また、異物の噛みこみや、ボス部43の外周面の傷などによりシール部51に異常があった場合には、内部空間39の負圧が保持できないため、凸部形状53が復元するため、装着時にその異常を判断でき、不良発生を未然に防ぐことができる。さらに、上記構成では、各陽極酸化処理工程において処理液侵入の不具合が発生した場合も、凸部形状53が復元していればすぐ異常を判断でき、不良発生の発見と選別が容易になり、生産性の向上が実現できる。
(実施の形態3)
次に、本発明の実施の形態3について、図4、図5を用いて説明する。図4はマスキング部材の断面図、図5は、可動スクロール3に装着された状態の断面図である。
実施の形態2との違いは、マスキング部材の内部空間容積の復元時と装着時の比がより小さく構成されている点である。
図4において、マスキング部材60は指サック状であり、円筒状のシール部61と帽子状の蓋となるキャップ部62からなり、その内側の空洞部63は上記の図2の物より大きい。図5は、このマスキング部材60を、キャップ部62をつぶすことで内部空間39内のガスを追出してボス部43に装着した状態であるが、装着時(負圧の状態)の内部空間39の空間容積Aに対する復元した状態の空間容積Bの比(=B/A)が小さくなっているため、高温時にも内部空間39の圧力が上がりにくく、マスキン部材60も外れにくい。したがって、より品質と歩留まりが向上し、可動スクロール3ひいてはそれを組み込まれた圧縮機の生産性を向上することができる。
尚、上記実施の形態1から3では、スクロール型圧縮機構を有する場合を例にして説明したが、他のロータリ型、レシプロ型等の圧縮機や膨張機、ポンプにも、本発明は適用可能であり、同様の効果を実現できる事は、いうまでもない。特に、小型、軽量化の要求される場合は、機構部もアルミ合金が用いられ陽極酸化処理などすることが多く、特にそのような場合に本発明は効果をより発揮できる。
即ち、本発明を適用する事で、高温となる工程においてもマスキング部材が外れにくくしっかりと固定されるため、可動スクロールなどの被処理部品の品質と歩留まりを向上するとともに、信頼性及び生産性の高い流体機械を実現できる。
尚、本発明は特にCO2冷媒を用いた場合に効果があるため、上記実施の形態1から3では、それを例に説明したが、CO2冷媒に限定するものではなく、作動圧力がCO2冷媒同等以下、またはそれ以上となる冷媒を用いる場合でも、上記同様に効果を得られることはいうまでもない。
以上のように、本発明にかかる流体機械の製造方法は、高温となる工程においてもマスキング部材が外れにくくしっかりと固定されるため、可動スクロールなどの被処理部品の品質と歩留まりを向上するとともに、信頼性及び生産性の高い流体機械を実現できるので、冷凍機器及び空調機器等に用いられ、高圧の冷媒ガスであるHFC系代替冷媒ガスや自然冷媒である炭酸ガス等を、圧縮または膨張させるスクロール型の流体機械の製造方法に適用することができる。
本発明の実施の形態1におけるマスキング部材の装着された断面図 本発明の実施の形態2におけるマスキング部材の断面図 本発明の実施の形態2におけるマスキング部材の装着された断面図 本発明の実施の形態3におけるマスキング部材の断面図 本発明の実施の形態3におけるマスキング部材の装着された断面図 従来のスクロール型圧縮機の縦断面図 従来のスクロール型圧縮機の詳細部の断面図 従来の陽極酸化処理の工程図 従来の可動スクロールにマスキング部材の装着された断面図
符号の説明
3 可動スクロール
8a 軸受ブッシュ
38 電極
39 内部空間
60 マスキング部材
61 シール部
62 キャップ部
63 空洞部

Claims (2)

  1. 他方のスクロールに対して旋回する可動スクロールに設けられた突部に回転軸が挿入される軸受部を有した流体機械において、前記可動スクロールを処理液中に浸漬して表面処理を行う際に、前記軸受部へ処理液の浸入を防止するマスキング部材は、前記マスキング部材と前記軸受部の空間内の圧力を外部圧力より低く密封して前記突部に被せて装着され、前記可動スクロールの表面処理が行われ、前記マスキング部材は、ゴム等の弾性材料で構成され形状復元性を有し、弾性変形により前記軸受部との前記空間を縮小させ前記空間内の気体を排出する流体機械の製造方法。
  2. 前記マスキング部材は、帽子形状を有し、前記帽子形状が押潰され前記空間を縮小させ空間内の気体を排出し前記突部に被せて装着されたことを特徴とする請求項1記載の流体機械の製造方法。
JP2007339181A 2007-12-28 2007-12-28 流体機械の製造方法 Expired - Fee Related JP5194785B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007339181A JP5194785B2 (ja) 2007-12-28 2007-12-28 流体機械の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007339181A JP5194785B2 (ja) 2007-12-28 2007-12-28 流体機械の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009161784A JP2009161784A (ja) 2009-07-23
JP5194785B2 true JP5194785B2 (ja) 2013-05-08

Family

ID=40964724

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007339181A Expired - Fee Related JP5194785B2 (ja) 2007-12-28 2007-12-28 流体機械の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5194785B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104480504A (zh) * 2014-11-20 2015-04-01 浙江西田机械有限公司 一种涡旋壁氧化装置

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6324122Y2 (ja) * 1980-10-28 1988-07-01
JP3459578B2 (ja) * 1998-09-29 2003-10-20 三洋電機株式会社 揺動スクロールの軸受部のマスキング方法
JP2005061351A (ja) * 2003-08-18 2005-03-10 Matsushita Electric Ind Co Ltd 流体機械
JP2006112379A (ja) * 2004-10-18 2006-04-27 Matsushita Electric Ind Co Ltd 流体機械の製造方法および流体機械

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009161784A (ja) 2009-07-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9482231B2 (en) Rotary compressor having an oil groove in an inner peripheral surface of a bearing
US20130259725A1 (en) Rotary compressor
US8641394B2 (en) Compressor
CN109113990B (zh) 涡旋压缩机
US9879678B2 (en) Scroll compressor
US20120090461A1 (en) Compressor
JP2010121448A (ja) 密閉型圧縮機
JP2010168977A (ja) 密閉型圧縮機
KR20080042124A (ko) 냉매 압축기, 냉각 시스템 및 냉장고
JP5194785B2 (ja) 流体機械の製造方法
JP2010031733A (ja) ロータリ圧縮機
CN109790927B (zh) 壳体的密封结构及包括该密封结构的流体设备
JP2013241853A (ja) 電動圧縮機
JP6760804B2 (ja) 圧縮機
JP3130704B2 (ja) 密閉形圧縮機
JP2006112379A (ja) 流体機械の製造方法および流体機械
JP2008138572A (ja) スクロール式流体機械
JP2005307903A (ja) スクロール圧縮機
JPH06264881A (ja) ロータリ圧縮機
JP2010133317A (ja) 密閉型圧縮機
JP2009108748A (ja) スクロール圧縮機
JP2005061351A (ja) 流体機械
JP2008014283A (ja) スクロール圧縮機
JP3413916B2 (ja) 密閉型回転式圧縮機
JP2006189185A (ja) 冷凍サイクル装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100324

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20100413

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100830

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120821

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120910

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121113

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121115

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20121213

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130108

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130121

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160215

Year of fee payment: 3

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5194785

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160215

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees